JP2008284202A - ヘアードライヤー - Google Patents

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Abstract

【課題】イオン発生装置で生成したイオンを強制的に低温化して、その熱運動エネルギーを低い状態に維持してイオンの消散を抑止し、髪に到達できるイオン量を向上する。
【解決手段】送風ファン15やヒーターユニット17が配置される通風路18とは別に副通風路19を設け、その内部に放熱体56を配置する。イオン発生装置の放電部33と、冷却装置を構成する熱電変換部51の吸熱部分51Aを通風路18に臨んで配置する。副通風路19には、送風ファン15で送給され、ヒーターユニット17で加熱される前の乾燥風を導入する。放電部33は吸熱部分51Aより上流側に配置し、放電部33で生成されたマイナスイオンを吸熱部分51Aで強制的に冷却する。
【選択図】図1

Description

本発明は、イオン発生装置と、イオンの熱運動エネルギーを低下させる冷却装置を備えているヘアードライヤーに関する。
本発明に関して、イオン発生装置を備えているヘアードライヤーは、例えば特許文献1に公知である。そこでは吹出グリルの中央部分に設けた漏斗状の導風筒に電極ホルダーを固定し、電極ホルダーに固定した誘電筒の内外に中央電極と周囲電極とを配置し、両電極の間にコロナ放電を生じさせ、空気中に放出された電子が酸素分子や水分子と結合することでマイナスイオンを生成し、生成されたマイナスイオンを乾燥風とともに髪に吹き付けるようにしている。
本発明のヘアードライヤーに関して、特許文献2では、ヒーターで加熱される温風通路とは別に冷風通路を設け、この冷風通路内にイオン発生器を配置して、イオン化された水分子の温度を低温に保ち、髪に吹き付けられるマイナスイオンの消滅を防いでいる。また、空気中に含まれる水分をペルチェ素子の冷却作用で結露させ、この結露水をペルチェ素子で加熱蒸発させながら、コロナ放電を行ってマイナスイオンを生成し、人体へ向かって送給できるようにしたマイナスイオン発生装置が提案されている(特許文献3参照)。
特許第35917234号公報(段落番号0031、図4) 特開2004−208935号公報(段落番号0019〜0022、図1) 特開2003−338355号公報(段落番号0009、図1)
特許文献2のヘアードライヤーによれば、イオン化された水分子の温度を低温に保ち、髪に吹き付けられたマイナスイオンの消滅をある程度は防止できる。しかし、周囲温度が高い状況ではイオン化された水分子の温度を低温に保つことが難しく、周囲温度とは無関係にマイナスイオンの消滅防止効果を発揮できない点に問題がある。また、特許文献3のマイナスイオン発生装置では、ペルチェ素子の冷却作用による結露と、ペルチェ素子の加熱作用による蒸発とを交互に行うので、マイナスイオンを連続して供給できる訳ではなく、必要時にマイナスイオンを送給できない。
本発明の目的は、イオン発生装置で生成したイオンを強制的に低温化して、その熱運動エネルギーを低い状態に維持でき、これによりイオンの消散を抑止して、髪に到達できるイオン量を向上し、毛髪を潤いのある状態に維持できるヘアードライヤーを提供することにある。併せて、周囲の温度状況とは無関係に連続してイオンを低温化できるヘアードライヤーを提供することを目的とする。
本発明のヘアードライヤーは、本体ケース1の内部に送風ファン15およびヒーターユニット17を配置し、本体ケース1の任意箇所にイオン発生装置を設ける。さらに、イオン発生装置で生成したイオンを冷却する冷却装置を設ける。
送風ファン15およびヒーターユニット17は、本体ケース1に設けた通風路18の内部に配置する。冷却装置の熱電変換部51の吸熱部分51Aは通風路18に臨ませ、熱電変換部51の上流側と下流側とのいずれかにイオン発生装置の放電部33を配置する。この実施態様例を図9(a)、図9(b)、図9(c)、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図12に示している。
放電部33を熱電変換部51の吸熱部分51Aの上流側に配置し、放電部33で生成されたイオンを含む乾燥風を熱電変換部51で冷却できるようにする。この実施態様例を図9(a)、図10(a)、図10(c)、図10(d)、図11(a)、図11(b)、図11(c)、図12に示している。
通風路18におけるヒーター巻装中心Qを、通風路18の通路中心Pから位置ずれした状態で偏寄配置する。ヒーター巻装中心Qから最も離れた通風路18の内部に、放電部33と熱電変換部51とを配置する。
ヒーターユニット17は、ヒーター基板26と、ヒーター基板26に巻装されるヒーター線27とで構成する。放電部33および熱電変換部51と対向するヒーター線27の一側半部の発生熱量が、ヒーター線27の他側半部の発生熱量より小さくなるようにヒーターユニット17を構成する。
送風ファン15およびヒーターユニット17が配置される通風路18とは別に区画される副通風路19を備えている。熱電変換部51を構成する放熱体56を副通風路19に臨ませる。この実施態様例を図11(a)、図11(b)、図11(c)に示している。
通風路18に送風ファン15から送給される加熱前の乾燥風の一部を副通風路19へ導入する通口23を開口し、熱電変換部51の放熱体56より下流側の副通風路19に排風口24を開口する。
副通風路19は、通口23の近傍から放熱体56の近傍にわたって通路断面積が漸減するように構成する。
