JP2009036266A - 運動案内装置及びねじ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】引っ張り、ねじれや、連結部材が含まれる平面内での曲げに対応することができる保持器を備える運動案内装置及びねじ装置を提供する。
【解決手段】保持器は、転動体間に介在される複数のスペーサ17と、複数のスペーサ17を一連に連結する一対の連結部材19と、を有する。一対の連結部材19のそれぞれには、隣接する一対のスペーサ17を連結する部分と、連結しない部分がある。一方の連結部材19が、隣接する一対のスペーサ17を連結しない部分では、他方の連結部材19が、隣接する一対のスペーサを連結する。他方の連結部材19が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、一方の連結部材19が、隣接する一対のスペーサを連結する。
【選択図】図2

Description

本発明は、テーブルなどの案内対象が直線又は曲線運動するのを案内する運動案内装置、並びにねじ軸とナットとの間に転がり運動可能に転動体を介在させたねじ装置に関する。
テーブルなどの案内対象の直線運動や曲線運動を案内するための機械要素として、案内部分にボール、ローラなどの転動体を介在させた運動案内装置が知られている。軽快な動きが得られるので、ロボット、工作機械、半導体・液晶製造装置、医療機器などのさまざまな分野で利用されている。
また、ねじ軸の外周の螺旋溝と、ナットの内周の螺旋溝との間に転がり運動可能にボール、又はローラなどの転動体を入れ、転動体が循環できるようにナットにリターンパイプなどの循環部材を設けたボールねじも知られている。ナットに対してねじ軸を回転させるときの摩擦係数を低減できるので、工作機械の送り機構、位置決め機構、一軸又は多軸アクチュエータ、自動車のステアリングなどの様々な分野で利用されている。
これらの運動案内装置及びねじ装置には、転動体間の間隔を保つ保持器が組み込まれることが多い。転動体同士の金属接触を防止できるので、保持器を組み込むことによって、走行音が静かになる、移動ブロックの動きがスムーズになる、寿命が長くなるなどの効果が生ずる。
運動案内装置に組み込まれる保持器として、特許文献1には、図10に示されるように、ボール1間に複数のスペーサ2を介在させ、複数のスペーサ2を紐状部材3で連結した保持器が開示されている。この保持器において、紐状部材3はスペーサ2の幅方向の両端部に形成された切欠き2aに嵌められる。
特許文献2には、図11に示されるように、ボール1間に複数のスペーサ4を介在させ、複数のスペーサ4を一対の連結部材5で連結した保持器が介在される。この保持器において、一対の連結部材5はスペーサ4と一体に樹脂成型される。
特開平11−247855号公報 特開平10−238539号公報
図12は、運動案内装置の循環経路の断面図を示す。軌道レール6に対して移動ブロック7をスライドさせると、ボール1が循環経路を循環する。ボール1は、移動ブロックのスライドに伴って、軌道レール6と移動ブロック7との間の負荷転動体転走路8を負荷を受けながら転がる。一方、無負荷戻し通路9において、ボール1は、後続のボール1に押されながら移動する。負荷転動体転走路8を移動するボール1の速度は、無負荷戻し通路9を移動するボール1の速度よりも遅いので、負荷転動体転走路8を移動するボール1と、無負荷戻し通路9を移動するボール1との間には、速度差が生ずる。この速度差が原因で、方向転換路10から負荷転動体転走路8に移行するボール1は、保持器の紐状部材3又は連結部材5に引っ張られる。
また、循環経路を移動する保持器は、図11に示されるように、連結部材5が含まれる平面Pと直交する方向に曲げられる(M1)だけでなく、ねじられたり(T)、連結部材5が含まれる平面P内で曲げられたり(M2)することがある。例えば、図13に示されるように、保持器を連結部材5が含まれる平面Pに対して直交する方向C1から角度θ傾けた方向C2にターンさせるとき、保持器は、方向C2に曲げられるだけでなく、ねじられる。ねじ装置の循環経路は、三次元空間内の複雑な循環経路になる。保持器はねじれながら、また連結部材が含まれる平面内及び該平面と直交する方向に曲げられながら循環する。
つまり、循環経路を移動する保持器は、引っ張られるだけでなく、ねじられながら、また曲げられながら循環する。特許文献1に記載の保持器にあっては、紐状部材3がスペーサ2に対して摺動できるので、紐状部材3にかかる引張り力を緩和することができる。しかし、ねじれや紐状部材が含まれる平面内での曲げに対応することは困難である。特許文献2に記載の保持器にあっても、ねじれや連結部材が含まれる平面内での曲げに対応することは困難である。
