JP2008520546A - 粘弾性溶液またはゲル製剤およびそれを使って身体部位を処置する方法 - Google Patents

粘弾性溶液またはゲル製剤およびそれを使って身体部位を処置する方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、粘弾性剤および均一に分布した治療活性剤を含む粘弾性治療液を製造する方法であって、乾燥した形態の粘弾性化合物中に治療活性剤を分布させることを含む方法に関する。本発明の一実施形態において、乾燥した形態の粘弾性化合物を治療活性剤の水性溶液と混合する。本発明は、眼科手術を包含する治療適用における、均一な粘弾性組成物の使用にも関する。

Description

本発明は、ゲルまたは粘弾性治療液剤を製造する方法、ならびに治療剤を含む粘弾性溶液状態またはゲル状態にあるポリマーと治療成分との高度に均一な製剤を必要とする、眼科外科的処置および他の治療分野における、前記薬剤の有用性に関する。
白内障摘出術は世界中で最もよく実施される手術の一つである。天然水晶体は、眼の前部の後眼房中にある水晶体嚢(レンズ嚢または嚢袋ともいう)内に位置する。天然水晶体にアクセスするには、透明角膜を角膜輪部で切開するか、眼の強膜を切開することにより、眼の前部に手術器具を導入することができるようになる。白内障摘出術の場合は、水晶体嚢に開口部が作られる。これは現在、ほとんどの場合、水晶体嚢の前膜の一部をはぎ取って、天然水晶体を摘出する目的で水晶体嚢内に手術器具を挿入することができるようにする、破嚢技法によって行なわれる。天然水晶体は、水晶体乳化術と呼ばれているものを含む多くの既知技法を適用することによって、除去することができる。
水晶体乳化術は、超音波エネルギーまたは他の形態のエネルギーを天然水晶体に適用して、その水晶体を断片に破壊することを伴う方法であり、次に、その断片は、水晶体嚢から吸引することができる。白内障摘出術の過程全体を通して、水晶体嚢は、天然水晶体の摘出に用いる手術器具の進入路を用意するために除去した部分を除けば、実質的に無傷のままである。天然水晶体の除去後(無水晶体眼)に、天然水晶体の透明度および屈折機能を模倣するために、人工眼内レンズ(IOL)インプラントを水晶体嚢内に移植する。もう一つの選択肢として、レンズ材料を注入することによって水晶体嚢を満たし、そうすることにより、人工レンズをin situで作り出す。さらにまた、そのようなレンズ(ACL)は、老視の発症(調節能力の喪失)前に、天然水晶体の調節機能を回復させることもできる。
現在の白内障摘出手術(特に水晶体乳化術を伴うもの)において、外科技法の特徴の一つは、天然水晶体を水晶体嚢から分離することであり、そのような技法の一つがハイドロディセクションである。この技法では、水晶体が水晶体嚢から分離されることになるような方法で、流体波を前嚢下に注入する。ハイドロディセクションに最もよく使用される流体の一つは、眼房水および眼の内部組織に関してイオン的にも浸透圧的にも平衡している平衡塩類溶液である。この溶液は、塩化ナトリウムの他に、塩化カリウム、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、酢酸ナトリウムおよびクエン酸ナトリウムも含有する。平衡塩類溶液は、眼組織と生理学的に適合するとみなされる。なぜなら、それらは正常な細胞代謝に不可欠なイオンを含有するからである。
IOLまたはACL移植置換を伴う水晶体除去は、ほとんどの白内障患者に著しい利益をもたらす。現在、人工水晶体移植を伴う水晶体除去は、非白内障眼で行なわれることが増えている。これは、いわゆる屈折レンズ交換であり、しばしば老視を軽減する目的で行なわれる。しかし、インプラントを水晶体嚢内に設置した全患者の最大50%は、術後5年以内に、後発白内障または続発白内障として知られている嚢混濁(CO)を発症する。COは、後方にあるか(PCO)前方にあるか(ACO)を問わず、水晶体嚢の内表面に起こる混濁である。COは、視軸への細胞、細胞誘導体および/または線維の沈着または内方成長によって引き起こされると共に、水晶体上皮細胞が産生する細胞外マトリックスによって引き起こされる可能性もあり、眼の視軸を損ない、よって視覚をにごらせる。このように、嚢および/またはインプラントへの細胞沈着は、水晶体嚢の内表面における残存水晶体上皮細胞の増殖および移動ならびにこれらの細胞による細胞外マトリックスの産生に起因する。白内障手術中に、外科医は水晶体を除去し、それを新しい人工水晶体で置き換える。
残存水晶体上皮細胞に関連する問題に気づいている眼科外科医は、通例、人工水晶体(IOLまたはACL)の移植に先だって、できるだけ多くの水晶体上皮細胞を除去しようと、かなりの注意を払う。しかしこれらの努力にもかかわらず、これらの細胞は視認することが難しく、手が届きにくいことも多く、完全に除去することは事実上不可能であるので、通常は、かなりの数の水晶体上皮細胞が、水晶体嚢の内表面に残る。
術後PCOの最も一般的な処置にはレーザーエネルギーが使用され、後嚢に開口部を作る目的で、それが水晶体嚢の後膜に適用される(Nd-YAG切嚢と呼ばれている)。しかし、水晶体嚢の後膜に適用されるレーザーエネルギーはインプラントを通して導かれるのが普通であり、そのインプラントのレンズを損傷するかもしれない。したがって、後日にレーザーエネルギーの適用によってCOを処置するよりも、COの発生を防止することの方が好ましい。これは、インプラントが毛様体筋収縮に対する応答を調節する場合(この場合は、切嚢によってレンズの調節能力が損なわれる可能性がある)には、とりわけ望ましい。
近年、COを予防するためのさまざまな措置が提案されている。それらには、代謝拮抗物質(5-フルオロウラシル、アズノマイシン(adunomycin)およびドキソルビシン)、低張溶液による洗浄、キレート剤による洗浄、ポリリジン、抗体および線維芽細胞成長因子などの標的探索分子にコンジュゲートされた細胞毒性剤(例えばサポニン)の投与が含まれる。しかし、眼内の他の細胞を同時に破壊することなく残存水晶体上皮細胞を破壊することは極めて困難であるという事実があるため、これらの措置で、COの予防に特に好結果をもたらすことがわかったものは、たとえあったとしてもわずかである。例えば、水晶体上皮細胞を殺すことができる化学薬剤はいくつか存在するが、それらの薬剤は眼内の他の細胞、特に角膜内皮細胞にも、悪影響を及ぼしうる。したがって、残存水晶体上皮細胞を、その細胞の高い増殖活性を利用して、選択的に破壊することが、COを予防するための主なアプローチになっている。提案されたこれらの治療方法の多くは、費用が高く、一貫して確実に適用するのは困難でもあるだろう。