送風ファン15およびヒーターユニット17が配置される通風路18とは別に区画される副通風路19を備えている。副通風路19に放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aとを配置し、通風路18に熱電変換部51の放熱体56を配置する。この実施態様例を図10(a)、図10(b)、図10(c)、図10(d)に示している。
通風路18の内部に第3通風路85を区画し、第3通風路85に、放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aを配置し、熱電変換部51の放熱体56を副通風路19に臨ませる。この実施態様例を図11(c)に示している。
通風路18の内部に第3通風路85を区画し、副通風路19に、放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aとを配置し、第3通風路85に熱電変換部51の放熱体56を配置する。この実施態様例を図10(d)に示している。
熱電変換部51は、本体ケース1に固定されるホルダー57と、ホルダー57に組み付けられる熱電変換素子55およびヒートシンク56を含んで構成し、ホルダー57が、通風路18と副通風路19を区画する区分壁の一部を兼ねるようにする。
ホルダー57に、熱電変換素子55およびヒートシンク56と、イオン発生装置の放電部33とを組み付ける。
ホルダー57の風上側の端部に、遮風カバー39を配置する。
ホルダー57に凹み形成した遮風カバー39に放電部33を組み付け、放電部33の風下側に熱電変換素子55の冷熱を伝導する伝熱板64を配置する。
本発明のヘアードライヤーでは、本体ケース1の内部に送風ファン15およびヒーターユニット17を配置し、本体ケース1の任意箇所にイオン発生装置を設け、イオン発生装置で生成したイオンを冷却装置で強制的に冷却できるようにした。
冷却装置の冷熱によって強制的に冷却することにより、イオンは熱運動エネルギーが低い状態に維持される。そのため、イオンが髪に到達する過程で、イオンを構成する水分子が離散するのを防止して髪に到達する水分量を向上し、毛髪を潤いのある状態に維持でき、従来のヘアードライヤーに比べて整髪効果を高めることができる。また、冷却装置は、イオンあるいはイオン化される前の水分子を強制的に冷却するので、例えば周囲温度が高い状況であっても、確実にイオンの熱運動エネルギー状態を低準位に維持できるので、必要時に必要なだけ連続して冷却作用を発揮でき、結露と、結露水の加熱蒸発を交互に行う従来装置において避けられない制約を解消できる。
送風ファン15およびヒーターユニット17が配置される通風路18の内部に冷却装置の熱電変換部51を配置し、熱電変換部51の吸熱部分51Aの上流側と下流側とのいずれかにイオン発生装置の放電部33を配置すると、イオンを通風路18を流れる乾燥風の流動作用によって確実に送出して、髪まで確実に到達させることができる。通風路18を流れる乾燥風とともにイオンを送給するので、乾燥風が頭部に吹き付けられていることを知覚するだけでイオンを同時に髪に吹き付けることができ、例えば、イオンを乾燥風とは別に送給するような場合に比べて、イオンの送給位置を意識することもなく髪処理を行える点で有利である。
放電部33を熱電変換部51の吸熱部分51Aの上流側に配置し、放電部33で生成されたイオンを含む乾燥風を熱電変換部51で冷却するヘアードライヤーによれば、放電部33で生成されたイオンの殆どを熱電変換部51の吸熱部分51Aで冷却できるので、放電部33と熱電変換部51とが逆に配置してある場合に比べて、イオンに含まれる水分子の離散を抑止して、髪に到達する水分量を増加できる。また、熱電変換部51で冷却された後の乾燥風は、冷却前の状態に比べて相対湿度が高くなるが、放電部33を熱電変換部51より上流側に配置しておくことにより、冷却前の相対湿度が低い雰囲気でコロナ放電を行って、効果的にイオンを生成できる利点もある。
通風路18におけるヒーター巻装中心Qを、通風路18の通路中心Pから偏寄配置し、ヒーター巻装中心Qから最も離れた通風路18の内部に、放電部33と熱電変換部51とを配置したヘアードライヤーによれば、乾燥風をヒーターユニット17で加熱しながら送給する際に、放電部33および熱電変換部51の周辺を流れる乾燥風がヒーターユニット17で加熱されるのを極力避けて、他の部位に沿って流れる乾燥風の温度に比べて低温に維持できる。換言すると、温風によって髪乾燥などを行う場合でも、放電部33および熱電変換部51の周辺により低温の乾燥風を送給して、熱電変換部51による冷却効果を向上し、髪に到達し浸透する水分量を増加できる。また、ヒーター巻装中心Qを通路中心Pから偏寄配置する分だけ、放電部33および熱電変換部51をヒーターユニット17から遠ざけることができるので、放電部33や熱電変換部51がヒーターユニット17の輻射熱を受けて過熱し、あるいは故障するのをよく防止できる。
ヒーター基板26とヒーター基板26に巻装されるヒーター線27とでヒーターユニット17を構成し、放電部33および熱電変換部51と対向するヒーター線27の一側半部の発生熱量が、ヒーター線27の他側半部の発生熱量より小さくなるようにヒーターユニット17を構成すると、ヒーター線27の発生熱量を小さくできる分だけ、放電部33および熱電変換部51の周辺を流れる乾燥風の温度を低下でき、温風によって髪乾燥などを行う場合であっても、熱電変換部51の周辺空気に含まれる水分子をさらに効果的に冷却できる。なお、一側半部の発生熱量を他側半部の発生熱量より小さくするには、例えば一側半部と他側半部におけるヒーター線27の巻装数を異ならせることで実現でき、あるいは、ヒーター線27の巻装形状を一側半部と他側半部とで異ならせて、各半部におけるヒーター線27の総露出長さを大小に異ならせることなどで実現できる。
