JP2008293803A - プラズマディスプレイパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Shinya Fukuda
晋也 福田
Tomonari Misawa
智成 三澤
Yoshiho Seo
欣穂 瀬尾
Hajime Inoue
一 井上
Tadayoshi Kosaka
忠義 小坂
Koichi Sakida
康一 崎田
Minoru Hasegawa
実 長谷川
Kazuki Takagi
一樹 高木
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Abstract

【課題】プライミング粒子放出粉体の使用量を減少させることができるPDPを提供する。
【解決手段】本発明のPDPは、放電空間を介して対向配置される一対の基板と、一方の基板上に複数の表示電極とそれら表示電極を覆う誘電体層と、この誘電体層上の放電空間と接する面にプライミング粒子放出層とを備え、さらに前記表示電極と交差する複数のアドレス電極を備えたPDPであって、前記プライミング粒子放出層は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるプライミング粒子放出粉体からなることを特徴とする。
【選択図】図7

Description

本発明は、プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」と称する。)及びその製造方法に関する。
図11は、従来のPDPの構成を示す斜視図である。PDPは、前面側基板構体1と、背面側基板構体2を貼り合わせた構造をしている。前面側基板構体1は、ガラス基板からなる前面側基板1a上に、透明電極3aと金属電極3bからなる表示電極3が配置され、表示電極3は、誘電体層4で覆われている。誘電体層4の上にさらに2次電子放出係数の高い酸化マグネシウム層からなる保護層5が形成されている。背面側基板構体2には、ガラス基板からなる背面側基板2a上に、表示電極と直交するように複数のアドレス電極6を配置し、かつアドレス電極6間には、発光領域を規定するために隔壁7が設けられ、アドレス電極6上の隔壁7で区分けされた領域には、赤、緑、青の蛍光体層8が形成されている。貼り合わせた前面側基板構体1と背面側基板構体2の内部に形成された気密な放電空間には、Ne−Xeガスからなる放電ガスが封入されている。なお、図示していないが、アドレス電極6は、誘電体層で被覆されており、隔壁7及び蛍光体層8は、この誘電体層上に設けられている。また、アドレス電極6は、前面側基板構体の誘電体層内に表示電極と交差するように配設されることもある。
このようなPDPでは、アドレス電極6と、スキャン電極を兼用する表示電極3の間に電圧を印加することによって、アドレス放電を生じさせ、対をなす2本の表示電極3の間に電圧を印加することによって、リセット放電や表示のためのサステイン放電を生じさせる。
PDPは、大型薄型テレビとして実用化されており、近年は高精細化が進んでいる。高精細化すると画素数が増えるため、セルの点灯非点灯を決めるアドレス操作の時間が増大する。アドレス操作の時間が増大するのを抑えるためには、アドレス放電用電圧(アドレス電圧ともいう)のパルス幅を小さくする必要がある。しかし、電圧を印加してから放電が起こるまでの時間(放電遅れ)にばらつきがあるため、アドレス電圧のパルス幅が小さ過ぎると放電が起きないことがあり得る。その場合、表示期間においてセルが正しく点灯しないため、画質の劣化を招くという問題がある。
PDPの放電遅れを改善する手段として、前面基板上に酸化マグネシウム(以下、「MgO」と呼ぶ。)結晶体層を設ける方法がある(特許文献1)。このMgO結晶体層の高性能化の手段としては、粒径を規定して一定の大きさ以上の粒径を持つMgO結晶粉体を使用する手段が提案されている(特許文献2)。
特開2006−59780号公報 特開2006−147417号公報
一般に、MgO結晶粉体では、(1)粉体の製造温度が高温であるため、一部において一次粒子同士が焼結してしまったり、(2)空気中での一次粒子同士の接触部分に毛細管現象で凝集した水分により液架橋が起こったりする等によって凝集物(二次粒子という)が発生し、これによって、例えば、平均粒径が2000ÅのMgO結晶粉体でも、粒径が20μmを超える凝集物が発生していると考えられる。
特許文献1及び2では、MgO結晶粉体中に含まれる粒径の小さい粒子を除去することの意義について述べられているが、粒径が大きい凝集物が含まれる場合の問題点については、検討されていない。
ところで、MgO結晶粉体のようなプライミング粒子放出粉体は、一般に、高価であり、コスト低減の観点からプライミング粒子放出粉体の使用量をできるだけ少なくすることができる技術が望まれている。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、プライミング粒子放出粉体の使用量を減少させることができるPDPを提供するものである。
