JP2008521844A - 環状イミノカルバメート類およびそれらの使用 - Google Patents

環状イミノカルバメート類およびそれらの使用 Download PDF

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Abstract

本発明は、式(I)の新規環状イミノカルバメート類(式中、R1、R2、R3、A、Zおよびnは、明細書に記載の意味を有する)、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、並びに疾患、特に血栓塞栓性疾患の処置および/または予防用の医薬の製造におけるそれらの使用に関する。
【化1】

Description

本願は、新規環状イミノカルバメート類、それらの製造方法、疾患の処置および/または予防のためのそれらの使用、並びに疾患の処置および/または予防用の医薬を製造するためのそれらの使用、特に血栓塞栓性障害のためのものに関する。
血液凝固は、生物の保護メカニズムであり、それは、血管壁の欠損を迅速かつ確実に「封止」するのを助ける。かくして、血液の損失を回避または最小に維持できる。血管損傷後の止血は、主に、血漿タンパク質の複雑な酵素反応のカスケードが誘起される凝血系により実行される。多数の血液凝固因子がこの過程に関与し、それら因子の各々は、活性化されると、各々の次の不活性前駆体をその活性形態に変換する。カスケードの終わりでは、可溶性のフィブリノーゲンが不溶性のフィブリンに変換されるに至り、血餅の形成をもたらす。血液凝固では、共通の反応経路で終わる内因性と外因性のシステムは、伝統的に区別されている。ここで、酵素前駆体のX因子から形成されるXa因子は、この2つの凝血経路を連結するので、鍵となる役割を果たす。活性化されたセリンプロテアーゼXaは、プロトロンビンをトロンビンに切断する。生じるトロンビンは、次いで、フィブリノーゲンをフィブリンに切断する。続くフィブリン単量体のクロスリンクは、血餅の形成を、従って止血を引き起こす。加えて、トロンビンは、同様に止血にかなり貢献する血小板凝集の強力なエフェクターである。
止血は、複雑な調節メカニズムに従う。凝血系の制御されない活性化または活性化過程の阻害の欠陥は、血管(動脈、静脈、リンパ管)または心腔における局所的な血栓または塞栓の形成を引き起こし得る。これは、深刻な血栓塞栓性障害を導き得る。加えて、消費性凝固障害の場合、過凝固状態−全身的な−は、汎発性の血管内凝血をもたらし得る。血栓性の合併症は、さらに、微小血管障害性の溶血性貧血、血液透析などの体外血液循環、および心臓代用弁(prosthetic heart valves)とも関連して起こる。
血栓塞栓性障害は、最も工業化された国々における最も頻繁な罹患と死亡の原因である [Heart Disease: A Textbook of Cardiovascular Medicine, Eugene Braunwald, 5th edition, 1997, W.B. Saunders Company, Philadelphia]。
先行技術から知られている抗凝血剤、即ち、血液凝固を阻害または予防する物質は、様々な、しばしば深刻な、欠点を有する。従って、血栓塞栓性障害の有効な処置方法または予防は、実際のところ非常に困難かつ不満足なものである。
血栓塞栓性障害の治療および予防では、ヘパリンが最初に使用され、非経腸で、または皮下に投与される。現今では、より好適な薬物動態学的特性のために、低分子量ヘパリンがますます好まれている;しかしながら、低分子量ヘパリンを用いても、ヘパリン治療に伴う後述する既知の欠点を回避するのは不可能である。このように、ヘパリンは、経口投与されると不活性であり、比較的短い半減期である。ヘパリンは血液凝固カスケードの複数の因子を同時に阻害するので、作用は非選択的である。さらに、高い出血のリスクがある;特に脳出血および消化管での出血が起こり得、それは、血小板減少、薬物誘導脱毛症または骨粗鬆症をもたらし得る [Pschyrembel, Klinisches Woerterbuch, 257th edition, 1994, Walter de Gruyter Verlag, page 610, entry "Heparin"; Roempp Lexikon Chemie, Version 1.5, 1998, Georg Thieme Verlag Stuttgart, entry "Heparin"]。
第2のクラスの抗凝血剤は、ビタミンKアンタゴニストである。これらには、例えば1,3−インダンジオン類、並びに、ことさらに、肝臓におけるある種のビタミンK依存性凝血因子の様々な生成物の合成を非選択的に阻害する、ワーファリン、フェノプロクモン(phenprocoumon)、ジクマロールおよび他のクマリン誘導体などの化合物が含まれる。しかしながら、作用メカニズムのために、作用の開始は非常に遅い(作用開始までの潜伏期間36ないし48時間)。この化合物は経口投与できる;しかしながら、出血のリスクが高く治療係数が狭いために、時間のかかる患者の個別の調整と監視が必要である。[J. Hirsh, J. Dalen, D.R. Anderson et al., "Oral anticoagulants: Mechanism of action, clinical effectiveness, and optimal therapeutic range" Chest 2001, 119, 8S-21S; J. Ansell, J. Hirsh, J. Dalen et al., "Managing oral anticoagulant therapy" Chest 2001, 119, 22S-38S; P.S. Wells, A.M. Holbrook, N.R. Crowther et al., "Interactions of warfarin with drugs and food" Ann. Intern. Med. 1994, 121, 676-683]。
最近、血栓塞栓性障害の処置および予防のための新規治療アプローチが記載された。この新規治療アプローチのねらいは、Xa因子の阻害である。血液凝固カスケードにおいてXa因子が果たす中心的役割のために、Xa因子は、抗凝血剤の最も重要な標的の1つである [J. Hauptmann, J. Stuerzebecher, Thrombosis Research 1999, 93, 203; S.A.V. Raghavan, M. Dikshit, "Recent advances in the status and targets of antithrombotic agents" Drugs Fut. 2002, 27, 669-683; H.A. Wieland, V. Laux, D. Kozian, M. Lorenz, "Approaches in anticoagulation: Rationales for target positioning" Curr. Opin. Investig. Drugs 2003, 4, 264-271; U.J. Ries, W. Wienen, "Serine proteases as targets for antithrombotic therapy" Drugs Fut. 2003, 28, 355-370; L.-A. Linkins, J.I. Weitz, "New anticoagulant therapy" Annu. Rev. Med. 2005, 56, 63-77 (online publication August 2004)]。
動物モデルで、様々なペプチド性および非ペプチド性化合物がXa因子阻害剤として有効であることが示された。既に、多数の直接的Xa因子阻害剤が知られている [J.M. Walenga, W.P. Jeske, D. Hoppensteadt, J. Fareed, "Factor Xa Inhibitors: Today and beyond" Curr. Opin. Investig. Drugs 2003, 4, 272-281; J. Ruef, H.A. Katus, "New antithrombotic drugs on the horizon" Expert Opin. Investig. Drugs 2003, 12, 781-797; M.L. Quan, J.M. Smallheer, "The race to an orally active Factor Xa inhibitor: Recent advances" Curr. Opin. Drug Discovery & Development 2004, 7, 460-469]。非ペプチド性低分子量Xa因子阻害剤も、例えば、WO03/047520、WO02/079145、WO02/000651およびWO02/000647に記載されている。
本発明の目的は、障害、特に血栓塞栓性障害を制御するための新規物質を提供することである。
本発明は、一般式(I)
Figure 2008521844
[式中、
nは、1、2または3の数を表し、
は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイル、シアノまたはヒドロキシルを表し、
およびRは、同一かまたは異なり、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシまたはアミノを表し、
Aは、フェニレンまたは5員もしくは6員のヘテロアリーレン環を表し、ここで、2個のカルボキサミド基−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Zは、フェニレンまたはヘテロアリーレン環の隣接する環原子に位置し、フェニレンおよびヘテロアリーレンは、ハロゲンおよび/または(C−C)−アルキルによりさらに置換されていてもよく、
そして、
Zは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルまたはチエニルを表し、これらの各々は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル(これは、アミノにより置換されていてもよい)、エチニルおよびアミノからなる群から選択される同一かまたは異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい]
の化合物並びにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物を提供する。
本発明による化合物は、式(I)の化合物およびそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、後述する、式(I)に包含される化合物およびそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物、並びに、実施態様として後述する、式(I)に包含される化合物およびそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物(後述する、式(I)に含まれる化合物が既に塩、溶媒和物および塩の溶媒和物でない場合に)である。
本発明による化合物は、それらの構造によって、立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)で存在できる。従って、本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそれらの各々の混合物を含む。そのようなエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物から、立体異性的に均一な構成分を既知のやり方で単離できる。
本発明による化合物が互変異性体で存在できる場合、本発明は、全ての互変異性体を含む。
本発明に関して、好ましいは、本発明による化合物の生理的に許容し得る塩である。本発明はまた、それら自体は医薬適用に適さないが、例えば本発明による化合物の単離または精製に使用できる塩も含む。
本発明による化合物の生理的に許容し得る塩には、鉱酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
本発明による化合物の生理的に許容し得る塩には、また、常套の塩基の塩、例えば、そして好ましくは、アルカリ金属塩(例えばナトリウム塩およびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えばカルシウム塩およびマグネシウム塩)、および、アンモニアまたは1個ないし16個の炭素原子を有する有機アミン(例えば、そして好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびN−メチルピペリジン)から誘導されるアンモニウム塩が含まれる。
本発明に関して、溶媒和物は、固体または液体状態で溶媒分子との配位により錯体を形成する本発明による化合物の形態である。水和物は、配位が水と起こる、溶媒和物の特別な形態である。本発明に関して、好ましい溶媒和物は水和物である。
さらに、本発明はまた、本発明による化合物のプロドラッグも含む。用語「プロドラッグ」は、それら自体は生物学的に活性であっても不活性であってもよいが、それらが体内に滞在する時間中に、本発明による化合物に変換される(例えば代謝的または加水分解的に)化合物を含む。
本発明に関して、断りのない限り、置換基は、以下の意味を有する:
本発明に関して、(C −C )−アルキルおよび(C −C )−アルキルは、各々1個ないし4個および1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを表す。好ましいのは、1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルである。以下のラジカルは、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチルおよびtert−ブチル。
本発明に関して、(C −C )−アルコキシは、1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシラジカルを表す。以下のラジカルは、例として、そして好ましいものとして言及し得る:メトキシ、エトキシ、n−プロポキシおよびイソプロポキシ。
本発明に関して、(C −C )−アルカノイル[(C−C)−アシル]は、1個ないし4個の炭素原子を有し、二重結合した酸素原子を1位に有し、1位を介して結合している、直鎖または分枝鎖のアルキルラジカルを表す。好ましいのは、2個または3個の炭素原子を有するアルカノイルラジカルである。以下のラジカルは、例として、そして好ましいものとして言及し得る:ホルミル、アセチル、プロピオニル、n−ブチリルおよびイソブチリル。
本発明に関して、ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素を含む。好ましいのは、塩素またはフッ素である。