送風ファン15およびヒーターユニット17を配置するための通風路18とは別に副通風路19を設け、この副通風路19に熱電変換部51の放熱体56を臨ませるようにすると、副通風路19内の常温空気と放熱体56との間で熱交換を行って放熱体56を効果的に冷却でき、その分だけ冷却装置を構成する熱電変換素子55の冷却効率を向上できる。
通風路18に通口23を開口し、熱電変換部51の放熱体56より下流側の副通風路19に排風口24を開口して、送風ファン15から送給される加熱前の乾燥風の一部を先の通口23を介して副通風路19へ導入できるようにすると、副通風路19に加熱前の乾燥風を連続して強制的に送給して放熱体56による放熱作用をさらに促進でき、冷却装置を構成する熱電変換素子55の冷却効率をさらに向上できる。
通口23の近傍から放熱体56の近傍にわたって、副通風路19の通路断面積を漸減すると、通口23から導入された乾燥風の流速を放熱体56に近づくに従って増加できるので、放熱体56と乾燥風との接触機会を増加し、放熱体56から放出される熱を速やかに除去でき、放熱体56の放熱作用を促進し、冷却装置を構成する熱電変換素子55の冷却効率をさらに向上できる。
通風路18とは別に副通風路19を設け、この副通風路19に放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aとを配置し、通風路18に熱電変換部51の放熱体56を配置するヘアードライヤーによれば、副通風路19内の常温空気中で放電部33によってイオンを生成し、さらに生成されたイオンを熱電変換部51の吸熱部分51Aで冷却できるので、温風によって髪乾燥などを行う場合でも、放電部33および熱電変換部51の周辺に常温の乾燥風を送給して、イオンを含む乾燥風をより効果的に冷却でき、その分だけイオンに含まれる水分子の離散を抑止し、髪に到達する水分量を増加できる。通風路18に比べて流速が小さな副通風路19に、放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aとを配置するので、これらの部材33・51によって風切音が生じるのを抑止でき、その分ヘアードライヤーを静音化できる。なお、通風路18に配置される放熱体56は、その機能が放熱作用に特化されるので、通風路18内を流れる乾燥風の流れを阻害しない形状に形成しておけばよく、ヘアードライヤーの静音化を実現するうえで問題はない。
通風路18の内部に第3通風路85を区画し、第3通風路85に放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aを配置し、熱電変換部51の放熱体56を副通風路19に臨ませるヘアードライヤーによれば、放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aおよび放熱体56のそれぞれに、送風ファン15から送給される加熱前の乾燥風を第3通風路85および副通風路19を介して送給できるので、放電部33によるイオンの生成と、熱電変換部51の熱電変換素子55による冷却作用と、放熱体56による放熱作用をさらに効果的に行うことができる。
通風路18の内部に第3通風路85を区画し、副通風路19に放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aとを配置し、第3通風路85に熱電変換部51の放熱体56を配置すると、放電部33と熱電変換部51および放熱体56のそれぞれに、送風ファン15から送給される加熱前の乾燥風を副通風路19および第3通風路85を介して送給できるので、放電部33によるイオンの生成と、熱電変換部51の熱電変換素子55による冷却作用と、放熱体56による放熱作用を効果的に行うことができる。放電部33および熱電変換部51による風切音の発生も防止できる。
本体ケース1に固定されるホルダー57と、ホルダー57に組み付けられる熱電変換素子55およびヒートシンク56などで熱電変換部51を構成し、通風路18と副通風路19を区画する区分壁の一部をホルダー57が兼ねるようにすると、本体ケース1の側に設けるべき区分構造を省略して、その分だけ本体ケース1の構造を簡素化できる。ホルダー57自体が区分壁を兼ねるので、熱電変換部51とその周辺構造をコンパクト化できる。本体ケース1の組み付けの手間も軽減できる。
熱電変換素子55およびヒートシンク56と、イオン発生装置の放電部33とをホルダー57に組み付けると、主な機能部品である熱電変換素子55およびヒートシンク56と、放電部33とを予めホルダー57に組んでユニット化できるので、例えば本体ケース1に先の各部品を個別に組む場合に比べて、組立作業を簡便にしかも正確に行える。必要があれば、各部品をホルダー57に組み込んだ状態で動作確認テストを行って、熱電変換素子55や放電部33の動作不良を早期に発見し、不良発生時の以後の対応を簡素化できる。
ホルダー57の風上側の端部に遮風カバー39を配置すると、放電部33の周辺を流れる空気の流れを遮風カバー39で遮ってせき止めることができるので、ホルダー57の周辺に沿って流動する空気は、遮風カバー39を迂回して流れる以外になく、したがって遮風カバー39より風下に位置する放電部33で生成したイオンが、流動空気によって吹き飛ばされて四散するのを防止でき、さらに熱電変換部51の熱電変換素子55でイオンを的確に冷却することができる。