COを予防する試みとして、5-フルオロウラシル(5FU)およびダウノマイシンなどの代謝拮抗物質が眼の水晶体嚢に注入された。しかし、代謝拮抗物質療法が有効であるためには、手術後の確定できない時点で残存水晶体上皮細胞増殖が再開する時に、薬剤が存在しなければならない。COを予防する手段として徐放性薬物送達系も検討された。しかし、これらの薬剤が適用されるべき有効時間枠も、決定することは困難であるだろう。したがってCOの予防では時間調整が困難である。なぜなら、上述のように、COは、主として基底層の残存水晶体上皮細胞の増殖に起因すると考えられ、それらの細胞が増殖を開始し、水晶体嚢を横切って光学領に移動し始める時期を正確に予測することは困難だからである。
他の眼組織が有害な薬剤と接触する危険を低減するために、WO 02/15828(Bausch and Lomb)は、天然水晶体を水晶体嚢から除去した後に薬剤を含む組成物を注入することによって上皮細胞を除去するための方法として、PCO処置剤の導入に利用することができる水晶体除去器具を使って水晶体嚢を密閉することを提案している。
PCO処置ステップを制御するためのもう一つのアプローチは、単純な溶液と比較して導入および除去を十分に制御することができる粘弾性溶液またはゲルを使用することだろう。粘弾性溶液またはゲルは、US 5,110,090(Krumeich)に開示されているように薬剤の濃度を維持するためにも、またはUS 4,909,784(Dubroff)に開示されているように水晶体嚢内に注入される薬剤から前眼房を保護するためにも、役立つことができる。US 5,061,696(York)は、無水晶体水晶体嚢を空気で満たし、次に、浸透圧膨張によって望ましくない上皮細胞を破裂させることができる低張粘弾性材料を注入することを提案している。WO 96/34629は、手術後に適切な位置に移植される、ヒアルロン酸との複合体を形成した細胞毒性剤の徐放性調製物を提案している。これらの技法はいずれも、上皮細胞の術後成長を完全に阻害するための満足できる解決策にはならない。粘弾性材料による嚢混濁処置については、内部水晶体嚢のある部分が十分に処理されていないために、圧力を受けて上皮細胞成長が起こると思われるような不均一な結果を、本発明者らは経験している。水晶体置換の外科的処置と合わせて嚢混濁を予防するための信頼できる安全な方法が、今なお必要とされていることは明らかである。
最も一般的に言って、本発明の目的は、水性環境下で局所的に適用する場合に身体表面への治療活性剤の正しい投与を可能にする方法および組成物を提供することである。
より具体的には、本発明の目的は、上皮細胞に影響を及ぼす活性剤が水晶体嚢の内表面全体にわたって確実に正しい濃度を持つようにする、嚢混濁を予防するための治療方法を提供することである。
これらの目的は、治療活性剤が均一に分布している粘弾性治療組成物またはゲルによって満たされる。十分な均一性を得るには、活性剤の溶液を、ゲルまたは粘弾性溶液の調剤に使用される乾燥ポリマー物質と混合する必要があることがわかった。
第1の一般的実施形態によれば、本発明は、活性剤が均一に分布している粘弾性調製物またはゲルに関する。本調製物は、粘弾性剤を乾燥させ、次にその中に活性剤を均一に分布させることによって形成させることができる。そのような均一な分布は、例えば(a)乾燥した形態の粘弾性化合物を活性剤の溶液と混合すること、(b)粒子凝集技法を使用すること、(c)乾燥した形態の粘弾性化合物に活性剤を噴霧コーティングすること、(d)流動床ペレット化、(e)流動層ペレット化、(f)コンテナブレンド(container blending)、(g)流動層顆粒化、(h)流動床コーティング、(i)球状化(spheronizing)、(j)ドラムコーティング、(k)篩技術、(l)湿式顆粒化、(m)半連続顆粒化、および/または(n)流動層乾燥などを含む(ただしこれらに限定されるわけではない)、いくつかの手段によって達成することができる。
本明細書で使用する「混合物」という用語が、伝統的な混合物だけでなく、凝集および/または被覆粒子も包含することは、当業者には理解されるだろう。
第2の一般的実施形態によれば、本発明は、治療活性剤を含む粘弾性調製物またはゲルで身体部位を局所的に処置する方法であって、前記組成物が前記粘弾性調製物またはゲル中に均一に分布した活性剤を持つ方法に関する。本方法は、粘弾性化合物またはゲルと活性剤とを含む均一な調製物を形成させるステップと、その均一な調製物を、活性剤がその活性を発揮するのに十分な時間、身体部位に適用するステップと、身体部位から調製物を除去するステップとを含む。
より具体的な実施形態として、本発明は、白内障手術後の後眼房混濁を防止する方法に関する。まず最初に、眼の前房に、その後の外科ステップ中に眼組織を保護するのに適した特性を持つ第1粘弾性溶液を注入し、その上で、欠陥水晶体または白内障水晶体を除去する。ここまでは従来の技法を適用することができる。随意に従来の内部水晶体嚢すすぎ手段を実行した後、本発明に従って製造される活性剤を含む第2の粘弾性組成物またはゲルを導入する。この第2溶液は、第1溶液と同じ粘弾性特性を持ってもよいし、異なる粘弾性特性を持つように設計してもよい。水晶体嚢の内壁を、残留上皮細胞を効果的に殺すのに十分な時間、第2の粘弾性組成物またはゲルと接触させる。一般的には、この時間は数分である。活性剤の濃度が適当であると仮定すると、この時間は好ましくは5分未満である。次に、第2の粘弾性剤を眼から除去することができる。好ましくは、不注意から起こる周辺眼組織への活性剤の曝露に対する遮蔽物として働く第1粘弾性調製物を通して挿入された標準的注射器装置によって行なわれる。この時点からは、眼科外科において周知の標準的措置に従って、この外科的処置を完結させることができる。
