JP2008525550A - 熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、少なくとも1つの熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A); 及びBET(N2)表面積が多くても50m2/gである(A)の30質量%未満の溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に関する。本発明は、また、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物の製造方法、衝撃改良剤としての溶融シリカ粒子の使用、及びその製品に関する。好ましくは、熱可塑性ハロゲン化ポリマーは、半結晶性フルオロポリマーである。
Description
本発明は、溶融シリカ粒子を含む成形組成物のような熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に関する。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、特にフルオロポリマー組成物は、一般的には、ポリマー及びその製品の性質を改善する限定量の添加剤と組合わせられる。熱可塑性ポリマーに一般に用いられる衝撃改良剤は、シリコーンゴム、ABS(アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン)ターポリマー、MBS(メタクリレート-ブタジエン-スチレン)ターポリマー、エチルアクリレートコポリマー、LLDPE(線状低密度ポリエチレン)、無水マレイン酸グラフトポリマーを含むエラストマーである。シリカ化合物、沈降シリカもガラス繊維も、収縮低減剤や充填剤として当該技術において用いられてきた。
従来のシリカは、薄片の形であり、簡単にかたまりになる。このように、ハロゲン化ポリマーと組合わせた場合、シリカの薄片はかたまりになる。そのように形成された集塊は、砕壊するのが難しい。加工の間、例えば、ハロゲン化ポリマーが混合されるか及び/又は押出される場合に、加工の難しさに直面する。充填されたハロゲン化ポリマーの最終の機械的性質(特に強度)は負に影響する。
また、シリカ化合物のハロゲン化ポリマー、特にフルオロポリマーへの添加は、当該技術において他の性質に負に影響することがわかったので推奨されない。従来のシリカは、一般的には、2質量%程度のシリカであっても、シリカに固有の不純物の結果として、フルオロポリマーの熱安定性を下げる。従って、シリカ充填フルオロポリマーが処理される場合、特に溶融加工が熱可塑性フルオロポリマー組成物に適用される場合、多大な注意が助言される。更に、不純物は、特にフッ化ビニリデンを含むポリマーの場合に、処理されたフルオロポリマー樹脂の変色を引き起こすことがある。
また、シリカ化合物のハロゲン化ポリマー、特にフルオロポリマーへの添加は、当該技術において他の性質に負に影響することがわかったので推奨されない。従来のシリカは、一般的には、2質量%程度のシリカであっても、シリカに固有の不純物の結果として、フルオロポリマーの熱安定性を下げる。従って、シリカ充填フルオロポリマーが処理される場合、特に溶融加工が熱可塑性フルオロポリマー組成物に適用される場合、多大な注意が助言される。更に、不純物は、特にフッ化ビニリデンを含むポリマーの場合に、処理されたフルオロポリマー樹脂の変色を引き起こすことがある。
一方、溶融シリカは、顕著なセラミック特性と誘電特性のために、過去に、電子機器のためのセラミック基板材料として有用な著しく装填したフルオロポリマー複合物を調製するために広く用いられてきた。従って、米国特許第5077115号(ROGERS CORP [US]) 31.12.1991には、フルオロポリマー、例えば、ECTFE(エチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー)と、溶融シリカのようなセラミック充填剤を40容量%を超える量で含む熱可塑性マトリックスでできている複合材料が開示されている。同様に、米国特許第5358775号(ROGERS CORP(US)) 25.10.1994には、40〜60体積%の微粒子のセラミック材料で充填されたフルオロポリマーマトリックスを含む高比誘電率及び比誘電率の低熱係数の電気基板材料が開示されている。セラミック充填剤には、低熱膨張係数(CTE)が顕著な溶融シリカが含まれている。
最後に、欧州特許出願公開第0695116号(ROGERS CORP(米国)) 31.01.1996には、フルオロポリマーマトリックスと、高比誘電率を有する第一セラミック材料及び低CTEを有する溶融シリカのような第二セラミック材料を含む微粒子のセラミック充填剤との複合物が開示されている。
これらの文献は、シリカ添加剤の限定量を含むハロゲン化ポリマー組成物の性質及び加工に関する上述の問題に言及していない。
最後に、欧州特許出願公開第0695116号(ROGERS CORP(米国)) 31.01.1996には、フルオロポリマーマトリックスと、高比誘電率を有する第一セラミック材料及び低CTEを有する溶融シリカのような第二セラミック材料を含む微粒子のセラミック充填剤との複合物が開示されている。
これらの文献は、シリカ添加剤の限定量を含むハロゲン化ポリマー組成物の性質及び加工に関する上述の問題に言及していない。
上記と他の問題及び従来技術の欠点は、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマーによって克服されるか又は改善される。
従って、ここで、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物であって、
少なくとも1つの熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A); 及び
(A)の30質量%未満の、BET(N2)表面積が多くても50m2/g(B)である溶融シリカ粒子
を含む、前記ポリマー組成物が提供される。
従って、ここで、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物であって、
少なくとも1つの熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A); 及び
(A)の30質量%未満の、BET(N2)表面積が多くても50m2/g(B)である溶融シリカ粒子
を含む、前記ポリマー組成物が提供される。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物の製造方法であって、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)及び溶融シリカ粒子(B)を混合することを含む、前記方法である。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
本発明の目的は、更に、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物を含む製品、例えば、成形品、造形品、パイプ、排水管、たわみ管、取付物、フィルム、シート、メンブラン、コーティング、中空体である。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
本発明の目的は、更に、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物を含む製品、例えば、成形品、造形品、パイプ、排水管、たわみ管、取付物、フィルム、シート、メンブラン、コーティング、中空体である。
有利には、溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、溶融シリカ粒子を含まない熱可塑性ポリマーと比較して、改善された性質、例えば、耐衝撃性、硬度寸法安定性を有する。その上、有利には、溶融シリカ粒子(B)の封入は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の他の性質、例えば、熱安定性に有害に影響しない。従って、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、有利には、変色又は熱劣化を受けることなく処理することができる。
本発明のための“溶融シリカ”という用語は、電気アーク炉又は抵抗炉において1200℃を超える温度で高純度シリカを融解させることによって得られる高純度合成アモルファス二酸化ケイ素を示すことを意味する。その溶融粘度のために、溶融シリカは、特に結晶化させずに固化しアニールすることができる。
本発明のための“高純度”という用語は、全体の金属不純物含量が、有利には50ppm未満であることを意味する。
本発明の溶融シリカの全体の金属不純物は、好ましくは15ppm未満、より好ましくは10ppm未満、更により好ましくは7.5ppm未満である。
有利には、溶融シリカの屈折率(nd)は、589.3nm(ナトリウム黄色dライン)において少なくとも1.45である。
有利には、本発明の溶融シリカは透明である。
本発明のための“高純度”という用語は、全体の金属不純物含量が、有利には50ppm未満であることを意味する。
本発明の溶融シリカの全体の金属不純物は、好ましくは15ppm未満、より好ましくは10ppm未満、更により好ましくは7.5ppm未満である。
有利には、溶融シリカの屈折率(nd)は、589.3nm(ナトリウム黄色dライン)において少なくとも1.45である。
有利には、本発明の溶融シリカは透明である。
光が物質と相互作用する場合には、反射し、吸収され、散乱し、又は透過することができる。入射光の有意な部分が物体を透過する場合には、物体は、一般的には“透明”と記載される。非常にわずかな光しか透過しない場合には、物体は“不透明”とみなされる。また、光は若干通過するが、コヒーレントな画像がそれを通して見ることができるほどでない場合には、物体は“半透明”とみなされる。典型的には、光が物体を通って遠回りの経路を取らなければならない場合にはこのことが起こり、埋め込まれた粒子、欠損又は粒界から散乱する。
従って、それを透明にする溶融シリカの共通の特性は、(1)表面から入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を反射しないこと、(2)前記入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を吸収しないこと、及び(3)前記入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を散乱しないように十分均一であることである。