ホルダー57に凹み形成した遮風カバー39に放電部33を組み付け、放電部33の風下側に熱電変換素子55の冷熱を伝導する伝熱板64を配置すると、遮風カバー39で遮られた風下側の領域でイオンを発生させ、さらに伝熱板64で確実に冷却できるので、髪に向かって送給されるイオンの消散を減少して髪に到達するイオン量を増加できる。
(実施例) 図1ないし図5は本発明に係るヘアードライヤーの実施例を示す。図1において、ヘアードライヤーは、左右に長い中空筒状の本体ケース1と、本体ケース1の下面後側に設けたグリップ2とを有し、本体ケース1の後端の吸込口1aに吸込グリル3を設け、本体ケース1の前端の吹出口1bに吹出グリル4を設けてなる。グリップ2の前後面には、送風ファン15およびヒーターユニット17の運転状態を切り換える第1・第2のスイッチノブ5・6が配置してある。第1スイッチノブ5は下端のオフ位置から、冷風、弱温風、強温風の順に上方へ三段階にスライド切り換でき、第2スイッチノブ6は、下方のオフ位置と上方のターボ位置とに切り換えることができる。
図2に示すように、本体ケース1は、左右に二分割される分割ケース8a・8bで構成される主ケース8と、主ケース8の接合部上面を覆う上カバー9と、主ケース8の前端に組み込まれるスペーサー10および前ケース11と、主ケース8の後端に組み込まれる後ケース12などで構成する。図1に示すように、本体ケース1の内部には通風路18が設けられ、その内部に軸流型の送風ファン15、送風ファン15用のモーター16、ヒーターユニット17が収容してある。さらに、通風路18の上部に副通風路19を設け、その内部にイオン発生装置と冷却装置を収容している。
通風路18は、後端の吸込グリル3に臨んで配置されるファンケース22と、ファンケース22に連続するヒーター筒28とで構成してある。先の送風ファン15とモーター16とはファンケース22に組み付けてある。送風ファン15から送出される乾燥風の一部を副通風路19内に導入するために、ヒーター筒28の後部寄り上面に通口23を開口し、さらに前ケース11の上部に排風口24を開口している。副通風路19は、左右の分割ケース8a・8bの上部内面に対向突設される区分壁20と、上カバー9との間に区画されており、その後半側一部は、ファンケース22およびヒーター筒28などで区画してある。
ヒーターユニット17は、十文字状に組まれた絶縁板製のヒーター基板26と、ヒーター基板26に螺旋状に巻装されるニクロム線からなるヒーター線27と、ヒーター基板26およびヒーター線27の周囲を覆うヒーター筒28と、ヒーター基板26の板面に装着される制御抵抗などで構成してある。ヒーター筒28は、内面の絶縁筒と、絶縁筒の外面を覆う薄鋼板製の補強筒とで前すぼまりテーパー筒状に構成され、その上面前部に後述するイオン発生装置の放電部33と冷却装置の熱電変換部51を組み付けるための開口29が切り欠き形成され、上面の後部に先の通口23が開口してある。
イオン発生装置で生成されたマイナスイオン(イオン)が、ヒーターユニット17の熱で加熱されるのを極力避けるために、ヒーター巻装中心Qを、通風路18の通路中心Pよりも下方へ位置ずれするように偏寄配置している。また、ヒーター基板26の上半部におけるヒーター線27の巻回数を、ヒーター基板26の下半部におけるヒーター線27の巻回数より少なくしている。さらに、イオン発生装置および熱電変換部51とヒーターユニット17との間に熱遮断板90を配置して、ヒーター線27から放射される輻射熱を熱遮断板90で遮断できるようにしている。
図3に示すように、この実施例ではヒーター線27が嵌め込まれる保持溝31の溝深さを、垂直のヒーター基板26の上半部側で深く、下半部側で浅く形成して、ヒーター巻装中心Qが通風路18の通路中心Pよりも下方へずれるようにし、上半部側に露出するヒーター線27の全長が、下半部側に露出するヒーター線27の全長より短くなるようにした。また、垂直のヒーター基板26の上半部側のヒーター線27の巻回数を6とするとき、下半部側のヒーター線27の巻回数を7とした。つまり、ヒーターユニット17の上半部側のヒーター線27の巻回数を、下半部側ヒーター線27の巻回数より小さくして、ヒーターユニット17の上半部の発生熱量および輻射熱量を、下半部の発生熱量および輻射熱量に比べて抑止できるようにした。熱遮断板90はマイカ板で形成してあり、図3に示すように垂直のヒーター基板26と直交する状態でヒーター線27の螺旋外郭線に沿って配置され、その前後端がL字状の固定金具91を介して前記ヒーター基板26に固定してある。熱遮断板90の左右幅寸法は、ホルダー57の左右幅とほぼ同じで、ヒーター線27の螺旋直径より小さく設定してある。このように、熱遮断板90は通風路18の空間の一部を上下に仕切っているにすぎず、通路を隔離区分する区分壁の機能は備えていない。
上記のヒーター構造を採ることにより、ヒーターユニット17から最も離れた通風路18の内部に、イオン発生装置の放電部33と冷却装置の熱電変換部51とを位置させて、放電部33および熱電変換部51に沿って流れる乾燥風の温度を、他の部位に沿って流れる乾燥風の温度に比べて低温に維持することができる。
図5および図6においてイオン発生装置は、放電部33と、放電部33に高圧のパルスを供給する高電圧発生部34とで構成する。放電部33は、絶縁性プラスチック材で形成される電極ホルダー35と、電極ホルダー35に設けた左右一対の筒壁36の筒中心部に組み付けられる放電電極37と、各筒壁36の基端周囲に組み付けられる筒状の対向電極38とで構成する。放電電極37は、先端が針状に尖らせてある金属線材からなり、対向電極38は筒壁前縁に沿って一群の先鋭突起40が形成してある、銅板または鋼板を素材とするプレス成形品からなる。電極ホルダー35の風上側、すなわち後面側には乾燥風の流れを遮る遮風カバー39が配置してある(図3参照)。このように遮風カバー39を設けることにより、放電部33で生成したマイナスイオンが乾燥風で吹き飛ばされるのを防いで、マイナスイオンを含む乾燥風を冷却装置で確実に冷却できる。
