JP2008297937A - Fan motor - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、電子機器に搭載され、ロータの外周方向にファンブレードを延設したファンモータに関する。 The present invention relates to a fan motor mounted on an electronic device and having fan blades extending in the outer peripheral direction of a rotor.
近年のパソコンは薄型軽量化が進んでいる。そのため、あらゆる部品には、小型化、薄型化、軽量化が求められている。また、海外メーカーの参入により、価格競争が激化している。パソコンの部品の一つである冷却ファンについて考えてみても、コスト競争は激化している。ファンモータの構造では、羽根があり、その羽根を支える軸受がある。この羽根を支える軸受構造としては、軸受、スリーブ、キャップの3点から成り立っている(特許文献1)。 In recent years, personal computers are becoming thinner and lighter. For this reason, every component is required to be reduced in size, thickness and weight. Price competition is also intensifying due to the entry of overseas manufacturers. Even considering a cooling fan, which is one of the parts of a personal computer, cost competition is intensifying. In the structure of a fan motor, there are blades and a bearing that supports the blades. The bearing structure for supporting the blades is composed of a bearing, a sleeve, and a cap (Patent Document 1).
図15にこうしたファンモータの一例を示すが、101は各種電子機器の筐体内部に設けられるファンモータで、外郭102の内部に、ファンモータとしての回転装置103を備えて構成される。回転装置103は、外郭102の一側すなわち下側に設けられた有底円筒状のスリーブ105と、スリーブ105の内底面に装着されるスラスト板106と、このスラスト板106の挿入後に前記スリーブ105の内部に圧入固定される軸受107と、スリーブ105の上面開口部に設けられ、スリーブ105からの軸受107の離脱を防止するキャップ108と、スリーブ105の外周に取り付け固定され、コア109Aを備えコイルを巻装した固定子109やその他の各素子を実装する回路基板110と、カップ状の中心部111の外周側面に複数枚の羽根112を有してなるファン成形体113と、中心部111の内周面にインサート成形により取付け固定されたヨーク114と、中心部111の中央に同じくインサート成形により取付け固定され、前記キャップ108を貫通して軸受107の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト115と、前記固定子109に対向してヨーク114の内周側面に設けられる永久磁石116とにより構成される。外郭102には、少なくとも一側に備えた吸気孔118と、この吸気孔118に直交する方向に備えられた排気孔120とを備えている。
FIG. 15 shows an example of such a fan motor.
このようなファンモータ101は、固定子109に電流を与えることにより、この固定子109に対向する永久磁石116との間に吸引力及び反発力を生じ、シャフト115を回転中心としてファン成形体113が回転する。これにより、外郭102の少なくとも一側に形成した吸気孔118から筐体内の空気を取り込み、この吸気孔118と直交する方向に設けられた排気孔120から筐体の外部に温かな空気を送り出すことによって、筐体内部にある発熱部品の温度上昇を防ぐものである。
Such a
また、ファンモータの別な例として図16に示すが、このファンモータ201は、軸受207を固定するキャップ208とコイルの磁力を伝えるコア209Aをスリーブ205に対して固定するために、金属で構成されたスリーブ205の上端面をプレス歯で潰し加締めて固定している。その他の構成は図15に示すファンモータ101と同一であるためその説明は省略する。
FIG. 16 shows another example of the fan motor. The
さらに、ファンモータの別な例として図17に示すが、このファンモータ301は、インサート成形されたスリーブ305を有する外郭302に焼結含油軸受からなる軸受307とスラスト板306が組付けられた構成をしており、その他の構成は図15に示すファンモータ101と同一であるためその説明は省略する。さらに別な例として図18に示すように図17に示すファンモータ301の構成に軸受油回収のためのキャップ308を追加したものがある。
図15に示すファンモータ101では、キャップ107は切削品であり、1点、1点切削して作成することから、コストが高いという問題点があった。
In the
また、図16に示すファンモータ201では、スリーブを加締める際に金属屑が発生し、軸受207内に進入し、騒音が悪化したりファンモータ1の寿命が低下するという問題点があり、また金属で構成されたスリーブ205と樹脂で構成された外郭102が、必ず別部品となってしまうため、組立工数と部品点数が増え、コストアップしてしまうという問題点があった。
Further, the
さらに、図17、図18に示すファンモータ301は双方とも、樹脂からなる外郭302に焼結含油軸受からなる軸受307は圧入のみで固定されているため最悪の場合、温度差等の経時ストレスにより軸受307は脱落することがあった。また、図17の構成では軸受油の回収がなされないため、特にファンモータ301を下向きで使用すると、軸受組立の外に軸受油が流出し著しくファンモータ301の寿命を低下させるという問題点があった。
Further, in both
本発明は、上記問題点を解決して、より安く製造可能なファンモータを提供することを目的とする。 An object of the present invention is to solve the above problems and provide a fan motor that can be manufactured at a lower cost.
また、本発明は、上記問題点を解決して、部品点数を増やすことなく、低コストで、軸受を固定するキャップ及びコイルの磁力を伝えるコアを固定することができるファンモータを提供することを目的とする。 Moreover, this invention solves the said problem, and provides the fan motor which can fix the core which transmits the magnetic force of the cap and coil which fixes a bearing at low cost, without increasing a number of parts. Objective.
さらに、本発明は、上記問題点を解決して、キャップの上にバネ性を有する止め輪を利用し、焼結含油軸受を樹脂ケースのインサート内に強固に固定したモータ軸受組立からなるファンモータを提供することを目的とする。 Furthermore, the present invention solves the above-described problems, and uses a retaining ring having a spring property on a cap, and a fan motor comprising a motor bearing assembly in which a sintered oil-impregnated bearing is firmly fixed in an insert of a resin case The purpose is to provide.
