JP2009027933A - 植生緑化用固砂工法 - Google Patents

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Abstract

【課題】豊富な地下水がなく、風食が激しい地域においても、風食を防止し、植生緑化を行うことができ、施工性及び経済性に優れる植生緑化用固砂工法を提供すること。
【解決手段】砂漠の表面に、種子、肥料、保水剤、及び保肥剤を含む植生緑化組成物を散布する。次に、砂漠の表面に、親水性ポリウレタン樹脂と水とから成る固化用水溶液を散布し、固化した多孔質砂層を形成する。多孔質砂層の厚みは5〜50mmの範囲内とし、固化用水溶液における親水性ポリウレタン樹脂の濃度は2〜7重量%の範囲内とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば、砂漠等の植生緑化を行うときに、表面砂層を固化することで砂の流動を防止する植生緑化用固砂工法に関する。
現在、世界の陸地の中で砂漠化した土地は約30%前後を占めるに至っており、その面積は現在も増加している。その一方で世界の人口は年々増加し、この人口増加に伴い将来は食料危機を生じる恐れがあり、この状況を回避するためにも、土地の砂漠化を防止するとともに、砂漠化し枯死した土地を植生緑化して生き返らせる必要がある。
砂漠化とは、乾燥地帯、半乾燥地帯、乾燥半湿潤地帯において、気候変化、人類の活動などさまざまな要因に起因して起こる土地の劣化を指すが、砂漠化が生じる土地の特徴は、強い風が年間を通じて吹き荒れることである。この強い風に伴い、地表の砂粒子が飛砂となり、風によって運ばれ、地表のあらゆるものを埋め尽くしてしまう(このような現象を風食と呼ぶ)。この風食は、植物の生育を妨げるため、砂漠の植生緑化を阻害する大きな要因となる。よって、砂漠化した土地を植生緑化するためには、風食を防止する必要がある。
風食を防止し、砂漠を植生緑化する方法としては、以下の1)〜3)の方法が知られている。
1)自然の回復力を有効に利用して、植林により砂丘を固定し、緑化する方法である。具体的には、砂丘における風上側の水分条件が良い場所に柳の枝を直接挿し木にする。柳が根付くと、その部分の砂の動きが小さくなり、やがて砂丘全体の高さも低くなって来る。これを何回も繰り返すことによって、4〜5年で砂の動きが止まることがある。
2)草方格と呼ばれる、面的な砂丘固定方である。具体的には、1m四方の格子状に、麦藁を砂中にスコップで押し込み、砂の動きを抑える。
3)疎水性粒子からなる疎水層を地表から所定の深さの土壌中に設け、土壌中の水分量を制御する。さらに、地表から所定の深さの土壌中で且つ疎水層よりも上層に保水剤を含む保水層を設ける(特許文献1参照)。
特開平6−113673号公報
しかしながら、上記1)の方法は、豊富な地下水がある地域でしか施工することができない。また、上記2)、3)の方法は、風食が激しい地域においては、完全に風食を食い止めることができない。さらに、上記3)の方法は、広大な砂漠に適用しようとする場合、施工性と経済性に問題がある。
本発明は以上の点に鑑みなされたものであり、豊富な地下水がなく、風食が激しい地域においても、風食を防止し、植生緑化を行うことができ、施工性及び経済性に優れる植生緑化用固砂工法を提供することを目的とする。
本発明は、
親水性ポリウレタン樹脂を含む固化用水溶液を砂に散布することで、固化した多孔質砂層を形成することを特徴とする植生緑化用固砂工法を要旨とする。
本発明は、例えば、親水性ポリウレタン樹脂を含む固化用水溶液を砂の表面に散布することにより、表面からある程度の深さまでの砂または流動砂(砂丘)を、短時間で多孔質状に結合・固化し、固化した多孔質砂層を形成する。この固化した多孔質砂層は、強度が高く、耐久性・耐凍性を有し、砂または砂丘の移動を阻止する。また、固化した多孔質砂層は、多孔質構造体(例えば、積層マット状、ネット積層状、ゴム積層状)であることにより、緑化のための植生等を安定して根付かせる(種子の発芽と初期の植生を可能にする)ための機能、すなわち、透水性・保水性・保肥性・水分蒸発抑制性をも有する。
