JP2008309662A - 画像処理装置および画像処理プログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像の各画像位置を、該各画像位置の属する主要要素毎に、短時間で確実に分類すること。
【解決手段】色素量推定部152は、対象標本画像の各画像位置におけるヘマトキシリン、エオジンおよび赤血球を染色したエオジンの色素量を推定する。色素量空間分布図生成部153は、推定された各色素量に基づいて、対象標本画像の各画像位置を、各色素量を色素量特徴軸とする色素量空間に変換して色素量空間分布図を生成する。色素量閾値決定部154は、生成された色素量空間分布図に基づいて各色素量の色素量閾値を決定する。空間分割部155は、決定された各色素量の色素量閾値によって定まる平面によって色素量空間を複数の部分領域に分割する。クラス分類部156は、分割結果に従って対象標本画像の各画像位置を主要要素毎にクラス分類する。
【選択図】図1

Description

本発明は、予め定められた複数の主要要素のうちの少なくとも一つを含む標本であって、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像を処理する画像処理装置および画像処理プログラムに関する。
生体組織標本、特に病理標本では、臓器摘出によって得たブロック標本や針生検によって得た標本を厚さ数ミクロン程度に薄切した後、様々な所見を得るために顕微鏡を用いて拡大観察することが広く行われている。中でも光学顕微鏡を用いた透過観察は、機材が比較的安価で取り扱いが容易である上、歴史的に古くから行われてきたこともあって、最も普及している観察方法の一つである。この場合、薄切された生体標本は光を殆ど吸収及び散乱せず無色透明に近いため、観察に先立って色素による染色を施すのが一般的である。
染色手法としては種々のものが提案されており、その総数は100種類以上にも達するが、特に病理標本に関しては、色素として青紫色のヘマトキシリンと赤色のエオジンの2つを用いるヘマトキシリン−エオジン染色(以下、「H&E染色」と称す。)が標準的に用いられている。
ヘマトキシリンは植物から採取された天然の物質であり、それ自身には染色性はない。しかし、その酸化物であるヘマチンは好塩基性の色素であり、負に帯電した物質と結合する。細胞核に含まれるデオキシリボ核酸(DNA)は、構成要素として含むリン酸基によって負に帯電しているため、ヘマチンと結合して青紫色に染色される。なお、前述の通り、染色性を有するのはヘマトキシリンでは無く、その酸化物であるヘマチンであるが、色素の名称としてはヘマトキシリンを用いるのが一般的であるため、以下それに従う。
エオジンは好酸性の色素であり、正に帯電した物質と結合する。アミノ酸やタンパク質が正負どちらに帯電するかはpH環境に影響を受け、酸性下では正に帯電する傾向が強くなる。このため、エオジン溶液に酢酸を加えて用いることがある。細胞質に含まれるタンパク質は、エオジンと結合して赤から薄赤に染色される。
H&E染色後の標本(染色標本)では、細胞核や骨組織等が青紫色に、細胞質や結合組織、赤血球等が赤色に染色され、容易に視認できるようになる。この結果、観察者は、細胞核等の組織を構成する要素の大きさや位置関係等を把握でき、染色標本の状態を形態学的に判断することが可能となる。
染色標本の観察は、観察者の目視によるものの他、この染色標本をマルチバンド撮像して外部装置の表示画面に表示することによっても行われている。図16は、染色標本を撮像したマルチバンド画像の一例を示す図である。観察者は、染色標本や、この染色標本を撮像したマルチバンド画像から、自らの判断で細胞核等の病理標本内の組織要素を判別分類し、大きさや位置関係、複数の組織要素の存在比率等を調べ、病気の進行度を決定する等して病理診断を行っている。
また、このような病理診断を正確に行うとともに、観察者の負担を軽減するため、染色標本に含まれる組織要素等の主要要素を自動的に分類しようとする試みがなされている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1によれば、先ず、H&E染色された病理標本のマルチバンド画像から、該マルチバンド画像の各画素に対応する病理標本の標本各点に固定された色素の相対的な量を推定する。そして、推定されたヘマトキシリンとエオジンの色素量を色素量平面上にプロットして、マルチバンド画像の各画素をクラス分類する。このとき、内容の明らかな標本を教師情報として用い、色素量平面におけるクラスタの境界を決定しておく。マルチバンド画像の各画素について推定された色素量の色素量平面上での分布位置は、その画像位置が何れの主要要素に属するのかに応じて変化し、同種の主要要素に属する画像位置の色素量の分布位置が相対的に近くなることから、推定された色素量を用いてマルチバンド画像の各画素を主要要素毎に分類することができる。
特開2005−331394号公報
しかしながら、特許文献1の技術を用いてマルチバンド画像の各画像位置を主要要素毎に分類する場合、その分類処理において教師情報を使用するため、標準的に染色された標本等の別の標本から予め各主要要素を代表するサンプル点を取得しておく必要があった。また、染色標本とサンプル点を取得した標本との染色状態が大きく異なる場合には、教師情報が適応せずに正確な分類ができないという問題があった。
一方、教師情報を用いずにマルチバンド画像の各画素のクラス分類を行うこともできるが、所定の判定基準に基づいて分類結果を修正しながら分類処理を繰り返し行い、よりよい分類を探索する反復法であるため、分類処理にかかる所要時間が増大する。
