JP2009030479A - NOx無還元剤浄化システム - Google Patents

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将人 永田
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雅紀 中村
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Abstract

【課題】NOxを還元剤を用いずに浄化できるNOx無還元剤浄化システムを提供すること。
【解決手段】NOxと酸素を含有するNOx含有ガス中のNOxを、還元剤を用いずに浄化するNOx無還元剤浄化システムである。
酸素空孔を有する複合酸化物を含有する複合酸化物触媒10と、NOx濃度間欠変動手段(21、23、25)とを有する。複合酸化物は、吸着した酸素の脱離開始温度が複合酸化物触媒10存在下におけるNOxの浄化温度より低く、このNOx無還元剤浄化システムは、酸素の脱離開始温度以上の温度でNOx浄化を実行する。複合酸化物触媒に、NOx濃度間欠変動手段を介して、NOx濃度が間欠的に増減するNOx含有ガスを接触させる。
【選択図】図2

Description

本発明は、NOx無還元剤浄化システムに係り、更に詳細には、窒素酸化物(NOx)と酸素を含有するNOx含有ガス中のNOxを還元剤を用いずに浄化できる、NOx無還元剤浄化システムに関する。
酸素過剰な雰囲気での窒素酸化物を含むガス(例えば、発電所や自動車等で用いられるディーゼルエンジンや希薄燃焼エンジンから排出される排気ガス等)を浄化する場合、酸素過剰なために、化学量論比で用いられる三元触媒を使用できない。
そこで、このような条件でも窒素酸化物を浄化する方法として、還元剤を用いた選択的接触還元法や吸蔵還元法といった技術が知られているものの、還元剤等を加えることによる燃費悪化が問題となっていた。また、正常に作動させるための条件やシステムが複雑、スペースを取る等の問題もあった。
一方、従来、窒素酸化物浄化の最も理想的な方法として、還元剤等を用いず直接NとOへと分解する直接分解法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この方法は、還元剤等を加えず、また、触媒に窒素酸化物を通すだけで浄化させることができるため、正に理想的な方法と言える。
特開平11−151440号公報
しかしながら、かかる直接分解法においては、高温時では浄化性能を発揮するものの、低温時では十分な性能を発揮しないといった問題があった。具体的には、800℃では比較的高い活性を示すものの、600℃以下ではほとんど活性を示さない。また、酸素の共存下では大きな活性の低下が見られるといった問題があった。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、NOxを還元剤を用いずに浄化できるNOx無還元剤浄化システムを提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、所定の複合酸化物を用い、NOx含有ガス中のNOx濃度を間欠的に変動させることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のNOx無還元剤浄化システムは、窒素酸化物と酸素を含有するNOx含有ガス中の窒素酸化物を、還元剤を用いずに浄化するNOx無還元剤浄化システムである。
このNOx無還元剤浄化システムは、酸素空孔を有する複合酸化物を含有する複合酸化物触媒と、窒素酸化物濃度を間欠的に増減させるNOx濃度間欠変動手段と、を具備し、
上記複合酸化物は、その酸素空孔に吸着した酸素の脱離開始温度が、この複合酸化物触媒存在下における窒素酸化物の浄化温度より低く、
このNOx無還元剤浄化システムは、上記酸素の脱離開始温度以上の温度でNOx浄化を実行し、
上記複合酸化物触媒に、上記NOx濃度間欠変動手段を介して、窒素酸化物濃度が間欠的に増減するNOx含有ガスを接触させる、ことを特徴とする。
また、本発明のNOx無還元剤浄化システムの好適形態は、上記複合酸化物触媒に含まれる複合酸化物が、希土類元素、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属元素と、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)及びセリウム(Ce)から成る群より選ばれた少なくとも1種の遷移金属元素を含むことを特徴とする。
