JP2008309955A - ノイズサプレス装置 - Google Patents

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JP2008309955A JP2007156581A JP2007156581A JP2008309955A JP 2008309955 A JP2008309955 A JP 2008309955A JP 2007156581 A JP2007156581 A JP 2007156581A JP 2007156581 A JP2007156581 A JP 2007156581A JP 2008309955 A JP2008309955 A JP 2008309955A
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岳彦 井阪
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Abstract

【課題】聴感上、自然な雑音抑圧を行うことが可能なノイズサプレス装置を提供する。
【解決手段】時間−周波数変換部381は、AD変換器37で得られたディジタル音声信号を、所定の時間幅ずつ振幅スペクトルと位相スペクトルに変換する。帯域パワー計算部388は、振幅スペクトルを周波数帯域ごとに平均パワーを計算する。変動幅制限部387は、振幅スペクトルの変動方向に応じて、その変動幅を制限した振幅スペクトルを求める。雑音推定部382は、変動幅が制限された振幅スペクトルに基づいて、雑音成分を推定する。SNR計算部383は、雑音成分と、変動幅が制限された振幅スペクトルから、SNRを求める。雑音抑圧係数計算部384は、SNRから雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める。雑音抑圧係数加重部385は、雑音抑圧係数を用いて、時間−周波数変換部381で求めた振幅スペクトルの雑音成分を抑圧するようにしたものである。
【選択図】 図3

Description

この発明は、入力音声信号に含まれる雑音成分を抑圧するノイズサプレス装置に関する。
周知のように、従来の雑音抑圧法は、SNR(Signal to Noise Ratio)に基づいて雑音を抑圧するため、SNRの低い雑音環境下では、低パワー部分の音声歪みが増大しやすかった。
この対策として、従来は、雑音レベルが大きく、かつSNRが小さいときに、雑音抑圧係数を0dBに(すなわち、雑音抑圧しないように)近付けるという手法を取っていた(例えば、特許文献1参照)。しかしながらこの手法では、上述のように、雑音レベルが大きく、かつSNRが小さいときに抑圧量を0dBに近付けため、SNRが低いと、当該環境における雑音抑圧量を一律に劣化させてしまうという問題がある。
特許第3858668号
従来のノイズサプレス装置では、SNRの低い雑音環境下では、低パワー部分の音声歪みが増大しやすかったり、雑音抑圧量を一律に劣化させてしまったりするので、聴感上、不自然な雑音抑圧になるという問題があった。
この発明は上記の問題を解決すべくなされたもので、SNRの低い雑音環境下でも、音声歪みの増大を抑え、雑音抑圧量の劣化を軽減し、かつ聴感上、自然な雑音抑圧を行うことが可能なノイズサプレス装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、この発明は、時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、この第1変換手段が求めた振幅スペクトルの変動方向に応じて、振幅スペクトルの変動幅を制限した振幅スペクトルを求める制限手段と、この制限手段が求めた振幅スペクトルから雑音成分を推定する雑音推定手段と、この雑音推定手段が推定した雑音成分と第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、このSNR検出手段が求めた信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める雑音抑圧係数検出手段と、この雑音抑圧係数検出手段が求めた雑音抑圧係数に基づいて、第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、第1変換手段が求めた位相スペクトルに基づいて、雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備して構成するようにした。
以上述べたように、この発明では、雑音成分を抑圧するにあたり、振幅スペクトルの変動方向に応じて振幅スペクトルの変動幅を制限し、これに基づいて雑音を推定して雑音抑圧を行うようにしている。
したがって、この発明によれば、SNRの低い雑音環境下でも、音声歪みの増大を抑え、雑音抑圧量の劣化を軽減し、かつ聴感上、自然な雑音抑圧を行うことが可能なノイズサプレス装置を提供できる。