本発明のPDPは、放電空間を介して対向配置される一対の基板と、一方の基板上に複数の表示電極とそれら表示電極を覆う誘電体層と、この誘電体層上の放電空間と接する面にプライミング粒子放出層とを備え、さらに前記表示電極と交差する複数のアドレス電極を備えたPDPであって、前記プライミング粒子放出層は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるプライミング粒子放出粉体からなることを特徴とする。
本発明者らは、プライミング粒子(以下、「P粒子」と称する。)放出粉体に粒径が大きい凝集物が含まれる場合の問題点について鋭意検討を行い、P粒子放出粉体の凝集物の最大粒径を20μm以下にすることによって放電遅れを短縮させる効果が高くなり且つ電子放出確率が高くなることを実験的に見出した。本発明によれば、P粒子放出粉体からの電子放出確率が高くなるので、比較的少ない量のP粒子放出粉体で高い放電遅れ改善効果が得られ、P粒子放出粉体の使用量を減少させることができる。また、P粒子放出粉体を分散媒に分散させた状態で塗布又は散布してP粒子放出層を形成する場合の分散媒使用量を減少させることができる。
また、大きな凝集物が保護膜面上にあると、放電特性等に悪影響を与える場合がある。これは、電界の乱れ・残留ガス等によるものと考えているが、詳細は不明である。
以下、本発明の種々の実施形態を例示する。
前記P粒子放出粉体は、前記凝集物の最大粒径が10μm以下であってもよい。この場合、P粒子放出粉体の使用量をさらに減少させることができる。
前記誘電体層上に酸化マグネシウムからなる保護層が設けられ、当該保護層上に前記P粒子放出層を備えてなってもよい。この場合、誘電体層をより確実に保護することができる。
前記P粒子放出粉体は、酸化マグネシウム結晶粉体(以下、「MgO結晶粉体」と呼ぶ。)からなってもよい。この場合、放電遅れの改善効果が大きい。
前記P粒子放出粉体は、ハロゲン元素が1〜10000ppm添加されたMgO結晶粉体からなってもよい。この場合、放電遅れの改善効果が長時間持続する。放電遅れの改善効果が長時間持続する理由は必ずしも明らかではないが、添加したハロゲン元素がMgO結晶粉体中の酸素と置換され、これが電子トラップとなって、電子放出特性が向上したためであると推測される。また、放電遅れの改善効果が長時間持続するため、比較的少量であっても休止期間が長い場合の放電遅れを効果的に抑制することができ、コスト低減に繋がる。
また、本発明は、上記記載のPDPのP粒子放出層は、前記誘電体層表面又は前記保護層表面にP粒子放出粉体を塗布又は散布することによって形成し、前記P粒子放出粉体は、前記プライミング粒子放出粉体の原料粉体中の凝集物に対して解砕処理を行って前記凝集物の最大粒径を20μm以下にすることによって作製されることを特徴とするPDPの製造方法も提供する。
凝集物の最大粒径を20μm以下にする方法としては、解砕処理以外にも分級処理やフィルター処理の方法も考えられるが、解砕処理によれば、原料粉体の使用効率が高くなり且つメンテナンス周期が比較的長くなるという利点が得られる。
前記解砕処理は、乱流衝撃方式によって行ってもよい。この場合、解砕を素早く確実に行うことができる。
ここで示した種々の実施形態は、互いに組み合わせることができる。
以下、本発明の種々の実施形態を図面を用いて説明する。図面や以下の記述中で示す構成は、例示であって、本発明の範囲は、図面や以下の記述中で示すものに限定されない。以下の実施形態では、3電極面放電型PDPを例にとって説明を進める。
1.PDP
図1(a)〜(c)は、本発明の一実施形態のPDPの構造を示し、図1(a)は、正面図であり、図1(b)及び(c)は、それぞれ、図1(a)中のI−I及びII−II断面図である。
本実施形態のPDPは、放電空間を介して対向配置された前面側基板構体1及び背面側基板構体2を有する。前面側基板構体1は、前面側基板1a上に複数の表示電極3とそれら表示電極3を覆う誘電体層4と、この誘電体層4上の放電空間と接する面にP粒子放出層15とを備える。P粒子放出層15は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるプライミング粒子放出粉体からなる。誘電体層4上に酸化マグネシウムからなる保護層5が設けられ、保護層5上にP粒子放出層15が配置されている。
背面側基板構体2は、背面側基板1b上に表示電極3に交差(好ましくは、直交)する複数のアドレス電極6と、複数のアドレス電極6を覆う誘電体層9と、誘電体層9上に隔壁7及び蛍光体層8を有する。
前面側基板構体1と背面側基板構体2とは、周縁部が封着材で貼り合わされており、前面側基板構体1と背面側基板構体2の間の気密な放電空間内には放電ガス(例えば、ネオンに数%程度のキセノンを混合させたもの)が封入されている。
以下、各構成要素について詳細に説明する。
