JP2009045221A - 神経再生誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】神経再生誘導体は、切断された末端神経を再生する際に有効となりえる治療デバイスである。しかし管内部に養分が届かず、神経細胞がうまく遊走しないといった課題があった。神経細胞がうまく遊走しなければ、神経突起同士の連絡もできず、神経は再生しない。
【解決手段】神経細胞の成長を促す、神経成長因子(NGF)を分泌する細胞を基材上で培養し、その基材を積層することで神経再生誘導体とした。神経細胞はこのような細胞に沿って遊走できるので、切断された末梢神経間に神経を再生させることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、末梢神経の欠損部を連結する際に用いる神経誘導体に関するものである。
従来臨床では、神経の欠損部の修復に対して直接縫合や神経の自家移植が広く行われてきた。損傷された末梢神経のギャップの長さが非常に短ければ直接縫合することにより修復できる。しかし、接縫合が不可能な長さの欠損に対する修復には、これまで患者本人の比較的重要でない神経を採取し移植する自家移植が行われている。
この場合、膝部後面で坐骨神経から分岐し、下腿後面からやや外側を下降し足関節外果の後下方を通り、足部外側に分布する完全な知覚神経である腓腹神経がよく用いられる。しかし、腓腹神経は、足部外側の知覚を司っており、これを採取するとその知覚領域は知覚機能の異常を引き起こしたり、採取が原因の疼痛に悩まされる場合もある。
自家移植の場合、患者から摘出して移植に用いる事のできる神経組織の量と長さは当然ながら限られており、移植による損傷部位の治療効果のメリットが、採取部位でのデメリットを上回ると考えられる場合にのみ可能な治療方法である。従って、自家神経移植は様々な末梢神経の損傷に関わる症例に広く適用可能な治療方法には成り得ないと考えられる。これらの問題を解決するための方法が必要となった。
外傷などにより断裂した末梢神経の再生のメカニズムは以下のように理解されている。運動神経などの、長い有髄の末梢神経は神経細胞の細胞体から伸びた軸索(神経突起または神経繊維とも呼ばれる)と、これを取り巻く髄鞘(ミエリン鞘)から成っている。髄鞘とは軸索の近くのシュワン細胞の細胞膜の一部が軸索にグルグルと多重に巻き付いて生じた構造体で、一定の間隔をおいて巻き付いていない領域(ランビエ絞輪)が存在する。したがって軸索と髄鞘は、あたかも銅でできた電線を取り巻くビニールの絶縁チューブが、所々で一定の間隔毎に切れて、一部だけ内部の電線を露出させているような構造をしていると言える。
上記の構造の神経が外傷などにより断裂すると、ワーラー変性と呼ばれる状態となり断列部位より末梢側(遠位)の軸索は変性・消失して、シュワン細胞が残り、これが増殖・肥大化してビュグナー束(band of Bugner)という細胞束を作る。断裂部位の近くで、断列部位より中枢側(近位)のランビエ絞輪から発芽した再生軸索(新しい軸索)は、シュワン細胞に沿って遠位側に向かって上述の細胞索内を伸びて行き、ついには標的器官に達して神経が再生する。他の細胞が繊維性の瘢痕組織などを形成して軸索の伸長路を塞いだばあいには、軸索の伸長がその場所で止まってしまい、末梢神経の再生が妨げられる場合もある。
従って、シュワン細胞は、正常時において髄鞘を形成して絶縁チューブの役割を演じているのとは別に、断列後の神経の再生にも大変重要な役割を演じている。その役割とは2つに大別される。1)液性因子による調節機構、すなわちシュワン細胞が神経成長因子(NGF: nerve growth factor)、その他の増殖因子や栄養因子を細胞外に分泌して、これが近隣の細胞外空間に拡散してゆくことで神経細胞に刺激を与えて軸索の伸長を助けること。2)細胞接着を介した調節機構、つまりシュワン細胞ラミニンなどの細胞外マトリクスを細胞外に分泌して軸索伸長の足場を提供すること、すなわち軸索の先端の成長円錐(growth cone)がその周囲の足場に対して接着と脱離を繰り返しながら、いわば手探りで、シュワン細胞の表面やごく近傍を伸長してゆくのを助けることである。
