JP2009037419A - 画像処理装置およびプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物体ごとに予め物体に記録されている情報であって画像処理によって物体を検出するためのプログラム処理を決定するための情報を複数の物体から読み取る読取手段201と、情報ごとに対応するプログラム処理をごとに選択し、これら複数のプログラム処理の処理順序を決定する決定手段202と、撮像装置によって撮像された複数の物体を含む初期画像を取得する取得手段203と、初期画像を用いて処理順序で複数のプログラム処理を順に実行して複数の物体を順に検出する検出手段205と、直前に実行したプログラム処理に用いた初期画像から、検出された物体の領域を取り除いた除去後画像を生成する生成手段204と、を具備し、検出手段205は、それぞれの除去後画像を用いて次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出する。
【選択図】図2
Description
まず、本発明の画像処理装置の概略を説明する。
本実施形態では、高い成功率で多数の種類の物体を検出可能にするため、あらかじめ複数の画像検出・認識アルゴリズムを実装したプログラム処理を準備する。ここでいうアルゴリズムとは、上記非特許文献1のように、あらかじめ物体から一定の手法で特徴を抽出し、種類ごとに記憶しておき、検出するときも同じ方法で画像から特徴を抽出し、記憶しておいた特徴と照合する一連の手続きのことである。すなわち、広範にわたる物体に対処するため、複数の特徴抽出・照合手法を用意しておく。さらに、検出したい物体側に、バーコード等の画像処理の方法によって、または無線ICタグなど画像処理以外の方法によって、近くにある物体の情報を取得できる仕組み(タグ)を準備する。タグにはその物体を検出するのに使用する画像処理アルゴリズムのIDおよびアルゴリズムに与えるパラメータを格納しておく。画像処理装置側にはタグからの情報を読み取る手段、例えば無線ICタグによる場合には電波を受信する受信装置を装備する。なお、タグには電波を用いる方法によって情報を取得できるものを用いることが好ましい。物体の向きや遮蔽物による影響が少ないためである。
実施形態の画像処理装置が利用される一例について図1を参照して説明する。
本実施形態の画像処理装置は、例えば、図1のロボット100に搭載されている。ロボット100は、物体を検出しステレオ視するためのカメラ101、102、移動のための移動機構(例えば、車輪)103、見つけた物体をハンドリングするためのアーム104、物体に貼付された無線ICタグを読み出すための無線ICタグリーダ105を含んでいる。
ロボット100が、テーブル106の上に置かれた食器107,108,109をアーム104で把持して運搬するために、カメラ画像から検出、識別、位置計測処理を行う場面で本実施形態の画像処理装置は利用される。
本実施形態の画像処理装置は、画像処理情報読取装置201、処理順序決定部202、撮像装置203、入力画像生成部204、画像処理部205を含んでいる。
画像処理情報読取装置201は、複数の物体から、物体ごとに記録されていて画像処理によって物体を検出するための情報を読み取る。画像処理情報読取装置201は、例えば、把持対象物体に貼り付けられた無線ICタグに格納された情報を読み取る。画像処理情報読取装置201は、無線ICタグリーダ105を含む。前提としてロボット100がハンドリング対象とする物体、例えば図1の107,108,109の食器にはそれぞれ無線ICタグが貼り付けられている。無線ICタグからはその物体を画像処理で見つけるために有効なアルゴリズムの情報とアルゴリズムに渡すパラメータ情報とが得られるようになっている。アルゴリズムの情報は例えば楕円検出法(有効なアルゴリズムが「楕円検出法」であることを示す)であり、パラメータ情報は例えば直径11cm(食器の直径が「11cm」であることを示す)である。これらの情報は無線ICタグの記憶領域に直接書き込んでおいても良いし、無線ICタグからはタグのIDを読み出して、別に用意されているデータベースに対しこのIDをキーとして画像処理に関する情報を引き出す、という形の実装であっても構わない。
Ax2+By2+Cxy+Dx+Ey+F=0
に当てはめたときのパラメータA,B,C,D,E,Fを最小二乗法により求める。そして求められた楕円とエッジがどのくらい離れているかを求めて楕円の良さを評価する。この評価値が一定値以上のものを楕円形の物体であると判断する。このアルゴリズムの場合、ステレオ視を使うことにより、物体の3次元位置だけでなく、検出した楕円の実際のサイズを求めることができる。このサイズ情報を用いて物体の絞り込みを行う。したがって、画像処理情報に含まれるアルゴリズムのパラメータ情報は、その物体の実際のサイズであり、“この皿は半径60mmである”といったように実数値で記述することができる。
(1)食器107(502)・・・楕円検出法:半径50mmと、テンプレートマッチング法:テンプレートは側面のラベルとの2つのアルゴリズム
(2)食器108(503)・・・楕円検出法:半径100mmと、閾値処理法:閾値条件 R>210、G>210、B>210との2つのアルゴリズム
(3)食器109(504)・・・閾値処理法:閾値条件 R>210、G<100、B<100の1つのアルゴリズム
この例では楕円検出法と閾値処理法が2つの物体の検出に用いられているが、このうち楕円検出法は一度のプログラム処理の実行で複数の物体を検出できるのに対し、閾値処理法は一度に1つの条件にマッチする物体しか検出できないとすると、実際に実行するプログラム処理の数は全部で、(イ)食器107,108の楕円検出、(ロ)食器107のテンプレートマッチング、(ハ)食器108の閾値処理、(ニ)食器109の閾値処理の4つとなる。
