JP2009036033A - 内燃機関の燃料判定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンに供給される燃料に使用不可の異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を検出できるようにする。
【解決手段】エンジンに供給される燃料(例えばガソリン)に異種燃料(例えば軽油、灯油、重油等)が混入すると、未燃HCが増加し、この未燃HCが排気ポートで燃焼する後燃えが増加して排気温度が上昇するため、排気温度センサで検出した排気温度が正常範囲から外れたか否かを判定して、排気温度が正常範囲から外れた場合に、異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入していると判定する。更に、排気温度に応じた異種燃料の混入割合をマップ等により算出することで異種燃料の混入割合を推定する。一方、異種燃料が混入していないと判定されたときには、排気温度が重質判定値よりも高いか否かを判定し、排気温度が重質判定値よりも高ければ、重質燃料(例えば重質ガソリン)と判定する。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関に供給される燃料に異種燃料が混入しているか否かを判定する機能を備えた内燃機関の燃料判定装置に関する発明である。
内燃機関に使用される燃料の性状は、地域や季節等によって異なることがあるため、特許文献1(実開昭62−597403号公報)に記載されているように、内燃機関の吸気通路に、吸入空気の温度を検出する吸入空気温度検出手段と、吸入空気と燃料を混合した混合気の温度を検出する混合気温度検出手段とを設け、吸入空気の温度と混合気の温度との差に基づいて燃料の性状を判定し、この燃料の性状に応じて燃料供給量を補正するようにしたものがある。
実開昭62−597403号公報(第1頁等)
ところで、内燃機関には、ガソリンを使用するガソリンエンジンや、軽油を使用するディーゼルエンジン等がある。近年、運転者が自分で燃料を給油するセルフスタンドが増加しているため、運転者がガソリンエンジンの車両に誤って使用不可の異種燃料である軽油を給油してしまう可能性がある。また、ガソリンに軽油や灯油等の異種燃料を故意に混合した粗悪燃料が給油される可能性もある。地域や季節等によってはガソリンの燃料性状が異なることがあるが、上記特許文献1等の技術により、ガソリンエンジンの車両に燃料性状の異なるガソリンを給油しても正常に運転できるようになっている。
一方、ガソリンエンジンの車両に軽油や灯油等の異種燃料や粗悪燃料が給油されても、燃料タンク内にガソリンがある程度残った状態で給油されるため、近年の電子制御化されたエンジン制御システムでは、燃料タンク内のガソリンに対する異種燃料の混入割合が少なければ、点火時期制御等によってエンジンを運転することが可能であるが、異種燃料の混入割合が多くなるに従って、エンジンの燃焼状態が悪化してエンジン回転が不安定となり、ドライバビリティが悪化するばかりか、最悪の場合、エンジンが停止して走行不能に至る可能性もある。
また、燃料タンク内にガソリンがほとんど残っていない状態で異種燃料や粗悪燃料が給油されても、最初のうちは燃料タンクからエンジンまでの燃料配管内に残っているガソリンがエンジンに供給されるため、暫くはエンジンを正常に運転でき、その後、燃料配管内に残っているガソリンが無くなって異種燃料や粗悪燃料が噴射されるようになった段階で、エンジンの燃焼状態が悪化してエンジン回転が不安定となり、最悪の場合、エンジンが停止して走行不能に至る可能性もある。
また、上記特許文献1の技術は、吸入空気温度検出手段と混合気温度検出手段の2つの温度検出手段を設ける必要があるため、低コスト化の要求を満たすことができないと共に、吸気通路に設けた混合気温度検出手段で混合気の温度を検出する必要があるため、吸気ポート噴射式の内燃機関には適用できるが、筒内噴射式の内燃機関には適用できないという欠点がある。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、内燃機関に供給される燃料に使用不可の異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を検出することができると共に、低コスト化の要求を満たしながら、吸気ポート噴射式の内燃機関と筒内噴射式の内燃機関の両方に適用することができる内燃機関の燃料判定装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、内燃機関の排気温度を検出する排気温度センサを設け、この排気温度センサで検出した排気温度に基づいて内燃機関に供給される燃料に異種燃料が混入しているか否かを異種燃料混入判定手段により判定するようにしたものである。
