従って、上記のタイミングに近づくと、遊技者は発展型の表示態様へと切り換えられることを願うと共に、表示部を注視する。しかしながら、長時間の遊技を行った場合には、上記のような演出表示態様が何度も導出されることとなるため、その度に遊技者は表示部を注視しなければならないこととなる。そのため、遊技者にとっての視覚的疲労感が増してしまうおそれがあった。さらには、上記のタイミングに近づくと、意識の上でも著しく集中させられるため、単に目が疲れるのみならず、精神的な疲労感も増してしまい、却って興趣の低下を招くおそれもあった。
本発明は、上述した問題に鑑みてなされたものであって、その目的は、表示手段を備えた遊技機において、遊技者にとっての疲労感を極力低減できるとともに、興趣の飛躍的な向上を図ることのできる遊技機を提供することにある。
上記の目的を達成するために有効な手段を以下に示す。なお、必要に応じてその作用等についても説明する。
手段1.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出する音声発生手段とを備え、前記表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様を導出可能に構成された遊技機であって、
前記演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、
前記音声発生手段は、前記所定演出態様が導出されている間に、順次複数の音声パターンに基づく聴覚的態様を導出可能となっていることを特徴とする遊技機。
手段1によれば、表示手段では視覚的態様により遊技状態が認識させられ、音声発生手段では、聴覚的態様が導出される。また、表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様が導出される。演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、特殊演出表示態様が導出された場合には、遊技者にとって何らかの望ましいことが起こることを期待しつつ遊技を行うことが可能となる。さて、音声発生手段では、前記所定演出態様が導出されている間に、順次複数の音声パターンに基づく聴覚的態様が導出されうる。このため、所定演出態様が導出されているときに発せられる1の音声パターンが遊技者にとって望ましくないものであっても、次に発せられる音声パターンが遊技者にとって望ましい場合、例えばその音声パターンの導出によって特殊演出表示態様に結びつくこと、が起こりうる。この場合、遊技者は、所定演出態様が導出されている場合であっても、音声パターンを通じて特殊演出表示態様の導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、表示態様を注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。
手段2.前記複数の音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段1に記載の遊技機。
手段2によれば、複数の音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、上記作用効果がより奏されやすくなる。
手段3.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出する音声発生手段とを備え、前記表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様を導出可能に構成された遊技機であって、
前記演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、かつ、前記特殊演出表示態様は複数種類用意され、
前記音声発生手段は、前記特殊演出表示態様が導出されているときには、当該特殊演出表示態様に対応する特有の特殊音声パターンを導出するとともに、前記所定演出態様が導出されている間に、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンを含む複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっていることを特徴とする遊技機。
なお、「関連する」とあるのは、遊技者にとって、1の所定音声パターンとそれに特殊音声パターンとが同系列であること、同種のものであること、或いは一貫性をもっていること等のように、何らかのつながりをもっていることを認識できる程度に関連性をもっていればよい。
手段3によれば、表示手段では視覚的態様により遊技状態が認識させられ、音声発生手段では、聴覚的態様が導出される。また、表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様が導出される。演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、特殊演出表示態様が導出された場合には、遊技者にとって何らかの望ましいことが起こることを期待しつつ遊技を行うことが可能となる。また、特殊演出表示態様は複数種類用意されているため、導出された特殊演出表示態様のバリエーションを堪能することができる。さて、音声発生手段では、前記特殊演出表示態様が導出されているときには、当該特殊演出表示態様に対応する特有の特殊音声パターンが導出される。一方で、所定演出態様が導出されている間には、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出され、その中には特殊音声パターンに関連する所定音声パターンも含まれる。従って、所定演出態様が導出されているときに発せられる所定音声パターンが特殊演出表示態様とは関連性のないものであっても、次に発せられる所定音声パターンが特殊演出表示態様に結びつく、特殊音声パターンに関連するものであることが起こりうる。この場合、遊技者は、所定演出態様が導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて特殊演出表示態様の導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、表示態様を注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。
手段4.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出する音声発生手段とを備え、前記表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様を導出可能に構成された遊技機であって、
前記演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、かつ、前記特殊演出表示態様は複数種類用意され、
前記音声発生手段は、前記特殊演出表示態様が導出されているときには、当該特殊演出表示態様に対応する特有の特殊音声パターンを導出するとともに、前記所定演出態様が導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっており、当該所定演出態様が導出されている最後の区間の所定音声パターンは、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンであることを特徴とする遊技機。
手段4によれば、音声発生手段では、前記特殊演出表示態様が導出されているときには、当該特殊演出表示態様に対応する特有の特殊音声パターンが導出される。一方で、所定演出態様が導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出される。また、当該所定演出態様が導出されている最後の区間の所定音声パターンは、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンである。このため、遊技者は、所定演出態様が導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて特殊演出表示態様の導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、表示態様を注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。さらに、そのときどきに発せられている所定音声パターンに基づいて、次に導出される可能性のある特殊音声パターン、ひいては特殊演出表示態様を予測することが可能となる。その結果、上記各作用効果がより確実に奏される。
手段5.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出する音声発生手段とを備え、前記表示手段では、遊技中の所定期間において複数の演出表示体系の中から決定された1の演出表示体系に基づく視覚的態様を導出可能に構成された遊技機であって、
前記演出表示体系には、所定演出表示態様及びそれに引き続く特殊演出表示態様の組合せからなるものが含まれ、かつ、前記特殊演出表示態様は複数種類用意され、
前記音声発生手段は、前記所定演出態様が導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっており、前記特殊演出表示態様が導出されるときには、前記所定演出態様が導出されている最後の区間の所定音声パターンに関連する特殊音声パターンを導出するようになっていることを特徴とする遊技機。
手段5によれば、音声発生手段では、前記所定演出態様が導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出される。そして、特殊演出表示態様が導出されるときには、前記所定演出態様が導出されている最後の区間の所定音声パターンに関連する特殊音声パターンが導出される。このため、遊技者は、所定演出態様が導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて特殊演出表示態様の導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、表示態様を注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。さらに、そのときどきに発せられている所定音声パターンに基づいて、次に導出される可能性のある特殊音声パターン、ひいては特殊演出表示態様を予測することが可能となる。その結果、上記各作用効果がより確実に奏される。
手段6.前記複数の特殊音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段3乃至5のいずれかに記載の遊技機。
手段6によれば、複数の特殊音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、各特殊演出表示態様を区別しやすい。また、各特殊音声パターンに関連する所定音声パターンも互いに区別しやすいものとなる。
手段7.前記複数の所定音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段3乃至6のいずれかに記載の遊技機。