以下、図面を参照して、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態に係わるノイズサプレス装置を適用した移動無線端末装置の構成を示すブロック図である。
この発明に関わる移動無線端末装置は、図1に示すように、主な構成要素として、制御部100と、無線通信部10と、表示部20と、通話部30と、操作部40と、記憶部50とを備える。
無線通信部10は、制御部100の指示にしたがって、移動通信網NWに収容された基地局装置BSと無線通信を行うものである。
表示部20は、制御部100の指示にしたがって、画像(静止画像および動画像)や文字情報などを表示して、視覚的にユーザに情報を伝達するものである。
通話部30は、スピーカ(あるいはレシーバ。以後、スピーカと書いた場合はレシーバも含む)31やマイクロホン32を備え、ユーザの音声を音声データに変換して制御部100に出力したり、通話相手などから受信した音声データを復号してスピーカ31から出力するものであって、図2に示すように構成される。すなわち、通話部30は、スピーカ31と、マイクロホン32と、音声復号部33と、DA変換器34と、増幅器35,36と、AD変換器37と、ノイズサプレス部38と、音声符号化部39とを備える。
制御部100から与えられた音声データは、音声復号部33で復号された後、DA変換器34でディジタル信号からアナログ信号に変換され、増幅器35で信号増幅された後、スピーカ31から出力される。
また、ユーザが発した送話音声は、マイクロホン32により電気信号に変換され、増幅器36で信号増幅された後、AD変換器37でアナログ信号からディジタル信号に変換される。そして、このディジタル信号は、ノイズサプレス部38で雑音が抑圧された後、音声符号化部39で符号化されてビットストリームデータに変換され、制御部100に出力される。なお、ノイズサプレス部38の構成については、後に図3乃至図8を参照して詳述する。
操作部40は、複数のキースイッチなどを備え、これを通じてユーザから指示を受け付けるものである。
記憶部50は、制御部100の制御プログラムや制御データ、アプリケーションソフトウェア、通信相手の名称や電話番号などを対応づけたアドレスデータ、送受信した電子メールのデータ、WebブラウジングによりダウンロードしたWebデータや、ダウンロードしたストリーミングデータなどを記憶するものである。
制御部100は、マイクロプロセッサを備え、記憶部50が記憶する制御プログラムや制御データにしたがって動作し、当該移動無線端末装置の各部を統括して制御し、音声通信やデータ通信を実現するものである。また制御部100は、記憶部50が記憶するアプリケーションソフトウェアにしたがって動作し、電子メールの送受信や、Webブラウジング、ダウンロードしたストリーミングデータに基づいて動画像を表示部20に表示したり、音声通信を行う通信制御機能を備える。
(第1の実施形態)
次に、図3を参照して、この発明の第1の実施形態に係わるノイズサプレス装置、すなわち図2に示したノイズサプレス部38に相当するノイズサプレス部38aについて説明する。ノイズサプレス部38aは、時間−周波数変換部381と、雑音推定部382と、SNR計算部383と、雑音抑圧係数計算部384と、雑音抑圧係数加重部385と、周波数−時間変換部386と、変動幅制限部387と、帯域パワー計算部388とを備える。
時間−周波数変換部381は、AD変換器37で得られたディジタル音声信号x(t)を、所定の時間幅ずつ振幅スペクトルと位相スペクトルに変換する。具体的には、AD変換器37で得られたディジタル音声信号x(t)を、所定時間長(例えば128個ずつ)のフレームに分割し、これらのフレームごとに時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する時間/周波数領域変換処理を実施する。
これにより、フレーム番号jにおける周波数fの振幅スペクトル|X(f,j)|(n=0~N-1:Nはフレーム長)と、位相スペクトル∠X(f,j)を得る。以下では、記述の簡略化のため、フレーム番号jを基本的に省略するが、数式の説明などでフレーム番号を区別する必要がある場合には、フレーム番号jを記述する。
なお、時間−周波数変換部381では、上記時間/周波数領域変換処理に先立って、スペクトル包絡を平坦化することを目的として、入力されたディジタル音声信号x(t)に対しプレエンファシス処理を行ったり、直流分をカットすることを目的として、ハイパスフィルタを設けたりしてもよい。
また、上記時間/周波数領域変換処理のフレーム長とシフト幅は同じでなくてもよく、例えばフレーム長を128、シフト幅を80とした場合には、80サンプル分の入力ディジタル音声信号x(t)をフレーム前半部に格納し、残りの48サンプルについては0とした後に境界の不連続性を排除するために、(例えば、ハミング窓や正弦波特性など)の窓掛け処理を行ってもよい。プレエンファシスおよび窓掛け処理の、より具体的な手法は、米国TIAで標準化された符号化方式の規格である、TIA/EIA IS-127 EVRC, 1997-01に詳述されている。
