JP2009048746A - 対物レンズ駆動装置 - Google Patents

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秀和 田中
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Abstract

【課題】対物レンズをフォーカス方向に駆動させることにともなう光軸の傾斜を抑制できる。
【解決手段】光ディスクの信号記録面に対向する基台、信号記録面に対向する側の基台上に配設され所定距離離間する第1磁石及び第2磁石、基台上に配設され対物レンズを保持する保持部材、保持部材が光ディスクのフォーカス方向に移動可能となるように基台に対して略平行に延在し、第1磁石の第2磁石とは対向しない側の一端を支点として保持部材を支持する弾性ワイヤ、保持部材がフォーカス方向に移動可能となるようにフォーカス方向を軸として第1磁石を囲繞するフォーカスコイルを備え、フォーカス方向において第1磁石の端部は第2磁石の端部よりも突出している対物レンズ駆動装置を構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は対物レンズ駆動装置に関する。
光ディスクの信号記録面に対して情報の記録又は再生用のレーザ光を照射するための対物レンズを駆動する対物レンズ駆動装置が知られている。情報を記録又は再生する場合、レーザ光を光ディスクのトラックに対し合焦させながら追従させる必要がある。このため、対物レンズ駆動装置は、対物レンズを、光ディスクのディスク面に垂直なフォーカス方向、及び、ディスク面上でトラックに垂直なトラッキング方向(光ディスクのラジアル方向)に駆動できるようになっている。これにより、レーザ光の合焦ずれ及びトラックずれが補正される(フォーカス制御及びトラッキング制御)。尚、対物レンズ駆動装置は、例えば光ディスクに対し情報を記録又は再生する光ピックアップ装置の一部である。
前述したフォーカス方向及びトラッキング方向に対物レンズを駆動可能な2軸の対物レンズ駆動装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
以下、図4を参照しつつ、2軸の対物レンズ駆動装置91の構成例について説明する。尚、図4(a)は、対物レンズOBLが光ディスクに近づいた場合の対物レンズ駆動装置91の概略構成例の側面図であり、図4(b)は、対物レンズOBLが光ディスクから遠ざかった場合の対物レンズ駆動装置91の概略構成例の側面図である。
対物レンズ駆動装置91は、対物レンズOBLを例えばフォーカス方向に移動可能に保持するべくフォーカスコイル940が設けられた保持部材930を備えている。また、対物レンズ駆動装置91は、タンジェンシャル方向に離間して対向する一対の磁石921及び磁石922を、基台(不図示)からフォーカス方向に突設されたヨーク911及びヨーク912にそれぞれ固定して備えており、フォーカスコイル940は磁石922及びヨーク912のみを囲繞するようにフォーカス方向を軸として巻回されている。つまり、フォーカスコイル940は、その一部が磁石921、922の対向面間の磁気ギャップ内に存在するように配置されている。更に、対物レンズ駆動装置91は、保持部材930を支持するべく支持部960及び弾性ワイヤ965を備えている。ここで、弾性ワイヤ965の一端は、基台に固定された支持部960に固定され、他端は、保持部材930に固定されている。尚、図4の例示では、2本の弾性ワイヤ965の他端が、略直方形状をなす保持部材930のタンジェンシャル方向に沿った側面に固定されている。図示してはいないが、同側面と相対する紙面裏側の側面に対し、同様に2本の弾性ワイヤ965の他端が固定されている。
以上の構成により、フォーカスコイル940に所定の電流を供給すれば、当該フォーカスコイル940における特に磁気ギャップ内の部分に対しフォーカス方向の電磁力が作用する。対物レンズOBLを保持する保持部材930は、弾性ワイヤ965を介して支持部960に支持されつつ、フォーカス方向に沿って前記所定の電流に応じた距離だけ移動するようになっている。
特開2005−346750号公報 特開2003−16668号公報