本発明は、上記した従来の問題点に鑑みて為されたものであり、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像の各画像位置を、該各画像位置の属する主要要素毎に、短時間で確実に分類することができる画像処理装置および画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、本発明に係る画像処理装置は、予め定められた複数の主要要素のうちの少なくとも一つを含む標本であって、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像を処理する画像処理装置において、前記標本画像の各画像位置における第1の色素量、第2の色素量および第3の色素量を推定する色素量推定手段と、前記色素量推定手段によって推定された前記各画像位置における各色素量に基づいて、前記各画像位置を色素量空間に変換する変換手段と、前記色素量空間内での各色素量の色素量閾値を決定する色素量閾値決定手段と、前記色素量閾値決定手段によって決定された各色素量閾値によって定まる平面によって、前記色素量空間を複数の部分領域に分割する空間分割手段と、前記空間分割手段による分割結果に従って、前記各画像位置を前記主要要素毎に分類するクラス分類手段と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る画像処理プログラムは、予め定められた複数の主要要素のうちの少なくとも一つを含む標本であって、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像を処理するコンピュータに、前記標本画像の各画像位置における第1の色素量、第2の色素量および第3の色素量を推定する色素量推定ステップ、前記色素量推定ステップによって推定された前記各画像位置における各色素量に基づいて、前記各画像位置を色素量空間に変換する変換ステップ、前記色素量空間内での各色素量の色素量閾値を決定する色素量閾値決定ステップ、前記色素量閾値決定ステップによって決定された各色素量閾値によって定まる平面によって、前記色素量空間を複数の部分領域に分割する空間分割ステップ、前記空間分割ステップによる分割結果に従って、前記各画像位置を前記主要要素毎に分類するクラス分類ステップ、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、分類対象の標本画像の各画像位置を、その色素量空間における分布に応じて主要要素毎に分類することができ、染色状態による影響を受けないように分類が行える。そして、従来のクラスタリングによる分類処理と比較して短い時間で分類処理が実現できる。
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。本実施の形態では、細胞核、細胞質および赤血球の各組織要素と、背景の4つの主要要素のうちの少なくとも一つを含むH&E染色された病理標本を撮像対象とし、撮像したマルチバンド画像の画像位置を各主要要素それぞれに対応するカテゴリーでクラス分類する場合について説明する。なお、主要要素の数および種類は一例であって、適宜設定できる。例えば、細胞核や細胞質、赤血球の他、例えばヘマトキシリンによって染色される骨組織や、エオジンによって染色される結合組織等の組織要素を分類対象としてもよい。
先ず、本実施の形態に係る画像処理装置の構成について説明する。図1は、画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。本実施の形態では、画像処理装置10は、画像取得部110と、操作部120と、表示部130と、記憶部140と、画像処理部150と、装置各部を制御する制御部160とを備える。
画像取得部110は、H&E染色されたクラス分類対象の病理標本(以下、「対象染色標本」という。)を撮像して6バンドのマルチバンド画像を取得する。図2は、画像取得部110の構成を示す図である。図2に示すように、画像取得部110は、CCD等の撮像素子等を備えたRGBカメラ111、対象染色標本Sが載置される標本保持部113、標本保持部113上の対象染色標本Sを透過照明する照明部115、対象染色標本Sからの透過光を集光して結像させる光学系117、結像する光の波長帯域を所定範囲に制限するためのフィルタ部119等を備える。
RGBカメラ111は、デジタルカメラ等で広く用いられているものであり、モノクロの撮像素子上にモザイク状にRGBのカラーフィルタを配置したものである。このRGBカメラ111は、撮像される画像の中心が照明光の光軸上に位置するように設置される。図3は、カラーフィルタの配列例を模式的に示す図である。この場合、各画素はR,G,Bいずれかの成分しか撮像することはできないが、近傍の画素値を利用することで、不足するR,G,B成分が補間される。この手法は、例えば特許第3510037号公報で開示されている。なお、3CCDタイプのカメラを使用すれば、最初から各画素におけるR,G,B成分を取得できる。本実施の形態では、いずれの撮像方式を用いても構わないが、以下ではRGBカメラ111で撮像された画像の各画素においてR,G,B成分が取得できているものとする。
