JP2008545820A - 油分封入 - Google Patents
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Abstract
本発明によると、
(a)油相、
(b)25℃における測定で、0.1重量%の水溶液が15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有する水溶性乳化ポリマーと、
(c)水溶性被膜形成ポリマーと、
を含み、前記水溶性乳化ポリマーが前記水溶性被膜形成ポリマーと異なる固体封入物が提供される。
(a)油相、
(b)25℃における測定で、0.1重量%の水溶液が15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有する水溶性乳化ポリマーと、
(c)水溶性被膜形成ポリマーと、
を含み、前記水溶性乳化ポリマーが前記水溶性被膜形成ポリマーと異なる固体封入物が提供される。
Description
本出願は、油相、水溶性乳化ポリマー、及び水溶性被膜形成ポリマーを含む封入物、前記封入物の製造方法、及び前記封入物を含む製品に関する。
ゴム類、環状オリゴ糖類、及びデンプン類など他の材料中への香料など疎水性活性成分の封入は、例えば封入した物質の遅延放出を目的に既知であり、例えばEP0303461号を参照されたい。従って、封入活性成分は、遅延放出効果を達成するためあらゆる製品―このような製品の例としては、香水、粉おしろい、及びデオドラントなどの化粧品;粉末洗剤、及び布地柔軟化シート及びワイプ製品などの布地処置製品が挙げられ、化粧品又は衛生品用途(例えば、乳幼児ケア製品で)に用いられる―に採用することができる。
いくつもの理由から、活性成分の封入にデンプン類を用いることが多い。これは、第一にデンプン類は安全で、低刺激かつ環境に優しい、例えば、トウモロコシ、小麦、米、及びイモ類に含まれる天然由来成分である。従ってこれらを使用することにより、安全な天然由来材料を含む製品に対する消費者の高まる嗜好を満たす。第二にデンプン類は、特に化粧品分野の消費者製品に対し、泡立ちの改善、質感の向上、適用時における優れた感触、及び適用後の感触の向上などの感覚的特性を有利にすることができる。
一方、未加工非変性の天然由来デンプンは、美的かつ機能的性能が乏しい。従って通常は変性され、物理的に変性してもよい。一般には、冷水への分散性や冷所での処理性の付与を目的にデンプンを「前ゼラチン化」する。また、より高い疎水性を付与し、粘度安定性、及び高応力及び剪断力への許容度を高めるための、封入目的に用いるデンプン類の化学的変性も標準的に実施される。疎水変性は、時間のかかる複雑で経済性の悪い手法となり得る。従って、疎水変性されていないデンプン中に活性成分を封入する、簡単な方法を見出すことが有利となるであろう。
本発明の第1の態様によれば、
(a)油相と、
(b)水溶性乳化ポリマーであって、前記水溶性乳化ポリマーの0.1重量%水溶液が、25℃で測定された場合に、15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有するポリマーと、
(c)水溶性被膜形成ポリマーと、
を含み、前記水溶性乳化ポリマーが前記水溶性被膜形成ポリマーと異なる固体封入物が提供される。
(a)油相と、
(b)水溶性乳化ポリマーであって、前記水溶性乳化ポリマーの0.1重量%水溶液が、25℃で測定された場合に、15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有するポリマーと、
(c)水溶性被膜形成ポリマーと、
を含み、前記水溶性乳化ポリマーが前記水溶性被膜形成ポリマーと異なる固体封入物が提供される。
本発明の第2の態様によれば、本発明の前記第1の態様による固体封入物の製造方法が提供され、前記方法は以下の工程を含む。
(A)高分散相(HIP)水中油型エマルションを形成する工程であって、HIP相エマルションが、
(i)0.25重量%〜7重量%の水溶性乳化ポリマー、
(ii)60重量%超過、好ましくは70重量%〜90重量%の油相、及び
(iii)水を含む前記エマルションを形成する工程と、
(B)水溶液の5重量%〜40重量%の前記水溶性被膜形成ポリマーを含む、水溶性被膜形成ポリマー水溶液を形成する工程、
(C)工程AのHIPエマルションと工程Bの水溶液とを混合し、水溶性予備混合物を形成する工程と、
(D)工程Cの水溶性予備混合物を乾燥し、前記封入物の10重量%以下の水を含む固体封入物を形成する工程と、
を含む方法。
(A)高分散相(HIP)水中油型エマルションを形成する工程であって、HIP相エマルションが、
(i)0.25重量%〜7重量%の水溶性乳化ポリマー、
(ii)60重量%超過、好ましくは70重量%〜90重量%の油相、及び
(iii)水を含む前記エマルションを形成する工程と、
(B)水溶液の5重量%〜40重量%の前記水溶性被膜形成ポリマーを含む、水溶性被膜形成ポリマー水溶液を形成する工程、
(C)工程AのHIPエマルションと工程Bの水溶液とを混合し、水溶性予備混合物を形成する工程と、
(D)工程Cの水溶性予備混合物を乾燥し、前記封入物の10重量%以下の水を含む固体封入物を形成する工程と、
を含む方法。
本発明の第2の態様の方法により得られる固体封入物も、本発明の一部を構成する。
本発明の第3の態様によると、0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.10重量%〜12重量%、より好ましくは0.10重量%〜5重量%の本発明の第1の態様の封入物を含む洗濯用製品、特に顆粒状洗剤又は布地柔軟化シートが提供される。
本発明の第4の態様によると、0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.10重量%〜12重量%、より好ましくは0.10重量%〜5重量%の本発明の第1の態様の封入物を含むパーソナルケア製品、特に固形石鹸又は制汗性組成物が提供される。