本明細書で使用する粘弾性化合物という用語は、粘弾性特性を持つ任意の化合物、例えばセルロースポリマーおよびそれらの誘導体(例えばヒドロキシプロピルメチルセルロース)ならびに多糖類、例えばヒアルロン酸などのグリコサミノグリカン、および合成線状ポリマーなど(ただしこれらに限定されるわけではない)を包含するものとする。一例として、粘弾性化合物は、基本的に純粋な形態および乾燥した形態のコンドロイチン硫酸、ポリアクリルアミド、コラーゲン、ペクチン、合成ポリマー修飾糖質、ヒアルロン酸またはそれらの塩もしくはエステル、またはこれらの化合物の2つ以上の混合物であることができる。当業者は、その溶液の使用目的に基づいて適当な粘弾性剤を選択することができるだろう。例えば、ナトリウム濃度の制御が問題となる身体の一領域に溶液を使用しようとする場合、使用者は、ナトリウム塩ではない粘弾性化合物を使用することを好むだろう。例えば使用者は、ヒアルロン酸ナトリウムではなく、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用することを好むだろう。
感染が懸念される身体部位中または身体部位上に本発明を使用しようとする場合は、溶液を滅菌することができる。当業者は、滅菌がしばしば粘弾性溶液の平均分子量の低下をもたらすことを認識し、意図する粘弾性特性が得られるように、これを、選択する製剤に適応することができるだろう。
一側面として、適切なヒアルロン酸ナトリウムは、滅菌前に少なくとも5〜600万の分子量を持つことができ、これを溶解して1%(w/w)溶液にすると、Healon(登録商標)眼科用粘弾性溶液(OVD)(カリフォルニア州サンタアナのAdvanced Medical Optics, Inc.から入手することができる)に似た特徴が得られ、これを溶解して2.3%(w/w)にすると、Healon(登録商標)5 0VD(カリフォルニア州サンタアナのAdvanced Medical Optics, Inc.から入手することができる)に似るだろう。このタイプのヒアルロン酸ナトリウムの調製および精製ならびに粘弾性溶液の生成については、米国特許第4,141,973号および第6,086,697号に、さらに詳しく記述されている。本発明では、高粘度高分子量ヒアルロン酸ナトリウム、例えば米国特許第5,681,825号に記載されているもの(粘弾性材料としてHealon(登録商標)GVという商標名で販売されている)も使用することができる。本発明の別の側面では、適切なヒアルロン酸ナトリウムが100,000Da程度の低い分子量を持ちうることは、当業者には理解されるだろう。望ましい分子量が、本発明に関連して使用することが望まれるポリマーの種類に依存することは、明らかである。限定を目的としない一例として、適切な粘弾性溶液は、約30,000〜約数万ダルトンの分子量範囲にあるHPMCを使って形成させることができる。同様に、適切な粘弾性溶液は、約20,000〜約30,000の分子量範囲にあるコンドロイチン硫酸を使って形成させることもできる。一般に、選択した粘弾性化合物の分子量は(それがヒアルロン酸ナトリウムであるか、HPMCであるか、他の粘弾性材料であるかを問わず)最終溶液の望ましい粘弾性特性に基づいて選択されるだろう。
好ましくは、粘弾性溶液またはゲルを調剤するためのポリマーは乾燥した形態にある。「乾燥した」とは、粘弾性化合物が溶液状態にはなく、糸状、顆粒状、薄片状または粉末状の外観になるまで乾燥されていることを意味する。
乾燥粘弾性化合物は、それが置かれた環境に関係する量の水を含有するだろうと理解される。例えば、ヒアルロン酸ナトリウムを使用する場合、乾燥ヒアルロン酸ナトリウムは、典型的には、約10〜約15%(w/w)の水を含むだろう。ヒアルロン酸ナトリウムは極めて吸湿性が高く、さらに低い含水量まで乾燥させると、周囲の水分を素速く吸収して、薄片状、繊維状の外観になるだろう。
本発明の溶液を製造するために使用することができる方法の代表例を、以下にいくつか挙げて、その詳細を手短に説明する。これらは単なる例示であって、限定を意図するものではない。
混合
本発明の溶液は混合によって製造することができる。そのような場合は、乾燥粘弾性化合物を、一つまたは複数の活性剤の溶液と、低剪断法を使って、適切な均一性を達成し、気泡または空気ポケットを含まない生成物を得るのに十分な時間、混合する。活性剤溶媒は水であることができる。もう一つの選択肢として、活性剤を異なる溶媒に溶解してもよい。その場合、溶媒は、最終溶液が入れられる予定の身体部位と適合することが好ましい。そうでない場合は、均一な混合物をまず乾燥してから、最終溶液が入れられる予定の身体部位と適合する溶媒に入れなければならない。当業者は、活性剤および粘弾性化合物の化学的特性ならびに活性剤が溶液中で持つことを望まれる濃度に基づいて、特定の溶液を選択することができるだろう。
ある実施形態では、本発明による撹拌が生成物の混転を伴う。そのような混転は、当技術分野で知られる任意の手段によって達成することができる。もう一つの選択肢として、撹拌は、標準的な比較的低剪断の混合技法を使って達成することもできる。これは、溶液がはるかに激しく撹拌(例えばプロペラ混合またはV-ブレンダー)される古典的な医薬配合と対比することができる。
スタティックミキサーなどの標準的混合装置を使用すると、混合には、約6時間を超える時間がかかるだろう。5〜600万の平均分子量を持つヒアルロン酸ナトリウムを水性溶液と混合して1%(w/w)ヒアルロン酸ナトリウム溶液にする工程の場合、混合時間は好ましくは8時間を超える。より好ましくは約12時間であり、全て室温で行なわれる。本発明者らは、乾燥したポリマー化合物を活性剤の溶液と混合することにより、均一性が改善されるだけでなく、混合時間および最終調製物中に捕捉された空気が残留する危険が有意に減少すると考えている。活性化合物を溶液状態の粘弾性材料と混合する場合とは異なり、乾燥粘弾性化合物との混合は、一般に、粘弾性化合物を大きく剪断することがない。乾燥粘弾性化合物を活性剤と混合して本発明の均一な混合物にする場合、粘弾性化合物の分子量は一般に大きな影響を受けない。これは、本発明の粘弾性溶液に必要な加工時間が比較的短いせいである。既知の技法(活性剤の溶液を粘弾性溶液またはゲルと混合するための技法)を使って同じ時間枠で均一な溶液を得るには、はるかに激しい混合技法(そしてそれゆえに高い剪断力)が要求される。そのような剪断力は溶液の粘弾性特性に有意な影響を及ぼし、その粘度を低下させる。粘弾性特性の損失を伴わないこの生産時間の短縮は、より分解しやすい薬剤の使用を可能にするので、活性剤を選択する際に極めて有益である。