フィルタ部119は、それぞれ異なる分光透過率特性を有する2枚の光学フィルタ1191a,1191bを具備しており、これらが回転式の光学フィルタ切替部1193に保持されて構成されている。図4−1は、一方の光学フィルタ1191aの分光透過率特性を示す図であり、図4−2は、他方の光学フィルタ1191bの分光透過率特性を示す図である。例えば先ず、光学フィルタ1191aを用いて第1の撮像を行う。次いで、光学フィルタ切替部1193の回転によって使用する光学フィルタを光学フィルタ1191bに切り替え、光学フィルタ1191bを用いて第2の撮像を行う。この第1の撮像及び第2の撮像によって、それぞれ3バンドの画像が得られ、両者の結果を合わせることによって6バンドのマルチバンド画像が得られる。なお、光学フィルタの数は2枚に限定されるものではなく、2枚以上の光学フィルタを用いることができる。取得されたマルチバンド画像は制御部160に出力され、対象標本画像として記憶部140に保持される。
この画像取得部110において、照明部115から照射された照明光は、標本保持部113上に載置された対象染色標本Sを透過する。そして、対象染色標本Sを透過した透過光は、光学系117及び光学フィルタ1191a,1191bを経由した後、RGBカメラ111の撮像素子上に結像する。光学フィルタ1191a,1191bを具備するフィルタ部119は、照明部115からRGBカメラ111に至る光路上のいずれかの位置に設置されていればよい。照明部115からの照明光を、光学系117を介してRGBカメラ111で撮像する際の、R,G,B各バンドの分光感度の例を、図5に示す。
操作部120は、例えば、キーボードやマウス、タッチパネル、各種スイッチ等によって実現されるものであり、操作入力に応じた操作信号を制御部160に出力する。
表示部130は、LCDやELD等の表示装置によって実現されるものであり、制御部160から入力される表示信号に基づいて各種画面を表示する。
記憶部140は、更新記憶可能なフラッシュメモリ等のROMやRAMといった各種ICメモリ、内蔵或いはデータ通信端子で接続されたハードディスク、CD−ROM等の情報記憶媒体及びその読取装置等によって実現されるものであり、画像処理装置10の動作に係るプログラムや、画像処理装置10の備える種々の機能を実現するためのプログラム、これらプログラムの実行に係るデータ等が格納される。また、染色標本を撮像した対象標本画像の各画像位置を、該各画像位置の属する主要要素毎にクラス分類するための画像処理プログラム141が格納される。
画像処理部150は、CPU等のハードウェアによって実現される。この画像処理部150は、スペクトル推定部151と、色素量推定部152と、色素量空間分布図生成部153と、色素量閾値決定部154と、空間分割部155と、クラス分類部156と、ラベル画像生成部157とを含む。スペクトル推定部151は、対象標本画像の画素値に基づいて、対象標本画像の各画像位置の分光特性を推定する。色素量推定部152は、対象染色標本の染色に用いたヘマトキシリンおよびエオジンの各色素の基準分光特性をもとに、対象標本画像の各画像位置における細胞核を染色したヘマトキシリンの色素量、細胞質を染色したエオジンの色素量、および赤血球を染色したエオジンの色素量を推定する。色素量空間分布図生成部153は、推定された各色素量に基づいて、対象標本画像の各画像位置を、各色素の色素量を色素量特徴軸とする色素量空間に変換して色素量空間分布図を生成する。色素量閾値決定部154は、生成された色素量空間分布図に基づいて、各色素量の色素量閾値を決定する。空間分割部155は、決定された各色素量の色素量閾値によって定まる平面によって色素量空間を複数の部分領域に分割する。クラス分類部156は、分割結果に従って対象標本画像の各画像位置を主要要素毎にクラス分類する。ラベル画像生成部157は、クラス分類結果に従って対象標本画像から表示用の画像(主要要素ラベル画像)を生成する。
制御部160は、CPU等のハードウェアによって実現される。この制御部160は、操作部120から入力される操作信号や画像取得部110から入力される画像データ、記憶部140に格納されるプログラムやデータ等に基づいて画像処理装置10を構成する各部への指示やデータの転送等を行い、画像処理装置10全体の動作を統括的に制御する。また、この制御部160は、画像取得部110の動作を制御して対象標本画像を取得する標本画像取得制御部161と、ラベル画像生成部157によって生成された主要要素ラベル画像を表示部130に表示する制御を行うラベル画像表示制御部163とを含む。
図6は、画像処理装置10における処理の手順を示すフローチャートである。なお、ここで説明する処理は、記憶部14に格納された画像処理プログラム141に従って画像処理装置10の各部が動作することによって実現される。
すなわち、先ず、標本画像取得制御部161が、画像取得部110の動作を制御して対象染色標本をマルチバンド撮像し、対象標本画像を取得する(ステップS11)。
続いて、スペクトル推定部151が、ステップS11で取得した対象標本画像の画素値に基づいて、対象染色標本の分光特性を推定する(ステップS13)。具体的には、スペクトル推定部151が、各画素の画素値に基づいて各画像位置(各画素に対応する対象染色標本の標本各点)における分光透過率特性を推定する。推定手法としては、例えば、ウィナー(Wiener)推定を用い、対象標本画像から各画像位置における分光透過率を推定する。このウィナー推定による手法およびステップS15で後述するLambert-Beer則による色素量の推定手法としては、例えば“Color Correction of Pathological Images Based on Dye Amount Quantification(OPTICAL REVIEW,Vol.12,No.4,2005,p.293-300)”で開示された手法を用いることができる。
