JP2008297502A - ジイモニウム化合物及びその用途 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は近赤外領域に吸収を有するジイモニウム化合物及びその用途に関する。さらに詳しくは、近赤外線に対する吸収性に優れ、且つ耐久性及び溶解度等に優れたジイモニウム化合物及びそれを用いた赤外線吸収フィルム、光記録媒体等の用途に関する。
従来、近赤外線吸収剤としてのジイモニウム化合物は、近赤外線吸収フィルム、断熱フィルム及びサングラス、PDP(プラズメディスプレイパネル)用の前面板等に広く利用されており、様々な構造を有するジイモニウム化合物が報告されている(例えば特許文献1〜3参照)。これら公知の化合物の中でも、六フッ化アンチモン酸イオン、ビス(トリフルオロメタン)スルホン酸イミド、トリス(トリフルオロメタン)スルホン酸メチド等を対イオンとして有するジイモニウム化合物が耐水性、耐湿熱性、耐熱性等の耐久性、溶剤に対する溶解性などの諸物性が比較的優れているという理由から広く用いられている(例えば特許文献4〜6参照)。しかしながら、これらのジイモニウム化合物も、十分な耐久性や溶解性を有しているとはいえず、このため従来の化合物よりもさらに優れた化合物の開発が求められていた。
特許文献7及び8は、アゾ金属錯体を対イオンとするジイモニウム化合物が耐久性に優れていると開示しているが、これらの化合物でも市場が要求する耐久性を十分に満足するとはいえず、加えて、該アゾ金属錯体は、そのアゾ金属錯体自身の物性に起因する可視光領域での光吸収が大きいため、特にPDP(プラズマディスプレイパネル)の前面板等に用いる光学フィルタ等に使用するには実用上、問題があった。
特許文献7及び8は、アゾ金属錯体を対イオンとするジイモニウム化合物が耐久性に優れていると開示しているが、これらの化合物でも市場が要求する耐久性を十分に満足するとはいえず、加えて、該アゾ金属錯体は、そのアゾ金属錯体自身の物性に起因する可視光領域での光吸収が大きいため、特にPDP(プラズマディスプレイパネル)の前面板等に用いる光学フィルタ等に使用するには実用上、問題があった。
本発明は前記したような状況に鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、優れた溶解性及び耐水性、耐湿熱性、耐熱性等の耐久性を有する近赤外線吸収化合物を提供すること、さらにはそのような近赤外線吸収化合物を用いた、耐久性に優れた赤外線吸収フィルム、光記録情報媒体を提供することにある。
本発明者らは前記したような課題を解決すべく鋭意努力した結果、特定の対イオンを有する化合物が前記諸課題を解決するものであることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち本発明は、
(1)
下記式(1)で示されるジイモニウム化合物、
すなわち本発明は、
(1)
下記式(1)で示されるジイモニウム化合物、
(式(1)中、R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有しても良い脂肪族炭化水素残基を表し、環A及び環Bはさらに置換基を有していてもよい。Z1及びZ2はそれぞれ独立に一価の陰イオンを示し、そのうちの少なくとも一つは、下記式(2)又は式(3)で表される化合物の一価の陰イオンである。)
(式(2)において、M1は金属原子を表す。Y1〜Y3はそれぞれ独立に芳香環又は不飽和複素環を表し、それらの芳香環又は不飽和複素環は置換基を有していても良い。又、X1〜X3はそれぞれ独立に周期表における第16属のヘテロ原子、置換基を有しても良い窒素原子、カルボキシ基又はスルホ基を、R9及びR10はそれぞれ独立に置換基をそれぞれ示す。)
(式(3)においてM2は金属原子を表す。Y4及びY5はそれぞれ独立に芳香環又は不飽和複素環を表し、それらの芳香環又は不飽和複素環は置換基を有していても良い。又、X4及びX5はそれぞれ独立に周期表における第16属のヘテロ原子、置換基を有しても良い窒素原子、カルボキシ基又はスルホ基を、R11〜R14はそれぞれ独立に置換基をそれぞれ示す。)
(2)
式(2)において、M1がコバルト原子又はクロム原子であり、X1〜X3がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y3が置換基を有してもよいベンゼン環であり、R9が置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である、(1)に記載の化合物、
(3)
式(2)においてR9がメチル基であり、R10が下記式(4)で示される置換基である(2)に記載のジイモニウム化合物、
(2)
式(2)において、M1がコバルト原子又はクロム原子であり、X1〜X3がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y3が置換基を有してもよいベンゼン環であり、R9が置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である、(1)に記載の化合物、
(3)
式(2)においてR9がメチル基であり、R10が下記式(4)で示される置換基である(2)に記載のジイモニウム化合物、
(式(4)においてベンゼン環(Bz1)はさらに置換基を有してもよい。)
(4)
式(3)において、M2がコバルト原子又はクロム原子であり、X4及びX5がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y4及びY5がそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であり、R11及びR13がそれぞれ独立に置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である(1)に記載のジイモニウム化合物、
(5)
式(3)においてR11及びR13がメチル基であり、R12及びR14がそれぞれ独立に下記式(5)で示される置換基である(4)に記載のジイモニウム化合物、
(4)
式(3)において、M2がコバルト原子又はクロム原子であり、X4及びX5がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y4及びY5がそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であり、R11及びR13がそれぞれ独立に置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である(1)に記載のジイモニウム化合物、
(5)
式(3)においてR11及びR13がメチル基であり、R12及びR14がそれぞれ独立に下記式(5)で示される置換基である(4)に記載のジイモニウム化合物、
(式(5)においてベンゼン環(Bz2)はさらに置換基を有してもよい。)
(6)
式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有してもよいベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である(5)に記載のジイモニウム化合物、
(7)
式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有するベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である(5)に記載のジイモニウム化合物、
(8)
式(1)において環A及びBの全てが、1及び4位以外に置換基を有さない(1)乃至(7)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物、
(9)
式(1)においてR1〜R8の少なくとも一つが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である(8)に記載のジイモニウム化合物、
(10)
式(1)においてR1〜R8の全てが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である(9)に記載のジイモニウム化合物、
(11)
Z1とZ2が同一の陰イオンである(1)乃至(10)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物、
(12)
(1)乃至(11)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する事を特徴とする近赤外線吸収フィルム、
(123)
(12)に記載の近赤外線吸収フィルムをその構成要素とする光学フィルタ、
(14)
(1)乃至(11)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する層を有することを特徴とする光記録情報媒体、
に関する。
(6)
式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有してもよいベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である(5)に記載のジイモニウム化合物、
(7)
式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有するベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である(5)に記載のジイモニウム化合物、
(8)
