JP2008308328A - 移動式クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】作業現場が変わる度毎のラチスブームの分解、輸送、組み立て作業に際して、ラチスブームの先端部に設けられた電気機器類に電力を供給するための送電線の着脱、着脱、ケーブルリールへの巻き込み、巻き出し、配線作業を少なくすることを可能ならしめる移動式クレーンを提供する。
【解決手段】移動式クレーンのラチスブーム5の先端ブーム5cの枠内に、自然エネルギーを用いて発電した電力を、ラチスブーム5の先端部に設けられる電気機器類に供給する電源装置20を、前記先端ブーム5cの枠内における前記電源装置20の上方位置に設けた、前記ラチスブーム5の長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持する。
【選択図】図2

Description

本発明は、移動式クレーンに係り、より詳しくは、自然エネルギーにより発電する電源装置を備えた移動式クレーンに関する。
自然エネルギーである風力、太陽光により発電する発電装置を備えた移動式クレーンとしては、例えば風力発電機と、太陽光発電パネルとを備えたハイブリッド充電移動式クレーン(以下、移動式クレーンという)が知られている。この従来例に係る移動式クレーンは、移動式クレーンに搭載されているバッテリ(リチウムイオン二次電池)に、風力発電機、太陽光発電パネル、商用電源から充電し、充電された電力によりポンプを駆動するようにしたもので、後述するように構成されている。以下、従来例に係る移動式クレーンの概要を、添付図面を順次参照しながら説明する、図6は従来例に係る移動式クレーンの全体図、図7は従来例に係る移動式クレーンの充電回路のブロック図である。
上記従来例に係る移動式クレーン(トラッククレーン)50は、トラック本体(下部走行体に相当する)52と、クレーン53を構成する旋回台(上部旋回体に相当する)54と、起伏ブーム56と、揚重フック(以下、フックという)58と、風力発電部60などとから構成されている。前記トラック本体52の荷台に配置された旋回台54には、カウンタウェイトとして兼用されるバッテリ64が搭載されている。また、前記旋回台54の上部には、起伏シリンダ66の伸縮動作によって起伏される、基端ブーム70と、中間ブーム72と、先端ブーム74とからなる多段伸縮式の起伏ブーム56が軸68に軸支にされている。前記起伏ブーム56の先端にはフック58が垂設されており、このフック58は前記旋回台54に搭載されてなる巻胴式ウインチ85で巻取り、繰出されるワイヤロープ80により昇降されるように構成されている。
前記先端ブーム74の上端部には、後述する構成になる風力発電部60が設けられている。即ち、この風力発電部60は、先端ブーム74の上端部に設けられた軸96により揺動可能に支持され、レベルシリンダ98のロッドの伸縮作動により地面に対して略水平に制御されるベース90と、このベース90の上に着脱自在に取付けられ風力発電機92,92とから構成されている。前記風力発電機92は、3枚の羽根106を有するプロペラ式の風車104を備えており、図示しない尾翼により常に風車104の羽根106側が風上に向くように構成されている。さらに、前記旋回台54の上部には太陽電池パネル94が設けられており、この太陽電池パネル94は汎用ロボット102により、太陽からの受光量最大位置に起伏、旋回されるように構成されている。また、前記風力発電機92には、回転速度抑制装置が設けられており、風車104の回転数限界を抑えることにより、強風時の安全性を確保することができるように構成されている。なお、この風力発電機92の場合は、風速変化に柔軟に対応するために、前記旋回速度抑制装置に対して必要に応じて風車104の回転を停止させる機能が付加される。