このように、上記時間/周波数領域変換処理によって得られた振幅スペクトル|X(f)|は、雑音抑圧係数加重部385および帯域パワー計算部388に出力される。また、位相スペクトル∠X(f)は、周波数−時間変換部386に出力される。
帯域パワー計算部388は、振幅スペクトル|X(f)|を低域から高域まで例えば16個の周波数帯域に分割し、これらの周波数帯域ごとに平均パワーを計算して各周波数帯域を代表する帯域パワーXd(k)(k=0~K:Kは周波数帯域数で、例えば16。kが小さい方が低域、大きい方が高域とする。)を算出する。ここでは、等間隔に分割する例を示したが、バークスケールやメルスケール等のような人間の聴覚特性に適した分割幅を採用してもよい。
変動幅制限部387は、帯域パワーXd(k)の変動方向に応じて、帯域パワーXd(k)の変動幅を制限した帯域パワーXd´(k)を求める。具体的には以下の式のように計算する。
if |Xd’(k,j−1)|+ΔXd(k) ≦ |Xd(k,j)| then
|Xd’(k,j)| = |Xd(k,j)|
else
|Xd’(k,j)| = |Xd’(k,j−1)|+ΔXd(k)
ここで、|Xd(k,j)|は変動幅制限前の帯域パワー、|Xd’(k,j)|は変動幅制限後の帯域パワー、|Xd’(k,j−1)|は1フレーム前における変動幅制限後の帯域パワー、ΔXd(k)は帯域パワーの変動幅の制限量(具体的な計算方法は後述する)、kは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
上の式の意味は、|Xd’(k,j−1)|+ΔXd(k) ≦ |Xd(k,j)|が成り立つとき(すなわち、振幅スペクトル|Xd(k,j)|が1フレーム前に比べて急激に小さくならなかったとき)は|Xd’(k,j)| = |Xd(k,j)|とし(すなわち、制限をかけない)、|Xd’(k,j−1)|+ΔXd(k) ≦ |Xd(k,j)|が成り立たないとき(すなわち、振幅スペクトル|Xd(k,j)|が1フレーム前に比べて急激に小さくなったとき)は|Xd’(k,j)| = |Xd’(k,j−1)|+ΔXd(k)とする(すなわち、制限をかける)。雑音抑圧量は、後述するように振幅スペクトルと連動しているため、従来の雑音抑圧方法では、振幅スペクトルが急激に小さくなると、雑音抑圧量が急激に大きくなる結果、雑音抑圧処理後の音質が、聴感上、不自然になるという問題があった。しかし、上述のように制限をかけることで、雑音抑圧量の急激な増大を抑えることができ、語頭削れを軽減させつつ、雑音区間の抑圧量を確保することが可能となる。
なお、変動幅の制限量ΔXd(k)は定数で、周波数帯域kによらず一定値(例えば、3dB)にしてもよいし、周波数帯域k毎に異なる値としてもよい(例えば、ΔXd(k)=k[dB]などとして、高域ほど大きくするとよい。ただし、kは周波数帯域番号)。
雑音推定部382は、変動幅制限部387によって変動幅が制限された帯域パワーXd´(k)に基づいて、帯域毎の雑音帯域パワーNd(k)を推定する。雑音推定部382は、その区間に音声が存在するか否か、もしくは両者の中間状態も考慮してどれぐらい雑音らしいかを判定し、この判定結果に応じて、雑音帯域パワーNd(k)を推定する。
具体的には、雑音と判定された区間のパワーをそのまま雑音帯域パワーNd(k)としてもよいし、雑音区間と判定された現在を含む過去M個のフレームの平均パワーを用いてもよい。また、雑音と判定されたときに巡回フィルタによって過去の推定雑音パワーとの重み付き和を用いてもよいし、雑音らしいと判定されたときほどその区間を重視して、重み付けを行ってもよい。また、これらの判定処理と推定処理は、帯域毎に行ってもよいし、複数帯域を一つにまとめて行ってもよいし、両者の重み付き和でもよい。
SNR計算部383は、雑音推定部382で推定された雑音帯域パワーNd(k)と、変動幅制限部387によって変動幅が制限された帯域パワーXd´(k)から、信号対雑音比SNR(Signal to Noise Ratio)、すなわちSNR(k)を求める。具体的には、帯域パワーXd(k)及び雑音帯域パワーNd(k)を用いて、帯域毎の信号対雑音比SNR(k)をSNR(k)=Xd(k)/Nd(k)と計算する。
雑音抑圧係数計算部384は、SNR計算部383で求めたSNR(k)から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数G(k)を求める。具体的には、例えば、文献(S. F. Boll, "Suppression of acoustic noise in speech using spectral subtraction," IEEE Trans. ASSP, vol. 27, no. 2, pp. 113-120, Feb. 1979(114頁、第2章C項))に開示されている、いわゆるスペクトルサブトラクション(Spectral Subtraction:SS)法がある。