JP2009047802A - 反射型偏光板、積層光学部材、及び液晶表示装置 - Google Patents

反射型偏光板、積層光学部材、及び液晶表示装置 Download PDF

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秀樹 林
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Abstract

【課題】製造が簡単で、層間剥離が生じ難く、斜光・拡散光に対して偏光分離能が大きい反射型偏光板を提供すること。
【解決手段】反射型偏光板30は、屈折率が等方性の支持媒体A4と複数の複屈折体A5を有する偏光層Aと、屈折率が等方性の支持媒体B4と複数の複屈折体B5を有する偏光層Bとを備え、複屈折体A5はアスペクト比が2以上で長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体で、複屈折体B5はアスペクト比が2以上で長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体で、複屈折体A5は支持媒体A4中で同一方向に配列し、支持媒体A4の屈折率と複屈折体A5の短軸方向との屈折率差が0.03以下で、複屈折体B5は支持媒体B4中で同一方向に配列し、支持媒体B4の屈折率と複屈折体B5の長軸方向との屈折率差が0.03以下で、偏光層A、Bの積層方向から見て複屈折体A5、B5が交差するように偏光層A、Bは積層される。
【選択図】図3

Description

本発明は、パーソナルコンピュータ等のディスプレイとして使用される液晶表示装置に有用な反射型偏光板、それを用いた積層光学部材、及び液晶表示装置に関するものである。
現在、広く一般に使用されている液晶表示装置として、2枚の透明基板の間にネマチック液晶を挟持して液晶セルを構成し、この液晶セルの両面に偏光板を配置してパネルを構成し、このパネルと駆動用のLSI及びバックライトとを組み合わせることにより構成される液晶表示装置がある。かかる液晶表示装置の例を図1に断面模式図で示す。この例では、2枚の透明基板11,12の片面にそれぞれ透明電極14,15を形成し、それらの透明電極を対向させ、その間に液晶17を挟持して、液晶セル10が構成されている。この液晶セル10の両面に背面側偏光板21及び前面側偏光板22を貼り合わせ、さらに背面側偏光板21の裏面にバックライト40を配置して、液晶表示装置50が構成されている。なお、図1の40aは反射板であり、40bは導光板である。
ところで、このような液晶表示装置50では、バックライトから発せられる光の利用効率が必ずしも高いとはいえない。これは、バックライト40から発する光のうち50%以上が背面側偏光板21によって吸収されるためである。そこで、液晶表示装置におけるバックライト光の利用効率を高めるため、図2に示す如く、背面側偏光板21とバックライト40の間に、反射型偏光板45を配置する構成が知られている。図2は、図1に示す液晶表示装置50において、背面側偏光板21の裏面(バックライト40側)に反射型偏光板45を貼り合わせたものであり、その他の符号は図1と同様なので、説明は省略する。
反射型偏光板45は、ある種の偏光光を反射し、それと逆の性質を示す偏光光を透過するものである。反射型偏光板45を透過した光が、直線偏光として偏光板(通常は吸収型偏光板)21を透過するように軸合わせをしておく。そして、図1に示すように、偏光板21だけを配置した場合には偏光板21で吸収されてしまう偏光光を、反射型偏光板45で反射させてバックライト40側へ戻し、反射させて再利用してやることにより、バックライト40から発する光の利用効率を高めている。
このような反射型偏光板としては、例えば、特開平6−281814号公報(特許文献1)や特開平8−271731号公報(特許文献2)に記載されているコレステリック液晶層と1/4波長板を組み合わせた反射型偏光板、特表平9−506837号公報(WO95/17303号パンフレット、特許文献3)や特表平10−511322号公報(WO96/19347号パンフレット、特許文献4)に記載されている複屈折層と等方性層の多重積層膜からなる反射型偏光板、特表2000−506990号公報(WO97/32224号パンフレット、特許文献5)に記載されている等方性粒子相が複屈折連続媒体に分散された反射型偏光板などが知られている。
コレステリック液晶層と1/4波長板を組み合わせた反射型偏光板は、コレステリック液晶の螺旋ピッチに対応した波長の右円偏光又は左円偏光を透過させて1/4波長板で直線偏光に変換し、左円偏光又は右円偏光を反射する。しかし、この反射型偏光板では、特許文献2の段落0007に記載されているように、可視光全域にわたって、コレステリック液晶層を透過した右円偏光又は左円偏光を1層の1/4波長板によって直線偏光に変換することは困難である。この困難を解決するためには、複数の1/4波長板を重畳する必要がある。複数の1/4波長板を重畳する場合、製造工程が複雑になり、また1/4波長板間で剥離を生ずる可能性があるなどの問題を抱えることとなる。
複屈折層と等方性層の多重積層膜からなる反射型偏光板では、数百層の交互積層構造を形成する必要があり、大がかりな製造設備が必要となる。また、異なる材料が積層されているため、層間で剥離が生じやすいという問題もある。
等方性粒子相が複屈折連続媒体に分散された反射型偏光板は、比較的容易に製造でき、層間剥離は生じにくい。しかし、連続媒体が大きな複屈折を示す1軸配向した物質である場合、分散相の体積分率の増加に伴って、著しい強度の低下が起こり、フィルムの形態を維持できなくなるおそれがある。このため、分散相の体積分率を低く抑える必要が生じ、偏光分離効率を高めることが難しいという問題を抱えている。
これに対し、WO2005/008302号パンフレット(特許文献6)では、液晶表示装置において光の利用効率を高めることができ、製造が比較的簡単で、層間剥離などの問題が生じにくい反射型偏光板が提案されている。具体的には、アスペクト比が2以上で長軸方向と短軸方向の屈折率差が0.05以上である多角柱体又は円柱体を、支持媒体中に同一方向を向けて分散配列させた構造の反射型偏光板である。この反射型偏光板は、正面光に対する偏光分離能が大きいものの、斜めからの光や拡散光に対する偏光分離能が低下するという問題を抱えている。この問題は、液晶表示装置にこの反射型偏光板を適用したときに、コントラストが十分に出ないという問題の一因となる。
特開平6−281814号公報 特開平8−271731号公報 特表平9−506837号公報(WO95/17303号パンフレット) 特表平10−511322号公報(WO96/19347号パンフレット) 特表2000−506990号公報(WO97/32224号パンフレット) WO2005/008302号パンフレット