請求項1の発明のファンモータでは、軸を中心として回転するファンと、該ファンの前記軸を支える軸受と、該軸受を支えるスリーブと、前記軸受を前記スリーブに固定するキャップを備えたファンモータであって、前記キャップに、プレス加工により形成された圧入変形部を備え、前記キャップを前記スリーブ内部に圧入可能としたことを特徴とする。 According to another aspect of the present invention, the fan motor includes a fan that rotates about a shaft, a bearing that supports the shaft of the fan, a sleeve that supports the bearing, and a cap that fixes the bearing to the sleeve. The cap is provided with a press-fitting deformation portion formed by pressing, and the cap can be press-fitted into the sleeve.
請求項2の発明のファンモータでは、軸を中心として回転するファンと、該ファンの前記軸を支える軸受と、該軸受を支えるスリーブと、前記軸受を前記スリーブに固定するキャップを備えたファンモータであって、前記キャップまたは前記スリーブ若しくは前記キャップ及び前記スリーブの両方に、かしめ部を設けたことを特徴とする。
The fan motor according to
請求項3の発明のファンモータでは、ファンと、該ファンの回転軸と、該回転軸を保持し回転させる軸受と、該軸受を保持する樹脂で構成されたスリーブと、前記軸受を固定するキャップと、前記スリーブに設けられた固定子とを具備するファンモータであって、前記キャップと前記固定子を前記スリーブに固定する溶着部を、前記スリーブに形成したことを特徴とする。
In the fan motor of the invention of
請求項4の発明のファンモータでは、請求項3記載のファンモータにおいて、前記キャップを樹脂により構成したことを特徴とする。 According to a fourth aspect of the present invention, in the fan motor according to the third aspect, the cap is made of resin.
請求項5の発明のファンモータでは、請求項3記載のファンモータにおいて、前記キャップを金属により構成したことを特徴とする。 A fan motor according to a fifth aspect of the present invention is the fan motor according to the third aspect, wherein the cap is made of metal.
請求項6の発明のファンモータでは、請求項3〜5のいずれか1項に記載のファンモータにおいて、前記キャップは撥油剤を含有または塗布してなることを特徴とする。 A fan motor according to a sixth aspect of the present invention is the fan motor according to any one of the third to fifth aspects, wherein the cap contains or is coated with an oil repellent.
請求項7の発明のファンモータでは、請求項3〜6のいずれか1項に記載のファンモータにおいて、前記ファンモータの外郭を樹脂により構成して前記スリーブと一体成形したことを特徴とする。 A fan motor according to a seventh aspect of the invention is characterized in that, in the fan motor according to any one of the third to sixth aspects, an outer shell of the fan motor is made of resin and is integrally formed with the sleeve.
請求項8の発明のファンモータでは、樹脂ケースと、該樹脂ケースに形成されたインサート部と、該インサート部に組み付けられた軸受を備えたファンモータであって、前記インサート部にバネ性を有する止め輪を設け、この止め輪は、前記インサート部に前記軸受を固定するものであることを特徴とする。
The fan motor of the invention of
請求項9の発明のファンモータでは、樹脂ケースと、該樹脂ケースに形成されたインサート部と、該インサート部に組み付けられた軸受と、キャップを備えたファンモータであって、前記インサート部にバネ性を有する止め輪を設け、この止め輪は、前記インサート部に前記軸受及び前記キャップを固定するものであることを特徴とする。
The fan motor of the invention of
請求項1の発明によれば、ファンモータにプレス品のキャップを使用することで、切削品のキャップを使用する場合に比べ、低コストで製造することができる。 According to the first aspect of the present invention, by using a pressed product cap for the fan motor, it is possible to manufacture the fan motor at a lower cost than when using a cut product cap.
請求項2の発明によれば、かしめ部を設けることで、スリーブから軸受が脱落することを防ぎ、スリーブと軸受との固定強度を向上させることができる。
According to the invention of
請求項3の発明によれば、スリーブに溶着部を形成して、キャップと固定子を同時に固定することにより、部品点数を増やすことなくキャップと固定子の固定ができるようになる。また、スリーブにプレス加工からなるかしめ部を形成して、このかしめ部にキャップと固定子とを係合させて、キャップと固定子の固定を行う方法と比べ、安価で、しかも、プレス加工時に発生する加締め屑が発生しないため、より長寿命なファンモータとすることができる。 According to the third aspect of the present invention, the cap and the stator can be fixed without increasing the number of parts by forming the welded portion on the sleeve and fixing the cap and the stator at the same time. Also, it is cheaper than the method of fixing the cap and the stator by forming the caulking portion made of press working on the sleeve, and engaging the cap and the stator with the caulking portion, and at the time of press working Since no caulking waste is generated, the fan motor can have a longer life.
請求項4の発明によれば、キャップを樹脂により構成することにより、スリーブに溶着部を形成する際に、スリーブとキャップとが互いに溶け合うことで、スリーブとキャップの結合がさらに強いものとなり、キャップのスリーブからの脱落を防ぐことができる。 According to the fourth aspect of the present invention, the cap and the cap are made of resin, so that when the weld portion is formed on the sleeve, the sleeve and the cap are melted together, thereby further strengthening the coupling between the sleeve and the cap. Can be prevented from falling off the sleeve.
請求項5の発明によれば、キャップを金属により構成することにより、スリーブに溶着部を形成する際の熱等の影響を受け難い構造とすることができる。 According to the fifth aspect of the present invention, the cap is made of metal, so that a structure that is hardly affected by heat or the like when forming the welded portion on the sleeve can be obtained.