溶融シリカは、波長が200nmであるUV光の好ましくは80%を超える光を透過し、波長が300nmであるUV光の好ましくは90%を超える光を透過する。
上記の全てを考えると、溶融シリカは、従って、シリカゲル、沈降シリカ、焼成シリカと特に区別できる。
従って、それを透明にする溶融シリカの共通の特性は、(1)表面から入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を反射しないこと、(2)前記入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を吸収しないこと、及び(3)前記入って来る光の多く(即ち、有利には50%未満、好ましくは30%未満)を散乱しないように十分均一であることである。
溶融シリカは、波長が200nmであるUV光の好ましくは80%を超える光を透過し、波長が300nmであるUV光の好ましくは90%を超える光を透過する。
上記の全てを考えると、溶融シリカは、従って、シリカゲル、沈降シリカ、焼成シリカと特に区別できる。
シリカゲルは、アルカリ金属ケイ酸塩の溶液、通常は水溶液に強酸を添加することによる酸性条件において沈殿させることによって形成され、典型的には、BET(N2)表面積が200〜800m2/gの範囲にあり、1質量%までのNa2Oを含有してもよく、透明でない。
ヒュームドシリカとしても知られる焼成シリカは、有機又は無機シリコン化合物、例えば、四塩化シリコン又はシリコンエステルを1000℃を超える温度で酸化させることによって調製され、典型的には、BET(N2)表面積が50〜450m2/gの範囲にあり、0.5質量%までのNa2Oを含有してもよく、透明でない。
本発明のための“粒子”という用語は、三次元を特徴とする一定の三次元体積と形状を有する多量の材料であり、ここで、前記三次元はいずれも、残りの他の2つの寸法が200%を超えないことを意味する。
粒子は、一般的には等寸法でない。即ち、一方向が他より長い。しかし、粒子は、繊維(1つの寸法が他の2つを超え、残りのものより少なくとも3倍、好ましくは少なくとも5倍大きい)と特に区別できる。
粒子の形状は、粒径から独立している、球形度Φsについて特に表すことができる。粒子の球形度は、粒子と等体積を有する球の表面体積比と粒子の表面体積比との比である。直径Dpの球状粒子の場合、Фs =1; 非球面粒子の場合、球形度は、下記の通り定義される。
ヒュームドシリカとしても知られる焼成シリカは、有機又は無機シリコン化合物、例えば、四塩化シリコン又はシリコンエステルを1000℃を超える温度で酸化させることによって調製され、典型的には、BET(N2)表面積が50〜450m2/gの範囲にあり、0.5質量%までのNa2Oを含有してもよく、透明でない。
本発明のための“粒子”という用語は、三次元を特徴とする一定の三次元体積と形状を有する多量の材料であり、ここで、前記三次元はいずれも、残りの他の2つの寸法が200%を超えないことを意味する。
粒子は、一般的には等寸法でない。即ち、一方向が他より長い。しかし、粒子は、繊維(1つの寸法が他の2つを超え、残りのものより少なくとも3倍、好ましくは少なくとも5倍大きい)と特に区別できる。
粒子の形状は、粒径から独立している、球形度Φsについて特に表すことができる。粒子の球形度は、粒子と等体積を有する球の表面体積比と粒子の表面体積比との比である。直径Dpの球状粒子の場合、Фs =1; 非球面粒子の場合、球形度は、下記の通り定義される。
(ここで、Dpは、粒子の等価直径であり;
Spは、1つの粒子の表面積であり;
νpは、1つの粒子の体積である。)
等価直径は、等体積の球の直径として定義される。Dpは、通常は、篩分析又は顕微鏡分析に基づく適度なサイズであるとみなされる。表面積は、吸着測定から又は粒子の床の圧力降下から見られる。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の球形度Фsは、有利には少なくとも0.6、好ましくは少なくとも0.65、より好ましくは少なくとも0.7である。
良好な結果は、Фsが0.7〜0.95である溶融シリカ粒子によって得られた。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の平均粒度(以後APS)は、有利には少なくとも0.2μm、好ましくは少なくとも0.3μm、より好ましくは少なくとも0.5μmである。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の平均粒度は、有利には多くても5μm、好ましくは多くても3μm、より好ましくは多くても2μmである。
0.2〜2μmの平均粒度を有する溶融シリカ粒子によって良好な結果が得られた。
平均粒度は、有利には、ISO 13762に従ってX線マイクロトラック粒子アナライザを用いて小角X線散乱法で測定することができる。
有利には、溶融シリカ粒子(B)は、表面処理剤、例えば、シランコーティング、シロキサンコーティング、ポリマーコーティング等を含まない。
Spは、1つの粒子の表面積であり;
νpは、1つの粒子の体積である。)
等価直径は、等体積の球の直径として定義される。Dpは、通常は、篩分析又は顕微鏡分析に基づく適度なサイズであるとみなされる。表面積は、吸着測定から又は粒子の床の圧力降下から見られる。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の球形度Фsは、有利には少なくとも0.6、好ましくは少なくとも0.65、より好ましくは少なくとも0.7である。
良好な結果は、Фsが0.7〜0.95である溶融シリカ粒子によって得られた。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の平均粒度(以後APS)は、有利には少なくとも0.2μm、好ましくは少なくとも0.3μm、より好ましくは少なくとも0.5μmである。
本発明の溶融シリカ粒子(B)の平均粒度は、有利には多くても5μm、好ましくは多くても3μm、より好ましくは多くても2μmである。
0.2〜2μmの平均粒度を有する溶融シリカ粒子によって良好な結果が得られた。
平均粒度は、有利には、ISO 13762に従ってX線マイクロトラック粒子アナライザを用いて小角X線散乱法で測定することができる。
有利には、溶融シリカ粒子(B)は、表面処理剤、例えば、シランコーティング、シロキサンコーティング、ポリマーコーティング等を含まない。
本発明の溶融シリカ粒子(B)のBET(N2)表面積は、多くても50m2/g、好ましくは多くても30m2/g、より好ましくは多くても25m2/gである。
本発明の溶融シリカ粒子(B)のBET(N2)表面積は、有利には少なくとも5m2/g、好ましくは少なくとも6m2/g、より好ましくは少なくとも7m2/gである。
BET(N2)表面積が5〜50m2/gの溶融シリカ粒子(B)によって良好な結果が得られた。
BET(N2)表面積が50m2/gを超える溶融シリカ粒子は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に分散させるのが非常に難しく、悪化した機械的性質の原因である集塊を生成する。
BET表面積は、ISO 9277に準じてブルナウアー-エメット-テラー法に従って測定される。
溶融シリカ粒子(B)のアモルファスシリカ含有量は、有利には少なくとも99質量%、好ましくは少なくとも99.5質量%、より好ましくは少なくとも99.9質量%である。
Suncolor社、北州、オハイオ、米国から入手できる溶融シリカ粒子、例えば、UVT Sunspheres 00.5を本発明に用いることができる。
本発明の溶融シリカ粒子(B)のBET(N2)表面積は、有利には少なくとも5m2/g、好ましくは少なくとも6m2/g、より好ましくは少なくとも7m2/gである。
BET(N2)表面積が5〜50m2/gの溶融シリカ粒子(B)によって良好な結果が得られた。
BET(N2)表面積が50m2/gを超える溶融シリカ粒子は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に分散させるのが非常に難しく、悪化した機械的性質の原因である集塊を生成する。
BET表面積は、ISO 9277に準じてブルナウアー-エメット-テラー法に従って測定される。
溶融シリカ粒子(B)のアモルファスシリカ含有量は、有利には少なくとも99質量%、好ましくは少なくとも99.5質量%、より好ましくは少なくとも99.9質量%である。
Suncolor社、北州、オハイオ、米国から入手できる溶融シリカ粒子、例えば、UVT Sunspheres 00.5を本発明に用いることができる。
溶融シリカ粒子(B)は、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物において熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の多くても30%、好ましくは多くても25%、より好ましくは多くても20質量%の量で含まれる。
溶融シリカ粒子(B)は、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物において熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の有利には少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも1%、より好ましくは少なくとも2質量%の量で含まれる。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の0.5〜30質量%の溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物によって良好な結果が得られた。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物が(A)の30質量%を超える溶融シリカ粒子(B)を含む場合、粒子(B)は、簡単に分散せず、標準装置で組成物を処理することが難しくなる。
UV及び/又は光透過率を含む適用の場合、溶融シリカ粒子(B)の好ましい量は熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の1〜5質量%である。
