JP2008282715A - イオンバランス調整回路およびこれを備えた除電装置 - Google Patents

イオンバランス調整回路およびこれを備えた除電装置 Download PDF

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Abstract

【課題】放電針に印加する高電圧を可変させず、調整用電極のための新たな電源も不要で、イオンバランスを電気的に調整することのできるイオンバランス調整回路を提供する。
【解決手段】イオンバランス調整回路は、放電電極と接地されたガード電極とを備えた除電装置に用いられ、放電電極とガード電極との間に配置されるイオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整する。除電装置は、2n個の放電針がn個ずつ2組のグループに分けた放電電極と、各放電針に両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に、かつ、一定期間毎に極性を反転させて印加する高電圧発生回路と、イオンが送出される前方空間を適宜の形状で遮る接地されたガード電極と、イオンバランス調整電極と、イオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能なイオンバランス調整回路とを備えた。
【選択図】図1

Description

この発明は、帯電物体に正負のイオンを照射して電気的に中性にする除電装置に用いるイオンバランス調整回路およびこれを備えた除電装置に関するものである。
従来から、半導体製造ラインや携帯電話などのセル生産工程などでは、部品帯電による静電気障害や静電吸着を防ぐため、作業台やコンベア等の近傍に除電装置が配置されている。
こうした製造現場で使用される除電装置には、正又は負の電荷が全体的或いは部分的に過剰となり、電荷が不均一な状態にある除電対象物(部品)に対し、正又は負のイオンを放出(照射)して電気的に中和するものがある。
このような除電装置は、除電方式により幾つかのタイプに分類される。以下、各方式の特徴について簡単に説明する。
(1)AC式
1つの放電針に正弦波高電圧(周波数50/60Hz)を印加し、正負のイオンを交互に発生させるようにしたものである。1つの放電針から正負のイオンを発生させているため、イオンバランスの経時的な偏りや、空間的な偏りも少ないことが特徴である。
ここで、イオンバランスとは、イオン照射後の除電対象物(被除電物)の残留電位が0ボルトからどの程度離れているか、いないかを示すもので、残留電位が定常的に0ボルトとなることが理想特性となる。
そして、イオンバランスの経時的な偏りとは、除電装置を連続運転した場合に、正負それぞれの放電針の汚れ付着や腐食、磨耗の度合いに差が生じて、残留電位に偏りが生じることをいう。
また、イオンバランスの空間的な偏りとは、除電対象物にイオンを照射したときに、除電対象物の位置により残留電位に差が生じることをいう。このイオンバランスの空間的な偏りは、後述するように、除電装置から所定距離を離して規則的に配置した除電対象物にイオンを照射して、どの位置の除電対象物に残留電位があるかを測定することにより判定される。
さらに、後述するイオンバランスの振幅とは、正負のイオンが照射された除電対象物の表面電位が正側、負側に周期的に変動することをいう。
(2)DC式
正放電針と負放電針に、それぞれ正負の高電圧を印加することにより、各放電針から定常的に正負のイオンを発生させるようにしたものである。放出された正負のイオンが除電対象物に達するまでに再結合しにくく、AC式に比べてイオンを遠くまで飛ばすことができることが特徴である。
(3)AC高周波式
1つの放電針に周波数20kHz〜70kHzの高周波電圧を印加するようにしたものである。一般的なAC式に比べて、トランスを軽く、小さくすることができるという特徴がある。
(4)パルスDC式
正放電針と負放電針に、それぞれ正負の高電圧を交互に印加することにより、各放電針から正負のイオンを交互に発生させるようにしたものである。一般的なDC式よりも、イオンバランスの経時的な偏りが改善されていることが特徴である(例えば、特許文献1参照)。
(5)パルスAC式
1つの放電針に矩形波の高電圧を印加するようにしたものである。一般的なAC式よりもイオン発生量を増加させることができるとともに、発振周波数を可変とすることができる点が特徴である(例えば、特許文献2参照)。
また、上記のような従来の除電装置においてイオンバランスを調整するには、放電針に印加する高電圧を可変させる方法や、イオンバランス調整用の電極に電圧を印加し、その印加電圧を可変させる方法が行われている。