よって、本発明によれば、例えば、豊富な地下水がなく、風食が著しい等、砂漠特有の特殊環境においても、植生緑化を安定的、機能的、経済的に実現することができる。また、本発明は、広い面積にわたって施工することができ(施工性が良く)、経済性にも優れているので、広大な砂漠地帯に適用することができる。
または、本発明は、水(含塩分水であってもよい)に容易に溶ける親水性ポリウレタン樹脂を用い、その親水性ポリウレタン樹脂を含む固化用水溶液は砂に対する浸透性が高いので、施工性が良い。
本発明では、植物の種子を含む植生緑化組成物を砂に散布する工程を、前記固化用水溶液の散布の前及び/又は後に有することが好ましい。植生緑化組成物は、例えば、適量の化学肥料を含むことが好ましい。こうすることにより、種子の発芽と初期の植生を促進することができる。また、植生緑化組成物は、大量の水を含むことが好ましい。こうすることにより、植生緑化組成物を、砂中深くまで浸透させることができる。なお、浸透した水は、保水性を有する、固化した多孔質砂層により保持され、植物の初期成長に寄与することができる。植生緑化組成物に含まれる肥料としては、例えば、動物(牛、羊等)糞、化学肥料等があげられる。また、植生緑化組成物に含まれる種子としては、例えば、耐候性・耐塩分・耐乾性を有する種子2〜3種(例えば、油蒿、檸条、アルテミシア、カラガナ等)が挙げられる。
植生緑化組成物は、例えば、保水性を持つ保水剤を含んでいてもよい。保水剤としては、例えば、PVA(ポリビニ−ルアルコール)、MC(メチルセルロース)、CMC(カルボキシメチルセルロース)などの保水性ポリマーや、アクリル系高分子の吸水性ポリマー、或いは無機系のパーライト、モンモリロナイト、バーミキュライト、さらに現地発生黄土、粘土などが挙げられる。また、保水剤は、保水性を有する高分子化合物であってもよい。高分子化合物は、天然高分子であっても合成高分子であってもよいが、使用する砂漠環境を破壊しないものがよい。特に乾燥が激しい砂漠地域では、保水性が良好でかつ自重の数百倍以上の水を吸収できるいわゆる吸水性ポリマーを保水剤として用いることが好ましい。
植生緑化組成物は、例えば、保肥性を持つ材料(保肥剤)を含むことが好ましい。このような材料としては、例えば、現地産出・分布された動物(牛、羊)糞をほぐして、液状にしたもの、黄土等が挙げられる。特に牛糞は、繊維質のものが多く含まれ、固砂または植生に効果的である。
前記固化した多孔質砂層の厚みは、5〜50mmの範囲が好適である。5mm以上であることにより、風食の著しい地域においても、砂または砂丘の移動を阻止する効果が一層高く、また、50mm以下であることにより、使用する親水性ポリウレタン樹脂の量が少なくて済み、施工性、経済性において優れている。
前記固化した多孔質砂層の圧縮強度は、例えば、0.5〜1.5Kg/cm2の範囲が好適であり、引っ張り強度は0.2〜0.5Kg/cm2の範囲が好適であり、空隙率は25〜10%の範囲が好適である。これら範囲内であることにより、植生緑化を促進する効果が一層高い。上記の各特性値は、固化用水溶液における親水性ポリウレタン樹脂の濃度を調整すること等により、変化させることができる。
前記固化用水溶液における親水性ポリウレタン樹脂の濃度は、2〜7重量%の範囲にあることが好ましい。2重量%以上であることにより、親水性ポリウレタン樹脂の反応固化時間が短くて済み、固化した多孔質砂層の強度が一層高くなり、風食のきわめて著しい地域においても砂または砂丘の移動を阻止することができる。また、7重量%以下であることにより、固化した多孔質砂層において、植生緑化に必要とする空隙(植物の生育環境(棲家))を確保することができ、植生緑化を促進する効果が一層著しくなる。