1−1.基板、表示電極、誘電体層、保護層(前面側基板構体)
前面側の基板1aは、特に限定されず、当該分野で公知の基板をいずれも使用することができる。具体的には、ガラス基板、プラスチック基板等の透明基板が挙げられる。
表示電極3は、例えば、ITO、SnO2 などの幅の広い透明電極3aと、電極の抵抗を下げるための、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Crの積層構造)等からなる幅の狭い金属電極3bとで構成することができる。透明電極3a及び金属電極3bの形状は、特に限定されず、T字形や梯子形であってもよい。透明電極3aと金属電極3bの形状は、同じであっても互いに異なっていてもよい。例えば、透明電極3aをT字形や梯子形にして、金属電極3bをストレート形にしてもよい。また、透明電極3aは、省略することもでき、この場合、表示電極3は、金属電極3bのみからなる。
複数の表示電極3は、2本ずつがペアになって表示ラインを構成するが、電極配列形態として電極ペア間に非放電領域(逆スリットともいう)を設けた配列、電極を等間隔に配列して隣接する電極間が全て放電領域となるALIS形式の配列のいずれかによって配置されている。このペアは、アドレス電極との間のアドレス放電に用いられるスキャン電極3Yと、スキャン電極3Yとの間のサステイン放電等に用いられるサステイン電極3Xとで構成される。
誘電体層4は、例えば、低融点ガラスフリットにバインダと溶剤を加えた低融点ガラスペーストを、表示電極3形成後の基板上にスクリーン印刷法で塗布し、焼成することによって形成することができる。誘電体層4は、表示電極3形成後の基板上にCVD法などで酸化シリコンを堆積することによって形成してもよい。
保護層5は、例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化ストロンチウム又は酸化バリウム等の金属(より具体的には2価の金属)酸化物からなり、好ましくは、酸化マグネシウムからなる。保護層5は、蒸着法、スパッタ法又は塗布法等で形成される。
1−2.基板、アドレス電極、誘電体層、隔壁、蛍光体層(背面側基板構体)
背面側の基板2aは、特に限定されず、当該分野で公知の基板をいずれも使用することができる。具体的には、ガラス基板、プラスチック基板等の透明基板が挙げられる。
アドレス電極6は、例えばAg、Au、Al、Cu、Cr及びそれらの積層体(例えばCr/Cu/Crの積層構造)等で構成することができる。
誘電体層9は、誘電体層4と同様の材料及び方法で形成することができる。
隔壁7は、誘電体層9上に低融点ガラスペースト等の隔壁材料層を形成し、この隔壁材料層をサンドブラスト等によりパターニングし、焼成することによって形成することができる。隔壁7は、これ以外の方法で形成してもよい。隔壁7の形状は、限定されず、例えば、ストライプ形、ミアンダ形、格子形又は梯子形にすることができる。
蛍光体層8は、例えば、蛍光体粉末とバインダとを含む蛍光体ペーストを隣接する隔壁7間の溝内にスクリーン印刷、又はディスペンサーを用いた方法などで塗布し、これを各色(R、G、B)毎に繰り返した後、焼成することにより形成することができる。
1−3.プライミング粒子(P粒子)放出層
P粒子放出層15は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるP粒子放出粉体からなる。以下、P粒子放出粉体の構成、P粒子放出粉体の作製方法及びP粒子放出層15の形成方法について詳述する。
1−3−1.P粒子放出粉体の構成
P粒子放出粉体とは、過去の放電によって励起され放電開始のためのP粒子(電子などの荷電粒子)を放出する粉体であり、その種類は、特に限定されない。P粒子放出粉体には、通常、多数の凝集物が含まれており、本実施形態では、これら凝集物の最大粒径が20μm以下(好ましくは、10μm以下)である。この場合、後述するように、放電遅れを短縮させる効果が高くなり且つ電子放出確率が高くなることが実験的に実証された。凝集物の粒径は、レーザー回折粒径分析によって求めることができる。
P粒子放出粉体は、例えば、後述する気相法で形成された金属(より具体的には2価の金属)酸化物結晶粉体(例えば、MgO結晶粉体、酸化カルシウム結晶粉体、酸化ストロンチウム結晶粉体又は酸化バリウム結晶粉体など)や、このような結晶粉体にハロゲン元素が添加されたものからなる。上記金属酸化物結晶粉体は、MgO結晶粉体に構成が類似しているので同様の効果が得られると考えられる。
以下、P粒子放出粉体がMgO結晶粉体からなる場合について説明する。
MgO結晶粉体は、電子線の照射によって波長域200〜300nm内にピークを有するカソードルミネッセンス発光を行うという特性を有している。MgO結晶粉体は、好ましくは、粉体状であり、そのサイズや形状は特に限定されないが、平均粒径が0.05〜10μmであることが好ましい。平均粒径が小さすぎると、放電遅れの改善効果が小さく、平均粒径が大きすぎると、P粒子放出層15が均一に形成されにくいからである。