この場合、上記複合酸化物触媒に含まれる複合酸化物がペロブスカイト型複合酸化物であり、上記金属元素がAサイトを構成し、上記遷移金属元素がBサイトを構成することが望ましい。
本発明によれば、所定の複合酸化物を用い、NOx含有ガス中のNOx濃度を間欠的に変動させることとしたため、NOxを還元剤を用いずに浄化できるNOx無還元剤浄化システムを提供することができる。
以下、本発明のNOx無還元剤浄化システムにつき詳細に説明する。なお、本明細書において、濃度、含有量及び配合量などのついての「%」は、特記しない限り質量百分率を表すものとする。
上述の如く、本発明のNOx無還元剤浄化システムは、窒素酸化物(NOx)と酸素を含有するNOx含有ガス中のNOxを、還元剤を用いずに浄化するNOx無還元剤浄化システムであって、酸素空孔を有する複合酸化物を含有する複合酸化物触媒と、NOx濃度を間欠的に増減させるNOx濃度間欠変動手段と、を具備する。
また、本発明のNOx無還元剤浄化システムでは、上記複合酸化物は、酸素空孔を有し、この酸素空孔に吸着した酸素の脱離開始温度が、この複合酸化物を含む複合酸化物触媒の存在下におけるNOxの浄化温度より低くくなるものであることを要する。
更に、このNOx無還元剤浄化システムは、上記複合酸化物における酸素の脱離開始温度以上の温度、好ましくは脱離開始温度を超える温度、更に好ましくは脱離開始温度を100℃以上超える温度でNOx浄化を実行するものであるが、複合酸化物触媒は、NOx濃度間欠変動手段を介して、NOx濃度が間欠的に増減するNOx含有ガスと接触させられる。
このように、本発明では、複合酸化物を適切に選定し、選定した複合酸化物の酸素脱離開始温度を考慮してNOx浄化を行うとともに、このNOx浄化に際して、NOx含有ガス中のNOx濃度を間欠的に変動させることを骨子としている。
このような構成により、HC(炭化水素)やCO(一酸化炭素)、尿素、H(水素)などの還元剤を用いることなく、NOxをN(窒素)有効に浄化できることの詳細は必ずしも明らかではないが、以下のようなメカニズムによるものと推察される。
即ち、所定の複合酸化物は、NOxをその吸着サイトに吸着し、吸着したNOxの酸素原子を自らの酸素空孔に捕捉して奪い、NOxを典型的にはN(窒素ガス)とO(酸素ガス)に分解して脱離させることにより、NOxを浄化する。
ところが、例えば、触媒の温度が低すぎると、複合酸化物の酸素空孔にNOx由来の酸素原子が脱離せずに空孔に残存してしまい、NOxがNとOに分解されず、複合酸化物から脱離しなくなってしまう。また、複合酸化物表面に吸着したNOx由来の吸着種も浄化されずに残存してしまい、複合酸化物のNOx吸着サイトを飽和させてしまい、その後に流れてきたNOxは吸着できずにそのまま素通りしてしまう。
従来のNOx直接分解法では、このような不具合が生じており、特に600℃以下の低温では浄化反応が進行せず、従って、このような不具合を解消すべく、触媒温度を700℃以上に保持して触媒を活性化し、NOx浄化反応を進行させる必要があったものと思われる。
これに対し、本発明のNOx無還元剤浄化システムでは、NOx濃度を間欠的に増減させながら上記複合酸化物と接触させ、NOx濃度が高いときに上述のようなNOxの吸着・浄化を行い、NOx濃度が低いときに複合酸化物に残存している吸着種の脱離・浄化を行うことにより、上述の不具合を解消したものである。
本発明のNOx無還元剤浄化システムでは、複合酸化物の酸素空孔に捕捉された酸素の脱離温度が重要であり、より低温から酸素が抜けることが浄化サイクルを円滑に進行させる重要な要因となる。
但し、酸素空孔からの酸素の脱離開始温度以下では、NOx浄化が継続的に起こるようなことはないため、この脱離開始温度が本発明におけるNOx浄化反応を継続させる基準となる。
図1は、複合酸化物触媒としてLa0.7Ba0.3MnO、モデルガスとしてガス組成がNOx0.50vol%、O5vol%、Heバランス量で温度が400℃であるガスを用い、Oを常時流通させながらモデルガスを複合酸化物触媒に間欠的に導入した場合(A)と、モデルガスを複合酸化物触媒に連続的に導入した場合(B)のN生成量を対比したグラフである。