本明細書は、本発明を特定して指摘し明白に請求する特許請求にて結論とするが、次の好ましい実施形態の説明を添付図面と関連して読むことにより、本発明を更によく理解できると考えられている。
本明細書の全ての重量、測定値及び濃度は、特に指定のない限り、組成物全体に関して25℃で測定される。
特に指示のない限り、本明細書で言及する組成物の割合は全て、組成物全体(すなわち、存在する構成成分全ての和)の重量百分率であり、また全ての比は重量比である。
特に指示のない限り、全て、重合体分子量は数平均分子量である。
特に指定されない限り、本文内で参照する文献の出典すべての内容全体を本明細書に参考として組み込む。
実際に測定した値の特定の例が提示されている場合を除いて、本明細書で参照する数値は「約」という語により修飾されていると考えるべきである。
本発明の発明者らは、驚くべきことに、エマルションを安定化させるとされる水溶性乳化ポリマーを用いて、油相を高分散相型エマルション(O/W HIP又はHIPE)として配合し、次いでHIPエマルションを加水分解デンプンなどの水溶性被膜形成ポリマーと混合することにより、油相を非変性デンプンなどの水溶性被膜形成ポリマー内に封入できることを発見した。混合後、混合物を例えばスプレー乾燥又は押出成形により乾燥し、油相、水溶性乳化ポリマー、及び水溶性被膜形成ポリマーを含む固体封入物を形成する。以下に記載するように、固体封入物が実質的に無水であることが望ましい。
本発明の第1の態様による封入物は、油相を含む。前記油相は、周囲条件で液体の任意の水不混和性材料;周囲条件で固体であり、融点が100℃未満でかつ溶融すると水不混和性液体を形成する任意の材料;このような材料の混合物を含んでいてよい。
前記油相に関して本明細書で使用するとき、「水不混和性」という用語には、ヒルデブランド溶解度パラメータが約209〜502kJ/m2(5〜12cal/cc)である材料が包含される。前記溶解度パラメータは、一分子から広がる全ての引力の和と定義される。ファン・デル・ワールス力の合計をヒルデブランド溶解度パラメータと言い、これは、沸点とMWデータを用いたヒルデブランド方程式を用いて計算され得る。ヒルデブランド溶解度パラメータの計算方法及びコンピュータプログラムは、C.D.ヴォーン(C.D. Vaughan)により、「化粧品化学者雑誌(J. Cosmet. Chem.)」36巻、319〜333ページ(1985年9月/10月号)に開示される。好ましくは、用語「水不混和性」は更に、標準温度及び気圧下における脱イオン水への溶解度が0.1%未満である材料に関する。
油相中に含まれる材料は、任意の極性を有してもよく、脂肪族又は芳香族炭化水素、エステル、アルコール、エーテル、カーボネート、フルオロカーボン、シリコーン、フルオロシリコーン、ビタミンEなどの油溶性活性剤及びその誘導体、及びこれらの混合物から成る群から選択してもよい。
油相中に存在していてよい固体材料としては、ろう(waxes)が挙げられる。本明細書で使用するとき、「ろう」という用語には、天然及び合成のろうが包含される。天然ろうの部類としては、蜜蝋、ラノリン、セラックろう及びイボタろう(Chinese insect wax)のような動物ろう;カルナウバ、キャンデリラ、ヤマモモ及びサトウキビのような植物ろう;セレシン及びオゾケライトのような鉱ろう;微晶ろう及びペトロラタムのような石油化学製品ろうが挙げられる。合成ろうの部類としては、エチレン性ポリマー及びポリオールエーテル−エステル類、塩化ナフタレン類及びフィッシャー・トロプシュろうが挙げられる。より詳細には、レンプ化学百科事典(Roempp Chemie Lexikon)、ゲオルグ・ティエメ出版社(Georg Thieme Verlag)、シュトゥットガルト、第9版、1995年「ろう(Wachse)」の欄を参照のこと。
溶解ろうを含む油相中に含まれる材料は、0.005cm2/s(0.5cst)〜15,000cm2/s(1,500,000cst)、好ましくは0.005cm2/s(0.5cst)〜10,000cm2/s(1,000,000cst)、より好ましくは0.005cm2/s(0.5cst)〜3500cm2/s(350,000cst)の範囲の粘度を有することが有利である。粘度は、25℃において、TEスピンドルを装着したブルックフィールド(Brookfield)RVTヘリパス(Heliopath)粘度計を用い回転数0.5rad/s(5rpm)で測定する(材料が25℃で液体でない場合は、完全に液化する温度で測定を行う)。
本発明による油相は、20℃で測定するとき2〜14の範囲である誘電率を有する。油相の誘電率は、好ましくは3〜10、より好ましくは6〜10である。誘電率が高くなるほど、材料の極性がより高くなる傾向がある。
本実施形態によると、油相には、油相の誘電率が定義した範囲内である1以上の油類を含んでもよい。油相は、封入物の20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%を構成してもよい。
本発明の第1の態様による封入物は、水溶性乳化ポリマーを含む。水溶性乳化ポリマーの0.1重量%水溶液は、25℃で測定するとき15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有する。この表面張力の範囲内において、有利な乳化特性が認められる。
本明細書で使用する時、乳化ポリマーに関して使用する場合の用語「水溶性」は、以下の「溶解度試験法」で定義される水溶性を有する乳化ポリマーを意味する。
本明細書で使用する時、用語「乳化ポリマー」は、界面活性特性を持ち、特定の化学的性質に依存されない―広く異なる化学的性質を有するポリマーを用いて良い―ポリマーを包含する。
