JP2008291521A - 肛門洗浄装置、及び肛門洗浄装置を具備する便器 - Google Patents

肛門洗浄装置、及び肛門洗浄装置を具備する便器 Download PDF

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Kazuyuki Yamazaki
和幸 山嵜
Kazumi Nakajo
数美 中條
Koji Iwata
耕治 岩田
Masanori Kataoka
正紀 片岡
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Abstract

【課題】肛門の洗浄だけでなく、疾病の治療を効果的に行うことが出来る肛門洗浄装置、及び当該肛門洗浄装置を具備する便器を提供する。
【解決手段】便器1は、便器本体10、ナノバブル発生機20、便器洗浄水貯水槽30を備えて構成されている。ナノバブル発生機20は、気液混合循環ポンプ21、マイクロバブル発生部22、第1気体せん断部24によって、ナノバブルを含む液体を生成する。ナノバブルを含む液体は、便器本体10に形成されたノズル16から噴出される。
【選択図】図1

Description

本発明は、肛門洗浄装置、及び肛門洗浄装置を具備する便器に関し、より詳しくは、優れた洗浄作用、殺菌作用及び、疾病の優れた治療効果を有する肛門洗浄装置及び、その肛門洗浄装置を具備する便器に関する。
従来、炭酸ガスには末梢血管拡張作用があり、血流量を増加させるとの医学的な検知がある。このため上記炭酸ガスを約1000ppm以上含有している温泉(炭酸泉)は、各種医学的治療に活用されている。例えば、糖尿病患者や痔患者への治療に活用することが出来る。日本では糖尿病患者が約800万人存在するとの報告がある。糖尿病が進行すると、血液の流れが悪化し、腎不全等の様々な合併症が生じるので、最悪の場合、腎臓人工透析へ発展することや足の末端付近の血流悪化によって足が壊疽し、切断することになる。又、痔は肛門や直腸の静脈のうつ血により起こる。しかしながら、上記炭酸泉は欧州、特にドイツにおいて存在することが知られているが、日本では、上記炭酸泉があまり見つかっていない。このため、日本では医学的治療を目的として温泉を利用することが困難である。
ここで、MRC・ホームプロダクツ株式会社により、人工的に1000ppm以上の高濃度の炭酸ガスを含む浴槽水(人工炭酸泉)を製造する装置が開発されている。この装置は、水を通さず気体のみを通過させる半透膜及び多層複合中空糸膜を使って炭酸ガスを浴槽水に溶け込ませるという構造機能を備えている。これにより、上記装置では、炭酸ガスを人工的に高濃度にし、血流量を増加させることが出来るので、上記炭酸泉と同等の作用が期待される。しかしながら、炭酸ガス自体は、皮膚や粘膜から取り込みまれ難い為、上記炭酸泉や上記装置では、十分な治療効果を奏することが困難である。
又、炭酸ガスの他に、マイクロナノバブルにも末梢血管拡張作用があり、血流量を増加させるとの報告がある。このため、マイクロナノバブルを発生する浴槽に入浴することにより血流量を増加出来ると考えられる。しかしなら、そのような血流量増加効果を発揮させるためには、非常に多くのマイクロナノバブルを発生させなければならず、多数の旋回流方式のマイクロナノバブル発生機を設置する必要がある。具体的事例としては、血流量増加効果を発揮するためには、旋回流方式のマイクロナノバブル発生機を浴槽に10台設置した実験事例がある。この方式では、マイクロナノバブル発生機を浴槽に10台も設置するので、浴槽スペースの問題に付け加えて、浴槽のコストアップにもつながり、現実的ではないシステムであるといえる。
ここで、上記マイクロナノバブルのような微細バブルに関する様々な知見が報告されている。微細バブルは、その気泡径によってマイクロバブル、マイクロナノバブル、及びナノバブルに分類される。マイクロバブルは、その発生時において、10μm〜1μmの気泡径を有する気泡のことであり、ナノバブルは、その発生時において、1μm以下の直径を有する気泡のことである。また、マイクロナノバブルは、マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混在する気泡であり、その発生時において、10μmから数百nm前後の直径を有する。例えば、マイクロナノバブルは、マイクロバブルの発生後に起こる収縮運動によって、マイクロバブルの一部からナノバブルが発生することによって得ることが出来る(非特許文献1)
例えば、上記ナノバブルの利用方法及びそれの発生装置が開示されている(特許文献1)。上記特許文献1には、ナノバブルが有する浮力の減少、表面積の増加、表面活性の増大、局所高圧場の生成、静電分極の実現による界面活性作用、及び殺菌作用等の特性を活用したナノバブルの利用方法が開示されている。より具体的には、それら特性が相互に関連することによって、ナノバブルは各種物体に対して、汚れ成分の剥離効果、物体表面の高速洗浄効果、及び殺菌効果を奏することが出来る。これにより、各種物体を低環境負荷で非常にきれいに洗浄することができるため、汚濁水の浄化を行うことができることが開示されている。
又、ナノバブルの生成方法が開示されている(特許文献2)。上記特許文献2には、液体中において、(i)該液体の一部を分解ガス化する工程、(ii)該液体中で超音波を印加する工程又は(iii)該液体中で分解ガス化する工程及び該液体中で超音波を印加する工程からなるナノバブルの生成方法が開示されている。
又、オゾンマイクロバブルを利用する廃液の処理装置が開示されている(特許文献3)。上記特許文献3に開示の処理装置では、オゾン発生装置より生成されたオゾンガスと処理槽の下部から抜き出された廃液とが、加圧ポンプを介してマイクロバブル発生装置に供給されている。更に、生成されたオゾンマイクロバブルをガス噴出しパイプの開口部より処理槽内の廃液中に通気している。
又、二酸化炭素によるマイクロバブルの応用に関する技術が開示されている(特許文献4)。上記特許文献4には、マイクロバブル発生装置の吸入空気取り入れ系統に、炭酸ガス容器と減圧弁を配し、ある条件での圧力と流量で供給する事より可能となる。溶解効率は、理論量の100%に近く、使用ガスの量が、従来法に比べて極端に少なくて良く、経済的であり、装置もコンパクトであることが開示されている。
又、マイクロバブルを利用した便器洗浄装置が開示されている(特許文献5)。上記特許文献5に開示の便器洗浄装置では、オゾン発生機及び微細バブル発生器によって発生されたマイクロバブル化したオゾン含有バブルを便器の洗浄水として使用されている。
又、マイクロバブルを活用した経皮吸収促進方法が開示されている(特許文献6)。上記特許文献6に開示の方法では、経皮吸収促進装置としての微細バブル発生装置搭載風呂は、有用物質を含有する液体を収容する容器と浴槽内の液体中に微細バブルを発生させる微細バブル発生装置とが備えられている。
所で、従来から肛門の洗浄を行うことが出来る便器が知られている。具体的には上記腰掛便座では、肛門に向けて放水されることにより肛門の洗浄が行われる。
特開2004−121962(2004年4月22日公開) 特開2003−334548(2003年11月25日公開) 特開2004−321959(2004年11月18日公開) 特開2006−320675(2006年11月30日公開) 特開2006−249661(2006年9月21日公開) 特開2006−305158(2006年11月9日公開) 大成 博文著 「マイクロバブルのすべて」、日本実業出版社 発行 2006年発行
しかしながら、上記従来の便器では、肛門の洗浄を目的としたものであり水を放水していたため、各種疾病(特に痔)の治療という観点からは、不十分であった。
又、マイクロバブルは、皮膚や粘膜から吸収され難いため、毛細血管に取り込まれ難い。更にマイクロバブルを便器に対する洗浄水に利用した技術はあるが、マイクロバブルを肛門に対して放水することについてはまったく開示されていない。
