JP2008297964A - ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管 - Google Patents

ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管 Download PDF

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Abstract

【課題】 噴射圧が180〜200MPaを超える内圧繰返し疲労限応力を確保することができると同時に、燃料中に含有される水分、ガソリンの酸化やアルコールの分解で生成される有機酸に対して、優れた耐食性を示すディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を提供する。
【解決手段】 肉厚で細径の炭素鋼鋼管からなる外管に、内周面にNiめっき層が施されたAM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)等のTRIP鋼板(低合金変態誘起塑性型強度鋼)製の溶接管または電縫管からなる内管が、圧嵌重合されていることを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジン内燃機関の高圧燃料噴射管に係り、特に相互に圧嵌して形成した肉厚で細径の内径を有する二重金属管からなるディーゼルエンジン内燃機関の高圧燃料噴射管であって、燃料中に含有される水分、ガソリンの酸化やアルコールの分解で生成される有機酸に対して、優れた耐食性を示す高圧燃料噴射管に関するものである。
従来ディーゼルエンジン用燃料噴射管には、引張り強さ340N/mm級〜410N/mm級の鋼管(JIS G 3455のSTS370、410)が使用されてきたが、排気ガス規制の強化に伴いディーゼルエンジンの排ガス浄化技術が高度化され、燃料を高圧で微粒化して多数回噴射することによって、燃料の完全燃焼を促して排ガスを清浄化する手法が開発され、燃料噴射管に負荷される内圧が従来の160MPaから180〜200MPa以上となり、それに耐え得るためには高い内圧疲労強度が要求され、その対応策として、引張り強さ490N/mm級〜600N/mm級の高抗張力鋼管が使用される傾向にある。しかしながら、高抗張力を示す材料は一般に高炭素、高合金の調質鋼材料であるところから曲げ加工等の加工性に難があるため、比較的低炭素の鋼管、例えば厚肉細径の高圧配管用炭素鋼鋼管からなる外管と、この外管の内側に位置するよう圧嵌されて燃料の流通路を形成する抗張力480N/mm以上の高抗張力を有する管体、例えばステンレス鋼管、クロムモリブデン鋼管、あるいはマンガン鋼管等の特殊鋼管からなる内管とを、相互に圧嵌重合した厚肉細径の重合金属管材(例えば、特許文献1参照)や、厚肉の鋼管からなる外管の内側に、繰返し内圧による加工硬化性を利用した、オーステナイト系ステンレス鋼管からなる内管を圧嵌して二重金属管を形成し、これをディーゼルエンジン用の燃料噴射管として用いる方法(例えば、特許文献2参照)など数多くの提案がなされている。
しかしながら上記特許文献1の重合金属管を、ディーゼルエンジン用燃料噴射管として用いた場合、ステンレス鋼、クロムモリブデン鋼、マンガン鋼等の高抗張力鋼によって構成される内管の伸びが小さいために加工性が悪く、例えば頭部形成時にポケット部内面にクラックを生じ易く、鋼管内に残存する非金属介在物や管内面に生じた疵に端を発するノッチエフェクトが大きいことなどに起因して、管内圧に対する繰り返し疲労限応力は、噴射圧力に換算して180〜200MPaを示す高い内圧に耐えることは困難であり、また、繰り返し内圧による加工硬化性を利用したオーステナイト系ステンレス鋼も、その抗張力はせいぜい70N/mmにも満たず、180MPaを超える高内圧に対する疲労限応力をクリアするには不十分であった。
そこで本願出願人は先に、外径が10ψ以下で内径が6ψ以下の炭素鋼鋼管からなる外管の内側に、特定の成分比に調製した焼鈍マルテンサイト鋼(AM鋼)、ベイニテックフェライト鋼(BF鋼)等のTRIP鋼(低合金変体誘起塑性型強度鋼)製の内管を圧嵌重合して、抗張力800〜1800N/mmを有するディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を開発し、上記従来技術に残された問題点を解消し、現状の技術レベルにおけるディーゼルエンジンの燃料噴射圧、即ち少なくとも180MPaを超える内圧に十分に耐えうる燃料噴射管として、特願2006−117297号(2006−4−20出願)において既に提案している。
ところが近時、環境保護に係る斯界の要望がなお一層の高まりをみせ、排気ガス中に含まれるCO(一酸化炭素)、CO(二酸化炭素)、HC(炭化水素)、NOx(窒素酸化物)、PM(パーティキュレートマター)等の濃度を低減するため、とりわけディーゼルエンジンの場合においては、より高圧で微粒化して多数回噴射によって清浄化するという従来の手段に加えて、高い燃焼効率を確保することと、それら成分の発生量を減少させるために、燃料そのものに低級ガソリン、サワーガソリン、アルコール及びアルコール混合燃料などのいわゆるバイオマス燃料を混合して用いる方法が採り入れられ、これらの燃料中に含まれる水分や、ガソリンの酸化やアルコールの分解によって生成される有機酸に起因する配管の腐食が新たな問題となって浮上し、高抗張力で耐圧性に優れると共に、優れた耐食性を有する燃料用配管が求められ、これら高耐食性燃料用配管についても既に数多くの提案がなされている。その一例として帯状鋼板の片面にNi、Coおよびこれらを基とする合金からなる第1めっき層を形成し、該第1めっき層上に当該第1めっき層より融点の低い金属からなる第2めっき層を形成した後、得られためっき層を内側になるようにして造管した高耐食性溶接管(例えば、特許文献3参照)、溶接管のビード部を含む内周面に予めSn、Sn−Zn、Sn−Ni、Ni−P、Ni−Bのうち1種類からなる第1めっき層を施し、前記ビード部を含まない第1めっき層上に、Ni、Coおよびそれらの基合金の1種類を第2めっき層として形成した耐食性溶接管(例えば、特許文献4参照)、あるいは燃料用配管を含む鋼板製部品用の高耐食性鋼板として、その内面にNi、Coおよびこれらを基とする合金のうち1種類からなる厚さ0.5〜10μmの第1めっき層を施し、該第1めっき層の上にそれより融点の低い金属からなる厚さ0.5〜10μmの第2めっき層を、第1、第2めっき層の全厚みが1〜15μmとなるように形成し、さらに前記第1めっき層と第2めっき層を有する鋼板を、600〜1200℃で5秒間〜15分間加熱処理することによって、該第1めっき層と第2めっき層との間において拡散層を形成した鋼板と、該鋼板の製造方法(例えば、特許文献5参照)などが開示されている。