式(1)において環A及びBの全てが、1及び4位以外に置換基を有さない(1)乃至(7)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物、
(9)
式(1)においてR1〜R8の少なくとも一つが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である(8)に記載のジイモニウム化合物、
(10)
式(1)においてR1〜R8の全てが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である(9)に記載のジイモニウム化合物、
(11)
Z1とZ2が同一の陰イオンである(1)乃至(10)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物、
(12)
(1)乃至(11)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する事を特徴とする近赤外線吸収フィルム、
(123)
(12)に記載の近赤外線吸収フィルムをその構成要素とする光学フィルタ、
(14)
(1)乃至(11)のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する層を有することを特徴とする光記録情報媒体、
に関する。
本発明の近赤外線吸収性のジイモニウム化合物は、耐水性、耐湿熱性、耐熱性等の耐久性及び溶解性に優れた化合物である。本発明の化合物を用いた近赤外線吸収フィルム、光学フィルタ及び光情報記録媒体は、耐水性、耐湿熱性、耐熱性等耐久性に優れ、実用上の利用価値が大きく高められている。加えて、本発明の下記式(1)で表される化合物は、特定の一価の陰イオンを使用することにより、可視光領域の光吸収が小さいことも特徴とし、これによりPDPの前面板等に用いる光学フィルタ、或いは該フィルタが有する近赤外線吸収フィルム等の用途に好適に使用することができる。
本発明のジイモニウム化合物は下記式(1)で表される。
(式(1)において、R1〜R8、環A、環B、Z1及びZ2は前記と同じ意味を示す。)
以下、上記式(1)の化合物について説明する。
式(1)において環A及び環Bはそれぞれ、1及び4位以外に1〜4個の置換基を有してもよいし、該位置以外は無置換でも良い。
該置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル、低級アルコキシ基、シアノ、低級アルキル基が挙げられる。なお、本明細書においては、特に断りの無い限り、「低級」とは炭素数1乃至5のものを意味する。例えば「低級アルキル基」とは「C1〜C5アルキル基」を意味し、アルコキシ等に「低級」を冠する場合でも同様である。
上記のハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
上記の低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ等のC1〜C5アルコキシ基が挙げられる。
低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル等のC1〜C5アルキル基が挙げられる。
環A及び環Bが共に置換基を有していないか、又はハロゲン原子(特に塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、メチル若しくはシアノで置換されているものが好ましい。
尚、環Aが置換基を有する場合は、4つの環がすべて同じであるもの、更に置換基の位置はフェニレンジアミン骨格に結合する窒素原子に対してm位であるものが好ましい。さらに環A及び環Bには1及び4位以外に置換基を有していていないものがより好ましい。
以下、上記式(1)の化合物について説明する。
式(1)において環A及び環Bはそれぞれ、1及び4位以外に1〜4個の置換基を有してもよいし、該位置以外は無置換でも良い。
該置換基としては、例えばハロゲン原子、ヒドロキシル、低級アルコキシ基、シアノ、低級アルキル基が挙げられる。なお、本明細書においては、特に断りの無い限り、「低級」とは炭素数1乃至5のものを意味する。例えば「低級アルキル基」とは「C1〜C5アルキル基」を意味し、アルコキシ等に「低級」を冠する場合でも同様である。
上記のハロゲン原子としては、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子及びヨウ素原子等が挙げられる。
上記の低級アルコキシ基としては、例えばメトキシ、エトキシ等のC1〜C5アルコキシ基が挙げられる。
低級アルキル基としては、例えばメチル、エチル等のC1〜C5アルキル基が挙げられる。
環A及び環Bが共に置換基を有していないか、又はハロゲン原子(特に塩素原子、臭素原子、フッ素原子)、メチル若しくはシアノで置換されているものが好ましい。
尚、環Aが置換基を有する場合は、4つの環がすべて同じであるもの、更に置換基の位置はフェニレンジアミン骨格に結合する窒素原子に対してm位であるものが好ましい。さらに環A及び環Bには1及び4位以外に置換基を有していていないものがより好ましい。
R1〜R8はそれぞれ独立に水素原子又は置換基を有しても良い脂肪族炭化水素残基を表す。脂肪族炭化水素残基とは飽和及び不飽和の直鎖、分岐鎖及び環状の脂肪族炭化水素から水素原子1つを除いた基を意味する。炭素数としては1〜36、好ましくは炭素数が1〜20であるものが挙げられる。
無置換基の飽和脂肪族炭化水素残基又は不飽和の脂肪族炭化水素残基の具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、s−ブチル、ter−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ter−ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、エイコシル等の飽和の直鎖又は分岐鎖のもの;シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状のもの;ビニル、アリル、プロペニル、ペンチニル、ブテニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、イソプロペニル、イソへキセニル、シクロへキセニル、シクロペンタジエニル、エチニル、プロピニル、へキシニル、イソへキシニル、シクロへキシニル等の不飽和のもの;等が挙げられる。
これらの中で、好ましいものとしては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、ter−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ter−ペンチル、ビニル、アリル、プロペニル、ペンチニルなどのC1−C5の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素残基又は不飽和の脂肪族炭化水素残基等が挙げられ、より好ましくはiso−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、シアノプロピル又はiso−アミルである。
無置換基の飽和脂肪族炭化水素残基又は不飽和の脂肪族炭化水素残基の具体例としてはメチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、s−ブチル、ter−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ter−ペンチル、オクチル、デシル、ドデシル、オクタデシル、エイコシル等の飽和の直鎖又は分岐鎖のもの;シクロペンチル、シクロヘキシル等の環状のもの;ビニル、アリル、プロペニル、ペンチニル、ブテニル、ヘキセニル、ヘキサジエニル、イソプロペニル、イソへキセニル、シクロへキセニル、シクロペンタジエニル、エチニル、プロピニル、へキシニル、イソへキシニル、シクロへキシニル等の不飽和のもの;等が挙げられる。
これらの中で、好ましいものとしては、メチル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、n−ブチル、iso−ブチル、sec−ブチル、ter−ブチル、n−ペンチル、iso−ペンチル、ter−ペンチル、ビニル、アリル、プロペニル、ペンチニルなどのC1−C5の直鎖又は分岐鎖の飽和脂肪族炭化水素残基又は不飽和の脂肪族炭化水素残基等が挙げられ、より好ましくはiso−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、シアノプロピル又はiso−アミルである。
置換基を有する脂肪族炭化水素残基における置換基の例としては、フッ素原子、塩素原子及び臭素原子等のハロゲン原子;ヒドロキシ;メトキシ、エトキシ、イソブトキシ等のC1−C4アルコキシ基;メトキシエトキシ等のC1−C4アルコキシC1−C4アルコキシ基;置換基を有してもよいフェニル及びナフチル等のアリール基;フェノキシ等のアリールオキシ基;アセチルオキシ、ブチリルオキシ、ヘキシリルオキシ、及びベンゼン環上に置換基を有してもよいベンゾイルオキシ等のアシルオキシ基;アミノ;メチルアミノ及びジメチルアミノ等のC1−C4アルキル置換アミノ基;シアノ;ニトロ;カルボキシ;カルバモイル;メトキシカルボニル及びエトキシカルボニル等のC1−C4アルコキシカルボニル基;C2−C4アシル基;アセトアミド等のアミノカルボニルC1−C3アルキル基;アミノスルホニルメチル等のアミノスルホニルC1−C3アルキル基;及びスルホ基が挙げられる。これらの置換基のうち、ハロゲン原子、シアノ、ニトロ、ヒドロキシル、カルボキシ、カルバモイル、C1−C4アルコキシカルボニル基、C2−C4アシル基、アリール基又はC1−C4アルコキシ基等が好ましく、フッ素原子及びシアノが特に好ましい。