この従来例に係る移動式クレーン50では、前記太陽電池パネル94で発電された電力の一部は、ロボット制御部144と、風力/AC制御部142と、補助発電制御部146とからなるコントローラ140の前記ロボット制御部144に供給される。一方、残りの電力は、電力容量センサ150と、切り換えユニット136と、送電線とを介して旋回台54に搭載されているバッテリ64に充電されるように構成されている。
また、前記風力発電機92によって発電された電力の一部は、コントローラ140の前記風力/AC制御部142に供給される。一方、残りの電力は、ブレーカ130と、切り換えユニット136と、送電線とを介して前記バッテリ64に充電されるように構成されている。さらに、前記バッテリ64には、商用電源138からの電力が切り替えユニット136と、送電線とを介して充電されると共に、ディーゼルエンジン165により駆動される発電機57で発電された電力も送電線を介して充電(バッテリ64の充電容量が所定量以下に低下し、クレーン作業である揚重作業が困難になった場合)されるように構成されている。
この従来例に係る移動式クレーン50によれば、バッテリ64から供給される電力により電気モータ145が駆動され、そして各油圧機器類、例えば揚重モータ87、起伏シリンダ66、ブーム伸縮用巻胴ウインチ71、旋回台モータ156、ジャッキ51に作動油を供給するポンプ143が駆動される。また、バッテリ64に不具合が発生し、このバッテリ64から電力を供給することができなくなった場合には、ディーゼルエンジン165によりトルクコンバータ160を介してポンプ143を駆動することにより揚重作業(クレーン作業)が行えるようになっている(例えば、特許文献1参照。)。
実開2003−246586号公報
上記従来例に係る移動式クレーンでは、この移動式クレーンに設けられている各油圧機器類を作動させるポンプの駆動に風力発電機および太陽電池パネルで発電した電力や、安価な深夜電力が用いられる。従って、上記従来例に係る移動式クレーンによれば、通常の移動式クレーンのように、ポンプを駆動するためにディーゼルエンジンを駆動する必要がないから、環境に与える影響を抑えることができ、エネルギー不足を背景とした昨今のニーズに対して十分な効果を得ることができる点、また経済的である点において極めて好ましい。しかしながら、この従来例に係る移動式クレーンに係る技術を、ラチスブームを有する機械式の移動式クレーンに対してそのまま適用した場合には、後述するような解決すべき課題が生じる。
即ち、機械式の移動式クレーンのラチスブームの先端部には、電力を必要とする種々の電気機器類が配設されている。ラチスブームの先端部に配設される電気機器類は、例えば、フックの過巻を防止する過巻防止装置、夜間において航空機に対して障害物であることを認知させるための航空障害灯、クレーンの運転者の視界を補うためにジブの先端から吊り下げる方式のITVカメラ等である。ところが、電力の供給源であるバッテリは、移動式クレーンの上部旋回体側に設けられているため、ラチスブームに沿って配線された送電線を介してバッテリから前記電気機器類に電力を供給しなければならない。
機械式の移動式クレーンでは、作業現場が変わる度毎にラチスブームを分解し、輸送し、そして組立てるが、その際には送電線の着脱、ケーブルリールへの巻き込み、巻き出しも行わなければならない。ラチスブームの先端部に電力を供給する必要がある限り、上部旋回体側からラチスブームの先端部に設けられている電気機器類への送電線の配線が不可欠であり、ラチスブームの分解、輸送、組立作業に際して、送電線の損傷や、コネクタに水が浸入しないよう注意を払う必要があり、極めて煩わしい作業であった。