内燃機関に供給される燃料に使用不可の異種燃料が混入すると、未燃HCが増加し、この未燃HCが排気ポートで燃焼する後燃えが増加して排気温度が上昇するため、排気温度を監視すれば、異種燃料が混入しているか否かを精度良く判定することができ、異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を検出することができる。これにより、異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を検出して警告ランプ等で運転者に知らせることが可能となり、運転者に早急に燃料の入れ替え等の処置を行うように促すことができる。また、異種燃料が混入している場合に、内燃機関の制御を異種燃料混入時用の制御に切り換えて、車両をできるだけ長く安全に走行できるようにすることも可能となる。しかも、本発明は、1つの排気温度センサを設けるだけで良く、低コスト化の要求を満たすことができると共に、排気温度に基づいて異種燃料混入を判定することができるので、吸気ポート噴射式の内燃機関と筒内噴射式の内燃機関の両方に適用することができる。
この場合、請求項2のように、異種燃料が混入していると判定されたときに、排気温度センサで検出した排気温度に基づいて異種燃料の混入割合を異種燃料混入割合推定手段により推定するようにしても良い。一般に、異種燃料の混入割合に応じて未燃HCが増加し、それに応じて後燃えが増加して排気温度が上昇するため、排気温度を用いれば、異種燃料の混入割合を推定することができる。これにより、内燃機関の制御を異種燃料混入時用の制御に切り換える場合に、異種燃料の混入割合に応じた適正な制御を行うことが可能となる。
請求項1に係る発明は、請求項3のように、燃料としてガソリンを使用するガソリンエンジンに適用し、異種燃料として、軽油、灯油、重油のうちの少なくとも1つが混入しているか否かを判定するようにしても良い。このようにすれば、ガソリンエンジンに供給されるガソリンに軽油や灯油や重油が混入している場合に、その軽油や灯油や重油の混入を検出することができる。
また、請求項4のように、異種燃料が混入しているか否かを判定する際の判定条件を内燃機関の温度又はこれに関連性のある温度情報(例えば冷却水温や油温等)に応じて変更するようにしても良い。このようにすれば、内燃機関の温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して判定条件を適正に変化させることができ、異種燃料混入の判定精度を向上させることができる。ここで、判定条件を変化させる方法は、判定値を補正しても良いし、判定パラメータ(例えば排気温度)を補正しても良い。
また、請求項5のように、排気温度センサで検出した排気温度に基づいて内燃機関に供給される燃料が重質燃料(高沸点成分が多い燃料)であるか否かを燃料性状判定手段により判定するようにしても良い。内燃機関に重質燃料が供給されると、軽質燃料が供給された場合よりも未燃HCが増加し、この未燃HCが排気ポートで燃焼する後燃えが増加して排気温度が上昇するため、排気温度を監視すれば、燃料が重質燃料であるか否かを精度良く判定することができる。しかも、本発明は、1つの排気温度センサを設けるだけで良く、低コスト化の要求を満たすことができると共に、排気温度に基づいて重質燃料を判定することができるので、吸気ポート噴射式の内燃機関と筒内噴射式の内燃機関の両方に適用することができる。
請求項5に係る発明は、請求項6のように、燃料としてガソリンを使用するガソリンエンジンに適用し、内燃機関に供給される燃料が重質ガソリンであるか否かを判定するようにしても良い。このようにすれば、ガソリンエンジンに供給されるガソリンの性状(重質か軽質か)を判定することができる。
また、請求項7のように、燃料が重質燃料であるか否かを判定する際の判定条件を内燃機関の温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて変更するようにしても良い。このようにすれば、内燃機関の温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して判定条件を適正に変化させることができ、燃料性状の判定精度を向上させることができる。ここで、判定条件を変化させる方法は、判定値を補正しても良いし、判定パラメータ(例えば排気温度)を補正しても良い。
以下、本発明を実施するための最良の形態をガソリンエンジン(燃料としてガソリンを使用するエンジン)に適用して具体化した一実施例を説明する。
まず、図1に基づいてエンジン制御システム全体の概略構成を説明する。
内燃機関であるエンジン11の吸気管12の最上流部には、エアクリーナ13が設けられ、このエアクリーナ13の下流側に、吸入空気量を検出するエアフローメータ14が設けられている。このエアフローメータ14の下流側には、モータ15によって開度調節されるスロットルバルブ16と、このスロットルバルブ16の開度(スロットル開度)を検出するスロットル開度センサ17とが設けられている。