特開昭56−62614号公報 特公平1−46712号公報 特許第3176399号公報 特許第3176405号公報 特許第3200164号公報
上記の各従来技術において、特許文献1および特許文献2に残された噴射圧力180MPa以上の高内圧に対応した、繰り返しの疲労限応力の問題は、本願出願人の先願に係る特願2006−117297によって提供されたディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管によって解消されるが、バイオマス燃料やこれを混合することによって生ずる配管の耐食性については、更なる改善が望まれる課題が残されていた。
即ち、特許文献3および4に開示される「高耐食性溶接管およびその製造方法」並びに特許文献5に提案される「燃料との接触部を有する鋼板製部品を製作するための鋼板及びその鋼板の製造法」によれば、造管用素材となる帯状鋼板の片面にNi、Co、Snおよびこれらを基とする合金からなる第1めっき層を施し、該第1めっき層上に融点の異なる金属からなる第2めっき層を形成した後、該めっき層が内側即ち燃料と接触する部分となるようにして、ロールフォーミング、張り出し加工等により管体や所望の形態に成形し、電気抵抗溶接やシーム溶接した後、所定の温度で加熱処理して燃料配管や燃料タンク等の部品が製造されるが、この加熱処理によって融点の低い金属、もしくは第1、第2めっき層間における拡散層によって鋼素地の露出部分、クラック、溶接によるピンホール、溜まり、剥離等が覆われ、優れた耐食性が確保されると同時に、曲げや端末成形性に優れた溶接管や各種部品を得ることができるなど、優れた効果が確認されている。
しかしながら、前記特許文献3乃至5によって施されるめっき層は、いずれもロールフォーミング等の成形前に施され、しかも融点の異なる金属によって少なくとも二層のめっき層を施すことが必須の要件となるため、めっき層形成時における工程が増えると共にコストが嵩むという不都合があった。また、燃料管などの形成後に施される熱処理によって被覆される部分は、融点の低い金属層となるために高温の燃料による繰り返しの接触によって、健全なめっき層が損なわれることも危惧され、早急に解決を望まれる新たな課題が残されていた。
なお、炭素鋼鋼管からなる外管の内側に、ステンレス鋼管からなる内管を内装した燃料用配管も知られているが、内管となるステンレス鋼の酸化を防ぐために、熱処理を施す際には水素炉を使用することが必須の要件となり、装置上高価につくというマイナス要因があり、また、水素炉や真空炉を使用しない単なる無酸化炉もしくは露点の高い還元炉の場合には内管の内表面や内管、外管の嵌合隙間に酸化物が発生し、内圧変動によって内管、さらには外管にも及ぶ内圧疲労破壊の一因になることが懸念される。
本発明は、このような従来技術に残された課題を解決するためになされたものであり、繰返しの耐内圧疲労特性に優れ、噴射圧が180MPaを超える内圧繰返し疲労限応力を確保することができると同時に、バイオマス燃料もしくはこれを混合した燃料を用いた際、アルコールやアルコール混合燃料中に含まれる水分、ガソリンの酸化、アルコールの分解などによって生成される有機酸などの腐食性成分に対して、十分な耐食性を有するディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を、比較的低価格で提供することを目的とするものである。
上記課題を解決するための本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、肉厚で細径の炭素鋼鋼管からなる外管に、内周面にNiめっき層が施されたAM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)等のTRIP鋼板(低合金変態誘起塑性型強度鋼)製の溶接管または電縫管からなる内管が、圧嵌重合されていることを特徴的構成要件とするディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を要旨とするものである。
また、本発明におけるAM鋼はC 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%を含有する焼鈍マルテンサイト鋼、前記BF鋼はC 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%を含有するベイニテックフェライト鋼であることを特徴とするものである。
さらに、本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、前記内管が予め熱処理が施された後に圧嵌管重合され、しかる後に該内管の内周面にNiめっきが施されることを特徴とするものである。
さらにまた、本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、前記内管と外管とが予め圧嵌重合された後に該内管に熱処理が施され、しかる後に該内管の内周面にNiめっきが施されことを特徴とするものである。
本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管はまた、前記内管に予め熱処理を施した後、その内周面にNiめっきを施し、その後該内管を縮径せず、外管のみを伸管して外管に挿入することを特徴とするものである。
本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管はさらに、前記内管の内周面に施されるNiめっきが、電気Niめっきであることを特徴とするものである。
また、本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管において、前記内管の内周面に施されるNiめっきが、Ni/PもしくはNi/Bの化学Niめっきであることを好ましい態様とするものである。
