JP2008297203A - 複合体 - Google Patents

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Abstract

【課題】診断薬などの標識物質に使用可能なレベルの高い発光活性を有するイクオリンと抗体との複合体の提供、および、そのイクオリンと抗体との複合体の簡便且つ効率的な製造方法の提供。
【解決手段】特定のアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、他の特定のアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とを、該システインを介して結合させ、イクオリンと抗体との複合体を製造する。
【選択図】なし

Description

本発明は、カルシウム結合型発光蛋白質と抗体との複合体に関する。
カルシウム結合型発光蛋白質は、カルシウムと特異的に反応し、瞬間発光する蛋白質であり、現在、イクオリン、オベリン、クライチン、マイトロコミン、ミネオプシン、およびベルボイン等が知られている。これらの発光蛋白質のカルシウムイオンに対する感受性は非常に高く、その発光感度もまた、市販の検出装置においての検出感度が1ピコグラム以下と非常に高いものである。そのため、カルシウム結合型発光蛋白質は、このような特徴を活かし、細胞内カルシウムや血液中の微量カルシウムイオンの検出、定量に用いられている(例えば、非特許文献1を参照)。これらの発光蛋白質は、その発光がカルシウムイオンとの特異的結合によるものであるため、通常の化学発光で問題になるバックグランドがほとんどなく、且つ反応自体が瞬間発光で数秒以内に終了するため、短時間にシグナル対ノイズ比の高い結果を得ることができるという利点を有する。
さらに、その発光反応系は、生物発光と呼ばれる酵素発光反応であり、すべて生体内由来の成分で構成されているため、有害な化学発光物質等(例えばラジオアイソトープや発癌性化合物等)を含んでおらず安全性が高い。このため、当該発光蛋白質は、診断薬等における標識として応用されている。
これらの発光蛋白質を標識として用いる場合、発光蛋白質は、通常、被検体に特異的に結合する物質(以下「結合性物質」と言うことがある。)と発光蛋白質とが化学的に結合した複合体の形で使用される。結合性物質としては、酵素、レクチン、糖蛋白質、ペプチド、薬物、レセプター、抗原、抗体、ビオチン、アビジン、ストレプトアビジン、プロテインA、プロテインG、ホルモン、核酸、および核酸結合蛋白質などが用いられている。
結合性物質と発光蛋白質との化学的な結合反応には、一般的に架橋試薬が用いられている。架橋試薬の中でも、反応基として、アミノ基と特異的に結合するNHSエステルと、スルフヒドリル基と特異的に結合するマレイミド基とを有する架橋試薬は、それを用いた場合、該結合反応時における非特異的な結合や、発光蛋白質もしくは結合性物質同士の重合が起こり難いことから、一般に好ましく使用されている。
このNHSエステルとマレイミド基とを有する架橋試薬(以下「2官能性架橋試薬」と言うことがある。)を用いて、発光蛋白質と結合性物質とを化学的に結合させる方法には以下の3通りがある。
(1)発光蛋白質のアミノ末端またはリジン残基の一級アミンに、2官能性架橋試薬のNHSエステルを反応させ、結合性物質のスルフヒドリル基と2官能性架橋試薬のマレイミド基を反応させて、発光蛋白質と結合性物質とを結合させる方法。
(2)結合性物質のアミノ末端またはリジン残基の一級アミンに、2官能性架橋試薬のNHSエステルを反応させ、発光蛋白質のスルフヒドリル基と2官能性架橋試薬のマレイミド基を反応させて、発光蛋白質と結合性試薬とを結合させる方法。
(3)N−Succinimidyl S−acetylthioacetate(SATA)などのスルフヒドリル活性化剤を用いてスルフヒドリル基をイクオリンのアミノ基に導入し、次いでこのイクオリンを抗体と結合する方法。
Blinks, J. R., Wier, W. G., Hess, P., and Prendergast, F.G., Prog. Biophys. Mol. Biol. 40: 1-114 T.Erikaku、S Zenno and S Inouye、Biochem Biophys Res Commun、174:1331−1336 特表平8−506897 特開平10−251300
前述の発光蛋白質と結合性物質とを化学的に結合させる方法のうち、(1)の方法でイクオリンと抗体との複合体(以下、イクオリンと抗体との複合体を「A−A複合体」と言うことがある。)を調製した場合、イクオリンの発光活性が著しく低下し、得られるA−A複合体は、診断薬などの標識物質としては感度が低く実用的とは言い難かった。
(2)の方法でイクオリンと抗体との複合体を調製した場合には、イクオリンと抗体との反応性が低く、得えられるA−A複合体も発光活性が低いことから、イクオリンと抗体の結合方法としては効率の良い方法であるとは言い難かった。
一方(3)の方法であれば、イクオリンの発光活性を維持したまま、イクオリンと抗体とを結合させることも可能である。しかしながら、この方法は操作が煩雑で工程も多く、時間がかかった。さらに、得られたA−A複合体を診断薬などの標識物質として使用するためには、スルフヒドリル基をイクオリンのアミノ基に導入する際に使用したスルフヒドリル活性化剤のうち余剰の未反応スルフヒドリル活性化剤を完全に除去する必要があり、その際、イクオリンや抗体がロスしやすかった。
ことほど左様に、従来技術では診断薬などの標識物質に使用可能な高い発光活性を有するA−A複合体を、効率よく簡便に製造することは困難であった。即ち、斯様な状況においては、診断薬などの標識物質に好適な高い発光活性を有するA−A複合体と、このA−A複合体を効率よく製造する方法が望まれていた。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた。その結果、配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合しているA−A複合体が、診断薬などの標識物質に使用可能なレベルの高い発光活性を有すること、さらに、前述の組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体とを反応させるA−A複合体の製造方法であれば、高い発光活性を有するA−A複合体を簡便且つ効率よく得られることなどを見出した。これらの知見に基づいてさらに検討を重ね、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の構成を有する。
