JP2008296103A - 浄水器および浄水方法 - Google Patents

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啓一 池田
Tadahiro Uemura
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Abstract

【課題】 活性炭処理した後に逆浸透膜またはナノろ過膜で膜ろ過処理し、膜ろ過水を貯水タンクに貯留する浄水器において、逆浸透膜やナノろ過膜での膜処理時におけるバイオファウリングを抑制し、水道水中の残留塩素に起因する膜機能層の劣化を防止して、膜カートリッジの寿命を延長する。さらに、高寿命、省電力、安全性が高く、膜ろ過水を貯留させる貯水タンク内の雑菌汚染を長期間にわたり防止する。
【解決手段】 銀添着活性炭で水をろ過処理する活性炭処理部2bを有する前処理カートリッジと、該前処理カートリッジで処理された水を逆浸透膜またはナノろ過膜で膜ろ過する膜ろ過カートリッジ4と、該膜ろ過カートリッジで膜ろ過された水を貯留する貯水タンク5を有してなる浄水器であって、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニット6を前記膜ろ過カートリッジと前記貯水タンクとの間に配し、前記貯水タンク内の膜ろ過水を前記殺菌ユニットに還流させるためのポンプ7と還流管路14を設ける。
【選択図】 図1

Description

本発明は、活性炭処理し、逆浸透膜もしくはナノろ過膜で処理し、得られた膜ろ過水をタンクに貯留する浄水器および浄水方法に関するものである。さらに詳しくは、貯水タンク内の膜ろ過水の雑菌汚染を長期間にわたり防止するために有効な浄水器および浄水方法に関するものである。
近年、環境汚染に伴う水源水質の悪化によって、上水場で処理された水道水にも様々な不純物が残留してきており、カルキ臭やカビ臭等の異臭味被害が発生している。特に、塩素に起因して生成する発ガン性物質のトリハロメタンは微量残留でも問題であり、より安全でおいしい飲料水・調理用水を得るために、使用前の水道水を浄化処理する方法や機器が改良されてきている。
例えば、水道水を浄化する方法の一つとして、活性炭でろ過処理した後に逆浸透膜(以下、「RO膜」という)やナノろ過膜(以下、「NF膜」という)を用いてろ過処理する方法がある。
RO膜やNF膜は、水中の有機物、無機イオン、細菌、ウイルス等、多くの不純物を除去することが可能であるので、不純物が殆ど残留しない清水を得ることができる。しかし、これらの膜は、精密ろ過膜や限外ろ過膜と比較すると単位膜面積あたり単位圧力あたりの膜ろ過処理水量が低いため、膜ろ過処理水量を高めるためには多くの膜面積や昇圧ポンプが必要である。そこで、膜面積を多くすることが困難な比較的小型の膜ろ過装置では、膜ろ過処理水の未使用時にも膜ろ過処理を継続し膜ろ過処理水を貯水タンク内に貯留しておき、この貯水タンク内の処理水を使用するという方法が用いられている。
しかし、膜ろ過されて貯水タンク内に貯留されている膜ろ過水中には、水道水中の塩素が残留していないので、貯水タンク内の膜ろ過水は雑菌等により汚染され易い。
そこで、貯水タンクを定期的に洗浄したり、また、貯水タンク内に一定期間滞留した浄水を捨てたりするよう推奨されている。しかし、これらを現実として十分に実施するのは難しく、効果も未知数で根本的な解決には至っていない。