図1では、(A)データと(B)データとで横軸の時間の取り方が異なるため、(B)の方がN生成量が多いように見えるが、同時間で導入するNOxを同量として判断すると、(A)の間欠的導入の方がN生成量が多いのである。実際にN生成量は(A)の方が(B)よりも1.5〜2倍程度多い。
本発明のNOx無還元剤浄化システムは、従来知られていないこのような知見に基づいてなされてものであり、HCや尿素などの還元剤を用いなくてもよく、従来のNOx直接分解法に比し、例えば400℃以下の低温でも触媒が失活せずにNOxを継続的に浄化でき、しかもOの共存下でも著しい活性の低下を起こさない優れたNOx浄化を実現するものである。
ここで、複合酸化物としては、上述のように、酸素空孔を有し、所定の酸素脱離開始温度を満足するものであれば十分であり、希土類元素、アルカリ金属又はアルカリ土類金属及びこれらの任意の混合物に係る金属元素と、鉄(Fe)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)、ニッケル(Ni)、銅(Cu)又はセリウム(Ce)及びこれらの任意の混合物に係る遷移金属元素を含むものを例示でき、 従来公知の、例えばJournalof Catalysi 220(2003)104〜114頁に石原らが報告しているLaBaMnOxなどでもよい。
また、本発明では、かかる複合酸化物の中でも、特にペロブスカイト構造を採る複合酸化物を好ましく用いることができる。ペロブスカイト型複合酸化物は、酸素空孔を多く有しており、且つ多少の酸素の過不足があっても構造として安定であるため優れている。
また、上記の金属元素がAサイトを構成し、上記の遷移金属元素がBサイトを構成しているペロブスカイト型の複合酸化物を好ましく用いることができる。
この場合、Aサイトの上記金属はNOxを吸着する機能を果たし、Bサイトの上記遷移金属は、種々の原子価を取ることができるので、NOxの浄化を効率良く行える。
なお、NOx含有ガスが内燃機関からの排気ガスの場合、酸素の脱離開始温度が400℃以下であるものが有用である。
上述の複合酸化物の具体例としては、LaBa1−xMnO、LaxBa1−xCoO、LaBa1−xFeO及びLaBa1−xCeOなどを挙げることができる。なお、ここに記載のxは0.2〜0.8の範囲内で任意の数値をとることができる。
なお、本発明で用いる複合酸化物触媒としては、上述の複合酸化物を含んでいれば十分であるが、当該複合酸化物のみから構成されいてもよいし、当該複合酸化物と他の成分、例えば、Ptなどの貴金属成分やBaOなどの助触媒成分、アルミナやジルコニアなどの担持基材を含むものであってよい。
また、本発明のNOx無還元剤浄化システムを内燃機関からの排気ガス浄化に適用する場合、上記の複合酸化物触媒をセラミックス製や金属製のハムカム構造を有する一体構造型担体に担持することができ、このような一体構造型担体を有するものも複合酸化物触媒に包含される。
本発明のNOx無還元剤浄化システムにおいて、浄化対象となるNOx含有ガスは、NOx(典型的にはNOとNO)と酸素(O)を含有していれば十分であり、例えば、内燃機関から排出される排気ガスであってもよい。
触媒の活性化のための熱源や制御等を考慮すると、内燃機関からの排気ガスを浄化するのに、本発明のNOx無還元剤浄化システムは有用である。
また、内燃機関の一例であるディーゼルエンジンや希薄燃焼エンジンからの排気ガスにおいては、従来からNOx浄化率を向上させる要請が強いが、本発明のNOx無還元剤浄化システムによれば、かかるリーンNOxも有効に浄化できる。
次に、NOx濃度間欠変動手段としては、NOx含有ガス中のNOx濃度を間欠的に変動させることができる要素や手段、装置であれば特に限定されるものではないが、内燃機関、例えば自動車エンジンでは、空燃比を間欠的に変動可能な手段や、EGR率(排気再循環率)を間欠的に変動可能な手段を挙げることができる。
なお、空燃比の変動は、例えば燃料噴射弁の間欠的開閉によって行うことができ、EGR率の変動は、例えばEGR弁の間欠的開閉によって行うことができる。
上述のような空燃比間欠変動手段においては、空燃比(A/F)を高くすると排気ガス中のNOx濃度が高くなり、低くするとNOx濃度が低くなる。一方、EGR率間欠変動手段では、EGR率を高くすると排気ガス中のNOxが低くなり、EGR率を低くするとNOx濃度が高くなる。
