JP2009049147A - 高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置 - Google Patents

高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置 Download PDF

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Daichi Nagai
大智 永井
Takashi Fujita
隆 藤田
Toshiyuki Yokoyama
利幸 横山
Keita Kitade
恵太 北出
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Abstract

【課題】研磨装置におけるプラテン等への組込みが容易で空間分解能が高く、金属残膜を生じさせることなく金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明は上記目的を達成するために、所定の金属膜8面に対し、所定の照射面積で且つ照射面が所定の金属膜8面を横切るように高周波を照射し、研磨の進行に伴う照射高周波に対する所定の金属膜8からの反射波もしくは所定の金属膜8及びウェーハWを透過する透過波の少なくともいずれかの特性中に生じる変曲点を基に所定の金属膜8の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供するものである。
【選択図】図2

Description

本発明は、高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置に関するものであり、特に、化学機械研磨加工(CMP:Chemical Mechanical Polishing)等においてウェーハ上の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することが可能な高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置に関するものである。
半導体ウェーハの表面に例えば酸化膜を形成し、該酸化膜にリソグラィ及びエッチングを施して配線パターンに対応した溝パターンを形成し、この上に前記溝パターンを充填するためのCu等からなる金属膜を成膜し、該金属膜のうち不要部分をCMPにより研磨除去して配線パターンを形成するプロセスが知られている。この配線パターン等の形成では、不要な金属膜が、残膜の生じることなく適正な厚さ除去されたときの研磨終点を確実に検出して研磨を停止することが極めて重要である。
これに関連する従来技術として、例えば次のようなウェーハ研磨方法及びその装置が知られている。この従来技術は、研磨パッドを張り付けたプラテンを回転し、研磨パッド上にスラリーを供給しつつ、ウェーハ支持板に保持したウェーハを該ウェーハ支持板により回転させながら押し付け研磨する研磨装置において、プラテンの上面には、中心付近から周縁近くまで延びた溝が設けられ、該溝の長手方向ほぼ中央に下方が円錐状に拡大した貫通孔が形成されている。該貫通孔の溝側には、スラリーの漏れを防止するための透明窓材が嵌め込まれている。
プラテンの下面側には、該透明窓材の回転路に面してウェーハの研磨面に光を照射しその反射光を受光するプローブが配置されている。該プローブは光ケーブルに接続され、その他端は二股に別れ分光反射率測定装置と測定用光源に接続されている。そして、測定用光源からウェーハの研磨面に光を照射してその反射光を分光反射率測定装置に入れ、膜が目標の厚さになったときの分光反射率を予め計算で求めておいて、測定した分光反射率の特徴が計算と一致した時点で残存する層の膜厚が所望の厚さになったことを検知している(例えば、特許文献1参照)。
また、他の従来技術として、例えば、次の(イ)〜(ハ)に示すような方法が知られている。(イ)所定の発振周波数の超音波を所定の周期でパルス状に発射してウェーハによる表面反射波と裏面反射波との干渉波で膜厚変化を測定して研磨終点を検出するようにしている(例えば、特許文献2参照)。
(ロ)研磨剤スラリー廃液に電磁波を与え、その電磁波により励起された共振周波数と共振電圧を測定して化学機械研磨の研磨終点を検出するようにしている(例えば、特許文献3参照)。
(ハ)基板の領域毎に与える押圧力を、膜厚測定装置による当該基板上の膜厚の測定情報に基づいて調整するようにしたものであり、その膜厚測定装置は、渦電流、光学、温度、トルク電流、マイクロ波等を利用したセンサとしている。しかし、最後のマイクロ波等のセンサについては、マイクロ波等の反射信号などの単独又は適切なる組み合わせから、その半導体ウェーハ等の基板の上にある金属膜としてのCu膜やバリヤ膜、又は絶縁性膜としての酸化膜等の膜厚を測定する膜厚測定装置としている(例えば、特許文献4参照)。
特開平7−52032号公報。 特開平8−210833号公報。 特開2002−317826号公報。 特開2005−11977号公報。
特許文献1に記載の従来技術においては、研磨パッドに押し付けられているウェーハ研磨面からの反射光を分光反射率測定装置に入れ、分光反射率を基に研磨終点を検出するようにしている。しかしながら、この方法は、スラリーによる反射光散乱の問題があり、このためSN比が悪く研磨終点を精度良く検出することが難しい。
特許文献2に記載の従来技術においては、高周波発振器が備えられているが、これは、高周波信号を超音波振動子に与えるためのもので、金属膜を備えたウェーハに対する高周波の透過・反射等の特性を利用して金属残膜を生じさせることなく該金属膜が除去された状態を検知するという本発明に関する技術に対し、何等近接するものでも、示唆するものでもない。
特許文献3に記載の従来技術においては、電磁波の放射が記載されているが、この記載は、前記と同様に、本発明に関する技術に対し、何等近接するものでも、示唆するものでもない。
特許文献4に記載の従来技術においては、渦電流、光学、温度、トルク電流、又はマイクロ波等を利用したセンサにより基板上の金属膜や絶縁性膜の膜厚を測定するようにしている。しかし、渦電流を利用したものは、信号の変化が小さく金属膜を高い精度で確実に測定するのは難しい。光学を利用したものは、システムが大掛かりとなって研磨装置におけるプラテン等への組込みが困難である。また、ウェーハにかかるトルク電流を利用したものは、ウェーハ全面にかかるトルクの変化しか分からないので空間分解能が悪く局所的な金属残膜有無の検出は困難である。さらに、マイクロ波を利用したものは、マイクロ波のどのような性質を利用してセンサとして機能させるのか、その具体的な作用効果の開示は何もない。この特許文献4においては、マイクロ波は電磁波の一つとして記載されているに過ぎず、言い換えれば、マイクロ波ではなく通常のkHzオーダーの電磁波の利用でも原理的に差はないとみなしうる。また金属膜等の導電性膜を、酸化膜等の絶縁材料と同様に膜厚を測定することが記載されている。このことからも、導電性膜と絶縁材料との差を顕著に判別しうるようなマイクロ波特有の性質を利用したものではない。本発明では、研磨前は導電性膜の表皮効果により照射されたマイクロ波は殆ど反射する。研磨が進行して終点付近の状態になると導電性膜が除去されて殆ど絶縁材料になるため、マイクロ波は殆ど透過する。このウェーハ上の導電性膜の有無の違いを、高周波の電磁波が有する表皮効果によって顕著に判別できるとしてマイクロ波を利用したものであり、構成・作用・効果の上で該従来技術とは、全く異なる。
上記の他に、空洞共振器で金属膜等の膜厚変化に伴う高周波の変化を見る方法等もあるが、このものは空洞共振器が大きくなるため、前記と同様に、研磨装置におけるプラテン等への組込みが困難である。
そして、局所的な金属残膜有無の検出が困難であると、例えばウェーハのエッジ部分等に局所的に金属膜が残っていても研磨終点が掛かってしまう場合がある。このため、研磨終点検出後にさらにオーバーポリッシュを行う必要があるが、これを行うと金属配線部のディッシングやエロージョンを悪化させることになるという問題がある。
