JP2008518974A - Nkt細胞を抑制するための方法 - Google Patents

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Abstract

NKT細胞抗原受容体およびそれに対応する抗原提示分子と相互作用するが、NKT細胞の免疫機能を抑制する分子が患者に投与される。特に対象となっている病態としては、全身性エリテマトーデス(SLE)、癌、アテローム硬化症、およびアレルギー性疾患が挙げられる。本発明のいくつかの実施形態において、この抑制剤はアネルギー性糖脂質、例えば、β−ガラクトシドセラミドである。このような糖脂質の製薬処方物が提供され、望ましくないNKT細胞活性化を含む疾患の処置に使用される。

Description

本発明は、National Institute of Healthによって与えられた助成金番号NIH−AI−40063による政府支援の下で行われた。
NKT細胞はTリンパ球の独自の亜集団を構成しており、ヒト種とマウス種の双方において保存性が高い。NKT細胞は、C型レクチンNKRP−1AなどのいくつかのNK特異的表面マーカーを発現し、このため古典的NK細胞といくつかの性質を共有している。NKT細胞はまた、ヒトでは、可変Vβ11鎖と優先的に対となる不変Vα24JαQ再配列からなる半不変T細胞受容体を発現する。マウスでは、NKT細胞は、可変Vβ8、Vβ7、またはVβ2と対になった不変Vα14Jα281再配列を発現する。補助受容体発現の点で、不変NKT細胞は、リンパ球の正の単独CD4+CD4または負の二重CD4−CD8−TCRα/βサブセットに属する。
NKT細胞の天然リガンドはまだ同定されていないが、これらの細胞は、それらのTCRが、CD1dによって提示されたマウス海綿体由来のグリコシルセラミドを認識した時に活性化される。このクラスのα−グリコシル化セラミドは、哺乳動物では検出されないが、それらは、天然のCD1d−リガンドと重要な構造的特徴を共有し得、NKT細胞が疎水性(脂質)および親水性部分を含有している抗原を認識することを示唆している。
NKT細胞の生物学的役割は十分には明らかになっていない。NKT細胞は、それらのT細胞受容体を介した活性化に応答して、インターフェロン−γ(IFN−γ)とインターロイキン−4の双方を大量に分泌することが示されている(例えば、非特許文献1;および非特許文献2を参照)。活性化が反復された後、NKT細胞は、主にIL−4を産生する分極細胞になる。
NKT細胞は、一定の自己免疫疾患への感受性の制御における免疫調節機能を受け持っていることが示唆されている。例えば、いくつかの疾患モデルにおいて、疾患に罹りやすいレシピエントへのNKT細胞の移植が、自己免疫疾患の発現を防いでおり、IL−4産生するよう従来のT細胞を分極化することによるNKT細胞の活性化が自己免疫疾患の免疫調節のための治療的介入を提供し得ることが示唆されている(非特許文献3)。また、NKT細胞およびIL−13(恐らくNKT細胞により産生された)が、細胞障害性Tリンパ球による腫瘍免疫監視をダウンレギュレートできるとの報告がある(非特許文献4)。
しかし、NKT細胞の活性化は、Th1タイプの免疫応答、および成体NZB/VVマウスにおける狼蒼の発現に寄与する自己抗体の分泌を増強するとの報告もある(非特許文献5)。
ヒトの臨床的条件におけるNKT細胞の役割は非常に興味深い。NKT細胞系に関しては、種間での保存レベルが高い。α−ガラクトシルセラミドは、マウスとヒト双方のNKT細胞を刺激することができ、マウスとヒト双方のCD1d分子は、いずれの種のNKT細胞に対しても、α−GalCerを提示でき、ヒトの臨床試験に対する動物試験との関連性を示している。本発明により、NKT細胞応答の操作法が提供される。
Hongら(1999)Imunol.Rev.169:131頁 Singhら(1999)J Immunol 163:2373頁 Sharifら(2002)J Mol.Med.80:290−300頁 Terabeら(2000)Nat Immunol.1(6):515−20頁 Zengら(2003)J Clin Invest 112:1211頁
(発明の要旨)
NKT細胞の機能を抑制する(「アネルギーする」)ための方法および組成物を提供し、それによって、合成または天然アゴニストによるNKT細胞活性化を抑制する。NKT細胞の免疫機能が抑制されるような、NKT細胞抗原受容体およびその提示分子、例えばCD1と相互作用する分子が患者に投与され、NKT細胞活性化を抑制するように作用する。特に対象となっている病態としては、全身性エリテマトーデス(SLE)、および喘息などのアレルギー性疾患の処置が挙げられる。本発明のいくつかの実施形態において、該抑制剤は、NKT細胞抗原受容体をダウンレギュレートするアネルギー糖脂質である。このような糖脂質は、糖部分と脂質部分の間のβ結合、例えば、β−ガラクトシルセラミドを含んでなる。このような糖脂質の製薬処方物が提供され、望ましくないNKT細胞活性化を含む疾患の処置に使用される。
(発明の詳細な説明)
特にアレルギー性疾患またはSLEの処置において、NKT細胞の免疫機能を抑制するための方法および組成物が提供される。NKT細胞抗原受容体およびその提示分子、例えばCD1と特異的に相互作用し、NKT細胞の免疫機能を抑制する分子が患者に投与され、アゴニストに対するNKT細胞活性化応答を抑制するように作用する。本発明のいくつかの実施形態において、該阻止剤は、NKT細胞抗原受容体をダウンレギュレートするアネルギー糖脂質である。このような糖脂質は、糖部分と脂質部分の間のβ結合、例えば、β−ガラクトシルセラミドを含んでなる。
用語の「処置」または「処置すること」は、限定はしないが、ヒトおよび動物モデルにおけるアレルギー疾患、例えば、喘息など、哺乳動物における疾患の任意の処置を言う。治療としては、疾患の誘導前に予防用の組成物を投与することにより、疾患の臨床症状を発現させない疾患予防;誘導事象後だが疾患の臨床的発現または再発現の前に予防用組成物を投与することにより、疾患の臨床症状を発現させない疾患抑制;臨床症状の最初の発現後に予防用組成物を投与することにより、臨床症状の発現を制止する疾患阻止;および/または臨床症状の最初の発現後に予防用組成物を投与することにより、臨床症状の退行を生じさせる疾患軽減が挙げられる。
当然のことながら、ヒトの医療では、最終的な誘導事象または事象類が不明であったり、潜在的であったり、または事象または事象類が発生して相当後になるまで患者の確認がされなかったりすることがあり得るため、「予防」と「抑制」の間を必ずしも区別することができない。したがって、用語の「予防」を、「治療」と区別して用い、本明細書で定義された「防ぐこと」と「抑制すること」の双方を包含することが一般的である。本明細書に用いられる「処置」は、「予防」を含むことを意味する。
用語の「有効量」は、治療されている疾患状態に処置を提供する上で十分な投与量を意味する。これは、患者、疾患および施されている処置に依って変わる。NKT細胞抑制剤は、疾患の処置に用いられ;また、例えば、プレドニゾンまたはヒドロコルチゾンのより低用量の使用を促進するために、ステロイド節約型薬剤として、同時処方に使用できる。
疾患処置のためのインビボ活性は、ヒトの状況を模して、対照および処置群において、動物モデル、例えば、動物の誘導喘息モデル;または遺伝性狼蒼様疾患に罹っている同系マウスの数種の株の1つにおいて、抑制剤を試験し、ANA産生、病原性抗ds DNA抗体、免疫複合体糸球体腎炎、リンパ節炎およびB細胞およびT細胞の異常機能の発現を観察することによって実証することができる。ヒトの臨床有効性は、当業者に公知の方法論を用いて、臨床試験において実証することができる。
(定義)
当然のことながら、本発明は、特定の方法論、プロトコル、細胞系、動物種または動物属、構築体、および記載された試薬に限定されず、変わり得る。やはり当然のことではあるが、本明細書に用いられる用語は、特定の実施形態を記述するためだけのものであり、本発明の範囲を限定する意図はなく、それは、添付の請求項によってのみ限定される。
本明細書に用いられる単数形の「ある」、「ならびに」、および「該」は、文脈により明らかに示されない限りは、複数系指示物を含む。したがって、例えば、「ある構築体」は、このような構築体の複数を含み、「該細胞」という言及は、1つ以上の細胞および当業者に公知のその等価物の言及を含む。本明細書に用いられる全ての専門用語および科学用語は、別に明らかに示されない限り、本発明が属する通常の当業者に一般的に認識されているものと同じ意味を有する。
アレルギーは、IgEベースの感受性の増加傾向であり、例えば、昆虫毒液、粉塵ダニ、花粉、カビ、動物のふけ、食物抗原、またはラテックスなどの免疫原に対する特異的IgE抗体産生が生じる。アレルギー応答は、抗原特異的であり、例えば、IL−4、IL−5、IL−10、IL−13などのTh2タイプのサイトカインの産生を特徴とする。特定のアレルゲンに対する感作は、抗原への曝露後に、遺伝的素因のある人に起こり、タバコの煙およびウィルス感染は感作過程を補助し得る。
この群には、軽い鼻炎から生命を脅かす喘息にわたる臨床疾患を発現させる喘息関連アレルギーに罹っているものが含まれる。感作後、アレルゲンに対する継続的曝露は、喘息罹患率の顕著な増加を導く。一旦感作が生じると、アレルゲンへの再曝露は、喘息悪化の危険因子である。アレルギー性喘息の有効な管理は、典型的に、薬理学的療法およびアレルゲン回避を必要とする。アレルギーに関連した喘息の具体的な生理学的作用としては、気道の炎症、好酸球増加症および粘液産生、ならびにIL−4および抗原特異的IgEの産生が挙げられる。
造血前駆体細胞の誘導体である肥満細胞は、存在している末梢組織内で分化/成熟の最終段階を受け、それらが高親和性でIgEのFc部分に結合することを可能にする細胞表面受容体(FcRI)を発現する。このようなIgE感作肥満細胞は、それらのFcRI結合IgEによって認識される特異的抗原に遭遇すると、細胞の細胞質顆粒に貯蔵される前形成伝達物質、例えば、ヒスタミン、ヘパリン、および中性プロテアーゼ、新たに合成された脂質生成物、例えば、プロスタグランジンD2およびロイコトリエンC4、および多様なサイトカイン類などの広範囲の一団の生物活性伝達物質を分泌する。肥満細胞に誘導される可能性のあるこれらの伝達物質の多くは、可逆的気道閉塞、気管支過敏、および/または気道炎症を促進し得る。
しかし、喘息に罹っている患者の気道における慢性炎症浸潤物中に双方とも十分に表されている好酸球とTh2リンパ球などのさらなる細胞型もまた、サイトカイン類およびこの疾患の特徴の多くに寄与し得る他の伝達物質を産生することができる。かつては、組織の肥満細胞および好塩基球に限定されていると考えられていたFcRIもまた、単球、循環樹枝状細胞、ランゲルハンス細胞および好酸球の表面に発現し、したがって、これらの細胞もまた、種々のIgE依存炎症応答におけるさらなる伝達物質源としての可能性があることを示唆している(レビューとしては、Galli(1997)J.E.M. 186:343−347頁を参照。その開示およびそこに引用された参考文献は、参照として本明細書に組み込まれている)。
アレルゲンは、罹病しやすい個体において、Th2タイプのT細胞応答およびIgEのB細胞応答を引き起こす免疫原性化合物である。具体的なアレルゲンは、例えば、多糖類、脂肪酸部分、タンパク質などの任意のタイプの化学的化合物であり得る。アレルゲンとしては、果実(メロン、イチゴ、パイナップルおよび他の熱帯果実)、落花生、落花生油、他のナッツ類、乳タンパク質、卵白、貝、トマトなどの食物に見られる抗原;草の花粉、動物のふけ、イエダニの糞などの空中抗原;ペニシリンおよび関連抗生物質、サルファ剤、バルビツレート、抗痙攣薬、インスリン処方物(特に動物源のインスリン)、局所麻酔薬(例えばノボカイン)、およびヨード(X線造影色素の多くに見られる)などの薬物抗原;昆虫毒液および蚊(ハマダラカ属種、ヤブカ属種、Culiseta属種、イエカ属種)、ハエ(サンチョウバエ属種、サシバエ属種)特に、ブユ、アブおよび咬むミジ、ダニ(カクマダニ属種、カズキダニ属種、オトビウス属種)、ノミ(例えば、ネズミノミ属、ヒトノミ属およびイヌノミ属ネコノミ)を含む双翅目などの吸血節足動物によって引き起こされたアレルギー性皮膚炎の原因物質;およびラテックスが挙げられる。