従って、本発明の目的は、作業現場が変わる度毎のラチスブームの分解、輸送、組立作業に際して、ラチスブームの先端部に設けられた電気機器類に電力を供給するための送電線の着脱、着脱、ケーブルリールへの巻き込み、巻き出し、配線作業を少なくすることを可能ならしめる移動式クレーンを提供することである。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであって、従って、上記課題を解決するために、本発明の請求項1に係る移動式クレーンが採用した手段の要旨は、自走式の下部走行体を備え、この下部走行体の上に、垂直軸心回りに旋回自在な上部旋回体を備えると共に、この上部旋回体の前部に、複数の電気機器類が設けられた起伏自在なラチスブームを備えてなる移動式クレーンにおいて、前記ラチスブームの枠内に、自然エネルギーにより発電した電力を前記電気機器類に供給する電源装置が設置され、この電源装置は、前記ラチスブームの枠内における前記電源装置の上方位置に設けられ、前記ラチスブームの長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持されてなることを特徴とするものである。
上記請求項1に係る移動式クレーンによれば、ラチスブームの枠内に電源装置が設置されているため、移動式クレーンの上部旋回体と電源装置の設置位置までの送電線を配線する必要がない。従って、ラチスブームの分解、搬送、組立作業に際して、送電線の着脱、ケーブルリールへの巻き込み、巻き出し作業が不要になるのに加えて、電源装置が損傷する恐れを少なくすることができる。
また、上記請求項1に係る移動式クレーンによれば、電源装置はラチスブームの長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持されている。従って、電源装置はラチスブームの起伏角度の変化の如何にかかわらず不自然な姿勢になるようなことがなく、効率良く発電し得る正規の姿勢になるように保持されるため、自然エネルギーから効果的に電力を発電することができる。さらに、電源装置の姿勢を制御するためのロボット等の姿勢制御装置を設ける必要がないから、電源装置の構造が簡単になり、その製造コストも安価になる。
本発明の請求項2に係る移動式クレーンが採用した手段の要旨は、請求項1に記載の移動式クレーンにおいて、前記電源装置が設置されるラチスブームは、先端ラチスブームであることを特徴とするものである。
上記請求項2に係る移動式クレーンによれば、電源装置は先端ラチスブームに配設されているから、先端ラチスブームより下側の送電線の配線作業が不要になる。
本発明の請求項3に係る移動式クレーンが採用した手段の要旨は、請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の移動式クレーンにおいて、前記電源装置は、太陽光発電装置および/または風力発電装置であり、前記太陽光発電装置と風力発電装置とのうちの何れか一方の発電装置は、この一方の発電装置と他方の発電装置とにより発電された電力が充電されるバッテリと、指令電波信号を受信して複数の前記電気機器類に対して供給する電力をON−OFF制御すると共に、複数の電気機器類からの情報信号を受信し、受信した情報信号を電波信号として発信する制御装置とを発電装置の下部位置に備えてなることを特徴とするものである。
上記請求項3に係る移動式クレーンによれば、電源装置である太陽光発電装置および/または風力発電装置により発電された電力がバッテリに充電され、そしてバッテリに充電された電力が指令電波信号に基づいて作動する制御装置を経由して複数の電気機器類に対して供給されると共に、複数の電気機器類からの情報信号が電波信号として発信させられる。また、発電装置の下部位置にバッテリと制御装置とを備えているため、通常の状態においては引力の作用により、電源装置のバッテリと制御装置の配置側が下側になるように保持される。
本発明の請求項4に係る移動式クレーンが採用した手段の要旨は、請求項3に記載の移動式クレーンにおいて、前記太陽光発電装置の太陽電池モジュールは、錘状体の外側面に装着され、また前記風力発電装置は、下部位置に発電機を備えると共に、この発電機を駆動する駆動軸が垂直になる状態で使用される垂直軸型風車を備えてなることを特徴とするものである。