しかしながら、前述した対物レンズ駆動装置91には、フォーカス制御時にフォーカスコイル940が磁石922のフォーカス方向の両端部に向かって移動した場合、例えば弾性ワイヤ965における支持部960側の固定端の変形等のために、光ディスク(不図示)のディスク面に対し保持部材930が傾斜するという問題がある。
図4(a)の例示では、フォーカスコイル940は磁石922の上側(光ディスク側)に移動し、これにともなって光ディスクに近づくように移動した保持部材930は、弾性ワイヤ965の張力によって同図の反時計方向に傾斜する。つまり、略タンジェンシャル方向に延在する保持部材930は、その支持部960に近い部分ほどフォーカス方向に光ディスクから遠ざかるように傾斜する。一方、図4(b)の例示では、フォーカスコイル940は磁石922の下側(光ディスクと反対側)に移動し、これにともなって光ディスクから遠ざかるように移動した保持部材930は、弾性ワイヤ965の張力によって同図の時計方向に傾斜する。つまり、略タンジェンシャル方向に延在する保持部材930は、その支持部960から遠い部分ほどフォーカス方向に光ディスクから遠ざかるように傾斜する。尚、これらの傾斜は、前述した弾性ワイヤ965における支持部960側の固定端の変形等が原因であるため、保持部材930が不図示の基準位置を起点として光ディスクに対し近づくほど又は遠ざかるほど大きくなる構造的なものとされている。
保持部材930が前述の例のように傾斜した場合、対物レンズOBLもディスク面に対し同様に傾斜する。つまり、対物レンズOBLの光軸は、ディスク面に垂直な方向(即ちフォーカス方向)から傾いてしまうため、このため発生する対物レンズOBLのコマ収差は、光ピックアップ装置の記録再生特性を劣化させる原因となる。
前記課題を解決するための発明は、光ディスクの信号記録面に対向する基台と、前記信号記録面に対向する側の前記基台上に配設され、所定距離離間する第1磁石及び第2磁石と、前記基台上に配設され、対物レンズを保持する保持部材と、前記保持部材が前記光ディスクのフォーカス方向に移動可能となるように、前記基台に対して略平行に延在し、前記第1磁石の前記第2磁石とは対向しない側の一端を支点として前記保持部材を支持する弾性ワイヤと、前記保持部材が前記フォーカス方向に移動可能となるように、前記フォーカス方向を軸として前記第1磁石を囲繞するフォーカスコイルと、を備え、前記フォーカス方向において、前記第1磁石の端部は前記第2磁石の端部よりも突出している、ことを特徴とする対物レンズ駆動装置である。
対物レンズをフォーカス方向に駆動させることにともなう光軸の傾斜を抑制できる。
===対物レンズ駆動装置の構成===
図1を参照しつつ本実施の形態の対物レンズ駆動装置1の構成例について説明する。尚、図1(a)は、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1をフォーカス方向から見た外観構成例を示す平面図であり、図1(b)は、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1をトラッキング方向から見た断面構成例を示す側面図である。
<<<全体構成>>>
本実施の形態の対物レンズ駆動装置1は、基台10と、一対の磁石21(第2磁石)及び磁石22(第1磁石)と、対物レンズOBLを保持する保持部材30と、保持部材30に設けられたフォーカスコイル40と、サスペンションワイヤ(弾性ワイヤ)65とを備えている。また、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1は、更に、保持部材30を支持するためのサポート部60及び基板70と、トラッキングコイル50と、ヨーク11(第2ヨーク)及びヨーク12(第1ヨーク)とを備えている。
基台10は、金属製の板からなる台であって、ターンテーブル(不図示)に装着された光ディスクのディスク面と平行に配置される。本実施の形態では、後述するヨーク11、12と、固定板13とは、基台10を構成する板の一部が折り曲げ形成されたものである。ここで、固定板13は、基台10を構成する板の一部が直角に折り曲げられてフォーカス方向に延在する矩形状の板であり、後述するサポート部60を支持する。