アナフィラキシーアレルゲンは、過敏症の個体にアナフィラキシー反応の危険性を与える抗原である。アナフィラキシーは、個体が抗原に感作した後に生じる急性の全身性のアレルギー反応である。アナフィラキシーは、筋肉収縮、気道の狭窄、および血管の拡張を引き起こすIgE抗体の高レベルの産生およびヒスタミンの放出に関連している。アナフィラキシー反応の症状としては、蕁麻疹、全身の痒み、鼻腔鬱血、喘鳴、呼吸困難、咳、チアノーゼ、眩暈、めまい感、混乱、言語蹉跌、速脈、動悸、悪心および嘔吐、腹痛または痙攣、皮膚の発赤または炎症、鼻腔の腫れ、肋間収縮などが挙げられる。
本明細書に定義された喘息は、複数の遺伝的因子および環境因子間の相互作用の結果として生じ得る間欠的および可逆的な気道閉塞、気道過敏および気道炎症という3つの基本的な特徴により典型的に特性化される症候群である。喘息は、気道壁における好酸球、肥満細胞、好塩基球、およびCD25 Tリンパ球などの細胞の存在を特徴とする。種々の伝達性および生物学的エフェクター性を有するサイトカインの活性により、これらの細胞間には密接な相互作用が存在する。ケモカインは炎症部位に細胞を引き寄せ、サイトカインはそれらを活性化する結果、粘膜に炎症および損傷が生じる。この過程が慢性になると、基底膜の肥厚化、および線維増多などの二次的変化が生じる。この疾患は、種々の刺激に対する気道過敏性の増加、および気道炎症を特徴とする。喘息と診断された患者は一般に、喘鳴、喘息発作、およびメタコリン誘発に対する陽性応答、すなわち、約4mg/ml未満のメタコリン誘発でのPC20など、経時的に、複数の徴候を有する。診断の指針は、例えば、喘息の診断および管理に関する国家喘息教育プログラム専門家委員会指針、National Institutes of Health、1991年、第91−3042号に見ることができる。
SLE。全身性エリテマトーデス(SLE)は、ポリクローナルB細胞の活性化を特徴とする自己免疫疾患であり、種々の抗タンパク質抗体および非タンパク質抗体を生じる(この疾患のレビューに関しては、Kotzinら(1996)Cell 85:303−306頁を参照)。複数の臓器系に蓄積する免疫複合体からのこれらの自己抗体が組織損傷を引き起こす。SLEは、増悪と寛解を特徴とする種々の疾病経過を有する研究上難しい疾患である。例えば、主に、実際上、皮膚発疹および関節痛を示し、自然な寛解を示してほとんど医療を必要としない患者もあり得る。範囲内の他方の極端には、高用量のステロイドおよびシクロホスファミドなどの細胞毒性薬物による療法を必要とする重篤で進行性の腎臓への関与(糸球体腎炎)を示す患者が含まれる。
SLEの発現には、複数の因子が寄与し得る。組織適合性抗原HLA−DR2およびHLA−DR3などのいくつかの遺伝子座が罹病性に寄与し得る。一卵性双生児の一致率が、25%から60%の間と中程度であることから、この遺伝的素因の多遺伝子性ならびに環境因子の寄与が示唆される。
自己抗体産生の起源に関しては、多くの原因が示唆されている。抗dsDNA抗体分泌に関するT細胞援助の提案された機構としては、ヒストンなどのDNA結合タンパク質抗原のT細胞認識、およびクラスII MHCの文脈においては、抗DNA抗体由来ペプチドの認識が挙げられる。抗体のクラスもまた因子としての役割を演じ得る。NZB/NZWマウスの遺伝性狼蒼においては、カチオン性IgG2a抗二本鎖(ds)DNA抗体が病原である。これらの動物において、IgMからIgGへの自己抗体分泌の移行は、約6ヵ月齢で生じ、T細胞は、IgG産生の調節において重要な役割を演じ得る。
疾患の症状発現は、免疫複合体の蓄積、白血球血栓症、または血栓症による再発性血管損傷から生じる。また、細胞障害性抗体は自己免疫溶血性貧血および血小板減少症を媒介でき、一方、特定の細胞抗原に対する抗体は、細胞機能を攪乱させ得る。後者の一例は、抗ニューロン抗体と神経精神医学的SLEとの関連である。
NKT細胞はリンパ球のサブ集団の1つを構成し、胸腺、脾臓、肝臓および骨髄に多く、肺にも存在する。それらは、胸腺中、CD4CD+始原細胞から発達し、血液中で循環し、特有な細胞質顆粒を有し、前もって免疫または活性化する必要なく、インビトロで一定のリンパ球腫瘍細胞系を死滅させる能力によって機能的に同定できる。NKT細胞の死滅させる機構は、適応性免疫応答において作出された細胞T細胞によって用いられるものと同じである。すなわち、結合した標的細胞の表面に細胞障害性顆粒が放出され、それらが含有するエフェクタータンパク質が細胞膜を貫通し、プログラム化された細胞死を誘導する。
NKT細胞は、ナチュラルキラー細胞(NK1.1およびCD161など)と通常のT細胞(TCR類など)の双方に特徴的な表面マーカーを発現する。いくつかのNKT細胞は、マウスにおいて、非多型主要組織適合性複合体(MHC)クラス1様タンパク質CD1dを認識し、不変TCRを発現する。
NKT細胞抗原受容体。抗原NKT細胞に対する受容体は、2本のタンパク質鎖、T細胞受容体αおよびT細胞受容体βからなるα:βT細胞受容体である。通常のT細胞上の受容体のように、NKT細胞受容体は抗原をそのネイティブな状態では認識しないと考えられる。通常のT細胞は、MHC分子に結合したペプチド抗原の複合体リガンドを認識する。NKT細胞抗原受容体に対する提示分子は、CD1dであると考えられるが、これはペプチド断片ではなく、糖脂質と結合していることが多い。他のMHCクラス1分子と類似して、結合抗原は、CD1dの2つのαらせんセグメントの間に挟まれていると考えられる。T細胞受容体は、この複合体リガンドと相互作用し、CD1dと抗原の双方に接触する。
T細胞受容体のアミノ酸配列は、双方の鎖が免疫グロブリンVドメインに相同なアミノ末端可変(V)領域、免疫グロブリンCドメインに相同な不変(C)領域、および鎖内ジスルフィド結合を形成するシステイン残基を含有する短いヒンジ領域を有することを示している。各鎖は、疎水性の膜貫通ドメインによって脂質二重層にわたっており、短い細胞質尾部で終わっている。
TCRα座は、VおよびJ遺伝子セグメント(VαおよびJα)を含有する。TCRβ座は、VβおよびJβ遺伝子セグメントに加えてD遺伝子セグメントを含有する。DおよびJ遺伝子セグメントが寄与する、T細胞受容体α鎖およびβ鎖の第3の高頻度可変ループ(CDR3s)は、T細胞受容体の抗原結合部位の中心を形成し;その部位の周辺は、生殖細胞系VαおよびVβ遺伝子セグメント内にコード化されているCDR1ループおよびCDR2ループの等価物からなっている。
ヒトでは、NKT細胞のT細胞受容体は、可変Vβ11鎖と優先的に対になった不変Vα24JαQ再配列からなる。マウスでは、NKT細胞は可変Vβ8、Vβ7、またはVβ2と対になった不変Vα14Jα281再配列を発現する。
CD1:CD1は、β2ミクログロブリン(β2m)と非共有結合していることを見出し得る、非多型、クラス1MHC様、非MHCコード分子である。ヒトでは、CD1の5つのイソ体が同定されており(CD1a、b、c、dおよびe)、ヒトB細胞は、CD1cとCD1dを発現することが知られている。マウスでは、CD1dイソ体のみが同定されている。CD1分子は、糖脂質および疎水性ペプチドに対する抗原提示分子であることが証明されている。本発明のいくつかの実施形態において、CD1イソ体はNKT細胞抗原受容体と相互作用するCD1dである。
ヒトおよびマウスのCD1イソ体は、クローン化され、それらの配列について特性化されている。ヒトCD1aの配列は、Genbank、登録番号M28825で見ることができる。CD1bの配列は、タンパク質配列データベース、公開64.00、2000年3月31日のPIR1節、登録番号B39957;B45801;および179470に見ることができる(Martinら(1987)Proc Natl Acad Sci U S A 84(24):9189−93頁)。CD1cの配列は、PIR1、登録番号C45801;C39957;および179472に見ることができる(AruffoおよびSeed(1989)J.Immunol.143:1723−1730頁)。ヒトCD1dは、Genbank、登録番号J04142に見ることができる(Balkら(1989)Proc Natl Acad Sci U S A 86(1)、252−256頁)。ヒトCD1e配列は、Genbank、登録番号X14975、X15110に見ることができる(Calabiら(1989)Eur.J.Immunol.19(2)、285−292頁)。
本発明において、アネルギー剤を治療中の患者の抗原提示細胞上に存在しているCD1タンパク質に結合させる。すなわち、ヒトの療法では、アネルギー剤はヒトCD1および類似物に結合する。CD1は多型性が高くないため、患者は一般に、蒸気の野生型タンパク質を発現するが、患者が該タンパク質の変異体を発現する例外もあり得る。
薬剤はヒトCD1イソ体の一種または複数種、特に抗原提示細胞上に発現したイソ体、例えばCD1dと特異的に結合できる。替わりの一実施形態において、患者に存在する全イソ体と一般に結合させるために、全てのCD1イソ体上の共通エピトープを認識する交差反応性のアネルギー剤;またはイソ体特異的薬剤のカクテルが用いられる。
NKT細胞抑制剤は、それらの抗原受容体を介して、例えば、CD1の細胞外ドメインに対する、またはT細胞抗原受容体に対する競合的または非競合的結合によってNKT細胞の活性化を妨げるか、または活性化抗原の提示を阻止する分子である。通常、抑制剤の結合親和性は、少なくとも約100μMである。抑制剤は、ペプチド、単独で、またはペプチドと組み合わせた脂質、例えば、糖脂質、リン脂質など;小型有機分子、ペプチド模倣物、可溶性T細胞受容体;などであり得る。糖脂質は好ましい阻止剤である。
本発明の一実施形態において、NKT細胞抑制剤はアネルギー糖脂質である。対象となっている糖脂質は、以下の一般式を有する:
G−L
式中、Lは脂質であり、Gは糖であり、ヘキソースまたはペントースであり得、また、モノ−、ジ−、トリ−、オリゴ、もしくは多糖、またはそれらの誘導体であり得る。対象となっている糖としては、アロース、アルトロース、グルコース、マンノース、グロース、イドース、ガラクトース、タロース、フルクトース、マルトース、ラクトース、およびスクロースが挙げられる。糖と脂質との間の結合は、通常は1位、2位、3位または4位のいずれかにおけるO原子、さらに通常は1位におけるO原子におけるものであり得る。該結合は、αまたはベータの立体配置であり得、いくつかの特定の実施形態において、該結合はベータの立体配置である。対象となっている脂質としては、アシル鎖およびスフィンゴシンを有するセラミドが挙げられる。
例えば、NKT細胞抑制剤は、以下の構造を有し得る:
Figure 2008518974
式中、Lは脂質であり、RはH、ペントース、糖、ヘキソース糖、オリゴ糖もしくは多糖;またはC1からC6の低級アルキルなどのアルキル基、アリール基またはアルケニル基よりなる群から選択され、該アルキルは、任意に置換されており、該置換基としては、限定はしないが、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基、アラルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはシクロアルキルアルケニル基を挙げることができ;かつ1つまたは複数のN、SまたはOのヘテロ原子を含有し得る。O原子の各々は、αまたはβの配位であり得、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノースなどであり得る。
本発明の一実施形態において、Gは以下の構造を有する:
Figure 2008518974