また、溶液を混合し、活性剤をある期間にわたって粘弾性溶液またはゲル全体に散逸させるという既知の技法で加工される溶液と比較した場合、本発明では、均一性がよりいっそう確実になる。本発明の混合実施形態は、乾燥粘弾性組成物またはゲルの活性剤の、均一な溶液への溶解を伴う。この系は(2つの均一溶液を混合しようとするのではなく)乾燥した組成物を均一な溶液に加えるように構成されるので、そのような系は、より確実に、より素速く、均一に到達する。
噴霧コーティング
本発明の溶液は、乾燥した形態の粘弾性化合物に活性剤を噴霧コーティングすることによって製造することができる。そのような場合は、乾燥粘弾性化合物の粒子が活性剤で被覆された状態になるように、溶液状態にある活性剤を、乾燥粘弾性化合物に向かって噴霧する。活性剤の溶媒は薬剤と適合しなければならず(すなわち活性剤の意図する作用を攻撃または妨害してはならず)、乾燥粘弾性剤に有害な影響を及ぼしてはならない。好ましくは、溶媒は水であるか、または水より容易に蒸発する化合物である。当業者は、活性剤および粘弾性化合物の化学的特性ならびに活性剤が溶液中で持つことを望まれる濃度に基づいて、特定の溶液を選択することができるだろう。限定を目的としない一例として、水および/または水-エタノール混合物は適切である。必要であれば、水性均一溶液を作るのに必要な水の添加に先だって、余分な溶媒を噴霧コーティング粘弾性剤から蒸発させてもよい。本発明の一実施形態では、粘弾性化合物上に噴霧される活性成分の水溶性が、粘弾性化合物の水溶性よりも高い。
活性化合物を溶液状態の粘弾性材料と混合する場合とは異なり、乾燥粘弾性化合物に活性剤を噴霧コーティングして本発明の均一な混合物を形成させ、次に、その結果生じる均一混合物を低剪断技法で溶液状態にする場合は、粘弾性化合物の分子量が一般に大きな影響を受けない。
流動床処理
本発明の溶液は、粘弾性剤を活性剤と共に流動床処理にかけることによって製造することができる。そのような処置を行なうことができる系は当技術分野では知られている。一例として、そのような系は、典型的には、入口および出口を持つ主室流動層を持つ。この主室には直接または間接加熱装置も装備することができる。粘弾性材料は主室に粒子状の形態で加えられるだろう。活性剤は主室に粒子状の形態で加えるか(例えば流動層噴霧顆粒化の場合は)溶液として加えることができる。当業者は、選んだ粘弾性材料の化学的特性、選択した活性剤の化学的特性、結果として得られる溶液の望ましい特性、使用するべく選択した流動層加工系の能力、および溶媒の特性などといった変量を計算に入れて、本発明の溶液を生産するための系を設計することができるだろう。
活性化合物を溶液状態の粘弾性材料と混合する場合とは異なり、乾燥粘弾性化合物および活性剤から本発明の均一混合物を形成させ、次に、その結果生じる均一混合物を、低剪断技法で溶液状態にする場合は、粘弾性化合物の分子量が一般に大きな影響を受けない。
ここでも(均一な溶液がより短い時間枠で形成されることになるという)本発明の利益は、本発明の粘弾性溶液に必要な加工時間が比較的短いことによるものであると考えられる。既知の技法を使って同じ時間枠で均一な溶液を得るには、はるかに激しい混合技法(そしてそれゆえに高い剪断力)が要求されるだろう。そのような剪断力は溶液の粘弾性特性を変化させるだろう。この生産時間の短縮は、より分解しやすい薬剤の使用を可能にするので、活性剤を選択する際に極めて有益である。本発明の第2の利益は、均一性がよりいっそう確実になることである。乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一混合物を溶液状態にすると、均一な溶液が極めて迅速に形成される。
再湿潤凝塊形成(rewet agglomeration)
本発明の溶液は、粘弾性剤を、再湿潤凝塊形成(rewetting agglomeration)と呼ばれる粒子凝集法に付すことによって製造することができる。そのような処理を行なうことができる系は当技術分野では知られている。一例として、そのような系は、典型的には、凝塊形成室を持ち、そこで粉末(粘弾性剤)を空気中に分散させ、液体(溶媒中の活性剤)の飛沫と接触させる。湿った多孔性の凝塊が形成される。当業者には理解されるだろうが、そのような凝塊は乾燥させることができる。当業者は、選んだ粘弾性材料の化学的特性、選択した活性剤の化学的特性、結果として得られる溶液の望ましい特性、使用するべく選択した凝塊形成系の能力、および溶媒の特性などといった変量を計算に入れて、本発明の溶液を生産するための系を設計することができるだろう。
(均一な溶液がより短い時間枠で形成されることになるという)本発明の利益は、本発明の均一な粘弾性溶液を形成させるのに必要な加工時間が比較的短いことによるものであると考えられる。既知の技法を使って同じ時間枠で均一な溶液を得るには、はるかに激しい混合技法(そしてそれゆえに高い剪断力)が要求されるだろう。そのような剪断力は溶液の粘弾性特性を変化させるだろう。この生産時間の短縮は、より分解しやすい薬剤の使用を可能にするので、活性剤を選択する際に極めて有益である。本発明の第2の利益は、均一性がよりいっそう確実になることである。乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一混合物を溶液状態にすると、均一な溶液が極めて迅速に形成される。溶解の速度は、ポリマー成分の選択および/または分子量によって制御することができる。比較的低分子量の粘弾性剤を使用すると、溶解が比較的短い期間で達成されうる。比較的低分子量の粘弾性化合物では、溶解による均一溶液の形成を、15分未満、好ましくは10分未満、またはわずか5分未満で達成することができる。比較的高分子量の粘弾性化合物では、均一溶液を形成するまでの溶解時間が、1時間以上または数時間以上かかりうる。