ここで、ウィナー推定を用いた分光透過率の推定方法について説明する。ウィナー推定では、次式(1)に従って、対象標本画像の点xにおける画素値の行列表現G(x)から、この画像位置における分光透過率の推定値T^(x)を推定する。なお、T^は、Tの上に推定値を表すハット(^)が付いていることを示す。
Figure 2008309662
Fは光学フィルタ1191a,1191bの分光透過率、SはRGBカメラ111の分光感度特性、Eは照明の分光放射特性、RSSは標本の分光透過率の自己相関行列、RNNは撮像に使用するRGBカメラ111のノイズの自己相関行列をそれぞれ表す。ただし式(1)は、波長方向に離散化し、行列を用いて複数のバンドに関する式を集約して表したものであるため、バンドを表す変数bが陽に記述されていない。また、波長λに関する積分は行列の積に置き換えられている。例えば、波長方向のサンプル点数をD、バンド数をBとすれば(ここではB=6)、Fは、B行D列の行列である。Sは、D行D列の対角行列であり、対角要素が、波長λにおけるRGBカメラ111の分光感度s(λ)に対応している。同様に、Eは、D行D列の対角行列であり、対角要素が、波長λにおける照明の分光放射特性e(λ)に対応している。RSSはD行D列の行列であり、RNNはB行B列の行列である。また、G(x)はB行1列の行列、T^(x)はD行1列の行列となる。
光学フィルタ1191a,1191bの分光透過率F、RGBカメラ111の分光感度特性Sおよび照明の分光放射特性Eは、使用する機器を選定の後、分光計等を用いて予め測定しておく。なお、ここでは、光学系117の分光透過率は1.0と近似しているが、この近似値1.0からの乖離が許容できない場合には、光学系117の分光透過率も予め測定し、照明の分光放射特性Eに乗じればよい。また、標本の分光透過率の自己相関行列RSSおよびRGBカメラ111の撮像ノイズの自己相関行列RNNについても、事前に測定しておく。RSSは、H&E染色された典型的な標本を用意し、分光計によって複数の点の分光透過率を測定して自己相関行列を求めることによって得られる。統計的な精度を高めるために、標本内での偏り無く100点程度の測定を行った方がよい。一方、RNNは、標本無しの状態で画像取得部110によってマルチバンド画像を取得し、得られた6バンドのマルチバンド画像の各バンドについて画素値の分散を求め、これを対角成分とする行列を生成することによって得られる。得られた分光透過率の推定値(以下、「分光透過率データ」という。)T^(x)は、記憶部140に格納される。
続いて、色素量推定部152が、ステップS13で推定された分光透過率データに基づいて、対象染色標本の色素量を推定する(ステップS15)。具体的には、色素量推定部152は、対象標本画像の各画像位置における分光透過率データに基づいて、各画像位置(各画素に対応する対象染色標本の標本各点)に固定された色素量を推定する。推定の対象とする色素は、第1の色素量である細胞核を染色したヘマトキシリン、第2の色素量である細胞質を染色したエオジン、第3の色素量である赤血球を染色したエオジンの3種類である。ここで、ヘマトキシリンを色素H、細胞質を染色したエオジンを色素E、赤血球を染色したエオジンを色素Rと略記する。なお、厳密には、染色を施さない状態であっても赤血球はそれ自身特有の色を有しており、H&E染色後は、赤血球自身の色と染色過程において変化したエオジンの色が重畳して観察される。このため、正確には両者を併せたものを色素Rと呼称する。
H&E染色された対象染色標本が、色素H、色素E、色素Rの3種類の色素で染色されている場合、Lambert-Beer則により各波長λにおいて次式(2)が成立する。
Figure 2008309662
ここでkH(λ),kE(λ),kR(λ)は、それぞれ色素H、色素E、色素Rに対応したk(λ)を表す。またdH,dE,dRは、マルチバンド画像の各画像位置における色素H、色素E、色素Rの仮想的な厚さを表す。本来色素は、標本中に分散して存在するため、厚さという概念は正確ではないが、標本が単一の色素で染色されていると仮定した場合と比較して、どの程度の量の色素が存在しているかを表す相対的な色素量の指標となる。すなわち、dH,dE,dRはそれぞれ色素H、色素E、色素Rの色素量を表しているといえる。なお、kH(λ),kE(λ),kR(λ)は、単一の色素で染色した標本を予め用意し、その分光透過率を分光計で測定することによって、Lambert-Beer則から容易に求めることができる。
推定された分光透過率データT^(x)の波長λに対応する要素をt^(x,λ)とし、式(5)の両辺の対数を取ると、次式(3)となる。
Figure 2008309662
式(3)において未知変数はdH,dE,dRの3つであるから、少なくとも3つの異なる波長λに対して式(3)を連立させれば、これらを解くことができる。より精度を高めるために、4つ以上の異なる波長λに対して式(3)を連立させ、重回帰分析を行ってもよい。
例として、3つの波長λ1,λ2,λ3について式(3)を連立させた場合を考えると、次式(4)のように行列表記できる。
Figure 2008309662
したがって、dH,dE,dRは、次式(5)に従って推定できる。
Figure 2008309662
このようにして推定された各画像位置における色素H、色素E、色素Rの各色素量dH,dE,dRは、記憶部140に格納される。