本発明に関して、5員または6員のヘテロアリーレンは、全部で5個または6個の環原子を有し、N、OおよびSからなる群から3個までの同一かまたは異なる環のヘテロ原子を有する、二価の単環式芳香族性複素環(複素芳香族)を表し、ここで、2個のカルボキサミド基は、相互に独立して、各々環の炭素原子または環の窒素原子を介してヘテロアリーレンに結合している。以下のラジカルは、例として言及し得る:フリレン、ピロリレン、チエニレン、ピラゾリレン、イミダゾリレン、チアゾリレン、オキサゾリレン、イソオキサゾリレン、イソチアゾリレン、トリアゾリレン、オキサジアゾリレン、チアジアゾリレン、ピリジレン、ピリミジニレン、ピリダジニレン、ピラジニレン。好ましいのは、N、OおよびSからなる群から2個までのヘテロ原子を有する5員または6員のヘテロアリーレン基、例えば、フリレン、ピロリレン、チエニレン、チアゾリレン、オキサゾリレン、イミダゾリレン、ピラゾリレン、ピリジレン、ピリミジニレン、ピリダジニレン、ピラジニレンである。
本発明による化合物中のラジカルが置換されている場合、そのラジカルは、断りのない限り、一置換または多置換されていてよい。本発明に関して、1回以上生じるラジカルの意味は、相互に独立している。1個、2個または3個の同一または異なる置換基による置換が好ましい。1個の置換基による置換が特に好ましい。
本発明の特定の実施態様は、式中、Rが、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイルまたはシアノを表す、式(I)の化合物を含む。
好ましいのは、式中、
nが、1または2の数を表し、
が水素を表し、
が水素を表し、そして、
が、水素、フッ素またはメチルを表す、
式(I)の化合物である。
好ましいのは、また、式中、
Aが、式
Figure 2008521844
[式中、
は、水素、ハロゲンまたは(C−C)−アルキルを表し、
は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
#および*は、−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Z基への結合点を表す]
の基を表す、
式(I)の化合物である。
好ましいのは、さらに、式中、
Aが、式
Figure 2008521844
[式中、
は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
#および*は、−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Z基への結合点を表す]
の基を表す、
式(I)の化合物である。
好ましいのは、また、式中、
Zが、式
Figure 2008521844
[式中、
は、フッ素、塩素、シアノ、メチルまたはエチニルを表し、そして、
$は、窒素原子への結合点を表す]
の基を表す、
式(I)の化合物である。
特に好ましいのは、式中、
nが、1または2の数を表し、
が、水素を表し、
が、水素を表し、
が、水素、フッ素またはメチルを表し、
Aが、式
Figure 2008521844
[式中、
#は、−CO−NH−フェニル基への結合点を表し、そして、
*は、−CO−NH−Z基への結合点を表す]
の基を表し、そして、
Zが、式
Figure 2008521844
[式中、$は、窒素原子への結合点を表す]
の基を表す、
式(I)の化合物並びにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物である。
ここで、本発明の特定の実施態様では、
Aは、式
Figure 2008521844
[式中、#および*は、−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Z基への結合点を表す]
の基を表す。
特に好ましいのは、以下の構造:
Figure 2008521844
の式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および塩の溶媒和物である。
ラジカルの各々の組合せまたは好ましい組合せで示される個々のラジカルの定義は、特に与えられたラジカルの組合せから独立して、他の組合せのラジカルの定義によっても置き換えられる。
上述の好ましい範囲の2つまたはそれ以上の組合せがことさら特に好ましい。
本発明は、さらに、Rが水素を表す本発明による式(I)の化合物の製造方法を提供し、それは以下を特徴とする;
式(II)
Figure 2008521844
(式中、AおよびZは、上記定義の通りである)
の化合物を、最初に、不活性溶媒中、カルボン酸官能基を活性化して、式(III)
Figure 2008521844
(式中、n、RおよびRは、上記定義の通りであり、そして、PGは、ヒドロキシル保護基、好ましくはトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリルを表す)
の化合物と反応させ、式(IV)
Figure 2008521844
(式中、n、A、PG、Z、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物を得、次いで、
[A]常套の条件下で保護基PGを除去することにより、式(V)
Figure 2008521844
(式中、n、A、Z、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物に変換し、
次いで、式(V)の化合物を、不活性溶媒中、酸の存在下、臭化シアンで、式(I−A)
Figure 2008521844
(式中、n、A、Z、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物に変換するか、
または、
[B]最初に、不活性溶媒中、臭化シアンと、好ましくは塩基の存在下で反応させ、式(VI)
Figure 2008521844
(式中、n、A、PG、Z、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物を得、次いで、保護基PGを除去することにより、式(VII)
Figure 2008521844
(式中、n、A、Z、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物に変換し、次いで、式(VII)の化合物を、不活性溶媒中、酸の存在下で、式(I−A)の化合物に環化し、
そして、式(I−A)の化合物を、必要に応じて、適切な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸により、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換する。
が水素を表さない本発明による式(I)の化合物は、式(V)の化合物から、文献からわかる方法と同様に製造できる[例えば、R=アルカノイルには、D. Douglass, J. Amer. Chem. Soc. 1934, 56, 719 および T. Shibanuma, M. Shiono, T. Mukaiyama, Chem. Lett. 1977, 575-576を参照;R=シアノには、a) R. Evers, M. Michalik, J. Prakt. Chem. 1991, 333, 699-710; N. Maezaki, A. Furusawa, S. Uchida, T. Tanaka, Tetrahedron 2001, 57, 9309-9316; G. Berecz, J. Reiter, G. Argay, A. Kalman, J. Heterocycl. Chem. 2002, 39, 319-326; b) R. Mohr, A. Buschauer, W. Schunack, Arch. Pharm. (Weinheim Ger.) 1988, 321, 221-227を参照;R=アルキルには、a) V.A. Vaillancourt et al., J. Med. Chem. 2001, 44, 1231-1248; b) F.B. Dains et al., J. Amer. Chem. Soc. 1925, 47, 1981-1989; J. Amer. Chem. Soc. 1922, 44, 2637-2643 および T. Shibanuma, M. Shiono, T. Mukaiyama, Chem. Lett. 1977, 575-576を参照]。
工程(II)+(III)→(IV)用の不活性溶媒は、例えば、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、グリコールジメチルエーテルもしくはジエチレングリコールジメチルエーテルなどのエーテル類、ベンゼン、トルエン、キシレン、ヘキサン、シクロヘキサンもしくは鉱油留分(mineral oil fractions)などの炭化水素類、ジクロロメタン、トリクロロメタン、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン、トリクロロエチレンもしくはクロロベンゼンなどのハロゲン化炭化水素類、または、酢酸エチル、ピリジン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、N,N'−ジメチルプロピレンウレア(DMPU)、N−メチルピロリドン(NMP)、アセトニトリルもしくはアセトンなどの他の溶媒である。言及した溶媒の混合物を使用することも可能である。好ましいのは、ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドまたはこれらの溶媒の混合物である。
工程(II)+(III)→(IV)のアミド形成に適する縮合剤は、例えば、N,N'−ジエチル−、N,N'−ジプロピル−、N,N'−ジイソプロピル−、N,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、N−(3−ジメチルアミノイソプロピル)−N'−エチルカルボジイミド塩酸塩(EDC)などのカルボジイミド類、または、N,N'−カルボニルジイミダゾールなどのホスゲン誘導体、または、2−エチル−5−フェニル−1,2−オキサゾリウム3−サルフェートもしくは2−tert−ブチル−5−メチルイソキサゾリウムパークロレートなどの1,2−オキサゾリウム化合物、または、2−エトキシ−1−エトキシカルボニル−1,2−ジヒドロキノリンなどのアシルアミノ化合物、または、イソブチルクロロホルメート、プロパンホスホン酸無水物、ジエチルシアノホスホネート、ビス(2−オキソ−3−オキサゾリジニル)ホスホリルクロリド、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ジメチルアミノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート、ベンゾトリアゾール−1−イルオキシトリス(ピロリジノ)ホスホニウムヘキサフルオロホスフェート(PyBOP)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TBTU)、O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HBTU)、2−(2−オキソ−1−(2H)−ピリジル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TPTU)、O−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)またはO−(1H−6−クロロベンゾトリアゾール−1−イル)−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(TCTU)であり、適するならば、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール(HOBt)またはN−ヒドロキシスクシンイミド(HOSu)などのさらなる補助剤と、また、塩基としてアルカリ金属炭酸塩、例えば、炭酸ナトリウムもしくは炭酸カリウムまたは重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸カリウム、または、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミン、N−メチルモルホリン、N−メチルピペリジンまたはN,N−ジイソプロピルエチルアミンなどの有機塩基と組み合わせる。好ましいのは、TBTUをN,N−ジイソプロピルエチルアミンと組み合わせて使用することである。
工程(II)+(III)→(IV)は、一般的に、−20℃ないし+60℃、好ましくは0℃ないし+40℃の温度範囲で実施する。この反応は、大気圧、高圧または低圧(例えば0.5ないし5bar)で実施できる。一般に、この反応は、大気圧で実施する。
工程(IV)→(V)および(VI)→(VII)では、好ましいヒドロキシル保護基(PG)であるトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリルの除去は、好ましくは、N−テトラブチルアンモニウムフルオリド(TBAF)を使用して、または、反応(IV)→(V)の場合、水素フルオリドも使用して、実施できる。この反応は、一般的に、溶媒のテトラヒドロフラン中、0℃ないし+40℃の温度範囲で実施する。
連続反応(VI)→(VII)→(I−A)は、特に好ましくは、例えばトリメチルシリルまたはtert−ブチルジメチルシリルなどの酸に不安定なヒドロキシル保護基を使用して、過剰の酸の存在下、ワンポット反応として、中間体(VII)を単離せずに実施する。
工程(V)→(I−A)、(IV)→(VI)および(VII)→(I−A)に適する不活性溶媒は、特に、テトラヒドロフラン、ジクロロメタンまたはアセトニトリルまたはこれらの溶媒の混合物である。これらの工程は、一般的に、−20℃ないし+50℃、好ましくは0℃ないし+40℃の温度範囲で実施する。これらの反応は、大気圧、高圧または低圧(例えば0.5ないし5bar)で実施できる。一般に、それらは大気圧下で実施する。
工程(V)→(I−A)および(VII)→(I−A)および連続反応(VI)→(VII)→(I−A)に適する酸は、特に、強い無機酸または有機酸、例えば、フッ化水素、塩化水素、臭化水素、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸またはトリフルオロ酢酸である。
工程(IV)→(VI)は、好ましくは、塩基の存在下で実施する。適する塩基は、特に、無機塩基、例えば、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸カルシウムもしくは炭酸セシウムまたは重炭酸ナトリウムもしくは重炭酸カリウムなどのアルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩または重炭酸塩、または水素化ナトリウムなどのアルカリ金属水素化物である。
式(II)の化合物は、例えば、文献の方法に従い、式(VIII)
Figure 2008521844
(式中、Aは上記定義の通りである)
のカルボン酸無水物を、式(IX)
N−Z (IX)
(式中、Zは上記定義の通りである)
のアミンと反応させることにより得ることができる。
式(III)の化合物は、文献からわかる方法と同様に、例えば、式(X)
Figure 2008521844
(式中、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物を、式(XI)
Figure 2008521844
(式中、nは、上記定義の通りである)
の化合物と反応させ、式(XII)
Figure 2008521844
