JP2008308424A - ポリグリセリルエーテル誘導体 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ配合し易さなどにも優れたポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤を提供する。
【解決手段】下記一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤である。
1−O−Xm (I)
(式中、R1は、炭素数1〜24の炭化水素基を示し、Xは特定のグリセリン骨格を有する基を示す。Zは、水素原子、及び特定のグリセリン骨格を有する基Yなどから選ばれる基を示し、同一又は異なっていてもよいが、全てが水素原子のものは除く。ここで、mは1以上の数を示し、nはYの数を示し、(m+n)は2〜10であり、〔(n−1)/(m+n)〕は0.01〜0.18である。)
【選択図】なし

Description

本発明は、新規なポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤に関する。
ポリグリセリルエーテル誘導体は、溶剤、乳化剤、分散剤、洗浄剤、生化学、医薬などの分野において有用な化合物である。しかしながら、例えば、洗浄剤分野において使用する場合、衣類やガラス、缶等の硬質表面などの洗浄に際して、過剰に泡立つことは望ましくないため、低泡性の洗浄基剤を用いたり、抑泡剤や消泡剤を添加するなどして対応していた。
グリセリルエーテルとしては、例えば、アルカリ性触媒の存在下に、低級アルコール類とグリシドールとを反応させて得たもの(特許文献1)や、オクチルアルコールやラウリルアルコールとグリシドールとを反応させて得たα−モノアルキルグリセリルエーテルを含有する化粧料(特許文献2の製造例1及び2)などが知られている。しかしながら、これらは、モノアルキルグリセリルエーテルであって、ポリグリセリルエーテルではない。
特許文献3には、分子中の全ての水酸基が1、2−ジオール及び/又は1、3−ジオールであるポリグリセリルアルキルエーテルが開示されている。しかしながら、このポリグリセリルエーテル誘導体は、分岐構造を有する化合物が多く含まれていることが原因かと思われるが、衣類や硬質表面の洗浄の際に、泡立ちが大きく使用しにくいなどの課題があった。
特許文献4には、特定の製造法により得られた直鎖状のポリグリセリルモノアルキルエーテルが開示されている。しかしながら、特許文献4には、本発明のような特定の構造及び構成を有するポリグリセリルエーテル誘導体についての開示はない。
また、上記の公知のグリセリルエーテル誘導体は、水への溶解性が低いことから配合し易さの点などにおいて満足できるものではなく、市場においては、高い洗浄力を有しながら泡立ちが少なく、かつ配合のし易い基剤の開発が求められていた。
特開昭58−927号公報 特開2004−43336号公報 特開2001−114720号公報 特開平9−188755号公報
本発明は、高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ配合し易さなどにも優れたポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、特定の構造を有するポリグリセリル骨格を有するポリグリセリルエーテル誘導体が、高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ配合し易さなどにも優れることを見出した。
すなわち、本発明は、下記一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤を提供する。
1−O−Xm (I)
(式中、R1は、炭素数1〜24の炭化水素基を示し、Xは下記式(1-1)及び/又は(1-2)の基を示す。ここで、Zは、水素原子、X、及びYから選ばれる1種以上の基を示し、同一又は異なっていてもよいが、全てが水素原子のものは除く。Yは、下記式(2-1)及び/又は(2-2)の基を示す。mは重合度を示し、1以上の数であり、Yの数をnとすると、(m+n)は2〜10であり、〔(n−1)/(m+n)〕は0.01〜0.18である。)
Figure 2008308424
Figure 2008308424
本発明によれば、高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ各種液体製品への配合し易さなどにも優れたポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤を提供することができる。
本発明は、下記一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体、及びそれを主成分とする洗浄剤である。
1−O−Xm (I)