そこで、研磨装置におけるプラテン等への組込みが容易で空間分解能が高く、金属残膜を生じさせることなく金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出するために解決すべき技術的課題が生じてくるのであり、本発明はこの課題を解決することを目的とする。
本発明は上記目的を達成するために提案されたものであり、請求項1記載の発明は、ウェーハ表面の所定の金属膜を研磨して適正な厚さが除去されたときの研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法であって、前記所定の金属膜面に対し、所定の照射面積で且つ照射面が前記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射し、研磨の進行に伴う照射高周波に対する前記所定の金属膜からの反射波もしくは前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過波の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、研磨中の所定の金属膜面に高周波が照射されたとき、該所定の金属膜面からの反射波並びに該所定の金属膜及びウェーハを透過する透過波はほぼ一定の値に保持される。そして、研磨の進行により所定の金属膜が適正な厚さ除去されると高周波の照射対象が所定の金属膜から該所定の金属膜下層の他の物質に変わることで、前記反射波及び透過波が変化する。この反射波もしくは透過波の少なくともいずれかの変化を基に所定の金属膜の研磨終点が検出される。このとき、高周波は所定の照射面積の照射面が所定の金属膜面を横切るように照射されることで、金属膜検知の空間分解能が上がってウェーハ面内に所定の金属膜の膜残りを生じさせることなく、前記研磨終点の検出が行われる。
請求項2記載の発明は、上記所定の金属膜面に対し、複数の上記照射面が同時に上記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射する高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、ウェーハ面のほぼ全体にわたって、高い空間分解能で所定の金属膜の膜残りの生じてないことが検知されて研磨終点の検出が確実に行われる。
請求項3記載の発明は、上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、高周波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う反射率及び透過率の各特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、研磨の進行により所定の金属膜が適正な厚さ除去されると高周波の照射対象が所定の金属膜から該所定の金属膜下層の他の物質に変わることで、研磨の進行に伴う反射率(照射高周波電力に対する反射波電力の比率)及び透過率(照射高周波電力に対する透過波電力の比率)の各特性には、それぞれ明確な変化である変曲点が生じる。反射率もしくは透過率の少なくともいずれかにおけるこの明確な変化である変曲点を基に所定の金属膜の研磨終点が確実に検出される。
請求項4記載の発明は、上記変曲点が生じた後の上記反射率及び透過率の各特性中に、前記反射率に対する閾値及び前記透過率に対する閾値を予め設定し、前記反射率もしくは透過率の少なくともいずれかの値が前記反射率に対する閾値もしくは前記透過率に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、上記変曲点を基にした所定の金属膜の研磨終点検出は、具体的には変曲点が生じた後の反射率及び透過率の各特性中にそれぞれ閾値を予め設定し、この閾値を基にすることで所定の金属膜の研磨終点が一層確実に検出される。
請求項5記載の発明は、上記反射率に対する閾値は所定の反射率値もしくは上記反射率特性における所定の傾きにより設定され、上記透過率に対する閾値は所定の透過率値もしくは上記透過率特性における所定の傾きにより設定されている高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、反射率に対する閾値が所定の反射率値もしくは反射率特性における所定の傾きにより設定されることで、研磨の進行に伴う反射率が閾値を超えたことが確実に判断される。また、透過率に対する閾値が所定の透過率値もしくは透過率特性における所定の傾きにより設定されることで、研磨の進行に伴う透過率が閾値を超えたことが確実に判断される。そして、前記両判断のうちの少なくともいずれかの判断の基に所定の金属膜の研磨終点が確実に検出される。
請求項6記載の発明は、上記高周波の周波数帯は、マイクロ波帯であり、上記所定の金属膜面には上記高周波としてのマイクロ波が導波管開口部から照射される高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、高周波としてマイクロ波を適用し、導波管開口部を所定の金属膜面に対する該マイクロ波の放射用アンテナとすることで、所定の金属膜面に対し、所定の照射面積で該マイクロ波を照射することができて金属膜検知の空間分解能を上げることが可能となる。
請求項7記載の発明は、上記反射波及び反射率並びに上記透過波及び透過率の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じている高周波を用いた金属膜終点検出方法を提供する。
この構成によれば、研磨初期に所定の金属膜に照射された高周波の電磁波は、該所定の金属膜の表皮効果により金属膜内深くまで侵入ことができず、その殆どが反射する。このため、研磨初期には反射波及び反射率は大きな値を示し、透過波及び透過率は極く小さな値を示す。一方、研磨が進行して所定の金属膜の研磨終点付近になると高周波電磁波の照射対象が所定の金属膜から該所定の金属膜下層の非導電性材料に変わることで、高周波の電磁波はその殆どが透過する。このため、研磨終点付近では反射波及び反射率は極く小さな値を示し、透過波及び透過率は大きな値を示す。このように照射された高周波の電磁波に対する反射波及び反射率並びに透過波及び透過率は、研磨初期から研磨終点付近にかけて所定の金属膜の表皮効果に依存して顕著に変化する。
請求項8記載の発明は、所定の金属膜が形成されたウェーハを研磨ヘッドに保持し、回転するプラテンの表面に設けられた研磨パッドに前記研磨ヘッドを回転させながら前記所定の金属膜を押し付けて該所定の金属膜を研磨する化学機械研磨装置における前記所定の金属膜を監視して適正な厚さが除去されたときの研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置であって、前記高周波としてのマイクロ波を発振する発振器と、該発振器で発振されたマイクロ波を受けてその伝播方向を所定の一方向へ切換えて伝播するサーキュレータと、該サーキュレータから前記所定の一方向へ切換え伝播されたマイクロ波を受けて該マイクロ波を前記所定の金属膜面に照射する導波管開口部と、該照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜面からの反射マイクロ波を前記導波管開口部を介して前記サーキュレータで受け該サーキュレータで所定の他方向へ切換え伝播された反射マイクロ波を検波する第1の検波器とを前記プラテンに組込み、前記照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過マイクロ波を検波する第2の検波器を前記研磨ヘッドに組込み、研磨の進行に伴う前記第1の検波器で検波された反射マイクロ波出力もしくは前記第2の検波器で検波された透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、マイクロ波を所定の金属膜面に照射する導波管開口部が、マイクロ波の発振器、マイクロ波の伝播方向を切換えるサーキュレータ及び反射マイクロ波を検波する第1の検波器等と共に、稼働時に回転するプラテンに組込まれていることで、所定の金属膜面に対し、マイクロ波が所定の照射面積で且つその照射面が前記所定の金属膜面を横切るように照射される。これにより金属膜検知の空間分解能が高められる。そして、第1の検波器で検波された反射マイクロ波出力もしくは第2の検波器で検波された透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に、所定の金属膜の膜残りを生じさせることなく、前記所定の金属膜の研磨終点が検出される。
