JP2008520844A - 高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙の製造法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、ビニルアミン基単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物を紙料に別々に添加し、この紙料を脱水し、紙製品を乾燥させることによって、高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙を製造する方法に関し、この場合高分子量アニオン化合物として、(a)R1、R2がHまたはC1〜C6−アルキルを表わすような式(I)の少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、(b)少なくとも1つの酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩および場合によっては(c)別のモノエチレン系不飽和モノマーおよび場合によっては(d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得ることができる少なくとも1つのコポリマーを使用する。

Description

本発明は、ビニルアミン単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物を紙料に添加し、この紙料を脱水し、紙製品を乾燥することによって高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙を製造する方法に関する。
高い乾燥強度を有する紙を製造するために、既に乾燥された紙の表面上に、それぞれ乾燥硬化剤として作用する煮沸された澱粉または合成ポリマーの希釈された水溶液を塗布することは、公知である。乾燥硬化剤の量は一般に乾燥された紙に対して0.1〜6質量%である。澱粉を含めて乾燥硬化剤は、希釈された水溶液で塗布されるので、但し、一般に調製水溶液のポリマー濃度または澱粉濃度は、1質量%〜10質量%であるものとし、次の乾燥工程で著量の水を蒸発させなければならない。従って、乾燥工程は、極めてエネルギー費が掛かる。しかし、抄紙機に対する通常の乾燥装置の能力は、多くの場合に抄紙機の最大に可能な生産速度の場合に動作しうる程には大きくない。抄紙機の生産速度は、紙が十分な程度に乾燥されるようにするためには、むしろ減少されなければならない。
カナダ国特許第1110019号明細書の記載から、高い乾燥強度を有する紙の製造法が公知であり、この場合には、紙料に最初に水溶性カチオンポリマー、例えばポリエチレンイミンを添加し、その後に水溶性アニオンポリマー、例えば加水分解されたポリアクリルアミドを添加し、紙料を抄紙機上で枚葉紙の形成下に脱水する。アニオンポリマーは、アクリル酸30モル%までを重合導入して含有する。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3506832号明細書の記載から、高い乾燥強度を有する紙を製造する方法は、公知であり、この場合には、紙料に最初に水溶性カチオンポリマーを添加し、引続き水溶性アニオンポリマーを添加する。アニオンポリマーとしては、例えばエチレン系不飽和C3〜C5−カルボン酸のホモポリマーまたはコポリマーがこれに該当する。このコポリマーは、エチレン系不飽和C3〜C5−カルボン酸(例えば、アクリル酸)少なくとも35質量%を重合導入して含有する。カチオンポリマーとしては、実施例において、ポリエチレンイミン、ポリビニルアミン、ポリジアリルジメチルアンモニウムクロリドおよびエピクロロヒドリンで架橋された、アジピン酸とジエチレントリアミンとからの縮合生成物が記載される。N−ビニルホルムアミドの部分加水分解されたホモポリマーおよびコポリマーの使用も考慮に入れられる。この場合、N−ビニルホルムアミドポリマーの加水分解度は、少なくとも30モル%であり、有利には50〜100モル%である。
JP−A1999−140787の記載は、段ボール紙の製造法に関し、この場合には、紙製品の強度特性の改善のために、紙料に、25〜100%の加水分解度を有するポリビニルホルムアミドの加水分解によって得られるポリビニルアミンを、乾燥紙料に対して0.05〜0.5質量%、アニオンポリアクリルアミドとの組合せで添加し、次にこの紙料を脱水し、乾燥する。
WO 03/052206の記載から、製紙の表面上に、ポリビニルアミンおよびポリビニルアミンと高分子電解質錯体を形成しうる高分子量アニオン化合物、またはアルデヒド官能基を有する高分子量化合物、例えばアルデヒド含有多糖類を塗布することによって得ることができる、改善された強度特性を有する製紙は、公知である。紙の乾燥強度および湿潤強度の改善が得られるだけでなく、処理剤のサイジング作用も観察される。
WO 04/061235の記載から、特に高い湿潤強度および/または乾燥強度を有する紙、殊にティッシュの製造法は、公知であり、この場合には、紙料に最初に、ポリマー1g当たり第1級アミノ官能基少なくとも1.5ミリ当量含有し、かつ少なくとも10000ダルトンの分子量を有する水溶性カチオンポリマーを添加する。この場合、N−ビニルホルムアミドの部分加水分解されたホモポリマーおよび完全加水分解されたホモポリマーは、特に強調される。引続き、アニオン基および/またはアルデヒド基を含有する水溶性アニオンポリマーが添加される。前記方法の利点としては、なかんずく種々の紙特性、その中で湿潤強度および乾燥強度に関連して記載された2成分系の可変性が強調されている。