MgO結晶粉体の平均粒径は、式1に従って求めることができる。
式1:平均粒径=a/(S×ρ)
(但し、aは、形状係数で6、Sは、窒素吸着法により求まるBET比表面積、ρは、酸化マグネシウムの真密度である。)
MgO結晶粉体の平均粒径は、具体的には、例えば、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10μmである。MgO結晶粉体の平均粒径の範囲は、上記具体的な平均粒径として例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
次に、P粒子放出粉体がMgO結晶粉体にハロゲン元素が添加されたもの(以下、「ハロゲン添加MgO結晶粉体」と呼ぶ。)からなる場合について説明する。
ハロゲン添加MgO結晶粉体に添加されるハロゲン元素の種類は、特に限定されない。ハロゲン元素は、例えば、フッ素、塩素、臭素及びヨウ素のうちの一種又は二種以上からなる。フッ素の場合に放電遅れの改善効果が長時間持続することが確認されているが、電子状態の類似性からフッ素以外のハロゲンを添加した場合にも同様の効果が得られると考えられる。
ハロゲン元素の添加量は、特に限定されない。ハロゲン元素の添加量は、例えば、1〜10000ppmである。本明細書では、「ppm」は、重量濃度である。
参考実験では、24〜440ppmの範囲でハロゲン元素の添加量を変化させてもほぼ同様の効果が得られることが確認されていることから、ハロゲン元素の添加量が効果に与える影響は大きくないと考えられ、添加量が1〜10000ppm程度の範囲であれば、放電遅れの改善効果が長時間持続すると考えられる。ハロゲン元素の添加量は、例えば、1,5,10,15,20,30,40,50,60,70,80,90,100,120,140,160,180,200,250,300,350,400,450,500,600,700,800,900,1000,1500、2000,3000,4000,5000,6000,7000,8000,9000又は10000ppmである。ハロゲン元素の添加量は、ここで例示した何れか2つの数値の間の範囲内であってもよい。ハロゲン元素の添加量は、燃焼−イオンクロマトグラフ分析によって測定することができる。
ハロゲン添加MgO結晶粉体は、平均粒径が0.05〜10μmであることが好ましい。平均粒径が小さすぎると、放電遅れの改善効果が小さく、平均粒径が大きすぎると、P粒子放出層15が均一に形成されにくいからである。
ハロゲン添加MgO結晶粉体の平均粒径は、次の式に従って求めることができる。
式:平均粒径=a/(S×ρ)
(但し、aは、形状係数で6、Sは、窒素吸着法により求まるBET比表面積、ρは、ハロゲン添加MgO結晶粉体の真密度である。)
ハロゲン添加MgO結晶粉体の平均粒径は、具体的には、例えば、0.05、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、6、7、8、9又は10μmである。ハロゲン添加MgO結晶粉体の平均粒径の範囲は、上記具体的な平均粒径として例示した数値の何れか2つの間であってもよい。
1−3−2.P粒子放出粉体の作製方法
次に、凝集物の最大粒径が20μm以下であるP粒子放出粉体を作製する方法について説明する。
凝集物の最大粒径が20μm以下であるP粒子放出粉体を作製する方法は、特に限定されないが、一例では、P粒子放出粉体は、P粒子放出粉体の原料粉体中の凝集物に対して解砕処理を行って前記凝集物の最大粒径を20μm以下(好ましくは、10μm以下)にすることによって作製することができる。原料粉体とは、言い換えると、解砕処理を行う前の状態のP粒子放出粉体である。原料粉体には、通常、20μmを超える粒径の凝集物が含まれている。
解砕処理以外にも分級処理やフィルター処理によって凝集物の最大粒径を小さくする方法も考えられるが、解砕処理によれば、原料粉体の使用効率が高くなり且つメンテナンス周期が比較的長くなるという利点が得られる。
解砕処理は、例えば、超音波、ジェットミル、ビーズミル、ボールミル又は乱流衝撃等の種々の方式で実施することができる。乱流衝撃方式とは、液中に高圧を印加して解砕処理を行う方式であり、吉田機械興業株式会社製のナノマイザーや株式会社スギノマシン社製のアルティマイザー等に代表されるメディアレス微粒化装置等を用いて実施することができる。粉体を分散媒に分散させた状態で散布してP粒子放出層15を形成する場合、乱流衝撃方式の使用が最適である。この方式によれば、適切な条件では液を装置に1回通しただけで凝集物の解砕可能で、1次粒子のダメージを最小限に抑えられるからである。また、静電塗布法のように、粉体をそのまま散布してP粒子放出層15を形成する場合、ジェットミルがコンタミ等の観点から最適である。
以下、P粒子放出粉体がMgO結晶粉体からなる場合について説明する。
