JP2009024055A - 積層構造体の製造方法及びそれに使用する接着剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程を含む方法。
【選択図】なし
Description
(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び
(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
を含む方法である。
(1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
(1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’’)第1の透明基材越しに更に光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を追光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明1は、第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び
(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明2は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。本発明2も、例えば、図1に示される。
本発明3は、第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’’)第1の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法である。
本発明4は、工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、あるいは工程(2’)と工程(3’)の間に又は工程(3’)と工程(4’)の間に、あるいは、工程(2’’)と工程(3’’)の間に又は工程(3’’)と工程(4’’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含む本発明1〜3のいずれかの方法である。
本発明5は、(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)を含有する硬化性樹脂接着剤である。
本発明6は、(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質(吸光物質等)を含有する硬化性樹脂接着剤である。
ビスフェノールA型エポキシアクリレート(官能基数2、MW520)80重量部、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート20重量部、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン2重量部、4−ブチロラクトン1重量部及び3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン1.5重量部からなるアクリル樹脂配合物(A6)に、カーボンブラックを10重量%添加(A1)、カーボンブラックを1重量%添加(A2)、カーボンブラックを0.1重量%添加(A3)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを5重量%添加(A4)、又は2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを0.5重量%添加(A5)してアクリル樹脂接着剤を調製した。
フェノールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量:176〜178)100重量部、ビス(3−エチル−3−オキセタニルメチル)エーテル2重量部、4,4−ビス[ジ(βヒドロキシエトキシ)フェニルスルフィニオ]フェニルスルフィド−ビス−ヘキサフルオロアンチモネートの50%2−オキソ−4−メチル−1,3−ジオキソラン溶液3重量部及び3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.5重量部からなるエポキシ樹脂配合物(E6)に、カーボンブラックを10%重量添加(E1)、カーボンブラックを1重量%添加(E2)、カーボンブラックを0.1重量%添加(E3)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを5重量%添加(E4)、2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)−4,6−ジ−tert−ペンチルフェノールを0.5重量%添加(E5)、2,4,6−トリメチルベンゾフェノンを5重量%添加(E7)、又は2,4,6−トリメチルベンゾフェノンを1重量%添加(E8)してエポキシ樹脂接着剤を調製した。
実施例1及び2で調製したE6、E3、E7及びE8、並びにA6、A3及びA5の各接着剤について、図2に示すような以下の実験を行った。
実施例1及び2で調製したE1、E2、E4及びE5、並びにA1、A2、A3及びA4の各接着剤について、図4に示すとおり以下の実験を行った。
1.1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン0.5mgをクロロホルム5mlに溶解させ、紫外・可視吸光スペクトルを測定した。
<耐熱衝撃試験片の作製>
シリンジ容器に充填した接着剤を25mm×7mm×0.55mmtの石英ガラスに、250μm精密ニードルを用いて塗布した(武蔵エンジニアリング株式会社製Shot mini使用)。塗布形状は20mm×6.36mm、塗布量は0.67±0.03mgであった。
作製した試験片をホットプレートに載せ、100、130℃、160℃、200℃又は260℃で30秒間加熱して熱衝撃を与え外観を目視で確認した。熱衝撃を与えた後、温度85℃/湿度85%の恒温恒湿槽に試験片を12時間投入し、その後、再度150℃又は200℃で30秒間加熱して熱衝撃を与え外観を目視にて確認した。その結果を表1及び2に示す。表1及び2から、吸光物質等を含有するA1及びE1接着剤は、吸光物質等を含まないA6及びE6接着剤に比べ、耐熱衝撃性が高く、残留応力(歪)が緩和されていることが分かる。
2:接着剤
3:接着剤硬化部分
4:接着剤未硬化部分
5:第2の透明基材又は第2の基材
10:ガラス板
11:黒色チューブ
12:両面テープ
13:接着剤硬化部分
14:接着剤未硬化部分
21:無アルカリガラス板
22:接着剤
23:接着剤硬化部分
24:接着剤未硬化部分
Claims (6)
- 第1の透明基材と第2の透明基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の透明基材を接触させる工程;及び
(4)第1及び/又は第2の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の透明基材を接着する工程
を含む方法。 - 第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’)(a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を熱硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法。 - 第1の透明基材と第2の基材とを硬化性樹脂接着剤で接着した積層構造体の製造方法であって、
(1’’)(a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤を第1の透明基材の片面上に塗布する工程;
(2’’)第1の透明基材越しに光を照射して塗布された硬化性樹脂接着剤を部分的に光硬化する工程;
(3’’)部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤に第2の基材を接触させる工程;及び
(4’’)第1の透明基材越しに光を照射して部分的に硬化した硬化性樹脂接着剤を光硬化させて、第1の透明基材と第2の基材を接着する工程
を含む方法。 - 工程(2)と工程(3)の間に又は工程(3)と工程(4)の間に、あるいは、工程(2’)と工程(3’)の間に又は工程(3’)と工程(4’)の間に、あるいは、工程(2’’)と工程(3’’)の間に又は工程(3’’)と工程(4’’)の間に、さらに、部分的に硬化した硬化性樹脂を加熱する工程を含む請求項1〜3のいずれか1項記載の方法。
- (a)光硬化性樹脂、(b)光重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤。
- (a’)光硬化性と熱硬化性を併せ持つ樹脂、(b’)光重合開始剤及び熱重合開始剤並びに(c)光重合開始剤の吸収波長領域の光を吸収及び/又は反射及び/又は遮蔽することができる物質を含有する硬化性樹脂接着剤。
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