上記の置換基のうち、例えば「置換基を有してもよいアリール基」のように、さらに置換基を有してもよい基の場合、その置換基は、上記の置換基と同じものでよい。同一の基に置換する置換基の数に特に制限は無いが、置換基を有する場合には、通常1〜4、好ましくは1〜3、より好ましくは1又は2である。
上記の置換基のうち、例えば「置換基を有してもよいアリール基」のように、さらに置換基を有してもよい基の場合、その置換基は、上記の置換基と同じものでよい。同一の基に置換する置換基の数に特に制限は無いが、置換基を有する場合には、通常1〜4、好ましくは1〜3、より好ましくは1又は2である。
上記のR1〜R8はそれぞれ独立して存在しうるものであり、例えば、上記式(1)の1つのアミノ基上に置換するR1及びR2が、それぞれ無置換の直鎖脂肪族炭化水素残基及びシアノ置換脂肪族炭化水素残基;無置換の分岐鎖脂肪族炭化水素残基とシアノ置換脂肪族炭化水素残基;無置換の直鎖脂肪族炭化水素残基と無置換の分岐鎖脂肪族炭化水素残基;等であってもよい。他のR3〜R8についても同様である。
置換基を有する脂肪族炭化水素残基の具体例としては、シアノメチル、2−シアノエチル、3−シアノプロピル、2−シアノプロピル、4−シアノブチル、3−シアノブチル、2−シアノブチル、5−シアノペンチル、4−シアノペンチル、3−シアノペンチル、2−シアノペンチル、3,4−ジシアノブチル基等のシアノ置換C1〜C6アルキル基、好ましくはシアノが1乃至2つ置換したC2〜C5アルキル基;メトキシエチル、エトキシエチル、3−メトキシプロピル、3−エトキシプロピル、4−メトキシブチル、4−エトキシブチル、5−エトキシペンチル、5−メトキシペンチル等のC1〜C3アルコキシ置換C1〜C6アルキル基、好ましくはC1〜C3アルコキシ置換C2〜C5アルキル基;トリフルオロメチル、モノフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、テトラフルオロエチル、トリフルオロエチル、ヘプタフルオロプロピル、ペルフルオロブチル、ペルフルオロブチルエチル、ペルフルオロヘキシル、ペルフルオロヘキシルエチル、ペルフルオロオクチル、ペルフルオロオクチルエチルなどのフッ素置換C1〜C8アルキル基、好ましくはフッ素置換C1〜C3アルキル基;等が挙げられる。
上記のR1〜R8のうち、少なくとも1つがiso−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、シアノプロピル及びiso−アミルから選択される基であるものがより好ましく、全てがiso−ブチル、n−ブチル、n−プロピル、シアノプロピル及びiso−アミルから選択される基であるものが特に好ましい。
Z1及びZ2は一価の陰イオンを表し、これら2つの陰イオンのうち少なくとも一つは下記式(2)又は式(3)で示される化合物の一価の陰イオンである。
他の一つは下記式(2)又は(3)で表される化合物の一価の陰イオンであってもよいし、一価の陰イオンであれば、例えば特許文献1乃至7に挙げた文献中に記載されている公知のいずれの陰イオンであってもよい。
他の一つは下記式(2)又は(3)で表される化合物の一価の陰イオンであってもよいし、一価の陰イオンであれば、例えば特許文献1乃至7に挙げた文献中に記載されている公知のいずれの陰イオンであってもよい。
式(2)において、M1は金属原子を表す。Y1〜Y3はそれぞれ独立に芳香環又は複素環を表し、それらの芳香環又は複素環は置換基を有していても良い。又、X1〜X3はそれぞれ独立に周期表における第16属のヘテロ原子、置換基を有しても良い窒素原子、カルボキシ基又はスルホ基を、R9及びR10はそれぞれ独立に置換基をそれぞれ示す。
式(3)において、M2は金属原子を表す。Y4及びY5はそれぞれ独立に芳香環又は複素環を表し、それらの芳香環又は複素環は置換基を有していても良い。又、X4及びX5はそれぞれ独立に周期表における第16属のヘテロ原子、置換基を有しても良い窒素原子、カルボキシ基又はスルホ基を、R11〜R14はそれぞれ独立に置換基をそれぞれ示す。
上記式(2)で示される化合物について説明する。
Y1〜Y3で表される芳香環の具体例としては、ベンゼン及びナフタレン等のC6〜C10、好ましくはベンゼン及びナフタレン、より好ましくはベンゼン環が挙げられる。
Y1〜Y3が複素環の場合、該複素環は飽和であっても不飽和であってもよいが、不飽和であることが好ましい。不飽和複素環の具体例としては、ピラゾール、ピリジン、キノリン、ピロール、2−ヒドロキシピリジン及びその互変異性体である1,2−ジヒドロピリジン−2−オン等の複素環構成原子として窒素原子又は酸素原子を1〜2つ有する5乃至6員環又はそれら同士の縮合環又はそれらとベンゼン環との縮合環であるC3−C9複素芳香環;ピリドン等のオキソ基を1〜2つ、好ましくは1つ有する不飽和6員複素環が挙げられる。
上記の芳香環又は不飽和複素環が置換基を有する場合、該置換基の具体例としては、上記の脂肪族炭化水素残基、芳香環、複素芳香環、アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル基、スルホ、置換又は無置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アミノ、ニトロ、及びシアノ以外に、スルホン酸エステル、置換又は無置換スルファモイル、置換スルホニルアミノ等が挙げられる。
Y1〜Y3で表される芳香環の具体例としては、ベンゼン及びナフタレン等のC6〜C10、好ましくはベンゼン及びナフタレン、より好ましくはベンゼン環が挙げられる。
Y1〜Y3が複素環の場合、該複素環は飽和であっても不飽和であってもよいが、不飽和であることが好ましい。不飽和複素環の具体例としては、ピラゾール、ピリジン、キノリン、ピロール、2−ヒドロキシピリジン及びその互変異性体である1,2−ジヒドロピリジン−2−オン等の複素環構成原子として窒素原子又は酸素原子を1〜2つ有する5乃至6員環又はそれら同士の縮合環又はそれらとベンゼン環との縮合環であるC3−C9複素芳香環;ピリドン等のオキソ基を1〜2つ、好ましくは1つ有する不飽和6員複素環が挙げられる。
上記の芳香環又は不飽和複素環が置換基を有する場合、該置換基の具体例としては、上記の脂肪族炭化水素残基、芳香環、複素芳香環、アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル基、スルホ、置換又は無置換カルバモイル基、アシルアミノ基、アミノ、ニトロ、及びシアノ以外に、スルホン酸エステル、置換又は無置換スルファモイル、置換スルホニルアミノ等が挙げられる。
式(2)においてY1〜Y3はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であるものが好ましい。また該置換基は上記のいずれでもよいが、スルファモイル;モノメチルアミノスルホニル等のC1〜C4アルキルアミノスルホニル;フェニルアミノスルホニル等のC6〜C10アリールアミノスルホニル;及びニトロ等が好ましい。
X1〜X3のとしては、置換基を有しても良いヘテロ原子;カルボキシ;スルホ;メチルスルホキシ、トリフルオロメチルスルホキシ、ペンタフルオロエチルスルホキシ等のフッ素原子が置換してもよいC1〜C3アルキルスルホキシ基;フェニルスルホキシ等が挙げられる。
ヘテロ原子の具体例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。窒素原子の場合には、水素原子;メチル及びエチル等のC1〜C3アルキル基;メチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、ペンタフルオロエチルスルホニル等のフッ素原子が置換してもよいC1〜C3アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル;アセチル、トリフルオロメチルカルボニル等のフッ素原子が置換してもよいC2〜C3アシル基;フェニルカルボニル(ベンゾイル);等を置換基として有する。式(2)において、X2及びX3が酸素原子であり、X1が酸素原子又はカルボキシ、好ましくは酸素原子であるものがよい。
ヘテロ原子の具体例としては、酸素原子、窒素原子、硫黄原子等が挙げられる。窒素原子の場合には、水素原子;メチル及びエチル等のC1〜C3アルキル基;メチルスルホニル、トリフルオロメチルスルホニル、ペンタフルオロエチルスルホニル等のフッ素原子が置換してもよいC1〜C3アルキルスルホニル基;フェニルスルホニル;アセチル、トリフルオロメチルカルボニル等のフッ素原子が置換してもよいC2〜C3アシル基;フェニルカルボニル(ベンゾイル);等を置換基として有する。式(2)において、X2及びX3が酸素原子であり、X1が酸素原子又はカルボキシ、好ましくは酸素原子であるものがよい。
上記のR9及びR10の具体例としては、上記の脂肪族炭化水素残基、芳香環、複素芳香環、アシル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルボキシル、アルコキシカルボニル基、スルホ、カルバモイル、アミド基、アミノ、ニトロ、及びシアノ以外に、スルホン酸エステル、置換又は無置換スルファモイル、置換スルホニルアミノ等が挙げられる。