本発明による水溶性乳化ポリマーは、少なくとも1000ダルトンの分子量を持つのが有利である。なぜならこの分子量を下回ると、結果として生じる封入物が肌触りなどの官能性、及び安定性に乏しくなる可能性があるからである。肌触り及び安定性は分子量が高くなるにつれて向上するのであって、本発明の水溶性乳化ポリマーは分子量が7500ダルトンを超える、より好ましくは9000ダルトンを超える、さらに好ましくは10,000ダルトンを超える。
前記乳化ポリマーの分子量は、有利には、100キロダルトンを超えない。この点を超え、特に、プロセス中通常使用される乳化ポリマーの濃度であって、内部の油相が当該エマルションの80重量%超の濃度で存在する場合に、水相の粘度が乳化を妨げるレベルに達することがある。
本発明で使用されてよい非限定例の水溶性乳化ポリマーとしては、ISP社(ISP Corp.)から「ガネックス(Ganex)P904」として商品化されているブチル化ポリビニルピロリドンのような、アルキル化ポリビニルピロリドン;クラリアント社(Clariant A.G.)から「アリストフレックス(Aristoflex)PEA」として商品化されている製品のようなポリプロピレングリコールテレフタレートを包含する、テレフタレートポリエステル類;ISP社(ISP Corp.)から「EZスパース(EZスパース(EZ Sperse))」として商品化されている製品に包含されるようなポリ(メチルビニルマレイン酸ナトリウム塩)のモノブチルエステルを包含する、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)ナトリウム塩のモノアルキルエステル類;ISP社(ISP Corp.)から「アクアフィックス(Aquafix)FX64」として商品化されている製品に包含されるような、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルコポリマー;ISP社(ISP Corp.)から「スタイレーゼ(Styleze)W20」として商品化されている製品に包含されるような、(3−ジメチルアミノプロピル)−メタクリルアミド/3−メタクリロイルアミドプロピル−ラウリル−ジメチル−アンモニウムクロライド;ダウ・コーニング社(Dow Corning Corp)から「DC193」として商品化されている製品のような、peg−12ジメチコンが挙げられる。
極めて有利には、水溶性被膜形成ポリマーは任意のエチレンオキシド基を含まない。更に有利には、水溶性被膜形成ポリマーはアルコキシル化されていない状態で、任意のポリグリセロールを含まない。なぜならば、処理中に水溶液を乾燥し本封入物を生成することが難しいと証明され得るからである。水溶性被膜形成ポリマー中に存在するこのような部分を有する不都合な点としては、スプレー乾燥機の側面に粒子状封入物の代わりにべたっとした付着物が生じる可能性があり、特にスプレー乾燥中に顕著である。理論に束縛されるものではないが、特にこのようなエチレンオキシド基、しかし一般にはアルコキシル化基及びポリグリセロール基は、水との水素結合可能であり、それにより水分蒸発の速度が低下すると考えられる。上記物質の内、アリストフレックス(Aristoflex)PEAはプロピレンオキシド基を含むがエチレンオキシド基を含まず、DC193はエチレンオキシド及びプロピレンオキシド基の両方を含む。
本明細書で使用するとき、前記水溶性乳化ポリマーに関する「アルコキシル化されていない」という用語は、アルコキシ基を含まないポリマー、すなわち分子中にもポリマー主鎖中にも−OR基(ここで、Rはアルキル部分を包含する)がないか、又はそれらにも他の場所にもペンダントとしての−OR基がないポリマーを意味する。本明細書で使用する時、用語「エチレンオキシド」又はEOは−OC2H4−を意味し、「プロピレンオキシド」又はPOは−OC3H6−を意味する。
水溶性乳化ポリマーは、封入物の0.1〜12重量%、好ましくは0.5〜8重量%、より好ましくは0.5〜5重量%を構成してもよい。
本発明の第1の態様による封入物は、水溶性乳化ポリマーとは異なる水溶性被膜形成ポリマーを含む。この点において、単語「異なる」は、水溶性被膜形成ポリマーが水溶性乳化ポリマーと同一でないことを意味し、好ましくは水溶性被膜形成ポリマーが水溶性乳化ポリマーと同一の化学分類に属さないことを意味する。ある実施形態において、水溶性被膜形成ポリマーは水溶性乳化ポリマーではなく、及び/又は水溶性被膜形成ポリマーは水溶性乳化ポリマーではない。
本明細書で使用する時、被膜形成ポリマーに関して使用する場合の用語「水溶性」は、以下の「溶解度試験法」で定義される水溶性を有する被膜形成ポリマーを意味する。
本明細書で使用する時、水溶性被膜形成ポリマーに関する用語「被膜形成」は、ポリマーが乾燥(すなわち水に限定されない溶媒の除去)及び/又は固化の結果、液体から固体の状態へ変化する能力を有することを意味する。更なる詳細は、「凝固・被膜形成(Verfestigung, Filmbildung)」の定義及び関連定義により、ドイツ工業規格DIN55945に定められる。
有利には本発明の被膜形成ポリマーは架橋されず、より有利には架橋されていない直鎖又は分枝鎖ポリマーを含む。極めて有利には、本発明による被膜形成ポリマーは、1キロダルトン〜500,000キロダルトン、好ましくは1キロダルトン〜100,000キロダルトンの分子量を有する。
本発明による被膜形成ポリマーは、疎水変性デンプンの使用を避けることが本発明の目的であるため、該材料を含まない。
本発明により用いることのできる水溶性被膜形成ポリマーの非限定的例には、アラビアゴムなどの天然ゴム類;デキストラン化又は加水分解デンプン類;ポリビニルアルコール;デキストリン及びマルトデキストリンなどの植物性糖類;コハク酸デンプン、置換コハク酸デンプン、リノール酸デンプン、及び置換リノール酸デンプンからなる群から選択できる置換ジカルボン酸の非ゼラチン化デンプン酸エステルなどの変性デンプン類;これらの混合物が挙げられる。