請求項9記載の発明は、上記発振器は、ガンダイオードを用いた発振器である高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、発振器を固体マイクロ波発振素子であるガンダイオードを用いた発振器とすることで、プラテン内への容易組込み性が得られると共に、所要のマイクロ波出力が得られる。
請求項10記載の発明は、上記発振器で発振されたマイクロ波電力を所要値に調整する可変抵抗減衰器、ステップ型減衰器もしくは固定減衰器のうちの少なくともいずれかを備えている高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、発振器でマイクロ波電力の調整は難しいので、各種減衰器により金属膜の研磨終点を精度よく検出する上で最適なマイクロ波電力値に設定される。
請求項11記載の発明は、上記導波管開口部での反射電力が最小となるように該導波管開口部に送るマイクロ波の位相を調整する位相変調器を備えている高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、マイクロ波の放射用アンテナとして機能する導波管開口部から所定の金属膜面に向けて効率よくマイクロ波が放射される。
請求項12記載の発明は、上記導波管開口部から放射されたマイクロ波はフレネル領域において上記所定の金属膜における反射電力が最大となるように、前記導波管開口部には所要厚みの溶融石英窓を取付けてなる高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、導波管開口部に所要厚みの溶融石英窓を取付けることで、高空間分解能で反射マイクロ波出力及び透過マイクロ波出力が得られて所定の金属膜の研磨終点が確実に検出される。
請求項13記載の発明は、上記発振器で発振されたマイクロ波はセパレータで複数に分割され、複数の上記導波管開口部から上記所定の金属膜面に同時にマイクロ波が照射される高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、所定の金属膜面に対し、マイクロ波が、それぞれ所定の照射面積で且つ複数の照射面が同時に前記所定の金属膜面を横切るように照射される。そして、ウェーハ面のほぼ全体にわたって、高い空間分解能で金属膜の膜残りの生じてないことが検知されて所定の金属膜の研磨終点の検出が確実に行われる。
請求項14記載の発明は、上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、上記マイクロ波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、研磨の進行により所定の金属膜が適正な厚さ除去されるとマイクロ波の照射対象が所定の金属膜から該所定の金属膜下層の他の物質に変わることで、研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性には、それぞれ明確な変化である変曲点が生じる。反射マイクロ波出力特性もしくは透過マイクロ波出力特性の少なくともいずれかにおけるこの明確な変化である変曲点を基に所定の金属膜の研磨終点が確実に検出される。
請求項15記載の発明は、上記変曲点が生じた後の上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性の各特性中に、前記反射マイクロ波出力に対する閾値及び前記透過マイクロ波出力に対する閾値を予め設定し、前記反射マイクロ波出力もしくは前記透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの値が前記反射マイクロ波出力に対する閾値もしくは前記透過マイクロ波出力に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、上記変曲点を基にした所定の金属膜の研磨終点検出は、具体的には変曲点が生じた後の反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性の各特性中にそれぞれ閾値を予め設定し、この閾値を基にすることで所定の金属膜の研磨終点が一層確実に検出される。
請求項16記載の発明は、上記反射マイクロ波出力に対する閾値は所定の反射マイクロ波出力値もしくは上記反射マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定され、上記透過マイクロ波出力に対する閾値は所定の透過マイクロ波出力値もしくは上記透過マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定されている高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、反射マイクロ波出力に対する閾値が所定の反射マイクロ波出力値もしくは反射マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定されることで、研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力が閾値を超えたことが確実に判断される。また、透過マイクロ波出力に対する閾値が所定の透過マイクロ波出力値もしくは透過マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定されることで、研磨の進行に伴う透過マイクロ波出力が閾値を超えたことが確実に判断される。そして、前記両判断のうちの少なくともいずれかの判断の基に所定の金属膜の研磨終点が確実に検出される。
請求項17記載の発明は、上記反射マイクロ波及び上記透過マイクロ波の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じている高周波を用いた金属膜終点検出装置を提供する。
この構成によれば、研磨初期に所定の金属膜に照射されたマイクロ波は、該所定の金属膜の表皮効果により金属膜内深くまで侵入することができず、その殆どが反射する。このため、研磨初期には反射マイクロ波は大きな値を示し、透過マイクロ波は極く小さな値を示す。一方、研磨が進行して所定の金属膜の研磨終点付近になるとマイクロ波の照射対象が所定の金属膜から該所定の金属膜下層の非導電性材料に変わることで、マイクロ波はその殆どが透過する。このため、研磨終点付近では反射マイクロ波は極く小さな値を示し、透過マイクロ波は大きな値を示す。このように照射されたマイクロ波に対する反射マイクロ波及び透過マイクロ波は、研磨初期から研磨終点付近にかけて所定の金属膜の表皮効果に依存して顕著に変化する。
請求項1記載の発明は、所定の金属膜面に対し、所定の照射面積で且つ照射面が前記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射し、研磨の進行に伴う照射高周波に対する前記所定の金属膜からの反射波もしくは前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過波の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、高周波が所定の照射面積で所定の金属膜面を横切るように照射されることで、金属膜検知の空間分解能が高くなってウェーハ面内に金属残膜を生じさせることなく研磨の進行に伴う反射波もしくは透過波の少なくともいずれかの変化を基に所定の金属膜の研磨終点を確実に検出することができるという利点がある。