手段7によれば、複数種類の所定音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、特殊演出表示態様をより予測しやすい。
手段8.前記演出表示体系には、所定演出表示態様のみからなるものも含まれていることを特徴とする手段1乃至7のいずれかに記載の遊技機。
手段8によれば、所定演出表示態様が導出されているときから、特殊演出表示態様の導出の有無を、所定音声パターンに基づいてある程度予測することが可能となる。そのため、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができるという作用効果が一層顕著なものとなる。
手段9.前記所定音声パターンの終端が、遊技者に予測可能となるよう設定されていることを特徴とする手段3乃至8のいずれかに記載の遊技機。
ここで、「予測可能」とあるのは、「把握可能」、「推測可能」、「推定可能」、「認識可能」等の文言にも置き換えられ、要するに、所定小節単位で音声パターンが切り換えられる等、遊技者が音声パターンの切換のタイミングを捉えることができる性質を有していればよい。
手段9によれば、所定音声パターンが発せられているときから、その終端が予測可能であるため、所定演出表示態様から特殊演出表示態様へと切換えられるタイミングを予測しやすい。従って、上記各作用効果とも相まって、当該切換タイミング近傍において、無意味に力んでしまったり、集中しすぎてしまうことによる疲労感が生じにくい。結果として、肉体的、精神的な疲労感を低減させることができるという作用効果が一層顕著なものとなる。
手段9.少なくとも前記表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき前記表示手段においてリーチ遊技状態を導出可能に構成され、前記演出表示態様はリーチパターンを含むことを特徴とする手段1乃至8のいずれかに記載の遊技機。
手段9によれば、少なくとも表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態が導出され、また、特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき表示手段においてリーチ遊技状態が導出される。かかる遊技機において、前記演出表示態様はリーチパターンを含んでいるため、遊技者は最もわくわくする演出表示態様による演出を楽しむに際し、上述した各作用効果が奏される。
手段10.前記特殊演出表示態様は、前記所定演出表示態様よりも発展性を有していることを特徴とする手段1乃至9のいずれかに記載の遊技機。
手段10によれば、特殊演出表示態様は、前記所定演出表示態様よりも発展性を有しているため、遊技者は、さらに望ましい状態になることを期待しつつ遊技を堪能することができる。なお、「発展性」とあるのは、遊技者に望ましい状態、あるいは、有利な状態に近づいた状態、前記可能性のより高い状態になる性質を主として指すものである。
手段11.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出可能な音声発生手段とを備え、少なくとも前記表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき前記表示手段においてリーチ遊技状態を導出可能に構成されてなる遊技機であって、
前記複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれ、
前記音声発生手段は、前記所定のリーチパターンが導出されている間に、順次複数の音声パターンに基づく聴覚的態様を導出可能となっていることを特徴とする遊技機。
手段11によれば、表示手段では視覚的態様により遊技状態が認識させられ、音声発生手段では、聴覚的態様が導出される。また、少なくとも表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態が導出される。さらに、特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき表示手段においてリーチ遊技状態が導出される。さて、複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれる。従って、発展型リーチパターンが導出された場合には、表示手段において特定の表示態様となることを大いに期待しつつ遊技を行うことが可能となる。そして、音声発生手段では、所定のリーチパターンが導出されている間に、順次複数の音声パターンに基づく聴覚的態様が導出される。このため、所定のリーチパターンが導出されているときに発せられる1の音声パターンが遊技者にとって望ましくないものであっても、次に発せられる音声パターンが遊技者にとって望ましい場合、例えばその音声パターンの導出によって発展型リーチパターンへの切換に結びつくこと、が起こりうる。この場合、遊技者は、所定のリーチパターンが導出されている場合であっても、音声パターンを通じて発展型リーチパターンの導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、リーチパターンを注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。
手段12.前記複数の音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段11に記載の遊技機。
手段12によれば、複数の音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、上記作用効果がより奏されやすくなる。
手段13.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出可能な音声発生手段とを備え、少なくとも前記表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき前記表示手段においてリーチ遊技状態を導出可能に構成されてなる遊技機であって、
前記複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれ、前記発展型リーチパターンは複数種類用意されているとともに、
前記音声発生手段は、前記発展型リーチパターンが導出されているときには、当該発展型リーチパターンに対応する特有の特殊音声パターンを導出するとともに、前記所定のリーチパターンが導出されている間に、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンを含む複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっていることを特徴とする遊技機。
なお、「関連する」とあるのは、遊技者にとって、1の所定音声パターンとそれに特殊音声パターンとが同系列であること、同種のものであること、或いは一貫性をもっていること等のように、何らかのつながりをもっていることを認識できる程度に関連性をもっていればよい。
手段13によれば、複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれ、発展型リーチパターンは複数種類用意されているため、導出された発展型リーチパターンのバリエーションを堪能することができる。さて、音声発生手段では、前記発展型リーチパターンが導出されているときには、当該発展型リーチパターンに対応する特有の特殊音声パターンが導出される。一方で、所定のリーチパターンが導出されている間に、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンを含む複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出される。従って、所定のリーチパターンが導出されているときに発せられる所定音声パターンが発展型リーチパターンとは関連性のないものであっても、次に発せられる所定音声パターンが発展型リーチパターンに結びつく、特殊音声パターンに関連するものであることが起こりうる。この場合、遊技者は、所定のリーチパターンが導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて発展型リーチパターンの導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、リーチパターンを注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。
手段14.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出可能な音声発生手段とを備え、少なくとも前記表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき前記表示手段においてリーチ遊技状態を導出可能に構成されてなる遊技機であって、
前記複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれ、前記発展型リーチパターンは複数種類用意されているとともに、前記音声発生手段は、前記発展型リーチパターンが導出されているときには、当該発展型リーチパターンに対応する特有の特殊音声パターンを導出するとともに、所定のリーチパターンが導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっており、当該所定のリーチパターンが導出されている最後の区間の所定音声パターンは、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンであることを特徴とする遊技機。
手段14によれば、音声発生手段では、前記発展型リーチパターンが導出されているときには、当該発展型リーチパターンに対応する特有の特殊音声パターンが導出される。一方で、所定のリーチパターンが導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出される。また、当該所定のリーチパターンが導出されている最後の区間の所定音声パターンは、前記特殊音声パターンに関連する所定音声パターンである。このため、遊技者は、所定のリーチパターンが導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて発展型リーチパターンの導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、表示態様を注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。さらに、そのときどきに発せられている所定音声パターンに基づいて、次に導出される可能性のある特殊音声パターン、ひいては発展型リーチパターンを予測することが可能となる。その結果、上記各作用効果がより確実に奏される。
手段15.視覚的態様により遊技状態を認識させるための表示手段と、聴覚的態様を導出可能な音声発生手段とを備え、少なくとも前記表示手段において特定の表示態様となった場合に遊技者に有利な特別遊技状態を導出可能に構成されるとともに、前記特定の表示態様となる前段階にあっては、複数種類のリーチパターンの中から選択された1のリーチパターンに基づき前記表示手段においてリーチ遊技状態を導出可能に構成されてなる遊技機であって、