前記固化用水溶液の剤型は、例えば、液状、コロイド状、顆粒状とすることができる。親水性ポリウレタン樹脂は、短時間で水と反応し、砂粒子または他の固体粒子を網糸繊維状に結合・固化し、固化した多孔質砂層を形成する。
前記親水性ポリウレタン樹脂は、例えば、次にようにして製造することができる。すなわち、末端に2個以上のヒドロキシル基を有し、ポリオキシエチレン鎖を有する分子量1000〜20000の化合物(通称ポリエチレンオキサイド化合物とも言うもの)と、そのヒドロキシル基数と同モル数以上のポリイソシアネート化合物とを30〜120℃の温度で、30分〜7日間、必要に応じてジブチルチンジラウレート或いはトリエチレンジアミンのごとき触媒を使用し反応させ、ポリエチレンオキサイド化合物の両端にイソシアネート基を導入することによって製造することができる。かくして得られる親水性ポリウレタン樹脂は常温で液状〜ペースト状であり、親水性ポリウレタン樹脂100重量部に対し98〜85重量%の水に溶解する。なお、この水溶液は20秒〜2時間で強固な弾性のある不水溶性抱水プラスチック状となる。
固化用水溶液や植生緑化組成物は、例えば、通常の土木工事に使用する機械(例えば、モルタル吹付機、種子或いは水散布機等)を用いて砂漠面に散布、浸透させることができる。また、Y字管方式の特殊ノズル付の機械により、砂の表面に吹き付け散布することができる。また、農業用散水機のノズルにニードルバルブ(流量調節バルブ)のついた吸込口を取付けて、一定割合で吸込みながら、ノズルで水と混合し、散布する方法をとってもよい。
以下、本発明の実施の形態について、図1〜図3を用いて説明する。なお、本発明はこれに限定されるものではない。即ち、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるべきものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、種々な態様で実施し得る。
(a)砂漠模型の作製
縦100cm×横100cm×深さ21cmの木製型枠中に、豊浦標準砂(豊浦珪石鉱業株式会社産、比重d=2.60)を充填し、適度な締固めにより、砂の厚みを20cm、間隙率を40%(一定)として、砂漠模型を作成した。
(b)植生緑化組成物の散布
表1に示す配合組成で、植生緑化組成物を調製した。
Figure 2009027933
この植生緑化組成物を、前記(a)で作成した砂漠模型における砂の表面に均一に散布した。散布量は、表1に示す植生緑化組成物の全量の1/1000とした。この植生緑化組成物は、種子、保水剤、及び保肥剤を含むので、散布された植生緑化組成物が砂の中に浸透することにより、図1〜図3に示すように、砂の表面から所定深さまでの層中に、種子(2)、保水剤(3)、保肥材(4)が分散して存在するようになる。なお、種子(2)は後に発芽して、草、木(1)となる。
(c)固化用水溶液の散布
前記(b)で植生緑化組成物を散布した後に、親水性ポリウレタン樹脂と水とを、Y字管方式の特殊ノズル付の機械により混合し、砂漠模型における砂の表面に散布した。散布量は、砂漠模型の表面1m2当り3.0Lとした。
散布は、親水性ポリウレタン樹脂と水との混合液(固化用水溶液)における親水性ポリウレタン樹脂の濃度が、1重量%、2重量%、3重量%、4重量%、5重量%、6重量%、7重量%、8重量%、9重量%、10重量%の場合について、それぞれ行った。なお、固化用水溶液の配合割合は表2に示すものとした。
Figure 2009027933
表2において「OH」は東邦化学工業株式会社製の商品名ハイセルOHを意味する。ハイセルOHは、水を硬化剤として固化する親水性ポリウレタン樹脂である。なお、ハイセルOHの物性は、以下の通りである。