更に、スロットルバルブ16の下流側には、サージタンク18が設けられ、このサージタンク18に、エンジン11の各気筒に空気を導入する吸気マニホールド20が設けられている。各気筒の吸気マニホールド20の吸気ポート近傍に、それぞれ燃料を噴射する燃料噴射弁21が取り付けられている。また、エンジン11のシリンダヘッドには、各気筒毎に点火プラグ22が取り付けられ、各点火プラグ22の火花放電によって筒内の混合気に着火される。
一方、エンジン11の排気管23には、排出ガスの空燃比又はリッチ/リーン等を検出する排出ガスセンサ24(空燃比センサ、酸素センサ等)が設けられ、この排出ガスセンサ24の下流側に、排出ガスを浄化する三元触媒等の触媒25が設けられている。更に、排気管23のうちの触媒25の上流側には、排気温度(排出ガスの温度)を検出する排気温度センサ39が設けられている。この排気温度センサ39は、排出ガスセンサ24の近傍に配置しても良いし、排出ガスセンサ24よりも上流側や下流側に配置しても良い。
また、エンジン11のシリンダブロックには、冷却水温を検出する冷却水温センサ26や、ノッキングを検出するノックセンサ29が取り付けられている。また、クランク軸27の外周側には、クランク軸27が所定クランク角回転する毎にパルス信号を出力するクランク角センサ28が取り付けられ、このクランク角センサ28の出力信号に基づいてクランク角やエンジン回転速度が検出される。
燃料(ガソリン)を貯溜する燃料タンク30内には、燃料を汲み上げる燃料ポンプ31が設けられている。この燃料ポンプ31から吐出される燃料は、燃料配管32を通してデリバリパイプ33に送られ、このデリバリパイプ33から各気筒の燃料噴射弁21に分配される。燃料配管32のうちの燃料ポンプ31付近には、フィルタ34とプレッシャレギュレータ35が接続され、このプレッシャレギュレータ35によって燃料ポンプ31の吐出圧が所定圧力に調圧され、その圧力を越える燃料の余剰分が燃料戻し管36により燃料タンク30内に戻されるようになっている。
上述した各種センサの出力は、制御回路(以下「ECU」と表記する)37に入力される。このECU37は、マイクロコンピュータを主体として構成され、内蔵されたROM(記憶媒体)に記憶された各種のエンジン制御プログラムを実行することで、エンジン運転状態に応じて燃料噴射弁21の燃料噴射量や点火プラグ22の点火時期を制御する。
ところで、ガソリンエンジン11の車両に、軽油や灯油等の異種燃料や異種燃料を混合した粗悪燃料が給油されても、燃料タンク30内にガソリンがある程度残った状態で給油されるため、本実施例のような電子制御化されたエンジン制御システムでは、燃料タンク30内のガソリンに対する異種燃料の混入割合が少なければ、点火時期制御等によってエンジン11を運転することが可能であるが、異種燃料の混入割合が多くなるに従って、エンジンの燃焼状態が悪化してエンジン回転が不安定となり、ドライバビリティが悪化するばかりか、最悪の場合、エンジン11が停止して走行不能に至る可能性もある。
そこで、ECU37は、後述する図3の燃料判定ルーチンを実行することで、排気温度センサ39で検出した排気温度に基づいてエンジン11に供給される燃料に使用不可の異種燃料(軽油、灯油、重油等の少なくとも1つ)が混入しているか否かを判定する。
具体的には、エンジン11に供給されるガソリンに、軽油、灯油、重油等の異種燃料が混入すると、未燃HCが増加し、この未燃HCが排気ポートで燃焼する後燃えが増加して排気温度が上昇するという特性に着目して、図2のタイムチャートに示すように、排気温度センサ39で検出した排気温度が所定の正常範囲(例えば正常なガソリンが供給されている場合の排気温度の範囲)から外れたか否かを判定し、排気温度が正常範囲から外れたと判定された場合に、異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入していると判定する。これにより、異種燃料が混入しているか否かを精度良く判定することができ、異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を速やかに検出することができる。
更に、異種燃料の混入割合に応じて未燃HCが増加し、それに応じて後燃えが増加して排気温度が上昇するという特性に着目して、異種燃料が混入していると判定されたときに、排気温度に応じて異種燃料の混入割合を算出するマップ(図4参照)又は数式等を用いて排気温度から異種燃料の混入割合を推定する。