上記請求項4に係る移動式クレーンによれば、太陽光発電装置の太陽電池モジュールはラチスブームの起伏角度が変化しても、また上部旋回体の旋回によりラチスブームの位置が変化しても一定の角度で維持され続けるから、太陽電池モジュールに同等の受光面積を確保することができる。従って、太陽光発電装置の位置によって発電能力が変化するようなことがなく、安定的に発電することができる。また、風力発電装置もラチスブームの起伏角度が変化しても、また旋回によりラチスブームの位置が変化しても一定の姿勢に維持され続ける。そして、風力発電装置の発電機を駆動する駆動軸が実質的に垂直になるから、前後左右の何れの向き風であっても垂直軸型風車が回転するため、風が吹いている限り安定的に発電することができる。
本発明に係る移動式クレーンでは、自走式の下部走行体を備え、この下部走行体の上に、垂直軸心回りに旋回自在な上部旋回体を備えると共に、この上部旋回体の前部に、複数の電気機器類が設けられた起伏自在なラチスブームを備えてなる移動式クレーンにおいて、前記ラチスブームの枠内に、自然エネルギーにより発電した電力を前記電気機器類に供給する電源装置が設置され、この電源装置は、前記ラチスブームの枠内における前記電源装置の上方位置に設けられ、前記ラチスブームの長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持されている。
従って、本発明に係る移動式クレーンによれば、ラチスブームの枠内に電源装置が設置されているため、移動式クレーンの上部旋回体と電源装置の設置位置までの送電線を配線する必要がなく、ラチスブームの分解、搬送、組立作業に際して電源装置が損傷する恐れを少なくすることができる。また、電源装置はラチスブームの長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持されているため、ラチスブームの起伏角度の変化の如何にかかわらず、電源装置は不自然な姿勢になるようなことがなく、効率良く発電し得る正規の姿勢になるように保持されるため、自然エネルギーから効果的に電力を発電することができる。さらに、電源装置の姿勢を制御するためのロボット等の姿勢制御装置を設ける必要ないから、電源装置の構造が簡単になり、その製造コストも安価になる。
以下、本発明の実施の形態に係る移動式クレーンを、添付図面を順次参照しながら説明する。図1は本発明の実施の形態に係る移動式クレーンの側面図、図2は移動式クレーンのラチスブームの先端付近の側面図である。図3(a)は移動式クレーンの運転室側から見た太陽光発電装置の正面図であり、図3(b)は太陽光発電装置の平面図であり、図3(c)は図3(a)のA−A線断面図である。図4(a)は移動式クレーンの運転室側から見た風力発電装置の一部切欠き正面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図であり、また図5は太陽光発電装置と風力発電装置とからなる電源装置の回路構成説明図である。
先ず、太陽光発電装置と風力発電装置とからなる電源装置を備えた本発明の実施の形態に係る移動式クレーンの全体構成を、図1を参照しながら説明する。図に示す符号1は、機械式の移動式クレーンであって、この移動式クレーン1は履帯走行式の下部走行体2を備えている。この下部走行体2の上には、インナーレースとアウターレースとボールまたはローラとからなる旋回ベアリング3を介して、垂直軸心回りに旋回される上部旋回体4が搭載されている。この上部旋回体4の前部には運転室4aが配設され,後部にはカウンタウェイト4bが装着されると共に、この部旋回体4の前部に設けられたブームフットピン4cにより基端ラチスブーム5aと、中間ラチスブーム5bと、先端ラチスブーム5cとが連結されてなるラチスブーム5が起伏可能に支持されている。
ところで、本発明の実施の形態に係る移動式クレーン1のラチスブーム5は、上記のとおり、基端ラチスブーム5aと、中間ラチスブーム5bと、先端ラチスブーム5cとが連結されてなる三段構成になっている。しかしながら、ラチスブーム5は二段構成であっても、四段以上の構成であっても良いので、ラチスブーム5の段数構成は3段構成に限定されるものではない。