続いて、色素量空間分布図生成部153が、ステップS15で推定した色素量dH,dE,dRに基づいて、対象標本画像の各画像位置を、色素H、色素E、色素Rの各色素量を軸とする色素量空間(以下、「HER色素量空間」と称す。)に変換し、このHER色素量空間上に各画像位置をプロットした色素量空間分布図(以下、「HER色素量空間分布図」と称す。)を生成する(ステップS17)。図7は、HER色素量空間分布図の一例を示す図である。なお、本実施の形態では、HER色素量空間は、色素H、色素E、色素Rが正の範囲で構成されているものとする(H≧0,E≧0,R≧0)。生成されたHER色素量空間分布図に係るデータは、記憶部140に格納される。
続いて、色素量閾値決定部154が、変換されたHER色素量空間の各画像位置に基づいて、色素H、色素E、色素Rの各色素量それぞれの色素量閾値thH,thE,thRを決定する(ステップS19)。色素量閾値thH,thE,thRは、各画像位置の色素毎の分布を分割するための閾値である。本実施の形態では、例えば、大津の閾値法“パターン認識における特徴抽出に関する数理的研究(大津展之,電子技術総合研究所研究報告818号,1981)”を用いて色素H、色素E、色素Rの各閾値TH,TE,TRを求める。なお、大津の閾値法では、各色素量の分布を2つの集合(クラス)に分けるとき、各クラス内のばらつきが最も小さく(クラス内分散最小)、お互いのクラスが最も離れる(クラス間分散最大)ように閾値を決定する。そして、次式(6)に従い、求めた各閾値TH,TE,TRに対して係数a,b,cを乗じ、各閾値TH,TE,TRの値を調整して色素量閾値thH,thE,thRを得る。係数a,b,cの値は、例えばそれぞれ「0.5」とする。
thH=aTH
thE=bTE
thR=cTR ・・・(6)
このようにして決定された各色素量それぞれの色素量閾値thH,thE,thRは、記憶部140に格納される。
なお、色素量閾値tH,tE,tRを決定するための手法はこれに限定されるものではなく、各色素の色素量統計量(例えば平均値、中央値、最頻度値等)に基づいて決定してもよいし、微分ヒストグラム法を用いて決定することとしてもよい。
続いて、空間分割部155が空間分割処理を行い、ステップS19で決定した各色素量の色素量閾値thH,thE,thRによって定まる平面によってHER色素量空間を部分領域に分割する(ステップS21)。図8−1〜3および図9は、ステップS21における空間分割処理を説明するための図である。
先ず、空間分割部155は、各色素量閾値thH,thE,thRに従って第1の平面である平面α、第2の平面である平面βおよび第3の平面である平面γの3つの平面α,β,γを決定する。図8−1〜3は、この色素量閾値thH,thE,thRに基づいて決まる3つの平面α,β,γをそれぞれ示す図である。本実施の形態では、図8−1に示すように、平面αを、色素Hの色素量の色素量閾値thHを通り、色素Hの色素量特徴軸に垂直な平面と定義する。また、図8−2に示すように、平面βを、色素Eの色素量の色素量閾値thEを通り、色素Rの色素量特徴軸に平行な平面であって、色素Hの色素量の色素量閾値thHによって定まる平面と定義する。なお、この平面βについては、色素Hの色素量の色素量閾値thHによって定まる平面に限らず、色素Eの色素量の色素量閾値thEを通り、色素Rの色素量特徴軸に平行な平面を適宜設定することもできる。そして、図8−3に示すように、平面γを、色素Rの色素量の色素量閾値thRを通り、色素Rの色素量特徴軸に垂直な平面と定義する。各平面α,β,γはそれぞれ次式(7)で表される。
平面α:H=thH
平面β:thEH+thHE−thHthE=0
平面γ:R=thR ・・・(7)
次いで、空間分割部155は、各色素量閾値thH,thE,thRによって定まる3つの平面α,β,γによって、HER色素量空間を部分領域数mの部分領域Pi(i=1,2,・・・,m;ただしm≦8)に分割する。本実施の形態では、HER色素量空間は、色素H、色素E、色素Rが正の範囲で構成される(H≧0,E≧0,R≧0)ため、実質、部分領域数m≦6となる。図9は、平面α,β,γによって分割可能な6つの基準部分領域を示す図であり、同図に示すように、HER色素量空間は、各平面α,β,γによって最大6つの基準部分領域Ps1〜Ps6に区切ることができる。
この6つの基準部分領域Ps1〜Ps6には、予め対応する主要要素の種類が設定されている。図10は、各基準部分領域Ps1〜Ps6と主要要素との対応関係の一例を示す図である。図10に示す例によれば、基準部分領域Ps1には細胞核が、基準部分領域Ps2には赤血球が、基準部分領域Ps3には細胞質が、基準部分領域Ps4には背景が、基準部分領域Ps6には赤血球がそれぞれ割り当てられている。また、基準部分領域Ps5には、対応する主要要素が存在しないことを示すリジェクト領域が割り当てられている。これは、H&E染色の特性から、画像位置が基準部分領域Ps5に属する場合はその色素量が推定誤差を含むと考えられるためであり、これにより、基準部分領域Ps5に属する画像位置の色素量を誤差付きデータとして扱うことができる。