一方、排気温度が正常範囲内であると判定された場合には、異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入していないと判定するが、異種燃料が混入していない場合でも、エンジン11に重質ガソリン(高沸点成分が多いガソリン)が供給されると、軽質ガソリンが供給された場合よりも未燃HCが増加して後燃えが増加して排気温度が上昇するため、排気温度センサ39で検出した排気温度が所定の重質判定値(例えば軽質ガソリンが供給されている場合の排気温度の上限値)よりも高いか否かを判定する。その結果、排気温度が重質判定値よりも高いと判定された場合には、エンジン11に供給されるガソリンが重質ガソリンであると判定し、排気温度が重質判定値以下であると判定された場合には、エンジン11に供給されるガソリンが軽質ガソリンであると判定する。
以上説明した本実施例の燃料判定は、ECU37によって図3の燃料判定ルーチンに従って実行される。以下、このルーチンの処理内容を説明する。
図3に示す燃料判定ルーチンは、ECU37の電源オン中に所定周期で実行され、特許請求の範囲でいう異種燃料混入判定手段としての役割を果たす。本ルーチンが起動されると、まず、ステップ101で、排気温度センサ39で検出した排気温度を読み込んだ後、ステップ102に進み、排気温度が正常範囲から外れているか否か(排気温度が上限側判定値よりも大きいか又は下限側判定値よりも小さいか否か)を判定する。ここで、上限側判定値は、例えば、正常な燃料(ガソリン)が供給されている場合の排気温度の上限値に設定され、下限側判定値は、例えば、正常な燃料(ガソリン)が供給されている場合の排気温度の下限値に設定されている。
この場合、エンジン温度又はこれに関連性のある温度情報(例えば冷却水温や油温等)、に応じて判定値(上限側判定値と下限側判定値)を変更する。これにより、エンジン温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して判定値を適正に変化させる。
このステップ102で、排気温度が正常範囲から外れている(排気温度が上限側判定値よりも大きいか又は下限側判定値よりも小さい)と判定されれば、ステップ103に進み、異種燃料(軽油、灯油、重油等)の混入有りと判定した後、ステップ104に進み、運転席のインストルメントパネルに設けられた異種燃料混入警告ランプ38を点灯したり、或は、運転席のインストルメントパネルの警告表示部(図示せず)に「異種燃料混入」を警告表示して運転者に警告する。これにより、異種燃料の混入を運転者に早期に知らせる。
この後、ステップ105に進み、図4に示す異種燃料の混入割合のマップを参照して、現在の排気温度に基づいて異種燃料の混入割合を算出する。異種燃料の混入割合が高くなるほど、未燃HCが増加し、それに応じて後燃えが増加して排気温度が上昇する傾向があるため、図4に示す異種燃料の混入割合のマップは、排気温度が高くなるほど異種燃料の混入割合が高くなるように設定されている。このステップ105の処理が特許請求の範囲でいう異種燃料混入割合推定手段としての役割を果たす。
この後、ステップ106に進み、エンジン11の運転制御(例えば、燃料噴射制御、スロットル制御、トルク制御、空燃比制御、アイドル回転速度制御等のうちの少なくとも1つ)を異種燃料混入時用の制御に切り換えて、車両をできるだけ長く安全に走行できるようにする。その際、異種燃料の混入割合に応じて異種燃料混入時用の制御を実行することで、異種燃料の混入割合に応じた適正な制御を行う。
一方、上記ステップ102で、排気温度が正常範囲内(排気温度が上限側判定値から下限側判定値までの範囲内)であると判定されれば、ステップ107に進み、軽油、灯油、重油等の異種燃料の混入無しと判定する。
この後、ステップ108に進み、排気温度が重質判定値(例えば軽質ガソリンが供給されている場合の排気温度の上限値)よりも高いか否かを判定する。ここで、重質判定値は、前述した上限側判定値よりも低い温度であり、例えば、軽質ガソリンが供給されている場合の排気温度の上限値に設定されている。
この場合、エンジン温度又はこれに関連性のある温度情報(例えば冷却水温や油温等)、に応じて重質判定値を変更する。これにより、エンジン温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して重質判定値を適正に変化させる。
このステップ108で、排気温度が重質判定値よりも高いと判定された場合には、エンジン11に供給されるガソリンが重質ガソリンであると判定する。一方、上記ステップ108で、排気温度が重質判定値以下であると判定された場合には、エンジン11に供給されるガソリンが軽質ガソリンであると判定する。尚、排気温度に応じてガソリンの重質度合や軽質度合をマップ又は数式等により算出するようにしても良い。これらのステップ108〜110の処理が特許請求の範囲でいう燃料性状判定手段としての役割を果たす。