水溶性被膜形成ポリマーは、封入物の5〜60重量%、好ましくは30〜50重量%を構成してもよい。更に有利には、封入物中の油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比は1:3〜2:1の範囲内である。存在する油分量が油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比が1:3未満となる場合、油相周囲の封入「外殻」は、外力及びその他要因に対する過剰な抵抗力のため、通常は許容できる程度での油相放出ができない。一方油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比が2:1未満の場合、封入物が非常に不安定であり油相を十分に封入しておくことができず、放出が早すぎることになる。好ましくは油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比は約1:1である。
有利には、本発明の第1の態様による封入物は水を包含しない無水物である。しかし、処理上の制限から製造直後であっても残留水はおそらく存在し、通常は、その後例えば保管中に、水分が封入物に再度浸入するであろう。前記水相は、水を含むだけではなく、また、アルコール類;多価アルコール類(例えばグリセリン及びプロピレングリコール)を包含する、保湿剤;d−パンテノール、ビタミンB3及びその誘導体(ナイアシンアミドなど)並びに植物抽出物のような活性剤;増粘剤及び防腐剤のような、追加の水溶性構成成分を含んでいてもよい。有利には、水相は封入物の10重量%超過に相当せず、通常は封入物の0.001重量%〜10重量%、好ましくは0.001重量%〜5重量%、より好ましくは0.001重量%〜2重量%、更により好ましくは0.001重量%〜1重量%を含むであろう。
本発明による封入物は、任意の適切な物理的性質を有することができる。特に、粒子状の形状をとってもよく、粒子は有利には中央粒径が5μm〜200μmを有する。図1を参照し本発明による粒子状封入物が説明され、この図では間隙を表わすよう割れて開いている。確認可能な粒子状物質の多くは被膜形成ポリマー(この例ではデンプン)の形状をしており、空間は油相で満たされている。乳化ポリマーは確認できないが、被膜形成ポリマーと油相間との境界面に存在する。
本封入物は粒子形状に限定されないが、基材上のコーティングとして適用してもよい。このような場合、図1と同様の構造を示し、封入物が粒子状よりも層状として存在することのみが重要な相違点である。
本発明の第2の態様によれば、本発明の第1の態様による封入物を含む製品が提供される。このような製品の例には、固形石鹸及び制汗剤などのパーソナルケア製品、顆粒状洗剤及び布地柔軟化シートなどの洗濯用製品、おむつ及び女性用衛生製品用のコーティングが挙げられる。
パーソナルケア製品、ヘルスケア製品及び洗濯用製品は、0.01〜30重量%、好ましくは0.10〜12重量%、より好ましくは0.10〜5重量%の本発明の第1の態様による封入物を含んでもよい。
本発明の第2の態様による製品は、その他の構成成分を含んでもよい。これら他の構成成分の正確な性質は、最終製品の性質に左右されることから、ここに完全なリストを与えることはできない。他の構成成分の非限定的な例としては、増粘剤、溶媒、天然及び合成ワックス、皮膚軟化剤、グリセリン及びプロピレングリコールを包含する多価アルコール類のような保湿剤、有機及び無機顔料を包含する顔料、防腐剤、キレート化剤、抗菌剤、及び香料が挙げられる。非イオン性、アニオン性、カチオン性、双極性及び両性界面活性剤などの界面活性剤も存在してよい。製品が基材を含む場合、封入物(所望により、1以上の上述したその他の構成成分との混合物)は基材上にコーティングされてもよく、基材は非限定的に織布又は不繊布材料又は紙を含む。
封入物製造方法
I.HIPエマルションの形成
高分散相エマルションを以下の一般的な方法に従って調製する。
1.以下の工程4で混合した際に、高分散水中油型エマルションとなる水相構成成分及び油相構成成分の量を選択する。
2.水溶性乳化ポリマーを水相中で完全に混合し、可溶化する。以下の工程4で形成されるHIPエマルションの0.25〜7重量%、好ましくは0.25〜5重量%を構成するために十分な量の水溶性乳化ポリマーを加える。
3.油相構成成分を完全に混合する。ろう又は室温で固体の他の材料が存在する場合、この混合工程は上述するように加熱工程も含んでよい。
4.混合しながら油相を水相にゆっくりと加え、60%超過、好ましくは70%超過、より好ましくは70〜90%の油相を含む高分散相(HIP)エマルションを生じる。
I.HIPエマルションの形成
高分散相エマルションを以下の一般的な方法に従って調製する。
1.以下の工程4で混合した際に、高分散水中油型エマルションとなる水相構成成分及び油相構成成分の量を選択する。
2.水溶性乳化ポリマーを水相中で完全に混合し、可溶化する。以下の工程4で形成されるHIPエマルションの0.25〜7重量%、好ましくは0.25〜5重量%を構成するために十分な量の水溶性乳化ポリマーを加える。
3.油相構成成分を完全に混合する。ろう又は室温で固体の他の材料が存在する場合、この混合工程は上述するように加熱工程も含んでよい。
4.混合しながら油相を水相にゆっくりと加え、60%超過、好ましくは70%超過、より好ましくは70〜90%の油相を含む高分散相(HIP)エマルションを生じる。
II.水溶性被膜形成ポリマーの追加