末梢神経の再生では、接合チューブを用いて、末梢神経の欠損部を連結し、神経を再生させることが考えられた。ここで用いられた接合チューブは、神経誘導体などと呼ばれることが多い。血管、腸管など神経以外の組織片を加工した物がこの目的に用いられた報告例もあるが、あまり一般的ではない。誘導体の素材としてはシリコーン等の非吸収性生体材料もしくは、ポリグリコール酸、ポリ乳酸、ポリカプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、コラーゲン、キトサン、キチン、グリコサミノグリカン、などの各種の吸収性生体材料が用いられる事が多い。
これまでに報告された末梢神経の再生に用いられる誘導体や移植片の種類は、概ね以下の6種類に分類される。製造、保存、使用にあたり標準化と品質管理がし易いのは1)および2)であるが、比較的長距離わたる断裂の再生には3)から6)等のデバイスの有効性が多く報告されている。我々が今回発明・提案した誘導体は5)の分類に属し、組織そのものの移植ではないが機能的には神経組織移植に準ずる効果が期待できる。
1)構造体の生体材料のみで構成されるもの。他の組織の侵入を防ぎ、軸索の伸長路を確保するという機能のみを有している。
2)構造体の生体材料と細胞外マトリクス成分で構成されるもの。コラーゲンやラミニンなど細胞外マトリクス成分を材料の一部に用いることなどで、軸索の伸長路を確保するとともに、その伸長を積極的に促す機能も併せ持つ。
3)管状構造体の生体材料で構成され、神経成長因子などの生理活性物質を含むもの。液性因子による調節機構の働きを機能的に模倣している。生理活性物質が蛋白質の場合には、長期間にわたり効果を持続するための安定化技術や徐放技術が必要とされる。
4)献体等から得られた同種神経組織(ヒト由来)などを、脱細胞化処理して細胞外マトリクスはほぼ未変性で残したまま、免疫源性を低減させた加工神経組織移植片。供給量にやや限界有り。感染防止に注意が必要。
5)管状構造体の生体材料で構成され、シュワン細胞などの生理活性物質や細胞外マトリクス分泌できる細胞を含むもの。液性因子による調節機構と、細胞接着を介した調節機構の働きの両方を機能的に模倣している。
6)自家神経移植片。5)と同じく、ほぼ全ての機能を具備しているため、治療成績は優れている。但し、供給量に限界が有る。
具体的には、例えば特許文献1では、ラミニンおよびフィブロネクチをコーティングしたコラーゲンファイバーをブレード状外筒管内に挿入した神経再生補助材が開示されている。ラミニンやフィブロネクチは生体外(in vitro)でも、生体内(in vivo)と同じく神経突起伸長を促進することが報告されており、これらの神経突起伸長因子をコーティングしたコラーゲンファイバーを束ねてチューブに収めたものである。
特許文献2には、生体分解性材料などで形成された管状体中に同じく生体分解材料で形成されたスポンジ状のマトリックスか神経誘導経路を備え、管状体の一方の端部には一定の空間を設けた神経再生誘導体が開示されている。この場合は神経誘導路としては、繊維や中空繊維が開示されている。
特開平5−237139号公報 特開2004−208808号公報
神経再生補助材自体が主として吸収性の生体材料で構成されており、内部に含まれる細胞は、栄養分や酸素の補給を必要とする。しかし、従来の神経再生誘導体のように、円筒状の筒の内部に神経再生補助材が充填されたものでは、栄養分や酸素の補給が不十分となる場合がある。栄養分や酸素の補充不足は、伸遠した神経細胞が細胞死する原因となる。また、栄養分や酸素不足の部分には神経は伸遠しないので、実質的に神経伸遠のルートを狭めていることにもなる。
本発明はこのような課題を解決すべく想到されたものであり、神経再生補助材を分泌する細胞を含む神経再生誘導体を提供する。すなわち、本発明は、神経再生補助剤を分泌する細胞を表面に配置した細胞外マトリックスを含む基材と、前記基材を積層した積層体を有する神経再生誘導体である。
本発明は柔軟性かつ吸収性の生体材料でできた薄層状もしくは膜状のハイドロゲル基材上に神経再生補助材を分泌する細胞を培養し、それをロール状に丸めて積層状態にしたので、細胞層とハイドロゲル層が交互に積層されており、細胞を直接ハイドロゲルに包埋した円柱状のハイドロゲルの場合に比較して、細胞は層間の隙間から栄養分や酸素の供給を得やすく、また神経が伸遠するルートも確保しやすい。