(1)配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合している、イクオリンと抗体との複合体。
(2)配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合している、イクオリンと抗体との複合体。
(3)該システインを介しての結合が、システインのスルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬を介しての結合である、前記第1項または第2項に記載のイクオリンと抗体との複合体。
(4)システインのスルフヒドリル基と反応する官能基がマレイミド基である、前記3項に記載のイクオリンと抗体との複合体。
(5)抗体が、腫瘍の増殖に伴って血清や尿中に増加する腫瘍マーカーを抗原とする抗体である、前記第1項または第2項に記載のイクオリンと抗体との複合体。
(6)前記第1項〜第5項に記載の何れかに記載のイクオリンと抗体との複合体を用いることを特徴とする、抗原測定方法。
(7)前記第1項〜第5項に記載の何れかに記載のイクオリンと抗体との複合体を構成成分とする、抗原測定キット。
(8)配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体とを反応させることを特徴とする、イクオリンと抗体との複合体の製造方法。
(9)スルフヒドリル基と反応する官能基を有する抗体がマレイミド基を有する抗体である、前記第8項に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
(10)スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体が、マレイミド基を有する架橋試薬と抗体とを、モル比で5:1〜10:1の割合で反応させて得られたものである、前記第8項に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
(11)マレイミド基を有する架橋試薬と抗体との反応が、10〜30℃、0.5〜1時間の反応である、前記第10項に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
(12)組換えカルシウム結合型発光蛋白質と、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体との割合が、1:3〜1:5(モル比)の範囲である、前記第8項に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
(13)組換えカルシウム結合型発光蛋白質と、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体との反応が、4〜20℃、0.5〜2時間の反応である、前記第8項に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
本発明のA−A複合体は、診断薬などの標識物質に使用可能なレベルの高い発光活性を有し、抗原の検出や測定などに有効である。本発明のA−A複合体の製造方法であれば、高い発光活性を有するA−A複合体を簡便且つ効率よく製造することが可能である。
以下に、本発明の実施の形態において実施例を挙げながら具体的にかつ詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、本発明の目的、特徴、利点、及びそのアイデアは、本明細書の記載により、当業者には明らかであり、本明細書の記載から、当業者であれば、容易に本発明を再現できる。以下に記載された発明の実施の形態及び具体的な実施例などは、本発明の好ましい実施態様を示すものであり、例示又は説明のために示されているのであって、本発明をそれらに限定するものではない。本明細書で開示されている本発明の意図ならびに範囲内で、本明細書の記載に基づき、様々に修飾ができることは、当業者にとって明らかである。
1.イクオリンと抗体との複合体
本発明に使用する組換えカルシウム結合型発光蛋白質の1つは、配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする。配列番号1のアミノ末端から4番目までのアミノ酸は、アミノ酸末端から順に、Val、Lys、Leu、Thrである。アミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたとは、ValとLysの間、LysとLeuの間、LeuとThrの間のいずれかにシステイン残基が挿入されていることを意味する。
システイン残基が挿入される位置は、上記のValとLysの間、LysとLeuの間、LeuとThrの間のいずれであっても構わないが、LeuとThrの間であることが好ましい。LeuとThrの間にシステイン残基が挿入されたアミノ酸配列を配列番号3に示す。
本発明に使用する組換えカルシウム結合型発光蛋白質のもう1つは、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする。配列番号2のアミノ末端から6番目までのアミノ酸は、アミノ酸末端から順に、Ala、Asn、Ser、Lys、Leu、Thrである。アミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたとは、AlaとAsnの間、AsnとSerの間、SerとLysの間、LysとLeuの間、LeuとThrの間のいずれかにシステイン残基が挿入されていることを意味する。
システイン残基が挿入される位置は、上記のAlaとAsnの間、AsnとSerの間、SerとLysの間、LysとLeuの間、LeuとThrの間のいずれであっても構わないが、LeuとThrの間であることが好ましい。LeuとThrの間にシステイン残基が挿入されたアミノ酸配列を配列番号4に示す。
配列番号1に示されるアミノ酸配列は、天然型アポイクオリンのアミノ酸配列であり、配列番号2に示されるアミノ酸配列は、遺伝子組換え法により生産されたアポイクオリン(以下「変異型アポイクオリン」ということがある。)のアミノ酸配列である。これらのアミノ酸配列へのシステインの導入は、公知の方法で行うことができ、具体的には、特開2004−000143に記載の方法を挙げることができる。