図1は、本発明の溶液を送達するために使用することができる注射器の図である。この実施形態では、均一な粘弾性材料/活性剤混合物を多室注射器10の第1室11に入れる。止め具14によって第1室10から隔離されている第2室12は、溶媒を含有する。注射器10は、内部分18および外部分20を持つ外筒16によって規定される。注射器10の内側18は少なくとも一つの通路22を規定する。注射器10の端部24を押し下げると、止め具14が外筒16に沿って下方に移動し、その結果、通路22によって第1室11と第2室12の間の流体連通が可能になる。本発明の一実施形態では、最終均一溶液中に気泡が存在しないように、均一混合物を減圧下で注射器に入れる。本発明のこの実施形態による注射器では、均一な溶液を使用直前に調製することが可能である。これは、活性剤の分解が問題である場合に、とりわけ重要になりうる。
本発明に関連した使用には、上述した注射器の他の構成も適切であり、注射器が、最初は均一な混合物と溶媒とを別々に維持する能力を持つが、要求に応じてそれらが混じり合うことも許すように構成されていれば十分であることは、当業者には理解されるだろう。もう一つの選択肢として、最初は均一な混合物と溶媒とを別々に維持しているが、要求に応じてそれらが混じり合うことも許すように構成されている他の包装形態も、適切である。例えば、止め具によって隔離された第2の瓶と流体連通している瓶内に、均一な粘弾性材料/活性剤混合物を保つことができる。止め具を第2の瓶内に移動させるような力を使用者が加えると、それにより、2つの瓶の内容物は混じり合うことができるようになる。生成物を注射器に入れて使用することが望まれる場合には、使用者は、適当な量の均一な粘弾性/活性剤溶液/ゲルを抜き取ることができるだろう。そのような物品構成の一例は、Novartis AGが、塩化アセチルコリン眼内溶液を梱包するために使用されるユニバイアル(univial)で利用している(商標名MIOCHOL(登録商標)-E)。
本発明の溶液は数多くの方法で使用することができる。活性剤を均一粘弾性溶液に入れることにより(特に、均一でない溶液と比較して)投薬量を注意深く制御することができる。当業者には理解されるであろうが、投薬量は2つの観点から重要である。すなわち、妥当な結果を達成するのに十分な量の活性剤を患者が確実に受け取るようにすること、および患者が受け取る活性剤の量が多すぎて、それが活性剤によっては、患者にとって有毒になりうることが、決してないようにすることである。この特徴は、本明細書に記載する眼科手術において重要であるだけでなく、注入についても有用でありうる。粘弾性溶液またはゲルは、活性剤の送達に現在使用されている大半の溶媒よりも遅い速度で、体内に散逸するだろう。これにより、医師は、患者に送達される活性剤の量および濃度ならびに活性剤の投与時機を制御することが可能になるだろう。投薬量および散逸速度は、溶液の粘度および活性剤の濃度によって制御することができる。
ある実施形態では、後眼房混濁を処置する方法が、例えば、細胞毒性剤と、細胞膜を破裂させることができる薬剤または細胞膜の完全性を損なうことができる薬剤との組み合わせなどといった、異なる仕組みで上皮細胞を殺すか阻害する能力を有する2つの異なる薬剤の使用などにより、上皮細胞を攻撃する方法を少なくとも2つ含む。
一側面では、水性粘弾性溶液が低張性である。これは、上皮細胞を浸透圧によって破壊することを目的として、それが0.9%未満の塩分を持つ水を含むことを意味する。塩分は好ましくは0.6%未満、より好ましくは0.3%未満である。
もう一つの側面では、水性粘弾性溶液が高張性であり、0.9%を超える濃度の塩類を含む。
もう一つの側面では、水性粘弾性溶液が等張性である。
水性溶液は、上皮細胞を殺すことまたは上皮細胞の増殖を阻害することができる薬剤を一つ以上含むことができる。そのような薬剤は、細胞毒性剤、界面活性剤、二価陽イオンキレート剤、上皮細胞接着受容体に対する抗体または類似体、細胞死(アポトーシス)を誘発する遺伝子を含む核酸を含んでなる薬剤またはベクター、細胞毒性化合物にコンジュゲートされた基底膜結合剤であることができる。
限定を目的としない一例として、細胞毒性剤は、サポリン、リシン、メトトレキサート、5-フルオロウラシル、ダウノマイシン、ドキソルビシン、ミトキサントロン、ビンカアルカロイド類、ビンブラスチン、コルヒチン、サイトカシン類(cytochasins)、モネンシン、マイトマイシンおよびウアバインから選択することができる。最も好ましくは、細胞毒性剤がメトトレキサート、5-フルオロウラシル、サポリン、マイトマイシン、ドキソルビシンおよび/またはアクチノマイシンDである。
核酸を含んでなる薬剤またはベクターは、壊死による細胞死を誘発するタンパク質をコードする一つ以上の遺伝子および水晶体上皮細胞にとって毒性であるタンパク質をコードする遺伝子を含み、前記薬剤は、好ましくは、アポトーシスを誘発する薬剤をコードする遺伝子、またはアポトーシスの過程に関与する遺伝子から選択され、前記薬剤は、最も好ましくは、p53、BAX、FLICE(カスパーゼ8とも呼ばれている)、TRAILおよびTRAIL-Rをコードする遺伝子から選択される。さらにまた、水晶体上皮細胞の死を誘発する薬剤をコードする遺伝子を前記細胞に特異的な転写制御下に含んでなる核酸の分子も、前記一つ以上の薬剤に含まれる。アポトーシス遺伝子を持つアデノウイルス型のベクターを含む特に有用な薬剤の一つが、WO 02/094177(Malecaze)に記載されている。
より具体的な一実施形態として、本発明は、白内障手術後の嚢混濁を予防する方法であって、眼の前房を第1粘弾性剤で満たした後、欠陥水晶体を水晶体嚢から外科的に除去するステップと、一つ以上の活性剤が均一に分布している第2粘弾性溶液およびゲルを水晶体嚢内に導入するステップとを含む方法に関する。そのように導入された第2粘弾性材料は、残留上皮細胞を効果的に殺すのに十分な時間、水晶体嚢の内壁と接触した後、除去される。第2粘弾性剤は上述した方法に従って製造され、上述のように低張性であることができ、上記に従って上皮細胞を殺すか上皮細胞の増殖を阻害するために一つ以上の薬剤を含む。第1粘弾性剤は、好ましくは、外科的介入中に眼組織の効率的な保護をもたらすことができ、かつ上皮細胞死滅ステップにたずさわる第2粘弾性溶液またはゲルの導入時に水晶体嚢が効率的に密封されうるような、接着特性および分散特性を持つ薬剤である。Healon(登録商標)GV OVDまたはHealon(登録商標)5 OVDは、適切な第1粘弾性剤である。水晶体除去工程は、水晶体乳化術を含む従来の確立された手法に従うことができ、ここでは詳述しない。