本発明の神経再生誘導体は、基材上に神経再生補助剤を分泌する細胞を培養し積層したものである。
基材は、神経再生誘導体の外形を形成するものであるので、それ自体を直接取り扱えることが必要である。また、神経が切断された部位に埋め込んで使用されるため、生体適合性が必要である。さらに望ましくはいずれ神経細胞が再生した後は、生体に吸収されればさらによい。従って、液分を適度に含むことのできるゲル状の物質であることがよい。
また、生体適合性や生体吸収性を有することを考えると、ラミニンやコラーゲン、フィブロネクチンといった細胞外マトリックスを含むゲルが好適に利用できる。
神経再生補助剤とは、神経細胞に対する栄養因子を含む。具体的には、神経成長因子(nerve growth factor、NGF)、脳由来神経成長因子(brain-derived neurotrophic factor、BDNF)、ニューロトロフィン−5(neurotrophin-5 NT−5、)、インスリン様成長因子(Insulin-like growth factor、IGF)、ニューロトロフィン−3(neurotrophin-3 NT−3、)、ニューロトロフィン−4(neurotrophin-4 NT−4、)血小板由来成長因子(platelet-derived growth factor、PDGF)、塩基性繊維芽細胞増殖因子(basic fibroblast growth factor bFGF)、トランスフォーミング増殖因子β(transforming growth factor β: TGF-β)もしくはそのファミリーに属する類似の蛋白質のような各種栄養因子類(trophic factors)、あるいは神経の突起伸長に役立つコラーゲン、ラミニン、フィブロネクチンなどの蛋白質や、ヘパリン、シアル酸、その他のグリコサミノグリカンなどの多糖類からなる天然の細胞外マトリクス(extrracellular matrix ECM)分子である。また、細胞外マトリクスの機能すなわち、細胞膜上の受容体との特異的な分子認識や細胞接着、細胞***促進、細胞分化促進などの機能を模倣したペプチドや、多糖類、合成高分子などの生体材料であっても良い。
また、促進因子に類似した機能を持つ低分子化合物としてNGF様作用を補強するプリン誘導体AIT-082や、NGF作用を補強するピリミジン誘導体MS-818などの薬剤が含まれてよい。
また、毛様体神経栄養因子(ciliary neurotrophic factor、CNTF)、グリア細胞由来神経栄養因子(glial cell line-derived neurotrophic factor、GDNF)、グリア増殖因子(glial growth factor 、GGF)、グリア分化因子(glial differentiation factor 、GDF-5)などの神経栄養因子であってもよい。
このような神経再生補助剤を分泌する細胞としては、シュワン細胞、もしくは骨髄や歯髄由来の間葉系細胞から分化誘導されたシュワン細胞に類似した形質を有する細胞、あるいはシュワン細胞と同様の栄養因子や細胞外マトリクスなどの生理活性物質を生産、分泌する細胞が上げられる。中でもシュワン細胞は好適に用いることができる細胞の1つである。シュワン細胞は、これらの栄養因子を産生分泌する以外に、IGF、NT-3、PDGF-BB、ニューレグリン、白血病抑制因子(leukemia inhibitory factor、LIF)などを自己分泌し、軸索との接触なしでも生き続けることができるからである。
シュワン細胞のように神経再生補助剤を分泌する細胞は基材上に配置される。この場合細胞は神経再生補助剤を分泌するために配置されるので、生存しなければならない。従って、基材上で培養されることが望ましい。
本発明の神経再生誘導体は、上記に説明した基材上に神経再生補助剤を分泌する細胞を培養し配置したものを、積層構造を有する積層体にして得る。積層体とは基材が積層構造を有するものである。従って、少なくとも複数の基材が、基材の厚み方向に積みあがっている構造である。積みあがっている箇所は部分的であって構わない。すなわち、部分的に積層された箇所があればよい。このような構造にすることで、神経細胞の神経線維が伸延するルートを小さい体積で広く確保することができる。