式中、Gはガラクトースであり、Lに対する結合(示されている)はαまたはβ立体配置において1位である。
多数の脂質はLとして、C8からC30の脂肪酸、長鎖二級アルコール、長鎖アミノアルコール、長鎖ジまたはトリヒドロキシ塩基などを使用する。例えば、グリコシル部分(1つまたはいくつかのユニット)は、脂肪アルコールまたはヒドロキシ脂肪アルコールの1つのヒドロキシル基に、または脂肪酸のカルボニル基に結合できる。好適な脂質の例としては、セラミド、スフィンゴミエリン、セレブロシドなどが挙げられ、スフィンゴシン、ジヒドロスフィンゴシン、C20−ジヒドロスフィンゴシン、スフィンガジエニンなどが含まれる。
分枝鎖スフィンゴイド塩基は、いくつかの海洋無脊椎動物で記載されている。このように、分枝状C19アルキル鎖および3つの二重結合を有する塩基、2−アミノ−9−メチル−4,8,10−オクタデカトリエン−1,2−ジオールは、ヒトデのグルコシルセラミドに(Irie Aら、J Biochem 1990年、107,578頁)、またイカ神経のスフィンゴミエリンに(Ohashiら、J Lipid Res 2000年、41、1118頁)存在することが示されている。2つの二重結合を有する分枝状塩基がイソギンチャクのセレブロシドに(Karlssonら、Biochem Biophys Acta 1979年、574、79頁)、また菌類の菌糸に(Kawaiら、J Lipid Res 1985年、26、338頁)に見出されている。
セラミドは、長鎖ジまたはトリヒドロキシ塩基を有する脂肪酸のアミドであり、動物では、スフィンゴシン、植物ではフィトスフィンゴシンが最も一般的である。セラミドのアシル基は、一般に長鎖飽和またはモノ不飽和脂肪酸である。動物セラミドに最もよく見られる脂肪酸は、18:0、24:0および24:1(n−9)であり、長鎖ヒドロキシ脂肪酸もまた見られる。
一実施形態において、NKT細胞抑制剤は、以下の構造を有する:
Figure 2008518974
式中、RとRは同一であっても異なっていてもよく、約8から30の炭素のアルキルまたはアルケニルから独立して選択され、線状でも分枝状でもよく、通常は線状で、通常は0、1つ、2つまたは3つ以下の不飽和結合であり、該鎖は、任意に、置換されているか、リン酸化されているかまたは硫酸化されており;またはエステルなどのそれらの誘導体であり;
各Rは、同一であっても異なっていてもよく、H、OH、低級アルキルアリールのエーテルまたはアルケニル基よりなる群から独立して選択され、該アルキルは任意に置換されており、該置換基としては、限定はしないが、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基、アラルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはシクロアルキルアルケニル基を挙げることができ;かつ1つまたは複数のN、SまたはOのヘテロ原子、O結合ペントース糖、O結合ヘキソース糖、O結合オリゴ糖もしくは多糖;またはC1からC6の低級アルキルなどのアルキル基、アリール基またはアルケニル基を含有していてもよく、該アルキルは、任意に置換されており、該置換基としては、限定はしないが、アルキル基、アリール基、アルケニル基、アラルキル基、アラルケニル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基またはシクロアルキルアルケニル基を挙げることができ;かつ1つまたは複数のN、SまたはOのヘテロ原子を含有し得る。R原子の各々は、αまたはβの配位であり得、例えば、グルコース、ガラクトース、マンノースなどであり得る。
一実施形態において、NKT細胞抑制剤は、以下の構造を有する:
Figure 2008518974
式中、Rは:(i)水素;または(ii)−SO10で、式中、R10は:ハロ;ヒドロキシ;OR11;OR12;アミノ;NHR11;N(R11;NHR12;N(R12;アラルキルアミノ;または、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、ニトロ、OR11、OR12、アシルオキシ、アミノ、NHR11、N(R11、NHR12、N(R12、アラルキルアミノ、メルカプト、チオアルコキシ、S(O)R11、S(O)R12、SO11、SO12、NHSO11、NHSO12、サルフェート、ホスフェート、シアノ、カルボキシル、C(O)R11、C(O)R12、C(O)OR11、C(O)NH、C(O)NHR11、C(O)N(R11、0〜3のR13を含有するC〜C10シクロアルキル、0〜3のR13を含有するC〜C10ヘテロシクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルケニル、C〜C10ヘテロシクロアルケニル、0〜3のR14を含有するC〜C20アリール、または0〜3のR14を含有するヘテロアリールによって任意に置換されているC〜C12アルキル;または
1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、オキソ、OR11、OR12、アシルオキシ、ニトロ、アミノ、NHR11、N(R11、NHR12、N(R12、アラルキルアミノ、メルカプト、チオアルコキシ、S(O)R11、S(O)R12、SO11、SO12、NHSO11、NHSO12、サルフェート、ホスフェート、シアノ、カルボキシル、C(O)R11、C(O)R12、C(O)OR11、C(O)NH、C(O)NHR11、C(O)N(R11、アルキル、ハロアルキル、0〜3のR13を含有するC〜C10シクロアルキル、0〜3のR13を含有するC〜C10ヘテロシクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルケニル、C〜C10ヘテロシクロアルケニル、0〜3のR14を含有するC〜C20アリールヘテロアリール、または0〜3のR14を含有するC〜C20ヘテロアリールによって任意に置換されているC〜C10シクロアルキル、C〜C10ヘテロシクリル、C〜C10シクロアルケニル、またはC〜C10ヘテロシクロアルケニル;または
1つまたは複数のハロ、ヒドロキシ、OR11、OR12、アシルオキシ、ニトロ、アミノ、NHR11、N(R11、NHR12、N(R12、アラルキルアミノ、メルカプト、チオアルコキシ、S(O)R11、S(O)R12、SO11、SO12、NHSO11、NHSO12、サルフェート、ホスフェート、シアノ、カルボキシル、C(O)R11、C(O)R12、C(O)OR11、C(O)NH、C(O)NHR11、C(O)N(R11、アルキル、ハロアルキル、0〜3のR13を含有するC〜C10シクロアルキル、0〜3のR13を含有するC〜C10ヘテロシクリル、C〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、C〜C10シクロアルケニル、C〜C10ヘテロシクロアルケニル、0〜3のR14を含有するC〜C20アリール、または0〜3のR14を含有するC〜C20ヘテロアリールによって任意に置換されているC〜Cアルケニル、C〜Cアルキニル、アリール、またはヘテロアリール;または
(iii)R10が上記に定義されている−C(O)R10;または(iv)R10が上記に定義されている−C(R10(R15);R15は水素、R10であるか、またはR15とRは一緒になって、それらが結合している炭素原子と窒素原子との間に二重結合を形成している;または(v)RとRは一緒になって、R10によって任意に置換されている3〜10の環原子のヘテロシクリルを形成し;Rは、水素であるか、またはRとR15は一緒になって、それらが結合している炭素原子と窒素原子との間に二重結合を形成しているか、またはRとRは一緒になって、R10によって任意に置換されている3〜10の環原子のヘテロシクリルを形成し;
、R、R、R、およびRは、各々独立して、水素、C〜Cアルキル、C〜C12アラルキル、またはC〜Cアシルであり;Rは−(CHCH3であり;Rは線状または分枝状C〜C100アルキルであり;R11は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、またはホスフェートによって任意に置換されているC〜C20アルキルであり;R12は、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、またはホスフェートによって任意に置換されているアリールであり;各R13は独立して、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、オキソ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、またはホスフェートであり;各R14は独立して、ハロ、ハロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、ニトロ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、サルフェート、またはホスフェートであり;Xは1〜100である。
上記の式について言うと、上記の化合物のサブセットは、Xが24であり、R9がn−テトラデシルであるものである。
他の好適な置換基は、参照として本明細書に組み込まれている国際公開PCT/US2003/008530号に記載されている。PCT/US2003/008530号は、該化合物のα体に関するものであるが、本明細書においては、β体でも同じ種類の置換がなし得ることが意図されている。
スクリーニングアッセイ:候補薬剤を、NKT細胞活性化を抑制するそれらの能力に関してスクリーンできる。結合の親和性および特異性を決定するための、競合的および非競合的アッセイなどのアッセイは当業界に知られている。対象となっているアッセイとしては、ELISA、RIA、フローサイトメトリーなどが挙げられる。結合アッセイでは、固体基質にCD1を結合し、次いで結合したCD1に候補リガンド(薬剤)を加える。結合の親和性は、プラズモン共鳴分光法(バイオコアアッセイ)によって測定できる。あるいは、競合物質、例えば糖脂質などの存在下、候補の阻止剤を結合したCD1と組み合わせることができる。
結合アッセイはまた、候補薬剤がCD1に対する分子の結合を妨害するかどうか;またはNKT細胞受容体とCD1/糖脂質複合体との間の相互作用を妨害するかどうかを評価するために実施できる。候補薬剤がNKT細胞受容体(NKTCR)に結合できるかどうかを決定するためのアッセイには、CD1二量体または四量体が利用できる(Kronenbergら(2001)P.N.A.S.98:2950−2952頁を参照)。例えば、CD1四量体に候補薬剤を入れ;次いで生じた複合体をNKTCR、通常はNKT細胞に接触させ、結合レベルを、例えばフローサイトメトリーによって定量化できる。陽性対照として、CD1四量体/αガラクトシルセラミドの結合を定量化できるか;または競合的結合アッセイに用いることができる。いくつかの実施形態において、対象となっている薬剤をこれらの条件下で、NKTCRに結合させる。
他の実施形態において、対象となっている薬剤は、CD1およびTCRに結合するアゴニストを妨害する。このような阻止は、先ず陽性対照(αガルサーなどのアゴニスト)をCD1二量体または四量体に入れることによってアッセイでき、四量体は検出可能に標識できる。生じた試薬を用いてNKT細胞集団に結合させ、この結合を、例えばフローサイトメトリーにより定量化する。候補薬剤が結合を妨害することを示すために四量体を候補薬剤と共にプレインキュベートし、次いでアゴニストを入れ;生じた複合体を、NKT細胞に結合するその能力に関してアゴニスト複合体と比較する。いくつかの実施形態において、対象となっている薬剤は、アゴニストとCD1との結合間の相互作用を妨害する。
一般に、種々の濃度に対する種々の応答を得るために、種々の薬剤濃度と並行して複数のアッセイ混合物を操作する。典型的には、これらの濃度の1つは、陰性対照、すなわち、ゼロ濃度または検出レベル以下の濃度のものが用いられる。
