JP2009018153A - 生体情報イメージング装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 解像度の高い生体内の光学的特性値分布を得ることが可能となる生体情報イメージング装置の提供を目的とする。
【解決手段】 生体に光照射する光源10、20と、この光源10、20により照射された光のエネルギーの一部を吸収した生体内の光吸収体12から発生する音響波14、24を検出する音響波検出器16、26を有する。そして、光吸収体12と生体の光照射領域との相対的位置情報と、光吸収体12から発生した音響波14、24の音圧を用いて、生体の光学特性値分布情報を算出する信号処理部16、26を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、生体情報イメージング装置に関する。
一般に、エックス線、超音波、MRI(核磁気共鳴法)を用いたイメージング装置が医療分野で多く使われている。
一方、レーザーなどの光源から生体に照射した光を生体内に伝播させ、その伝播光等を検知することで、生体内の情報を得る光イメージング装置の研究も医療分野で積極的に進められている。
このような光イメージング技術の一つとして、Photoacoustic Tomography(PAT:光音響トモグラフィー)が提案されている(非特許文献1)。
光音響トモグラフィーとは、光源から発生したパルス光を生体に照射し、生体内で伝播・拡散した光のエネルギーを吸収した生体組織から発生した音響波を複数の個所で検出し、それらの信号を解析処理し、生体内部の情報を可視化する技術である。これにより、生体内の光学特性値分布、特に光エネルギー吸収密度分布を得ることができる。
非特許文献1によれば、光音響トモグラフィーにおいて、光吸収により生体内の吸収体から得られる音響波の音圧(P)は次式で表すことができる。
P=Γ・μ・Φ
ここで、Γは弾性特性値であるグリューナイセン(Gruneisen)係数であり、体積膨張係数(β)と音速(c)の二乗の積を比熱(C)で割ったものである。
μは吸収体の吸収係数、Φは局所的な領域での光量(吸収体に照射された光量)である。
Γは組織が決まれば、ほぼ一定の値をとることが知られているので、音響波の大きさである音圧Pの変化を複数の個所で時分割測定することによりμとΦの積、すなわち、光エネルギー吸収密度分布を得ることができる。
M,Xu,L.V.Wang¨Photoacoustic imaging in biomedicine¨,Review of scientific instruments,77,041101(2006)
上記した従来例における光音響トモグラフィーでは、上記の式(1)から分かるように、音圧(P)の変化の計測から生体内の吸収係数(μ)分布を求めるためには、吸収体に照射された光量の分布(Φ)を何らかの方法で求める必要がある。
しかし、生体内に導入された光は拡散するため、吸収体に照射された光量の推定が難しく、通常の発生した音響波の音圧測定だけでは、光エネルギー吸収密度(μ×Φ)分布しか画像化することができない。
すなわち、音響波の音圧測定から、吸収体に照射される光量の分布(Φ)を算出し、生体内の吸収係数(μ)の分布を正確に分離・画像化することは困難である。
この結果、生体内の吸収係数(μ)の分布から、生体組織の構成物質特定や濃度測定を正確に行なうことが困難であるという課題を有している。
本発明は、上記課題に鑑み、解像度の高い生体内の光学的特性値分布、特に光吸収係数分布や生体の平均的な等価減衰係数を得ることが可能となる生体情報イメージング装置の提供を目的とする。
本発明に係る生体情報イメージング装置は、生体に光照射することにより発生した音響波を用いてイメージングを行う生体情報イメージング装置であって、前記生体に光照射する光源と、前記光源により照射された光のエネルギーの一部を吸収した前記生体内の光吸収体から発生する音響波を検出する音響波検出器と、前記音響波検出器によって検出された電気信号を解析することにより得た、前記光吸収体と前記生体の光照射領域との相対的位置情報と、前記光吸収体から発生した音響波の音圧を用いて、前記生体の光学特性値分布情報を算出する信号処理部とを有することを特徴とする。
本発明によれば、解像度の高い生体内の光学的特性値分布、特に光吸収係数分布又や生体の平均的な等価減衰係数を得ることができ、これらを正確に画像化することが可能となる生体情報イメージング装置を提供することができる。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
[実施形態1]
図1に、本実施形態における生体情報イメージング装置の構成例を説明する図を示す。
図1(a)において、第一の光源10から生体11にパルス光13を光照射したときに、生体内部にある光吸収体12から音響波14が発生する。この音響波14は音響波検出器15により電気信号を介して検出される。この検出された電気信号は信号処理部16により解析される。