そして、空間分割部155は、各平面α,β,γの平面範囲を定める。これにより、部分領域数mが決定され、HER色素量空間がm個の部分領域Pi(i=1,2,・・・,m;ただしm≦6)に分割される。この平面α,β,γの平面範囲は、例えばユーザ操作に従って決定する。決定された各平面α,β,γの平面範囲に係るデータは、記憶部140に格納される。ユーザは、図10に示した基準部分領域Ps1〜Ps6と主要要素との対応関係や、基準部分領域Ps1〜Ps6とリジェクト領域との対応関係から、各平面α,β,γの平面範囲を指定する。この場合、制御部160は、例えば、図10に示した基準部分領域Ps1〜Ps6と主要要素との対応関係や、ステップS17で生成したHER色素量空間分布図、ステップS19で決定した各色素量閾値thH,thE,thRを表示部130に表示する制御を行うとともに、各平面α,β,γの平面範囲の指定依頼の通知を表示する制御を行う。図11は、平面範囲の指定依頼の通知画面の一例を示す図である。通知画面W10には、各平面α,β,γの平面範囲の上限/下限の入力を受け付ける入力ボックスI11〜I16が配置されている。ここで、平面α,βの平面範囲は色素Rの値によって指定され、平面γの平面範囲は色素Hの値によって指定される。ユーザは、操作部120を介して変更したい平面範囲の上限/下限を対応する入力ボックスI11〜I16に入力することにより、各平面α,β,γの所望の平面範囲を指定する。また、取消ボタンB11の押下操作によって指定操作を取り消し、或いは決定ボタンB13の押下操作によって指定操作を確定する。
例えば、入力ボックスI13に「thR」が入力されて平面βの平面範囲の上限値が指定された場合、平面βの平面範囲はR<thRに決定される。H≧0,E≧0,R≧0であるため、部分領域数mは「5」に決定され、この結果、HER色素量空間は、5つの部分領域Pi(i=1,2,3,4,5)に分割される。図12は、この場合の5つの部分領域Pi(i=1,2,3,4,5)それぞれの構成平面およびその構成範囲と、対応する主要要素とを示す図である。図12に示すように、部分領域P2の構成平面は、平面αおよび平面βである。これは、平面βの平面範囲がR<thRに決定されたためであり、この場合には、図9に示した基準部分領域Ps2とPs6とが結合されて一つの部分領域P2として分割されることとなる。
また、実際に分割された各部分領域Piと主要要素またはリジェクト領域との対応関係は、図10に示す基準部分領域Ps1〜Ps6と主要要素またはリジェクト領域との対応関係に基づいて決定されるが、これらの対応関係は、ユーザ操作に従って変更することとしてもよい。例えば、図12の例では、基準部分領域Ps2とPs6とが結合された部分領域P2に対応する主要要素として、「赤血球」が設定されている。これは、図10に示すように、基準部分領域Ps2およびPs6に割り当てられた主要要素がそれぞれ「赤血球」であるためだが、決定された平面α,β,γの平面範囲によって異なる種類の主要要素が割り当てられた基準部分領域同士が結合された場合には、例えば、いずれか一方の主要要素の選択操作を受け付けて、対応する主要要素を設定する。また、リジェクト領域については、例えば、主要要素が割り当てられた部分領域をリジェクト領域に設定したり、リジェクト領域が割り当てられた部分領域に主要要素を設定するといったユーザ操作を受け付ける。例えば、図12の例では、リジェクト領域が割り当てられた基準部分領域PS5(図10参照)に対応する部分領域P5に、「細胞核」が設定されている。
続いて、クラス分類部156が、対象標本画像の各画像位置を主要要素毎にクラス分類する(ステップS23)。具体的には、クラス分類部156は、決定された各部分領域Pi(i=1,2,・・・,m;ただしm≦6)と主要要素との対応関係に従って、各部分領域Piに属する各画像位置を対応する主要要素に割り当て、HER色素量空間分類図を生成する。生成されたHER色素量空間分類図に係るデータは、記憶部140に格納される。図13は、HER色素量空間分類図を示す図である。図13に示すように、HER色素量空間に変換された対象標本画像の各画像位置は、決定された各平面α,β,γの平面範囲によって分割された5つの部分領域P1〜P5のうちのいずれの部分領域に属するかによって、主要要素毎に分類される。例えば、部分領域P1に属する各画素位置は、図12に示した部分領域Piと主要要素との対応関係に基づいて、「細胞核」に分類される。
続いて、ラベル画像生成部157が、ステップS23のクラス分類結果に基づいて、対象標本画像から主要要素ラベル画像を生成する(ステップS25)。具体的には、ラベル画像生成部157は、先ず、各画素位置に、分類された主要要素に応じてラベル情報を付与する。そして、ラベル画像生成部157は、各画像位置に付与されたラベル情報に従って対応する対象標本画像の輝度値を変更することによって、主要要素ラベル画像を得る。すなわち、対象標本画像の各画像位置に付与されたラベル情報に基づいて、同一のラベル情報が付された主要要素毎に輝度値を変更し、対象標本画像の各画像位置をラベル情報毎に同一輝度で表した主要要素ラベル画像を生成する。
そして、ラベル画像表示制御部163が、ステップS25で生成した主要要素ラベル画像を表示部130に表示する制御を行う(ステップS27)。図14は、主要要素ラベル画像の一例を示す図であり、細胞核、細胞質、赤血球、背景の順に輝度値を変化させた場合の例を示している。なお、クラス分類結果に基づいて輝度値を変更して主要要素ラベル画像を得ることとしたが、各画像位置のラベル情報に従って表示色を変更し、主要要素ラベル画像を得ることとしてもよい。また、ここで生成した主要要素ラベル画像を対象標本画像と重畳させて表示させてもよい。或いは、各画像位置のラベル情報に従って、対象標本画像上に主要要素の領域を示す境界線を表示させ、対象標本画像中の主要要素の領域を識別表示する制御を行うこととしてもよい。