さらに、本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管において、前記内管の内周面に施されるNiめっきの膜厚が、1〜10μmであることを特徴とするものである。
本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管はまた、前記肉厚細径の炭素鋼製の外管が、外径10φ以下、内径6φ以下であり、前記TRIP鋼製の内管が、肉厚0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管であることを特徴とするものである。
本発明による上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管はさらに、前記TRIP鋼製の電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管は、残留オーステナイト5〜25wt%、抗張力800〜1800N/mmを有することを特徴とするものである。
本発明に係る上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管において、前記外管と内管は引抜き伸管加工またはロールによる圧延等により圧嵌重合されていることが好ましい。また、前記TRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管として、AM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%)を選択する場合、鋼板を造管した後、固溶化処理後に急冷処理され、さらに加熱後にオーステンパー処理が施された後、前記外管に圧嵌重合され、一方、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%)を選択した場合においては、鋼板を造管した後、固溶化処理後オーステンパー処理温度まで急冷され、該温度でオーステンパー処理が施された後、前記外管に圧嵌重合され、さらに内管の内面にNiめっきを施してディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管用の2重金属管が形成される。
本発明における上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管において、内管として用いられる前記AM鋼の固溶化処理は、950℃に加熱保持した後に急冷することによって施こされ、また、該AM鋼のオーステンパー処理は780℃に60〜3000秒間保持後、325〜475℃まで急冷し、該温度で60〜3000秒間保持することによって施こされる。一方、同じく内管として用いられる前記BF鋼の固溶化処理は、950℃に加熱保持した後、オーステンパー処理温度まで急冷することによって施され、該BF鋼のオーステンパー処理は325〜475℃の温度域において、60〜3000秒間保持することによって施される。
また、本発明に基づく上記ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管においては、前記外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、前記肉厚0.3〜1.0mmのTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管が内挿組み合わされた後、前記外管に強固な引抜き伸管加工が施され、この際外管の内径が強く縮径されることにより、内管に対する十分な圧縮力が初期の段階において作用し、外管と内管との強固な圧嵌重合が完成する。さらに、前記内管に対する強い引抜き伸管加工が施されると同時に、内管内に芯金プラグを挿入して内面側からも強い加工率を付与することによって、内管内面側に十分な圧縮力を発生させて加工誘起マルテンサイトを生じさせて、内圧疲労強度の向上と切欠き欠陥および非金属介在物に起因する亀裂進行を阻害する機能とを併せて付与することができ、さらに内管の内面にNiめっきを施して抗張力800〜1800N/mmを有する内面の耐食性に優れたディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管が提供される。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、炭素鋼鋼管からなる外管の内側に内周面にNiめっき層が施されたTRIP鋼製の溶接管または電縫管が圧嵌重合されるように構成されているため、ディーゼルエンジン用の燃料となる軽油中に混入されるバイオマス燃料等に含まれる水分、ガソリンの酸化、アルコールの分解などによって生成する有機酸等に起因する耐腐食性が大幅に改善される。とりわけ本発明においては前記内管に対する熱処理が施され、さらに外管との圧嵌重合の後に、前記Niめっき層が形成されるか、もしくは外管に対する内管の圧嵌重合後、該内管に対する熱処理が施され、しかる後に前記Niめっきが施されるなど、めっき層形成後の内管の内周面、即ち燃料と接する部分には熱処理の負荷がかからないように配慮されている。従って、内管の内周面に形成されためっき層は健全な状態で維持され、高温高圧の燃料噴射の繰り返しにも十分に耐え得る、優れた耐食性を長期間に渡って維持することができる。
一方、本発明によるディーゼルエンジン高圧燃料噴射管は、炭素鋼鋼管とTRIP鋼鋼管が圧嵌重合されることによって形成されているので塑性変形能が高く、頭部成形時にポケット内面に亀裂を生じることがなく、かつ塑性加工によりマルテンサイト組織となり亀裂の進行を阻止することができるという特性を有し、かつ抗張力が800〜1800N/mmを示すTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管を内管に採用したことにより、内管内表面に万一の非金属介在物や切欠き疵が存在した場合においても、TRIP鋼のもつ加工誘起マルテンサイトの発生により亀裂の進行を阻止すると同時に、180〜200MPaを超える内圧負荷の繰返しに耐えられるという優れた効果をも、併せて奏することができる。