あるいは、Y. Ephraim et al., "Speech enhancement using a minimum mean-square error short-time spectral amplitude estimator," ASSP, vol. 32, no. 6, pp. 1109-1121, 1984(1118頁、式(53))に開示されている、いわゆるMMSE-STSA法や、J. S. Lim and A. V. Oppenheim, "Enhancement and Bandwidth Compression of Noisy Speech," Proc. of the IEEE, vol.67, pp. 1586-1604, Dec. 1979 に開示されているウィーナーフィルタ法などが代表的である。これらの方法は、信号対雑音比SNR(k)が大きいときほど、帯域kの雑音抑圧係数を1(すなわち抑圧量=0dB)に近付け、SNR(k)が小さいときほど、帯域kの雑音抑圧係数を0または正の下限値に近付けることによって、入力信号中の雑音成分を抑圧する方法である。雑音抑圧係数G(k)の計算方法は、これに限るものではない。このようにして求められた雑音抑圧係数G(k)は、雑音抑圧係数加重部385に出力される。
雑音抑圧係数加重部385は、雑音抑圧係数計算部384で求めた雑音抑圧係数G(k)を用いて、時間−周波数変換部381で求めた振幅スペクトル|X(f)|の雑音成分を抑圧し、振幅スペクトル|Y(f)|を得る。具体的には、時間−周波数変換部381によって算出された振幅スペクトル|X(f)|に、雑音抑圧係数G(k)を帯域ごとに乗算して重み付けをして、雑音の抑圧された振幅スペクトルY(f)を算出する。このようにして得られた振幅スペクトルY(f)は、周波数−時間変換部386に出力される。
周波数−時間変換部386は、雑音抑圧係数加重部385で得られた振幅スペクトル|Y(f)|を、位相スペクトル∠X(f)に基づいて、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換する周波数/時間領域変換処理を実施し、ディジタル音声信号y(t)を得る。
以上のように、上記構成の移動無線端末装置では、図3に示したノイズサプレス部38aにおいて、雑音成分を抑圧するにあたり、振幅スペクトルX(f)の帯域毎のパワーの変動方向に応じて、そのパワーの変動幅を制限し、これに基づいて雑音を推定して雑音抑圧を行うようにしている。
したがって、上記構成のノイズサプレス部38aよれば、SNRの低い雑音環境下でも、音声歪みの増大を抑え、雑音抑圧量の劣化を軽減し、かつ聴感上、自然な雑音抑圧を行うことができる。
なお、第1の実施形態では、帯域パワー計算部388と雑音推定部382の間に変動幅制限部387を適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、図4のノイズサプレス部38bに示すように、SNR計算部383と雑音抑圧係数計算部384の間に変動幅制限部387を適用することも可能であり、同様の効果を得られる。この場合、変動幅制限部387では、SNR計算部383で算出されたSNR(k)が急激に小さくなった場合に制限をかけるようにすればよく、例えば以下のようにSNR(k)を制限すればよい。
if SNR(k,j−1)|+ΔSNR(k) ≦ SNR(k,j) then
SNR’(k,j) = SNR(k,j)
else
SNR’(k,j)| = SNR’(k,j−1)|+ΔSNR(k)
ここで、SNR(k,j)は変動幅制限前のSNR、SNR’(k,j)は変動幅制限後のSNR、SNR’(k,j−1)は1フレーム前における変動幅制限後のSNR、ΔSNR(k)はSNRの変動幅の制限量(例えば、ΔSNR(k)=3[dB]としたり、高域ほど大きくするためにΔSNR(k)=k[dB]としてもよい)、kは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
同様に、図5のノイズサプレス部38cに示すように、雑音抑圧係数計算部384と雑音抑圧係数加重部385の間に変動幅制限部387を適用することも可能であり、同様の効果を得られる。この場合、変動幅制限部387では、雑音抑圧係数計算部384で算出された雑音抑圧係数計算G(k)が急激に小さくなった場合に制限をかけるようにすればよく、例えば以下のようにG(k)を制限すればよい。
if G(k,j−1)|+ΔG(k) ≦ G(k,j) then
G’(k,j) = G(k,j)
else
G’(k,j)| = G’(k,j−1)|+ΔG(k)
ここで、G(k,j)は変動幅制限前の雑音抑圧係数、G’(k,j)は変動幅制限後の雑音抑圧係数、G’(k,j−1)は1フレーム前における変動幅制限後の雑音抑圧係数、ΔG(k)は雑音抑圧係数の変動幅の制限量(例えば、ΔG(k)=3[dB]としたり、高域ほど大きくするためにΔG(k)=k[dB]としてもよい)、kは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
(第2の実施形態)