磁石21及び磁石22は、それぞれ、フォーカス方向に延在する直方形状をなし極性の異なる単極の永久磁石である(例えば、N極及びS極)。本実施の形態では、一対の磁石21及び磁石22の正面どうしがタンジェンシャル方向に離間して対向するように、背面がヨーク11及びヨーク12にそれぞれ固設されている。
保持部材30は、フォーカスコイル40及びトラッキングコイル50が固設される本体部31と、対物レンズOBLを保持する保持部32と、保持部材30全体の重心を所定位置に合わせるためのバランス部33とを備えている。
前述した本体部31は、略直方形状をなしてその略中央にフォーカス方向に貫通する略矩形状の開口部31aを備えており、この開口部31aにフォーカスコイル40が内接するように固設されている。この開口部31aには、更に、2個のトラッキングコイル50が内接するように固設されている。また、本実施の形態の本体部31では、タンジェンシャル方向に沿った各側面に対し、2本のサスペンションワイヤ65の他端を固定するための2個の係止部材31bが設けられている。
前述した保持部32は、本体部31のタンジェンシャル方向の一端から同方向に延在するように一体に形成されており、フォーカス方向から見て略三角形状をなしその略中央に対物レンズOBLが嵌合するための貫通孔を備えている。
前述したバランス部33は、本体部31のタンジェンシャル方向の他端から同方向に延在するように一体に形成されており、対物レンズOBLと、フォーカスコイル40及びトラッキングコイル50とがそれぞれ装着及び固設された保持部材30のタンジェンシャル方向の重心を例えばフォーカスコイル40及びトラッキングコイル50に作用する電磁力の作用点と略一致させるための錘の機能を備えている。
本実施の形態のフォーカスコイル40は、磁石22及びヨーク12を囲繞するべく、前述した矩形状の開口部31aの内側に内接しつつ、フォーカス方向を軸として巻回されている。このフォーカスコイル40は、フォーカス方向に所定幅を有する帯形状の銅線束が巻回されて、同方向から全体を見ると略矩形状をなしている。この略矩形状のフォーカスコイル40を構成するトラッキング方向に沿った一方の辺は、対向する磁石21及び磁石22が形成する磁気ギャップを横切るようになっている。このフォーカスコイル40に所定の電流を供給すれば、当該フォーカスコイル40における特に磁気ギャップ内の部分に対しフォーカス方向の電磁力が作用する。これにより、保持部材30は、サスペンションワイヤ65によって支持されつつ、フォーカス方向に沿って前記所定の電流に応じた距離だけ移動するようになっている。
本実施の形態のサポート部60は、前述した固定板10に固設されて、サスペンションワイヤ65を介して保持部材30を支持するための部材である。このサポート部60は、略直方形状をなしてそのトラッキング方向の両端部においてサスペンションワイヤ65を途中で弾性的に把持するための弾性部材60aを備えている。この弾性部材60aは、サスペンションワイヤ65の不要な振動を吸収するための例えばシリコンゴム等の部材である。尚、本実施の形態では、弾性部材60aの端面とサスペンションワイヤ65との接合点60bが、サスペンションワイヤ65の一端の支点に相当する。
本実施の形態の基板70は、サスペンションワイヤ65を通じてフォーカスコイル40やトラッキングコイル50等に電流を供給するための矩形状の配線基板であり、サポート部60の背面に対し電気的に絶縁された状態で固設される。
本実施の形態のサスペンションワイヤ65は、一端が前述した基板70に固定されるとともに他端が前述した本体部31の係止部材31bに固定されて、保持部材30をフォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持するための弾性ワイヤである。尚、サスペンションワイヤ65の他端は、基板70に対し半田70aで固着されている。
本実施の形態のトラッキングコイル50は、タンジェンシャル方向を軸として巻回される2個のコイルが、前述した略矩形状のフォーカスコイル40を構成するトラッキング方向に沿った一方の辺と開口部31aの内側面とに固設されている。このトラッキングコイル50に所定の電流を供給すれば、当該トラッキングコイル50に対しトラッキング方向の電磁力が作用する。これにより、保持部材30は、サスペンションワイヤ65によって支持されつつ、トラッキング方向に沿って前記所定の電流に応じた距離だけ移動するようになっている。