以上説明した本実施の形態によれば、所定の主要要素を含み、H&E染色された標本画像の各画像位置を、この各画像位置における色素H、色素E、色素Rの各色素量に基づいてHER色素量空間に変換するとともに、各色素量それぞれについて色素量閾値thH,thR,thEを決定し、決定した色素量閾値thH,thR,thEによって定まる3つの平面α,β,γによって色素量空間を部分領域に分割することができる。これによれば、分類対象の標本画像の各画像位置の色素量空間における分布に応じて、各色素量閾値thH,thR,thEを決定し、決定した色素量閾値thH,thR,thEに応じて色素量空間を部分領域に分割することができる。そして、各部分領域と主要要素との対応関係に基づいて、各画像位置を主要要素毎にクラス分類することができる。したがって、対象標本画像の各画像位置を、その染色状態に影響されずに確実に主要要素毎に分類することができる。また、従来のクラスタリングによる分類処理と比較して処理時間が短くて済む。
なお、予め定められた基準部分領域の中からクラス分類に使用する基準部分領域を指定するためのユーザーインターフェースを備えた構成としてもよい。このように構成した場合には、クラス分類に使用する基準部分領域が指定されたならば、この指定された基準部分領域と主要要素との対応関係を有効にする。そして、使用する基準部分領域に属する画像位置を、該基準部分領域に対応する主要要素に分類する。例えば、ユーザは、対象染色標本に含まれる主要要素の種類および数が既知の場合に、この主要要素が割り当てられた基準部分領域を、使用する基準部分領域として指定する。これによれば、HER色素量空間を、対象染色標本に含まれる主要要素の種類および数に応じた部分領域に分割することで、対象標本画像の各画像位置を主要要素毎に分類することができる。
また、基準部分領域同士の結合を直接指定するためのユーザーインターフェースを備えた構成としてもよい。基準部分領域同士の結合が指定されたならば、指定された各基準部分領域に従って各平面α,β,γの平面範囲を決定することによって、HER色素量空間を部分領域に分割する。
また、各色素量閾値tH,tE,tRを求めるための閾値TH,TE,TRや係数a,b,cの各パラメータの値を、ユーザ操作に従って調整可能に構成してもよい。例えば、制御部160が、図7に例示したようなHER色素量空間分布図等を表示部130に表示する制御を行うとともに、閾値TH,TE,TRおよび係数a,b,cの入力依頼の通知を表示する制御を行う。図15は、各パラメータの入力依頼の通知画面の一例を示す図である。通知画面W20には、各値の入力操作を受け付ける入力ボックスI21〜I25が配置されている。ユーザは、操作部120を介して各パラメータの所望の値を対応する入力ボックスI21〜I25に入力する。この場合には、色素量閾値決定部154は、このようにして入力されたパラメータの値に従って各色素量閾値tH,tE,tRを決定する。
また、図7に例示したような色素量空間分布図生成部153によって生成されるHER色素量空間図や、図13に例示したようなクラス分類部156によって生成されるHER色素量空間分類図を表示部130に表示させることとしてもよい。また、クラス分類部156がHER色素量空間分類図を生成した後で、色素量閾値thH,thE,thRを求めるための閾値TH,TE,TRや係数a,b,cの各パラメータの値を、ユーザ操作に従って調整可能に構成することとしてもよい。この場合には、調整された各パラメータの値に従って色素量閾値thH,thE,thRを再計算し、得られた色素量閾値thH,thE,thRを反映させたHER色素量空間分類図を再度生成して表示部130に表示する制御を行うこととしてもよい。このとき、画像処理装置10に高速なプロセッサを搭載することにより、各パラメータの調整結果をHER色素量空間分類図に直ちに反映させることができるので、クラス分類結果を確認しながら色素量閾値thH,thE,thRを適宜調整することによって平面α,β,γを変化させることができ、操作性を大きく向上させることができる。
また、上記の実施の形態では、H&E染色された病理標本を透過観察する場合について説明したが、他の染色法を用いて染色した生体標本に対しても適用することができる。また、透過光の観察だけでなく、反射光、蛍光、発光の観察においても、同様に適用することができる。
画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 画像取得部の構成を示す図である。 カラーフィルタの配列例を模式的に示す図である。 一の光学フィルタの分光透過率特性を示す図である。 他の光学フィルタの分光透過率特性を示す図である。 R,G,B各バンドの分光感度の例を示す図である。 画像処理装置における処理の手順を示すフローチャートである。 HER色素量空間分布図の一例を示す図である。 空間分割処理を説明するための図である。 空間分割処理を説明するための図である。 空間分割処理を説明するための図である。 空間分割処理を説明するための図である。 基準部分領域と主要要素との対応関係の一例を示す図である。 平面範囲の指定依頼の通知画面の一例を示す図である。 部分領域それぞれの構成平面およびその構成範囲と、対応する主要要素とを示す図である。 HER色素量空間分類図を示す図である。 主要要素ラベル画像の一例を示す図である。 各色素量閾値を求めるためのパラメータの入力依頼の通知画面の一例を示す図である。 染色標本を撮像したマルチバンド画像の一例を示す図である。
符号の説明
10 画像処理装置
110 画像取得部
120 操作部
130 表示部
140 記憶部
141 画像処理プログラム
150 画像処理部
151 スペクトル推定部
152 色素量推定部
153 色素量空間分布図生成部
154 色素量閾値決定部
155 空間分割部
156 クラス分類部
157 ラベル画像生成部
160 制御部