凝集物の最大粒径が20μm以下であるMgO結晶粉体の製造方法は、特に限定されないが、一例では、以下の方法で製造した原料粉体中の凝集物に対して上述した解砕処理を施すことによって製造することができる。
MgO結晶粉体の原料粉体の製造方法は、特に限定されないが、マグネシウム蒸気と酸素とを反応させる気相法で製造することが好ましく、例えば、特開2004−182521号公報に記載された方法や、『材料』昭和62年11月号、第36巻第410号の第1157〜1161頁の『気相法によるマグネシア粉末の合成とその性質』に記載された方法で製造することができる。また、MgO結晶粉体の原料粉体は、宇部マテリアルズ株式会社から購入してもよい。気相法で製造することが好ましいのは、気相法によりMgO結晶粉体の原料粉体を製造すると、純度の高い単結晶粉体が得られるからである。
上記気相法で製造した原料粉体では、(1)粉体の製造温度が高温であるため、一部において一次粒子同士が焼結してしまったり、(2)空気中での一次粒子同士の接触部分に毛細管現象で凝集した水分により液架橋が起こったりする等によって凝集物が発生し、これによって、例えば、平均粒径が2000ÅのMgOでも、粒径が20μmを超える凝集物が発生していると考えられる。そこで、この原料粉体中の凝集物に対して上述した解砕処理を施すことによって凝集物の最大粒径が20μm以下であるMgO結晶粉体を得ることができる。
次に、P粒子放出粉体がハロゲン添加MgO結晶粉体からなる場合について説明する。
凝集物の最大粒径が20μm以下であるハロゲン添加MgO結晶粉体の製造方法は、特に限定されないが、一例では、MgO結晶粉体とハロゲン含有物質を混合して焼成し、得られた塊状の焼成物を粉体化して原料粉体を得て、その後、この原料粉体中の凝集物に対して上述した解砕処理を施すことによって製造することができる。MgO結晶粉体は、上記気相法で製造することができる。MgO結晶粉体とハロゲン含有物質を混合する前にMgO結晶粉体中の凝集物の解砕処理を行っても行わなくてもよい。ハロゲン含有物質としては、例えば、マグネシウムのハロゲン化物(フッ化マグネシウム等)やAl,Li,Mn,Zn,Ca,Ceのハロゲン化物が挙げられる。焼成は、1000〜1700℃で行うことが好ましい。焼成の温度は、例えば、1000,1100,1200,1300,1400,1500,1600又は1700℃である。焼成の温度は、ここで例示した何れか2つの数値の間の範囲内であってもよい。焼成物の粉体化を行う方法は、特に限定されないが、例えば、焼成物を乳鉢に入れて、それを乳棒ですり潰して粉体状にする方法が挙げられる。この方法によって塊状の焼成物が粉体状になるが、この粉体中には、通常、粒径20μmを超える凝集物が含まれており、この凝集物に対して上述した解砕処理を施すことによって凝集物の最大粒径が20μm以下であるハロゲン添加MgO結晶粉体を得ることができる。
1−3−3.P粒子放出層の形成方法
次に、P粒子放出層15の形成方法について説明する。
P粒子放出層15は、誘電体層4上の放電空間と接する面にP粒子放出粉体を塗布又は散布することによって形成することができる。P粒子放出層15は、保護層5上に形成してもよく、また、保護層5を省略するか保護層5に開口部を設けて、誘電体層4上に形成してもよい。
P粒子放出層15の厚さや形状は、特に限定されない。P粒子放出層15は、表示領域の全面に形成してもよく、一部にのみ形成してもよい。例えば、正面視において表示電極3と重なる領域にのみ形成したり、スキャン電極3Yと重なる領域にのみ形成したりしてもよい。この場合、放電遅れの改善効果をあまり低下させることなくP粒子放出粉体の使用量を低減することができる。また、金属電極3bと重なる領域にのみ形成したり、面放電の起こらない表示電極対間の非放電ライン(逆スリット)と重なる領域にのみ形成したりしてもよい。この場合、P粒子放出層15を形成することによる輝度低下を抑えることができる。P粒子放出層15は、ストレート状に形成してもよく、放電セル毎に分離した島状に形成してもよい。
P粒子放出層15の形成方法は、特に限定されない。P粒子放出層15は、例えば、P粒子放出粉体をそのまま又は分散媒に分散させた状態で誘電体層4上の放電空間と接する面に向けて散布することによって形成することができる。また、P粒子放出層15は、スクリーン印刷によって、P粒子放出粉体を誘電体層4又は保護層5上に塗布して形成してもよい。また、P粒子放出層15は、ディスペンサーやインクジェット装置を用いてP粒子放出層15を形成する部位にP粒子放出粉体を含むペーストや懸濁液を塗布するとによって形成してもよい。
2.効果実証実験
以下の方法により、凝集物の最大粒径が20μm以下であるP粒子放出粉体を用いてP粒子放出層15を形成した場合に、放電遅れを短縮させる効果が高くなり且つ電子放出確率が高くなることを示す効果実証実験について説明する。本効果実証実験では、P粒子放出粉体として、F添加MgO結晶粉体を用いた