そこで本発明は、ねじれや、紐状部材又は連結部材が含まれる平面内での曲げに対応することができる保持器を備える運動案内装置及びねじ装置を提供することを目的とする。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照番号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものでない。
上記課題を解決するために請求項1に記載の発明は、転動体転走部を有する軌道レールと、前記転動体転走部に対向する負荷転動体転走部を有すると共に、前記負荷転動体転走部を含む転動体循環経路を有する移動ブロックと、前記転動体循環経路に配列される複数の転動体と、前記複数の転動体の間隔を保つ保持器と、を備える運動案内装置において、
前記保持器は、転動体間に介在される複数のスペーサと、前記複数のスペーサを一連に連結する一対の連結部材と、を有し、前記一対の連結部材のそれぞれには、隣接する一対のスペーサを連結する部分と、連結しない部分があり、一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結し、前記他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結する運動案内装置である。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の運動案内装置において、前記一対の連結部材のそれぞれは、複数のピン体から構成され、前記複数のスペーサのそれぞれは、前記ピン体に対して前記ピン体の長さ方向にスライドできると共に、前記ピン体の回りを回転できることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の運動案内装置において、前記ピン体の軸線方向の両端部には、前記スペーサが前記ピン体から抜けるのを防止する鍔部が設けられることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の運動案内装置において、前記複数のピン体のそれぞれは、隣接する一対のスペーサのみを連結し、前記一方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結し、前記他方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結することを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、請求項2ないし4のいずれかに記載の運動案内装置において、前記複数のスペーサのそれぞれは、進行方向の両端面に隣接する一対の転動体に接触する一対の曲面状凹部を有する本体部と、この本体部の側面に張り出す一対の張出し部と、を有し、前記スペーサの前記張出し部には、前記ピン体が挿入される挿入孔が開けられると共に、前記ピン体の直径よりも幅が狭く、前記挿入孔に繋がるスリットが開けられ、前記スリットを介して前記ピン体を前記挿入孔に挿入できることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1に記載の運動案内装置において、前記複数のスペーサと前記一対の連結部材とが、樹脂製であると共に一体に成型されることを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、外周面に螺旋状の転動体転走部を有するねじ軸と、内周面に前記転動体転走部に対向する螺旋状の負荷転動体転走部を有すると共に、前記負荷転動体転走部を含む転動体循環経路を有するナットと、前記転動体循環経路に配列される複数の転動体と、前記複数の転動体の間隔を保つ保持器と、を備えるねじ装置において、前記保持器は、転動体間に介在される複数のスペーサと、前記複数のスペーサを一連に連結する一対の連結部材と、を有し、前記一対の連結部材のそれぞれには、隣接する一対のスペーサを連結する部分と、連結しない部分があり、一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結し、前記他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結するねじ装置である。
請求項1に記載の発明によれば、一対の連結部材それぞれに切れている部分があるので、ねじれや、一対の連結部材が含まれる平面内での曲げに対応できる保持器が得られる。また、一方の連結部材が切れている部分では、他方の連結部材が繋がっているので、転動体を一連に連結することができる。