欧州特許出願公開第438744号明細書の記載から、8〜50のK値(pH7および25℃で1%の水溶液中でH. Fikentscherにより測定した)を有する、例えばN−ビニルホルムアミドおよびアクリル酸、メタクリル酸および/またはマレイン酸からなるコポリマーならびにビニルアミン単位の形成下に重合導入されたビニルホルムアミドからホルミル基の部分分離または完全分離によって得られるポリマーの、水案内系、例えば釜または管内での被覆阻止剤としての使用は、公知である。
更に、N−ビニルカルボン酸アミド、モノエチレン系不飽和カルボン酸および場合によっては別のエチレン系不飽和モノマーを共重合し、引続きコポリマー中の含有されているビニルカルボン酸単位を加水分解することによって相応するアミン単位またはアンモニウム単位に変えて得ることができるコポリマーを、製紙の際に紙料への添加剤として脱水速度の上昇および紙の定着ならびに乾燥強度および湿潤強度のために使用しうることは、公知である。欧州特許第672212号明細書参照。
本発明は、高い乾燥強度およびできるだけ低い湿潤強度を有する紙を製造するための他の方法を提供するという課題に基づく。しかし、この場合には、これまで公知の方法に対して、殊に包装紙(例えば、検定済みライナー)における乾燥強度の上昇は、なおさらに改善されるべきである。更に、湿潤強度または湿潤強度と乾燥強度との比は、さらに最小化されるべきである。
この課題は、本発明によれば、高分子量アニオン化合物として、
(a)式
Figure 2008520844
〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
(b)少なくとも1個の酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
(c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
(d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得ることができる少なくとも1つのコポリマーを使用する場合に、ビニルアミン単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物を別々に紙料に添加し、この紙料を脱水し、紙製品を乾燥させることによって高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙を製造するための方法で解決される。
有利には、高分子量アニオン化合物として、
(a)N−ビニルホルムアミド、
(b)アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
(c)別のモノエチレン系不飽和モノマーを共重合させることによって得ることができるコポリマーが使用される。
高分子量アニオン化合物は、例えば
(a)式Iの単位10〜95モル%、
(b)分子1個当たり3〜8個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸および/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%および
(c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%を含有する。
この化合物は、該化合物が付加的になお分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物を重合導入して含有するように十分に変性されていてよい。モノマー(a)および(b)または(a)、(b)および(c)がこのような化合物の存在下で共重合される場合には、枝分かれされたコポリマーが得られる。この場合、量比および反応条件は、なお水溶性のポリマーを得ることができるように選択されることができる。場合によっては、そのために重合調整剤を使用することが必要とされる。全ての公知の調整剤、例えばチオール、第2級アルコール、亜硫酸塩、次亜燐酸塩、チオ酸、アルデヒド等を使用することができる(詳細な記載は、例えば欧州特許出願公開第438744号明細書、第5頁、第7〜12行に見出せる)。枝分かれされたコポリマーは、例えば
(a)式Iの単位10〜95モル%、
(b)酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%、
(c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%および
(d)少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物0〜2モル%、特に0.001〜1モル%を重合導入して含有する。
群(a)のモノマーの例は、N−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルアセトアミド、N−ビニル−N−エチルアセトアミド、N−ビニル−N−メチルプロピオンアミドおよびN−ビニルプロピオンアミドである。群(a)のモノマーは、単独でかまたは混合物で別の群のモノマーとの共重合の際に使用されることができる。