溶融シリカ粒子(B)は、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物において熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の有利には少なくとも0.5%、好ましくは少なくとも1%、より好ましくは少なくとも2質量%の量で含まれる。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の0.5〜30質量%の溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物によって良好な結果が得られた。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物が(A)の30質量%を超える溶融シリカ粒子(B)を含む場合、粒子(B)は、簡単に分散せず、標準装置で組成物を処理することが難しくなる。
UV及び/又は光透過率を含む適用の場合、溶融シリカ粒子(B)の好ましい量は熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の1〜5質量%である。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、組成物の全質量に対して、有利には少なくとも50質量%、好ましくは少なくとも60質量%、より好ましくは少なくとも65質量%の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)を含む。
本発明のハロゲン化ポリマー(A)は、熱可塑性でなければならない。
本発明のための“熱可塑性”という用語は、室温で、アモルファスである場合にはガラス転移温度未満で、又は半結晶である場合にはガラス転移温度と融点との間で存在し、線状(即ち、網状でない)であるポリマーを意味すると理解される。これらのポリマーは、ほとんど化学変化せずに、加熱される場合に軟らかくなり、冷却される場合に再び剛性になる性質を有する。このような定義は、例えば、Elsevier Applied Science(1989)によって出版された北ロンドン、英国の科学技術専門学校、ポリマーテクノロジーのロンドン校“ポリマーサイエンス辞典”(Mark S.M.Alger)と呼ばれる百科事典に見ることができる。
従って、熱可塑性ポリマーは、エラストマーと区別できる。
本発明のハロゲン化ポリマー(A)は、熱可塑性でなければならない。
本発明のための“熱可塑性”という用語は、室温で、アモルファスである場合にはガラス転移温度未満で、又は半結晶である場合にはガラス転移温度と融点との間で存在し、線状(即ち、網状でない)であるポリマーを意味すると理解される。これらのポリマーは、ほとんど化学変化せずに、加熱される場合に軟らかくなり、冷却される場合に再び剛性になる性質を有する。このような定義は、例えば、Elsevier Applied Science(1989)によって出版された北ロンドン、英国の科学技術専門学校、ポリマーテクノロジーのロンドン校“ポリマーサイエンス辞典”(Mark S.M.Alger)と呼ばれる百科事典に見ることができる。
従って、熱可塑性ポリマーは、エラストマーと区別できる。
本発明のための“エラストマー”という用語は、真のエラストマー又は真のエラストマーを得るためのベース成分として役立つポリマー樹脂を示すことを意味する。
真のエラストマーは、ASTM、Special Technical Bulletin、No. 184規格によって、室温で固有の長さの2倍に伸びることができ、また、5分間引っ張って保持した後にゆるめると、同時にそれらの初期の長さの10%以内に戻る材料として定義される。
真のエラストマーを得るためのベース成分として役立つポリマー樹脂は、一般に、室温未満でガラス転移温度(Tg)を有するアモルファス生成物である。ほとんどの場合、これらの生成物は、0℃未満のTgを有し且つ反応性官能基(添加剤の存在下でもよい)を含むコポリマーに対応し、真のエラストマーを形成することを可能にする。
真のエラストマーは、ASTM、Special Technical Bulletin、No. 184規格によって、室温で固有の長さの2倍に伸びることができ、また、5分間引っ張って保持した後にゆるめると、同時にそれらの初期の長さの10%以内に戻る材料として定義される。
真のエラストマーを得るためのベース成分として役立つポリマー樹脂は、一般に、室温未満でガラス転移温度(Tg)を有するアモルファス生成物である。ほとんどの場合、これらの生成物は、0℃未満のTgを有し且つ反応性官能基(添加剤の存在下でもよい)を含むコポリマーに対応し、真のエラストマーを形成することを可能にする。
好ましくは、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)は、半結晶性である。
“半結晶性”という用語は、ASTM D 3418に準じて10℃/分の加熱速度で示差走査熱量測定(DSC)で測定した場合、1J/gを超える溶融熱を有するポリマーを示すことを意味する。
本発明のハロゲン化ポリマーの融解熱は、好ましくは少なくとも2J/g、より好ましくは少なくとも3J/gである。
本発明のための“ハロゲン化ポリマー”は、少なくとも1つのハロゲン原子を含む少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーから誘導される25質量%を超える反復単位を含むあらゆるポリマーを示すことを意味する(以後、ハロゲン化モノマー)。
ハロゲン化モノマーは、特に塩素化モノマー及びフッ素化モノマーからなる群より選ぶことができる。
塩素化モノマーの限定されない例は、塩化ビニルや塩化ビニリデンである。
ハロゲン化ポリマーは、好ましくはフルオロポリマーである。
本発明のための“フルオロポリマー”は、少なくとも1つのフッ素原子を含む少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーから誘導される25質量%を超える反復単位を含むあらゆるポリマーを示すことを意味する(以後、フッ素化モノマー)。
“半結晶性”という用語は、ASTM D 3418に準じて10℃/分の加熱速度で示差走査熱量測定(DSC)で測定した場合、1J/gを超える溶融熱を有するポリマーを示すことを意味する。
本発明のハロゲン化ポリマーの融解熱は、好ましくは少なくとも2J/g、より好ましくは少なくとも3J/gである。
本発明のための“ハロゲン化ポリマー”は、少なくとも1つのハロゲン原子を含む少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーから誘導される25質量%を超える反復単位を含むあらゆるポリマーを示すことを意味する(以後、ハロゲン化モノマー)。
ハロゲン化モノマーは、特に塩素化モノマー及びフッ素化モノマーからなる群より選ぶことができる。
塩素化モノマーの限定されない例は、塩化ビニルや塩化ビニリデンである。
ハロゲン化ポリマーは、好ましくはフルオロポリマーである。
本発明のための“フルオロポリマー”は、少なくとも1つのフッ素原子を含む少なくとも1つのエチレン系不飽和モノマーから誘導される25質量%を超える反復単位を含むあらゆるポリマーを示すことを意味する(以後、フッ素化モノマー)。
フルオロポリマーは、フッ素化モノマーから誘導される、好ましくは30質量%を超える、より好ましくは40質量%を超える反復単位を含む。
フッ素化モノマーは、1以上の他のハロゲン原子(Cl、Br、I)を更に含むことができる。
フッ素化モノマーが水素原子を含まないと、ペル(ハロ)フルオロモノマーとして示される。フッ素化モノマーが少なくとも1つの水素原子を含むと、水素含有フッ素化モノマーとして示される。
フッ素化モノマーの限定されない例は、特にテトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニリデン(VF2)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)である。
フッ素化モノマーは、1以上の他のハロゲン原子(Cl、Br、I)を更に含むことができる。
フッ素化モノマーが水素原子を含まないと、ペル(ハロ)フルオロモノマーとして示される。フッ素化モノマーが少なくとも1つの水素原子を含むと、水素含有フッ素化モノマーとして示される。
フッ素化モノマーの限定されない例は、特にテトラフルオロエチレン(TFE)、フッ化ビニリデン(VF2)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)である。
フルオロポリマーは、フッ素化モノマーと異なる少なくとも1つのコモノマーから誘導される反復単位を含んでいてもよい。
コモノマーは、特に水素添加される(即ち、ハロゲン原子を含まない)か又はフッ素化される(即ち、少なくとも1つのフッ素原子を含有する)。
適切な水素添加されたコモノマーの限定されない例は、特に、エチレンモノマー、プロピレンモノマー、メチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸又はヒドロキシエチルアクリレートのようなアクリルモノマー、スチレン又はp-メチルスチレンのようなスチレンモノマーである。
コモノマーは、特に水素添加される(即ち、ハロゲン原子を含まない)か又はフッ素化される(即ち、少なくとも1つのフッ素原子を含有する)。
適切な水素添加されたコモノマーの限定されない例は、特に、エチレンモノマー、プロピレンモノマー、メチルメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸又はヒドロキシエチルアクリレートのようなアクリルモノマー、スチレン又はp-メチルスチレンのようなスチレンモノマーである。
適切なフッ素化コモノマーの限定されない例は、特に:
C3-C8ペルフルオロオレフィン、例えば、ヘキサフルオロプロペン;
C2-C8水素添加されたモノフルオロオレフィン、例えば、フッ化ビニル;
1,2-ジフルオロエチレンやトリフルオロエチレン;
式CH2=CH-Rf0 (式中、Rf0はC1-C6ペルフルオロアルキルである。)に対応するペルフルオロアルキルエチレン;
クロロトリフルオロエチレンのようなクロロ-及び/又はブロモ-及び/又はヨード-C2-C6フルオロオレフィン;
式CF2=CFORf1(式中、Rf1はC1-C6フルオロ-又はペルフルオロアルキル、例えば、CF3、C2F2、C3F7である。)に対応するフルオロ-及びペルフルオロアルキルビニルエーテル;
CF2=CFOX0(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテル(式中、X0は、C1-C12アルキル、又はC1-C12オキシアルキル、又は1以上のエーテル基を有するC1-C12(ペル)フルオロオキシアルキル、例えば、ペルフルオロ-2-プロポキシプロピルである。);