(式中、n、RおよびRは、上記定義の通りである)
の化合物を得、続いてヒドロキシル保護基PGを導入し、次いで、ニトロ基をアミンに還元することにより、得ることができる。
式(VIII)、(IX)、(X)および(XI)の化合物は、購入できるか、文献からわかるか、または、文献からわかる方法と同様に製造できる。
本発明による化合物の製造は、下記の合成スキームにより例示説明できる:
スキーム
Figure 2008521844
[略語:Bu=tert−ブチル;Et=エチル;Me=メチル;Pr=イソプロピル;TBTU=O(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート]
本発明による化合物は、予想し得なかった有用な薬理活性スペクトルを有する。
従って、それらは、ヒトおよび動物における疾患の処置および/または予防のための医薬としての使用に適する。
本発明による化合物は、特に抗凝血剤として作用する、血液凝固因子Xaの選択的阻害剤である。
加えて、本発明による化合物は、例えば、それらの治療適用に有利な水および生理的媒体における良好な溶解性などの、好ましい物理化学的特性を有する。
本発明はさらに、障害、好ましくは血栓塞栓性障害および/または血栓塞栓性合併症の処置および/または予防のための、本発明による化合物の使用を提供する。
本発明の目的上、「血栓塞栓性障害」には、特に、ST上昇型心筋梗塞(STEMI)または非ST上昇型心筋梗塞(非STEMI)、安定狭心症、不安定狭心症、血管形成術または大動脈冠動脈バイパス術などの冠動脈インターベンション後の再閉塞および再狭窄、末梢動脈閉塞疾患、肺栓塞症、深部静脈血栓および腎静脈血栓、一過性虚血発作および血栓性および血栓塞栓性卒中などの障害が含まれる。
従って、これらの物質は、例えば心房細動などの急性、間欠性または持続性心不整脈を有する患者、および電気的除細動を受けている者、さらに、心臓弁障害を有するか、または人工心臓弁を有する患者における、心原性血栓塞栓症、例えば、脳虚血、卒中および全身性血栓塞栓症および虚血の予防および処置にも適する。加えて、本発明による化合物は、汎発性血管内凝固症候群(DIC)の処置に適する。
血栓塞栓性合併症は、さらに、微小血管障害性溶血性貧血、血液透析などの体外血液循環において、そして心臓代用弁と関連して起こる。
さらに、本発明による化合物は、アテローム硬化性血管障害および炎症障害、例えば運動器のリウマチ性障害の予防および/または処置にも、およびそれに加えて、アルツハイマー病の予防および/または処置にも適する。さらに、本発明による化合物は、腫瘍成長および転移形成の阻害、微小血管障害、加齢に伴う黄斑変性症、糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症および他の微小血管の障害、また、例えば、腫瘍患者における、特に大きい外科的介入または化学もしくは放射線治療を受けている患者における、静脈血栓塞栓症などの血栓塞栓性合併症の予防および処置にも使用できる。
本発明による化合物は、さらに、エクスビボの凝血の防止、例えば、血液および血清製品の保存、カテーテルおよび他の医療器具および装置の清浄化/予処理、インビボまたはエクスビボで使用される医療器具および装置の合成表面(synthetic surface)の被覆、または、Xa因子を含む生物学的サンプルにも使用できる。
本発明は、さらに、障害、特に上述の障害の処置および/または予防のための、本発明による化合物の使用を提供する。
本発明は、さらに、障害、特に上述の障害の処置および/または予防用の医薬を製造するための、本発明による化合物の使用を提供する。
本発明は、さらに、抗凝血的に有効な量の本発明による化合物を使用する、障害、特に上述の障害の処置および/または予防方法を提供する。
本発明はさらに、抗凝血的に有効な量の本発明による化合物を添加することを特徴とする、インビトロの、特に、保存血液またはXa因子を含む生物学的サンプルにおける、血液凝固を防止する方法を提供する。
本発明はさらに、特に上述の障害の処置および/または予防のための、本発明による化合物および1種またはそれ以上のさらなる活性化合物を含む医薬を提供する。以下の化合物は、組合せに適する活性化合物として、例として、そして好ましく言及し得る:
・脂質低下剤、特にHMG−CoA(3−ヒドロキシ−3−メチルグルタリル−補酵素A)リダクターゼ阻害剤;
・冠血管治療剤/血管拡張剤、特にACE(アンジオテンシン変換酵素)阻害剤;AII(アンジオテンシンII)受容体アンタゴニスト;β−アドレナリン受容体アンタゴニスト;アルファ−1−アドレナリン受容体アンタゴニスト;利尿剤;カルシウムチャネル遮断剤;環状グアノシン一リン酸(cGMP)濃度の上昇をもたらす物質、例えば、可溶性グアニル酸シクラーゼの刺激剤;
・プラスミノーゲン活性化剤(血栓溶解剤/線維素溶解剤)および血栓溶解/線維素溶解を高める化合物、例えば、プラスミノーゲン活性化因子阻害因子の阻害剤(PAI阻害剤)またはトロンビン活性型繊維素溶解阻害因子の阻害剤(TAFI阻害剤);
・抗凝血剤;
・血小板凝集阻害性物質(血小板凝集阻害剤、栓球凝集阻害剤);
・フィブリノーゲン受容体アンタゴニスト(糖タンパク質IIb/IIIaアンタゴニスト);
・並びに抗不整脈薬。
本発明は、さらに、少なくとも1種の本発明による化合物を、通常1種またはそれ以上の不活性、非毒性の医薬的に許容し得る補助剤と共に含む医薬、および上述の目的でのそれらの使用を提供する。
本発明による化合物は、全身的および/または局所的に作用できる。この目的で、それらは、適するやり方で、例えば、経口で、非経腸で、肺に、鼻腔に、舌下に、舌に、頬側に、直腸に、皮膚に、経皮で、結膜もしくは耳の経路で、またはインプラントもしくはステントとして、投与できる。
これらの投与経路のために、本発明による化合物を適する投与形で投与できる。
経口投与に適するのは、先行技術で説明される通りに働き、本発明による化合物を迅速におよび/または改変された形態で送達し、本発明による化合物を結晶および/または無定形および/または溶解形態で含むものであり、例えば、錠剤(非被覆および被覆錠剤、例えば、腸溶性被覆、または、溶解が遅延されるか、または不溶であり、本発明による化合物の放出を制御する被覆を有するもの)、口腔中で迅速に崩壊する錠剤、またはフィルム/オブラート、フィルム/凍結乾燥剤、カプセル剤(例えば、ハードまたはソフトゼラチンカプセル剤)、糖衣錠、顆粒剤、ペレット剤、粉末剤、乳剤、懸濁剤、エアゾル剤または液剤である。
非経腸投与は、吸収段階を回避して(例えば、静脈内、動脈内、心臓内、脊髄内または腰椎内に)、または吸収を含めて(例えば、筋肉内、皮下、皮内、経皮または腹腔内)、行うことができる。非経腸投与に適する投与形は、なかんずく、液剤、懸濁剤、乳剤、凍結乾燥剤または滅菌粉末剤形態の注射および点滴用製剤である。
他の投与経路に適する例は、吸入用医薬形態(なかんずく、粉末吸入器、噴霧器)、点鼻薬/液/スプレー;舌、舌下または頬側投与用の錠剤、フィルム/オブラートまたはカプセル剤、坐剤、眼または耳用製剤、膣用カプセル剤、水性懸濁剤(ローション、振盪混合物)、親油性懸濁剤、軟膏、クリーム、経皮治療システム(例えば、パッチ)、ミルク、ペースト、フォーム、散布用粉末剤(dusting powder)、インプラントまたはステントである。
好ましいのは、経口または非経腸投与、特に経口投与である。
本発明による化合物は、上述の投与形に変換できる。これは、不活性、非毒性、医薬的に適する補助剤と混合することにより、それ自体既知のやり方で行うことができる。これらの補助剤には、なかんずく、担体(例えば微結晶セルロース、ラクトース、マンニトール)、溶媒(例えば液体ポリエチレングリコール類)、乳化剤および分散剤または湿潤剤(例えばドデシル硫酸ナトリウム、ポリオキシソルビタンオレエート)、結合剤(例えばポリビニルピロリドン)、合成および天然ポリマー(例えばアルブミン)、安定化剤(例えば抗酸化剤、例えばアスコルビン酸など)、着色料(例えば無機色素、例えば酸化鉄など)および香味および/または臭気の隠蔽剤が含まれる。
一般に、非経腸投与で約0.001ないし1mg/体重kg、好ましくは約0.01ないし0.5mg/体重kgの量を投与するのが、有効な結果を達成するために有利であると明らかになった。経口投与の投与量は、約0.01ないし100mg/体重kg、好ましくは約0.01ないし20mg/体重kg、ことさら特に好ましくは約0.1ないし10mg/体重kgである。
それにも拘わらず、必要に応じて、体重、投与経路、活性化合物に対する個体の応答、製剤の様式および投与を行う時間または間隔に応じて、上述の量から逸脱することが必要であり得る。従って、上述の最小量より少なくても十分な場合があり、一方上述の上限を超えなければならない場合もある。大量に投与する場合、これらを1日に亘る数回の個別投与に分割するのが望ましいことがある。
下記の実施例により、本発明を例示説明する。本発明は、これらの実施例に限定されない。
以下の試験および実施例における百分率は、断りの無い限り、重量パーセントである;部は、重量部である。液体/液体溶液の溶媒比、希釈比および濃度のデータは、各場合で体積に基づく。
A.実施例
略語および頭字語:
Figure 2008521844
LC−MS、HPLCおよびGC−MSの方法
方法1
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法2
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:HP 1100 Series; UV DAD;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法3
装置:HPLC Agilent Series 1100 を有する Micromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm。
方法4
装置:HPLC Agilent Series 1100 を有する Micromass Platform LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分90%A→2.5分30%A→3.0分5%A→4.5分5%A;流速:0.0分1ml/分、2.5分/3.0分/4.5分2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
方法5
装置:HPLC Agilent Series 1100 を有する Micromass Platform LCZ;カラム:Thermo HyPURITY Aquastar 3μ 50 mm x 2.1 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分100%A→0.2分100%A→2.9分30%A→3.1分10%A→5.5分10%A;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
方法6
MS装置タイプ:Micromass ZQ;HPLC装置タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP-18e 50 mm x 4.6 mm;移動相A:水1l+50%強度ギ酸0.5ml、移動相B:アセトニトリル1l+50%強度ギ酸0.5ml;グラジエント:0.0分10%B→3.0分95%B→4.0分95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分1.0ml/分→3.0分3.0ml/分→4.0分3.0ml/分;UV検出:210nm。
方法7
装置:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil 100 RP-18, 60 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;移動相A:HClO(70%強度)5ml/水1l、移動相B:アセトニトリル;グラジエント:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→9分0%B→9.2分2%B→10分2%B;流速:0.75ml/分;カラム温度:30℃;UV検出:210nm。
方法8
装置:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil 100 RP-18, 60 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;移動相A:HClO(70%強度)5ml/水ll、移動相B:アセトニトリル;グラジエント:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→15分90%B→15.2分2%B→16分2%B;流速:0.75ml/分;カラム温度:30℃;UV検出:210nm。
方法9
装置:DAD 検出を有するHP 1100;カラム:Kromasil 100 RP-18, 60 mm x 2.1 mm, 3.5 μm;移動相A:HClO(70%強度)5ml/水1l、移動相B:アセトニトリル;グラジエント:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→6.5分90%B→6.7分2%B→7.5分2%B;流速:0.75ml/分;カラム温度:30℃;UV検出:210nm。
方法10
装置:Micromass GCT, GC6890;カラム:Restek RTX-35MS, 30 m x 250 μm x 0.25 μm;ヘリウムで一定流速:0.88ml/分;オーブン:60℃;入口:250℃;グラジエント:60℃(0.30分間維持)、50℃/分→120℃、16℃/分→250℃、30℃/分→300℃(1.7分間維持)。
出発物質および中間体
実施例1A
N−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)ベンゼン−1,4−ジアミン
Figure 2008521844
段階a):2−[(4−ニトロフェニル)アミノ]エタノール
Figure 2008521844
2−アミノエタノール130ml(2.15mol、3当量)およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン274ml(1.57mol、2.2当量)を、エタノール500ml中の4−フルオロニトロフェノール101g(716mmol)の溶液に添加する。反応混合物を50℃で終夜撹拌し、次いで、さらに86ml(1.43mol、2.0当量)の2−アミノエタノールおよび249ml(1.43mol、2.0当量)のN,N−ジイソプロピルエチルアミンを添加し、混合物を50℃でさらに12時間撹拌する。反応溶液を減圧下で濃縮し、残渣を水600mlでトリチュレートする。形成された沈殿を濾過し、水で繰り返し洗浄し、乾燥させる。
収量:127g(理論値の97%)
LC−MS(方法5):R=2.32分;
MS(ESIpos):m/z=183[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 7.99 (d, 2H), 7.30 (t, 1H), 6.68 (d, 2H), 4.82 (t, 1H), 3.63-3.52 (m, 2H), 3.30-3.19 (m, 2H).