前記移動式クレーン1のラチスブーム5は、前記上部旋回体4に搭載されてなる図示しないブーム起伏ドラムによって巻取り、繰出されるブーム起伏ロープ7と、ガイケーブル6cとによって起伏されるように構成されている。より詳しくは、前記上部旋回体4の後部の上部に立設されてなる、側面形状が直角三角形状のガントリ6の頂部側に配設される下部スプレッダ6aと、前記ラチスブーム5の先端側に配設される上部スプレッダ6bとの図示しない複数のシーブに前記ガントリ6の頂部を介して巻取り、繰出されるブーム起伏ロープ7が掛け回されると共に、前記上部スプレッダ6bと前記ラチスブーム5の上端部付近との間がガイケーブル6cによって連結されている。つまり、前記ラチスブーム5は、前記ブーム起伏ドラムによるブーム起伏ロープ7の巻取り、繰出しによる下部スプレッダ6aと上部スプレッダ6bとの間の間隔の拡縮によりガイケーブル6cを介して起伏されるように構成されている。
また、前記ラチスブーム5の先端部に、吊荷を吊持する主フック8が昇降自在に吊持されている。より詳しくは、前記ラチスブーム5の先端部にガイドシーブ5dと,トップシーブ5eとが設けられており、前記上部旋回体4に搭載されてなる図示しない主巻ウインチにより巻取り、繰出される主巻ロープ9がガイドシーブ5d、トップシーブ5eの順に掛けられている。そして、前記主巻ロープ9はトップシーブ5eで下向きに方向変換され、前記主フック8を支持する主フックブロック8aに設けられた複数のシーブに掛け回されると共に、先端が前記ラチスブーム5の先端に連結されている。
前記ラチスブーム5の先端ラチスブーム5cの枠内に、自然エネルギーにより発電した電力を前記先端ラチスブーム5cの先端部付近に設けられてなる電気機器類、例えば、フックの過巻を防止する過巻防止装置10、夜間において航空機に対して障害物であることを認知させるための航空障害灯11、クレーンの運転者の視界を補うためにジブの先端から吊り下げる方式のITVカメラ12、イルミネーション13等に供給する電源装置20が設置されている。なお、本発明の実施の形態に係る移動式クレーンの場合は、電源装置20は先端ラチスブーム5cに設けられているが、例えば中間ラチスブーム5bの上部側に設けられていても良いので、電源装置20が設けられるブームは先端ラチスブーム5cに限定されるものではない。
前記電源装置20は、後述する構成になる太陽光発電装置30と、後述する構成になる風力発電装置40とから構成されている。前記太陽光発電装置30は、効率良く発電し得る正規の姿勢になるように、前記先端ラチスブーム5cの枠内における前記太陽光発電装置30の上方位置の横パイプ部材に設けられた第1ブラケット14に、前記ラチスブーム5の長手方向の中心線CLBと直交する向きの支持軸14aを介して揺動可能に支持されている。また、前記風力発電装置40も、効率良く発電し得る正規の姿勢になるように、前記先端ラチスブーム5cの枠内における前記風力発電装置40の上方位置の横パイプ部材に設けられた第2ブラケット15に、前記ラチスブーム5の長手方向の中心線CLBと直交する向きの支持軸15aにより揺動可能に支持されている。
ところで、本発明の実施の形態に係る移動式クレーン1では、昼夜を問わず発電することができるように、電源装置20を太陽光発電装置30と風力発電装置40とから構成している。しかしながら、これら太陽光発電装置30と風力発電装置40とのうちの何れか一方の発電装置により構成してもそれなりの発電能力を発揮することができる。また、ラチスブーム5の起立状態においては、太陽光発電装置30の上方位置に風力発電装置40を配設しているが、これとは逆に、風力発電装置40の上方位置に太陽光発電装置30を配設しても良い。さらに、複数の太陽光発電装置30のみを配設することもでき、また複数の風力発電装置40のみを配設することもできる。従って、発電装置20の種類、配設数、および配設位置の上下関係に限定されるものではない。
前記太陽光発電装置30は、図3(a)乃至図3(c)に示すように構成されている。