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を構成する二重金属管において、内管として用いられるTRIP鋼、即ち低合金変態誘起塑性型強度鋼は、近年乗用車の足回りプレス成形部品の軽量化を目的として開発されたもので、残留オーステナイト(γ)のひずみ誘起変態(TRIP)を利用してプレス成形性を著しく改善したフエライト(α)+ベイナイト(α)+γ複合組織鋼[TRIP型Dual−Phase鋼、TDP鋼]、およびベイニテックフェライト(αbf)+γ鋼[TRIP型ベイナイト鋼、TB鋼]である。ここで上記変態誘起塑性とは、化学的に不安定な状態で存在するオーステナイト(γ)層が、力学的エネルギーの付加によりマルテンサイトへと変態する際に相伴う大きな伸びのことである。即ち、TRIP鋼とは、ある限定された組成の鋼において特定な熱処理を施すことにより、α層の粒界を中心に残留オーステナイトやベイナイト組織の混在した金属組織を得た鋼のことである。このような金属組織を有するTRIP鋼の特徴としては、塑性変形能が高いこと、加工によりマルテンサイト組織となるため強度が高くかつ硬くなることなどの特性があげられる。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管は、このような特性を備えた残留オーステナイトを5〜25wt%有する低合金変態誘起塑性型強度鋼製であるので、溶接性と塑性加工途中においては加工性が良く、従って流路内表面は疵深さが20μm以下の管となっており、伸管時のリダクションが大きくとれるので伸管回数を減らすことができ、さらに同じリダクションであれば小さな伸管機、小さなダイスおよび小さな引抜き力で加工が可能である。また、オーステナイト(γ)組織であったものが加工誘起マルテンサイトの析出により、硬さ、引張り強さ共に向上するので、耐内圧疲労特性、耐キャビテンション性、曲げ形状の安定性、耐振動疲労特性等が優れている。さらに、低合金変態誘起塑性型強度鋼は、局部的に変形した部分のオーステナイトが硬質なマルテンサイトに変態し、その部分を強化するという特性(TRIP現象)を有するので、この低合金変態誘起塑性型強度鋼製の高圧燃料噴射管の場合は、振動疲労や内圧疲労が進んでも、前記特性によりその疲労部分が強化されて管の破壊を阻止する抵抗力が生じるため、従来のJISG3455のSTS370、410、JIS G 3459のSUS材等のみからなる単層管に比較して高寿命が保障される。なお、本発明において、低合金変態誘起塑性型強度鋼の残留オーステナイトを5〜25wt%と限定したのは、5wt%未満では高い応力にさらされた時、残留オーステナイトからマルテンサイトへの変態量が少なく十分な強度アップが図れず、他方、25wt%を超えると所望の強度を確保し難いためである。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を製造するに際し、外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる外管に、肉厚0.3〜1.0mmのTRIP鋼製の薄肉溶接管もしくは電縫管からなる内管が内挿され、予め二重金属管が形成されるが、該内管としてAM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%、以下単に「AM鋼」ということがある。)を選択した場合は、該AM鋼製の鋼板を所定の寸法の薄肉溶接管もしくは電縫管に造管した後、950℃に加熱して好ましくは1200秒間保持した後急冷することによって固溶化処理を施し、次いで780℃に加熱して60〜3000秒間保持後、325〜475℃まで急冷してその温度域で60〜3000秒間、好ましくは1000秒間保持することによってオーステンパー処理を施し、その後前記外管に圧嵌重合し、しかる後前記AM鋼製の内管に残留オーステナイトを生じさせる熱処理を施して二重金属管が形成される。また、前記外管に内装される内管としてBF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%、以下単に「BF鋼」ということがある。)を採用した場合には、同様該BF鋼板を所定の寸法の薄肉溶接管もしくは電縫管に造管した後、950℃に加熱して好ましくは1200秒間保持した後急冷することによって固溶化処理を施し、次いで325〜475℃の温度域において60〜3000秒間、好ましくは500秒間保持することによってオーステンパー処理を施し、その後前記外管に圧嵌重合し、しかる後前記BF鋼製の内管に残留オーステナイトを生じさせる熱処理を施して二重金属管が形成される。
なお、前記TRIP鋼(AM鋼やBF鋼)としては、例えば特許第3253068号公報、特開2002−302734号公報、特開2006−207021号公報等に開示されているものを含むことはいうまでもない。
本発明におけるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、上記の如くして形成された二重金属管の内周面、即ち残留オーステナイトを生じさせるべく熱処理が施されたAM鋼、もしくはBF鋼からなる薄肉溶接管もしくは電縫管によって形成された内管の内周面に、Niめっき層を形成することを構成上の特色とするものであるが、本発明においては前記外管に対する内管の圧嵌重合に先立って、該内管に予め熱処理が施された後に圧嵌重合され、その後Niめっきが施されてもよく、また、内管に対する熱処理が施された後、該内管の内周面に予め所定のNiめっき層を形成し、その後該内管を縮径するよう、外管を伸管して二重金属管を形成することによってディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管とする方法を採用することもできる。
本発明によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管において、熱処理後の内管の内周面に施されるNiめっき層の生成手段としては、電気Niめっき、化学Ni/Pめっきおよび化学Ni/Bめっきの中から、任意に選択もしくは組み合わせることが可能であり、生成されるめっき層の膜厚は1〜10μmの範囲内にあることが好ましい。
[実施例]