貯水タンク内の膜ろ過水の雑菌汚染問題を解決するための手段として、貯水タンク内に銀ゼオライトカートリッジを浸漬設置する方法がある(特許文献1参照)。しかし、この方法では、各家庭において貯水タンク内の膜ろ過水の水温、電気伝導度、使用量が異なることから銀イオンの濃度が10μg/l未満になる前に銀ゼオライトカートリッジを交換する時期を各自で判断するのが難しいという問題があり、貯水タンク内の膜ろ過水の細菌汚染を十分に防止することは難しい。銀イオンの濃度が10μg/l未満にならないうちに銀ゼオライトカートリッジを頻繁に交換した場合、高価となる。
また、貯水タンク内の膜ろ過水の雑菌汚染問題を解決するための手段として、二酸化チタンに紫外線を照射して触媒作用を生じさせる光触媒装置で殺菌後に貯留する方法(特許文献2参照)を適用することが考えられる。光触媒に一定以上のエネルギーを有する光を照射すると、電子のつまっている価電子帯から電子が伝導体に励起する。電子が抜けた後の価電帯には酸化力の高い正孔ができ、この正孔は水中の水酸基を酸化して、OHラジカル(水酸ラジカル)ができる。OHラジカルは酸素、塩素、オゾン、過酸化水素、過マンガン酸等よりも酸化力が強く、DNAや細胞壁など細菌そのものを破壊、分解することが可能である。
この場合、膜ろ過水は一時的に殺菌されるが、貯水タンク内で殺菌効果が持続しない。貯水タンクが完全な密閉構造でない場合、貯水タンク内の浄水を長時間使用せずかつ貯水タンク内の浄水を入れ替えない状態が続けば、時間経過とともに細菌が増殖する、という問題を解消することは困難である。
かかる問題を解決するためには、貯水タンク内に光触媒の浄水フィルターと紫外線ランプを設けて、貯水タンクの水を殺菌する方法(特許文献3参照)を適用することが考えられる。
ところが、この場合、貯水タンクから流出した膜ろ過水の殺菌は可能であるものの、貯水タンク内の膜ろ過水全体を殺菌してはいないため、貯水タンク内の膜ろ過水を長時間使用せずかつ貯水タンク内の浄水を入れ替えない状態が続けば、時間経過とともにタンク内壁に水あかがたまったり、黒カビ等が繁殖して、濁りや異臭を放つといった問題がある。
かかる問題を解決するため、貯水タンク内に紫外線ランプを浸漬設置する方法が考えられる。波長260nm付近の紫外線を細菌に照射すれば、細菌細胞内のDNAに作用して、チミンダイマーを形成し、細菌の不活化を引き起こす。
ところが、この場合、紫外線ランプは毒性の高い水銀を使用しているものが多いので、ランプが破損した場合、水銀が膜ろ過水に混入し、非常に危険である。また、波長260nm付近の紫外線は、通常のガラスに吸収されることから、紫外線ランプを保護する保護管の材質は通常のガラスより高価な石英ガラスを使用しなければならない。また、貯水タンクの内側は紫外線で劣化しないようステンレス鋼等の耐久性素材を使用しなければならず、高価となる。
特開2006−281023号公報 特開2002−18429号公報 特開2004−125360号公報
本発明は、従来技術における上述した問題点を解決し、RO膜やNF膜での膜処理時におけるバイオファウリングを抑制し、水道水中の残留塩素に起因する膜機能層の劣化を防止して、膜カートリッジの寿命を延長することができ、しかも、高寿命、省電力、安全性が高く、膜ろ過水を貯留させる貯水タンク内の雑菌汚染を長期間にわたり防止することができる浄水器、浄水方法を提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を採用する。
すなわち、銀添着活性炭で水をろ過処理する活性炭処理部を有する前処理カートリッジと、該前処理カートリッジで処理された水を逆浸透膜またはナノろ過膜で膜ろ過する膜ろ過カートリッジと、該膜ろ過カートリッジで膜ろ過された水を貯留する貯水タンクを有してなる浄水器であって、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニットを前記膜ろ過カートリッジと前記貯水タンクとの間に配し、前記貯水タンク内の膜ろ過水を前記殺菌ユニットに還流させるためのポンプと還流管路を設けた浄水器、である。