以上説明した本実施例では、エンジン11に供給されるガソリンに、軽油、灯油、重油等が混入すると、未燃HCが増加し、この未燃HCが排気ポートで燃焼する後燃えが増加して排気温度が上昇するという特性に着目して、排気温度が正常範囲から外れたか否かを判定し、排気温度が正常範囲から外れたと判定された場合に、異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入していると判定するようにしたので、異種燃料が混入しているか否かを精度良く判定することができ、異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を速やかに検出することができる。これにより、異種燃料が混入している場合に、その異種燃料の混入を異種燃料混入警告ランプ38等で運転者に知らせることが可能となり、運転者に早急に燃料の入れ替え等の処置を行うように促すことができる。また、異種燃料が混入している場合に、エンジン11の制御を異種燃料混入時用の制御に切り換えて、車両をできるだけ長く安全に走行できるようにすることもできる。
しかも、1つの排気温度センサ39を設けるだけで良く、低コスト化の要求を満たすことができると共に、排気温度に基づいて異種燃料混入を判定することができるので、吸気ポート噴射式のエンジン11に限定されず、筒内噴射式のエンジンであっても、ガソリンに異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入している否かを判定することもできる。
更に、本実施例では、異種燃料の混入割合に応じて未燃HCが増加し、それに応じて後燃えが増加して排気温度が上昇するという特性に着目して、異種燃料が混入していると判定されたときに、排気温度に基づいて異種燃料の混入割合を推定するようにしたので、異種燃料の混入割合を精度良く推定することができる。これにより、エンジン11の制御を異種燃料混入時用の制御に切り換えた場合に、異種燃料の混入割合に応じた適正な制御を行うことができる。
しかしながら、本発明は、異種燃料が混入していると判定されたときに、異種燃料の混入割合を推定しない構成としても良いことは言うまでもない。
また、本実施例では、異種燃料が混入しているか否かを判定する際の判定値(上限側判定値と下限側判定値)をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報(例えば冷却水温や油温等)に応じて変更するようにしたので、エンジン温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して判定値を適正に変化させることができ、異種燃料混入の判定精度を向上させることができる。
尚、上記実施例では、異種燃料が混入しているか否かを判定する際の判定値をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて変更するようにしたが、判定パラメータ(排気温度)をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて補正するようにしても良い。
また、本実施例では、排気温度が正常範囲内であり、異種燃料(軽油、灯油、重油等)が混入していないと判定されたときに、排気温度が重質判定値よりも高いか否かを判定し、排気温度が重質判定値よりも高いと判定された場合に、エンジン11に供給されるガソリンが重質ガソリンであると判定し、排気温度が重質判定値以下であると判定された場合に、エンジン11に供給されるガソリンが軽質ガソリンであると判定するようにしたので、エンジン11に供給されるガソリンの性状(重質か軽質か)を精度良く判定することができる。しかも、排気温度に基づいて重質燃料を判定することができるので、吸気ポート噴射式のエンジン11に限定されず、筒内噴射式のエンジンに供給されるガソリンが重質ガソリンであるか否かを判定することもできる。
更に、本実施例では、重質ガソリンであるか否かを判定する際の重質判定値をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報(例えば冷却水温や油温等)に応じて変更するようにしたので、エンジン温度によって未燃HCの発生量(後燃えの発生量)が変化して排気温度が変化するのに対応して重質判定値を適正に変化させることができ、燃料性状の判定精度を向上させることができる。
尚、上記実施例では、重質ガソリンであるか否かを判定する際の重質判定値をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて変更するようにしたが、判定パラメータ(排気温度)をエンジン温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて補正するようにしても良い。