又、各種疾病の治療に用いる薬物を口からの服用した場合には、消化器、肝臓、及び腎臓において、上記薬物の一部が分解されるため、体の目的とする作用部位まで薬物の全量が到達することはなかった。又、従来より肛門や直腸から薬物を吸収させる方法があったが、薬物の吸収量が少ない状況であった。又、人間は、一般的に年齢が増加して、老化が進行すると、人体における血液の流れが悪くなる為、服用した薬物が全身を巡るに時間が相当必要で、薬物の作用が効果的に発揮させることができなかった。
又、上記特許文献1〜6には、微細バブルを用いて、各種痔患者の肛門を洗浄して清潔にすることによって、疾病を短時間に治療できることは開示されていない。又、微細バブルが、肛門の皮膚や更に内部の直腸の粘膜を介して毛細血管に取り込まれること、その結果として血流量とインスリン様成長因子−1が増加することは開示されていない。即ち、微細バブルを用いて疾患を有する患者の治療に活用出来ることは開示されていない。
又、薬物を含有する微細バブルが肛門の皮膚や直腸の粘膜より、容易に吸収されることや、微細バブルの吸収によって血流量とインスリン様成長因子−1が増加し、その結果上記薬物の薬理作用が高まり、疾患を有効に治療出来ることは開示されていない。又、気体と液体とを気液混合循環ポンプを用いて混合し、この混合によって生じる摩擦を利用して、製造された薬物含有ナノバブルは皮膚からの非常に効率よく吸収されることは開示していない。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、肛門の洗浄だけでなく、疾病の治療を効果的に行うことが出来る肛門洗浄装置、及び当該肛門洗浄装置を具備する便器を提供することにある。
本発明の肛門洗浄装置は、上記課題を解決するために、液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生機と、上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を噴出するノズルとを備えていることを特徴としている。ナノバブルは超微細な為、ナノバブルを含む液体を用いて肛門を洗浄した場合、ナノバブルは肛門より進入して直腸の部分まで侵入することが出来る。ここで、ナノバブルは、マイナスに帯電しているので、水中又はナノバブルが接触した面の菌や有機物質に付着する性質がある。即ちナノバブルは、殺菌作用及び洗浄作用を有している。
又、ナノバブルは、水の中に1週間以上も安定して存在するので、上記殺菌作用及び洗浄作用を長時間持続することが出来る。従って、上記肛門洗浄装置を用いることによって肛門や直腸をきれいに洗浄し殺菌することが出来るので、痔等の肛門に発症する疾患を予防することが出来る。
又、ナノバブルは、超微細であるので、皮膚や粘膜から容易に吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これにより、ナノバブルは全身を巡ることになるので、使用者の血流量を増加させることが出来る。また、ナノバブルによって知覚神経が刺激されるので、インスリン様成長因子−1(IGF−1)の血液への放出を促進することが出来る。即ち、ナノバブルを用いて肛門を洗浄することにより、使用者の血流量と、血中のIGF−1量を増加することが出来る。
又、本発明の肛門洗浄装置において、上記ナノバブル発生機は、気体と液体とを混合し、気液二相流体を生成する気液混合循環ポンプと、上記気液混合循環ポンプによって生成された気液二相流体を混合攪拌し、上記気液二相流体中にマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生部と、上記マイクロバブル発生部によって発生させられたマイクロバブルに対してせん断力を生じせしめ、上記マイクロバブルをせん断・破砕することによって上記気液二相流体中にナノバブルを発生させる第1気体せん断部とを備えていることが好ましい。
これによれば、気液混合循環ポンプにより液体と気体とを効果的に自給混合溶解させて気液二相流体を作成しその後、当該気液二相流体を混合攪拌することにより、上記マイクロバブル発生部においてマイクロバブルを発生させることが出来る。
そして、上記第1気体せん断部において上記マイクロバブルを高速流体運動させることにより、流体運動によって生じるせん断力が生じる。このせん断力によりマイクロバブルはせん断及び破砕されるので、ナノバブルを簡便に発生させることが出来る。
又、本発明の肛門洗浄装置は、所望の液体を貯蔵する貯液槽を備えており、上記気液混合循環ポンプに対して、上記貯液槽に貯蔵されている所望の液体を供給可能であることが好ましい。これによれば、上記貯液槽から上記気液混合循環ポンプに所望の液体を供給することが出来るので、ナノバブルの外側の液体部分に所望の液体を含むナノバブルを製造することが出来る。そのため、肛門を洗浄することによって、ナノバブルと共に所望の液体を肛門の皮膚や直腸の粘膜から吸収させることが出来る。これにより、所望の液体を容易に体内に取り込ませることが出来る。
従来、薬物を経口投与した場合や、生薬を皮膚に塗布した場合には、上記薬物または生薬の一部が体内で分解されるため、目的とする作用部位まで薬物または生薬の全量が到達することはなかった。又肛門や直腸からの薬物または生薬の吸収は少なかった。
一方、上記所望の液体として、薬物を含有する水溶液及び/又は生薬を含有する水溶液を用いた場合には、上記肛門洗浄装置を用いることにより、ナノバブルと共に上記薬物及び/又は生薬を肛門の皮膚や直腸の粘膜から吸収させることが出来る。これにより、上記薬物及び/又は生薬は体内の臓器で分解されることなく全身を巡るため、上記薬物及び/又は生薬の薬理作用を格段に高めることが出来る。それ故、上記薬物及び/又は生薬を含有するナノバブルで肛門を洗浄することにより、疾病を有効に治療することが出来る。
又、本発明の肛門洗浄装置は、所望の気体を取り込むための吸い込み管を備えており、上記気液混合循環ポンプに対して、上記吸い込み管から取り込んだ所望の気体を供給可能であることが好ましい。これによれば、上記気液混合循環ポンプに所望の気体を供給することが出来るので、ナノバブルの内側の気体部分に所望の気体を含むナノバブルを製造することが出来る。このため、肛門を洗浄することによって、ナノバブルと共に所望の気体を肛門の皮膚や直腸の粘膜から吸収させることが出来る。これにより、所望の気体を容易に体内に取り込ませることが出来る。
炭酸ガスは、皮膚から吸収される量が極僅かであるため、その血流量増加作用、及び血行促進作用を効果的に発揮できないことが従来の問題であった。一方、上記所望の気体として、炭酸ガスを用いた場合には、上記肛門洗浄装置を用いることにより、ナノバブルと共に炭酸ガスを肛門の皮膚や直腸の粘膜から容易に吸収させることが出来る。これにより、炭酸ガスの血流量増加作用、及び血行促進作用を効果的に発揮することが出来る。
又、本発明の便器は、上記肛門洗浄装置を具備することを特徴としている。これによれば、便器の使用後にナノバブルを用いて肛門を洗浄することや、便器の内側をナノバブルを用いて洗浄することが出来る。上述したように、ナノバブルは優れた洗浄作用及び洗浄作用を有している。それ故、上記便器を用いて、ナノバブルを使用者の肛門に噴出することにより、肛門を非常に清潔にすることが出来る。又、従来の便器の内壁は、長く使用していると汚れが付着してくるが、上記便器では使用する度に内壁を洗浄及び殺菌するので、便器を清潔に保つこと出来ることが出来る。
又、上述したように、肛門の皮膚や直腸の粘膜からナノバブルは吸収されることにより、上記便器の使用者の血流量が増加すると共に、血液中のIGF−1を増加させることが出来る。