段階b):N−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−ニトロアニリン
Figure 2008521844
室温で、tert−ブチルジメチルクロロシラン30.6g(203mmol、1.2当量)およびイミダゾール17.3g(254mmol、1.5当量)を、DMF300ml中の2−[(4−ニトロフェニル)アミノ]エタノール30.8g(169mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で2.5時間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジクロロメタン200mlおよび水100mlに溶解する。相の分離後、各場合で80mlのジクロロメタンにより水相を3回抽出する。合わせた有機相を飽和塩化ナトリウム水溶液100mlで洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。
収量:49.7g(定量的)
LC−MS(方法3):R=3.09分;
MS(ESIpos):m/z=297[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 7.98 (d, 2H), 7.29 (t, 1H), 6.68 (d, 2H), 3.77-3.66 (m, 2H), 3.35-3.24 (m, 2H), 0.81 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)ベンゼン−1,4−ジアミン
Figure 2008521844
アルゴン下、炭素上のパラジウム(10%)4gを、エタノール500ml中のN−(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)−4−ニトロアニリン59.5g(201mmol)の溶液に添加し、水素雰囲気下、室温、大気圧下で、混合物を水素化する。フィルター層を通して触媒を除去し、エタノールで洗浄し、濾液を減圧下で濃縮する。
収量:53g(定量的)
LC−MS(方法2):R=1.83分;
MS(ESIpos):m/z=267[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 6.42-6.30 (m, 4H), 4.48 (t, 1H), 4.21 (br. s, 2H), 3.68-3.58 (m, 2H), 3.04-2.93 (m, 2H), 0.82 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
実施例2A
N−(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)ベンゼン−1,4−ジアミン
Figure 2008521844
実施例1Aに記載のものと同様の連続反応により、表題化合物を製造する。
LC−MS(方法6):R=1.73分;
MS(ESIpos):m/z=281[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 6.39 (d, 2H), 6.30 (d, 2H), 4.56 (br. s, 1H), 4.19 (br. s, 2H), 3.69-3.60 (m, 2H), 2.97-2.88 (m, 2H), 1.70-1.60 (m, 2H), 0.83 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
実施例3A
3−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピラジン−2−カルボン酸
Figure 2008521844
2−アミノ−5−クロロピリジン68.0g(0.53mol)を、THF1100mlに溶解し、2,3−ピラジンジカルボン酸無水物95.3g(0.63mol)を少しずつ添加する。懸濁液を室温で1時間撹拌する。次いで、沈殿を濾過する。濾液を濃縮し、残渣を沈殿と合わせる。生成物をジエチルエーテルでトリチュレートし、再度濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:154g(理論値の99%)
HPLC(方法9):R=3.50分;
MS(ESIpos):m/z=279[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.89 (br. s, 1H), 11.07 (s, 1H), 8.90 (dd, 2H), 8.44 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.01 (dd, 1H).
実施例4A
3−{[(5−メチルピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピラジン−2−カルボン酸
Figure 2008521844
5−メチルピリジン−2−アミン2.5g(23.3mmol)および2,3−ピラジンジカルボン酸無水物3.5g(23.3mmol)を、実施例3Aに記載の方法と同様に反応させる。
収量:5.2g(純度94%、理論値の82%)
LC−MS(方法5):R=1.96分;
MS(ESIpos):m/z=215[M+H−CO
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 10.71 (s, 1H), 8.89 (d, 2H), 8.22 (s, 1H), 8.08 (d, 1H), 7.70 (s, 1H), 2.30 (s, 3H).
実施例5A
3−{[(5−シアノピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}ピラジン−2−カルボン酸
Figure 2008521844
6−アミノニコチノニトリル1.0g(8.4mmol)および2,3−ピラジンジカルボン酸無水物1.3g(8.4mmol)を、実施例3Aに記載の方法と同様に反応させる。シリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール120:1→40:1)により粗生成物を精製する。
収量:765mg(純度90%、理論値の30%)
HPLC(方法7):R=3.21分;
MS(DCI,NH):m/z=287[M+NH
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 14.1 (br. s, 1H), 11.44 (s, 1H), 8.90 (dd, 2H), 8.85 (s, 1H), 8.40-8.22 (m, 2H).
実施例6A
3−{[(4−シアノフェニル)アミノ]カルボニル}ピラジン−2−カルボン酸
Figure 2008521844
4−アミノベンゾニトリル1.0g(8.5mmol)および2,3−ピラジンジカルボン酸無水物1.3g(8.5mmol)を、実施例3Aに記載の方法と同様に反応させる。
収量:2.1g(理論値の92%)
LC−MS(方法3):R=1.06分;
MS(ESIpos):m/z=225[M+H−CO
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.92 (br. s, 1H), 11.22 (s, 1H), 8.92 (dd, 2H), 7.99 (d, 2H), 7.87 (d, 2H).
実施例7A
3−{[(4−エチニルフェニル)アミノ]カルボニル}ピラジン−2−カルボン酸
Figure 2008521844
4−エチニルアニリン500mg(4.27mmol)および2,3−ピラジンジカルボン酸無水物641mg(4.27mmol)を、実施例3Aに記載の方法と同様に反応させる。
収量:1.08g(純度96%、理論値の91%)
LC−MS(方法3):R=1.49分;
MS(ESIpos):m/z=224[M+H−CO.
実施例8A
3−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}チオフェン−2−カルボン酸および2−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}チオフェン−3−カルボン酸(位置異性体の混合物)
Figure 2008521844
THF30ml中の2−アミノ−5−クロロピリジン1.17g(9.08mmol)およびチエノ[2,3−c]フラン−4,6−ジオン[Reinecke, M.G.; Newsom, J.G.; Chen, L.-J., J. Am. Chem. Soc. 1981, 103, 2760-2769]1.40g(9.08mmol)の溶液を、室温で20時間撹拌する。形成される沈殿を濾過し、THFで洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:1.05g(理論値の41%)
LC−MS(方法3):R=1.77分および2.03分;
MS(ESIpos):m/z=283[M+H].
実施例9A
4−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−2−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸および5−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−2−メチル−1,3−チアゾール−4−カルボン酸(位置異性体の混合物)
Figure 2008521844
段階a):2−メチルフロ[3,4−d][1,3]チアゾール−4,6−ジオン
Figure 2008521844
塩化チオニル20ml中の2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボン酸[Rublew et al., Justus Liebigs Ann. Chem. 1890, 259, 272-274]5.0g(26.9mmol)の溶液を、還流下で2時間撹拌し、次いで、減圧下で濃縮し、乾燥させる。粗生成物(5.45g)をこれ以上精製せずに次の段階で使用する。
GC−MS(方法10):R=7.57分;
MS(ESIpos):m/z=169[M]
段階b):4−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−2−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸および5−{[(5−クロロピリジン−2−イル)アミノ]カルボニル}−2−メチル−1,3−チアゾール−5−カルボン酸(位置異性体の混合物)
Figure 2008521844
N,N−ジイソプロピルエチルアミン4.7ml(26.8mmol)を、THF161ml中の2−メチルフロ[3,4−d][1,3]チアゾール−4,6−ジオン4.54g(26.8mmol)および2−アミノ−5−クロロピリジン3.45g(26.8mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で17時間撹拌する。反応溶液を減圧下で濃縮し、粗生成物(12.3g)を位置異性体の混合物として、これ以上精製せずに次の反応に使用する。
LC−MS(方法3):R=1.99分;
MS(ESIpos):m/z=253[M+H−CO.
実施例10A
フェニル5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボキシレート
Figure 2008521844
段階a):5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボニルクロリド
Figure 2008521844
トルエン5ml中の4,5−イミダゾールジカルボン酸1.0g(6.5mmol)の溶液を、最初に加熱乾燥したフラスコに入れ、塩化チオニル2.8mlおよびジメチルホルムアミド30μlを添加し、反応混合物を還流下で16時間撹拌する。冷却後、形成される沈殿を濾過し、トルエンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させる。粗生成物をこれ以上精製せずに次の段階に使用する。
段階b):フェニル5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボキシレート
Figure 2008521844
アルゴン下、フェノール568mg(6.03mmol)を室温で、次いで0℃で2分間かけてピリジン490μl(6.03mmol)を、ジクロロメタン17ml中の5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボニルクロリド899mg(2.87mmol)の溶液に添加する。反応混合物を室温で2時間撹拌する。形成された沈殿を濾過し、ジクロロメタンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:1.08g(理論値の87%)
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 9.14 (s, 2H), 7.59-7.48 (m, 4H), 7.41-7.31 (m, 6H).