2−1.F添加MgO結晶粉体を含むスラリーの作製
まず、MgO結晶粉体(宇部マテリアルズ株式会社製、商品名:気相法高純度超微粉マグネシア(2000A))と、MgF2(フルウチ化学株式会社製、純度:99.99%)をそれぞれ乳鉢と乳棒を用いて凝集解砕して粉体状にした。
次に、凝集解砕したMgO結晶粉体とMgF2を秤量し、タンブラー混合機で混合した。この際、MgF2の混合量は、0.1モル%とした。
次に、混合したものを大気中1450℃で1時間焼成した。
次に、得られた焼成物を粉体化してF添加MgO結晶粉体の原料粉体を得た。
次に、F添加MgO結晶粉体の原料粉体をIPA(関東化学株式会社製、電子工業用)1Lに対して2gの割合で混合し、上記原料粉体中の凝集物に対して解砕処理を行い、スラリーを作製した。解砕処理は、吉田機械興業株式会社製ナノマイザーを用いた。解砕処理時に加えた圧力は、50MPa、100MPaにした。50MPa、100MPaで解砕処理を行ったものをそれぞれ50MPaサンプル、100MPaサンプルと呼ぶ。
次に、解砕処理を行っていないサンプル(「比較例サンプル」と呼ぶ。)と、50MPaサンプル及び100MPaサンプルについて、レーザー回折粒径分析を行った。レーザー回折粒径分析は、レーザー回折粒径分析機(型式:LS 13 320 ,BECKMAN COULTER社製)を用いて行った。この分析の結果を図2の粒度分布図に示す。
図2によると、比較例サンプルでは、粒径20μmの粒子(凝集物)が最も多く、50μmのサイズまで粒子が存在している。一方、50MPaサンプル及び100MPaサンプルでは、最頻粒径が1〜2μm、最大粒径が10μm以下であった。
図2によると、50MPa又は100MPaの圧力でのナノマイザーを用いた解砕処理によって、凝集物の最大粒径が20μm以下であるF添加MgO結晶粉体を含むスラリーが得られたことが分かる。
また、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルの比表面積は、形状因子を6とすると、それぞれ、0.43、5.79、6.98m2/gであると見積もられ、解砕処理によって10倍以上実効的な表面積の増大が実現できたことが分かる。比表面積は、粒度分布からの計算によって見積もった。
また、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルについて、147nm波長の真空紫外光による200−300nmの紫外発光の強度を比較したところ、解砕処理による強度低下は、最悪でも10−20%程度に抑えられていた。
2−2.PDPの製造方法
次に、上記工程で作製したスラリーを用いて、P粒子放出層15を有する図1(a)〜(c)に示す構造のPDPを以下の方法で製造した。
2−2−1.概要
図1(a)〜(c)に示すようにガラス基板1a上に表示電極3、誘電体層4、保護層5、P粒子放出層15を形成することによって前面側基板構体1を作製した。また、ガラス基板2a上にアドレス電極6、誘電体層9、隔壁7及び蛍光体層8を形成することによって背面側基板構体2を作製した。次に、前面側基板構体1と背面側基板構体2を重ね合わせて周縁部を封着材で封止することによって内部に気密な放電空間を有するパネルを作製した。次に、放電空間内を排気後、放電ガスを封入し、PDPを完成させた。
2−2−2.P粒子放出層の形成方法
P粒子放出層15は、詳しくは、以下の方法で形成した。
まず、塗装用スプレーガンを用いて上記工程で作製したスラリーを保護層5上にスプレー散布し、その後にドライエアを吹き付けて乾燥させる工程を数回繰り返すことによってP粒子放出層15を形成した。P粒子放出層15は、F添加MgO結晶粉体の重量が0.15mg/cm2となるように形成した。
2−2−3.その他
その他の条件は、以下の通りにした。
前面側基板構体1:
表示電極3aの幅:270μm
金属電極3b幅:95μm
放電ギャップの幅:100μm
誘電体層4:低融点ガラスペーストの塗布焼成により形成、厚さ:30μm
保護層5:電子ビーム蒸着によるMgO層、厚さ:7500Å
背面側基板構体2:
アドレス電極6の幅:70μm
誘電体層9:低融点ガラスペーストの塗布焼成により形成、厚さ:10μm
アドレス電極6の真上での蛍光体層8の厚さ:20μm
蛍光体層8の材料:Zn2SiO4:Mn(緑蛍光体)
隔壁7の高さ:140μm 頂部での幅:50μm
隔壁7のピッチ(図1(a)の寸法A):360μm
放電ガス:Ne96%−Xe4%、500Torr
2−3.P粒子放出層の外観観察
上記工程で作製したPDPのF添加MgO結晶粉体を散布した面の光学顕微鏡写真を図3(a)〜(c)に示す。図3(a)〜(c)は、それぞれ、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルに対応した写真である。図3(a)〜(c)によると、50MPaサンプル及び100MPaサンプルでは、比較例サンプルよりもF添加MgO結晶粉体が均一に分散していることが分かる。