図1は本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の一実施例を一部破断して示す拡大平面図、図2は図1のA−A線上の断面図、図3はAM鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図、図4はBF鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。図1および図2において、1は外径10φ以下、内径6φ以下の炭素鋼鋼管からなる比較的肉厚の外管、2は前記外管1の内側に位置するように圧嵌されて流通路3を形成するAM鋼、BF鋼等のTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管であり、4は該内管2の内周面に生成される膜厚1〜10μmのNiめっき層(純Niめっき層、Ni/Pめっき層、Ni/Bめっき層を含む)である。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管2としてAM鋼を採用した場合、該AM鋼製帯材を成形ロールによる管体の成形と、電気抵抗法による圧接とを介して電縫鋼管(もしくは各種溶接を介した溶接鋼管)に造管してこれを内管2とし、該内管2を図3に示すごとく950℃に加熱して1200秒間保持する固溶化処理を施し、その後に常温程度へのオイルクエンチ処理にて急冷し、次いで780℃に再加熱して1000秒間保持した後、400℃まで急冷してその温度域にて1000秒間保持するオーステンパー処理を施し、続いて再度常温へのオイルクエンチ処理を施した後に外管1に圧嵌重合して二重金属管が形成される。また、内管2としてBF鋼を選択した場合は、前記AM鋼と同様の手段によって電縫鋼管(もしくは溶接鋼管)に造管してこれを内管2とし、次いで図4に示すごとく950℃に1200秒間保持する固溶化処理後、約400℃まで急冷し、該温度にて500秒間保持するオーステンパー処理と常温へのオイルクエンチ処理を施した後、外管1に圧嵌重合することによって二重金属管が形成される。
前記外管1と内管2を一体化する方法としては、外管1内に内管2を挿入して伸管により引抜き嵌合して圧嵌重合する伸管引抜き加工方法、外管1内に内管2を挿入してロールによる圧延によって圧嵌重合する圧延加工方法等を任意に選択することができる。ここで、前記伸管引き抜き加工方法を採用した場合、炭素鋼鋼管からなる外管1に、TRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管2を内挿組み合わせた後、外管2の内径が強く縮径するように引抜き伸管加工を施すことにより、内管2に十分な圧縮力を初期に作用させることができる。また、前記の強い引抜き伸管加工を施すと同時に、内管2内に芯金プラグ(図示せず)を挿入して内面側からも強い加工率を付与して内管2の内面側に十分な圧縮力を発生させて加工誘起マルテンサイトを生じさせると、内圧疲労強度の向上と切欠き欠陥および非金属介在物に起因する亀裂進行を阻害する機能をより高めることができる。このようにして外管1に内管2が圧嵌重合された二重金属管は、残留オーステナイトを生じさせる所定の熱処理が施された状態で、前記内管2の内周面、即ち燃料の流通路3が形成される面に、電気Niめっき、化学Ni/Pめっきもしくは化学Ni/Bめっきを単独もしくは組み合わせることによって、膜厚1〜10μmのNiめっき層4が形成されて本発明によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得ることができる。
肉厚0.5mmの焼鈍マルテンサイト鋼(AM鋼)からなる帯状鋼板を所定の寸法に裁断した後、ロールフォーミングによって管体に成形した後、両端の接合部をロールによって加圧しながら電気抵抗法によって圧接し、外径4ψのTRIP鋼製の電縫管を得、得られた該電縫管を図3に示すように950℃に加熱して、その温度域において1200秒間保持することによって固溶化処理を施した後、常温へのオイルクエンチ処理を施し、その後さらに780℃まで再加熱して1000秒間保持した後に400℃まで急冷し、その温度域にて1000秒間保持することによってオーステンパー処理を施し、次いで再度常温へのオイルクエンチ処理を施すことによって残留オーステナイトを生じさせ、これを本実施例による内管2とした。その後該内管2を別に用意した外径が9ψで内径が4ψの炭素鋼鋼管からなる外管1に、ロールやダイスを用いた圧延加工法によって圧嵌重合して内管に加工誘起マルテンサイトを生じさせて所望の二重金属管を形成した。次いで該二重金属管における内管2の内周面を除いた露出部分にマスキングを施した後、電気めっき法によって該内管2の内周面にNiめっきが施されるが、この際、用いられるめっき液の組成としては、硫酸ニッケル:250g/L、塩化ニッケル:40g/L、ホウ酸:40g/L、トップレオナNL1(奥野製薬製):15g/L、トップレオナNL2(奥野製薬製):0.75g/L、ニッケルキャリアー(奥野製薬製):3.0g/Lであり、めっき液温度:55℃、めっき液pH:4.3、電流密度:3A/dm、電極:Pt線、処理時間:5分の電気Niめっきを施し、本発明によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管における当該内管2の内周面には、膜厚3μmのNiめっき層4が均一な状態で生成されていることが確認された。なお、電極として用いたPt線に代えてNi、Ta、Ti、Ti−Ptなどの不溶性電極を用いることも可能である。
このようにして得られた本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管2の内周面に、ベース燃料としてのバイオディーゼル混合軽油(B20)に、添加剤として酢酸10ppmおよびオレイン酸300ppmを加えて得られたテスト用燃料を、60℃に加温した状態で1000時間に亘って循環させる耐食性試験に供した結果、内管2の内周面には赤錆等の発生は認められず、Niめっき層は健全な状態で維持されていることが確認され、一方、該内管2に対して溝付ロールによる180度の曲げ試験を実施した結果、めっき皮膜にクラックの発生は見られなかった。
めっき液としてシューマーS−780(カニゼン製):200g/Lを使用し、めっき液温度:92℃、めっき液pH:4.4で、処理時間:10分の化学Ni/Pめっきを施した以外は、上記実施例1と同様にしてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚3μmのNi/Pめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められた。なお、本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
