JP2009037704A - 情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、情報再生装置、情報再生方法 - Google Patents

情報記録媒体、情報記録装置、情報記録方法、情報再生装置、情報再生方法 Download PDF

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昭人 小川
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Abstract

【課題】情報記録層が多層化された情報記録媒体において、多層化数が3層以上になっても簡単な処理で信頼性の高いレイヤーの判別を行うこと。
【解決手段】多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体において、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む。拡張レイヤー番号をデータフレーム番号とレイヤー番号の両方の拡張情報とすることにより、それぞれの割り当てをそのまま増加させるよりも管理情報のビット数を削減することができ、フォーマット効率を高めることが可能となる。
【選択図】図12

Description

本発明は、記録および/または再生が可能な光ディスク等の情報記録媒体、その記録装置・方法、及びその再生装置・方法に関する。
DVD(Digital Versatile Disc)等に代表される情報記録媒体には、記録容量を増加させるために情報記録層が多層化されたものがある(例えば、特許文献1参照)。この従来例では、多層の情報記録層を有する光ディスクにおいてどの層に光が照射されているかをすばやく判断し、正確に情報を記録および/または再生するために、各層に連続又は不連続の溝によって形成される凹凸の形状及び又は凹凸の溝の長手方向の変化の仕方、例えば凹凸の深さ及び/又は幅、凹凸の蛇行の振幅又は周期をレイヤーによって異ならせている。これらの情報を検出することによりレイヤーを判別できる。
特開2006−236569号公報(段落0008)
上記特許文献のように、各層毎に物理的な特徴を変化させて層の判別を行う方式の場合、判別の方法がアナログ的であるために、判別処理が複雑になったり、判別の信頼性が低下したりするといった問題が発生する。一方、DVDやHD DVD等の既存の光ディスクでは、記録データの管理情報(データID)内にデジタル情報としてレイヤー番号を記録しているが、レイヤー番号は1ビットであり、2層までしか対応しておらず、3層以上の記録媒体には対応できなかった。また、レイヤー数の増加に伴って単純に管理情報を増加させた場合、記録データ全体に対する管理情報の比率が高くなり、実質的なユーザデータ容量が低下するという問題がある。
本発明の目的は情報記録層が多層化された情報記録媒体において、多層化数が3層以上になっても簡単な処理で信頼性の高いレイヤーの判別を行うことである。
本発明の実施の態様によれば、多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体において、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む。
本発明の他の実施の態様によれば、多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置において、レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出す手段と、読出し手段により読み出したデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが再生対象の物理セクタであるか否か判定する手段と、判定手段が該物理セクタが再生対象の物理セクタであると判定すると、データ再生を行う手段とを具備する。
本発明の他の実施の態様によれば、多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体から情報を再生する情報再生方法において、レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出すステップと、読出しステップにおいて読み出されたデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが再生対象の物理セクタであるか否か判定するステップと、判定ステップにおいて、該物理セクタが再生対象の物理セクタであると判定されると、データ再生を行うステップとを具備する。
本発明の他の実施の態様によれば、多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置において、レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出す手段と、読出し手段により読み出したデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが記録対象の物理セクタであるか否か判定する手段と、判定手段が該物理セクタが記録対象の物理セクタであると判定すると、データ記録を行う手段とを具備する。
本発明の他の実施の態様によれば、多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法において、レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出すステップと、読出しステップにおいて読み出されたデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが記録対象の物理セクタであるか否か判定するステップと、判定ステップにおいて、該物理セクタが記録対象の物理セクタであると判定されると、データ記録を行うステップとを具備する。
本発明によれば、データセグメント内の各物理セクタ内のデータIDにレイヤー番号の他に拡張レイヤー番号を含ませることにより、簡単な処理で信頼性高くレイヤー判別をすることができ、さらに管理情報ビットの削減により相対的にユーザデータ容量を増加することができる。
以下、図面を参照して本発明による情報記録媒体、情報記録装置・方法、及び情報再生装置・方法の実施の形態を説明する。
<光ディスク記録再生システム>
図1は本発明の一実施の形態に係るディスク状の情報記録媒体に対して情報の記録および/または再生を行なう情報記録再生システム(プレーヤ/レコーダ)100の概略構成を説明するブロック図である。
情報記録再生システム100は、音声/映像情報(AV情報)やユーザデータ等を格納する光ディスク10と、光ディスク10に情報を記録し、および/または光ディスク10から情報を再生する光ディスク装置(またはディスクドライブ装置)200と、光ディスク装置200に指令を発行し、光ディスク装置200を介して光ディスク10から必要な情報を読み出し、AV情報の再生やユーザへの情報表示等を行うホスト装置300を含んで構成されている。
光ディスクレコーダや光ディスクプレーヤといった装置100は、図1に示すように、その装置内に、光ディスク装置200とホスト装置300を内蔵している。ホスト装置300は、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)、作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)、設定パラメータや電源が落とされても保持しておくべき種々なデータ等を記憶保持するROM(Read Only Memory)または不揮発性メモリを備えている。この不揮発性メモリとしては、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)やフラッシュメモリー等を用いることができる。これらのROMまたは不揮発性メモリには、ユーザの要求に対して実行される種々のプログラム(ファームウエア)、処理に必要なデータ、ファイル管理に必要なファイルシステム等を記録しておくことができる。たとえば、これらのROMまたは不揮発性メモリには、DVDビデオフォーマットのUDFブリッジファイルシステム、DVDビデオレコーディングフォーマットのUDFファイルシステム、また、次世代ビデオフォーマット(HD_DVD-Video)のUDFファイルシステム、次世代ビデオレコーディングフォーマット(HD_DVD-Recordable)のUDFファイルシステム、アプリケーションソフト等が格納される。