群(b)のモノマーとしては、殊に3〜8個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸ならびにこのカルボン酸の水溶性塩がこれに該当する。モノマーの前記群には、例えばアクリル酸、メタクリル酸、ジメタクリル酸、エタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、メサコン酸、シトラコン酸、メチレンマロン酸、アリル酢酸、ビニル酢酸およびクロトン酸が属する。更に、群(b)のモノマーとしては、スルホ基含有モノマー、例えばビニルスルホン酸、アクリルアミド−2−メチル−プロパンスルホン酸およびスチレンスルホン酸ならびにビニルホスホン酸が適している。前記群のモノマーは、単独でかまたは相互に混合した形で、部分的にかまたは完全に中和した形で共重合の際に使用することができる。中和のために、例えばアルカリ金属塩基またはアルカリ土類金属塩基、アンモニア、アミンおよび/またはアルカノールアミンが使用される。このための例は、苛性ソーダ液、苛性カリ液、ソーダ、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム、トリエタノールアミン、エタノールアミン、モルホリン、ジエチレントリアミンまたはテトラエチレンペンタミンである。群(b)のモノマーは、共重合の際に有利に部分的に中和された形で使用される。
コポリマーは、変性のために、場合によっては群(c)のモノマー、例えばエチレン系不飽和C3〜C5−カルボン酸のエステル、例えばメチルアクリレート、エチルアクリレート、n−ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、イソブチルメタクリレート、メチルメタクリレート、エチルメタクリレートならびにビニルエステル、例えばビニルアセテートまたはビニルプロピオネート、または別のモノマー、例えばN−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドを重合導入された形で含有することができる。
この共重合体のさらなる変性は、共重合の際に、1分子当たり少なくとも2個の二重結合を含有するモノマー(d)、例えばメチレンビスアクリルアミド、グリコールジアクリレート、グリコールジメタクリレート、グリセリントリアクリレート、トリアリルアミン、ペンタエリトリットトリアリルエーテル、少なくとも2箇所アクリル酸および/またはメタクリル酸でエステル化されたポリアルキレングリコールまたはポリオール、例えばペンタエリトリット、ソルビットまたはグルコースを使用することによって可能である。共重合の際に、群(d)の少なくとも1つのモノマーを使用する場合には、使用量は2モル%まで、例えば0.001〜1モル%である。
モノマーの共重合は、公知方法でラジカル重合開始剤の存在下および場合によっては重合調整剤の存在下で行なわれる。欧州特許第672212号明細書、第4頁、第13〜37行または欧州特許出願公開第438744号明細書、第2頁、第26行〜第8頁第18行参照。
高分子量アニオン化合物としては、
(a)式
Figure 2008520844
〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
(b)分子1個当たり3〜8個のC原子を有する少なくとも1つのモノエチレン系不飽和カルボン酸および/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
(c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
(d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させ、
引続きアミノ基の形成下にコポリマー中に重合導入される、式Iのモノマーから基−CO−R1を部分的に分離することによって得ることができる両性コポリマーもこれに該当し、この場合コポリマー中のアミノ基の含量は、モノマー(b)の重合導入された酸基の含量よりも少なくとも5モル%少ない。N−ビニルカルボン酸アミドポリマーの加水分解の場合には、ビニルアミン単位が隣接したビニルホルムアミド単位と反応することにより、二次反応でアミジン単位が生じる。以下、ビニルアミン単位の記載は、両性コポリマー中で常にビニルアミン単位とアミジン単位との総和を意味する。
こうして得られた両性化合物は、例えば
(a)式Iの単位10〜95モル%、
(b)酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%、
(c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%、
(d)分子1個あたり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物0〜2モル%、および
(e)ビニルアミン単位0〜42モル%を重合導入して含有し、この場合コポリマー中のアミノ基の含量は、重合導入された酸基を含有するモノマー(b)の含量より少なくとも5モル%少ない。
アニオンコポリマーの加水分解は、酸または塩基の存在下で実施されてもよいし、酵素的に実施されてもよい。酸を用いる加水分解の場合、ビニルカルボン酸アミド単位から生じるビニルアミン基は、塩の形で存在する。ビニルカルボン酸アミドコポリマーの加水分解は、欧州特許出願公開第438744号明細書、第8頁第20行〜第10頁第3行に詳細に記載されている。この欧州特許出願公開明細書中に記載された実施態様は、本発明により使用することができる両性ポリマーの製造に相当する。
高分子量アニオン化合物としては、特に
(a)N−ビニルホルムアミド50〜90モル%、
(b)アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩10〜50モル%、および場合によっては