積層体の具体的な構成は、特に限定されるものではないが、神経再生補助剤を分泌する細胞を培養した基材を重ねて切断した構造や、短冊状にしてから重ねた構造を利用できる。また、本発明の神経再生誘導体では、基材を丸めてロール状にする場合や、基材を折りたたんだ場合、基材を折りたたんだものを巻き込んだものも積層体として含まれる。
基材の上には、細胞を配置する前に細胞外マトリックスをコートしてもよい。細胞外マトリクス(extrracellular matrix ECM)は、組織の強度や柔軟性を保ち、細胞の増殖や分化のための三次元の足場となる。また組織液の保持とその中に含まれる増殖因子などの安定化や除放の機能を持つ。生体組織ではグリコサミノグリカン類などの多糖類やコラーゲンなどの構造蛋白、フィブロネクチンなどの接着蛋白、およびグリコサミノグリカン類と蛋白の複合体であるプロテオグリカン類等で構成されている。
より具体的に本発明で利用できる細胞外マトリクスとしては、上記の生体組織で利用されているグリコサミノグリカン類などの多糖類やコラーゲンなどの構造蛋白、フィブロネクチンなどの接着蛋白、およびグリコサミノグリカン類と結合蛋白の複合体であるプロテオグリカン類等の外、ラミニン、フィブロネクチン、1型コラーゲン、1・3型混合コラーゲン、4型コラーゲン、若しくはこれらの混合物が好適に利用できる。
これらの細胞外マトリクスは、基材上にコートされればよい。もちろん、ゲル状に加工し、基材上に配置してもよい。
補助基材は基材を作成する際に基材を支持するものである。この支持体は、基材が形成された所定の細胞やその他の含有物が付与された後に、基材等にダメージを与えることのない処理で基材を分離させることのできるものであるのが好ましい。
具体的にはアルギン酸が好適に用いられる。アルギン酸は、褐藻類から得られる糖質高分子であり、グルロン酸とマンヌロン酸を主要な構成成分とする酸性多糖類であるためカルボシル基を有している。そのため、カルシウム等の二価金属イオンとキレート構造を形成して、egg−boxと呼ばれる高分子構造を形成し、可逆的にゲル化する性質(ゾル・ゲル変換能)を有する。これのカルシウムイオンに依存的なゲル化反応を利用して、細胞を培養した基材ごと剥離・回収できる。具体的には、クエン酸三ナトリウムやエチレンジアミン4酢酸(EDTA)などのカルシウムキレート剤で、ゲル中のカルシウムイオンを奪うことにより、アルギン酸カルシウムゲルを溶解させることができる。
また、pHによってゲル化およびその分解できるものだけでなく、温度によって可逆的にゲル化する性質(ゾル・ゲル変換能)が制御できるような材料であってもよい。具体的には、ポリ-N-イソプロピルアクリルアミドなどが挙げられる。
補助基材を形成する際に補助基材の下にメンブランシートといった、透過性の膜を敷いておいてもよい。このようにすることで、補助基材を容易に形成させることができる。
<その他の添加物>
神経再生のためには、神経細胞が成長することはもちろんであるが、移植部近傍の血行が回復することが好ましい。そこで、基材中若しくは基材表面に血管新生因子を含ませてもよい。血管新生因子としては、血管内皮細胞増殖因子(VEGF: vascular entdothelial growth factor)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)、肝細胞増殖因子(HGF)等が利用できる。また、これらの因子を分泌する細胞を神経成長因子(NGF)等の栄養因子類を分泌する細胞と共に基材上に配置してもよい。
以下の実施例では、主に以下の3種類の培地と、3種類の細胞を用いた。
(1)L-G DMEM培地
DMEM(DMEM low glucose,SIGMA,D6046)
5(w/v)%FBS(GIBCO,26140-087)
5(w/v)%HS(SIGMA,H-1270)
1(w/v)%streptomycin・penicillin(S.P.:GIBCO,15240-062).