C3-C8ペルフルオロオレフィン、例えば、ヘキサフルオロプロペン;
C2-C8水素添加されたモノフルオロオレフィン、例えば、フッ化ビニル;
1,2-ジフルオロエチレンやトリフルオロエチレン;
式CH2=CH-Rf0 (式中、Rf0はC1-C6ペルフルオロアルキルである。)に対応するペルフルオロアルキルエチレン;
クロロトリフルオロエチレンのようなクロロ-及び/又はブロモ-及び/又はヨード-C2-C6フルオロオレフィン;
式CF2=CFORf1(式中、Rf1はC1-C6フルオロ-又はペルフルオロアルキル、例えば、CF3、C2F2、C3F7である。)に対応するフルオロ-及びペルフルオロアルキルビニルエーテル;
CF2=CFOX0(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテル(式中、X0は、C1-C12アルキル、又はC1-C12オキシアルキル、又は1以上のエーテル基を有するC1-C12(ペル)フルオロオキシアルキル、例えば、ペルフルオロ-2-プロポキシプロピルである。);
式CF2=CFOY0(式中、Y0は、C1-C12アルキル又は(ペル)フルオロアルキル、又はC1-C12オキシアルキル、又は1以上のエーテル基を有するC1-C12(ペル)フルオロオキシアルキルであり、Y0はカルボン酸基又はスルホン酸基をその酸、酸ハロゲン化物又は塩の形で含む。)に対応する官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテル;
フルオロジオキソール、特にペルフルオロジオキソール
である。
フルオロポリマーは、過フッ素化であり得るか又は部分的にフッ素化であり得る。
本発明のための“過フッ素化フルオロポリマー”という用語は、水素原子を含まないフルオロポリマーを示すことを意味する。
フルオロポリマーが過フッ素化されると、好ましくは“溶融加工性”である。
フルオロジオキソール、特にペルフルオロジオキソール
である。
フルオロポリマーは、過フッ素化であり得るか又は部分的にフッ素化であり得る。
本発明のための“過フッ素化フルオロポリマー”という用語は、水素原子を含まないフルオロポリマーを示すことを意味する。
フルオロポリマーが過フッ素化されると、好ましくは“溶融加工性”である。
本発明のための“溶融加工性”という用語は、従来の溶融押出、注入又は成型手段によってフルオロポリマーを処理することができる(即ち、フィルム、繊維、チューブ、ワイヤコーティング等の造形品に製造される)ことを意味する。このことにより、加工温度における溶融粘度が107ポアズ以下、好ましくは103〜107ポアズ、最も好ましくは104〜106ポアズの範囲にあることが必要である。
過フッ素化フルオロポリマーの溶融粘度は、ASTM D-1238-52Tに従って、耐食合金でできた円筒、オリフィス、及びピストンチップを用い、380℃に維持される9.53の内径シリンダに5.0g試料を充填し、5kgの荷重(ピストンと質量)下で2.10mmの直径、長さ8.00mmのスクエアエッジタイプオリフィスを通って充填した後に試料を5分間押出して測定される。溶融粘度は、毎分のグラムにおける観察可能な押出速度からポアズで算出される。
溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーは、カルボン酸基又はスルホン酸基を酸、酸ハロゲン化物又は塩の形で含む官能性ペルフルオロモノマーから誘導される反復単位を含んでもよい。官能性ペルフルオロモノマーは、好ましくは官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルより選ばれる。官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルの限定されない例は、特に、下記化合物である。
過フッ素化フルオロポリマーの溶融粘度は、ASTM D-1238-52Tに従って、耐食合金でできた円筒、オリフィス、及びピストンチップを用い、380℃に維持される9.53の内径シリンダに5.0g試料を充填し、5kgの荷重(ピストンと質量)下で2.10mmの直径、長さ8.00mmのスクエアエッジタイプオリフィスを通って充填した後に試料を5分間押出して測定される。溶融粘度は、毎分のグラムにおける観察可能な押出速度からポアズで算出される。
溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーは、カルボン酸基又はスルホン酸基を酸、酸ハロゲン化物又は塩の形で含む官能性ペルフルオロモノマーから誘導される反復単位を含んでもよい。官能性ペルフルオロモノマーは、好ましくは官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルより選ばれる。官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルの限定されない例は、特に、下記化合物である。
好ましい溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーは、ペルフルオロアルキルビニルエーテル及び/又は(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテル及び/又は官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルから誘導される少なくとも0.5質量%、好ましくは少なくとも1質量%の反復単位を含むTFEコポリマー、及びC3-C8ペルフルオロオレフィンから誘導される少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも10質量%、より好ましくは少なくとも15質量%の反復単位を含むTFEコポリマーより選ばれる。
溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーの例は、特に、Solvay Solexis S.p.Aから商標HYFLON(登録商標) MFA、HYFLON(登録商標) PFAとして市販されているものである。
官能性ペルフルオロモノマーを含む溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーの例は、特に、Solvay Solexis S.p.A.から商標HYFLON(登録商標) Ionとして、DuPont de Nemoursから商標NAFION(登録商標)として、旭化成から商標FLEMION(登録商標)として市販されているものである。
溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーの例は、特に、Solvay Solexis S.p.Aから商標HYFLON(登録商標) MFA、HYFLON(登録商標) PFAとして市販されているものである。
官能性ペルフルオロモノマーを含む溶融加工性過フッ素化フルオロポリマーの例は、特に、Solvay Solexis S.p.A.から商標HYFLON(登録商標) Ionとして、DuPont de Nemoursから商標NAFION(登録商標)として、旭化成から商標FLEMION(登録商標)として市販されているものである。
好ましくは、フルオロポリマーは部分的にフッ素化されている。
部分的にフッ素化されたフルオロポリマーとは、1つ以上のペル(ハロ)フルオロモノマー(例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル等)と水素添加されたコモノマー(例えば、エチレン、プロピレン、ビニルエーテル等)のコポリマー、又は水素含有フッ素化モノマー(例えば、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル等)のホモポリマー及びフッ素化及び/又は水素添加モノマーとのそれらのコポリマーを意味する。
好ましい部分的にフッ素化されたフルオロポリマーは、フッ化ビニリデンポリマー(以後、PVDF)、エチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー(以後、ECTFE)及びそれらの混合物より選ばれる。
部分的にフッ素化されたフルオロポリマーとは、1つ以上のペル(ハロ)フルオロモノマー(例えば、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヘキサフルオロプロピレン、ペルフルオロアルキルビニルエーテル等)と水素添加されたコモノマー(例えば、エチレン、プロピレン、ビニルエーテル等)のコポリマー、又は水素含有フッ素化モノマー(例えば、フッ化ビニリデン、トリフルオロエチレン、フッ化ビニル等)のホモポリマー及びフッ素化及び/又は水素添加モノマーとのそれらのコポリマーを意味する。
好ましい部分的にフッ素化されたフルオロポリマーは、フッ化ビニリデンポリマー(以後、PVDF)、エチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー(以後、ECTFE)及びそれらの混合物より選ばれる。
本発明のためのフッ化ビニリデンポリマーという用語は、上で詳述したフッ化ビニリデンのホモポリマーや1つ以上のフッ素化された及び/又は水素添加されたコモノマーとのコポリマーであることを意味する。好ましくは、フッ化ビニリデンポリマーは、0〜25質量%のコモノマーを含むホモポリマー及びコポリマーより選ばれる。好ましくは、コモノマーは、ヘキサフルオロプロピレン(HFP)、クロロトリフルオロエチレン(CTFE)及びトリフルオロエチレン(TrFE)より選ばれる。より好ましくは、コモノマーは、HFP及び/又はCTFEである。
PVDFのメルトインデックスは、有利には少なくとも0.01、好ましくは少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.5g/10分である。
PVDFのメルトインデックスは、有利には少なくとも0.01、好ましくは少なくとも0.05、より好ましくは少なくとも0.5g/10分である。
PVDFのメルトインデックスは、有利には多くても50、好ましくは多くても40、より好ましくは多くても30g/10分である。
PVDFのメルトインデックスは、5kgのピストン荷重下、230℃で行われる変更したASTM試験No.1238に従って測定される。
PVDFの融点は、有利には少なくとも120℃、好ましくは少なくとも125℃、より好ましくは少なくとも130℃である。
PVDFの融点は、有利には多くても177℃、好ましくは多くても175℃である。
融点は、ASTM D 3418に準じて10℃/gの加熱速度でDSCによって求められる。