図2は、本発明の一実施の形態に係るディスク状の情報記録媒体に対して情報の記録および/または再生を行なうパーソナルコンピュータの概略構成を説明する図である。図1ではホスト装置300がその装置100専用に用意されているが、図2ではパーソナルコンピュータのCPU/MPUをソフトウエア(オペレーティングシステムに付属する仮想ソフトウエアプレーヤ/レコーダ)によりホスト装置として用いている。図2に示すようなパーソナルコンピュータ等のシステムでは、パーソナルコンピュータ(PC)がホストPC400となる。ホストPC400に接続された光ディスク装置200(例えばノートPCに内蔵される汎用のDVDマルチドライブ)に対する指示の発行は、OS(オペレーションソフト)やライティングソフト、ビデオ再生ソフトといったアプリケーションソフトを実行することにより行われる。
<光ディスク装置>
図3は、図1または図2の光ディスク装置(ディスクドライブ装置)200の概略構成を説明するブロック図である。光ディスク装置200は、光ディスク10等の情報記録媒体に対して情報を記録したり、またこの情報記録媒体に記録された情報を再生したりする情報記録再生装置である。光ディスク装置200は、光学ヘッド(Optical Pick-Up Head:PUH)・アクチュエータ208から出射されるレーザ光を、スピンドルモータ220で回転駆動される光ディスク10内の情報記録層に集光する(フォーカスサーボにより対象記録層に焦点を合わせる)ことで、情報の記録再生を行っている。ディスク10から反射した光は、再びPUH・アクチュエータ208の光学系を通過し、フォトディテクタ(PD)210で電気信号として検出される。さらに、PUH・アクチュエータ208は球面収差調整機構を有しており、光ディスク10の基板厚の変化を補正し、集光スポットの形状を最適に保つことが可能である。球面収差調整機構は例えば、液晶素子や位置調整可能なコリメータレンズによって実現可能である。
検出された電気信号は、プリアンプ212で増幅され、サーボ回路218、RF信号処理回路215、アドレス信号処理回路216に出力される。サーボ回路218では、フォーカス、トラッキング、チルト、回転速度等のサーボ信号が生成され、各サーボ信号がそれぞれPUH・アクチュエータ208内の図示しないフォーカス、トラッキング、収差補正機構およびチルトアクチュエータに出力される。また、回転速度のサーボ信号はスピンドルモータ220の駆動回路系に送られ、光ディスク10の記録層上におけるレーザビームスポットの線速度が所定値に制御される。
RF信号処理回路215、アドレス信号処理回路216では、記録されたデータの読み取りや、アドレス信号等の復調が行われる。その際の復調方法としては、スライス方式やPRML(Partial Response Maximum Likelihood)方式がある。スライス方式には、再生信号に線形な波形等化を行った後に信号を2値化する方法や、再生信号の低域の高振幅成分を一定の値に制限するリミットイコライザと呼ばれる非線形等化器によって等化した後に信号を2値化する方法などがある。PRML方式に関しても、再生信号の周波数特性に対応して、最適なPRクラスたとえば、PR(1,2,2,2,1)や、PR(1,2,1)、PR(1,2,2,1)、PR(3,4,4,3)等が選択される。
光ディスク装置200は、記録再生の対象となる光ディスク10と、PUH・アクチュエータ208によって形成される集光ビームスポットのサイズによって、最適な復調方式(スライス方式またはPRML方式)を選択する。
アドレス信号処理回路216では、検出された信号を処理することにより、光ディスク10上の記録位置を示す「物理アドレス情報」を読み出し、コントローラ250に出力する。コントローラ250は、このアドレス情報を元に、所望のアドレス位置のデータ(ユーザデータ等)を読み出したり、所望のアドレス位置にデータを記録したりする。その際、記録データは、記録信号処理回路204内、もしくはレーザダイオードドライバLDD(レーザダイオード駆動回路)206内の図示しない記録波形回路で光ディスク記録に適した記録波形制御信号に変調される。この変調された信号を元に、レーザダイオードドライバLDD206はレーザダイオードを発光させ、光ディスク10に情報を記録する。
この実施形態では、光学ヘッドPUH・アクチュエータ208内には、波長405±15 nm、650±20 nm、780±30 nmのいずれかの単波長光源1つ、もしくは複数の単波長光源が搭載されている。また、PUH・アクチュエータ208で上記波長のコヒーレントなレーザ光を光ディスク10内の記録層上に集光させるために用いられる対物レンズは、この実施の形態では、開口数NA値が0.65である。
対物レンズに入射する直前の入射光の強度分布として、中心強度を“1”とした時の対物レンズ周辺(開口部境界位置)での相対的な強度を“RIM Intensity”と呼ぶ。HD DVDフォーマットにおけるRIM Intensityの値は55〜70%になるように設定してある。この時のPUH・アクチュエータ208での波面収差量は使用波長λに対して最大0.33λ(0.33λ以下)になるように光学設計されている。
コントローラ250は、記録制御機能、フォーマット機能、及びディフェクト処理機能の実行も制御する。つまり、コントローラ250により実行される記録制御機能により、光ディスク10に対して管理情報が記録されたり、管理情報の内容が変更又は更新されたりする。また、コントローラ250により実行される記録制御機能により、光ディスク10に対して索引情報が記録されたり、索引情報の内容が変更又は更新されたりする。また、コントローラ250により実行されるフォーマット機能により、光ディスク10に設けられたさまざまな領域に対して適切な情報が記録され、光ディスク10がフォーマットされる。
さらに、コントローラ250は、再生した信号のうち後述のデータIDの情報を処理し、拡張レイヤー番号及びレイヤー番号から再生中の情報記録層が所望の情報記録層であるか否かを判別することができる。また、記録データを生成する際には、データIDに拡張レイヤー番号を付加する機能を有している。
<光ディスク>
図4は、本発明の一実施の形態に係るディスク状の多層情報記録媒体の概略構成を説明する図である。この例では、情報記録層を3つ持つ3層光ディスク10を示している。光ディスク10の中央には光ディスク装置200へのチャッキングを行うためのクランプ孔12が設けられている。光の入射面に最も近い側から順にレイヤー0(L0)、レイヤー1(L1)、レイヤー2(L2)と称される。図4では、光ディスク10を3層として説明するが、さらに層を増やすことも可能である。たとえば、さらにレイヤーが増えた場合には、レイヤー2の奥側の層をレイヤー3(L3)とする。また、光ディスク表面(光入射面)からレイヤー0までが基板14、レイヤー0とレイヤー1の間が中間層SL0、レイヤー1とレイヤー2の間が中間層SL1と呼ばれている。それぞれのレイヤーで情報領域のレイアウトは若干異なっている。各情報記録層には、それぞれ情報を記録するためのピットや、グルーブ溝が形成されている。ディスクの厚みは約1.2mmである。本発明のディスク11には、再生専用型と、記録マークを一箇所に一回だけ可能な追記型と、記録マークの上書き、消去が可能な書き換え型の3種類がある。
<情報エリアのレイアウト>
図5は、光ディスク10の各レイヤーのレイアウト例を説明する図である。ここで、読み取り用の光の入射側からみて最も奥の層であるレイヤー2の最内周側にBCA(Burst cutting area)領域が形成されている。BCA領域には、ディスク10の基板の溝や、反射膜の剥離、記録媒体の変化等によってBCAマークがあらかじめ記録されている。BCAマークは光ディスク10の円周方向に変調されており、半径方向には同一の情報が並ぶ櫛型のマークである。BCAコードは、RZ変調方法により変調されて記録される。パルス幅が狭い(=反射率の低い)パルスは、この変調されたBCAコードのチャネルクロック幅の半分よりも狭い必要がある。また、BCAマークは半径方向に同一の形状を持っているため、トラッキングをかける必要がなく、フォーカスをかけただけで情報の再生が可能となる。最も奥のレイヤー2のみにBCA領域が配置され、そのほかのレイヤーに配置されていないのは、他のレイヤーに記録したBCAマークがその他のレイヤーのBCAマークに影響を与えるのを避けるためである。BCA領域はレイヤー間の光学的干渉が強いため、一つ以上の層にBCAマークを記録すると、互いの干渉が大きくなりBCA領域の再生が困難になる。BCAマークにはディスクの識別情報が記録されているため、光ディスク装置200はまずBCAの情報を再生する必要がある。このように、レイヤー2のみにBCAマークを配置したことで、ディスクの認識が高速、高信頼性になるという特徴がある。