前記の問題点に鑑み、本発明の目的は、製造が比較的簡単で、層間剥離などの問題が生じ難く、かつ斜めからの光や拡散光に対しても偏光分離能が大きい反射型偏光板、該反射偏光板を用いた光学部材、及び該光学部材を用いた液晶表示装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明に係る反射型偏光板は、屈折率が等方性の支持媒体と複数の複屈折体とを有する偏光層Aと、屈折率が等方性の支持媒体と複数の複屈折体とを有する偏光層Bと、を備え、偏光層Aの複屈折体は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上であり、長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体であり、偏光層Bの複屈折体は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上であり、長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体であり、偏光層Aの複数の複屈折体が偏光層Aの支持媒体中でほぼ同一方向を向いて配列され、偏光層Aの支持媒体の屈折率と偏光層Aの複屈折体の短軸方向の屈折率との差が0.03以下、好ましくは0.01以下であり、偏光層Bの複数の複屈折体が偏光層Bの支持媒体中でほぼ同一方向を向いて配列され、偏光層Bの支持媒体の屈折率と偏光層Bの複屈折体の長軸方向の屈折率との差が0.03以下、好ましくは0.01以下であり、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て偏光層Aの複屈折体の長軸方向と偏光層Bの複屈折体の長軸方向とが交差するように偏光層Aと偏光層Bとが積層されていることを特徴とする。
上記本発明では、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て偏光層Aの複屈折体の長軸方向と偏光層Bの複屈折体の長軸方向とが交差するように、偏光層Aと偏光層Bとを積層することによって、偏光層A側から光を入射した際、偏光層Aの複屈折体の長軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Aで反射され、偏光層Aの複屈折体の長軸方向とほぼ直交する向き(偏光層Aの複屈折体の短軸方向とほぼ平行な向き)に振動する直線偏光は偏光層Aを透過する。そして偏光層Aを透過し偏光層Bへ入射した光のうち、偏光層Bの複屈折体の短軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Bで反射され、偏光層Bの複屈折体の短軸方向とほぼ直交する向き(偏光層Bの複屈折体の長軸方向にほぼ平行な向き)に振動する直線偏光は偏光層Bを透過する。その結果、偏光層Aの複屈折体の短軸方向および偏光層Bの複屈折体の長軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光のみが反射型偏光板を透過することができる。なお、本発明に係る反射型偏光板は、偏光層Aと偏光層Bのどちら側から光を入射しても上述の偏光分離能を示す。
上記偏光層Aおよび偏光層Bはいずれも、それぞれを構成する複屈折体の長軸方向に傾斜した角度からの入射光に比べて、複屈折体の短軸方向に傾斜した角度からの入射光に対する偏光分離能に優れている。そこで、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て偏光層Aの複屈折体の長軸方向と偏光層Bの複屈折体の長軸方向とが交差するように、偏光層Aと偏光層Bとを積層させることによって、偏光層Aおよび偏光層Bが互いの偏光分離能の小さな方向において偏光分解能を補填し合う。その結果、反射型偏光板に対する斜めから入射する光や拡散光に対しても、反射型偏光板の偏光分離能を向上させることができる。
また、上記本発明は、偏光層Aと偏光層Bとの2層を有し、従来のような複屈折層と等方性層との多重積層膜からなる反射型偏光板に比べて積層数が少ないため、層間の剥離が生じ難い。
上記本発明では、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状が実質的に多角形又は円であることが好ましい。
また、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状が、三角形であることがより好ましく、ほぼ正三角形であることが更に好ましい。あるいは、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状がほぼ円であってもよい。
偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体の長軸方向に垂直な断面の形状を三角形、特に正三角形とすることにより、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体がプリズムとして機能し、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体の集光機能が向上する。また、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体の長軸方向に垂直な断面の形状を、頂点数の少ない多角形である三角形、特に正三角形、あるいは円とすることによって、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体の製造が容易となる。
上記本発明では、偏光層Aの複屈折体又は偏光層Bの複屈折体は繊維であることが好ましい。
これにより、複屈折体が支持媒体中で簡単に、かつ、高度に配向することが可能となり、かつ複屈折体の複屈折性が効果的に発現する。
上記本発明では、偏光層Aの複屈折体の長軸方向の屈折率と偏光層Bの複屈折体の長軸方向の屈折率とが同じであり、かつ、偏光層Aの複屈折体の短軸方向の屈折率と偏光層Bの複屈折体の短軸方向の屈折率とが同じであってもよい。すなわち、偏光層Aの複屈折体および偏光層Bの複屈折体として、同種の複屈折体を用いてもよい。または、偏光層Aの支持媒体の屈折率と偏光層Bの支持媒体の屈折率とが同じであってもよい。すなわち、偏光層Aの支持媒体および偏光層Bの支持媒体として、同種の支持媒体を用いてもよい。
偏光層Aの複屈折体および偏光層Bの複屈折体として、同種の屈折体を用いた場合、反射型偏光板の材料コストを低減することができる。また、偏光層Aの支持媒体および偏光層Bの支持媒体として、同種の支持媒体を用いた場合、反射型偏光板の材料コストを低減することができるのみならず、偏光層Aの支持媒体と偏光層Bの支持媒体との界面(偏光層Aと偏光層Bとの界面)における光の反射を防止することができ、さらには、偏光層Aと偏光層Bとの層間剥離をよりいっそう抑制することができる。
本発明に係る積層光学部材は、上記反射型偏光板と、他の光学機能を示す光学層とが積層されてなる。反射型偏光板に積層される光学層は、例えば、吸収型偏光板又は位相差板であってよい。あるいは、反射型偏光板の一方の面に吸収型偏光板が積層され、他方の面に位相差板が積層されていてもよい。
本発明に係る液晶表示装置は、上記積層光学部材と液晶セルとを備える。
本発明によれば、製造が比較的簡単で、層間剥離などの問題が生じ難く、かつ斜めからの光や拡散光に対しても偏光分離能が大きい反射型偏光板、該反射偏光板を用いた光学部材、および該光学部材を用いた液晶表示装置を提供することができる。
以下、図面を適宜参照しながら、本発明の好適な実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
(反射型偏光板の全体構成)
本実施形態に係る反射型偏光板30は、偏光層Aと偏光層Bとを備える(図3参照)。偏光層Aは、屈折率が等方性の支持媒体4と複数の複屈折体5とを有する。また、偏光層Bは、屈折率が等方性の支持媒体4と複数の複屈折体5とを有する。なお、偏光層Aと偏光層Bとは、中間層3を介して積層されていてよい。または、中間層3を介することなく、偏光層Aと偏光層Bとが直接積層されていてもよい。
