JP2009029226A - Steering rack bar, and electric power steering device provided with this - Google Patents
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Abstract
Description
この発明は、ステアリング用ラックバー及び電動パワーステアリング装置に関するものである。 The present invention relates to a steering rack bar and an electric power steering apparatus.
ステアリング用のラックバーとして、ラックが形成されたラック部材と、ラックが形成されていなロッド部材とが互いに連結されたラックバーが提案されている(例えば特許文献1参照)。
ところで、近年、自動車等の車両において燃費の向上が望まれている。すなわち、上記車両に用いられるステアリング用ラックバーにおいては、その重量を軽量にすることが望まれている。
しかしながら、例えば上記特許文献1記載のラックバーでは、設計の自由度の向上のためラック部材とロッド部材とが別々に設けられているが、ラックバー全体としての軽量化については十分な考慮がなされていない。
By the way, in recent years, improvement in fuel consumption is desired in vehicles such as automobiles. That is, it is desired to reduce the weight of the steering rack bar used in the vehicle.
However, for example, in the rack bar described in
この発明は、かかる背景のもとになされたものであり、必要な強度が確保された軽量のステアリング用ラックバー、および当該ステアリング用ラックバーを備える軽量の電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。 The present invention has been made based on such a background, and it is an object of the present invention to provide a lightweight steering rack bar having a required strength and a lightweight electric power steering apparatus including the steering rack bar. And
上記目的を達成するための本発明は、長手方向(X1)に延びるステアリング用ラックバーであって、ラック(7)が形成された第1の部材(23)と、ラックが形成されていない第2の部材(24,124)とを備え、上記第1の部材および第2の部材が上記長手方向に並んで互いに連結されており、ラックを形成するための平坦部(27)とは直交する方向(Y1)に関して、上記第2の部材の厚み(T2)は、上記第1の部材の厚み(T1)よりも小さくされていることを特徴とするステアリング用ラックバー(8)である。 To achieve the above object, the present invention provides a steering rack bar extending in the longitudinal direction (X1), the first member (23) having the rack (7) formed thereon, and the first member having no rack formed thereon. Two members (24, 124), wherein the first member and the second member are connected to each other side by side in the longitudinal direction, and are orthogonal to a flat portion (27) for forming a rack. In the direction (Y1), the steering rack bar (8) is characterized in that the thickness (T2) of the second member is smaller than the thickness (T1) of the first member.
本発明によれば、第1の部材および第2の部材のそれぞれの形状および大きさが、当該部材に必要とされる最低限の強度が確保される形状および大きさにされており、これによって、必要な強度が確保されつつラックバーが軽量化されている。
具体的には、第1の部材に比べて大きな力が入力されない第2の部材の所定方向(上記平坦部とは直交する方向)に関する厚みが、当該所定方向に関する第1の部材の厚みよりも小さくされており、これによって、第2の部材に必要とされる強度が確保されつつ第2の部材が軽量化されている。また、上記第1の部材の厚みは、第1の部材に必要とされる強度(例えばラックの歯面の強度)が確保される大きさにされている。これにより、必要な強度が確保されつつラックバーが軽量化されている。
According to the present invention, the shape and size of each of the first member and the second member are set to shapes and sizes that ensure the minimum strength required for the member. The rack bar is reduced in weight while ensuring the necessary strength.
Specifically, the thickness in the predetermined direction (direction orthogonal to the flat portion) of the second member to which a large force is not input compared to the first member is larger than the thickness of the first member in the predetermined direction. This reduces the weight of the second member while ensuring the strength required for the second member. Further, the thickness of the first member is set to a size that ensures the strength required for the first member (for example, the strength of the tooth surface of the rack). This reduces the weight of the rack bar while ensuring the necessary strength.