実施例11A
メチル5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボキシレート
Figure 2008521844
アルゴン下、メタノール70μl(1.68mmol)を室温で、次いで、0℃で2分間かけて、ピリジン140μl(1.68mmol)を、ジクロロメタン5ml中の5,10−ジオキソ−5H,10H−ジイミダゾ[1,5−a:1',5'−d]ピラジン−1,6−ジカルボニルクロリド250mg(0.80mmol)の溶液に添加する。反応混合物を室温で1時間撹拌する。形成された沈殿を濾過し、ジクロロメタンで2回洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:212mg(理論値の87%)
LC−MS(方法3):R=1.06分;
MS(ESIpos):m/z=305[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 8.98 (s, 2H), 3.92 (s, 6H).
実施例12A
4−{[(4−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}−1−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸
Figure 2008521844
段階a):エチル1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキシレート
Figure 2008521844
室温で、水素化ナトリウム(鉱油中60%)852mg(21.3mmol)を少しずつ、次いで、ヨードメタン1.33ml(21.3mmol)を滴下して、ジメチルホルムアミド5ml中のエチル3,4−ピロールジカルボキシレート1.5g(7.1mmol)の溶液に添加する。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、0.5N塩酸およびジクロロメタンを添加する。相の分離後、水相をジクロロメタンで抽出し、合わせた有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。表題化合物をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル2:1)により単離する。
収量:666mg(純度98%、理論値の41%)
LC−MS(方法3):R=1.78分;
MS(ESIpos):m/z=226[M+H].
段階b):1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボン酸
Figure 2008521844
室温で、水酸化リチウム123mg(5.13mmol)を、THF/水(3:1)20ml中のエチル1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキシレート578mg(2.57mmol)の溶液に添加し、混合物を60℃で終夜撹拌する。THFを減圧下で除去し、1N塩酸を使用して残渣をpH1に酸性化する。形成される沈殿を濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:346mg(理論値の80%)
LC−MS(方法5):R=1.99分;
MS(ESIpos):m/z=170[M+H].
段階c):5−メチル−1H−フロ[3,4−c]ピロール−1,3(5H)ジオン
Figure 2008521844
室温で、THF2.5ml中のN,N'−ジシクロヘキシルカルボジイミド441mg(2.14mmol)の溶液を、THF5.5ml中の1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボン酸329mg(1.95mmol)の溶液に添加する。反応混合物を還流下で終夜撹拌する。冷却後、形成される沈殿を濾過する。母液を減圧下で濃縮し、粗生成物をこれ以上精製せずに次の段階に使用する。
収量:360mg(純度78%、理論値の94%)
GC−MS(方法10):R=10.37分;
MS(ESIpos):m/z=151[M].
段階d):4−{[(4−クロロフェニル)アミノ]カルボニル}−1−メチル−1H−ピロール−3−カルボン酸
Figure 2008521844
室温で、4−クロロアニリン169mg(1.32mmol)を、THF5ml中の5−メチル−1H−フロ[3,4−c]ピロール−1,3(5H)−ジオン200mg(1.32mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。形成される沈殿を濾過し、乾燥させる。
収量:205mg(理論値の56%)
LC−MS(方法2):R=2.21分;
MS(ESIpos):m/z=279[M+H].
実施例
一般的方法1:アミドカップリング
問題のカルボン酸およびN,N−ジイソプロピルエチルアミン(1.05当量)を、最初にジクロロメタンに入れ、室温で15分間撹拌する。次いで、ジクロロメタン中のアニリン誘導体(1.0当量)の溶液を、滴下して添加する。O−(ベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(1.05当量)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。次いで、反応溶液を、水、飽和重炭酸ナトリウム水溶液、そして再度水で洗浄する。溶媒を減圧下で除去し、酢酸エチルを残渣に添加する。沈殿した固体を濾過し、ペンタンで洗浄する。濾液を減圧下で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィーにより精製する。
実施例1
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例3A由来の化合物104.5g(0.38mol)を、実施例1A由来の化合物100.0g(0.38mol)と反応させる。
収量:101.3g(理論値の51%)
LC−MS(方法3):R=2.96分;
MS(ESIpos):m/z=527[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.07 (s, 1H), 10.37 (s, 1H), 8.85 (s, 2H), 8.38 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 7.95 (d, 1H), 7.45 (d, 2H), 6.53 (d, 2H), 5.40 (t, NH), 3.67 (t, 2H), 3.10 (dt, 2H), 0.83 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
THF65mlを、N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド15.0g(28.5mmol)に添加し、重炭酸ナトリウム7.17g(85.4mmol)を添加する。次いで、臭化シアン3.6g(34.2mmol)を添加する。懸濁液を40℃で12時間撹拌する。水250mlおよびジクロロメタン300mlを添加する。有機相を分離し、飽和重炭酸ナトリウム水溶液300mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:13.7g(理論値の82%、純度94%)
HPLC(方法8):R=5.72分;
MS(ESIpos):m/z=552[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.16 (s, 1H), 10.86 (s, 1H), 9.05 (s, 2H), 8.44 (s, 1H), 8.27 (d, 1H), 8.03 (dd, 1H), 7.86 (d, 2H), 7.23 (d, 2H), 3.80-3.90 (m, 4H), 0.86 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
アセトニトリル170mlおよびメタンスルホン酸11.5g(120.0mmol)を、N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド32.0g(58mmol)に添加し、混合物を室温で35時間撹拌する。固体を濾過し、アセトニトリルで3回洗浄する。次いで、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:25.1g(理論値の81%)
HPLC(方法7):R=3.65分;
MS(ESIpos):m/z=438[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.13 (s, 1H), 11.07 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.97 (s, 2H), 8.78-8.85 (m, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.20 (d, 1H), 8.01 (d, 1H), 7.96 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.29 (s, 3H).
以下の塩は、適切な酸との反応により、同様に製造する:
実施例2
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミド臭化水素酸塩
Figure 2008521844
LC−MS(方法2):R=1.39分;
MS(ESIpos):m/z=438[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.12 (s, 1H), 10.97 (s, 1H), 8.96 (s, 2H), 8.73-8.69 (m, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.90 (d, 2H), 7.57 (d, 2H), 4.71 (t, 2H), 4.16 (t, 2H).
実施例3
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミド塩酸塩
Figure 2008521844
LC−MS(方法2):R=1.16分;
MS(ESIpos):m/z=438[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.13 (s, 1H), 11.01 (s, 1H), 9.64-9.60 (m, 1H), 8.97 (s, 2H), 8.85-8.81 (m, 1H), 8.43 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.96 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H).
実施例4
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
適切な塩(実施例1、2または3)の溶液をTHF中で飽和重炭酸ナトリウム水溶液と撹拌し、続いてジクロロメタンで抽出することにより、遊離塩基を得る。
LC−MS(方法5):R=2.55分;
MS(ESIpos):m/z=438[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.12 (s, 1H), 10.77 (s, 1H), 8.92 (s, 2H), 8.41 (s, 1H), 8.24 (d, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.79 (d, 2H), 7.70 (d, 2H), 4.47-4.30 (m, 2H), 4.19-3.92 (m, 2H).
実施例5
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサジナン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例2A由来の化合物8.24g(29.4mmol)を、実施例3A由来の化合物8.19g(29.4mmol)と反応させる。
収量:10.7g(純度80%、理論値の54%)
LC−MS(方法3):R=2.85分;
MS(ESIpos):m/z=541[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.08 (s, 1H), 10.49 (s, 1H), 8.88 (s, 2H), 8.40 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 7.98 (dd, 1H), 7.48 (d, 2H), 6.50 (d, 2H), 5.49 (t, 1H), 3.68 (t, 2H), 3.04 (dt, 2H), 1.71 (q, 2H), 0.88 (s, 9H), 0.02 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム2.8g(33.3mmol、3当量)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液4.4ml(13.3mmol、1.2当量)を、THF40ml中のN−{4−[(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド7.5g(11.1mmol)の溶液に添加する。反応混合物を40℃で8時間撹拌し、次いで、水155mlおよびジクロロメタン190mlを添加する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液190mlで洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:6.3g(純度98%、理論値の99%)
LC−MS(方法2):R=3.13分;
MS(ESIpos):m/z=566[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.08 (s, 1H), 10.81 (s, 1H), 8.90 (s, 2H), 8.39 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 7.96 (dd, 1H), 7.80 (d, 2H), 7.14 (d, 2H), 3.73-3.60 (m, 4H), 1.82 (q, 1H), 0.82 (s, 9H), 0.00 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサジナン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸555μl(8.55mmol、2.2当量)を、アセトニトリル100ml中のN−{4−[(3−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}プロピル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−クロロピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド2.20g(3.89mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌し、さらに126μl(1.94mmol、0.5当量)のメタンスルホン酸を添加し、混合物を再度終夜撹拌する。反応混合物を濃縮し、粗生成物をフラッシュクロマトグラフィー(シリカゲル60、移動相:ジクロロメタン/メタノール20:1→5:1)により精製する。
収量:1.54g(理論値の72%)
HPLC(方法9):R=3.73分;
MS(ESIpos):m/z=452[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.14 (s, 1H), 11.08 (s, 1H), 8.96 (s, 2H), 8.75 (br. s, 1H), 8.44 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.02 (d, 1H), 7.98 (d, 2H), 7.74 (br. s, 1H), 7.51 (d, 2H), 4.60 (dd, 2H), 3.65 (dd, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.29 (m, 2H).
実施例6
N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例4A由来の化合物1.0g(3.9mmol)を、実施例1A由来の化合物1.0g(3.9mmol)と反応させる。
収量:737mg(理論値の38%)
LC−MS(方法3):R=2.49分;
MS(ESIpos):m/z=507[M+H].
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム159mg(1.89mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液230μl(0.69mmol)を、THF4ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド320mg(0.63mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で16時間撹拌し、次いで水3mlおよびジクロロメタン5mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテル中でトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:219mg(理論値の65%)
LC−MS(方法2):R=2.83分;
MS(ESIpos):m/z=532[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.80 (s, 2H), 8.95 (s, 2H), 8.22 (s, 1H), 8.12 (d, 1H), 7.85 (d, 2H), 7.70 (d, 1H), 7.20 (d, 2H), 3.90-3.79 (m, 4H), 2.31 (s, 3H), 0.86 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸13μl(0.20mmol)を、アセトニトリル5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−メチルピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド50mg(0.09mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を乾燥させる。
収量:47mg(定量的)
LC−MS(方法2):R=1.29分;
MS(ESIpos):m/z=418[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.02 (s, 1H), 10.89 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 8.96 (s, 2H), 8.80 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 8.06 (d, 1H), 7.94 (d, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.51 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.33 (s, 3H), 2.29 (s, 3H).
実施例7
N−(5−シアノピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例5A由来の化合物250mg(0.93mmol)を、実施例1A由来の化合物247mg(0.93mmol)と反応させる。
収量:205mg(純度97%、理論値の41%)
LC−MS(方法1):R=2.63分;
MS(ESIpos):m/z=518[M+H].
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム56mg(66mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液80μl(0.24mmol)を、THF2ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(5−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド114mg(0.22mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で終夜撹拌し、次いで、さらに16μl(0.04mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を添加し、混合物を再度40℃で終夜撹拌する。水2ml/ジクロロメタン4mlの添加および相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:90mg(純度91%、理論値の67%)
LC−MS(方法3):R=2.40分;
MS(ESIpos):m/z=543[M+H].