特開2002−43092号公報 特開2000−58290号公報
しかしながら、上述した従来の各除電方式には、それぞれ以下のような課題がある。
(1)AC式
高電圧を発生させるトランスが重く、大きくなる。この種の除電装置は、卓上、或いは吊り下げて使用されることが多く、小型軽量な除電装置とすることが望ましいが、AC式では装置を小型軽量にすることが難しい。
また、正負のイオンを交互に発生させているため、除電対象物を正負交互に帯電させていることになり、時間的に見ると、イオンバランスに振幅が生じることになる。このため、イオン照射後の残留電位を0ボルト付近に保つことが難しい。
さらに、DC式に比べて正負イオンの発生量が少ないため、減衰時間特性の点でDC式に劣る。ここで、減衰時間特性とは、イオン照射後に除電対象物の電位が許容レベルとなるまでの時間をいう。したがって、帯電した除電対象物の電位を許容レベルに短時間で下げることができれば、減衰時間特性が優れていることになる。
同様に、DC式に比べて正負イオンの発生量が少ないため、除電範囲の点でもDC式に劣る。ここで、除電範囲とは、イオン照射により除電対象物の電位を許容レベルまで下げることができる空間的な範囲をいう。
(2)DC式
連続運転した場合に、正負それぞれの放電針の汚れ付着や腐食、磨耗の度合いに差が生じるため、イオンバランスの経時的な偏りが生じる。
また、放電針の位置によって、正イオンの影響を受けやすい場所、或いは負イオンの影響を受けやすい場所が生じる。このため、このような場所に配置された除電対象物を正又は負に帯電させてしまうことになり、イオンバランスの空間的な偏りが生じることになる。
(3)AC高周波式
正負のイオンの発生間隔が短いため、放出された正負のイオンが除電対象物に達するまでに再結合しやすく、イオンを遠くまで飛ばすことが難しい。また、イオンの到達量が少なくなるため、減衰時間特性も悪くなる。
(4)パルスDC式
DC式の場合と同様に、連続運転した場合には、正負それぞれの放電針の汚れ付着や腐食、磨耗の度合いに差が生じるため、イオンバランスの経時的な偏りが生じる。
また、汚れが付着しやすい正放電針の影響を受けやすい場所や、汚れが付着しにくい負放電針の影響を受けやすい場所ではイオンバランスの空間的な偏りが生じるため、除電対象物を正又は負に帯電させてしまうことになる。
さらに、正負のイオンを交互に発生させることになるため、AC式と同様に除電対象物を正負交互に帯電させることになり、時間的に見ると、イオンバランスに振幅が生じることになる。
(5)パルスAC式
正負のイオンを交互に発生させているため、除電対象物を正負交互に帯電させていることになり、且つAC式よりもイオン発生量が多いため、時間的に見ると、イオンバランスに振幅が生じる。
また、上述した従来のイオンバランス調整方法には、つぎのような課題がある。すなわち、放電針に印加する高電圧を可変させる方法の場合は、出力高電圧を可変させることが難しい除電方式には適用できない。
また、調整用電極を用いてその印加電圧を可変させる方法の場合は、調整用電極のために新たな電源が別に必要となり、コストが高くなるうえ、外形寸法も大きくなってしまう。
この発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、放電針に印加する高電圧を可変させず、調整用電極のための新たな電源も不要で、イオンバランスを電気的に調整することのできるイオンバランス調整回路を提供することを目的とする。
また、この発明は、放電針に印加する高電圧を可変させず、調整用電極のための新たな電源も不要で、イオンバランスを電気的に調整することのできるイオンバランス調整回路を備え、しかも、小型、軽量で、減衰時間特性やイオンバランス特性に優れた除電装置を提供することを目的とする。
この発明の請求項1に係るイオンバランス調整回路は、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極と、生成した前記イオンが送出される前方空間に配置される対向電極とを備えた除電装置に用いるイオンバランス調整回路であって、前記対向電極の一部の電位を大地と異なる電位に調整可能に構成したことを特徴とする。
この発明の請求項2に係るイオンバランス調整回路は、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極と、生成した前記イオンが送出される前方空間に配置される接地されたガード電極とを備えた除電装置に用いるイオンバランス調整回路であって、前記放電電極と前記ガード電極との間に配置されるイオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能に構成したことを特徴とする。