光入射側に最も近いレイヤー0は内周側からシステムリードイン領域、コネクション領域、データリードイン領域、データ領域、外周ミドル領域で構成されている。次に、レイヤー1はディスクの内周側から、システムミドル領域、コネクション領域、内周ミドル領域、データ領域、外周ミドル領域で構成されている。最後に、レイヤー1は内周側からBCA領域、システムミドル領域、コネクション領域、内周ミドル領域、データ領域、データリードアウト領域で構成されている。
システムリードイン領域には、エンボスピットで情報が記録されている。この情報は、ディスクの識別情報やデータ領域の容量といった、光ディスク10の管理情報である。また、この領域のエンボスピットの最短マーク長はデータ領域の最短マーク長よりも長くなっている。この結果、データ領域に記録されたデータはPRML方式を用いて再生されるが、システムリードイン領域においては、スライス方式を用いても情報の復調が可能となる。その結果、管理情報の読み出しに関しては、従来の記録密度の低い他フォーマットとの互換が取れるため、ディスク10の識別等が高速化されるという特徴がある。また、システムミドル領域もシステムリードイン領域と同様の密度で情報が記録されている。
コネクション領域はピットもグルーブも形成されていない領域である。この領域は記録密度の異なる領域、すなわちシステムリードイン領域やシステムミドル領域とデータリードイン領域や内周ミドル領域の接続のための領域である。マスタリング装置や、光ディスク装置200はこの領域で再生速度等、再生のためのパラメータを切り替える。
データリードイン領域、内周ミドル領域、外周ミドル領域はデータ領域と同じ密度の信号が記録され、トラッキングサーボ等のオーバーラン領域として使用されるほか、追記型、書換え型の光ディスクでは、それぞれ、追記、書換えが可能な管理情報記録領域として使用される。また、コネクション領域にはピット等が配置されておらず光学的な特徴がその他の領域と異なるため、コネクション領域と重なった他の層のピットは再生安定性が低いという問題がある。そこで、データリードイン領域、内周ミドル領域、外周ミドル領域をバッファー領域として用いることで、他の層のコネクション領域からのクロストークにより、データ領域の読み取り安定性が低下すること防ぐことを目的として配置されている。従って、内周のミドル領域は最低でも800ブロック以上のデータセグメントを割り当てる必要がある。
データ領域には、映像データやユーザデータといったデータが保存される。
本実施の形態の光ディスクでは、BCA領域とコネクション領域を除くすべての領域でピットもしくは案内溝で形成された連続したスパイラル状のトラックを有している。記録型の光ディスクではグルーブは回転制御のために周期的にウォブル(蛇行)しており、ウォブル信号の位相を変化させることによりアドレス情報を記録している。レイヤー0ではデータリードイン領域から外周ミドル領域まで途切れることのないトラックが形成されており、スパイラル形状を有している。ここで、ディスクを光入射方向から見て反時計回りに回転させて読み出しを行った場合、内周から外周に向かって、読み取り用の集光スポットは走査されるようにスパイラルが形成されている。
同様に、レイヤー1では外周ミドル領域から内周ミドル領域まで途切れることのないトラックが形成されており、レイヤー0とは逆の方向のスパイラル形状を有している。すなわち、ディスクを光入射方向から見て反時計回りに回転させて読み出しを行った場合、外周から内周に向かって、読み取り用の集光スポットは走査される。
同様に、レイヤー2では内周ミドル領域からデータリードアウト領域まで途切れることのないトラックが形成されており、レイヤー0と同じ方向のスパイラル形状を有している。すなわち、ディスクを光入射方向から見て反時計回りに回転させて読み出しを行った場合、内周から外周に向かって、読み取り用の集光スポットは走査される。
光ディスク10の中心からみて、レイヤー0のデータ領域の最外周位置とレイヤー1のデータ領域の最外周位置のずれは0.5mm以内である。同様に、レイヤー1のデータ領域の最内周位置とレイヤー2のデータ領域の最内周位置のずれも0.5mm以内である。
このように本実施形態のディスクではトラックのスパイラルの方向を各層で交互に配置し、データ領域の切り替わり位置を制限することにより、層をまたいで連続したデータを高速に読み出すことが可能となっている。
<光ディスクの物理的特長>
本実施形態の光ディスク10には再生のみが可能な再生専用型(ROMタイプ)、情報の記録が一回だけ可能な追記型(±Rタイプ)、情報の書き換えが可能な書き換え型(±RWタイプあるいはRAMタイプ)の3つのタイプが存在する。いずれも回転制御方式はCLV方式である。CLV方式とはConstant liner velocityの略で、線方向の速度を一定に保った回転制御方法を意味している。また記録されるデータは、ETM(Eight to Twelve Modulation)方式で変調されている。これは情報ビット8ビットごとに、冗長性を持たせた12ビットのチャネルビットに変換して、信号を記録する方式である。この冗長性を持たせた事により、直接情報ビットを光ディスクに記録する場合に比べ情報の記録再生の信頼度が飛躍的に向上している。
図6に本実施形態の光ディスクの物理的な特徴を示す。本実施形態の光ディスクのデータ領域に保存可能なユーザデータの容量は1レイヤーあたり約17GB、ディスクあたり約51GBである。また、405nmの波長で観測した場合、各レイヤーの反射率はそれぞれ8%から18%の範囲に収まっている。連続したピット、もしくは案内溝で形成されたトラックのピッチは0.40μmである。また、データ領域、データリードイン領域、データリードアウト領域、外周及び内周ミドル領域に記録されるデータのチャネルビット長は0.090μmである。システムリードイン及びシステムミドル領域では、前述のようにチャネルビット長が長くなっており、0.204μmとなっている。データ領域、データリードイン領域、データリードアウト領域、外周及び内周ミドル領域における標準記録再生線速度は5.83m/sである。一方、システムリードイン及びシステムミドル領域では、6.61m/sとしている。
この結果、前者の記録再生チャネルビットレートは64.8Mbps、後者の記録再生チャネルビットレートは32.4Mbpsとなる。ここで、2つのチャネルビットレートはちょうど倍数の関係となっている。このように、本実施形態の光ディスクでは、標準の再生線速度を2つ持つことで、チャネルビット長の異なる二つの領域のチャネルビットレートを倍数の関係に保っている。この結果、光ディスク装置200のRF信号処理回路215、コントローラ250における処理が簡便になり、処理の高速化や消費電力の削減が可能になる。
<中間層厚さ>
本発明の実施例の一つである3層光ディスクでは図4に示すように、2つの中間層を有している。図7に2つの中間層の厚さを測定した結果の模式図を示す。図7はある半径における1周の中間層厚さの変化を示している。横軸は、回転角θ[deg]、縦軸は中間層厚さ[μm]を示している。本実施形態の光ディスクの中間層の一つであるSL0の厚さは20μm±5μm、また、SL1の厚さは25μm±5μmとなっている。また、半径毎に周方向のSL0の最大厚みがSL1の最小の厚みよりも3μm以上薄くなるように中間層の厚さが規定されている。このため、本実施形態の光ディスクは層間のクロストーク量を低減し、信頼性の高い情報の再生を可能にしている。
図8に光ディスクからの戻り光の模式図を示す。図8では記録再生用のビームスポットはレイヤー2(L2)に集光されているとする。実線の矢印は主にレイヤー2からの戻り光で、信号の再生に利用される光を示している。一方、点線の矢印は主にそれ以外の層の反射による戻り光を示している。図8の例では、SL0とSL1は同じ距離に配置されている。この場合、実線が示すレイヤー2(L2)の集光点からの戻り光は光を検出する検出器に集光されているが、同様にレイヤー1(L1)で反射し、レイヤー0(L0)に集光した光も検出器に集光されることがわかる。このような状態ではレイヤー2からの戻り光とレイヤー0からの戻り光両方の光が同時に検出器で検出されるため、レイヤー0からの戻り光が雑音成分となり、レイヤー2の情報を正確に再生できないという問題が発生する。一方、本実施形態の光ディスクではSL1とSL0の距離が最低でも3μm以上離れた値としている。この結果、レイヤー2に光が集光している状態では、レイヤー1で反射した光はレイヤー0に集光しないので、レイヤー2を再生中に、レイヤー0からの戻り光が大きな雑音成分とならず、安定した再生が可能となるという特徴がある。