請求項6の発明によれば、キャップに撥油剤を含有または塗布することにより、軸受の軸受油がキャップ8を通過してスリーブ5の外部へ漏洩することを防ぐことができる。
According to the sixth aspect of the present invention, it is possible to prevent the bearing oil of the bearing from leaking out of the
請求項7の発明によれば、前記ファンの外郭であるケースを樹脂により構成して前記スリーブと一体成形したことにより、部品点数を増やすことなく、外郭とスリーブを形成することが可能となり、低コストなファンモータを製造することが可能となり、また、スリーブを外郭と一体化としたことで、軸受部分の構造を強固なものとすることが可能となる。 According to the seventh aspect of the present invention, since the case that is the outer shell of the fan is made of resin and integrally formed with the sleeve, the outer shell and the sleeve can be formed without increasing the number of parts. A costly fan motor can be manufactured, and the structure of the bearing portion can be strengthened by integrating the sleeve with the outer shell.
請求項8の発明によれば、止め輪を、圧入の際に生じる弾性復元力によりスリーブの内面に食い込ませることで、軸受が、軸受構造に及ぼされる熱又は衝撃等により、インサート部との圧入固定による嵌合が緩み、軸受がインサート部の離脱方向へ移動するような場合に、止め輪でこの離脱方向へ移動する軸受を当接支持して、インサート部から軸受が抜けないように押さえて、軸受をインサート部に強固に固定することができる。
According to the invention of
請求項9の発明によれば、止め輪を、圧入の際に生じる弾性復元力によりスリーブの内面に食い込ませることで、軸受及びキャップが、軸受構造に及ぼされる熱又は衝撃等により、インサート部との圧入固定による嵌合が緩み、軸受及びキャップがインサート部の離脱方向へ移動するような場合に、止め輪でこの離脱方向へ移動する軸受及びキャップを当接支持して、インサート部から軸受及びキャップが抜けないように押さえて、軸受及びキャップをインサート部に強固に固定することができる。 According to the ninth aspect of the present invention, the bearing and the cap are inserted into the insert portion by heat or impact applied to the bearing structure by causing the retaining ring to bite into the inner surface of the sleeve by the elastic restoring force generated at the time of press-fitting. When the fitting due to press-fitting is loosened and the bearing and cap move in the direction of detachment of the insert part, the bearing and cap that move in the direction of removal are abutted and supported by the retaining ring, and the bearing and The bearing and the cap can be firmly fixed to the insert portion by pressing the cap so that it does not come off.
以下、本発明に係るファンモータの好ましい実施例を、添付図面に基づいて説明する。図1乃至図4は、本発明の第1実施例を示すもので、1は各種電子機器の筐体内部に設けられるファンモータで、これは熱伝導性に優れた部材または樹脂からなる外郭2の内部に、ファンモータとしての回転装置3を備えて構成される。回転装置3は、外郭2の一側すなわち下側に加締め、インサート成形、溶着または一体成形等により設けられた有底円筒状のスリーブ5と、スリーブ5の内底面に装着されるスラスト板6と、このスラスト板6の挿入後に前記スリーブ5の内部に圧入固定される軸受7と、スリーブ5の上面開口部に設けられ、スリーブ5からの軸受7の離脱を防止するキャップ8と、スリーブ5の外周に取り付け固定され、コア9Aを備えコイルを巻装した固定子9やその他の各素子を実装する回路基板10と、カップ状の中心部11の外周側面に複数枚の羽根12を有してなるファンたるファン成形体13と、中心部11の内周面にインサート成形により取付け固定されたヨーク14と、中心部11の中央に同じくインサート成形により取付け固定され、前記キャップ8を貫通して軸受7の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト15と、前記固定子9に対向してヨーク14の内周側面に設けられる永久磁石16とにより構成される。外郭2には、少なくとも一側に備えた吸気孔18と、この吸気孔18に直交する方向に備えられた排気孔20とを備えている。なお、ここでのシャフト15の外径は、φ3mm以下のものである。本実施例では、図中吸気孔18を一箇所に設けたものとしているが、外郭2の上部を覆おうカバーを備えて、このカバーに対し前記吸気孔18に対向する吸気孔を備えた両面吸気型のファンモータとしてもよい。
Hereinafter, preferred embodiments of a fan motor according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings. FIGS. 1 to 4 show a first embodiment of the present invention.
キャップ8は、図3及び図4に示すように、上面部21の中央に形成されたシャフト用の貫通部22と、圧入変形部23とを備えた、平面視リング状で円筒状の板金からなる。
As shown in FIGS. 3 and 4, the
ここで、圧入変形部23は、キャップ8に対して径方向に力が加えられた場合に、キャップ8が径方向に弾性変形を起こすように形成され、図3及び図4に示すようにキャップ8の下面部24の外周側に形成される。
Here, the press-fitting deformation portion 23 is formed so that the