以下では、偏光層Aが有する支持媒体4と偏光層Bが有する支持媒体4とを区別する場合、偏光層Aが有する支持媒体4を支持媒体A4と記し、偏光層Bが有する支持媒体4を支持媒体B4と記す。また、支持媒体A4と支持媒体B4を区別しない場合は、支持媒体4と記す。また、偏光層Aが有する複屈折体5と偏光層Bが有する複屈折体5とを区別する場合、偏光層Aが有する複屈折体5を複屈折体A5と記し、偏光層Bが有する複屈折体5を複屈折体B5と記す。また、複屈折体A5と複屈折体B5を区別しない場合は、複屈折体5と記す。
反射型偏光板30の膜厚(積層方向における偏光層A、中間層3、および偏光層Bの総厚さ)は、特に制限されないが、通常、1〜3000μmの範囲とするのが適当であり、好ましくは5〜1000μm、より好ましくは10〜200μmである。反射型偏光板30が薄すぎると、偏光分離機能が発揮されない傾向があり、逆に厚すぎると、反射型とはいえ、この偏光板によって吸収される光の量が大きくなったり、また材料コストが高くなったりする傾向があるが、反射型偏光板30の膜厚を上記範囲内とすることにより、これらの諸現象を抑制できる。
(複屈折体A5、B5)
複屈折体A5は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上の柱体であり、該アスペクト比は5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。例えば、複屈折体A5として、上記アスペクト比を有する繊維を用いればよい。
なお、本実施形態では、複屈折体A5の長軸方向に垂直な断面形状が多角形である場合、複屈折体A5の短軸方向の長さ(短軸径)は、その多角形の外接円の直径と定義する。また、複屈折体A5の断面形状が円である場合、その短軸方向の長さ(短軸径)は、その円の直径と定義する。後述する複屈折体B5の短軸方向の長さ(短軸径)の定義も、複屈折体A5の場合と同様である。
複屈折体A5の長軸方向と短軸方向(多角形の外接円の直径方向、又は円の直径方向)との屈折率差は、0.05以上であり、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上である。
複屈折体B5は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上の柱体であり、該アスペクト比は5以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましい。例えば、複屈折体B5として、上記アスペクト比を有する繊維を用いればよい。
複屈折体B5の長軸方向と短軸方向(多角形の外接円直径方向又は、円の直径方向)との屈折率差は、0.05以上であり、好ましくは0.1以上、より好ましくは0.2以上である。
なお、本実施形態では、複屈折体A5の長軸方向の屈折率と複屈折体B5の長軸方向の屈折率とが同じであってよく、かつ、複屈折体A5の短軸方向の屈折率と複屈折体B5の短軸方向の屈折率とが同じであってよい。すなわち、複屈折体A5および複屈折体B5として、同種の複屈折体5を用いてよい。複屈折体A5および複屈折体B5として、同種の屈折体を用いた場合、反射型偏光板30の材料コストを低減することができる。
複屈折体5の長軸方向に垂直な断面の形状は、実質的に多角形、又は実質的に円であることが好ましく、より好ましくはほぼ三角形、更に好ましくはほぼ正三角形である。なお、本実施形態では、図示の便宜上、複屈折体5の長軸方向に垂直な断面の形状は円である。複屈折体5の長軸方向に垂直な断面の形状を三角形、特に正三角形とした場合、複屈折体5がプリズムとして機能し、複屈折体5の集光機能が向上する。また、複屈折体5の長軸方向に垂直な断面の形状を、頂点数の少ない多角形である三角形、特に正三角形、あるいは円とした場合、複屈折体5の製造が容易となる。
なお、本実施形態における「実質的に多角形」とは、正多角形を包含するのみならず、正多角形を基準とした際に正多角形の各頂点の角度が±10°程度の範囲内で変動した図形を包含し、また、正多角形の一辺の長さを基準とした際に一つの辺に対して他の辺の長さが±10%程度の範囲内で変動した図形も包含し、また、各辺が直線である図形のみならず各辺が若干の曲線性を帯びた図形も包含する概念である。同様に、本実施形態における「ほぼ正三角形」とは、正三角形を包含するのみならず、正三角形を基準とした際に正三角形の各頂点の角度が±10°程度の範囲内で変動した図形を包含し、また、正三角形の一辺の長さを基準とした際に一つの辺に対して他の辺の長さが±10%程度の範囲内で変動した図形も包含し、また、各辺が直線である図形のみならず各辺が若干の曲線性を帯びた図形も包含する概念である。例えば、複屈折体5の繊維を製造する際、繊維の断面の各辺が若干の曲線性を帯びることがある。また、本実施形態において、所定の角度や所定の辺の長さを表すときに「ほぼ」が付されている場合、所定の角度を中心に±10°程度の範囲内である角度、あるいは所定の辺の長さを中心に±10%程度の範囲内である辺の長さが許容されることを意味する。
また、本実施形態における「実質的に円」とは、長径と短径の比を表す楕円率が1である楕円(すなわち真円)のみならず、楕円率が1±0.1 程度の範囲内の楕円を許容する概念である。例えば、複屈折体5の繊維を製造する際、その断面が若干の楕円性を有することがある。複屈折体5の各長軸方向に垂直な断面の楕円率は1であること(断面が真円であること)が好ましい。
複屈折体5の各長軸方向に垂直な断面の形状である多角形の一辺の長さ、又は円の直径は、通常、可視光の波長より大きく、好ましくは1μm以上、より好ましくは5μm以上である。多角形の一辺の長さ又は円の直径が1μm未満である場合、偏光分離能が低下する傾向がある。
(偏光層A、B)
偏光層Aにおいて、複数の複屈折体A5は、支持媒体A4中で、ほぼ同一方向、好ましくは完全に同一方向を向いて分散して配列される。また、複屈折体A5は支持媒体A4中で密に充填されていることが好ましい。なお、「ほぼ同一方向」とは、複数の複屈折体A5が完全に同じ方向に向く場合のみならず、基準となる一つの複屈折体A5に対して、他の複屈折体A5が±10°程度の範囲内で傾く場合も許容される概念である(後述する複屈折体B5の場合も同様である)。
支持媒体A4の屈折率と複屈折体A5の短軸方向の屈折率との差は0.03以下であり、0.01以下であることが好ましい。このように、支持媒体A4の屈折率と複屈折体A5の短軸方向の屈折率との差を小さくし、両者をほぼ一致させることによって、複屈折体A5の短軸方向にほぼ平行に振動する直線偏光が偏光層Aを透過する。すなわち、偏光層Aにおいて複屈折体A5の短軸方向が光の透過軸になる。
複屈折体A5は複屈折性を有するので、複屈折体A5の短軸方向の屈折率とは対照的に、複屈折体A5の長軸方向の屈折率は、支持媒体A4の屈折率と一致しない。その結果、複屈折体A5の長軸方向に振動する直線偏光は、複屈折体A5と支持媒体A4との界面で反射される。偏光層Aにおける複屈折体A5の長軸方向の屈折率と支持媒体A4の屈折率との差は、0.05以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.2以上であることが更に好ましい。この屈折率差が大きいほど、効率的に入射光を後方へ反射することができ、反射型偏光板30の膜厚を薄くすることができる。