また、上記第1の部材および第2の部材が互いに異なる材料で形成されている場合がある。具体的には、各部材に必要とされる強度に応じた互いに異なる材料によって、第1の部材および第2の部材が形成されている場合がある。この場合、必要な強度を確保しつつラックバーをさらに軽量化することができる。例えば、第2の部材を第1の部材よりも軽量の材料で形成することで、ラックバーをさらに軽量化することができる。 The first member and the second member may be formed of different materials. Specifically, the first member and the second member may be formed of different materials depending on the strength required for each member. In this case, the rack bar can be further reduced in weight while ensuring the necessary strength. For example, the rack bar can be further reduced in weight by forming the second member with a material that is lighter than the first member.
また、上記第2の部材の断面は、十字形または星形をなしている場合がある。この場合、第2の部材に、ラックバーの回転方向と交差する平坦部が設けられるので、この平坦部を用いて、ラックバーの回転を容易に抑制することができる。したがって、ラックの歯面と、このラックに噛み合うピニオンの歯面との歯当り精度を向上させることができる。また、上記第2の部材を軽量化し、曲げに対して強くすることができる。 The cross section of the second member may have a cross shape or a star shape. In this case, since the flat part which cross | intersects the rotation direction of a rack bar is provided in a 2nd member, rotation of a rack bar can be easily suppressed using this flat part. Therefore, the tooth contact accuracy between the tooth surface of the rack and the tooth surface of the pinion meshing with the rack can be improved. Further, the second member can be reduced in weight and strong against bending.
また、上記目的を達成するための本発明は、操舵補助用の電動モータ(21)によって回転駆動されるピニオン(6)と、このピニオンに噛み合うラックを有する請求項1ないし3の何れか1項に記載のステアリング用ラックバーと、を備える電動パワーステアリング装置(1,1a)である。
この発明によれば、軽量の電動パワーステアリング装置を得ることができる。
Further, the present invention for achieving the above object has a pinion (6) rotated by a steering assisting electric motor (21) and a rack meshing with the pinion. And an electric power steering device (1, 1a).
According to this invention, a lightweight electric power steering apparatus can be obtained.
なお、上記において、括弧内の英数字は、後述の実施形態における対応構成要素の参照符号を表すものであるが、これらの参照符号により特許請求の範囲を限定する趣旨ではない。 In the above description, the alphanumeric characters in parentheses represent reference numerals of corresponding components in the embodiments described later, but the scope of the claims is not limited by these reference numerals.
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る電動パワーステアリング装置1の概略構成を示す模式図である。図1を参照して、電動パワーステアリング装置1は、操舵部材2に連結されたステアリングシャフト3と、中間軸4を介してステアリングシャフト3に連結されたピニオン軸5と、ピニオン軸5に形成されたピニオン6に噛み合うラック7を有し、車両の左右方向に長手となるラックバー8とを備えている。ピニオン軸5およびラックバー8により転舵機構としてのラックアンドピニオン機構が構成されている。
Embodiments of the present invention will be specifically described below with reference to the drawings.