なお、天然型アポイクオリンと変異型アポイクオリンは、市販品を入手することも可能である。また、天然型アポイクオリンであれば、天然の発光クラゲから抽出、精製して入手することも可能である。変異型アポイクオリンは、発光クラゲからアポイクオリンのcDNAをクローニングし、そのcDNAを用い、かつ大腸菌を宿主とし、宿主の菌体内及び菌体外でのアポイクオリンを生産させ、抽出、精製するなどの方法により製造することも可能である。
本発明は、前述の組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと抗体とが、導入されたシステインを介して結合しているA−A複合体である。該システインを介した結合であれば、組換えカルシウム結合型発光蛋白質と抗体との結合様式は特に限定されるものではないが、本発明においては、システインのスルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬が、該システインと結合し、この架橋試薬がさらに抗体と結合している形態であることが好ましい。即ち、システインのスルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬を介して、組換えカルシウム結合型発光蛋白質と抗体とが結合していることが好ましい。
本発明に使用される抗体は特に限定されるものではない。腫瘍マーカーやホルモンなどといったヒトや動植物の生体内微量成分や、環境中の微量汚染物質など、これまで様々な物質を抗原とする抗体が市販されており、測定したい被検体を抗原とする抗体を適宜必要に応じて使用することができる。
中でも、腫瘍の増殖に伴って血清や尿中に増加する腫瘍マーカーとしては、胎児性抗原、CA19−9、シリアルLex−i抗原、シリアルTn抗原、チミジンキナーゼ活性、組織ポリペプチド抗原、塩基性フェトプロテイン、免疫抑制酸性蛋白、CA72−4、CA125、DUPAN−2、SPan−1、エラスターゼ1、BCA−225、CA15−3、SCC抗原、サイトケラチン19フラグメント、前立腺特異抗原、γ−セミノプロテイン、前立腺酸性フォスファターゼ、α−フェトプロテイン、AFPレクチン分画、PIVKA−II、神経特異エノラーゼ、NCC−ST−439、CA130、I型コラーゲン−C−テロペプチドなど、各器官における腫瘍の生成に伴って特異的に増加するマーカーがこれまでに知られている。これらは市販されており、血清あるいは尿中の該マーカーを測定する上での標準物質として適宜利用することができる。更に、これらを抗原とする種々のクラスあるいはサブクラスからなる抗体が市販されており、これらを適宜使用してA−A複合体を作製することができる。
システインのスルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬は、特に限定されるものではないが、具体的には、N-(4‐[p-アジドサリシルアミド]ブチル)-3´-2´ピリジルジチオ)プロピオンアミド(APDP)、1,4−ジ-(3´-[2´ピリジルジチオ]プロピオンアミド)ブタン、1,6−ヘキサン-ビス-ビニルスルホン(HBVS)、スクシンイミジル3-(ブロモアセタミド)プロピオネート(SBAP)、N-スクシンイミジル3-(2-ピリジルジチオ)プロピオネート(SPDP)、N-(α‐マレイミドアセトキシ)-スクシンイミドエステル(AMAS)、スクシンイミジル 4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン(SMCC)、SMCCのスルホン化誘導体(スルホ−SMCC)、m−マレイミドベンゾイル−N−ヒドロキシスクシンイミドエステル(MBS)、MBSのスルホン化誘導体(スルホ−MBS)、スクシンイミジル 4−(p−マレイミドフェニル)ブチレート(SMPB)、SMPBのスルホン化誘導体(スルホ−SMPB)、スクシンイミジル−6−(N−マレイミド−n−ヘキサノエート)、スクシンイミジル(4−ヨードアセチル)アミノベンゾエート(SIAB)、N−ヒドロキシスクシンイミジルブロモアセテート、ビス−(マレイミド)メチルエステル、およびビス−マレイミドヘキサン(BMH)などを挙げることができる。本発明においては、その中でもスルフヒドリル基と反応する官能基としてマレイミド基を有する架橋試薬が好ましい。
2.抗原測定方法
本発明のA−A複合体は、高い発光強度を維持したまま抗体と結合していることから、例えばイムノアッセイにおける抗原の検出や測定に好適に用いることができる。本発明の抗原の測定方法は、通常の方法によって行うことができる。具体的には、本発明のA−A複合体を抗原に結合させ、カルシウムイオンによって発光させることにより抗原を検出することができる。
3.抗原測定キット
本発明の抗原測定キットは、本発明のA−Aを構成成分とするものであれば、それ以外の構成成分は特に限定されるものではない。本発明のキットには、さらにセレンテラジンもしくはその誘導体を含んでいてもよい。本発明のキットは、通常用いられる材料および方法で製造することができる。本発明のキットは、例えば、サンプルチューブ、プレート、キット使用者に対する指示書、溶液、バッファー、試薬、標準化のために好適なサンプルまたは対照サンプルを含んでもよい。
4.イクオリンと抗体との複合体の製造方法
本発明のA−A複合体の製造方法は、配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、スルフヒドリル基と反応する官能基を有する抗体とを反応させることを特徴とするものである。
配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、および配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質は、先の「1.イクオリンと抗体との複合体」において述べたものを用いればよい。