段階c):N−(5−シアノピリジン−2−イル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸15μl(0.24mmol)を、アセトニトリル5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(5−シアノピリジン−2−イル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド61mg(0.11mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を乾燥させる。
収量:60mg(定量的)
LC−MS(方法6):R=1.23分;
MS(ESIpos):m/z=429[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.49 (s, 1H), 11.11 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.97 (s, 2H), 8.82 (s, 2H), 8.34 (s, 2H), 7.98 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.32 (s, 3H).
実施例8
N−(4−シアノフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−シアノフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例6A由来の化合物500mg(1.86mmol)を、実施例1A由来の化合物497mg(1.86mmol)と反応させる。
収量:437mg(理論値の45%)
LC−MS(方法2):R=2.89分;
MS(ESIpos):m/z=517[M+H].
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−シアノフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム98mg(1.16mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液143μl(0.43mmol)を、THF2ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−シアノフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド200mg(0.39mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で終夜撹拌し、次いで水3mlおよびジクロロメタン5mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。
収量:159mg(理論値の76%)
LC−MS(方法1):R=2.57分;
MS(ESIpos):m/z=542[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.18 (s, 1H), 10.84 (s, 1H), 8.99 (s, 2H), 7.97 (d, 2H), 7.86 (d, 2H), 7.82 (d, 2H), 7.22 (d, 2H), 3.90-3.79 (m, 4H), 0.86 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(4−シアノフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸13μl(0.19mmol)を、アセトニトリル5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−シアノフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド50mg(0.09mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。次いで、反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣を乾燥させる。
収量:47mg(理論値の97%)
LC−MS(方法3):R=1.20分;
MS(ESIpos):m/z=428[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.22 (s, 1H), 11.06 (s, 1H), 9.58 (s, 1H), 9.00 (s, 2H), 8.81 (s, 1H), 7.99-7.88 (m, 4H), 7.84 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.31 (s, 3H).
実施例9
N−(4−エチニルフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−エチニルフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例7A由来の化合物400mg(1.50mmol)を、実施例1A由来の化合物398mg(1.50mmol)と反応させる。
収量:376mg(理論値の49%)
LC−MS(方法2):R=3.08分;
MS(ESIpos):m/z=516[M+H].
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−エチニルフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム73mg(0.87mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液107μl(0.32mmol)を、THF2ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−エチニルフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド150mg(0.29mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で15時間撹拌し、次いで水1.5mlおよびジクロロメタン2mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:65mg(理論値の41%)
LC−MS(方法3):R=2.61分;
MS(ESIpos):m/z=541[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 10.90 (s, 1H), 10.79 (s, 1H), 8.94 (s, 2H), 7.82-7.72 (m, 4H), 7.46 (d, 2H), 7.19 (d, 2H), 4.12 (s, 1H), 3.86-3.74 (m, 4H), 0.82 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(4−エチニルフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]ピラジン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸13μl(0.19mmol)をアセトニトリル10ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−エチニルフェニル)ピラジン−2,3−ジカルボキサミド50mg(0.09mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。形成される沈殿を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:18mg(理論値の37%)
LC−MS(方法3):R=1.47分;
MS(ESIpos):m/z=427[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.02 (s, 1H), 10.97 (s, 1H), 9.57 (s, 1H), 8.98 (s, 2H), 8.81 (s, 1H), 7.92 (d, 2H), 7.78 (d, 2H), 7.55-7.44 (m, 4H), 4.85 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 4.15 (s, 1H), 2.29 (s, 3H).
実施例10
−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]チオフェン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例8A由来の位置異性体の混合物928mg(2.95mmol)を、実施例1A由来の化合物787mg(2.95mmol)と反応させる。粗生成物を分取RP−HPLC[カラム:YMC-Pack Polyamine II, 5 μm, 250 mm x 20 mm;移動相:エタノール/イソヘキサン1:4]により精製し、2種の位置異性体生成物の分離をもたらす(実施例11も参照)。
収量:370mg(理論値の24%)
LC−MS(方法3):R=3.20分;
MS(ESIpos):m/z=531[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 11.63 (s, 1H), 10.89 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 8.20 (d, 1H), 7.97 (dd, 1H), 7.81 (d, 1H), 7.67 (d, 1H), 7.35 (d, 2H), 6.58 (d, 2H), 5.50 (t, 1H), 3.69 (t, 2H), 3.12 (qd, 2H), 0.85 (s, 9H), 0.03 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム175mg(2.09mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液280μl(0.84mmol)を、THF3ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド370mg(0.70mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で2日間撹拌し、次いで水6mlおよびジクロロメタン10mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:275mg(理論値の71%)
LC−MS(方法3):R=3.27分;
MS(ESIpos):m/z=556[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.48 (s, 1H), 11.19 (s, 1H), 8.47 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.73 (d, 1H), 7.71 (d, 2H), 7.22 (d, 2H), 3.85 (br. s, 4H), 0.86 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]チオフェン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸70μl(1.04mmol)を、アセトニトリル37ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド275mg(0.49mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で4日間撹拌する。形成される沈殿を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:230mg(理論値の87%)
HPLC(方法7):R=4.01分;
MS(ESIpos):m/z=442[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.38 (s, 1H), 11.34 (s, 1H), 9.58 (br. s, 1H), 8.81 (br. s, 1H), 8.45 (d, 1H), 8.19 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.90 (d, 1H), 7.82 (d, 2H), 7.73 (d, 1H), 7.52 (d, 2H), 4.86 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.32 (s, 3H).
実施例11
−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]チオフェン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例8A由来の位置異性体の混合物928mg(2.95mmol)を、実施例1A由来の化合物787mg(2.95mmol)と反応させる。粗生成物を分取RP−HPLC[カラム:YMC-Pack Polyamine II, 5μm, 250 mm x 20 mm;移動相:エタノール/イソヘキサン1:4]により精製し、2種の位置異性体生成物の分離をもたらす(実施例10も参照)。
収量:188mg(理論値の12%)
LC−MS(方法3):R=3.22分;
MS(ESIpos):m/z=531[M+H]
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 13.11 (s, 1H), 10.40 (s, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.00 (d, 1H), 7.95 (dd, 1H), 7.71 (d, 1H), 7.39 (d, 2H), 6.60 (d, 2H), 5.58 (t, 1H), 3.70 (t, 2H), 3.14 (qd, 2H), 0.86 (s, 9H), 0.03 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム89mg(1.06mmol)および全部で160μl(0.49mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を、THF3ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド188mg(0.35mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で2日間撹拌し、次いで、水3mlおよびジクロロメタン4mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:146mg(理論値の74%)
LC−MS(方法2):R=3.33分;
MS(ESIpos):m/z=556[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.73 (s, 1H), 10.72 (s, 1H), 8.43 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 8.04 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.81-7.60 (2d, 3H), 7.27 (d, 2H), 3.85 (br. s, 4H), 0.85 (s, 9H), 0.01 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]チオフェン−2,3−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸40μl(0.55mmol)を、アセトニトリル50ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)チオフェン−2,3−ジカルボキサミド146mg(0.26mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で3日間撹拌する。形成される沈殿を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。母液をシリカゲルのフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール8:1→4:1)により精製する。
収量:全部で131mg(理論値の93%)
HPLC(方法7):R=4.18分;
MS(ESIpos):m/z=442[M+H](遊離塩基);
1H NMR (300 MHz, DMSO-d6): δ = 12.53 (s, 1H), 10.91 (s, 1H), 9.44 (br. s, 1H), 8.95 (br. s, 1H), 8.42 (d, 1H), 8.22 (d, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.99 (dd, 1H), 7.88 (d, 2H), 7.74 (d, 1H), 7.57 (d, 2H), 4.84 (t, 2H), 4.23 (t, 2H), 2.30 (s, 3H).
実施例12
−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例9A由来の位置異性体の混合物(粗生成物として、約27mmol)を、実施例1A由来の化合物7.2g(27mmol)と反応させる。得られる粗生成物を、分取RP−HPLC[カラム: Kromasil 100 C18, 5 μm, 250 mm x 20 mm;移動相:水/アセトニトリル1:9]により精製し、2種の位置異性体生成物の分離をもたらす(実施例13も参照)。
収量:2.5g(理論値の17%)
LC−MS(方法1):R=3.46分;
MS(ESIpos):m/z=546[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.16 (s, 1H), 10.42 (s, 1H), 8.50 (d, 1H), 8.25 (d, 1H), 8.05 (dd, 1H), 7.41 (d, 2H), 6.62 (d, 2H), 5.54 (t, 1H), 3.71 (t, 2H), 3.15 (qd, 2H), 2.76 (s, 3H), 0.88 (s, 9H), 0.03 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム503mg(6.0mmol)および全部で1.1ml(3.2mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を、THF17ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド1.09g(2.0mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で4日間撹拌し、次いで水17mlおよびジクロロメタン23mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を減圧下で乾燥させる。
収量:1.19g(定量的)
HPLC(方法8):R=6.19分;
MS(ESIpos):m/z=571[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.30 (s, 1H), 10.46 (s, 1H), 8.51 (d, 1H), 8.27 (d, 1H), 8.09 (dd, 1H), 7.74 (d, 2H), 7.26 (d, 2H), 3.86 (m, 4H), 0.86 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸329μl(5.07mmol)を、アセトニトリル450ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド1.38g(2.42mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で5日間撹拌する。形成される沈殿を濾過し、アセトニトリルで洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:1.33g(理論値の98%)
HPLC(方法7):R=4.33分;
MS(ESIpos):m/z=457[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.37 (s, 1H), 10.45 (s, 1H), 9.58 (br. s, 1H), 8.83 (br. s, 1H), 8.50 (s, 1H), 8.21 (d, 1H), 8.07 (d, 1H), 7.85 (d, 2H), 7.56 (d, 2H), 4.86 (t, 2H), 2.80 (s, 3H), 2.31 (s, 3H).
実施例13
−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例9A由来の位置異性体の混合物(粗生成物として、約27mmol)を、実施例1A由来の化合物7.2g(27mmol)と反応させる。得られる粗生成物を分取RP−HPLC[カラム: Kromasil 100 C18, 5 μm, 250 mm x 20 mm;移動相:水/アセトニトリル1:9]により精製し、2種の位置異性体生成物の分離をもたらす(実施例12も参照)。
収量:2.38g(理論値の16%)
HPLC(方法8):R=4.97分;
MS(ESIpos):m/z=546[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 13.90 (s, 1H), 10.41 (s, 1H), 8.40 (d, 1H), 8.18 (d, 1H), 7.93 (dd, 1H), 7.46 (d, 2H), 6.58 (d, 2H), 5.55 (t, 1H), 3.68 (t, 2H), 3.11 (qd, 2H), 2.71 (s, 3H), 0.83 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム68mg(0.81mmol)および全部で144μl(0.43mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を、THF2.5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド147mg(0.27mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で4日間撹拌し、次いで、水2.5mlおよびジクロロメタン3.5mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をシリカゲル(移動相:ジクロロメタン/メタノール200:1)のフラッシュクロマトグラフィーにより精製する。
収量:84mg(理論値の49%)
HPLC(方法8):R=5.86分;
MS(ESIpos):m/z=571[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 13.59 (s, 1H), 10.84 (s, 1H), 8.46 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 8.00 (dd, 1H), 7.87 (d, 2H), 7.26 (d, 2H), 3.85 (br. s, 4H), 2.79 (s, 3H), 0.85 (s, 9H), 0.0 (s, 6H).