請求項2に記載の発明によれば、スペーサがピン体に対して長さ方向にスライドできるので、転動体が方向転換路から負荷転動体転走路に移行するときに、連結部材にかかる引張り力を緩和することができる。また、スペーサがピン体の回りを回転できるので、ねじれにより対応できる。
請求項3に記載の発明によれば、スペーサの移動量がピン体の鍔部によって制限されるので、スペーサ間に入れられた転動体がスペーサから脱落するのを防止できる。
請求項4に記載の発明によれば、ねじれや曲げにより対応できる。
請求項5に記載の発明によれば、同一形状のスペーサ及びピン体を用いて、異なる全長の保持器が得られる。また、スペーサのスリットからピン体をスペーサの挿入孔に挿入することができるので、スペーサにピン体を取り付ける作業が容易になる。
請求項6に記載の発明によれば、保持器の製造が容易になる。
請求項7に記載の発明によれば、一対の連結部材それぞれに切れている部分があるので、ねじれや、一対の連結部材が含まれる平面内での曲げに対応できる保持器が得られる。また、一方の連結部材が切れている部分では、他方の連結部材が繋がっているので、転動体を一連に連結することができる。
図1は、本発明の第一の実施形態における運動案内装置の斜視図を示す。この運動案内装置は、軌道レール11と、軌道レール11に沿ってスライドする移動ブロック12と、を備える。軌道レール11がベースに取り付けられ、移動ブロック12が案内対象に取り付けられる。軌道レール11と移動ブロック12との間には、転動体であるボール13が転がり運動可能に介在される。
軌道レール11は異形断面であり、細長く直線状に伸びる。軌道レール11の材質は、炭素鋼、クロム鋼、又はステンレス鋼などの鋼である。軌道レール11の上面の左右両端部には、転動体転走部として、長手方向に伸びる例えば二条のボール転走溝11aが加工される。軌道レール11の左右両側面の上端部にも、転動体転走部として、長手方向に伸びる例えば二条のボール転走溝11aが加工される。この実施形態では合計四条のボール転走溝11aがある。ボール転走溝11aの断面形状は単一の円弧からなるサーキュラーアーク溝形状であるか、又は二つの円弧からなるゴシックアーチ溝形状である。ボール転走溝11aの条数、ボール転走溝11aとボール13との接触角などは、運動案内装置の負荷荷重に応じてさまざまに設定される。ボール13が転がり運動するので、ボール転走溝11aは表面粗さが小さくかつ強度が大きくなるように加工される。軌道レール11には、軌道レール11をベースに取り付けるための複数の取付け孔が開けられる。
軌道レール11には移動ブロック12が組み付けられる。移動ブロック12は、その全体が鞍形状に形成され、炭素鋼、クロム鋼、又はステンレス鋼などの鋼からなる移動ブロック本体15と、移動ブロック本体15の移動方向の両端部それぞれに設けられる樹脂製のエンドプレート14と、から構成される。
移動ブロック本体15は、軌道レール11の上面に対向する中央部15bと、軌道レール11の左右側面に対向する一対の脚部15cと、を有する。移動ブロック本体15には、負荷転動体転走部として、軌道レール11のボール転走溝11aに対向する複数条の負荷ボール転走溝15aが形成される。ボール13が転がり運動するので、負荷ボール転走溝15aは表面粗さが小さくかつ強度が大きくなるように加工される。移動ブロック本体15には、案内対象を取り付けるためのねじ部15dが加工される。
また、移動ブロック本体15には、負荷ボール転走溝15aと平行に直線状に伸びる転動体戻し通路であるボール戻し通路15eが形成される。ボール戻し通路15eの直径はボール13の直径よりも僅かに大きいので、ボール戻し通路15eではボール13が荷重を受けることがなく、後続のボール13に押されながらボール戻し通路15eを移動する。平行に伸びる負荷ボール転走溝15aとボール戻し通路15eとは、U字状の方向転換路(図12の符号10参照)で接続される。方向転換路の内周側は、移動ブロック本体15に形成される。方向転換路の外周側はエンドプレート14に形成される。
一対のエンドプレート14は、樹脂製で移動ブロック本体15の移動方向の両端面に取り付けられる。
負荷ボール転走溝15a、ボール戻し通路15e、U字状の方向転換路で構成される転動体循環経路であるサーキット状のボール循環経路に、複数のボール13が配列される。複数のボール13は帯状の保持器16によって一定の間隔に保たれる。ボール循環経路には、保持器16を案内する案内溝が形成される。