上述の嚢混濁を処置するための方法および道具は、眼内レンズの外科的移植を含む従来の水晶体置換方法に組み入れることができる。好ましい一実施形態では、これらが、調節を受けることができる水晶体インプラントを形成するように眼内でin situに硬化することができるレンズ形成液で水晶体嚢を満たすことを含む水晶体外科水晶体置換の一部である。そのような系は、例えばWO 01/76651に、より詳しく開示されており、本明細書ではこれ以上詳述しない。この形態の水晶体置換眼外科は、嚢混濁の予防を目的とする処置ステップに続いて、嚢充填材料の流体連通を許すことができる密封栓を空の水晶体嚢に与えるステップと、水晶体嚢をレンズ形成材料で満たすステップと、嚢を栓で密封するステップと、第1粘弾性材料を除去するステップとを含む。レンズ充填工程用の適切な栓は、WO 02/043630(この文書には、水晶体嚢に流体を流入させるために操作した後、再び密封するために、その常置位置に設置することができる、密封装置が記述されている)に見いだされる。
本発明に従って製造される粘弾性組成物またはゲルは、製品の均一性が要求される場合の、身体部位への活性剤の投与に、さらなる有用性を持つことができる。限定でない例として、眼表面に投与するためのヒアルロン酸および治療剤の、本発明に従って製造される局所外用投与可能な組成物またはゲル、および人工涙液として適切であるように改変されたヒアルロン酸および治療剤の組成物、例えばUS5,770,628に概説されているものが挙げられる。
シクロヘキシミドを含む、およびシクロヘキシミドを含まない、1.0%ヒアルロン酸ナトリウム溶液の製造
目的は2つの1.0%w/wヒアルロン酸ナトリウム溶液を製造することだった。一つは、滅菌脱塩水中のヒアルロン酸ナトリウムであり、もう一つは滅菌脱塩水中の、シクロヘキシミドを伴うヒアルロン酸ナトリウムである。両方の溶液を滅菌カートリッジに移し、滅菌済の袋に詰めた。その袋を±4℃の冷蔵庫で貯蔵した。これらのヒアルロン酸ナトリウム溶液は、眼における細胞成長を防ぐための試験に使用されることになる。
まず、シクロヘキシミドを滅菌脱塩水と共に一本のチューブに加える必要があった。約250mgのシクロヘキシミドをチューブに加え、それを約1分間振とうして、内容物を混合した。ヒアルロン酸ナトリウム溶液を撹拌するための設備は、層流空気流(LAF)ベンチ中に組み立てた。
洗浄した100mlビーカーにヒアルロン酸ナトリウム(分子量Mrm4,000,000Da)を秤量した(各50mg)。一方のビーカーには滅菌脱塩水(49.5ml)を加え、他方のビーカーには滅菌脱塩水中のシクロヘキシミド(49.5ml)を加えた。どちらも1.0%w/wのヒアルロン酸ナトリウム溶液を与えた。
両方の溶液を撹拌機付き電動機で少なくとも12時間撹拌した。ヒアルロン酸ナトリウムが完全に溶解したことを視覚的に判断した後、溶液をどちらも滅菌カートリッジに移した。そのカートリッジを滅菌済の袋に詰めて、必要になるまで冷蔵庫に保存した。
合計4.5本のカートリッジに脱塩水中の1.0%w/wヒアルロン酸ナトリウム溶液を充填し、4.5本のカートリッジにシクロヘキシミド-脱塩水中の1.0%w/wヒアルロン酸ナトリウム溶液を充填した。
アクチノマイシンDおよびシクロヘキシミドの水性溶液
10μg/mlアクチノマイシンDおよび25μg/mlシクロヘキシミドの溶液を滅菌再蒸留水を使って調製する(溶液ACと名付ける)。AC(前眼房)を粘弾性材料(Healon(登録商標)OVD)で満たしながらニュージーランド白色ウサギ4匹の天然左水晶体(系列Aと名付ける)を直径1mmの破嚢を通して除去し、二重ループカニューレを使って空の嚢を溶液ACで5分間すすぐ。5分後に、平衡塩類溶液(BSS)ですすぐことによって、溶液を除去する。そのような適切なBSSの一つは、Advanced Medical Optics, Inc.(カリフォルニア州サンタアナ)からEndosolという商標名で入手することができる。
空の嚢に栓を移植した後、嚢をレンズ嚢充填レンズ形成材料で満たす。嚢を閉じるような位置に栓を置く。粘弾性材料をACから除去し、縫合糸で眼を閉じる。
同じ手術をニュージーランド白色ウサギ4匹のもう一つの系列(系列Bと名付ける)に対して行なうが、溶液ACで嚢をすすぐステップを省略する。これは対照系列である。
ウサギの左眼を2、4、8および12週間後に検査する。12週間後の結果を表1に示す。結論として、系列Bは、水晶体上皮細胞増殖によって引き起こされる後発白内障を、極めて迅速に発症した。角膜は透明なままだった。系列Aの左嚢は実質的に透明なままだったが、いくつかの眼では、角膜が曇った領域を示した。
アクチノマイシンDおよびシクロヘキシミドの粘弾性溶液
滅菌再蒸留水中に10μg/mlアクチノマイシンDおよび25μg/mlシクロヘキシミドの溶液を作る。この溶液に、1wt%乾燥ヒアルロン酸ナトリウムを、実施例1に従って室温で12時間、十分に混合することにより、溶解する。最終溶液(溶液HACと名付ける)は粘性が高く、1%ヒアルロン酸塩溶液の粘弾性挙動を示す。ACを粘弾性材料(Healon(登録商標)GV粘弾性溶液−Advanced Medical Optics, Inc.(カリフォルニア州サンタアナ)から入手可能)で満たしながら、ニュージーランド白色ウサギ4匹の天然左水晶体(系列Cと名付ける)を、直径1mmの破嚢を通して除去する。空の嚢を溶液HACで満たす。5分後に、吸引によって溶液を除去し、嚢を平衡塩類溶液(BSS)ですすぐ。空の嚢に栓を移植した後、嚢を嚢充填レンズ形成材料で満たす。嚢を閉じるような位置に栓を置く。粘弾性材料をACから除去し、縫合糸で眼を閉じる。