このとき、貯水タンク内の膜ろ過水を常時細菌抑制するために、貯水タンク内の膜ろ過水を殺菌ユニットに還流させるための還流管路に分岐弁を設け、該分岐弁に系外吐出用管路を設けることが好ましい。また、光触媒が励起状態になって表面が強い酸化力を持てるよう、紫外線発光ダイオードの光源のピーク波長が390nm以下であることが好ましい。
また、本発明の浄水方法は、水道水圧で、またはポンプにより増圧された水圧で供給される水道水を、銀添着活性炭装填の前処理カートリッジを通過させて活性炭ろ過処理し、次いで逆浸透膜またはナノろ過膜を有する膜ろ過カートリッジを通過させて膜ろ過処理した後、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニットを通過させて殺菌し、貯水タンクに貯留する浄水方法であって、貯水タンク内の膜ろ過水を、間歇的もしくは連続的に、前記殺菌ユニットを再度通過させて貯留タンクに還流することを特徴とするものである。
本発明は、銀添着活性炭を有する前処理カートリッジで前処理を行うことにより、RO膜やNF膜のバイオファウリングおよび残留塩素に起因する機能層劣化を防止して、前記膜カートリッジの寿命を延長することができる。さらに、RO膜やNF膜でろ過した膜ろ過水を貯水タンクに移送する際に、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニットを通過させ、貯水タンク内の膜ろ過水を、前記殺菌ユニットに還流通過させることによって、従来技術よりも高寿命、省電力、安全性が高く、貯水タンク内の雑菌汚染を長期間にわたり防止することができる。
即ち、本発明によると、水道水を活性炭処理し、次いでRO膜またはNF膜を有する膜カートリッジで膜ろ過処理した後に、膜ろ過処理水を貯水タンクに貯留する浄水器や浄水方法において、RO膜やNF膜での膜処理時におけるバイオファウリングを抑制し、残留塩素に起因する機能層劣化を防止し、膜ろ過カートリッジの寿命を延長することができる。さらに、高寿命、省電力、安全性が高く、膜ろ過水を貯留させる貯水タンク内の雑菌汚染を長期間にわたり防止することができる。
以下、図面に示す実施態様に基づいて本発明をさらに詳細に説明する。なお、本発明は以下の実施態様に限定されるものではない。
図1は、本発明に係る浄水器において行われる水処理工程の一実施態様を示す概略フロー図である。
本発明の浄水器は、例えば図1に示すように、水道管と直結させて用いられるものである。図1において、水道水の通過順路に沿って、水道水供給弁1、水道水中の鉄錆等の濁質を除去するためのフィルターろ過部2aと、水道水中の残留塩素を除去し水道水中に銀を溶出するための銀添着活性炭ろ過部2bとが直列に配置され一体化構成された前処理カートリッジ2、水道水圧が低すぎる時でも所定の膜ろ過水量を確保するために膜カートリッジ4の上流側に配される昇圧ポンプ3、前処理カートリッジ2で処理された水を膜ろ過するRO膜またはNF膜を有する膜ろ過カートリッジ4、膜ろ過水を貯留する貯水タンク5が設けられている。さらに、貯水タンク5内の膜ろ過水を殺菌するための紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニット6が設けられ、貯水タンク5内の膜ろ過水を殺菌ユニット6に還流通過させたり、系外に吐出するための送水ポンプ7が設けられ、貯水タンク5内の膜ろ過水を送水ポンプ7により殺菌ユニット6に送還流させる還流管路14が設けられ、還流回路に、系外吐出用と切り替え可能な分岐弁(三方弁)8が設けられている。さらに、水回収率を制御するために膜ろ過カートリッジ4からの濃縮水量を所定水準に制御するための濃縮水弁9が、濃縮水の排出路に設けられ、貯水タンク5には、タンク内の水位を制御する水位センサー10が設けられている。そして、この水位センサー10からの信号によって、水道水を浄水器に供給するための水道水供給弁1が開閉される。