本発明の組成物に使用し得るECTFEは、特に、40〜60モル%のエチレンから誘導される反復単位と60〜40モル%のCTFEから誘導される反復単位を含有する、通常は固体の、高分子量熱可塑性ポリマーである。
PVDFのメルトインデックスは、5kgのピストン荷重下、230℃で行われる変更したASTM試験No.1238に従って測定される。
PVDFの融点は、有利には少なくとも120℃、好ましくは少なくとも125℃、より好ましくは少なくとも130℃である。
PVDFの融点は、有利には多くても177℃、好ましくは多くても175℃である。
融点は、ASTM D 3418に準じて10℃/gの加熱速度でDSCによって求められる。
本発明の組成物に使用し得るECTFEは、特に、40〜60モル%のエチレンから誘導される反復単位と60〜40モル%のCTFEから誘導される反復単位を含有する、通常は固体の、高分子量熱可塑性ポリマーである。
ECTFEは、また、プロピレン、イソブチレン、フッ化ビニル、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、ヘキサフルオロイソブチレン、フッ化ビニリデン、ペルフルオロビニルエーテル、アクリル酸又はアルキルエステル、メタアクリル酸又はアルキルエステル、ペルフルオロアルキルエチレン等を含む適度な量、10モル%までの、エチレン及びクロロトリフルオロエチレン以外の共重合性コモノマーを含有してもよい。
ECTFEのメルトインデックスは、有利には少なくとも0.1、好ましくは少なくとも0.5、より好ましくは少なくとも1.0g/10分である。
ECTFEのメルトインデックスは、有利には多くても500、好ましくは多くても300、より好ましくは多くても250g/10分である。
ECTFEのメルトインデックスは、2.16kgのピストン荷重下、275℃で行われる変更したASTM試験No.1238に従って測定される。
ECTFEの融点は、有利には少なくとも150℃で多くても265℃である。
融点は、ASTM D 3418に準じて10℃/gの加熱速度でDSCで求められる。
商品名HALAR(登録商標)としてSolvay Solexis, Inc.、Thorofare、ニュージャージー、米国から入手できるECTFEが、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に特に適合する。
ECTFEのメルトインデックスは、有利には少なくとも0.1、好ましくは少なくとも0.5、より好ましくは少なくとも1.0g/10分である。
ECTFEのメルトインデックスは、有利には多くても500、好ましくは多くても300、より好ましくは多くても250g/10分である。
ECTFEのメルトインデックスは、2.16kgのピストン荷重下、275℃で行われる変更したASTM試験No.1238に従って測定される。
ECTFEの融点は、有利には少なくとも150℃で多くても265℃である。
融点は、ASTM D 3418に準じて10℃/gの加熱速度でDSCで求められる。
商品名HALAR(登録商標)としてSolvay Solexis, Inc.、Thorofare、ニュージャージー、米国から入手できるECTFEが、本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物に特に適合する。
本発明の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)は、あらゆる既知の手法に従って、例えば、適切なラジカル開始剤の存在下、有利には-60o〜150℃、好ましくは-20℃〜100℃、より好ましくは0o〜80℃を含む温度で有機又は水性媒体中の懸濁液で又は水性エマルジョンで対応するモノマーを共重合することによって調製することができる。反応圧は、有利には0.5〜180バール、好ましくは5〜140バールを含む。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)がコポリマーである場合には、コモノマーの添加は当該技術の既知の手法に従って行われ、しかしながら、反応の間のコモノマーの連続的又は段階的な添加が好ましい。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)がコポリマーである場合には、コモノマーの添加は当該技術の既知の手法に従って行われ、しかしながら、反応の間のコモノマーの連続的又は段階的な添加が好ましい。
種々のラジカル開始剤の中で、特に下記化合物が使用し得る。
(i)式(Rf-CO-O)2 (式中、Rfは(ペル)ハロアルキルC1-C10である。)のビスアシルペルオキシド、(例えば、欧州特許第185 242号、米国特許第4 513 129号を参照のこと)、又はペルフルオロポリオキシアルキレン基(例えば、欧州特許第186 215号、米国特許第5 021 516号を参照のこと); 特に、ビストリクロロアセチルペルオキシド、ビスジクロロフルオロアセチルペルオキシドが特に好ましい(米国特許第5 569 728号を参照のこと);
(ii) 式(RH-O)2 (式中、RHはアルキルC1-C10である。)のジアルキルペルオキシド; ジテルブチルペルオキシド(DTBP)が特に好ましい;
(iii)水溶性無機過酸化物、例えば、アンモニウム又はアルカリ金属過硫酸塩又は過リン酸塩; 過硫酸ナトリウムや過硫酸カリウムが特に好ましい;
(iv) ジアルキルペルオキシジカーボネート(ここで、アルキルは炭素原子1〜8個を有する)、例えば、ジ-n-プロピルペルオキシジカーボネート及びジイソプロピルペルオキシジカーボネート(欧州特許第526 216号を参照のこと);
(v)アルキルペルオキシエステル、例えば、tert-アミルペルオキシピバレート、tert-ブチルペルオキシイソブチレート;
(vi)有機又は無機レドックス系、例えば、過硫酸アンモニウム/亜硫酸ナトリウム、過酸化水素/アミノイミノメタンスルフィン酸、テルブチルヒドロペルオキシド/メタ重亜硫酸塩(米国特許第5 453 477号を参照のこと)。
(i)式(Rf-CO-O)2 (式中、Rfは(ペル)ハロアルキルC1-C10である。)のビスアシルペルオキシド、(例えば、欧州特許第185 242号、米国特許第4 513 129号を参照のこと)、又はペルフルオロポリオキシアルキレン基(例えば、欧州特許第186 215号、米国特許第5 021 516号を参照のこと); 特に、ビストリクロロアセチルペルオキシド、ビスジクロロフルオロアセチルペルオキシドが特に好ましい(米国特許第5 569 728号を参照のこと);
(ii) 式(RH-O)2 (式中、RHはアルキルC1-C10である。)のジアルキルペルオキシド; ジテルブチルペルオキシド(DTBP)が特に好ましい;
(iii)水溶性無機過酸化物、例えば、アンモニウム又はアルカリ金属過硫酸塩又は過リン酸塩; 過硫酸ナトリウムや過硫酸カリウムが特に好ましい;
(iv) ジアルキルペルオキシジカーボネート(ここで、アルキルは炭素原子1〜8個を有する)、例えば、ジ-n-プロピルペルオキシジカーボネート及びジイソプロピルペルオキシジカーボネート(欧州特許第526 216号を参照のこと);
(v)アルキルペルオキシエステル、例えば、tert-アミルペルオキシピバレート、tert-ブチルペルオキシイソブチレート;
(vi)有機又は無機レドックス系、例えば、過硫酸アンモニウム/亜硫酸ナトリウム、過酸化水素/アミノイミノメタンスルフィン酸、テルブチルヒドロペルオキシド/メタ重亜硫酸塩(米国特許第5 453 477号を参照のこと)。
懸濁共重合の場合、反応媒体は、特に有機相によって形成され、通常は水を添加して、反応の間に発生する熱分散を容易にする。有機相は、溶媒を添加せずに、1つ又は複数のモノマー自体によって又は適切な有機溶媒に溶解した1つ又は複数のモノマーによって形成することができる。有機溶媒として、クロロフルオロカーボン、例えば、CCl2F2(CFC-12)、CCl3F(CFC-11)、CCl2F-CClF2、(CFC-113)、CClF2-CClF2(CFC-114)等が一般に用いられる。
このような生成物は成層圏に存在するオゾンに対して破壊する作用を有するので、代替生成物、例えば、米国特許第5 182 342号に記載される、炭素、フッ素、水素のみを含み、また、酸素を含んでもよい化合物が最近提案された。特に少なくとも1つ、好ましくは2つの水素添加された末端基を有する(ペル)フルオロポリエーテル、例えば、-CF2H、-CF2-CF2H、-CF(CF3)Hを使用し得る。有効な代替物は、炭素原子6〜25個を有し、メチル基と炭素原子数との比が0.5を超える、米国特許第5 434 229号に記載される分枝鎖を有する炭化水素、例えば、2,3-ジメチルブタン、2,3-ジメチルペンタン、2,2,4-トリメチルペンタン、2,2,4,6,6-ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)、2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタン等、又はそれらの混合物によって示される。
このような生成物は成層圏に存在するオゾンに対して破壊する作用を有するので、代替生成物、例えば、米国特許第5 182 342号に記載される、炭素、フッ素、水素のみを含み、また、酸素を含んでもよい化合物が最近提案された。特に少なくとも1つ、好ましくは2つの水素添加された末端基を有する(ペル)フルオロポリエーテル、例えば、-CF2H、-CF2-CF2H、-CF(CF3)Hを使用し得る。有効な代替物は、炭素原子6〜25個を有し、メチル基と炭素原子数との比が0.5を超える、米国特許第5 434 229号に記載される分枝鎖を有する炭化水素、例えば、2,3-ジメチルブタン、2,3-ジメチルペンタン、2,2,4-トリメチルペンタン、2,2,4,6,6-ペンタメチルヘプタン(イソドデカン)、2,2,4,4,6-ペンタメチルヘプタン等、又はそれらの混合物によって示される。
水性エマルジョン(共)重合の場合、適切な界面活性剤の存在が必要とされる。下記式:
Rf' X- M+