(c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマー0〜30モル%を重合導入して含有するコポリマーが使用される。
アニオンポリマーまたは両性ポリマーの平均分子量Mwは、例えば30000Dないし10百万D、特に100000Dないし1百万Dである。このポリマーは、例えば20〜250、特に50〜150の範囲内のK値(pH7、0.5質量%のポリマー濃度および25℃の温度で5%の食塩水溶液中でH. Fikentscherにより測定した)を有する。
本発明による方法の場合には、紙料に最初に高分子量カチオン成分が添加され、この場合には、専らビニルアミン単位を含有するポリマーが重要である。このためには、公知技術水準で引用されたWO 04/061235、第12頁第28行〜第13頁第21行ならびに図1に記載されている全てのポリマーが適している。ビニルアミン単位を含有するポリマーの分子量Mwは、例えば1000〜5百万であり、少なくとも5000D〜500000D、特に40000D〜400000Dの範囲内にある。
別の群のポリマー、即ちビニルアミン単位を含有するポリマーは、例えば式
Figure 2008520844
〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのモノマーを重合し、
引続き基−CO−R1をポリマー中に重合導入された、モノマーIの単位からアミノ基の形成下に部分的または完全に分離することによって得ることができる。上記に示したように、二次反応でビニルアミン単位および隣接したビニルホルムアミド単位からアミジン単位は、形成されることができる。本明細書中に記載されたカチオンポリマーに対しても、ビニルアミン単位の記載は、ポリマー中のビニルアミン単位とアミジン単位との総和を含む。ビニルアミン単位含有ポリマーとしては、例えば少なくとも1つの10モル%が加水分解された、N−ビニルホルムアミドのホモポリマーが使用される。ポリビニルアミンおよび/または少なくとも50モル%が加水分解された、N−ビニルホルムアミドのホモポリマーは、本発明による方法の場合に有利にカチオン成分として使用される。
本発明による方法の場合、両性コポリマーがアニオン基よりもカチオン基を少なくとも10モル%多く有する限り、カチオン成分として両性ポリマーも使用されてよい。このような両性ポリマーは、例えば
(a)式
Figure 2008520844
〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
(b)少なくとも1個の酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
(c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
(d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させ、
引続きアミノ基の形成下にポリマー中に重合導入される、モノマーIの単位から基−CO−R1を部分的または完全に分離することによって得ることができ、この場合コポリマー中のアミノ基の含量は、酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーの単位の含量よりも少なくとも10モル%大きい。
このポリマーは、本発明によるアニオン成分として使用される、上記の両性ポリマーと同様の方法により得ることができるが、しかし、この場合には、単にカチオン基とアニオン基との比が異なっており、したがって今や、カチオンポリマーが得られる。前記群のポリマーは、例えば少なくとも1個の酸基を含有する、群(b)のモノマーを最大35モル%、特に最大10モル%まで含有する。
パルプを製造するための繊維材料としては、そのために使用される全部の品質、例えば木材パルプ、漂白されたパルプおよび漂白されていないパルプならびに全ての一年生植物からの紙料がこれに該当する。木材パルプには、例えば砕木パルプ、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモ・メカニカルパルプ(CTMP)、加圧式砕木パルプ、半成紙料(Halbzellstoff)、高収率パルプおよびリファイナー・メカニカル・パルプ(RMP)が属する。パルプとしては、例えば硫酸塩パルプ、亜硫酸パルプおよびソーダ・パルプがこれに該当する。有利には、漂白されていないクラフトパルプとも呼称される漂白されていないパルプが使用される。紙料を製造するのに適した一年生植物は、例えばイネ、コムギ、サトウキビおよびケナフである。パルプの製造のために、多くの場合には、単独でかまたは別の繊維材料との混合物で使用されるか、或いは一次材料と返送された塗被切落紙との繊維混合物、例えば返送された塗被切落紙との混合物の漂白された松硫酸塩から出発する古紙が使用される。本発明による方法は、古紙からの紙およびボール紙の製造にとって殊に重要である。それというのも、返送された繊維の強度特性は、著しく高まるからである。
原質懸濁液のpH値は、例えば4.5〜8の範囲内、多くの場合に6〜7.5である。pH値を調節するために、例えば酸、例えば硫酸または硫酸アルミニウムが使用されてよい。