本発明のNOx無還元剤浄化システムにおいて、常にA/F=14.6以上で空燃比を変動させることによりNOx濃度を間欠変動させれば、当該内燃機関の運転は常にリーン状態となるため、燃費を向上させることができる。例えば、従来のNOxトラップ触媒等で問題となっていた過剰な燃料消費を防止することができ、燃費悪化等の問題を回避可能となる。
ところで、従来より、排気ガスがリーンのときにNOxを吸収し、ストイキ又はリッチでNOxを放出する窒素酸化物(NOx)吸放出材が知られているが、このNOx吸放出材は排気ガス中の酸素濃度の変動に応じてNOx濃度を変動させることができる。
よって、本発明のNOx無還元剤浄化システムにおいて、上述の複合酸化物触媒のガス流路上流側に、このようなNOx吸放出材を配置し、このNOx吸放出材に流入する排気ガスの酸素濃度を上述のような空燃比間欠変動手段やEGR率間欠変動手段によって変動させれば、複合酸化物触媒に流入する排気ガスのNOx濃度を間欠的に変動させることができ、本発明の効果を得ることができる。
上述のような複合酸化物触媒との併用において、空燃比間欠変動手段によりA/Fを高くすると排気ガス中の酸素濃度が高くなるので、NOx吸放出材がNOxを吸収して排気ガス中のNOx濃度は低下し、A/Fを低くすると排気ガスの酸素濃度が低くなって排気ガスの酸素濃度が低下するので、NOx吸放出材がNOxを放出し、排気ガス中のNOx濃度が増大する。
一方、EGR率間欠変動手段との関係では、EGR率を増大すると排気ガス中の酸素濃度が低下するので、NOx吸放出材はNOxを放出し、EGR率を低下させると排気ガス中の酸素濃度が増大するので、NOx吸収材はNOxを吸収する。
なお、本発明のNOx無還元剤浄化システムにおいては、空燃比間欠変動手段、EGR間欠変動手段の双方を、複合酸化物触媒のガス流路上流側に配置し、複合酸化物触媒に流入する排気ガスのNOx濃度を適宜変動させることも可能である。
上記NOx吸放出材としては、上述のNOx吸放出機能を有する限り特に限定されるものではないが、代表的には、貴金属と、アルカリ金属及びアルカリ土類金属の少なくとも一方を含有するものを挙げることができる。
本発明のNOx無還元剤浄化システムの好適な実施形態としては、上記複合酸化物における酸素の脱離開始温度が400℃以下で、NOx濃度間欠変動手段が、排気ガスの空燃比20以上の希薄燃焼領域と空燃比14.6〜15.0のストイキ領域とを変動域として、排気ガスのNOx濃度を間欠変動させるシステムを挙げることができる。
かかる好適浄化システムによれば、低温でもNOxを継続的に浄化できるし、燃費も向上することができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
図2は、本発明のNOx無還元剤浄化システムの一実施例を示す概略的な断面図であり、この浄化システムを自動車エンジンに適用した例を示している。
同図において、このNOx無還元剤浄化システムは、吸気経路30と、燃焼室40と、排気経路50を有する自動車エンジンの吸気経路40に設けた燃料噴射装置21と、排気経路50に設けた複合酸化物触媒10及びA/Fセンサ23を備えるとともに、A/Fセンサ23からのデータ信号に応じて燃料噴射装置21の作動を制御する制御ユニット25を備えている。
なお、本実施例において、燃料噴射装置21、A/Fセンサ23及び制御ユニット25は、NOx濃度間欠変動手段として機能する。
また、複合酸化物触媒10は、酸素の脱離開始温度が約350℃のものである。
図3は、本実施例のNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。
まず、例えば、燃料噴射装置21や図示しない吸気手段を作動・制御させて、自動車エンジンのA/F変動運転を開始する(ステップ1、以下「S1」等と略す)。次いで、排気ガスのA/FをA/Fセンサ23で検知し(S2)、A/Fが20以上であるか否かを判断する(S3)。
そして、排気ガスのA/Fが20以上であれば、温度が350℃以上の当該排気ガスを複合酸化物触媒10でのNOx浄化に供するが(S4)、A/Fが20未満の場合は、制御ユニット25を介して燃料噴射装置21により燃料噴射量を調整し(S5)、A/Fが20以上になるようにした後、複合酸化物触媒20でのNOx浄化に供する(S4)。これにより、排気ガス中のNOxは有効に浄化される。