この発明の請求項3に係るイオンバランス調整回路は、請求項2記載のイオンバランス調整回路において、前記直流高電圧の発生回路の高圧接地端子と前記イオンバランス調整電極との接続部と、前記ガード電極の接地との間に挿入され、可変抵抗とダイオードとが並列接続されていることを特徴とする。
この発明の請求項4に係るイオンバランス調整回路は、請求項3記載のイオンバランス調整回路において、前記ダイオードはアノードが前記ガード電極の接地側、カソードが前記高圧接地端子側にそれぞれ接続され、前記可変抵抗の抵抗値を大きくするとイオンバランスはプラス優位となり、抵抗値を小さくするとイオンバランスはマイナス優位となることを特徴とする。
この発明の請求項5に係る除電装置は、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する2n個(nは自然数)の放電針が、n個ずつ2組のグループに分けて構成された放電電極と、前記放電電極の前記各放電針に、前記両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に、かつ、一定期間毎に極性を反転させて印加する高電圧発生回路と、前記イオンが送出される前方空間を適宜の形状で遮る接地されたガード電極と、前記放電電極と前記ガード電極との間に配置されたイオンバランス調整電極と、前記イオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能なイオンバランス調整回路と、を備えたことを特徴とする。
この発明の請求項6に係る除電装置は、請求項5記載の除電装置において、前記放電電極の前記各放電針が生成した正又は負のイオンを、装置前方へ送出する送風機をさらに備えたことを特徴とする。
この発明の請求項7に係る除電装置は、請求項5または請求項6記載の除電装置において、前記放電電極は、実質的に平面上に描く矩形の頂点に1個ずつ配置された少なくとも4個の放電針で構成され、前記各放電針は、1本の対角線上に向き合って配置された2個の放電針が一方の前記グループを構成し、別の1本の対角線上に向き合って配置された別の2個の放電針が他方の前記グループを構成することを特徴とする。
この発明の請求項8に係る除電装置は、請求項7記載の除電装置において、前記高電圧発生回路は、1つの電源から得た2系統の交互に入力される高周波高電圧を、一方の高周波高電圧を互いに極性の異なる2つの直流高電圧に変換して出力し、また、他方の高周波高電圧を前記極性と互いに逆の2つの直流高電圧に変換して出力する極性反転回路を備えたことを特徴とする。
この発明の請求項9に係る除電装置は、請求項8記載の除電装置において、前記極性反転回路に入力される2系統の前記高周波高電圧の交互切換周波数は、10〜100Hzの範囲であることを特徴とする。
この発明の請求項10に係る除電装置は、請求項8または請求項9記載の除電装置において、前記極性反転回路は、各系統の前記高周波高電圧を変換して得られる2つの互いに逆極性の直流高電圧を2組の前記グループにそれぞれ出力することで、前記両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に印加し、また、2系統の前記高周波高電圧の入力が交互に切り換えられることで、前記両グループどうし一定期間毎に直流高電圧の極性を反転させて印加することを特徴とする。
この発明の請求項11に係る除電装置は、請求項5〜10のいずれか1項記載の除電装置において、前記高電圧発生回路は、直流電源回路と、前記直流電源回路の直流電圧を高周波電圧に変換するとともに、当該高周波電圧を2系統の出力ラインに一定期間毎に交互に切り換えて出力する出力制御回路と、前記出力制御回路から出力された高周波電圧を前記高周波高電圧に昇圧する変圧回路と、をさらに備えたことを特徴とする。
この発明は以上のように、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極と、生成した前記イオンが送出される前方空間に配置される対向電極とを備えた除電装置に用いるイオンバランス調整回路であって、前記対向電極の一部の電位を大地と異なる電位に調整可能に構成したので、イオンバランス調整回路が、放電針に印加する高電圧を可変させず、調整用電極のための新たな電源も不要で、イオンバランスを電気的に調整することができる。