式(2)においてR9は、それぞれ置換基を有さないC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C2〜C4アシル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。又、R10としては下記式(4)で表されるものが好ましい。
式(2)においてR9は、それぞれ置換基を有さないC1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C2〜C4アシル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。又、R10としては下記式(4)で表されるものが好ましい。
(式(4)においてベンゼン環(Bz1)はさらに置換基を有してもよい。)
上記のベンゼン環Bz1がさらに置換基を有する場合、該置換基としては上記式(2)で表される陰イオン中におけるY1〜Y3で表される芳香環又は不飽和の複素芳香環である場合の置換基と、好ましいものを含めて同じでよい。これに加えて、さらに好ましくはベンゼン環Bz1が無置換の場合である。
式(2)においてM1は金属元素を示す。金属元素の具体例としては、バナジウム、銅、コバルト、ニッケル、クロム、モリブデン、タングステン等が挙げられる。中でも、ニッケル、コバルト又はクロムが好ましく、コバルト又はクロムが特に好ましい。
上記式(2)で表される化合物としてより好ましいものは、上記式(3)で表される化合物である。
上記式(3)で示される化合物について説明する。
Y4及びY5は、上記式(2)の化合物におけるY1〜Y3について記載したものと、好ましいもの等も含めて同じである。Y4はY2に、またY5はY3にそれぞれ対応する。これに加えて、式(3)で表される化合物においては、Y4及びY5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であるものが好ましく、特にY4及びY5が同一かつ電子吸引性の置換基を有しているものが好ましい。
該電子吸引性の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;スルファモイル;モノメチルアミノスルホニル等のC1〜C4アルキルアミノスルホニル基;フェニルアミノスルホニル等のC6〜C10アリールアミノスルホニル基;及びニトロ等が好ましい。より好ましくはハロゲン原子;スルファモイル;C1〜C4アルキルアミノスルホニル基;C6〜C10アリールアミノスルホニル基;及びニトロであり、特に好ましくはスルファモイル;フェニルアミノスルホニル;及びニトロである。
Y4及びY5は、上記式(2)の化合物におけるY1〜Y3について記載したものと、好ましいもの等も含めて同じである。Y4はY2に、またY5はY3にそれぞれ対応する。これに加えて、式(3)で表される化合物においては、Y4及びY5はそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であるものが好ましく、特にY4及びY5が同一かつ電子吸引性の置換基を有しているものが好ましい。
該電子吸引性の置換基としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子等のハロゲン原子;スルファモイル;モノメチルアミノスルホニル等のC1〜C4アルキルアミノスルホニル基;フェニルアミノスルホニル等のC6〜C10アリールアミノスルホニル基;及びニトロ等が好ましい。より好ましくはハロゲン原子;スルファモイル;C1〜C4アルキルアミノスルホニル基;C6〜C10アリールアミノスルホニル基;及びニトロであり、特に好ましくはスルファモイル;フェニルアミノスルホニル;及びニトロである。
上記X4及びX5は、上記のX1〜X3について記載したものと、好ましいもの等を含めて同じである。X4はX2に、またX5はX3にそれぞれ対応する。これに加えて、X4及びX5が酸素原子又はカルボキシ基のものが好ましく、酸素原子がより好ましく、X4とX5が同一で酸素原子であるのがさらに好ましい。
上記R11〜R14は、上記のR9及びR10について記載したものと、好ましいもの等を含めて同じである。R12はR9に、R11はR10に対応しする。また、R12として好ましいものはR14としても好ましく、R11として好ましいものはR13としも好ましい。これに加えて、式(3)中のR12とR14はそれぞれ独立に、無置換C1〜C4アルキル基、C1〜C4アルコキシ基、C2〜C3アシル基であることが好ましく、いずれもがメチルの場合がより好ましい。
さらにR11及びR13はそれぞれ独立に、下記式(5)で表されるものが好ましく、特にR11とR13が同一であるものが好ましい。
さらにR11及びR13はそれぞれ独立に、下記式(5)で表されるものが好ましく、特にR11とR13が同一であるものが好ましい。
(式(5)においてベンゼン環(Bz2)はさらに置換基を有してもよい)
上記のベンゼン環Bz2がさらに置換基を有する場合、該置換基としては上記式(2)中のY1〜Y3で表される芳香環又は不飽和の複素芳香環が置換基を有する場合の置換基と、好ましいものを含めて同じである。これに加えて、さらに好ましくはベンゼン環Bz2が無置換の場合である。
式(3)においてM2は金属元素を示し、好ましいものを含めて上記のM1に記載したものと同じである。
上記式(1)で表される化合物中、Z1及びZ2のいずれか一つが上記式(2)又は(3)の化合物に対応するもの以外の一価の陰イオンである場合、例えば無機アニオン及び有機酸のアニオン及び特許文献1〜7等に記載された公知の有機金属アニオン等が挙げられる。
有機酸および有機金属としては、例えば酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、ステアリン酸等の有機カルボン酸のアニオン、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンモノスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸のアニオン、テトラフェニルホウ酸、ブチルトリフェニルホウ酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸等の有機ホウ酸のアニオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド等の含フッ素有機酸のアニオン及びアゾ金属錯体のアニオン等が挙げられ、好ましいものとして強酸のアニオンであるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドに対応する各アニオンが挙げられる。
無機アニオンとしては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンのアニオン、チオシアン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、過塩素酸、過ヨウ素酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、モリブデン酸、タングステン酸、チタン酸、バナジン酸、リン酸、ホウ酸、テトラフルオロタンタル酸、テトラフルオロニオブ酸のアニオン等があげられ、好ましいものとしては強酸のアニオンであり、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸に対応する各アニオン等があげられる。
これらのアニオンのうちでは、六フッ化アンチモン酸、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドに対応する各アニオンが特に好ましい。
有機酸および有機金属としては、例えば酢酸、乳酸、トリフルオロ酢酸、プロピオン酸、安息香酸、シュウ酸、コハク酸、ステアリン酸等の有機カルボン酸のアニオン、メタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ナフタレンモノスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、クロロベンゼンスルホン酸、ニトロベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、エタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機スルホン酸のアニオン、テトラフェニルホウ酸、ブチルトリフェニルホウ酸、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸等の有機ホウ酸のアニオン、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ビス(フルオロスルホニル)イミド酸、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチド等の含フッ素有機酸のアニオン及びアゾ金属錯体のアニオン等が挙げられ、好ましいものとして強酸のアニオンであるテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドに対応する各アニオンが挙げられる。