その後、例えば、燃料噴射装置21により燃料噴射量を増やすことにより、A/Fを低下させ(S6)、A/Fセンサ23センサで検知する(S7)。
検知されたA/Fが14.5〜15.0かどうか判断し(S8)、A/Fが14.5〜15.0の場合は、そのまま自動車エンジンの運転を続行し、複合酸化物触媒10に吸着した吸着NOx種を除去し、複合酸化物触媒10が有する複合酸化物の酸素空孔から酸素を除去して、吸着サイトを再生する(S9)。
一方、検知されたA/Fが14.5〜15.0を外れる場合は、 制御ユニット25を介して燃料噴射装置21により燃料噴射量を調整し(S10)、A/Fが14.5〜15.0になるようにした後、上記同様に吸着サイトを再生する(S9)。
以上に説明した処理を繰り返すことにより、本例のNOx無還元剤浄化システムを有意に作動させることができる。
(実施例2)
図4は、本発明のNOx無還元剤浄化システムの他の実施例を示す概略的な断面図であり、自動車エンジンに適用した例を示している。なお、以下、以上に記載した要素・部材と実質的に同一の部材・要素には同一符号を付し、その説明を省略する。
図4において、本例のNOx無還元剤浄化システムは、A/Fセンサの代わりのNOxセンサ22と、吸気経路30と排気経路50に連通した排気循環経路60と、この排気循環経路60に設けたEGRバルブ26を備えている以外は、実施例1の浄化システムとほぼ同一の構成を有する。
本例では、NOxセンサ22、制御ユニット25及びEGRバルブ26がNOx濃度間欠変動手段として機能するが、必要に応じて燃料噴射装置21も当該NOx濃度間欠変動手段を補助する。
図5は、本実施例のNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。
まず、例えば、燃料噴射装置21や図示しない吸気手段を作動・制御させて、自動車エンジンのNOx濃度変動運転を開始する(S11)。次いで、排気ガスのNOx濃度をNOx濃度センサ22で検知し(S12)、NOx濃度がA/Fに換算して20以上に相当するか否かを判断する(S13)。
そして、排気ガスのA/Fにして20以上相当であれば、温度が350℃以上の当該排気ガスを複合酸化物触媒10でのNOx浄化に供するが(S15)、A/Fが20未満相当の場合は、制御ユニット25を介してEGR弁26によりEGR率を低下させるか又はEGRを中止し(S14)、A/Fが20以上相当になるようにした後、複合酸化物触媒20でのNOx浄化に供する(S15)。これにより、排気ガス中のNOxは有効に浄化される。
その後、例えば、ERG率を上げることにより、NOx濃度を低下させ(S16)、NOxセンサ22でNOx濃度を検知する(S17)。
検知されたNOx濃度がA/F換算で14.5〜15.0に相当するかどうか判断し(S18)、A/F14.5〜15.0に相当する場合は、そのまま自動車エンジンの運転を続行し、複合酸化物触媒10に吸着した吸着NOx種を除去し、複合酸化物触媒10が有する複合酸化物の酸素空孔から酸素を除去して、吸着サイトを再生する(S19)。
一方、検知されたA/F14.5〜15.0相当を外れる場合は、 制御ユニット25を介してEGRバルブ26によりEGR率を調節し(S20)、A/F14.5〜15.0相当になるようにした後、上記同様に吸着サイトを再生する(S19)。
以上に説明した処理を繰り返すことにより、本例のNOx無還元剤浄化システムを有意に作動させることができる。
(実施例3)
図6は、本発明のNOx無還元剤浄化システムの更に他の実施例を示す概略的な断面図であり、自動車エンジンに適用した例を示している。
図6において、本例のNOx無還元剤浄化システムは、排気ガス経路50において、複合酸化物触媒10の上流側に配置されたNOx吸放出材12を備えている以外は、実施例1の浄化システムとほぼ同一の構成を有する。
本例では、NOx吸放出材12がNOx濃度間欠変動手段として機能するが、必要に応じて燃料噴射装置21も当該NOx濃度間欠変動手段を補助する。