(2)H-G DMEM培地
DMEM(DMEM high glucose,GIBCO,11995)
10(w/v)%FBS(GIBCO,26140-087)
1(w/v)% streptomycin・penicillin(S.P.:GIBCO,15240-062).
(3)F-12培地
50(w/w)%Ham's F-12(GIBCO,11765)
50(w/w)%MEM(GIBCO,11095)
1×N-2 添加物(GIBCO,17502-048)
1(w/v)% streptomycin・penicillin(S.P.:GIBCO,15240-062)
(1)PC12細胞
(理化学研究所細胞バンクより購入した、ラット副腎由来の細胞株RCB0009)で、主にはL-G DMEM培地にて培養した。
(2)マウス由来後根神経節(DRG: dorsal root ganglion)細胞。
4週齢雄のICRマウスを実体顕微鏡下で解剖して、その背骨近傍の後根神経節をピンセットにて取り出し、コラゲナーゼ処理にて細胞を分離した初代培養細胞を実験に用いた。主には神経細胞を含むが、繊維芽細胞など他の細胞も若干含まれている。主にはF-12培地にて培養した。
(3)マウス由来シュワン細胞(SC: Schwann cell)。
2日齢(ほぼ新生児マウス)の雄のICRマウスを実体顕微鏡下で解剖して、座骨神経組織を取り出し、コラゲナーゼ処理にて細胞を分離した初代培養細胞に、***毒のcytosine-arabinoside(Ara-C)を添加して***中の繊維芽細胞等を除去し、その後に培地を交換してForskolin存在下でシュワン細胞を選択的に増殖させたものを実験に用いた。主には、H-G DMEM培地にて培養した。
基材作製
本発明の神経再生誘導体を以下のようにして作製した。
3.0μmの多孔質メンブランシートからなるセルカルチャーインサートの羽をペンチで切り取った後、1(w/v)%アルギン酸ナトリウム溶液を1ml添加しインサート全体に万遍なく広げ、余分な液を吸引した。0.1M CaCl2を下面から染み込ませ室温で2分間放置し、補助基材となるアルギン酸カルシウムゲルを作製した。
次に、0.4 mlのコラーゲン溶液をアルギン酸ゲル上に添加した。コラーゲン溶液は、1(w/v)%ブタ皮膚製コラーゲン溶液4mlに10×DMEM調整溶液0.5ml、再構成緩衝溶液0.5mlの順に加え、pH調整として1N NaOH 40μlを添加したものを用いた。37℃で24時間インキュベートし、ゲル化させた。このゲル化させたコラーゲンは基材とした。基材の厚みは約1mmで、長さは約25mmであった。
ここで、神経再生誘導体にする前に基材がシート状の段階で、シュワン細胞の存在の効果を以下のように確認した。
補助基材付の基材上に、シュワン細胞を1×105 cellsを播種し、H-G DMEM培地をインサート内に2 ml,ディッシュ内2 mlを加えてコンフルエントになるまで培養した。
同様に別の基材上にPC12細胞を0.5×104 cells播種し、L-G DMEM培地をインサート内に2 ml、ディッシュ内に2 ml 加えて培養した。その後、PC12細胞を培養した基材の補助基材を0.2 Mクエン酸三ナトリウムで剥離して、一方のシュワン細胞を培養した基材の上に積層した。
そして,H-G DMEM培地をインサート内に2ml,ディッシュ内2mlを加えて培養し、培養経過日数ごとにPC12細胞の分化率,神経の突起伸長を計測した。これを実施例P1とした。
比較例C1では、シュワン細胞が播種していない細胞シートの上にPC12細胞播種した細胞シートを積層し、培地は50 ng/ml NGFを添加したものを用いて培養した。(Fig. 14,15)比較例C2にはシュワン細胞が播種していない細胞シートの上にPC12細胞播種した細胞シートを積層し培養した。