外観:無色〜淡黄色液体
主成分:親水性ポリウレタン樹脂
粘度(20℃mPa.s):300〜600
比重(20℃/4℃):1.08±0.05
硬化時間(20℃):配合OH/水=10/90、3〜6分
固化用水溶液は、砂の表面から所定の深さまで浸透し、それに含まれる親水性ポリウレタン樹脂(6)が砂(7)の粒子同士を結合することにより、図1、図3に示すように、砂の表面から所定深さまでの間に、固化した多孔質砂層(8)を形成する。なお、水(5)は固化した多孔質砂層(8)における空隙に保持される。
(比較例1)
前記実施例1の(a)と同様に作成した砂漠模型に対し、前記実施例1の(b)と同様に、植生緑化組成物の散布を行った。次に、砂漠模型における砂の表面に、市販されている飛砂・粉塵防止剤(栗田工業株式会社製造の商品名クリコートC720グリーン)を、散布・浸透させた。飛砂・粉塵防止剤は、希釈濃度11.7%で使用し、散布量は1m2当り3.0Lとした。また、飛砂・粉塵防止剤の1m2当りの使用量は350gである。
なお、飛砂・粉塵防止剤の物性(メーカーのカタログよるもの)は、以下の通りである。
外観:緑色乳状液体
主成分:合成樹脂エマルション
粘度(23℃mPa.s):1,200〜3,200
比重(23℃):1.06〜1.08
(比較例2)
前記実施例1の(a)と同様に作成した砂漠模型に対し、前記実施例1の(b)と同様に、植生緑化組成物の散布を行った。次に、砂漠模型における砂の表面に、セメントスラリーを散布・浸透させた。このセメントスラリーは、以下の組成を有する。なお、各成分の配合量は、スラリー15L当りの値である。
アロフィクスMC(平均粒径4μm以下の超微粒子セメント、太平洋マテリアル株式会社製、真比重3.0、粉末度約9000cm2/g):4.5Kg
水道水:13.5kg
MS−3(MC専用分散剤):45g
また、上記セメントスラリーは、水に所定量のMS−3を投入し、通常のハンドミキサーで約1分程度練り混ぜた後、そこにアロフィクスMCを投入し、約3分程度混ぜることにより得られる。
(本発明の効果を確かめるための試験)
前記実施例1、比較例1及び比較例2で製作された全ての試験体(実施例1:9個、比較例1と比較例2:各1個、合計:11個)を、屋外に放置した。そして、植生緑化組成物の散布(芝種子の播種)を行った時点(平成18年4月)から最初の1ヶ月間は適宜散水し、1ヶ月経過後は散水を中止した。
全ての試験体について、固化した多孔質砂層を形成する工程の実施後7日目に、固化した多孔質砂層の厚みと空隙率とを測定した。その結果を表3、表4に示す。
Figure 2009027933
Figure 2009027933
なお、固化した多孔質砂層の厚みはノギスを用いて測定した。また、空隙率は、容積法により測定した。以下に、容積法における測定手順を示す。
1)固化した多孔質砂層の全容積V1を事前に、ノギスを用いて算出する。
2)固化した多孔質砂層を24時間以上水中で飽水させた後、水中重量W1を測定する。その際、固化した多孔質砂層内に空気溜りができないように水中で、固化した多孔質砂層を転がし、十分に空気を取除く。
3)その後、気中で24時間自然放置し、固化した多孔質砂層を表乾状態とし、気中重量W2を測定する。
4)下式により空隙率を算出する。
A(%)=(1−(W2−W1)/V1×100
ここで、A:固化した多孔質砂層の空隙率、W1:固化した多孔質砂層の水中重量、W2:24時間自然放置後における、固化した多孔質砂層の気中重量、V1:固化した多孔質砂層の全容積である。
また、全ての試験体について、固化した多孔質砂層を形成する工程の実施から3ヶ月後に、固化した多孔質砂層の強度(表層強度)を評価した。その結果を表5に示す。
Figure 2009027933