ビニルアミン単位を含有するポリマー、即ち紙料に供給することができるポリマーのカチオン成分は、本発明による方法の場合に濃厚な原質または特に希薄な原質に添加される。添加位置は、特にスクリーンの前方であることができるが、しかし、剪断段階とスクリーンとの間またはその後であってもよい。アニオン成分は、多くの場合にカチオン成分の添加後に初めて紙料に添加されるが、しかし、同時にカチオン成分とは別に紙料に計量供給されてもよい。更に、最初にアニオン成分を添加し、次にカチオン成分を添加することも可能である。ビニルアミン単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物は、例えば乾燥した紙料に対してそれぞれ0.1〜2.0質量%、特に0.3〜1質量%の量で使用される。ビニルアミン単位を含有するポリマーと高分子量アニオン化合物との比は、例えば5:1〜1:5であり、特に2:1〜1:2の範囲内にある。
本発明による方法によれば、公知技術水準の方法に対してよりいっそう高い乾燥強度水準を同時によりいっそう低い湿潤強度の際に有する紙製品を得ることができる。
次の実施例中に記載された部は、質量部であり、百分率の記載は、原質の質量に関連する。ポリマーのK値は、Fikentscher, Cellulose-Chemie, 第13巻, 58〜64および71〜74(1932)の記載により、20℃の温度で5質量%の食塩水溶液中で7のpH値および0.5%のポリマー濃度で測定された。この場合、Kは、k*1000を意味する。
個々の試験のために、実験室試験で枚葉紙がラピッド−ケテン−実験室用枚葉紙形成機(Rapid-Koethen-Laborblattbildner)中で製造された。乾式裂断長は、DIN 53112、第1頁の記載により測定され、湿式裂断長は、DIN 53112、第2頁の記載により測定された。CMT値の測定は、DIN 53143の記載により行なわれ、乾式破裂圧力は、DIN 53141の記載により測定された。
実施例
100%混合された古紙から0.5%の水性原質懸濁液を製造した。この懸濁液のpH値は、7.1であり、原質の粉砕度は、ショッパー・リグラー度50゜(゜SR)であった。次に、この原質懸濁液を36個の同量分に分け、比較例1〜26および実施例27〜36で次の条件下で120g/m2の単位面積当たりの質量の枚葉紙に加工した。
比較例1
上記の原質懸濁液から、他の添加剤なしで枚葉紙を形成した。
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3506832号明細書に記載の比較例2〜6
更に、上記の原質懸濁液の試料に、乾燥した繊維材料に対して、最初に第1表中に記載された量の110のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 1)(ポリビニルホルムアミドの加水分解により製造した。加水分解度95%)および5分間の滞留時間後に同様に第1表中に記載された量のアクリル酸60%とアクリルニトリル40%とからなるコポリマー(コポリマー1)を添加した。このコポリマーは、ナトリウム塩の形で存在し、130のK値を有していた。1分間の作用時間後、こうしてそれぞれ処理された紙料を枚葉紙の形成下に脱水した。
Figure 2008520844
ドイツ連邦共和国特許出願公開第3506832号明細書に記載の比較例7〜11
更に、上記の原質懸濁液の試料に、乾燥した繊維材料に対して、第2表に記載された量のポリエチレンイミンを添加し、この場合このポリエチレンイミンは、10%の水溶液中で30mPasの粘度を有していた。5分間の作用時間後、乾燥された繊維材料に対して、同様に第2表中に記載された量のアクリル酸50%とアクリルニトリル50%とからなるコポリマー(コポリマー2)を添加した。このコポリマーは、ナトリウム塩の形で存在し、120のK値を有していた。1分間の作用時間後、こうしてそれぞれ処理された紙料も枚葉紙の形成下に脱水した。
Figure 2008520844
WO 04/061235に記載の比較例12〜16
更に、上記の原質懸濁液の試料に、乾燥繊維材料に対して、第3表に記載された量の90のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 2)(ポリビニルホルムアミドの加水分解により製造した、BASF社のCatiofast(登録商標)PR 8106。加水分解度90%)を添加した。5分間の滞留時間後、同様に第3表中に記載された量のグリオキシル化されたカチオンポリアクリルアミド(Parez(登録商標)631 NCの商標でBayer社から販売されているカチオンコポリマー1)を原質懸濁液に添加した。1分間の作用時間後、こうして処理された紙料をそれぞれ枚葉紙の形成下に脱水した。
Figure 2008520844
WO 04/061235に記載の比較例17〜21
更に、上記の原質懸濁液の試料に、それぞれ乾燥繊維材料に対して、第4表に記載された量の90のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 2)(ポリビニルホルムアミドの加水分解により製造した。加水分解度90%)を添加した。5分間の滞留時間後、それぞれ第4表中に記載された量のアクリル酸80%とアクリルアミド20%とからなるコポリマー(コポリマー4)を添加した。このコポリマーは、ナトリウム塩の形で存在し、120のK値を有していた。1分間の作用時間後、こうしてそれぞれ処理された紙料を枚葉紙の形成下に脱水した。
Figure 2008520844
WO 04/061235に記載の比較例22〜26