図1に実施例P1、比較例C1およびC2の培養状態を示す。実施例P1は、補助基材11付の基材10上にシュワン細胞8を播種し、その上に直接基材を重ねPC12細胞6を播種し培養したものである。比較例C1は、実施例P1に対して、補助基材付の基材上にシュワン細胞を播種していない。その代わり、培地にNGFを添加したものである。さらに比較例C2は、シュワン細胞もNGFもない状態で、神経細胞であるPC12だけを培養したものである。
次に位相差顕微鏡で実施例P1、比較例P1およびP2を観察した。位相差顕微鏡観察の観察では、シュワン細胞と神経細胞の両細胞ともに死細胞は確認されなかった。シュワン細胞層と積層化したPC12細胞と(実施例P1)、シュワン細胞の代わりにNGFを添加したPC12細胞(比較例C1)は分化が誘導され、神経突起を伸長させていた。しかし,神経突起の長さは,NGF添加培地(比較例C2)と比べてシュワン細胞が存在していたほう(実施例P1)が長く伸ばしていた。
図2に、神経突起伸長測定の結果を示す。横軸は突起伸長の長さ(μm)であり、縦軸は細胞数である。実施例と比較例はそれぞれP1、C1、C2で指し示した。実施例、比較例共に50μmまで突起を伸ばした細胞の数が最も多かった。しかし、50μm以上の長さまで突起を伸ばした細胞は、実施例P1と比較例C1だけであり、シュワン細胞もNGFもない比較例C2は1つも無かった。さらに、100μm以上の長さまで突起を伸ばした細胞は、実施例P1の場合しかなかった。そして、実施例P1では、突起の長さが350μm以上にまで伸ばしている細胞もあった。
また、培養中の観察では、シュワン細胞が存在している実施例P1のほうが分化に伴う形態変化の切り替わりも早かった。NGFを添加していない比較例C2では分化・突起の伸長は見られず、単にPC12細胞が増殖を続けていただけであった。
上記の結果より、NGFの添加によりPC12細胞は神経細胞様に分化して神経突起を伸長するが、コラーゲン層を介して近傍にシュワン細胞を配置することにより、神経の突起伸張がさらに促進されたことが確かめられた。以上の事から、少なくともシュワン細胞が存在することで、神経細胞は神経突起を伸長しやすくなることがわかった。また、シュワン細胞は積層状態の基材中にあっても神経細胞の神経突起の伸長を促す効果があった。
次に図3を参照しながら、本発明の基材を用いた神経再生誘導体の作製について説明する。
基材10上にラミニンを50 μg/cm2の濃度でコートした。基材の下には補助基材11があるのはいうまでもない。補助基材11は底面が多孔質膜の培養皿20に配置した(図3(a))。このラミニンは細胞外マトリックス9であり、神経細胞が伸延する際の足場となる。
基材10上にマウスのシュワン細胞8を1×105cells 播種し、H-G DMEM培地でコンフルエントになるまで培養した。これで、基材上に細胞外マトリックスをコートし、シュワン細胞を培養した補助基材付の基材を得た。
次に、0.2 Mクエン酸三ナトリウムでアルギン酸カルシウムゲルを溶解した(図3(b))。つまり基材を支えていた補助基材11を除去した。この状態で、シュワン細胞8が培養された基材10を得ることが出来る(図3(c))。この基材を平らなピンセットで巻き込み(図3(d))、淵に中性調整済みの1(w/v)%ブタ皮膚製コラーゲン溶液 10 μmで糊付けしてロール形状を固定し神経再生誘導体1とした(図3(e))。
この神経再生誘導体1の両端にマウスの後根神経節(DRG)2の5個分を分散させた懸濁液10 μlを神経再生誘導体の両端に播種し培養した。
5日培養後、神経再生誘導体が、神経細胞の突起伸長能力に対する効果を蛍光顕微鏡(細胞を化学固定した上で、神経細胞やシュワン細胞に特異的な抗体を用いた免疫組織化学的観察)、位相差顕微鏡(未固定の試料を用いて、細胞が生きた状態での形態観察)および走査型電子顕微鏡による観察(細胞を化学固定・乾燥・金属被覆した上で、表面の詳細な構造を高分解能にて観察)で確認した。