また、上記実施例では、排気温度が正常範囲から外れたか否かによって異種燃料が混入しているか否かを判定するようにしたが、異種燃料混入の判定方法は、適宜変更しても良く、例えば、排気温度の変化量を判定値と比較して異種燃料が混入しているか否かを判定するようにしても良い。
また、上記実施例では、エンジン11に供給されるガソリンに、異種燃料として、軽油、灯油、重油が混入しているか否かを判定するようにしたが、許容量以上のアルコールが混入しているか否かを判定するようにしても良い。
また、本発明は、図1に示すような吸気ポート噴射式エンジンに限定されず、筒内噴射式エンジンや、吸気ポート噴射用の燃料噴射弁と筒内噴射用の燃料噴射弁の両方を備えたデュアル噴射式のエンジンにも適用して実施できる。
更に、燃料として軽油を使用するディーゼルエンジンに本発明を適用して、排気温度に基づいてエンジンに供給される軽油に使用不可の異種燃料であるガソリンが混入しているか否かを判定したり、排気温度に基づいてエンジンに供給される軽油の性状を判定するようにしても良い。
また、燃料として、ガソリン、アルコール、ガソリンにアルコールを混合したアルコール混合燃料をいずれも使用可能なバイフューエルエンジンに本発明を適用して、排気温度に基づいてエンジンに供給される燃料に使用不可の異種燃料である軽油、灯油、重油等が混入しているか否かを判定するようにしたり、排気温度に基づいてエンジンに供給される燃料の性状を判定するようにしても良い。
本発明の一実施例におけるエンジン制御システム全体の概略構成図である。 異種燃料混入の判定方法を説明するタイムチャートである。 燃料判定ルーチンの処理の流れを説明するフローチャートである。 異種燃料混入割合のマップの一例を概念的に示す図である。
符号の説明
11…エンジン(内燃機関)、12…吸気管、16…スロットルバルブ、21…燃料噴射弁、22…点火プラグ、23…排気管、30…燃料タンク、31…燃料ポンプ、32…燃料配管、37…ECU(異種燃料混入判定手段,異種燃料混入割合推定手段,燃料性状判定手段)、38…異種燃料混入警告ランプ、39…排気温度センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気温度を検出する排気温度センサと、
    前記排気温度センサで検出した排気温度に基づいて前記内燃機関に供給される燃料に異種燃料が混入しているか否かを判定する異種燃料混入判定手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料判定装置。
  2. 前記異種燃料混入判定手段により前記異種燃料が混入していると判定されたときに、前記排気温度センサで検出した排気温度に基づいて前記異種燃料の混入割合を推定する異種燃料混入割合推定手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の燃料判定装置。
  3. 前記内燃機関は、燃料としてガソリンを使用するガソリンエンジンであり、
    前記異種燃料混入判定手段は、前記異種燃料として、軽油、灯油、重油のうちの少なくとも1つが混入しているか否かを判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の燃料判定装置。
  4. 前記異種燃料混入判定手段は、前記異種燃料が混入しているか否かを判定する際の判定条件を前記内燃機関の温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて変更することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の内燃機関の燃料判定装置。
  5. 内燃機関の排気温度を検出する排気温度センサと、
    前記排気温度センサで検出した排気温度に基づいて前記内燃機関に供給される燃料が重質燃料であるか否かを判定する燃料性状判定手段と
    を備えていることを特徴とする内燃機関の燃料判定装置。
  6. 前記内燃機関は、燃料としてガソリンを使用するガソリンエンジンであり、
    前記燃料性状判定手段は、前記内燃機関に供給される燃料が重質ガソリンであるか否かを判定することを特徴とする請求項5に記載の内燃機関の燃料判定装置。
  7. 前記燃料性状判定手段は、前記燃料が重質燃料であるか否かを判定する際の判定条件を前記内燃機関の温度又はこれに関連性のある温度情報に応じて変更することを特徴とする請求項5又は6に記載の内燃機関の燃料判定装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012117388A (ja) * 2010-11-29 2012-06-21 Mitsubishi Motors Corp 燃料性状判定装置

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