JP2008526867A - 胃腸疾患の治療のためのレゾルビンの使用 - Google Patents

胃腸疾患の治療のためのレゾルビンの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、エイコサペンタエン酸(EPA)またはドコサヘキサエン酸(DHA)などの食事由来のオメガ−3多価不飽和脂肪酸(PUFA)、オキシゲナーゼ、および鎮痛性アスピリン(ASA)の間の相互作用から生成した、レゾルビンと名付けられた治療剤の使用に関する。これらの化合物は、例えば、大腸炎などの胃腸状態を減少、予防、または除去する、有用で治療用の、EPAまたはDHAのジヒドロキシ誘導体またはトリヒドロキシ誘導体(EシリーズおよびDシリーズのレゾルビン)である。本発明はまた、本明細書全体を通して開示される化合物についての医薬としての使用のための使用方法、調製方法、およびパッケージされた医薬品を提供する。

Description

(関連出願への相互参照)
本願は、35 U.S.C§119(e)の下、2005年1月7日に出願された、米国特許出願第60/642,056号(代理人整理番号186035/US)に対する利益を主張する。米国特許出願第60/642,056号の内容は、その全体が本明細書中に援用される。
連邦政府によって資金援助された研究に関する言及
本発明に導かれる研究は、米国国立衛生研究所(National Institutes of Health)(NIH)補助金GM38765およびP01−DE13499によって部分的に援助された。それゆえに、米国政府は本発明において特定の権利を有する。
発明の分野
本発明は、新規なシグナル伝達経路および生化学的経路から導き出された、以前は未知であった治療剤に関する。これらの経路はエイコサペンタエン酸(EPA)および/またはドコサヘキサエン酸(DHA)を使用し、これらの両方は血管内皮反応および神経系(脳)における炎症および消散における生理学的事象を制御する新規な内因性生理活性生成物の産生への前駆体としての多価不飽和脂肪酸(PUFA)である。より詳細には、本発明は、多価不飽和脂肪酸から導き出された「レゾルビン(Resolvin)」および「プロテクチン(Protectin)」と名付けられた、ジヒドロキシおよびトリヒドロキシの強力な生理活性生成物に関する。加えて、それらの生物製剤特性を増強することができる、EおよびDシリーズのレゾルビンならびにプロテクチンの治療的に安定なアナログが記載され、これは、白血球の流入の炎症誘発性増幅を阻害することによって、消散を促進するために使用することができる。
発明の背景
多くの慢性障害において、消散しない炎症は疾患の病因の主要メカニズムである(1)。炎症は、対抗しない場合には、組織構造ならびに機能の喪失を導き得る外来性の抗原性チャレンジまたは組織損傷に応答した防御的な宿主応答である。炎症の発生の間、分子シグナル伝達の協調的作用は、炎症性細胞が移動、活性化、増殖、分化またはクリアランスを受けるか否かを決定する。多くの炎症性プロセスは自己制限的かつ自己消散的な系であり、炎症の過程の間の内因性抗炎症性メディエーターおよび/または消散誘発性メディエーターの存在を示唆している(最近の概説については、6、15〜17を参照のこと)。
魚油中に豊富にあるエイコサペンタエン酸(EPA)およびドコサヘキサエン酸(DHA)などのオメガ−3多価不飽和脂肪酸(PUFA)は、心臓血管疾患、関節リウマチ、アルツハイマー病、肺線維症、および炎症性腸疾患を含む広範なヒトの炎症性障害において有益であることを支持している(2〜5)。これらの必須脂肪酸は、炎症誘発性エイコサノイドへのアラキドン酸塩の転換を妨害すること、またはより強力でない生成物を産生する代替的基質として働くことなどのいくつかの可能なメカニズムを介して作用すると広く考えられている。最近、強力な抗炎症性作用および免疫調節性作用を有する、オメガ−3PUFAの新規な酸素化誘導体のシリーズが、強力な生理活性防御的メディエーターの前駆体としてのこれらの必須脂肪酸についての代替的かつおそらく重要な新しい役割を提供した。慣用名レゾルビン(消散フェーズ相互作用生成物)が、これらの生理活性化合物のために導入された(6、7)。レゾルビンE1(RvE1)は、特異的細胞−細胞相互作用が起こる急性炎症の自発的消散フェーズの間に、アスピリンの存在下でEPAから内生的に生合成される。最近、5S,12R,18R−トリヒドロキシ−6Z,8E,10E,14Z,16E−エイコサペンタエン酸としてRvE1の完全な立体化学的な帰属を可能にする有機合成が達成された(8)。RvE1は、PMN経内皮移動をインビトロで阻害する独特な拮抗調節作用を有し、これはまた白血球浸潤、樹状細胞移動、およびIL−12産生の強力な阻害剤としてインビボで作用する(7、8)。
クローン病および潰瘍性大腸炎を含む炎症性腸疾患(IBD)は、通常は有害ではない細菌抗原に対する粘膜応答、異常なサイトカイン産生、および粘膜損傷と関連する炎症プロセスの異常によって特徴付けられる、慢性かつ再発性の炎症性障害である(9、10)。このようにして、IBDは、白血球増多症および炎症誘発性遺伝子発現と関連する腸炎症によって特徴付けられる。ヒト研究からの結果は、オメガ−3PUFAが豊富である魚油がクローン病(4)および潰瘍性大腸炎の再発の割合を減少する際に保護的である(非特許文献1)が、この有益な効果の根底にある分子メカニズムは解明されないままになっている。
Loeschke D.ら、Dig.Dis.Sci.1996,vol 41,2087−94
それゆえに、生理学におけるこれらの物質の機能の理解を改善する必要性、ならびに胃腸状態と関連するものなどの種々の疾患状態または症状を除外または減少するために働くことができる生理活性薬剤を単離する必要性がある。
発明の要旨
本発明は、1つの実施形態において、エイコサペンタエン酸(EPA)またはドコサヘキサエン酸(DHA)などの食事由来のオメガ−3多価不飽和脂肪酸(PUFA)、シクロオキシゲナーゼ−II(COX−2)などのオキシゲナーゼ、およびアスピリン(ASA)などの鎮痛剤の間の相互作用から生成した単離された治療剤に及ぶ。驚くべきことに、以前は未知でありかつ認識されていなかった化合物の注意深くかつ挑戦的な単離は、適切な環境における成分の組み合わせによって浸出液から生成し、独特な構造的特性および生理学的特性を有するジヒドロキシおよびトリヒドロキシEPAおよびDHA誘導体を提供する。それゆえに、本発明は、大腸炎、クローン病および過敏性腸症候群または疾患(IBD)を含む胃腸障害を減少、予防、または除去する、多くの新規で有用かつ治療用の、EPAおよびDHAのジヒドロキシおよびトリヒドロキシ誘導体を提供する。
レゾルビンE1(RvE1;5S,12R,18R−トリヒドロキシエイコサペンタエン酸)などのレゾルビンは、オメガ−3脂肪酸エイコサペンタエン酸(EPA)から誘導された新規な抗炎症性脂質メディエーターである。炎症の局所的部位において、アスピリン処理は、強力な抗炎症シグナルを有するRvE1を含む18R−酸素化生成物へのEPAの転換を増強する。驚くべきことに、RvE1などのレゾルビン(本明細書を通じて同定される化合物)は、十分に認識された実験的な大腸炎モデルである2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS)誘導性大腸炎の発生に対して防御した。
この有益な効果は、生存率の増加、体重の持続、組織学的スコアの改善、血清抗TNBS IgGの減少、白血球浸潤の減少、ならびにIL−12p40、TNF−αおよびiNOSを含む炎症誘発性遺伝子発現によって反映される。従って、RvE1などの「レゾルビン」と名付けられた新規な内因性脂質メディエーターは、白血球媒介組織損傷および炎症誘発性遺伝子発現を拮抗調節する。これらの知見は、オメガ−3EPAの有益化作用の根底にある可能性があり、かつ腸炎症の治療のための新規なアプローチを提供する新規な内因性メカニズムを示す。
胃腸障害を治療するために有用な本発明のジヒドロキシおよびトリヒドロキシEPAおよびDHA治療剤には、
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およびその薬学的に受容可能な塩が含まれ、
式中、
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のように示される結合は、シスまたはトランスのいずれかの二重結合を表し;
、PおよびPは、存在する場合、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり;
、RおよびRは、存在する場合、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせであり;
Zは−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)H、−C(NH)NR、−C(S)H、−C(S)OR、−C(S)NR、−CNであり;
各Rは、存在する場合、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる基より独立して選択され;
各Rは、存在する場合、=O、−OR、(C1〜C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる基より独立して選択される適切な基であり;
各Rは、存在する場合、独立して保護基もしくはRであり、または、代替的には、各Rはそれが結合する窒素原子と一緒になって5〜8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し、これらは1つ以上の同じもしくは異なるさらなるヘテロ原子を任意に含んでもよく、そして1つ以上の同じもしくは異なるR基もしくは適切なR基で任意に置換されてもよく;
各nは、存在する場合、独立して、0〜3の整数であり;
各Rは、存在する場合、独立して、保護基またはRであり;
特に、Zは、カルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミドまたはニトリルであり;
Xは、存在する場合、置換もしくは非置換メチレン、酸素原子、置換もしくは非置換窒素原子、または硫黄原子であり;
Qは、存在する場合、1つ以上の置換基を表し、各Qは、存在する場合、独立して、ハロゲン原子、分枝状または非分枝状の、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、またはアミノカルボニル基であり;
Uは、存在する場合、分枝状または非分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、およびアリールオキシカルボニルオキシ基である。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸の薬学的に受容可能な塩であり、特に、アンモニウム塩であり、またはプロドラッグを形成する。
特定の実施形態において、P、PおよびPは、存在する場合、各々独立して水素原子であり、Zはカルボン酸またはエステルである。他の実施形態において、Xは酸素原子であり、1つ以上のPは水素原子であり、Zはカルボン酸またはエステルである。なお他の実施形態において、Qは1つ以上のハロゲン原子であり、1つ以上のPは水素原子であり、Zはカルボン酸またはエステルである。
特定の実施形態において、R、RおよびRは、存在する場合、各々独立して、メチル、エチル、およびプロピルなどの低級アルキル基であり、トリフルオロメチルのように、ハロゲン化され得る。1つの態様において、R、RおよびRの少なくとも1つは、存在する場合、水素原子ではない。一般的に、Zはカルボン酸であり、1つ以上のPは水素原子である。
特定の実施形態において、OPがレゾルビンアナログ中で末端に配置されている場合、保護基が除去されてヒドロキシルを与えることができる。代替的には、特定の実施形態において、OPの指定は、末端の炭素が1つ以上のハロゲンで置換されている、すなわち、末端のC−18、C−20、またはC−22炭素がトリフルオロメチル基であり、または本明細書に記載されるように置換または非置換であり得るアリール基でアリール化されていることを意味するように働く。末端の炭素におけるこのような操作は、生化学的不活性化をもたらすことができるオメガP450代謝からレゾルビンアナログを保護するように働く。
特定の実施形態において、P、PおよびPは、存在する場合、各々独立して水素原子であり、Zはカルボキシルエステルである。他の実施形態において、P、PおよびPは、存在する場合、各々独立して水素原子であり、Zはカルボン酸ではない。
1つの態様において、本明細書に記載される化合物は、単離および/または精製され、特に、P、PおよびPは、存在する場合、各々独立して水素原子であり、Zはカルボン酸である化合物が単離および/または精製される。
本発明の特定の態様において、特定の化合物は含まれず;これらには、ローマ数字、すなわち、II、IV、VI、VIII、XなどからLXXXによって上記に同定される偶数で番号付けされた化合物が含まれる。
1つの態様において、構造中にエポキシド、シクロプロパン、アジン、またはチオアジン環を含む本明細書に記載されるレゾルビンもまた、インビボで内因性レゾルビンレベルを増加し、かつロイコトリエンおよび/またはLTBなどの炎症「誘発性」物質、それらの形成、および作用をインビボでブロックする酵素阻害剤としても働く。
本発明の別の実施形態は、胃腸状態を治療するために有用である、本明細書を通して記載される新規な化合物の薬学的組成物に向けられる。
本発明はまた、例えば、胃腸状態を含む、種々の疾患状態および症状を治療するための方法を提供する。
本発明はさらに、本明細書を通して記載される新規な化合物を調製するための種々の方法を提供する。
本発明はまた、種々の胃腸疾患状態および症状の治療における使用のための、本明細書を通して記載される新規なジヒドロキシおよびトリヒドロキシEPAおよびDHA誘導体を含むパッケージされた医薬品を提供する。
複数の実施形態が開示されるが、本発明のなお他の実施形態は、以下の詳細な説明から当業者には明らかになるであろう。明らかであるように、本発明は、すべて本発明の技術思想および範囲から逸脱することなく、種々の明白な態様において修飾が可能である。従って、図面および詳細な説明は、事実上例示的であると見なされ、制限的であるとは見なされない。
詳細な説明
本発明は、新規な抗炎症剤を調製するための方法を提供し、そして消散において産生される新規な内生的に生成される抗炎症性メディエーターの構造を開示する。本発明は、「レゾルビン」と名付けられる、炎症の間にインビボで産生されるいくつかの新規なクラスの化合物の構造の解明に基づいている。これらの化合物の構造の解明、ならびにアスピリンが摂取される際に血管白血球相互作用を介するマウスの系および脳における、インビボでの炎症の部位におけるそれらの生合成のメカニズムを、本明細書の全体を通して提示する。抗炎症および/または消散誘発性における内因性メディエーターとして働く新規な生化学的経路および化合物のこの構造的解明は、消散を促進する活性な抗炎症剤に対する新規なアプローチの基礎を形成する。
構造的な解明から、これらの新規な化合物は、本発明者らがマウスモデルにおいて発見した抗炎症特性を有する内因性オメガ−3脂肪酸から誘導されたメディエーターに、身体が新規な生化学経路を介して転換する「活性成分」である。これらの結果は、これらの化合物が、ヒトにおいてインビボで生成されるときに、少なくとも部分的に、魚を食することおよびアスピリン治療の有益な作用の原因であることを提供する。
これらの経路の構造的解明、生物学的特性、および新規な化合物の構造的解明は、新規な治療的アプローチ、すなわち、消散を促進し、かつ抗炎症状態を惹起するための新規な治療アプローチとしてより大きな生物安定性および化学的安定性を有する、これらの化合物および/または関連構造/アナログを投与することのための基礎を策定する。
この線に沿って、これらの天然のレゾルビン化合物に基づくアナログの新規な化学クラスの新規な構造、経路、および例は、本明細書を通して図解および図面において提示する。最も重要なことには、レゾルビンのこれらの新規な経路および物理的特性の説明を用いると、1つの特許請求の範囲は、抗炎症のための治療的基礎を開発するための指標としての有効なn−3状態レベルを評価するための治療マーカーとして、ヒト体液(血液、尿、母乳)、生検材料などでこれらの化合物をアッセイするために向けることができる。これには、LC−MS−MSおよびGC−MS特性が含まれ、これはまた、これらの新規な生成物をモニターするELISAアッセイを取り扱うためにはるかに容易な開発をもたらし得る。
本発明は、多価不飽和脂肪酸(PUFA)、すなわちC20:5およびC22:6を含む多価不飽和脂肪酸およびアスピリンの組み合わせの投与によって、被験体における胃腸疾患または状態を治療または予防するための方法に及ぶ。1つの実施形態において、オメガ脂肪酸、例えば、C20:3またはC22:6、およびアスピリンなどの鎮痛剤は、2つの異なる時点で投与される。
「レゾルビン媒介相互作用」という語句は、サイトカイン、白血球、またはPMN調節、および胃腸状態の薬理学的阻害のために本明細書を通して記載される1つ以上の治療用アナログによる調節と関連する1つ以上の炎症の型によって引き起こされるか、またはこれと関連する疾患状態または症状を含むことが意図される。1つの実施形態において、疾患状態には、例えば、被験体におけるサイトカイン、白血球、もしくはPMN調節と関連するか、またはこれに干渉することによって被験体を苦しめる疾患が含まれる。このような疾患状態または症状は本明細書を通して記載され、下記参照、その全体が本明細書に援用される。将来発見される可能性がある、サイトカイン、白血球またはPMN調節と関連する現在未知の状態は本発明に包含される。なぜなら、レゾルビン媒介相互作用と関連する状態としての特徴付けは、当業者によって容易に決定可能であるからである。
レゾルビンは、エフェクター細胞媒介損傷から、および炎症性応答を減弱させるための急性炎症の増幅に対して、すなわち、拮抗調節的に、宿主組織を保護する宿主防御メカニズムにおける天然の拮抗調節脂質メディエーターである。ある公知の慢性炎症疾患は、低レゾルビン内因性(edogenous)レスポンダーおよび/またはレベルの損失を表し、および/または遺伝的にプログラムする可能性がある。本明細書を通して記載されるレゾルビンアナログは、これらの物質の損失を、置き換え、増強し、および/または治療するために治療的に使用してもよく、それによって、白血球の補充および増幅を阻害することによって炎症を薬理学的に消散し、すなわち、炎症の増幅を阻害する。
本発明はまた、炎症と関連する疾患状態または症状を治療する(それゆえに「消散する」)ための方法に及び、好中球、白血球および/またはサイトカインの補充は、胃腸の炎症の一般的範囲内に含まれる。
「胃腸疾患」または「胃腸状態」という語句は、消化器系(口、胃、食道、小腸および大腸)の多くの胃腸の炎症性障害を含み、この語句には以下が含まれるがこれらに限定されない:口内炎、歯周病、食道炎、胃炎、潰瘍性大腸炎およびクローン病などの炎症性腸疾患、感染性腸炎(ウイルス性、細菌性、寄生生物性)、抗生物質関連下痢、Clostridium difficile大腸炎、顕微鏡的またはリンパ性大腸炎、膠原性大腸炎、大腸ポリープおよび家族性ポリープ症候群(例えば、家族性ポリポーシス症候群、ガードナー症候群)、ヘリコバクター・ピロリ、過敏性腸症候群、非特異性下痢病、および腸癌。
「胃腸の炎症」という語句は、胃腸管の粘膜層の炎症をいい、急性および慢性の炎症状態を包含する。急性炎症は、一般的に、短時間の発症および好中球の浸潤または流入によって特徴付けられる。慢性炎症は、一般的に、比較的長い期間の発症および単核細胞の浸潤または流入によって特徴付けられる。慢性炎症はまた、典型的には、自発的回復および自発的発生の期間によっても特徴付けられ得る。
「胃腸管の粘膜層」という語句は、腸(小腸および大腸を含む)、直腸、胃(stomach)(胃の(gastric))裏層、口腔などの粘膜を含むことを意味する。
「慢性的な胃腸の炎症」という語句は、比較的長い期間の発症によって特徴付けられる胃腸管の粘膜の炎症をいい、長続きし(例えば、数日間、数週間、数ヶ月間、または数年間、および被験体の寿命まで)、そして単核細胞の浸潤または流入と関連し、そして自発性回復および自発的発生の期間とさらに関連し得る。慢性的な胃腸の炎症を有する被験体は、長い期間の監督、観察、または看護を必要とすることが予測され得る。