<情報ビットの内容:BCA>
図9は、バーストカッティングエリア(BCA)に記録される情報の構成を例示する図である。図9に例示されるBCAデータは、2個のBCAプリアンブルBCA-Preambleと2個のポストアンブルBCA-Postamble及び2個のBCAデータ領域Informationを持つ。各BCAデータ領域Informationには各BCAエラー検出コードEDCBCAとBCAエラー訂正コードECCBCAが付加され、その間にはBCA連結領域BCA-Concatenationが配置されている。
更に、各4バイト毎に1バイトずつのシンクバイトSBBCAまたはリシンクRSBCAが挿入されている。BCAプリアンブルBCA-Preambleは4バイトで構成され、全て“00h”が記録される。各BCAプリアンブルBCA-Preambleの直前にはシンクバイトSBBCAが配置される。BCAデータ領域Information内には、76バイトが設定されている。BCAポストアンブルBCA-Postambleは4バイトで構成され、全て“55h”の繰り返しパターンが記録されている。BCA連結領域BCA-Concatenationは4バイトで構成され、全て“AAh”が繰り返し記録される。
図10は、バーストカッティングエリア(BCA)に記録される情報内容の一例を説明する図である。図9のBCAデータ領域Informationには、8バイトのBCAレコードを1つの単位として、1つもしくは複数の情報が記録される。このレコードは、例えば、ディスクの識別情報やコピー制御の為の情報を含むことができる。図10の(a)に例示されるのは、ディスクの識別情報を表すBCAレコードの例である。始めの2バイト(バイト位置BP0−1)には、そのBCAレコードがどの種類(識別情報、コピー制御情報等)のレコードかを表すBCAレコード識別子(ID)が記録される。バイト位置2には、BCAレコードの形式を示すBCAレコードのバージョン番号が記録される。バイト位置3には、BCAレコードのサイズを決めるデータ長が記録される。この長さには、BCAレコードのヘッダであるBCAレコード識別子からデータ長までの4バイトは含まれないように構成できる。バイト位置4には、1バイトのブックタイプとディスクタイプが記録される。ブックタイプは、ディスクのフォーマット及び再生専用、追記型、書き換え型等を示す識別子である。バイト位置5には本光ディスクが準拠する規格書の拡張パート番号が記録され、バイト位置6−7は予備とされる。
図10の(b)は、バーストカッティングエリア(BCA)に記録される情報の一部(バイト位置4のブックタイプ・ディスクタイプ)の具体例を説明する図である。図10の(b)に示すように、ブックタイプ・ディスクタイプの情報バイトのうちディスクタイプの4ビットには、1ビットごとに情報が割り振られている。その最上位ビットb3はマーク極性を示している。これは記録マーク(ピット)の反射率が非マーク(ピット)部よりも高いか低いかをあらわす極性識別子である。次のビットb2にはツインフォーマットフラグが割り当てられている。これは、そのディスクがツインフォーマットディスクであるか否かを示す識別子である。このツインフォーマットフラグがバイナリで“0”の場合、そのディスクはツインフォーマットディスクではないことを示し、“1”の場合、ツインフォーマットディスクであることを示す。ツインフォーマットとは1枚のディスクでCD、DVD等の複数のフォーマットに対応できるものである。その拡張例として、次の予備を併用して2〜3ビットの多ビット識別子を設けることにより、3レイヤー以上のマルチフォーマット光ディスクを識別することも可能である。このようなツインフォーマットフラグをBCAレコードとして持つことにより、個々の多層ディスクにおいて、そのディスクが単一フォーマットだけのディスクなのかマルチフォーマットのディスクなのかを容易に判別できる。
<データセグメント・物理セクタの構成>
図11に光ディスクに情報を記録する単位であるデータセグメントの構成を示す。光ディスクのBCA領域とコネクション領域を除く領域には、すべてこのデータセグメント単位で情報が記録されている。データセグメントは、VFOフィールド、データフィールド、ポストアンブルフィールド、予備フィールド、バッファーフィールドとで構成されている。VFOフィールドは71バイトが割り当てられており、一定の周波数の信号が記録されている。光ディスク装置は、このVFOフィールドから一定周波数の信号を利用して、再生時のクロック周波数を調整することが出来る。本実施の形態の光ディスクではVFOフィールドにはすべて4Tのデータが保存されている。データフィールドは77376バイトが割り当てられている。このフィールドはユーザデータを保存するものであり、32の物理セクタに分割して管理されている。ポストアンブルフィールドは2バイトで構成されており、データフィールドの終了を表す固定のパターンが保存される。予備フィールドは、データセグメントの管理情報や、ディスクの管理情報を保存する領域として用いることが出来る。バッファーフィールドはデータセグメントを追記する際に、記録位置ズレが発生してもデータ領域を破壊しないためのバッファーとして機能する。
前述のように、データフィールドは#0番から#31番までの32個の物理セクタで構成されている。物理セクタは図示するように、データID、IED(ID Error Detection code)、予備データ、メインデータ、EDC(Error Detection Code)で構成されている。データIDには後述の物理セクタを管理する情報が保存されている。IEDはデータIDの読み取りエラーを検出するためのエラー検出用のデータである。予備データには、コピー制御用のデータ等が保存される。メインデータには、ユーザデータが保存される。ここで、物理セクタ当り2048バイトのユーザデータの保存が可能である。EDCは物理セクタ全体の読み取りエラーを検出するためのエラー検出用のデータである。
<データIDの構成>
図12にデータIDの内容を示す。データIDは4バイトで構成されており、先頭の1バイトがデータフレーム情報、残り3バイトがデータフレーム番号となっている。ここで、データフレーム番号は物理セクタに順番に振られた番号であり、物理セクタのエラーに伴う交替処理が発生しない限り、物理セクタ番号と一致する。本実施形態では交替処理は発生しないので、データフレーム番号と物理セクタ番号とは一致する。そのため、以下、データフレーム番号を物理セクタ番号とも称する。
データフレーム情報は、レイヤー番号ビット、データタイプビット、領域タイプビット、記録タイプビット、拡張レイヤー番号ビット、予備ビットで構成されている。レイヤー番号ビットはそのデータIDを有する物理セクタがどのレイヤーに存在するかを表すビットである。例えばこの値が0bであった場合にはレイヤー0、1bであった場合にはレイヤー1にそれぞれ存在する物理セクタであることがわかる。データタイプビットには物理セクタのデータが再生専用データであるか、書き換え可能データであるか、パディング用のダミーデータであるかといったことを表すデータが保存される。領域タイプにはその物理セクタが存在する領域を示すデータが保存される。本実施形態では領域タイプが00bの場合、その物理セクタはデータ領域に存在することを意味する。同様に、01bの場合にはシステムリードイン領域またはデータリードイン領域、10bの場合には、データリードアウト領域または図示されていないシステムリードアウト領域、11bの場合にはシステムミドル領域、内周ミドル領域または、外周ミドル領域にそれぞれ物理セクタが存在することを意味する。このように、リードイン、ミドル、リードアウトという形でまとめて区分した情報を保存することで、光ディスク装置は再生した物理セクタがディスクの情報の先頭部分に存在するのか、中間点に存在するのか、終端部分に存在するのかを把握することが可能であり、次のデータを再生するためのシークの方向や各種調整パラメータを適切に調整することが可能となると同時に、すべての領域に別々にビットを割り当てる場合よりもビット数を削減し、フォーマット効率を高めることが可能となる。記録タイプにはその物理セクタに保存されたユーザデータが一般的なデータであるか、再生時にリアルタイム性を要求されるデータであるかといったことを判別するためのデータが保存される。ここで、データフレーム番号及び、レイヤー番号、データタイプ、領域タイプ、記録タイプのビットポジション及びサイズは既存のDVDやHD DVDと同様の構成になっている。