軌道レール11に対して移動ブロック12を相対的に移動させると、軌道レール11のボール転走溝11aと移動ブロック12の負荷ボール転走溝15aとの間に介在される複数のボール13が転がり運動する。移動ブロック12の負荷ボール転走溝15aの一端まで転がったボール13は、エンドプレート14の方向転換路内に掬い上げられる。U字状の方向転換路で進行方向が反転したボール13は、ボール戻し通路15eに入る。ボール戻し通路15eでは、ボール13は後続のボール13に押されながら移動する。ボール戻し通路15eの端まで移動したボール13は、反対側の方向転換路を経由した後、再び軌道レール11と移動ブロック12との間に入る。
図2は、保持器16の斜視図を示す。保持器16は、ボール13間に介在される複数のスペーサ17と、スペーサ17の幅方向の両側に設けられ、スペーサ17を連結する一対の連結部材19と、を備える。複数のスペーサ17は、一列に並べられる。一対の連結部材19それぞれは、複数のピン体18から構成される。複数のピン体18それぞれは、前後方向に隣接する一対のスペーサ17を連結する。
図4及び図5は、スペーサ17の詳細図を示す。スペーサ17は、円筒状の本体部17aと、本体部17aの両側に張り出す一対の張出し部17bと、を備える。本体部17aの進行方向の両端面には、ボール13の形状に対応した球面からなる曲面状凹部17cが形成される。球面の曲率半径は、ボール13の曲率半径よりも僅かに大きい。張出し部17bは、細長い矩形状で、本体部17aに一体に樹脂成型される。この張出し部17bがボール循環経路の案内溝に案内される。張出し部17bには、円筒状のスペーサ17の軸線方向に細長く伸びる挿入孔20が開けられる。この挿入孔20にピン体18が挿入される。張出し部17bには、挿入孔20に繋がるスリット21が形成される。スリット21の幅はピン体18の直径よりも狭い。ピン体18を挿入孔20に挿入する際、スリット21がピン体18の挿入を許容するように変形する。ピン体18を挿入孔20に挿入したとき、スリット21が復元し、ピン体18が挿入孔20から抜けるのを防止する。ピン体18には、長手方向に引き抜こうとする力が働くが、スリット21を介して挿入孔20から抜けさせる力は働きにくい。このため、スリット21の弾性変形を利用した抜け防止で充分である。
図6は、ピン体18の詳細図を示す。このピン体18は隣接する一対のスペーサ17を連結する。ピン体18の軸線方向の両端部には、スペーサ17がピン体18から抜けるのを防止する鍔部18bが設けられる。ピン体18の軸線方向の長さは、ボール13を挟んだ一対のスペーサ17の端から端までの長さよりも長く設定される。スペーサ17がピン体18に対して軸線方向にスライドできるようにするためである。図7に示されるように、スペーサ17の可動範囲は、一方のピン体18の鍔部18b1と、他方のピン体18の鍔部18b2とによって制限される。また、スペーサ17はピン体18に対してピン体18の回りを回転できる。ピン体18の材質は金属でも樹脂でもよい。ただし、U字状の方向転換路で柔軟に曲がれる必要がある。
図3は、スペーサ17をピン体18で連結した保持器16の詳細図である。隣接する一対のスペーサ17は、スペーサ17の両側に設けられる一対の連結部材19(複数のピン体18から構成される)によって連結される。ここで、一方の連結部材19(図中上側に示される)と他方の連結部材19(図中下側に示される)との関係をわかり易く説明するために、スペーサ17に列方向に番号(1)〜(5)を附す。図中上側の一方の連結部材19において、ピン体18−1はスペーサ(1)とスペーサ(2)を連結し、ピン体18−1の隣のピン体18−2はスペーサ(3)とスペーサ(4)を連結する。図中上側の一方の連結部材19において、スペーサ(2)とスペーサ(3)とは連結されていない。
図中下側の他方の連結部材19において、ピン体18−3はスペーサ(2)とスペーサ(3)を連結し、ピン体18−3の隣のピン体18−4はスペーサ(4)とスペーサ(5)を連結する。他方の連結部材19において、スペーサ(1)とスペーサ(2)、スペーサ(3)とスペーサ(4)とは連結されていない。
つまり、一対の連結部材19のそれぞれには、隣接する一対のスペーサ17を連結する部分と連結しない部分とがある。そして、一方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17を連結しない部分では、他方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17を連結し、他方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17を連結しない部分では、一方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17を連結する。両方の連結部材19が一対のスペーサ17を連結しない部分が生じたら、保持器16が切断されてしまう。一対の連結部材がこのような関係を持つならば、端を持っても一連に繋がっている保持器16が得られる。