第一の光源10から光を照射したときに、生体内にある光吸収体12から発生した音響波14の初期音圧Pは次式であらわすことができる。
Figure 2009018153
ここで、Γは光吸収体のグリューナイセン係数、μは光吸収体の吸収係数、Φは光吸収体に吸収された局所的な光量、μeffは生体の平均的な等価減衰係数、Φは光源から生体内に入射した光量である。
また、dは第一の光源10からの光が生体に照射した領域(光照射領域)から光吸収体12までの距離(第一の距離)、つまり、深さである。
光吸収体のグリューナイセン係数(Γ)は組織が分かればほぼ一定なので既知であると仮定すると、音響波検出器による音圧(P)の時間分解計測により、音響波発生源分布、吸収係数(μ)と光量(Φ)の積(光エネルギー吸収密度分布)を求めることができる。
ここではすべての光源からの生体への照射光量Φを一定とし、かつ、生体の厚さに対して大きな領域で光を照射しているため、光が生体内を平面波のように伝播すると仮定している。なお、生体への照射光量Φを一定にするためには、光源から照射される光量を一定にしておけばよい。
また、音圧(P)変化の時間分解計測を多点で行うことで、音響波発生源分布あるいは光エネルギー吸収密度分を見積もることができる。
一方、図1(b)は、第一の光源10とは別の位置に設けられている第二の光源20から生体11にパルス光23を照射した図である。この場合、光吸収体が生体内の中心に存在しないとすると、生体への光照射領域と光吸収体との距離は、第一の光源10と第二の光源20とで異なることとなる。
パルス光23を照射することにより、生体内部にある光吸収体12からは音響波24が発生する。音響波24は音響波検出器26により検出され、検出された電気信号は信号処理部26により処理される。
第一の光源10とは生体内にある光吸収体からの距離が異なる第二の光源20から光を照射したときに、光吸収体12から発生した音響波24の初期音圧Pは次式であらわすことができる。
Figure 2009018153
ここで、dは第二の光源20からの光が生体に照射した領域から光吸収体12までの距離(第二の距離)、つまり深さである。前述したように、音圧(P)変化の時間分解計測により、音響波発生源分布あるいは光エネルギー吸収密度分を見積もることができる。
ところで、上記式(1)の両辺の対数をとると、次式のようになる。
Figure 2009018153
また、上記式(2)の両辺の対数をとると、次式のようになる。
Figure 2009018153
ここで、音圧Pと音圧Pは実測値から決定することができる。また、前記第一の距離dと、前記第二の距離dは音圧の時間分解測定から決定することができる。
そして、光が生体に照射した領域と光吸収体との距離dを横軸とし、音響波の音圧の対数を縦軸としてそれぞれの値を座標値としてプロットすると、図2のようなグラフを作成することができる。
図2の座標値から最小二乗法などで直線を特定すれば、特定した直線の傾きから生体の平均的な等価減衰係数(μeff)を求めることができる。
このように、生体の平均的な等価減衰係数(μeff)を求めることができれば、式(1)から明らかなように、光吸収体に照射される光量Φを求めることができる。これにより、吸収係数(μ)と光量(Φ)の積である光エネルギー吸収密度の分布を吸収係数分布に変換することができる。さらに、従来の光音響トモグラフィーでは困難であった、生体内の吸収係数分布から、生体組織の構成物質特定や濃度測定を正確に行うことが可能となる。
なお、今回示した算出例は一例であり、この発明の本質は、光吸収体と光照射領域との相対的位置情報と、光吸収体から発生した音響波の音圧を用いて、生体の光学特性値分布情報を算出することである。すなわち、生体の平均的な等価減衰係数(μeff)を求めることができれば、どのような演算手法を用いてもかまわない。
例えば、ここでは光源の照射領域を変化させ、光源の照射領域と光吸収体の距離を変化させた時の音圧を検収し、検出音圧の対数を距離に対してプロットしたときの傾きから生体の等価減衰係数を求めた。しかし、音圧の対数を取らずに、直接、式(1)あるいは式(2)の指数関数で変化曲線をフィッティングして、等価減衰係数を求めることも可能である。このように様々な方法で等価減衰係数を求めることができる。
次に、本実施形態を具体的に説明する。
第一の光源10と第二の光源20は生体内に導入された光吸収体12に吸収される特定の波長のパルス光を照射する。パルス光はストレス閉じ込め条件を満足するものを用いることが望ましい。
また、これらの光源としてはレーザーが好ましいが、レーザーのかわりに発光ダイオードなどを用いることも可能である。レーザーとしては、固体レーザー、ガスレーザー、色素レーザー、半導体レーザーなど様々なレーザーを使用することができる。