FIG. 1 is a schematic diagram showing a schematic configuration of an electric
ステアリングシャフト3は、操舵部材2に連なる入力軸9と、中間軸4に連なる出力軸10とに分割されている。これら入力軸9および出力軸10はトーションバー11を介して同一軸線上で相対回転可能に連結されている。ステアリングシャフト3の周囲に配置されたトルクセンサ12は、入力軸9および出力軸10の相対回転変位量に基づいて、操舵部材2に入力された操舵トルクを検出するようになっている。また、トルクセンサ12のトルク検出結果は、ECU13(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)に入力されるようになっている。
The steering shaft 3 is divided into an input shaft 9 connected to the
ラックバー8は、複数のブッシュ(第1のブッシュ14、第2のブッシュ15、第3のブッシュ16)を介して、その長手方向X1に移動可能にハウジング17に支持されている。第1のブッシュ14、第2のブッシュ15、第3のブッシュ16はそれぞれ環状であり、ラックバー8とハウジング17との間に介在している。長手方向X1に関するラックバー8の各端部はそれぞれハウジング17から突出しており、当該各端部にはそれぞれタイロッド18およびナックルアーム(図示せず)を介して転舵輪19が連結されている。ラックバー8が長手方向X1に移動させられることで、転舵輪19が転舵されるようになっている。ラックバー8に形成されたラック7は、例えば複数の斜歯20により構成されている。
The
運転者が操舵部材2を操作することによりステアリングシャフト3が回転する。そして、ステアリングシャフト3の回転は、ピニオン6およびラック7を介してラックバー8の長手方向X1への移動に変換される。これにより、転舵輪19が転舵される。
またこのとき、トルクセンサ12は、入力軸9および出力軸10間の相対回転変位量に基づいて操舵部材2に与えられた操舵トルクを検出する。そして、トルクセンサ12によるトルク検出結果は、ECU13に入力される。ECU13は、当該トルク検出結果や図示しない車速センサから与えられた車速等に基づいて、操舵補助用の電動モータ21を駆動制御する。これにより、電動モータ21の出力が減速機構22を介してステアリングシャフト3に伝達され、運転者の操舵が補助される。
When the driver operates the
At this time, the
図2は、電動パワーステアリング装置1の要部を図解的に示す断面図である。また、図3は、図2におけるIII−III線に沿う電動パワーステアリング装置1の図解的な断面図である。
図2を参照して、ラックバー8は、ラック7が形成された第1の部材としてのラック部材23と、ラック7が形成されていない第2の部材としてのロッド部材24とに分割されている。ラック部材23およびロッド部材24は、それぞれ長手方向X1に長手となる棒状の部材である。ラック部材23およびロッド部材24は、長手方向X1に並んで互いに連結されている。
FIG. 2 is a cross-sectional view schematically showing a main part of the electric
Referring to FIG. 2, the
具体的には、長手方向X1に関するロッド部材24の一端部(図2では左端部)がラック部材23に形成された嵌合孔25に嵌合しており、固定ボルト26によってラック部材23とロッド部材24とが互いに固定されている。なお、ラック部材23とロッド部材24との連結方法については、固定ボルト26による締結に限らず、圧入等のその他の方法を用いることができる。
Specifically, one end portion (left end portion in FIG. 2) of the
図示はしないが、長手方向X1に直交する方向に関するラック部材23の基本断面は、例えば円形である。ラック部材23の外周面の一部には、平坦部27が形成されている。上記ラック7はこの平坦部27に形成されている。平坦部27は、長手方向X1と平行になっている。平坦部27は、所定の幅(長手方向X1に直交し当該平坦部27に平行な方向の長さ)を有している。
Although not shown, the basic cross section of the
ラック7の複数の斜歯20は、長手方向X1に並んでいる。各斜歯20は、平坦部27の幅方向の一端から他端に向かって延びている(図1参照)。平坦部27の幅と各斜歯20の歯幅は対応している。すなわち、平坦部27の幅を長くすることで、各斜歯20の歯幅を長くできるようになっている。平坦部27の幅は、各斜歯20に必要とされる歯面強度に基づいて所定の長さに設定されている。平坦部27の幅を上記所定の長さに設定することで、少なくともピニオン6およびラック7間で力を伝達するのに必要な最低限の歯面強度が各斜歯20に確保されている。