ピン体18は、隣接する三つ又は四つのスペーサ17を連結してもよい。この場合でも、上記の関係は守る必要がある。ただし、ピン体18が隣接する一対のスペーサ17のみを連結する場合と異なり、一方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17が連結する部分では、他方の連結部材19が隣接する一対のスペーサ17を連結してもよいし、連結しなくてもよい。
上記の構成の保持器16は以下の効果を奏する。
ボール13が方向転換路から負荷ボール転走路に移行するときに、保持器16の連結部材19にかかる引張り力を緩和することができる。負荷ボール転走路のボール13の移動速度は、方向転換路のボール13の移動速度よりも大きい(図12参照)。しかし、ボール13の速度が変化しても、ボール13間に介在されるスペーサ17がピン体18に対してスライドできるので、ピン体18にかかる引張り力Te(図1参照)を緩和することができる。また、ボール13は二個ずつのペアになって負荷ボール転走路を移動するので、連結部材19を引っ張ろうとするボール13(連結部材19に引張り力Teを発生させる元となるボール13)も、二〜三個程度である。すなわち、従来の保持器16のように、負荷ボール転走路を移動するボール13の全体が連結部材19を引っ張ることがないので、連結部材19にかかる引張り力を小さくすることができる。
連結部材19がところどころ切れていて、スペーサ17が連結部材19に対して回転できるので、保持器16をねじっても、ピン体18にかかるねじり力Trを緩和することができる。このため、ねじれた循環経路に対応することができる。
連結部材19がところどころ切れているので、連結部材19が含まれる平面内で保持器16を曲げても、ピン体18にかかる曲げモーメントMを緩和することができる。このため、曲がった循環経路に対応することができる。
図8は、保持器16の他の例を示す。この例の保持器25においては、複数のスペーサ23と一対の連結部材24とが一体に樹脂成型される。スペーサ23は略円筒形状で、進行方向の両端面にボール13の外形形状に対応した曲面状凹部を有する。一対の連結部材24は、帯状で、スペーサ23の幅方向の両側に配置される。一対の連結部材24それぞれは、ボール13が嵌められる部分がところどころ切断されている。切断位置24aは、一つ置きのボール13に対応して設けられる。一方の連結部材24が切断されている部分では、他方の連結部材24は切断されていない。この実施形態の保持器でも、ねじれた循環経路や曲がった循環経路に対応することができる。
図9は、本発明の一実施形態のねじ装置の斜視図を示す。ねじ装置は、ねじ軸31と、ねじ軸31に嵌められるナット32と、ねじ軸31とナット32との間に介在される転動体である複数のボール33と、を備える。ねじ軸31の外周面には、転動体転走部として螺旋状のボール転走溝31aが形成される。ナット32の内周面には、負荷転動体転走部として、螺旋状の負荷ボール転走溝32aが形成される。ナット32の側面には、循環部材として、リターンパイプ34が取り付けられる。リターンパイプ34には、負荷ボール転走溝32aの一端と数巻き手前の他端とを接続するボール戻し通路が形成される。ナット32の負荷ボール転走溝32aとリターンパイプ34のボール戻し通路によって、ボール循環経路が構成される。
ボール循環経路には、図2又は図8に示される保持器16,25が挿入される。ねじ装置のボール循環経路は、3次元空間内の複雑な経路である。本実施形態の保持器16は、ねじ装置の経路に適している。
なお、本発明は上記実施形態に具現化されるのに限られることはなく、本発明の要旨を変更しない範囲で種々変更可能である。例えば、運動案内装置又はねじ装置に組み込まれる転動体には、ボールの替わりにローラを用いてもよい。循環経路には、一本だけでなく、複数本の保持器が装入されてもよい。
また、上記実施形態では、運動案内装置として、案内対象の直線運動を案内するリニアガイドを使用した例について説明したが、曲線運動を案内する曲線運動案内装置を使用してもよいし、スプラインを使用してもよい。
本発明の一実施形態の運動案内装置の斜視図(一部断面図を含む) 保持器の斜視図 保持器の詳細な斜視図 スペーサの斜視図 スペーサの正面図 ピン体の斜視図 スペーサの可動範囲を示す図 保持器の他の例を示す平面図 本発明の一実施形態のねじ装置の斜視図(一部断面図を含む) 従来の保持器を示す側面図 従来の保持器を示す図(図中(a)は側面図を示し、図中(b)は平面図を示す) 従来の運動案内装置の循環経路を示す断面図 従来の運動案内装置の軌道レールと直交する方向の断面図