前記複数種類のリーチパターンには、所定のリーチパターン及びそれに引き続く発展型リーチパターンの組合せからなるものが含まれ、前記発展型リーチパターンは複数種類用意されているとともに、前記音声発生手段は、前記所定のリーチパターンが導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様を順次導出可能となっており、前記発展型リーチパターンが導出されるときには、前記所定のリーチパターンが導出されている最後の区間の所定音声パターンに関連する特殊音声パターンを導出するようになっていることを特徴とする遊技機。
手段15によれば、音声発生手段では、前記所定のリーチパターンが導出されている間に、複数の所定音声パターンに基づく聴覚的態様が順次導出される。そして、発展型リーチパターンが導出されるときには、前記所定のリーチパターンが導出されている最後の区間の所定音声パターンに関連する特殊音声パターンが導出される。このため、遊技者は、所定のリーチパターンが導出されている場合であっても、所定音声パターンを通じて発展型リーチパターンの導出を期待することができる。その結果、従来にはない興趣の向上を図ることができる。また、リーチパターンを注視せざるを得ない傾向にあった従来技術とは異なり、聴覚的態様の導出による補助演出効果により、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができる。さらに、そのときどきに発せられている所定音声パターンに基づいて、次に導出される可能性のある特殊音声パターン、ひいては発展型リーチパターンを予測することが可能となる。その結果、上記各作用効果がより確実に奏される。
手段16.前記複数の特殊音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段13乃至15のいずれかに記載の遊技機。
手段16によれば、複数の特殊音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、各発展型リーチパターンを区別しやすい。また、各特殊音声パターンに関連する所定音声パターンも互いに区別しやすいものとなる。
手段17.前記複数の所定音声パターンは、互いに区別可能なものであることを特徴とする手段13乃至16のいずれかに記載の遊技機。
手段17によれば、複数種類の所定音声パターンは、互いに区別可能なものであるため、発展型リーチパターンをより予測しやすい。
手段18.前記リーチ遊技状態には、所定のリーチパターンのみからなるものも含まれていることを特徴とする手段11乃至17のいずれかに記載の遊技機。
手段18によれば、所定のリーチパターンが導出されているときから、発展型リーチパターンの導出の有無を、所定音声パターンに基づいてある程度予測することが可能となる。そのため、視認による集中の義務感が緩和され、もって遊技者にとっての肉体的、精神的な疲労感を低減させることができるという作用効果が一層顕著なものとなる。
手段19.前記表示装置は、識別情報を変動表示可能な可変表示装置であることを特徴とする手段1乃至18のいずれかに記載の遊技機。
手段20.手段1乃至19のいずれかにおいて、前記「聴覚的態様」に代えて或いは加えて「触覚的態様」とし、前記「音声発生手段」に代えて或いは加えて「触覚態様導出手段(例えばバイブレータ等)」とし、前記「音声パターン」に代えて或いは加えて「触覚パターン」としたこと。
手段21.手段1乃至20のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ遊技機であること。中でも、パチンコ遊技機の基本構成としては、操作ハンドルを備えていてそのハンドル操作に応じて遊技球を所定の遊技領域に発射させ、遊技球が遊技領域内の所定の位置に配置された作動口に入賞することを必要条件として可変表示装置の主表示部において変動表示されている識別情報が所定時間後に確定停止表示されることが挙げられる。また、特別遊技状態発生時には遊技領域内の所定の位置に配置された可変入賞装置が所定の態様で開放されて遊技球を入賞可能とし、その入賞個数に応じた有価価値(景品球のみならず、磁気カードへの書き込み等も含む)が付与されることが挙げられる。
手段22.手段1乃至20のいずれかにおいて、遊技機は回胴式遊技機であること。ここで、回胴式遊技機の構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段を備えた回胴式遊技機」となる。なお、回胴式遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。なお、この場合、可変表示装置は、遊技機本体を画定する本体ボックスに設置される。
手段23.手段1乃至20のいずれかにおいて、遊技機はパチンコ機とスロットマシンとを融合させた遊技機であること。中でも、前記融合させた遊技機の基本構成としては、「複数の識別情報からなる識別情報列(具体的にはリールであり、識別情報はリールに付されたシンボルである)を変動表示(具体的にはリールの回動である)した後に識別情報を確定停止表示する可変表示手段を備え、始動用操作手段(例えば操作レバー)の操作に起因して識別情報の変動が開始され、停止用操作手段(例えばストップボタン)の操作に起因して或いは所定時間経過することにより識別情報の変動が停止され、その停止時の確定識別情報が特定識別情報であることを必要条件として遊技者に有利な特別遊技状態を発生させる特別遊技状態発生手段とを備え、遊技媒体として遊技球を使用するとともに、前記識別情報の変動開始に際しては所定数の遊技球を必要とし、特別遊技状態の発生に際しては多くの遊技球が払い出されるよう構成されてなる遊技機」となる。なお、かかる遊技機にあっては、前記リール等を具備する可変表示手段を可変表示装置として捉えてもよいし、前記リールとは別途設けられ、前記識別情報に対応する(疑似的な対応であってもよい)識別情報を表示可能な表示装置(例えば液晶表示装置)をここにいう可変表示装置として捉えてもよい。
以下に、遊技機としてパチンコ遊技機(以下、単に「パチンコ機」という)を具体化した一実施の形態を、図面に基づいて詳細に説明する。
図1に示すように、パチンコ機1は、外枠2と、その前部に設けられた前面枠3とを備えている。前面枠3は外枠2の一側部にて開閉可能に装着されている。前面枠3の前面側には、ガラス扉枠4が開閉自在に設けられているとともに、ガラス扉枠4の下側において遊技球B(図2参照)を貯留するための上皿5が、上皿5の下方位置において同じく遊技球Bを貯留するための下皿6がそれぞれ設けられている。
前面枠3の前面側の下皿6側方には操作手段としてのハンドル7が設けられており、ハンドル7は図示しない遊技球発射装置に連結されている。また、前面枠3の後側(ガラス扉枠4の奥、外枠2の内側)には、遊技盤8(図2参照)が着脱可能に装着されており、前記遊技球発射装置はこの遊技盤8の上部に向けて遊技球Bを発射する。なお、該遊技球発射装置は、発射制御基板140(図3参照)により制御される。
さらに、前面枠3内部(上皿5の側方)には、遊技の進行に伴い種々の効果音を鳴らしたり、遊技者に遊技状態を音声にて報知するための音声発生手段を構成するスピーカ9が埋設されている。なお、スピーカ9は、音声制御基板130(図3参照)により制御される。
さて、図2に示すように、遊技盤8には、内レール10a及び外レール10bが設けられており、前記遊技球発射装置によって発射された遊技球Bは内レール10a及び外レール10bに沿って遊技盤8の上部に案内される。
遊技盤8の下部には、作動口11及び大入賞口12が設けられている。作動口11は遊技球B用の通路を備えるとともに、その通路入口には羽根13が開閉可能に支持されている。大入賞口12の奥にはシーソー14が設けられているとともに、その右側にはVゾーン15が、左側には入賞通路16がそれぞれ設けられている(左右逆でもよい)。つまり、大入賞口12に遊技球Bが入賞した場合、この遊技球Bはシーソー14によってVゾーン15又は入賞通路16のどちらかへ転がるように振り分けられ、Vゾーン15又は入賞通路16のどちらかを通って導出されるような構成となっている。
大入賞口12の前部には、大入賞口12を開閉するシャッタ17が設けられている。シャッタ17は大入賞口12の側部に設けられた大入賞口用ソレノイド18により作動させられる。詳しくは、大入賞口ソレノイド18が励磁状態となることにより、シャッタ17が略水平に傾き、大入賞口12が開かれる。また、大入賞口ソレノイド18が非励磁状態となることにより、シャッタ17が略垂直状態となり、大入賞口12は閉鎖されるようになっている。
さらに、大入賞口12の一側部には、シーソー用ソレノイド19が設けられている。通常、シーソー用ソレノイド19は非励磁状態となっており、この状態におけるシーソー14はVゾーン15の方へ傾いた状態となっている。つまり、遊技球BがVゾーン15を通過していくような傾きとなっている。また、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となることにより、シーソー14は遊技球Bを入賞通路16に通過させるような傾きとなる。なお、本実施の形態では、シャッタ17の開状態において遊技球Bが1つでもVゾーン15を通過した場合には、シーソー用ソレノイド19が励磁状態となり、シャッタ17が閉じられた場合には、シーソー用ソレノイド19が非励磁状態となるように構成されている。
遊技盤8の中央部分には、表示手段、可変表示装置としての特別図柄表示装置20が組込まれている。特別図柄表示装置20は、液晶ディスプレイ(LCD)装置によって構成され、画面の対角線の長さが約7インチの略長方形状の表示部20B(図6参照)を備えている。また、表示部20Bの周囲には、樹脂製のセンターフレーム20Aが配設されている。
表示部20Bは略矩形状の主表示部20aを備えており、該主表示部20aに複数の図柄列K1〜K3を表示することができるようになっている。本実施の形態において、これらの図柄列としては左図柄列K1、中図柄列K2及び右図柄列K3の3つの図柄列(識別情報列)が挙げられる(図5(a)参照)。但し、図柄列の数としては3つに限られるものではなく、それ以外の数の図柄列が表示されることとしてもよい。
さらに、特別図柄表示装置20の表示部20B(主表示部20a)では、遊技球Bの作動口11への入賞に基づいて、各図柄列K1〜K3の図柄変動表示(本実施の形態においては、スクロール変動表示)が行われるような構成となっている。また、この変動表示中に新たな遊技球Bが作動口11に入賞した場合には、その分の変動表示は、その時点で行われている変動表示の終了後に行われる構成となっている。つまり、変動表示が待機(保留)されることとなる。この保留される変動表示の最大回数は、パチンコ機の機種毎に決められているが、本実施の形態では保留最大回数が4回に設定されている。しかし、保留最大回数は、これに限られるものではない。
表示部20Bの上方には、前述したような図柄の変動表示の保留回数を示す発光ダイオード(LED)からなる保留ランプ24a,24b,24c,24dが組み込まれている。保留ランプ24a〜24dの数は、前述した保留最大回数と同じ(この場合4個)となっている。保留ランプ24a〜24dは、変動表示の保留毎に点灯させられ、その保留に対応した変動表示の実行に伴い消灯させられる。