水溶性被膜形成ポリマーを、ここでHIPエマルションに添加する。通常は、例えば5重量%〜40重量%濃度の水溶液として添加する。上述したように、水溶性被膜形成ポリマーを乾燥状態の組成物の5重量%〜60重量%、好ましくは30重量%〜50重量%に相当する量で添加する。更に上述したように、油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比は1:3〜2:1の範囲内である。
水溶性被膜形成ポリマーを、ここでHIPエマルションに添加する。通常は、例えば5重量%〜40重量%濃度の水溶液として添加する。上述したように、水溶性被膜形成ポリマーを乾燥状態の組成物の5重量%〜60重量%、好ましくは30重量%〜50重量%に相当する量で添加する。更に上述したように、油相と固体水溶性被膜形成ポリマーの重量比は1:3〜2:1の範囲内である。
III.脱水
様々な脱水法をHIP水溶性エマルション系に適用して乾燥粒子を得ることができ、これらの方法には真空乾燥、ドラム乾燥、凍結乾燥、薄膜乾燥(エマルションを非水溶性フィルム上に分散し乾燥する)、及びスプレー乾燥が挙げられるがこれらに限定されない。更に、水和材料が入っている造粒機(パドルミキサー又は高せん断チョッパに取り付ける円筒形容器)にエマルションを追加することができる。例えば、微細シリカゲルは水溶性エマルションから水分を吸収しサラサラした粉末を生じる。本明細書に開示される方法に使用するための好適な装置は、パドルミキサー、プローシャー(ploughshear)ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの形状のもの)が挙げられる。
様々な脱水法をHIP水溶性エマルション系に適用して乾燥粒子を得ることができ、これらの方法には真空乾燥、ドラム乾燥、凍結乾燥、薄膜乾燥(エマルションを非水溶性フィルム上に分散し乾燥する)、及びスプレー乾燥が挙げられるがこれらに限定されない。更に、水和材料が入っている造粒機(パドルミキサー又は高せん断チョッパに取り付ける円筒形容器)にエマルションを追加することができる。例えば、微細シリカゲルは水溶性エマルションから水分を吸収しサラサラした粉末を生じる。本明細書に開示される方法に使用するための好適な装置は、パドルミキサー、プローシャー(ploughshear)ミキサー、リボンブレンダー、垂直軸造粒機及びドラムミキサー(両方ともバッチ式であり、利用可能な場合は連続プロセスの形状のもの)が挙げられる。
油分封入粒子の好ましい製造法は、スプレー乾燥である。スプレー乾燥は水溶性エマルションを非常に迅速に脱水することができ(通常は1分未満で達成可能)、粒子形成中の揮発性油分材料の損失を最小にする。都合が良いことに、スプレー乾燥は最終製品の粒径を制御する手段ともなりうる。
通常スプレー乾燥中に、水溶性エマルションを遠心アトマイザ(回転ディスク又は回転軸)に供給し、微粒な液滴で噴霧する。ディスク速度により、噴霧液滴の大きさを制御する。乾燥した熱風(通常は約200℃、露点−40℃)を並流モードでアトマイザ上方に導入し(すなわち空気流が乾燥される製品と同一方向に流れる)、噴霧液滴の迅速な脱水を促進する。最終粒子で所望される湿分含量及び壁の可撓性に応じ、出口の空気温度は通常95℃〜105℃の間に維持される。次いで乾燥粒子を空気流でサイクロン(気体/固体分離器)に運び、収集する。サイクロンで除去されなかった非常に微細な粒子を含む残留空気は、フィルターバッグ又はスクラバーを通過させる。
測定方法
中央粒径試験法
本試験法は、本発明の第1の態様による固体封入物の中央粒径の測定に用いることができる。固体封入物の粒径を、ISO8130−13「コーティング粉末(Coating powders)−パート13:レーザー回折による粒径分析(Particle size analysis by laser diffraction)」に従って測定する。乾燥粉末供給装置を付属する好適なレーザー回折粒径分析器は、米国カリフォルニア州アーバインのホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments Incorporated)、英国ウースターシャーのマルバーン社(Malvern Instruments Ltd)、及び米国カリフォルニア州フラートンのベックマン・コールター社(Beckman-Coulter Incorporated)から入手可能である。結果を、ISO9276−1:1998「粒径分析結果の表示(Representation of results of particle size analysis)−パート1:図表による表示(Graphical Representation)」、図A.4「対数横軸方眼紙にプロットした累積分布Q3(Cumulative distribution Q3 plotted on graph paper with a logarithmic abscissa)」に従って表す。中央粒径を、累積分布(Q3)が50パーセントである点の横軸の値と定義する。
中央粒径試験法
本試験法は、本発明の第1の態様による固体封入物の中央粒径の測定に用いることができる。固体封入物の粒径を、ISO8130−13「コーティング粉末(Coating powders)−パート13:レーザー回折による粒径分析(Particle size analysis by laser diffraction)」に従って測定する。乾燥粉末供給装置を付属する好適なレーザー回折粒径分析器は、米国カリフォルニア州アーバインのホリバ・インスツルメンツ社(Horiba Instruments Incorporated)、英国ウースターシャーのマルバーン社(Malvern Instruments Ltd)、及び米国カリフォルニア州フラートンのベックマン・コールター社(Beckman-Coulter Incorporated)から入手可能である。結果を、ISO9276−1:1998「粒径分析結果の表示(Representation of results of particle size analysis)−パート1:図表による表示(Graphical Representation)」、図A.4「対数横軸方眼紙にプロットした累積分布Q3(Cumulative distribution Q3 plotted on graph paper with a logarithmic abscissa)」に従って表す。中央粒径を、累積分布(Q3)が50パーセントである点の横軸の値と定義する。