請求項2記載の発明は、上記所定の金属膜面に対し、複数の上記照射面が同時に上記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射する高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、ウェーハ面のほぼ全体にわたって、高い空間分解能で金属残膜の生じてないことが検知されて、所定の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することができるという利点がある。
請求項3記載の発明は、上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、高周波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う反射率及び透過率の各特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき反射率及び透過率の各特性には、それぞれ明確な変化である変曲点が生じることから、この明確な変化である変曲点を基に所定の金属膜の研磨終点を確実に検出することができるという利点がある。
請求項4記載の発明は、上記変曲点が生じた後の上記反射率及び透過率の各特性中に、前記反射率に対する閾値及び前記透過率に対する閾値を予め設定し、前記反射率もしくは透過率の少なくともいずれかの値が前記反射率に対する閾値もしくは前記透過率に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、上記変曲点が生じた後の反射率及び透過率の各特性中にそれぞれ閾値を予め設定し、この閾値を基にすることで所定の金属膜の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができるという利点がある。
請求項5記載の発明は、上記反射率に対する閾値は所定の反射率値もしくは上記反射率特性における所定の傾きにより設定され、上記透過率に対する閾値は所定の透過率値もしくは上記透過率特性における所定の傾きにより設定されている高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、研磨の進行に伴う反射率が閾値を超えたことを確実に判断することができ、また、透過率が閾値を超えたことを確実に判断することができる。そして、前記両判断のうちの少なくともいずれかの判断の基に所定の金属膜の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができるという利点がある。
請求項6記載の発明は、上記高周波の周波数帯は、マイクロ波帯であり、上記所定の金属膜面には上記高周波としてのマイクロ波が導波管開口部から照射される高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、高周波としてマイクロ波を適用し、導波管開口部を所定の金属膜面に対する該マイクロ波の放射用アンテナとすることで、所定の金属膜面に対し所定の照射面積でマイクロ波を照射することができて、金属膜検知の空間分解能を高めることができるという利点がある。
請求項7記載の発明は、上記反射波及び反射率並びに上記透過波及び透過率の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じている高周波を用いた金属膜終点検出方法としたので、照射された高周波の電磁波に対する反射波及び反射率並びに透過波及び透過率は、研磨初期から研磨終点付近にかけて所定の金属膜の表皮効果に依存して顕著に変化することから、これらの変化のうちの少なくともいずれかを基に所定の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することができるという利点がある。
請求項8記載の発明は、高周波としてのマイクロ波を発振する発振器と、該発振器で発振されたマイクロ波を受けてその伝播方向を所定の一方向へ切換えて伝播するサーキュレータと、該サーキュレータから前記所定の一方向へ切換え伝播されたマイクロ波を受けて該マイクロ波を前記所定の金属膜面に照射する導波管開口部と、該照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜面からの反射マイクロ波を前記導波管開口部を介して前記サーキュレータで受け該サーキュレータで所定の他方向へ切換え伝播された反射マイクロ波を検波する第1の検波器とをプラテンに組込み、前記照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過マイクロ波を検波する第2の検波器を研磨ヘッドに組込み、研磨の進行に伴う前記第1の検波器で検波された反射マイクロ波出力もしくは前記第2の検波器で検波された透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、導波管開口部が、稼働時に回転するプラテンに組込まれていることで、マイクロ波が所定の照射面積で所定の金属膜面を横切るように照射される。したがって、金属膜検知の空間分解能が高くなってウェーハ面内に金属残膜を生じさせることなく研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力もしくは透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に所定の金属膜の研磨終点を確実に検出することができる。また、前記導波管開口部、発振器、サーキュレータ及び第1の検波器を含むマイクロ波回路はプラテン内に組込むことができ、第2の検波器は研磨ヘッドに組込むことができるという利点がある。
請求項9記載の発明は、上記発振器は、ガンダイオードを用いた発振器である高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、固体マイクロ波発振素子であるガンダイオードを用いた発振器はプラテン内へ容易に組込むことができると共に、所要のマイクロ波出力を得ることができるという利点がある。
請求項10記載の発明は、上記発振器で発振されたマイクロ波電力を所要値に調整する可変抵抗減衰器、ステップ型減衰器もしくは固定減衰器のうちの少なくともいずれかを備えている高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、マイクロ波電力を、金属膜の研磨終点を精度よく検出する上で最適値に設定することができるという利点がある。
請求項11記載の発明は、上記導波管開口部での反射電力が最小となるように該導波管開口部に送るマイクロ波の位相を調整する位相変調器を備えている高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、導波管開口部から所定の金属膜面に向けて効率よくマイクロ波を放射することができるという利点がある。
請求項12記載の発明は、上記導波管開口部から放射されたマイクロ波はフレネル領域において上記所定の金属膜における反射電力が最大となるように、前記導波管開口部には所要厚みの溶融石英窓を取付けてなる高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、所定の金属膜から高空間分解能で反射マイクロ波及び透過マイクロ波を得ることができて該所定の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することができるという利点がある。
請求項13記載の発明は、上記発振器で発振されたマイクロ波はセパレータで複数に分割され、複数の上記導波管開口部から上記所定の金属膜面に同時にマイクロ波が照射される高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、所定の金属膜面に対し、マイクロ波がそれぞれ所定の照射面積で且つ複数の照射面が同時に前記所定の金属膜面を横切るように照射される。したがって、ウェーハ面のほぼ全体にわたって高い空間分解能で金属残膜の生じてないことが検知されて、所定の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することができるという利点がある。