本実施の形態のヨーク11及びヨーク12は、前述したように、基台10を構成する板の一部が直角に折り曲げられてフォーカス方向に延在する矩形状の板であり、磁石21及び磁石22をそれぞれ支持しつつ、磁気ギャップ内の磁界をより強くするための部材である。
<<<磁石21及び磁石22>>>
図1に例示されるように、本実施の形態の磁石21、22は、磁石22のフォーカス方向の両端部が、磁石21のフォーカス方向の両端部に比べて、同方向についてより突出するような構成となっている。つまり、本実施の形態では、磁石22におけるフォーカス方向の光ディスク側の端部は、磁石21における同方向及び同側の端部に比べて、光ディスクのディスク面により近い位置にあり、また、磁石22におけるフォーカス方向の光ディスクと反対側の端部は、磁石21における同方向及び同側の端部に比べて、光ディスクのディスク面からより遠い位置にある。特に、本実施の形態では、磁石22の端部の磁石21の端部に対するフォーカス方向の突出長さは、光ディスク側と、光ディスクと反対側とで等しく設定されている。
尚、磁石22の端部の磁石21の端部に対する突出長さは、後述するように、両端部間の磁力線の方向のタンジェンシャル方向に対する傾斜の度合いを決めるものである。また、後述するように、サスペンションワイヤ65の張力によるモーメントが作用している保持部材30に対し、前記磁力線の傾斜の度合いに応じて、前記モーメントを低減させるモーメントが作用する。よって、本実施の形態では、磁石22の端部の磁石21の端部に対する突出長さは、サスペンションワイヤ65や磁石22及び磁石21の特性等に基づいて、予め所定値に設定されている。
===対物レンズ駆動装置の動作===
図2及び図3を参照しつつ、前述した構成を備えた対物レンズ駆動装置1のフォーカス制御時の動作について説明する。
尚、図2(a)は、本実施の形態のフォーカスコイル40が磁石22の光ディスク側の端部に位置する場合の当該フォーカスコイル40と磁石21、22との仮想的な位置関係を示す側面図であり、図2(b)は、前記場合の本実施の形態の対物レンズ駆動装置1の側面図である。図3(a)は、本実施の形態のフォーカスコイル40が磁石22の光ディスクとは反対側の端部に位置する場合の当該フォーカスコイル40と磁石21、22との仮想的な位置関係を示す側面図であり、図3(b)は、前記場合の本実施の形態の対物レンズ駆動装置1の側面図である。
また、以後、フォーカス方向の光ディスク側を「上側」と称し、フォーカス方向の光ディスクと反対側を「下側」と称する。
<<<光ディスク側に移動した場合>>>
図2(a)に例示されるように、フォーカスコイル4が磁石22の上側の端部近傍に位置している場合、前述したように、例えばサスペンションワイヤ65における支持部60側の固定端(図2(b)参照)の変形等のために、フォーカスコイル40は、ディスク面に対し同図の反時計方向に傾斜しようとする。尚、同図のフォーカスコイル40の傾斜は仮想的なものである。後述するように、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1によれば、このような傾斜を抑制することができる。
一方、同図に例示されるように、磁石22は、磁石21よりも上側に長くなっているため、磁石22と磁石21との間の磁気ギャップにおいて、特に磁石22の上側端部近傍と磁石21の上側端部近傍との間に発生する磁力線は、タンジェンシャル方向と平行ではなく、磁石22から磁石21へ下側に傾斜したものとなる。この傾斜は、フォーカス方向の上側の磁力線から下側の磁力線にかけて徐々に小さくなり、例えば磁気ギャップのフォーカス方向の中央部では、磁力線はタンジェンシャル方向と平行になる。尚、同図の例示では、磁石22をN極の単極磁石とし、磁石21をS極の単極磁石としている。
フォーカスコイル40が上側に移動するためには、当該フォーカスコイル40に対し同図に示す方向に電流を供給する必要がある。つまり、フォーカスコイル40には、上側から見て時計方向に所定の大きさの電流が流れている。この場合、フォーカスコイル40の磁気ギャップ内の上側の位置P1では、当該位置P1での電流のベクトルと、当該位置P1を通り最も傾斜している磁力線のベクトルとの双方のベクトルに垂直なベクトルの電磁力F1が作用する。一方、磁気ギャップ内にあるフォーカスコイル40の下側の位置P2では、当該位置P2での電流のベクトルと、前記位置P1の場合に比べて傾斜が小さい磁力線のベクトルとの双方のベクトルに垂直なベクトルの電磁力F2が作用する。