このような慢性的な炎症を有する「慢性的な胃腸の炎症状態」という語句(「慢性的な胃腸の炎症性疾患」とも呼ばれる)には、以下が含まれるが必ずしもこれらに限定されない:炎症性腸疾患(IBD)、外界からの刺激によって誘導される大腸炎(例えば、化学療法、放射線治療などの投与等の治療レジメンによって引き起こされるか、またはそれと関連する(例えば、副作用として)胃腸の炎症(例えば、大腸炎))、慢性肉芽腫性疾患、セリアック病、セリアックスプルー(腸の裏層が、グルテンとして知られているタンパク質の摂取に応答して炎症を起こす遺伝性疾患)、食物アレルギー、胃炎、感染性胃炎、または全腸炎(例えば、ヘリコバクター・ピロリ感染性慢性活性胃炎)および感染性因子によって引き起こされる他の型の胃腸の炎症など。
「炎症性腸疾患」または「IBD」という語句は、腸のすべてまたは一部の炎症によって特徴付けられる種々の任意の疾患をいう。炎症性腸疾患の例には、クローン病および潰瘍性大腸炎が含まれるがこれらに限定されない。本明細書を通してのIBDへの言及は、胃腸の炎症状態の例として、本明細書にしばしば言及され、限定を意味しない。
本明細書を通して使用される用語および略語には以下が含まれる:
ASA、アスピリン
ATLa、アスピリン誘発性リポキシンA
COX、シクロオキシゲナーゼ
EPA、エイコサペンタエン酸
DHA、ドコサヘキサエン酸
DSS、デキストラン硫酸ナトリウム
GC−MS、ガスクロマトグラフィー−マススペクトル分析
7S,17R−ジヒドロキシ−DHA,7S,17R−ジヒドロキシ−ドコサ−4Z,8E,10Z,13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸
4S,17R−ジヒドロキシ−DHA、4S−17R−ジヒドロキシ−ドコサ−5E,7Z,10Z,13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸
7S,17R,22−トリヒドロキシ−DHA,7S,17R,22−トリヒドロキシ−ドコサ−4Z,8Z,10Z,13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸
4S,11,17R−トリヒドロキシ−DHA,4S,11,17S,−トリヒドロキシ−ドコサ−5E,7E,9Z、13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸
IBD、炎症性腸疾患
LC−UV−MS−MS、液体クロマトグラフィー−UVダイオードアレイ検出器−タンデム質量スペクトル分析装置
LO、リポキシゲナーゼ
LT、ロイコトリエン
LX、リポキシン
MPO、ミエロペルオキシダーゼ
PDA、フォトダイオードアレイ検出器
PUFA、多価不飽和脂肪酸
RvE1、レゾルビンE1,5S,12R,18R−トリヒドロキシエイコサペンタエン酸
TNBS、2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸
「アルキル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親のアルカン、アルケン、アルキンの単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導され、言及される数の炭素原子を有する(すなわち、C1〜C6は1個〜6個の炭素原子を意味する)、飽和または不飽和の、分枝状の、直鎖状の、または環状の一価炭化水素基をいう。典型的なアルキル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:メチル;エタニル、エテニル、エチニルなどのエチル;プロパン−1−イル、プロパン−2−イル、シクロプロパン−1−イル、プロプ−1−エン−1−イル、プロプ−1−エン−2−イル、プロプ−2−エン−1−イル、シクロプロプ−1−エン−1−イル;シクロプロプ−2−エン−1−イル、プロプ−1−イン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イルなどのプロピル;ブタン−1−イル、ブタン−2−イル、2−メチル−プロパン−1−イル、2−メチル−プロパン−2−イル、シクロブタン−1−イル、ブト−1−エン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、2−メチル−プロプ−1−エン−1−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブト−1−エン−1−イル、シクロブト−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブト−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−3−イル、ブト−3−イン−1−イルなどのブチルなど。特定のレベルの飽和が意図される場合、命名法「アルカニル」、「アルケニル」および/または「アルキニル」が以下に定義されるように使用される。好ましい実施形態において、アルキル基は(C1〜C6)アルキルである。
「アルカニル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親のアルカンの単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導される、飽和で分枝状の、直鎖状の、または環状のアルキルをいう。典型的なアルカニル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:メタニル;エタニルl;プロパン−1−イル、プロパン−2−イル(イソプロピル)、シクロプロパン−1−イルなどのプロパニル;ブタン−1−イル、ブタン−2−イル(sec−ブチル)、2−メチル−プロパン−1−イル(イソブチル)、2−メチル−プロパン−2−イル(t−ブチル)、シクロブタン−1−イルなどのブタニル;など。好ましい実施形態において、アルカニル基は(C1−C6)アルカニルである。
「アルケニル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親のアルケンの単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導され、少なくとも1つの炭素−炭素二重結合を有する、不飽和で分枝状の、直鎖状の、または環状のアルキルをいう。基は二重結合についてシス配座またはトランス配座のいずれであってもよい。典型的なアルケニル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:エテニル;プロプ−1−エン−1−イル、プロプ−1−エン−2−イル、プロプ−2−エン−1−イル、プロプ−2−エン−2−イル、シクロプロプ−1−エン−1−イル;シクロプロプ−2−エン−1−イルなどのプロペニル;ブト−1−エン−1−イル、ブト−1−エン−2−イル、2−メチル−プロプ−1−エン−1−イル、ブト−2−エン−1−イル、ブト−2−エン−2−イル、ブタ−1,3−ジエン−1−イル、ブタ−1,3−ジエン−2−イル、シクロブト−1−エン−1−イル、シクロブト−1−エン−3−イル、シクロブタ−1,3−ジエン−1−イルなどのブテニル;など。好ましい実施形態において、アルケニル基は(C2−C6)アルケニルである。
「アルキニル」は、それ自体、または別の置換基の一部として、親のアルケンの単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導される、少なくとも1つの炭素−炭素三重結合を有する、不飽和で分枝状の、直鎖状の、または環状のアルキルをいう。典型的なアルキニル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:エチニル;プロプ−1−イン−1−イル、プロプ−2−イン−1−イルなどのプロピニル;ブト−1−イン−1−イル、ブト−1−イン−3−イル、ブト−3−イン−1−イルなどのブチニル;など。好ましい実施形態において、アルキニル基は(C2−C6)アルキニルである。
「アルキルジイル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親のアルカン、アルケン、アルキンの2個の異なる炭素原子の各々からの1個の水素原子の除去によって、または親のアルカン、アルケン、アルキンの単一の炭素原子からの2個の水素原子の除去によって誘導され、言及される数の炭素原子を有する(すなわち、C1〜C6は1個〜6個の炭素原子を意味する)、飽和または不飽和の、分枝状の、直鎖状の、または環状の二価炭化水素基をいう。2個の一価の基の中心または二価の基の中心の各結合価が、同じ原子または異なる原子と結合を形成することができる。典型的なアルキルジイル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:メタンジイル;エタン−1,1−ジイル、エタン−1,2−ジイル、エテン−1,1−ジイル、エテン−1,2−ジイルなどのエチルジイル;プロパン−1,1−ジイル、プロパン−1,2−ジイル、プロパン−2,2−ジイル、プロパン−1,3−ジイル、シクロプロパン−1,1−ジイル、シクロプロパン−1,2−ジイル、プロプ−1−エン−1,1−ジイル、プロプ−1−エン−1,2−ジイル、プロプ−2−エン−1,2−ジイル、プロプ−1−エン−1,3−ジイル、シクロプロプ−1−エン−1,2−ジイル、シクロプロプ−2−エン−1,2−ジイル、シクロプロプ−2−エン−1,1−ジイル、プロプ−1−イン−1,3−ジイルなどのプロピルジイル;ブタン−1,1−ジイル、ブタン−1,2−ジイル、ブタン−1,3−ジイル、ブタン−1,4−ジイル、ブタン−2,2−ジイル、2−メチル−プロパン−1,1−ジイル、2−メチル−プロパン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,1−ジイル;シクロブタン−1,2−ジイル、シクロブタン−1,3−ジイル、ブト−1−エン−1,1−ジイル、ブト−1−エン−1,2−ジイル、ブト−1−エン−1,3−ジイル、ブト−1−エン−1,4−ジイル、2−メチル−プロプ−1−エン−1,1−ジイル、2−メタニリデン−プロパン−1,1−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,1−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,2−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,3−ジイル、ブタ−1,3−ジエン−1,4−ジイル、シクロブト−1−エン−1,2−ジイル、シクロブト−1−エン−1,3−ジイル、シクロブト−2−エン−1,2−ジイル、シクロブタ−1,3−ジエン−1,2−ジイル、シクロブタ−1,3−ジエン−1,3−ジイル、ブト−1−イン−1,3−ジイル、ブト−1−イン−1,4−ジイル、ブタ−1,3−ジイン−1,4−ジイルなどのブチルジイル;など。特定のレベルの飽和が意図される場合、命名法アルカニルジイル、アルケニルジイルおよび/またはアルキニルジイルが使用される。2個の結合価が同じ炭素原子上にあることが特に意図される場合、命名法「アルキリデン」が使用される。好ましい実施形態において、アルキルジイル基は(C1〜C6)アルキルジイルである。基の中心が末端の炭素にある飽和非環式アルカニルジイル基、例えば、メタンジイル(メタノ);エタン−1,2−ジイル(エタノ);プロパン−1,3−ジイル(プロパノ);ブタン−1,4−ジイル(ブタノ);などもまた好ましい(下記に定義されるアルキレノともいう)。
「アルキレノ」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、直鎖状の親のアルカン、アルケン、アルキンの末端の2個の異なる炭素原子の各々からの1個の水素原子の除去によって誘導される、2個の末端の一価の基の中心を有する、直鎖状の飽和または不飽和のアルキルジイル基をいう。特定のアルキレノ中の二重結合または三重結合のロカントは、存在する場合、角括弧で示される。典型的なアルキレノ基には以下が含まれるがこれらに限定されない:メタノ;エタノ、エテノ、エチノなどのエチレノ;プロパノ、プロプ[1]エノ、プロパ[1,2]ジエノ、プロプ[1]イノなどのプロピレノ;ブタノ、ブト[1]エノ、ブト[2]エノ、ブタ[1,3]ジエノ、ブト[1]イノ、ブト[2]イノ、ブタ[1,3]ジイノなどのブチレノ;など。特定のレベルの飽和が意図される場合、命名法アルカノ、アルケノおよび/またはアルキノが使用される。好ましい実施形態において、アルキレノ基は(C1〜C6)または(C1〜C3)アルキレノである。直鎖状飽和アルカノ基、例えば、メタノ、エタノ、プロパノ、ブタノなどもまた好ましい。
「ヘテロアルキル」、「ヘテロアルカニル」、「ヘテロアルケニル」、「ヘテロアルキニル」、「ヘテロアルキルジイル」および「ヘテロアルキレノ」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、1つ以上の炭素原子が各々独立して同じまたは異なるヘテロ原子またはヘテロ原子基で置き換えられている、アルキル基、アルカニル基、アルケニル基、アルキニル基、アルキルジイル基、およびアルキレノ基をそれぞれいう。炭素原子を置き換えることができる典型的なヘテロ原子および/またはヘテロ原子基には以下が含まれるがこれらに限定されない:−O−、−S−、−S−O−、−NR’−、−PH−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)NR’−、−S(O)NR’−など、その組み合わせを含む。ここで、各R’は独立して水素または(C1−C6)アルキルである。
「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、それぞれ、「アルキル」基および「ヘテロアルキル」基の環状バージョンをいう。ヘテロアルキル基については、ヘテロ原子は、残りの分子に結合されている位置を占めることができる。典型的なシクロアルキル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:シクロプロピル;シクロブタニルおよびシクロブテニルなどのシクロブチル;シクロペンタニルおよびシクロペンテニルなどのシクロペンチル;シクロへキサニルおよびシクロヘキセニルなどのシクロヘキシル;など。典型的なヘテロシクロアルキル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:テトラヒドロフラニル(例えば、テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロフラン−3−イルなど)、ピペリジニル(例えば、ピペリジン−1−イル、ピペリジン−2−イルなど)、モルホリニル(例えば、モルホリン−3−イル、モルホリン−4−イルなど)、ピペラジニル(例えば、ピペラジン−1−イル、ピペラジン−2−イル)など。
「非環式ヘテロ原子架橋」とは、バックボーン原子が独占的にヘテロ原子および/またはヘテロ原子基である二価架橋をいう。典型的な非環式ヘテロ原子架橋には以下が含まれるがこれらに限定されない:−O−、−S−、−S−O−、−NR’−、−PH−、−S(O)−、−S(O)−、−S(O)NR’−、−S(O)NR’−など、その組み合わせを含む。ここで、各R’は独立して水素または(C1−C6)アルキルである。
「親の芳香族環系」とは、共役π電子系を有する不飽和環または多環式環系をいう。1つ以上の環が芳香族性であり、1つ以上の環が飽和または不飽和である縮合環系、例えば、フルオレン、インダン、インデン、フェナレン、テトラヒドロナフタレンなどは具体的に「親の芳香族環系」の定義の中に含まれる。典型的な親の芳香族環系には以下が含まれるがこれらに限定されない:アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランセン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタセン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ−2,4−ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、テトラヒドロナフタレン、トリフェニレン、トリナフタレンなど、ならびにその種々のハイドロ異性体。
「アリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親の芳香族環系の単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導され、言及される数の炭素原子を有する(すなわち、C5〜C15は5個〜15個の炭素原子を意味する)、一価芳香族炭化水素基をいう。典型的なアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:アセアントリレン、アセナフチレン、アセフェナントリレン、アントラセン、アズレン、ベンゼン、クリセン、コロネン、フルオランセン、フルオレン、ヘキサセン、ヘキサフェン、ヘキサレン、as−インダセン、s−インダセン、インダン、インデン、ナフタレン、オクタレン、オクタフェン、オクタレン、オバレン、ペンタ−2,4−ジエン、ペンタセン、ペンタレン、ペンタフェン、ペリレン、フェナレン、フェナントレン、ピセン、プレイアデン、ピレン、ピラントレン、ルビセン、トリフェニレン、トリナフタレンなどから誘導される基、ならびにその種々のハイドロ異性体。好ましい実施形態において、アリール基は(C5〜C15)アリールであり、(C5〜C10)がさらにより好ましい。特に好ましいアリールは、シクロペンタジエニル、フェニルおよびナフチルである。
「アリールアリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、2個以上の同一のまたは同一でない親の芳香族環系が単結合によって直接的に一緒に連結されている、環系の単一の炭素原子からの1個の水素原子の除去によって誘導される一価炭化水素基をいい、ここで、このような直接的な環の連結の数は、関与する親の芳香族環系の数よりも少ない数である。典型的なアリールアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ビフェニル、トリフェニル、フェニル−ナフチル、ビナフチル、ビフェニル−ナフチルなど。アリールアリール基における炭素原子の数が特定される場合、その数とは、各親の芳香族環を含む炭素原子をいう。例えば、(C5−C15)アリールアリールは、各芳香族環が5〜15個の炭素を含むアリールアリール基、例えば、ビフェニル、トリフェニル、ビナフチル、フェニルナフチルなどである。好ましくは、アリールアリール基の各親の芳香族環系は、独立して、(C5〜C15)芳香族、より好ましくは、(C5〜C10)芳香族である。親の芳香族環系のすべてが同一であるアリールアリール基、例えば、ビフェニル、トリフェニル、ビナフチル、トリナフチルなどもまた好ましい。
「ビアリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、単結合によって直接的に一緒に連結されている2個の同一の親の芳香族環系を有するアリールアリール基をいう。典型的なビアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ビフェニル、ビナフチル、ビアントラシルなど。好ましくは、芳香族環系は、(C5〜C15)芳香環族環、より好ましくは、(C5〜C10)芳香族環である。特に好ましいビアリール基はビフェニルである。
「アリールアルキル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、炭素原子、典型的には末端またはsp炭素原子に結合した1個の水素原子が、アリール基で置き換えられた非環式アルキル基をいう。典型的なアリールアルキル基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ベンジル、2−フェニルエタン−1−イル、2−フェニルエテン−1−イル、ナフチルメチル、2−ナフチルエタン−1−イル、2−ナフチルエテン−1−イル、ナフトベンジル、2−ナフトフェニルエタン−1−イルなど。特定のアルキル部分が意図される場合、命名法アリールアルカニル、アリールアルケニル(arylakenyl)および/またはアリールアルキニルが使用される。好ましい実施形態において、アリールアルキル基は、(C6−C21)アリールアルキルであり、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1−C6)であり、アリール部分は(C5−C15)である。特に好ましい実施形態において、アリールアルキル基は(C6−C13)であり、例えば、アリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1−C3)であり、アリール部分は(C5−C10)である。