この圧入変形部23は、図4に示すように板金の外周部分25をキャップ8の下面部24に対し略垂直下向きに折り曲げて、さらに、板金の外周端面26が略垂直上向きとなるように外周部分25を外側に180度折り返して形成されたものである。この外周部分25を外側に折り返した際に、頂部28を図4中下向き、つまり、キャップ8の挿入方向に向けて形成された折り曲げ部分を外周部分25の下向き突条27とする。この板金の折り返し及び折り曲げはプレス機械等によるプレス加工によって行われるものである。
As shown in FIG. 4, the press-fitting deformed portion 23 bends the outer peripheral portion 25 of the sheet metal substantially vertically downward with respect to the
このキャップ8の外径、つまり、圧入変形部23の外径D1は、スリーブ5の内径D2と同等またはそれ以上に形成される。
The outer diameter of the
また、圧入変形部23を形成する際の板金の折り曲げ方向も下面部24に対して下向きに限らず、上面部21に対して上向きとしてもよく、さらに、下面部24に対して下向きと上面部21に対して上向きの両方に向けて折り曲げた、いわゆる波型に折り曲げたものとしてもよい。また、板金の折り返し方向についても外側に限らず内側としてもよく、その際の板金を折り返す角度についても、180度に限られるものではない。
Further, the bending direction of the sheet metal when forming the press-fitted deformation portion 23 is not limited to the downward direction with respect to the
さらに、本実施例のキャップ8は、図1,2及び図4中に示す上下方向に特に限定されるものではなく、貫通部22が下面部24に形成されたとしても、また、圧入変形部23が上面部21に設けられたとしても、さらにこの圧入変形部23の下向き突条27の頂部28が該図中上向き、つまりキャップ8の挿入方向とは、異なる方向である反対方向に向けて形成しても構わないものとする。
Further, the
また、本実施例では、キャップ8の外周側に圧入変形部23を設けているが、キャップ8が径方向に弾性変形を起こすならば、圧変形部23をキャップ8の内周側に設けても、キャップ8の外周側及び内周側の両側に設けてもよいものとする。
In this embodiment, the press-fitting deformation portion 23 is provided on the outer peripheral side of the
ここで、図5に第1実施例の変形例を示すが、スリーブ5の上面5Aには、プレス歯等によるプレス加工によってスリーブ5の径方向、つまりシャフト15の径方向に広く潰して形成された第1のかしめ部31を備える。そして、同様にキャップ8の外周端面26には、プレス歯等によるプレス加工によってキャップ8の径方向、つまりシャフト15の径方向に広く潰して形成された第2のかしめ部32を備える。このように図5に示す第1実施例の変形例では、スリーブ5及びキャップ8にそれぞれかしめ部31,32を備える。これら、各かしめ部31,32はスリーブ5及びキャップ5のいずれか一方に備えているのみでもよいものとする。そして、この変形例におけるキャップ8のかしめ部32が形成される前の外径は、スリーブ5のかしめ部31が形成される前の内径と同等またはそれ以下に形成されたものである。
Here, FIG. 5 shows a modification of the first embodiment. The
次に上記構成についてその作用を説明する。ここで、図1及び図2に示すようなファンモータを組み立てるにあたり、ファンモータ1のスリーブ5の内底面にスラスト板6を装着した後、前記スリーブ5の内部に軸受7を圧入固定し、さらにスリーブ5の内部に対して前記軸受7の上からキャップ8を嵌挿する。ここで、頂部28からスリーブ5に挿入されたキャップ8は、図3及び図4に示すキャップ8の外径、つまり圧入変形部23の外径D1が、図2に示すスリーブ5の内径D2と同等またはそれ以上に形成されているために、スリーブ5の内部に圧入状態で挿入される。スリーブ5内部に圧入状態で挿入されたキャップ8では、圧入変形部23が挿入時にキャップ8の径方向に力が加えられた場合に、キャップ8の径方向に弾性変形を起こすように設けられている。その弾性変形の際に、変形した圧入変形部23よりキャップ8に対して径方向外向きに発生する弾性復元力F1(図2中、白抜き矢印にて表記)により、キャップ8の外周面8Aをスリーブ5の内面に強固に押接させる構造となっている。この場合、頂部28から挿入されることによって、キャップ8はスムーズに挿入されるが、挿入されたキャップ8の外周端面26が上向きに形成されているため、挿入方向とは反対にキャップ8の離脱方向へは、この弾性復元力F1を受けた外周端面26がスリーブ5の内面に引っ掛かるため、キャップ8は容易に離脱しない構造となっている。
Next, the operation of the above configuration will be described. Here, in assembling the fan motor as shown in FIGS. 1 and 2, after the
このように、スリーブ5の上部をキャップ8により強固に塞いだことにより、スリーブ5から軸受7が抜け落ちることを防いでいる。さらに、下向き突条27の頂部28により、軸受7はスリーブ5内部に押し付けられているため、スリーブ5の内部で、軸受7が空転することを防ぐ。
As described above, the upper portion of the
このように製造されたファンモータ1では、固定子9に電流を与えることにより、この固定子9に対向する永久磁石16との間に吸引力及び反発力を生じ、シャフト15を回転中心としてファン成形体13が回転する。これにより、外郭2の少なくとも一側に形成した吸気孔18から筐体内の空気を取り込み、この吸気孔18と直交する方向に設けられた排気孔20から筐体の外部に温かな空気を送り出すことによって、筐体内部にある発熱部品の温度上昇を防ぐようにしている。
In the
さらに図5に示す本実施例の変形例では、キャップ8の径方向、つまりシャフト15の径方向に広く潰して形成される第2のかしめ部32を備えたキャップ8を、圧入状態でスリーブ5に嵌合させたことで、スリーブ5の内面にこの第2のかしめ部32が押し付けられるため、キャップ8はスリーブ5に強固に固定される。
Further, in the modification of this embodiment shown in FIG. 5, the
そして、スリーブ5の外周に固定子9、特にコア9Aが装着された後で、スリーブ5の上面5Aを、プレス歯等によるプレス加工によってスリーブ5の径方向に広く潰して第1のかしめ部31を形成したことで、この第1のかしめ部31が、固定子9のコア9A及びキャップ8に設けられた第2のかしめ部32と係止するため、固定子9のコア9A及びキャップ8がスリーブ5から脱落することを防ぐ。
Then, after the
そして、各かしめ部31,32をスリーブ5及びキャップ8のいずれか一方に備えることで、いずれか一方に設けられたかしめ部31,32によりスリーブ5とキャップ8とが係止され、キャップ8がスリーブ5から脱落することを防ぐ。