The plurality of
また、ラック部材23の背面28は、平坦部27と平行な平坦面にされている。図3に示すように、ラック部材23の背面28は、所定の幅W1(長手方向X1に直交し当該背面28に平行な方向の長さ)を有している。
また、ラック部材23は、平坦部27とは直交する方向Y1(図2の上下方向)に関して、厚みT1を有している。この厚みT1は、所定の大きさに設定されている。ラック部材23の厚みT1を上記所定の大きさに設定することで、少なくともピニオン6から受ける曲げ応力等に耐えうる最低限の剛性がラック部材23に確保されている。これにより、ピニオン6から受ける曲げ応力等によってラック部材23が上記直交する方向Y1に曲がることが防止されている。ラック部材23は、棒状の素材を塑性加工や機械加工等によって所定の形状に成形する成形工程や、焼入れ、焼鈍し等を含む熱処理工程等を経て形成されている。
The
Further, the
一方、ロッド部材24は、ラック部材23よりも細くされている。具体的には、上記平坦部27とは直交する方向Y1に関するロッド部材24の厚みT2は、ラック部材23の厚みT1よりも小さくされている。また、長手方向X1に直交する方向に関するロッド部材24の断面は例えば円形である。ロッド部材24の外径は、ラック部材23の外径よりも小さくされている。ロッド部材24の外径(本実施形態では厚みT2と大きさが等しい)は、当該ロッド部材24に加わる外力(例えば路面からの反力等)によって当該ロッド部材24に曲がり等の変形が生じない所定の大きさに設定されている。ロッド部材24の外径を上記所定の大きさに設定することで、少なくとも上記外力に耐えうる最低限の剛性がロッド部材24に確保されている。ロッド部材24は、ラック部材23とは異なる材料によって形成されている。
On the other hand, the
ラック部材23およびロッド部材24の形状および大きさは、それぞれ、各部材23,24に必要とされる最低限の強度が当該各部材23,24に確保される最適な形状および大きさに設定されている。
なお、本実施形態では、ロッド部材24が中実の丸棒である場合について説明しているが、ロッド部材24は、中空の棒であってもよいし、その一部が中空にされたものであってもよい。ロッド部材24が何れの形状を採る場合であっても、ロッド部材24には、上記外力に耐えうる最低限の剛性が少なくとも確保されている。
The shape and size of the
In the present embodiment, the
図1および図2を参照して、第1のブッシュ14は、長手方向X1に関するロッド部材24の他端部(図1および図2においては、右端部)とハウジング17との間に介在している。第1のブッシュ14は、ロッド部材24の上記他端部を長手方向X1に移動可能に支持している。第1のブッシュ14の内周面は、例えば円形である。第1のブッシュ14の内径は、ロッド部材24の外径とほぼ等しくされている。
Referring to FIGS. 1 and 2, the
また、第2のブッシュ15および第3のブッシュ16は、それぞれ、ラック部材23の長手方向中間部とハウジング17との間に介在している。第2のブッシュ15および第3のブッシュ16は、それぞれ、ラック部材23の長手方向中間部を長手方向X1に移動可能に支持している。第2のブッシュ15の内周面および第3のブッシュ16の内周面は、それぞれ例えば概ね円形である。第2のブッシュ15の内径および第3のブッシュ16の内径は、それぞれラック部材23の外径とほぼ等しくされている。
Further, the
第2のブッシュ15および第3のブッシュ16は、長手方向X1に関して、ピニオン6を挟んだ両側に配置されている。また、長手方向X1に関して、ピニオン6から第2のブッシュ15までの距離と、ピニオン6から第3のブッシュ16までの距離とは、互いに等しくされている。第2のブッシュ15および第3のブッシュ16はピニオン6の近傍に配置されている。
The
ラック部材23が第2のブッシュ15および第3のブッシュ16によって支持された状態で、ラック7とピニオン6との噛み合い部には、適切なバックラッシが確保されている。また、上記3つのブッシュ(第1のブッシュ14、第2のブッシュ15および第3のブッシュ16)によってラックバー8を支持することで、負荷によるラックバー8の変形が小さく抑えられ、ラック7の歯面とピニオン6の歯面との歯当り精度が向上されている。
In a state where the
すなわち、通例、ラックバーは、いわゆるサポートヨーク(ラックバーを挟んだピニオンの反対側に配置され当該ラックバーをピニオンに押し付けるもの)と、ブッシュ(本実施形態における第1のブッシュ14に相当)とによって2点で支持されているため、負荷によるラックバーの変形が大きく、そのため、ラックの歯面とピニオンの歯面との歯当り精度の管理が困難であり、歯面の強度が高くなかった。