「親の複素環式芳香族環系」とは、1つ以上の炭素原子が同じまたは異なるヘテロ原子またはヘテロ原子基で各々独立して置換されている親の芳香族環系をいう。炭素原子を置き換える典型的なヘテロ原子またはヘテロ原子基には以下が含まれるがこれらに限定されない:N、NH、P、O、S、S(O)、S(O)、Siなど。1個以上の環が芳香族であり、1個以上の環が飽和または不飽和である縮合環系、例えば、ベンゾジオキサン、ベンゾフラン、クロマン、クロメン、インドール、インドリン、キサンチンなどは「親の複素環式芳香族環系」の定義の中に具体的に含まれる。一般的な置換基を含む認知されている環、例えば、ベンゾピロンおよび1−メチル−1,2,3,4−テトラゾールなどもまた、「親の複素環式芳香族環系」の定義の中に具体的に含まれる。典型的な親の複素環式芳香族環系には以下が含まれるがこれらに限定されない:アクリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソキサゾール、ベンゾジオキサン、ベンゾジオキソール、ベンゾフラン、ベンゾピロン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサキシン、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサゾリン、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンチンなど。
「ヘテロアリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、親の複素環式芳香族環系の単一の原子からの1個の水素原子の除去によって誘導され、言及される数の環原子を有する(すなわち、「5〜14員は5個〜14個の環原子を意味する)、一価複素環式芳香族基をいう。典型的なヘテロアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:アクリジン、ベンズイミダゾール、ベンズイソキサゾール、ベンゾジオキサン、ベンゾジアキソール、ベンゾフラン、ベンゾピロン、ベンゾチアジアゾール、ベンゾチアゾール、ベンゾトリアゾール、ベンゾオキサジン、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサゾリン、カルバゾール、β−カルボリン、クロマン、クロメン、シノリン、フラン、イミダゾール、インダゾール、インドール、インドリン、インドリジン、イソベンゾフラン、イソクロメン、イソインドール、イソインドリン、イソキノリン、イソチアゾール、イソキサゾール、ナフチリジン、オキサジアゾール、オキサゾール、ペリミジン、フェナントリジン、フェナントロリン、フェナジン、フタラジン、プテリジン、プリン、ピラン、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、ピリジン、ピリミジン、ピロール、ピロリジン、キナゾリン、キノリン、キノリジン、キノキサリン、テトラゾール、チアジアゾール、チアゾール、チオフェン、トリアゾール、キサンチンなど、ならびにその種々のハイドロ異性体。好ましい実施形態において、ヘテロアリール基は5〜14員ヘテロアリールであり、5〜10員ヘテロアリールが特に好ましい。
「ヘテロアリール−ヘテロアリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、2個以上の同一のまたは同一でない親の複素環式芳香族環系が単結合によって直接的に一緒に連結されている、環系の単一の原子からの1個の水素原子の除去によって誘導される一価複素環式芳香族基をいい、ここで、このような直接的な環の連結の数は、関与する親の複素環式芳香族環系の数よりも少ない数である。典型的なヘテロアリール−ヘテロアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ビピリジル、トリピリジル、ピリジルプリニル、ビプリニルなど。原子の数が特定される場合、その数とは、各親の複素環式芳香族環系を含む原子の数をいう。例えば、5〜15員ヘテロアリール−ヘテロアリールは、各親の複素環式芳香族環系が5〜15個の原子を含むヘテロアリール−ヘテロアリール基、例えば、ビピリジル、トリピリジルなどである。好ましくは、各親の複素環式芳香族環系は、独立して、5〜15員複素環式芳香族、より好ましくは、5〜10員複素環式芳香族である。親の複素環式芳香族環系のすべてが同一であるヘテロアリール−ヘテロアリール基もまた好ましい。
「ビヘテロアリール」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、単結合によって直接的に一緒に連結されている、2個の同一の親の複素環式芳香族環系を有するヘテロアリール−ヘテロアリール基をいう。典型的なビヘテロアリール基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ビピリジル、ビプリニル、ビキノリニルなど。好ましくは、複素環式芳香族環系は、5〜15員複素環式芳香族環、より好ましくは、5〜10員複素環式芳香族環である。
「ヘテロアリールアルキル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、炭素原子、典型的には末端またはsp炭素原子に結合した1個の水素原子が、ヘテロアリール基で置き換えられた非環式アルキル基をいう。特定のアルキル部分が意図される場合、命名法ヘテロアリールアルカニル、ヘテロアリールアルケニル(heteroarylakenyl)および/またはヘテロアリールアルキニルが使用される。好ましい実施形態において、ヘテロアリールアルキル基は、6−21員アリールアルキルであり、例えば、ヘテロアリールアルキル基のアルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1−C6)アルキルであり、ヘテロアリール部分は5−15員ヘテロアリールである。特に好ましい実施形態において、ヘテロアリールアルキルは6−13員ヘテロアリールアルキルであり、例えば、アルカニル、アルケニルまたはアルキニル部分は(C1−C3)アルキルであり、ヘテロアリール部分は、5〜10員ヘテロアリールである。
「ハロゲン」または「ハロ」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、他に言及されない限り、フルオロ、クロロ、ブロモ、およびヨードをいう。
「ハロアルキル」とは、それ自体、または別の置換基の一部として、1個以上の水素原子がハロゲンで置き換えられたアルキル基をいう。従って、「ハロアルキル」という用語は、モノハロアルキル、ジハロアルキル、トリハロアルキルなどから、パーハロルキルまでを含むことを意味する。例えば、「(C1〜C2)ハロアルキル」という表現は、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、1−フルオロエチル、1,1−ジフルオロエチル、1,2−ジフルオロエチル、1,1,1−トリフルオロエチル、パーフルオロエチルなどを含む。
上記に定義した基はさらに十分に認識された置換基を作製するために当該分野において一般的に使用される接頭辞および/または接尾辞を含んでもよい。例として、「アルキルオキシ」または「アルコキシ」とは、式−OR’’の基をいい、「アルキルアミン」とは式−NHR’’の基をいい、「ジアルキルアミン」とはNR’’R’’の基をいい、ここで、各R’’は独立してアルキルである。別の例として、「ハロアルコキシ」または「ハロアルキルオキシ」とは、式−OR’’’の基をいい、ここでR’’’はハロアルキルである。
「保護基」とは、分子中の反応性官能基に結合された場合に、官能基の反応性をマスクし、減少し、または妨害する一群の原子をいう。典型的には、保護基は、合成の過程の間に所望されるように選択的に除去されてもよい。保護基の例は、GreeneおよびWuts、Protective Groups in Organic Chemistry、第3版、1999,John Wiley & Sons,NYならびにHarrisonら、Compendium of Synthetic Organic Methods、Vols.1−8,1971−1996,John Wiley & Sons,NYにおいて見ることができる。代表的な窒素保護基には以下が含まれるがこれらに限定されない:ホルミル、アセチル、トリフルオロアセチル、ベンジル、ベンジルオキシカルボニル(「CBZ」)、tert−ブトキシカルボニル(「Boc」)、トリメチルシリル(「TMS」)、2−トリメチルシリル−エタンスルホニル(「TES」)、トリチルおよび置換トリチル基、アリルオキシカルボニル、9−フルオレニルメチルオキシカルボニル(「FMOC」)、ニトロ−ベラトリルオキシカルボニル(「NVOC」)など。代表的なヒドロキシル保護基には、ヒドロキシル基がアセチル化(エステル化)またはアルキル化されているもの、例えば、ベンジルエーテルおよびトリチルエーテル、ならびにアルキルエーテル、テトラヒドロピラニルエーテル、トリアルキルシリルエーテル(例えば、TMS基またはTIPPS基)、グルコールエーテル、例えば、エチレングリコールおよびプロピレングリコール誘導体、およびアリルエーテルが含まれるがこれらに限定されない。
以下の説明を通して、特定の二重結合が示される場合、シス配置とトランス配置の両方を含むことを意図することが理解されるべきである。例示的な化学式は、特定の配置とともに提供されるが、完全性のために、二重結合を変化させることができる。明細書の簡潔さを維持するための取り組みにおいて、あらゆる構造異性体が示されるわけではない。しかし、これは、事実上、限定と見なされるべきではない。加えて、合成スキームが提供される場合、すべてのシス/トランス配置異性体もまた意図され、合成の範囲内(scope and purvue)にあることが理解されるべきである。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用な化合物およびその薬学的に受容可能な塩、ならびに薬学的組成物を提供し、
およびPは、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり;
およびRは、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせであり;
Zは−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)H、−C(NH)NR、−C(S)H、−C(S)OR、−C(S)NR、−CNであり;
各Rは、存在する場合、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる基より独立して選択され;
各Rは、存在する場合、=O、−OR、(C1〜C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる基より独立して選択される適切な基であり;
各Rは、存在する場合、独立して保護基もしくはRであり、または、代替的には、各Rはそれが結合する窒素原子と一緒になって5〜8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し、これらは1つ以上の同じもしくは異なるさらなるヘテロ原子を任意に含んでもよく、そして1つ以上の同じもしくは異なるR基もしくは適切なR基で任意に置換されてもよく;
各nは、存在する場合、独立して、0〜3の整数であり;
各Rは、存在する場合、独立して、保護基またはRである。
特定の実施形態において、PおよびPは水素原子であり、RおよびRは、各々独立して、メチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エスエルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、PおよびPは、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり、R、RおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、RおよびRは、各々独立して、メチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特定の態様において、OPの指定は、末端炭素が1つ以上のハロゲン(I、Cl、F、Br、モノ、ジまたはトリ置換)で置換され、例えば、トリフルオロメチル基を形成すること、または本明細書中上記のように置換されるかもしくは置換されないことが可能であるアリール基もしくはフェノキシ基であることを示すように働く。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
、RおよびRは、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、R1、およびRは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はまた、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物をも提供し、
、P、R1、およびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、PおよびPは各々水素原子であり、RおよびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、R1、およびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特定の態様において、OPの指定は、末端炭素が1つ以上のハロゲン(I、Cl、F、Br、モノ、ジまたはトリ置換)で置換され、例えば、トリフルオロメチル基を形成すること、または本明細書中上記のように置換されるかもしくは置換されないことが可能であるアリール基もしくはフェノキシ基であることを示すように働く。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、R1、、RおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、R1、およびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、R、Rは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、PおよびPは水素原子であり、RおよびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
Qは1つ以上の置換基を表し、各Qは、独立して、水素原子、ハロゲン原子、または分枝状または非分枝状の、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、またはアミノカルボニル基である。
1つの特定の態様において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はまた、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物をも提供し、
、P、P、R、QおよびZは上記に定義した通りである。
1つの特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、各Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、R、R、QおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、PおよびPは各々水素原子であり、RおよびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、各Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、RおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Rはメチル基または水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、R、RおよびZは上記に定義した通りである。
Uは、分枝状または非分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、およびアリールオキシカルボニルオキシ基である。
1つの特定の態様において、PおよびPは各々水素原子であり、RおよびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Uはトリフルオロメチル基であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はなおさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、R、R、UおよびZは上記に定義した通りである。
例えば、PおよびPは各々水素原子であり、RおよびRは各々独立してメチル基または水素原子またはその組み合わせであり、Uはトリフルオロメチル基であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、PおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、PおよびPは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
このような化合物の純度は、GC、MS、またはHNMRなどを有する分析測定に基づいて、少なくとも80%純度、特に、約90%より上の純度、より特に95%より上の純度、および最も特に約99%より上の純度である。これは、本明細書を通して、すべての単離された化合物および/または精製された化合物に適用される。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
アナログは7,17−ジHDHAと称する。特定の態様において、7位のキラル炭素原子(C−7)はR配置を有する。別の態様において、C−7炭素原子は、好ましくはS配置を有する。なお別の態様において、C−7炭素原子はR/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素はS配置を有することができる。さらになお別の態様において、C−17炭素は、R/Sラセミ化合物として好ましく存在することができる。例示的なアナログには、例えば、7S、17R/S−ジHDHA、7S,17R/S−ジヒドロキシ−ドコサ−4Z,8E,10Z,13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸が含まれる。
本発明はなおさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特定の態様において、OPの指定は、末端炭素が1つ以上のハロゲン(I、Cl、F、Br、モノ、ジまたはトリ置換)で置換され、例えば、トリフルオロメチル基を形成すること、または本明細書中上記のように置換されるかもしくは置換されないことが可能であるアリール基もしくはフェノキシ基であることを示すように働く。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
およびZは上記に定義した通りである。
Xは置換もしくは非置換メチレン、酸素原子、置換もしくは非置換窒素原子、または硫黄原子である。
1つの実施形態において、Pは水素原子であり、Xは酸素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、Pが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