161 標本画像取得制御部
163 ラベル画像表示制御部

Claims (13)

  1. 予め定められた複数の主要要素のうちの少なくとも一つを含む標本であって、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像を処理する画像処理装置において、
    前記標本画像の各画像位置における第1の色素量、第2の色素量および第3の色素量を推定する色素量推定手段と、
    前記色素量推定手段によって推定された前記各画像位置における各色素量に基づいて、前記各画像位置を色素量空間に変換する変換手段と、
    前記色素量空間内での各色素量の色素量閾値を決定する色素量閾値決定手段と、
    前記色素量閾値決定手段によって決定された各色素量閾値によって定まる平面によって、前記色素量空間を複数の部分領域に分割する空間分割手段と、
    前記空間分割手段による分割結果に従って、前記各画像位置を前記主要要素毎に分類するクラス分類手段と、
    を備えることを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記空間分割手段は、前記色素量空間を、前記第1の色素量の色素量閾値を通り、第1の色素量特徴軸に垂直な第1の平面と、前記第2の色素量の色素量閾値を通り、第3の色素量特徴軸に平行な第2の平面と、前記第3の色素量の色素量閾値を通り、第3の色素量特徴軸に垂直な第3の平面とによって、前記色素量空間を前記複数の部分領域に分割することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記第2の平面は、前記第1の色素量の色素量閾値によって定まることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
  4. 前記空間分割手段は、前記色素量空間を、前記予め定められた複数の主要要素数の部分領域に分割することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  5. 前記色素量閾値に従って分割される前記色素量空間の部分領域と、前記複数の主要要素との対応関係が予め設定されており、
    前記クラス分類手段は、前記各画像位置の属する部分領域に対応する主要要素に従って、前記各画像位置を前記主要要素毎に分類することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  6. 前記変換手段は、前記各画像位置における各色素量に基づいて、前記各画像位置をプロットした色素量空間分布図を生成する分布図生成手段を有し、
    前記分布図生成手段によって生成された色素量空間分布図を表示部に表示する制御を行う分布図表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  7. 前記クラス分類手段によるクラス分類結果を表示部に表示する制御を行う分類結果表示制御手段を備えることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  8. 前記クラス分類手段によるクラス分類結果に基づいて、前記各画像位置に、分類された主要要素に応じたラベル情報を付してラベル画像を生成するラベル画像生成手段と、
    前記ラベル画像生成手段によって生成されたラベル画像を表示部に表示する制御を行うラベル画像表示制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜7のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  9. 前記主要要素は赤血球を含み、
    前記色素量推定手段において推定される第1の色素量、第2の色素量および第3の色素量は、ヘマトキシリン、エオジンおよび赤血球を染色したエオジンの各色素量であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  10. 前記第1の色素量は、ヘマトキシリンの色素量であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
  11. 前記第2の色素量は、エオジンの色素量であることを特徴とする請求項9または10に記載の画像処理装置。
  12. 前記第3の色素量は、赤血球を染色したエオジンの色素量であることを特徴とする請求項9〜11のいずれか一つに記載の画像処理装置。
  13. 予め定められた複数の主要要素のうちの少なくとも一つを含む標本であって、複数の色素によって染色された標本を撮像した標本画像を処理するコンピュータに、
    前記標本画像の各画像位置における第1の色素量、第2の色素量および第3の色素量を推定する色素量推定ステップ、
    前記色素量推定ステップによって推定された前記各画像位置における各色素量に基づいて、前記各画像位置を色素量空間に変換する変換ステップ、
    前記色素量空間内での各色素量の色素量閾値を決定する色素量閾値決定ステップ、
    前記色素量閾値決定ステップによって決定された各色素量閾値によって定まる平面によって、前記色素量空間を複数の部分領域に分割する空間分割ステップ、
    前記空間分割ステップによる分割結果に従って、前記各画像位置を前記主要要素毎に分類するクラス分類ステップ、
    を実行させることを特徴とする画像処理プログラム。
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