又本発明の便器は、便器洗浄水貯水槽を備えており、上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を上記ノズルへ送る第1の配管と、上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を、上記便器洗浄水貯水槽へ送る第2の配管とを備えていることが好ましい。
これによれば、第1の配管を介してナノバブルを含む液体をノズルから噴出して肛門を洗浄することが出来る。又、第2の配管を介してナノバブルを含む液体を便器洗浄水貯水槽へ供給することが出来るので、ナノバブルを含有する便器洗浄水によって便器を洗浄することが出来る。
又、本発明の便器は、上記第2の配管の排出口には、第2気体せん断部が設けられていることが好ましい。これにより、第1気体せん断部においてせん断されずに排出されたマイクロバブルを、第2気体せん断部によってせん断することが出来る。このため、ナノバブル発生機によって発生するナノバブルの粒度密度を高めることが出来る。従って、洗浄作用及び殺菌作用により優れたナノバブルを製造し、第2の配管を介して上記ナノバブルを含有する液体を便器洗浄水貯水槽へ供給することが出来る。
本発明の肛門洗浄装置は、以上のように、液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生機と、上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を噴出するノズルとを備えているものである。ナノバブルは超微細な為、ナノバブルを含む液体を用いて肛門を洗浄した場合、ナノバブルは肛門より進入して直腸の部分まで侵入することが出来る。
ここで、ナノバブルは、マイナスに帯電しているので、水中又はナノバブルが接触した面の菌や有機物質に付着する性質がある。即ちナノバブルは、殺菌作用及び洗浄作用を有している。又、ナノバブルは、水の中に1週間以上も安定して存在するので、上記殺菌作用及び洗浄作用を長時間持続することが出来る。従って、上記肛門洗浄装置を用いることによって肛門や直腸をきれいに洗浄し殺菌することが出来るという効果を奏する。
又、ナノバブルは、超微細であるので、皮膚や粘膜から容易に吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これにより、ナノバブルは全身を巡ることになるので、使用者の血流量を増加させるという効果を奏する。また、ナノバブルによって知覚神経が刺激されるので、インスリン様成長因子−1(IGF−1)の血液への放出を促進することが出来る。即ち、ナノバブルを用いて肛門を洗浄することにより、使用者の血流量と、血中のIGF−1量を増加することが出来るという効果を奏する。
又、本発明の便器は、以上のように、上記肛門洗浄装置を具備することを特徴としている。これによれば、便器の使用後にナノバブルを用いて肛門を洗浄することや、便器の内側をナノバブルを用いて洗浄することが出来る。上述したように、ナノバブルは洗浄作用及び殺菌作用に優れている。それ故、上記便器を用いて、ナノバブルを使用者の肛門に噴出することにより、肛門を非常に清潔にすることが出来るという効果を奏する。又、従来の便器の内壁は、長く使用していると汚れが付着してくるが、上記便器では使用する度に内壁を洗浄及び殺菌するので、便器を清潔に保つこと出来るという効果を奏する。
又、上述したように、肛門の皮膚や直腸の粘膜からナノバブルは吸収されることにより、上記便器の使用者の血流量が増加すると共に、血液中のIGF−1を増加させることが出来る。
〔実施の形態1〕
本発明の一実施形態について図1に基づいて説明すると以下の通りである。図1は、実施の形態1の便器の概略構成を示す概略図である。即ち、本実施の形態では、肛門洗浄装置が一体化されている便器である。図1に示すように、便器1には、便器本体10、液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生機20、便器洗浄水貯水槽30、及び操作スイッチが備えられている。
これらの位置関係は特に限定されず、設置する場所等の条件によって、適宜決定すれば良い。例えば、図1では、便器洗浄水貯水槽30は上記便器本体10の上部に位置し、上記ナノバブル発生機20は上記便器本体10の上部で且つ上記便器洗浄水貯水槽30の隣に位置している。一方、従来の便器には、便器本体、及びその上部に位置する便器洗浄水貯水槽が備えられている。
便器本体10には、洗浄水37を流す前は、トイレ便器水15が貯留されている。上記便器本体10は、特に限定されず、各種市販されている従来公知の便器本体を用いることが出来る。又、上記便器本体10の材質は特に限定されず、例えば、陶器等が挙げられる。
便器本体10は、人が腰掛ける便座11、ナノバブル発生機20によって発生させられたナノバブルを含む液体を噴出するノズル16、シャワー配管12、及び便器本体10の内部を洗浄するための洗浄水37が流れでてくる洗浄口14が具備されている。上記ノズル16はシャワー配管12の先端に設けられている。
上記便器洗浄水貯水槽30には、ボールタップ31、第1配管32、及び第4配管35が備えられている。上記第1配管32を介して、第1気体せん断部24、電動減圧弁44、電動バルブ42、及びシャワー配管12がこの順で配置されている。
また、上記第1配管32は、ナノバブルを含む液体を上記便器洗浄水貯水槽30に供給できるように、上記便器洗浄水貯水槽30内部にある分岐点38で分岐している。本明細書では、この上記便器洗浄水貯水槽30で分岐した配管を第2配管33と記載する。これにより、ナノバブル発生機20によって発生したナノバブルが第2配管33の排出口から便器洗浄水貯水槽30に供給される。又、上記便器では、上記第5配管36を介して洗浄口14と第2電動バルブ46とが配置されている。
又、便器洗浄水貯水槽30の容量は、便器本体11の内部を洗浄するのに必要な洗浄水37よりも大きければ特に限定されない。上記便器洗浄水貯水槽30には、ボールタップ31が設置されており、水位が下がると、図示しない補給配管を通して自動的に水が補給される。
上記洗浄貯槽の材質は特に限定されず、例えば、陶器等が挙げられる。なお、上記便器本体10及び上記便器洗浄水貯水槽30として市販のものを用いる場合、それらは別々製造会社のものであっても良いし、同じ製造会社のセットであっても良い。上記セットであれば、便器本体と便器洗浄水貯水槽とを連結する部材の規格が統一されているので、便器本体と便器洗浄水貯水槽とを連結させて組み立てるのが容易であるという利点がある。
又、便器1では、ナノバブル発生機20、電動減圧弁44、電動バルブ42、及びノズル16がこの順で配置されており、それらは、第1配管32で接続している。これにより、当該第1配管32を介して、ナノバブル発生機において発生したナノバブルが上記ノズル16に供給される。
上記ノズル16としては、特に限定されず、水を噴出するために用いられている従来公知のノズルを用いることが出来る。また、ナノバブル発生機20には、気液混合循環ポンプ21、マイクロバブル発生部22、電動ニードルバルブ23、第1気体せん断部24、吸い込み管26、蓋25、第1配管32、第3配管34、及び第4配管35が備えられている。上記気液混合循環ポンプ21、マイクロバブル発生部22、第1気体せん断部24、及び電動ニードルバルブ23は、特に限定されないが、例えば、株式会社 協和機設の商品(カタログ番号:バビタスHYK−20)を用いることが出来る。
マイクロバブル発生部22の内部には、気液混合循環ポンプ21が設けられている。又、マイクロバブル発生部22と第1気体せん断部24とは、第4配管35で連結されている。第1気体せん断部24と上記ノズル16とが、第1配管32で連結されている。