溶解度試験法
前記乳化ポリマー及び被膜形成ポリマーに関して本明細書で使用するとき、「水溶性」という用語には、以下の条件を満たすポリマーが包含される:該ポリマーの1重量%脱イオン水溶液が、室温において、455〜800nmの範囲の波長の光の、少なくとも90%の透過率を与える。試験は、ポリマー溶液を、標準的な注射器フィルターから口径450nmを有する路長1cmのキュベットへ通過させて、390〜800nmにわたって走査して記録するように準備されたHP 8453分光光度計を用いて走査することにより行われた。濾過は、不溶性構成成分を取り除くために行われた。
前記乳化ポリマー及び被膜形成ポリマーに関して本明細書で使用するとき、「水溶性」という用語には、以下の条件を満たすポリマーが包含される:該ポリマーの1重量%脱イオン水溶液が、室温において、455〜800nmの範囲の波長の光の、少なくとも90%の透過率を与える。試験は、ポリマー溶液を、標準的な注射器フィルターから口径450nmを有する路長1cmのキュベットへ通過させて、390〜800nmにわたって走査して記録するように準備されたHP 8453分光光度計を用いて走査することにより行われた。濾過は、不溶性構成成分を取り除くために行われた。
表面張力の測定
流体の表面張力を測定するのに使用される方法は、いわゆる「ウィルヘルミー・プレート(Wilhelmy Plate)法」である。ウィルヘルミー・プレート法は、時間間隔をおいて表面張力を評価するのに特に好適な一般的な方法である。本質的には、既知の周長の垂直プレートをはかりに取り付けて、濡れに起因する力を測定する。より具体的には以下の通りである。
流体の表面張力を測定するのに使用される方法は、いわゆる「ウィルヘルミー・プレート(Wilhelmy Plate)法」である。ウィルヘルミー・プレート法は、時間間隔をおいて表面張力を評価するのに特に好適な一般的な方法である。本質的には、既知の周長の垂直プレートをはかりに取り付けて、濡れに起因する力を測定する。より具体的には以下の通りである。
水溶性乳化ポリマーの0.1重量%水溶液を脱イオン水で調製する。次に、このポリマー溶液を汚染されていない乾燥したガラス容器に流し入れて、溶液の温度を25℃に制御する。汚染されていないアニールされたウィルヘルミー・プレートを前記液体の表面まで下げる。前記プレートが表面まで達したところで、前記液体からプレートを取り除くのに必要な力を測定する。
用いられる設備及び対応する設定は以下の通りである。
装置:ドイツ−22453ハンブルグ、ボルシュテラー・チャウゼエ85−99a(Borsteler Chausee 85-99a,22453 Hamburg-Germany)のクリュス社(Kruess GmbH)製のクリュス(Kruess)張力計K12(を参照のこと)。
プレート寸法:幅:19.9mm;厚さ:0.2mm;高さ:10mm
測定時の設定:液浸深さ2mm、表面検出感度0.01g、表面検出速度6mm/分、数値10、取得物直線、最長測定時間60秒
装置:ドイツ−22453ハンブルグ、ボルシュテラー・チャウゼエ85−99a(Borsteler Chausee 85-99a,22453 Hamburg-Germany)のクリュス社(Kruess GmbH)製のクリュス(Kruess)張力計K12(を参照のこと)。
プレート寸法:幅:19.9mm;厚さ:0.2mm;高さ:10mm
測定時の設定:液浸深さ2mm、表面検出感度0.01g、表面検出速度6mm/分、数値10、取得物直線、最長測定時間60秒
前記プレートが前記流体中に浸されると、対応する表面張力値が装置のディスプレイに表示される。クリュス社(Kruess GmbH)ハンブルグ編のユーザマニュアル1996年バージョン2.1には複数の指示事項を見出すことができる。
極性油類の誘電率試験
ニュージャージー州プリンストンのサイエンティフィカ社(Scientifica)製のモデル870液体誘電率計を用い、20℃で測定を行った。計測は平衡に達した後に行った(概して、一定値になるまで5分かかった)。
ニュージャージー州プリンストンのサイエンティフィカ社(Scientifica)製のモデル870液体誘電率計を用い、20℃で測定を行った。計測は平衡に達した後に行った(概して、一定値になるまで5分かかった)。
以下の実施例は、本発明の範囲内の好ましい実施形態を更に説明し、実証する。本発明の範囲から逸脱することなく本発明の多くの変形形態が可能であるため、これらの実施例は単に例示を目的とするものであり、本発明を制限するものとして解釈すべきではない。
封入実施例1:
1ISP社が商品化しているブチル化ポリビニルピロリドン。
2チョウセンアサガオ芳香油(香油との混合)の誘電率は6.65である。
3米国ニュージャージー州のナチュラルスターチアンドケミカル社(National Starch & Chemical Co.)から入手可能なデンプン溶液(脱イオン水に溶解した加水分解デンプン、固体33重量%)
2チョウセンアサガオ芳香油(香油との混合)の誘電率は6.65である。
3米国ニュージャージー州のナチュラルスターチアンドケミカル社(National Starch & Chemical Co.)から入手可能なデンプン溶液(脱イオン水に溶解した加水分解デンプン、固体33重量%)
HIP水中油型エマルションの調製手順
ガネックス(Ganex)P904を、透明なプレミックスAとなるまで室温で水に溶解する。