アナログは7,8,17−トリヒドロキシ−DHAと称する。特定の実施形態において、7位のキラル炭素原子(C−7)はR配置を有する。他の実施形態において、C−7炭素原子は、好ましくはS配置を有する。なお他の実施形態において、C−7炭素原子はR/Sラセミ化合物である。特定の態様において、8位のキラル炭素原子(C−8)はR配置を有する。別の態様において、C−8原子はS配置を有する。なお別の態様において、C−8炭素原子は、好ましくは、R/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素は、好ましくはS配置を有することができる。さらになお別の態様において、C−17炭素は、R/Sラセミ化合物として好ましく存在することができる。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
アナログは7,16,17−トリヒドロキシ−DHAと称する。特定の実施形態において、7位のキラル炭素原子(C−7)はR配置を有する。他の実施形態において、C−7炭素原子は、好ましくはS配置を有する。なお他の実施形態において、C−7炭素原子はR/Sラセミ化合物である。特定の態様において、16位のキラル炭素原子(C−16)はR配置を有する。別の態様において、C−16原子はS配置を有する。なお別の態様において、C−16炭素原子は、好ましくは、R/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素は、好ましくはS配置を有することができる。さらになお別の態様において、C−17炭素は、R/Sラセミ化合物として好ましく存在することができる。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、XおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、Pは水素原子であり、Xは酸素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、Pが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
アナログは4,11,17−トリヒドロキシ−DHAと称する。特定の態様において、4位のキラル炭素原子(C−4)はR配置を有する。他の実施形態において、C−4炭素原子は、好ましくはS配置を有する。なお他の実施形態において、C−4炭素原子はR/Sラセミ化合物である。特定の態様において、11位のキラル炭素原子(C−11)はR配置を有する。別の態様において、C−11原子はS配置を有する。なお別の態様において、C−11炭素原子は、好ましくは、R/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素は、好ましくはS配置を有することができる。さらになお別の態様において、C−17炭素は、R/Sラセミ化合物として好ましく存在することができる。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、PおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、PおよびPは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特定の態様において、OPの指定は、末端炭素が1つ以上のハロゲン(I、Cl、F、Br、モノ、ジまたはトリ置換)で置換され、例えば、トリフルオロメチル基を形成すること、または本明細書中上記のように置換されるかもしくは置換されないことが可能であるアリール基もしくはフェノキシ基であることを示すように働く。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、XおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、Pは水素原子であり、Xは酸素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、Pが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
1つの特定の実施形態において、化合物は5S,18(+/−)−ジHEPAであり、ここで、カルボキシル基は酸、エステルまたは塩であり得る。5S,18(+/−)−ジHEPAは、5−リポキシゲナーゼポテトを用いて合成され、その物理的特性はLC−MS−MSに基づく。加えて、5S,18(+/−)−ジHEPAは生物学的に活性であり、腹膜炎モデルにおけるPMN浸潤のダウンレギュレーションによって注記されるような抗炎症活性を有する。これは、等しい用量においてレゾルビンE1と等しい効力である。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。特定の実施形態において、P、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、QおよびZは上記に定義した通りである。
1つの特定の態様において、P、PおよびPは各々水素原子であり、各Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はなおさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、P、QおよびZは上記に定義した通りである。
1つの特定の実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、各Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、QおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、PおよびPは各々水素原子であり、各Qは水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、XおよびZは上記に定義した通りである。
1つの態様において、Pは水素原子であり、Xは酸素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、PおよびZは上記に定義した通りである。
1つの実施形態において、P、PおよびPは各々水素原子であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はまた、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、UおよびZは上記に定義した通りである。
1つの態様において、PおよびPは各々水素原子であり、Uはトリフルオロメチル基であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルである。
特定の実施形態において、Zはカルボン酸、カルボン酸エステル、または薬学的に受容可能なカルボン酸塩である。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態の治療のために有用である化合物および薬学的組成物を提供し、
、P、UおよびZは上記に定義した通りである。例えば、PおよびPは各々水素原子であり、Uはトリフルオロメチル基であり、Zはカルボン酸またはカルボン酸エステルである。
本発明はさらに、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態を治療するために有用であるジヒドロキシ−ドコサヘキサエン酸(ジHDHA)アナログに関する。
このアナログは10,17−ジHDHAと称する。PおよびPは上記に定義した通りであり、同じまたは異なり得る。Zは上記に定義したとおりであり、特に、カルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルであり得る。破線の二重結合は、E異性体またはZ異性体のいずれかがアナログの範囲内にあることを示す。特定の態様において、10位のキラル炭素原子(C−10)はR配置を有する。別の態様において、C−10炭素原子はS配置を有する。なお別の態様において、C−10炭素原子は好ましくはR/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素は好ましくはS配置を有することができる。さらになお別の局面において、C−17炭素は、R/Sラセミ化合物として存在することができる。1つの例において、本発明には、10,17S−ドコサトリエン、10,17S−ジヒドロキシ−ドコサ−4Z,7Z,11E,13,15E,19Z−ヘキサエン酸アナログ、例えば、10R/S−OCH、17S−HDHA、10R/S、メトキシ−17Sヒドロキシ−ドコサ−4Z,7Z,11E,13,15E,19Z−ヘキサエン酸誘導体が含まれる。
特定の実施形態において、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
なおさらなる実施形態において、本発明は、化学式:
Figure 2008526867
を有する、胃腸状態を治療するために有用であるジHDHAアナログに関する。
このアナログは4,17−ジHDHAと称する。P、PおよびZは上記に定義した通りである。PおよびPは同じまたは異なり得る。特に、Zはカルボン酸、エステル、アミド、チオカルバメート、カルバメート、チオエステル、チオカルボキサミド、またはニトリルであり得る。特定の態様において、4位のキラル炭素原子(C−4)はR配置を有する。別の態様において、C−4炭素原子はS配置を有する。なお別の態様において、C−4炭素原子はR/Sラセミ化合物である。加えて、17位のキラル炭素原子(C−17)はR配置を有することができる。代替的には、C−17炭素はS配置を有することができる。さらになお別の態様において、C−17炭素は、好ましくはR/Sラセミ化合物として存在することができる。
特定の実施形態において、PおよびPが水素原子でありZがカルボン酸である場合、化合物は単離され、および/または精製されるかのいずれかである。
例えば、本発明には、4S,17R/S−ジHDHA、4S,17R/S−ジヒドロキシ−ドコサ−5E,7Z,10Z,13Z,15E,19Z−ヘキサエン酸アナログが含まれる。
「Z」は、当業者によって1つの特定の部分から別のものに変更することができることが理解されるべきである。このことを達成するために、ある特定の例において、1つ以上の基は保護を必要とし得る。このこともまた当業者の範囲内である。例えば、カルボン酸エステルは、アミンを用いる処理によってアミドに転換することができる。このような相互変換は当該分野において公知である。
EPAおよびDHAのアナログにおいて、「ヒドロキシル」立体化学に対する言及は例示的であること、およびこの用語は保護されたヒドロキシル基ならびに遊離のヒドロキシル基を含むことを意味することが理解されるべきである。特定の実施形態において、C−17位はR配置を有する。他の実施形態において、C−17位はS配置を有する。他の態様において、本発明の特定の実施形態はC−18位においてR配置を有する。
本発明の特定の態様において、ASA経路はR>S、それゆえに、4S、5R/S、7S、8R/S、11R、12R/S 16S、17Rを生じる。15−LO経路から生じる種に関して、C−17のキラリティーはSであり、C−16 RおよびC−10、好ましくはRである。
EPAおよびDHAのアナログにおけるヒドロキシルは、当該分野において公知であるものなどの種々の保護基によって保護することができる。当業者は、どの保護基がヒドロキシル基の保護のために有用であり得るかを容易に決定することができる。標準的な方法は当該分野において公知であり、文献中により完全に記載されている。例えば、適切な保護基は当業者によって選択されることができ、GreenおよびWuts、「Protecting Groups in Organic Synthesis」John Wiley and Sons,Chapters5および7,1991において記載されており、この教示は参照により本明細書に援用される。好ましい保護基には、メチルおよびエチルエーテル、TMSまたはTIPPS基、酢酸(エステル)またはプロピオン酸基およびグリコールエーテル、例えば、エチレングリコールおよびプロピレングルコール誘導体が含まれる。
例えば、1つ以上のヒドロキシル基が、酸塩化物またはシリルクロライドの存在下で、穏やかな塩基、例えば、トリエチルアミンで処理され、ヒドロキシルイオンとハロゲン化物との間の反応を容易にすることができる。代替的には、ハロゲン化アルキルが、ヒドロキシルイオン(リチウムジイソプロピルアミドなどの塩基によって生成する)と反応して、エーテル形成を容易にすることができる。
化合物は、Charles N.SerhanおよびClary B.Clishにより2001年2月16日に出願された「Aspirin Triggered Lipid Mediators」という表題の米国特許出願09/785,866、Charles N.Serhanにより2003年8月12日に出願された「Resolvins:Biotemplates for Novel Therapeutic Interventions」という表題の10/639,714、ならびにCharles N.SerhanおよびClary B.Clishにより2001年2月16日に出願された「Aspirin Triggered Lipid mediators」という表題のPCT出願WO 01/60778、およびCharles N.Serhanによって2003年8月12日に出願された「Resolvins:Biotemplates for Novel Therapeutic Interventions」という表題のWO 04/014835における方法によって調製することができ、これらの内容はそれらの全体が参照により本明細書に援用される。
EPAおよびDHAのアナログについて、すべてのヒドロキシル基が保護される必要があるわけではないこともまた理解されるべきである。1個、2個または3個すべてのヒドロキシル基を保護することができる。これは、ヒドロキシル基を保護するために使用される試薬の化学量論的な選択によって達成することができる。当該分野において公知である方法、例えば、HPLC、LC、フラッシュクロマトグラフィー、ゲル浸透クロマトグラフィー、結晶化、蒸留などは、ジ−またはトリ−保護化されたヒドロキシ化合物を分離するために使用することができる。
上記に同定した化合物の各々において1つ以上のキラル中心が存在することが理解されるべきである。本発明は、各化合物のすべての立体化学型、例えば、エナンチオマー、ジアステレオマーおよびラセミ化合物を包含することが理解されるべきである。不斉炭素原子が存在する場合、1つより多くの立体異性体が可能であり、すべての可能な異性体型が、示される構造の表現の中に含まれることが意図される。任意に、活性な(R)および(S)異性体が、当業者に公知である従来的な技術を使用して分離されてもよい。本発明は、可能なジアステレオマー(diastereiomers)ならびにラセミ化合物および光学分割された異性体を含むことを意図する。
本明細書を通して示されるレゾルビンアナログは、アセチレン性および/またはエチレン性不飽和部位を含む。炭素炭素二重結合が存在する場合、立体配置化学はシス(E)またはトランス(Z)のいずれかであり得、本明細書を通しての表現は限定を意味しない。表現は、一般的に、関連するDHAまたはEPA化合物の立体配置化学に基づいて提示され、理論によって制限されないが、同様の立体配置化学を有すると考えられる。
本明細書を通して、炭素炭素結合は、特に、結合がいかにして最終的に互いに対して配置されるかを示すために、簡単にするために「歪め」られている。例えば、レゾルビンのアセチレン部分は、実際には、約180°のジオメトリーを含んでいるが、しかし、合成および最終生成物と出発物質との関係の理解の補助のために、このような角度は、理解を補助するためにぼかされていることが理解されるべきである。
以下に提示する有機合成を通して、レゾルビンアナログのアセチレン部分の水素化によって、1種以上の生成物を生じ得ることが理解されるべきである。
すべての可能な生成物が本明細書中に含まれることが意図される。例えば、ジアセチレン性レゾルビンアナログの水素化は、8種までの生成物(両方のアセチレン部分の水素化が完了する場合(これは既知の方法によってモニターすることができる)、4種のジエン生成物、すなわち、シス、シス;シス、トランス;トランス、シス;トランス、トランス)、および4種のモノアセチレン−モノアセチレン生成物(シスまたはトランス「モノエン」−アセチレン;アセチレン−シスまたはトランス「モノエン」)を産生することができる。すべての生成物は、HPLC、GC、MS、NMR、IRによって分離および同定することができる。
当該分野において公知の技術は、レゾルビンアナログのカルボン酸/エステル官能基を、カルボキサミド、チオエステル、ニトリル、カルバメート、チオカルバメートなどに転換するために使用することができ、本明細書に援用される。アミドなどの適切な部分は、当該分野において公知であるように、さらに置換することができる。
一般的に、本発明のレゾルビンアナログは、アルコールとして生理活性である。酵素的作用または反応性酸素種は、炎症または分解性代謝の部位において攻撃する。ヒドロキシルとのレゾルビン分子のこのような相互作用は、最終的に、以下に示すような生理学的活性を減少することができる。
Figure 2008526867
第2の生理活性アルコールを有する「R」基の使用は、特に、不活性代謝物を産生する、ケトンへのアルコールの酸化のための潜在能力を阻害または減少することによって、レゾルビンアナログの生物学的利用能および生理活性を増加するように働く。「R」保護基には、例えば、直鎖状または分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アリール基、アルキルアリール基、フェノキシ基、およびハロゲンが含まれる。
一般的には、「R保護化学」の使用は、レゾルビンアナログ中の近接するジオールには必要ではない。典型的には、近接するジオールは容易に酸化されず、それゆえに、一般的には、ヒドロキシル基の酸素原子に隣接する水素原子の置換によってこのような保護を必要としない。このような保護は必要ではないと一般的には見なされているが、上記のような「R保護基」を用いる、ヒドロキシル基の酸素原子に隣接する水素原子の置換によって、隣接するジオールのヒドロキシル基が、独立して「保護され得る」化合物を調製することが可能である。
「組織」という用語は、インタクトな細胞、血液、血液調製物、例えば、血漿および血清、骨、関節、筋肉、平滑筋、および組織を含むことが意図される。
「被験体」という用語は、一般的に本明細書を通して開示されるがこれに限定されない、状態または疾患を引き起こすかまたはそれに寄与する細菌、病原体、疾患状態または症状に対して敏感である生物を含むことが意図される。被験体の例には、ヒト、イヌ、ネコ、ウシ、ヤギ、およびマウスが含まれる。被験体という用語は、トランスジェニック種を含むことがさらに意図される。
本発明の化合物が医薬品としてヒトおよび哺乳動物に投与される場合、これらは、それ自体として、または、薬学的に受容可能なキャリアと組み合わせて、活性成分、すなわち、少なくとも1種のEPAもしくはDHAアナログの、例えば、0.1〜99.5%(より好ましくは、0.5〜90%)を含む薬学的組成物として与えることができる。