段階c):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸20μl(0.31mmol)を、アセトニトリル26ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−2−メチル−1,3−チアゾール−4,5−ジカルボキサミド83mg(0.15mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で1日間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をアセトニトリル/ジクロロメタン中でトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:29mg(理論値の36%)
HPLC(方法9):R=4.37分;
MS(ESIpos):m/z=457[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 13.40 (s, 1H), 11.04 (s, 1H), 9.62 (br. s, 1H), 8.92 (br. s, 1H), 8.47 (d, 1H), 8.23 (d, 1H), 8.03 (d, 1H), 8.00 (d, 2H), 7.58 (d, 2H), 4.87 (t, 2H), 4.28 (t, 2H), 2.80 (s, 3H), 2.30 (s, 3H).
実施例14
−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):メチル5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート
Figure 2008521844
アルゴン下、室温で、THF5ml中の実施例1A由来の化合物1.57g(5.9mmol)の溶液を、2分間かけて、THF45ml中の実施例11A由来の化合物895mg(2.94mmol)の懸濁液に添加する。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、THFを減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンに取る。この溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をこれ以上精製せずに次の段階に使用する。
収量:2.2g(87%純度、理論値の77%)
LC−MS(方法1):R=2.46分;
MS(ESIpos):m/z=419[M+H].
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
アルゴン下、0℃で、トリメチルアルミニウム溶液(2M、ヘキサン中、1.08mmol)540μlを、ジクロロメタン2ml中の2−アミノ−5−クロロピリジン55mg(0.43mmol)の溶液に滴下して添加する。反応混合物を室温に温まらせ、室温で15分間撹拌し、0℃に再冷却し、次いで、メチル5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート90mg(0.22mmol)の溶液を添加する。反応混合物を室温で撹拌し、次いで、20%強度酒石酸カリウム溶液を滴下して(注意深く:激しく発泡する!)添加する。ジクロロメタンの添加および相の分離の後、有機相を水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。粗生成物を分取RP−HPLCにより精製する。
収量:20mg(理論値の18%)
LC−MS(方法1):R=3.15分;
MS(ESIpos):m/z=515[M+H].
段階c):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム37mg(0.44mmol)および全部で100μl(0.32mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を、THF2.3ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド75mg(0.15mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で2日間撹拌する。形成される沈殿を濾過し、THFで洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:14mg(理論値の18%)
LC−MS(方法1):R=3.05分;
MS(ESIpos):m/z=540[M+H].
段階d):N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、メタンスルホン酸4μl(0.07mmol)を、アセトニトリル5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(5−クロロピリジン−2−イル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド17mg(0.03mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で1日間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジエチルエーテル/メタノール/アセトニトリル混合物中でトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:12mg(理論値の77%)
LC−MS(方法3):R=1.38分;
MS(ESIpos):m/z=426[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 13.06 (s, 1H), 11.13 (s, 1H), 9.60 (br. s, 1H), 8.88 (br. s, 1H), 8.47 (d, 1H), 8.32 (d, 1H), 8.13 (s, 1H), 8.03 (d, 3H), 7.58 (d, 2H), 4.87 (t, 1H), 4.28 (t, 2H), 2.34 (s, 3H).
実施例15
−(4−クロロフェニル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):フェニル5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート
Figure 2008521844
アルゴン下、室温で、THF3ml中の実施例1A由来の化合物1.1g(4.14mmol)の溶液を、2分間かけて、THF12ml中の実施例10A由来の化合物887mg(2.07mmol)の懸濁液に添加する。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、THFを減圧下で除去し、残渣をジクロロメタンに取る。この溶液を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をこれ以上精製せずに次の段階に使用する。
収量:1.95g(理論値の98%)
LC−MS(方法3):R=2.97分;
MS(ESIpos):m/z=481[M+H].
段階b):5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸
Figure 2008521844
室温で、水酸化リチウム194mg(8.11mmol)を、THF/水(3:1)97.5ml中のフェニル5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボキシレート1.95g(4.06mmol)の溶液に添加し、混合物を60℃で終夜撹拌する。THFを減圧下で除去し、1N塩酸を使用して残渣をpH1に酸性化する。得られる沈殿を濾過し、水で洗浄し、減圧下で乾燥させる。
収量:1.65g(理論値の90%)
LC−MS(方法3):R=2.49分;
MS(ESIpos):m/z=405[M+H].
段階c):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、N,N−ジイソプロピルエチルアミン56μl(0.32mmol)、4−クロロアニリン32mg(0.25mmol)およびO−(7−アザベンゾトリアゾール−1−イル)−N,N,N',N'−テトラメチルウロニウムヘキサフルオロホスフェート(HATU)122mg(0.32mmol)を、THF2mlおよびジメチルホルムアミド0.5ml中の5−[({4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}アミノ)カルボニル]−1H−イミダゾール−4−カルボン酸100mg(0.25mmol)の溶液に添加する。反応混合物を室温で終夜撹拌し、次いで、THFを減圧下で除去し、粗生成物を分取RP−HPLCにより精製する。
収量:63mg(理論値の50%)
LC−MS(方法3):R=3.39分;
MS(ESIpos):m/z=514[M+H].
段階d):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム29mg(0.35mmol)および全部で70μl(0.21mmol)のジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液を、THF5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド60mg(0.12mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で2日間撹拌し、次いで、水3mlおよびジクロロメタン5mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣を分取RP−HPLCにより精製する。
収量:21mg(理論値の33%)
LC−MS(方法1):R=3.13分;
MS(ESIpos):m/z=539[M+H].
段階e):N−(4−クロロフェニル)−N−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、全部で6μl(0.10mmol)のメタンスルホン酸を、アセトニトリル10ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N−(4−クロロフェニル)−1H−イミダゾール−4,5−ジカルボキサミド20mg(0.04mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で2日間撹拌する。反応混合物を減圧下で濃縮し、残渣をジイソプロピルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:16mg(理論値の77%)
LC−MS(方法3):R=1.61分;
MS(ESIpos):m/z=424[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.06 (s, 1H), 11.13 (s, 1H), 9.60 (br. s, 1H), 8.83 (br. s, 1H), 8.10 (s, 1H), 7.97 (d, 2H), 7.84 (d, 2H), 7.57 (d, 2H), 7.48 (d, 2H), 4.87 (t, 1H), 4.26 (t, 2H), 2.34 (s, 3H).
実施例16
N−(4−クロロフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
段階a):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
一般的方法1に従い、実施例12A由来の化合物205mg(0.74mmol)を、実施例1A由来の化合物196mg(0.74mmol)と反応させる。
収量:221mg(理論値の57%)
LC−MS(方法1):R=3.12分;
MS(ESIpos):m/z=527[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 12.11 (s, 1H), 10.51 (s, 1H), 7.68 (d, 2H), 7.64 (d, 2H), 7.38 (d, 2H), 7.34 (d, 2H), 6.58 (d, 2H), 5.39 (t, 1H), 3.72 (s, 3H), 3.70 (t, 2H), 3.13 (qd, 2H), 0.88 (s, 9H), 0.04 (s, 6H).
段階b):N−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
室温で、重炭酸ナトリウム72mg(0.85mmol)およびジクロロメタン中の3M臭化シアン溶液114μl(0.34mmol)を、THF5ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)アミノ]フェニル}−N'−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミド150mg(0.29mmol)の溶液に添加する。懸濁液を40℃で1日間撹拌し、次いで水4mlおよびジクロロメタン6mlで希釈する。相の分離後、有機相を飽和重炭酸ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、減圧下で濃縮する。残渣をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:108mg(理論値の69%)
LC−MS(方法3):R=3.23分;
MS(ESIpos):m/z=552[M+H].
段階c):N−(4−クロロフェニル)−N'−[4−(2−イミノ−1,3−オキサゾリジン−3−イル)フェニル]−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミドメタンスルホネート
Figure 2008521844
室温で、全部で27μl(0.41mmol)のメタンスルホン酸を、アセトニトリル10ml中のN−{4−[(2−{[tert−ブチル(ジメチル)シリル]オキシ}エチル)(シアノ)アミノ]フェニル}−N'−(4−クロロフェニル)−1−メチル−1H−ピロール−3,4−ジカルボキサミド108mg(0.20mmol)の溶液に添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。形成される沈殿を濾過し、減圧下で乾燥させる。
収量:26mg(理論値の25%)
LC−MS(方法3):R=1.65分;
MS(ESIpos):m/z=437[M+H](遊離塩基);
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.67 (s, 1H), 11.29 (s, 1H), 9.55 (br. s, 1H), 8.78 (br. s, 1H), 7.85 (d, 2H), 7.75 (d, 2H), 7.72 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 7.42 (d, 2H), 4.85 (t, 2H), 4.24 (t, 2H), 3.78 (s, 3H), 2.31 (s, 3H).
実施例17
N−(5−クロロピリジン−2−イル)−N'−{4−[(2Z)−2−(ヒドロキシイミノ)−1,3−オキサゾリジン−3−イル]フェニル}ピラジン−2,3−ジカルボキサミド
Figure 2008521844
実施例1由来の化合物1000mg(1.87mmol)、重炭酸ナトリウム2596mg(30.90mmol、16.5当量)およびヒドロキシル塩化アンモニウム1952mg(28.09mmol、15当量)を、エタノール/水混合物(2:1)45mlに懸濁し、60℃で14時間撹拌する。エタノールを減圧下で除去し、固体を濾過により分離する。後者をRP−HPLCにより精製する。得られる粗生成物をジエチルエーテルでトリチュレートし、濾過し、固体を高真空下で乾燥させる。
収量:125mg(理論値の15%)
HPLC(方法7):R=3.65分;
MS(ESIpos):m/z=454[M+H]
1H NMR (400 MHz, DMSO-d6): δ = 11.12 (s, 1H), 10.70 (s, 1H), 8.93-8.91 (s, 2H), 8.60 (s, 1H), 8.42 (s, 1H), 8.24 (d, 1H), 7.99 (d, 1H), 7.74 (d, 2H), 7.51 (d, 2H), 4.44 (t, 2H), 3.94 (t, 2H).