ガネックス(Ganex)P904を、透明なプレミックスAとなるまで室温で水に溶解する。
次いで、高速ミキサー撹拌システムに取り付けた3枚ブレードタービンミキサーを用い、31.42rad/s(300rpm)でエマルションに粘度が生じるまで芳香油BをゆっくりとプレミックスAに加えた。
有利には、特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いてエマルションを更に5分間粉砕し、平均エマルション粒径を1μm未満に下げてもよい。
水溶性被膜形成ポリマーとの混合
次いで混合物A及びBを構成成分C及びDに加え、ピッチタービンブレード付き高速ミキサーを用いて均一になるまで混合した。次いで混合物を特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いて5分間粉砕した。
次いで混合物A及びBを構成成分C及びDに加え、ピッチタービンブレード付き高速ミキサーを用いて均一になるまで混合した。次いで混合物を特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いて5分間粉砕した。
脱水
次いで前記混合物を、直径5.08cm(2インチ)の回転軸アトマイザで操作する並流ニロ(Niro)直径1.8m(6フィート)のスプレー乾燥機を用い、以下の操作条件でスプレー乾燥した。吸気温度200℃、出口温度95℃〜98℃、空気流量80kg/hr、ディスク速度3141.6rad/s(30,000RPM)、および乾燥機作動圧力3.9Pa(0.4mmH2O)。乾燥機から収集した粒子の平均粒径は50μmであり、以下の組成を有する。
次いで前記混合物を、直径5.08cm(2インチ)の回転軸アトマイザで操作する並流ニロ(Niro)直径1.8m(6フィート)のスプレー乾燥機を用い、以下の操作条件でスプレー乾燥した。吸気温度200℃、出口温度95℃〜98℃、空気流量80kg/hr、ディスク速度3141.6rad/s(30,000RPM)、および乾燥機作動圧力3.9Pa(0.4mmH2O)。乾燥機から収集した粒子の平均粒径は50μmであり、以下の組成を有する。
封入実施例2:
1EZスパース(EZ Sperse)は、ポリ(メチルビニルマレイン酸ナトリウム塩)のモノブチルエステルの25%溶液であって、水/ブタノールと反応して半エステルを形成した無水マレイン酸とメチルビニルエーテルのコポリマーであり、これは水酸化ナトリウムで中和されている。EZスパース(EZ Sperse)は、ISP社(ISP Corp.)製である。
2酢酸トコフェロールの誘電率は3.46であり、溶解度パラメータは7.98である。
2酢酸トコフェロールの誘電率は3.46であり、溶解度パラメータは7.98である。
HIP水中油型エマルションの調製手順
EZスパース(EZ Sperse)を、透明なプレミックスAとなるまで室温で水に溶解する。
EZスパース(EZ Sperse)を、透明なプレミックスAとなるまで室温で水に溶解する。
次いで、高速ミキサー撹拌システムに取り付けた3枚ブレードタービンミキサーを用い、31.41rad/s(300rpm)でエマルションに粘度が生じるまで酢酸トコフェロールBをゆっくりとプレミックスAに加えた。
有利には、特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いてエマルションを更に5分間粉砕し、平均エマルション粒径を1μm未満に下げてもよい。
水溶性被膜形成ポリマーとの混合
次いで混合物A及びBを構成成分C及びDに加え、ピッチタービンブレード付き高速ミキサーを用いて均一になるまで混合した。次いで混合物を特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いて5分間粉砕した。
次いで混合物A及びBを構成成分C及びDに加え、ピッチタービンブレード付き高速ミキサーを用いて均一になるまで混合した。次いで混合物を特殊機化社(Tokuhsa Kika)のTKホモジナイザーマークIIを用いて5分間粉砕した。
脱水
次いで前記混合物を、直径5.08cm(2インチ)の回転軸アトマイザで操作する並流ニロ(Niro)直径1.82m(6フィート)のスプレー乾燥機を用い、以下の操作条件でスプレー乾燥した。吸気温度200℃、出口温度95℃〜98℃、空気流量80kg/hr、ディスク速度3141.6rad/s(30,000RPM)、および乾燥機作動圧力3.9Pa(0.4mmH2O)。乾燥機から収集した粒子の平均粒径は50μmであり、以下の組成を有する。
次いで前記混合物を、直径5.08cm(2インチ)の回転軸アトマイザで操作する並流ニロ(Niro)直径1.82m(6フィート)のスプレー乾燥機を用い、以下の操作条件でスプレー乾燥した。吸気温度200℃、出口温度95℃〜98℃、空気流量80kg/hr、ディスク速度3141.6rad/s(30,000RPM)、および乾燥機作動圧力3.9Pa(0.4mmH2O)。乾燥機から収集した粒子の平均粒径は50μmであり、以下の組成を有する。
製品実施例2:おむつ/女性用衛生製品
乳幼児用おむつ/女性用衛生製品のトップシートに、封入実施例1による封入物水溶液(水63%、封入物37%)をコーティングし乾燥する。あるいは、封入実施例1の封入物40mgをおむつ/女性用衛生製品の吸収性コアに粉末として添加してもよい。これにより、乳幼児の排尿又は経血が出た後に、水分活性化芳香剤放出が起こる。
乳幼児用おむつ/女性用衛生製品のトップシートに、封入実施例1による封入物水溶液(水63%、封入物37%)をコーティングし乾燥する。あるいは、封入実施例1の封入物40mgをおむつ/女性用衛生製品の吸収性コアに粉末として添加してもよい。これにより、乳幼児の排尿又は経血が出た後に、水分活性化芳香剤放出が起こる。
このような洗濯洗剤粉末組成物の製造手順は、US5496487号に記載される。