本実施の形態においては、波長依存性を有する光吸収係数値分布を測定するために、光源は単一波長の光のみ発振するものではなく、異なる波長を発振できるものを用いても良い。
そのときの光源としては、発振する波長の変換可能な色素やOPO(Optical Parametric Oscillators)を用いたレーザーなどが使用できる。
使用する光源の波長に関しては、生体内において吸収が少ない700nmから1100nmの領域が好ましい。
比較的生体表面付近の生体組織の光学特性値分布を求める場合は、上記の波長領域よりも範囲の広い、例えば400nmから1600nmの波長領域を使用することも可能である。
なお、各光源が被検体である生体の近くに配置できない場合は、光ファイバなどの光伝送路を用いて、光照射部を生体に導くことも可能である。
上記の図1を用いた説明では、第1の光源10と第2の光源20という2つの光源を用いたがミラーなどの光路変換器を用いて、1つの光源により異なる位置から光照射を行い、音響波のデータを測定してもよい。すなわち、第一の位置から光照射することにより得た第一の距離と、光路変換器により該第一の位置とは異なる位置である第二の位置から光照射することにより得た第二の距離を用いて求めた相対的位置情報から光学特性値分布情報を算出してもよい。
また、3つ以上の光源を用いて音響波のデータを測定すれば、さらに多数点の座標値を得ることができ、より確からしい値を求めることができる点で有益である。
本実施形態の音響波検出器15、25は、光源から生体に照射された光のエネルギーの一部を吸収した生体内の光吸収体から発生する音響波14、24を検出し、電気信号に変換する。これらの音響波検出器としては、圧電現象を用いたトランスデューサー、光の共振を用いたトランスデューサー、容量の変化を用いたトランスデューサーなど音響波信号を検知できるものであれば、どのような音波検出器を用いてもよい。
上記の図1を用いた説明では、2つの光源に対応して2つの音響波検出器を設けているが、1つの音響波検出器で2つの光源からの光照射によって得られる音響波を検出してもよい。
なお、音響波検出器から得られた電気信号が小さい場合は増幅器を用いて、信号強度を増幅することが好ましい。
また、音響波検出器と測定対象である生体物質との間には、音波の反射を抑えるための音響インピーダンスマッチング剤を使うことが望ましい。
本実施形態の信号処理部16、26は、前記音響波検出器からの電気信号を解析し、これにより前記生体の光学特性値分布情報を得ることができる。具体的には、光エネルギー吸収密度分布、光吸収特性値分布、生体の平均的な等価減衰係数等を得ることができる。
信号処理部は、音響波の強さとその時間変化を記憶し、それを演算手段により、光学特性値分布のデータに変換できるものであればどのようなものを用いてもよい。
例えば、オシロスコープとオシロスコープに記憶されたデータを解析できるコンピューターなどが使用できる。
また、上記の図1では、説明の便宜上、2つの信号処理部を設けた例を示しているが、1つの信号処理部あるいは3以上の信号処理部により、光学特性値分布情報を算出してもよい。
なお、光源が複数の波長の光を発生可能で、複数の波長の光を生体に照射する場合は、それぞれの波長に依存して変化する生体内の光学特性値分布を用いて、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することも可能である。
例えば、吸収係数値分布を算出し、それらの値と生体組織を構成する物質(グルコース、コラーゲン、酸化・還元ヘモグロビンなど)固有の波長依存性とを比較することによって、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することも可能である。
光吸収体12としては、生体内における腫瘍、血管、またはこれらに類する生体内における光を吸収する物体が挙げられる。光吸収体12として分子プローブを用いる場合には、一般的にインドシニアングリーン(ICG)などが選択される。ただし、パルス光照射により、周辺の生体物質よりも大きな音響波を発するものであれば、どのような物質を用いてもかまわない。
このような実施形態に示された生体情報イメージング装置を用いることで、従来技術よりも生体内に導入された分子プローブの光学特性分布を正確に、かつ、簡便に画像化することが可能になる。
[実施形態2]
実施形態2では、同時に複数の光源から光照射することにより得られた音圧の時間変化情報から光学特性値分布を算出する構成例について説明する。
図3に、本実施形態における生体情報イメージング装置の構成例を説明する図を示す。
図3において、30は光源、31は生体、32は光吸収体、33はパルス光、34は音響波、35は音響波検出器、36は信号処理部(情報処理部)である。
ここで、n個の光源30(例えば図3では4個)からパルス光を広げて照射したときに、生体31の内にある光吸収体32から発生した音波の音圧Ptotalは次式であらわすことができる。