ここで、フィルターろ過部2aと銀添着活性炭ろ過部2bとが一体に構成されている前処理カートリッジ2としては、例えば図2のように、カートリッジ上部(上流側)に平均孔径が0.1〜10μmの円筒状のフィルターを配し、カートリッジ下部(下流側)に円筒容器内に銀添着活性炭を充填した活性炭ろ過部2bを配したものである。ここで、円筒状フィルターの外側から内側へと流れてろ過された水は、銀添着活性炭の層2bを通過する構造となっているが、フィルターと銀添着活性炭との通過順序は逆でも構わない。
使用するフィルターは平均孔径が0.1〜10μmであればろ層形状は特に制限されるものではなく、プリーツ型、ワインド型、デプス型等のいずれでも構わなく、材質も、特に制限されるものではなく、ポリプロピレン、ポリエステル等のいずれでも構わない。
また、使用する銀添着活性炭は、銀添着活性炭の層2bを通過した後の水中の銀イオン濃度を5μg/L以上とし、かつ、塩素濃度を0.1mg/L以下とすることができれば特に制限されるものではなく、例えば、硝酸銀と硝酸マグネシウムを蒸留水に溶解し、これを活性炭に均一に散布した後、乾燥することにより得られる銀添着活性炭が挙げられる。また、かかる銀添着活性炭の形状は、粉末、粒状、繊維状等のいずれでも構わないが、銀添着活性炭が前処理カートリッジ2の外へ漏出しないよう、水流入部分と水流出部分はメッシュ構造、不織布フィルター等で覆うことが好ましい。また、銀添着活性炭を形成する活性炭の原材料は椰子殻、木、石炭、石油コークス等のいずれでも構わない。
本発明で用いるRO膜またはNF膜を有する膜カートリッジ4に使用される分離膜としては、脱塩率が93%以上(評価条件 NaCl濃度:500mg/L、操作圧力:0.1MPa)のRO膜や、脱塩率が5%以上93%未満(評価条件 NaCl濃度:500mg/L、操作圧力:0.1MPa)のNF膜を選択して用いることができる。
かかる性能を有する分離膜の素材としては、RO膜の場合、酢酸セルロース、セルロース系のポリマー、ポリアミド、およびビニルポリマー等の高分子材料を用いることができ、NF膜の場合、ポリアミド系、ポリピペラジンアミド系、ポリエステルアミド系、あるいは水溶性のビニルポリマーを架橋したものなどを用いることができる。また、代表的なRO膜としては、酢酸セルロース系またはポリアミド系の非対称膜、および、ポリアミド系の活性層を有する複合膜を挙げることができ、中でも、ポリアミド系の活性層の表層にポリビニルアルコールを被覆させた複合膜は、高排除性能かつ高透水性かつ高耐汚染性を有するので好ましい。
分離膜の形状としてはRO膜、NF膜ともに平膜または中空糸膜であることが好ましく、例えば分離膜の膜厚を10μm〜1mmの範囲、中空糸膜の場合は外径を50μm〜4mmの範囲とすることが好ましい。
RO膜ろ過カートリッジまたはNF膜ろ過カートリッジ4の形状は、分離膜が平膜状の場合はスパイラル型、プリーツ型、プレート・アンド・フレーム型、円盤状のディスクを積み重ねたディスクタイプがあり、中空糸膜の場合は、中空糸膜をU字状やI字状に束ねて容器に収納した円筒型があるが、本発明ではいずれのカートリッジ形状を用いてもよい。これら膜ろ過カートリッジ4は、ランニングコストを抑えるという観点から低圧で運転できるものであるのが好ましい。