対象となっているアッセイは、NKT細胞の免疫機能を抑制する薬剤に指向的である。対象となっているアッセイは、NKT細胞受容体および/またはCD1に対する結合アッセイに指向的であり得るか;またはNKT細胞活性化の評価に指向的な機能的アッセイ、および/またはNKT細胞活性化に関する動物モデルを利用できる。
抑制化合物のスクリーニングに使用できるインビトロ機能アッセイは、NKT細胞および抗原提示細胞を含むマウス脾臓細胞などの免疫細胞混合物においてNKT細胞を活性化するαガラクトシルセラミドの能力に基づいている。典型的には、αガラクトシルセラミドを細胞培養物に加えて24時間置き、細胞増殖および培養上澄み液中へのIL−4およびIFN−γの分泌によって活性化をアッセイする。
抑制化合物のスクリーニングは、該細胞混合物を候補抑制分子(アンタゴニスト)と共にプレインキュベートし、次いでαガラクトシルセラミド活性化分子(アゴニスト)を加え、細胞増殖をアッセイすることによって実施できる。サイトカイン分泌に関して、上澄み液を24時間後にアッセイする。抑制効力は、増殖およびサイトカイン分泌の減少によって決定する。あるいは、細胞培養物は精製NKT細胞および精製抗原提示細胞、特に樹状細胞を含み得る。
候補薬剤は、合成または天然化合物のライブラリーなどの多種多様な供給源から得られる。例えば、多種多様な有機化合物および生体分子のランダムおよび指向的合成のための多数の手段が入手できる。あるいは、細菌、真菌、植物および動物抽出物の形態における天然化合物のライブラリーが入手できるか、または容易に製造できる。また、天然または合成で製造されたライブラリーおよび化合物を、従来の化学的、物理的および生化学的手段によって容易に修飾できる。構造類縁体を製造するために、公知の薬理学的試剤を、アシル化、アルキル化、エステル化、アミド化などの指向的またはランダムな化学的修飾に供することができる。
喘息の処置には、NKT活性化を抑制、または阻止するための、CD1に特異的な抗体が興味深い。好適な抗体は、CD1タンパク質の全部または一部を含んでなるペプチドで宿主動物を免疫することによって得ることができる。好適な宿主動物としては、マウス、ラット、ヒツジ、ヤギ、ハムスター、ウサギなどが挙げられるタンパク質免疫原の出所は、マウス、ヒト、ラット、サルなどであり得る。宿主動物は一般に免疫原とは異なる種であり、例えば、ハムスターの免疫にはマウスCD1が用いられ、マウスの免疫にはヒトCD1が用いられるなど。このような高保存性領域から誘導されたペプチドは免疫原として、交差特異的抗体の作出に使用できる。該免疫原は、完全タンパク質、またはその断片および誘導体を含み得る。好ましい免疫原は、ヒトCD1の細胞外ドメインの全部または一部を含み、これらの残基は、天然CD1に見られるグリコシル化などの翻訳後修飾を含み得る。細胞外ドメインを含んでなる免疫原は、例えば、従来の組換え法を用いたクローン化遺伝子の発現、T細胞からの単離、高レベルのCD1を発現する選別細胞集団などの当業界に公知の種々の方法で作製される。モノクローナル抗体は従来の方法によって作製される。一般に、免疫した宿主動物の脾臓および/またはリンパ節はプラズマ細胞源を提供する。プラズマ細胞は骨髄腫細胞と融合してハイブリドーマ細胞を作製することによって不死化する。個々のハイブリドーマからの培養上澄み液を、標準的方法を用いてスクリーンし、所望の特異性を有する抗体を産生するものを同定する。ヒトタンパク質に対するモノクローナル抗体産生のための好適な動物としては、マウス、ラット、ハムスターなどが挙げられる。マウスタンパク質に対する抗体を増加させるための動物は、一般にハムスター、モルモット、ウサギなどである。該抗体は、不溶性支持体、タンパク質Aセファロースなどに結合させたCD1を用いて、従来の方法、例えば、アフィニティークロマトグラフィーにより、ハイブリドーマ細胞上澄み液または腹水から精製できる。インビボ使用、特にヒトへの注射では、阻止剤の抗原性を低下させることが望ましい。阻止剤に対するレシピアントの免疫応答は、療法が有効である時間を減少させる可能性がある。形質転換動物宿主におけるヒト抗体の産生、動物抗体の「ヒト化」への修飾、または抗体の「リサーフェース」、またはファージ表示スクリーニングにおけるヒト抗体断片の選択など、ヒト抗体またはヒト化抗体を提供するために探索できるいくつかの方法がある。ヒト抗体およびヒト化抗体のレビューは、Vaughanら(1998)Nat.Biotech.16:535頁に見ることができる。抗体をヒト化する方法は、当業界に知られている。対象となっている抗体は、CH1、CH2、CH3、ヒンジドメイン、および/またはフレームワークドメインを、対応するヒト配列に置換するために、組換えDNA法により操作できる(国際公開第92/02190号;Roguskaら(1994)P.N.A.S.91:969−973頁;Jonesら(1986)Nature 321:522−525頁;Padlan(1991)Mol.Immunol.28:489−498頁を参照)。
スクリーニングアッセイには、他の種々の試薬を含めることができる。これらには、最適なタンパク質−DNA結合を促進するための、および/または非特異的または背景相互作用を減少させるための、塩、中性タンパク質、例えばアルブミン、界面活性剤などの試薬が挙げられる。また、別に、プロテアーゼ阻害剤、ヌクレアーゼ阻害剤、抗微生物剤など、該アッセイの有効性を改善する試薬も使用できる。
対象となる機能アッセイは、インビトロまたはインビボ設定におけるNKT細胞の機能的活性化の評価を含む。活性化は、NKT細胞の増殖;サイトカイン、例えば、IFN−γおよび/またはIL−4の放出;標的細胞の死滅などにより測定できる。活性化に関する陽性対照としては、CD1発現抗原提示細胞により提供されたα−ガラクトシルセラミド;またはその無細胞類縁体、例えば、CD1四量体の使用をあげることができる。
NKT細胞は、種々のアフィニティー法、例えば、フローサイトメトリー、免疫磁気ビーズなどを用いて患者の末梢血液から単離できる。活性化アッセイは、例えば、ヒト細胞、齧歯類細胞などを用いて、NKT細胞クローンまたはNKT細胞ハイブリドーマにおいて実施できる。NKT細胞活性化をモニタリングするためのアッセイは、当業界に知られており、増殖アッセイ、およびELISAスポットアッセイを含めて、サイトカイン放出アッセイが挙げられる。
増殖アッセイでは、特定の抗原に応答したNKT細胞増殖のレベルが測定される。アッセイの一例では、マウス脾臓細胞、精製NKT細胞の混合物および樹状細胞などを調製し、洗浄し、次いで活性化剤、例えばα−ガラクトシルセラミドの存在下、培養する。該細胞は通常24時間から数日間培養する。糖脂質に誘導された増殖を、培養、例えば、培養の最後の18時間の間、H−チミジンの組み込みによるDNA合成のモニタリングによって評価する。
NKT細胞の細胞障害アッセイでは、死滅活性を有する細胞NKT細胞の数が測定される。NKT細胞は、標的細胞を死滅させるそれらの能力に関して試験される。アッセイの一例では、標的細胞はNa51CrOによって標識される。次いで標的細胞を、活性化された可能性のあるNKT細胞の懸濁液に加える。溶解細胞からのNa51CrOの放出を定量化することによって、細胞障害性が測定される。自然放出および合計放出に関する対照が、典型的にアッセイに含まれる。自然放出のパーセンテージに基づいて、特定の51Cr放出パーセントが算出できる。
活性化NKT細胞のサイトカインプロフィルを決定するために、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)および他の免疫特異的アッセイが使用でき、IL−4、γ−IFNなどのサイトカインの発現をモニターするために使用できる。捕捉抗体は、対象となっているサイトカインに特異的な任意の抗体であり得、上記のNKT細胞培養物の上澄み液が抗原供給源として便利に用いられる。ブロッキングおよび洗浄の後、標識された検出抗体を加え、存在するタンパク質の濃度を、結合している標識の関数として測定する。
(処方物)
NKT細胞抑制剤は、溶液において、または投与に好適な他の任意の薬理学的に好適な形態で提供できる。該薬剤は、このような物質の投与に慣例的な様式で、投与のために処方される。典型的な処方は、Remington’s Pharmaceutical Sciences、最新版、Mack Publishing Company、イーストン、ペンシルベニア州に提供されたものである。投与経路は、投与される化合物、患者の状態および処置されている疾患に基づいて選択される。化合物は疾患の重症度に依って種々の経路によって投与でき、例えば、緊急状況では静脈内投与が必要となり得、急性だが命にかかわらない状況では経口で治療でき、一方、慢性治療ではエアロゾルにより投与できる。
療法での使用、特に気道疾患においては、局所送達が好ましい。エアロゾルの吸入または吹送による送達では、全身的に吸収される濃度に比べて高濃度の薬物が送達される。あるいは、筋肉内、静脈内(IV)、皮下または腹腔内注射などの注射により該薬剤を投与でき、IVおよび局所注射が最も好ましい。しかし、該薬剤が全身循環に入ることを可能にする手段が利用できるならば、経口、経粘膜または経皮などの他の投与様式も使用でき、これらは、座剤、皮膚パッチ、または鼻腔内として適用できる。血流または局所的に肺への該薬剤の移行をもたらす任意の好適な処方物を適切に使用できる。
注射では、好適な処方物は、一般に、生理的食塩水、ハンクス液、または任意に安定化剤または他の微量成分を含む他の緩衝液を用いた水溶液または懸濁液を含んでなる。リポソーム処方物および他のミクロエマルジョンの形態も使用できる。また、該薬剤を凍結乾燥形態で供給し、投与のために再構成することもできる。経粘膜および軽皮投与は、一般に、粘膜バリアまたは皮膚バリアの通過を促進する胆汁、塩類、フシジン酸およびその類縁体、種々の界面活性剤などの薬剤を含む。また、経口投与も可能である(例えば、Miyamotoら(2001)Nature 413(6855):531−4頁)。
この処方物の性質は、ある程度、選択された薬剤の性質に依存する。好適な処方物は公知の方法を用いて調製され、処方の原理は当業者に十分に知られている。具体的な製薬組成物に含有される薬剤のパーセンテージもまた、処方物の性質に依り;そのパーセンテージは、約1重量%から約85重量%の広い範囲にわたって変わり得る。
薬剤は、吸入経路用の薬剤送達系によって患者に投与できる。吸入による投与に好適な形態で製化合物を剤化できる。該薬剤送達系は、その薬剤を気管支の粘膜内層へ局所投与することによる呼吸器療法に好適なものである。本発明は、容器から薬剤を放出する圧縮ガスの力に依るシステムを利用できる。この目的のために、エアロゾルまたは加圧パッケージが使用できる。
本明細書に用いられる用語の「エアロゾル」は、加圧下の噴射ガスによって治療適用部位へ運搬されるきわめて微細な液体または固体粒子を称する従来の意味で用いられる。本発明に製薬エアロゾルが用いられる場合、該エアロゾルは液体担体と噴射剤の混合物中に溶解、懸濁化、または乳濁化できる治療的に活性な化合物を含有する。該エアロゾルは、溶液、懸濁液、乳濁液、粉末、または半固体処方物の形態であり得る。本発明に用いられるエアロゾルは、患者の気道を介した微細な固体粒子または液体ミストとしての投与が意図されている。当業者に公知の種々のタイプの噴射剤を利用することができる。好適な噴射剤の例としては、限定はしないが、炭化水素または他の好適な気体が挙げられる。加圧エアロゾルの場合、用量単位は、計量された量を送達する値を提供することによって決定できる。
また、本発明は気体中、実質的に均一なサイズのきわめて微細な液体粒子を生成させる器具であるネブライザーによっても実施できる。該薬剤を含有する液体は小滴として分散されることが好ましい。微小滴は、ネブライザーの管出口を通って、空気の流れによって運搬できる。生じたミストは、患者の気道内へ進入する。