「薬学的に受容可能なキャリア」という語句は、本明細書で使用される場合、それがその意図される機能を実行できるように、被験体の中にまたは被験体に本明細書の化合物を運ぶ際または輸送する際に含まれる、薬学的に受容可能な材料、組成物またはビヒクル、例えば、液体または固体の充填剤、希釈剤、賦形剤、溶媒またはカプセル化材料を意味する。典型的には、このような化合物は、1つの器官、または身体の部分から、別の器官、または身体の部分に運ばれまたは輸送される。各キャリアは、製剤の他の成分と適合性であり、患者に対して有害でないという意味で「受容可能」でなくてはならない。薬学的に受容可能なキャリアとして働くことができる材料のいくつかの例には以下が含まれる:ラクトース、グルコースおよびスクロースなどの糖;コーンスターチおよびポテトスターチなどのデンプン;カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロースおよびその誘導体;粉末トラガカント;麦芽;ゼラチン;タルク;ココアバターおよび坐剤ワックスなどの賦形剤;ピーナッツオイル、綿実油、ベニバナ油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油およびダイズ油などのオイル;プロピレングリコールなどのグリコール;グリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール;オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル;寒天;水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤;アルギン酸;発熱物質を含まない水;等張性生理食塩水;リンガー液;エチルアルコール;リン酸緩衝液;および薬学的製剤中で利用される他の非毒性適合性材料。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、1つ以上の酸性官能基を含んでもよく、従って、薬学的に受容可能な塩基と薬学的に受容可能な塩を形成することが可能である。「薬学的に受容可能な塩、エステル、アミド、およびプロドラッグ」という用語は、本明細書で使用される場合、本明細書の化合物のカルボン酸塩、アミノ酸付加塩、エステル、アミド、およびプロドラッグをいい、これは、正常な医学的判断の範囲内にあり、過度の毒性、炎症、アレルギー応答などなしで、患者の組織との接触における使用のために適切であり、合理的な損益比率と釣り合いがとれており、そして本発明の化合物のそれらの意図される使用のために有効である。「塩」という用語は、比較的非毒性の、本発明の化合物の無機または有機の酸付加塩をいう。これらの塩は、化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで、またはその遊離塩基型で精製された化合物を適切な有機もしくは無機の酸と別々に反応させること、およびそのように形成された塩を単離することによって調製することができる。これらは、アルカリ金属およびアルカリ土類金属に基づくカチオン、例えば、ナトリウム、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど、ならびに非毒性アンモニウム、四級アンモニウム、およびアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラエチルアンモニウム、メチルアミン、ジメチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルアミン、エチルアミンなどを含むがこれらに限定されないアミンカチオンを含んでもよい(例えば、Berge S.M.ら、「Pharmaceutical Salts」J.Pharm.Sci,1977;66:1−19を参照のこと、これは参照により本明細書に援用される)。
「薬学的に受容可能なエステル」という用語は、本発明の化合物の比較的非毒性の、エステル化生成物をいう。これらのエステルは、化合物の最終的な単離および精製の間にインサイチュで、またはその遊離酸型もしくはヒドロキシルで精製された化合物を適切なエステル化剤と別々に反応させることによって調製することができる。カルボン酸は、触媒の存在下で、アルコールとの処理を介してエステルに転換することができる。この用語は、生理学的条件下で、溶媒和可能な低級炭化水素基、例えば、アルキルエステル、メチルエステル、エチルエステル、およびプロピルエステルを含むことがさらに意図される。
湿潤剤、乳化剤および滑沢剤、例えば、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色料、放出剤、被覆剤、甘味料、香料、および芳香剤、保存料および抗酸化剤もまた、組成物中に存在することができる。
薬学的に受容可能な抗酸化剤の例には以下が含まれる:アスコルビン酸、システイン塩酸塩、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性抗酸化剤;パルミチン酸アスコルビル、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、プロピルガレート、α−トコフェロールなどの油溶性抗酸化剤;およびクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤。
本発明の製剤には、静脈内、経口、鼻、局所的、経皮的、口腔、舌下、直腸、膣、および/または非経口的な投与のために適切なものが含まれる。製剤は、単位剤形で便利に提供されてもよく、薬学の分野において周知である任意の方法によって調製されてもよい。単回剤形を製造するためにキャリア材料と合わせることができる活性成分の量は、一般的に、治療的効果を生じる化合物の量である。一般的に、100パーセントの中から、この量は、約1パーセントから約99パーセントの活性成分、好ましくは、約5パーセントから約70パーセント、最も好ましくは、約10パーセントから約30パーセントの範囲である。
これらの製剤または組成物を調製する方法は、本発明の化合物を、キャリアと、そして任意に、1種以上の補助成分と一緒にする工程を含む。一般的に、製剤は、本発明の化合物を、液体キャリアと、または微細に分割した固体キャリアと、またはその両方と、均一かつ密接に一緒にする工程、次いで、必要な場合、生成物を成型する工程によって調製される。
経口投与に適切な本発明の製剤は、カプセル、カシェ剤、丸薬、錠剤、ロゼンジ(好ましい基剤、通常はスクロースおよびアカシアもしくはトラガカントを使用する)、散剤、顆粒剤、または水性もしくは非水性液体中の溶液もしくは懸濁液として、または水中油もしくは油中水液体エマルジョンとして、またはエリキシルもしくはシロップとして、または芳香錠(ゼラチンおよびグリセリン、またはスクロースおよびアカシアなどの不活性基剤を使用する)、および/またはマウスウォッシュとしてなどであってもよく、各々が所定量の本発明の化合物を活性成分として含む。本発明の化合物はまた、ボーラス、舐剤またはペーストとして投与されてもよい。
経口投与のための本発明の固体剤形(カプセル、錠剤、丸薬、糖衣錠、散剤、顆粒剤など)において、活性成分は、1種以上の薬学的に受容可能なキャリア、例えば、クエン酸ナトリウムもしくはリン酸二カリウム、および/または以下のいずれかと混合される:デンプン、ラクトース、スクロース、グルコース、マンニトール、および/もしくはケイ酸などの充填剤もしくは増量剤;例えば、カルボキシメチルセルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロースおよび/もしくはアカシアなどの結合剤;グリセロールなどの保湿剤;寒天、炭酸カルシウム、ジャガイモもしくはタピオカデンプン、アルギン酸、特定のケイ酸、および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤;パラフィンなどの溶液遅延剤;四級アンモニウム化合物などの吸収加速剤;例えば、セチルアルコールおよびモノステアリン酸グリセロールなどの湿潤剤;カオリンおよびベントナイトクレイなどの吸収剤;タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびその混合物などの滑沢剤;ならびに着色料。カプセル、錠剤、および丸薬の場合において、薬学的組成物はまた、緩衝剤を含んでもよい。同様の型の固体組成物はまた、ラクトースまたは乳糖などの賦形剤、ならびに高分子量ポリエチレングリコールなどを使用して、ソフトおよびハード充填ゼラチンカプセル中の充填剤として利用してもよい。
錠剤は、任意選択的に1種以上の補助成分とともに、圧縮および成型によって作製されてもよい。圧縮錠剤は、結合剤(例えば、ゼラチンまたはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、滑沢剤、不活性希釈剤、保存料、崩壊剤(例えば、グリコール酸デンプンナトリウムまたは架橋カルボキシメチルセルロースナトリウム)、表面活性剤または分散剤を使用して調製してもよい。成型錠剤は、不活性液体希釈剤で湿らせた粉末化合物の混合物を適切な機械で成型することによって作製してもよい。
本発明の薬学的組成物の錠剤、または他の固体剤形、例えば、糖衣錠、カプセル、丸薬、および顆粒剤は、コーティングおよび殻、例えば、腸溶コーティングおよび医薬品製剤の分野において周知である他のコーティングとともに、任意に与えられまたは調製されてもよい。これらはまた、その中の活性成分の遅延放出または制御された放出を提供するために、例えば、所望の放出プロフィールを提供するための様々な割合のヒドロキシプロピルメチルセルロース、他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/またはミクロスフェアを使用して、製剤化されてもよい。これらは、例えば、細菌保持フィルターを通した濾過によって、または使用直前に滅菌水もしくはある他の滅菌注射可能媒体の中に溶解することができる滅菌固体組成物の型で滅菌薬剤を組み込むことによって、滅菌されてもよい。これらの組成物はまた、任意に不透明化剤を含んでもよく、これらが活性成分のみを、または優先的に、胃腸管の特定の部分に、任意に、遅延様式で放出する組成物であってもよい。使用することができる包埋組成物の例には、ポリマー性物質およびワックスが含まれる。活性成分はまた、適切な場合、上記の賦形剤の1種以上を伴うマイクロカプセル化型であり得る。
本発明の化合物の経口投与のための液体剤形には、薬学的に受容可能なエマルジョン、マイクロエマルジョン、溶液、懸濁液、シロップ、およびエリキシルが含まれる。活性成分に加えて、液体剤形は、当該分野において一般的に使用される不活性希釈剤、例えば、水および他の溶媒、溶解剤および乳化剤、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、オイル(特に、綿実油、ラッカセイ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ヒマシ油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコールおよびソルビタンの脂肪酸エステル、およびこれらの混合物などを含んでもよい。
不活性希釈剤の他に、経口組成物はまた、湿潤剤、乳化剤および懸濁剤、甘味料、香料、着色料、芳香剤、および保存料などのアジュバントを含むことができる。
懸濁液は、活性化合物に加えて、懸濁液、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、微結晶セルロース、アルミニウムメタ水酸化物、ベントナイト、寒天およびトラガカント、およびその混合物などを含んでもよい。
直腸または膣投与のための本発明の薬学的組成物の製剤は坐剤として提供されてもよく、これは、室温で固体であるが体温では液体であり、それゆえに、直腸または膣腔中で溶解し、活性化合物を放出する、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐剤ワックスまたはサリチル酸塩を含む1種以上の適切な非刺激性の賦形剤またはキャリアと、1種以上の本発明の化合物を混合することによって調製されてもよい。
膣投与に適切である本発明の製剤はまた、適切であることが当該分野において公知であるようなキャリアを含む、ペッサリー、タンポン、クリーム、ゲル、ペースト、フォーム、またはスプレー製剤を含む。
本発明の化合物の局所的または経皮的な投与のための剤形には、散剤、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ゲル、溶液、パッチ、および吸入剤が含まれる。活性化合物は、滅菌条件下で、薬学的に受容可能なキャリアと、および必要とされ得る任意の保存剤、緩衝剤、または噴霧剤と混合されてもよい。
軟膏、ペースト、クリーム、およびゲルは、本発明の活性化合物に加えて、動物および植物の脂肪、オイル、ワックス、パラフィン、デンプン、トラガカント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコーン、ベントナイト、ケイ酸、タルクおよび二酸化亜鉛、またはその混合物などの賦形剤を加えてもよい。
散剤およびスプレーは、本発明の化合物に加えて、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末、またはこれらの物質の混合物などの賦形剤を含むことができる。スプレーは、クロロフルオロハイドロカーボンならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性の非置換ハイドロカーボン等の、慣用的な噴霧剤をさらに含むことができる。
経皮パッチは、身体への本発明の化合物の制御送達を提供することの付加的な利点を有する。このような剤形は、適切な媒体中で化合物を溶解または分散させることによって作製することができる。吸収増強剤もまた、皮膚を横切る化合物の流入を増加するために使用することができる。このような流入の速度は、速度制御膜を提供すること、またはポリマーマトリックスもしくはゲルに活性化合物を分散させることのいずれかによって制御することができる。
眼科的製剤、眼の軟膏、散剤、溶液などもまた、本発明の範囲内にあるものとして意図される。このような溶液は、結膜炎の治療のために有用である。
非経口投与に適切である本発明の薬学的組成物は、薬学的に受容可能な滅菌等張水溶液または非水性溶液、分散液、懸濁液もしくはエマルジョン、または使用直前に滅菌注射液もしくは分散液に再構成され得る滅菌粉末と組み合わせた1種以上の本発明の組成物を含み、これは、抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、製剤を意図されるレシピエントの血液と等張性にする溶質、または懸濁剤もしくは濃厚剤を含んでもよい。
本発明の薬学的組成物中で利用されてもよい適切な水系および非水系キャリアの例には、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、および適切なその混合物、植物性オイル、例えば、オリーブ油、および注射可能な有機エステル、例えば、オレイン酸エチルが含まれる。適切な流動性は、例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用、分散の場合における必要とされる粒子サイズの維持、および界面活性剤の使用によって維持することができる。
これらの組成物はまた、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などのアジュバントを含んでもよい。微生物の作用の妨害は、種々の抗菌剤および抗真菌剤、例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などを含めることによって保証されてもよい。等張剤、例えば、糖、塩化ナトリウムなどを組成物に含めることもまた所望され得る。加えて、注射可能な薬学的型の吸収の延長は、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる剤を含めることによってもたらされ得る。
ある場合において、薬物の効果を延長するために、皮下または筋肉内注射からの薬物の吸収を遅くすることが所望される。これは、乏しい水溶性を有する結晶性またはアモルファス性の物質の液体懸濁液の使用によって達成されてよい。次いで、薬物の吸収の速度はその解離の速度に依存し、次には、結晶サイズおよび結晶型に依存し得る。代替的には、非経口的に投与された薬物型の遅延吸収は、オイルビヒクル中に薬物を溶解または懸濁することによって達成される。
注射可能なデポー型は、ポリラクチド−ポリグリコリドなどの生物分解ポリマー中で対象の化合物のマイクロカプセルマトリックスを形成することによって作製される。ポリマーに対する薬物の比率に依存して、利用される特定のポリマーの性質、薬物放出の速度を制御することができる。他の生物分解性ポリマーの例には、ポリ(オルトエステル)およびポリ(無水物)が含まれる。デポー注射可能製剤はまた、身体組織と適合性であるリポソームまたはマイクロエマルジョン中に薬物を包括することによっても調製される。
本発明の調製物は、経口的に、非経口的に、局所的に、または直腸的に与えられ得る。これらは、当然、各投与経路について適切である型によって与えられる。例えば、これらは、注射、吸入、眼ローション、軟膏、坐剤などの注射、注入または吸入による投与によって錠剤またはカプセル型で;ローションまたは軟膏によって局所的に;および坐剤によって直腸的に投与される。静脈内注射が好ましい。
「経口投与」および「経口的に投与される」という語句は、本明細書で使用される場合、通常は注射による経腸的および局所的な投与以外の投与の様式を意味し、非限定的に、静脈内、筋肉内、動脈内、くも膜下腔内、嚢内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節内、被膜下、くも膜下、脊髄内、および胸骨内の注射および注入を含む。
「全身投与」「全身的に投与される」「末梢投与」および「末梢的に投与される」という語句は、本明細書で使用される場合、中枢神経系への直接的に以外の化合物、薬物または他の物質の投与であって、その結果、それが患者の系に入り、従って、代謝および他の同様のプロセスに供せられる投与、例えば、皮下投与を意味する。
これらの化合物は、経口的に、鼻に、例えば、スプレーによって、直腸内、膣内、非経口的に、大槽内、および局所的に、口腔剤および舌下剤を含む散剤、軟膏、またはドロップによってなどを含めた任意の適切な経路によって、治療のためにヒトおよび他の動物に投与されてもよい。
選択される投与の経路に関わらず、適切な水和型で使用されてもよい本発明の化合物、および/または本発明の薬学的組成物は、当業者に公知である従来的な方法によって薬学的に受容可能な剤形に製剤化される。
本発明の薬学的組成物中の活性成分の実際の投薬レベルは、患者に対する毒性を伴うことなく、特定の患者に対する所望の治療的応答、組成、および投与の様式を達成するために有効である活性成分の量を得るように変動されてもよい。
選択された投薬レベルは、利用される本発明の特定の化合物、そのエステル、塩、またはアミドの活性、投与の経路、投与の時間、利用される特定の化合物の排出の速度、治療の期間、利用される特定の化合物と組み合わせて使用される他の薬物、化合物、および/または物質、治療される患者の年齢、性別、体重、状態、一般的健康状態、および以前の医学的履歴、ならびに医学分野において周知である同様の因子を含む種々の因子に依存する。
当該分野における通常の技能を有する医師または獣医は、必要とされる薬学的組成物の有効量を容易に決定および処方することができる。例えば、医師または獣医は、所望の治療効果を達成するために必要とされるよりも少ないレベルで、薬学的組成物中の本発明の化合物の投薬を開始し、所望の効果が達成されるまで、投薬量を徐々に増加させることができる。
一般的に、本発明の化合物の適切な1日の用量は、治療効果を生じるために有効な最低用量である化合物の量である。そのような有効な用量は一般的に上記の因子に依存する。一般的に、患者のための本発明の化合物の静脈内用量および皮下用量は、示される鎮痛効果のために使用される場合、1日あたり約0.0001〜約100mg/kg体重、より好ましくは、1日あたり約0.01〜約50mg/kg体重、およびさらにより好ましくは、1日あたり約0.1〜約40mg/kg体重の範囲である。例えば、約0.01マイクログラムから20マイクログラムの間、約20マイクログラムから100マイクログラムの間、および10マイクログラムから200マイクログラムの間の本発明の化合物が、被験体体重の20グラムあたりに投与される。
所望される場合、活性化合物の有効な1日の用量は、単位剤形中で、任意に、1日を通して適切な間隔で、2個、3個、4個、5個、6個またはそれ以上のサブ用量として別々に投与されてもよい。
本発明の薬学的組成物は、本発明の1種以上のEPAおよびDHAのアナログの「治療有効量」または「予防有効量」を含む。「治療有効量」とは、所望の治療的結果、例えば、種々の疾患状態または症状と関連する効果の減少または予防を達成するために、必要である投薬量および時間での有効量をいう。EPAおよびDHAのアナログの治療有効量は、個体の疾患状態、年齢、性別、および体重などの要因、および個体において所望の効果を誘発する治療化合物の能力に従って変化し得る。治療有効量はまた、治療剤の任意の毒性または有害な影響に対して治療的に有益な効果が上回るものである。「予防有効量」とは、所望の予防的結果を達成するために、必要である投薬量および時間での有効量をいう。典型的には、予防用量は疾患の前にまたはその初期の段階において使用されるので、予防有効量は治療有効量よりも少ない。