In other words, the rack bar is typically a so-called support yoke (which is disposed on the opposite side of the pinion across the rack bar and presses the rack bar against the pinion) and a bush (corresponding to the
一方、本実施形態では、ラックバー8が、上記3つのブッシュ14〜16によって3点で支持されているので、負荷によるラックバー8の変形が小さく抑えられ、ラック7の歯面とピニオン6の歯面との歯当り精度が向上されている。また、歯当り精度が向上される結果、ラック7およびピニオン6の歯面強度が向上されている。
図2および図3を参照して、ラック部材23の背面28側には、ローラ29が設けられている。図3に示すように、ローラ29は、一対の端部30,30と、この一対の端部30,30の間に配置された円柱状のローラ部31とを含む。一対の端部30,30およびローラ部31は同軸的に配置されている。ローラ29は、その中心軸線が背面28の幅方向Z1と平行になるように配置されている。ローラ29は、ラック部材23を挟んでピニオン6に対向している。ローラ29は、一対の端部30,30をそれぞれ支持する一対の軸受32,32を介してハウジング17に回転可能に支持されている。
On the other hand, in the present embodiment, the
With reference to FIGS. 2 and 3, a
ローラ部31の外周面は、背面28に当接している。また、ローラ部31の軸方向長さは例えば背面28の幅W1より長くされている。ローラ部31の外周面は、幅方向Z1に関する背面28の一端28aから他端28bに亘って、当該背面28に当接している。ラックバー8が長手方向X1に移動するとき、ローラ29はラック部材23の背面28に当接しながら回転するようになっている。すなわち、ラックバー8が長手方向X1に移動している間、ローラ部31の外周面は、背面28に転がり接触している。ローラ部31の外周面とラック部材23の背面28とを転がり接触させることで、ラックバー8が長手方向X1にスムーズに移動できるようになっている。
The outer peripheral surface of the
また、平坦面である背面28にローラ部31の外周面を当接させることで、ラックバー8の捩れが防止されている。すなわち、本実施形態のようにラック7が複数の斜歯20によって構成されている場合、ピニオン6からラックバー8に伝達される力の一部が、ラックバー8をその中心軸線の回りに回転させる力として作用してしまう。この場合、ラックバー8が捩れて、ピニオン6およびラック7の互いの歯同士が片当りとなってしまうことがある。
Further, the
一方、本実施形態では、背面28が平坦面にされ、さらに、この背面28にローラ部31の外周面が当接しているので、ローラ29がラックバー8の捩れを防止するように働く。すなわち、平坦面である背面28とローラ部31の外周面とによって、ラックバー8の回転を規制する回転規制機構が構成されている。これにより、ピニオン6およびラック7の互いの歯同士の片当りが防止され、互いの歯同士の歯当たり精度が向上されている。また、本実施形態では、背面28の一端28aから他端28bに亘って、ローラ部31の外周面が当該背面28に当接しているので、ラックバー8の捩れが確実に防止されている。
On the other hand, in the present embodiment, the
以上のように本実施形態では、ラックバー8を複数の部材(ラック部材23およびロッド部材24)によって構成し、さらに、各部材23,24に必要とされる最低限の強度を当該各部材23,24に確保することによって、必要な強度が確保されつつラックバー8が軽量化されている。すなわち、ロッド部材24にはラック部材23と比べて高い剛性が必要とされないので、ロッド部材24の外径をラック部材23よりも細くしロッド部材24を軽量化することができる。
As described above, in the present embodiment, the
一方、ラック部材23には比較的大きな力が入力されるので、比較的高い剛性をラック部材23に確保する必要がある。具体的には、平坦部27の幅を所定の長さに設定することで、ピニオン6およびラック7間で力を伝達するのに必要な最低限の歯面強度が各斜歯20に確保され、ラック部材23の厚みT1を所定の大きさに設定することで、ピニオン6から受ける曲げ応力等に耐えうる最低限の剛性がラック部材23に確保されている。
On the other hand, since a relatively large force is input to the