即ち、外側面に太陽電池モジュール33が装着され、錘状体である多角錐台(この例では、横断面形状は24角形である)31と、この多角錐台31の上部面31bの中央部に突設され、先端が前記支持軸14aを介して前記第1ブラケット14に連結される連結桿32を備えている。さらに、前記多角錐台31の内部であって、かつ下部板部材31aの上面にバッテリ35と、後述する働きをする制御装置36とが設置されている。
前記バッテリ35と前記制御装置36を多角錐台31の内部に設置することにより、これらバッテリ35と制御装置36とを太陽光や風雨から守ることができ、また無駄な空間の有効活用も可能になるという効果を得ることができる。この場合、前記バッテリ35と前記制御装置36とを点検するために、前記多角錐台31に水密可能、かつ開閉自在なカバーで遮蔽される点検窓を設けるのが好ましい。なお、前記下部板部材31aは図示しないボルト、ナットにより、前記多角錐台31の下部に着脱自在に取付けられるように構成されている。また、外表面に太陽電池モジュール33を装着するための錘状体として多角錐台31を採用したが、多角錐を採用することもできる。さらに、多角錐台31の横断面形状は24角形であるが、6角形、12角形、18角形等何れであっても良い。
前記風力発電装置40は、上端部の連結部が支持軸15aを介して前記第2ブラケット15に連結される支持枠部材41を備えている。この支持枠部材41の下部位置には発電機43を収納する筐体42が設けられると共に、前記発電機43を駆動する垂直軸型風車44とから構成されている。この垂直軸型風車44は、前記支持枠部材41の内側上部と前記筐体42とのそれぞれに軸受を介して支持され、前記発電機43を駆動する垂直な駆動軸44aを備えている。
また、円弧状に折り曲げ形成され、両端部が前記駆動軸44aに所定の間隔を隔てて接続されてなる複数のダリウス翼44bを備えると共に、これらダリウス翼44bの内側になるように前記駆動軸44aに取付けられてなる複数のサボニウス翼44cを備えている。そして、この風力発電装置40で発電された電力は、後述する電力容量センサと、ブレーカとを介して、前記太陽光発電装置30の多角錐台31の内部に収納されているバッテリ35に充電されるように構成されている。勿論、太陽光発電装置30に代えて、風力発電装置40の筐体42内にバッテリと制御装置とを設けることができる。それにもかかわらず、バッテリと制御装置とを太陽光発電装置30に設けたのは、上記のとおり、無駄な空間の有効活用が可能になるからである。
なお、前記サボニウス翼44cは、弱い風であっても回転力が得られるため、垂直軸型風車44を始動させるために設けたものである。また、前記ブレーカは、強風状態時に発電機43からの過電流の通電を遮断して、バッテリ35に過電流が流れるのを防止するために設けたものである。また、本発明の実施の形態に移動式クレーンには、ダリウス翼とサボニウス翼とを備えた形態の垂直軸型風車を採用したが、この形態の風車に限らず、例えばクロスフロー型風車やパドル型風車等も採用することができる。
前記太陽光発電装置30と前記風力発電装置40とからなる電源装置20の回路構成を、図5を参照しながら説明する。即ち、本発明の実施の形態に係る移動式クレーン1の電源装置20では、太陽光発電装置30で発電された電力は、電力量を検出する電力容量検出センサ34を介してバッテリ35に充電されるように構成されている。また、風力発電装置40で発電された電力は、電力量を検出する電力容量検出センサ45、ブレーカ46を介してバッテリ35に充電されるように構成されている。さらに、前記バッテリ35には、外部電源コンバータ47を介して電力が充電(例えば、移動式クレーンへの太陽光発電装置30と風力発電装置40の取付け初期時)されるように構成されている。