図2(a)から明らかなように、電磁力F1は、電磁力F2に比べて、前述した磁力線の傾きに対応して、タンジェンシャル方向の成分がより大きくなるように傾いている。つまり、フォーカスコイル40の磁気ギャップ内の部分について、上側の位置P1に作用する電磁力F1のタンジェンシャル方向成分は、下側の位置P2に作用する電磁力F2のタンジェンシャル方向成分よりも大きくなる。よって、フォーカスコイル40に対し、前述した反時計方向の傾斜を時計方向に戻すモーメントが作用する(図2(a)の白抜き矢印)。結局、この傾斜を戻すモーメントは、フォーカスコイル40が固設された保持部材30に対し作用することになる。尚、電磁力F1、F2のフォーカス方向成分は、サスペンションワイヤ65(図2(b))の張力に抗して、保持部材30を上側に位置させるための力である。
以上により、図2(b)に例示されるように、例えば対物レンズOBLを光ディスクに最も近づけた場合であっても、フォーカスコイル40は、前述したモーメントにより、光ディスクのディスク面に対し平行に保持される。よって、このフォーカスコイル40が固設された保持部材30に保持される対物レンズOBLのレンズ面も、ディスク面に対し平行に保持される。
<<<光ディスクと反対側に移動した場合>>>
図3(a)に例示されるように、フォーカスコイル4が磁石22の下側の端部近傍に位置している場合、前述したように、例えばサスペンションワイヤ65における支持部60側の固定端(図3(b)参照)の変形等のために、フォーカスコイル40は、ディスク面に対し同図の時計方向に傾斜しようとする。尚、同図のフォーカスコイル40の傾斜は仮想的なものである。後述するように、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1によれば、このような傾斜を抑制することができる。
一方、同図に例示されるように、磁石22は、磁石21よりも下側に長くなっているため、磁石22と磁石21との間の磁気ギャップにおいて、特に磁石22の下側端部近傍と磁石21の下側端部近傍との間に発生する磁力線は、タンジェンシャル方向と平行ではなく、磁石22から磁石21へ上側に傾斜したものとなる。この傾斜は、フォーカス方向の下側の磁力線から上側の磁力線にかけて徐々に小さくなり、例えば磁気ギャップのフォーカス方向の中央部では、磁力線はタンジェンシャル方向と平行になる。尚、同図の例示では、磁石22をN極の単極磁石とし、磁石21をS極の単極磁石としている。
フォーカスコイル40が下側に移動するためには、当該フォーカスコイル40に対し同図に示す方向に電流を供給する必要がある。つまり、フォーカスコイル40には、上側から見て反時計方向に所定の大きさの電流が流れている。この場合、フォーカスコイル40の磁気ギャップ内の下側の位置P2’では、当該位置P2’での電流のベクトルと、当該位置P2’を通り最も傾斜している磁力線のベクトルとの双方のベクトルに垂直なベクトルの電磁力F2’が作用する。一方、磁気ギャップ内にあるフォーカスコイル40の上側の位置P1’では、当該位置P1’での電流のベクトルと、前記位置P2’の場合に比べて傾斜が小さい磁力線のベクトルとの双方のベクトルに垂直なベクトルの電磁力F1’が作用する。
図3(a)から明らかなように、電磁力F2’は、電磁力F1’に比べて、前述した磁力線の傾きに対応して、タンジェンシャル方向の成分がより大きくなるように傾いている。つまり、フォーカスコイル40の磁気ギャップ内の部分について、下側の位置P2’に作用する電磁力F2’のタンジェンシャル方向成分は、上側の位置P1’に作用する電磁力F1’のタンジェンシャル方向成分よりも大きくなる。よって、フォーカスコイル40に対し、前述した時計方向の傾斜を反時計方向に戻すモーメントが作用する(図3(a)の白抜き矢印)。結局、この傾斜を戻すモーメントは、フォーカスコイル40が固設された保持部材30に対し作用することになる。尚、電磁力F1’、F2’のフォーカス方向成分は、サスペンションワイヤ65(図3(b))の張力に抗して、保持部材30を下側に位置させるための力である。