次に、本実施形態の特徴である拡張レイヤー番号ビットについて説明を行う。まず、前述のように、データフレーム番号は3バイト、即ち24ビットであるため、最大で2の24乗個、即ち16777216個の物理セクタの番号を表現することが可能である。ここで、図11に示すように1つの物理セクタには2048バイトのユーザデータが記録される。したがって、データフレーム番号が3バイトの場合、34359738368バイトすなわち約34ギガバイト分の容量までしか、物理セクタに固有の番号を割り当てることができないことになる。この場合、本実施形態の光ディスクのように51ギガバイトを越える容量の情報の管理ができないことになる。さらに、前述のように既存のDVDやHD DVDはレイヤー番号も1ビットとなっている。この場合、0bはレイヤー0に配置された物理セクタ、1bはレイヤー1に配置された物理セクタに設定されるが、値が0bと1bのみであるため、2層の情報記録層までしか管理できない。
そこで、本実施形態の光ディスクは、これらのビットと独立した拡張レイヤー番号ビットを有している。この拡張レイヤー番号ビットは、レイヤー0及びレイヤー1に配置された物理セクタに対しては0bを設定し、レイヤー2に配置された物理セクタに対しては1bを設定する。この結果、レイヤー番号ビットと拡張レイヤー番号ビットを用いることで、その物理セクタがレイヤー0、レイヤー1、レイヤー2のどのレイヤーに存在する物理セクタであるかを判別することが可能になる。さらに、本実施形態の光ディスクでは拡張レイヤー番号ビットをデータフレーム番号用のビットの上位のビットとして仮想的に取り扱うことにより、約34ギガバイトを超えた容量のデータの管理を可能とする。
このように、本実施形態の光ディスクではデータIDに独立した拡張レイヤービットを1ビット配置することにより、従来の単層もしくは2層のDVD、HD DVDとほぼ同じデータ構造を保ったまま、3層といった従来よりも多い総数、かつ約34ギガバイトを超える大容量の情報の管理を可能としている。さらに、拡張レイヤー番号情報をデータフレーム番号とレイヤー番号の両方の拡張情報とすることで、それぞれの割り当てをそのまま増加させるよりも管理情報のビット数を削減し、フォーマット効率を高めることが可能となる。
図13は拡張レイヤー番号ビットの値を説明する図である。レイヤーL0のみからなる単層ディスクSLの場合は、レイヤー番号ビット、拡張レイヤー番号ビットはともに0bである。2層ディスクDLのレイヤー0は、レイヤー番号ビット、拡張レイヤー番号ビットはともに0bである。2層ディスクDLのレイヤー1は、レイヤー番号ビットは1b、拡張レイヤー番号ビットは0bである。3層ディスクTLのレイヤー0は、レイヤー番号ビット、拡張レイヤー番号ビットはともに0bである。3層ディスクTLのレイヤー1は、レイヤー番号ビットは1b、拡張レイヤー番号ビットは0bである。3層ディスクTLのレイヤー2は、レイヤー番号ビットは0b、拡張レイヤー番号ビットは1bである。
<物理セクタ番号の配置>
前述のように、光ディスクのBCA領域とコネクション領域を除く領域には、すべてデータセグメント単位で情報が記録されており、データセグメントは32個の物理セクタを有している。さらに、物理セクタにはそれぞれ物理セクタ番号という番号が振られている。図14に各レイヤーの物理セクタの配置を示す。
図14の(c)に示すレイヤー0の場合、最内周のシステムリードイン領域の物理セクタから順に外周側に向かって番号が大きくなるように物理セクタ番号が割り当てられている。また、システムリードイン領域の最後の物理セクタの物理セクタ番号は01FFFFh、データリードイン領域の先頭物理セクタ番号は026BFFh、データ領域の先頭物理セクタ番号は030000hである。各領域で物理セクタ番号は外周側に向かってインクリメントしていく。
図14の(b)に示すレイヤー1の場合、物理セクタには最外周のデータリードアウト領域から内周に向かって、番号が大きくなるように物理セクタ番号が割り当てられている。図のXで示されたレイヤー0のデータ領域の最後の物理セクタの物理セクタ番号をビット反転した値が、レイヤー1のデータ領域の開始セクタの物理セクタ番号となっている。同様に、システムリードイン領域の最終の物理セクタの物理セクタ番号(01FFFFh)をビット反転した値(FE0000h)が、レイヤー1の内周ミドル領域の開始物理セクタの物理セクタ番号となっている。
図14の(c)に示すレイヤー2の場合、レイヤー0と同様、物理セクタには最内周のシステムミドル領域から、順に外周側に向かって、番号が大きくなるように物理セクタ番号が割り当てられている。また、図のYで示されたレイヤー1のデータ領域の最後の物理セクタの物理セクタ番号をビット反転した値が、レイヤー2のデータ領域の開始物理セクタの物理セクタ番号となる。同様に、レイヤー1の内周ミドル領域の開始物理セクタの物理セクタ番号(FE0000h)をビット反転した値(01FFFFh)が、レイヤー2の内周ミドル領域の最終の物理セクタの物理セクタ番号となる。
ここで、物理セクタ番号をデータフレーム番号と一致した3バイトであるとすると、2度の反転を実施するため、レイヤー0とレイヤー2には必ず同じ値の物理セクタ番号を持つ物理セクタが存在することになる。これらを識別するため、本実施形態の光ディスク装置では拡張レイヤー番号ビットを有している。拡張レイヤー番号はレイヤー0では0b、レイヤー2では1bとなっているため、拡張レイヤー番号ビットをデータフレーム番号ビットの上位ビットとしてこれをメタ物理セクタ番号として取り扱うことで、レイヤー0とレイヤー2の物理セクタを識別することが可能となる。
<システムリードインの構成>
図15にシステムリードイン領域及びデータリードイン領域の構成を示す。システムリードイン領域はイニシャルゾーン、バッファーゾーン、コントロールデータゾーンから構成されている。バッファーゾーンは、データリードイン領域にデータの記録を行った際の誤動作によりコントロールデータが破壊されるのを防ぐことや、他の層のコネクション領域からのクロストークにより、コントロールデータの読み取り安定性が低下すること防ぐことを目的として配置されている。ここで、コネクション領域にはピット等が配置されておらず光学的な特徴がその他の領域と異なるため、コネクション領域と重なった他の層のピットは再生安定性が低いという問題がある。
コントロールデータゾーンは2つのコントロールデータセクションと2つのコピーライトデータセクション、ひとつのコピーライト保護システム使用領域で構成されている。2つのコントロールデータセクションとコピーライトデータセクションにはそれぞれ同じ内容のデータが記録されており、多重記録による信頼性の向上を目的としている。
コントロールデータセクションは、物理フォーマット情報、ディスク製造メーカ情報、コピーライト保護情報を含んでいる。ディスク製造メーカ情報にはディスク製造メーカの社名や本社所在地、識別データやディスク製造メーカ独自の製造情報が保存されており、光ディスクの管理や、光ディスク装置が光ディスクの特性を識別するのに用いている。コピーライト保護情報には、コピーライト保護用の鍵情報などが記録される。物理フォーマット情報の内容の詳細は後で述べる。
データリードイン領域はリファレンスコードゾーンを含んでいる。リファレンスコードゾーンには特定の繰り返しパターンが記録されており、光ディスク装置が光ディスクに対して調整パラメータを最適化することなどに用いられる。
システムリードイン領域とデータリードイン領域との間にはコネクション領域が配置される。
<物理フォーマット情報の内容>
図16に物理フォーマット情報の内容を示す。
図16の(a)に示すように、先頭であるバイト位置0にはブックタイプ及びパートバージョンの情報が格納されている。ブックタイプはディスク10のフォーマット及び再生専用(ROMタイプ)、追記型(±Rタイプ)、書き換え型(±RWタイプ、RAMタイプ)等を示す識別子である。パートバージョンは、そのフォーマットのバージョン管理情報である。バイト位置1にはディスクサイズと最大転送レートが格納されている。ディスクサイズにはそのディスク10の直径を示す情報が記録される。たとえば、12cmのディスクであれば0000b、8cmのディスクであれば0001bが記録される。最大転送レートには、必要に応じて、ディスクに記録されたデータを正常に再生するのに必要となる最大の転送レートが記録される。
バイト位置2のディスク構造には、そのフォーマットのレイヤーの数、各レイヤーでトラックが内周側から外周側に向かっているか、内周側に向かっているかの極性を示す情報、そのレイヤーが再生専用であるか、追記型か、書き換え型であるかといった情報が記録される。ここでのレイヤーの数は、ディスク10が物理的に持つレイヤー数ではなく、ブックタイプに格納したフォーマットのレイヤー数である。