高電圧発生部34は、商用交流電流(100V)を半波整流する整流回路43と、整流後の電流をパルス電流に変換するパルス発生回路44と、パルス電流を高電圧のパルスとするトランス45と、トランス45と放電部33との間に設けられるダイオード46などで構成する。整流回路43、パルス発生回路44、トランス45、およびダイオード46は、樹脂モールド47内に埋設されて1個のユニットとしてまとめてある。図1に示すように、樹脂モールド47は、副通風路19の後端に配置されて上カバー9と、後ケース12と、ファンケース22の三者で挟持固定してある。
図5において冷却装置は、副通風路19の開口29に組み付けられる熱電変換部51と、グリップ2の内部、および副通風路19の後部に配置される第1・第2の駆動回路52・53とで構成する。図7に示すように熱電変換部51は、ペルチェ素子(熱電変換素子)55と、ヒートシンク(放熱体)56と、主ケース8に締結固定されるホルダー57、および伝熱板64などを主な構成部材にして構成してある。ホルダー57は、ペルチェ素子55およびヒートシンク56が装着される前装着部57aと、先の放電部33が装着される後装着部57bとを一体に備えたプラスチック成形品からなり、後装着部57bの下面側に、先に説明した遮風カバー39が一体に凹み形成してある。つまり、遮風カバー39で囲まれる凹部は、放電部33を組み付けるための装着凹部を兼ねている。ヒートシンク56は、上面に6個の放熱フィン56aを備えたアルミニウム条材からなり、その下面側は平坦に形成してある。
ペルチェ素子55は市販品からなり、その上面側が放熱面となり、下面側が吸熱面となる状態で四角枠状の素子ホルダー60に組み付けたのち、放熱面と吸熱面のそれぞれに伝熱シート61が貼り付けられる。伝熱シート61は、アルミニウムシートの表裏のそれぞれにシリコンをコーティングして形成してあり、熱伝導性と電気的な絶縁性とを兼ね備えている。ホルダー57の前装着部57aに設けた装着凹部62に、四角枠状のシールゴム63と、アルミニウム板材製の冷熱用の伝熱板64と、伝熱シート61を含む素子ホルダー60を装填し、さらにヒートシンク56を装着凹部62に嵌め込んでビス65で締結することにより、各構成部品がホルダー57と一体化される。このように、シールゴム63を介在させて各部材をビス65で締結すると、シールゴム63が弾性変形することで、各部材の寸法誤差や、ビス65による締結力の誤差を吸収して、各伝熱部材間の密着度を向上できる。伝熱シート61および伝熱板64は、冷却面積を拡大するために設けるが、その必要がない場合には伝熱シート61および伝熱板64を省略して、ペルチェ素子55の吸熱面を吸熱部分51とすることができる。
さらに図4に示すようにホルダー57を開口29に嵌め込んで、その左右2箇所をビス66で主ケース8に締結することにより、伝熱板64の下面側、すなわち熱電変換部51の吸熱部分51Aが通風路18に露出され、上面のヒートシンク56が副通風路19に露出される。ホルダー57の下部をヒーター筒28の開口29に嵌め込むので、落下衝撃を受けるような場合に、ヒーター筒28が周方向へ回転変位し、あるいは前後に位置ずれするのをよく防止できる。なお、イオン発生装置の放電部33は、ホルダー57の後装着部57bに対して上記機器の組み付けに先行して組み付けられて、ヒートシンク56で抑え保持される。この組み付け状態において、ホルダー57は、通風路18と副通風路19を区画する区分壁の一部を兼ねている。図8に示すように、副通風路19は、通口23の近傍から放熱体56の近傍にわたって通路断面積が漸減するように形成してある。通口23から導入された乾燥風の流速を増加して、放熱体56における放熱作用を促進するためである。
図5において、グリップ2の内部に配置される第1駆動回路52は、商用交流電流を全波整流する整流回路70と、整流電流を平滑化する平滑回路71となどで構成してある。また、副通風路19の後部に配置される第2駆動回路53は、平滑化された直流電流(100V)を3V(1A)の直流電流に調整するDC−DCコンバータ回路72などで構成してある。第2駆動回路53の構成部品が実装された回路基板75は、図1に示すようにファンケース22の上面上方に位置する状態で主ケース8に締結固定されていて、常時冷風が流れるファンケース22によって冷却される。必要があれば、上カバー9の後部上面に流出口を開口しておき、通口23から副通風路19へ導入される乾燥風の流入作用を利用して、回路基板75に実装された電気部品、および樹脂モールド47を積極的に冷却することができる。
上記のように、放電部33および熱電変換部51が組まれたホルダー57を主ケース8に締結した状態においては、図3に示すように放電部33および熱電変換部51の吸熱部分51Aが通風路18内の吹出口1bの近傍付近に露出する。このように偏寄した位置に設けた放電部33で生成されるマイナスイオンを、ヒーターユニット17で加熱された乾燥風の主流から隔離した状態で送給するために、吹出グリル4の上部に内凹み状の切欠部4aを形成し、スペーサー10の上部に切欠部4aに連続する凹部10aを形成し、さらに前ケース11の上部に凹部10aに連続する短通路11aを設けて、放電部33より風下側にイオン通路78を形成している。短通路11aと凹部10aとの間には、人の指がイオン通路78に差し込まれて放電部33と接触するのを防ぐためのプラスチック製の防護グリル79が配置してある。符号78aはイオン通路78の吹出口であり、先の防護グリル79は、吹出口78aの開口面より内奥に配置してある。上記のように熱電変換部51の吸熱部分51Aを通風路18内の吹出口1bの近傍付近に露出させると、マイナスイオンを含む乾燥風を効果的に冷却した後、直ちに吹出口1bから外部空間に送出できるので、低いエネルギー状態のイオンが、通風路18から送出される乾燥風と混じり合う機会を減少でき、その分だけ髪へ到達できるイオン量、すなわち水分量を向上できる。