次に、図6を参照して、この発明の第2の実施形態に係わるノイズサプレス装置、すなわち図2に示したノイズサプレス部38に相当するノイズサプレス部38dについて説明する。ノイズサプレス部38dは、時間−周波数変換部381と、雑音推定部382と、SNR計算部383と、雑音抑圧係数計算部384と、雑音抑圧係数加重部385と、周波数−時間変換部386と、変動幅制限部387と、パワースペクトル計算部389とを備える。
時間−周波数変換部381は、AD変換器37で得られたディジタル音声信号x(t)を、所定の時間幅ずつ振幅スペクトルと位相スペクトルに変換する。具体的には、AD変換器37で得られたディジタル音声信号x(t)を、所定時間長(例えば128個ずつ)のフレームに分割し、これらのフレームごとに時間領域の信号から周波数領域の信号に変換する時間/周波数領域変換処理を実施する。
これにより、フレーム番号jにおける周波数fの振幅スペクトル|X(f,j)|(n=0~N-1:Nはフレーム長)と、位相スペクトル∠X(f,j)を得る。以下では、記述の簡略化のため、フレーム番号jを基本的に省略するが、数式の説明などでフレーム番号を区別する必要がある場合には、フレーム番号jを記述する。
なお、時間−周波数変換部381では、上記時間/周波数領域変換処理に先立って、スペクトル包絡を平坦化することを目的として、入力されたディジタル音声信号x(t)に対しプレエンファシス処理を行ったり、直流分をカットすることを目的として、ハイパスフィルタを設けたりしてもよい。
また、上記時間/周波数領域変換処理のフレーム長とシフト幅は同じでなくてもよく、例えばフレーム長を128、シフト幅を80とした場合には、80サンプル分の入力ディジタル音声信号x(t)をフレーム前半部に格納し、残りの48サンプルについては0とした後に境界の不連続性を排除するために、(例えば、ハミング窓や正弦波特性など)の窓掛け処理を行ってもよい。プレエンファシスおよび窓掛け処理の、より具体的な手法は、米国TIAで標準化された符号化方式の規格である、TIA/EIA IS-127 EVRC, 1997-01に詳述されている。
このように、上記時間/周波数領域変換処理によって得られた振幅スペクトル|X(f)|は、雑音抑圧係数加重部385およびパワースペクトル計算部389に出力される。また、位相スペクトル∠X(f)は、周波数−時間変換部386に出力される。
パワースペクトル計算部389は、振幅スペクトル|X(f)|を低域から高域まで例えば16個の周波数帯域に分割し、これらの周波数帯域ごとに平均パワーを計算してパワースペクトル|X(f)|2(k=0~K:Kは周波数帯域数で、例えば16。kが小さい方が低域、大きい方が高域とする。)を算出する。ここでは、等間隔に分割する例を示したが、バークスケールやメルスケール等のような人間の聴覚特性に適した分割幅を採用してもよい。
変動幅制限部387は、パワースペクトル|X(f)|2の変動方向に応じて、パワースペクトル|X(f)|2の変動幅を制限したパワースペクトル|X´(f)|2を求める。具体的には以下の式のように計算する。
if |X’(f,j−1)|2+Δ|X(f)|2 ≦ |X(f,j)|2 then
|X’(f,j)|2 = |X(f,j)|2
else
|X’(f,j)|2 = |X’(f,j−1)|2+Δ|X(f)|2
ここで、|X(f,j)|2は変動幅制限前のパワースペクトル、|X’(f,j)|2は変動幅制限後のパワースペクトル、|X’(f,j−1)|2は1フレーム前における変動幅制限後のパワースペクトル、Δ|X(f)|2はパワースペクトルの変動幅の制限量(具体的な計算方法は後述する)、fは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
上の式の意味は、|X’(f,j−1)|2+Δ|X(f)|2 ≦ |X(f,j)|2が成り立つとき(すなわち、振幅スペクトル|X(f,j)|2が1フレーム前に比べて急激に小さくならなかったとき)は|X’(f,j)|2 = |X(f,j)|2とし(すなわち、制限をかけない)、|X’(f,j−1)|2+Δ|X(f)|2 ≦ |X(f,j)|2が成り立たないとき(すなわち、振幅スペクトル|X(f,j)|が1フレーム前に比べて急激に小さくなったとき)は|X’(f,j)|2 = |X’(f,j−1)|2+Δ|X(f)|2とする(すなわち、制限をかける)。雑音抑圧量は、後述するように振幅スペクトルと連動しているため、従来の雑音抑圧方法では、振幅スペクトルが急激に小さくなると、雑音抑圧量が急激に大きくなる結果、雑音抑圧処理後の音質が、聴感上、不自然になるという問題があった。しかし、上述のように制限をかけることで、雑音抑圧量の急激な増大を抑えることができ、語頭削れを軽減させつつ、雑音区間の抑圧量を確保することが可能となる。
なお、変動幅の制限量Δ|X(f)|2は定数で、周波数帯域kによらず一定値(例えば、3dB)にしてもよいし、周波数帯域k毎に異なる値としてもよい(例えば、Δ|X(f)|2=f[dB]などとして、高域ほど大きくするとよい。ただし、fは周波数帯域番号)。