以上により、図3(b)に例示されるように、例えば対物レンズOBLを光ディスクから最も遠ざけた場合であっても、フォーカスコイル40は、前述したモーメントにより、光ディスクのディスク面に対し平行に保持される。よって、このフォーカスコイル40が固設された保持部材30に保持される対物レンズOBLのレンズ面も、ディスク面に対し平行に保持される。
以上、本実施の形態の対物レンズ駆動装置1によれば、対物レンズOBLをフォーカス方向に駆動させることにともなう光軸の傾斜を抑制できる。対物レンズOBLの光軸をディスク面に垂直に保持することのよって当該対物レンズOBLのコマ収差を抑制すれば、これは光ピックアップ装置の記録再生特性の向上につながる。
===対物レンズの光軸の傾斜の抑制===
本実施の形態の対物レンズ駆動装置1は、少なくとも、基台10と、基台10上に配設され、正面側どうしが所定距離離間する磁石22及び磁石21と、基台10上に配設され、対物レンズOBLを保持する保持部材30と、保持部材30がフォーカス方向に移動可能となるように、基台10に対して略平行に延在し、磁石22の背面側の一端を支点として保持部材30を支持するサスペンションワイヤ65と、保持部材30がフォーカス方向に移動可能となるように、フォーカス方向を軸として磁石22を囲繞するフォーカスコイル40と、を備え、フォーカス方向において、磁石22の端部は磁石21の端部よりも突出している。
この対物レンズ駆動装置1によれば、磁石22の端部の磁石21の端部に対する突出分に応じて、磁石22の端部と磁石21の端部との間に発生する磁力線が基台10に対し傾斜する。所定の電流が供給されたフォーカスコイル40が磁石22の端部近傍まで移動したとき、保持部材30には、サスペンションワイヤ65からの張力のために、基台10に対し傾斜する方向にモーメントが作用する。しかし、フォーカスコイル40に対し前記傾斜した磁力線を介して作用する電磁力により、保持部材30には、前記モーメントを低減するモーメントが作用する。よって、この対物レンズ駆動装置1は、対物レンズOBLをフォーカス方向に駆動させることにともなう光軸の傾斜を抑制できる。
また、前述した対物レンズ駆動装置1において、磁石22及び磁石21は、タンジェンシャル方向に離間することが好ましい。この対物レンズ駆動装置1によれば、例えばタンジェンシャル方向を軸として巻回されるトラッキングコイル50を、磁石22及び磁石21の間に位置するように保持部材30に設けることにより、保持部材30をトラッキング方向に移動可能とすることができる。つまり、対物レンズOBLのトラッキング制御を行うことができる。但し、これに限定されるものではなく、磁石22及び磁石21の離間がタンジェンシャル方向でないものであってもよい。
また、前述した対物レンズ駆動装置1は、ヨーク11とヨーク12とを更に備えたことが好ましい。この対物レンズ駆動装置1によれば、磁石22及び磁石21の間の磁界がより強くなる。
また、前述した対物レンズ駆動装置1において、保持部材30が磁石21の背面側に対物レンズOBLを保持している場合、この保持部材30の前述した傾斜によって、対物レンズOBLのフォーカス方向の変位はより大きくなる虞がある。しかし、この対物レンズ駆動装置1によれば、そもそも前記傾斜が抑制されるため、対物レンズOBLが磁石21の背面側に保持されている場合であっても、この対物レンズOBLのフォーカス方向の変位は抑制される。但し、以上に限定されるものではなく、対物レンズOBLは磁石21の正面側に保持されるものであってもよい。
尚、図1に例示される対物レンズ駆動装置1では、磁石22のフォーカス方向の両端部は、磁石21のフォーカス方向の両端部に比べて、同方向についてより突出するような構成となっていた。特に、磁石22の端部の磁石21の端部に対するフォーカス方向の突出長さが、光ディスク側と、光ディスクと反対側とで等しく設定されていた。
しかし、以上に限定されるものではない。例えば、磁石22の端部の磁石21端部に対するフォーカス方向の突出長さが、光ディスク側と、光ディスクと反対側とで異なるように設定されていてもよい。フォーカスコイル40を光ディスクのディスク面に対し平行に保持するためのモーメントは、前記突出長さに応じたものとなる。そこで、もし光ディスク側とその反対側とで、フォーカスコイル40を平行に保持するために必要なモーメントが異なる場合、各モーメントに応じた突出長さを別々に設定すればよい。