Figure 2009018153
ここで、Γは光吸収体のグリューナイセン係数、μは光吸収体の吸収係数、Φは光吸収体に吸収された局所的な光量、μeffは生体の平均的な等価減衰係数、Φは光源から生体内に入射した光量である。
また、dは番号iの光源からの光が生体に照射した領域から光吸収体までの距離である。
吸収体のグリューナイセン係数は組織が分かればほぼ一定なので既知であるとすると、音響波検出器による音圧(P)の時間分解計測により、第一の音響波発生源分布、吸収係数(μ)と光量(Φ)の積(第一の光エネルギー吸収密度の分布)を求めることができる。
なお、ここではすべての光源からの照射光量Φを一定とし、光が生体内を平面波のように伝播すると仮定している。
次に図4に示すように、光源30のうちk番目の光源からの光を遮断すると、n−1個の光源30からパルス光が照射される。このパルス光により光吸収体32から発生した音波Pは、次式で表すことができる。
Figure 2009018153
ここで、dはk番目の光源からの光が生体に照射した領域から光吸収体までの距離である。
そして、音圧(P)変化の時間分解計測により、第二の音響波発生源分布や第二の光エネルギー吸収密度分布を求めることができる。
ところで、n個の光源から得た音圧と、n−1個の光源から得た音圧との差は、式(5)と式(6)の差分により求まり、次式で表すことができる。
Figure 2009018153
ここで両辺の対数をとると、式(7)は次式のようになる。
Figure 2009018153
式(8)の左辺は音圧の実測値から決定することができる。また、遮断したk番目の光源からの光が生体に照射した領域と吸収体との距離dは音圧の時間分解測定から決定することができる。したがって、光の照射領域と光吸収体との距離dを横軸とし、音響波の音圧の対数を縦軸としてそれぞれの値を座標値として図5の符号37のようにプロットすることができる。
同様に、(k−1)番目の光源からの光を遮断すれば、n−2個の光源からパルス光が照射され、光吸収体から発生した音波Pk−1が測定される。音波Pと音波Pk−1との差分を求め、遮断した(k−1)番目の光源から照射された光が生体内に入射した領域から光吸収体との距離dk−1を求めれば、図5の符号38のようにプロットすることができる。
例えば、1番目、2番目、3番目の光源(計3個)からの光照射と、1番目、2番目の光源(計2個)からの光照射から得たデータの差分をとることにより符号37のようにプロットすることができる。また、この1番目、2番目の光源(計2個)からの光照射と、1番目の光源(1個)からの光照射から得たデータの差分をとることにより符号38のようにプロットすることができる。
なお、この1番目、2番目の光源(計2個)からの光照射と、1番目の光源(1個)からの光照射から得たデータの差分をプロットし、次いで1番目の光源から得たデータにより更に2個目のプロットを行ってもよい。すなわち、本実施形態の構成では、光源は2個以上設ければよい。
上記のように、図5にプロットされた座標値から最小二乗法などで直線を特定すれば、その直線の傾きから生体の等価減衰係数を求めることができる。このように、生体の平均的な等価減衰係数(μeff)を求めることができれば、式(1)から明らかなように、光吸収体に照射される光量Φを求めることができる。これにより、吸収係数(μ)と光量(Φ)の積である光エネルギー吸収密度の分布を吸収係数分布に変換することができる。さらに、従来の光音響トモグラフィーでは困難であった、生体内の吸収係数分布から、生体組織の構成物質特定や濃度測定を正確に行うこというが可能となる。
なお、今回示した算出例は一例であり、この発明の本質は、光吸収体から発生した音響波から得られた相対的位置情報や音圧の差分を用いて、生体の光学特性値分布情報を算出することである。すなわち、生体の平均的な等価減衰係数(μeff)を求めることができれば、どのような演算手法を用いてもかまわない。
例えば、変化音圧の対数を取らずに、直接、式(7)の指数関数で変化曲線をフィッティングして、等価減衰係数を求めることも可能である。このように様々な方法で等価減衰係数を求めることができる。
次に、本実施形態をより具体的に説明する。
光源30はパルス光を生体に照射するもので、生体の異なる場所を同時に照射できるように複数個所に設けられている。また、少なくとも2つ以上の光源からの光を遮断可能に構成されている。遮断は光源のON/OFFにより実現してもよいし、光源と生体との間に遮光部材を設けてもよい。
なお、光源30としては、実施形態1で説明したものを使用することが可能である。
また、光吸収体32は、生体内における腫瘍、血管、またはこれらに類する生体内における光吸収体である。この光吸収体32は、光エネルギーの一部を吸収して音響波34を発生する。
また、音響波検出器35は、上記した光吸収体32が光のエネルギーの一部を吸収して発生した音響波34を検出し、電気信号に変換する。