(式中、R1は、炭素数1〜24の炭化水素基を示し、Xは下記式(1-1)及び/又は(1-2)の基を示す。ここで、Zは、水素原子、X、及びYから選ばれる1種以上の基を示し、同一又は異なっていてもよいが、全てが水素原子のものは除く。Yは、下記式(2-1)及び/又は(2-2)の基を示す。mは重合度を示し、1以上の数であり、Yの数をnとすると、(m+n)は2〜10であり、〔(n−1)/(m+n)〕は0.01〜0.18である。)
Xが2以上存在する場合、複数のXは同一でも異なっていてもよいが、下記式(1-1)及び/又は(1-2)の末端のZは、〔(n−1)/(m+n)〕=0.01〜0.18を満たすので、一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体の末端部分は必然的にYとなる。
Figure 2008308424
Figure 2008308424
一般式(I)において、R1は、好ましくは炭素数4〜24、より好ましくは炭素数8〜18の直鎖、分岐鎖又は環状のアルキル基又はアルケニル基である。
直鎖又は分岐鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、各種ブチル基、各種ペンチル基、各種ヘキシル基、各種オクチル基、各種デシル基、各種ドデシル基、各種テトラデシル基、各種ヘキサデシル基、各種オクタデシル基、各種ノナデシル基、各種イコシル基、各種ドコシル基、各種トリコシル基、各種テトラコシル基などが挙げられ、環状のアルキル基としては、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
また、前記の直鎖又は分岐鎖のアルケニル基としては、プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、イソブテニル基、各種ヘキセニル基、各種オクテニル基、各種デセニル基、各種ドデセニル基、ジメチルヘキシル基、イソステアリル基、オレイル基などが挙げられ、環状のアルケニル基としては、シクロペンテニル基、シクロヘキセニル基、シクロオクテニル基などが挙げられる。
一般式(I)において、mは1以上の数であり、Yの数をnとすると、(m+n)は2〜10の数であるが、好ましくは2〜6、より好ましくは3〜5である。
〔(n−1)/(m+n)〕は0.01〜0.18の範囲の数であり、これは、本発明のポリグリセリルエーテル誘導体が、直鎖状のポリグリセリルエーテル誘導体を主成分とし、少量の分岐状のポリグリセリルエーテル誘導体を含むことを示している。
〔(n−1)/(m+n)〕は、好ましくは0.16以下、より好ましくは0.15以下である。また、その下限は好ましくは0.03以上、より好ましくは0.06以上、更に好ましくは0.09以上、特に好ましくは0.12以上である。〔(n−1)/(m+n)〕が0.01未満であると、水への溶解性が低下し、0.18を超えると泡立ちが多くなり、好ましくない。
〔(n−1)/(m+n)〕のうち、(m+n)は、ポリグリセリルエーテル誘導体中のグリセリル骨格を有する基(即ち、下記式(1-1)、(1-2)、(2-1)及び(2-2)から選ばれる1種以上の基)の数を示す。nは、グリセリル骨格のうち2つの水酸基(即ち、下記式(2-1)及び(2-2)から選ばれる1種以上の基)の数を示す。
また、(n−1)は、グリセリル骨格を有する基の内、水酸基を1つも有しないの数を示す。したがって、〔(n−1)/(m+n)〕は全グリセリル骨格を有する基の内、水酸基を1つも有さない基の割合を示す。〔(n−1)/(m+n)〕の算出は、13C−NMR測定に基づいて行うことができる(Macromol.1999,32,4240−4246参照)。
Figure 2008308424
Figure 2008308424
本発明のポリグリセリルエーテル誘導体の〔(n−1)/(m+n)〕の調整は、アルコール類に反応させるグリシドールの量や、用いる触媒の種類と量を適宜調節しながら反応させることにより行うことができる。たとえば、〔(n−1)/(m+n)〕を0.01〜0.18にする場合は、アルコール類、特に一価アルコール1モルに対して、後述する触媒を用いて、グリシドールを2〜10モルの割合で反応させることにより行うことができる。
本発明においては、アルコール類とグリシドールを反応させて所望のポリグリセリルエーテル誘導体を得ることができる。アルコール類としては、一価アルコールが好ましく、その具体例としては、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、ブチルアルコール、sec−ブチルアルコール、ペンチルアルコール、イソペンチルアルコール、ヘキシルアルコール、シクロヘキシルアルコール、2−エチルヘキシルアルコール、オクチルアルコール、デシルアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコールモノプロピルエーテル、ポリエチレングリコールモノブチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノメチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノエチルエーテル、ポリプロピレングリコールモノプロピルエーテル、ポリプロピレングリコールモノブチルエーテルなどが挙げられる。