雑音推定部382は、変動幅制限部387によって変動幅が制限されたパワースペクトル|X´(f)|2に基づいて、雑音パワー|N(f)|2を推定する。雑音推定部382は、その区間に音声が存在するか否か、もしくは両者の中間状態も考慮してどれぐらい雑音らしいかを判定し、この判定結果に応じて、雑音パワー|N(f)|2を推定する。
具体的には、雑音と判定された区間のパワーをそのまま雑音パワー|N(f)|2としてもよいし、雑音区間と判定された現在を含む過去M個のフレームの平均パワーを用いてもよい。また、雑音と判定されたときに巡回フィルタによって過去の推定雑音パワーとの重み付き和を用いてもよいし、雑音らしいと判定されたときほどその区間を重視して、重み付けを行ってもよい。また、これらの判定処理と推定処理は、帯域毎に行ってもよいし、複数帯域を一つにまとめて行ってもよいし、両者の重み付き和でもよい。
SNR計算部383は、雑音推定部382で推定された雑音パワー|N(f)|2と、変動幅制限部387によって変動幅が制限されたパワースペクトル|X´(f)|2から、信号対雑音比SNR(Signal to Noise Ratio)、すなわちSNR(f)を求める。具体的には、パワースペクトル|X´(f)|2及び雑音パワー|N(f)|2を用いて、信号対雑音比SNR(f)をSNR(f)= |X´(f)|2/|N(f)|2と計算する。
雑音抑圧係数計算部384は、SNR計算部383で求めたSNR(f)から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数G(f)を求める。具体的には、例えば、文献(S. F. Boll, "Suppression of acoustic noise in speech using spectral subtraction," IEEE Trans. ASSP, vol. 27, no. 2, pp. 113-120, Feb. 1979(114頁、第2章C項))に開示されている、いわゆるスペクトルサブトラクション(Spectral Subtraction:SS)法がある。あるいは、Y. Ephraim et al., "Speech enhancement using a minimum mean-square error short-time spectral amplitude estimator," ASSP, vol. 32, no. 6, pp. 1109-1121, 1984(1118頁、式(53))に開示されている、いわゆるMMSE-STSA法や、J. S. Lim and A. V. Oppenheim, "Enhancement and Bandwidth Compression of Noisy Speech," Proc. of the IEEE, vol.67, pp. 1586-1604, Dec. 1979 に開示されているウィーナーフィルタ法などが代表的である。これらの方法は、信号対雑音比SNR(f)が大きいときほど、周波数fの雑音抑圧係数を1(すなわち抑圧量=0dB)に近付け、SNR(f)が小さいときほど、周波数fの雑音抑圧係数を0または正の下限値に近付けることによって、入力信号中の雑音成分を抑圧する方法である。雑音抑圧係数G(f)の計算方法は、これに限るものではない。このようにして求められた雑音抑圧係数G(f)は、雑音抑圧係数加重部385に出力される。
雑音抑圧係数加重部385は、雑音抑圧係数計算部384で求めた雑音抑圧係数G(f)を用いて、時間−周波数変換部381で求めた振幅スペクトル|X(f)|の雑音成分を抑圧し、振幅スペクトル|Y(f)|を得る。具体的には
、時間−周波数変換部381によって算出された振幅スペクトル|X(f)|に、雑音抑圧係数G(f)を帯域ごとに乗算して重み付けをして、雑音の抑圧された振幅スペクトルY(f)を算出する。このようにして得られた振幅スペクトルY(f)は、周波数−時間変換部386に出力される。
周波数−時間変換部386は、雑音抑圧係数加重部385で得られた振幅スペクトル|Y(f)|を、位相スペクトル∠X(f)に基づいて、周波数領域の信号から時間領域の信号に変換する周波数/時間領域変換処理を実施し、ディジタル音声信号y(t)を得る。
以上のように、上記構成の移動無線端末装置では、図6に示したノイズサプレス部38dにおいて、雑音成分を抑圧するにあたり、振幅スペクトルX(f)のパワーの変動方向に応じて、そのパワーの変動幅を制限し、これに基づいて雑音を推定して雑音抑圧を行うようにしている。
したがって、上記構成のノイズサプレス部38dよれば、SNRの低い雑音環境下でも、音声歪みの増大を抑え、雑音抑圧量の劣化を軽減し、かつ聴感上、自然な雑音抑圧を行うことができる。
なお、第2の実施形態では、パワースペクトル計算部389と雑音推定部382の間に変動幅制限部387を適用した例を示したが、これに限定されるものではなく、図7のノイズサプレス部38eに示すように、SNR計算部383と雑音抑圧係数計算部384の間に変動幅制限部387を適用することも可能であり、同様の効果を得られる。この場合、変動幅制限部387では、SNR計算部383で算出されたSNR(f)が急激に小さくなった場合に制限をかけるようにすればよく、例えば以下のようにSNR(f)を制限すればよい。