(式中、Rf'は(ペル)フルオロアルキル鎖C5-C16又は(ペル)フルオロポリオキシアルキレン鎖、X-は-COO-又は-SO3 -、M+はH+、NH4 +、アルカリ金属イオンより選ばれる。)のフッ素化界面活性剤が最も一般に用いられる。フッ素化界面活性剤の限定されない例として、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム及び/又はナトリウム、1以上のカルボン酸末端基を有する(ペル)フルオロポリオキシアルキレンが言及される。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)は、有利には、米国特許第4 789 717号、米国特許第4 864 006号に従って、ペルフルオロポリオキシアルキレンの分散液、エマルジョン又はミクロエマルジョンの存在下に、又は米国特許第5 498 680号、欧州特許第712 882号に従って、水素添加された末端基及び/又は水素添加された反復単位を有するフルオロポリオキシアルキレンのミクロエマルジョンの、炭化水素との混合物であってもよい存在下に行われる方法によって調製することができる。
Rf' X- M+
(式中、Rf'は(ペル)フルオロアルキル鎖C5-C16又は(ペル)フルオロポリオキシアルキレン鎖、X-は-COO-又は-SO3 -、M+はH+、NH4 +、アルカリ金属イオンより選ばれる。)のフッ素化界面活性剤が最も一般に用いられる。フッ素化界面活性剤の限定されない例として、ペルフルオロオクタン酸アンモニウム及び/又はナトリウム、1以上のカルボン酸末端基を有する(ペル)フルオロポリオキシアルキレンが言及される。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)は、有利には、米国特許第4 789 717号、米国特許第4 864 006号に従って、ペルフルオロポリオキシアルキレンの分散液、エマルジョン又はミクロエマルジョンの存在下に、又は米国特許第5 498 680号、欧州特許第712 882号に従って、水素添加された末端基及び/又は水素添加された反復単位を有するフルオロポリオキシアルキレンのミクロエマルジョンの、炭化水素との混合物であってもよい存在下に行われる方法によって調製することができる。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の分子量の制御は、一般的には、用いられたモノマーが既知の連鎖移動剤に匹敵するテロゲン活性を示さないという事実のために、重合におけるテロゲン剤(連鎖移動剤)の使用を必要とする。
連鎖移動剤が用いられる場合には、例えば、炭化水素、アルコール、ジアルキルカーボネート、ケトン、エーテル、特にメチル-tert-ブチルエーテル、又は炭素原子1〜6個を有するハロゲン化炭化水素であり得る。特に、クロロホルム、エーテル、ジアルキルカーボネート及び置換アルキルシクロペンタン、例えば、メチルシクロペンタンが特に好ましい(米国特許第5 510 435号を参照のこと)。移動剤は、反応の始めに、又は重合の間に連続的又は段階的に反応器に導入される。連鎖移動剤の量は、重合条件(反応温度、モノマー、ポリマーの必要とされる分子量等)によっては、むしろ幅広い限度内の範囲にあり得る。一般に、このような量は、反応器に導入されるモノマーの合計量に基づいて、0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%の範囲にある。
連鎖移動剤が用いられる場合には、例えば、炭化水素、アルコール、ジアルキルカーボネート、ケトン、エーテル、特にメチル-tert-ブチルエーテル、又は炭素原子1〜6個を有するハロゲン化炭化水素であり得る。特に、クロロホルム、エーテル、ジアルキルカーボネート及び置換アルキルシクロペンタン、例えば、メチルシクロペンタンが特に好ましい(米国特許第5 510 435号を参照のこと)。移動剤は、反応の始めに、又は重合の間に連続的又は段階的に反応器に導入される。連鎖移動剤の量は、重合条件(反応温度、モノマー、ポリマーの必要とされる分子量等)によっては、むしろ幅広い限度内の範囲にあり得る。一般に、このような量は、反応器に導入されるモノマーの合計量に基づいて、0.01〜30質量%、好ましくは0.05〜10質量%の範囲にある。
上記組成物は、加工助剤、顔料、充填材料、導電性粒子、潤滑剤、離型剤、熱安定剤、帯電防止剤、増量剤、補強剤、有機及び/又は無機顔料、例えば、TiO2、カーボンブラック、酸掃去剤、例えば、MgO、難燃剤、煙抑制剤等を更に含んでもよい。
充填材料の限定されない例として、雲母、アルミナ、タルク、カーボンブラック、ガラス繊維、炭素繊維、繊維又は粉末の形のグラファイト、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム、高分子化合物等が言及される。
潤滑剤としては、特に、グラファイト、過フッ素化ポリマー、例えば、PTFE、シリコーン油等が言及される。
本発明の組成物において使用し得る離型剤は、特に過フッ素化ポリマー、例えば、PTFE、シリコーン油等である。
充填材料の限定されない例として、雲母、アルミナ、タルク、カーボンブラック、ガラス繊維、炭素繊維、繊維又は粉末の形のグラファイト、炭酸塩、例えば、炭酸カルシウム、高分子化合物等が言及される。
潤滑剤としては、特に、グラファイト、過フッ素化ポリマー、例えば、PTFE、シリコーン油等が言及される。
本発明の組成物において使用し得る離型剤は、特に過フッ素化ポリマー、例えば、PTFE、シリコーン油等である。
組成物に有用な顔料としては、特に、以下: Shepard Color 社、シンシナティ、オハイオ州、米国から入手できるアークティックブルー#3、トパーズブルー#9、オリンピックブルー#190、キングフィッシャブルー#211、エンサインブルー#214、ルセットブラウン#24、ウォールナッツブラウン#10、ゴールデンブラウン#19、チョコレートブラウン#20、アイロンストーンブラウン#39、ハニーイエロー#29、シャーウッドグリーン#5、ジェットブラック#1; フェーロ社、クリーブランド、オハイオ州、米国から入手できるブラックF-2302、ブルーV-5200、ターコイズF-5686、グリーンF-5687、ブラウンF-6109、バフF-6115、チェストナットブラウンV 9186、イエローV-9404及びEnglehard Industries、エジソン、ニュージャージー州、米国から入手できるMETEOR(登録商標)顔料が挙げられ、1つ以上を含む。
難燃剤及び煙抑制剤は、特に、ホウ砂、コハク酸ビスマス、スズ酸亜鉛、水酸化マグネシウム及び/又は水酸化アルミニウム、モリブデン酸カルシウム、タングステン酸カルシウムを言及することができる。
本発明の組成物は、押出し、射出成形、被覆などのような熱機械的加工技術に供する前に、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための通常の手法のいずれかによって、特に、粉末又は顆粒の形の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B) (及びその他の添加剤又は充填材料を含んでもよい)とを所望の割合で混合することを含む方法によって得ることができる。
この操作方法は、最終製品、例えば、中空体、パイプ等を製造するためか、又は、最終製品への続いての変換を容易にする、所望の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、添加剤及び充填剤を適切な割合で含有する利用できる顆粒を有するために、それに造粒工程を加えることによって適用することができる。
本発明の組成物は、押出し、射出成形、被覆などのような熱機械的加工技術に供する前に、熱可塑性ポリマー組成物を調製するための通常の手法のいずれかによって、特に、粉末又は顆粒の形の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B) (及びその他の添加剤又は充填材料を含んでもよい)とを所望の割合で混合することを含む方法によって得ることができる。
この操作方法は、最終製品、例えば、中空体、パイプ等を製造するためか、又は、最終製品への続いての変換を容易にする、所望の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物、添加剤及び充填剤を適切な割合で含有する利用できる顆粒を有するために、それに造粒工程を加えることによって適用することができる。
本発明の他の態様は、上記のように熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物を製造するための方法であって、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)とを混合することを含む、前記方法に関する。
有利には、本方法は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)を(i)乾燥ブレンドによって及び/又は(ii)溶融配合によって混合することを含む。
好ましくは、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は溶融配合によって混合される。
有利には、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、連続装置又はバッチ装置において溶融配合される。このような装置は、当業者に周知である。
本発明の組成物を溶融配合するのに適した連続装置の例は、特にスクリュー押出機である。好ましくは、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、二軸スクリュー押出機で溶融配合される。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、スクリュー押出機で溶融配合する前に、有利には20℃〜45℃の温度で高強度ミキサーにおいて粉末形態で乾燥混合されてもよい。適切な高強度乾燥ミキサーは、当業者に周知である。HENSCHEL-MixingSystemsTM、ブロードビューハイツ、オハイオ州、米国製のHENSCHEL-MIXER(登録商標)によって良好な結果が得られた。
有利には、本方法は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)を(i)乾燥ブレンドによって及び/又は(ii)溶融配合によって混合することを含む。
好ましくは、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は溶融配合によって混合される。
有利には、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、連続装置又はバッチ装置において溶融配合される。このような装置は、当業者に周知である。
本発明の組成物を溶融配合するのに適した連続装置の例は、特にスクリュー押出機である。好ましくは、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、二軸スクリュー押出機で溶融配合される。
熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)は、スクリュー押出機で溶融配合する前に、有利には20℃〜45℃の温度で高強度ミキサーにおいて粉末形態で乾燥混合されてもよい。適切な高強度乾燥ミキサーは、当業者に周知である。HENSCHEL-MixingSystemsTM、ブロードビューハイツ、オハイオ州、米国製のHENSCHEL-MIXER(登録商標)によって良好な結果が得られた。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
好ましくは溶融シリカ粒子(B)は、上記の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物において熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するために用いられる。
有利には、溶融シリカ粒子(B)の使用は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性(ASTM D256規格に従って測定したノッチ付きアイゾット 衝撃強度に関して表される、試験法A)を溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)に対して少なくとも5kJ/m2だけ改善する。
衝撃特性を改善すると同時に、溶融シリカ粒子(B)の使用は、有利には、成形プロセスの間に熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の寸法安定性を改善する。
好ましくは溶融シリカ粒子(B)は、上記の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物において熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するために用いられる。
有利には、溶融シリカ粒子(B)の使用は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性(ASTM D256規格に従って測定したノッチ付きアイゾット 衝撃強度に関して表される、試験法A)を溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)に対して少なくとも5kJ/m2だけ改善する。
衝撃特性を改善すると同時に、溶融シリカ粒子(B)の使用は、有利には、成形プロセスの間に熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の寸法安定性を改善する。
典型的には、ポリマーの寸法安定性は、ポリマーの比容積が圧力と温度によってどのように変化するかが記載される、PVT曲線(“圧力-体積-温度”)によって理解することができる。一般に、アモルファスポリマーについては、一定の圧力に対して温度の関数としての曲線(一定圧でのTV曲線)の勾配は、ガラス転移温度(Tg)を超える温度で大きい。Tg未満よりTgを超える温度でより大きい収縮が起こる。半結晶性重合体については、比体積の非常に大きな増加は、一般的には融点で起こる。比体積のこの非常に大きな低下は、非常に大きな収縮が、典型的にはアモルファスポリマーより半結晶性ポリマーについて起こることを示している。比体積は、また、一般的には圧力によって影響される。温度の関数としての比体積曲線は、圧力の増加と共にシフトダウンする。
衝撃特性を増大させるが、溶融シリカ粒子(B)の使用が、有利には、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の一定圧でのT-V曲線をシフトダウンし且つ勾配を低下させることが本出願人よってわかった。このT-V曲線の平坦化は、一部が全体の収縮を低下することから有利である。
実用的な観点から、成形の寸法安定性は、特に、成型キャビティで成形される場合の組成物の収縮挙動を求めることによって評価することができる。収縮は、直線又は体積の収縮に関して測定することができる。
体積収縮SVolumetricは、成型体積(VMold)と部分体積(VPart)間の差と成型体積との比として定義される。従って、体積収縮SVは、下記式:
衝撃特性を増大させるが、溶融シリカ粒子(B)の使用が、有利には、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の一定圧でのT-V曲線をシフトダウンし且つ勾配を低下させることが本出願人よってわかった。このT-V曲線の平坦化は、一部が全体の収縮を低下することから有利である。
実用的な観点から、成形の寸法安定性は、特に、成型キャビティで成形される場合の組成物の収縮挙動を求めることによって評価することができる。収縮は、直線又は体積の収縮に関して測定することができる。
体積収縮SVolumetricは、成型体積(VMold)と部分体積(VPart)間の差と成型体積との比として定義される。従って、体積収縮SVは、下記式:
からわかる。
直線の収縮SLinearは、成型の長さ(LMold)と成形後の部分の長さ(LPart)間の差と成型の長さとの比として定義される。従って、直線の収縮SLは、下記式:
直線の収縮SLinearは、成型の長さ(LMold)と成形後の部分の長さ(LPart)間の差と成型の長さとの比として定義される。従って、直線の収縮SLは、下記式:
からわかる。
等方部分については、直線の収縮、SLinearは、典型的には、体積収縮SVolumetricの約1/3である。
従って、溶融シリカ粒子(B)の使用によって得られる熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の収縮(ΔSLinear又はΔSVolumetric)の減少は、
特に、次式:
等方部分については、直線の収縮、SLinearは、典型的には、体積収縮SVolumetricの約1/3である。
従って、溶融シリカ粒子(B)の使用によって得られる熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の収縮(ΔSLinear又はΔSVolumetric)の減少は、
特に、次式:
等方部分については、一般に、ΔSLinearは、典型的にはΔSVolumetricとほぼ等しい。
溶融シリカ粒子(B)の使用は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の直線の収縮が、粒子(B)を含まないポリマー(A)に対して、有利には少なくとも2.5%、好ましくは少なくとも5%、より好ましくは少なくとも10%減少させる。
本発明の他の目的は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用である。
有利には、溶融シリカ粒子(B)の使用は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性(75kW/m2の照射量レベルでASTM E 1354-02規格に準じてコーン熱量測定で測定した場合の点火時間によって表される)を溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)に対して少なくとも100秒だけ改善する。
本出願人は、この説明にもかかわらず本発明の範囲を制限することなく、溶融シリカ粒子(B)が、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の他の重要な性質、例えば、熱安定性、強度、透明性、光透過率、紫外線分散等にも明確に影響することができると考える。
上記の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、注型、押出し、射出又は圧縮成形のプロセスによって製品、例えば、造形品を製造するために用いることができる。
有利には、溶融シリカ粒子(B)の使用は、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性(75kW/m2の照射量レベルでASTM E 1354-02規格に準じてコーン熱量測定で測定した場合の点火時間によって表される)を溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)に対して少なくとも100秒だけ改善する。
本出願人は、この説明にもかかわらず本発明の範囲を制限することなく、溶融シリカ粒子(B)が、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の他の重要な性質、例えば、熱安定性、強度、透明性、光透過率、紫外線分散等にも明確に影響することができると考える。
上記の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物は、注型、押出し、射出又は圧縮成形のプロセスによって製品、例えば、造形品を製造するために用いることができる。
本発明の目的は、更に、上記の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物を含む製品である。
製品の限定されない例は、特に成形品、造形品、パイプ、排水管、たわみ管、取付物、フィルム、シート、メンブラン、コーティング、中空体である。
溶融シリカ粒子(B)の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)への添加は、有利には、溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物と比較して衝撃特性、硬度及び寸法安定性を改善する。更に、溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物から製造された高透明度フィルムの透過度は影響されず、充填されていないポリマー(A)と比較して、組成物の熱安定性も低下しない。
本発明のいくつかの実施例を以下に示すが、具体的な説明のためのものであり、本発明自体の範囲を制限するものではない。
製品の限定されない例は、特に成形品、造形品、パイプ、排水管、たわみ管、取付物、フィルム、シート、メンブラン、コーティング、中空体である。
溶融シリカ粒子(B)の熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)への添加は、有利には、溶融シリカ粒子(B)を含まない熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物と比較して衝撃特性、硬度及び寸法安定性を改善する。更に、溶融シリカ粒子(B)を含む熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物から製造された高透明度フィルムの透過度は影響されず、充填されていないポリマー(A)と比較して、組成物の熱安定性も低下しない。