請求項14記載の発明は、上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、上記マイクロ波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性には、それぞれ明確な変化である変曲点が生じることから、この明確な変化である変曲点を基に所定の金属膜の研磨終点を確実に検出することができるという利点がある。
請求項15記載の発明は、上記変曲点が生じた後の上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性の各特性中に、前記反射マイクロ波出力に対する閾値及び前記透過マイクロ波出力に対する閾値を予め設定し、前記反射マイクロ波出力もしくは前記透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの値が前記反射マイクロ波出力に対する閾値もしくは前記透過マイクロ波出力に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、上記変曲点が生じた後の反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性の各特性中にそれぞれ閾値を予め設定し、この閾値を基にすることで所定の金属膜の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができるという利点がある。
請求項16記載の発明は、上記反射マイクロ波出力に対する閾値は所定の反射マイクロ波出力値もしくは上記反射マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定され、上記透過マイクロ波出力に対する閾値は所定の透過マイクロ波出力値もしくは上記透過マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定されている高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力が閾値を超えたことを確実に判断することができ、また、透過マイクロ波出力が閾値を超えたことを確実に判断することができる。そして、前記両判断のうちの少なくともいずれかの判断の基に所定の金属膜の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができるという利点がある。
請求項17記載の発明は、上記反射マイクロ波及び上記透過マイクロ波の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じている高周波を用いた金属膜終点検出装置としたので、照射されたマイクロ波に対する反射マイクロ波及び透過マイクロ波は、研磨初期から研磨終点付近にかけて所定の金属膜の表皮効果に依存して顕著に変化することから、該両変化のうちの少なくともいずれかを基に所定の金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出することができるという利点がある。
研磨装置におけるプラテン等への組込みが容易で空間分解能が高く、金属残膜を生じさせることなく金属膜の研磨終点を高い精度で確実に検出するという目的を達成するために、ウェーハ表面の所定の金属膜を研磨して適正な厚さが除去されたときの研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法であって、前記所定の金属膜面に対し、所定の照射面積で且つ照射面が前記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射し、研磨の進行に伴う前記照射高周波に対する前記所定の金属膜からの反射波もしくは前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過波の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出することにより実現した。
以下、本発明の好適な一実施例を図面に従って詳述する。図1は高周波としてのマイクロ波を用いた金属膜終点検出装置が組込まれた化学機械研磨装置の斜視図、図2は化学機械研磨装置におけるプラテン等に組込まれた金属膜終点検出装置を示す構成図である。
ます、本実施例に係る金属膜終点検出装置の構成を、化学機械研磨装置の概略構成から説明する。図1において化学機械研磨装置1は、主としてプラテン2と、研磨ヘッド3とから構成されている。
前記プラテン2は、円盤状に形成され、その下面中央には回転軸4が連結されており、モータ5の駆動によって矢印A方向へ回転する。前記プラテン2の上面には研磨パッド6が貼着されており、該研磨パッド6上に図示しないノズルから研磨剤と化学薬品との混合物であるスラリーが供給される。前記研磨ヘッド3は、本体部が円盤状に形成され、その上面中央に回転軸7が連結されており、図示しないモータで駆動され矢印B方向に回転する。
該化学機械研磨装置1は、金属膜が形成されたウェーハを、研磨ヘッド3で吸着保持して図示しない移動機構によりプラテン2上に運び、該ウェーハを金属膜が研磨パッド6に対接するようにプラテン2上に載置する。次いで、研磨ヘッド3内の図示しないエアバックにエアーを供給して該エアバックを膨らませる。前記エアバックの膨らみによって、ウェーハ表面部の金属膜が所定の圧力で研磨パッド6に押し付けられる。
この状態でプラテン2を図1の矢印A方向に回転させるとともに研磨ヘッド3を図1の矢印B方向に回転させ、回転する研磨パッド6上に図示しないノズルからスラリーを供給してウェーハ表面部の金属膜を研磨する。
そして、図2に示すように、化学機械研磨装置1におけるプラテン2及び研磨ヘッド3の部分に、該研磨ヘッド3に吸着保持されたウェーハWにおける表面部の金属膜8が適正な厚さ研磨除去されたときの研磨終点を検出する金属膜終点検出装置9が組込まれている。
該金属膜終点検出装置9は、固体マイクロ波発振素子であるガンダイオードを用いた発振器10と、該発振器10で発振されたマイクロ波の電力を所要値に設定する可変抵抗減衰器11と、マイクロ波を前記金属膜8面に照射するアンテナとしての機能を持つ導波管開口部12と、該導波管開口部12での反射電力を最小にして放射効率を高めるため前記可変抵抗減衰器11で所要電力値に設定されたマイクロ波の位相を調整する位相変調器13と、該位相調整されたマイクロ波を受けてその伝播方向を所定の一方向である前記導波管開口部12側へ切換えるとともに前記金属膜8面からの反射マイクロ波を前記導波管開口部12を介して受けその伝播方向を所定の他方向である第1の検波器14側へ切換えるサーキュレータ15と、前記導波管開口部12からの照射マイクロ波に対する前記金属膜8を含むウェーハWを透過する透過マイクロ波を検波する第2の検波器16とを備えて構成されている。なお、前記可変抵抗減衰器11の部分は、該可変抵抗減衰器11、ステップ型減衰器もしくは固定減衰器のうちの少なくともいずれかで構成することもできる。
高周波としてのマイクロ波を適用することで、前記導波管開口部12の開口面積を小さくすることができて金属膜検知の空間分解能が高められている。しかし、開口面積が小さ過ぎると、ウェーハW上の回路等のパターンも認識してしまい、波長が短か過ぎると研磨パッドの種類による距離の変化に敏感になり過ぎてしまうという不具合が生じる。このため、前記導波管開口部12の開口面積は、ウェーハW上に金属残膜を生じさせることなく金属膜8の研磨終点を確実に検出しうるような所要の面積値に設定されている。