更に、上記の原質懸濁液の試料に、乾燥繊維材料に対して、第5表に記載された量の90のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 2)(ポリビニルホルムアミドの加水分解により製造した、Catiofast(登録商標)PR 8106。加水分解度90%)を添加した。次に、5分間の滞留時間後に、それぞれ第5表中に記載された量のアクリル酸とアクリルアミドとからなる、グリオキシル化されたアニオンコポリマーを添加した(Bayer社のParez(登録商標)の商標で入手可能なコポリマー3)。1分間の作用時間後、こうして処理された紙料もそれぞれ枚葉紙の形成下に脱水した。
Figure 2008520844
本発明による実施例1〜5
更に、上記の原質懸濁液の試料に、それぞれ乾燥繊維材料に対して、第6表に記載された量の90のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 3)(ポリビニルホルムアミドの加水分解により製造した。加水分解度50%)を添加した。次に、5分間の滞留時間後、それぞれ同様に第6表中に記載された量のアクリル酸30%とビニルホルムアミド70%とからなるコポリマー(コポリマー4)を添加した。このコポリマーは、ナトリウム塩の形で存在し、90のK値を有していた。1分間の作用時間後、こうしてそれぞれ処理された紙料も枚葉紙の形成下に脱水した。試験結果は、第8表中に記載されている。
Figure 2008520844
本発明による実施例6〜10
更に、上記の原質懸濁液の試料に、それぞれ乾燥繊維材料に対して、第7表に記載された量の90のK値を有するポリビニルアミン(PVAm 4)(30%加水分解されたポリビニルホルムアミド)を添加した。次に、5分間の滞留時間後、それぞれ第7表中に記載された量のアクリル酸30%とビニルホルムアミド70%とからなるコポリマー(コポリマー4)を添加した。このコポリマーは、ナトリウム塩の形で存在し、90のK値を有していた。次に、1分間の作用時間後、こうしてそれぞれ処理された紙料も枚葉紙の形成下に脱水した。試験結果は、第8表中に記載されている。
Figure 2008520844
比較例1〜26および実施例1〜10でそれぞれ製造された枚葉紙を、乾式裂断長および湿式裂断長、GMT値および乾式破裂圧力に関して上記方法により試験した。それぞれ形成された枚葉紙について行なわれた試験の結果は、試験No.1〜36で第8表中に記載されている。試験No.27〜36は、本発明による実施例である。
第8表中で使用される略符号は、次の意味を有する:
X:カチオン成分の使用された量、
Y:アニオン成分の使用された量、
TRL:乾式裂断長、
NRL:湿式裂断長、
Rel.NRL:相対湿式裂断長。
Figure 2008520844
第8表の記載から明らかなように、比較例の試験No.1〜26と比較して本発明による組み合わされた試験No.27〜36により、最も高い乾燥強度水準が同時に最も低い湿潤強度の際に達成される。また、カチオン成分よりも比較的低い加水分解度を有するポリビニルアミンを使用した場合には、湿潤強度の水準は、著しく低いことを強調することができる。

Claims (14)

  1. ビニルアミン基単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物を紙料に別々に添加し、この紙料を脱水し、紙製品を乾燥させることによって、高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙を製造する方法において、
    (a)式
    Figure 2008520844
    〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
    (b)少なくとも1個の酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
    (c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
    (d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させることによって得ることができる少なくとも1つのコポリマーを高分子量アニオン化合物として使用することを特徴とする、高い乾燥強度を有する紙、ボール紙および厚紙を製造する方法。
  2. (a)N−ビニルホルムアミド、
    (b)アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
    (c)別のモノエチレン系不飽和モノマーを共重合させることによって得ることができるコポリマーを使用する、請求項1記載の方法。
  3. 高分子量アニオン化合物は、
    (a)式Iの単位10〜95モル%、
    (b)分子1個当たり3〜8個のC原子を有するモノエチレン系不飽和カルボン酸および/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%および
    (c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%を重合導入して含有する、請求項1または2記載の方法。
  4. 高分子量アニオン化合物は、
    (a)式Iの単位10〜95モル%、
    (b)酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%、
    (c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%および
    (d)少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物0〜2モル%、特に0.001〜1モル%を重合導入して含有する、請求項3記載の方法。