投薬レジメンは、最適な所望の応答(例えば、治療応答または予防応答)を提供するために調整されてよい。例えば、単回ボーラスが投与され得、いくつかの分割用量が時間にわたって投与され得、またはこの用量は治療状態の要件によって示されるように比例的に減少または増加されてよい。投与の容易さおよび投薬の均一性のために、単位剤形の非経口組成物を製剤化することがとりわけ有利である。単位剤形とは、本明細書で使用される場合、治療される哺乳動物被験体についての単位投薬量として適している物理的に別個の単位をいい;各単位は、必要とされる薬学的キャリアと共同して、所望の効果を生じるように計算された活性化合物の所定量を含む。本発明の単位剤形についての詳細は、(a)EPAまたはDHAのアナログの独特な特性および達成される特定の治療的または予防的効果、ならびに(b)個体における感受性の治療のためにこのような活性化合物を構成することの当該分野における固有の制限によって決定づけされ、かつ直接的にこれらに依存する。
本発明のEPAまたはDHAのアナログの治療的または予防的な有効量についての例示的な非限定的な範囲は、0.1〜20mg/kg、より好ましくは、1〜10mg/kgである。投薬量の値は、軽減される状態の型および重篤度に伴って変化する可能性があることが注目されるべきである。任意の特定の被験体について、特定の投薬量レジメンは、個体の必要性、ならびに組成物を投与しまたは組成物の投与を監督する人の専門的な判断に従って経時的に調整されるべきであること、ならびに本明細書に示される投薬量範囲は例示のみであり、特許請求される組成物の範囲および実施を制限することを意図しないことがさらに理解されるべきである。
本発明のEPAまたはDHAのアナログの、吸入を経由する肺への送達は、気管支喘息および慢性閉塞性肺疾患のような一般的な局所的状態を含む種々の呼吸状態(気道の炎症)を治療する、本明細書を通して記述される重要な方法である。本発明のEPAまたはDHAのアナログは、呼吸可能なサイズの粒子(直径で約10μm未満)のエアロゾルの型で肺に投与することができる。このエアロゾル製剤は、液体または乾燥粉末として提供することができる。液体エアロゾル中で適切な粒子サイズを保証するために、懸濁液として、粒子は、呼吸サイズで調製することができ、次いで、噴霧剤を含む懸濁液製剤に取り込むことができる。代替的には、製剤は、製剤中の適切な粒子サイズについての懸念を回避するために溶液型で調製することができる。溶液製剤は、呼吸サイズの粒子または液滴を産生する様式で分散されるべきである。
一旦調製されると、エアロゾル製剤は、定量バルブを備えたエアロゾルキャニスターに満たされる。製剤は、バルブから被験体まで、用量を方向付けるように適合されたアクチュエーターを介して分配される。
本発明の製剤は、(i)複数の治療有効用量を提供するために十分な量の少なくとも1種のEPAまたはDHAのアナログ;(ii)各々の製剤を安定化するために有効な量の水の添加;(iii)エアロゾルキャニスターからの複数の用量を噴霧するために十分な量の噴霧剤;および(iv)任意のさらなる選択的な成分、例えば、共溶媒としてのエタノールを合わせること;および成分を分散させることによって調製することができる。成分は、従来的なミキサーまたはホモジナイザーを使用して、振盪することによって、または超音波エネルギーによって分散させることができる。バルク製剤は、バルブからバルブへの移動方法を使用すること、圧力の充填によって、または従来的なコールド充填方法を使用することによって、より小さな個々のエアロゾルバイアルに移動させることができる。懸濁液エアロゾル製剤中で使用される安定化剤が噴霧剤中で溶解性であることは必要とはされない。十分に溶解性でないものは、適切な量の薬物粒子にコートすることができ、次いで、コートされた粒子は、上記のように製剤中に組み込むことができる。
従来的なバルブ、好ましくは定量バルブを備えたエアロゾルキャニスターが、本発明の製剤を送達するために使用することができる。従来的なCFC製剤を送達するために定量バルブ中で使用される従来的なネオプレンおよびブナのバルブラバーが、HFC−134aまたはHFC−227を含む製剤とともに使用することができる。他の適切な材料には、DB−218(American Gasket and Rubber,Schiller Park,I11.)などのニトリルラバーまたはVistalonTM(Exxon)、RoyaleneTM(UniRoyal)、bunaEP(Bayer)などのEPDMラバーが含まれる。熱可塑性エラストマー材料、例えば、FLEXOMERTMGERS 1085 NTポリオレフィン(Union Carbide)からの押し出し、注入成型、または圧縮成型によって形成される隔壁もまた適切である。
本発明の製剤は、コートされているかまたはコートされていない、陽極酸化したかまたは陽極酸化していない、従来的なエアロゾルキャニスター、例えば、アルミニウム、ガラス、ステンレス鋼、ポリエチレンテレフタレートのそれの中に含めることができる。
本発明の製剤は、気管支拡張をもたらすために、または本明細書を通して記載されるような、吸入による治療に敏感である状態、例えば、喘息、慢性閉塞性肺疾患などを治療するために、経口吸入によって、呼吸管および/または肺に送達させることができる。
本発明の製剤はまた、本明細書を通して言及されるような呼吸状態を治療または予防するために、当該分野において公知であるような鼻吸入によって送達することもできる。
本発明の化合物について、単独で投与されることは可能であるが、薬学的組成物として化合物を投与することが好ましい。
本発明は、パッケージング材料、およびパッケージング材料中に含まれるEPAまたはDHAのアナログ製剤を含む製造物を特徴とする。この製剤は、少なくとも1種のEPAまたはDHAのアナログを含み、パッケージング材料は、製剤が、本明細書に記載されるような1種以上の状態を治療するために、一定量で、一定頻度で、およびこのような状態を治療または予防するために有効な期間、被験体に投与可能であることを示すラベルまたはパッケージ挿入物を含む。このような状態は本明細書を通して言及され、参照により本明細書に援用される。適切なEPAアナログおよびDHAアナログは本明細書に記載される。
より具体的には、本発明は、パッケージング材料、およびパッケージング材料に含まれる少なくとも1種のEPAまたはDHAのアナログを含む製造品を特徴とする。パッケージング材料は、製剤が、本明細書を通して議論されるような疾患と関連する徴候を治療または予防するために被験体に投与可能であることを示すラベルまたはパッケージ挿入物を含む。
材料および方法
17R含有HDHA生成物の生体合成
ジHDHA生成物のスケールアップ産生のために、ヒト組換えシクロオキシゲナーゼ−2(COX−2)を昆虫Sf9細胞中で発現させ、単離したミクロソーム画分を調製し、Tris緩衝液(100mM、pH8.0)に懸濁した。アスピリンを加えて(2mM)(30分間、室温)、DHA(10μM)からの17R HDHA形成を評価し、その後、大スケール調製物をLC−MS−MS分析によって確認した。次に、DHA(100mg、Sigma D−2534より)をEtOH中に懸濁し、ホウ酸緩衝液(0.1mM H BO、pH8.5)を1% v/vで加え、丸底フラスコ中でボルテックスして(窒素流下で5〜10分間)、ミセル懸濁液を形成し(光学密度>650nm)、アセチル化−COX−2と最初に反応させ(60分間、室温)、17R酸素化を生成した(図解スキームAを参照のこと)。
これらの反応混液をすぐに移し、Millipore YM−30遠心分離カラムを通して、室温で20分間遠心分離した。次に、Cayman Chemicalから購入した、単離したポテト5−リポキシゲナーゼを、Oをフラッシュした丸底フラスコ中で、10mlの反応液に400μl(各調製物の比酵素活性に従う)、氷水バス中で回転しながら、4℃で30分間加えた。時間間隔において、サンプルは、PDA検出器を用いてオンラインで記録されるタンデムUVスペクトルを用いるLC−MS−MSを使用して、MeOH:H2O移動相および直線状勾配を用いて、生成物形成をモニターするために反応から取り出した。
次に、5−リポキシゲナーゼの作用によって、17RHDHA基質にそれぞれ導入された4位および7位のヒドロペルオキシ付加物は、水素化ホウ素ナトリウムの硬い粒の添加によって混合物として還元し(5分間、室温)、インキュベーションは、2体積の冷MeOHの添加によって停止させた。ジHDHA生成物は、液体−液体酸性エーテル(pH3.5)を使用して抽出し、水を用いてほぼ中性pHまで洗浄した。4S,17Rおよび7S,17R−ジHDHA位置異性体の構造は、LC−MS−MS(本明細書中に引用される条件を使用する)によって確立した。これらの化合物は、単離および生物学的作用のために、MeOH:H2O(65:35 v/v)を使用して、rp−HPLCにおいて十分に分離された。
Figure 2008526867
17S含有HDHA生成物の生体合成
17S生成物の調製を、順次15−リポキシゲナーゼ(lipoxyenase)(ダイズリポキシゲナーゼ;Sigma)、その後のスケールアップ反応のためのポテト5−リポキシゲナーゼ(Cayman Chemical)の添加を使用して実行し、スキームBに示される4S,17S−ジHDHAおよび7S,17S−ジHDHAを産生した。これらのリポキシゲナーゼの両方は、DHA中の特定の位置におけるアントラ(antarafacial)面の水素の除去により分子状酸素をS配置に優先的に挿入する(説明を参照のこと)。これらの調製物について、DHA(100mg)を10mlホウ酸緩衝液(0.1M、pH9.2)に懸濁し、丸底フラスコ(250ml容積)中でボルテックスしてミセルを形成し、そしてダイズ15−リポキシゲナーゼを、30〜40分間の連続混合に渦巻き回転を使用して、氷水ウォーターバス中4℃でミセル懸濁液に加えてDHAを17S−H(p)DHAに転換した。このヒドロペルオキシDHAは、フラスコへの数個のNaBHの粒の添加によって還元し、対応する17Sヒドロキシ−DHAを産生した(スキームBを参照のこと)。次に、単離したポテト5−リポキシゲナーゼを、回転および酸素によって4℃、pH9.0に保ったフラスコに加え、4Sヒドロペルオキシ−および7Sヒドロペルオキシ−を17S−HDHAに挿入し、続いてNaBH4による還元を行った。反応は、LC−MSM−MS(上記参照)を使用してモニターし、2体積のMeOHを用いて停止し、酸性エーテル抽出し、そしてRP−HPLCを使用して位置異性体を単離した。これらの17S−含有生成物は、それらの対応する17R生成物に対して同様である、マウス炎症における生理活性および物理特性(すなわち、UV発色団)を与えたが、GC−MSにおいて異なる保持時間を示した。
Figure 2008526867
5S,18R/SジHEPAおよび5,12,18トリ−EPEの生体合成
(+/−)18−HEPEをCayman Chemical(カタログ番号32840 CAS登録番号141110−17−0)から購入および使用し、スケールアップ反応のためにポテト5−リポキシゲナーゼを使用して、記載された反応および手順によって(上記参照)、新規なEPA−由来化合物を産生した(スキームCを参照のこと)。ラセミ化合物18+/−HEPE(EtOH中100μgアリコート)を、丸底フラスコ(250ml)中で、0.1% EtOH v/v中で、ホウ酸緩衝液(pH9.2)に懸濁し、5〜10分間ボルテックスしてミセルを形成し、4℃に配置し、氷水ウォーターバス中で上記のように回転させた。5−リポキシゲナーゼを、25μアリコートで、単離された酵素のための2回の連続的ボーラス付加で加えた。1回目のボーラスは、LC−MS−MSによってモニターされるように、30〜40分間の反応後に生成する主生成物として、NaBH還元後の5S,18R/S−ジHEPEの産生に導く反応を開始した(スキームCを参照のこと)。混合物への5−リポキシゲナーゼの2回目のボーラス添加は、このpHおよび基質濃度におけるポテト5−リポキシゲナーゼのLTAシンターゼ反応によって形成される5(6)−エポキシド中間体の産生を介して5,12,18R/S−トリHEPAを生じた。このエポキシドは、結合体化トリエン系の末端(炭素12)において生成されるカルボニウムカチオンの最小限の妨害である炭素において加えられた水の存在下、SN2型反応で開環する(以下を参照のこと、スキームC)。この構造は、LC−MS−MSによって確証し、生物学的作用の評価のためにHPLCによって単離した。
Figure 2008526867
生体合成を介するアナログの例
4,5−デヒドロ7S,17S−ジHDHAの合成
4,5−デヒドロドコサヘキサエン酸(カタログ番号90312)を、Cayman Chemical(MI)から購入し、さらなる精製なしで使用して、スケールアップ生物学的分析のためのアナログを産生した。100μgアリコート懸濁液中の4,5デヒドロDHAを、ボルテックスおよびミセル形成のために、25ml丸底フラスコ中の0.1Mホウ酸緩衝液(pH9.2)中で調製し、その後25μlアリコートの15−リポキシゲナーゼの添加を行った。17位のS配置に加える、ハイドロペルオキシのNaBHを用いる還元後、次に、対応するアルコールを、ポテト5−リポキシゲナーゼの添加によって転換し、続いて還元を行って、4,5−デヒドロ7S,17S−ジHDHAを得た(スキームDを参照のこと)。このスキームはまた、15−リポキシゲナーゼの代わりに1位の酵素においてASA−処理組換えCOX−2を置き換えることによって、対応する17R含有アナログを生成するために使用することもできる。
Figure 2008526867
スケールアップのためのこの経路の別の例は、新規なアナログ、4,5−デヒドロ10,17S−ジヒドロキシDHAの生体合成のためにスキームEにおいて与えられる。手短に述べると、17S付加物に転換された15−LOの添加後、ダイズ15−LOの2回目の添加がLTA4−様シンターゼ反応を与えて、4,5デヒドロ前駆体の16(17)エポキシドを生じ、これは、加水分解を受けて4,5−デヒドロ10,17S−ジヒドロキシDHAを与えた。マウスのザイモサンA−誘導性腹膜炎における100ng用量のこの生成物は、PMN浸潤の40%阻害を与えた。このことは、レゾルビンアナログがインビボで強力な抗炎症剤であることを示す。
Figure 2008526867
中間体および参照化合物の生体合成のために、B.megateriumを、Bacto Nutrient Broth(Fisher Scientific)中で、振盪しながら30℃で増殖させた。18R−HEPEについての標準を調製するために、2M Tris緩衝液、pH8.1中のNADPH(2mM)およびC20:5(EPA)(330μM)とインキュベートしたB.megaterium超音波処理物を用いる生体合成を使用した。同様の条件を、LTB(15μM)を新規な生成物に転換するために利用した。インキュベーションは、LUNA C18−2(150×2mm;5μM)カラムおよび迅速スペクトルスキャニングUV/Vis検出器を備えたFinnigan LCQを使用するLC/MS/MS分析のために、重水素標識内部標準(15−HETEおよびC20:4)とともに抽出した。また、イソクラティク(ヘキサン/イソプロパノール 96:4 vol/vol)を用いてヒドロキシ−PUFAのRおよびSアルコール配置を決定するために、Chiralcel CB−Hカラム(J.T.Baker)を使用した。脂質誘導メディエーターの単離、定量、および構造決定のための詳細な手順は最近報告されており、ここでは、新規な生成物の解明のために、本質的に記載されているように使用した。
マウス
6〜8週齢雌性BALB/cマウスおよび雄性FvBマウスを、Charles River Laboratoriesから入手した。マウスには滅菌した食物および水を与え、微小隔離飼育器ケージに保持し、そしてHarvard Medical Schoolの動物部門で維持した。すべての研究は、Harvard Medical School Standing Committee on Animalsの認可の下で実施した。
腹膜炎の誘導およびRvE1の検出
炎症性滲出は、6〜8週齢雄性FvBマウスへの1mlザイモサン A(1mg/ml)の腹腔内注射で開始した。マウスを腹腔内アスピリン(0.5mg)、続いてEPA(0.3mg)およびザイモサンによって前処理した。腹腔洗浄液を2時間の時点で収集し、細胞を数えた。LUNA C18−2(100×2mm×5μM)カラムおよびUVダイオードアレイ検出器を備えたFinnigan LCQ液体クロマトグラフィーイオントラップタンデム質量スペクトル測定装置を使用し、0.2ml/分流速を用いて、0〜8分の移動相(メタノール:水:酢酸 65:35:0.01)で、8分〜30分はメタノールに傾斜を付けたLC−UV−MS/MS分析のための内部標準としての重水素−LTB(Cascade,UK)とともに、C18固相抽出によって無細胞滲出液を抽出した。
TNBS−誘導性大腸炎の誘導
より慢性のT細胞媒介性炎症を生成するために、BALB/cマウスを、−7日目に、50%エタノール中2.5%のハプテン化剤2,4,6−トリニトロベンゼンスルホン酸(TNBS;Sigma−Aldrich,St.Louis,MO)150μlで感作した。0日目に、50%エタノール中1% TNBS 150μlをトリブロモエタノールによる麻酔下で3.5Fカテーテルを経由して直腸内に投与した。腸全体の中でのTNBSの分布を確実にするために、マウスは、導入後1分間、垂直方向に保持した。4日目に、マウスを屠殺し、免疫病理学的特徴付けを、以前に記載されたように実施した(23)。
RvE1を用いるインビボ処理
RvE1は、全有機合成によって調製し、物理的特性と生物学的特性との両方によって定性分析した(8)。RvE1は、示された日に腹腔内投与し(1.0μg/マウス;50μg/kg)、その後大腸炎の誘導を行った(予防モード)。アスピリン誘発性リポキシンAアナログ(ATLa;15−エピ−16−(p−フルオロ)フェノキシ−LXA)は、RvE1との直接的な比較として同じ用量で与えた。
組織学的変化の等級付け
結腸の顕微鏡的断面に対する炎症の程度は、半定量的に等級付けした。大腸炎の重篤度は、5つの組織学的な判断基準に基づいて評価し、各々:単核炎症、好中球浸潤/腺窩膿瘍、腺窩過形成、粘膜損傷/潰瘍形成、および粘膜血管過多を0〜4のスケールに等級付けした(0=存在せず;1=軽度;2=中程度;3=重篤)。5つのスコアを集計して全体のスコアを与えた。等級付けは同じ病理学者によって盲検様式で実施した。
ミエロペルオキシダーゼ(MPO)アッセイ
各組織試料は、PMN含量および浸潤について評価した。組織は、0.5%ヘキサデシルトリメチルアンモニウムブロミドを含むリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)中でホモジナイズし、続いて超音波処理および3サイクルの凍結−融解を行った。粒子状物質を遠心分離(16,000g、20分間)によって除去し、75μlの上清を、0.2mg/ml o−ジアニシジン二塩酸塩(Sigma,St.Louis,MO)および0.0006%過酸化水素を含む925μlのリン酸カリウム緩衝液(pH6.0)に加えた。ODの変化を、460nmにおいて25℃で、30秒および90秒間隔でモニターした。PMN数に対するMPO活性の転換についての検量線は、参考文献24におけるように実施した。
ELISAを用いるTNP−特異的抗体の検出
血清を4日目に収集し、抗トリニトロフェニル残基(TNP)抗体は、以前に記載されたように、わずかな改変を伴って、ELISAによって決定した(25)。手短に述べると、100mgのOVAを、4mlの0.05M炭酸−重炭酸緩衝液pH9.6に溶解し、続いて1mlのTNBS 5%溶液を加え、室温で2時間インキュベートした。TNP−OVAをPBS中で透析し、次いで、使用するまで−80℃で保存した。TNP−特異的抗体の検出のために、TNP−OVAを、0.05M炭酸−重炭酸緩衝液pH9.6に0.1mg/mlの濃度で溶解し、100μlを、コーティングのために、96ウェルマイクロタイタープレートの各ウェルに配置した。PBS中の1%ウシ血清アルブミンを用いるブロッキング後、プレートを適切に希釈した血清とともにインキュベートした。検出のために、マウスIgGに対するHRP−結合体化二次Ab(Southern Biotech,Birmingham,AL)、続いてTMB Microwell Peroxidase基質(SureBlue;KPL,Washington,DC)をHRPのための基質として使用した。内部標準として、フロイント完全アジュバント(Sigma,St.Louis,MO)とともに1%TNBSエマルジョンによって免疫したマウスの血清を使用して判断されるように、1単位を使用した。