また、前記導波管開口部12には、該導波管開口部12から放射されたマイクロ波はフレネル領域において前記金属膜8面における反射電力が最大となるように所要厚みの溶融石英窓17が取付けられている。マイクロ波がフレネル領域で金属膜8に作用することで、高空間分解能で反射マイクロ波及び透過マイクロ波が得られる。
前記第1の検波器14は反射マイクロ波を検波して直流の反射マイクロ波出力とし、前記第2の検波器16は透過マイクロ波を検波して直流の透過マイクロ波出力とする。
上記のように構成された金属膜終点検出装置9のうち、発振器10、可変抵抗減衰器11、導波管開口部12、位相変調器13、第1の検波器14及びサーキュレータ15を含む立体回路は、前記プラテン2内に組込まれ、第2の検波器16は、研磨ヘッド3側に組込まれている。前記第1の検波器14の反射マイクロ波出力は、図示しない同軸ケーブル及びスリップリング等の回転接続手段を介して外部に導出され、図示しない出力測定器で測定される。これとほぼ同様に、前記第2の検波器16の透過マイクロ波出力は、前記研磨ヘッド3側において図示しない同軸ケーブル及びスリップリング等の回転接続手段を介して外部に導出され、前記出力測定器で測定される。
次に、上述のように構成された金属膜終点検出装置の作用及び金属膜終点検出方法を説明する。金属膜8に照射されたマイクロ波の挙動から説明する。一般に、高周波の電磁波が金属材料に照射された場合、表皮効果によって金属材料内深くまで侵入することはできない。この侵入できる深さ(表皮深さδ)は、適用される電磁波の周波数f並びに金属材料の導電率σ及び透磁率μ等によって決まり、式(1)によって与えられる。
Figure 2009049147
ここで、ω=2πfであり、表皮深さδは電磁波の周波数fが高くなるほど、小さくなる。上記のように評価する電磁波の周波数f、金属膜の導電率σ、透磁率μ等によって一意に決定される前記表皮深さδにおいて、評価する金属膜の膜厚が表皮深さδ以上である場合、その電磁波は表皮深さδ以上金属膜内を原理的に浸透しない。このため、殆どの電磁波が反射されることになる。逆に、低周波であれば、表皮深さδは非常に大きくなるため、殆どの電磁波が透過するようになる。本実施例におけるCu膜等のCMPのように、金属膜の除去プロセスにおいては、その研磨終点付近で信号波形を大きく変化させて精度よく測定するのがよく、設定する表皮深さδは非常に薄くした方がよい。そのため、適用する電磁波の周波数fは、通常100MHz以上であればよく、さらには1GHz以上のマイクロ波とすることで、表皮深さδがミクロンオーダとなって研磨終点の検出が精度よく行えるものである。
そして、マイクロ波を金属膜8面に照射する導波管開口部12が、稼働時に回転するプラテン2に組込まれていることで、金属膜8面に対し、マイクロ波が所定の照射面積で且つその照射面が前記金属膜8面を横切るように照射される。これにより、金属膜8検知の空間分解能が高められて、第1の検波器14で検波された反射マイクロ波出力及び第2の検波器12で検波された透過マイクロ波出力により、金属膜8の研磨状態が監視される。
金属膜8の研磨中においては、前記反射マイクロ波出力及び透過マイクロ波出力は、それぞれほぼ一定の値に保持される。研磨が進行して金属膜8が適正な厚さ除去されるとマイクロ波の照射対象が金属膜8から該金属膜8下層の他の物質(殆どの場合、絶縁膜)に変わることで、研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性には、それぞれ明確な変化である後述するような変曲点が生じる。
この反射マイクロ波出力特性もしくは透過マイクロ波出力特性の少なくともいずれかにおける明確な変化である前記変曲点を基にウェーハW面内に金属膜8の膜残りを生じさせることなく該金属膜8の研磨終点が検出される。さらに、具体的には前記変曲点が生じた後の反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性の各特性中のそれぞれに予め設定した閾値を基にすることで金属膜8の研磨終点が一層確実に検出される。
図3は、並設された3個の導波管開口部から金属膜面に同時にマイクロ波が照射されたときの照射軌跡例を示す図である。前記図2において、発振器10で発振されたマイクロ波が図示しないセパレータを用いることで3個の回路に分割され、該分割された各マイクロ波が並設された3個の導波管開口部にそれぞれ与えられている。そして、図3に示すように、前記3個の導波管開口部から金属膜8面に放射された各マイクロ波が、それぞれ所定の照射面積で且つ3つの照射面が円弧を描きつつ金属膜8面を横切るように照射されている。
図3の例は、ウェーハWの直径は300mm、プラテン2の中心からウェーハW中心までの距離は200mm、ウェーハWの回転速度及びプラテン2の回転速度はそれぞれ100rpmに設定した場合である。図3中、照射軌跡L1はプラテン2の中心から100mmの位置に設置されている導波管開口部からのもの、照射軌跡L2はプラテン2の中心から150mmの位置に設置されている導波管開口部からのもの、照射軌跡L3はプラテン2の中心から200mmの位置に設置されている導波管開口部からのものである。
図3に示した例のように、金属膜8面に対し、マイクロ波を、それぞれ所定の照射面積で且つ複数の照射面が同時に金属膜8面を横切るように照射すると、ウェーハW面の全体にわたって、高い空間分解能で金属残膜を生じさせることなく、金属膜の研磨終点を精度よく検出することができる。
図4の(a)〜(g)を用いて金属膜終点検出のアルゴリズム例を説明する。同図(a)〜(d)は研磨の進行に伴う反射波信号の変化を順に示す図、(e)は研磨の進行に伴うウェーハ上の全領域で検出される反射波信号の面内平均値の変化を示す特性図、(f)は研磨の進行に伴ないウェーハ上に残っている金属膜から検出される反射波信号の平均値Yの変化を示す特性図、(g)は研磨の進行に伴なう反射波信号の平均値Yの変化を傾きdY/dtの変化に置き換えて示す特性図である。
このアルゴリズム例は、ウェーハWのエッジ部に膜が残りやすいプロセスで金属膜8としてのCu膜を研磨した場合について、前記第1の検波器14で検波された反射マイクロ波出力(図4の(a)〜(d)では、反射波信号と記載してある)により研磨終点検出を行う場合について述べてある。
研磨の進行に伴うウェーハW上のCu膜から検出される反射波信号の変化は、図4の(a)〜(d)のように予想される。同図(a)はウェーハW上の全面にCu膜ありのときの反射波信号、同図(b)はウェーハW中心部のCu膜が薄くなり始めたときの反射波信号、同図(c)はウェーハWのエッジ部にCu膜が残っているときの反射波信号、同図(d)はウェーハW上の全面についてCu膜がクリア(研磨除去)されたときの反射波信号を示している。
このとき、ウェーハW上の全領域でサンプリングされる反射波信号の和をサンプリング数で割った反射波信号の面内平均値をXとし、研磨の進行に伴う該Xの変化を示すと同図(e)のようになる。図(e)から反射波信号の面内平均値Xの値が予め設定した閾値より下になるか、又は傾きが変曲点Pにさしかかった所でトリガをかける。
次に反射波信号をサンプリングする領域を、前記ウェーハW上の全領域からCu膜が残っている領域のみに絞り、このCu膜の残り領域でサンプリングされる反射波信号の和をサンプリング数で割った値をYとする。Cu膜が残っている領域は、“X+x”のレベルでスレッショルドをかけ、そのスレッショルドレベルより反射波信号値が大きい区間とする。この区間は固定する。xはCu膜が全て研磨除去されてオールクリアになった際、反射波信号の誤差でスレッショルドが掛からないようにマージンを持たせる値である。
このときのCu膜の残り領域における反射波信号の平均値Yの研磨時間tに対する変化は、図(f)に示すようになる。ここで、前記Yの値が予め設定した閾値Sより下がるか、又は図(g)に示す傾き(dY/dt)の値が閾値Sより大きくなったら研磨終点とする。
[28GHzマイクロ波を用いた金属残膜検出実験]