上述のように、偏光層Aは、複屈折体A5の短軸方向にほぼ平行な向きに振動する直線偏光を透過させ、複屈折体A5の長軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光を反射するため、偏光層Aは単独で偏光分離能を有する。
偏光層Bにおいて、複数の複屈折体B5は、支持媒体B4中で、ほぼ同一方向、好ましくは完全に同一方向を向いて分散して配列される。また、複屈折体B5は支持媒体B4中で密に充填されていることが好ましい。なお、本実施形態では、支持媒体B4としては、支持媒体A4とは屈折率が異なる支持媒体を用いればよい。
支持媒体B4の屈折率と複屈折体B5の長軸方向の屈折率との差は、0.03以下であり、0.01以下であることが好ましい。このように、支持媒体B4の屈折率と複屈折体B5の長軸方向の屈折率との差を小さくし、両者をほぼ一致させることによって、複屈折体B5の長軸方向にほぼ平行に振動する直線偏光が偏光層Bを透過する。すなわち、偏光層Bにおいて複屈折体B5の長軸方向が光の透過軸になる。
複屈折体B5は複屈折性を有するので、複屈折体B5の長軸方向の屈折率とは対照的に、複屈折体B5の短軸方向の屈折率は、支持媒体B4の屈折率と一致しない。その結果、複屈折体B5の短軸方向にほぼ平行に振動する直線偏光は、複屈折体B5と支持媒体B4との界面で反射される。偏光層Bにおける複屈折体B5の短軸方向の屈折率と支持媒体B4の屈折率との差は、0.05以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.2以上であることが更に好ましい。この屈折率差が大きいほど、効率的に入射光を後方へ反射することができ、反射型偏光板30の膜厚を薄くすることができる。
上述のように、偏光層Bは、複屈折体B5の長軸方向にほぼ平行に振動する直線偏光を透過させ、複屈折体B5の短軸方向にほぼ平行に振動する直線偏光を反射するため、偏光層Bは単独で偏光分離能を有する。
偏光層Aおよび偏光層Bは、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て、複屈折体A5の長軸方向と複屈折体B5の長軸方向とが、交差するように、好ましくは直交するように、互いに積層されている。その結果、偏光層Aにおける光の透過軸(複屈折体A5の短軸方向)と、偏光層Bにおける光の透過軸(複屈折体B5の長軸方向)とが揃い(同じ方向を向き)、反射型偏光板30の偏光機能が実現する。
偏光層A中における複屈折体A5の積層数、又は偏光層B中における複屈折体B5の積層数は、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向において、3層以上であることが好ましく、5層以上であることがより好ましい。完全な平行光を偏光層A、Bの面(偏光層A、Bの積層方向に垂直な面)に対して垂直に入射させることが難しい場合であっても、上記積層数を確保することにより、反射型偏光板30が比較的高い偏光分離能を得ることができる。
なお、偏光層A、Bの面(偏光層A、Bの積層方向に垂直な面)に対して平行光が垂直に入射し、かつ反射型偏光板30の厚さが散乱因子を考慮しないでよい程度の厚さである場合、複屈折体A5、B5の各積層数は1〜100層程度から適宜選択すればよく、複屈折体A5、B5の各積層数が1層だけであっても、反射型偏光板30は、比較的高い偏光分離能を得ることができる。
(複屈折体5の材料)
複屈折体5としては、原理上、複屈折性を示す種々の物質を使用できるが、支持媒体中における配向性や断面形状の安定性、耐久性などの観点から、複屈折体5は固体であることが好ましい。このような条件に見合う物質の中でも、支持媒体中で簡単に、かつ、高度に配向することが可能であり、かつ複屈折性が効果的に発現することから、複屈折体5を連続繊維とすることが好ましい。
複屈折体5として使用する具体的な繊維としては、ポリエチレンやポリテトラフルオロエチレン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコール、ポリ塩化ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ(4−メチル−1−ペンテン)の如きポリオレフィン・ビニル系繊維、ナイロン6やナイロン66、ナイロン46の如き脂肪族ポリアミド系繊維、ポリ(m−フェニレンイソフタルアミド)やポリ(p−フェニレンテレフタルアミド)の如き芳香族ポリアミド系繊維(アラミド繊維)、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレート、ポリ−ε−カプロラクトンの如きポリエステル系繊維、ポリプラスチックス社から販売されている“ベクトラ”や、住友化学社から販売されている“スミカスーパー”の如き商品名が付された製品に代表される芳香族液晶性ポリエステル系繊維、ポリ(p−フェニレンベンゾビスオキサゾール)やポリ(p−フェニレンベンゾビスチアゾール)、ポリベンズイミダゾール、ポリフェニレンスルフィド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケトンの如きヘテロ原子含有繊維、ポリピロメリットイミドの如きポリイミド系繊維、レーヨンの如きセルロース系繊維、ポリ(メチルメタクリレート)の如きアクリル系繊維、ポリカーボネート系繊維、ウレタン系繊維などが例示される。これらの中でも、特にベンゼン環やナフタレン環などの芳香族環を有し、可視光領域に吸収が少ない、又は吸収のない繊維を複屈折体5として使用することが好ましい。
また、複屈折体5と支持媒体4との接着性を向上させることを目的として、複屈折体5の繊維の表面に、コロナ処理などの各種易接着処理が施されていてもよい。さらに、複屈折体5の繊維の複屈折性を向上させることを目的として、低分子液晶化合物やウィスカーなど、形状異方性を有するフィラーなどを複屈折体5に添加したり、複屈折体5として、マルチフィラメントタイプの高分子相互配列体繊維を用いたりしてもよい。
複屈折体5の複屈折性を向上させるために複屈折体5の繊維に添加される低分子液晶化合物としては、ビフェニル系、フェニルベンゾエート系、シクロヘキシルベンゼン系、アゾキシベンゼン系、アゾベンゼン系、アゾメチン系、ターフェニル系、ビフェニルベンゾエート系、シクロヘキシルビフェニル系、フェニルピリミジン系、シクロヘキシルピリミジン系、コレステロール系の如き化合物をメソゲン(分子構造中の液晶性を発現させる中核的単位)として有する化合物などが例示される。これらの低分子液晶化合物は、複屈折体5の繊維の長軸方向に配向していれば、繊維中に溶解していても、ドメインで存在していても構わない。ただし、ドメインで存在する場合は、そのドメインの直径を0.2μm以下にすることが好ましい。ドメインの直径が0.2μmより大きいと、複屈折体5の繊維の長軸と垂直な方向に振動する直線偏光が散乱される傾向がある。
また、複屈折体5の複屈折性を向上させることを目的に繊維に添加されるウィスカーとしては、サファイア、炭化珪素、炭化ボロン、窒化珪素、窒化ボロン、硼酸アルミニウム、グラファイト、チタン酸カリウム、ポリオキシメチレン、ポリ(p−オキシベンゾイル)、ポリ(2−オキシ−6−ナフトイル)などが例示される。これらのウィスカーは、その断面の平均直径が0.05〜0.2μmの範囲にあることが好ましい。平均直径が0.2μmより大きいと、低分子液晶化合物の場合と同様に、複屈折体5の繊維の長軸と垂直な方向に振動する直線偏光が散乱したり、ウィスカーによって複屈折体5の繊維表面に突起が形成されたりする可能性がある。