上記気液混合循環ポンプ21には、吸い込み管26、第3配管34、第4配管35、図示しない攪拌翼(インペラ)及び当該インペラの回転数を制御するための回転数制御器(インバーター)が備えられている。又、上記吸い込み管26には、電動ニードルバルブ23が設けられている。この電動ニードルバルブ23によって、上記吸い込み管26から供給される空気を調節することが出来る。
上記気液混合循環ポンプ21としては、揚程40m以上(即ち、4kg/cm2の高圧)の高揚程のポンプであることが好ましい。又、マイクロバブル発生部22を有する気液混合循環ポンプ21のポールとしては、2ポール又は4ポールのどちらも用いることが出来るが、トルクの安定性の観点から2ポールが好ましい。
上記電動減圧弁44及び第1電動バルブ45は、第2信号線43を介してシーケンサー41と接続している。また、上記シーケンサー41は、第1信号線42を介して操作スイッチ40と接続している。これにより、操作スイッチ40を操作(操作スイッチ40での「おしり」を押す)することによって、その信号を第1信号線42を介して、シーケンサー41に入力される。その後、シーケンサー41から第2信号線43を介して、最初に気液混合循環ポンプ21が運転され、一定時間後、電動減圧弁44、及び電動バルブ45が開となる。
即ち、操作スイッチ40での「おしり」のスイッチを押すと、第1信号線42を経由して、シーケンサー41に信号が伝わり、更にシーケンサー41からの信号が、第2信号線43を経由して気液混合循環ポンプ21に伝送される。これにより電動ニードルバルブ23が開き、気液混合循環ポンプ21が運転し、ナノバブルが製造される。
そして、第2配管33の排出口からナノバブルが便器洗浄水貯水槽30に噴出するので、洗浄水37にナノバブルが含まれることになる。続いて、シーケンサー41の信号により、少し時間をおいて、電動減圧弁44及び第1電動バルブ45が開くので、ノズル16からナノバブルを含む液体13が電動減圧弁44で圧力を調整されて、飛び出してくる。これにより、肛門を洗浄することができる。
肛門の洗浄が終了すると、操作スイッチ40を操作(操作スイッチ40での「止」を押す)することによってナノバブルを含む液体13の噴出を止めることが出来る。
次に、操作スイッチ40の「流す」を押すと、第2電動バルブ46が開となって、便器本体10の上部に配置されている洗浄口14より、ナノバブルを含む洗浄水37が、便器本体10の上部周囲から、便器本体10が全体的に洗浄できる様に流れ出てくる。
ナノバブル発生機20によるナノバブルの製造について説明する。ナノバブルは、第1段階と第2段階とを経て製造される。第1段階では、まず、気液混合循環ポンプ21を駆動して、上記吸い込み管26を通して空気を、上記第3配管34を通して洗浄水をマイクロバブル発生部22に供給する。
次に、上記インペラを回転させることによりマイクロバブル発生部22において洗浄水及び空気を混合攪拌する。上記洗浄水と空気との混合物を攪拌する回転を調節することによって、マイクロバブル発生部22の中心部に高速旋回する気液二相流体が発生するので、マイクロバブル発生部22の中心部に気体の空洞部が形成される。
更に、マイクロバブル発生部22の出口と第4配管35の入口では、上記気液二相流体の旋回速度が異なる。例えば、上記マイクロバブル発生部22の出口における気液二相流体の回転速度が、500回転/秒〜600回転/秒であれば、気液二相流体にマイクロバブル発生部22の中心部へと向かう圧力(マイナス圧(負圧))が生じる。このマイナス圧によって生じる気液二相流体の部分を「負圧形成部分」という。
上記マイナス圧によって上記気液二相流体が圧縮されるので、上記空洞部が竜巻状に細くなると共に、上記気液二相流体に含有される空気が上記空洞部に自動的に供給される。これにより、当該気液二相流体に対してせん断力及び粉砕力が生じ、気液二相流体からマイクロバブルを発生させることが出来る。
以上のように、第1段階では、マイクロバブル発生部22において、洗浄水と空気とを高速流体運動させることにより、流体力学的に圧力を制御し、負圧形成部分から気体を吸入する。これにより負圧部が形成され、マイクロバブルが発生する。より解かりやすく簡単に説明すると、洗浄水と空気とを効果的に自給混合溶解し、圧送することにより、マイクロバブル白濁水が製造される。本明細書において「負圧部」とは、気液二相流体において、周りと比較して圧力が小さな領域のことである。
次に第2段階について説明する。第2段階では、上記第1段階で発生したマイクロバブルを、第4配管35を通じて第1気体せん断部24に圧送する。上記第1気体せん断部24には、気液混合循環ポンプ21と同様に図示しない攪拌翼(インペラ)及び当該インペラの回転数を制御するための回転数制御器(インバーター)が備えられている。このため、上記マイクロバブルを高速流体運動させて、竜巻状に細くすることが出来る。
第2段階では、上記マイクロバブルの高速流体運動の速度は、上記気液二相流体の高速流体運動の速度よりも早く設定する。また、第1気体せん断部24の配管サイズをマイクロバブル発生部22のものより細く設定する。これにより、上記マイクロバブル内に、回転せん断流を発生させることが出来る。この回転せん断流によってせん断力が発生するので、上記マイクロバブルをせん断、及び破砕することができる。このようにして、マイクロバブルからナノバブルを発生することが出来る。
又、上記回転せん断流によってマイクロバブル内に超高温の極限反応場が形成される。これにより、マイクロバブルの局部が高温高圧状態となり、フリーラジカルが生じる。そのため、フリーラジカルは強い酸化作用を有する。これによれば、ナノバブルは、上記フリーラジカルを含んでいるので、上記酸化作用によって細菌やウィルスを殺菌することが出来る。
このように、第2段階では、上記第1段階において発生したマイクロバブルを第3配管34を通じて第1気体せん断部24へ供給する。そして、上記第1気体せん断部を高速流体運動させて、この流体運動によって生じるせん断力によりマイクロバブルをせん断及び破砕する。これにより、ナノバブルを発生させることが出来る。以上が、ナノバブル発生機20のメカニズムである。
なお、上記の説明では、第3配管34を通して洗浄水をマイクロバブル発生部22に供給していたが、これに限定されず、液体としては洗浄水以外の所望の液体も用いることが出来る。
本実施の形態の便器を用いて、肛門を洗浄した場合、ナノバブルを含む液体により肛門を洗浄する。ナノバブルは超微細な為、肛門より進入して、直腸の部分まで侵入することが出来る。ここで、ナノバブルは、マイナスに帯電しているので、水中又はナノバブルが接触した面の細菌、ウィルス、又は有機物質に付着する性質がある。即ちナノバブルは、殺菌作用及び洗浄作用を有している。又、ナノバブルは、水の中に1週間以上も安定して存在するので、上記殺菌作用及び洗浄作用を長時間持続することが出来る。従って、本実施の形態の肛門洗浄装置を用いると、肛門や直腸をきれいに洗浄することが出来るので、痔等の肛門に発症する疾患を予防することが出来る。
又、上述したように、第1配管32からナノバブルが便器洗浄水貯水槽30に噴出するので、洗浄水37はナノバブルを含有している。このため、従来の便器本体の内壁は、長く使用していると汚れが付着してくるという問題があったが、本実施の形態の便器では、使用する度にナノバブルを含有する洗浄水37で便器本体10の内壁を確実に洗浄及び殺菌することが出来るので、便器本体10の内壁を清潔に保つことが出来る。
又、ナノバブルは、超微細であるので、皮膚や粘膜から容易に吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これにより、ナノバブルは全身を巡ることになるので、使用者の血流量を増加させる。また、ナノバブルによって知覚神経が刺激されるので、インスリン様成長因子−1の血液への放出を促進することが出来る。即ち、ナノバブルを用いて肛門を洗浄することにより、使用者の血流量と、血中のIGF−1量を増加することが出来る。