符号の説明
11…軌道レール
11a…ボール転走溝(転動体転走部)
12…移動ブロック
13…ボール(転動体)
15a…負荷ボール転走溝(負荷転動体転走部)
16,25…保持器
17,23…スペーサ
17a…本体部
17b…張出し部
17c…曲面状凹部
18…ピン体
18b…鍔部
19,24…連結部材
20…挿入孔
21…スリット
31…ねじ軸
31a…ボール転走溝(転動体転走部)
32…ナット
32a…負荷ボール転走溝(負荷転動体転走部)
33…ボール(転動体)

Claims (7)

  1. 転動体転走部を有する軌道レールと、前記転動体転走部に対向する負荷転動体転走部を有すると共に、前記負荷転動体転走部を含む転動体循環経路を有する移動ブロックと、前記転動体循環経路に配列される複数の転動体と、前記複数の転動体の間隔を保つ保持器と、を備える運動案内装置において、
    前記保持器は、
    転動体間に介在される複数のスペーサと、前記複数のスペーサを一連に連結する一対の連結部材と、を有し、
    前記一対の連結部材のそれぞれには、隣接する一対のスペーサを連結する部分と、連結しない部分があり、
    一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結し、
    前記他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結する運動案内装置。
  2. 前記一対の連結部材のそれぞれは、複数のピン体から構成され、
    前記複数のスペーサのそれぞれは、前記ピン体に対して前記ピン体の長さ方向にスライドできると共に、前記ピン体の回りを回転できることを特徴とする請求項1に記載の運動案内装置。
  3. 前記ピン体の軸線方向の両端部には、前記スペーサが前記ピン体から抜けるのを防止する鍔部が設けられることを特徴とする請求項2に記載の運動案内装置。
  4. 前記複数のピン体のそれぞれは、隣接する一対のスペーサのみを連結し、
    前記一方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結し、
    前記他方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材の前記ピン体が、隣接する一対のスペーサを連結することを特徴とする請求項2又は3に記載の運動案内装置。
  5. 前記複数のスペーサのそれぞれは、進行方向の両端面に隣接する一対の転動体に接触する一対の曲面状凹部を有する本体部と、この本体部の側面に張り出す一対の張出し部と、を有し、
    前記スペーサの前記張出し部には、前記ピン体が挿入される挿入孔が開けられると共に、前記ピン体の直径よりも幅が狭く、前記挿入孔に繋がるスリットが開けられ、
    前記スリットを介して前記ピン体を前記挿入孔に挿入できることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかに記載の運動案内装置。
  6. 前記複数のスペーサと前記一対の連結部材とが、樹脂製であると共に一体に成型されることを特徴とする請求項1に記載の運動案内装置。
  7. 外周面に螺旋状の転動体転走部を有するねじ軸と、内周面に前記転動体転走部に対向する螺旋状の負荷転動体転走部を有すると共に、前記負荷転動体転走部を含む転動体循環経路を有するナットと、前記転動体循環経路に配列される複数の転動体と、前記複数の転動体の間隔を保つ保持器と、を備えるねじ装置において、
    前記保持器は、
    転動体間に介在される複数のスペーサと、前記複数のスペーサを一連に連結する一対の連結部材と、を有し、
    前記一対の連結部材のそれぞれには、隣接する一対のスペーサを連結する部分と、連結しない部分があり、
    一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結し、
    前記他方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結しない部分では、前記一方の連結部材が、隣接する一対のスペーサを連結するねじ装置。
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JP2012082888A (ja) * 2010-10-08 2012-04-26 Shangyin Sci & Technol Co Ltd チェーンベルトを有する伝動素子

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