複屈折体5として高分子相互配列体繊維を用いる場合、かかる高分子相互配列体繊維は、海成分中に島成分が分散して配列したものとなる。この場合、島成分の長軸方向の屈折率と短軸方向の屈折率のうちいずれか一方は、海成分の屈折率とほぼ一致させるのが好ましい。この場合も、島成分の直径は0.2μm以下であることが好ましい。また島成分は、海成分中に好ましくは2個以上、より好ましくは4個以上存在している。なお、島成分にさらに、低分子液晶やウィスカーなど、形状異方性のあるフィラーが添加されていてもよい。
(支持媒体A4、B4の材料)
支持媒体A4又は支持媒体B4として用いられる材料は、複屈折体を固着する役割を果たし、可視光領域に吸収が少ないか又は吸収がなく(可視光領域において透明であって)、さらには複屈折体5(繊維)に対して良好な密着性を示すものであれば、どのようなものでもよい。また、支持媒体A4としては、該支持媒体A4の屈折率と複屈折体A5の短軸方向の屈折率との差が、0.03以下となり、好ましくは0.01以下となるような材料を用いる。また、支持媒体B4としては、該支持媒体B4の屈折率と複屈折体B5の長軸方向の屈折率との差が、0.03以下となり、より好ましくは0.01以下となるような材料を用いる。支持媒体A4又は支持媒体B4としては、以下のような透明な樹脂を用いることができる。具体的には、ポリ(メチルメタクリレート)の如きアクリル樹脂、ポリエチレンの如きポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレートの如きポリエステル、ポリフェニレンオキシドの如きポリエーテル、ポリビニルアルコールの如きビニル樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリイミド、エポキシ樹脂、これらを構成するモノマーを2種以上用いた共重合体、さらには、ポリ(メチルメタクリレート)とポリ塩化ビニルの重量比82対18混合物、ポリ(メチルメタクリレート)とポリフェニレンオキシドの重量比65対35混合物、ポリスチレンとポリフェニレンオキシドの重量比71対29混合物、スチレン・無水マレイン酸共重合体とポリカーボネートの重量比77対23混合物の如き、非複屈折性のポリマーブレンドなどが、支持媒体A4又は支持媒体B4として例示されるが、これらに限定されるものではない。また、高屈折率の支持媒体A4、B4を得たい場合には、有機硫黄化合物を用いることもある。有機硫黄化合物の例としては、ビス(4−メタクリロイルチオフェニル)スルフィド、ビス(4−ビニルチオフェニル)スルフィド、ビス[4−(2,3−エポキシプロピルチオ)フェニル]スルフィドのような、光硬化性又は熱硬化性のモノマーを高分子化したものが挙げられるが、これらに限定されるものではない。前述のモノマーは支持媒体A4、B4の各屈折率を調整するために、他の光硬化性又は熱硬化性のモノマーと混合して使用してもよい。これらの支持媒体A4又は支持媒体B4は、上述の物性を損なわない限り、重合開始剤、酸化防止剤、光安定剤、熱安定剤、滑剤、分散剤、紫外線吸収剤、白色顔料、蛍光増白剤などの添加剤を含んでいてもよい。
なお、複屈折体5を構成する繊維と支持媒体4を構成する物質の組成比は、複屈折体5の長軸方向に垂直な断面の形状が多角形又は円のいずれの場合でも、繊維が有効に支持媒体4中で固着されていれば、特に限定されない。
(中間層3の材料)
偏光層Aと偏光層Bとを中間層3を介して積層する場合、中間層3は粘着剤や接着剤でもよいし、空気層やマッチングオイルでもよい。但し、偏光層Aと偏光層Bの層間には、空気層よりも、粘着剤、接着剤、マッチングオイルのような有機物を存在させた方が、偏光層A、Bの界面での光の反射を低減できるので好ましい。特に、偏光層Aが有する支持媒体A4の屈折率と偏光層Bが有する支持媒体B4の屈折率との中間の屈折率を有する物質を中間層3として用いた方が、偏光層A、Bの界面での光の反射を効果的に低減できるので、より好ましい。
(反射型偏光板30の製造方法)
反射型偏光板30の製造では、例えば、まず、複屈折体A5、B5である繊維を紡糸・延伸した後、複屈折体A5を一方向に配列させた不織布、および複屈折体B5を一方向に配列させた不織布をそれぞれ作製する。さらに、複屈折体A5の不織布に支持媒体A4を含浸させ、固着させて、偏光層Aを形成する。同様に、複屈折体B5の不織布に支持媒体B4を含浸させ、固着させて、偏光層Bを形成する。このように、三つの段階を経て偏光層Aおよび偏光層Bをそれぞれ形成する。次に、偏光層Aおよび偏光層Bを積層することによって、反射型偏光板30が形成される。
複屈折体5である繊維の紡糸・延伸工程及び不織布の製造工程は、公知の方法によって行えばよく、特に限定はない。不織布に支持媒体4を含浸させ、固着させる方法としては、支持媒体4の前駆体であるモノマー及び/又はオリゴマー中に不織布を浸漬したのち、光及び/又は熱で支持媒体4の前駆体を重合させる方法、支持媒体4のポリマー溶液中に不織布を浸漬したのち、溶媒を除去する方法、あるいは、支持媒体4を微粉末とし、その微粉末を不織布に含浸させたのち、支持媒体4を溶融させる方法などが挙げられる。
また、反射型偏光板30の製造方法は上述のものに限定されない。例えば、溶融押出法により偏光層A又は偏光層Bを製造し、それらを積層することで反射型偏光板30を製造してもよい。具体的には、まず、支持媒体A4中で分散して配列している複屈折体A5の長軸方向に垂直な断面の形状が多角形の場合、押出機吐出口を多数の口金で区切っておき、複屈折体A5を構成する樹脂が一つおきの口金から多角形状に押し出され、支持媒体A4を構成する樹脂がその間の口金から押し出される異形押出法が採用できる。支持媒体A4中で分散して配列している複屈折体A5の長軸方向に垂直な断面の形状が実質的に円である場合には、押出機吐出口を多数の口金で区切っておき、複屈折体A5を構成する樹脂が断面内で連続する口金から丸棒状に押し出され、支持媒体A4を構成する樹脂がその間の口金から押し出される異形押出法が採用できる。これらの場合は、押出機の口金から異なる種類の溶融樹脂が交互に所定の形で押し出されて、上記したような複屈折体A5の分散配列構造を有する偏光層Aが形成されるように、押出機及び口金を設計すればよい。また、偏光層Bも偏光層Aと同様の方法で製造すればよい。
本実施形態では、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て複屈折体A5の長軸方向と複屈折体B5の長軸方向とが交差するように、偏光層Aと偏光層Bとを積層することによって、偏光層A側から光を入射した際、複屈折体A5の長軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Aで反射され、複屈折体A5の短軸方向(偏光層Aにおける光の透過軸)とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Aを透過する。そして偏光層Aを透過し偏光層Bへ入射した光のうち偏光層B中の複屈折体B5の短軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Bで反射され、複屈折体B5の長軸方向(偏光層Bにおける光の透過軸)とほぼ平行な向きに振動する直線偏光は偏光層Bを透過する。その結果、複屈折体A5の短軸方向および複屈折体B5の長軸方向とほぼ平行な向きに振動する直線偏光のみが、反射型偏光板30全体を透過する。なお、本実施形態に係る反射型偏光板30は、偏光層Aと偏光層Bのどちら側から光を入射しても、上述の偏光分離能を示すことができる。