定量的リアルタイムPCR
結腸からの総RNAを、Trizol(商標)試薬(Life Technologies,Rockville,MD)を使用して調製した。リアルタイムPCRは、製造業者のプロトコールに従って、LightCycler FastStart DNA Master SYBR Green I(Roche Diagnostics GmbH,Mannheim,Germany)を使用して実施した。IFN−γ、IL−12p40、TNF−α、IL−4、TGF−β、IL−10、iNOSおよびグリセルアルデヒド−3−リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)についてのプライマーは、記載されるように設計された(26)。COX−2についてのプライマーは、以下のように設計された:5’−AGAAGGAAATGGCTGCAGAA−3’および5’−GCTCGGCTTCCAGTATTGAG−3’。サンプル中の特異的mRNAの量は、対応する遺伝子特異的標準曲線に従って測定した。各遺伝子の相対的発現は、ハウスキーピング遺伝子GAPDHに対して標準化した。
RT−PCR
マウスChemR23およびGAPDHの増幅は、HotStartTaq DNAポリメラーゼ(Qiagen,Valencia,CA)を用いて、特異的プライマー、ChemR23の376bp産物を増幅する5’−CTGATCCCCGTCTTCATCAT−3’および5’−TGGTGAAGCTCCTGTGACTG−3’;GAPDHの430bpを増幅する5’−GACCACAGTCCATGCCATCACT−3’および5’−TCCACCACCCTGTTGCTGTAG−3’を使用して実行した。
統計学的分析
図面および本文におけるすべての結果は、群あたりのn匹のマウスの平均±SEとして表現する。統計学的な有意さは、Student t検定によって決定した。P値<0.05が有意な違いと見なされた。
レゾルビンアナログの有機合成
以下の合成経路は、目的のレゾルビンアナログファミリーを調製するための方法を例証する。調製物は限定を意図しないが、より伝統的に実施に沿ってこのようなアナログを調製するための別の手段として働き、上記の生体合成に対する相補物として見なされるべきである。単離方法には、必要な場合、カラムクロマトグラフィー、HPLC、GC、結晶化、および蒸留が含まれる。特徴付けは、UV、MS、MS/MS、GC/MS、NMRなどによって達成することができる。当業者は、本明細書の教示に基づいて、これらの新規な化合物を調製、単離、および特徴付けするための種々の方法を認識することができる。
以下に提供される一般的合成スキームは、本発明によって包含されるレゾルビンの種々の「クラス」またはファミリーを調製するための方法を表現する。これらのファミリーの合成を通して、R基は、種々の基がレゾルビン炭素鎖に付加され得ることを示すために使用される。各R基は独立して選択され、同じかまたは異なる可能性があり、そして各R基が必ずしも存在する必要はないことが想定され得る。これらの例において、付加部位は水素原子を含む。上記のように、R基は「保護R基」と見なされ、置換または非置換の、分枝状または非分枝状の、アルキル基、アリールアルキル基、アルキルアリール基またはハロゲン原子であり得る。
合成スキームを通して、種々の保護基が表現される。これらは限定とは見なされず;これらは、使用することが可能であり、例証として選択された例示的な保護基である。
合成スキームの全体を通して使用されるような「U」と示される部分は、本願を通して記載され、参照により本明細書に援用される。本明細書で合成スキームを通して使用される「U」は、末端炭素原子を含むことを意味する。末端基は、モノ、ジまたはトリ置換メチル基、フェノキシ基(置換または非置換)に結合されたメチレン(置換または非置換)、置換または非置換のアリール基、アリールアルキル基などであり得る。
「Q」は、本明細書を通して定義され、環構造の周囲に位置する1つ以上の置換基を含むことが意図される。適切な置換基には、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基(置換または非置換、分枝状または非分枝状)、アルキルアリール基、アリールアルキル基、エステル、ヒドロキシルなどが含まれる。
「X」として示される部分は、合成スキームを通して使用される場合、本願を通して記載され、参照により本明細書に援用される。本明細書で合成スキームを通して使用される「X」は、酸素原子、メチレン、置換または非置換の窒素原子または硫黄原子を含むことが意図される。
上記のように、レゾルビンのアセチレン部分の水素化は、1つ以上の生成物を提供するために達成することができる。選択的水素化は、所望される水素化の程度に依存して、複数の反応生成物を提供することができる。得られる生成物は、水素化が起こる得られる二重結合の周囲に幾何異性体(シスまたはトランス)を提供することができる。加えて、選択的水素化は、1つ以上のアセチレン部分を保持するレゾルビンアナログを提供することができ、従って、なおよりさらなるアナログを提供する。すべてのアナログは本明細書の一部と見なされ、それによって明白に本明細書に援用される。化合物の分離および同定は、当該分野において公知である方法(TLC、HPLC、GCなど)によって達成することができる。
レゾルビンアナログ中のアセチレン部分の保持は、有利であると見なされている。合成が短縮される可能性がある(選択的水素化のみが起こるように、水素化段階が除去またはモニターされ得る)。得られるアセチレン含有レゾルビン化合物は、レゾルビンを含有する対応する完全に水素化されたオレフィンと類似の生物活性を保持する。加えて、天然に存在するDHAおよびEPA化合物に関して「シス」配置である異性体に対応するアセチレン部分から生成される、これらのオレフィン結合の水素化を回避することが有利であると考えられている。すなわち、レトロ合成的には、分子中に以前にシス二重結合が存在したアセチレン部分を有するDHAおよびEPA化合物を調製することが有利である。
例えば、スキームIはレゾルビンの1つのクラスの一般的調製を提供する。
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例えば、「R」基が7−OHおよび/または17−OHの酸化をブロックするための阻害剤として使用され、C−7位およびC−17位においてケトンを形成することが注目されるべきである。
合成スキームIIにおいて、7(8)−メタノ−アナログの合成は、前駆体としてのDHAからの、滲出液および細胞によって生成される生理活性生成物の生合成におけるエポキシド中間体の生体テンプレートに基づく。この例において、Pd/Cuを触媒とする、アルキニルアルコールとの臭化ビニルアセチレンのカップリングは、臭素化およびリン酸産生後に進行し、中間体としてホスホネートを与える。ホスホネートは、アルデヒドとのリチオ(lithio)誘導体の縮合に供され、Δ9−10シス(E)(Z)トランス異性体の混合物を生じる。これらは、触媒量のヨウ素を用いる処理によって転換することができる。三重結合を保護するために、炭素17におけるシリル保護基は、酢酸によって置き換えられる。リンドラー触媒還元が、キノリン中の三重結合を還元するために使用される。生成物は脱アセチル化され、インビボでの滲出液のおよび/または、脳のミクロリアル(microlial)細胞もしくはヒト白血球などの細胞中でのレゾルビン生合成に関与する等価な不安定なエポキシドアナログの、安定なシクロプロピル7(8)メタノアナログを与える。
これらのアナログは重要な治療剤である。なぜなら、白血球補充を停止するための模倣物として、消散を刺激/促進するためにおよび炎症を薬理学的に阻害するためのアゴニストとして、7,8,17R−トリHDHAレゾルビンについての部位/受容体において作用することに加えて、これはまた、インビボで酵素の阻害剤として働くからである。従って、この化合物は、ロイコトリエンなどの炎症誘発性の脂質メディエーターを阻害し、そしてまた、生合成経路において上流のレゾルビンのインサイチュの蓄積をもたらす。従って、これらのクラスの化合物は、二重の目的に役立つ:レゾルビン7,8,17R−トリHDHAの模倣物および基質レベル阻害剤として、である。
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スキームVIは、別のクラスの化合物を表し、ここでは再度、ケトンへの潜在的に酸化可能な5および/または18ヒドロキシルの「保護」である。「R」基の使用は、本明細書に記載されるように、酸化を妨害する能力、それゆえに、生体活性化合物の生物学的利用能を提供する。
合成スキームVIにおけるアナログは、K.C.Nicolaouら、Angew.Chem.Int.Ed.Engl 30(1991)1100−1116)において調製されるように臭化ビニルをカップリングすることによって調製することができ、そしてPd/Cuカップリング化学を使用してカップリングした。得られる中間体は、リンドラー触媒および水素を用いて選択的に水素化することができ、種々のアセチレン生成物、ならびに生成物を含むペナテンを産生する。アルコールの脱保護およびカルボン酸、エステルなどへの転換は、公知の方法によって達成することができる。
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10,17ジHDHAは、DHAに対する15−リポキシゲナーゼ作用(約8.5のpH)を介して、DHAの17位におけるヒドロペルオキシド化に有利に働く条件下で産生し、次いでこれは、16,17エポキシドに転換される。16(17)エポキシドは結合体化されたトリエン発色団を有し、カルボニウムカチオン中間体を経由して、10位のOH攻撃で開環し、10,17−ジHDHAを与える。ヒト組織および単離細胞は、15−リポキシゲナーゼならびにさらなる酵素を介してこれを産生する。この化合物は、基質としてDHAを用いて約8.5のpHにおいてダイズ15−リポキシゲナーゼを使用することによって調製され、ミセル配置で提示された。10,17ジHDHAは、RP−HPLCを使用して、本明細書に記載されるように単離した。10,17ジHDHAは、ザイモサンを与えたマウスの腹膜(ザイモサン誘導性腹膜炎)へのPMN移動と炎症との両方を阻害することが見出された。それゆえに、「R保護基」によるC−10ヒドロキシル位置における保護は、代謝的転換を妨害し、PMN浸潤および急性炎症をブロックするために安定性および活性化を増加するはずである。
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5,18ジ−HEPAアナログの調製は、ジルコニア化中間体を構築するために、Buchwald,S.L.,S.J.LaMaire,R.B.Nielsen,B.T.Watson,およびS.M.King.1992.Schwartz’s reagent(zirconium,chlorobis(h5−2,4−cyclopentadien−1−yl)hydro−).Organic Synthesis,vol.71.L.E.Overman編 Organic Syntheses,Inc.,Notre Dame,IN.において調製されたようなSchwartz試薬を使用して、Sun,R.C.,M.Okabe,D.L.Coffen,およびJ.Schwartz.1992.Conjugate addition of a vinylzirconium reagent:3−(1−octen−1−yl)cyclopentanone(cyclopentanone,3−(1−octenyl)−,(E)−).Organic Syntheses,vol.71.L.E.Overman編 Organic Syntheses,Inc.,Notre Dame,IN.83−88におけるように、ビニルジルコニウム試薬3−(1−オクテン−1−イル)シクロヘキサノンの共役付加を使用して達成される。Ishiyama,T.,N.Miyaura,およびA.Suzuki.1992.Palladium(0)−catalyzed reaction of 9−alkyl−9−borabicyclo[3.3.1]nonane with 1−bromo−1−phenylthioethene:4−(3−cyclohexenyl)−2−phenylthio−1−butene.Organic Syntheses,vol.71.L.E.Overman編 Organic Syntheses,Inc.,Notre Dame,INにおけるようなDIBALを用いる処理は、ジHEPA環含有アナログを提供する。シクロヘキサノン試薬は、任意の数の置換基で置換することができ、それによって、ジ−HEPAアナログ中の得られる置換または非置換芳香族環を提供することが理解されるべきである。
再度、C−5位および/またはC−18位において「R保護基」を含めることは、ヒドロキシル基のケトンへの酸化を阻害することを補助することが注目されるべきである。加えて、構造中の環の使用は、分子の周囲のコンホメーションを制約するように補助し、受容体リガンド相互作用に影響を与えると考えられる。
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結果
腹腔炎症性滲出液中でのRvE1形成
腹腔内ザイモサン投与と関連する急性炎症チャレンジの過程の間に、RvE1の形成を、EPAおよびアスピリンの注射後に、LC−UV−MS/MSメディエーター−脂質分析を使用して、炎症性滲出液中で実証した(図1A)。選択されたイオンクロマトグラムおよびMS/MS中に存在するイオンは、m/z 349=[M−H]における親のイオン、ならびにインセットに示すm/z 291および195における特徴的な生成物のイオンを有するRvE1の産生と一致した。これらの知見は、以前の研究(7)と一致し、おそらく、白血球5−リポキシゲナーゼ(LO)およびアスピリンアセチル化シクロオキシゲナーゼ(COX)−2の活性を介して、インビボでEPAおよびアスピリンに曝露したマウス炎症性滲出液がトリヒドロキシ含有生成物RvE1を産生したことを示す。内因性RvE1が腹膜滲出液中に存在したときに、EPA−およびアスピリン処理マウスにおいて、腹膜炎症細胞、主としてPMNは30%低かった(図1B)。さらに、100ng/マウスまで少ないRvE1の内因性投与は、白血球浸潤を50%減少した(図1C)。対照的に、代謝前駆体18R−H(p)EPEからの還元生成物18R−HEPEはさほど強力ではなかった。RvE1は、十分に特徴付けられている非ステロイド性抗炎症薬物であり(11)、このモデルにおいては、滲出液中で約20%のみ白血球数を減少したインドメタシンよりも強力であることが判明した。
RvE1はTNBS大腸炎からマウスを保護する
次に、RvE1の効果をTNBS大腸炎モデルにおいて評価した。皮膚塗布によるTNBSに対する感作後、雄性BALB/cマウス(6〜8週齢)をTNBSの直腸内投与に供した(50%エタノール中1.5mg/マウス)。出血性下痢および重篤な消耗性疾患によって特徴付けられた重篤な病気が観察された。RvE1を用いるマウスの処理(1.0μg/マウス;0.05mg/kg)は全体的な死亡率を低下させ、それぞれ、25%および62.5%であった(RvE1処理をTNBS群単独と比較して)(図2A)。対照ビヒクルとともにTNBSを受容した動物は、重篤な体重減少を経験した(図2B、白丸)。対照的に、RvE1を受容したマウスは、より少ない体重減少を経験した(図2B、黒丸)。このことは、RvE1で処理したマウスにおいて観察した肉眼的な損傷のレベルにおいて、これらが結腸の有意な短縮および肥厚を示さなかったという点で、直接的に反映されている(図2Cおよび2D)。これらの肉眼的な変化と一致して、対照ビヒクルで処理したマウスは、PMN、単球、およびリンパ球などの炎症性細胞を伴う顕著な経壁性浸潤、ならびに潰瘍形成を伴う損傷を示した(図3B)。対照的に、RvE1で処理したマウスは、より重篤度が少ない大腸炎の組織学的特徴を示した(図3C)。直接比較の目的のために、硫酸デキストランナトリウム(DSS)誘導性大腸炎に対して保護的であることが判明している(12)別のアスピリン誘発性脂質メディエーターであるアスピリン誘発性リポキシンA安定性アナログ(ATLa)もまた、TNBS−大腸炎モデルにおいて劇的な保護を提供した(図3D)。炎症および損傷の証拠について組織学的スコアリングシステムによって定量したとき、これらの組織学的な違いはかなり有意であった(図3E)。
組織学的スコアに加えて、RvE1で処理したマウスは、対照ビヒクルで処理したマウスと比較した場合に、有意により低いミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性のレベルを示し、結腸組織における白血球浸潤の減少を示唆した(図4A)。血清抗TNBS IgGレベルはまた、RvE1処理によって減少され、抗原提示およびB−細胞IgG産生(図4B);適応的免疫のレベルの尺度の減弱を示唆した。大腸炎からのこのRvE1媒介性保護が炎症誘発性遺伝子発現の変化と関連していたか否かを決定するために、結腸中のmRNAレベルをRT−PCRによって決定した(図4C)。本研究は、RvE1を受容したマウスからのTNF−α、IL−12p40、iNOSおよびCOX−2の有意な減少を明らかにした。興味深いことに、直接的効果は、IFN−γおよびIL−4およびIL−10などのT細胞サイトカインについては観察されなかった。また、TGF−βは、有意な違いを示さなかった。最近、RvE1受容体が、ヒトおよびマウスにおいて、Gタンパク質共役受容体ChemR23として同定された(8)。マウスChemR23 mRNAはマウス結腸において発現され、TNBS処理マウスから得られた結腸中でのレベルがわずかに増加した(図5)。
RvE1などのレゾルビンは、強力な抗炎症活性を示し、アスピリンが投与されるときに、EPAからインビボで炎症の過程で生成されることが実証された。RvE1は白血球浸潤を減少し、炎症誘発性遺伝子発現を停止し、そしてマウスにおける重篤な実験的大腸炎の発症を予防した。まとめると、これらの観察は、腸の炎症をインビボで消散させる治療方法を提供する。
抗炎症の新規な内因性拮抗調節経路がレゾルビンの生成を通してインビボで起こるという概念は、RvE1の効力が本発明で観察されたので興味深い。それゆえに、これらの天然の内因性抗炎症性生成物の調節を理解することは、インビボでのこの新規な経路の潜在的な有用性を最適化するために重要である。急性炎症の間に、アスピリンで処理した、COX−2を発現する炎症性細胞は、R配置での分子状酸素の挿入を介してEPAを変換して、18R−H(p)EPEを生じた(7)。アスピリン処理を用いるCOX−2のアセチル化は、18R−HEPEの生成を促進し、これはまた、アスピリンの生体活性プロフィールのいくつかを説明し得る。アスピリンなしでは、18R−HEPEはまた、細菌のシトクロムP450モノオキシゲナーゼによって生成され得る(7、13)。一旦形成されると、18R−HEPEは、次いで、細胞−細胞相互作用および白血球リポキシゲナーゼ反応の連続的作用を介してさらに転換され、5S,12R,18R−トリヒドロキシ−6Z,8E,10E,14Z,16E−エイコサペンタエン酸(RvE1)の形成に導く(8)。
クローン病において、腸壁への好中球の補充ならびにマクロファージおよびTヘルパー1(Th1)細胞の過度の活性化は、TNF−αなどの炎症誘発性サイトカインの産生の増強を導く。このサイトカイン環境は、さらなる炎症性メディエーターの炎症性カスケードの増幅、破壊的酵素、および組織損傷を引き起こすフリーラジカルに有利に働く(9、10)。炎症性腸疾患(IBD)の再発および緩解の過程は、自発性消散と一緒に、内因性消散シグナルの存在を暗示する。レゾルビンに加えて、TGF−β、IL−10、PPARγアゴニストおよびリポキシンを含む、内因性抗炎症および/または消散誘発性メディエーターのいくつかの新規なファミリーが宿主応答の間に生成されることが現在認められている(14〜17)。ヒトにおける研究は、EPAおよびDHAなどのオメガ−3PUFAがクローン病の再発の割合を減少する際に保護的であることを示唆した(4、5)。これらの結果は、オメガ−3PUFAが新規な内因性消散シグナルの前駆体であるという興味をそそる可能性を惹起する。確かに、現在の結果は、EPAの内因性転換および炎症性部位における新規なレゾルビンメディエーターRvE1の形成を実証する。さらに、RvE1が、外因的に投与された場合に、局所的炎症を減少することによって、TNBS−大腸炎の発症に対して保護することの証拠が提供される。