使用時には、第1スイッチノブ5を冷風、弱温風、強温風のいずれかにスライド操作して、モーター16を起動し送風ファン15を回転駆動する。弱温風、および強温風モードでは、ヒーター線27に通電して送風ファン15から送給される乾燥風を加熱する。同時にイオン発生装置および冷却装置が起動されて、マイナスイオンを生成しペルチェ素子55によって冷熱が放出される。実際には、周辺部分の空気の熱をペルチェ素子55で吸熱する。
通風路18内を流れる乾燥風の主流は、ヒーター線27で加熱されて吹出口1bから吹き出されるが、乾燥風の一部は通口23から副通風路19内へ入り込み、ヒートシンク56の放熱フィン56aと接触して、ヒートシンク56を冷却する。乾燥風の一部は、放電部33で生成されたマイナスイオンとともにイオン通路78を介して吹き出される。このとき、放電部33の風上側を遮風カバー39で覆っているので、乾燥風は遮風カバー39および放電部33を回り込みながらイオン通路78へ流入する以外になく、したがって、遮風カバー39より下流側に淀んで滞留する空気を伝熱板64で効果的に冷却して、伝熱板64の周辺空気に大きな塊の水分子(ビッグクラスター)を生成できる。詳しくは、ペルチェ素子55の冷熱によって周辺空気の飽和水蒸気量を小さくし、同時に熱運動エネルギーを低い状態に維持して、水分子を大きな塊とすることができ、この塊状態の水分子は、放電部33で生成された自由電子と結合した酸素分子などのイオン種と結合してマイナスイオン(イオン)となる。生成されたマイナスイオンは、通常のマイナスイオンに比べて寿命が長く空気中で消散され難い。このマイナスイオンが髪に到達すればその塊状態の水分子によって効率よく毛髪に水分を供給できる。また、生成されたマイナスイオンは、イオン通路78を介して送出されるので、金属製の吹出グリル4を経由して送給される場合に比べて、マイナスイオンが吸着されて消滅するのを抑止でき、より多くのマイナスイオンを吹出口1bから送給できる。なお、スペーサー10、前ケース11、および防護グリル79などはプラスチック成形品であるので、吹出グリル4とは異なり、これらの部材にマイナスイオンが吸着されて消滅することはない。なお、大きな塊の水分子は気体であって、ミスト状の液滴とは異なる。
上記のように、ヒーターユニット17で加熱される乾燥風の主流から隔離した状態で、強制的に冷却されたマイナスイオンをイオン通路78から吹き出し供給すると、乾燥風と共にマイナスイオンを送給しながら、乾燥風の主流にマイナスイオンが拡散するのを防止できる。また、放電部33で生成されたマイナスイオンは、熱電変換部51の吸熱部分51Aの給熱作用で強制的に低温化されて、低い熱運動エネルギー状態に維持される。放電部33を熱電変換部51の吸熱部分51Aの風上側の接近した位置に配置し、熱電変換部51で冷却されて大きな塊になった水分子を、放電部33で生成した自由電子と結合した酸素分子などのイオン種でイオン化するヘアードライヤーによれば、放電部33と熱電変換部51とが逆に配置してある場合に比べて、イオン種と水分子との接触機会が増えるので、生成できるイオン量を増加できる。また、熱電変換部51で冷却された後の乾燥風は、冷却前の状態に比べて相対湿度が高くなるが、放電部33を熱電変換部51より風上側に配置しておくことにより、冷却前の相対湿度が低い雰囲気でコロナ放電を行って、効果的にイオンを生成できる利点もある。しかも、イオンを構成する水分子が大きな塊になっているので、マイナスイオンが髪に到達する過程で消散するのを抑止して、髪に到達できるイオン量を向上し、毛髪を潤いのある状態に維持できることとなる。伝熱板64の吸熱作用でマイナスイオンを強制的に冷却するので、周囲の温度状況とは無関係に、しかも連続してマイナスイオンを低温化できる。
上記の実施例においては、通風路18に放電部33と熱電変換部51の伝熱板64とを臨ませ、ヒートシンク56を副通風路19に臨ませるようにしたがその必要はなく、図9〜図12に示す形態で実施することができる。なお、以下の実施例においては、先の実施例と同じ部材には同じ符号を付してその説明を省略し、先の実施例との違いを主に説明する。
図9(a)では、放電部33と熱電変換部51の吸熱部分51Aを通風路18内に配置し、熱電変換部51より風上側に放電部33を配置した。
図9(b)では、熱電変換部51のみを通風路18内に配置し、通風路18の外に設けた副通風路19内に放電部33を配置した。この場合の副通風路19の入口81は大気開放されており、出口82は熱電変換部51の吸熱面側の風上に位置する状態で通風路18内に臨ませてある。副通風路19で生成されたマイナスイオンは、通風路18を流れる乾燥風の誘引作用によって生起される、副通風路19内の緩やかな空気の流れによって出口82から放出される。
図9(c)では、副通風路19を通風路18内に配置するが、その入口81をモーター16の風下側中央部分に対向させて、モーター16を回り込んだ加熱前の乾燥風の一部を副通風路19内に導入して、副通風路19内の放電部33で生成したマイナスイオンを、先の導入乾燥風とともに送給できるようにした。副通風路19の出口82は、熱電変換部51の吸熱部分51Aの風上に位置させている。図9(a)〜(c)におけるヒーター線27の巻装中心Qは、通風路18の通路中心Pより下方に偏寄させてある。以下に説明する図10(a)〜(d)、および図11(a)〜(c)においても、同様にヒーター線27の巻装中心Qが通風路18の通路中心Pより下方に偏寄させてある。