蛍光顕微鏡観察のための準備
それぞれの神経細胞を培養した神経再生誘導体をPBS(−)で洗浄し、O.C.T.コンパウンドに包埋して、誘導体の横断面を-14℃のクリオスタットで30 μmに薄切した。
切片をシランコートスライドグラスに貼り付け、完全に乾燥させた。次に、スライドグラスを蒸留水でO.C.T.コンパウンドを取り除き、乾燥するまで放置した。
免疫染色に用いた1次抗体として、シュワン細胞マーカーのanti-S100 protein rabbit polyclonal antibody(1:700)及びニューロンマーカーのanti-β-tubulin class 3 mouse monoclonal antibody(1:500)を用い、二次抗体であるFITC-goat anti-mouse IgG(H+L)(1:300)、 Alexa Fluor -goat anti-rabbit IgG(H+L)(1:200)を用い、またDAPI(核染色)(1:100)を用いて染色を行った後、蛍光顕微鏡にて神経突起の伸張、細胞遊走を観察した。また、蛍光顕微鏡視野での神経突起数を誘導体の末端部と中央部で比較した。
位相差顕微鏡での資料準備
それぞれの神経細胞を培養したロール状の神経再生誘導体をピンセットで細胞シート状に開き、位相差顕微鏡下で神経突起の伸張、細胞遊走、分化、シュワン細胞を観察した。
走査電子顕微鏡での資料準備
それぞれの神経細胞を培養したロール状の神経再生誘導体をピンセットで元の細胞シート状に開いた。その後、PBS(−)で3回洗浄し、2.5%グルタルアルデヒド/PBSで4℃ 3時間、前固定した。PBS(−)で3回洗浄し、1%オスミウム酸/PBSで4℃ 1時間、固定した。蒸留水で3回洗浄した後、4℃にて30、50、70、80、90%アセトンの順に各20分浸して脱水を行った。
続いて、100%アセトンで室温20分間2回、脱水を繰り返した。37℃にて、t-ブタノール:アセトン混合液(1:3、1:1、3:1)で順に20分ずつ浸して置換した。続いて、37℃にて100% t-ブタノールで20分2回浸して置換した。その後、t-ブタノール液を新しく交換し、氷で一気に凍らせて冷蔵庫で保存した。
凍結乾燥機でt-ブタノールをとばして乾燥させ、細胞シートをミクロートームの刃で各大きさに切った。 SEMで観察するために、白金蒸着装置で白金を蒸着させた後、SEMで神経突起の伸張、細胞遊走、分化、シュワン細胞を観察した。
図4に観察を行った部分を示す。観察は神経再生誘導体を縦に切断し、その切断面を観察した。神経再生誘導体の端部30と中央部35では、蛍光顕微鏡によって神経細胞であるDRGの存在の程度を観察した。また中央部35では、位相差顕微鏡によってシュワン細胞の分布の程度を観察した。なお、位相差顕微鏡での観察は神経再生誘導体を解いて平らに延ばし、その表面を観察した。さらに中央部の基材を含む部分40では走査型電子顕微鏡によってDRGとシュワン細胞の様子を観察した。
図5および図6には、蛍光顕微鏡による観察結果を示す。図5は神経再生誘導体の末端部30での観察であり、図6は中央部35での観察である。写真AはDRGとシュワン細胞の蛍光顕微鏡像であり、写真Bは核の染色像である。写真Aには、シュワン細胞8を示す多くの発光点が確認できた。「SC」として矢印で示したのは1例である。「DRG」として矢印で示した点が、神経再生誘導体の末端部に播種したDRGである。DRGは、増殖し、遊走することで、誘導体の全体に広がっていた。また、符号4で示した部分はDRGから延びた神経突起である。すなわち、神経再生誘導体の両端に播種したDRGは管の末端部はもとより中央部にも遊走し、神経突起を伸長していた。