本実施例においては、燃料噴射装置21を作動させたり、自動車エンジンの運転状態を変動させることにより、A/Fを増減させる。そして、A/Fが増大して酸素濃度が高くなると、NOx吸放出材12がNOxを吸収してNOx濃度を低減し、逆にA/Fが低減して酸素濃度が低くなると、NOx吸放出材12がNOxを放出してNOx濃度を増大する。
図7は、本実施例のNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。
本例のNOx無還元剤浄化システムは、上述のような原理を採用する以外は、図3に示した実施例1の場合とほぼ同一の浄化処理フローを実行するものである。よって、図7の説明については省略する。
(実施例4)
図8は、本発明のNOx無還元剤浄化システムの他の実施例を示す概略的な断面図であり、自動車エンジンに適用した例を示している。
本例のNOx無還元剤浄化システムは、排気ガス経路50において、複合酸化物触媒10の上流側に配置されたNOx吸放出材12を備え、且つNOxセンサの代わりのA/Fセンサ23を備える以外は、図4に示した実施例2のNOx無還元剤浄化システムとほぼ同一の構成を有する。
本例では、NOx吸放出材12がNOx濃度間欠変動手段として機能するが、必要に応じてEGRバルブ26や燃料噴射装置21も当該NOx濃度間欠変動手段を補助する。
本実施例においては、燃料噴射装置21やEGRバルブ26を作動又は開閉させたり、自動車エンジンの運転状態を変動させることにより、A/Fを増減させる。
例えば、ERG率を増大させると、排気ガス中の酸素濃度が低下してA/Fが低下し、NOx吸放出材12はNOxを放出するので、NOx濃度は増大し、EGR率を低下させると、排気ガス中の酸素濃度が増大してA/Fが増大し、NOx吸収材はNOxを吸収するので、NOx濃度は低減する。
図9は、本実施例のNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。
本例のNOx無還元剤浄化システムは、上述のような原理を採用する以外は、図4に示した実施例2の場合とほぼ同一の浄化処理フローを実行するものである。よって、図9の説明については省略する。
(複合酸化物触媒試験)
原料粉末としての酢酸バリウム、酢酸ランタン及び作戦マンガンを適量秤量し、均一に混合した後、100℃で6時間乾燥し、更に400℃で2時間、その後に1000℃で6時間焼成することにより、La1−xBaMnO(x=0.2〜0.8)得た。
また、同様の操作によって、La1−xBaFeO(x=0.2〜0.8)、La1−xBaCoO(x=0.2〜0.8)、及びLa1−xBaCeO(x=0.2〜0.8)を得た。
モデルガスを複合酸化物触媒に間欠的に導入した場合(A)と、モデルガスを複合酸化物触媒に連続的に導入した場合(B)のN生成量を対比したグラフである。 本発明のNOx無還元剤浄化システムの一実施例を示す概略的な断面図である。 図2に示すNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。 本発明のNOx無還元剤浄化システムの他の実施例を示す概略的な断面図である。 図4に示すNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。 本発明のNOx無還元剤浄化システムの更に他の実施例を示す概略的な断面図である。 図6に示すNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。 本発明のNOx無還元剤浄化システムの他の実施例を示す概略的な断面図である。 図8に示すNOx無還元剤浄化システムにおける浄化処理の一例を示すフロー図である。
符号の説明
10 複合酸化物触媒
12 NOx吸放出材
21 燃焼噴射装置
22 NOxセンサ
23 A/Fセンサ
25 制御ユニット
26 EGRバルブ
30 吸気経路
40 燃焼室
50 排気経路
60 排気循環経路

Claims (13)

  1. 窒素酸化物と酸素を含有するNOx含有ガス中の窒素酸化物を、還元剤を用いずに浄化するNOx無還元剤浄化システムであって、
    酸素空孔を有する複合酸化物を含有する複合酸化物触媒と、窒素酸化物濃度を間欠的に増減させるNOx濃度間欠変動手段と、を具備し、
    上記複合酸化物は、その酸素空孔に吸着した酸素の脱離開始温度が、この複合酸化物触媒存在下における窒素酸化物の浄化温度より低く、