滑沢剤、担体、または噴射剤を有する、または有さない、該薬剤を含有する粉末組成物を、療法の必要な哺乳動物に投与できる。本発明のこの実施形態は、吸入によって粉末製薬組成物を投与するための従来の装置を用いて実施できる。例えば、該化合物および乳糖または澱粉などの好適な粉末基材の粉末混合物を、例えば、吸入器の助けで粉末が投与できるカプセルまたはカートリッジ、例えば、ゼラチンまたはブリスターパックにおける単位用量形態で提供できる。
該薬剤を含有する微粒子は、容器内に、すなわちドライパウダーとして維持できる。保存中、または処方の間、それらは任意の好適な製薬処方物、担体、増量剤などと混合でき、最終的な治療使用に意図された性質を有する製品を与えるために所望の任意の方法によって処理できる。特に、肺に送達できる処方物のための、例えば、計量用量またはドライパウダー吸入器を用いた粒子の処方は当業者に知られている。
「製薬的に許容できる賦形剤」が本明細書に使用でき、これは、一般に安全で、非毒性であり、生物学的にも他の面でも望ましくないということのない、製薬組成物の調製に有用な化合物を言い、製薬的使用に許容できる賦形剤が含まれる。本明細書および請求項に用いられる製薬的に許容できる賦形剤には、このような賦形剤の1つと1つ超の双方が含まれる。好適な賦形剤のいくつかの例としては、ラクトース、デキストロース、スクロース、ソルビトール、マンニトール、澱粉類、アラビアゴム、リン酸カルシウム、アルギン酸塩、トラガカントゴム、ゼラチン、ケイ酸カルシウム、微結晶セルロース、ポリビニルピロリドン、ホスファチジルコリン、セルロース、滅菌水、シロップ、およびメチルセルロースが挙げられる。
この処方物はさらに、タルク、ステアリン酸マグネシウム、および鉱油;湿潤剤;乳化剤および懸濁液化剤;およびメチル−およびプロピルヒドロキシ−ベンゾエートおよびベンジルアルコールなどの保存剤を含むことができる。
本発明の該活性剤を含有する処方物は、種々の賦形剤を用いて処方できる。製薬的に許容できる賦形剤は、揮発性であっても不揮発性であってもよい。揮発性賦形剤は加熱されると、同時に揮発、エアロゾル化され、抗ヒスタミン剤と共に吸入される。このような賦形剤のクラスは、当業界に知られており、限定はしないが、気体状、超臨界液、液体、および固体溶媒が挙げられる。以下は、これらのクラス内の担体例の一覧である:水、メントールなどのテルペン類;エタノール、プロピレングリコール、グリセロールなどのアルコールおよび他の類似アルコール;ジメチルホルムアミド;ジメチルアセトアミド;ワックス;超臨界二酸化炭素;ドライアイス;およびそれらの混合物。単に賦形剤の例として挙げられる界面活性剤は、親油性部分と親水性部分の双方を有する両親媒性分子であり、これら2つの特徴の間のバランスは変化する。該分子が親油性である場合、この物質の水中での低溶解性により、その有用性が制限され得る。しかし、親水性部分が圧倒的に優勢な場合は、この分子の表面活性の性質が最少になり得る。したがって、界面活性剤が有効であるためには、十分な溶解性と十分な表面活性との適切なバランスを取らなければならない。胆汁塩および胆汁塩誘導体(ウルソデオキシコレート、タウロコレート、グリココレート、およびタウロジヒドロフシデートのナトリウム塩)は全て、肺における吸収を効果的に増強させる。
リン脂質、グリコシド、オクチルグルコピラノシド、チオグルコピラノシドおよびマルトピラノシドなどのアルキルグリコシド、シクロデキストリンならびにこれらの誘導体は、鼻腔吸収を効果的に増強させ、肺においての同様に機能し得る。有用な可能性のある他の界面活性剤は、サリチル酸ナトリウム、5−メトキシサリチル酸ナトリウム、およびグリシルリジン酸、サポニングリコシドおよびアシルカルニチンなどの天然界面活性剤である。
単に例としてだが、リン脂質、トコフェロール、ステロール、脂肪酸、アルブミンなどの糖タンパク質、陰電荷脂質およびカチオン脂質を含む合成、半合成または天然の脂質などの脂質が本発明の処方物に使用できる。リン脂質に関しては、卵ホスファチジルイノシトール(EPI)、卵ホスファチジルセリン(EPS)、ホスファチジルエタノールアミン(EPE)、およびホスファチジン酸(EPA);大豆相当物、大豆ホスファチジルコリン(SPC);SPG、SPS、SPI、SPE、およびSPA;水素化卵および大豆相当物(例えば、HEPC、HSPC)などの脂質、グリセロールの2位および3位に、12から26の炭素原子の鎖を含有する脂肪酸のエステル結合、およびグリセロールの1位にコリン、グリセロール、イノシトール、セリン、エタノールアミンならびに対応するホスファチジン酸などの種々の頭部基からなる他のリン脂質が挙げられる。これらの脂肪酸の鎖は、飽和でも不飽和でもよく、該リン脂質は、種々の鎖長および種々の飽和度の脂肪酸からなり得る。特に、該処方物の組成物は、天然の肺表面活性物質の主な構成要素であるDPPCを含み得る。他の例としては、ジミリストイルホスファチジルコリン(DMPC)およびジミリストイルホスファチジルグリセロール(DMPG)ジパルミトイルホスファチジルコリン(DPPC)およびジパルミトイルホスファチジルウリセロール(DPPG)ジステアロイルホスファチジルコリン(DSPC)およびジステアロイルホスファチジルグリセロール(DSPG)、ジオレイルホスファチジル−エタノールアミン(DOPE)およびパルミトイルステアロイルホスファチジル−コリン(PSPC)およびパルミトイルステアロイルホスファチジルグリセロール(PSPG)のような混合リン脂質、およびモノオレオイル−ホスファチジル−エタノールアミン(MOPE)のような単独のアシル化リン脂質が挙げられる。ステロールとしては、コレステロール、コレステロールヘミスクシネートなどのコレステロールのエステル、硫酸水素コレステロールおよび硫酸コレステロールなどのコレステロールの塩、エルゴステロールヘミスクシネートなどのエルゴステロールのエステル、硫酸水素エルゴステロールおよび硫酸エルゴステロールなどのエルゴステロールんも塩、ラノステロール、ラノステロールヘミスクシネートなどのラノステロールのエステル、硫酸水素ラノステロールおよび硫酸ラノステロールなどのラノステロールの塩を挙げることができる。トコフェロールとしては、トコフェロール、トコフェロールヘミスクシネートなどのトコフェロールのエステル、硫酸水素トコフェロール、硫酸トコフェロールなどのトコフェロールの塩を挙げることができる。用語の「ステロール化合物」としては、ステロール類、トコフェロール類などが挙げられる。
使用されるカチオン性脂質としては、脂肪酸、リン脂質およびグリセリドのアンモニウム塩を挙げることができる。脂肪酸としては、飽和または不飽和の12から26の炭素原子の鎖長の脂肪酸が挙げられる。いくつかの具体的な例としては:ミリスチルアミン、パルミチルアミン、ラウリルアミンおよびステアリルアミン、ジラウロイルエチルホスホコリン(DLEP)、ジミリストイルエチルホスホコリン(DMEP)、ジパルミトイルエチルホスホコリン(DPEP)およびジステアロイルエチルホスホコリン(DSEP)、N−(2,3−ジ−(9−(Z)−オクタデセニルオキシ)−プロパ−1−イルN,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド(DOTMA)および1,2−ビス(オレオイルオキシ)−3−(トリメチルアンモニオ)プロパン(DOTAP)が挙げられる。使用できる陰電荷脂質としては、ホスファチジル−グリセロール類(PGs)、ホスファチジン酸類(PAs)、ホスファチジルイノシトール類(PIs)およびホスファチジルセリン類(PSs)が挙げられる。例としては、DMPG、DPPG、DSPG、DMPA、DPPA、DSPA、DMPI、DPPI、DSPI、DMPS、GPPSおよびDSPSが挙げられる。
イオン性増強剤(例えば、上記のアニオン性界面活性剤)では、対イオンの性質が重要であり得る。選択された特定の対イオンは、粉末の性質、溶解度、安定性、吸湿性、および増強剤または増強剤を含有する任意の処方物の局所/全身毒性に影響を与え得る。それはまた、それと組み合わせる活性剤の安定性および/または溶解度に影響を与え得る。一般に、ナトリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、およびセシウム、アンモニアならびに有機アミン類などの一価金属イオン。このような有機アミン類の例としては、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2−アミノ−2−メチルエチルアミン、ベタイン類、エチレンジアミン、N,N−ジベンジルエチレンテトラアミン、アルギニン、ヘキサメチレンテトラアミン、ヒスチジン、N−メチルピペリジン、リジン、ピペラジン、スペルミジン、スペルミンおよびトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンが挙げられる。
NKT細胞抑制剤の処方物において使用できる他の賦形剤は、単に例として、澱粉ミクロスフェア、ならびにエチレンジアミンテトラ酢酸(EDTA)のナトリウム塩などのキレート剤があり得る。
NKT細胞抑制剤/賦形剤(またはNKT細胞抑制剤/賦形剤/希釈剤)組み合わせの好ましい比率は、最適用量の効率的で一貫した送達、副作用の最少化、および許容できる吸収率などの基準に基づいて、標準的方法により、通常の薬理学業界者によって容易に決定できる。
本発明に関連して使用できるいくつかの異なるタイプの吸入方法論がある。本発明のアンタゴニストは、吸入のための基本的に3つの異なるタイプの処方物において処方できる。第1に、本発明の抑制剤は、低沸点噴射剤と共に処方できる。このような処方物は、一般に、従来の用量計量吸入器(MDI)によって投与される。しかし、従来のMDIは、米国特許第5,404,871号および第5,542,410号で検討されたような患者の吸息量および吐き出し量を測定する方法を利用することにより、反復投与を得る能力を増加させるために、改変することができる。あるいは、本発明の抑制剤は、水溶液またはエタノール溶液中に処方でき、従来のネブライザーによって送達できる。しかし、このような溶液処方物は、米国特許第5,497,763号;第5,544,646号;第5,718,222号;および第5,660,166号に開示されているような装置およびシステムを用いてエアロゾル化することがより好ましい。最後に、本発明の抑制剤化合物は、ドライパウダー処方物に処方できる。このような処方物は、該パウダーのエアロゾルミストを生成させた後、該ドライパウダー処方物を単に吸入することによって投与できる。このような実施技法は、1998年7月7日発行の米国特許第5,775,320号および1998年4月21日発行の米国特許第5,740,794号に記載されている。
経口処方物としては、該薬剤は、錠剤、散剤、顆粒剤またはカプセル剤を作製するために、単独で、または適切な添加剤、例えば、乳糖、マンニトール、トウモロコシ澱粉、またはジャガイモ澱粉などの従来の添加剤と;結晶セルロース、セルロース誘導体、アラビアゴム、トウモロコシ澱粉またはゼラチンなどの結合剤と;トウモロコシ澱粉、ジャガイモ澱粉またはカルボキシメチルセルロースナトリウムなどの崩壊剤と;タルクまたはステアリン酸マグネシウムなどの滑沢剤と;およびいくつかの実施形態では、希釈剤、緩衝剤、湿潤剤、保存剤および風味剤と組み合わせて使用される。
本発明の一実施形態において、経口処方物は、活性剤が腸管に送達されるように、腸溶コーティングを含んでなる。腸溶処方物は、胃の強酸内容物から活性成分を保護するためにしばしば用いられる。このような処方物は、酸性の環境では不溶性で、塩基性の環境では溶解性のポリマーの薄膜によって、固体投与形態をコーティングすることによって作製される。薄膜の例としては、酢酸フタル酸セルロース、酢酸フタル酸ポリビニル、フタル酸ヒドロキシプロピルメチルセルロースおよび酢酸コハク酸ヒドロキシプロピルメチルセルロース、メタクリレートコポリマー、および酢酸フタル酸セルロースがある。