また、この発明は、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する2n個(nは自然数)の放電針が、n個ずつ2組のグループに分けて構成された放電電極と、前記放電電極の前記各放電針に、前記両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に、かつ、一定期間毎に極性を反転させて印加する高電圧発生回路と、前記イオンが送出される前方空間を適宜の形状で遮る接地されたガード電極と、前記放電電極と前記ガード電極との間に配置されたイオンバランス調整電極と、前記イオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能なイオンバランス調整回路と、を備えた構成としたので、イオンバランス調整回路が、放電針に印加する高電圧を可変させず、調整用電極のための新たな電源も不要で、イオンバランスを電気的に調整することができ、しかも、このようなイオンバランス調整回路を備えた除電装置は、小型、軽量で、減衰時間特性やイオンバランス特性に優れている。
この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
図1は、この発明による除電装置の一実施形態を示す全体構成図、図2は放電電極の構成を示す説明図である。
図1に示すように、この除電装置1は、高電圧発生回路10、放電電極20、送風機30、ストリーマコロナパルス検知電極40、ストリーマコロナパルス信号検知装置50およびガード電極60を備え、さらに、イオンバランス調整電極5を備えている。また、符号70は除電対象物である。
高電圧発生回路10は、放電電極20に対して、一定期間毎に交互に極性の異なる直流高電圧を同時に印加する回路である。高電圧発生回路10の構成については後述する。
放電電極20は、印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する2n個(nは自然数)の放電針が、n個ずつ2組のグループに分けて構成されたものである。
すなわち、放電電極20は、図2に示すように、実質的に平面上に描く矩形(例えば正方形)の頂点に1個ずつ配置された少なくとも4個の放電針20a,20b,20c,20dで構成される。各放電針20a〜20dは、1本の対角線上に向き合って配置された2個の放電針20a,20cが一方のグループを構成し、別の1本の対角線上に向き合って配置された別の2個の放電針20b,20dが他方のグループを構成する。
各放電針20a〜20dは、正極性の直流高電圧が印加されたときには正イオンを出力し、負極性の直流高電圧が印加されたときには負イオンを出力するものである。高電圧発生回路10から供給された直流高電圧が放電針20a〜20dに印加されると、放電針20a〜20dとガード電極60との間でコロナ放電が発生して、正イオン及び負イオンが出力される。この放電電極20には、高電圧発生回路10から一定期間毎に交互に極性の異なる直流高電圧が供給される。
各放電針20a〜20dは、図2に示すように、先端が中心方向に向くように4箇所に配置されている。このうち、先端が対向する放電針同士が同極性のイオンを出力する電極対(グループ)となる。すなわち、放電針20a,20cが第1グループとなり、放電針20b,20dが第2グループとなる。そして、一方のグループが正イオンを出力する間、他方のグループでは負イオンを同時に出力し、また一方のグループが負イオンを出力する間、他方のグループでは正イオンを同時に出力する。
例えば、図2(a)に示すように、期間Aでは、第1グループの放電針20a,20cが正イオンを出力し、第2グループの放電針20b,20dが負イオンを出力する。また、図2(b)に示すように、次の期間Bでは、第1グループの放電針20a,20cが負イオンを出力し、第2グループの放電針20b,20dが正イオンを出力する。以下同様にして、各グループは一定期間毎に上記期間Aの出力と期間Bの出力とを交互に繰り返す。
図2(a),(b)に示すように、対向する放電針に常に同極性の電圧を印加することで、イオンバランス特性を向上させることができる。しかし、対向する放電針に常に異極性の電圧を印加するようにしてもよい。また、放電針の数は、4個に限らず、2n個(nは自然数)であればよい。
また、放電針20a〜20dは、図1に示すように、送風機30の送風方向(図で左から右方向)に対してほぼ直角に配置されている。異極性放電針の極間距離Kは、空間的なイオンバランスの性能と使用時の装置本体と除電対象物70との距離Lにより決定される。一例として、L=150mm〜600mmの範囲では、K=40mm〜120mm程度が好適な範囲となる。