本発明で用いる殺菌ユニット6では、例えば図3のように、紫外線発光ダイオード13から発光したピーク波長390nm以下の紫外線が光透過性プラスチック板12に通過した後、光触媒フィルター11表面に照射できるよう、流入口側に紫外線発光ダイオード13が、光触媒フィルター11と対向するように配置されている。紫外線発光ダイオード13は膜ろ過処理水との接触で電触しないよう、光透過性プラスチック板12等で覆い防水加工を施すことが好ましい。光透過性プラスチック板12はガラス板に替えても良い。
光触媒フィルター11の光触媒の材質としては、二酸化チタン、二酸化スズ、酸化亜鉛、三酸化タングステン等からなる金属酸化物粒子や、硫化カドミウム、硫化亜鉛等からなる金属硫化物粒子があるが、比較的安価で人体に害のない二酸化チタン粒子の使用が好ましい。光触媒の代表である酸化チタンは結晶構造によって、アナターゼ型、ルチル型、ブルッカイト型の3種類に分類される。アナターゼ型のバンドキャップエネルギーは3.2eVであり、388nmより短い波長、すなわち紫外線を吸収して反応する。ルチル型のバンドキャップエネルギーは3.06eVであり、410nmより短い波長、すなわち青色可視光から吸収して反応する。ブルッカイト型は準安定相である。
光触媒フィルター11のフィルターの材質としては、水に不溶で、樹脂のような紫外線による経年劣化がなく、表面積が大きく、水との接触効率が高く、低圧損である3次元網目構造の多孔質セラミックスが好ましい。この材質のフィルターに、例えばアパタイト被覆させた二酸化チタンをコーティングさせることにより光触媒フィルターとする。膜ろ過水中の細菌は膜ろ過水が光触媒フィルター11を通過する際、アパタイトに吸着捕捉され、アパタイト近傍の紫外線照射で励起状態となっている二酸化チタン表面から生成したOHラジカルによって破壊、分解される。
水道水圧は、通常各家庭で異なっており、変動もすることから、膜ろ過カートリッジから出る濃縮水の量を所定水準に制御するための濃縮水弁9が、濃縮水の排出路に配される。水道水圧が異なったり変動したりしても水回収率を一定水準に制御するためには、膜カートリッジ4の膜ろ過処理水量は水道水圧と比例関係であるので、濃縮水弁9から吐出される濃縮水量が水道水圧と比例関係で変動するものを用いるのが好ましい。例えば、所定の水回収率を40%に設定したい場合、どの水道水圧においても、(膜ろ過処理水量):(濃縮水量)=40:60となるように、水道水圧に応じて濃縮水量を変動させることができる濃縮水弁9を選択することが好ましい。もし、濃縮水弁9で制御されて吐出される濃縮水量が水道水圧の変動に関わらず一定である場合には、水道水圧が低い時には、水回収率が低下してしまい、水道水を無駄に排出することとなるし、逆に水道水圧が高い時には、水回収率が上昇してしまい、シリカやカルシウムのスケールが析出しやすくなる、という問題が生じる。
水回収率はシリカやカルシウムのスケール等が析出しないよう、各地域の水道水質に応じて適宜設定すればよい。濃縮水弁9は通過水量を制御することができる構造のものであれば特に限定されず、通常の絞り弁を用いればよい。
上述した本発明の浄水器において、浄水処理は次のように行われる。
まず、貯水タンク5内の水位センサー10が所定下限水位L以下になったことを検知した場合、信号が送られ、自動的に水道水供給弁1が開となって、水道水が、フィルターろ過部2aと銀添着活性炭ろ過部2bとが一体的に配された前処理カートリッジ2へと供給される。水道水がフィルターろ過部2aを通過することで、水道水中の鉄錆等の濁質が除去され、銀添着活性炭ろ過部2bを通過することで、水道水中の残留塩素が除去され、水道水中に銀が溶出する。