他の腸溶処方物は、胃腸粘膜および細胞内層との強い接着相互作用を示し、粘膜の吸収性上皮およびパイエル板のリンパ系組織を覆っている濾胞結合上皮の双方を移行できる生物学的侵食性ポリマーから作製された人工ポリマーミクロスフェアを含んでなる。該ポリマーは、腸上皮との接触を長時間維持し、細胞を通り、また細胞間で、実際にそれを貫通する。例えば、Mathiowitzら(1997)Nature 386(6623):410−414頁を参照されたい。薬物送達系はまた、Dorkooshら(2001)J Control Release 71(3):307−18頁に記載されている超多孔性ヒドロゲル(SPH)のコアおよびSPH複合体(SPHC)を利用できる。
処方物は、典型的に、単位剤形において提供され、用語の「単位剤形」とは、ヒト対象に対する単位用量として好適な物理的に区別された単位を言い、各単位は、製薬的に許容できる希釈剤、担体または媒体と関連づけて、所望の効果を生じる上で十分な量において算出された予め決められた量を含有する。本発明の単位剤形に関する明細は、使用される具体的薬剤、および達成すべき効果、ならびに宿主における各複合体に関連する薬物動態に依存する。
(同時処方物:)
対象となっているNKT細胞抑制剤は、SLE、喘息などの症状を軽減するように作用する他の薬剤と関連づけて処方または投与できる。これらの薬剤としては、非ステロイド抗炎症剤(NSAID)、例えば、アセチルサリチル酸;イブプロフェン、ナプロキセン、インドメタシン;ナブメトン;トルメチン;などが挙げられる。コルチコステロイドは、炎症を軽減し、免疫系の活性を抑えるために用いられる。このタイプで最も一般的に処方される薬物はプレドニゾンである。クロロキン(アラレン)またはヒドロキシクロロキン(プラケニル)もまた、狼蒼に罹っている個体の一部に非常に有用であり得る。これらは(狼蒼の皮膚および関節の症状に最もよく処方される。アザチオプリン(イムラン)およびシクロホスファミド(シトキサン)は炎症を抑制し、免疫を抑制する傾向がある。これらの薬剤の副作用としては、貧血、低白血球数、および感染の危険性増大が挙げられる。他の薬剤、例えば、メトトレキサートおよびシクロスポリンは、狼蒼の症状の制御に使用される。双方ともそれら自体の副作用を有する免疫調節剤である。抗凝集剤は、血液が急速に凝固することを防ぐために使用される。それらは、血小板がヘパリン/クーマジンに付着することを防ぐきわめて低用量でのアスピリンからの範囲にある。
本発明によるNKT細胞抑制剤と関連づけて投与できる薬剤としては、吸入によって有用に送達される任意の薬剤、例えば、鎮痛剤、例えば、コデイン、ジヒドロモルヒネ、エルゴタミン、フェンタニルまたはモルヒネ;狭心症処方物、例えば、ジルチアゼム;抗アレルギー剤、例えば、クロモグリク酸、ケトチフェンまたはネドクロミル;抗感染剤、例えば、セファロスポリン、ペニシリン、ストレプトマイシン、スルホンアミド類、テトラサイクリン類またはペンタミジン;抗ヒスタミン剤、例えば、メタピリレン;抗炎症剤、例えば、ベクロメタゾン、フルニソリド、ブデソニド、チプレダン、トリアムシノロンアセトニドまたはフルチカゾン;鎮咳剤、例えばノスカピン;気管支拡張剤、例えば、エフェドリン、アドレナリン、フェノテロール、ホルモテロール、イソプレナリン、メタプロテレノール、フェニレフリン、フェニルプロパノールアミン、ピブテロール、レプロテロール、リミテロール、サルブタモール、サルメテロール、テルブタリン、イソエタリン、ツロブテロール、オルシプレナリンまたは(−)−4−アミノ−3,5−ジクロロ−α−〔〔〔6−〔2−(2−ピリジニル)エトキシ〕ヘキシル〕−アミノ〕メチル〕ベンゼンメタノール;利尿剤、例えば、アミロライド;抗コリン剤、例えば、イプラトロピウム、アトロピンまたはオキシトロピウム;ホルモン類、例えば、コルチゾン、ヒドロコルチゾンまたはプレドニゾロン;キサンチン類、例えば、アミノフィリン、コリンテオフィィネート、リジンテオフィィネートまたはテオフィリン;ならびに治療用タンパク質およびペプチド類、例えば、インスリンまたはグルカゴンが挙げられる。該薬剤の活性および/または安定性を最適化するために、適切な場合、該薬剤は、塩(例えば、アルカリ金属またはアミン塩として、または酸付加塩として)の形態で、またはエステル(例えば、低級アルキルエステル)として、または溶媒和物(例えば水和物)として使用できることは、当業者に明らかであろう。
NKT細胞抑制剤は、NKT細胞の望ましくない活性化を被っている患者に投与され、該患者としては、喘息などのアレルギー疾患、SLEなどに罹っている個体を挙げることができる。SLE患者は、該疾患の皮膚、関節、腎臓、および/または中枢神経系の徴候を被り得る。他の実施形態において、癌患者は、免疫監視のダウンレギュレーションを軽減するために、NKT細胞を抑制する方法から利益を得ることができる。アテローム硬化症患者もまた、本発明の方法から利益を得ることができる。
(用量)
種々の投与方法を用いることができる。外薬剤の処方物は、吸入、血管内注射、皮下注射、腹腔内注射などであり得る。該治療処方物の用量は、疾患の性質、投与回数、投与様式、投与の目的、宿主からの該薬剤のクリアランスなどに依って広く変化する。投与量は、具体的な薬剤の薬物動態的特徴、投与様式および投与経路、レシピエントの年齢、健康および体重、症状の性質および程度、併用治療、治療の頻度および所望される効果などの公知の因子に依って変化する。該用量は、週に1回、または2週間に1回と回数を少なくして投与してもよいし、より少ない容量に分割して投与してもよいし、有効な用量レベルを維持するために、毎日、1週間に2回などと投与してもよい。一般に、活性成分の毎日の用量は、約0.1mg/kg体重から100mg/kg体重であり得る。内部投与に好適な投与形態は、1単位当り、約0.1mgから500mgの活性成分を一般に含有する。該活性成分は、該組成物の全重量に基づいて、0.5重量%から95重量%と変化し得る。
活性成分は、組成物の全重量を基準にして0.5重量%から95重量%まで変化し得る。
いくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、組成物の全重量を基準にして20重量%、19重量%、18重量%、17重量%、16重量%、15重量%、14重量%、13重量%、12重量%、11重量%、10重量%、9重量%、8重量%、7重量%、6重量%、5重量%、4重量%、3重量%、2重量%、1重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.09重量%、0.08重量%、0.07重量%、0.06重量%、0.05重量%、0.04重量%、0.03重量%、0.02重量%、0.01重量%、0.009重量%、0.008重量%、0.007重量%、0.006重量%、0.005重量%、0.004重量%、0.003重量%、0.002重量%、0.001重量%、0.0009重量%、0.0008重量%、0.0007重量%、0.0006重量%、0.0005重量%、0.0004重量%、0.0003重量%、0.0002重量%、または0.0001重量%未満であり得る。
いくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、組成物の全重量を基準にして20重量%、19.75重量%、19.50重量%、19.25重量%、19重量%、18.75重量%、18.50重量%、18.25重量%、18重量%、17.75重量%、17.25重量%、17重量%、16.75重量%、16.50重量%、16.25重量%、16重量%、15.75重量%、15.50重量%、15.25重量%、15重量%、14.75重量%、14.50重量%、14.25重量%、14重量%、13.75重量%、13.50重量%、13.25重量%、13重量%、12.75重量%、12.50重量%、12.25重量%、12重量%、11.75重量%、11.50重量%、11.25重量%、11重量%、10.75重量%、10.50重量%、10.25重量%、10重量%、9.75重量%、9.50重量%、9.25重量%、9重量%、8.75重量%、8.50重量%、8.25重量%、8重量%、7.75重量%、7.50重量%、7.25重量%、7重量%、6.75重量%、6.50重量%、6.25重量%、6重量%、5.75重量%、5.50重量%、5.25重量%、5重量%、4.75重量%、4.50重量%、4.25重量%、4重量%、3.75重量%、3.50重量%、3.25重量%、3重量%、2.75重量%、2.50重量%、2.25重量%、2重量%、1.75重量%、1.50重量%、1.25重量%、1重量%、0.5重量%、0.4重量%、0.3重量%、0.2重量%、0.1重量%、0.09重量%、0.08重量%、0.07重量%、0.06重量%、0.05重量%、0.04重量%、0.03重量%、0.02重量%、0.01重量%、0.009重量%、0.008重量%、0.007重量%、0.006重量%、0.005重量%、0.004重量%、0.003重量%、0.002重量%、0.001重量%、0.0009重量%、0.0008重量%、0.0007重量%、0.0006重量%、0.0005重量%、0.0004重量%、0.0003重量%、0.0002重量%、または0.0001重量%超であり得る。
幾つかの実施形態において、活性成分の投与量は、組成物の全重量を基準にして約0.0001重量%から約50重量%、約0.001重量%から約40重量%、約0.01重量%から約30重量%、約0.02重量%から約29重量%、約0.03重量%から約28重量%、約0.04重量%から約27重量%、約0.05重量%から約26重量%、約0.06重量%から約25重量%、約0.07重量%から約24重量%、約0.08重量%から約23重量%、約0.09重量%から約22重量%、約0.1重量%から約21重量%、約0.2重量%から約20重量%、約0.3重量%から約19重量%、約0.4重量%から約18重量%、約0.5重量%から約17重量%、約0.6重量%から約16重量%、約0.7重量%から約15重量%、約0.8重量%から約14重量%、約0.9重量%から約12重量%、約1重量%から約10重量%の範囲内である。
いくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、体重1kg当り10gに等しいか、またはそれ未満、10g、9.5g、9.0g、8.5g、8.0g、7.5g、7.0g、6.5g、6.0g、5.5g、5.0g、4.5g、4.0g、3.5g、3.0g、2.5g、2.0g、1.5g、1.0g、0.95g、0.9g、0.85g、0.8g、0.75g、0.7g、0.65g、0.6g、0.55g、0.5g、0.45g、0.4g、0.35g、0.3g、0.25g、0.2g、0.15g、0.1g、0.09g、0.08g、0.07g、0.06g、0.05g、0.04g、0.03g、0.02g、0.01g、0.009g、0.008g、0.007g、0.006g、0.005g、0.004g、0.003g、0.002g、0.001g、0.0009g、0.0008g、0.0007g、0.0006g、0.0005g、0.0004g、0.0003g、0.0002g、または0.0001gである。
いくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、体重1kg当り0.0001g、0.0002g、0.0003g、0.0004g、0.0005g、0.0006g、0.0007g、0.0008g、0.0009g、0.001g、0.0015g、0.002g、0.0025g、0.003g、0.0035g、0.004g、0.0045g、0.005g、0.0055g、0.006g、0.0065g、0.007g、0.0075g、0.008g、0.0085g、0.009g、0.0095g、0.01g、0.015g、0.02g、0.025g、0.03g、0.035g、0.04g、0.045g、0.05g、0.055g、0.06g、0.065g、0.07g、0.075g、0.08g、0.085g、0.09g、0.095g、0.1g、0.15g、0.2g、0.25g、0.3g、0.35g、0.4g、0.45g、0.5g、0.55g、0.6g、0.65g、0.7g、0.75g、0.8g、0.85g、0.9g、0.95g、1g、1.5g、2g、2.5g、3g、3.5g、4g、4.5g、5g、5.5g、6g、6.5g、7g、7.5g、8g、8.5g、9g、9.5g、または10g超である。