センターフレーム20Aの上部には、普通図柄表示装置31が併設されている。普通図柄表示装置31は、発光ダイオード(LED)よりなる4つの保留ランプ32と、普通図柄表示部たるLEDよりなる7セグ表示部33とを有している。また、特別図柄表示装置20の左右両側方には、一対の通過ゲート34が配設されており、同通過ゲート34を遊技球Bが通過すると普通図柄表示装置31が作動するような構成となっている。本実施の形態における普通図柄表示装置31は、「0」から「9」までの数字を可変表示して7セグ表示部33にセグメント表示させる。その数字が所定値(本実施の形態では「7」)で停止した場合に、作動口11の羽根13を所定秒数開放させるようになっている。普通図柄表示装置31は、遊技球Bの通過ゲート34の通過回数を4回まで記憶することができ、保留ランプ32でその保留数を表示する。従って、4つの保留ランプ32が点灯している状態で、遊技球Bが通過ゲート34を通過してもカウントされないようになっている。また、保留ランプ32が点灯している限り、遊技球Bが通過ゲート34を通過しなくとも保留数に応じた回数だけ普通図柄表示装置31は作動するようになっている。
さらに、パチンコ機1の複数箇所には、遊技効果を高めるための他の図示しない各種演出用ランプや電飾部材が取付けられている。これらの演出用ランプや電飾部材等(以下単に「ランプ」と称する)の点灯状態(消灯、点灯、点滅等)は、遊技の進行に応じて適宜変えられるようになっている。なお、これらランプは、ランプ制御基板120(図3参照)により制御される。
また、遊技盤8には、遊技者の操作に応じて変化するパチンコ機1の遊技状態を検出するためのスルースイッチ40、作動口用スイッチ41、Vゾーン用スイッチ42及びカウントスイッチ43等の各種センサがそれぞれ取付けられている。スルースイッチ40は、遊技球Bの通過ゲート34の通過を検出するものであり、作動口用スイッチ41は、遊技球Bの作動口11への入賞を検出するものであり、Vゾーン用スイッチ42は、遊技球Bの大入賞口12のうちのVゾーン15への入賞を検出するものであり、カウントスイッチ43は、遊技球Bの大入賞口12への入賞を検出するものである。
さて、本実施の形態では、各スイッチ40〜43の検出結果に基づき、各ソレノイド18,19、特別図柄表示装置20、各保留ランプ24a〜24d、スピーカ9、普通図柄表示装置31(保留ランプ32及び7セグ表示部33)、羽根13等をそれぞれ駆動制御するため制御装置(主基板)50が設けられている。
主基板50は、主たる制御を司るためのものであって、読み出し専用メモリ(ROM)、中央処理装置(CPU)、ランダムアクセスメモリ(RAM)等を備えている。ROMは所定の制御プログラムや初期データを予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種演算処理を実行する。RAMはCPUによる演算結果を図柄乱数バッファ、図柄乱数エリア、停止図柄エリア等に一時的に記憶する。なお、主基板50はパチンコ機1の裏側の図示しない基板ボックス内に封印された状態で装着されている。
また、RAMは、後述する特別遊技状態としての大当たり状態の発生を決定するための乱数カウンタをも備えている。この乱数カウンタは、乱数更新処理により、所定(例えば「0」〜「299」)の範囲で、例えば2ms毎に、1カウントずつ更新される。本実施の形態では、遊技球Bが作動口11に入賞し、それが作動口用スイッチ41にて検出されたときに(保留最大回数時は除く)、前記乱数カウンタの値が所定値、例えば「7」であった場合に、大当たり状態が発生させられるようになっている。
上記CPU、ROM及びRAMは、バスラインを介して互いに接続されている。図3のブロック図に示すように、バスラインは、主基板50のインターフェイス50aにも接続されており、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して表示制御基板110のインターフェイス61や他の装置と接続されている。また、インターフェイス50aは、コネクタ及びケーブル等を介して作動口スイッチ41等の各種センサに接続されている。すなわち、主基板50は、作動口スイッチ41等からインターフェイス50aを介して入賞信号等を入力するとともに、インターフェイス50aを介して表示制御基板110や他の入出力装置(他の制御基板を含む)へ制御データ等の各種動作コマンドを出力し、各ソレノイド等の各種アクチュエータ及び各制御基板を制御する。
さて、本実施の形態では、特別図柄表示装置20の表示部20Bにおける各種表示制御は、主たる制御を行う主基板50ではなく、主として特別図柄表示装置20の表示制御基板110において行われるように構成されている。なお、表示制御基板110は、特別図柄表示装置20に組み込まれた状態となっている。
さらに、本実施の形態においては、各種(演出用の)ランプの点灯、点滅制御については、主としてランプ制御基板120において行われ、スピーカ9から発せられる音声の制御については、主として音声制御基板130において行われる。また、前記遊技球発射装置における遊技球Bの発射制御についても、主基板50ではなく、発射制御基板140において行われるような構成となっている。
ここで、本実施の形態における表示制御を行う表示制御基板110の電気的構成について、図3のブロック図に従って説明する。同図に示すように、表示制御基板110は、主基板50から送られてくるコマンドを順次受信するインターフェイス61と、プログラムROM62に記憶された制御プログラム及び各種の情報に基づいて、各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成するCPU63と、CPU63での処理結果等を一時的に記憶するワークRAM64と、CPU63で生成された画面構成情報を記憶するビデオRAM65と、ビデオRAM65に記憶された画面構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを取り出し、そのデータを画面構成情報に書き込むことにより各種遊技状態における表示画像を生成するVDP67とを備えている。そして、生成された表示画像は表示部(液晶ディスプレイ)20Bへ出力される。
インターフェイス61は、主基板50から送信されてくるコマンド(指令)を受信する。また、それらのコマンドは、CPU63によってワークRAM64に設けられた図示しないコマンドバッファ領域に記憶される。
CPU63は、プログラムROM62に記憶された制御プログラムに従って動作する。具体的には、前記コマンドを監視して、該コマンドに応じたタスクを生成し、ワークRAM64に記憶する。そのタスクを実行することで、ワークRAM64内に各種遊技状態(通常変動やリーチ演出や大当たり報知等)において表示される表示画像の画面構成情報を生成し、この画面構成情報をビデオRAM65に書き込む。なお、画面構成情報は、表示部(液晶ディスプレイ)20Bの垂直操作信号(VSYNC)ごとに生成される。
ワークRAM64には、主基板50からのコマンドを記憶するための前記コマンドバッファ領域をはじめ、生成されたタスクが記憶されるタスクバッファ領域や、画像構成情報(通常変動時やリーチ状態時の図柄画像の指示や、その配置位置や表示優先順位等)を一括してビデオRAM65に書き込むために各種情報が記憶されるスプライトチェーン領域(いずれも図示略)が設定される。
ビデオRAM65は、前記画像構成情報を記憶するとともに、VDP67で生成される表示画像のデータを記憶するメモリである。ビデオRAM65には、表示部20Bに表示される主として一画面分の表示画像のデータを記憶する記憶領域である第1フレームメモリ65aと第2フレームメモリ65bが設けられており、CPU63が生成した画像構成情報並びにVDP67で生成される表示画像のデータを交互に記憶することができるような構成となっている。
画像データROM66は、表示部20Bに表示される図柄や背景画像等の各種画像データを記憶するメモリである。前記画像データには、図柄や背景画像等の例えば形状、サイズ、模様、配色、色調等を定めた図柄や背景画像等を生成するために必要な各種情報が含まれている。
VDP67は、表示画像の画像生成処理を行う画像データプロセッサである。つまり、VDP67は、ビデオRAM65に記憶された画像構成情報に基づいて、画像データROM66に記憶されている画像データを読み出し、前記画像データに含まれる情報を前記画像構成情報に書き込むことにより、表示部20Bに表示可能な表示画像を生成する。そして、生成した表示画像を表示部20Bに出力する。
さらに詳しくは、図4に示すように、VDP67は、CPU63から送られてくる各種コマンドやデータを受信するインターフェイス67aと、インターフェイス67aから送られる各種コマンドやデータに基づいてビデオRAM65に記憶された画像構成情報を読み出し、該画像構成情報に基づいて表示画像を生成する画像生成部67bと、表示画像のカラー情報を格納するパレットRAM67cとから構成されている。
インターフェイス67aから各種コマンドやデータを受け取った画像生成部67bは、ビデオRAM65の第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶された画像構成情報を読み出す。その画像構成情報に基づいて画像データROM66から画像データを読み出し、前記画像データに含まれる各種情報を該画像構成情報に書き込む。同時に、前記画像データに対応するカラー情報をパレットRAM67cから取得し、前記画像構成情報に書き込む。これにより、カラー情報に基づく配色を施した表示画像が生成される。
同時に、画像生成部67bは、前記書き込みが行われていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bに記憶されている表示画像のデータを読み出し、表示部(液晶ディスプレイ)20Bに出力する。この際、表示画像のデータはRGB信号で出力され、このRGB信号に基づいて、色調(色、彩度、輝度、コントラストなど)等が制御されて表示部(液晶ディスプレイ)20Bに表示される。また、表示画像のデータが出力され、何もデータが記憶されていない第1フレームメモリ65a又は第2フレームメモリ65bには、新たな画像構成情報が書き込まれる。なお、画像生成部67bにおいて生成される表示画像は、図柄及び背景画像用等の複数のレイヤによって構成されており、これらを重ね合わせ、主として1画面分の表示画像として生成している。
パレットRAM67cは、複数種類のカラー情報を設定した複数種類のカラーパレットを保持しており、画像データに含まれるカラー情報に応じたカラーパレットを画像生成部67bに与えるものである。ここで、カラーパレットを与えるとは、例えば、パレットRAM67cに格納されたカラーパレットの格納アドレスを画像生成部67bに与えることを意味している。なお、カラー情報は、原色例えば赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の基本色情報を組み合わせた配合割合等によって、定められているものである。