前記バッテリ35に充電された電力は、制御装置36から複数の電気機器類、例えば主巻ロープ9の過巻きを防止するための過巻防止装置10、夜間において航空機に対して障害物であることを認知させるための航空障害灯11、移動式クレーンの運転者の視界を補うためにジブの先端から吊り下げる方式のITVカメラ12、イルミネーション13に対して適宜供給されるようになっている。
より具体的には、前記制御装置36は、例えば運転者からの送信機による指令電波信号を受信して前記複数の電気機器類に供給する電力をON−OFF制御する。そして、例えば過巻防止装置10のリミットスイッチの作動信号(情報信号)を電波信号として運転室4a内に設けられてなる主フック8を昇降させる主巻ロープ9の図示しない巻上げ操作装置に対して発信すると共に、ITVカメラ12からの映像信号(情報信号)を電波信号として運転室4a内に設けられてなる図示しない受像機に対して発信するように構成されている。
そして、本発明の実施の形態に係る移動式クレーン1によれば、先端ラチスブーム5cの枠内に、太陽光発電装置30と風力発電装置40とからなる電源装置20が設置されている。従って、移動式クレーン1の上部旋回体4に搭載されている図示しないバッテリから前記電源装置20の設置位置まで送電線を配線する必要がない。また、作業現場移動時における前記ラチスブーム5の分解、搬送、組立作業に際して、送電線の着脱、ケーブルリールへの巻き込み、巻き出し作業が不要になるのに加えて、電源装置20が損傷する恐れを少なくすることができる。なお、ラチスブーム5の分解、搬送、組立作業に際しては、揺れ止め部材により太陽光発電装置30と風力発電装置40とを先端ラチスブーム5cの枠内に固定することが好ましい。
また、本発明の実施の形態に係る移動式クレーン1によれば、前記太陽光発電装置30と前記風力発電装置40との何れもラチスブーム5の長手方向の中心線と直交する向きの支持軸14a,15aにより揺動可能に支持されている。そのため、ラチスブーム5の起伏角度や上部旋回体4の旋回によるラチスブーム5の位置の如何にかかわらず、太陽光発電装置30と風力発電装置40とは共に不自然な姿勢、つまり傾いたりすることなく、効率良く発電し得る正規の姿勢になるように保持され続ける。
より詳しくは、太陽光発電装置30では、ラチスブーム5の起伏角度が変化しても、上部旋回体4の旋回によりラチスブーム5の位置が変化しても、太陽電池モジュール33に同等の受光面積を確保することができるから、安定的に発電することができる。また、風力発電装置40も太陽光発電装置30と同様に、ラチスブーム5の起伏角度が変化しても、上部旋回体4の旋回によりラチスブーム5の位置が変化しても、発電機43を駆動する垂直軸型風車44の駆動軸44aが実質的に垂直に維持される。従って、この風力発電装置40によれば、前後左右の何れの向きの風であっても垂直軸型風車44が回転するため、風が吹いている限り安定的に発電することができる。
そのため、複数の電気機器類である過巻防止装置10、航空障害灯11、ITVカメラ12、およびイルミネーション13に対して供給する電力が不足するようなことがなく、過巻防止装置10、航空障害灯11、ITVカメラ12、およびイルミネーション13を必要に応じて作動させるという所期の目的を達成することができる。さらに、従来例に係る移動式クレーンのように、太陽光発電装置30の姿勢を制御するためのロボットや風力発電装置40の姿勢を制御するためのレベルシリンダのような姿勢制御装置を設ける必要がないから、制御装置36を含む電源装置20の全体構造が簡単になり、その製作コストも安価になるという経済効果を得ることができる。
ところで、移動式クレーン1の運転室4aの前後方向向きの風が吹いた場合には、風力発電装置40は風圧によってラチスブーム5の長手方向の中心線を含む垂直面に沿う方向に傾く。従って、実際には、垂直軸型風車44の駆動軸44aの傾き角度は完全に垂直になることはなく、風圧の強弱に応じて変動する。しかしながら、垂直軸型風車44の駆動軸44aの傾きにより発電能力が大きく低下するようなことはなく、実用上に支障が生じるようなことがない。