幾つかの実施形態において、活性成分の投与量は、体重1kg当り0.0001〜10g、0.0005〜9g、0.001〜8g、0.005〜7g、0.01〜6g、0.05〜5g、0.1〜4g、0.5〜4g、1〜3gである。
一般に、活性成分の毎日の投与量は、約0.1mg/kg体重から100mg/kg体重であり得る。体内投与に好適な剤形は、1単位当り約0.1mgから500mgの活性成分を一般に含有する。本発明のいくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、0.1〜10mg/kg体重であり得る。本発明のいくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、0.1〜5mg/kg体重であり得る。本発明のいくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、0.1〜2mg/kg体重であり得る。本発明のいくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、0.5〜10mg/kg体重であり得る。本発明のいくつかの実施形態において、活性成分の投与量は、0.5〜2mg/kg体重であり得る。
本発明のいくつかの態様において、NKT細胞抑制剤投与のために患者に単位用量の処方物を提供する。このような単位用量は、例えば、全容量が50mL未満、50mL、40mL、30mL、20mL、10mL、9mL、8mL、7mL、6mL、5mL、4mL、3mL、2mL、1mL、0.9mL、0.8mL、0.7mL、0.6mL、0.5mL、0.4mL、0.3mL、0.2mL、0.1mL、0.09mL、0.08mL、0.07mL、0.06mL、0.05mL、0.04mL、0.03mL、0.02mL、0.01mL、0.009mL、0.008mL、0.007mL、0.006mL、0.005mL、0.004mL、0.003mL、0.002mL、0.001mL、0.0009mL、0.0008mL、0.0007mL、0.0006mL、0.0005mL、0.0004mL、0.0003mL、0.0002mL、または0.0001mLを有することができる。幾つかの実施形態において、このような単位用量は、全容量が0.2mL以上で500mL未満を有することができる。幾つかの実施形態において、このような単位用量は、全容量が0.1mL未満を有することができる。幾つかの実施形態において、このような単位用量は、全容量が0.1mL未満を有することができる。幾つかの実施形態において、このような単位用量は、全容量が0.1〜0.2mL(0.1mLと0.2mLを含む)を有することができる。幾つかの実施形態において、このような単位用量は、全容量が0.1mL未満および0.2mL超を有することができる。
幾つかの実施形態において、単位用量は、1標的部位当り0.0001〜500mL、0.0005〜400mL、0.001〜300mL、0.005〜200mL、0.01〜100mL、0.05〜90mL、0.06〜80mL、0.07〜70mL、0.08〜60mL、0.09〜50mL、0.1〜40mL、0.2〜30mL、0.3〜29mL、0.4〜28mL、0.5〜27mL、0.6〜26mL、0.7〜25mL、0.8〜24mL、0.9〜23mL、10〜22mL、11〜21mL、12〜20mL、13〜19mL、14〜18mL、または15〜17mLの範囲の全容量を有する。
(装置)
比較的短い投与期間における吸入に関しては本発明の処方物の比較的小容量を送達するために、該処方物は、比較的高いエアロゾル排出速度を有する吸入装置の使用により投与できる。有用な装置はまた、高放出用量効率(すなわち、装置内の低残量)を示すことができる。システムの全体的効率を増加させるために、放出は、患者による実際の吸入時間(すなわち、吸息作動)にさらに限定される。したがって、従来のエアジェットネブライザーは、3μl/秒、約4μl/秒、約」5μl/秒のオーダーで、または約8μl/秒以上のオーダーのエアロゾル排出速度を示すことができる。本発明の実施に有用な吸入装置は、患者による吸入用のエアロゾルとしての負荷用量の少なくとも約55%、少なくとも約65%、少なくとも約75%、より好ましくは少なくとも約80%、最も好ましくは少なくとも約85%を放出できる。幾つかの実施形態において、本発明に使用される吸入装置は、吸息作動でき、患者による実際の吸入時間にNKT細胞抑制剤を含有する処方物のエアロゾル化粒子送達に限定される。該吸入器は、手持型、自蔵式、および易運搬型吸入器であり得る。本発明の他の実施形態において、本発明の濃縮NKT細胞抑制剤処方物の送達に有用な装置としては、従来のエアジェットネブライザーに従来の放出圧よりも高圧にできるコンプレッサーを連結させたものが挙げられる。
以下の実施例は、例証目的で提供されており、限定目的ではない。
(実施例1)
ガラクトシルセラミド(ユタ州Provo所在のBrigham Young Universityから入手)をC57BL/6マウスへ腹腔内注入することにより、NKT細胞を選択的に活性化させることによってIL−4およびIFN−γの血清レベルを増加させる。C12βガラクトシルセラミド(Avanti Lipids社)の腹腔内注入は、αガラクトシルセラミドの能力に拮抗してこれらマウスの血清中IL−4.インターフェロン−ガンマ、およびIgEのレベルを上昇させる。
約8週齢のオスのC57BL/6マウスに、100μgのβガラクトシルセラミド(βGalcer)腹腔内、0.1μgのαガラクトシルセラミド(α)腹腔内、0.1μgのαGalcer腹腔内投与1時間前か、または同時に100μgβGalcerの腹腔内投与するか、あるいは何も処置しなかった。β−Galcerは、Avanti Lipids社から入手した。糖脂質は、PBSとの水溶液であった。サイトカインレベルを、Zengら(2003)、上記文献により先に記載されたようにELISAにより測定した。全てのマウスを、6時間後に殺し、図1Aおよび1Bに示されたとおり、IFN−γおよびIL−4の血清レベルを測定した。
IFN−γに関するアッセイにより、通常(未処理)マウスは、約50pg/mlのレベルを有することが示された。上記のβGalcerの注入により、このレベルは増加しなかったが、αGalcer単独の注入により、2倍以上レベルが増加した。しかしながら、βGalcerを、αGalcerの投与1時間前、またはαGalcerと同時に投与した場合、そのレベルは、40pg/ml以下であった。これらの結果は、βガルサーが、αGalcerによって誘導された増加を阻止することを示している。
同様のパターンが、血清IL−4レベルを測定した際に見られた。未処置マウスは、約100pg/mlのIL−4を有し、100μgのβGalcer単独によって、このレベルは増加しなかった。しかしながら、0.1μgのαGalcerは、1000pg/mlと約10倍このレベルが増加した。100μgのβGalcerを、0.1μgのαGalcerの投与1時間前に投与した場合、この増加は、完全に阻止され、両糖脂質を同時に投与した場合、IL−4レベルは約250pg/mlであった。βGalcerは、αGalcerによって誘導された血清中のIFN−γレベルの増加を阻止できるのみならず、IL−4レベルの増加をも阻止できることを、これらの結果は示している。血清へのサイトカイン分泌により決定されたように、αGalcerによって誘導されたNKT細胞のインビボ活性化をβGalcerが阻止できると、我々は結論付けている。
別の実験において、3匹のC57BL/6マウス群の平均血清IgEレベルを、0.1μgのαGalcer単独の腹腔内注入、100μgのβガルサー単独注入、または0.1μgのαGalcer注入1時間前に100μgのβGalcerを注入し、注入前または注入10日後に測定した。図1Cおよび1Dに示された結果により、αGalcer単独は、約5000ng/mlと約3倍IgEレベルを上昇させ、βGalcerは、約400μg/mlと少ない増加を誘導し、両糖脂質の組合せは、約250μg/mlのレベルを誘導したことを示している。バーは、三重反復測定平均値を示し、括弧内は標準偏差を示している。独立手段のスチューデントt検定により決定された、前後間の血清中レベルの唯一の有意差は、αガルサー単独(p<0.05)で見られた。βGalcerが、αGalcerにより誘導された血清中IgEレベルの増加を阻止すると、我々は結論付ける。対照のIgG2c発現には有意な変化は見られなかった。
(実施例2)
(喘息に対するβGalcerの効果)
喘息のマウスモデルにおいて、βGalcerを、OVA免疫BALB/cマウス、またはαGalcer誘導気道応答性亢進(AHR)マウスに投与した。
(材料および方法)
動物:BALB/cByJマウスは、メイン州Bar Harbor所在のJackson Laboratoryから入手した。Stanford University Committee on Animal Welfareは、本試験に用いた動物プロトコルを許可した。
モノクローナル抗体:モノクローナル抗体は、腹水から硫酸アンモニウム沈殿およびイオン交換クロマトグラフィにより精製した。以下のハイブリドーマを用いた:ATCC(メリーランド州Rockville所在のAmerican Type Culture Collection)から入手したR46A2(抗IFN−γ mAb);XMG1.2(抗IFN−γ抗体);BVD4−1D11、BVD6−24G2(抗IL−4 mAb)。抗38C13イディオタイプmAb 4G10(ラットIgG2a)を、イソタイプ対照として用いた。
免疫。BALB/cマウスは、200μgの明礬(Al[OH])に吸着させたOVA(100μg/マウス)により足蹠に初回刺激した。7日、8日、および9日後にマウスを、50μlのNaCl 0.9%中の50μgOVAにより鼻腔内誘発した。OVAによる最後の鼻腔内誘発1日後に、全身プレチスモグラフにおいて、メタコリン増加濃度の吸入後、意識のあるマウスから気道反応性亢進を測定した。αGalcerによる免疫を、記載されたとおり実施した。
抗原の鼻腔内投与時の肺吸入を促進させるために、通常の生理食塩水中、0.25mlのケタミン(0.44mg/ml)/キシラジン(6.3mg/ml)により、マウスに軽く腹腔内(i.p.)麻酔をかけた。鼻腔内に投与された抗原の75%は、引続き肺内で検出できる(Tsuyukiら(1997)J.Exp.Med.185:1671−9頁)。
サイトカインELISA。以前にMacaulayら(1998)J.Immunol.160:1694−1700頁に記載されたとおりにELISASを実施した。使用された抗体対は、以下のとおり捕捉/ビオチン化検出によりリストされている:IL−4、BVD4−1D11/BVD6−24G2;IFN−γ、R4−5A2/XMG1.2。組換えサイトカインを標品として用いて、IL−4に関しては500pg/mlから39pg/ml、IFN−γに関しては20〜2,156ng/mlの1:2希釈で曲線を作成した。