これらのアルコール類は、一種単独で又は二種以上を任意に混合して用いることができる。これらの中では、得られるポリグリセリルエーテル誘導体の利用可能性の観点から、好ましくは炭素数6〜18、より好ましくは炭素数8〜16の一価アルコールが好ましく、2−エチルヘキシルアルコール、デシルアルコール、ドデシルアルコール、テトラデシルアルコールが特に好ましい。
アルコール類とグリシドールとの反応においては、アルコール類とグリシドールの使用割合は、得られる一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体における所望の重合度mの値によって、適宣選定される。
また、アルコール類とグリシドールを反応させる際の触媒としては、希土類元素の単純金属塩(以下、「希土類系触媒」ということがある)が好ましい。ここで、単純金属塩とは複塩や錯塩を除く一次化合物の金属塩をいう。
希土類元素の単純金属塩としては、通常、無機酸塩及び/又は有機酸塩が用いられる。高選択的付加反応の実現及びアルコール類の転化率向上の観点から、無機酸塩としては過塩素酸塩が好適であり、有機酸塩としてはスルホン酸塩が好適である。
この単純金属塩を構成する希土類元素としては、スカンジウム、イットリウムや、ランタン、セリウム、プラセオジム、ネオジム、サマリウム、ユウロピウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテルビウム、ルテチウム等のランタノイドが好ましく、スカンジウム、ランタン、サマリウム、ユウロピウム、エルビウム、ルテチウム、イッテルビウムがより好ましく、スカンジウム、ランタン、サマリウム、イッテルビウムが更に好ましく、ランタン及び/又はサマリウムが特に好ましい。
希土類元素のスルホン酸塩としては、例えば下記一般式(3)で表される化合物を挙げることができる。
M(OSO22)p (3)
(式中、Mは希土類元素、R2は、一部もしくは全部の水素原子がフッ素原子で置換されていてもよい炭化水素基、アルコキシル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し、pはMの原子価に等しい整数値を示す。)
一般式(3)において、R2である炭化水素基、アルコキシル基としては、炭素数1〜12のものが好ましい。その具体例としては、メチル基、エチル基、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ドデシル基、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、ヘキシロキシ基、オクチロキシ基、デシロキシ基、ドデシロキシ基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基、ノナフルオロブチル基、トリフルオロメトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、ノナフルオロブトキシ基などが挙げられる。これらの中では、トリフルオロメチル基が特に好ましい。
また、R2である置換基を有していてもよいアリール基としては、全炭素数が6〜25のものが好ましい。その具体例としては、フェニル基、トリル基、キシリル基、エチルフェニル基、ブチルフェニル基、オクチルフェニル基、ドデシルフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、ジメチルナフチル基などが挙げられる。これらの中では、ドデシルフェニル基、トリル基が特に好ましい。
一般式(3)で表される希土類元素のスルホン酸塩としては、例えばスカンジウム、ランタン、サマリウム、イッテルビウムのトリフラート(トリフルオロメタンスルホン酸塩)及びドデシルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネートが好ましく、ランタン、サマリウムのトリフラート及びドデシルベンゼンスルホネート、トルエンスルホネートがより好ましい。
前記の希土類系触媒は一種単独で又は二種以上を組み合わせて用いることができる。
希土類系触媒の量は、反応速度及び経済性のバランスなどの面から、アルコール類に対して、通常0.001〜0.2モル倍、好ましくは0.002〜0.1モル倍、より好ましくは0.005〜0.05モル倍である。