ここで、特別図柄表示装置20の表示部20Bにおいて、遊技状態中等に表示される表示画像の構成について具体的に説明するとともに、その表示態様を基に大当たり状態、リーチ状態、外れ状態等についても説明する。
特別図柄表示装置20の表示部20Bの主表示部20aには、図5(a)に示すように、森の中の景色を表す背景画像が表示され、その前側に位置するように、各図柄列K1〜K3が表示されるようになっている。各図柄列K1〜K3は、図5等に示すように、それぞれ複数種類かつ複数個の識別情報としての図柄70A〜70I及び外れ図柄70Jによって構成されている。外れ図柄70Jを除く各図柄70A〜70Iは、それぞれ各種果実や葉の絵と「1」〜「9」の数字との組合せによって構成されている(勿論、各種絵柄、各種文字のみ、或いは、数字や文字に各種絵柄が組合わさったものを図柄として使用してもよい)。これらの図柄70A〜70Iは、左図柄列21については降順に、中、右図柄列22,23については基本的には昇順にそれぞれ配列されている。これらの図柄70A〜70Iは、特別遊技図柄としての大当たり図柄、外れリーチ図柄及び外れ図柄のいずれかになりうる(これらについては後述する)。
また、外れ図柄70Jは「どんぐり」のマークによって構成されており、基本的には前記図柄70A〜70I間に配置される。さらに、当該外れ図柄70Kは、その名のとおり、大当たり図柄になることはなく、外れ図柄にのみなりうる。但し、「1」と「9」の図柄70A,70Iの間には、外れ図柄70Jの代わりに、「4」の図柄70Dが配置されている。かかる配置構成により、「1」と「9」の所謂ダブルリーチが発生可能となっているとともに、後述する大当たり図柄が偶数と奇数との間で均等に生じうるようになっている。
各々の図柄列K1〜K3においては、表示される図柄70A〜70Jが、上から下方向へと移動するかのごとく表示される。なお、各図柄列K1〜K3において、図柄70A〜70Jの配列順序をランダムに変更し変動表示させたり、図柄70A〜70Jの数を適宜増減させたり、1つの図柄列に同じ図柄を複数個表示したり、図柄70A〜70Jの変動表示態様、例えばスクロール変動表示や差換変動表示等を適宜変更したりしてもよい。
さて、上述したように変動表示される各図柄列K1〜K3の各図柄70A〜70Jは、所定時間経過後、主表示部20aの大当たりラインL1〜L5上に停止表示される。このとき、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄の中から1つが選択された上で、前記大当たりラインL1〜L5上に停止表示される。なお、停止図柄とは、各図柄列K1〜K3が図柄変動を停止したときに確定表示される図柄である。また、本実施の形態では、図柄変動は、左図柄列K1、右図柄列K3、中図柄列K2の順に停止させられる。
次に、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態について説明する。図5(c)は、主表示部20aにおける大当たり状態発生時の画面を示す図である。同図に示すように、大当たり図柄は、通常遊技状態からリーチ遊技状態(リーチ状態)を経た後、遊技者に有利な特別遊技状態としての大当たり状態を発生させるための図柄である。詳しくは、全ての図柄列K1〜K3の変動が停止させられたとき、表示されている図柄70A〜70Iの組合せが、予め定められた大当たりの組合せ、すなわち、同一種類の図柄70A〜70Iが大当たりラインL1〜L5に沿って並んでいるときの同図柄70A〜70Iの組合せとなる場合がある。この組合せを構成する図柄が「大当たり図柄」である。
本実施の形態では、上中下の横ラインL1,L2,L3及び斜めの2本のラインL4,L5によって大当たりラインL1〜L5が構成されている(5ラインと称される)。大当たりの組合せが成立すると、特別電動役物が作動し(大入賞口4が開かれ)、遊技者にとって有利な大当たり状態の到来、すなわち、より多くの景品球を獲得することが可能となる。(例えば図5(c)では下段のラインL3において「7」「7」「7」の図柄70Gが揃って停止表示されている)。
本実施の形態では、一旦大当たり状態が発生すると、大入賞口12の開放後、(1)遊技球Bが大入賞口12への10個入賞すること、(2)約29.5秒が経過すること、のいずれか一方の条件が満たされた時点で大入賞口12が閉鎖される。この大入賞口12の開閉のサイクルが遊技球BのVゾーン15への入賞を最大で所定回数(例えば16回:16ラウンド)繰り返されることとなる。
また、リーチ状態とは、大当たり直前の状態をいう(もちろん大当たり状態に至らない場合もある)。図5(b)に示すように、リーチ状態には、右図柄列K3の図柄変動が、前記大当たりラインL1〜L5上において左図柄列K1の停止図柄と同一種類の図柄で停止する状態が含まれる。
上記のリーチ状態には、中図柄列K2の図柄変動が、最終的に左・右両図柄列K1,K3の停止図柄と同一種類の図柄(大当たり図柄)で停止して大当たり状態になるもの以外にも、異なる種類の図柄(これを「外れリーチ図柄」という)で停止して、大当たり状態とならないもの(以下、「外れリーチ状態」という)が含まれる。さらには、中図柄列K2の図柄変動が一旦停止した後(停止しかけた後)、全図柄列(或いは一部の図柄列)が変動し、その後全図柄列K1〜23の図柄70A〜70Jが停止するような場合(再変動リーチ、全回転リーチとも称される)も含まれる。
上記リーチ状態において、演出表示体系を構成するリーチパターンとしては、中図柄列K2の図柄70A〜70Jが通常変動時と同様に単にスクロールする「ノーマルリーチ」の外に、種々のリーチパターンが設定されている。これらリーチパターンのうち、「ノーマルリーチ」以外のリーチパターンは、いわゆる「スーパーリーチ」、「スペシャルリーチ」、「プレミアムリーチ」と称されるものである。「スーパーリーチ」の演出が行われた場合には、「ノーマルリーチ」の場合に比べて、大当たり状態が発生する期待値(大当たり期待値)が高くなるように設定されている。また、「スペシャルリーチ」の演出が行われた場合には、「スーパーリーチ」の場合に比べて、大当たり期待値が高くなるように設定されている。さらに「プレミアムリーチ」は、滅多に見ることのできないリーチとして位置づけられているものであって、該リーチ演出が行われた場合には、極めて高い確率で大当たり状態が発生しうるよう構成されている。
これらのリーチパターンは、図12に示すリーチ種別決定カウンタCVに基づいて決定される。より詳しくは、リーチ種別決定カウンタCVについても、乱数更新処理により、所定(例えば「0」〜「999」)の範囲で、例えば2ms毎に、1カウントずつ更新され、リーチ遊技状態が導出されるときに、このリーチ種別決定カウンタCVの値が読み出され、その値に基づいたリーチ演出が行われるようになっている。同図に示すように、本実施の形態では、「スーパーリーチ」として、図柄がゆっくりと変動する「スローリーチ」、「リス」が表示されることにより演出が行われる「リスリーチ」、「ももんが」が表示されることにより演出が行われる「ももんがリーチ」が設定されている。さらに、「スペシャルリーチ」として、「スローリーチ」よりもさらに図柄がゆっくりと変動する「超ロングスローリーチ」、「リス群」が表示されることにより演出が行われる「リススペシャルリーチ」、「ももんが」が駆け上がるかのように表示されることにより演出が行われる「ももんがスペシャルリーチ」が設定されている。なお、「プレミアムリーチ」としては、「リス」及び「ももんが」が表示されることにより演出が行われる「リスももんがリーチ」が設定されている。
但し、本実施の形態では、上記のような「スーパーリーチ」「スペシャルリーチ」の演出が行われる場合には、まず、所定のリーチパターン、所定演出表示態様を構成する「ノーマルリーチ」演出が行われた後、所定タイミングで発展型リーチパターン、特殊演出表示態様を構成する「リスリーチ」演出、「ももんがリーチ」演出等が実行されるようになっている。
また、これらの各リーチは、外れリーチ時と大当たり時とで出現確率(実際に演出の行われる確率)が異なるようになっている。より詳しくは、大当たり時には、「スペシャルリーチ」や「スーパーリーチ」の演出が実行される確率が高く設定されており、「ノーマルリーチ」の演出が実行される確率が非常に低く設定されている。逆に、外れリーチ時には、「ノーマルリーチ」の演出が実行される確率が非常に高く設定されている。
また、各「スーパーリーチ」や「スペシャルリーチ」の種類によっても、大当たりの期待値が異なるように設定されている。例えば、「スーパーリーチ」でも、「スローリーチ」の演出が実行される場合に比べて、「リスリーチ」の演出が実行される場合の方が大当たりの期待値が高く設定され、さらに「ももんがリーチ」の演出が実行される場合の方が大当たりの期待値が高く設定されている。さらに、「スペシャルリーチ」でも、「超ロングスローリーチ」の演出が実行される場合に比べて、「リススペシャルリーチ」の演出が実行される場合の方が大当たりの期待値が高く設定され、さらに「ももんがスペシャルリーチ」の演出が実行される場合の方が大当たりの期待値が高く設定されている。
なお、本実施の形態では、図6,7に示すように、表示部20Bは、上述した図柄70A〜70Jが変動表示される主表示部20aのみならず、副表示部20bをも備えている。より詳しくは、表示部20Bは、略長方形状のワイド画面を有しており、対角線の長さがおよそ7インチに設定されている。前記主表示部20aは、略長方形状に形成されており、対角線の長さがおよそ6インチに設定されており、表示部20Bのほぼ中央位置に設けられている。そして、表示部20Bから主表示部20aを除いた部分が副表示部20bとなっている。さらに、副表示部20bは、リスRC(図8(a)参照)を表示可能な表示領域CSと、表示対象が表示されることのない非表示領域NSとからなっている。また、副表示部20bの非表示領域NSは、常に真っ黒な画像が表示されるようになっているとともに、表示領域CSも、通常は前記非表示領域NSと同様真っ黒な画像が表示され、「リスリーチ」等の演出が行われる場合に限って表示領域CSにリスRCが表示されるようになっている。
さらに、副表示部20bのうち、前記表示領域CSを除く部分は、センターフレーム20Aで覆われている。本実施の形態におけるセンターフレーム20Aは木目模様を呈しており、これにより主表示部20aに森の背景画像が表示された場合に渾然一体感が付与されるようになっている。このような構成により、遊技者にとっては、あたかもセンターフレーム20Aの内側に主表示部20aが配されており、それとは別に副表示部20bの表示領域CSを確保するための表示画面が設置されているかの如く視認されるようになっている。なお、センターフレーム20Aのうち、前記表示領域CSに対応する部位には、透明な窓部が設けられており、表示領域CSに表示されるリスRCは、前記窓部を介して視認可能となっている。
また、図7に示すように、センターフレーム20Aの上部には、枝葉をモチーフとした一対の開閉部材OPが設けられている。当該開閉部材OPは、図示しない開閉部材用ソレノイドによって開閉可能に軸支されており、通常は、略一直線状になるよう閉鎖状態に維持されている(図5(b),(c)等参照)。また、前記ソレノイドが励磁状態とさせられることにより、同図に示すように開閉部材OPが下方に開かれるようになっている。開閉部材OPは、後述する「ももんがリーチ」等の演出が行われるに際してのみ開閉制御されるようになっている。