By providing each of the
以上のように、本実施例では、シャフト15を中心として回転するファン成形体13と、ファン成形体13のシャフト15を支える軸受7と、軸受7を支えるスリーブ5と、軸受7を前記スリーブ5に固定するキャップ8を備えたファンモータ1であって、キャップ8に、プレス加工により形成された圧入変形部23を備え、キャップ8をスリーブ5内部に圧入可能としたことにより、ファンモータ1にプレス品のキャップ8を使用することで、切削品のキャップを使用する場合に比べ、低コストで製造することができる。
As described above, in the present embodiment, the fan molded
また、シャフト15を中心として回転するファン成形体13と、ファン成形体13のシャフト15を支える軸受7と、軸受7を支えるスリーブ5と、軸受7をスリーブ5に固定するキャップ8を備えたファンモータ1であって、キャップ8またはスリーブ5若しくはキャップ8及びスリーブ5の両方に、かしめ部31,32を設けたことにより、かしめ部31,32を設けることで、スリーブ5から軸受7が脱落することを防ぎ、スリーブ5と軸受7との固定強度を向上させることができる。
A fan including a fan molded
つぎに、本発明におけるファンモータの第2実施例について図6乃至図7を参照しながら説明する。なお、前記第1実施例と対応する部分には同一符号を付してその説明を省略する。 Next, a second embodiment of the fan motor according to the present invention will be described with reference to FIGS. Note that portions corresponding to those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
本実施例のファンモータ1は、樹脂から構成された有底円筒状のスリーブ5と、スリーブ5の内部に圧入固定される軸受7と、スリーブ5の上面開口部に設けられ、スリーブ5からの軸受7の離脱を防止するキャップ8と、スリーブ5の外周に取り付け固定され固定子9を構成するコア9Aと、キャップ8を貫通して軸受7の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト15とを備えている。
The
ここで、図6に示すように、樹脂から構成されるスリーブ5の上面5Aに、スリーブ5の径方向、つまりシャフト15の径方向に広く潰して形成された溶着部41を備えて、スリーブ5とキャップ8及び固定子9、特にコア9Aを固定している。
Here, as shown in FIG. 6, the
前記溶着部41は、熱溶着または超音波溶着等の溶着手段Wにより、スリーブ5の上面5Aを溶解させて形成される。
The
前記キャップ8は、シャフト15が挿通可能な貫通部8Bを備え、金属又は樹脂により形成されたものである。このキャップ8には、撥油剤が含侵または塗布された、いわゆる撥油処理が施されている。そして、特に樹脂により形成されたキャップ8は、スリーブ5における溶着部41の形成の際に、熱溶着または超音波溶着によりキャップ8の少なくとも一部を溶解させてキャップ側にも溶着部(図示せず)が形成され、スリーブ5の溶着部41と一体に溶着している。このキャップ8の貫通部8Bと、この貫通部8Bに挿通されるシャフト15とのクリアランス(隙間)C(図示せず)は、シャフト15の回転に支障が出ない程度に距離を詰めて形成されており、クリアランスCは例えば約0.05mm〜約0.2mmとする。
The
軸受7は、流体軸受等のすべり軸受またはボールベアリング等の転がり軸受のどちらでもかまわない。
The
また、外郭2が樹脂により構成される場合、この外郭2と同じく樹脂により構成されるスリーブ5を一体成形等により形成してもかまわない。
Further, when the
以上の構成による作用効果を説明すると、図7のように組み立てられたファンモータ1に対し、樹脂から構成されるスリーブ5の上面5Aに対して熱溶着または超音波溶着を行うことにより図6に示すような溶着部41を形成して、スリーブ5とこのスリーブ5に装着されたキャップ8及びコア9Aを、キャップ8及びコア9Aの上方向から覆うようにして一体に固定することで、キャップ8及びコア9Aにおける図6に示すスリーブ5の軸方向における少なくとも上向き、つまりシャフト15の軸方向における少なくとも上向きの移動を規制し、スリーブ5からキャップ8やコア9Aが脱落することを防ぐ。この場合、キャップ8を樹脂により形成することにより、スリーブ5の上面5Aとキャップ8とが互いに溶け合うことで、スリーブ5とキャップ8の接合がさらに強いものとなり、キャップ8のスリーブ5からの脱落を防ぐ。さらに、軸受7を金属から形成することにより、スリーブに溶着部を形成する際の熱溶着、超音波溶着等の溶着手段の影響を受け難い構造とすることが可能で、クリアランスCを精度良く形成することが可能となり、シャフトの回転が正確に保たれる。
The operational effects of the above configuration will be described. By performing thermal welding or ultrasonic welding on the
また、軸受7をすべり軸受とした場合、シャフト15の回転に伴い、軸受7に添付又は含有された軸受油は、毛細管現象により軸受7とシャフト15との微小な隙間を通って、スリーブ8の内部をシャフト15の表面を伝いながら湧き上がり、キャップ8付近に到達すると、このキャップ8の貫通部8Bとこの貫通部8Bに挿通されるシャフト15とのクリアランスCが、シャフト15の回転に支障が出ない程度に詰めて形成されたことで、さらに撥油剤が含侵または塗布された撥油処理が施されたキャップ8により、シャフト15の表面を伝いながら湧き上がり、この毛細管現象によりクリアランスCを通過してスリーブの外部に漏れ出そうとする軸受油は、はじき落とされる。これによって、シャフト15を伝い湧き上がる軸受油がキャップ8を通過してスリーブ5の外部へ漏洩することを防ぐ。
When the
また、外郭2が樹脂により構成される場合、この外郭2と同じく樹脂により構成されるスリーブ5を一体成形等にて形成することで、部品点数を増やすことなく、外郭2とスリーブ5を形成することが可能となり、低コストなファンモータ1を製造することが可能となり、また、スリーブ5を外郭2と一体化としたことで、軸受7部分の構造を強固なものとすることが可能となる。
When the
以上のように、本実施例では、ファン成形体13と、ファン成形体13のシャフト15と、シャフト15を保持し回転させる軸受7と、軸受7を保持する樹脂で構成されたスリーブ5と、軸受7を固定するキャップ8と、スリーブ5に設けられた固定子9とを具備するファンモータ1であって、キャップ8と固定子9をスリーブ5に固定する溶着部41を、スリーブ5に形成したことにより、部品点数を増やすことなくキャップ8と固定子9の固定ができるようになる。また、スリーブ5にプレス加工からなるかしめ部を形成して、このかしめ部にキャップ8と固定子9とを係合させて、キャップ8と固定子9の固定を行う方法と比べ、安価で、しかも、プレス加工時に発生する加締める際の金属屑が発生しないため、より長寿命なファンモータ1とすることができる。