ウサギの左眼を2、4、8および12週間後に検査する。12週間後の結果をやはり表1に示す。結論として、系列Cは後発白内障を発症せず、角膜は透明なままだった。これらの結果は、対照系列Bおよび系列Aと比較することができる。
Figure 2008520546
滅菌再蒸留水中に10μg/mlアクチノマイシンDおよび25μg/mlシクロヘキシミドの溶液を作る。この溶液に、2wt%乾燥HPMC(Mrm80,000)を、実施例1に従って室温で12時間、十分に混合することにより、溶解する。最終溶液は、通常の2%HPMC-80,000MWt溶液の粘弾性挙動を示す。試験すると、この溶液は、上述のヒアルロン酸塩/アクチノマイシンD/シクロヘキシミド溶液と同じ結果を示す。
アカゲザルI(体重約5kg)を麻酔し、左眼が顕微鏡に面するように、手術用顕微鏡(Zeiss,ドイツ・オーバーコッヘン)の下に置いた。この眼には4〜6週間前に虹彩切除が施された。開瞼器を設置し、角膜切開刀で3mmの角膜切開を施した。前眼房をHealon GV(登録商標)OVDで満たした。次に、2cc注射器上の30G針を使って前嚢を穿刺した。小さな弁を作るために嚢を針で持ち上げた。次にこの弁をユトラータ鑷子で把握し、1〜1.5mmの破嚢を作った。30度ナイフを使って穿刺を行い、BSSと5000IUのヘパリンとを含有する注入瓶に接続した前眼房維持具を眼に挿入した。水晶体物質を30G針を通して吸引除去した。
水晶体物質の除去後に、前眼房維持具を遮断し、前眼房をHealon(登録商標)OVDで満たした。
空の嚢を溶液HACで満たす。5分後に溶液を吸引除去し、嚢をBSSですすぐ。空の嚢に栓を移植した後、嚢を嚢充填レンズ形成材料で満たす。嚢を閉じるような位置に栓を置く。粘弾性材料をACから除去し、縫合糸で眼を閉じる。
同じ手術をもう一匹のアカゲザルIIに行なう。ただし、溶液HACで嚢をすすぐステップは省略する。これは対照系列である。
両方のサルの左眼を手術の30週間後まで定期的に検査する。
手術の2週間後に、サルIIの細隙灯検査を行なったところ、早くも嚢混濁の開始が明らかになった。これは検査ごとに重症度が増した。眼の屈折度(Zeiss-Hartinger屈折計で測定)も、近視性がどんどん増したことから、おそらくは嚢の縮みによるレンズ嚢の丸まりが示唆された。手術の2週間後に、屈折度は-1Dだった。30週間後に、屈折度は-10〜-12Dだった。
サルIの再充填レンズの中心は試験期間全体を通して透明なままであり、眼の屈折度は変化しなかった(約-1.5Dと測定された)ことから、HAC溶液による嚢処理の結果として、嚢の縮みは存在しないことが示唆された。
アクチノマイシンDおよびD,L-メトトレキサートの粘弾性溶液
滅菌再蒸留水中に10〜5mol/l(10μg/ml)アクチノマイシンDおよび10〜5mol/l(4.5μg/ml)D,L-メトトレキサートの溶液を作る。この溶液に、1wt%乾燥ヒアルロン酸(MW4,000,000DA)を、実施例1に従って室温で12時間、十分に混合することにより、溶解する。最終溶液(溶液HAMと名付ける)は粘性が高く、1%ヒアルロン酸塩溶液の粘弾性挙動を示す。ACを粘弾性材料(Healon GV(登録商標)OVD,Advanced Medical Optics, Inc.(カリフォルニア州サンタアナから入手可能)で満たしながら、ニュージーランド白色ウサギ2匹の天然左水晶体(系列Dと名付ける)を、直径1mmの破嚢を通して除去する。空の嚢を溶液HAMで満たす。5分後に、吸引によって溶液を除去し、嚢をBSSですすぐ。空の嚢に栓を移植した後、嚢を嚢充填レンズ形成材料で満たす。嚢を閉じるような位置に栓を置く。粘弾性材料をACから除去し、縫合糸で眼を閉じる。
ウサギの左眼を手術後1、3、6、9および12ヶ月の定期的間隔で検査した。眼および角膜は透明なままだった。嚢および水晶体は後発白内障を示さなかった。
5日齢のアカゲザル2匹に実施例4と同じ処置を施した。ただし、溶液HACの代わりに溶液HAMで空の嚢を満たした。手術直後、角膜は透明なままであり、1ヶ月検査時に、後発白内障は認められなかった。
本発明の溶液を送達するために使用することができる注射器の図である。
符号の説明
10:多室注射器、11:第1室、12:第2室、14:止め具、16:外筒、18:内部分、20:外部分、22:通路、24:端部。

Claims (25)

  1. 粘弾性化合物および均一に分布した治療活性剤を含む粘弾性治療液を製造する方法であって、乾燥した形態の粘弾性化合物を治療活性剤と混和することを含む方法。
  2. 混和ステップが乾燥した形態の粘弾性化合物を治療活性剤の水性溶液と混合することを含む、請求項1に記載の方法。
  3. 混和ステップが(a)乾燥した形態の粘弾性化合物を活性剤の溶液と混合すること、(b)粒子凝集技法を使って均一な混合物を形成させた後、その均一混合物を溶液状態にすること、(c)乾燥した形態の粘弾性化合物に活性剤を噴霧コーティングした後、その被覆粘弾性化合物を溶液状態にすること、(d)流動床ペレット化を行った後、そのペレットを溶液状態にすること、(e)乾燥粘弾性化合物を活性剤とコンテナブレンドして均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(f)流動層顆粒化を使って均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(g)流動床コーティングを使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(h)乾燥粘弾性化合物および活性剤を球状化して均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(i)ドラムコーティングを使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(j)篩技術を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(k)湿式顆粒化を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(n)半連続顆粒化を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、および/または(m)流動層乾燥を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  4. 混和ステップが、乾燥した形態の粘弾性化合物に治療活性剤を噴霧コーティングすることを含む、請求項1に記載の方法。