B. 薬理活性の評価
本発明による化合物は、特に凝血因子Xaの選択的阻害剤として作用し、プラスミンまたはトリプシンなどの他のセリンプロテアーゼを阻害しないか、または、顕著に高い濃度でのみ阻害する。
凝血因子Xaの阻害剤は、Xa因子阻害のIC50値が、他のセリンプロテアーゼ、特にプラスミンおよびトリプシンの阻害のIC50値と比較して、少なくとも100倍小さいならば、「選択的」と呼ばれる。ここで、選択性の試験方法に関して、下記の実施例Ba.1)およびa.2)の試験方法を参照する。
本発明による化合物の有利な薬理特性は、以下の方法により測定できる。
a)試験の説明(インビトロ)
a.1)Xa因子阻害の測定
ヒトXa因子(FXa)の酵素活性を、FXa特異的発色基質の変換を使用して測定する。Xa因子は、発色基質からp−ニトロアニリンを切断する。測定は、マイクロタイタープレートで以下の通りに実施する。
試験物質を様々な濃度でDMSOに溶解し、ヒトFXa(0.5nmol/l、50mmol/lトリスバッファー[C,C,C−トリス(ヒドロキシメチル)−アミノメタン]、150mmol/l NaCl、0.1%BSA[ウシ血清アルブミン]、pH=8,3に溶解)と、25℃で10分間インキュベートする。純粋なDMSOを対照として使用する。次いで、発色基質(150μmol/l Pefachrome(登録商標) FXa、Pentapharm より)を添加する。25℃で20分間のインキュベーション時間の後、405nmの吸光度を測定する。試験物質を含有する試験混合物の吸光度を、試験物質を含まない対照混合物と比較し、これらのデータからIC50値を算出する。
この試験の代表的活性データを下表1に示す:
表1
Figure 2008521844
a.2)選択性の測定
選択的FXa阻害を評価するために、トリプシンおよびプラスミンなどの他のヒトセリンプロテアーゼの阻害について試験物質を調べる。トリプシン(500mU/ml)およびプラスミン(3.2nmol/l)の酵素活性を測定するために、これらの酵素をTrisバッファー(100mmol/l、20mmol/l CaCl、pH=8.0)に溶解し、試験物質または溶媒と10分間インキュベートする。次いで、対応する特異的発色基質(Chromozym Trypsin(登録商標)およびChromozym Plasmin(登録商標);Roche Diagnosticsより)を添加することにより酵素反応を開始し、405nmの吸光度を20分後に測定する。全ての測定は37℃で実行する。試験物質を含有する試験混合物の吸光度を、試験物質を含まない対照サンプルと比較し、これらのデータからIC50値を算出する。
a.3)抗凝血作用の測定
試験物質の抗凝血作用をインビトロでヒトおよびウサギの血漿で測定する。この目的で、0.11モル濃度クエン酸ナトリウム溶液を採血液として使用して、クエン酸ナトリウム/血液の混合比1/9で血液を採取する。血液を採取した直後に、それを徹底的に混合し、約2500gで10分間遠心分離する。上清をピペットで取り出す。市販の試験キット(Hemoliance(登録商標) RecombiPlastin、Instrumentation Laboratoryより)を使用して、プロトロンビン時間(PT、同義語:トロンボプラスチン時間、クイック試験(quick test))を様々な濃度の試験物質または対応する溶媒の存在下で測定する。試験化合物を血漿と37℃で3分間インキュベートする。次いで、トロンボプラスチンの添加により凝血を開始し、凝血が起こる時間を測定する。プロトロンビン時間の倍増をもたらす試験物質の濃度を測定する。
b)抗血栓活性(インビボ)の測定
b.1)動静脈シャントモデル(ウサギ)
絶食しているウサギ(系統:Esd:NZW)を、Rompun/Ketavet 溶液(各々5mg/kgおよび40mg/kg)の筋肉内投与により麻酔する。C.N. Berry ら [Semin. Thromb. Hemost. 1996, 22, 233-241] により記載された方法に従い、動静脈シャントにおいて、血栓形成を開始させる。この目的で、左頸静脈および右頸動脈を露出させる。長さ10cmの静脈カテーテルを使用して、2本の血管を体外シャントにより連結する。中央で、このカテーテルを、ループを形成するように配列した粗いナイロン糸を含む長さ4cmのさらなるポリエチレンチューブ(PE160、Becton Dickenson)に取り付け、血栓形成性表面を形成させる。体外循環を15分間維持する。次いでシャントを除去し、血栓を伴うナイロン糸の重さを直ちに測定する。ナイロン糸自体の重量は、実験開始前に測定した。体外循環を設置する前に、耳静脈を介して静脈内に、または咽頭チューブを使用して経口で、試験物質を投与する。
C.医薬組成物の実施例
本発明による化合物は、以下のやり方で医薬製剤に変換できる:
錠剤:
組成:
本発明による化合物100mg、ラクトース(一水和物)50mg、トウモロコシデンプン(天然)50mg、ポリビニルピロリドン(PVP25)(BASF, Ludwigshafen, Germanyより)10mgおよびステアリン酸マグネシウム2mg。
錠剤重量212mg。直径8mm、曲率半径12mm。
製造:
本発明による化合物、ラクトースおよびデンプンの混合物を、5%強度PVP水溶液(m/m)で造粒する。顆粒を乾燥させ、次いで、ステアリン酸マグネシウムと5分間混合する。この混合物を常套の打錠機を使用して打錠する(錠剤の形状について、上記参照)。打錠のガイドラインとして、打錠力15kNを使用する。
経口投与できる懸濁液:
組成:
本発明による化合物1000mg、エタノール(96%)1000mg、Rhodigel(登録商標)(FMC, Pennsylvania, USAのキサンタンガム)400mgおよび水99g。
経口懸濁液10mlは、本発明による化合物の単回用量100mgに相当する。
製造:
Rhodigel をエタノールに懸濁し、本発明による化合物を懸濁液に添加する。撹拌しながら水を添加する。Rhodigel の膨潤が完了するまで、混合物を約6時間撹拌する。
経口投与できる液剤:
組成:
本発明による化合物500mg、ポリソルベート2.5gおよびポリエチレングリコール400 97g。経口液剤20gは、本発明による化合物の単回用量100mgに相当する。
製造:
本発明による化合物を、ポリエチレングリコールおよびポリソルベートの混合物に撹拌しながら懸濁する。本発明による化合物が完全に溶解するまで、撹拌を継続する。
i.v.液剤:
本発明による化合物を、飽和溶解度より低い濃度で、生理的に許容し得る溶媒(例えば等張塩水、グルコース溶液5%および/またはPEG400溶液30%)に溶解する。溶液を濾過滅菌に付し、無菌のパイロジェン不含の注射容器に満たす。

Claims (14)

  1. 式(I)
    Figure 2008521844
    [式中、
    nは、1、2または3の数を表し、
    は、水素、(C−C)−アルキル、(C−C)−アルカノイル、シアノまたはヒドロキシルを表し、
    およびRは、同一かまたは異なり、相互に独立して、水素、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル、シクロプロピル、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、(C−C)−アルコキシ、トリフルオロメトキシまたはアミノを表し、
    Aは、フェニレンまたは5員もしくは6員のヘテロアリーレン環を表し、ここで、2個のカルボキサミド基−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Zは、フェニレンまたはヘテロアリーレン環の隣接する環原子に位置し、フェニレンおよびヘテロアリーレンは、ハロゲンおよび/または(C−C)−アルキルによりさらに置換されていてもよく、
    そして、
    Zは、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラジニルまたはチエニルを表し、これらの各々は、フッ素、塩素、シアノ、(C−C)−アルキル(これは、アミノにより置換されていてもよい)、エチニルおよびアミノからなる群から選択される同一かまたは異なる置換基により一置換または二置換されていてもよい]
    の化合物並びにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  2. 式中、
    Aが、式
    Figure 2008521844
    [式中、
    は、水素、ハロゲンまたは(C−C)−アルキルを表し、
    は、水素または(C−C)−アルキルを表し、そして、
    #および*は、−CO−NH−フェニルおよび−CO−NH−Z基への結合点を表す]
    の基を表す、
    請求項1に記載の式(I)の化合物。
  3. 式中、
    Zが、式
    Figure 2008521844
    [式中、
    は、フッ素、塩素、シアノ、メチルまたはエチニルを表し、そして、
    $は、窒素原子への結合点を表す]
    の基を表す、
    請求項1または請求項2に記載の式(I)の化合物。
  4. 式中、
    nが、1または2の数を表し、
    が、水素を表し、
    が、水素を表し、
    が、水素、フッ素またはメチルを表し、
    Aが、式
    Figure 2008521844
    [式中、
    #は、−CO−NH−フェニル基への結合点を表し、そして、
    *は、−CO−NH−Z基への結合点を表す]
    の基を表し、そして、
    Zが、式
    Figure 2008521844
    [式中、$は、窒素原子への結合点を表す]
    の基を表す、
    請求項1に記載の式(I)の化合物並びにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  5. 以下の構造:
    Figure 2008521844
    の請求項1に記載の式(I)の化合物並びにその塩、溶媒和物および塩の溶媒和物。
  6. が水素を表す請求項1に記載の式(I)の化合物の製造方法であって、
    式(II)
    Figure 2008521844
    (式中、AおよびZは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物を、最初に、式(III)
    Figure 2008521844
    (式中、n、RおよびRは、請求項1に記載の通りであり、そして、PGは、ヒドロキシル保護基を表す)
    の化合物と反応させ、式(IV)
    Figure 2008521844
    (式中、n、A、PG、Z、RおよびRは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物を得、次いで、
    [A]保護基PGの除去により、式(V)
    Figure 2008521844
    (式中、n、A、Z、RおよびRは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物に変換し、
    次いで、式(V)の化合物を、臭化シアンで、式(I−A)
    Figure 2008521844
    (式中、n、A、Z、RおよびRは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物に変換するか、
    または、
    [B]最初に、臭化シアンと反応させ、式(VI)
    Figure 2008521844
    (式中、n、A、PG、Z、RおよびRは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物を得、次いで、保護基PGの除去により、式(VII)
    Figure 2008521844
    (式中、n、A、Z、RおよびRは、請求項1に記載の通りである)
    の化合物に変換し、次いで、式(VII)の化合物を、式(I−A)の化合物に環化し、
    そして、式(I−A)の化合物を、必要に応じて、適切な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸により、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物に変換する、
    ことを特徴とする方法。
  7. 疾患の処置および/または予防のための、請求項1に記載の式(I)の化合物。
  8. 血栓塞栓性障害の処置および/または予防用の医薬を製造するための、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
  9. インビトロで血液凝固を防止するための、請求項1に記載の式(I)の化合物の使用。
  10. 請求項1に記載の式(I)の化合物を、不活性、非毒性の医薬的に許容し得る補助剤と組み合わせて含む、医薬。
  11. 請求項1に記載の式(I)の化合物を、さらなる活性化合物と組み合わせて含む、医薬。
  12. 血栓塞栓性障害の処置および/または予防のための、請求項10または請求項11に記載の医薬。
  13. 抗凝血的に有効な量の少なくとも1種の請求項1に記載の式(I)の化合物または請求項10ないし請求項12のいずれかに記載の医薬を使用することを含む、ヒトおよび動物における血栓塞栓性障害の処置および/または予防方法。
  14. 抗凝血的に有効な量の請求項1に記載の式(I)の化合物を添加することを特徴とする、インビトロで血液凝固を防止する方法。
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