無機アニオンとしては、例えばフッ素、塩素、臭素、ヨウ素等のハロゲンのアニオン、チオシアン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸、過塩素酸、過ヨウ素酸、硝酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、モリブデン酸、タングステン酸、チタン酸、バナジン酸、リン酸、ホウ酸、テトラフルオロタンタル酸、テトラフルオロニオブ酸のアニオン等があげられ、好ましいものとしては強酸のアニオンであり、過塩素酸、テトラフルオロホウ酸、ヘキサフルオロリン酸、ヘキサフルオロアンチモン酸に対応する各アニオン等があげられる。
これらのアニオンのうちでは、六フッ化アンチモン酸、ビストリフルオロメタンスルホニルイミド、トリストリフルオロメタンスルホニルメチド、ペンタフルオロフェニルビス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドに対応する各アニオンが特に好ましい。
上記式(1)においてZ1とZ2は同一であっても異なっていてもよいが、同一である場合がより好ましい。すなわち本発明においては、Z1及びZ2のいずれもが上記式(2)又は式(3)で表される化合物の一価の陰イオンであることがより好ましく、同一の上記式(3)で表される化合物の一価の陰イオンであることが最も好ましい。
なお、上記式(2)及び式(3)で表される化合物は、特開昭48−8310号公報及び特開平7−32539号公報等に記載の公知の方法、又はそれに準じた方法にて容易に合成することができる。
なお、上記式(2)及び式(3)で表される化合物は、特開昭48−8310号公報及び特開平7−32539号公報等に記載の公知の方法、又はそれに準じた方法にて容易に合成することができる。
上記のR1〜R14、環A、環B、Z1、Z2、M1、M2、Y1〜Y5、X1〜X5、Bz1、Bz2及びそれらの置換基に関して、好ましく挙げたもの同士を組合わせた化合物はより好ましく、より好ましいもの同士を組合わせた化合物はさらに好ましい。その他、特に好ましい等として挙げたもの同士の組合せ等についても同様である。
上記式(1)で表される化合物において、Z1とZ2が同一である化合物は以下のように合成できる。
例えば特許文献3に記載された方法に準じて合成できる下記式(6)で表される化合物を、上記式(2)及び/又は上記式(3)で表される化合物又はそれに対応する一価の陰イオンの存在下、酸化することにより該化合物を合成することができる。なお「上記式(2)及び/又は上記式(3)で表される化合物」を、以下便宜上、「上記式(2)等で表される化合物」と略して記載する。
例えば特許文献3に記載された方法に準じて合成できる下記式(6)で表される化合物を、上記式(2)及び/又は上記式(3)で表される化合物又はそれに対応する一価の陰イオンの存在下、酸化することにより該化合物を合成することができる。なお「上記式(2)及び/又は上記式(3)で表される化合物」を、以下便宜上、「上記式(2)等で表される化合物」と略して記載する。
(式(6)中、環A、環B及びR1〜R8は前記で定義された通りである。)
即ち上記式(6)で表される化合物を、有機溶媒中、好ましくはDMF(ジメチルホルムアミド)、DMI(ジメチルイミダゾリジノン)、NMP(N−メチルピロリドン)等の水溶性極性溶媒中、0〜100℃、好ましくは5〜70℃で上記式(2)等で表される化合物に相当する酸化剤(例えば該化合物の銀塩)を2当量以上添加して酸化反応を行うことにより、目的とする上記式(1)の化合物を合成できる。
また上記式(6)で表される化合物を硝酸銀、過塩素酸銀、塩化第二銅等の酸化剤で酸化しオニウム化合物とした後、上記式(2)等で表される化合物に対応する酸もしくはアルカリ金属塩を添加して、該酸化剤に対応する塩と塩交換を行うことによっても前記式(1)で表される化合物を得ることができる。
或いは、上記式(6)の化合物を上記と同様の陰イオンに対応する酸もしくはアルカリ金属塩の存在下、硝酸銀、過塩素酸銀等、鉱酸の酸化剤で酸化反応する方法によっても前記式(1)で表される化合物を合成することが出来る。
また上記式(6)で表される化合物を硝酸銀、過塩素酸銀、塩化第二銅等の酸化剤で酸化しオニウム化合物とした後、上記式(2)等で表される化合物に対応する酸もしくはアルカリ金属塩を添加して、該酸化剤に対応する塩と塩交換を行うことによっても前記式(1)で表される化合物を得ることができる。
或いは、上記式(6)の化合物を上記と同様の陰イオンに対応する酸もしくはアルカリ金属塩の存在下、硝酸銀、過塩素酸銀等、鉱酸の酸化剤で酸化反応する方法によっても前記式(1)で表される化合物を合成することが出来る。
本発明の前記式(1)で表される化合物において、Z1とZ2が異なるものは、例えば特許文献3に記載された方法に準じて、対イオンとしてZ1アニオンを有する下記式(7)で表されるアミニウム塩化合物を合成する。
次いでZ2アニオンの供給源の存在下、上記式(7)の化合物を酸化することにより合成することができる。
即ち、上記式(7)の化合物を、有機溶媒中、好ましくはDMF(ジメチルホルムアミド)、DMI(ジメチルイミダゾリノン)、NMP(N−メチルピロリドン)等の水溶性極性溶媒中、0〜100℃、好ましくは5〜70℃でZ2に対応する酸化剤(例えば銀塩)1当量の存在下、酸化反応を行うことにより、目的とするZ1とZ2が異なる上記式(1)の化合物を得ることができる。硝酸銀等の酸化剤と、Z2アニオンに対応する酸もしくは塩の混合物の存在下に上記式(7)で表されるアミニウム塩を加えることによっても、同様の上記式(1)の化合物を得ることができる。
この場合、上記式(2)等で表される化合物は、Z1に相当するものとして最初に加えてもよいし、Z2に相当するものとして後から加えてもよく、加える順序は特に制限されない。
即ち、上記式(7)の化合物を、有機溶媒中、好ましくはDMF(ジメチルホルムアミド)、DMI(ジメチルイミダゾリノン)、NMP(N−メチルピロリドン)等の水溶性極性溶媒中、0〜100℃、好ましくは5〜70℃でZ2に対応する酸化剤(例えば銀塩)1当量の存在下、酸化反応を行うことにより、目的とするZ1とZ2が異なる上記式(1)の化合物を得ることができる。硝酸銀等の酸化剤と、Z2アニオンに対応する酸もしくは塩の混合物の存在下に上記式(7)で表されるアミニウム塩を加えることによっても、同様の上記式(1)の化合物を得ることができる。
この場合、上記式(2)等で表される化合物は、Z1に相当するものとして最初に加えてもよいし、Z2に相当するものとして後から加えてもよく、加える順序は特に制限されない。
次に本発明の前記式(1)で示されるジイモニウム化合物の具体例を表1に示す。
表1中のZ1及びZ2の欄におけるL1〜L9のアニオンは、上記式(2)等で表される化合物に対応する、以下に示す一価の陰イオンを示す。但し、L7〜L9は上記式(2)等で表される化合物には該当せず、該化合物以外の一価の陰イオンの具体例として挙げた。
次に、本発明の近赤外線吸収フィルムについて説明する。以下において、板状の近赤外線吸収材も本発明の近赤外線吸収フィルムに含まれるものとする。
本発明の前記式(1)で示される化合物を用いた近赤外線吸収フィルムを得るには、以下の1)乃至4)の方法等がある。
本発明の前記式(1)で示される化合物を用いた近赤外線吸収フィルムを得るには、以下の1)乃至4)の方法等がある。
1)樹脂に上記式(1)で表される化合物を混練し、加熱成形して樹脂板状又はフィルム状の近赤外線吸収フィルムを作製する方法:
この方法において、用いる樹脂によって加工温度、フィルム化(樹脂板化)条件等が多少異なるが、通常、本発明の化合物を基材樹脂の粉体又はペレットに添加し、150〜350℃に加熱、溶解させた後、成形して樹脂板を作製する方法;押し出し機によりフィルム化(樹脂板化)する方法;等が挙げられる。本発明の化合物の添加量は、作製する樹脂板又はフィルムの厚み、吸収強度、可視光透過率等によって異なるが、通常、基材樹脂の重量に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.03〜15重量%使用される。
ここで用いうる樹脂の具体例として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物、及びそれらビニル化合物の付加重合体;ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリシアン化ビニリデン、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、シアン化ビニリデン/酢酸ビニル共重合体等のビニル化合物又はフッ素系化合物の共重合体;ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素を含む樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリペプチド;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリエーテル;エポキシ樹脂;ポリビニルアルコール;ポリビニルブチラール;等が挙げられる。
この方法において、用いる樹脂によって加工温度、フィルム化(樹脂板化)条件等が多少異なるが、通常、本発明の化合物を基材樹脂の粉体又はペレットに添加し、150〜350℃に加熱、溶解させた後、成形して樹脂板を作製する方法;押し出し機によりフィルム化(樹脂板化)する方法;等が挙げられる。本発明の化合物の添加量は、作製する樹脂板又はフィルムの厚み、吸収強度、可視光透過率等によって異なるが、通常、基材樹脂の重量に対して0.01〜30重量%、好ましくは0.03〜15重量%使用される。