めっき液を、トップケミアロイB−1(奥野製薬製)原液とし、めっき液温度:65℃、めっき液pH:6.7で、処理時間:15分の化学Ni/Bめっきを施した以外は、上記実施例2と同様にしてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚3μmのNi/Bめっき層が均一な状態で生成されていることが認められた。なお、本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
前記実施例1と同様にして帯状AM鋼板からなるTRIP鋼製の電縫管を造管し、該電縫管を内管2として予め実施例1と同様の炭素鋼鋼管からなる外管1に、圧延加工法によって圧嵌重合して二重金属管を形成した。次いで前記内管2に対して実施例1と同様、図3に示すヒートパターンに基づいて固溶化処理、オーステンパー処理、オイルクエンチ処理等の熱処理を施し、その後さらに圧延加工を実施して該内管2の内周面に加工誘起マルテンサイトを生じさせ、さらにまた該内管2の内周面を除く露出分をマスキングして、めっき液として硫酸ニッケル:250g/L、塩化ニッケル:40g/L、ホウ酸:40g/L、BLS−MU(荏原ユージライト製):10g/L、BLS−L(荏原ユージライト製):1.5g/Lを用い、めっき液温度:55℃、めっき液pH:4.3、電流密度:3A/dmの条件で電極としてPt線を使用し、処理時間:13分の電気めっきを施すことによって本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚8μmのNiめっき層が均一な状態で生成されていることが認められ、得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
めっき液としてニムデン5X(上村工業製):200g/Lを使用し、めっき液温度:92℃、めっき液pH:4.4で、処理時間:20分の化学Ni/Pめっきを施した以外は、上記実施例4と同様にしてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚6μmのNi/Pめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められ、得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
めっき液を、BEL801(上村工業製)原液とし、めっき液温度:62℃、めっき液pH:6.3で、処理時間:20分の化学Ni/Bめっきを施した以外は、上記実施例5と同様にしてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚2μmのNi/Bめっき層が均一な状態で生成されていることが確認され、得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
前記実施例1と同様にして帯状AM鋼板からなるTRIP鋼製の電縫管を造管し、得られた電縫管に対して図3に示すヒートパターンに基づいて、実施例1と同一の条件で、固溶化処理、常温へのオイルクエンチ処理、オーステンパー処理、再度常温へのオイルクエンチ処理等の熱処理を施すことによって本実施例による内管2を形成し、次いで該内管の内周面以外の露出部をマスキングして、処理時間を17分とした以外は実施例1と同一の条件で電気Niめっきを施した。電気Niめっき処理後の該内管2の内周面には、膜厚10μmのNiめっき層が均一な状態で生成されていた。このようにして内周面にNiめっき層が施された本実施例による内管2は、実施例1と同様の炭素鋼鋼管からなる外管1に挿入され、実施例1と同様の圧延加工により圧嵌重合して内管に加工誘起マルテンサイトを生じさせて二重金属管を形成した。そして、得られた該高圧燃料噴射管の内面を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
前記実施例7によって得られる内管2に対するNiめっき層の形成に際し、処理時間を13分とした以外は上記実施例2と同一の条件で化学Ni/Pめっきを施し、前記内管2の内周面に膜厚4μmのNi/Pめっき層を生成して実施例7と同様の二重金属管を形成した高圧燃料噴射管における内管2の内周面に生成されたNi/Pめっき層は、内管2を実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
上記実施例7によって得られた内管2に対するNiめっき層の形成に際して、処理時間を30分とした以外は上記実施例2と同一の条件で化学Ni/Bめっきを施し、前記内管2の内周面に膜厚3μmのNi/Bめっき層を生成し、実施例7と同様の二重金属管を形成した。そして、得られた該高圧燃料噴射管における内管2の内周面に生成されたNi/Bめっき層は、内管2を実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
[比較例1]
内管2の内周面にNiめっきを施さなかった以外は、実施例1と同様にして二重金属管からなるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該高圧燃料噴射管を実施例1と同一の条件で耐食性試験に供した結果、1000時間経過後における該噴射管の内管2の内周面には、点在する赤錆の発生が確認された。
[比較例2]
内管2の内周面に電気Niめっきを施す際、処理時間を1分間とした以外は、上記実施例1と同様にして二重金属管からなるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。この際、前記内管2の内周面に生成されたNiめっき層の膜厚は0.5μmであった。得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験に供した結果、1000時間経過後における該内管2の内周面には、点在する赤錆の発生が確認された。
[比較例3]