なお、ステップST402およびST403の処理順序は逆でも構わない。
こうして決められるプログラム処理順序は、より計算コストが低く、高速に実行できるプログラム処理、より容易に物体を見つけられるプログラム処理ほど先に来るようになっている。
ここで、入力データの生成の一例について図5、図6を参照して説明する。ステップST404の順序決定の結果、最初に実行するプログラム処理が食器504を検出するための閾値処理、次が食器502を検出するテンプレートマッチングであったとすると、最初の閾値処理のプログラム処理の入力画像はカメラ画像そのものになる。プログラム処理実行の結果、食器504が検出できたとすると、食器504の領域を図6のように無効領域601にする。この画像をテンプレートマッチングの入力とするので、テンプレートマッチングでは無効領域に当たる食器504が写った領域は探索しない。これを繰り返すため、後に実行するプログラム処理になるほど無効領域が増大し、探索範囲は狭くなり、計算量を削減することができ、プログラム処理の成功率を向上し、画像処理全体の信頼性を上げることができる。
一方、ステップST405で物体の検出に成功しなかった場合には、入力画像生成部204は、直前に実行したプログラム処理をそのまま次のプログラム処理の入力画像にする(ステップST408)。
図7は最も簡単な整理手法を示し、画像処理部205が、直前に実行したプログラム処理を取り除くだけ(ステップST701)である。
図8は図7の次に簡単な整理手法を示す。この例では、直前に実行したプログラム処理を取り除く(ステップST701)とともに、既に検出された物体を検出しようとするプログラム処理も取り除く。具体的には、ステップST701を行った後、画像処理部205が、直前に実行したプログラム処理が対応する物体の検出に成功したかどうかを判定する(ステップST801)。ステップST801で検出に成功した場合には、既に検出された物体を見つけるためにステップST403でリストアップされたプログラム処理をすべて取り除く(ステップST802)。一方、ステップST801で検出に成功しなかった場合にはプログラム処理集合の整理を終了する(ステップST802)。図8の例では、既に検出された物体を検出するためのプログラム処理を実行しても無意味であるため、実行を省略し、計算コストを削減できる。
図9は最も手の込んだ整理手法を示す。この例でのプログラム処理整理戦略は、一度検出に失敗したプログラム処理を再度実行すること(ステップST903)で検出成功率の向上を狙うものである。具体的には、ステップST801で対応する物体の検出に成功した場合には、ステップST701、ST802を順に行い、優先度に応じてプログラム処理集合をソートしプログラム処理集合の整理を終了する(ステップST901)。一方、ステップST801で検出に成功しなかった場合には、直前のプログラム処理以外にプログラム処理が残っているか否か判定する(ステップST902)。直前のプログラム以外に処理が残っていると判定された場合には、直前に実行したプログラム処理をプログラム処理集合の最後に追加しプログラム処理集合の整理を終了する(ステップS903)。一方、直前のプログラム以外に処理が残っていないと判定された場合には、ステップST701を行いプログラム処理集合の整理を終了する。本実施形態の画像処理装置では、後に実行されるプログラム処理ほど探索範囲が狭まるため、検出に失敗しても後でもう一度実行すれば検出に成功する可能性がある。
また、記憶媒体からコンピュータや組み込みシステムにインストールされたプログラムの指示に基づきコンピュータ上で稼働しているOS(オペレーティングシステム)や、データベース管理ソフト、ネットワーク等のMW(ミドルウェア)等が本実施形態を実現するための各処理の一部を実行してもよい。
さらに、本願発明における記憶媒体は、コンピュータあるいは組み込みシステムと独立した媒体に限らず、LANやインターネット等により伝達されたプログラムをダウンロードして記憶または一時記憶した記憶媒体も含まれる。
また、記憶媒体は1つに限られず、複数の媒体から本実施形態における処理が実行される場合も、本発明における記憶媒体に含まれ、媒体の構成は何れの構成であってもよい。
また、本願発明の実施形態におけるコンピュータとは、パソコンに限らず、情報処理機器に含まれる演算処理装置、マイコン等も含み、プログラムによって本発明の実施形態における機能を実現することが可能な機器、装置を総称している。
Claims (14)
- 物体ごとに予め物体に記録されている情報であって画像処理によって物体を検出するためのプログラム処理を決定するための情報を複数の物体から読み取る読取手段と、
前記情報ごとに対応するプログラム処理を前記物体ごとに選択し、これら複数のプログラム処理の処理順序を決定する決定手段と、
撮像装置によって撮像された前記複数の物体を含む初期画像を取得する取得手段と、
前記初期画像を用いて前記処理順序で前記複数のプログラム処理を順に実行して前記複数の物体を順に検出する検出手段と、
直前に実行したプログラム処理に用いた前記初期画像から、検出された物体の領域の画像データを取り除いた除去後画像を生成する生成手段と、を具備し、
前記検出手段は、それぞれの除去後画像を用いて次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出し、