if SNR(f,j−1)|+ΔSNR(f) ≦ SNR(f,j) then
SNR’(f,j) = SNR(f,j)
else
SNR’(f,j)| = SNR’(f,j−1)|+ΔSNR (f)
ここで、SNR(f,j)は変動幅制限前のSNR、SNR’(f,j)は変動幅制限後のSNR、SNR’(f,j−1)は1フレーム前における変動幅制限後のSNR、ΔSNR(f)はSNRの変動幅の制限量(例えば、ΔSNR(f)=3[dB]としたり、高域ほど大きくするためにΔSNR(f)=f[dB]としてもよい)、fは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
同様に、図8のノイズサプレス部38fに示すように、雑音抑圧係数計算部384と雑音抑圧係数加重部385の間に変動幅制限部387を適用することも可能であり、同様の効果を得られる。この場合、変動幅制限部387では、雑音抑圧係数計算部384で算出された雑音抑圧係数計算G(f)が急激に小さくなった場合に制限をかけるようにすればよく、例えば以下のようにG(f)を制限すればよい。
if G(f,j−1)|+ΔG(f) ≦ G(f,j) then
G’(f,j) = G(f,j)
else
G’(f,j)| = G’(f,j−1)|+ΔG(f)
ここで、G(f,j)は変動幅制限前の雑音抑圧係数、G’(f,j)は変動幅制限後の雑音抑圧係数、G’(f,j−1)は1フレーム前における変動幅制限後の雑音抑圧係数、ΔG(f)は雑音抑圧係数の変動幅の制限量(例えば、ΔG(f)=3[dB]としたり、高域ほど大きくするためにΔG(f)=f[dB]としてもよい)、fは周波数帯域番号、jはフレーム番号である。
図9を参照して、上述した実施形態によるシミュレーション結果の一例について説明する。図9(a)は、本発明を適用しない場合のバブルノイズ付きの音声を示すものである。これに本発明を適用した場合を図9(b)に示す。なお、この図において、縦軸は周波数、横軸は時間、濃さがスペクトルパワー(黒いほどパワーが強い)をそれぞれ示している。
図9(c)は、図9(a)、(b)の線で挟んだ区間におけるスペクトルを示すものである。この図では、縦軸はスペクトルパワー、横軸は周波数を示している。また、破線が本発明適用前、実線が本発明適用後のスペクトルを示している。この図に示すように、330〜430Hz付近におけるスペクトルの過度な抑圧が軽減されていることが分かる。これにより、聴感上も自然性が向上することが確認できる。このように、語中、語尾の過度な抑圧が緩和されることで、SNRの低い雑音環境でも音声歪みを抑えながら、雑音抑圧量の劣化を軽減できる。
なお、この発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また上記実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
この発明に係わるノイズサプレス装置を搭載可能な移動無線端末装置の構成を示す回路ブロック図。 図1に示した移動無線端末装置の通話部の構成例を示す回路ブロック図。 この発明に係わるノイズサプレス装置の第1の実施形態を示す回路ブロック図。 図3に示したノイズサプレス装置の変形例を示す回路ブロック図。 図3に示したノイズサプレス装置の変形例を示す回路ブロック図。 この発明に係わるノイズサプレス装置の第2の実施形態を示す回路ブロック図。 図6に示したノイズサプレス装置の変形例を示す回路ブロック図。 図6に示したノイズサプレス装置の変形例を示す回路ブロック図。 この発明に係わるノイズサプレス装置のシミュレーション結果を説明するための図。
符号の説明
10…無線通信部、20…表示部、30…通話部、31…スピーカ、32…マイクロホン、33…音声復号部、34…DA変換器、35,36…増幅器、37…AD変換器、38,38a,38b,38c,38d,38e,38f…ノイズサプレス部、39…音声符号化部、40…操作部、50…記憶部、100…制御部、381…時間−周波数変換部、382…雑音推定部、383…SNR計算部、384…雑音抑圧係数計算部、385…雑音抑圧係数加重部、386…周波数−時間変換部、387…変動幅制限部、388…帯域パワー計算部、389…パワースペクトル計算部。

Claims (6)

  1. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルの変動方向に応じて、前記振幅スペクトルの変動幅を制限した振幅スペクトルを求める制限手段と、
    この制限手段が求めた振幅スペクトルから雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