本発明のいくつかの実施例を以下に示すが、具体的な説明のためのものであり、本発明自体の範囲を制限するものではない。
実施例1-8
溶融シリカ(Suncolor社製のUVT Sunspheres 00.5、BET(N2)表面積= 15 m2/g、APS = 0.5μm、粒子の100%が1.7μmを通過する)とSolvay Solexis社、Thorofare、ニュージャージー州、米国製のSOLEF(登録商標) PVDF樹脂を含む組成物をThyssen HENSCHEL-MIXER(登録商標) FM 10C型において調製し、L:D(長さ/直径)10:1のスクリューを備えたBRABENDER(登録商標)二軸スクリュー押出機を用いてペレット化した。二軸スクリュー押出機の各ゾーンの温度プロフィルを表1に示す。
溶融シリカ(Suncolor社製のUVT Sunspheres 00.5、BET(N2)表面積= 15 m2/g、APS = 0.5μm、粒子の100%が1.7μmを通過する)とSolvay Solexis社、Thorofare、ニュージャージー州、米国製のSOLEF(登録商標) PVDF樹脂を含む組成物をThyssen HENSCHEL-MIXER(登録商標) FM 10C型において調製し、L:D(長さ/直径)10:1のスクリューを備えたBRABENDER(登録商標)二軸スクリュー押出機を用いてペレット化した。二軸スクリュー押出機の各ゾーンの温度プロフィルを表1に示す。
ポリマーの溶融温度は、200℃であった。
各々PVDF樹脂 100質量部、下記の表3に示される溶融シリカ粒子 0〜20質量部及び難燃剤と酸キャッチャ添加剤の添加剤 0.6部を有する8つの組成物を製造した。表3において、PVDF Aは、230℃及び5キログラム質量でASTM D 1238に準じて測定したメルトフローインデックス(MFI)が6g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーであり、PVDF Bは、230℃及び5キログラム質量で測定したMFIが10g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーである。
各実施例において、ペレット化された組成物を射出成形することにより組成物から少なくとも10試料片を製造した。およその成形条件を表2に示す。
各々PVDF樹脂 100質量部、下記の表3に示される溶融シリカ粒子 0〜20質量部及び難燃剤と酸キャッチャ添加剤の添加剤 0.6部を有する8つの組成物を製造した。表3において、PVDF Aは、230℃及び5キログラム質量でASTM D 1238に準じて測定したメルトフローインデックス(MFI)が6g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーであり、PVDF Bは、230℃及び5キログラム質量で測定したMFIが10g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーである。
各実施例において、ペレット化された組成物を射出成形することにより組成物から少なくとも10試料片を製造した。およその成形条件を表2に示す。
各実施例から10の試料片についてASTM D256規格、試験法Aに従って、ノッチ付きアイゾット衝撃強度を試験した。各実施例について平均ノッチ付きアイゾット衝撃強度測定を算出した。各実施例について平均ノッチ付きアイゾット衝撃強度と破壊様式を表3に示す。
表3において、クリーン破壊様式は、試験の間に2以上の切片に分離したノッチ付き試験片に関係する。ヒンジ破壊様式は、不完全な破壊(即ち、試料の2つの部分がまとまっている)に関係する。
実施例9-12
溶融シリカを含む組成物の追加系(Suncolor社製のUVT Sunspheres 00.5)を上記手順に従って調製した。各組成物は、下記の表4に示されるように、PVDF樹脂 100質量部及び溶融シリカ粒子 12.43質量部及び、記載された適切な質量部の難燃剤と酸キャッチャ添加剤から構成された。表4において、PVDF Cは、230℃及び2.16キログラム質量で測定したASTM D 1238に準じるメルトフローインデックス(MFI)が3.5g/10分と230℃及び5キログラム質量で測定したMFIが10g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーである。
これらの組成物をコーン熱量計試験に供してそれらの燃焼特性と煙の放出特性を評価した。75kW/m2の照射量レベルで得られる結果を表4にまとめる。
溶融シリカを含む組成物の追加系(Suncolor社製のUVT Sunspheres 00.5)を上記手順に従って調製した。各組成物は、下記の表4に示されるように、PVDF樹脂 100質量部及び溶融シリカ粒子 12.43質量部及び、記載された適切な質量部の難燃剤と酸キャッチャ添加剤から構成された。表4において、PVDF Cは、230℃及び2.16キログラム質量で測定したASTM D 1238に準じるメルトフローインデックス(MFI)が3.5g/10分と230℃及び5キログラム質量で測定したMFIが10g/10分のフッ化ビニリデンのSOLEF(登録商標)ホモポリマーである。
これらの組成物をコーン熱量計試験に供してそれらの燃焼特性と煙の放出特性を評価した。75kW/m2の照射量レベルで得られる結果を表4にまとめる。
コーン熱量計試験は、燃焼する材料の反応を評価するための小規模な方法である。方法は、ASTM E 1354-02規格に示される手順に従う。試験片の表面を、円錐ヒータから範囲0-100kW/m2内の加熱照射量の一定レベルにさらす。加熱した試験片からの揮発性ガスに、電気スパークイグナイタで点火する。燃焼ガスを分析のために排気フードによって集める。このガス分析は、発熱速度を算出するとともに試験片から有毒ガスの発生を評価することを可能にする。煙生成は、レーザ光線の衰弱を排気ダクトにおける煙で測定することによって評価される。衰弱は、体積流量に関連があり、煙消失面積[m2/s]と呼ばれる煙濃度の基準になり、煙消失領域が大きいほど、煙濃度、即ち、試験片によって生じる煙が大きくなる。
試験片は、ロードセルに取り付けられ、燃焼の間、試験片の質量減少速度が記録される。徹底的な分析は、いくつかの照射量レベルで試験することが必要である。典型的な照射量レベルは、35、50及び75kW/m2である。ASTM E 1354-02規格に準じて、3試験片が各熱流レベルで試験される。
本質的に平らな表面、4"×4"(10.16cm×10.16cm)の寸法及び50mmの最大限厚みを有するフィルム又はプラークの形によって組成物を試験した。
本質的に平らな表面、4"×4"(10.16cm×10.16cm)の寸法及び50mmの最大限厚みを有するフィルム又はプラークの形によって組成物を試験した。
Claims (13)
- 少なくとも1つの熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A); 及び
(A)の30質量%未満の、BET(N2)表面積が多くても50m2/gである溶融シリカ粒子(B)
を含む、熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。 - 溶融シリカ粒子(B)のBET(N2)表面積が少なくとも5m2/gである、請求項1記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の少なくとも0.5質量%の溶融シリカ粒子(B)を含む、請求項1記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)が、半結晶性である、請求項1記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)が、フルオロポリマーである、請求項1記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- フルオロポリマーが、溶融加工性ペルフルオロポリマーである、請求項5記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 溶融加工性ペルフルオロポリマーが、ペルフルオロアルキルビニルエーテル及び/又は(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテル及び/又は官能性(ペル)フルオロオキシアルキルビニルエーテルから誘導される、少なくとも0.5質量%、好ましくは少なくとも1質量%の反復単位を含むTFEコポリマー、及びC3-C8ペルフルオロオレフィンから誘導される、少なくとも5質量%、好ましくは少なくとも10質量%、より好ましくは少なくとも15質量%の反復単位を含むTFEコポリマーより選ばれる、請求項6記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- フルオロポリマーが、部分的にフッ素化されたフルオロポリマーである、請求項5記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 部分的にフッ素化されたフルオロポリマーが、フッ化ビニリデンポリマー(PVDF)、エチレン/クロロトリフルオロエチレンコポリマー(ECTFE)及びそれらの混合物より選ばれる、請求項8記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物の製造方法であって、熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)と溶融シリカ粒子(B)を混合することを含む前記方法。
- 熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の衝撃特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用。
- 熱可塑性ハロゲン化ポリマー(A)の燃焼特性と煙の放出特性を改善するための溶融シリカ粒子(B)の使用。
- 請求項1〜9のいずれか1項に記載の熱可塑性ハロゲン化ポリマー組成物を含む製品。
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2005
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