また、上記工程で作製したPDPのF添加MgO結晶粉体を散布した面の走査型電子線顕微鏡写真を図4(a)及び(b)に示す。図4(a)及び(b)は、それぞれ、比較例サンプル及び100MPaサンプルに対応した写真である。図4(a)及び(b)によると、比較例サンプルでは、20μmを超える大きな凝集物が存在しているのに対し、100MPaサンプルでは、20μmを超える凝集物は見られなかったことが分かる。
2−4.放電遅れ試験及び電子放出確率評価試験
次に、製造した各PDPについて放電遅れ試験を行った。放電遅れ試験は、図5に示す測定用の電圧波形によって行った。リセット放電期間ではサステイン電極3Xとスキャン電極3Yの間でリセット放電を起こさせて誘電体層の電荷状態をリセットし、以前の放電の影響を除去した。予備放電期間では特定のセルを選択した後にサステイン電極3Xとスキャン電極3Yの間で放電を起こさせてP粒子放出材料を励起した。その後、10μs〜50msの休止期間を経過した後、アドレス放電期間においてアドレス電極6に電圧を印加し、この電圧印加時から実際に放電が開始されるまでの時間を測定した。
放電遅れを測定した結果を図6及び図7に示す。図6及び図7ともに横軸は放電させてから放電遅れを測定するまでの放電休止期間である。図6は、1000回放電を行ったときの累積放電確率が90%の時間を放電遅れとして縦軸にプロットしている。図7はラウエプロットしたときの指数関数成分の緩和時間(TL)の逆数を縦軸にプロットしており、これは電子放出確率を反映した量である。
図6によると、50MPaサンプル及び100MPaサンプルでは、比較例サンプルよりも放電遅れが短くなったことが分かる。また、図7によれば、50MPaサンプル及び100MPaサンプルでは、比較例サンプルよりも2−4倍程度電子放出確率が増大したことが分かる。
これらの結果は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるF添加MgO結晶粉体を用いてP粒子放出層15を形成した場合に、放電遅れを短縮させる効果が高くなり且つ電子放出確率が高くなったことを示している。
3.ハロゲン添加MgO結晶粉体による放電遅れ改善効果を示す参考実験
以下、ハロゲン添加MgO結晶粉体による放電遅れ改善効果を示す参考実験を示す。
以下の実験例では、フッ素が添加されたMgO結晶粉体(以下、「F添加MgO結晶粉体」と呼ぶ。)を放電空間に接するように配置することによる放電遅れ改善効果を調べた。また、フッ素が添加されていない通常のMgO結晶粉体を放電空間に接するように配置した場合と比較した。
3−1.F添加MgO結晶粉体を含むスラリーの作製方法
以下の方法でF添加量が互いに異なる5種類のF添加MgO結晶粉体(サンプルA〜Eと呼ぶ。)を作製した。
まず、MgO結晶粉体(宇部マテリアルズ株式会社製、商品名:気相法高純度超微粉マグネシア(2000A))と、MgF2(フルウチ化学株式会社製、純度:99.99%)をそれぞれ乳鉢と乳棒を用いて凝集解砕して粉体状にした。
次に、表1に示す混合量になるように、凝集解砕したMgO結晶粉体とMgF2を秤量し、タンブラー混合機で混合した。
次に、混合したものを大気中1450℃で1時間焼成した。
次に、焼成した粉を凝集解砕して粉体状にして、サンプルA〜EのF添加MgO結晶粉体を得た。
次に、サンプルAとCのF添加量を燃焼イオンクロマトグラフ分析によって測定した。その結果を表1に示す。また、サンプルAとCのF添加量の測定値から推測されるサンプルB,D,EのF添加量の推定値を図8のグラフに従って求めた。表1ではF添加量の推定値は括弧で囲んで表示した。
次に、F添加MgO結晶粉体をIPA(関東化学株式会社製、電子工業用)1Lに対して2gの割合で混合し、超音波分散機で分散させて凝集解砕させ、スラリーを作製した。また、無添加のMgO結晶粉体(メーカ,商品名は同上)を用いて同様の方法によりスラリーを作製した。
3−2.PDPの製造方法
次に、「2−2.PDPの製造方法」と同様の方法でPDPを製造した。但し、P粒子放出層15は、F添加MgO結晶粉体の重量が0.2mg/cm2となるように形成した。
3−3.放電遅れ試験
次に、「2−4.放電遅れ試験及び電子放出確率評価試験」で示した方法で放電遅れ試験を行った。
得られた結果を表2、図9及び図10に示す。図9は、サンプルCを用いて製造したPDPと、無添加のMgO結晶粉体を用いて製造したPDPについての、休止期間と放電遅れとの関係を示すグラフである。図10は、表2をプロットしたものである。
図9から明らかなように、サンプルCを用いて製造したPDPでは、無添加MgO結晶粉体を用いて製造したPDPに比べて、休止期間が長いところでも放電遅れが短いことが分かる。このことは、サンプルCのような、F添加MgO結晶粉体は、無添加のMgO結晶粉体に比べて放電遅れを抑制する効果が長く持続することを意味している。F添加MgO結晶粉体において放電遅れの改善効果が長時間持続する理由は必ずしも明らかではないが、添加したハロゲン元素がMgO結晶粉体中の酸素と置換され,これが電子トラップとなって,電子放出特性が向上するためであると推測される。