ここで用いうる樹脂の具体例として、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリアクリル酸、ポリアクリル酸エステル、ポリ酢酸ビニル、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニル等のビニル化合物、及びそれらビニル化合物の付加重合体;ポリメタクリル酸、ポリメタクリル酸エステル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリシアン化ビニリデン、フッ化ビニリデン/トリフルオロエチレン共重合体、フッ化ビニリデン/テトラフルオロエチレン共重合体、シアン化ビニリデン/酢酸ビニル共重合体等のビニル化合物又はフッ素系化合物の共重合体;ポリトリフルオロエチレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリヘキサフルオロプロピレン等のフッ素を含む樹脂;ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド;ポリイミド;ポリウレタン;ポリペプチド;ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート;ポリオキシメチレン等のポリエーテル;エポキシ樹脂;ポリビニルアルコール;ポリビニルブチラール;等が挙げられる。
2)上記式(1)で表される化合物と樹脂モノマー又は樹脂モノマーの予備重合体とを、重合触媒の存在下にキャスト重合し、樹脂板又はフィルムを作製する方法:
この方法では、上記の化合物と樹脂モノマー又は樹脂モノマーの予備重合体とを重合触媒の存在下に型内に注入し、反応させて硬化させる;又は金型に流し込んで型内で硬い製品となるまで固化させて成形する。多くの樹脂がこの過程で成形可能であり、この方法を採用しうる樹脂の具体例としては、アクリル樹脂、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。その中でも、硬度、耐熱性、耐薬品性に優れたアクリルシートが得られるメタクリル酸メチルの塊状重合によるキャスティング法が好ましい。
重合触媒としては公知のラジカル熱重合開始剤が使用でき、例えばベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;等が挙げられる。その使用量は混合物の総量に対して、一般的に0.01〜5重量%である。熱重合における加熱温度は、通常40〜200℃であり、重合時間は通常30分〜8時間程度である。また熱重合以外に、光重合開始剤や増感剤を添加して光重合する方法も採用できる。
この方法では、上記の化合物と樹脂モノマー又は樹脂モノマーの予備重合体とを重合触媒の存在下に型内に注入し、反応させて硬化させる;又は金型に流し込んで型内で硬い製品となるまで固化させて成形する。多くの樹脂がこの過程で成形可能であり、この方法を採用しうる樹脂の具体例としては、アクリル樹脂、ジエチレングリコールビス(アリルカーボネート)樹脂、エポキシ樹脂、フェノール−ホルムアルデヒド樹脂、ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂等が挙げられる。その中でも、硬度、耐熱性、耐薬品性に優れたアクリルシートが得られるメタクリル酸メチルの塊状重合によるキャスティング法が好ましい。
重合触媒としては公知のラジカル熱重合開始剤が使用でき、例えばベンゾイルパーオキシド、p−クロロベンゾイルパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシカーボネート等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物;等が挙げられる。その使用量は混合物の総量に対して、一般的に0.01〜5重量%である。熱重合における加熱温度は、通常40〜200℃であり、重合時間は通常30分〜8時間程度である。また熱重合以外に、光重合開始剤や増感剤を添加して光重合する方法も採用できる。
3)上記式(1)の化合物を含有する組成物を使用した塗料を調製し、該塗料を透明樹脂板、透明フィルム、又は透明ガラス板にコーティングする方法:
この方法では、上記の化合物を有機溶媒に溶解させ、必要に応じてバインダー樹脂を加えて塗料化する方法;上記化合物を樹脂の存在下に微粒子化して分散させ、水系塗料とする方法;等がある。このうち前者の方法では、例えば、脂肪族エステル樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、芳香族エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル系樹脂、脂肪族ポリオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル変性樹脂等、又はそれらの共重合樹脂をバインダーとして用いる事ができるが、有機溶媒のみを用いて塗料化することも当然可能である。
有機溶媒としては、ジクロロエタン等のハロゲン系;ダイアセトンアルコール、メタノール、エタノール、ブタノール、TFP(テトラフルオロプロパノール)、OFP(オクタフルオロペンタノール)等のアルコール又はハロゲン置換アルコール系;MEK、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系;エステル系;脂肪族炭化水素系;芳香族炭化水素系;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル系;等、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。特に一般的に用いられる溶媒としてMEK(メチルエチルケトン)が挙げられる。上記式(1)で表される化合物を添加する際の濃度は、作製するコーティングの厚み、吸収強度、可視光透過率によって異なるが、バインダー樹脂に対して、通常0.1〜30重量%である。
このようにして調製した塗料を用いてポリカーボネート等の透明樹脂フィルム、透明樹脂板、透明ガラス等の基板上にスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、スプレー等でコーティングして近赤外線吸収フィルムを得ることができる。
この方法では、上記の化合物を有機溶媒に溶解させ、必要に応じてバインダー樹脂を加えて塗料化する方法;上記化合物を樹脂の存在下に微粒子化して分散させ、水系塗料とする方法;等がある。このうち前者の方法では、例えば、脂肪族エステル樹脂、アクリル系樹脂、メラミン樹脂、ウレタン樹脂、芳香族エステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリビニル系樹脂、脂肪族ポリオレフィン樹脂、芳香族ポリオレフィン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニル変性樹脂等、又はそれらの共重合樹脂をバインダーとして用いる事ができるが、有機溶媒のみを用いて塗料化することも当然可能である。
有機溶媒としては、ジクロロエタン等のハロゲン系;ダイアセトンアルコール、メタノール、エタノール、ブタノール、TFP(テトラフルオロプロパノール)、OFP(オクタフルオロペンタノール)等のアルコール又はハロゲン置換アルコール系;MEK、シクロヘキサノン、イソホロン等のケトン系;エステル系;脂肪族炭化水素系;芳香族炭化水素系;メチルセロソルブ、エチルセロソルブ等のエーテル系;等、又はこれらの混合溶媒を用いることができる。特に一般的に用いられる溶媒としてMEK(メチルエチルケトン)が挙げられる。上記式(1)で表される化合物を添加する際の濃度は、作製するコーティングの厚み、吸収強度、可視光透過率によって異なるが、バインダー樹脂に対して、通常0.1〜30重量%である。
このようにして調製した塗料を用いてポリカーボネート等の透明樹脂フィルム、透明樹脂板、透明ガラス等の基板上にスピンコーター、バーコーター、ロールコーター、スプレー等でコーティングして近赤外線吸収フィルムを得ることができる。
4)上記式(1)で示される化合物を接着層に含有する近赤外線吸収フィルムを得る方法:
この近赤外線吸収フィルムは、上記式(1)で表される化合物及び接着剤として用いることができる樹脂とを含有させた組成物を調製し、合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、又は合わせガラス板を作製することによってえられる。このような目的で使用される樹脂としては、シリコン系、ウレタン系、アクリル系等の樹脂用、又は合わせガラス用のポリビニルブチラール接着剤、エチレン−酢酸ビニル系接着剤等の合わせガラス用の公知の透明接着剤が使用できる。上記式(1)で表される化合物を0.1〜30重量%添加した接着剤(樹脂)組成物を調製し、これを用いて透明な樹脂板同士、樹脂板と樹脂フィルム、樹脂板とガラス、樹脂フィルム同士、樹脂フィルムとガラス、ガラス同士を接着して近赤外線吸収フィルタムを得る。尚、接着剤組成物を調製するに当たり、それ自体公知の紫外線吸収剤、可塑剤等を適宜加えても良い。
この近赤外線吸収フィルムは、上記式(1)で表される化合物及び接着剤として用いることができる樹脂とを含有させた組成物を調製し、合わせ樹脂板、合わせ樹脂フィルム、又は合わせガラス板を作製することによってえられる。このような目的で使用される樹脂としては、シリコン系、ウレタン系、アクリル系等の樹脂用、又は合わせガラス用のポリビニルブチラール接着剤、エチレン−酢酸ビニル系接着剤等の合わせガラス用の公知の透明接着剤が使用できる。上記式(1)で表される化合物を0.1〜30重量%添加した接着剤(樹脂)組成物を調製し、これを用いて透明な樹脂板同士、樹脂板と樹脂フィルム、樹脂板とガラス、樹脂フィルム同士、樹脂フィルムとガラス、ガラス同士を接着して近赤外線吸収フィルタムを得る。尚、接着剤組成物を調製するに当たり、それ自体公知の紫外線吸収剤、可塑剤等を適宜加えても良い。