マイクロ波の反射率及び透過率が物質により異なることを利用して、ウェーハW上の金属残膜の検出が可能であることを実験した結果を、図5及び図6を用いて説明する。図5は金属残膜検出装置の構成図、図6はウェーハW上に金属残膜が存在することによる反射マイクロ波出力及び透過マイクロ波出力の各変化を示す特性図である。なお、図5の金属残膜検出装置において、前記図2における機器等と同一ないし均等のものは、前記と同一符号を以って示してある。
図5に示す立体回路からなる金属残膜検出装置20において、発振器10は28GHzマイクロ波を発振する。アイソレータ(不可逆回路)18は反射マイクロ波が発振器10に入るのを防ぐ。20dB方向性結合器19は反射マイクロ波のみを第1の検波器14側へ−20dBで結合する。該第1の検波器14の前段には可変抵抗減衰器11aが接続され、第2の検波器16の前段には可変抵抗減衰器11bが接続されている。可変抵抗減衰器11aは第1の検波器14に入射する反射マイクロ波の電力を適当な大きさに減衰させる。可変抵抗減衰器11bは第2の検波器16に入射する透過マイクロ波の電力を適当な大きさに減衰させる。溶融石英窓17は厚さ2.75mmに設定されている。ウェーハW(SEMATECH754)の表面部には幅23mmのCu残膜が付いている。研磨パッド6はIC1400(A21)である。
そして、ウェーハWにおける幅23mmのCu残膜が付いた表面側を研磨パッド6に密着させた状態で一定のスピードでスライドさせる。このスライドしているウェーハWの表面部に対し、発振器10で発振された28GHzマイクロ波を、アイソレータ18及び方向性結合器19を介して導波管開口部12から所定の照射面積となるようにして照射する。
この照射マイクロ波に対するウェーハW表面部からの反射マイクロ波は方向性結合器19で伝播方向が切り換えられ可変抵抗減衰器11aで適当な電力に減衰された後、第1の検波器14で検波されて反射マイクロ波出力とされる。一方、前記照射マイクロ波に対する前記Cu残膜及びウェーハWを透過した透過マイクロ波は可変抵抗減衰器11bで適当な電力に減衰された後、第2の検波器16で検波されて透過マイクロ波出力とされる。
図6は、上記の操作で得た反射マイクロ波出力R及び透過マイクロ波出力Tの各変化を示す特性図である。反射マイクロ波及び透過マイクロ波の各電力は、可変抵抗減衰器11a,11bで適当な大きさに減衰されているため、図6の縦軸で示される反射マイクロ波出力R及び透過マイクロ波出力Tの絶対値は意味を持たない。
図6の結果より、反射マイクロ波出力RはCu残膜により強められ、透過マイクロ波出力TはCu残膜により殆どゼロになることが分かる。また、幅23mmのCu残膜が途切れる部分、即ちCu膜が全て研磨除去されてオールクリアに相当する部分における反射マイクロ波出力R及び透過マイクロ波出力Tの各特性には、それぞれ変曲点P1、P2が生じている。したがって、反射マイクロ波出力R及び透過マイクロ波出力Tは、共に金属膜の終点検出に有効であることが分かる。
上述したように、本実施例に係る高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置においては、高周波としてマイクロ波を適用し、導波管開口部12を所定の金属膜8面に対する該マイクロ波の放射用アンテナとして機能させるとともに該導波管開口部12を稼働時に回転するプラテン2側に組込んだことで、マイクロ波を所定の照射面積で所定の金属膜8面を横切るように照射させることができる。したがって、金属膜検知の空間分解能が高くなってウェーハW面内に金属残膜を生じさせることなく研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力もしくは透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に所定の金属膜8の研磨終点を確実に検出することができる。
所定の金属膜8が適正な厚さ除去されたとき、マイクロ波の照射対象となる物質が変わることで、研磨の進行に伴う反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性には、それぞれ明確な変化である変曲点が生じる。この明確な変化である変曲点を基に所定の金属膜8の研磨終点を確実に検出することができる。
前記変曲点が生じた後の反射マイクロ波出力特性及び透過マイクロ波出力特性の各特性中にそれぞれ閾値を予め設定し、この閾値を基にすることで所定の金属膜8の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができる。
ガンダイオードを用いた発振器10、可変抵抗減衰器11、位相変調器13、サーキュレータ15、第1の検波器14及び導波管開口部12を備えたマイクロ波の立体回路は小形に構成しうるので、プラテン2内に容易に組込むことができる。
マイクロ波回路に可変抵抗減衰器11を備えさせたので、発振器10で発振されたマイクロ波の電力を金属膜8の研磨終点を検出する上で最適値に設定することができる。
マイクロ波回路に位相変調器13を備えさせ、導波管開口部12に送るマイクロ波の位相を調整するようにしたので、該導波管開口部12から所定の金属膜8面に向けて効率よくマイクロ波を放射することができる。
導波管開口部12に所要厚みの溶融石英窓17を取付け、フレネル領域で所定の金属膜8における反射電力を大きくするようにしたので、所定の金属膜8から高空間分解能で反射マイクロ波及び透過マイクロ波を得ることができる。
複数の導波管開口部から所定の金属膜8面に同時にマイクロ波を照射させるようにしたときには、複数のマイクロ波照射面が同時に所定の金属膜8面を横切るように照射されることから、ウェーハW面の全体にわたって高い空間分解能で金属残膜の生じてないことが検知されて、所定の金属膜8の研磨終点を高い精度で一層確実に検出することができる。
なお、金属膜終点検出装置9は、導波管開口部12の部分を除いて、導波管を用いた立体回路として構成する場合に限らず、マイクロ波モノリシックICや、基板等の上に構成したマイクロ波ハイブリッドICとすることもできる。
また、本発明は、本発明の精神を逸脱しない限り種々の改変をなすことができ、そして、本発明が該改変されたものにも及ぶことは当然である。
図は本発明の実施例に係る高周波を用いた金属膜終点検出方法とその装置を示すものである。
金属膜終点検出装置が組込まれた化学機械研磨装置の斜視図。 化学機械研磨装置におけるプラテン及び研磨ヘッドの部分に組込まれた金属膜終点検出装置を示す構成図。 並設された3個の導波管開口部から金属膜面に同時にマイクロ波が照射されたときの照射軌跡例を示す図。 金属膜終点検出のアルゴリズム例を説明するための図であり、(a)〜(d)は研磨の進行に伴う反射波信号の変化を順に示す図、(e)は研磨の進行に伴うウェーハ上の全領域で検出される反射波信号の面内平均値の変化を示す特性図、(f)は研磨の進行に伴ないウェーハ上に残っている金属膜から検出される反射波信号の平均値Yの変化を示す特性図、(g)は研磨の進行に伴なう反射波信号の平均値Yの変化を傾きdY/dtの変化に置き換えて示す特性図。 金属残膜の検出実験に使用した金属残膜検出装置の構成図。 図5の金属残膜検出装置を用いた実験の結果得られた反射マイクロ波出力及び透過マイクロ波出力の各変化を示す特性図。
符号の説明
1 化学機械研磨装置
2 プラテン
3 研磨ヘッド
4 回転軸
5 モータ
6 研磨パッド
7 回転軸
8 金属膜
9 金属膜終点検出装置
10 発振器
11 可変抵抗減衰器
12 導波管開口部
13 位相変調器
14 第1の検波器
15 サーキュレータ
16 第2の検波器
17 溶融石英窓
18 アイソレータ
19 方向性結合器
20 金属残膜検出装置
W ウェーハ

Claims (17)

  1. ウェーハ表面の所定の金属膜を研磨して適正な厚さが除去されたときの研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出方法であって、