但し、このような構成は、あくまでも表示演出を盛り上げるための補助演出を導出するためのものであって、副表示部20bや開閉部材OPを設けない構成としても何ら差し支えない。
次に、上記のように構成されたパチンコ機1における各制御部の主たる動作について説明する。
まず、作動口用スイッチ41からの検出信号に基づき、遊技球Bが作動口11へ入賞した旨が主基板50によって認識された場合の制御処理について説明する。
主基板50が遊技球Bが作動口11へ入賞した旨を検出した場合、そのことに基づいて、主基板50は、対応する保留ランプ24a〜24d(例えば、それまで2つの保留ランプ24a及び24bの2つの保留ランプが点灯されていた場合には3つ目の保留ランプ24c)を点灯させ、保留カウンタの値を「1」ずつインクリメントする。但し、保留ランプ24a〜24dが全て点灯している場合は除かれる。
また、主基板50は、内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ、リーチ種別決定カウンタCV等の各カウンタの値を各乱数エリアに格納する。そして、所定のタイミングにおいて対応する保留ランプ24a〜24dを消灯させるとともに、保留カウンタの値をデクリメントし、各エリア等に格納されたデータに基づき図柄変動を実行する。
このとき、主基板50は、当該変動に際し、指令としてのコマンドを特別図柄表示装置20の表示制御基板110をはじめ、ランプ制御基板120、音声制御基板130等へと出力(送信)する。さて、当該コマンドには、(1)変動開始から所定時間後に図柄70A〜70Jを確定停止表示させる旨の時間情報及び各リーチパターンに代表される変動パターンからなるパターン情報、並びに、(2)いかなる図柄70A〜70Jで確定表示させるかという図柄情報が含まれる。ここで、図柄情報としては、大当たり図柄、外れリーチ図柄、外れ図柄が含まれ、これらは、上述した内部乱数カウンタ、大当たり図柄カウンタ、外れリーチ図柄カウンタ、外れ図柄カウンタ等に基づいて決定されるものである。
本実施の形態における上記コマンドは、2バイト構成からなっており、順次連続的に表示制御基板110等へと送信される。2バイト構成からなるコマンドのうち、先頭の1バイト目は、これからいかなる情報が送信されてくるかというキーワード情報によって構成されている。また、後半の1バイトは、具体的な指示内容に該当するパターンコード等の内容情報によって構成されている。
例えば、本実施の形態において、まず最初に送信されるコマンドはパターン情報である。この場合、1バイト目は、これからパターン情報(時間情報及び変動パターンを示唆する)が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、「00」、「01」等のパターンコード情報により構成されている。ここで、「00」、「01」等のパターンコード情報は、図柄の変動時間を例えば「10秒」とする、或いは、「30秒」とするといった内容を示唆する時間情報と、どのような変動パターン(又は変動パターン群のうちいずれか)を実行するといった変動パターンを示唆する情報とからなる。
続いて送信されるのは図柄情報である。すなわち、本実施の形態のように左→右→中の順に3つの図柄列K1〜K3の図柄が確定させられる場合においては、まず、パターン情報に続いて2番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから左図柄列K1の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。また、3番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから右図柄列K3の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。併せて、4番目に送信されるコマンドたる図柄情報として、1バイト目は、これから中図柄列K2の図柄情報が送信される旨のキーワード情報により構成され、2バイト目は、確定表示される図柄を示唆するパターンコード情報により構成されている。このように、確定図柄に関する3つの表示情報がたて続けに送信される。すなわち、1回の図柄変動に際して、2バイト構成からなるデータが1バイトずつ送信されることにより、合計8(1×2+3×2)回のデータ送信が行われることとなる。
なお、上記実施の形態では、左、右、中の各図柄列K1〜K3に対応した図柄情報が送信されることとなっているが、例えば8つの図柄を確定表示させる必要がある場合には、1×2+8×2=18回のデータ送信が行われるといった具合に、図柄数を適宜変更した場合であっても適用することができる。
また、本実施の形態では、コマンド(一群のコマンド)が、表示制御基板110に対してのみならず、ランプ制御基板120、音声制御基板130にも同期して出力されるようになっている(厳密な意味で全く同時でなくてよい)。勿論、このときに出力されるコマンドは、表示制御基板110に出力されるコマンドに対応したものであることが望ましい(場合によっては対応していなくてもよい)。これに対し、図柄変動に関する一群のコマンド(1回の図柄変動に際して送られてくるデータ群)を受信した表示制御基板110は、特別図柄表示装置20の表示部20Bで表示する表示画像(主表示部20aにおける背景画像及び図柄画像、並びに、副表示部20bの表示領域CSにおけるキャラクタ画像等)を順次生成する。
さらに、表示制御基板110は、当該コマンドに基づき図柄変動を開始するとともに、変動停止に至るまでの間、前記変動パターンに基づく種々の演出を行う。当該演出としては、例えばリーチ演出が主として挙げられる。
すなわち、上記コマンドのうち、パターン情報に基づき、表示制御基板110のCPU63は、テーブルを参酌して、上述した各変動パターンの中から所定のパターンを選択決定するとともに、当該決定したパターンに基づく演出を、変動開始から確定表示までの間、別途設定された時間データの秒数分だけ実行する。さらにその後、主基板50側のCPUは、自身が有するタイマに基づき、前記所定時間に応じたタイミングで、表示制御基板110に対し、確定コマンドを出力する。
一方、表示制御基板110のCPU63は前記一旦停止からさらに所定時間後において(時間情報に基づく変動を完了した時点で)、前記図柄情報に応じた図柄を確定停止表示させる。このとき、結果的に前記出力された確定コマンドに同期して、図柄70A〜70Jが確定停止表示させられることとなる。同様に、ランプ制御基板120、音声制御基板130の各CPUも、前記タイミングにおいて、ランプ演出、音声演出を確定停止させる。
なお、本実施の形態では、変動パターンに関し、リーチ演出以外の演出に関しても、上記と同様に変動パターン情報に盛り込まれた上で制御が行われる。リーチ演出以外の演出としては、すべり変動、再変動、リーチ予告、スーパーリーチ予告、大当たり予告等の演出が挙げられる。ここで、「予告」とあるのは、演出によって、所定の遊技状態が発生しやすくなることを示唆可能であればよい、或いは、演出によって所定の遊技状態の発生率に影響が生じるという趣旨であって、所定の遊技状態が発生しない場合があっても差し支えない(示唆)。このように、本実施の形態では、主基板50によって主たる制御が司られ、該主基板50からのコマンドに基づいて、表示制御基板110によって表示制御が司られ、ランプ制御基板120によってランプ制御が司られ、音声制御基板130によって音声制御が司られることとなっている。これにより、主基板50の負担軽減が図られている。
次に、本実施の形態において、表示制御基板110により実行される表示制御の内容について説明する。主基板50から表示制御基板110に対し、図柄変動を行うべくコマンドが出力されると、表示制御基板110側では、図柄変動を開始させる。該変動に際しては、上述したように、表示される図柄70A〜70Jが上から下方向へと移動しているかの如く変動表示される。そして、各図柄列K1〜K3に対応する図柄70A〜70Jが、左図柄列K1、右図柄列K3、中図柄列K2の順で確定停止表示させられる。ここで、本実施の形態では、いわゆる5ラインを採用しているため、各図柄列K1〜K3毎に3つずつの図柄70A〜70Jが表示された上で確定停止されることとなる。つまり、主表示部20a上には、合計9つの図柄70A〜70Jが確定停止表示させられる。
さて、全図柄列K1〜K3の図柄70A〜70Jの確定停止表示に至るまでの間、リーチ状態が発生することがあり、前記コマンドによっては上述した「ノーマルリーチ」、「スーパーリーチ」、「スペシャルリーチ」、「プレミアムリーチ」の演出が行われる場合がある。
ここでは、代表的な「スペシャルリーチ」たる「リススペシャルリーチ」及び「ももんがスペシャルリーチ」の演出表示態様について、その前段階たる「リスリーチ」演出、「ももんがリーチ」演出及び「ノーマルリーチ」演出を含めて説明する。
まず、図8,9に基づいて「リススペシャルリーチ」の演出表示態様について説明する。すなわち、前記図柄変動を行うべく表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「リススペシャルリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合において、表示制御基板110側で行われる処理内容について詳述する。この場合においては、表示制御基板110のCPU63により、各図柄列K1〜K3の図柄70A〜70Jの変動が開始させられる。
そして、変動開始から所定時間経過後において、まずは左図柄列K1の図柄変動速度がそれまでの変動速度よりも遅くされた後、図5(b)に示すように、所定の図柄70A〜70Jにて停止させられる(図では、下段に「7」の図柄70Gが停止表示されている)。続いて、左図柄列K1と同様、右図柄列K2の図柄変動速度が遅くさせられ、その後停止させられる(図では左図柄列K1と同様、下段に「7」の図柄70Gが停止表示されている)。この時点(中図柄列K2は未だ変動中)で、リーチ状態が発生するのであるが、かかるタイミング以降において、CPU63により、次のような制御が行われる。
すなわち、所定時間の間、中図柄列K2についてスクロール変動表示が実行される。本実施の形態では、これがノーマルリーチの演出に相当する。(なお、表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「ノーマルリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合には、かかる演出を行った後、所定タイミングで中図柄列K2の図柄70A〜70Jを停止表示させる。)
続いて、図8(a)に示すように、所定の発展タイミングにおいて、CPU63により、副表示部20bの表示領域CSにリスRCが表示されるとともに、該リスRCがあたかも家の窓から顔を覗かせているような表示制御が行われる。次に、リスRCが表示領域CSに表示されたままの状態で、図柄70A〜70Jや背景を揺動させる等の制御が行われる(もちろんこのような制御を行わないこととしてもよい)。