スルフヒドリル基と反応する官能基を有する抗体(以下「スルフヒドリル反応性抗体」と言うことがある。)は、スルフヒドリル基と反応する官能基を有する物質と抗体とが化学反応により結合することにより、スルフヒドリル基と反応する官能基を具備するに至った抗体である。本発明においてスルフヒドリル反応性抗体は、特に限定されるものではないが、スルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬と抗体とが化学的に結合したものを挙げることができる。なお、スルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬と抗体とは、先の「1.イクオリンと抗体との複合体」において述べたものを用いればよい。
スルフヒドリル反応性抗体の製造方法は、特に限定されるものではないが、具体例として、マレイミド基を有する架橋試薬を用いた場合について説明する。マレイミド基を有する架橋試薬と抗体とを反応させる際の割合は、モル比で5:1〜20:1、より好ましくは5:1〜10:1の割合で反応させることが好ましい。この比率で反応させることにより、架橋試薬の非特異的な結合も少なく、マレイミド基を有する架橋試薬が抗体に効率よく結合するため好ましい。また、その際の反応温度と時間は、好ましくは4〜30℃、0.5〜18時間、特に好ましくは10〜30℃、0.5〜1時間である。この温度でこの時間反応することにより、短時間で効率よく、架橋試薬と抗体を結合させることができる。
組換えカルシウム結合型発光蛋白質とスルフヒドリル反応性抗体との反応条件は、特に限定されるものではないが、反応の際の組換えカルシウム結合型発光蛋白質とスルフヒドリル反応性抗体との割合は、モル比で1:1〜10:1、より好ましくは3:1〜5:1の範囲であることが好ましい。この比率で反応させることにより、スルフヒドリル反応性抗体とカルシウム結合型発光蛋白質が効率よく結合する。また、その際の反応温度と時間は、好ましくは4〜30℃、0.5〜18時間、特に好ましくは4〜20℃、0.5〜2時間である。この温度でこの時間反応することにより短時間で効率よく、スルフヒドリル反応性抗体とカルシウム結合型発光蛋白質を結合させることができる。
以下、実施例をもって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。なお、本実施例において「%」は、特に断りが無い限り「重量%」を意味する。
実験例1:システイン導入アポイクオリンの製造
(1)システイン導入アポイクオリン発現ベクターの構築
先ず、PCR法により、天然型アポイクオリンのN−末端のValがAla-Asn-Serで置換された変異型アポイクオリンの発現ベクターpiP-HE(Inouye et al., J. Biochem., 105(1989): 473-477 参照)から、アポイクオリン遺伝子のN−末端近傍にある制限酵素部位EcoRIが欠失したpiP-HEΔEを構築した。
次いで、piP-HEΔEを用いて、変異型アポイクオリンのN−末端から5番目のLeuと6番目のThrとの間にシステイン残基をPCR法で導入することにより、システイン挿入イクオリン遺伝子発現ベクターpiP-HE-Cys4を構築した。その具体的な構築プロセスの概略を図1に示す。
1)piP-HEΔEプラスミドの調製
0.1μgのpiP-HEプラスミドをテンプレートとし、PCRプライマーとしてOmpA1-XbaI(5'TGG-AAC-TCT-AGA-TAA-CGA-GGG-CAA-AAA 3', SEQ ID NO:3)およびOmpA1-HindIII(5'TCC-AAG-CTT-GGA-GTT-CGC-GGC-CTG 3', SEQ ID NO:4)を、各1μg用いた。
DNA Thermal Cycler(Perkin-Elmer社製)およびAmpli Taq DNAポリメラーゼを含むGeneAmp PCR試薬キット(宝酒造社製)を用いて制限酵素XbaIとHindIIIサイトとOmpAシグナル配列を含み、EcoRIサイトを欠失したフラグメントをPCR増幅した後、PCR精製キット(キアゲン社製)でフラグメントを分離、制限酵素XbaIとHindIIIで消化を行い、制限酵素部位EcoRIを欠失したXbaI-HindIIIフラグメントを取得した。一方、piP-HEプラスミドを制限酵素XbaIとHindIIIで消化し、アポイクオリン遺伝子を含むベクター部分をDNA精製キット(キアゲン社製)で単離した。これを増幅したXbaI-HindIIIフラグメントと連結し、このようにして得られたプラスミドを用いて大腸菌JM83株を形質転換した。形質転換体の中から、EcoRI部位を欠失したpiP-HEΔEプラスミドを単離した。遺伝子配列の確認は、Taq DyeDeoxy Termintor Cycle sequencing Kit(Applied Biosytems 社製)およびDNA 377 シークエンサー(Applied Biosytems 社製)を用いて決定した。EcoRI部位のみが欠失し、アミノ酸配列はもとの変異型と同一であった。
2)piP-HE-Cys4プラスミドの調製
0.1μgのpiP-HEΔEプラスミドをテンプレートとし、プライマーとしてCys4-AQ (5'GGC-AAG-CTT-TGT-ACT-AGT-GAC-TTC-GAC-AAC-CCA-AGA-TGG 3', SEQ ID NO:5)および630EcoRI-AQ (5'GCC-GAA-TTC-ATC-AGT-GTT-TTA-TTC-AAA 3', SEQ ID NO:6) を各1μg用いて、GeneAmp PCR 試薬キット(宝酒造社製)により制限酵素EcoRIおよびHindIIIサイトを含む変異型アポイクオリンのN−末端から5番目のLeuと6番目のThrとの間にシステイン残基を有するフラグメントをPCR増幅した後、精製キット(キアゲン社製)でフラグメントを分離し、次いで制限酵素HindIIIとEcoRIで消化して、変異型アポイクオリンのN−末端から5番目のLeuと6番目のThrとの間にシステイン残基を有するHindIII-EcoRIフラグメントを取得した。一方、piP-HEΔEプラスミドを制限酵素HindIIIとEcoRIで消化した後、プロモーターおよびOmpAシグナルペプチドを含むベクター側を単離した。次いで、これをHindIII-EcoRIフラグメントと連結し、このようにして得られたプラスミドを用いて大腸菌JM83株を形質転換した。形質転換体の中から、N−末端から5番目のLeuと6番目のThrとの間にシステインが導入された変異型アポイクオリン発現するpiP-HE-Cys4プラスミドを単離した。塩基配列を、Taq DyeDeoxy Termintor Cycle sequencing Kit (Applied Biosytems 社製)およびDNA 377 シークエンサー(Applied Biosytems 社製)を用いて決定し、このシステイン導入アポイクオリン(以下「Cys4−アポイクオリン」と言うことがある。)遺伝子を確認した。このCys4−アポイクオリンのアミノ酸配列は配列番号4で示したものである。