図10(a)では、通風路18の外に入口81、および出口82が大気開放された副通風路19を設け、その内部に専用の送風ファン83と、放電部33と、熱電変換部51の吸熱面側とを、入口81から出口82へ向かって記載順に配置した。ヒートシンク56は通風路18内に露出させて、乾燥風によって冷却することとした。
図10(b)では、通風路18の外に入口81、および出口82が大気開放された副通風路19を設け、その内部に熱電変換部51の吸熱面側を配置し、ヒートシンク56を通風路18内に露出させた。また、通風路18の内部に第3通風路85を設け、その内部に放電部33を配置した。第3通風路85の入口86は、ヒーター線27より風上側の通風路18に配置され、出口87を熱電変換部51の吸熱面側に臨ませてある。したがって、加熱前の乾燥風の一部を第3通風路85に導入して、マイナスイオンとともに吸熱面側へ送給できる。
図10(c)では、副通風路19の内部に、放電部33と熱電変換部51の吸熱面側を配置し、ヒートシンク56を通風路18内に露出させた。この実施例では、送風ファン15から送給された加熱前の乾燥風の一部を通口23から導入して、放電部33で生成したマイナスイオンとともに熱電変換部51の吸熱面へと送給することができる。
図10(d)では、通風路18の内部に第3通風路85を設け、その入口86をヒーター線27より風上側の通風路18に開口した。副通風路19には放電部33と熱電変換部51の吸熱面側を配置し、ヒートシンク56は第3通風路85内に露出させた。その場合には、加熱前の乾燥風を副通風路19と第3通風路85にそれぞれ導入できる。
図10(a)〜(d)のように、副通風路19に放電部33や吸熱部分51Aを配置し、通風路18に放熱体56を配置すると、副通風路19を流動する常温空気中で放電部33によってマイナスイオンを生成し、さらに生成されたマイナスイオンを吸熱部分51Aで冷却できるので、温風によって髪乾燥などを行う場合でも、放電部33および吸熱部分51Aの周辺に常温の乾燥風を送給して、マイナスイオンを含む乾燥風をより効果的に冷却でき、その分だけイオンを構成する水分子の消散を効果的に減少できる。
図11(a)では、通風路18の外に入口81、および出口82が大気開放された副通風路19を設け、その内部に専用の送風ファン83とヒートシンク56を配置した。熱電変換部51の吸熱面側は通風路18に臨ませてあり、その風上側に放電部33を配置した。
図11(b)では、通風路18の上部外面に副通風路19を設け、その内部にヒートシンク56を配置した。熱電変換部51の吸熱面側は通風路18に臨ませてあり、その風上側に放電部33を配置した。副通風路19へは、送風ファン15から送給される加熱前の乾燥風の一部を通口23から導入し、熱交換後の風を排風口24から放出できる。
図11(c)では、通風路18の内部に第3通風路85を設け、その入口86をヒーター線27より風上側の通風路18に開口した。第3通風路85の内部には、放電部33と熱電変換部51の吸熱面側を配置し、ヒートシンク56は副通風路19内に露出させた。
図12においては、ヒーターユニット17の中央部分にガイド筒90で区分された副通風路19を形成し、その入口81をヒーター線27より風上側の通風路18に開口した。副通風路19の内部には、放電部33と熱電変換部51とを隣接配置し、放電部33で生成したマイナスイオンを熱電変換部51の吸熱面で冷却できるようにした。
上記の実施例以外に、送風ファン15は軸流ファンである必要はなく、遠心ファンを適用することができる。放熱体56は、実施例で説明したアルミニウム条材で形成する必要はなく、銅製の条材で構成することができる。また、熱交換部はフィン構造とする必要はなく、とくに、冷却専用の送風ファン83を併用して強制的に放熱を行う場合には、さらに単純な凹凸体で熱交換部を構成することができる。熱交換部はフィン構造に変えて、蜂の巣構造状に構成することができる。熱電変換素子55の代表例としてペルチェ素子があるが、ペルチェ素子に換えて「希土類充填スクッテルダイト」を適用することができる。希土類充填スクッテルダイトは、12個のアンチモン原子で構成されるカゴの中に、1個のサマリウム原子が閉じ込められた構造の人工化合物からなる。
ヒーター基板26は、2枚の基板を十文字状に組んで構成する必要はなく、3枚の基板を米字状に組んで構成することができる。上記の実施例では、ヒーター線27がヒーター巻線中心Qの回りに真円を描くように配置したが、その必要はない。例えば、ヒーター線27の上半部の湾曲半径を、下半部湾曲半径より小さくして、ヒーターユニット17で加熱される乾燥風の領域を通風路18の下半側に集約して、熱電変換素子55による冷却効果を向上することができる。楕円長軸が左右に延びる状態で楕円を描くようにヒーター線27を配置し、そのヒーター巻線中心Qを通風路18の通路中心Pより下方に位置させることができる。
本発明は、グリップを兼ねる本体ケースの吹出口にヘアーブラシが装着してあるヘアーブロッサーや、ペット用ドライヤーにも適用することができる。上記の実施例では、マイナスイオンを乾燥風とともに送給する場合について説明したが、その必要はなく、プラスイオンを送給し、あるいはプラスイオンとマイナスイオンを同時に、あるいは交互に送給する場合にも適用できる。また、放電部33の構造は実施例で説明した構造である必要はなく、一対の針状電極を対向配置するなど、必要に応じて種々に変更できる。