そして、引き続き図8(b)に示すように、リスRCが移動するかのよう表示制御が行われる。より詳しくは、リスRCが家から飛び出し、それまで表示されていた副表示部20bの表示領域CSから主表示部20aへと連続的に移るかのような表示制御が行われる。また、この移動の一時期においては、副表示部20b及び主表示部20aの双方にリスRCの一部が表示されることとなる。
次に、図8(c)に示すように、主表示部20aに表示されたリスRCが、未だ変動中の中図柄列K2の図柄70A〜70Jを必死になって止めようとするかの如く演出表示が行われる。なお、この場合において、当り図柄70A〜70Iが近づいたときに、さらに図柄70A〜70Jの変動速度を遅くしたり、さらにリスRCがより必死な表情になるような表示制御を行うこととしてもよい。本実施の形態では、これがリスリーチ(スーパーリーチ)の演出に相当する。(なお、表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「リスリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合には、かかる演出を行った後、所定タイミングで中図柄列K2の図柄70A〜70Jを停止表示させる。)
その後、引き続き、未だ変動中の中図柄列K2の図柄70A〜70Jを前記リスRCが必死になって止めようとするかの如く演出表示が行われるとともに、所定の発展タイミングにおいて、前記副表示部20bの表示領域CSに大勢のリス(以下、「リス群RCS」と称する)が表示されるとともに、該リス群RCSがあたかも家の窓から顔を覗かせているような表示制御が行われる。
次に、前記一匹のリスRCが移動してきたときと同様に、図9(a)に示すように、リス群RCSが移動するかのよう表示制御が行われる。より詳しくは、前記リス群RCSが家から飛び出し、それまで表示されていた副表示部20bの表示領域CSから主表示部20aへと連続的に移るかのような表示制御が行われる。また、この移動の一時期においては、副表示部20b(表示領域CS)及び主表示部20aの双方にリス群RCSの一部が表示されることとなる。つまり、リス群RCSのうち何匹かは表示され、残りの何匹かは主表示部20aに表示される。
続いて、図9(b)に示すように、主表示部20aに表示されたリス群RCSが、それまで表示されていたリスRCとともに未だ変動中の中図柄列K2の図柄70A〜70Jを必死になって止めようとするかの如く演出表示が行われる。そして、その後、予め定められた図柄70A〜70Jにて、中図柄列K2が確定停止表示させられる。このように、「リススペシャルリーチ」の演出表示が導出される。
次に、図10〜図11に基づいて「ももんがスペシャルリーチ」の演出表示態様について説明する。すなわち、前記図柄変動を行うべく表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「ももんがスペシャルリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合において、表示制御基板110側で行われる処理内容について詳述する。この場合においても、上記同様、表示制御基板110のCPU63により、各図柄列K1〜K3の図柄70A〜70Jの変動が開始させられ、変動開始から所定時間経過後において、まずは左図柄列K1が所定の図柄70A〜70Jにて停止させられ、所定の大当たりラインL1〜L5上に右図柄列K2が前記左図柄列K1と同じ図柄70A〜70Jにて停止させられる。この時点(中図柄列K2は未だ変動中)で、リーチ状態が発生するのであるが、かかるタイミングにおいて、CPU63により、次のような制御が行われる。
すなわち、所定時間の間、中図柄列K2についてスクロール変動表示が実行される。本実施の形態では、これがノーマルリーチの演出に相当する。(なお、表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「ノーマルリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合には、かかる演出を行った後、所定タイミングで中図柄列K2の図柄70A〜70Jを停止表示させる。)
続いて、図10(a)に示すように、所定の発展タイミングにおいて、CPU63により、図示しない開閉部材用ソレノイドが制御されて開閉部材OPが開放させられる。これとともに、図10(b)に示すように、主表示部20aの上方から下方に向けて、かつ、画面奥部から画面手前側にももんがMCが飛来するかのような表示制御が行われる。
主表示部20aに表示されたももんがMCは、主表示部20aの左上部又は右下部に移動表示制御され、この時点で開閉部材OPが閉鎖される。図10(c)に示すように、左上部にももんがMCが移動した場合には、例えば次のような表示演出が行われる。すなわち、図11(a)に示すように、左上部に表示されていたももんがMCが高速変動中の中図柄列K2の所定の図柄70A〜70Iに飛び移るかの如く演出表示が行われる。本実施の形態では、これがももんがリーチ(スーパーリーチ)の演出に相当する。(なお、表示制御基板110に対し出力されるコマンドに、「ももんがリーチ」演出を行う旨の情報が含まれていた場合には、かかる演出を行った後、所定タイミングで中図柄列K2の図柄70A〜70Jを停止表示させる。なお、この場合、その後ももんがMCは、例えば図11(b)に示すように、画面奥方へ飛んでいくかのように表示される。)
その後、ももんがMCが所定の図柄70A〜70Iに飛び移った後、所定の発展タイミングで、図11(c)に示すように、一旦停止された中図柄列K2の図柄70A〜70Jが再度変動表示されるとともに、あたかもももんがMCが図柄70A〜70Jをよじ登っていくかのような演出表示が行われる。そして、その後、予め定められた図柄70A〜70Jにて、中図柄列K2が確定停止表示させられる。このように、表示制御基板110では、主基板50から出力されるコマンドに応じて、表示部20Bの表示制御が実行される。
さて、本実施の形態では、表示制御基板110のみならず、音声制御基板130においても、前記主基板50からのコマンドに応じた音声制御を実行するようになっている。すなわち、音声制御基板130は、主基板50から出力されるコマンドに応じて、スピーカ9から発せられる音声(例えばメロディ)の制御を司るためのものであって、ROM、CPU、RAM等を備えている。ROMは所定の音声制御プログラム、メロディデータ等を予め記憶しており、CPUはROMの制御プログラム等に従って各種処理を実行する。
ここで、ROMに記憶されているメロディデータ(音声パターン)について説明する。本実施の形態においては、ノーマルリーチパターン、上記3種類のスーパーリーチパターン、及び、それらに対応する3種類のスペシャルリーチパターンが用意されているが、各リーチパターンには、互いに区別可能な特有のメロディデータが対応づけられている。
より詳しくは、図13(a),(b)に示すようにノーマルリーチ(のみ)が実行される場合、表示部20Bでのノーマルリーチ演出に伴って、まずは「スロー系リーチ」に関連するメロディが発せられる。より詳しくは、音声制御基板130のCPUは、リーチ発生タイミングたるタイミングt0において、「メロディA1」を発するよう制御する。そして、最初の発展タイミングt1よりも前段階において、中図柄列K2の図柄70A〜70Jの停止に伴って、該「メロディA1」を停止させる。
また、「スロー系」のスーパーリーチ(スローリーチ)及びスペシャルリーチ(超ロングスローリーチ)について言及すると、スローリーチが導出される場合、図13(c)に示すように、まず、前記ノーマルリーチのみが導出される場合と同様、表示部20Bではノーマルリーチ演出が導出されるとともに、この間「メロディA1」を発するよう制御する。そして、最初の発展タイミングたるタイミングt1以降において、表示部20Bではスーパーリーチたるスローリーチ演出が導出されるとともに、該スローリーチに対応する「メロディA2」を発するよう制御する。また、超ロングスローリーチが導出される場合、図13(d)に示すように、次の発展タイミングたるタイミングt2以降において、表示部20Bではスペシャルリーチたる超ロングスローリーチ演出が導出されるとともに、該超ロングスローリーチに対応する「メロディA3」を発するよう制御する。
さらに、「リス系」のスーパーリーチ(リスリーチ)及びスペシャルリーチ(リススペシャルリーチ)について言及すると、リスリーチが導出される場合、図13(e)に示すように、まず、前記ノーマルリーチのみが導出される場合と同様、表示部20Bではノーマルリーチ演出が導出されるとともに、この間「メロディA1」を発するよう制御する。そして、最初の発展タイミングたるタイミングt1以降において、表示部20Bでは引き続きノーマルリーチ演出が導出される一方で、「リス系」の「メロディB1」を発するよう制御する。この時点で、遊技者は、表示部20Bではノーマルリーチ演出が行われているものの、発せられるメロディに基づき、「リス系」のスーパーリーチ演出が行われることを期待しうる。そして、次の発展タイミングたるタイミングt2以降において、表示部20Bではリスリーチ演出が導出されるとともに、この間「メロディB2」を発するよう制御する。
また、リススペシャルリーチが導出される場合、図13(f)に示すように、次の発展タイミングたるタイミングt3以降において、表示部20Bではスペシャルリーチたるリススペシャルリーチ演出が導出されるとともに、該リススペシャルリーチに対応する「メロディB3」を発するよう制御する。
併せて、「ももんが系」のスーパーリーチ(ももんがリーチ)及びスペシャルリーチ(ももんがスペシャルリーチ)について言及すると、ももんがリーチが導出される場合、図13(g)に示すように、まず、前記ノーマルリーチのみが導出される場合と同様、表示部20Bではノーマルリーチ演出が導出されるとともに、この間「メロディA1」を発するよう制御する。そして、最初の発展タイミングたるタイミングt1以降において、表示部20Bでは引き続きノーマルリーチ演出が導出される一方で、「リス系」の「メロディB1」を発するよう制御する。さらに、次の発展タイミングたるタイミングt2以降において、表示部20Bでは依然としてノーマルリーチ演出が導出される一方で、「ももんが系」の「メロディC1」を発するよう制御する。この時点で、遊技者は、表示部20Bではノーマルリーチ演出が行われているものの、発せられるメロディに基づき、「ももんが系」のスーパーリーチ演出が行われることを期待しうる。そして、さらに次の発展タイミングたるタイミングt3以降において、表示部20Bではももんがリーチ演出が導出されるとともに、この間「メロディC2」を発するよう制御する。
また、ももんがスペシャルリーチが導出される場合、図13(h)に示すように、さらにまた次の発展タイミングたるタイミングt4以降において、表示部20Bではスペシャルリーチたるももんがスペシャルリーチ演出が導出されるとともに、該ももんがスペシャルリーチに対応する「メロディC3」を発するよう制御する。なお、プレミアムリーチについてのここでの説明は省略することとする(プレミアムリーチ特有のメロディを発する等してもよい)。