また、本実施の形態では、複数の音響波検出器を生体表面近傍に配置させた場合を示しているが、このような配置に限らず、複数の個所で音響波が検知可能に構成されていればよい。
すなわち、複数の個所で音響波を検知できれば同じ効果が得られるため、1個の音波検出器を生体表面上で2次元に走査しても良い。
また、それぞれの音響波検出器は1次元や2次元に検出器が配列したアレイ型であっても良い。
なお、実施形態1で説明した増幅器や音響インピーダンスマッチング剤を用いてもよい。
信号処理部36は、前記音響波検出器からの電気信号を解析し、これにより前記生体の光学特性値分布情報を得ることができる。具体的には、光エネルギー吸収密度分布、光吸収特性値分布、生体の平均的な透過減衰係数等が得られる。
なお、実施形態1で説明したように、光源が複数の波長の光を発生可能で、複数の波長の光を生体に照射する場合は、それぞれの波長に関して、生体内の光学特性値分布によって、生体を構成する物質の濃度分布を画像化することも可能である。
実施形態2で説明した構成によれば、複数の光源から同時に光を照射することで、生体内にある吸収体に照射される光量を増加させることも可能であり、従来よりも大きな音響波信号を得ることができる。また、測定結果の差分情報を用いることで、音響波の生体内の散乱・反射などによる影響などのノイズを低減することが可能になる。この結果、得られた生体内の光学特性値分布は、測定ノイズに影響されなくなり、正確な解析が可能となる。
本発明の実施形態1における生体情報イメージング装置の構成例を説明する図である。 本発明の実施形態1における生体情報イメージング装置で得られる信号を解析した結果の一例を説明する図である。 本発明の実施形態2における生体情報イメージング装置の構成例を説明する図である。 本発明の実施形態2における1つ以上の光源からの光を遮断し、それ以外の光源で同時に生体に照射したときに、光吸収体から発生した音響波信号を検出する状態を説明する図である。 本発明の実施形態2における生体情報イメージング装置で得られる信号を解析した結果の一例を説明する図である。
符号の説明
10 光源
11 生体
12 光吸収体
13 パルス光
14 音響波
15 音響波検出器
16 信号処理部(情報処理部)

Claims (7)

  1. 生体に光照射することにより発生した音響波を用いてイメージングを行う生体情報イメージング装置であって、
    前記生体に光照射する光源と、
    前記光源により照射された光のエネルギーの一部を吸収した前記生体内の光吸収体から発生する音響波を検出する音響波検出器と、
    前記音響波検出器によって検出された電気信号を解析することにより得た、前記光吸収体と前記生体の光照射領域との相対的位置情報と、前記光吸収体から発生した音響波の音圧を用いて、前記生体の光学特性値分布情報を算出する信号処理部と、
    を有することを特徴とする生体情報イメージング装置。
  2. 前記信号処理部は、前記相対的位置情報と前記光吸収体から発生した音響波の音圧の変化から、生体の平均的な等価減衰係数を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  3. 前記光源は2個以上の光源から構成されており、
    前記信号処理部は、第一の光源から光照射することにより得た第一の距離と、該第一の光源とは異なる位置に設けられている第二の光源から光照射することにより得た第二の距離を用いて前記光学特性値分布情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  4. 前記光源から照射される光の光路を変換する光路変換器を有し、
    前記信号処理部は、第一の位置から光照射することにより得た第一の距離と、前記光路変換器により該第一の位置とは異なる位置である第二の位置から光照射することにより得た第二の距離を用いて前記光学特性値分布情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  5. 前記光源は2個以上の光源から構成されており、
    前記信号処理部は、n個の光源を同時に光照射することにより得られた音圧とn−1個の光源を同時に光照射することにより得られた音圧との差を用いて前記光学特性値分布情報を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  6. 前記信号処理部は、前記相対的位置情報と、前記光吸収体から発生した音響波の音圧の対数で表される座標値から特定した直線を用いて、前記生体の平均的な等価減衰係数を算出することを特徴とする請求項1に記載の生体情報イメージング装置。
  7. 前記直線は前記座標値から最小二乗法を用いて特定されることを特徴とする請求項6に記載の生体情報イメージング装置。
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