また、例えば、光ディスク側及びその反対側のいずれか一方側のみに関して、磁石22のフォーカス方向の端部が、磁石21のフォーカス方向の端部に比べて、同方向についてより突出していてもよい。
前述した実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明はその趣旨を逸脱することなく変更や改良等が可能であり、また本発明はその等価物も含むものである。
尚、図1の例示では、サスペンションワイヤ65の一端の支点は、サポート部60の弾性部材60aの端面とサスペンションワイヤ65との接合点60bであったが、これに限定されるものではない。例えば、対物レンズ駆動装置1がサポート部60を備えておらず、サスペンションワイヤ65が基板70に直接固定されている場合には、この基板50の面とサスペンションワイヤ65との接合点が支点となる。要するに、サスペンションワイヤ65の一端の支点は、当該一端を磁石22の背面側で固定する点であれば、いかなるものであってもよい。
(a)は、本実施の形態の対物レンズ駆動装置をフォーカス方向から見た外観構成例を示す平面図であり、(b)は、本実施の形態の対物レンズ駆動装置をトラッキング方向から見た断面構成例を示す側面図である。 (a)は、本実施の形態のフォーカスコイルが磁石の光ディスク側の端部に位置する場合の当該フォーカスコイルと磁石との仮想的な位置関係を示す側面図であり、(b)は、前記場合の本実施の形態の対物レンズ駆動装置の側面図である。 (a)は、本実施の形態のフォーカスコイルが磁石の光ディスクとは反対側の端部に位置する場合の当該フォーカスコイルと磁石との仮想的な位置関係を示す側面図であり、(b)は、前記場合の本実施の形態の対物レンズ駆動装置の側面図である。 (a)は、対物レンズが光ディスクに近づいた場合の対物レンズ駆動装置の概略構成例の側面図であり、(b)は、対物レンズが光ディスクから遠ざかった場合の対物レンズ駆動装置の概略構成例の側面図である。
符号の説明
1、91 対物レンズ駆動装置 10 基台
11、12、911、912 ヨーク 13 固定板
21、22、921、922 磁石 30、930 保持部材
31 本体部 31a 開口部
31b 係止部材 32 保持部
33 バランス部 40、940 フォーカスコイル
50 トラッキングコイル 60 サポート部
60a 弾性部材 60b 接合点
65 サスペンションワイヤ 70 基板
70a 半田 960 支持部
965 弾性ワイヤ

Claims (4)

  1. 光ディスクの信号記録面に対向する基台と、
    前記信号記録面に対向する側の前記基台上に配設され、所定距離離間する第1磁石及び第2磁石と、
    前記基台上に配設され、対物レンズを保持する保持部材と、
    前記保持部材が前記光ディスクのフォーカス方向に移動可能となるように、前記基台に対して略平行に延在し、前記第1磁石の前記第2磁石とは対向しない側の一端を支点として前記保持部材を支持する弾性ワイヤと、
    前記保持部材が前記フォーカス方向に移動可能となるように、前記フォーカス方向を軸として前記第1磁石を囲繞するフォーカスコイルと、を備え、
    前記フォーカス方向において、前記第1磁石の端部は前記第2磁石の端部よりも突出している、
    ことを特徴とする対物レンズ駆動装置。
  2. 前記第1磁石及び前記第2磁石は前記光ディスクのタンジェンシャル方向に離間する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の対物レンズ駆動装置。
  3. 前記第1磁石が固定される第1ヨークと、
    前記第2磁石が固定される第2ヨークと、
    を更に備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載の対物レンズ駆動装置。
  4. 前記保持部材は、前記第2磁石の前記第1磁石とは対向しない側に前記対物レンズを保持する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の対物レンズ駆動装置。
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