血液中のIGF−1が増加すると、血糖を低下させることが出来るので、糖尿病を改善する事が出来る。更に、IGF−1は、蛋白質分解抑制、血圧低下、心機能の改善(強心効果)、動脈硬化抑制、高脂血症の改善、インスリン抵抗性改善、認知機能上昇、抗うつ作用、アルツハイマー病の予防並びに改善、胃潰瘍抑制、肝機能亢進、美肌効果、生殖機能活性化、筋肉量増加、骨密度上昇、しわ並びにたるみの改善、育毛作用、創傷治癒の促進、赤血球産生促進、抗炎症作用、及びナチュラルキラー細胞の活性化による免疫機能活性化作用等を有する。従って、血液中のIGF−1が増加することにより、使用者の健康を改善することや各種疾病の改善をすることが出来る。故に、上記肛門洗浄装置を疾病の治療に用いることができる。
上記疾病としては、特に限定されず、中枢神経系疾患(例えば、うつ病、認知症、アルツハイマー病等)、心血管系疾患(例えば、狭心症、低血圧症、高血圧症、動脈硬化等)、上記代謝系疾患(例えば、糖尿病、インスリン抵抗性疾患等)、消化器系疾患(例えば、胃潰瘍及び/又は肝硬変等)、血液並びに免疫系疾患(例えば、血栓症、白血病等)、泌尿生殖器系疾患(例えば、生殖機能不全症)、筋骨格系疾患(例えば、ミオパチー、骨粗鬆症等)、皮膚疾患(例えば、痔、皮膚老化)、上記毛髪疾患(例えば、抜け毛等)等が挙げられる。上記疾患は、1種のみであっても良いし2種以上であっても良い。
上記便器1を使用する場合、例えば、10分〜20分程度、肛門を洗浄すればよい。これにより、肛門の洗浄と殺菌とを行うことが出来るので、痔等の肛門に発症する疾患を予防することが出来る。又、肛門の皮膚又は粘膜からナノバブルが吸収されるので、使用者の血流量を増加することや、血中のIGF−1量を増加することが出来る。これによれば、IGF−1は上述した生理作用を有するので、使用者の健康を改善することや各種疾病の改善をすることが出来る。ゆえに、上記便器1を疾病の治療に用いることができる。なお、肛門の洗浄時間は、上記数値に限定されず、便器の使用者が適宜、所望の数値を決定することが出来る。
又、上記便器1を用いて肛門を洗浄する場合に、使用者は薬物を服用することが好ましい。これによれば、使用者の体内に薬物が存在する間にナノバブルを含む液体13を用いて肛門を洗浄することが出来る。上述したようにナノバブルを含む液体13を用いて肛門を洗浄することにより、使用者の血流量と、血中のIGF−1量を増加することが出来る。血流量が増加することによって体内に取り込まれた薬物の循環を促進することが出来る。又、IGF−1には、薬物の薬理作用を増加させる効果がある。従って、服用した薬物の薬理作用を増強することが出来る。そのため、服用する薬物の量を低減することが出来る。
薬物を服用する時期としては、肛門の洗浄前でも良いし、肛門の洗浄中でも良い。また、肛門を洗浄する時期としては、服用した薬物が使用者の体内に存在していれば特に限定されないが、服用した薬物の血中濃度が最も高くなる時期であることが特に好ましい。これにより、肛門の洗浄によって引き起こされる薬物の薬理作用増強効果の影響を受ける薬物量が最大であるので、服用した薬物の薬理作用を最も増強することが出来る。
ナノバブルとは、その発生時において、1μm以下、好ましくは100nm〜200nmの直径を有し、水の中に長時間、好ましくは1週間以上、存在することが可能な気泡のことである。
ナノバブルの直径が上記範囲であれば、単位面積あたりのナノバブルの表面積を増加させることが出来るので、ナノバブルと菌、有機物質、皮膚、又は粘膜との接触を良好に行うことが出来る。そのため、上述したナノバブルの殺菌作用、洗浄作用、血流量増加作用、及び血中のIGF−1量を増加作用をより優れたものにすることが出来る。
なお、本明細書において、バブル(気泡)は水の中を上昇して、水面ではじけて消滅する気泡ことである。また、マイクロバブルは、その直径が1μmより大きく50μm以下の微細気泡で、水中で縮小していき、ついには消滅(完全溶解)してしまう気泡のことである。また、マイクロナノバブルとは、マイクロバブルとナノバブルとが混在する気泡である。
本実施の形態は便器であるが、内容的には、血流量とインスリン様成長因子を増加させる血流量とインスリン様成長因子増加装置でもある。長時間、本実施の形態の便器を使用していると、血流量とインスリン様成長因子の増加により、免疫機能の回復等生体の機能が回復すると同時に、薬物を服用した場合は、薬物の作用を高める効果もあるので、少ない薬物量で、同じ効果を期待できる。
又、従来、バブルはその直径が大きいため皮膚表面から少量しか吸収されなかった。しかしナノバブルは非常に微細であるので、皮膚や粘膜から容易に吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これによりナノバブルは血液と共に全身を巡るので、結果的には、血流量及び血中のインスリン様成長因子−1量を増加させることが出来る。又、2次的であるが、血流量が増加するので、疾病に有効な治療効果を奏する。
〔実施の形態2〕
本発明の他の実施の形態について図2に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態2において説明すること以外の構成は、前記実施の形態1と同じである。又、説明の便宜上、前記の実施の形態1の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図2は、本実施の形態の別の便器の概略構成を示す概略図である。本実施の形態の便器は、所望の液体を貯蔵する貯液槽50を備えており、上記気液混合循環ポンプ21に対して、上記貯液槽50に貯蔵されている所望の液体を供給可能である点が、前記実施の形態1と異なっている。図2に示すように、上記貯液槽50には、貯槽ポンプ51、上部蓋52、薬物配管53、水中攪拌機54、及びポンプ台56が備えられている。
上記貯液槽50には、薬物が投入され、貯液槽50内に設置されている水中攪拌機54により、撹拌溶解されて薬液55が生じている。尚、上記貯液槽50の配置は特に限定されず、設置する場所の条件によって決定すれば良い。例えば、便座11と同じ高さにして配置しても良い。薬液55とは、薬物を含有する液体のことである。上記液体としては、特に限定されず、例えば、水、リン酸緩衝溶液等が挙げられる。
薬液55は、ポンプ台56の上に設置されている貯槽ポンプ51によって、薬物配管53を介して便器洗浄水貯水槽30に添加される。これにより便器洗浄水貯水槽30に貯留されている洗浄水は、薬物を含有することになる。具体的には、操作スイッチ40での「おしり」を押すことにより、上記貯槽ポンプ51が運転される。
ここで、シーケンサー41により設定した時間のみ貯槽ポンプ51が運転されるようになっていることが好ましい。これによれば、貯槽ポンプ51が運転される時間帯は短く、かつ操作スイッチ40での「おしり」を押した時点から貯槽ポンプ51が同時運転される。そして、操作スイッチ40での「流す」を押す時点では、薬物は洗浄水に殆ど含まれない状況となる様、シーケンサー41を調整することが出来る。これにより、上記薬物を含んだ洗浄水が便器本体10の内部に流されることを防ぐことが出来るので、薬物が無駄になることを防ぐことが出来る。
又、上記薬物配管53は、便器洗浄水貯水槽30に備えられている第2配管33の近くに、設置されていることが好ましい。これによれば、薬物が洗浄水に拡散する前に気液混合循環ポンプ21に供給することが出来るので、薬物のほとんど全てをナノバブルの製造に有効利用することが出来る。
このように、薬物配管53から上記薬物を含有する洗浄水が気液混合循環ポンプ21に供給されるので、薬物を含有するナノバブル(以下、「薬物ナノバブル」と記載する。)を含む液体を製造することが出来る。即ち、上記薬物ナノバブルを含む液体では、薬物がナノバブルの外側の液体部分に存在している。ここで、ナノバブルの中心部は気体であり、外側は液体である。すなわち、外側の液体部分とは、ナノバブルを構成する外側の液体のことである。より具体的には、上記薬物ナノバブルを含む液体では、薬物が、ナノバブルの液体部分と気体部分の界面に存在している。