(2)システイン導入アポイクオリン生産株の分離
宿主として大腸菌WA802株を使用し、実施例1で作製した組換えプラスミドpiP-HE-Cys4を発現ベクターとし、常法により形質転換を実施した。形質転換体20株をLB(水1L中、バクトトリプトン10g、イーストエキストラクト5g、塩化ナトリウム5g,pH7.2)寒天培地にて30℃で一晩培養した後、5mLのアンピシリン含有(50μg/mL)LB液体培地に植菌し、さらに37℃で16時間培養した。次いで、最も高い発光活性を有する菌株、即ち最も高いCys4−アポイクオリン産生菌株を選択し、高発光活性を有する菌株を大量培養用の種株とした。
(3)システイン導入アポイクオリン産生菌株の培養
Cys4−アポイクオリン産生菌株を30℃で一晩培養後、50mLのアンピシリン含有(50μg/mL)LB液体培地に植菌した。さらに30℃で8時間培養した後、新鮮LB液体培地2Lに移し、37℃で一昼夜(18時間)培養した。菌体と培養液を低速遠心分離(5000×g)により分離した。菌体、培養液は両者とも発現したアポイクオリンを含むためそれぞれ保存し、Cys4−アポイクオリン精製の出発材料とした。
(4)菌体からのシステイン導入イクオリンの再生および精製
集菌した菌体は、還元剤のジチオスレイトール(和光純薬社製)200mgを含む400mLの緩衝液(50mM Tris−HCl、10mM EDTA、pH7.6)に懸濁した。菌体を氷冷下で2分間超音波破砕処理して破砕した後、20分間遠心分離(12000×g)して上澄み液を集めた。少量のメタノールに溶解した化学合成セレンテラジンを、Cys4−アポイクオリンの1.2倍のモル濃度になるように、上記の上澄み液に添加し、4℃で5時間以上放置した。得られた上澄み液を直ちに、カラム緩衝液(20mM Tris−HCl、10mM EDTA、pH7.6)で平衡化したQ−セファロースカラム(ファルマシア製、直径2cm×10cm)に吸着させ、280nmでの溶出液の吸光度が0.05以下になるまで0.1M NaClを含有する緩衝液でカラムを洗浄した。次いで、カラムに吸着した未再生Cys4−アポイクオリンと再生Cys4−イクオリンの両者を含む画分を0.1M〜0.4M−NaClの直線濃度勾配により溶出した。
再生Cys4−イクオリンと未再生Cys4−アポイクオリンとの分離は、ブチルセファロース4ファーストフローゲルクロマトグラフィーによって、次のように実施した。
Q−セファロースカラムから溶出したオレンジ色の溶出液に、最終濃度が2Mになるように硫酸アンモニウムを添加した。添加後、不溶性画分を遠心分離により除去した。次いで、2M 硫酸アンモニウムを含む上述のカラム緩衝液で平衡化したブチルセファロース4ファーストフロー(ファルマシア社、カラムサイズ:直径2cm×8cm)にその上澄み液を加え、硫酸アンモニウムの2M〜1Mの直線濃度勾配により溶出し、発光活性を有する、即ち再生Cys4−イクオリンを含むオレンジ色画分を収集した。一方、未再生のCys4−アポイクオリンはカラム緩衝液でのみ溶出された。
精製画分の純度検定は、12%SDS−PAGEにより実施した。その結果、精製画分について分子量25kDa蛋白質に相当する単一バンドが検出され、その純度はデンシトメーターで測定した結果、98%以上であった。精製蛋白質濃度をウシ血清アルブミンを標品としてBradford法(バイオラッド社製)により決定したところ、2Lの培養菌体からの高純度Cys4−イクオリン収量は44.6mgであった。
(5)培養液からのシステイン導入イクオリンの再生および精製
培養液から純度98%以上のアポイクオリンを取得し、実験例4に従ってイクオリンに再生し、精製した。精製されたイクオリンを12%SDS−PAGEにより分析したところ、実験例4で得られたものと同じであった。培養液2Lから高純度Cys4−イクオリン10.4mgが得られた。
実験例2:A−A複合体の製造−1(システイン導入イクオリンと抗−AFP抗体との複合体)
(1)スルフヒドリル反応性抗体の製造(抗−AFP抗体とマレイミド基を有する架橋試薬との結合)
534μg(3nmol)の抗−AFP抗体(日本医学臨床検査研究所製、クローンNo.1D5、サブクラスIgG1−κ、以下「1D5」と言うことがある。)を、200μlの0.1mM EDTAを含む66mMリン酸緩衝液(pH7.4、以降「緩衝液A」と記載)に溶解したものに、緩衝液Aにて1mMに調製したスルホスクシンイミジル4−(N−マレイミドメチル)シクロヘキサン−1−カルボキシレート(スルホ−SMCC、PIERCE社)を15μl(スルホ−SMCC 15nmol、混合条件1:1D5/スルホ−SMCC=1/5)加えたもの、30μl(スルホ−SMCC 30nmol、混合条件2:1D5/スルホ−SMCC=1/10)加えたもの、300μl(スルホ−SMCC 300nmol、混合条件3:1D5/スルホ−SMCC=1/100)加えたものの3種類を準備し、それぞれ4℃にて2時間反応させた。反応後、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.6)を、それぞれに2μl(100nmol)加え25℃にて10分以上静置して、反応を停止した。未反応のスルホ−SMCCをアミコンウルトラ−4スピンカラム(ミリポア社製、分画分子量10,000)を用いて4℃、6000rpmにて15分間遠心して(日立製作所製、CR20B2)除去し、抗−AFP抗体とマレイミド基を有する架橋試薬との結合体(以下「マレイミド化1D5」と言うことがある。)を3種類得た。混合条件1で得られたものをマレイミド化1D5−1、混合条件2で得られたものをマレイミド化1D5−2、混合条件3で得られたものをマレイミド化1D5−3とした。なお、E1% 280nm=14から算出したマレイミド化1D5−2の回収率は84.6%(454μg)であった。
(2)システイン導入イクオリンとスルフヒドリル反応性抗体(マレイミド化1D5−1〜3)との反応