送風機30は、放電電極20の風上側に配置され、図示しないファンをモータで回転させることにより送風を行うものである。この送風によって、放電電極20から出力された正イオン及び負イオンは除電対象物70に向けて搬送されることになる。
ストリーマコロナパルス検知電極40は、送風機30と放電電極20との間に配置され、放電電極20のコロナ放電による放電電流を検知して、検知した放電電流に応じたパルス信号(検知信号)を出力する。
ストリーマコロナパルス信号検知装置50は、ストリーマコロナパルス検知電極40から出力されたパルス信号に基づいて、コロナ放電の放電状態が正常であるか否かを判断する。すなわち、ストリーマコロナパルス放電が発生している場合には、コロナ放電による放電電流が短時間で大きく変化する(極めて急峻に変化する)ので、検知した放電電流に応じたパルス信号が所定のレベルを超えているときは、コロナ放電の異常と判定することができる。
一般に、コロナ放電の異常は放電針の汚れ付着により発生頻度が増加することが知られている。このため、コロナ放電の異常を検知する装置を備えることにより、放電針の清掃時期を正確に知ることができるので、メンテナンスを確実に行うことができる。
ガード電極60は、作業者の指などが高電圧が印加されている放電針に触れないようにするためのものであり、放電電極20と除電対象物70との間に配置される。ガード電極60は接地電位(大地)に接続されており、各放電針20a〜20dの対向電極としても機能する。ガード電極60は、誘導による除電対象物70の電圧変動を少なくするため、金属等の導体で形成されることが望ましい。
また、ガード電極60の構造は、リング状の金属電極を同心円に配置したものなどが用いられるが、この例に限らず、作業者の指などが入らないだけの間隔で、且つイオンの通過が容易となるような間隔が確保されていればよい。
さらに、ガード電極60は、放電針との間が距離M(<極間距離K)となるように配置することが望ましい。放電電極20でコロナ放電が始まると、各放電針20a〜20d間の電位差よりもガード電極−放電針間の電位差の方が大きいので、発生した正負イオンはガード電極60に向かって飛ぶ。このとき、ガード電極60があると正負イオンが捕らえられるため、減衰時間特性は若干低下する。しかし、ガード電極60を設けることにより、イオンバランスの振幅を大幅に軽減することができる。
イオンバランス調整電極5は、放電電極20とガード電極60との間に配置される。ここで、これら三者の関係を説明する。
印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極20と、生成したイオンが送出される前方空間を適宜の形状で遮る接地されたガード電極60との関係は、図3に示すように、放電電極20の前方空間(図では右方空間)にガード電極60が無いことが理想である。
この場合、放電電極20により生成され、その前方空間へ送出される(図で右方向へ飛んで行く)イオンの発生量が多く、それだけ除電作用がはたらくからである。
しかし、放電電極20の前方空間が完全に開放していると、利用者(作業者)の指が放電電極20に触れるなどの事故が発生するおそれがあるため、実際には、図4に示すように、放電電極20の前方空間を適宜の形状で遮るガード電極60を配置する必要がある。
この場合、放電電極20により生成され、その前方空間へ送出される(図で右方向へ飛んで行く)イオンの一部がガード電極60に捕集されてしまうため、ガード電極60を越えて送出される(図でガード電極60より右方まで飛んで行く)イオンの発生量が、図3に比べて減る。
そこで、放電電極20とガード電極60との間にイオンバランス調整電極5を配置する場合は、図5に示すように、ガード電極60の線材に比べて太くない(同程度の太さまたはそれ以下の太さの)線材を用いて、しかも、イオンの送出方向正面からみて(図でガード電極60の右側から左方をみて)、ガード電極60に実質的に隠れる位置に設置することが好ましい。
このようにすれば、イオンバランス調整電極5を設置したことで、放電電極20からその前方空間へ送出される(図で右方向へ飛んで行く)イオンの一部が捕集される量は、ガード電極60だけの場合に比べてほとんど増えないことになる。そのため、ガード電極60を越えて送出される(図でガード電極より右方まで飛んで行く)イオンの発生量を妨げず、安全性も確保することができる。
ガード電極60が、例えば、図6に示すような形状のものである場合、イオンバランス調整電極5は、例えば、図7に示すような形状に構成することができる。すなわち、電極部材(線材)5a,5bがほぼコ字状に形成された簡単な形状のものである。このようなイオンバランス調整電極5は、図8(b)、(c)に示すように、イオンの送出方向正面からみて、ガード電極60に実質的に隠れる位置に設置可能である。