なお、上記実施の形態に係る移動式クレーンは本発明の1具体例に過ぎないから、上記形態に係る移動式クレーンの形態に限定されるものではなく、また本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内における設計変更等は自由自在である。
本発明の実施の形態に係る移動式クレーンの側面図である。 本発明の実施の形態に係る移動式クレーンのラチスブームの先端付近の側面図である。 本発明の実施の形態に係り、図3(a)は移動式クレーンの運転室側から見た太陽光発電装置の正面図であり、図3(b)は太陽光発電装置の平面図であり、また図3(c)は図3(a)のA−A線断面図である。 本発明の実施の形態に係り、図4(a)は移動式クレーンの運転室側から見た風力発電装置の一部切欠き正面図であり、図4(b)は図4(a)のB−B線断面図である。 本発明の実施の形態に係り、図5は移動式クレーンの太陽光発電装置と風力発電装置とからなる電源装置の回路構成説明図である。 従来例に係る移動式クレーンの全体図である。 従来例に係る移動式クレーンの充電回路のブロック図である。
符号の説明
LB…ラチスブームの長手方向の中心線
1…移動式クレーン,2…下部走行体,3…旋回ベアリング,4…上部旋回体,4a…運転室,4b…カウンタウェイト,4c…ブームフットピン,5…ラチスブーム,5a…基端ラチスブーム,5b…中間ラチスブーム,5c…先端ラチスブーム,5d…ガイドシーブ,5e…トップシーブ、6…ガントリ,6a…下部スプレッダ,6b…上部スプレッダ,6c…ガイケーブル,7…ブーム起伏ロープ,8…主フック,8a…主フックブロック,9…主巻ロープ
10…過巻防止装置,11…航空障害灯,12…ITVカメラ,13…イルミネーション,14…第1ブラケット,14a…支持軸,15…第2ブラケット,15a…支持軸
20…電源装置,30…太陽光発電装置,31…多角錐台,31a…下部板部材,31b…上部面,32…連結桿,33…太陽光モジュール,34…電力容量センサ,35…バッテリ,36…制御装置,40…風力発電装置,41…支持枠部材,42…筐体,43…発電機,44…垂直軸型風車,44a…駆動軸,44b…ダリウス翼,44c…サボニウス翼,45…電力容量センサ、46…ブレーカ,47…外部電源コンバータ

Claims (4)

  1. 自走式の下部走行体を備え、この下部走行体の上に、垂直軸心回りに旋回自在な上部旋回体を備えると共に、この上部旋回体の前部に、複数の電気機器類が設けられた起伏自在なラチスブームを備えてなる移動式クレーンにおいて、前記ラチスブームの枠内に、自然エネルギーにより発電した電力を前記電気機器類に供給する電源装置が設置され、この電源装置は、前記ラチスブームの枠内における前記電源装置の上方位置に設けられ、前記ラチスブームの長手方向の中心線と直交する向きの支持軸により揺動可能に支持されてなることを特徴とする移動式クレーン。
  2. 前記電源装置が設置されるラチスブームは、先端ラチスブームであることを特徴とする請求項1に記載の移動式クレーン。
  3. 前記電源装置は、太陽光発電装置および/または風力発電装置であり、前記太陽光発電装置と風力発電装置とのうちの何れか一方の発電装置は、この一方の発電装置と他方の発電装置とにより発電された電力が充電されるバッテリと、指令電波信号を受信して複数の前記電気機器類に対して供給する電力をON−OFF制御すると共に、複数の電気機器類からの情報信号を受信し、受信した情報信号を電波信号として発信する制御装置とを発電装置の下部位置に備えてなることを特徴とする請求項1または2のうちの何れか一つの項に記載の移動式クレーン。
  4. 前記太陽光発電装置の太陽電池モジュールは、錘状体の外側面に装着され、また前記風力発電装置は、下部位置に発電機を備えると共に、この発電機を駆動する駆動軸が垂直になる状態で使用される垂直軸型風車を備えてなることを特徴とする請求項3に記載の移動式クレーン。
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