ここで、本実施の形態では、「メロディA1」「メロディA2」「メロディA3」は、旋律が同種であって、順にオクターブが高くなってゆく等、互いに強い関連性を持っている。従って、聞き手(遊技者)にとっては「メロディA1」を聞けば、「メロディA2」「メロディA3」のスロー系(スローリーチ、超ロングスローリーチ)が咄嗟に連想されるよう構成されている。同様に、「メロディB1」「メロディB2」「メロディB3」についても、互いに強い関連性を持っており、聞き手(遊技者)にとって「メロディB1」を聞けば、「メロディB2」「メロディB3」のリス系の発展型リーチ(スローリーチ、超ロングスローリーチ)が咄嗟に連想されるよう構成されている。さらには、「メロディC1」「メロディC2」「メロディC3」についても、互いに強い関連性を持っており、聞き手(遊技者)にとっては「メロディC1」を聞けば、「メロディC2」「メロディC3」のももんが系の発展型リーチ(ももんがリーチ、ももんがスペシャルリーチ)が咄嗟に連想されるよう構成されている。
また、「スロー系」の「メロディA1」「メロディA2」「メロディA3」、「リス系」の「メロディB1」「メロディB2」「メロディB3」、「ももんが系」の「メロディC1」「メロディC2」「メロディC3」は、互いに固有性(特有性)を有しており、遊技者にとって区別ができるように構成されている。例えば、「メロディA1〜A3」、「メロディB1〜B3」、「メロディC1〜C3」はそれぞれ全く別の曲によって構成されている。
一方で、ノーマルリーチ演出に対応して発せられる「メロディA1」「メロディB1」「メロディC1」については区間(切換ポイント)が明確に把握できるとともに、切換があった場合でも違和感がないように構成されている。
さらに、各発展タイミングは、各メロディの切れ目(例えばメロディAがある曲の一部のフレーズである場合、メロディAの最後は、所定小節の区切れ部分)に相当するように設定されている。
このような構成下、本実施の形態によれば、リーチ遊技状態になった場合、まずは表示部20Bにおいて「ノーマルリーチ」演出が行われる。このとき、スピーカ9からはまず、「メロディA1」が発せされる。そして、スローリーチ演出が導出される場合には最初の発展タイミングたるタイミングt1で、発せられるメロディが「メロディA2」に切り換えられる。また、タイミングt1以降においてもノーマルリーチ演出が継続される場合には、「リス系」の「メロディB1」へと切り換えられる。本実施の形態では、この時点で、「リス系」或いは「ももんが系」のスーパーリーチ、或いはスペシャルリーチ演出へと発展することが明らか(図13(e)〜(h)参照)となるため、遊技者は、表示部20Bでは依然としてノーマルリーチ演出が行われているものの、発せられるメロディに基づいて、発展演出が行われることを把握でき、わくわくしながら、かつ、悠々と遊技を行うことができる。また、発展することが明らかであるため、発展タイミング等に近づくにつれて無意味に表示部20Bに集中したりしなくて済む。このため、度重なる集中により視覚的、精神的に疲労感が生じるおそれのあった従来技術とは異なり、度重なる集中による疲労感の増大といった不具合を抑制することができる。
さらに、リスリーチ演出が導出される場合には次の発展タイミングたるタイミングt2で、発せられるメロディが「メロディB2」に切り換えられる。また、タイミングt2以降においてもノーマルリーチ演出が継続される場合には、「ももんが系」の「メロディC1」へと切り換えられる。本実施の形態では、この時点で、「ももんが系」のスーパーリーチ、或いはスペシャルリーチ演出へと発展することが明らか(図13(g),(h)参照)となるため、遊技者は、表示部20Bでは依然としてノーマルリーチ演出が行われているものの、発せられるメロディに基づいて、期待度の高い発展演出が行われることを把握でき、わくわくしながら、かつ、悠々と遊技を行うことができる。また、上記同様、発展することが明らかであるため、度重なる集中による疲労感の増大といった不具合をより一層抑制することができる。
さらに、実際に表示部20Bにおいて「ノーマルリーチ」演出が導出されている段階からいかなる系列のリーチに発展しうるかを予測可能であるため、遊技にさらなる面白味が付与され、より一層の興趣の飛躍的な向上を図ることができる。
特に、本実施の形態では、「リス系」及び「ももんが系」の発展型リーチが主表示部20aとは別の表示領域CSや開閉部材OPに関連して導出される。また、上記「メロディB1」或いは「メロディC1」が発せられたような場合には、当該発展をある程度予測することができる。従って、主表示部20a以外の部位を視認していても、発展型リーチパターンの導出を認識することができる。その結果、さらに面白味が増すこととなる。
尚、上記実施の形態の記載内容に限定されず、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、発展することなく「ノーマルリーチ」演出が行われるのみの場合には、前記「メロディA1」のみが発生させられる構成となっているが、「ノーマルリーチ」演出が行われるのみの場合であっても、疑似的に「メロディB1」や「メロディC1」等が発せられるようにしてもよい。また、ノーマルリーチ特有の「メロディD1」が発せられるようにしてもよい。
(b)上記実施の形態では、スロー系の発展型リーチが導出される場合「メロディA1」に引き続いて「メロディA2」が、「メロディB1」に引き続いて「メロディB2」が、「メロディC1」に引き続いて「メロディC2」がそれぞれ発せられるようになっているが、特定条件が成立した場合には、「メロディA1」に引き続いて「メロディB2」が発せられたり、「メロディB1」が発せられたにもかかわらず「スローリーチ」演出が導出されたりしてもよい。このように構成することで、遊技者はそのような意表をつかれた演出態様に驚きを覚え、面白味が一層増す。
(c)上記実施の形態では「スペシャルリーチ」「プレミアムリーチ」なる概念を設定しているが、かかるリーチを省略してもよい。すなわち、リーチパターンとして「ノーマルリーチ」と「スーパーリーチ」とが設定されている構成であっても適用可能である。
(d)また、「ノーマルリーチ」演出なる概念のない場合にも適用することもできる。例えば、リーチ状態が始まったとたんに「リスリーチ」の演出が行われ「メロディB2」が発せられることとしてもよい。この場合、「リススペシャルリーチ」の演出が行われる場合には、「メロディB3」が発せられ、「ももんがリーチ」に切り換えられる場合には「メロディC2」が発せられる等の構成が考えられる。
(e)上記実施の形態では特に言及していないが、ハンドル7内等にバイブレータ等の触覚態様導出手段を設置しておき、上記音声パターンに代えて或いは加えて、触覚パターンが導出される構成としてもよい。
(f)「メロディA1」「メロディA2」「メロディA3」等の関連性について、上記実施の形態では、旋律が同種であって、順にオクターブが高くなってゆく等構成することで関連性を持たせるようにしているが、他の設定により関連性を持たせることとしてもよい。例えば、順にハーモニーが加わってゆく構成としてもよいし、順にペースが変更されてゆく(速くなったり、遅くなったり)構成としてもよいし、同曲が所定の小節単位で切り換えられる構成としてもよいし、同一、同種或いは近似した曲同士で音色が切り換えられる(例えば男性の声から女性の声に切り換えられる)構成としてもよい。
(g)音声としては、メロディに限定されるものではない。例えば、犬等の動物の鳴き声であってもよいし、楽器の音であってもよいし、乗り物の音でもよいし、打音、信号音等であってもよい。
(h)上記実施の形態ではリーチパターンの発展型への切換について具体化しているが、リーチパターンに代えて、或いは加えて予告パターンの発展型への切換について具体化することもできる。
(i)上記実施の形態のような5ラインタイプのものでなくてもよい。例えば、いわゆる2ラインタイプ(例えば上下の横方向の大当たりラインがあるもの)や、3ラインタイプ(例えば上中下の横方向の大当たりラインがあるもの)のパチンコ機であってもよい。
(j)特別図柄表示装置20としては、上述した液晶ディスプレイ以外にも、CRT、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管等を用いてもよい。
(k)上記実施の形態とは異なるタイプのパチンコ機等にも適用できる。例えば、大当たり図柄が表示された後に所定の領域に遊技球を入賞させることを必要条件として特別遊技状態となるパチンコ機として実施してもよい。また、表示部のないパチンコ機(例えば大羽根等の変動入賞装置やクルーンといった役物が搭載されているタイプや、いわゆる多くのチューリップが搭載されているタイプ等)にも応用できる。また、パチンコ機以外にも、アレパチ、雀球、スロットマシン、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機等の各種遊技機として実施することも可能である。なお、スロットマシンは、例えばコインを投入して図柄有効ラインを決定させた状態で操作レバーを操作することにより図柄が変動され、ストップボタンを操作することにより図柄が停止されて確定される周知のものである。この場合、遊技媒体はコイン、メダル等が代表例として挙げられる。
また、パチンコ機とスロットマシンとが融合した遊技機の具体例としては、複数の図柄からなる図柄列を変動表示した後に図柄を確定表示する可変表示手段を備えており、遊技球打出用のハンドルを備えていないものが挙げられる。この場合、所定の操作(ボタン操作)に基づく、所定量の遊技球の投入の後、例えば操作レバーの操作に起因して図柄の変動が開始され、例えばストップボタンの操作に起因して或いは所定時間経過することにより図柄の変動が停止され、その停止時の確定図柄がいわゆる大当たり図柄であることを必要条件として遊技者に有利な大当たり状態が発生させられ、遊技者には、下部の受皿に多量の遊技球が払い出されるものである。
(l)上記実施の形態では、図柄列として、左・中・右の3つの図柄列K1,K2,K3を採用しているが、2つ以下、或いは4つ以上の図柄列により構成してもよい。また、停止順序も上記実施の形態のものに何ら限定されるものではない。
(m)上記実施の形態では、例えば、スローリーチ演出が導出されている状態から、超ロングスローリーチ演出が導出される発展タイミングと、ノーマルリーチ演出が導出されかつ「メロディB1」が発せられている状態から、リスリーチ演出が導出される発展タイミングとを同じタイミングt2としたが、必ずしも同じである必要はない。同様に、リスリーチ演出が導出されている状態から、リススペシャルリーチ演出が導出される発展タイミングと、ノーマルリーチ演出が導出されかつ「メロディC1」が発せられている状態から、ももんがリーチ演出が導出される発展タイミングとを同じタイミングt3としたが、必ずしも同じである必要はない。
(n)また、タイミングt0からタイミングt1までの時間、タイミングt1からタイミングt2までの時間、タイミングt2からタイミングt3までの時間、タイミングt3からタイミングt4までの時間は、必ずしも同じである必要はなく、適宜設定可能である。
1…パチンコ機、8…遊技盤、9…音声発生手段を構成するスピーカ、11…作動口、12…大入賞口、20…表示手段、可変表示装置としての特別図柄表示装置、20B…表示部、20a…主表示部、20b…副表示部、50…主基板、63…表示制御基板のCPU、110…表示制御基板、130…音声制御基板、K1…左図柄列、K2…中図柄列、K3…右図柄列、B…遊技媒体としての遊技球。