本実施形態に係る反射型偏光板30が備える偏光層A、Bは、各々自身が、主として正面光L(図4のZ軸方向へ伝播する光)に対する偏光分離能を有する。しかし、偏光層A単体、又は偏光層B単体では、斜めからの入射光又は拡散光入射に対して偏光分離能が比較的小さくなるという傾向がある。すなわち、偏光層A単体では、複屈折体A5の長軸方向(Y方向)に平行な平面(YZ面)に平行であり、かつ、Z軸に対して斜め方向から偏光層Aに入射する斜光LYZに対して偏光分離能が小さい。また、偏光層B単体では、複屈折体B5の長軸方向(X方向)に平行な平面(ZX面)に平行であり、かつ、Z軸に対して斜め方向から偏光層Bに入射する斜光LZXに対して偏光分離能が小さくなる傾向がある。そこで、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て複屈折体A5の長軸方向と複屈折体B5の長軸方向とが交差するように偏光層Aと偏光層Bとを積層させることによって、偏光層Aおよび偏光層Bが互いの偏光分離能の小さな方向において偏光分解能を補填し合う。その結果、反射型偏光板30に対して斜めから入射する光や拡散光に対しても、反射型偏光板30の偏光分離能を向上させることができる。
本実施形態では、反射型偏光板30が偏光層Aと偏光層Bとの2層を有し、従来のような複屈折層と等方性層との多重積層膜からなる反射型偏光板に比べて積層数が少ないため、層間の剥離が生じ難い。
本実施形態では、支持媒体4と複屈折体5との間の界面が単純な平面でないため、支持媒体4と複屈折体5の材料が互いに異なる性質のものであっても、支持媒体4と複屈折体5との剥離が生じ難い。
本実施形態の偏光層A、Bは簡便な方法で形成することができるため、反射型偏光板30の製造が容易となる。
本実施形態では、複屈折体A5、B5を固着する支持媒体A4、B4が、光学的に等方性を示す物質で構成されているため、偏光層A、Bにおける複屈折体A5、B5の体積分率の増加に伴う反射型偏光板30の強度の低下を従来に比べて抑制できる。よって、複屈折体A5、B5の各体積分率を高めることが容易となる。
(積層光学部材)
本実施形態に係る反射型偏光板30は、その使用に際し、少なくとも一方の面に他の光学機能を示す光学層を積層して、積層光学部材とすることができる。積層光学部材の形成を目的に、反射型偏光板30に積層される光学層として、例えば、吸収型偏光板や位相差板などが挙げられる。反射型偏光板30に吸収型偏光板や位相差板などの光学層を積層することにより、液晶表示装置のバックライト光の利用効率を高めることができる積層光学部材を得ることができる。
本実施形態に係る反射型偏光板30に吸収型偏光板を積層した積層光学部材は、液晶表示装置等における輝度の向上を目的とした輝度向上フィルムとして利用できる。すなわち、吸収型偏光板と反射型偏光板30を、両者の透過軸がほぼ平行となるように積層し、その反射型偏光板30をバックライト側に配置し、吸収型偏光板を液晶セル側に配置すれば、反射型偏光板30を透過した直線偏光は、吸収型偏光板で方位が揃えられた後に液晶セルへと出射する。一方、反射型偏光板30において反射した直線偏光は、バックライト側へ戻って再利用されるようになる。吸収型偏光板としては、ヨウ素や染料などの二色性色素を一軸配向したポリビニルアルコールなどに吸着させ、さらにホウ酸などで架橋して偏光子とし、その偏光子の少なくとも片面に、トリアセチルセルロースなどからなる透明フィルムを接着したものを挙げることができる。
また、本実施形態に係る反射型偏光板30に位相差板を積層した積層光学部材によれば、反射した光の一層の有効利用を図ることができる。反射型偏光板30で反射した直線偏光を位相差板で円偏光に変換してバックライトへ戻してやれば、円偏光がバックライトの反射板で反射されたときに偏光反転が生じ、反射前とは逆方向に回転する円偏光になる。偏光反転した円偏光が再度位相差板を通過した後では、当初の直線偏光と直交する向きに振動する直線偏光に変わり、反射型偏光板30を透過するようになる。これにより、光の有効利用が図られる。この場合、位相差板として1/4波長板が有利に用いられる。反射型偏光板30に1/4波長板を積層する場合、反射型偏光板30の透過軸と1/4波長板の遅相軸が45°又は135°で交わるように配置すればよい。位相差板としては、ポリカーボネートや環状ポリオレフィンの如き各種プラスチックの延伸フィルムからなる複屈折性フィルム、ディスコチック液晶やネマチック液晶が配向固定されたフィルム、フィルム基材上に上記の液晶層が形成されたものなどを挙げることができる。
図5に示すように、反射型偏光板30の一方の面に吸収型偏光板21を積層し、他方の面に位相差板25を積層して、積層光学部材35とするのも有効である。積層光学部材35の原理は、上述のように、反射型偏光板30に吸収型偏光板だけを積層する場合、及び反射型偏光板30に位相差板だけを積層する場合と同様である。積層光学部材35においても、位相差板として1/4波長板が有利に用いられる。この場合は、反射型偏光板30の透過軸と吸収型偏光板21の透過軸がほぼ平行となるようにし、反射型偏光板30の透過軸と1/4波長板25の遅相軸がほぼ45°又は135°で交わるようにすればよい。図5のように構成した積層光学部材35は、液晶表示装置等における輝度の向上を目的とした輝度向上フィルムとして、一層有効に作用する。
積層光学部材の作製にあたっては、接着剤を用いて、反射型偏光板30に吸収型偏光板や位相差板などの光学層が一体化される。そのために用いる接着剤は、接着層が良好に形成されるものであれば特に限定はないが、接着作業の簡便性や光学歪の発生防止などの観点から、粘着剤(感圧接着剤とも呼ばれる)を使用することが好ましい。
具体的な粘着剤としては、アクリル系重合体や、シリコーン系ポリマー、ポリエステルやポリウレタン、ポリエーテルなどをベースポリマーとしたものを用いることができる。特に、アクリル系粘着剤のように、光学的な透明性に優れ、適度な濡れ性や凝集力を保持し、基材との接着性にも優れ、さらには耐候性や耐熱性などを有し、加熱や加湿の条件下で浮きや剥がれ等の剥離問題を生じないものを選択して用いることが好ましい。アクリル系粘着剤においては、メチル基やエチル基やブチル基のような、炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のアルキルエステルと、(メタ)アクリル酸や(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなどからなる官能基含有アクリル系モノマーとを、ガラス転移温度が好ましくは25℃以下、さらに好ましくは0℃以下となるように配合して重合させた、重量平均分子量が10万以上のアクリル系共重合体が、ベースポリマーとして有用である。