図7は、中央部40での細胞核の蛍光顕微鏡像である。Vの部分は基材のゲルを示している。細胞核だけであるので、シュワン細胞とDRGの区別はつかないが、基材の表面だけでなく基材内部であるコラーゲンゲル層内にも細胞が侵入、遊走していた。
これらの結果より、基材を積層して作製した神経再生誘導体であっても、酸素や栄養分は基材を通して供給されシュワン細胞や神経細胞が死亡することはなかった。
図8は、神経細胞誘導体を解いてその表面を位相差顕微鏡で観察した像を示す。列をなして並んでいるのは、シュワン細胞である。なお、位相差顕微鏡では、シュワン細胞とDRGの区別はつかない。そのため図8にはDRGも写っていると考えられるが、区別はできない。
図9(a)には、走査型電子顕微鏡での観察像を示す。これは中央部分での観察像であるが、シュワン細胞(SC)にDRGがくっついている様子がわかる。図9(b)は拡大図であるが、DRGから神経突起が伸びている様子を示している。図7の細胞の分布を考慮すると、神経細胞は基材表面だけでなく、基材内部まで神経突起を伸ばしていると考えられる。なお、図9では黒バーは10μmである。
以上のように、本発明の神経細胞誘導体は、神経細胞の伸長を補助し、伸長路として有効であるので、切断された末梢神経の再生補助に有効である。
本発明は、手術などで切断された末梢神経の再生補助に利用できる。
基材を積層した状態でシュワン細胞の存在の効果を確認する実験の構成を示す図である。 図1の実験の結果神経突起を延ばした細胞の数を示すグラフである。 本発明の神経再生誘導体を作成する工程を示す図である。 本発明の神経再生誘導体の実施例において、効果を確認した箇所を示す図である。 本発明の神経再生誘導体の末端部における蛍光顕微鏡の写真である。 本発明の神経再生誘導体の中央部における蛍光顕微鏡の写真である。 本発明の神経再生誘導体の中央部における細胞核を示す蛍光顕微鏡の写真である。 本発明の神経再生誘導体の中央部における位相差顕微鏡の写真である。 本発明の神経再生誘導体の中央部において、シュワン細胞に付着したDRGが神経突起を伸長している様子を示すSEM写真である。
符号の説明
1 神経再生誘導体
2 マウスの後根神経節(DRG)
6 PC12細胞
8 マウスのシュワン細胞
9 細胞外マトリックス
10 基材
11 補助基材
20 培養皿
30 神経再生誘導体の端部
35 神経再生誘導体の中央部
40 神経再生誘導体の中央部の基材を含む部分

Claims (6)

  1. 神経再生補助剤を分泌する細胞を表面に配置した細胞外マトリックスを含む基材と、
    前記基材を積層した積層体から構成される神経再生誘導体。
  2. 前記基材は細胞外マトリックスがさらにコートされた請求項1記載の神経再生誘導体。
  3. 前記細胞はシュワン細胞、骨髄および歯髄由来の間葉系細胞から分化誘導されたシュワン細胞に類似した形質を有する細胞、あるいはシュワン細胞と同様の生理活性物質を生産および分泌する細胞である請求項1または2の何れかの請求項に記載された神経再生誘導体。
  4. 前記積層体は前記基材をロール状に巻き込んだ積層体である請求項1から3のいずれか1項に記載の神経再生誘導体。
  5. 補助基材上に細胞外マトリックスを含む基材を形成する工程と、
    前記基材上に神経再生補助剤を分泌する細胞を培養する工程と、
    前記補助基材を除去する工程と、
    前記神経再生補助剤を分泌する細胞を培養させた前記基材を積層する工程を有する神経再生誘導体の製造方法。
  6. 前記基材上に細胞外マトリクスをコートする工程を含む、請求項5記載の神経再生誘導体の製造方法。
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