前記1)乃至4)に記載のいずれの方法においても、それぞれの混練、混合等の工程で、紫外線吸収剤、可塑剤等、それ自体公知の種々の添加剤を加えても良い。
上記のように、本発明の化合物は基板、基材等の中、基板、基材上の層、接着層等、近赤外線吸収能を付与しようとする層の何れにも含有させることが可能である。
本発明の近赤外線吸収フィルムは(近)赤外線吸収化合物として単一の上記式(1)で表される化合物を含有しても良いが、2種類以上の上記式(1)で表される化合物を併用することもできる。さらには、本発明の化合物で得られる効果を阻害しない範囲で、本発明の化合物と、公知の近赤外線吸収化合物を併用しても良い。
併用し得る公知の近赤外線吸収化合物としては、例えばフタロシアニン系、シアニン系、ジチオールニッケル錯体等の有機系の化合物があげられる。同様に公知の無機金属の近赤外線吸収化合物の例としては、例えば金属銅又は硫化銅、酸化銅等の銅化合物;酸化亜鉛を主成分とする金属混合物;タングステン化合物;酸化インジウムスズ;アンチモンドープ酸化錫;等が挙げられる。
併用し得る公知の近赤外線吸収化合物としては、例えばフタロシアニン系、シアニン系、ジチオールニッケル錯体等の有機系の化合物があげられる。同様に公知の無機金属の近赤外線吸収化合物の例としては、例えば金属銅又は硫化銅、酸化銅等の銅化合物;酸化亜鉛を主成分とする金属混合物;タングステン化合物;酸化インジウムスズ;アンチモンドープ酸化錫;等が挙げられる。
又、近赤外線吸収フィルムの色調を変えるために、可視領域に吸収を持つ色素(調色用色素)を、本発明の効果を阻害しない範囲で加えてもよい。又、調色用色素のみを含有するフィルムを別途に作製し、該フィルムに本発明の近近赤外線吸収フィルムを貼り合わせることもできる。
本発明の近赤外線吸収フィルムは、近赤外線をカットする必要があるフィルタやフィルム、例えばプラズマディスプレー用フィルタ、断熱フィルム、光学製品、サングラス等に好適に使用することが出来る。
本発明の光学フィルタは前記した本発明の近赤外線吸収フィルムを必須の構成要素として他の機能性の光学フィルム(例えば、紫外線吸収フィルム、反射防止フィルム、ネオンカットフィルム、防眩フイルム等)と共に任意の順序でそれ自体公知の方法に従い積層して得られたものである。
次に本発明の光情報記録媒体を説明する。
本発明の光情報記録媒体は、基板上に記録層を有するもので、該記録層は本発明の上記式(1)で表される近赤外線吸収化合物を含有することを特徴とする。この記録層は、該化合物のみで構成されていても良く、またバインダー等の各種添加剤と混合された組成物として含有されていても良い。この場合、本発明の化合物により情報が記録される。
本発明の光情報記録媒体は、基板上に記録層を有するもので、該記録層は本発明の上記式(1)で表される近赤外線吸収化合物を含有することを特徴とする。この記録層は、該化合物のみで構成されていても良く、またバインダー等の各種添加剤と混合された組成物として含有されていても良い。この場合、本発明の化合物により情報が記録される。
また、本発明の化合物は、上記の様に単独で使用してもよいし、複数の本発明の化合物を併用してもよい。さらに、下記するような他の有機色素等と併用して用いてもよい。例えば他の有機色素により情報が記録される光情報記録媒体の記録層に、上記式(1)で表される化合物を含有させることによって、該光情報記録媒体(又は該有機色素)の耐光性を向上させることができる。このような光情報記録媒体も本発明の光情報記録媒体の一種である。
光情報記録媒体において、本発明の化合物と併用しうる公知の有機色素としては、例えばシアニン系、スクワリリウム系、インドアニリン系、フタロシアニン系、アゾ系、メロシアニン系、ポリメチン系、ナフトキノン系、ピリリウム系等の色素が挙げられる。
光情報記録媒体において、本発明の化合物と併用しうる公知の有機色素としては、例えばシアニン系、スクワリリウム系、インドアニリン系、フタロシアニン系、アゾ系、メロシアニン系、ポリメチン系、ナフトキノン系、ピリリウム系等の色素が挙げられる。
これらの有機色素1モルに対して、本発明の化合物は総量で、通常0.01〜10モル、好ましくは0.03〜3モル使用される。ここで「総量」とは、本発明の化合物を単独で使用しても、複数を併用する場合であっても、その総量の意味である。
本発明の光情報記録媒体は、基板上に本発明の化合物及び所望によりこれ以外の例えば上記の色素を含有する記録層を設けたもので、必要に応じ、更に、反射層、保護層が設けられる。基板としては公知のものを任意に使用することが出来る。例えば、ガラス板、金属板又はプラスチック板もしくはフィルムが挙げられ、これらを製造するためのプラスチックとしてはアクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、メタクリル樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリイミド樹脂、非晶質ポリオレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリプロピレン樹脂等があげられる。基板の形状については、ディスク状、カード状、シート状、ロールフィルム状等種々のものがあげられる。
ガラス又はプラスチック基板上には記録時のトラッキングを容易にするために案内溝を形成させてもよい。また、ガラス又はプラスチック基板にはプラスチックバインダー又は無機酸化物、無機硫化物等の下引き層を設けてもよい。下引層は基板より熱伝導率の低いものが好ましい。
本発明の光情報記録媒体が有する記録層は、例えば、本発明の化合物および、より好ましくは本発明の化合物と公知の有機色素とを、公知の有機溶媒、例えば上記近赤外線吸収フィルムを得る方法3)で説明したもの等に溶解し、必要に応じて、適当なバインダーを加え、その溶液をスピンコーター、バーコーター、ロールコーター等により基板上に塗布することにより得ることが出来る。その他の方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、ドクターブレード法、キャスト法もしくは基板を溶液中に漬けるディッピング法によっても得ることができる。上記のバインダ−としてはアクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、エポキシ系樹脂等が使用できる。
記録層の膜厚は、記録感度や反射率を考慮すると、好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.02〜3μmである。
本発明の光情報記録媒体には、必要により記録層の下に下引層を、また記録層上に保護層を設けることができ、さらに記録層と保護層の間に反射層を設けることも出来る。反射層を設ける場合、反射層は金、銀、銅、アルミニウム等、好ましくは金、銀、又はアルミニウムの金属で構成され、これらの金属は単独で使用してもよく、2種以上の合金としてもよい。該反射層は真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法等で成膜される。該反射層の厚さは、0.02〜2μmである。反射層の上に設けることのできる保護層は、通常、紫外線硬化樹脂をスピンコート法により塗装した後、紫外線を照射し、塗膜を硬化させて形成される。その他、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂等も保護膜の形成材料に用いられる。このような保護膜の厚さは、通常、0.01〜100μmである。
本発明の光情報記録媒体における情報の記録、あるいは画像の形成はレーザー、例えば、半導体レーザー、ヘリウム−ネオンレーザー、He−Cdレーザー、YAGレーザー、Arレーザー等の集光したスポット状の高エネルギービームを基板を通して、もしくは基板と反対側から記録層に照射することにより行われる。記録された情報あるいは画像の読み出しは、低出力のレーザービームを照射することにより、ピット部とピットが形成されていない部分の反射光量又は透過光量の差を検出することにより行われる。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明が、これらの実施例に限定されるものではない。尚、実施例中、「部」、「%」は特に特定しない限り、重量基準である。
極大吸収波長を測定した化合物については、測定に使用した溶媒を括弧内に記載した。
極大吸収波長の測定装置、及び超音波処理に使用した機器は、それぞれ以下の通りである。
1.極大吸収波長:(株)島津製作所製 機種名UV−3150
2.超音波処理 :アズワン株式会社製 機種名US CLEANER
極大吸収波長を測定した化合物については、測定に使用した溶媒を括弧内に記載した。
極大吸収波長の測定装置、及び超音波処理に使用した機器は、それぞれ以下の通りである。
1.極大吸収波長:(株)島津製作所製 機種名UV−3150
2.超音波処理 :アズワン株式会社製 機種名US CLEANER
実施例1