また、表2及び図10から明らかなように、F添加量が24〜440ppmの範囲において、放電遅れの変化が小さいことが分かる。このことは、F元素の添加量が放電遅れの改善効果に与える影響は大きくないことを示しており、添加量が1〜10000ppm程度の範囲であれば、放電遅れの改善効果が長時間持続することを示唆していると考えられる。
(a)〜(c)は、本発明の一実施形態のPDPの構造を示し、(a)は、正面図であり、(b)及び(c)は、それぞれ(a)中のI−I断面図及びII−II断面図である。 本発明の効果実証実験における、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルについての粒度分布図を示す。 (a)〜(c)は、PDPのF添加MgO結晶粉体を散布した面の走査型電子線顕微鏡写真を示す。(a)〜(c)は、それぞれ、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルに対応する。 (a)及び(b)は、PDPのF添加MgO結晶粉体を散布した面の走査型電子顕微鏡写真を示す。(a)及び(b)は、それぞれ、比較例サンプル及び100MPaサンプルに対応する。 本発明の効果実証実験及び参考実験での放電遅れの測定に用いた波形を示す。 本発明の効果実証実験における、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルについての休止期間と放電遅れとの関係を示すグラフである。 本発明の効果実証実験における、比較例サンプル、50MPaサンプル及び100MPaサンプルについての休止期間と1/TLとの関係を示すグラフである。 参考実験において、実施例サンプルB,D,EのF添加量の推定値を求めるためのグラフである。 参考実験にかかる、サンプルCを用いて製造したPDPと、無添加のMgO結晶体を用いて製造したPDPについての、休止期間と放電遅れとの関係を示すグラフである。 参考実験にかかる、F添加量の測定値又は推定値と、放電遅れとの関係を示すグラフである。 従来のPDPの構造を示す斜視図である。
符号の説明
1:前面側基板構体 1a:前面側基板 2:背面側基板構体 2a:背面側基板 3:表示電極 3a:透明電極 3b:金属電極 3X:サステイン電極 3Y:スキャン電極 4:誘電体層 5:保護層 6:アドレス電極 7:隔壁 8:蛍光体層 9:誘電体層 15:P粒子放出層

Claims (9)

  1. 放電空間を介して対向配置される一対の基板と、一方の基板上に複数の表示電極とそれら表示電極を覆う誘電体層と、この誘電体層上の放電空間と接する面にプライミング粒子放出層とを備え、さらに前記表示電極と交差する複数のアドレス電極を備えたプラズマディスプレイパネルであって、
    前記プライミング粒子放出層は、凝集物の最大粒径が20μm以下であるプライミング粒子放出粉体からなることを特徴とするプラズマディスプレイパネル。
  2. 前記プライミング粒子放出粉体は、前記凝集物の最大粒径が10μm以下である請求項1に記載のプラズマディスプレイパネル。
  3. 前記誘電体層上に酸化マグネシウムからなる保護層が設けられ、当該保護層上に前記プライミング粒子放出層を備えてなる請求項1又は2に記載のプラズマディスプレイパネル。
  4. 前記プライミング粒子放出粉体は、酸化マグネシウム結晶粉体からなる請求項1〜3の何れか1つに記載のプラズマディスプレイパネル。
  5. 前記プライミング粒子放出粉体は、ハロゲン元素が1〜10000ppm添加された酸化マグネシウム結晶粉体からなる請求項1〜3の何れか1つに記載のプラズマディスプレイパネル。
  6. 前記ハロゲン元素は、フッ素である請求項5に記載のプラズマディスプレイパネル。
  7. 前記フッ素の添加量は、5〜1000ppmである請求項6に記載のプラズマディスプレイパネル。
  8. 請求項1又は請求項3に記載のプライミング粒子放出層は、前記誘電体層表面又は前記保護層表面にプライミング粒子放出粉体を塗布又は散布することによって形成し、
    前記プライミング粒子放出粉体は、前記プライミング粒子放出粉体の原料粉体中の凝集物に対して解砕処理を行って前記凝集物の最大粒径を20μm以下にすることによって作製されることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの製造方法。
  9. 前記解砕処理は、乱流衝撃方式によって行う請求項8に記載のプラズマディスプレイパネルの製造方法。
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