よって、ノズル16からは、薬物ナノバブルを含む液体13が噴出される。このため、薬物ナノバブルを含む液体13によって上記肛門を洗浄すると、上記薬物はナノバブルと供に肛門の皮膚や直腸の粘膜から吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これにより、上記薬物は体内の臓器で分解されることなく全身を巡るため、上記薬物の薬理作用を効果的に発揮することが出来る。それ故、上記薬物ナノバブルを含む液体13で肛門を洗浄することにより、疾病を有効に治療することが出来る。
上記薬物としては、特に限定されないが、例えば、シコンエキス、アミノ安息香酸エチル、塩酸ジブカイン、ヒドロコルチゾン、硫酸フラジオマイシン等の痔の治療用に用いられる薬物が挙げられる。これらの薬物は1種類が用いられても良いし、2種類以上が用いられても良い。
例えば、上記疾病が痔の場合は、上述した痔の治療用に用いられる薬物を含有するナノバブルを含む液体13により10分〜20分程度肛門を洗浄すれば、肛門の皮膚又は直腸の粘膜からナノバブルと共に痔の医薬品が十分吸収されるので、効果的な痔の治療を行うことが出来る。この場合、操作スイッチ40を操作(操作スイッチ40での「止」を押す)することによって肛門の洗浄が終了すると、痔の治療も終了する。尚、本実施の形態の便器では、痔以外の疾病の治療にも用いることが出来る。
又、上記便器1を用いて肛門を洗浄する際に、使用者が薬物を服用する場合、薬物ナノバブルに含まれる薬物と服用される薬物とは、同一か、又は異なる2種類以上の薬物であることが好ましい。前記ナノバブルを含む液体13に含まれる薬物および服用される薬物それぞれにおいて、同一の薬物が用いられる場合には、少ない量で目的とする作用を期待できる薬理効果が生じる。
又、前記薬物ナノバブルに含まれる薬物及び服用される薬物において、異なる2種類以上の薬物が用いられる場合には、多種の薬物を体内に取り込むことが出来るので、薬物の薬理作用を有効に発揮することが出来る。それ故、疾病の治療を効果的に行うことが出来る。又、臓器で分解され難い薬物を服用し、臓器で分解され易い薬物を肛門の皮膚及び直腸の粘膜から体内に取り込むことが出来る。これにより、体内での分解性の観点から薬物を処方することが出来る。
なお、上述した説明では、上記貯液槽50に薬物を投入したが、便器本体10の内部の洗浄を目的として洗剤を投入してもよい。これによれば、洗浄水に洗剤が含有されることになるので、便器本体10の内部を非常にきれいに洗浄することが出来る。
上記の説明では、貯液槽50に薬物を投入したが、薬物の代わりに生薬を投入してもよい。これにより、上記薬物ナノバブルと同様に、生薬を含有するナノバブル(以下、「生薬ナノバブル」)を製造することが出来る。即ち、上記生薬ナノバブルを含む液体では、生薬がナノバブルの外側の液体部分に存在している。ここで、ナノバブルの中心部は気体であり、外側は液体である。すなわち、外側の液体部分とは、ナノバブルを構成する外側の液体のことである。より具体的には、上記生薬ナノバブルを含む液体では、生薬が、ナノバブルの液体部分と気体部分の界面に存在している。
このため、生薬ナノバブルを含む液体13によって上記肛門を洗浄すると、上記生薬はナノバブルと供に肛門の皮膚や直腸の粘膜から吸収されて、毛細血管に取り込まれる。これにより、上記生薬は体内の臓器で分解されることなく全身を巡るため、上記生薬の薬理作用を効果的に発揮することが出来る。それ故、上記生薬ナノバブルを含む液体で肛門を洗浄することにより、各種疾病を有効に治療することが出来る。
上記生薬とは、植物・動物・鉱物などを、そのままで、あるいは性質を変えない程度に切断・破砕・乾燥するなどの簡単な加工・調製をして、薬用に供するものの総称である。例えば、キハダ、ニワトコ、ジオウ、ヨモギ、ユキノシタ、ショウブの葉、ユズ、トウキ、カミツレ、センキュウ、チンピ、及び人参が挙げられるが、これらに限定されない。また、これらの生薬は1種類が用いられても良いし、2種類以上が用いられても良い。
また、薬物及び生薬の両方を貯液槽50に投入しても良い。これにより、薬物の薬理作用と生薬の薬理作用とが上記便器の使用者に対して協調的に作用するので、疾病を非常に有効に治療することが出来る。
また、本実施の形態では、薬液55を洗浄水37に添加し、第2配管33を介して薬液55を含有する洗浄液を気液混合循環ポンプ21に供給しているが、これに限定されない。例えば、薬物配管53と第2配管33及び/又は吸い込み配管26とが直接連結されていても良い。これによれば、薬液が洗浄水に拡散することなく気液混合循環ポンプ21に供給することが出来るので、薬物の全てをナノバブルの製造に有効利用することが出来る。
〔実施の形態3〕
本発明の他の実施の形態について図3に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態3において説明すること以外の構成は、前記実施の形態2と同じである。又、説明の便宜上、前記の実施の形態2の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図3は、本実施の形態の便器の概略構成を示す概略図である。本実施の形態の便器は、上記第2配管33の排出口には、第2気体せん断部29が設けられている点が、前記実施の形態2と異なっている。上記第2気体せん断部29は、特に限定されないが、例えば、株式会社 協和機設の商品(バビタスHYK−20)を用いることが出来る。
当該第2気体せん断部29は上記第1気体せん断部24と同じものであっても別々のものであっても良い。又、当該第2気体せん断部29は上記第1気体せん断部24と同じ条件で使用されても良いし、違う条件で使用されても良い。
ここで、当該第2気体せん断部29と上記第1気体せん断部24とが同じもので且つ同じ条件で使用されれば、第2気体せん断部29で発生するナノバブルを第1気体せん断部24で発生するナノバブルと同じものにすることが出来る。これにより、ナノバブルの粒度分布を均一にすることが出来るので、ナノバブル密度を増加させることが出来る。それ故、ナノバブルと菌、有機物質、皮膚、又は粘膜との接触を良好に行うことが出来る。従って、上述したナノバブルの殺菌作用、洗浄作用、血流量増加作用、及び血中のIGF−1量を増加作用をより優れたものにすることが出来る。
即ち、本実施の形態では、上記第2気体せん断部29は、第1気体せん断部24と電動減圧弁44との間に配置され第1配管32で連結されている。これにより上述した第2段階において、第1気体せん断部24によってせん断及び破砕しきれなかったマイクロバブルを、上記第1気体せん断部24と同様の原理によってせん断及び破砕することができる。このようにして、マイクロバブルからナノバブルを発生することが出来る。又、回転せん断流によってマイクロバブル内に超高温の極限反応場が形成される。
これにより、マイクロバブルの局部が高温高圧状態となり、フリーラジカルが生じる。そのため、フリーラジカルは強い酸化作用を有する。これによれば、ナノバブルは、上記フリーラジカルを含んでいるので、上記酸化作用によって細菌やウィルスを殺菌することが出来る。
このように、第2気体せん断部29を設けることにより、ナノバブル発生機20によって発生するナノバブルの粒度密度を高めることが出来る。従って、上述したナノバブルの洗浄作用、殺菌作用、及び使用者の血行を促進する効果を更に向上することが出来る。
次に、本実施の形態における肛門洗浄装置1の運転状況について、説明する。操作スイッチ40での「おしり」のスイッチを押すと、第1信号線42を経由して、シーケンサー41に信号が伝わり、更にシーケンサー41からの信号が、第2信号線43を経由して、気液混合循環ポンプ21に伝送される。これにより電動ニードルバルブ23が開き、気液混合循環ポンプ21が始動して、ナノバブルが製造される。