このようなイオンバランス調整電極5は、機械的に駆動させる部分がないため、信頼性が高い。また、形状はコ字状に限定しないが、いずれにしろきわめて簡単な形状でよい。さらに、除電装置1のイオン発生を阻害せず、かつ、安全性も確保することができる。
しかし、イオンバランス調整電極5の設置位置は、上記のように、イオンの送出方向正面からみて、ガード電極60に実質的に隠れる位置に限定されない。すなわち、放電電極20からガード電極60に至る放電領域内に設置されればよい。
次に、高電圧発生回路10の構成について説明する。すなわち、高電圧発生回路10は、放電電極20の各放電針20a〜20dに、両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に、かつ、一定期間毎に極性を反転させて印加するものである。
図9に示すように、高電圧発生回路10は、DC電源回路11、出力制御回路12、変圧回路13、極性反転回路14で構成される。
DC電源回路11は、図示しない交流電源(AC100V)に接続され、交流電圧を直流電圧(DC12V)に変換して出力する回路である。
出力制御回路12は、DC電源回路11から出力された直流電圧を可聴周波数を上回る高周波電圧(20kHz〜)に変換するとともに、この高周波電圧を2系統の出力ラインに一定期間毎に交互に切り換えて出力するものである。
この2系統の出力の交互切換周波数は、10〜100Hzの範囲である。例えば、出力の交互切換周波数を50Hzとした場合、一周期は0.02sとなるため、その半周期である0.01sが上記の一定期間となる。
このように、出力制御回路12により高周波電圧を2系統の出力ラインに交互に出力する際の交互切換周波数を10〜100Hzの範囲とすることで、各グループの放電針から出力される正負イオンの極性も、この交互切換周波数で規定される一定期間毎に反転することになる。
これにより、正負イオンの発生間隔を長くとることができるため、AC高周波式除電装置に比べて、放出された正負イオンが除電対象物に達するまでに再結合しにくくなり、イオンを遠くまで飛ばすことができる。
変圧回路13は、可聴周波数を上回る(20kHz〜)発振周波数に対応した高周波巻線トランス又は圧電トランスで構成され、出力制御回路12から出力された高周波電圧を昇圧し、高周波高電圧として出力する回路である。
変圧回路13は、トランスL1,L2で構成され、このトランスL1,L2から高周波電圧が一定期間毎に交互に出力される。変圧回路13の出力側は極性反転回路14と2系統の出力ラインで接続され、トランスL1,L2から出力された高周波高電圧は、各出力ラインから極性反転回路14に交互に出力される。
可聴周波数を上回る(20kHz〜)発振周波数に対応した高周波巻線トランス又は圧電トランスにより変圧回路13を構成しているため、AC式除電装置に比べて装置を小型軽量に構成することができる。
極性反転回路14は、変圧回路13から一定期間毎に交互に出力された高周波高電圧を、同一期間に互いに極性の異なる矩形波の2つの直流高電圧に変換するとともに、この2つの直流高電圧の極性を一定期間毎に反転させて、放電電極20の両グループに出力するものである。
すなわち、正極性の直流高電圧を放電電極20の第1グループに出力するときは、同時に、負極性の直流高電圧を放電電極20の第2グループに出力し、また、負極性の直流高電圧を放電電極20の第1グループに出力するときは、同時に、正極性の直流高電圧を放電電極20の第2グループに出力する。
放電電極20の第1及び第2グループに対して互いに極性の異なる矩形波の2つの直流高電圧を印加することで、AC式除電装置に比べて正負イオンの発生量を多くすることができる。このため、帯電した除電対象物の電位を許容レベルに短時間で下げることができ、減衰時間特性を向上させることができる。また、正負イオンの発生量が少ないAC式除電装置に比べて除電範囲を広げることが可能となる。
次に、極性反転回路14の構成と動作について説明する。図10は、この発明によるイオンバランス調整回路の一実施形態を、極性反転回路とともに示す回路図である。
図10に示すように、極性反転回路14は、コンデンサC1〜C8、抵抗R1〜R4、ダイオードD1〜D8からなる整流回路により構成される。この整流回路には、トランスL1,L2から、入力A,入力Bで示すような高周波高電圧が所定時間毎に交互に供給される。整流回路では、入力された高周波高電圧を整流して直流高電圧とし、出力A,出力Bで示す出力端から出力する。