    前記所定の金属膜面に対し、所定の照射面積で且つ照射面が前記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射し、研磨の進行に伴う照射高周波に対する前記所定の金属膜からの反射波もしくは前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過波の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  2. 上記所定の金属膜面に対し、複数の上記照射面が同時に上記所定の金属膜面を横切るように高周波を照射することを特徴とする請求項1記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  3. 上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、高周波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う反射率及び透過率の各特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする請求項1又は2記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  4. 上記変曲点が生じた後の上記反射率及び透過率の各特性中に、前記反射率に対する閾値及び前記透過率に対する閾値を予め設定し、前記反射率もしくは透過率の少なくともいずれかの値が前記反射率に対する閾値もしくは前記透過率に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする請求項1,2又は3記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  5. 上記反射率に対する閾値は所定の反射率値もしくは上記反射率特性における所定の傾きにより設定され、上記透過率に対する閾値は所定の透過率値もしくは上記透過率特性における所定の傾きにより設定されていることを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  6. 上記高周波の周波数帯は、マイクロ波帯であり、上記所定の金属膜面には上記高周波としてのマイクロ波が導波管開口部から照射されることを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  7. 上記反射波及び反射率並びに上記透過波及び透過率の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じていることを特徴とする請求項1,2,3,4,5又は6記載の高周波を用いた金属膜終点検出方法。
  8. 所定の金属膜が形成されたウェーハを研磨ヘッドに保持し、回転するプラテンの表面に設けられた研磨パッドに前記研磨ヘッドを回転させながら前記所定の金属膜を押し付けて該所定の金属膜を研磨する化学機械研磨装置における前記所定の金属膜を監視して適正な厚さが除去されたときの研磨終点を検出する高周波を用いた金属膜終点検出装置であって、
    前記高周波としてのマイクロ波を発振する発振器と、該発振器で発振されたマイクロ波を受けてその伝播方向を所定の一方向へ切換えて伝播するサーキュレータと、該サーキュレータから前記所定の一方向へ切換え伝播されたマイクロ波を受けて該マイクロ波を前記所定の金属膜面に照射する導波管開口部と、該照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜面からの反射マイクロ波を前記導波管開口部を介して前記サーキュレータで受け該サーキュレータで所定の他方向へ切換え伝播された反射マイクロ波を検波する第1の検波器とを前記プラテンに組込み、前記照射マイクロ波に対する前記所定の金属膜及びウェーハを透過する透過マイクロ波を検波する第2の検波器を前記研磨ヘッドに組込み、研磨の進行に伴う前記第1の検波器で検波された反射マイクロ波出力もしくは前記第2の検波器で検波された透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの変化を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  9. 上記発振器は、ガンダイオードを用いた発振器であることを特徴とする請求項8記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  10. 上記発振器で発振されたマイクロ波電力を所要値に調整する可変抵抗減衰器、ステップ型減衰器もしくは固定減衰器のうちの少なくともいずれかを備えていることを特徴とする請求項8又は9記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  11. 上記導波管開口部での反射電力が最小となるように該導波管開口部に送るマイクロ波の位相を調整する位相変調器を備えていることを特徴とする請求項8,9又は10記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  12. 上記導波管開口部から放射されたマイクロ波はフレネル領域において上記所定の金属膜における反射電力が最大となるように、前記導波管開口部には所要厚みの溶融石英窓を取付けてなることを特徴とする請求項8,9,10又は11記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  13. 上記発振器で発振されたマイクロ波はセパレータで複数に分割され、複数の上記導波管開口部から上記所定の金属膜面に同時にマイクロ波が照射されることを特徴とする請求項8,9,10,11又は12記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  14. 上記所定の金属膜が適正な厚さ除去されたとき、上記マイクロ波の照射対象となる物質が変わることにより、研磨の進行に伴う上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性には、それぞれ変曲点が生じ、該変曲点を基に前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする請求項8,9,10,11,12又は13記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  15. 上記変曲点が生じた後の上記反射マイクロ波出力特性及び上記透過マイクロ波出力特性の各特性中に、前記反射マイクロ波出力に対する閾値及び前記透過マイクロ波出力に対する閾値を予め設定し、前記反射マイクロ波出力もしくは前記透過マイクロ波出力の少なくともいずれかの値が前記反射マイクロ波出力に対する閾値もしくは前記透過マイクロ波出力に対する閾値を超えたときに前記所定の金属膜の研磨終点を検出することを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13又は14記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  16. 上記反射マイクロ波出力に対する閾値は所定の反射マイクロ波出力値もしくは上記反射マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定され、上記透過マイクロ波出力に対する閾値は所定の透過マイクロ波出力値もしくは上記透過マイクロ波出力特性における所定の傾きにより設定されていることを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13,14又は15記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
  17. 上記反射マイクロ波及び上記透過マイクロ波の各変化は、上記所定の金属膜の材質を一因子として決まる表皮効果に依存して生じていることを特徴とする請求項8,9,10,11,12,13,14,15又は16記載の高周波を用いた金属膜終点検出装置。
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