  2. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルから雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた信号対雑音比の変動方向に応じて、前記信号対雑音比の変動幅を制限した信号対雑音比を求める制限手段と、
    この制限手段が求めた信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
  3. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルから雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた雑音抑圧係数の変動方向に応じて、前記雑音抑圧係数の変動幅を制限した雑音抑圧係数を求める制限手段と、
    この制限手段が求めた雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
  4. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルから帯域毎のパワーを求める帯域パワー検出手段と、
    この帯域パワー検出手段が求めた各帯域のパワーの変動方向に応じて、各帯域毎に前記振幅スペクトルの変動幅を制限した振幅スペクトルを求める制限手段と、
    この制限手段が求めた各帯域の振幅スペクトルから雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した各帯域の雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから各帯域の信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた各帯域の信号対雑音比から、各帯域毎に雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた各帯域の雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの各帯域の雑音成分を抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
  5. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルから帯域毎のパワーを求める帯域パワー検出手段と、
    この帯域パワー検出手段が求めた各帯域のパワーから各帯域の雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した各帯域の雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから各帯域の信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた各帯域の信号対雑音比の変動方向に応じて、それぞれ前記信号対雑音比の変動幅を制限した各帯域の信号対雑音比を求める制限手段と、
    この制限手段が求めた各帯域の信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を各帯域毎に求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた各帯域の雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を各帯域毎に抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
  6. 時間波形の音声信号を、周波数領域の信号に変換して、振幅スペクトルと位相スペクトルを求める第1変換手段と、
    この第1変換手段が求めた振幅スペクトルから帯域毎のパワーを求める帯域パワー検出手段と、
    この帯域パワー検出手段が求めた各帯域のパワーから各帯域の雑音成分を推定する雑音推定手段と、
    この雑音推定手段が推定した各帯域の雑音成分と前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルとから各帯域の信号対雑音比を求めるSNR検出手段と、
    このSNR検出手段が求めた各帯域の信号対雑音比から、雑音を抑圧するための雑音抑圧係数を各帯域毎に求める雑音抑圧係数検出手段と、
    この雑音抑圧係数検出手段が求めた各帯域の雑音抑圧係数の変動方向に応じて、前記雑音抑圧係数の変動幅を各帯域毎に制限した雑音抑圧係数を求める制限手段と、
    この制限手段が求めた各帯域の雑音抑圧係数に基づいて、前記第1変換手段が求めた振幅スペクトルの雑音成分を各帯域毎に抑圧する雑音抑圧係数加重手段と、
    前記第1変換手段が求めた前記位相スペクトルに基づいて、前記雑音抑圧係数加重手段により雑音成分が抑圧された振幅スペクトルを、時間波形の音声信号に変換する第2変換手段とを具備することを特徴とする雑音抑圧装置。
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