DMF15部中に特許文献4の方法に準じて合成した、N,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン1部を加え、35℃で10分間攪拌した後、DMF15部に溶解した硝酸銀0.37部と下記式(8)の化合物2.2部を加え、2時間攪拌した。不溶解分を濾別した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥することにより、表1に記載の化合物番号No.1の化合物1.2部を得た。
極大吸収波長(ジクロロメタン):1123、1004、451及び275nm。
DMF15部中に特許文献4の方法に準じて合成した、N,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンジアミン1部を加え、35℃で10分間攪拌した後、DMF15部に溶解した硝酸銀0.37部と下記式(8)の化合物2.2部を加え、2時間攪拌した。不溶解分を濾別した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥することにより、表1に記載の化合物番号No.1の化合物1.2部を得た。
極大吸収波長(ジクロロメタン):1123、1004、451及び275nm。
実施例2
DMF30部中に硝酸銀0.425部を加え攪拌した。続いて、上記式(7)の化合物2.5部と特許文献4の方法に準じて合成したN,N,N',N'−テトラキス{p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル}−p−フェニレンアミニウムのビストリフルオロメタンスルホニルイミド塩3部を加え、室温で30分間攪拌した。不溶解分を濾別した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥することにより、表1に記載の化合物番号No.15の化合物1.8部を得た。
極大吸収波長(ジクロロメタン):1113、1008、451、382及び275nm。
DMF30部中に硝酸銀0.425部を加え攪拌した。続いて、上記式(7)の化合物2.5部と特許文献4の方法に準じて合成したN,N,N',N'−テトラキス{p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル}−p−フェニレンアミニウムのビストリフルオロメタンスルホニルイミド塩3部を加え、室温で30分間攪拌した。不溶解分を濾別した後、反応液に水を加え、析出した結晶を濾過、水洗、乾燥することにより、表1に記載の化合物番号No.15の化合物1.8部を得た。
極大吸収波長(ジクロロメタン):1113、1008、451、382及び275nm。
前記表1に示したその他の本発明のジイモニウム化合物についても上記の各実施例に準じた方法で合成することができる。
実施例3
実施例1で得られた化合物No.1の化合物0.1部をサンプル瓶に測り取り、つづいてTFP10部を加え、室温下、超音波処理を5分間行って溶解させ、0.45μmのフィルタでろ過し、微細なごみを取り除いた。得られた溶液を縦10cm、横10cm、厚さ1.0mmのポリカーボネート基板上にピペットにて滴下し、スピンコーターにより2000回転10秒で塗布した。塗布後80℃で10分間乾燥させることにより、本発明の近赤外線吸収フィルムを得た。
実施例1で得られた化合物No.1の化合物0.1部をサンプル瓶に測り取り、つづいてTFP10部を加え、室温下、超音波処理を5分間行って溶解させ、0.45μmのフィルタでろ過し、微細なごみを取り除いた。得られた溶液を縦10cm、横10cm、厚さ1.0mmのポリカーボネート基板上にピペットにて滴下し、スピンコーターにより2000回転10秒で塗布した。塗布後80℃で10分間乾燥させることにより、本発明の近赤外線吸収フィルムを得た。
(耐久性試験)
上記で作成した近赤外線フィルムを100℃のオーブン中に8日間放置し、近赤外領域(1000nm)の吸光度を測定した。オーブンに入れる前の近赤外領域(1000nm)における吸光度をI0、オーブンに入れた後の近赤外領域(1000nm)の吸光度をI1とし、(I1/I0)×100(%)により算出された値を、化合物の残存率とし、耐久性の目安とした。この化合物の残存率の数値が大きいほど、耐久性が良好であることを示す。
上記で作成した近赤外線フィルムを100℃のオーブン中に8日間放置し、近赤外領域(1000nm)の吸光度を測定した。オーブンに入れる前の近赤外領域(1000nm)における吸光度をI0、オーブンに入れた後の近赤外領域(1000nm)の吸光度をI1とし、(I1/I0)×100(%)により算出された値を、化合物の残存率とし、耐久性の目安とした。この化合物の残存率の数値が大きいほど、耐久性が良好であることを示す。
比較例1
比較のためN,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンのビス(トリフルオロメタン)スルホン酸イミド塩を使用し、実施例1と同様にして近赤外線吸収フィルムを作製し、耐久性試験を行った。結果を表2に示す。
比較のためN,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンのビス(トリフルオロメタン)スルホン酸イミド塩を使用し、実施例1と同様にして近赤外線吸収フィルムを作製し、耐久性試験を行った。結果を表2に示す。
比較例2
N,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンのトリス(トリフルオロメタン)スルホン酸メチド塩についても上記と同様に近赤外線吸収フィルムを作製しようと試みたが、TFPへの溶解度が不十分であったため、これを含有する塗料を調製することができなかった。従って、有機溶剤を用いて調製される塗料をコーティングして近赤外線吸収フィルムを作製する方法に、比較例2の化合物は不適である。
N,N,N',N'−テトラキス(p−ジ(iso−ブチル)アミノフェニル)−p−フェニレンのトリス(トリフルオロメタン)スルホン酸メチド塩についても上記と同様に近赤外線吸収フィルムを作製しようと試みたが、TFPへの溶解度が不十分であったため、これを含有する塗料を調製することができなかった。従って、有機溶剤を用いて調製される塗料をコーティングして近赤外線吸収フィルムを作製する方法に、比較例2の化合物は不適である。
表2 化合物の残存率の測定結果
残存率(%)
実施例3 74.7
比較例1 5.9
残存率(%)
実施例3 74.7
比較例1 5.9
表2の結果から、本発明の近赤外線吸収フィルムは、本発明の化合物の残存率が極めて高く、耐久性に優れることが判る。
Claims (14)
- 下記式(1)で示されるジイモニウム化合物
- 式(2)において、M1がコバルト原子又はクロム原子であり、X1〜X3がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y3が置換基を有してもよいベンゼン環であり、R9が置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である、請求項1に記載の化合物
- 式(3)において、M2がコバルト原子又はクロム原子であり、X4及びX5がそれぞれ独立に酸素原子又はカルボキシ基であり、Y4及びY5がそれぞれ独立に置換基を有してもよいベンゼン環であり、R11及びR13がそれぞれ独立に置換基を有してもよい脂肪族炭化水素残基である請求項1に記載のジイモニウム化合物
- 式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有してもよいベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である請求項5に記載のジイモニウム化合物
- 式(3)においてX4及びX5が同一の原子又は基であり、Y4及びY5が同一の置換基を有するベンゼン環であり、R12及びR14が同一の置換基である請求項5に記載のジイモニウム化合物
- 式(1)において環A及びBの全てが、1及び4位以外に置換基を有さない請求項1乃至請求項7のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物
- 式(1)においてR1〜R8の少なくとも一つが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である請求項8に記載のジイモニウム化合物
- 式(1)においてR1〜R8の全てが、iso−ブチル基、n−ブチル基、n−プロピル基、シアノプロピル基又はiso−アミル基である請求項9に記載のジイモニウム化合物
- Z1とZ2が同一の陰イオンである請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物
- 請求項1乃至請求項11のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する事を特徴とする近赤外線吸収フィルム
- 請求項12に記載の近赤外線吸収フィルムをその構成要素とする光学フィルタ
- 請求項1乃至請求項13のいずれか一項に記載のジイモニウム化合物を含有する層を有することを特徴とする光記録情報媒体
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CN103265822A (zh) * | 2013-05-24 | 2013-08-28 | 南通市争妍颜料化工有限公司 | 溶剂黄gr的生产工艺 |
-
2007
- 2007-06-01 JP JP2007147449A patent/JP2008297502A/ja active Pending
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