そして、第2気体せん断部29によって粒度密度のさらに高いナノバブル(以下、「高密度ナノバブル」と記載する。)が便器洗浄水貯水槽30に噴出する。これにより、洗浄水に高密度ナノバブルが含有される。操作スイッチ40の「流す」を押すと、第2電動バルブ46が開となって、便器本体10の上部に配置されている洗浄口14より、高密度ナノバブルを含有する洗浄水37が、便器本体10の上部周囲から、便器本体10が全体的に洗浄できる様に流れ出てくる。
また、本実施の形態では、第2気体せん断部29は第2配管33の排出口に設けられているが、これに限定されず、所望の第1配管32の所望の箇所に設けることが出来る。例えば、第2気体せん断部29は、第1気体せん断部24と分岐点38との間に設けても良い。これによれば、第2気体せん断部29によって発生した高密度ナノバブルを含有する液体を便器洗浄水貯水槽30に噴出すること、及びノズル16から噴出することが出来る。
また、第2気体せん断部29は、電動減圧弁44と分岐点38との間に設けても良い。これによれば、第2気体せん断部29によって発生した高密度ナノバブルを含有する液体をノズル16から噴出することが出来る。
〔実施の形態4〕
本発明の更に他の実施の形態について図4に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態4において説明すること以外の構成は、前記実施の形態3と同じである。又、説明の便宜上、前記の実施の形態3の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図4は、本実施の形態の便器の概略構成を示す概略図である。本実施の形態の便器は、所望の気体を取り込むための吸い込み管26を備えており、上記気液混合循環ポンプ21に対して、上記吸い込み管26から取り込んだ所望の気体を供給可能である点が前記実施の形態3と異なっている。即ち、本実施の形態では、気液混合循環ポンプ21は、吸い込み管26を介して液化炭酸ガスボンベ60と連結している。
具体的には、液化炭酸ガスボンベ60からの炭酸ガスを減圧弁61で減圧し、炭酸ガス量を第1バルブ62で調整している。そして、電動ニードルバルブ23によって気液混合循環ポンプ21に供給される炭酸ガス量を0.7L/分に調節している。これによって、炭酸ガスを気液混合循環ポンプ21に供給することが出来る。なお、気液混合循環ポンプ21に供給される炭酸ガス量は、上記数値に限定されず、当業者が適宜、所望の値に変更することが出来る。
従って、本実施の形態では、炭酸ガスを含有するナノバブル(以下、「炭酸ガスナノバブル」と記載する。)を製造することが出来る。上記炭酸ガスナノバブルでは、炭酸ガスがナノバブル内側の気体部分に存在している。
これによれば、皮膚や粘膜から吸収され易いナノバブルに炭酸ガスが含有されているので、上記炭酸ガスナノバブルを肛門に噴射することにより、炭酸ガスを皮膚や粘膜から容易に吸収させることが出来る。これにより、炭酸ガスの血流量増加作用、及び血行促進作用を効果的に発揮することが出来る。
なお本実施の形態では、吸い込み管26から吸い込んだ気体は炭酸ガスであったが、本発明はこれに限定されず、所望の気体を吸い込むことが出来る。
〔実施の形態5〕
本発明の更に他の実施の形態について図5に基づいて説明すれば、以下の通りである。なお、実施の形態5において説明すること以外の構成は、前記実施の形態4と同じである。又、説明の便宜上、前記の実施の形態4の図面に示した部材と同一の機能を有する部材については、同一の符号を付し、その説明を省略する。
図5は、本実施の形態の便器の概略構成を示す概略図である。本実施の形態は、吸い込み管26から薬物を含有する液体を更に吸い込む点が前記実施の形態3と異なっている。即ち、本実施の形態では、気液混合循環ポンプ21は、吸い込み管26を介して薬効成分槽70と更に連結している。上記薬効成分槽70には薬物75を含有する液体が貯蔵されている。上記薬物とは、疾病の治療や予防に用いられる物質の総称である。上記液体としては、特に限定されず、例えば、水、リン酸緩衝溶液等が挙げられる。
本実施の形態では、薬効成分槽ポンプ71によって、吸い込み管26を通して薬効成分槽70にある上記液体が、気液混合循環ポンプ21に供給されている。具体的には、第2バルブ72により供給される上記液体の量を調整しているそして、電動ニードルバルブ23によって気液混合循環ポンプ21に供給される上記液体量を0.7L/分に調節している。なお、気液混合循環ポンプ21に供給される液体量は、上記数値に限定されず、当業者が適宜、所望の値に変更することが出来る。
従って、本実施の形態では、薬物ナノバブルを製造することが出来る。薬物ナノバブルを含む液体では、薬物がナノバブルの外側の液体部分に存在している。
これによれば、皮膚や粘膜から吸収され易いナノバブルに薬物75が含有されているので、上記薬物ナノバブルを肛門に噴射することにより、薬物75を皮膚や粘膜から容易に吸収させることが出来る。これにより、薬物75は毛細血管に直接入るので、臓器で分解されることなく、目的とする作用部位に到達させることが出来る。それ故、薬物75の薬理効果を格段に高めることが出来る。
添加される薬物75としては特に限定されず、例えば、シコンエキス、アミノ安息香酸エチル、塩酸ジブカイン、ヒドロコルチゾン、硫酸フラジオマイシン等の痔の治療用に用いられる薬物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの薬物は1種類が用いられても良いし、2種類以上が用いられても良い。
また、本実施の形態では、炭酸ガスと薬物を含有する液体とを1つの吸い込み管26を解して気液混合循環ポンプ21に供給していたが、これに限定されず、別々の吸い込み管を介して気液混合循環ポンプ21に供給しても良い。
また、本実施の形態では、吸い込み管26から薬物を含有する液体が吸い込まれていたが、これに限定されず、所望の液体が吸い込まれても良い。例えば、生薬を含有する液体が吸い込まれても良い。即ち、図6に示すように、気液混合循環ポンプ21は、吸い込み管26を介して生薬成分槽80と連結していても良い。上記生薬成分槽80に生薬85が充填されて、薬効成分が抽出されている。即ち、生薬成分槽80には生薬85を含有する液体が貯蔵されている。上記液体としては、特に限定されず、例えば、水、リン酸緩衝溶液等が挙げられる。
この場合は、生薬成分槽ポンプ81によって吸い込み管26を通して上記液体が気液混合循環ポンプ21に供給されている。具体的には、第3バルブ82により上記液体の量を調整している。そして、電動ニードルバルブ23によって気液混合循環ポンプ21に供給される上記液体の量を0.7L/分に調節している。なお、気液混合循環ポンプ21に供給される上記液体の量は、上記数値に限定されず、当業者が適宜、所望の値に変更することが出来る。
従って、この場合は、生薬ナノバブルを製造することが出来る。上記生薬ナノバブルでは、生薬がナノバブルの外側の液体部分に存在している。これによれば、皮膚や粘膜から吸収され易いナノバブルに生薬85が含有されており、上記生薬ナノバブルを肛門に噴射するので、生薬85を皮膚や粘膜から容易に吸収させることが出来る。これにより、生薬85は毛細血管に直接入るので、臓器で分解されることなく、目的とする作用部位に到達させることが出来る。それ故、生薬85の薬理効果を格段に高めることが出来る。
また、吸い込み管26から直接気液混合循環ポンプ21に生薬85が供給されるので、供給された生薬85の全量を用いて生薬ナノバブルを製造することが出来る。これによれば、生薬85を無駄にすることはないので、コストを低く抑えることが出来る