処理時間を45分に代えた化学Ni/Pを施した以外は、上記実施例5と同様にしてディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚13μmのNi/Pめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められ、得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、該内管2の内周面には錆の発生などの異常は見られなかったが、曲げ試験においてはめっき皮膜にクラックの発生が認められた。
焼鈍マルテンサイト鋼(AM鋼)に代えて、肉厚0.6mmのベイニテックフェライト鋼(BF鋼)製の帯状鋼板を用い、ロールフォーミングによって管体に成形した後、両端の接合部を高周波誘導加熱溶接によって接合して外径4ψのTRIP鋼製の溶接管を造管し、該溶接管を図4に示すヒートパターンに基づいて、加熱処理を施した以外は上記実施例と同様にしてTRIP鋼製の内管2が圧嵌重合された二重金属管を得、該二重金属管の内周面を除く露出部にマスキングをした後、上記実施例1と同一の条件で電気Niめっき処理を施すことによって、本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管における当該内管2の内周面には、実施例1と同様に膜厚3μmのNiめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められた。なお、得られた該高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、該内管の内周面に形成されたNiめっき層は、健全な状態で維持され実施例1と同様の優れた効果が確認された。
AM鋼製の電縫管に代えて実施例10によって造管されたBF鋼製の溶接管を用いた以外は、上記実施例2と同様にして本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚3μmのNi/Pめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められた。なお、本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた効果が確認された。
AM鋼製の電縫管に代えて実施例10によって造管されたBF鋼製の溶接管を用いた以外は、上記実施例3と同様にして本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を得た。得られた該噴射管の内管2の内周面には、膜厚1.5μmのNi/Bめっき層4が均一な状態で生成されていることが認められた。なお、本実施例によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の内管2を、実施例1と同一の条件で耐食性試験並びに曲げ試験に供した結果、実施例1と同様の優れた成果が確認された。
本発明のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管における内管は、AM鋼、BF鋼等のTRIP鋼製の肉厚0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管であるため、内挿用鋼管として任意の肉厚、外径の薄肉鋼管を得ることができると同時に合金鋼やステンレス鋼に比較してより安価である。また、薄肉電縫鋼管または溶接鋼管用のAM鋼、BF鋼等の薄肉鋼帯のコイル材は、コイル材本来の特性として仕上げ加工された圧延ロールの転写によって表面が非常に滑らかであること、圧延時の表面リダクションと表面急冷によって表面層の組織が緻密となること、非金属介在物や疵等の欠陥もシームレス鋼管に比べて極めて少ないという利点がある。
このように表面欠陥の極めて少ない状態で溶接または電縫圧接された薄肉のTRIP鋼製の内管2は、前記した所定の固溶化処理後、オーステンパー熱処理後、例えばSTS−370、410、(DIN)ST−52等の炭素鋼鋼管に内挿して、伸管による引抜き嵌合されるか、あるいは挿入後にダイスやロールによる圧延により嵌合後、外管1と内管2を同時に前記のような熱処理が施され、ディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管として使用される。その際、伸管加工等によって内管に加工歪みが加わり圧縮、引張りにかかわらず加工誘起マルテンサイトが生じてその硬化により強化されると同時に、マルテンサイト変態による体積膨張も生じ内表面は圧縮応力場となり、200MPa程度の超高内圧により発生する引張り応力を相殺し耐繰返し内圧疲労強度を向上させる。また、同時に180〜200MPaを超えるエンジン噴射圧に使用した場合も全く同様に、管内表面全体に加工誘起マルテンサイトが生じ、当然の如くに耐キャビテーションエロージョン性、耐内圧疲労強度の向上に寄与する。
一方、表面欠陥の極めて少ない薄肉鋼帯コイル材から造管された溶接管または電縫鋼管とはいえ、万一内表面に非金属介在物または切欠き疵等が存在し、その欠陥の切欠き部先端に180〜200MPaを超える繰返し内圧による引張り応力が集中して亀裂が進行しようとした場合においても、その亀裂先端部に集中的に加工誘起マルテンサイトが生じ、硬化して亀裂の進行を阻止することができる特性と、前記した伸管加工歪みによる加工誘起マルテンサイトが生じ内管の内表面が圧縮応力場となることと、加えて内管の加工性が優れているために頭部成形時にポケット内面にクラックが生じることがないという作用効果とが相俟って、高耐内圧疲労限応力を有するディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管を提供できる。また、内管2のみならず、外管1あるいは外管1、内管2の両方にTRIP鋼を使用した場合においても、両者とも炭素鋼であり、ステンレス鋼を使用した場合のように熱処理に水素炉や真空炉を使用する必要もなくコストも安価につく上、内管と外管の拡散接合も容易であり、曲げ形状の安定性や耐振動疲労特性に優れた高圧燃料噴射管を得ることができる。