製造方法:アマルガメーター内で乾燥ソープヌードルに香料と封入芳香剤を混合する。この材料を、例えば3本ロールの石鹸ミルで粉砕することによって加工して、香料と石鹸の破砕片の均一な混合物を得る。次いで、この材料を押し出し機(plodder)で加工し、そして固形石鹸に型打ちする。
Claims (20)
- (a)油相と、
(b)25℃で測定された場合に、水溶性乳化ポリマーの0.1重量%水溶液が15〜60mN/m(15〜60ダイン/cm)の表面張力を有する、水溶性乳化ポリマーと、
(c)水溶性被膜形成ポリマーと
を含み、前記水溶性乳化ポリマーが前記水溶性被膜形成ポリマーと異なる、固体封入物。 - 前記油相が、脂肪族又は芳香族炭化水素類、エステル類、アルコール類、エーテル類、カーボネート類、フルオロカーボン類、シリコーン類、フルオロシリコーン類、油溶性活性剤、及びこれらの混合物から成る群から選択される物質を含む、請求項1に記載の固体封入物。
- 20℃で測定された場合に、前記油相の誘電率が2〜14、好ましくは3〜10である、請求項1又は2に記載の固体封入物。
- 前記封入物の20〜60重量%、好ましくは30〜50重量%の油相を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性乳化ポリマーの分子量が、少なくとも1000ダルトン、好ましくは7500ダルトンより大きい、より好ましくは9000ダルトンより大きい、より好ましくは更に10,000ダルトンより大きい、請求項1〜4のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性乳化ポリマーの分子量が、最大で100キロダルトンである、請求項1〜5のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性乳化ポリマーが、アルキル化ポリビニルピロリドン、テレフタル酸ポリエステル類、ポリ(メチルビニルエーテル/マレイン酸)ナトリウム塩のモノアルキルエステル類、イソブチレン/エチルマレイミド/ヒドロキシエチルコポリマー、(3−ジメチルアミノプロピル)−メタクリルアミド/3−メタクリロイルアミドプロピル−ラウリル−ジメチル−アンモニウムクロライド、PEG−12ジメチコン、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性乳化ポリマーがエチレンオキシド基を含まない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性乳化ポリマーがアルコキシル化されていない、請求項1〜6のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記封入物の0.1重量%〜12重量%、好ましくは0.5重量%〜8重量%のアルコキシル化されていない水溶性乳化ポリマーを含む、請求項1〜9のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性被膜形成ポリマーが、架橋されていない直鎖又は分枝鎖ポリマーを含む、請求項1〜10のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記水溶性被膜形成ポリマーの分子量が、1キロダルトン〜500,000キロダルトン、好ましくは1キロダルトン〜100,000キロダルトンである、請求項11に記載の固体化封入物。
- 前記水溶性被膜形成ポリマーが、天然ゴム類、デキストラン化デンプン類又は加水分解されたデンプン類、ポリビニルアルコール、デキストリン及びマルトデキストリン、置換ジカルボン酸の非ゼラチン化デンプン酸エステル、及びこれらの混合物から成る群から選択される、請求項11又は12に記載の固体封入物。
- 前記封入物の5重量%〜60重量%、好ましくは30重量%〜50重量%の前記水溶性被膜形成ポリマーを含む、請求項11〜13のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 前記封入物中の油相と水溶性被膜形成ポリマーの重量比が、1:3〜2:1の範囲内であり、好ましくは1:1である、請求項1〜14のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 粒子状である、請求項1〜15のいずれか一項に記載の固体封入物。
- 中央粒径が5μm〜200μmである、請求項16に記載の固体封入物。
- 請求項1〜17のいずれか一項に記載の固体封入物の製造方法であって、
(A)高分散相(HIP)水中油型エマルションを形成する工程であって、前記HIP相エマルションが、
(i)0.25重量%〜7重量%の水溶性乳化ポリマー、
(ii)60重量%より多く、好ましくは70重量%〜90重量%の油相、及び
(iii)水
を含む、工程と、
(B)水溶液の5重量%〜40重量%の前記水溶性被膜形成ポリマーを含む、水溶性被膜形成ポリマー水溶液を形成する工程と、
(C)工程AのHIPエマルションと、工程Bの水溶液とを混合し、水溶性予備混合物を形成する工程と、
(D)工程Cの水溶性予備混合物を乾燥し、前記封入物の10重量%以下の水を含む固体封入物を形成する工程と
を含む、方法。 - 0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.10重量%〜12重量%、より好ましくは0.10重量%〜5重量%の請求項1〜17のいずれか一項に記載の封入物を含む、洗濯用製品、特に顆粒状洗剤又は布地柔軟化シート。
- 0.01重量%〜30重量%、好ましくは0.10重量%〜12重量%、より好ましくは0.10重量%〜5重量%の請求項1〜17のいずれか一項に記載の封入物を含む、パーソナルケア製品、特に固形石鹸又は制汗性組成物。
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