  5. 活性剤が水性溶液の状態にある、請求項4に記載の方法。
  6. 前記粘弾性剤がコンドロイチン硫酸、ポリアクリルアミド、コラーゲン、合成ポリマー修飾糖質、ヒアルロン酸、前記いずれかの塩またはエステル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  7. 乾燥した形態の前記粘弾性剤が約10〜約15%の水(w/w)を含む、請求項6に記載の方法。
  8. 前記水性溶液が低張性である、請求項1に記載の方法。
  9. 前記水性溶液が高張性である、請求項1に記載の方法。
  10. 前記治療活性剤が、選択された細胞を殺すか、選択された細胞の成長もしくは増殖を阻害する能力を持つ薬剤である、請求項1に記載の方法。
  11. 前記細胞が水晶体上皮細胞である、請求項10に記載の方法。
  12. 活性剤が細胞毒性剤、抗増殖剤、細胞成長阻害剤、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項10に記載の方法。
  13. 前記細胞毒性剤がシクロヘキシミド、アクチノマイシンDおよびメトトレキサートからなる群より選択される、請求項12に記載の方法。
  14. 粘弾性化合物が粘弾性治療液の約0.5〜約3%(w/w)を構成する、請求項1に記載の粘弾性剤。
  15. 2つ以上の治療活性剤を粘弾性化合物と混和する、請求項1に記載の方法。
  16. 嚢混濁を予防しながら眼手術を行なう方法であって、
    (i)眼の前房を第1粘弾性剤で満たすステップと、
    (ii)欠陥水晶体を水晶体嚢から外科的に除去するステップと、
    (iii)一つ以上の活性剤が均一に分布している第2粘弾性剤を水晶体嚢内に導入するステップ(この際、均一な分布は(a)乾燥した形態の粘弾性化合物を活性剤の溶液と混合すること、(b)粒子凝集技法を使って均一な混合物を形成させた後、その均一混合物を溶液状態にすること、(c)乾燥した形態の粘弾性化合物に活性剤を噴霧コーティングした後、その被覆粘弾性化合物を溶液状態にすること、(d)流動床ペレット化を行なった後、そのペレットを溶液状態にすること、(e)乾燥粘弾性化合物を活性剤とコンテナブレンドして均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(f)流動層顆粒化を使って均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(g)流動床コーティングを使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(h)乾燥粘弾性化合物および活性剤を球状化して均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(i)ドラムコーティングを使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(j)篩技術を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(k)湿式顆粒化を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、(n)半連続顆粒化を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、および/または(m)流動層乾燥を使って乾燥粘弾性化合物および活性剤の均一な混合物を形成させた後、その混合物を溶液状態にすること、からなる群より選択される方法によって達成される)と、
    (iv)残留上皮細胞を効果的に殺すか不活化するのに十分な時間、水晶体嚢の内壁を前記第2粘弾性剤と接触させるステップと、
    (v)第2粘弾性剤を除去するステップ
    とを含む方法。
  17. 第2粘弾性剤の除去後にすすぎステップをさらに含む、請求項16に記載の方法。
  18. すすぎステップが平衡塩類溶液による洗浄を使用する、請求項16に記載の方法。
  19. 請求項16のステップを含み、さらに
    (a)嚢充填材料の流体連通を許すことができる密封栓を空の水晶体嚢に与えるステップと、
    (b)水晶体嚢をレンズ形成材料で満たすステップと、
    (c)栓で嚢を密封するステップと、
    (d)第1粘弾性材料を除去するステップ
    とを含む、水晶体置換眼手術を行なう方法。
  20. レンズ形成材料に調節性レンズインプラントを形成させる、請求項19に記載の方法。
  21. 治療活性剤を含む粘弾性調製物(前記調製物は前記粘弾性材料中に均一に分布した活性剤を持つ)で身体部位を局所的に処置する方法であって、
    (i)乾燥した形態の粘弾性化合物を活性剤の水性溶液と混合して均一な調製物にするステップと、
    (ii)その均一な調製物を、活性剤がその活性を発揮するのに十分な時間、身体部位に適用するステップと、
    場合により(iii)身体部位から調製物を除去するステップ
    とを含む方法。
  22. 前記粘弾性剤が、コンドロイチン硫酸、ポリアクリルアミド、コラーゲン、合成ポリマー修飾糖質、ヒアルロン酸、前記いずれかの塩またはエステル、およびそれらの混合物からなる群より選択される、請求項21に記載の方法。
  23. 乾燥粘弾性化合物が、約10〜約15%(w/w)の水を含むヒアルロン酸ナトリウムを含む、請求項21に記載の方法。
  24. 均一な調製物が注入によって眼の水晶体嚢に導入される、請求項21に記載の方法。
  25. 調製物が身体部位と接触している時間が5分未満である、請求項21に記載の方法。
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