粘着剤からなる粘着層を反射型偏光板30に形成する際は、例えば、トルエンや酢酸エチルなどの有機溶媒に粘着剤組成物を溶解又は分散させて10〜40重量%の溶液を調製し、これを偏光板上に直接塗工して粘着剤層を形成してもよく、予めプロテクトフィルム上に粘着剤層を形成しておき、それを偏光板上に移着することで粘着剤層を形成してもよい。粘着層の厚さは、その接着力などに応じて適宜決定されるが、通常は1〜50μmの範囲である。
また、粘着層には必要に応じて、ガラス繊維やガラスビーズ、樹脂ビーズ、金属粉やその他の無機粉末などからなる充填剤、顔料や着色剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などが配合されていてもよい。紫外線吸収剤としては、サリチル酸エステル系化合物やベンゾフェノン系化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、シアノアクリレート系化合物、ニッケル錯塩系化合物などが挙げられる。
本実施形態に係る反射型偏光板30、及びこれを備えた積層光学部材は、パーソナルコンピュータ、ワードプロセッサー、エンジニアリング・ワークステーション、携帯情報端末、ナビゲーションシステム、液晶テレビ、ビデオの如き、液晶セルを用いた表示画面に好適に用いることができ、輝度の向上及び消費電力の低減を実現することができる。
(液晶表示装置)
本実施形態に係る積層光学部材は、図2に示したのと同様の形態で、図2における反射型偏光板45に替えて、又は反射型偏光板45と吸収型偏光板21の積層体に替えて、液晶セルに適用し、液晶表示装置とすることができる。図5に示した吸収型偏光板21/反射型偏光板30/位相差板25の層構造を有する積層光学部材35を液晶表示装置51に組み込んだ例を図6に示す。図6は、液晶セル10のバックライト40側(液晶パネルの観察者側とは反対側)に、図5に示したのと同じ積層光学部材35を配置したものであり、その他の符号は図1及び図2と同様なので、重複する説明は省略する。
液晶表示装置51に用いる液晶セルは任意であり、例えば、薄膜トランジスタ型に代表されるアクティブマトリクス駆動型のもの、スーパーツイステッドネマチック型に代表される単純マトリクス駆動型のものなど、種々の液晶セルを使用して液晶表示装置を形成することができる。
液晶表示装置51においては、バックライト光の利用効率を向上させ、輝度を高めると共に、消費電力を小さくすることが可能となる。
以上、本発明の一実施形態に係る反射型偏光板30、該反射型偏光板30を用いた積層光学部材35、および該積層光学部材35を用いた液晶表示装置51の好適な実施形態について説明したが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではない。
上記本実施形態では、複屈折体A5の長軸方向の屈折率と複屈折体B5の長軸方向の屈折率とが同じであり、かつ、複屈折体A5の短軸方向の屈折率と複屈折体B5の短軸方向の屈折率とが同じであったが、その代わりに、支持媒体A4の屈折率と支持媒体B4の屈折率とが同じであってもよい。すなわち、支持媒体A4および支持媒体B4として、同種の支持媒体を用いてもよい。
この場合、複屈折体A5としては、該複屈折体A5の短軸方向の屈折率と支持媒体A4の屈折率との差が0.03以下となり、好ましくは0.01以下となるような複屈折体を用いればよい。また、複屈折体B5としては、該複屈折体B5の長軸方向の屈折率と支持媒体B4の屈折率との差が0.03以下となり、好ましくは0.01以下となるような複屈折体を用いればよい。この場合も上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。また、支持媒体A4の屈折率と支持媒体B4の屈折率とが同じである場合、反射型偏光板30の材料コストを低減することができるのみならず、中間層30が不要となり、支持媒体A4と支持媒体B4との界面(偏光層Aと偏光層Bとの界面)における光の反射を防止することができ、さらには、偏光層Aと偏光層Bとの層間剥離を抑制することができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
<実施例1>
ポリエチレンテレフタレート(PET)からなり、断面形状がほぼ正三角形で、繊維径(三角形の外接円直径)が20μm、繊維幅方向(短軸方向)の屈折率が1.528、繊維軸方向(長軸方向)の屈折率が1.730(複屈折0.20)の繊維を、複屈折体A5として用いた。この繊維をスライドガラスにできるだけ密にして巻きつけ、複屈折配列体(複屈折体Aを同一方向に配列させたもの)を作製した。この複屈折配列体の片面に、支持媒体A4として、複屈折体A5の短軸方向の屈折率との屈折率差が0.03以下となる屈折率を有する東亞合成社製の紫外線硬化樹脂“アロニックス”(品番:UVX−4569、硬化時の屈折率1.528、光重合開始剤“IRGACURE184”(チバスペシャルティーケミカルズ社製)を5wt%含む)を塗布し、そこに、波長365nmの紫外線を、強度1031mW/cm、積算光量880mJ/cmで照射した。紫外線硬化樹脂が硬化したのを確認した後、スライドガラス裏面の繊維を切り落とし、紫外線硬化樹脂で固められた複屈折配列体をスライドガラスから剥離して、複屈折体A5が支持媒体A4中に分散して配列され、複屈折体A5の短軸方向の屈折率と支持媒体A4の屈折率がほぼ同じである偏光層Aを得た。
次に、上と同じ繊維(複屈折体B5)をスライドガラスに密に巻きつけて得られた複屈折配列体の片面に、支持媒体B4として、複屈折体B5の長軸方向の屈折率との屈折率差(硬化時)が0.03となる屈折率を有する住友精化社製の紫外線硬化樹脂“MPV”(硬化時の屈折率1.76)にチバスペシャルティーケミカルズ社製の光重合開始剤“IRGACURE184”を4wt%添加した塗液を塗布し、そこに波長365nmの紫外線を、強度1031mW/cm、積算光量4400mJ/cmで照射した。紫外線硬化樹脂が硬化したのを確認した後、スライドガラス裏面の繊維を切り落とし、紫外線硬化樹脂で固められた複屈折配列体をスライドガラスから剥離して、複屈折体B5が支持媒体B4中に分散して配列され、複屈折体B5の長軸方向の屈折率と支持媒体B4の屈折率がほぼ同じである偏光層Bを得た。
こうして得られた偏光層Aと偏光層Bとを中間層30を介して積層し、実施例1の反射型偏光板30を作製した。なお、偏光層Aおよび偏光層Bの積層方向から見て、複屈折体A5、B5の長軸が互いに直交するように、偏光層Aと偏光層Bとを積層した。また、中間層30としては、エマージョンオイル(オリンパス社製、屈折率1.516のもの)を用いた。
次に、実施例1の反射型偏光板30の光学特性の指標となる偏光度(P)を算出した。算出方法は次のとおりである。まず、紫外可視分光光度計“UV−2450”(島津製作所製)を用いて、偏光板の透過軸に平行な偏光を入射したときの透過率(T)、及び偏光板の透過軸に垂直な偏光を入射したときの透過率(T)を測定した。得られたT及びTから、次の式(1)により、偏光度(P)を算出した。
P=(T―T)/(T+T)・・・式(1)
波長589nmの偏光を入射し、T及びTを測定したところ、それぞれ60.52%及び0.45%であった。これらの値を用いて式(1)から算出される偏光度(P)は、98.5%であった。
また、目視で評価したところ、実施例1の反射型偏光板30に偏光を入射し、その偏光軸を反射型偏光板30の透過軸に合わせると、光は反射型偏光板を良く透過し、偏光軸を透過軸に直交させると、光が反射型偏光板30をほとんど通らならいことが確認された。すなわち、実施例1の反射型偏光板30はコントラストがよいことが確認された。