また、本実施形態では、上記複数の部材23,24によってラックバー8を構成することで、ラックバー8の寸法精度が向上されている。すなわち、ラック部材およびロッド部材が単一の部材で一体に形成された従来のラックバーでは、その長手方向の長さが大きいので、例えば熱処理によって生じる撓みが大きくなってしまう。一方、本実施形態では、ラック部材23およびロッド部材24よってラックバー8が構成されているので、ラック部材23およびロッド部材24を別々に熱処理することができる。したがって、熱処理におけるラックバー8全体としての撓みを抑えることができ、その結果、ラックバー8の寸法精度が向上される。
In the present embodiment, the
図4は、本発明の他の実施形態に係る電動パワーステアリング装置1aの要部を図解的に示す断面図である。図5は、図4におけるV−V線に沿う電動パワーステアリング装置1aの図解的な断面図である。この図4および図5において、上述の図1〜図3に示された各部と同等の構成部分については、図1〜図3と同一の参照符号を付してその説明を省略する。
FIG. 4 is a cross-sectional view schematically showing a main part of an electric
図4および図5を参照して、この図4および図5に示す実施形態が、図1〜図3に示す実施形態と主に相違するのは、ロッド部材124の断面形状が十字形にされていることにある。以下、具体的に説明する。
ロッド部材124は、図5に示すように、中心部33と、中心部33からその外方に向かって延設された複数の延設部34(本実施形態では4つの延設部34)とによって構成されている。各延設部34は断面矩形である。各延設部34は、ラックバー8の回転方向と交差する平坦部としての一対の側面35,35を有している。
Referring to FIGS. 4 and 5, the embodiment shown in FIGS. 4 and 5 is mainly different from the embodiment shown in FIGS. 1 to 3 in that the cross-sectional shape of the
As shown in FIG. 5, the
また、ハウジング17の一部17aの断面形状と第1のブッシュ114の断面形状とは、それぞれ、ロッド部材124の断面形状に対応する形状にされている。すなわち、上記ハウジング17の一部17aは、図5に示すように、ロッド部材124の外周に沿って当該ロッド部材124を取り囲んでいる。上記ハウジング17の一部17aは、各延設部34を取り囲む複数の取り囲み部36(本実施形態では4つの取り囲み部36)を含む。上記ハウジング17の一部17aの内周および外周は、それぞれ、ロッド部材124の外周と概ね相似な断面十字形をなしている。
Further, the cross-sectional shape of the
また、第1のブッシュ114は、ロッド部材124と上記ハウジング17の一部17aとの間に介在している。第1のブッシュ114の内周および外周は、それぞれ、ロッド部材124の外周および上記ハウジング17の一部17aの内周と概ね相似な断面十字形にされている。第1のブッシュ114の内周面は、各延設部34の各側面35,35にそれぞれ対向する複数の対向面37を含む。
Further, the
本実施形態では、ロッド部材124の断面を十字形にすることで、その中心軸線の回りのラックバー8の回転が規制されている。すなわち、ラックバー8にその中心軸線回りの回転力が加わると、各延設部34の一対の側面35,35の一方が、当該側面35に対向する対向面37に当接し、ラックバー8の回転が規制される。つまり、対向面37が回転規制部として機能することで、ラックバー8の回転が規制される。ラックバー8の回転を規制することで、ピニオン6およびラック7の互いの歯同士の片当りが防止され、互いの歯同士の歯当たり精度が向上されている。
In the present embodiment, the cross-section of the
また、本実施形態では、ロッド部材124の断面を十字形にすることで、ロッド部材124が軽量化されている。すなわち、断面が十字形であるロッド部材124は、当該ロッド部材124の最大径と同じ外径を有する断面円形のロッド部材(図5においてその外周形状を二点鎖線で示す)に比べて、断面積が小さくなっている。したがって、当該ロッド部材124は、断面積が小さい分だけ、上記断面円形のロッド部材よりも軽量化されている。また、ロッド部材124は、断面が十字形にされることで、曲げ剛性が向上されている。したがって、一定の曲げ剛性を確保しつつロッド部材124の最大径を小さくすることができる。これにより、ロッド部材124をさらに軽量化することができる。
Moreover, in this embodiment, the
さらに、本実施形態では、図5に示すように、上記ハウジング17の一部17aの外周を断面十字形とすることで、ハウジング17の周囲に余剰空間S1が形成されている。これにより、車両におけるレイアウト性が向上されている。すなわち、電動パワーステアリング装置1aが車両に配置された状態において、上記余剰空間S1に他の部材を配置することができる。したがって、より多くの部材またはより大きな部材を車両に配置できるようになる。