実験例1で製造したシステイン導入イクオリンを7.5nmolになるように緩衝液Aにて希釈、調製した。これを、マレイミド化1D5−1〜3 90μl(1.5nmol)のそれぞれに加え、4℃にて一晩反応させた。反応後、それぞれに10mMシステイン水溶液を2μl(20nmol)加え、システイン導入イクオリンとマレイミド化1D5との複合体(以下「AQ−S−Ab1D5」と言うことがある。)を3種類得た。なお、マレイミド化1D5−1を用いて得られたものをAQ−S−Ab1D5−1、マレイミド化1D5−2を用いて得られたものをAQ−S−Ab1D5−2、マレイミド化1D5−3を用いて得られたものをAQ−S−Ab1D5−3とした。
3種類のAQ−S−Ab1D5とも発光活性の低下はほとんど起こらず、いずれも96%の発光活性を保持していた。得られた3種類のAQ−S−Ab1D5を12%分離ゲル(テフコ社製)を用いて還元条件下でSDS−PAGE分析に供した。結果を図2に示す。
システイン導入イクオリン(21kDa)と1D5由来のH鎖(55kDa)が結合してできたと思われる75kDaに主なバンドが観察されたが、AQ−S−Ab1D5の種類(1D5とスルホ−SMCCとの混合比率)によってバンドの濃さが異なり、1D5/スルホ−SMCC=1/5で反応させた場合、75kDaのバンドは薄く、A−A複合体の形成量が少ないことが示された。また、1D5/スルホ−SMCC=1/100で反応させた場合、非特異な結合によるものと思われるバンドが高分子量側に見られた。1D5/スルホ−SMCC=1/10で反応させた場合、75kDaに濃いバンドが確認でき、非特異な結合と思われるバンドも少なく、AQ−S−Ab1D5が多量に形成されていることが示された。
(3)3種類のAQ−S−Ab1D5によるAFPの生物発光イムノアッセイ
1)抗−AFP抗体のコーティング
抗−AFP抗体(クローンNo.6D2、サブクラスIgG2a−κ、日本医学臨床検査研究所、以下「6D2」と言うことがある。)を、0.05%アジ化ナトリウムを含む50mM 炭酸緩衝液(pH9.6)にて5μg/mlに調製し、96穴マイクロプレート(Nunc社製 #437796)に100μl/ウェル分注し、室温にて一晩静置してコートした。
2)ポストコーティング
静置後、炭酸緩衝液を除去し、1%牛血清アルブミン(フラクションV、生化学工業)、2mM EDTA(EDTA・2Na、同仁化学研究所)、0.05%アジ化ナトリウム(和光純薬工業)を含む150mM NaCl(和光純薬工業)、20mM Tris−HCl(和光純薬工業)(以降TBSと記載)(以降ポストコーティング溶液と記載)を200μl/ウェル分注、4℃にて一晩静置した。
3)AFPとAQ−S−Ab1D5の反応
ポストコーティング溶液を捨て、よく洗浄した後、10%ブロックエース(大日本製薬)、5mM EDTAを含むTBS(以降希釈液と記載)で110μg/ml AFP(Dako)を12.5ng/mlに希釈、50μl/ウェル分注し、更に希釈液で5000〜10000倍に希釈したAQ−S−Ab1D5を50μl/ウェル分注後、30℃にて1時間静置した。
4)イクオリンによる発光の測定
静置後、反応液を捨て、よく洗浄した後、発光プレートリーダーCentro LB960(Berthold社製)にて、50mM CaClを含む50mM Tris−HCl(pH7.6)を100μl/ウェル注入して発光強度を0.1秒間隔で5秒間測定し、最大発光強度値(Imax)を算出した。
3種類のAQ−S−Ab1D5を用いたAFPの生物発光イムノアッセイによるImaxとシグナル(AFP12.5ng/ml)/ノイズ(AFP0ng/ml)比(S/N比)を表1に示した。Imaxが高くS/N比がよい、抗体:スルホ−SMCC=1:10で反応させた場合が、A−A複合体調製時の混合条件として適していることが示された。また、抗体:スルホ−SMCC=1:5で反応させた場合でもS/N比は1:10で反応させた場合とほぼ同等のレベルを維持しており、1:5でもA−A複合体としてイムノアッセイ系で機能することが示された。
Figure 2008297203
実験例3:A−A複合体の製造2(システイン導入イクオリンと抗−AFP抗体との複合体)
(1)スルフヒドリル反応性抗体の製造(抗−AFP抗体とマレイミド基を有する架橋試薬との結合)
534μg(3nmol)の1D5を、200μlの緩衝液Aに溶解したものを2本準備し、緩衝液Aにて1mMに調製したスルホ−SMCCを30μl(30nmol、1D5/スルホ−SMCC=1/10)加え、そのうち1本を20℃にて30分間反応させ、もう一方を4℃にて2時間反応させた。反応後、それぞれに50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.6)を2μl(100nmol)加え、25℃にて10分以上静置して、反応を停止した。次いで、アミコンウルトラ−4スピンカラム(ミリポア社製、分画分子量10,000)を用いて4℃、6000rpmにて15分間遠心し(日立製作所製、CR20B2)、未反応のSulfo−SMCCを除去し、2種類のマレイミド化1D5を得た。20℃、30分反応させて得られたものをマレイミド化1D5−4、4℃にて2時間反応させて得られたものをマレイミド化1D5−5とした。なお、E1% 280nm=14から算出したマレイミド化1D5−5の回収率は84.6%(454μg)であった。
(2)システイン導入イクオリンとスルフヒドリル反応性担体(マレイミド活性化1D5)との反応
マレイミド化1D5−4 90μl(1.5nmol)とマレイミド化1D5−5 90μl(1.5nmol)に、実験例1で製造したシステイン導入イクオリンを7.5nmolになるように緩衝液Aにて希釈、調製したものをそれぞれ加え、マレイミド化1D5−4を用いた方は4℃にて2時間反応させ、マレイミド化1D5−5を用いた方は4℃にて一晩反応させた。反応後、それぞれに10mMシステインを2μl(20nmol)加えた。その後、アミコンウルトラ−4スピンカラム(分画分子量100,000)を用いて、4℃、6000rpmにて5分間遠心し、未反応のシステイン導入イクオリンを除去し、2種類のAQ−S−Ab1D5を得た。なお、マレイミド化1D5−4を用いて得られたものをAQ−S−Ab1D5−4、マレイミド化1D5−5を用いて得られたものをAQ−S−Ab1D5−5とした。
2種類のAQ−S−Ab1D5とも発光活性の低下はほとんど起こらず、いずれも96%の発光活性を保持していた。