前記生成手段は、それぞれの除去後画像から、直前に検出された物体の領域の画像データを取り除き前記除去後画像を更新することを特徴とする画像処理装置。 - 前記決定手段は、計算量の少ない順に、前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記決定手段は、プログラム処理で使用するアルゴリズム自体の検出成功率の高い順に、前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記決定手段は、前記検出手段が検出した直前の検出結果から得られる複数の物体の位置情報から、奥行き方向の距離のより近い物体を先に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記決定手段は、前記検出手段が検出した直前の検出結果から得られる複数の物体の他の物体による遮蔽率から、遮蔽率のより小さい物体を先に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- ある物体と、この物体を検出するために使用されたプログラム処理と、このプログラム処理を実行した時の検出成功率とを関連付けて記憶している記憶手段をさらに具備し、
前記決定手段は、前記記憶手段を参照して、検出成功率の高い物体とプログラム処理との組み合わせを先に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記読み取り手段は、物体ごとに組み込まれている無線ICタグに書き込まれた前記情報と、検出成功率とを受信する受信手段を具備し、
前記検出成功率は、前記情報と関連付けて前記無線ICタグに書き込まれ、前記情報に基づいて選択されるプログラム処理を実行した際、物体検出の成功確率に関する情報であって、
前記決定手段は、前記各無線ICタグからの検出成功率を参照して、検出成功率の高い物体とプログラム処理との組み合わせを先に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記決定手段は、ある物体と、この物体を検出するために使用されたプログラム処理と、このプログラム処理を実行した時の検出成功率とを関連付けて記憶している、画像処理装置の外部のデータベースを参照して、検出成功率の高い物体とプログラム処理との組み合わせを先に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記読み取り手段は、物体ごとに組み込まれている無線ICタグに書き込まれた前記情報を受信する受信手段を具備し、
前記決定手段は、各無線ICタグからの電波強度の高い物体から順に検出するように前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。 - 前記決定手段は、計算量が少ないほど第1優先度が高く、プログラム処理で使用するアルゴリズム自体の検出成功率が高いほど第2優先度が高く、奥行き方向の距離がより近いほど第3優先度が高く、複数の物体の他の物体による遮蔽率がより小さいほど第4優先度が高く、プログラム処理を実行した時の検出成功率が高いほど第5優先度が高く、物体ごとに組み込まれている無線ICタグからの電波強度が高いほど第6優先度が高いとし、前記第1優先度から前記第6優先度の少なくとも2つ以上の優先度に重み付け和を取った値の大きい順に前記複数のプログラム処理の処理順序を並び替えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記検出手段は、直前に実行したプログラム処理を取り除いた上で、それぞれの除去後画像に対して次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記検出手段は、直前に実行したプログラム処理を取り除き、直前に実行したプログラム処理が対応する物体の検出に成功した場合に、既に検出された物体を見つけるためのプログラム処理をすべて取り除いた上で、それぞれの除去後画像に対して次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記検出手段は、直前に実行したプログラム処理が対応する物体の検出に成功せず、かつ、直前に実行したプログラム処理以外にプログラム処理が残っている場合に、直前に実行したプログラム処理を処理順位が最下位に追加して、それぞれの除去後画像に対して次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- コンピュータを、
物体ごとに予め物体に記録されている情報であって画像処理によって物体を検出するためのプログラム処理を決定するための情報を複数の物体から読み取る読取手段と、
前記情報ごとに対応するプログラム処理を前記物体ごとに選択し、これら複数のプログラム処理の処理順序を決定する決定手段と、
撮像装置によって撮像された前記複数の物体を含む初期画像を取得する取得手段と、
前記初期画像を用いて前記処理順序で前記複数のプログラム処理を順に実行して前記複数の物体を順に検出する検出手段と、
直前に実行したプログラム処理に用いた前記初期画像から、検出された物体の領域の画像データを取り除いた除去後画像を生成する生成手段として機能させるためのものであり、
前記検出手段は、それぞれの除去後画像を用いて次の処理順位のプログラム処理を実行してこのプログラム処理に対応する物体を検出し、
前記生成手段は、それぞれの除去後画像から、直前に検出された物体の領域の画像データを取り除き前記除去後画像を更新することを特徴とする画像処理プログラム。
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