反応は、無溶媒で行うこともできるが、原料の混合を助ける目的で有機溶媒を適宣量使用することもできる。かかる有機溶媒としては、ヘキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジクロロメタン、アセトニトリル、ニトロメタン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロホルム、シクロヘキサン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミドなどが挙げられる。また、反応は空気中で行うこともできるが、副生成物の生成を抑える目的で、不活性ガス中、例えば窒素雰囲気下又はアルゴン雰囲気下で行うことが好ましい。
反応温度は、使用するアルコール類の種類や、触媒の種類と量などにより左右されるが、実用的な反応時間、収率、製品の品質などの面から、通常0〜200℃程度、好ましくは30〜170℃、より好ましくは50〜150℃、特に好ましくは80〜130℃である。また、反応時間は、反応条件によって左右され、一概に定めることはできないが、通常30分〜100時間程度、好ましくは1〜50時間、特に好ましくは1〜30時間である。
反応終了後、反応液を必要に応じ洗浄処理したのち、ろ過、蒸留、抽出などの方法により処理し、目的のポリグリセリルエーテル誘導体を得ることができる。また必要に応じて、得られたポリグリセリルエーテル誘導体をシリカゲルカラムクロマトグラフィー、蒸留、再結晶等の常法に従って精製することができる。ここで、使用済みの希土類系触媒は回収して再使用することができるが、そのためには、ポリグリセリルエーテル誘導体の取得は抽出によるのが好ましい。すなわち、ポリグリセリルエーテル誘導体の抽出後、希土類系触媒を含有する水溶液を回収し、水を留去することにより希土類系触媒を単離することができる。更に必要に応じて、単離した希土類系触媒を精製後、本発明方法に再使用することができる。
本発明は、前記のポリグリセリルエーテル誘導体を主成分とする洗浄剤をも提供する。本発明のポリグリセリルエーテル誘導体を、洗浄剤中に、例えば0.1〜50質量%、より好ましくは0.2〜20質量%、更に好ましくは0.5〜10質量%配合することにより、高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ生分解性などにも優れた洗浄剤として、好適に使用することができる。本発明のポリグリセリルエーテル誘導体以外の成分は、公知のものを使用することができる。
以下の実施例及び比較例において、「%」は「質量%」である。
なお、13C−NMRの測定は、Varian社製、13C−NMR測定装置「Unity INOVA500 (500MHz)」を用いて、溶媒:CD3OD、測定温度:50℃、測定モード:逆ゲート付デカップリング法(inverse-gated decoupling法)、パルス遅延時間:50secの条件で行った。
実施例1
ラウリルアルコール95.1g(0.50mol)、ランタントリフラート2.94g(0.0050mol)を300mL四つ口フラスコに入れ、窒素気流下、攪拌しながら90℃まで昇温した。次に、その温度を保持しながらグリシドール148.16g(2.0mol)を24時間で滴下し、そのまま2時間攪拌を続け、反応生成物246.2gを得た。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィーによって、分析した結果、グリシドールは検出せず(グリシドール転化率:99.9%以上)、また未反応アルコール残量は、3.8質量%(アルコール転化率:90%)であった。
得られたラウリルポリグリセリルエーテルの13C−NMRの測定結果から、前記一般式(I)におけるmは1.6、nは2.4であり、(m+n)の値が3以上の化合物は全組成物中の71%、(m+n)の値が3、4、及び5となる化合物は、全組成物中の30%を占めていた。また、〔(n−1)/(m+n)〕の値は0.35であった。
実施例2
ラウリルアルコール95.1g(0.50mol)、ランタントリス(パラトルエンスルホネート)3.13g(0.0050mol)を300mL四つ口フラスコに入れ、窒素気流下、攪拌しながら120℃まで昇温した。次に、その温度を保持しながらグリシドール148.12g(2.0mol)を10時間かけて滴下し、そのまま2時間攪拌を続け、反応生成物246.3g(グリシドール転化率:99.9%以上)を得た。反応終了後、反応液中の未反応アルコールの残量をガスクロマトグラフィーにより求めたところ、3.4質量%(アルコール転化率:91%)であった。
得られたラウリルポリグリセリルエーテルの13C−NMRの測定結果から、前記一般式(I)におけるmは3.5、nは1.5であり、(m+n)の値が3以上の化合物は全組成物中の70%、(m+n)の値が3、4、及び5となる化合物は全組成物中の31%を占めていた。また、〔(n−1)/(m+n)〕の値は0.10であった。
実施例3