    このNOx無還元剤浄化システムは、上記酸素の脱離開始温度以上の温度でNOx浄化を実行し、
    上記複合酸化物触媒に、上記NOx濃度間欠変動手段を介して、窒素酸化物濃度が間欠的に増減するNOx含有ガスを接触させる、ことを特徴とするNOx無還元剤浄化システム。
  2. 上記複合酸化物触媒に含まれる複合酸化物が、希土類元素、アルカリ金属及びアルカリ土類金属から成る群より選ばれた少なくとも1種の金属元素と、鉄、コバルト、マンガン、ニッケル、銅及びセリウムから成る群より選ばれた少なくとも1種の遷移金属元素を含むことを特徴とする請求項1に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  3. 上記複合酸化物触媒に含まれる複合酸化物がペロブスカイト型複合酸化物であり、上記金属元素がAサイトを構成し、上記遷移金属元素がBサイトを構成していることを特徴とする請求項2に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  4. 上記NOx含有ガスが、内燃機関から排出される排気ガスであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つの項に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  5. 上記内燃機関が、ディーゼルエンジン又は希薄燃焼エンジンであることを特徴とする請求項4に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  6. 上記NOx濃度間欠変動手段が、上記内燃機関の空燃比を間欠的に変動させることを特徴とする請求項4又は5に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  7. 上記NOx濃度間欠変動手段が、上記内燃機関のEGR率を間欠的に変動させることを特徴とする請求項4又は5に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  8. 上記NOx濃度間欠変動手段が上記複合酸化物触媒に対して排気ガス流の上流側に配置した窒素酸化物吸放出材であり、この窒素酸化物吸放出材は排気ガスの酸素濃度の変動に応じて窒素酸化物を吸収・放出することを特徴とする請求項4又は5に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  9. 上記窒素酸化物吸放出材が、貴金属と、アルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属を含有することを特徴とする請求項8に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  10. 上記排気ガスの酸素濃度の変動を、内燃機関の空燃比を変動させることによって発生することを特徴とする請求項8又は9に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  11. 上記排気ガスの酸素濃度の変動を、内燃機関のEGR率を変動させることによって発生することを特徴とする請求項8又は9に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  12. 上記内燃機関が、常に空燃比14.6以上で運転されることを特徴とする請求項4〜11のいずれか1つの項に記載のNOx無還元剤浄化システム。
  13. 上記複合酸化物触媒の複合酸化物における酸素の脱離開始温度が400℃以下であり、
    上記NOx濃度間欠変動手段が、排気ガスの空燃比20以上の希薄燃焼領域と空燃比14.6〜15.0のストイキ領域とを変動域として、排気ガスの窒素酸化物濃度を間欠変動させることを特徴とする請求項4〜12のいずれか1つの項に記載のNOx無還元剤浄化システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015047543A (ja) * 2013-08-30 2015-03-16 ダイハツ工業株式会社 NOx吸蔵放出材、排ガス浄化システムおよび排ガス浄化方法

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