抗OVA抗体イソタイプの測定。マウスを、屠殺時に放血させ、修飾抗原特異的ELISAを用いてOVA特異的抗体を測定した。OVA特異的IgGの測定のため、プレートを、5μg/mlOVAで一晩コーティングした。洗浄および阻止後、連続希釈血清をプレートに加えた。一晩インキュベーション後、HRPO複合化ヤギ抗IgGサブクラス特異的抗体(アラバマ州Birmingham所在のSouthern Biotechnology Associates)を用いてプレートを展開した。さらに洗浄後、OPD基質を加え、プレートを展開し、ODを492nmで測定した。抗OVA IgG1 mAb6C1および抗OVA IgG2a mAb 3A11を、各IgGサブクラスの定量化用標品として用いた。OVA特異的IgEの測定は、プレートのコーティングに、ラット抗マウスIgE mAb EM95(5.0μg/ml)を用いてELISAにより実施された。サンプルを塗布し、一晩インキュベート後、プレートを洗浄し、ビオチン化OVA(10μg/ml)を加えた。2時間後、プレートを洗浄し、HRPO複合化アウトレプトアビジン(Southern Biotechnology Associates)を加えた。プレートをOPD基質で展開し、ODを492nmで測定した。明礬中のOVAで高度免疫マウスからの血清をIgEに関して定量化し、OVA特異的IgE ELISA用の標品として用いた。
気道応答性の測定。気道応答性は、全身プレチスモグラフ(モデルPLY3211、ニューヨーク州Troy所在Buxco Electronics社)に置かれた意識のあるマウスからメタコリン誘導気流閉塞により評価した。肺気流閉塞は、以下の式を用いてPenhにより測定された:
Figure 2008518974
式中、Penh=休止増強(無次元)、Te=呼気時間、RT=弛緩時間、PEF=ピーク呼気流量(ml/秒)、およびPIF=ピーク吸気流量(ml/秒)である(Hamelmannら、(1997)Am.J.Respir.Crit.Care Med.156:766−75頁)。休止増強(Penh)、分時呼吸量、一回呼吸量、および呼吸回数は、チャンバー圧から得られ、前置増幅器モジュール(モデルMAX2270)に接続されたトランスデューサー(モデルTRD5100)により測定され、システムXAソフトウェア(モデルSI−1 1810)により解析された。メタコリン応答性の測定は、NaCl 0.9%に2分間マウスを曝すことにより得られた。
BAL液および肺組織の採取。動物に、致死量のフェノバルビタール(450mg/kg)を腹腔内注入した。気管をカニューレし、次に肺を0.8mlのPBSで3回洗浄し、液体を集めた。洗浄液中の細胞を血球計数器を用いてカウントし、BAL細胞差異を、Hansel Stain(ミズーリ州Florissant所在のLide Laboratories)で染色したスライド作製上で決定した。従来の形態学的評価基準に基づいた光学顕微鏡により少なくとも200個の細胞が識別された。何匹かの動物では、BALを実施しなかったが、肺を取り出し、PBSで洗浄し、10%ホルマリンで固定し、ヘマトキシリンおよびエオシンで染色した。
(結果)
C12−β−Galcerによる処置は、AHRを誘導した。図2に示されるように、1.5μgのα−Galcerの鼻腔内投与2時間前に投与された100μgのC12−β−Galcerの静脈内投与により、24時間目のAHRが大いに減少する。C12−β−Galcer単独の静脈内投与は、それだけではAHRを誘導しない。(b)0.5μgのα−Galcerの鼻腔内投与2時間前に50μgのC12−β−Galcerの鼻腔内および静脈内投与により、24時間でAHRを大いに減じるが、鼻腔内投与されたC12−β−Galcerは、AHRを軽微に誘導する。1群当り最少4匹のマウスを用いた。
C12−β−Galcerにより処置は、OVA/明礬誘導AHRを減少させる。図3に示されるように、マウスを、200μlの水酸化アルミニウム(明礬)と共に100μgのOVAの腹腔内注入により感作し、次いで7日、8日、9日後に50μgのOVAにより鼻腔内誘発を行った。(a)AHRを10日目に測定した。C12−β−Galcer(100μg)を、OVA/明礬感作1日前、各鼻腔内誘発6時間前に静脈内(100μg)に投与した。この処置は、AHRを減少することが示された。(b)血清OVA特異的IgEは、C12−β−Galcer処置群で減少した。(c)C12−β−Galcer処置群由来のリンパ節細胞は、62.5μg/ml OVA(1ウェル当り5.010細胞)による培養4日後にIFN−γを僅かに多く産生し、またIL−4の産生はより少なかった。1群当り4匹のマウスを試験した。
抗CD1d抗体(HB323)による処置は、OVA/明礬誘導AHRを阻止する。図4に示されるように、(a)マウスを、200μlの水酸化アルミニウム(明礬)と共に100μgのOVAの腹腔内注入により感作し、次いで7日、8日、9日後に50μgのOVAにより鼻腔内誘発を行った。AHRを10日目に測定した。抗CD1d抗体を、OVA/明礬感作(500μg)1日前、腹腔内に投与し、再度鼻腔内誘発(500μg)直前に投与した。この処置は、AHRを減少することが示された。(b)抗CD1d抗体(HB323)による処置は、リンパ節サイトカイン産生を減少させる。1ウェル当り5.0×10細胞のリンパ節培養は、OVA/明礬感作および気道誘発11日後に確立した。培養液を125μg/mlから滴定されたOVAで処理し、上清のサイトカインをELISAにより測定した。1群当り最少4匹のマウスを用い、データは、2回の実験を表している。
C12−β−Galcerにより、α−Galcer誘導AHR後に血清IFN−γがより多く産生される。組織学的所見は、C12−β−Galcer処置により細気管支周囲好酸球性炎症の減少を示している。重要なことに、C12−β−Galcerの静脈内注入は、それだけでは肺炎を生じさせない。これらのマウスは、組織学的所見により可能性としてはOVA/明礬の陽性対照よりも好中球が増加して肺の好酸球浸潤を減少させるものの、存在はすることを示した。組織学してい的所見はまた、抗CD1d処置マウスの肺において好酸球性炎症が減少する(依然として存在しているが)ことを示している。HB323阻止は、良好な結果を提供するが、1B1抗CD1d抗体の使用によっても、AHRの減少が生じる。
これらのデータは、AHRおよび喘息の発現におけるNKT細胞の関与を示しており、さらにこの疾患の処置において阻止剤βlGalcer、および抗CD1の有効性を示している。
(実施例3)
(阻止剤の経口投与)
100〜800μg/マウスの範囲でのβ−ガラクトシルセラミド用量を経口投与した。IFN−γおよびIL−4のサイトカインレベルは、Zengら(2003)、上記文献により先に説明されたELISAにより血清レベルから測定された。
IFN−γのアッセイにより、投与24時間後において、いずれの用量においても血清レベルの増加がないことが示された。血清IL−4レベルを測定した際にも同様のパターンが見られた。
図5に示されるように、β−ガラクトシルセラミドの経口投与により、肝臓中のNKT細胞マーカーに対する染色の減少が生じた。
100〜800μg/マウスの投与量は、4〜32mg/kgの用量と等価である。ヒトとの等価に関するFDAガイドラインを用いると、ヒトの等価用量は、0.32〜2.6mg/kgである。
(実施例4)
(狼蒼の処置)
全身性エリテマトーデスに関するマウスモデルであるNZB×NZWマウスにおいて、動物に、PBS、50μg/マウスのβ−ガラクトシルセラミド、または100μg/マウスのβ−ガラクトシルセラミドのうちの一方を週2回注入した。狼蒼発生の指標であるタンパク尿に関して動物を分析した。15匹のマウスの対照群において、38週目にタンパク尿が無かったのは、凡そ30%のマウスであり、一方、高用量のβ−ガラクトシルセラミドで処置したマウスでは凡そ80%はタンパク尿が無かった。これらのデータは、β−ガラクトシルセラミドが本モデルにおいて狼蒼の進行を阻止できることを示している。
個々の刊行物または特許出願が各々具体的かつ個別に参照として組み込まれていることが示されているように、本明細書に引用された全ての刊行物および特許出願は、参照として本明細書に組み込まれている。
前述の本発明は、理解を明瞭にする目的で図および実施例を用いていくらか詳細に記載したが、一定の変更および修飾が、添付の請求項の精神または範囲から逸脱することなくそれに成すことができることは、本発明の教示を鑑みて通常の当業者にとって容易に明らかとなろう。
図1A。β−Galcerによる処置は、IFN−γ、IL−4の発現、およびIgE合成などのインビボでのNKT細胞活性化の効果を低下させる。IgG2c合成は影響を受けない。 図1B。β−Galcerによる処置は、IFN−γ、IL−4の発現、およびIgE合成などのインビボでのNKT細胞活性化の効果を低下させる。IgG2c合成は影響を受けない。 図1C。β−Galcerによる処置は、IFN−γ、IL−4の発現、およびIgE合成などのインビボでのNKT細胞活性化の効果を低下させる。IgG2c合成は影響を受けない。 図1D。β−Galcerによる処置は、IFN−γ、IL−4の発現、およびIgE合成などのインビボでのNKT細胞活性化の効果を低下させる。IgG2c合成は影響を受けない。 図2A〜2B。C12−β−Galcerによる処置は、α−Galcerに誘導されたAHRを阻止する。 図3A〜3C。C12−β−Galcerによる処置は、OVA/alumに誘導されたAHRを減少させる。 図4A〜4B。抗CD1d抗体(HB323)による処置は、OVA/明礬に誘導された気道反応性亢進(AHR)を阻止する。 図5。β−ガラクトシルセラミドの経口投与。

Claims (18)

  1. 哺乳動物における望ましくないNKT細胞活性化に伴う疾患を処置する方法であって、該方法は、有効用量のNKT細胞抑制剤を患者に投与することを含み、前記薬剤が、抗原提示分子との相互作用を通してNKT細胞免疫機能を抑制することを特徴とする、方法。
  2. 前記疾患が全身性エリテマトーデスまたはその動物モデルである、請求項1に記載の方法。
  3. 前記疾患がアレルギー性疾患である、請求項1に記載の方法。
  4. 前記疾患が喘息である、請求項1に記載の方法。
  5. 前記哺乳動物がヒトである、請求項1に記載の方法。
  6. 前記哺乳動物がマウスである、請求項1に記載の方法。
  7. 前記NKT細胞抑制剤が、一般構造:
    G−L
    を有する非活性化糖脂質であり、
    式中Lは脂質であり、Gは糖である、請求項1に記載の方法。
  8. 前記糖と前記脂質との間の結合が、O原子のいずれかにおけるものであり得、アルファ配置またはベータ配置にある、請求項7に記載の方法。
  9. Gがガラクトースである、請求項8に記載の方法。
  10. Lが、C8からC30の脂肪酸、長鎖第二級アルコール、長鎖アミノアルコール、および長鎖ジ−またはトリヒドロキシ塩基を有する脂肪酸アミド類よりなる群から選択され、それらのいずれかが場合によってはリン酸化または硫酸化されている、請求項8に記載の方法。
  11. Lがセラミドである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記NKT細胞抑制剤がβ−ガラクトシルセラミドである、請求項1に記載の方法。
  13. 喘息の処置における治療剤をスクリーニングする方法であって:
    候補薬剤をNKT細胞と接触させてNKT細胞活性化を抑制する際の前記薬剤の有効性を決定することを含む方法。
  14. 全身性エリテマトーデスの処置における治療剤をスクリーニングする方法であって、該方法は、候補薬剤をNKT細胞と接触させてNKT細胞活性化を抑制する際の前記薬剤の有効性を決定することを含む、方法。
  15. 前記候補薬剤が、一般構造:
    G−L
    を有する非活性化糖脂質であり、
    式中Lは脂質であり、Gは糖である、請求項13および14のいずれかに記載の方法。
  16. 前記糖と前記脂質との間の結合が、O原子のいずれかにおけるものであり得、アルファ配置またはベータ配置にある、請求項15に記載の方法。
  17. Gがガラクトースである、請求項15に記載の方法。
  18. Lが、C8からC30の脂肪酸、長鎖第二級アルコール、長鎖アミノアルコール、および長鎖ジ−またはトリヒドロキシ塩基を有する脂肪酸アミド類よりなる群から選択され、それらのいずれかが場合によってはリン酸化または硫酸化されている、請求項15に記載の方法。
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