添加される生薬85としては特に限定されず、例えば、キハダ、ニワトコ、ジオウ、ヨモギ、ユキノシタ、ショウブの葉、ユズ、トウキ、カミツレ、センキュウ、チンピ、及び人参が挙げられる。これらの生薬は1種類が用いられても良いし、2種類以上が用いられても良い。
また、本実施の形態では、生薬を含有する液体と薬物を含有する液体とを同時に気液混合循環ポンプ21に供給してもよい。この場合、生薬を含有する液体と薬物を含有する液体を同じ吸い込み管26を介して気液混合循環ポンプ21に供給しても良いし、別々の吸い込み管を介して気液混合循環ポンプ21に供給しても良い。
なお、これまでは、肛門洗浄装置が便器に一体型で具備されている構成の本発明について説明したが、これに限定されず、便器と一体型でない肛門洗浄装置も本発明に含まれる。そのような肛門洗浄装置としては、例えば、上記ナノバブル発生機20と、上記ナノバブル発生機20によって発生させられたナノバブルを含む液体を噴出するノズル16とを備えていればよい。これによれば、上記ノズル16からは、上記ナノバブル20によって発生したナノバブルを含む液体が噴出するので、肛門を洗浄することが出来る。また、上記肛門洗浄装置も、本発明の便器と同様に実施の形態2、4及び5で説明したような構成を有していても良い。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
〔実施例1〕
便器洗浄水貯水槽(TOTO社製、カタログ番号:SS型防露式密閉式ロータンクの変形型、容量:50リットル)、貯槽(TOTO社製、カタログ番号:SS型防露式密閉式ロータンクの変形型、容量:15リットル)、気液混合循環ポンプ(株式会社協和機設製、カタログ番号:バビダスHYK−20の一部の電動機:1.5kwであるが、株式会社協和機設は、ポンプメーカーに特注品として製作を依頼した。)、マイクロバブル発生部(株式会社協和機設製、カタログ番号:バビダスHYK−20の一部であるが、株式会社協和機設は、ポンプメーカーに特注品として製作を依頼した。)、電動ニードルバルブ(株式会社協和機設製、カタログ番号:バビダスHYK−20の一部であるが、株式会社協和機設は、メーカーに変更依頼し特注品として製作を依頼した。)、第1気体せん断部(株式会社協和機設製、カタログ番号:バビダスHYK−20の一部であるが、株式会社協和機設は、メーカーに変更依頼し特注品として製作を依頼した。)、第2気体せん断部(株式会社協和機設製、カタログ番号:バビダスHYK−20の一部であるが、株式会社協和機設は、メーカーに変更依頼し特注品として製作を依頼した。)を市販の便器(TOTO社製、カタログ番号:CS型防露便器の変形型)に備えて本実施例1で用いる便器を製作した。
そして、痔を10年以上患っており、かつ薬物療法をきっちり実施しているA患者に、下記の条件で便器を使用した。即ち、便器の使用条件のうち、洗浄時間は約10分で、使用した薬物はアミノ安息香酸エチルである。
その後、上記便器を使用する前と使用した後の、痔の状態を比較した。その結果、使用前は、肛門部分の毛細血管からの出血が、平均3回/月の割合で存在していたが、使用後は、肛門部分の毛細血管からの出血が皆無となった。
〔実施例2〕
上記実施例1で用いたものと同様の便器を用いた。そして、痔を5年以上患っており、かつ薬物療法をきっちり実施しているB患者に、上記実施例1と同様の条件で便器を使用した。その後、上記便器を使用する前と使用した後の、痔の状態を、比較した。その結果、使用前は、肛門部分の毛細血管からの出血が、平均4回/月の割合で存在していたが、使用後は、肛門部分の毛細血管からの出血が皆無となった。
〔実施例3〕
上記実施例1で用いたものと同様の便器を用いた。そして、痔を2年以上患っており、かつ薬物療法を実施していないC患者に、上記実施例1と同様の条件で便器を使用した。その後、上記便器を使用する前と使用した後の、痔の状態を、比較した。その結果、使用前は、肛門部分の毛細血管からの出血が、平均2回/月の割合で存在していたが、使用後は、肛門部分の毛細血管からの出血が皆無となった。
本発明の便器によれば、ナノバブルを肛門に向けて噴出するので、肛門を洗浄及び殺菌するだけでなく、疾病の治療を行うことも出来る。それ故、本発明の便器を医療機器や健康管理等の様々な産業に利用することが出来る。
本発明の便器の実施の一形態を模式的に示す概略図である。 貯槽が備えられた上記便器の実施の一形態を模式的に示す概略図である。 本発明の便器のその他の実施の一形態を模式的に示す概略図である。 本発明の便器の更にその他の実施の一形態を模式的に示す図である。 本発明の便器の更にその他の実施の一形態を模式的に示す図である。 本発明の便器の更にその他の実施の一形態を模式的に示す図である。
符号の説明
1 便器
10 便座
12 シャワー配管
13 ナノバブルを含む液体
14 洗浄口
15 トイレ便器水
16 ノズル
20 ナノバブル発生機
21 気液混合循環ポンプ
22 マイクロバブル発生部
23 電動ニードルバルブ
24 第1気体せん断部
25 蓋
26 吸い込み管
29 第2気体せん断部
30 便器洗浄水貯水槽
31 ボールタップ
32 第1配管
33 第2配管
34 第3配管
35 第4配管
36 第5配管
37 洗浄水
40 操作スイッチ
41 シーケンサー
42 第1信号線
43 第2信号線
44 電動減圧弁
45 第1電動バルブ
46 第2電動バルブ
50 貯液槽
51 貯槽ポンプ
52 上部蓋
53 薬物配管
54 水中攪拌機
60 液化炭酸ガスボンベ
61 減圧弁
62 第1バルブ
70 薬効成分槽
71 薬効成分槽ポンプ
72 第2バルブ
75 薬物
80 生薬成分槽
81 生薬成分槽ポンプ
83 第3バルブ
85 生薬

Claims (7)

  1. 液体中にナノバブルを発生させるナノバブル発生機と、
    上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を噴出するノズルとを備えていることを特徴とする肛門洗浄装置。
  2. 上記ナノバブル発生機は、
    気体と液体とを混合し、気液二相流体を生成する気液混合循環ポンプと、
    上記気液混合循環ポンプによって生成された気液二相流体を混合攪拌し、上記気液二相流体中にマイクロバブルを発生させるマイクロバブル発生部と、
    上記マイクロバブル発生部によって発生させられたマイクロバブルに対してせん断力を生じせしめ、上記マイクロバブルをせん断・破砕することによって上記気液二相流体中にナノバブルを発生させる第1気体せん断部とを備えていることを特徴とする請求項1に記載の肛門洗浄装置。
  3. 所望の液体を貯蔵する貯液槽を備えており、
    上記気液混合循環ポンプに対して、上記貯液槽に貯蔵されている所望の液体を供給可能であることを特徴とする請求項2に記載の肛門洗浄装置。
  4. 所望の気体を取り込むための吸い込み管を備えており、
    上記気液混合循環ポンプに対して、上記吸い込み管から取り込んだ所望の気体を供給可能であることを特徴とする請求項2に記載の肛門洗浄装置。
  5. 請求項1〜4の何れか1項に記載の肛門洗浄装置を具備することを特徴とする便器。
  6. 便器洗浄水貯水槽を備えており、
    上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を上記ノズルへ送る第1の配管と、
    上記ナノバブル発生機によって発生させられたナノバブルを含む液体を、上記便器洗浄水貯水槽へ送る第2の配管とを備えていることを特徴とする請求項5に記載の便器。
  7. 上記第2の配管の排出口には、第2気体せん断部が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の便器。
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