ラウリルアルコール95.1g(0.50mol)、ランタントリフラート2.94g(0.0050mol)を300mL四つ口フラスコに入れ、窒素気流下、攪拌しながら90℃まで昇温した。次に、その温度を保持しながらグリシドール92.5g(1.25mol)を24時間で滴下し、そのまま2時間攪拌を続け、反応生成物190.5gを得た。得られた反応生成物をガスクロマトグラフィーによって、分析した結果、グリシドールは検出せず(グリシドール転化率:99.9%以上)、また未反応アルコール残量は、9.7質量%(アルコール転化率:80%)であった。反終品より未反応アルコールを蒸留にて除き、ラウリルポリグリセリルエーテルを得た。
得られたラウリルポリグリセリルエーテルの13C−NMRの測定結果から、前記一般式(I)におけるmは1.2、nは1.3であり、(m+n)の値が3以上の化合物は全組成物中の62%、(m+n)の値が3、4、及び5となる化合物は全組成物中の33%を占めていた。また、〔(n−1)/(m+n)〕の値は0.12であった。
比較例1
ラウリルアルコール57.0g(0.30mol)、カリウムメチラート4.42g(0.060mol)を300mL四つ口フラスコに入れ、25kPaの減圧条件下、攪拌しながら95℃に昇温しメタノールを留去した。次いで、グリシドール88.9g(1.20mol)を窒素気流下、95℃にて24時間で滴下し、そのまま2時間攪拌を続けた。反応終了後、硫酸3.10g(0.030mol)と水10gを加え、触媒を中和処理し、反応生成物162.3g(グリシドール転化率:99.9%以上)を得た。反応終了後、反応液中の未反応ラウリルアルコールの残量をガスクロマトグラフィーにより求めたところ、15.1質量%(アルコール転化率:57%)であった。
得られたラウリルポリグリセリルエーテルの13C−NMRの測定結果から、前記一般式(I)におけるmは2.2、nは1.8であり、(m+n)の値が3以上の化合物は全組成物中の72%、(m+n)の値が3、4、5となる化合物は、全組成物中の18%を占めていた。また、〔(n−1)/(m+n)〕の値は0.20であった。
比較例2
比較例1で得られた反応生成物から未反応アルコールを蒸留により除いた、ポリグリセリルラウリルエーテルを調製した。得られたラウリルポリグリセリルエーテルにおける前記一般式(I)のmは2.2、nは1.8、〔(n−1)/(m+n)〕の値は0.20であり、(m+n)の値が3以上の化合物は、全組成物中の85%、(m+n)の値が3、4、5となる化合物は、全組成物中の21%を占めていた。
(泡性評価)
実施例1〜3、及び比較例1,2で得られたポリグリセリルラウリルエーテルを用い、0.1%水溶液を調製し、その水溶性を確認した。そのうち、無色透明溶液のサンプルを用いて低泡性試験評価を行った。試験は、反転攪拌装置を用いた。2分反転攪拌し、10秒後及び120秒後の泡量を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2008308424
本発明のポリグリセリルエーテル誘導体は、例えば溶剤、乳化剤、分散剤、洗浄剤などの他、生化学、医薬などの分野においても広く利用することができる。本発明のポリグリセリルエーテル誘導体は、特に、高い洗浄力を有し、泡立ちが少なく、かつ配合し易さなどにも優れているため、洗浄剤として極めて有用である。

Claims (6)

  1. 下記一般式(I)で表されるポリグリセリルエーテル誘導体。
    1−O−Xm (I)
    (式中、R1は、炭素数1〜24の炭化水素基を示し、Xは下記式(1-1)及び/又は(1-2)の基を示す。ここで、Zは、水素原子、X、及びYから選ばれる1種以上の基を示し、同一又は異なっていてもよいが、全てが水素原子のものは除く。Yは、下記式(2-1)及び/又は(2-2)の基を示す。mは重合度を示し、1以上の数であり、Yの数をnとすると、(m+n)は2〜10であり、〔(n−1)/(m+n)〕は0.01〜0.18である。)
    Figure 2008308424
    Figure 2008308424
  2. 一般式(I)において、R1が炭素数8〜18の炭化水素基であり、かつ(m+n)が3以上である化合物を50重量%以上含有する、請求項1に記載のポリグリセリルエーテル誘導体。
  3. 一般式(I)において、(m+n)が3、4又は5である化合物を25重量%以上含有する、請求項1又は2に記載のポリグリセリルエーテル誘体。
  4. 一般式(I)において、〔(n−1)/(m+n)〕が0.03〜0.16である、請求項1〜3のいずれかに記載のポリグリセリルエーテル誘体。
  5. アルコール類とグリシドールとを反応させて製造される、請求項1〜4のいずれかに記載のポリグリセリルエーテル誘導体。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載のポリグリセリルエーテル誘導体を主成分とする洗浄剤。
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