Further, in the present embodiment, as shown in FIG. 5, an extra space S <b> 1 is formed around the
なお、図4および図5を用いた上述の説明では、ロッド部材124の断面が十字形である場合について説明したが、これに限らない。すなわち、ロッド部材124の断面は、図6(a)に示すように、各延設部134の頂点を結ぶ線が正五角形状をなすような星形であってもよいし、図6(b)に示すように、各延設部234の頂点を結ぶ線が正六角形状をなすような星形であってもよい。つまり、ロッド部材124の断面は、中心部と複数の延設部とによって構成されるその他の形状であってもよい。
In the above description using FIGS. 4 and 5, the case where the cross section of the
この発明は、以上の実施形態の内容に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。例えば、上述の実施形態では、第2のブッシュ15および第3のブッシュ16によってラック部材23が支持され、さらに、ラック部材23の背面28にローラ29が当接している場合について説明したが、本発明はこれに限られない。すなわち、上述の実施形態において、第2のブッシュ15および第3のブッシュ16のみを設け、ローラ29を廃止してもよい。また、上述の実施形態において、ローラ29のみを設け、第2のブッシュ15および第3のブッシュ16を廃止してもよい。この場合、ラック部材23はローラ29によって支持される。
The present invention is not limited to the contents of the above embodiments, and various modifications can be made within the scope of the claims. For example, in the above-described embodiment, the case where the
1,1a・・・電動パワーステアリング装置、6・・・ピニオン、7・・・ラック、8・・・ラックバー、21・・・電動モータ、23・・・ラック部材(第1の部材)、24,124・・・ロッド部材(第2の部材)、27・・・平坦部、T1・・・ラック部材の厚み(第1の部材の厚み)、T2・・・ロッド部材の厚み(第2の部材の厚み)、X1・・・長手方向、Y1・・・直交する方向
DESCRIPTION OF
Claims (4)
ラックが形成された第1の部材と、
ラックが形成されていない第2の部材とを備え、
上記第1の部材および第2の部材が上記長手方向に並んで互いに連結されており、
ラックを形成するための平坦部とは直交する方向に関して、上記第2の部材の厚みは、上記第1の部材の厚みよりも小さくされていることを特徴とするステアリング用ラックバー。 A steering rack bar extending in a longitudinal direction,
A first member formed with a rack;
A second member on which no rack is formed,
The first member and the second member are connected to each other along the longitudinal direction;
A steering rack bar, wherein a thickness of the second member is smaller than a thickness of the first member with respect to a direction orthogonal to a flat portion for forming a rack.
このピニオンに噛み合うラックを有する請求項1ないし3の何れか1項に記載のステアリング用ラックバーと、を備える電動パワーステアリング装置。 A pinion rotated by an electric motor for assisting steering;
An electric power steering apparatus comprising: the steering rack bar according to any one of claims 1 to 3 having a rack that meshes with the pinion.
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2007
- 2007-07-26 JP JP2007194192A patent/JP2009029226A/en active Pending
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