ヘアードライヤーの縦断側面図である。 本体部分の分解斜視図である。 冷却装置および放電部を示す縦断側面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 イオン発生装置および冷却装置の概略を示すブロック図である。 放電部の分解斜視図である。 熱電変換部の分解斜視図である。 副通風路の内部構造を示す横断平面図である。 ヘアードライヤーの別の実施例を示す配置説明図である。 ヘアードライヤーのさらに別の実施例を示す配置説明図である。 ヘアードライヤーのさらに別の実施例を示す配置説明図である。 ヘアードライヤーのさらに別の実施例を示す配置説明図である。
符号の説明
1 本体ケース
15 送風ファン
17 ヒーターユニット
18 通風路
19 副通風路
33 放電部
51 熱電変換部
55 ペルチェ素子(熱電変換素子)
56 ヒートシンク

Claims (15)

  1. 本体ケース(1)の内部に送風ファン(15)およびヒーターユニット(17)が配置され、本体ケース(1)の任意箇所にイオン発生装置が設けてあるヘアードライヤーであって、
    イオン発生装置で生成したイオンを冷却する冷却装置が設けてあることを特徴とするヘアードライヤー。
  2. 送風ファン(15)およびヒーターユニット(17)が、本体ケース1に設けた通風路(18)の内部に配置されており、
    冷却装置の熱電変換部(51)の吸熱部分(51A)が通風路(18)に臨ませてあり、熱電変換部(51)の上流側と下流側とのいずれかにイオン発生装置の放電部(33)が配置してある請求項1記載のヘアードライヤー。
  3. 放電部(33)が熱電変換部(51)の吸熱部分(51A)の上流側に配置されており、放電部(33)で生成されたイオンを含む乾燥風を熱電変換部(51)で冷却できる請求項2記載のヘアードライヤー。
  4. 通風路(18)におけるヒーター巻装中心(Q)が、通風路(18)の通路中心(P)から位置ずれした状態で偏寄配置されており、
    ヒーター巻装中心(Q)から最も離れた通風路(18)の内部に、放電部(33)と熱電変換部(51)とが配置してある請求項2または3記載のヘアードライヤー。
  5. ヒーターユニット(17)が、ヒーター基板(26)と、ヒーター基板(26)に巻装されるヒーター線(27)とで構成されており、
    放電部(33)および熱電変換部(51)と対向するヒーター線(27)の一側半部の発生熱量が、ヒーター線(27)の他側半部の発生熱量より小さくなるようにヒーターユニット17が構成してある請求項4記載のヘアードライヤー。
  6. 送風ファン(15)およびヒーターユニット(17)が配置される通風路(18)とは別に区画される副通風路(19)を備えており、
    熱電変換部(51)を構成する放熱体(56)が副通風路(19)に臨ませてある請求項2から5のいずれかに記載のヘアードライヤー。
  7. 通風路(18)に送風ファン(15)から送給される加熱前の乾燥風の一部を副通風路(19)へ導入する通口(23)が開口されており、
    熱電変換部(51)の放熱体(56)より下流側の副通風路(19)に排風口(24)が開口してある請求項6記載のヘアードライヤー。
  8. 副通風路(19)が、通口(23)の近傍から放熱体(56)の近傍にわたって通路断面積が漸減するように構成してある請求項6または7記載のヘアードライヤー。
  9. 送風ファン(15)およびヒーターユニット(17)が配置される通風路(18)とは別に区画される副通風路(19)を備えており、
    副通風路(19)に放電部(33)と熱電変換部(51)の吸熱部分(51A)とが配置され、通風路(18)に熱電変換部(51)の放熱体(56)が配置してある請求項1記載のヘアードライヤー。
  10. 通風路(18)の内部に第3通風路(85)が区画されており、
    第3通風路(85)に放電部(33)と熱電変換部(51)の吸熱部分(51A)が配置され、熱電変換部(51)の放熱体(56)が副通風路(19)に臨ませてある請求項6、7または8記載のヘアードライヤー。
  11. 通風路(18)の内部に第3通風路(85)が区画されており、
    副通風路(19)に、放電部(33)と熱電変換部(51)の吸熱部分(51A)とが配置され、第3通風路(85)に熱電変換部(51)の放熱体(56)が配置してある請求項9記載のヘアードライヤー。
  12. 熱電変換部(51)が、本体ケース(1)に固定されるホルダー(57)と、ホルダー(57)に組み付けられる熱電変換素子(55)およびヒートシンク(56)を含んで構成されており、
    ホルダー(57)が、通風路(18)と副通風路(19)を区画する区分壁の一部を兼ねている請求項6〜9のいずれかに記載のヘアードライヤー。
  13. ホルダー(57)に、熱電変換素子(55)およびヒートシンク(56)と、イオン発生装置の放電部(33)とが組み付けてある請求項12記載のヘアードライヤー。
  14. ホルダー(57)の風上側の端部に、遮風カバー(39)が配置してある請求項13記載のヘアードライヤー。
  15. ホルダー(57)に凹み形成した遮風カバー(39)に放電部(33)が組み付けられており、
    放電部(33)の風下側に熱電変換素子(55)の冷熱を伝導する伝熱板(64)が配置してある請求項13または14記載のヘアードライヤー。
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