(3)2種類のAQ−S−Ab1D5によるAFPの生物発光イムノアッセイ
1)抗−AFP抗体のコーティング
6D2を0.05% アジ化ナトリウムを含む50mM 炭酸緩衝液(pH9.6)にて5μg/mlに調製し、96穴マイクロプレート(Nunc社製 #437796) に100μl/ウェル分注し、室温にて一晩静置してコートした。
2)ポストコーティング
静置後、炭酸緩衝液を除去し、ポストコーティング溶液を200μl/ウェル分注、4℃にて一晩静置した。
3)AFPとAQ−S−Ab1D5の反応
ポストコーティング溶液を捨て、よく洗浄した後、希釈液で110μg/ml AFP(Dako)を12.5ng/mlに希釈し、50μl/ウェル分注し、更に希釈液で5000〜10000倍に希釈したAQ−S−Ab1D5を50μl/ウェル分注後、30℃にて1時間静置した。
4)イクオリンによる発光の測定
静置後、反応液を捨て、よく洗浄した後、発光プレートリーダーCentro LB960(Berthold社製)にて、50mM CaClを含む50mM Tris−HCl(pH7.6)を100μl/ウェル注入して発光強度を0.1秒間隔で5秒間測定し、最大発光強度値を算出した。
2種類のAQ−S−Ab1D5を用いたAFPの生物発光イムノアッセイによるImaxとシグナル(AFP12.5ng/ml)/ノイズ(AFP0ng/ml)比(S/N比)を表2に示した。どちらの反応条件で調製したA−A複合体においても、Imaxが高くS/N比がよい結果が得られ、反応温度を上げることで、より短い反応時間でA−A複合体を調製することができることが示された。
Figure 2008297203
実験例4:A−A複合体を用いた生物発光イムノアッセイによるAFPの定量
(1)AQ−S−Ab1D5−4によるAFPの生物発光イムノアッセイ
1)抗−AFP抗体のコーティング
実験例3に記載の方法の準じて6D2のコーティングを行った。
2)ポストコーティング
実験例3に記載の方法の準じてポストコーティングを行った。
3)AFPとAQ−S−Ab1D5−4の反応
ポストコーティング溶液を捨て、よく洗浄した後、希釈液で110μg/ml AFP(Dako)を希釈、10pg/mlから200ng/mlまでの希釈系列を作製し、50μl/ウェル分注し、更に希釈液で21ng/mlに調製したAQ−S−Ab1D5を50μl/ウェル分注後、30℃にて1時間静置した。
4)イクオリンによる発光の測定
実験例3に記載の方法の準じて発光の測定を行った。AQ−S−Ab1D5−4を用いたAFPの生物発光イムノアッセイによるスタンダードカーブを図3に示した。その結果、AFPの検出限界は10−2ng/ml、ダイナミックレンジは10−2〜10ng/mlを示した。バックグランドが低く抑えられており、高感度なイムノアッセイに優れていることが示された。
実験例5:A−A複合体の製造3(スルフヒドリル基導入イクオリンと抗−AFP抗体との複合体)
(1)スルフヒドリル基導入イクオリンの製造
緩衝液A 15μlに溶解したイクオリン440μg(20nmol、チッソ株式会社製)に、ジメチルスルホキシド(和光純薬)にて100mMに調製したN−Succinimidyl S−acetylthioacetate(SATA、PIERCE社)を2μl(200nmol)加え、緩衝液Aにて全量として500μlとし、25℃にて30分反応させた。反応後、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.6)を2μl(100nmol)加え、25℃にて10分以上静置して反応を停止した。次いで、アミコンウルトラ−4スピンカラム(分画分子量10,000)を用いて、4℃、6000rpmにて15分間遠心し、未反応のSATAを除去し、SATA修飾イクオリンを得た。イクオリン活性から算出した回収率は72.7%であった。
319μg(14.5nmol)のSATA修飾イクオリンが溶解した500μlの緩衝液Aに、25mMのEDTA、0.5Mのヒドロキシルアミンが溶解した緩衝液Aを25μl加え、25℃にて2時間反応させ、スルフヒドリル基の保護基である、N-ヒドロキシアセトアミドを脱保護した。反応後、アミコンウルトラ−4スピンカラム(分画分子量10,000)を用いて4℃、6000rpmにて15分間遠心して、ヒドロキシルアミンと脱保護基を除去、スルフヒドリル基導入イクオリンを得た。イクオリン活性から算出した最終的な回収率は52.5%であった。
(2)スルフヒドリル反応性抗体(マレイミド化1D5)の製造
534μg(3nmol)の1D5を、200μlの緩衝液Aに溶解した。そこへ緩衝液Aにて10mMに調製したスルホ−SMCCを30μl(30nmol)加えて、4℃にて2時間反応させた。反応後、50mMトリス塩酸緩衝液(pH7.6)を2μl(100nmol)加え、25℃にて10分以上静置して、反応を停止した。次いで、アミコンウルトラ−4スピンカラム(ミリポア社製、分画分子量10,000)を用いて4℃、6000rpmにて15分間遠心し(日立製作所製、CR20B2)、未反応のSulfo−SMCCを除去し、マレイミド化1D5を得た。このようにして得られたマレイミド化1D5の、E1% 280nm=14から算出した回収率は84.6%(454μg)であった。
(3)スルフヒドリル基導入イクオリンとスルフヒドリル反応性抗体(マレイミド化1D5)との反応
マレイミド化1D5 90μl(1.5nmol)に、緩衝液Aに溶解したスルフヒドリル基導入イクオリン(7.5nmol)を加え、4℃にて一晩反応させた。反応後、10mMシステインを2μl(20nmol)加えた。その後、アミコンウルトラ−4スピンカラム(分画分子量100,000)を用いて、4℃、6000rpmにて5分間遠心して、未反応のスルフヒドリル基導入イクオリンを除去し、A−A複合体(以下「AQ−NS−1D5」言うことがある。)を得た。得られたAQ−NS−1D5を12%分離ゲル(TEFCO)を用い、還元条件下でSDS−PAGE分析に供した結果、スルフヒドリル基導入イクオリン(21kDa)と1D5由来のH鎖(55kDa)が結合してできたと思われる75kDaに主なバンドが観察され、AQ−NS−Ab1D5が形成されていることが確認された。
(4)AQ−NS−Ab1D5によるAFPの生物発光イムノアッセイ
1)抗−AFP抗体のコーティング
実験例3に記載の方法の準じて6D2のコーティングを行った。
2)ポストコーティング
実験例3に記載の方法の準じてポストコーティングを行った。