本発明によるディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、上記のように耐圧強度的に極めて優れた特性を有すると同時に、燃料と直接接触する内管2の内周面に、膜厚が1〜10μmのNiめっき層を施すことによって、その耐食性が著しく向上し、バイオマス燃料等の腐食性要因を含む高圧燃料による繰り返しの接触に対しても、十分に耐えることが確認され、しかも該Niめっき層の形成に際しては、Ni電気めっき、化学Ni/Pめっき、化学Ni/Bめっきのいずれを採用する場合においても、簡略な操作によって好ましくは単層のめっき層を施すのみであるところから、作業の簡素化とコストの低減に大きく寄与することができる。
上記各実施例並びに比較例からも明らかなように、本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管は、炭素鋼鋼管からなる外管の内側に内周面にNiめっき層が施されたTRIP鋼製の溶接管または電縫管が圧嵌重合されるように構成されているため、ディーゼルエンジン用の燃料となる軽油中に混入されるバイオマス燃料等に含まれる水分、ガソリンの酸化、アルコールの分解などによって生成する有機酸等に起因する耐腐食性が大幅に改善される。とりわけ本発明においては前記内管に対する熱処理が施され、さらに外管との圧嵌重合の後に、前記Niめっき層が形成されるか、もしくは外管に対する内管の圧嵌重合後、該内管に対する熱処理が施され、しかる後に前記Niめっきが施されるなど、めっき層形成後の内管の内周面、即ち燃料と接する部分には熱処理の負荷が掛からないように配慮されているので、内管の内周面に形成されためっき層は健全な状態で維持され、高温高圧の燃料噴射の繰り返しにも十分に耐え得る、優れた耐食性を長期間に渡って維持することができる。
一方、本発明によるディーゼルエンジン高圧燃料噴射管は、炭素鋼鋼管とTRIP鋼鋼管が圧嵌重合されることによって形成されているので塑性変形能が高く、頭部成形時にポケット内面に亀裂を生じることがなく、かつ塑性加工により一部がマルテンサイト組織となり亀裂の進行を阻止することができるという特性を有し、かつ抗張力が800〜1800N/mmを示すTRIP鋼製の薄肉電縫鋼管または溶接鋼管を内管に採用したことにより、内管内表面に万一の非金属介在物や切欠き疵が存在した場合においても、TRIP鋼のもつ加工誘起マルテンサイトの発生により亀裂の進行を阻止すると同時に、180〜200MPaを超える高噴射圧や内圧負荷の繰返しにも十分に耐え得ることが可能となり、高噴射圧のディーゼルエンジンの性能向上と排ガス清浄化に多大な貢献が期待できる。
本発明に係るディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管の一実施例を一部破断して示す拡大平面図である。 図1のA−A線上の断面図である。 本発明におけるAM鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。 本発明におけるBF鋼の固溶化処理とオーステンパー処理のヒートパターンの一例を示す図である。
符号の説明
1 外管
2 内管
3 流通路
4 めっき層

Claims (10)

  1. 肉厚で細径の炭素鋼鋼管からなる外管に、内周面にNiめっき層が施されたAM鋼(焼鈍マルテンサイト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)、BF鋼(ベイニテックフェライト鋼:C 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%等)等のTRIP鋼板(低合金変態誘起塑性型強度鋼)製の溶接管または電縫管からなる内管が、圧嵌重合されていることを特徴とするディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  2. 前記AM鋼はC 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%を含有する焼鈍マルテンサイト鋼、前記BF鋼はC 0.1〜0.6wt%、Si 1.5wt%、Mn 1.5wt%を含有するベイニテックフェライト鋼であることを特徴とする請求項1に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  3. 前記内管が予め熱処理が施された後に圧嵌管重合され、しかる後に該内管の内周面にNiめっきが施されることを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  4. 前記内管と外管とが予め圧嵌重合された後に該内管に熱処理が施され、しかる後に該内管の内周面にNiめっきが施されことを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  5. 前記内管に予め熱処理を施した後、その内周面にNiめっきを施し、その後該内管を縮径せず、外管のみを伸管して外管に挿入することを特徴とする請求項1または2に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  6. 前記内管の内周面に施されるNiめっきが、電気Niめっきであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  7. 前記内管の内周面に施されるNiめっきが、Ni/PもしくはNi/Bの化学Niめっきであることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  8. 前記内管の内周面に施されるNiめっきの膜厚が、1〜10μmであることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  9. 前記肉厚細径の炭素鋼製の外管が、外径10φ以下、内径6φ以下であり、前記TRIP鋼製の内管が、肉厚0.3〜1.0mmの薄肉電縫鋼管または溶接鋼管であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
  10. 前記TRIP鋼製の電縫鋼管または溶接鋼管からなる内管は、残留オーステナイト5〜25wt%、抗張力800〜1800N/mmを有することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載のディーゼルエンジン用高圧燃料噴射管。
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