次に、前処理カートリッジ2で処理された水は、RO膜ろ過カートリッジまたはNF膜ろ過カートリッジ4に供給される。水道水の残留塩素は除去されているので、RO膜またはNF膜の機能層の経時的劣化が防止され、膜ろ過処理水水質の経時的悪化が防止される。また、銀が5μg/L以上溶出しているので、一般細菌等の雑菌の増殖が抑制され、バイオファウリングの発生が抑制される。ただし、水中の銀イオンはRO膜またはNF膜でろ過されることによりほとんど除去されるので、RO膜またはNF膜で膜ろ過された水にはほとんど銀イオンは残留していないこととなる。
そこで、RO膜またはNF膜でろ過された膜ろ過水が殺菌ユニット6に流入する。殺菌ユニット6は紫外線発光ダイオード13と光触媒フィルター11を内蔵しており、膜ろ過水が光触媒フィルター11を通過する際、膜ろ過水中の細菌は光触媒フィルター11表面に捕捉され、紫外線照射で励起状態となっている二酸化チタン表面から生成したOHラジカルによって破壊、分解される。
殺菌ユニット6から流出した膜ろ過水は一旦貯水タンク5に貯留されるが、定期的に送水ポンプ7を介して再度殺菌ユニット6を通過し、貯水タンクに還流することで、細菌の増殖を抑制する。還流時間や還流頻度は特に限定されないが、貯水タンクの容量、ポンプ7の吐出量、膜ろ過水の水温、水質等に応じて適宜設定する。
定期的に殺菌ユニット6を還流通過して殺菌された膜ろ過水は、ポンプ7を介して、三方弁8を殺菌ユニット6側から吐出側に切り替えることで取水が可能となる。
一方、RO膜またはNF膜で膜ろ過されなかった水は濃縮水弁9を介して濃縮水として系外に排出される。
水道水供給弁1を開として浄水処理を続けていくと、徐々に貯水タンク5の水位が上昇し、貯水タンク5内の水位センサー10が所定上限水位H以上になったことを検知した場合、信号が送られ、自動的に水道水供給弁1が閉となり、水道水のカートリッジ2への供給が自動停止する。膜ろ過水を取水していき、水位が所定下限水位L以下となった場合、信号が送られ、自動的に水道水供給弁1が開となり、水道水の前処理カートリッジ2への供給が自動復帰する。
なお、水道水圧が低すぎて所定の膜ろ過水量が確保できないときには膜ろ過カートリッジ4の前段に昇圧ポンプ3を備え、膜ろ過カートリッジ前の水を昇圧することが好ましい。このとき昇圧ポンプ3は、水道水供給弁1と連動するようにし、水道水供給弁1が開のときは昇圧ポンプ3が作動し、水道水供給弁1が閉のときは昇圧ポンプ3が停止するようにすることが好ましい。
(実施例1)
図1に示す水処理工程を備えた浄水器を用いて、水道水圧が250kPa、色度3度、電気伝導率230μS/cm、残留塩素0.8mg/Lの水道水を、月曜日から金曜日の平日に3L浄水処理した。
ここで用いた浄水器における前処理カートリッジ2には図2に示す構造のカートリッジを用い、そのフィルター2aには平均孔径が1μmのワインド型フィルターを用い、銀添着活性炭2bには、クラレケミカル製の銀添着粒状活性炭を100g使用した。膜カートリッジ4における膜としてはNF膜(東レ、UTC−60)を1m使用した。加圧ポンプ3は使用しなかった。
殺菌ユニット6としては図3に示す構造のものを用い、光触媒フィルター11として3次元骨格構造の光触媒セラミックフィルター(直径30mm、厚み10mm)を用い、光透過性プラスチック板12として透明アクリル板を用い、紫外線発光ダイオード13として、ピーク波長365nm、光出力2mWのダイオードを16個用いた。貯水タンク5は容積3L、ABS樹脂製タンクを用いた。送水ポンプ7はDC12Vの電動ポンプ、濃縮水弁9には、絞り弁を用いた。