As described above, in this embodiment, the fan molded
また、キャップ8を樹脂により構成したことにより、スリーブ5に溶着部41を形成する際にスリーブ5とキャップ8とが互いに溶け合うことで、スリーブ5とキャップ8の結合がさらに強いものとなり、キャップ8のスリーブ5からの脱落を防ぐことができる。
Further, since the
さらに、キャップ8を金属により構成したことにより、スリーブ5に溶着部41を形成する際の熱等の影響を受け難い構造とすることができる。
Furthermore, since the
また、キャップ8は撥油剤を含有または塗布してなることにより、軸受7の軸受油がキャップ8を通過してスリーブ5の外部へ漏洩することを防ぐことができる。
In addition, the
さらに、ファンモータ1の外郭2を樹脂により構成してスリーブ5と一体成形したことにより、部品点数を増やすことなく、外郭2とスリーブ5を形成することが可能となり、低コストなファンモータ1を製造することが可能となり、また、スリーブ5を外郭2と一体化としたことで、軸受部分の構造を強固なものとすることが可能となる。
Further, the
つぎに、本発明のファンモータ1の第3実施例について図8乃至図13を参照しながら説明する。なお、前記第1実施例と対応する部分には同一符号を付してその説明を省略する。
Next, a third embodiment of the
本実施例のファンモータ1は、例えばファンモータ1の樹脂ケースたる外郭2にインサート成形によって一体的に樹脂から構成されたインサート部たる有底円筒状のスリーブ5と、スリーブ5の内部に圧入固定される軸受7と、スリーブ5の上面開口部に設けられたキャップ8と、このキャップ8の上からスリーブ5に装着される止め輪51と、キャップ8及び止め輪51を貫通して軸受7の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト15とを備えている。
The
軸受7は、原料粉末を圧縮してなる圧粉体を加熱して焼結し、この焼結により得られた焼結体に軸受油を含油させた筒状の焼結含油軸受とする。
The
図10乃至図13に示すように止め輪51は、中央にシャフト用の貫通部52を備える平面視リング状に形成されたバネ性を有する板金からなり、この板金の外周縁53より放射状に突出した複数の係止突片54を備えている。この係止突片54は、図10及び図12に示すように板金の中心より等角度(例えば、角度θは60度とする)おきに突出したものである。さらに、図11及び図13に示すようにこの係止突片54は、その基端55側から止め輪51の軸方向に折り曲げて形成したものである。それによって、止め輪51の外周には、軸方向に折り曲げて形成された係止突片54により、軸方向に対して係止突片54の基端55側からその先端56側にかけて拡径するように傾斜面57が形成される。図10乃至図13に示すように、止め輪51の係止突片54までを含んだ外径D3は、この止め輪51が装着されるスリーブ5の内径D2(図2参照)と同等かまたはそれ以上に形成されている。
As shown in FIGS. 10 to 13, the retaining
図10及び図12に示すように、止め輪51については、係止突片54の基端55側の幅Hの違いにより、複数種類の止め輪51が用意されており、この止め輪51の基端55側の形状については、図10に示すように幅Hが大きく形成されて隣接する係止突片54の基端55側同士が接続したものや、図12に示すように隣接する係止突片54の基端55側を離れた状態で、板金の外周縁53より独立して突出するように幅Hが形成されたものがある。
As shown in FIGS. 10 and 12, with respect to the retaining
また、図9に示すように、リング状に形成されたキャップ8の図中の上下方向における下面の内周側には、切り欠け部58が形成されている。
Further, as shown in FIG. 9, a
図9に示すように、シャフト15のキャップ8に対応した箇所には、シャフト15の径を縮径させて表面を一段低く形成された段差部59が設けられている。
As shown in FIG. 9, a stepped
また、軸受7及びキャップ8は、スリーブ5の内部に対して、しまりばめ、中間ばめ、すきまばめのいずれかの方法により圧入可能に設けられたものである。
The
図14に本実施例の変形例を示すと、ファンモータ1は、例えばファンモータ1の外郭2にインサート成形によって一体的に樹脂から構成された有底円筒状のスリーブ5と、スリーブ5の内部に圧入固定される軸受7と、スリーブ5の上面開口部に設けられた止め輪51と、止め輪51を貫通して軸受7の内周面に回動自在に支承される回転軸としてのシャフト15とを備えており、図8のファンモータ1に対して、キャップ8を除いた以外、その他の構成は同一であるため、詳細な説明は省略する。
FIG. 14 shows a modification of the present embodiment. The
以上の構成による作用効果を説明すると、図8に示す本実施例のファンモータ1の軸受構造の組立は、スリーブ5の内部に軸受7を圧入固定し、この軸受7の上からスリーブ5の内部にキャップ8を切り欠け部58が形成された側の面より圧入固定し、さらに、このキャップ8の上からスリーブ5の上面開口部に対して、止め輪51を係止突片54の基端55側が圧入方向に向くようにして圧入固定し、最後にシャフト15を、キャップ8及び止め輪51に貫通させて軸受7の内周面に回動自在に支承させて装着する。
The operation and effect of the above configuration will be described. In the assembly of the bearing structure of the
図9に示すようにスリーブ5の内部に圧入状態で挿入された止め輪51は、係止突片54の基端55側をキャップ8に当接させ、係止突片54の先端56をスリーブ5の内面に押接させている。ここで、係止突片54は、止め輪51より小径に形成されたスリーブ5の内部に挿入する際に、スリーブ5の内面より止め輪51の径方向に力が加えられると、止め輪51が径方向に縮径するように弾性変形を起こすように設けられている。その弾性変形の際に、変形した係止突片54により止め輪51に対して径方向外向きに弾性復元力F2(図9中、白抜き矢印にて表記)が発生するが、この弾性復元力F2により係止突片54をスリーブ5の内面に押接させるものである。この場合、止め輪51の外周には、軸方向に折り曲げて形成された係止突片54により、軸方向に対して係止突片54の基端55側からその先端56側にかけて拡径するように傾斜面57が形成され、そのため止め輪51を基端55側から挿入することで、止め輪51の基端55側がキャップ8に当接するまで、この傾斜面57によりスリーブ5の内部に引っ掛かりなくスムーズに挿入される。
As shown in FIG. 9, the retaining