バイト位置3の記録密度には、ディスク接線方向の密度とトラックピッチを現す情報が記録される。バイト位置4−15のデータエリア構造にはレイヤー0及びレイヤー1のデータ領域の開始アドレスと終了アドレスが記録される。バイト位置16のBCA識別子には、BCAがあるか無いかを示す情報を記録する。バイト位置27の拡張パートバージョンにはパートバージョンの拡張情報を記録する。バイト位置32の保証再生スピードには、ディスクに記録されたデータを正常に再生することが保証された線速度が記録される。バイト位置33−34のアブソリュートレイヤーフォーマットテーブルには光ディスクの物理的な情報記録層それぞれにどのようなフォーマットで情報が記録されているのかを示す情報が格納されている。バイト位置35の互換可能パートバージョンには、互換が保証される最も古いパートバージョンが格納されている。バイト位置36−43の拡張データエリア構造にはレイヤー2以降のデータ領域の終了アドレスが格納されている。
<データエリア構造の内容>
図16の(b)にデータエリア構造(BP4−BP15)の詳細な内容を示す。バイト位置4は00hのデータが記録されている。バイト位置5−7にはディスク全体のデータ領域の開始物理セクタ番号(PSN)が記録されている。通常、この物理セクタはレイヤー0に存在する。この値は例えば図14によれば030000hとなる。同様に、バイト位置8と12には00hが記録される。バイト位置9−11にはレイヤー1のデータ領域の最終物理セクタ番号が格納されている。これは図14のYに相当する。また、バイト位置13−15にはレイヤー0のデータ領域の最終物理セクタ番号が格納されている。これは図14のXに相当する。
図16の(c)に拡張データエリア構造(BP36−43)の一例の詳細な内容を示す。バイト位置36にはレイヤー識別子が格納される。バイト位置37−39には3層光ディスク全体のデータ領域の最後の物理セクタ番号、すなわちレイヤー2の最終物理セクタ番号が格納される。図17にレイヤー識別子(BP36)の構成を示す。レイヤー識別子は最下位ビットにレイヤーフラグが割り当てられている。このレイヤーフラグはバイト位置37−39にレイヤー2の最終物理セクタ番号が格納された場合は1bを、そうでなければ0bを保存する。したがって、バイト位置36のレイヤー識別子は3層光ディスクである場合、01hが記録されることになる。
ここで、拡張データエリア構造及びデータエリア構造に格納される物理セクタ番号は3バイトであるが、この3バイトの番号はそれぞれ同じ値になる可能性がある。従って、例えば、BP4−BP7、BP8−BP11、BP12−BP15、BP36−BP39というように4バイトの値を物理セクタ番号の上位の概念としてメタ物理セクタ番号をして扱えば、それぞれは必ず独立した値になる。
図16の(d)に拡張データエリア構造(BP36−43)の他の例の詳細な内容を示す。この例ではバイト位置36には00hを格納する。バイト位置37−39にはレイヤー2の最終物理セクタ番号を格納する。この例では、レイヤー識別子が定義されていないが、バイト位置37−39にはレイヤー2の物理セクタ番号をあらかじめ格納することが明らかになっているため、ドライブはその情報を元に値を判別する。
さらに、BP40−43が予備となっているが、情報記録層がさらに1層増加し、4層光ディスクとなった場合には、BP41−43にレイヤー3のデータ領域の最終物理セクタの物理セクタ番号を格納するようにする。こうすることでさらに大容量の情報を管理することが可能となる。また後述のレイヤー数ビットを参照することで、どのレイヤーまでが有効な値であるか、光ディスク10のデータ領域全体の最終物理セクタ番号が何番であるかを判定することが出来る。
<物理フォーマット情報の各バイトの内容>
図18を用いて物理フォーマット情報のその他のバイト位置の詳しい設定について説明を行う。バイト位置2のディスク構造には、図18の(a)に示すように、最上位ビット側から、そのフォーマットのレイヤー数、各レイヤーでトラックが内周側から外周側に向かっているか、内周側に向かっているかの極性を示すトラックパス情報、そのレイヤーが再生専用であるか、追記型か、書き換え型であるかといった情報であるレイヤータイプが記録される。例えば、本実施の形態のように、すべてのレイヤーが同じフォーマットで形成された3層光ディスクの場合、レイヤー数には3層をあらわす10bが保存される。ここで、2層であれば01b、1層であれば00b、4層以上であれば11bが保存される。トラックパスには、各レイヤーの記録再生の進行方向を示す情報が記録される。すべてのレイヤーが内周側から外周側に向かって記録再生を行う、即ち物理セクタ番号が内周側から外周側に向かって増加していくような光ディスクの場合、ここには0bが保存される。これをパラレルトラックパスと呼ぶ。一方、図14に示したように、各層ごとに記録再生の進行方向が逆転するような光ディスクの場合、ここには1bが保存される。これをオポジットトラックパス、またはコンスタントトラックパス、オルタネイトトラックパスと呼ぶ。レイヤータイプには光ディスクの情報記録層に存在するデータの種類を指定する情報を記録する。ビット位置b2が1bであれば光ディスクは書き換え型のユーザデータを含むことを示す。ビット位置b1が1bであれば、光ディスクは一回記録型のユーザデータを含むことを示す。ビット位置b0が1bであれば、光ディスクはエンボスピットで記録されたユーザデータを含むことを表す。逆に各ビットが0bであれば、それぞれの種類のデータを含んでいないことを示す。
バイト位置3の記録密度には、図18の(b)に示すように、上位4ビットには線密度が、下位4ビットにはトラック密度が保存される。ここで、線密度のビットが0000bであれば1ビットの長さは0.267μm/bitであることを意味する。同様に0001bであれば0.293μm/bit、0010bであれば0.409から0.435μm/bitの可変長、0100bであれば0.280から0.295μm/bitの可変長、0101bであれば0.15μm/bit、0110bであれば0.130から0.140μm/bitの可変長、0111bであれば0.135μm/bitであることを意味する。一方、トラック密度のビットが000bの場合0.74μm/track、0001bの場合0.80μm/track、0010bの場合0.615μm/track、0011bの場合0.40μm/track、0100bの場合0.34μm/trackを意味する。
バイト位置33−34のアブソリュートレイヤーフォーマットテーブルには、図18の(c)に示すように、各アブソリュートレイヤーのフォーマットの種類を示す情報が保存される。ここで、アブソリュートレイヤーとは、フォーマットに関わらず光ディスクに実際に形成されている情報記録層のことを指す。アブソリュートレイヤーは光入射面側から順番に番号付けされている。本実施形態の光ディスクの場合、3層の情報記録層を有しているのでアブソリュートレイヤーは3つ存在することになる。テーブルは3ビットを各アブソリュートレイヤーに割り当てている。ここで、各アブソリュートレイヤーの情報記録フォーマットが物理フォーマット情報のBP0のブックタイプに一致する場合、000bが保存される。一方、物理フォーマット情報のBP0のブックタイプと異なるフォーマットで記録されたアブソリュートレイヤーが存在した場合、そのビットには000b以外の値が保存される。図4に示した光ディスクは3層ともが全て同一のフォーマットで記録されているため、テーブルはすべて0bのデータで埋められる。一方、例えばブックタイプが0100bでHD DVD−ROMのディスクであって、アブソリュートレイヤー0のみが既存のDVD−ROMであるといった場合には、アブソリュートレイヤー0のビットには100bが保存される。または、アブソリュートレイヤー0のみがHD DVD−Rであるといった場合には001bが保存される。
<既存の装置との互換性>
既存のDVDやHD DVDと言った光ディスクではデータエリア構造の構成はバイト位置4−15に配置されており、バイト位置5−7にはディスク全体のデータ領域の開始物理セクタ番号(PSN)が記録されている。さらに、バイト位置9−11にはディスクのデータ領域全体の最終物理セクタ番号が格納されている。これは、単層のディスクであればレイヤー0、2層のディスクであればレイヤー2のデータ領域の値が記録される。また、バイト位置13−15には2層ディスクの場合にはレイヤー0のデータ領域の最終物理セクタ番号が格納される。