  5. 高分子量アニオン化合物は、
    (a)式
    Figure 2008520844
    〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
    (b)分子1個当たり3〜8個のC原子を有する少なくとも1つのモノエチレン系不飽和カルボン酸および/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
    (c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
    (d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させ、
    引続きアミノ基の形成下にコポリマー中に重合導入される、式Iのモノマーから基−CO−R1を部分的に分離することによって得ることができ、この場合コポリマー中のアミノ基の含量は、重合導入された酸基を含有するモノマー(b)の含量よりも少なくとも5モル%少ない、請求項1から4までのいずれか1項に記載の方法。
  6. 高分子量アニオン化合物は、
    (a)式Iの単位10〜95モル%、
    (b)酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩の単位5〜90モル%、
    (c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマーの単位0〜30モル%、
    (d)分子1個あたり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する少なくとも1つの化合物の単位0〜2モル%、および
    (e)ビニルアミン単位0〜42モル%を重合導入して含有し、この場合コポリマー中のアミノ基の含量は、重合導入された酸基を含有するモノマー(b)の含量より少なくとも5モル%少ない、請求項1から5までのいずれか1項に記載の方法。
  7. 高分子量アニオン化合物は、
    (a)N−ビニルホルムアミド50〜90モル%、
    (b)アクリル酸、メタクリル酸および/またはそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩10〜50モル%、および場合によっては
    (c)少なくとも1つの別のモノエチレン系不飽和モノマー0〜30モル%を重合導入して含有する、請求項1から6までのいずれか1項に記載の方法。
  8. ビニルアミン単位を含有するポリマーとして、式
    Figure 2008520844
    〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのモノマーを重合させ、
    引続き基−CO−R1をポリマー中に重合導入された、モノマーIの単位からアミノ基の形成下に部分的または完全に分離することによって得ることができる少なくとも1つの化合物を使用する、請求項1から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. ビニルアミン単位を含有するポリマーとして、少なくとも10モル%が加水分解された、N−ビニルホルムアミドのホモポリマーを使用する、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法。
  10. ビニルアミン単位を含有するポリマーとして、式
    Figure 2008520844
    〔式中、R1、R2は、HまたはC1〜C6−アルキルを表わす〕で示される少なくとも1つのN−ビニルカルボン酸アミド、
    (b)少なくとも1個の酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマーおよび/またはそのアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩またはアンモニウム塩、および場合によっては
    (c)別のモノエチレン系不飽和モノマー、および場合によっては
    (d)分子1個当たり少なくとも2個のエチレン系不飽和二重結合を有する化合物を共重合させ、
    引続き基−CO−R1をポリマー中に重合導入された、モノマーIの単位からアミノ基の形成下に部分的または完全に分離することによって得ることができるコポリマーを使用し、この場合、コポリマー中のアミノ基の含量は、酸基を含有するモノエチレン系不飽和モノマー(b)の単位の含量よりも少なくとも10モル%多い、請求項1から9までのいずれか1項に記載の方法。
  11. ビニルアミン単位を含有するポリマーとして、ポリビニルアミンおよび/または少なくとも50モル%が加水分解された、N−ビニルホルムアミドのホモポリマーを使用する、請求項1から10までのいずれか1項に記載の方法。
  12. ビニルアミン単位を含有するポリマーおよび高分子量アニオン化合物をそれぞれ乾燥した紙料に対して0.1〜2.0質量%の量で使用する、請求項1から11までのいずれか1項に記載の方法。
  13. ビニルアミン単位を含有するポリマーと高分子量アニオン化合物との比は、5:1〜1:5である、請求項1から12までのいずれか1項に記載の方法。
  14. ビニルアミン単位を含有するポリマーと高分子量アニオン化合物との比は、2:1〜1:2である、請求項1から13までのいずれか1項に記載の方法。
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