また、止め輪51を係止突片54の基端55側から挿入することで、挿入された止め輪51の外周端面たる係止突片54の先端面60は、図9中上向き、つまり止め輪51の挿入方向とは反対向き(以下、離脱方向という)としてスリーブ5の内面に押接されており、止め輪51が圧入状態で挿入されて、止め輪51が縮径するように弾性変形するにしたがい、この先端面60の面方向は離脱方向に対してより正対するようになっている。このように圧入状態の止め輪51は、スリーブ5の内面に対して係止突片54の先端面60を立てた状態で弾性復元力F2により係止突片54の先端56側を食い込ませるようにして押接されるため、スリーブ5の内面に対し離脱方向への摩擦が大きくなるように設けられている。このため、止め輪51が離脱方向へ移動しようとすると、この弾性復元力F2が働いた係止突片54の先端面60が、スリーブ5の内面に引っ掛かり、止め輪51は容易に離脱しない構造となっている。この場合、樹脂からなるスリーブ5と金属からなる止め輪51の異なる素材の組み合せにより、スリーブ5に対し機械的強度の大きな素材からなる止め輪51の係止突片54の先端56が、スリーブ5の内面の表面に食い込む構造となっており、止め輪51はスリーブ5に対してさらに離脱し難い構造となっている。
Further, by inserting the retaining
このように、止め輪51の係止突片54を、圧入の際に生じる弾性復元力F2によりスリーブ5の内面に食い込ませることで、軸受7及びキャップ8が、軸受構造に及ぼされる熱又は衝撃等により、スリーブ5との圧入固定による嵌合が緩み、軸受7及びキャップ8がスリーブ5の離脱方向へ移動するような場合に、止め輪51でこの離脱方向へ移動しようとする軸受7及びキャップ8を当接支持して、スリーブ5から軸受7及びキャップ8が抜けないように押さえる。
In this manner, the
またこのように、スリーブ5の内部にキャップ8を圧入固定した上から止め輪51を圧入固定することにより、キャップ8と軸受7を一緒に押さえることができる。
Further, the
軸受7に含有された軸受油は、毛細管現象により軸受7とシャフト15との微小な隙間に供給され、シャフト15の回転に伴い、軸受7とシャフト15との隙間をシャフト15の軸方向に湧き上がる。ここで図9に示すように、キャップ8に、切り欠け部58が形成されて、スリーブ5の内部にキャップ8の切り欠け部58が形成された側の面8Cを、軸受7の上から軸受7の上面7Aに当接させて圧入固定することで、キャップ8と軸受7及びシャフト15との間に軸受油回収用の空間Kが形成され、軸受7とシャフト15との隙間を湧き上がってきた軸受油は、キャップ8付近まで来たところで、この空間Kに放出されて、シャフト15の表面張力が解けた軸受油は、図9に矢印で示す軸受油回収ルートRのように軸受7側へと落とされ、軸受7に吸収される構造となっている。このように、キャップ8に切り欠け部58を形成したことにより、焼結含油軸受からなる軸受7によりシャフト15と軸受7との隙間に供給される軸受油が、シャフト15の回転によりこの隙間から湧き上がりスリーブ5の外部に漏れ出そうとするのに対して、切り欠け部58によって形成される軸受回収用の空間Kにより軸受油を軸受7に戻すという、この含油軸受7―シャフト15と含油軸受7との隙間―空間K―含油軸受7からなる軸受油の循環回路を構成して、軸受油の回収及び循環を行うことで、軸受油の漏洩を防ぎ、含油軸受7における軸受油の不足によるファンモータ1の動作寿命の低下を防いでいる。
The bearing oil contained in the
さらに、本実施例では、図9に示すように、シャフト15のキャップ8に対応した箇所の径を縮径させて表面を一段低く形成された段差部59が設けられているため、軸受油回収ルートRで示すように、シャフト15と軸受7の隙間をシャフト15の表面を伝って湧き上がる軸受油が、このシャフト15の段差部59により、軸受7に落とされて、軸受7に軸受油を戻す構造となっている。この場合、軸受油の回収及び循環を行うことで、軸受油の漏洩を防ぎ、含油軸受7における軸受油の不足によるファンモータ1の動作寿命の低下を防いでいる。
Furthermore, in the present embodiment, as shown in FIG. 9, the
図10及び図12に示すように、止め輪51については、係止突片54の基端55側の幅Hの違いにより、形状が異なっており、この幅Hが大きいものほど係止突片54の折り曲げ強度が大きく、係止突片54の同一変形量における弾性復元力F2も大きくなる。そのため、ファン構成体13の重量が大きく、遠心力による振れ回り力が大きい場合には、図10に示すような幅Hが大きな止め輪51を選択して使用することで、軸受7を強固に押さえることが可能となる。また、図12に示すような幅Hが小さな止め輪に対しては、重量の小さなファン(例えば、10g程度以下)の場合の使用に適している。
As shown in FIGS. 10 and 12, the retaining
また、図14に示す本実施例の変形例では、このファンモータ1を外郭2の吸気孔18が設けられた面を外郭2の非天面となるように使用を限定した場合を示しており、図8に示すファンモータ1からキャップ8を除いた構成となっているが、その他の構成及び作用効果については同一であるため詳細な説明は省略する。
14 shows a case where the use of the
以上のように、本実施例では、外郭2と、外郭2に形成されたスリーブ5と、スリーブ5に組み付けられた軸受7を備えたファンモータ1であって、スリーブ5にバネ性を有する止め輪51を設け、この止め輪51は、スリーブ5に軸受7を固定するものであることにより、止め輪51を、圧入の際に生じる弾性復元力F2によりスリーブ5の内面に食い込ませることで、軸受7が、軸受構造に及ぼされる熱又は衝撃等により、スリーブ5との圧入固定による嵌合が緩み、軸受7がスリーブ5の離脱方向へ移動するような場合に、止め輪51でこの離脱方向へ移動しようとする軸受7を当接支持して、スリーブ5から軸受7が抜けないように押さえて、軸受7をスリーブ5に強固に固定することができる。
As described above, in this embodiment, the
また、外郭2と、外郭2に形成されたスリーブ5と、スリーブ5に組み付けられた軸受7と、キャップ8を備えたファンモータ1であって、スリーブ5にバネ性を有する止め輪51を設け、この止め輪51は、スリーブ5に軸受7及びキャップ8を固定するものであることにより、止め輪51を、圧入の際に生じる弾性復元力F2によりスリーブ5の内面に食い込ませることで、軸受7及びキャップ8が、軸受構造に及ぼされる熱又は衝撃等により、スリーブ5との圧入固定によ
る嵌合が緩み、軸受7及びキャップ8がスリーブ5の離脱方向へ移動するような場合に、止め輪51でこの離脱方向へ移動しようとする軸受7及びキャップ8を当接支持して、スリーブ5から軸受7及びキャップ8が抜けないように押さえて、軸受7及びキャップ8をスリーブ5に強固に固定することができる。
The
さらに、本実施例上の効果として、軸受7を、焼結含油軸受としたことにより、スリーブ5より溢れ出ようとしてキャップ8により落とされた軸受油を回収及び循環を行うことで、軸受油の漏洩を防ぎ、含油軸受7における軸受油の不足によるファンモータ1の動作寿命の低下を防ぐことができる。