3)AFPとAQ−NS−Ab1D5の反応
ポストコーティング溶液を捨て、よく洗浄した後、希釈液で110μg/ml AFPを希釈、10pg/mlから200ng/mlまでの希釈系列を作製し、50μl/ウェル分注し、更に希釈液で40ng/mlに調製したAQ−NS−Ab1D5を50μl/ウェル分注後、30℃にて1時間静置した。
4)イクオリンによる発光の測定
実験例3に記載の方法の準じて発光の測定を行った。AQ−NS−Ab1D5を用いたAFPの生物発光イムノアッセイによるスタンダードカーブを図3に示した。その結果、AFPの検出限界は10−2ng/ml、ダイナミックレンジは10−2〜10ng/mlを示し、AQ−S−Ab1D5−4とほぼ同等のスペックを示した。
システイン導入イクオリンを用いて作製したA−A複合体においても、AFPの生物発光イムノアッセイの測定で、スルフヒドリル基導入イクオリンを用いたイクオリン−抗体複合体とほとんど一致する標準曲線が描かれ、従来までのスルフヒドリル基導入イクオリンと比べても、全く遜色なくイムノアッセイの系に応用できることが示された。また、スルフヒドリル基導入イクオリンは、スルフヒドリル基の導入工程において、イクオリンの回収率が52.5%と低く、A−A複合体調製工程において、イクオリンへのスルフヒドリル基導入工程が増えるだけではなく、更にイクオリンをロスしてしまうという結果が示され、該導入工程を必要としない、システイン導入イクオリンは、この点で優位であるといえることが示された。
配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合している本発明のA−A複合体は、高い発光活性を有することから、診断薬などの標識物質に好ましく使用することができる。また、前述の組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体とを反応させる本発明のA−A複合体の製造方法であれば、従来のイクオリンにスルフヒドリル基を導入する工程がなくとも、A−A複合体が作製でき、工程や時間を軽減できるだけではなく、イクオリンや抗体のロスも軽減できる。
システイン挿入イクオリン発現ベクターの構築プロセスを示す概略図。 抗体とマレイミド基導入架橋試薬の混合モル比を変更してAQ−S−Ab1D5を作製した時のSDS−PAGEの結果。 AQ−S−Ab1D5−4とAQ−NS−Ab1D5を用いたAFPの生物発光イムノアッセイによるスタンダードカーブ。
[配列番号:1]天然型アポイクオリンのアミノ酸配列。
[配列番号:2]変異型アポイクオリンのアミノ酸配列。
[配列番号:3]システインが導入された天然型アポイクオリンのアミノ酸配列。
[配列番号:4]システインが導入された変異型アポイクオリンのアミノ酸配列。

Claims (13)

  1. 配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合している、イクオリンと抗体との複合体。
  2. 配列番号3に示されるアミノ酸配列からなるアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号4に示されるアミノ酸配列からなるアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、抗体とが、該システインを介して結合している、イクオリンと抗体との複合体。
  3. システインを介しての結合が、システインのスルフヒドリル基と反応する官能基を有する架橋試薬を介しての結合である、請求項1または2に記載のイクオリンと抗体との複合体。
  4. システインのスルフヒドリル基と反応する官能基がマレイミド基である、請求項3に記載のイクオリンと抗体との複合体。
  5. 抗体が、腫瘍の増殖に伴って血清や尿中に増加する腫瘍マーカーを抗原とする抗体である、請求項1または2に記載のイクオリンと抗体との複合体。
  6. 請求項1〜5に記載の何れかに記載のイクオリンと抗体との複合体を用いることを特徴とする、抗原測定方法。
  7. 請求項1〜5に記載の何れかに記載のイクオリンと抗体との複合体を構成成分とする、抗原測定キット。
  8. 配列番号1に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から4番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質、または、配列番号2に示されるアミノ酸配列のアミノ末端から6番目のアミノ酸残基内に一つのシステインが導入されたアポ蛋白質を構成成分とする組換えカルシウム結合型発光蛋白質のいずれかと、スルフヒドリル基と反応する官能基を有する抗体とを反応させることを特徴とする、イクオリンと抗体との複合体の製造方法。
  9. スルフヒドリル基と反応する官能基を有する抗体が、マレイミド基を有する抗体である、請求項8に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
  10. スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体が、マレイミド基を有する架橋試薬と抗体とを、モル比で5:1〜10:1の割合で反応させて得られたものである、請求項8に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
  11. マレイミド基を有する架橋試薬と抗体との反応が、10〜30℃、0.5〜1時間の反応である、請求項10に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
  12. 組換えカルシウム結合型発光蛋白質と、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体との割合が、1:3〜1:5(モル比)の範囲である、請求項8に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
  13. 組換えカルシウム結合型発光蛋白質と、スルフヒドリルと反応する官能基を有する抗体との反応が、4〜20℃、0.5〜2時間の反応である、請求項8に記載のイクオリンと抗体との複合体の製造方法。
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