なお、固化した多孔質砂層の強度は、土壌硬度計(中山式)を用いて測定した値である。すなわち、固化した多孔質砂層における、平らに削った断面に垂直にコーンを圧入すると、コーンの圧入深さとこれに対応する反力(バネの縮み)の双方が変数として同じに測定され、これらから硬度の理論値(Kg/cm2)が加算される。この公知の原理を利用し、広範囲の硬度が数秒間で正確に測定され、固化した多孔質砂層の強度を評価することができる。
また、各試験体に播種した二種類芝草(暖地型カーペットグラスと寒地型トールフェスク)の植生状況(発芽、生長、根の活着等の植生具合)、風、雨による砂の侵食程度、及び総合的な評価を行った。
植生状況に関する評価は、平成18年4月〜平成18年10月の期間(約半年)を通じて、自然環境下で行った。その評価は、以下の(i)〜(iii)の評価項目で行い、それらを総合して、良好、やや良好、不良で評価した。
(i)成長についての評価項目
寒地型トールフェスクは平均約20〜40cm前後に成長しているか、暖地型カーペットグラスは平均約10〜20cm前後に成長したか
(ii)発芽についての評価項目
面積1m2の砂漠模型全体における発芽状況(発芽率)はどの程度であったか
(iii)根の活着についての評価項目
発芽した芝を指で引抜いた際に殆んど抵抗無く引抜ける、全体の半数以上が一定の引抜き抵抗を感じる、大半の芝が引抜き抵抗によって芹茎の切断を生じる、のいずれであるか
また、風、雨による侵食程度の評価は、砂漠模型の表面に生じた砂の乱れ具合、洗掘された程度などにより、×、△、○の三段階で評価した。
また、総合的な評価については、植生状況に関する評価と、風、雨による侵食程度の評価とを踏まえて、植生効果と固砂効果との両面から、砂漠化防止方法として有効である否かを評価した。
評価結果を表6に示す。
Figure 2009027933
表3〜表5から明らかなように、実施例1で作成した試験体では、固化した多孔質砂層が、適度な厚み、空隙率、及び強度を備えていた。そして、実施例1で作成した試験体は、表6から明らかなように、植生効果と固砂効果との両方が高かった。すなわち、実施例1の工法は、従来にない優れた植生緑化用固砂工法であり、砂漠化防止に有用である。特に、固化用水溶液における親水性ポリウレタン樹脂の濃度が2〜7重量%の範囲にある場合は、植生具合、浸食具合ともに、一層優れていた。
それに対し、比較例1で作成した試験体では、初期(1ヶ月以内)には植生効果が生じるが、時間の経過に従って風、雨の侵食により、植生効果を失ってしまった。また、比較例2で作成した試験体では、アルカリ性のセメントを用いることにより、植生効果が全く生じなかった。
砂漠に植生緑化用固砂工法を施工した状態を表す説明図である。 砂漠に植生緑化用固砂工法を施工したときにおける、表層付近の状態を表す説明図である。 砂漠に植生緑化用固砂工法を施工したときにおける、表層付近の状態を表す説明図である。
符号の説明
1・・・草・木
2・・・種子
3・・・保水剤
4・・・保肥材
5・・・水
6・・・親水性ポリウレタン樹脂
7・・・砂漠、砂
8・・固化した多孔質砂層

Claims (4)

  1. 親水性ポリウレタン樹脂を含む固化用水溶液を砂に散布することで、固化した多孔質砂層を形成することを特徴とする植生緑化用固砂工法。
  2. 植物の種子を含む植生緑化組成物を砂に散布する工程を、前記固化用水溶液の散布の前及び/又は後に有することを特徴とする請求項1記載の植生緑化用固砂工法。
  3. 前記固化用水溶液における前記親水性ポリウレタン樹脂の濃度が、2〜7重量%の範囲にあることを特徴とする請求項1又は2記載の植生緑化用固砂工法。
  4. 前記固化した多孔質砂層の厚みが5〜50mmの範囲にあることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の植生緑化用固砂工法。
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