Further, as an effect of the present embodiment, the
なお、本発明は上記各実施例に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、止め輪51に関して、突出する係止突片の数や板金の中心より等角度(図10及び図12では、角度θは60度とする)について適宜変更が可能である。
In addition, this invention is not limited to said each Example, A various deformation | transformation implementation is possible. For example, with respect to the retaining
1 ファンモータ
2 外郭(樹脂ケース)
5 スリーブ(インサート部)
7 軸受
8 キャップ
9 固定子
13 ファン成形体(ファン)
15 シャフト(回転軸)
23 圧入変形部
31 第1のかしめ部(かしめ部)
32 第2のかしめ部(かしめ部)
41 溶着部
51 止め輪
1
5 Sleeve (insert part)
7
15 Shaft (Rotating shaft)
23 Press
32 Second caulking part (caulking part)
41 welding
Claims (9)
前記キャップに、プレス加工により形成された圧入変形部を備え、前記キャップを前記スリーブ内部に圧入可能としたことを特徴とするファンモータ。 A fan motor comprising a fan that rotates about a shaft, a bearing that supports the shaft of the fan, a sleeve that supports the bearing, and a cap that fixes the bearing to the sleeve;
A fan motor, wherein the cap includes a press-fitting deformation portion formed by press working, and the cap can be press-fitted into the sleeve.
前記キャップまたは前記スリーブ若しくは前記キャップ及び前記スリーブの両方に、かしめ部を設けたことを特徴とするファンモータ。 A fan motor comprising a fan that rotates about a shaft, a bearing that supports the shaft of the fan, a sleeve that supports the bearing, and a cap that fixes the bearing to the sleeve;
A fan motor, wherein a caulking portion is provided on the cap, the sleeve, or both of the cap and the sleeve.
前記キャップと前記固定子を前記スリーブに固定する溶着部を、前記スリーブに形成したことを特徴とするファンモータ。 A fan, a rotating shaft of the fan, a bearing that holds and rotates the rotating shaft, a sleeve made of a resin that holds the bearing, a cap that fixes the bearing, and a stator provided in the sleeve A fan motor comprising:
A fan motor, wherein a welding portion for fixing the cap and the stator to the sleeve is formed in the sleeve.
前記インサート部にバネ性を有する止め輪を設け、この止め輪は、前記インサート部に前記軸受を固定するものであることを特徴とするファンモータ。 A fan motor comprising a resin case, an insert portion formed in the resin case, and a bearing assembled to the insert portion,
A fan motor characterized in that a spring retaining ring is provided in the insert portion, and the retaining ring fixes the bearing to the insert portion.
前記インサート部にバネ性を有する止め輪を設け、この止め輪は、前記インサート部に前記軸受及び前記キャップを固定するものであることを特徴とするファンモータ。 A fan motor including a resin case, an insert portion formed in the resin case, a bearing assembled to the insert portion, and a cap,
A fan motor characterized in that a spring retaining ring is provided in the insert portion, and the retaining ring fixes the bearing and the cap to the insert portion.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007143073A JP2008297937A (en) | 2007-05-30 | 2007-05-30 | Fan motor |
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JP (1) | JP2008297937A (en) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN106151096A (en) * | 2015-04-17 | 2016-11-23 | 奇鋐科技股份有限公司 | Fan beam barrel integrated structure |
CN111963476A (en) * | 2020-08-13 | 2020-11-20 | 惠州惠和兴电子有限公司 | Well pipe sheath that radiator fan used |
-
2007
- 2007-05-30 JP JP2007143073A patent/JP2008297937A/en active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN111963476A (en) * | 2020-08-13 | 2020-11-20 | 惠州惠和兴电子有限公司 | Well pipe sheath that radiator fan used |
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