したがって、本実施形態の光ディスク10を既存の2層以下のDVDやHD DVDに対応した記録再生装置に挿入した場合、バイト位置4−15の情報は2層のDVDやHD DVDと同じ意味のデータであり、かつデータIDに関しても、データフレーム番号とレイヤー番号の部分は既存の2層のDVDやHD DVDと同じ意味のデータであるため、ディスクは2層のディスクとして認識され、2層目までの情報は再生できることになる。
一方で、本実施形態の光ディスク装置では拡張データエリア構造及び拡張レイヤー番号を認識できるため、3層以上のレイヤーの再生が可能となる。この時、例えば3層のディスクに独立した拡張データエリア構造を設けず、既存のDVDやHD DVDのようにバイト位置9−11にディスクのデータ領域全体の最終物理セクタ番号を格納した場合には、既存のDVDやHD DVDに対応した記録再生装置に挿入した場合、3層目の情報が解釈できないため、ディスク認識の段階でエラーとなる問題がある。このように本実施形態の光ディスクは3層以上の層に独立した拡張レイヤー番号や拡張データエリア構造を設定することで、既存のDVDやHD DVDに対応した装置との互換性を向上している。
<ディスクのイニシャルフロー>
図19に本実施形態の光ディスク装置200に光ディスク10が装着された際に光ディスクを認識するための初期動作のフローを示す。
光ディスク装置200に光ディスクが挿入されると、光ディスク装置200は光ディスクをチャッキングしたスピンドルモータ220の回転を開始し、情報の記録再生を行うためのレーザダイオードドライバ206を介してレーザダイオードを点灯する(#2)。
光ディスクの内周にPUH・アクチュエータ208を移動し、PUH・アクチュエータ208をフォーカス方向に駆動し、フォーカスサーチする(#4)。この際、各レイヤーからの反射光が光検出器210に入射し、電気信号として各処理回路に伝達される。この信号から光ディスク装置200のコントローラ250は光ディスクの大まかなレイヤー数、各レイヤーの記録データの有無などを判別する。
次にコントローラ250はこの判別の結果に基づいて装置の各サーボの調整パラメータ、例えば再生パワーやフォーカス、トラッキングのゲイン、初期オフセット量や球面収差調整系の初期設定値などを設定する(#6)。
光ディスク装置は最も奥のレイヤー(3層の場合はレイヤー2)にフォーカスをオンする(#8)。
BCA領域のBCA情報の再生を実施する(#10)。ここでは、BCAの情報からディスクのタイプやマークの極性、再生中のディスクが複数のフォーマットを有するツインフォーマットディスクであるか、単一のフォーマットのディスクであるか等が判明する。また、判明した結果に従って、再度サーボパラメータの微調整を行う。
フォーカスジャンプ動作によって最も手前のレイヤー0にフォーカスを移動する(#12)。
トラッキング制御をオンし、トラックの再生を開始する(#14)。トラックの情報を再生したらまず、はじめにコントローラ250はデータIDの情報を処理する(#16)。
データIDのレイヤー番号及び拡張レイヤー番号から現在フォーカスがオンしているレイヤーを判定する(#18)。ここで、本実施形態の光ディスクの場合、レイヤー番号が0bであり、かつ拡張レイヤー番号も0bであれば、現在フォーカスがオンしているレイヤーはレイヤー0であると判定される。一方、もしいずれか一方、もしくは両方のビットが1bである場合、フォーカスはレイヤー0以外のレイヤーにフォーカスがオンしていることになる。
ここで、フォーカスしているレイヤーが所望のレイヤーであるレイヤー0でない場合には、フォーカスジャンプを実施する処理(#12)を再度実行する。一方で、レイヤー0にある場合には、システムリードイン領域の再生処理(#20)に移行する。この再生処理では、光ディスク装置はシーク動作を行い、物理セクタ番号が01FFFFhより小さく、データIDの領域タイプが01bの領域に移動し、データの再生を開始する。上述したように、物理セクタ番号がデータフレーム番号と一致した3バイトであるので、レイヤー0とレイヤー2には必ず同じ値の物理セクタ番号を持つ物理セクタが存在することになるが、物理セクタ番号に加えて拡張レイヤー番号ビットを用いたメタ物理セクタ番号を用いれば、光ディスク内でセクタ番号の重複が無いため、より正確に所望のアドレスにアクセスすることが可能となる。
最終的に光ディスク装置はシステムリードインのコントロールデータセクションを再生し、ディスクの製造メーカ情報や、コピーライト保護情報を得る。さらに、物理フォーマット情報から、正確なディスクタイプ、レイヤーの数、トラック密度や線密度、各アブソリュートレイヤーのフォーマット等を判別できる。光ディスク装置はこの結果を上位のホストに送信し、光ディスクの認識のための初期動作を完了する。
<記録再生のフロー>
図20に本実施形態の光ディスク装置が光ディスクの情報を再生する場合のフローを示す。光ディスク装置は光ディスクの認識が終了したら、上位のホストの指示にしたがって、光ディスクに対して再生を実施する。ホストは再生すべき物理セクタのアドレス情報を光ディスク装置に与える。
ホストから再生すべき物理セクタ番号の要求を受け取った場合、その物理セクタ番号がその時点でフォーカスしているレイヤーに存在しない物理セクタ番号である場合、フォーカスジャンプを実施して、要求の物理セクタ番号が存在するレイヤーに移動する。さらに、レイヤー内でシーク動作を実施する(#32)。
シーク動作を実行したらレーザ光が現在照射されている物理セクタのデータIDの再生を実施する(#34)。データIDからデータフレーム番号、レイヤー番号、拡張レイヤー番号等を判定し、再生を実施している物理セクタが要求された物理セクタであるか否かを確認する(#36)。ここで、再生している物理セクタの物理セクタ番号が要求された番号と一致した場合には、データの再生処理(#38)に移行する。一方、要求された番号と一致しない場合には、最初の処理(#32)に戻り、フォーカスジャンプ・シーク動作を継続する。
データの再生処理(#38)では光ディスク装置はホストからの要求に従って光ディスクからユーザデータを読み出す。
<記録のフロー>
図21に本実施形態の光ディスク装置が光ディスクの情報に情報を記録する場合のフローを示す。光ディスク装置は光ディスクの認識が終了したら、上位のホストの指示にしたがって、光ディスクに対して記録を実施する。ホストは記録すべき情報とアドレス情報(どのレイヤーのどの物理セクタ番号)とを光ディスク装置に与える。ホストは情報を51GBの1枚のディスクの何バイト目に記録するかに応じて、どのレイヤーのどのデータフレーム番号の物理セクタに情報を記録するかを知ることができる。
ホストから記録したい物理セクタ番号の要求を受け取った場合、その物理セクタ番号がその時点でフォーカスしているレイヤーに存在しない物理セクタ番号である場合、フォーカスジャンプを実施して、要求の物理セクタ番号が存在するレイヤーに移動する。さらに、レイヤー内でシーク動作を実施する(#52)。
シーク動作を実行したらレーザ光が現在照射されている物理セクタのウォブルアドレスを再生する(#54)。ウォブルアドレスから現在レーザ光が照射されている物理セクタが要求された物理セクタであるか否かを確認する(#56)。ここで、該物理セクタが要求されたた物理セクタである場合には、データの記録処理(#58)に移行する。一方、要求された物理セクタではない場合には、最初の処理(#52)に戻り、フォーカスジャンプ・シーク動作を継続する。
データの記録処理(#58)では光ディスク装置はホストからの要求に従って、光ディスクにユーザデータを記録する。光ディスク装置のコントローラ250はユーザデータ(メインデータ)に対して物理セクタ単位でデータID、IED、予備、DECを付与し、さらにこれを32個ごとにまとめて、図11に示すデータフィールド、データセグメントを生成する。そして、生成したデータセグメントを光ディスクに記録する。ここで、光ディスク装置は各物理セクタに対して、データフレーム番号、拡張レイヤー番号、レイヤー番号を算出し、記録するデータIDに格納する。
以上説明したように、第1の実施の形態によれば、データセグメント内の各物理セクタ内のデータIDに拡張レイヤー番号を含ませ、拡張レイヤー番号情報をデータフレーム番号とレイヤー番号の両方の拡張情報とすることにより、従来の単層もしくは2層のDVD、HD DVDとほぼ同じデータ構造を保ったまま、3層といった従来よりも多い総数、かつ約34ギガバイトを超える大容量の情報の管理(例えば、レイヤー判別)を可能としている。さらに、拡張レイヤー番号情報をデータフレーム番号とレイヤー番号の両方の拡張情報とすることにより、それぞれの割り当てをそのまま増加させるよりも管理情報のビット数を削減することができ、フォーマット効率を高めることが可能となる。