TNBS大腸炎などのハプテン誘導性大腸炎は、粘膜炎症の発症における初期のまたは開始の事象を研究するための有用なモデルである(18)。このモデルにおいて、腸炎症は、IL−12を生成する悪化した固有の免疫応答の状況において、TNBS修飾自己抗原に対する遅延型の過敏症の引き続く刺激を伴う、自系宿主タンパク質へのハプテン化剤の共有結合の結果として発症する(19)。ヒト疾患に対するこのモデルの関連性は完全には同一ではないが、このハプテン誘導性大腸炎モデルは、クローン病様の特徴、最も顕著には、経壁白血球炎症および粘膜白血球の優勢なTh1活性を示す。RvE1処理は、白血球浸潤、炎症誘発性遺伝子発現(すなわち、IL−12p40、TNF−α)および抗TNBS IgGレベルを劇的に減少し、粘膜免疫応答の先天的および後天的の両方の部分におけるRvE1の免疫調節作用を示唆する。別のアスピリン誘発性脂質メディエーターである15−エピ−リポキシンAもまた、デキストラン硫酸ナトリウムまたはアスピリンによって誘導される胃損傷に対して保護的であることは注目すべきである(12)。この線に沿って、本発明の原稿提出の過程の間では、3−オキソ−ATL安定アナログは、TNBS大腸炎に対して保護的であることが示された(20)。RvE1およびATLは、異なる受容体、すなわち、ChemR23およびALXを有し、これらは、構造的な類似性を共有するが、異なる組織分布を有する(8)。両方の受容体が結腸で発現される(図5および参考文献20を参照のこと)。それゆえに、これらのアスピリン誘発性脂質メディエーター、すなわち、RvE1およびATLは、結腸を保護するために異なる部位で作用し;これらの脂質メディエーターが、結腸保護におけるそれらの作用が相加的であるかまたは相乗的であるかは、さらなる研究のために残されている。
ヒトおよび動物の両方の研究からの結果は、TNF−αがIBDの病理において決定的な役割を果たすことを示す。例えば、マウスにおけるTNF−αの過剰発現は、クローン病様表現型の発症を生じ、そしてTNF−α欠損マウスまたは抗TNF−α処理は、いくつかの動物モデルにおける腸炎症を改善する(21)。より重要なことには、TNF−αの遮断は、現在、クローン病および関節リウマチの管理において広く利用されている治療的ストラテジーである(22)。TNF−αは、NF−κB媒介性の接着分子のアップレギュレーションおよび炎症性メディエーターを直接的に誘導し、ならびにアポトーシスに関与する。0.05mg/kgまでの少ない量のRvE1によるTNF−αおよびiNOS発現の劇的な減少、ならびにTNBS大腸炎の発症に対する完全な保護は、RvE1および関連化合物の形成ならびに投与が、粘膜炎症および損傷の保護のために新しい手段を提供し得ることを強く主張する。
まとめると、本発明は、新規な内因性抗炎症性脂質メディエーターRvE1を提供し、その活性は、ヒト疾患におけるオメガ−3EPAの有益な作用のいくつかのための基礎である。
参考文献
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本発明は好ましい実施形態を参照して説明されてきたが、当業者は、本発明の技術思想および範囲から逸脱することなく、形式および詳細において変更がなされ得ることを認識する。背景の節におけるものを含む、本明細書に引用されるすべての刊行物および参考文献は、参照によりそれらの全体が本明細書に明白に援用される。
(A)EPAおよびアスピリンで処理したマウスからの炎症性滲出液がインビボでRvE1を生成する。(B)EPAおよびアスピリンで処理したザイモサン誘導性腹膜炎における白血球浸潤の阻害。マウスは、腹腔内で30分間アスピリン(0.5mg)によって前処理し、続いてEPA(0.3mg)およびザイモサンで処理した。腹腔洗浄液を2時間の時点で収集し、細胞を数えた(n=4、ビヒクル対照と比較してp<0.05、アスピリン単独と比較して**p<0.05)。(C)ザイモサン誘導性腹膜炎における白血球浸潤の阻害。RvE1(100ng)を尾静脈に静脈内注射し、続いてザイモサンAを腹膜に注射した。マウスを屠殺し、腹膜洗浄液を収集し(2h)、細胞を数えた(n=3、ビヒクル対照と比較してp<0.01)。 RvE1はTNBS誘導性大腸炎を劇的に弱める。(A)RvE1処理マウスの生存率は未処理マウスよりも有意に高かった。(B)TNBS大腸炎を有するマウスにおける体重減少によって測定される消耗病は、RvE1処理によって改善される。ビヒクル対照(白四角)、TNBSのみ(白丸)およびRvE1(1μg/マウスまたは0.05mg/kg)で処理したTNBS(黒丸)。ビヒクル対照と比較してp<0.01および**p<0.001、n=6。(C)ビヒクル、TNBSのみ、またはRvE1(0.05mg/kg)を受容したマウスの結腸の肉眼的外見。(D)TNBS単独で処理したマウス、またはRvE1を与えたマウスの炎症を起こした結腸の長さ。TNBS単独と比較してp<0.01。 RvE1またはATLa−処理マウスからの結腸組織病理学。ビヒクル処理マウス(A)、TNBSによる大腸炎の誘導の4日後(B)、RvE1を受容したマウス(C)およびATLaを受容したマウス(D)の結腸切片。(E)ビヒクル、TNBSのみ、TNBSプラスRvE1、またはTNBSプラスATLaを受容したマウスの結腸の組織学的スコア。それぞれ、p<0.05および**p<0.01。 RvE1は大腸炎における白血球浸潤および炎症誘発性メディエーターを減少する。(A)TNBS単独で処理したマウスまたはRvE1を与えたマウスの結腸のミエロペルオキシダーゼ(MPO)活性。TNBS単独で処理したマウスに対してp<0.0001。(B)TNBS単独で処理したマウスまたは注記されるようにRvE1を受容したマウスからの4日目の血清中の抗TNBS IgGレベル。p<0.01。(C)対照マウス(白いカラム)、TNBS単独で処理したマウス(黒いカラム)またはTNBSプラスRvE1を受容したマウス(灰色のカラム)からの4日目に得られた結腸中の炎症性メディエーターのmRNA発現の定量的リアルタイムPCR分析。p<0.01。 ChemR23 mRNAはマウス結腸中で発現される。総RNAは対照およびTNBS処理結腸から単離され、RT−PCRは方法において記載されるように実行された。

Claims (21)

  1. 胃腸状態を治療または予防する方法であって、
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    から選択される化合物およびその薬学的に受容可能な塩を被験体に投与する工程を包含し、
    式中、
    、PおよびPは、存在する場合、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり;
    、RおよびRは、存在する場合、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせであり;
    Zは−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)H、−C(NH)NR、−C(S)H、−C(S)OR、−C(S)NR、−CNであり;
    各Rは、存在する場合、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる基より独立して選択され;
    各Rは、存在する場合、=O、−OR、(C1〜C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる基より独立して選択される適切な基であり;
    各Rは、存在する場合、独立して保護基もしくはRであり、または、代替的には、各Rはそれが結合する窒素原子と一緒になって5〜8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し、これらは1つ以上の同じもしくは異なるさらなるヘテロ原子を任意に含んでもよく、そして1つ以上の同じもしくは異なるR基もしくは適切なR基で任意に置換されてもよく;
    各nは、存在する場合、独立して、0〜3の整数であり;
    各Rは、存在する場合、独立して、保護基またはRであり;
    Xは、存在する場合、置換もしくは非置換メチレン、酸素原子、置換もしくは非置換窒素原子、または硫黄原子であり;
    Qは、存在する場合、1つ以上の置換基を表し、各Qは、存在する場合、独立して、ハロゲン原子、分枝状もしくは非分枝状の、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、またはアミノカルボニル基であり;
    Uは、存在する場合、分枝状または非分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、およびアリールオキシカルボニルオキシ基であり;
    そして、化合物の二重結合配置はシスまたはトランスのいずれかであり得る、
    方法。
  2. Zがカルボン酸、エステル、薬学的に受容可能なカルボン酸塩、またはそのプロドラッグである、請求項1に記載の方法。
  3. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR配置を有する、請求項1に記載の方法。
  4. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してS配置を有する、請求項1に記載の方法。
  5. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR/S配置を有する、請求項1に記載の方法。
  6. 前記胃腸状態が、潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎、抗生物質関連下痢、Clostridium difficile大腸炎、顕微鏡的またはリンパ性大腸炎、膠原性大腸炎、大腸ポリープ、家族性ポリープ、家族性ポリポーシス症候群、ガードナー症候群、ヘリコバクター・ピロリ、過敏性腸症候群、非特異性下痢病、および腸癌である、請求項1に記載の方法。
  7. 前記胃腸状態が胃腸の炎症である、請求項1に記載の方法。
  8. 胃腸状態を治療または予防する方法であって、
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    から選択される化合物およびその薬学的に受容可能な塩、ならびに薬学的に受容可能なキャリアを含む薬学的組成物を被験体に投与する工程を包含し、
    式中、
    、PおよびPは、存在する場合、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり;
    、RおよびRは、存在する場合、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせであり;
    Zは−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)H、−C(NH)NR、−C(S)H、−C(S)OR、−C(S)NR、−CNであり;
    各Rは、存在する場合、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる基より独立して選択され;
    各Rは、存在する場合、=O、−OR、(C1〜C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる基より独立して選択される適切な基であり;
    各Rは、存在する場合、独立して保護基もしくはRであり、または、代替的には、各Rはそれが結合する窒素原子と一緒になって5〜8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し、これらは1つ以上の同じもしくは異なるさらなるヘテロ原子を任意に含んでもよく、そして1つ以上の同じもしくは異なるR基もしくは適切なR基で任意に置換されてもよく;
    各nは、存在する場合、独立して、0〜3の整数であり;
    各Rは、存在する場合、独立して、保護基またはRであり;
    Xは、存在する場合、置換もしくは非置換メチレン、酸素原子、置換もしくは非置換窒素原子、または硫黄原子であり;
    Qは、存在する場合、1つ以上の置換基を表し、各Qは、存在する場合、独立して、ハロゲン原子、分枝状もしくは非分枝状の、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、またはアミノカルボニル基であり;
    Uは、存在する場合、分枝状または非分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、およびアリールオキシカルボニルオキシ基であり;
    そして、化合物の二重結合配置はシスまたはトランスのいずれかであり得る、
    方法。
  9. Zがカルボン酸、エステル、薬学的に受容可能なカルボン酸塩、またはそのプロドラッグである、請求項8に記載の方法。
  10. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR配置を有する、請求項8に記載の方法。
  11. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してS配置を有する、請求項8に記載の方法。
  12. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR/S配置を有する、請求項8に記載の方法。
  13. 前記胃腸状態が、潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎、抗生物質関連下痢、Clostridium difficile大腸炎、顕微鏡的またはリンパ性大腸炎、膠原性大腸炎、大腸ポリープ、家族性ポリープ、家族性ポリポーシス症候群、ガードナー症候群、ヘリコバクター・ピロリ、過敏性腸症候群、非特異性下痢病、および腸癌である、請求項8に記載の方法。
  14. 前記胃腸状態が胃腸の炎症である、請求項8に記載の方法。
  15. 胃腸状態を治療または予防するためのパッケージされた医薬品であって、
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    から選択される化合物およびその薬学的に受容可能な塩;ならびに該化合物の投与のための説明書を含み、それによって該胃腸状態を治療および予防し、
    式中、
    、PおよびPは、存在する場合、各々独立して、保護基、水素原子またはその組み合わせであり;
    、RおよびRは、存在する場合、各々独立して、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキル基、置換または非置換のアリール基、置換または非置換の、分枝状または非分枝状アルキルアリール基、ハロゲン原子、水素原子またはその組み合わせであり;
    Zは−C(O)OR、−C(O)NR、−C(O)H、−C(NH)NR、−C(S)H、−C(S)OR、−C(S)NR、−CNであり;
    各Rは、存在する場合、水素、(C1〜C6)アルキル、(C3〜C8)シクロアルキル、シクロヘキシル、(C4〜C11)シクロアルキルアルキル、(C5〜C10)アリール、フェニル、(C6〜C16)アリールアルキル、ベンジル、2〜6員ヘテロアルキル、3〜8員シクロヘテロアルキル、モルホリニル、ピペラジニル、ホモピペラジニル、ピペリジニル、4〜11員シクロヘテロアルキルアルキル、5〜10員ヘテロアリールおよび6〜16員ヘテロアリールアルキルからなる基より独立して選択され;
    各Rは、存在する場合、=O、−OR、(C1〜C3)ハロアルキルオキシ、−OCF、=S、−SR、=NR、=NOR、−NR、ハロゲン、−CF、−CN、−NC、−OCN、−SCN、−NO、−NO、=N、−N、−S(O)R、−S(O)、−S(O)OR、−S(O)NR、−S(O)NR、−OS(O)R、−OS(O)、−OS(O)OR、−OS(O)NR、−C(O)R、−C(O)OR、−C(O)NR、−C(NH)NR、−C(NR)NR、−C(NOH)R、−C(NOH)NR、−OC(O)R、−OC(O)OR、−OC(O)NR、−OC(NH)NR、−OC(NR)NR、−[NHC(O)]、−[NRC(O)]、−[NHC(O)]OR、−[NRC(O)]OR、−[NHC(O)]NR、−[NRC(O)]NR、−[NHC(NH)]NRおよび−[NRC(NR)]NRからなる基より独立して選択される適切な基であり;
    各Rは、存在する場合、独立して保護基もしくはRであり、または、代替的には、各Rはそれが結合する窒素原子と一緒になって5〜8員シクロヘテロアルキルもしくはヘテロアリールを形成し、これらは1つ以上の同じもしくは異なるさらなるヘテロ原子を任意に含んでもよく、そして1つ以上の同じもしくは異なるR基もしくは適切なR基で任意に置換されてもよく;
    各nは、存在する場合、独立して、0〜3の整数であり;
    各Rは、存在する場合、独立して、保護基またはRであり;
    Xは、存在する場合、置換もしくは非置換メチレン、酸素原子、置換もしくは非置換窒素原子、または硫黄原子であり;
    Qは、存在する場合、1つ以上の置換基を表し、各Qは、存在する場合、独立して、ハロゲン原子、分枝状もしくは非分枝状の、置換もしくは非置換アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アミノ基、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシル基、アルコキシカルボニルオキシ基、アリールオキシカルボニルオキシ基、またはアミノカルボニル基であり;
    Uは、存在する場合、分枝状または非分枝状の、置換または非置換の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、シクロアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アルコキシカルボニルオキシ基、およびアリールオキシカルボニルオキシ基であり;
    そして、化合物の二重結合配置はシスまたはトランスのいずれかであり得る、
    医薬品。
  16. Zがカルボン酸、エステル、薬学的に受容可能なカルボン酸塩、またはそのプロドラッグである、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
  17. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR配置を有する、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
  18. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してS配置を有する、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
  19. C−5、C−6、C−12、C−13、C−14、C−15、C−16、C−17、C−18、C−19またはC−20が、存在する場合、これがキラル中心であるならば、各々独立してR/S配置を有する、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
  20. 前記胃腸状態が、潰瘍性大腸炎、クローン病、感染性腸炎、抗生物質関連下痢、Clostridium difficile大腸炎、顕微鏡的またはリンパ性大腸炎、膠原性大腸炎、大腸ポリープ、家族性ポリープ、家族性ポリポーシス症候群、ガードナー症候群、ヘリコバクター・ピロリ、過敏性腸症候群、非特異性下痢病、および腸癌である、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
  21. 前記胃腸状態が胃腸の炎症である、請求項15に記載のパッケージされた医薬品。
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