<比較例1>
実施例1で作製した偏光層Aだけを、比較例1の反射型偏光板として用い、実施例1と同様の方法で、T及びTを測定し、偏光度(P)を算出した。その結果、T及びTは、それぞれ74.84%及び5.13%であり、それらの値から算出される偏光度(P)は、87.2%であった。
また、目視で評価したところ、比較例1の反射型偏光板に偏光を入射し、その偏光軸を反射型偏光板の透過軸に合わせると、光は反射型偏光板を良く透過するが、偏光軸を透過軸に直交させると、光が反射型偏光板を漏れてきてしまった。すなわち、比較例1の反射型偏光板は、実施例1と比較してコントラストが悪いことが確認された。
<比較例2>
実施例1で作製した偏光層Bだけを、比較例2の反射型偏光板として用い、実施例1と同様の方法で、T及びTを測定し、偏光度(P)を算出した。その結果、T及びTは、それぞれ63.93%及び8.15%であり、それらの値から算出される偏光度(P)は、77.4%であった。
また、目視で評価したところ、比較例2の反射型偏光板に偏光を入射し、その偏光軸を反射型偏光板の透過軸に合わせると、光は反射型偏光板を良く透過したが、偏光軸を透過軸に直交させると、光漏れが少し見られた。すなわち、比較例2の反射型変偏光板は、実施例1と比較してコントラストがよくないことが確認された。
<比較例3>
特許文献3や特許文献4に記載されるような、複屈折層と等方性層の多重積層膜からなる市販の反射型偏光板である3M社製の“DBEF”フィルムを、比較例3の反射型偏光板として用い、実施例1と同様の方法で、T及びTを測定し、偏光度(P)を算出した。その結果、波長589nmの偏光を入射したときのT、Tは、それぞれ88.53%及び5.17%であり、それらの値から算出される偏光度(P)は、89.0%であった。また、比較例3の反射型偏光板に偏光を入射したときの目視評価では、入射偏光軸を反射型偏光板の透過軸にあわせると、光は反射型偏光板を良く透過するが、入射偏光軸を透過軸と直交させると、光漏れが観察された。
以上のことから、実施例1の反射型偏光板30は、比較例1の偏光層A単体、比較例2の偏光層B単体、および比較例3で用いた市販の反射型偏光板に比べ、偏光度が一層向上し、またコントラストも高いことが確認された。
従来の液晶表示装置の例を示す断面模式図である。 図1の液晶表示装置に反射型偏光板を配置して、バックライト光の利用効率を高める場合の例を示す断面模式図である。 本実施形態に係る反射型偏光板の斜視模式図である。 本実施形態に係る反射型偏光板の積層状態を説明するため、反射型偏光板を偏光層Aと偏光層Bとに分け、さらに中間層を省略した斜視模式図である。 本実施形態に係る積層光学部材を示す断面模式図である。 本実施形態に係る液晶表示装置を示す断面模式図である。
符号の説明
A・・・偏光層A、B・・・偏光層B、3・・・中間層、4・・・・・支持媒体、5・・・複屈折体、10・・・液晶セル、11,12・・・透明基板、14,15・・・透明電極、17・・・液晶、21,22・・・吸収型偏光板、25・・・位相差板、30・・・反射型偏光板(本発明)、35・・・積層光学部材(本発明)、40・・・バックライト、40a・・・反射板、40b・・・導光板、45・・・反射型偏光板(従来)、50・・・液晶表示装置(従来)、51・・・液晶表示装置(本発明)。

Claims (14)

  1. 屈折率が等方性の支持媒体と複数の複屈折体とを有する偏光層Aと、
    屈折率が等方性の支持媒体と複数の複屈折体とを有する偏光層Bと、を備え、
    前記偏光層Aの前記複屈折体は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上であり、長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体であり、
    前記偏光層Bの前記複屈折体は、短軸方向の長さに対する長軸方向の長さの比率であるアスペクト比が2以上であり、長軸方向と短軸方向との屈折率差が0.05以上の柱体であり、
    前記偏光層Aの前記複数の複屈折体が前記偏光層Aの前記支持媒体中でほぼ同一方向を向いて配列され、前記偏光層Aの前記支持媒体の屈折率と前記偏光層Aの前記複屈折体の短軸方向の屈折率との差が0.03以下であり、
    前記偏光層Bの前記複数の複屈折体が前記偏光層Bの前記支持媒体中でほぼ同一方向を向いて配列され、前記偏光層Bの前記支持媒体の屈折率と前記偏光層Bの前記複屈折体の長軸方向の屈折率との差が0.03以下であり、
    前記偏光層Aおよび前記偏光層Bの積層方向から見て前記偏光層Aの前記複屈折体の長軸方向と前記偏光層Bの前記複屈折体の長軸方向とが交差するように、前記偏光層Aと前記偏光層Bとが積層されている反射型偏光板。
  2. 前記偏光層Aの前記複屈折体又は前記偏光層Bの前記複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状が実質的に多角形又は円である請求項1に記載の反射型偏光板。
  3. 前記偏光層Aの前記複屈折体又は前記偏光層Bの前記複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状がほぼ三角形である請求項1または2に記載の反射型偏光板。
  4. 前記偏光層Aの前記複屈折体又は前記偏光層Bの前記複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状がほぼ正三角形である請求項3に記載の反射型偏光板。
  5. 前記偏光層Aの前記複屈折体又は前記偏光層Bの前記複屈折体は、長軸方向に垂直な断面の形状がほぼ円である請求項1または2に記載の反射型偏光板。
  6. 前記偏光層Aの前記複屈折体又は前記偏光層Bの前記複屈折体は繊維である請求項1〜5のいずれかに記載の反射型偏光板。
  7. 前記偏光層Aの前記支持媒体の屈折率と前記偏光層Aの前記複屈折体の短軸方向の屈折率との差が0.01以下であり、
    前記偏光層Bの前記支持媒体の屈折率と前記偏光層Bの前記複屈折体の長軸方向の屈折率との差が0.01以下である請求項1〜6のいずれかに記載の反射型偏光板。
  8. 前記偏光層Aの前記複屈折体の長軸方向の屈折率と前記偏光層Bの前記複屈折体の長軸方向の屈折率とが同じであり、
    前記偏光層Aの前記複屈折体の短軸方向の屈折率と前記偏光層Bの前記複屈折体の短軸方向の屈折率とが同じである請求項1〜7のいずれかに記載の反射型偏光板。
  9. 前記偏光層Aの前記支持媒体の屈折率と前記偏光層Bの前記支持媒体の屈折率とが同じである請求項1〜7のいずれかに記載の反射型偏光板。
  10. 請求項1〜9のいずれかに記載の反射型偏光板と、他の光学機能を示す光学層とが積層されてなる積層光学部材。
  11. 前記光学層が吸収型偏光板である請求項10に記載の積層光学部材。
  12. 前記光学層が位相差板である請求項10に記載の積層光学部材。
  13. 前記反射型偏光板の一方の面に吸収型偏光板が積層され、他方の面に位相差板が積層されている請求項10に記載の積層光学部材。
  14. 請求項10〜13のいずれかに記載の積層光学部材と液晶セルとを備える液晶表示装置。
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