本発明は、上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合せにより種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。更に、異なる実施形態に亘る構成要素を適宜組み合せてもよい。例えば、実施の形態は3層の光ディスクについて説明したが、3層に限らず2層または4層以上でも良いし、全ての層が同じフォーマットではなくても良い。
本発明の一実施の形態による情報記録再生装置の一例を示す図。 本発明の一実施の形態による情報記録再生装置の他の例を示す図。 図1、図2の光ディスク装置の一例を示す図。 図1、図2の光ディスクの一例を示す図。 光ディスクの情報記録領域のレイアウトを示す図。 光ディスクの物理的特長を示す図。 光ディスクの中間層の厚さを示す図。 2層記録媒体における戻り光を説明する図。 光ディスクのBCAの構造を示す図。 光ディスクのBCAの内容を示す図。 データセグメントと物理セクタの構造を示す図。 物理セクタ内のデータIDの内容を示す図。 データID内のレイヤー番号と拡張レイヤー番号を示す図。 3層記録媒体における物理セクタ番号の配置を示す図。 システムリードイン領域とデータリードイン領域の構造を示す図。 システムリードイン領域内の物理フォーマット情報の内容を示す図。 物理フォーマット情報内のレイヤー識別子の内容を示す図。 物理フォーマット情報の詳細な内容を示す図。 イニシャルフローを示す図。 再生フローを示す図。 記録フローを示す図。
符号の説明
10…光ディスク、208…PUH・アクチュエータ、218…サーボ回路、220…スピンドルモータ、205…記録信号処理回路、215…RF信号処理回路、216…アドレス信号処理回路、250…コントローラ。

Claims (8)

  1. 多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体において、
    各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、
    各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、
    前記データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、
    前記データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体。
  2. 前記レイヤー番号はレイヤー0とレイヤー1のいずれかを示す1ビットの情報であり、前記拡張レイヤー番号はレイヤー0またはレイヤー1であるか否かを示す1ビットの情報であることを特徴とする請求項1記載の情報記録媒体。
  3. 前記データフレーム番号は物理セクタに順番に振られた番号であり、
    前記拡張レイヤー番号は前記データフレーム番号の上位ビットとなることを特徴とする請求項2記載の情報記録媒体。
  4. 前記データフレーム番号に対応する物理セクタ番号はレイヤー0、レイヤー2では内周から外周に向かって連続的に増加し、レイヤー1では、外周から内周に向かって増加し、レイヤー0の最外周の物理セクタ番号をビット反転した値がレイヤー1の最外周の物理セクタ番号であり、レイヤー1の最内周の物理セクタ番号をビット反転した値がレイヤー2の最内周の物理セクタ番号である請求項3記載の情報記録媒体。
  5. 多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、
    各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、
    各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、
    前記データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、
    前記データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体から情報を再生する情報再生装置において、
    レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出す手段と、
    前記読出し手段により読み出したデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが再生対象の物理セクタであるか否か判定する手段と、
    前記判定手段が該物理セクタが再生対象の物理セクタであると判定すると、データ再生を行う手段と、
    を具備する情報再生装置。
  6. 多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、
    各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、
    各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、
    前記データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、
    前記データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体から情報を再生する情報再生方法において、
    レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出すステップと、
    前記読出しステップにおいて読み出されたデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが再生対象の物理セクタであるか否か判定するステップと、
    前記判定ステップにおいて、該物理セクタが再生対象の物理セクタであると判定されると、データ再生を行うステップと、
    を具備する情報再生方法。
  7. 多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、
    各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、
    各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、
    前記データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、
    前記データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置において、
    レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出す手段と、
    前記読出し手段により読み出したデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが記録対象の物理セクタであるか否か判定する手段と、
    前記判定手段が該物理セクタが記録対象の物理セクタであると判定すると、データ記録を行う手段と、
    を具備する情報記録装置。
  8. 多数のデータセグメントを含む多層の情報記録媒体であって、
    各データセグメントは所定数の物理セクタを含み、
    各物理セクタはデータ識別子とメインデータとを含み、
    前記データ識別子はデータフレーム情報とデータフレーム番号とを含み、
    前記データフレーム情報はレイヤー番号と拡張レイヤー番号とを含む情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法において、
    レーザ光が照射されている物理セクタのデータ識別子を読出すステップと、
    前記読出しステップにおいて読み出されたデータ識別子のデータフレーム番号とレイヤー番号と拡張レイヤー番号とに基づいて該物理セクタが記録対象の物理セクタであるか否か判定するステップと、
    前記判定ステップにおいて、該物理セクタが記録対象の物理セクタであると判定されると、データ記録を行うステップと、
    を具備する情報記録方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010198663A (ja) * 2009-02-24 2010-09-09 Hitachi Ltd アドレス生成及び検出方法、再生及び記録装置

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