殺菌ユニット6は、水道水供給弁1が開の状態で、紫外線発光ダイオード13を通電し、閉の状態で通電を停止するように制御した。また、6時間毎に、貯水タンク5内の膜ろ過水を送水ポンプ7で殺菌ユニットに30min還流通過させ、この還流通過するときにも、紫外線発光ダイオード13を通電した。
週5日間の浄水処理を継続して行った結果、採水した膜ろ過水の一般細菌は運転開始から6ヶ月間の長期にわたり10cfu/mL以下を維持した。
(比較例1)
殺菌ユニット6の制御において貯水タンク5内の膜ろ過水をポンプ7で殺菌ユニットに還流通過することをしなかった以外は実施例1と全く同じ条件で浄水処理を行った。その結果、火曜日から金曜日に採水した水の一般細菌は200〜1,000cfu/mLと高く、特に、週明けの月曜日に採水した水の一般細菌は10,000cfu/mL以上と著しく高かった。
(比較例2)
殺菌ユニット6を設置しなかった以外は実施例1と全く同じ浄水器を用い、実施例1と同じ条件で浄水処理を行った。その結果、火曜日から金曜日に採水した水の一般細菌は1,000〜5,000cfu/mLと高く、特に、週明けの月曜日に採水した水の一般細菌は50,000cfu/mL以上と著しく高かった。
本発明に係る浄水器や浄水方法は、水道水を飲料や調理用として用いる場合等において、水質を向上させ、安全で上質な水を得るための小型浄水器として有用である。
本発明に係る浄水器において行われる水処理工程の一実施態様を示す概略フロー図である。 本発明に係る浄水器に組込まれる前処理カートリッジの一実施構造を示す構造概略図(正面断面図)である。 本発明に係る浄水器に組込まれる殺菌ユニットの一実施構造を示す構造概略図であって、正面断面、平面断面をそれぞれ示す。
符号の説明
1:水道水供給弁
2:前処理カートリッジ
2a:フィルターろ過部
2b:銀添着活性炭ろ過部
3:昇圧ポンプ
4:膜ろ過カートリッジ
5:貯水タンク
6:殺菌ユニット
7:送水ポンプ
8:分岐弁(三方弁)
9:濃縮水弁
10:水位センサー
11:光触媒フィルター
12:光透過性プラスチック板
13:紫外線発光ダイオード
14:還流管路
15:吐出管路

Claims (4)

  1. 銀添着活性炭で水をろ過処理する活性炭処理部を有する前処理カートリッジと、該前処理カートリッジで処理された水を逆浸透膜またはナノろ過膜で膜ろ過する膜ろ過カートリッジと、該膜ろ過カートリッジで膜ろ過された水を貯留する貯水タンクを有してなる浄水器であって、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニットを前記膜ろ過カートリッジと前記貯水タンクとの間に配し、前記貯水タンク内の膜ろ過水を前記殺菌ユニットに還流させるためのポンプと還流管路を設けたことを特徴とする浄水器。
  2. 貯水タンク内の膜ろ過水を殺菌ユニットに還流させるための還流管路に分岐弁を設け、該分岐弁に系外吐出用管路を設けたことを特徴とする請求項1に記載の浄水器。
  3. 紫外線発光ダイオードの光源のピーク波長が390nm以下であることを特徴とする請求項1または2に記載の浄水器。
  4. 水道水圧で、またはポンプにより増圧された水圧で供給される水道水を、銀添着活性炭装填の前処理カートリッジを通過させて活性炭ろ過処理し、次いで逆浸透膜またはナノろ過膜を有する膜ろ過カートリッジを通過させて膜ろ過処理した後、紫外線発光ダイオードと光触媒フィルターを内蔵した殺菌ユニットを通過させて殺菌し、貯水タンクに貯留する浄水方法であって、貯水タンク内の膜ろ過水を、間歇的もしくは連続的に、前記殺菌ユニットを再度通過させて貯留タンクに還流することを特徴とする浄水方法。
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