トランスL1から入力Aが供給されると(この期間、入力Bはゼロ)、この入力Aは整流回路で整流された後、出力Aには正極性の電圧が、また出力Bには負極性の電圧がそれぞれ出力される。また次の期間において、トランスL2から入力Bが供給されると(この期間、入力Aはゼロ)、この入力Bは整流回路で整流された後、出力Aには負極性の電圧が、また出力Bには正極性の電圧がそれぞれ出力される。
このように、トランスL1,L2から一定期間毎に交互に入力A,Bの高周波高電圧が供給されると、極性反転回路14では、入力された高周波高電圧が整流・平滑化されるとともに、各周期毎に極性が反転されて出力A,Bに出力される。そして、出力Aには第1グループの放電針20a,20cが接続され、出力Bには第2グループの放電針20b,20dが接続されているため、各グループから出力されるイオンの極性は一定期間毎に反転することになる。
すなわち、図2(a)に示すように、期間Aでは、第1グループの放電針20a,20cからは正イオンが出力され、同時に、第2グループの放電針20b,20dからは負イオンが出力される。また、図2(b)に示すように、次の期間Bでは、第1グループの放電針20a,20cからは負イオンが出力され、同時に、第2グループの放電針20b,20dからは正イオンが出力される。そして、各グループから出力されるイオンの極性は一定期間毎に反転されるので、各グループの放電針からは一定期間毎に異なる極性のイオンが出力されることになる。
また、図10には、この発明によるイオンバランス調整回路の一実施形態が示されている。イオンバランス調整回路6は、対向電極(ガード電極60およびイオンバランス調整電極5(図9参照))の一部の電位を、大地と異なる電位に調整可能に構成したものである。
図10に示す実施形態では、イオンバランス調整回路6は、イオンバランス調整電極5の電位を、大地と異なる電位に調整するものである。すなわち、イオンバランス調整回路6は、高電圧発生回路10の高圧接地端子と、ガード電極60の接地との間に挿入されている。そして、イオンバランス調整回路6の高圧接地端子側に、イオンバランス調整電極5が接続されている。
イオンバランス調整回路6は、可変抵抗VRおよび抵抗Rと、ダイオードDとが並列接続された回路である。ダイオードDは、アノードがガード電極60の接地側、カソードが高電圧発生回路10の高圧接地端子側にそれぞれ接続されている。
この場合、可変抵抗VRを調整してVR+Rの抵抗値を大きくすると、イオンバランス調整電極5の電位が上がる。すなわち、ガード電極60の接地電位に対して、イオンバランス調整電極5のプラス電位がさらに上昇する。これにより、負イオンを吸引し消失させる傾向が強くなる。
反対に、可変抵抗VRを調整してVR+Rの抵抗値を小さくすると、イオンバランス調整電極5の電位が下がる。すなわち、ガード電極60の接地電位に対して、イオンバランス調整電極5のプラス電位が下降する。これにより、負イオンを吸引し消失させる傾向が弱くなる。
そこで、可変抵抗VRを最小にした状態でイオンバランスがマイナスとなるように、回路定数等を設計しておくことで、VR+Rの抵抗値が小さいときイオンバランスはマイナス優位となり、VR+Rの抵抗値を大きくするとイオンバランスはプラス優位となる。
これにより、イオンバランス調整回路6は、イオンバランス調整電極5によるイオンバランスを目標に向けて調整することができる。すなわち、可変抵抗VRを調整することにより、イオンバランスをプラスにもマイナスにも任意に調整することができる。そのため、イオンバランスをゼロにする調整ももちろん可能である。
図11には、この発明によるイオンバランス調整回路の他の実施形態が示されている。このイオンバランス調整回路7は、ダイオードDのアノードを高電圧発生回路10の高圧接地端子側、カソードをガード電極60の接地側にそれぞれ接続した以外は、図10に示すイオンバランス調整回路6と同様のものである。
この場合は、図10に示すイオンバランス調整回路6の場合と反対に、可変抵抗VRを調整してVR+Rの抵抗値を大きくすると、イオンバランスはマイナス優位となり、VR+Rの抵抗値を小さくすると、イオンバランスはプラス優位となる。
これにより、イオンバランス調整回路7もまた、イオンバランス調整電極5によるイオンバランスを目標に向けて調整することができる。すなわち、可変抵抗VRを調整することにより、イオンバランスをプラスにもマイナスにも、もちろんゼロにも任意に調整することができる。
図12には、この発明によるイオンバランス調整回路のさらに他の実施形態が示されている。このイオンバランス調整回路8は、可変抵抗VRとダイオードDとが並列接続された回路であり、抵抗Rを除去した以外は、図10に示すイオンバランス調整回路6と同様のものである。
図10に示すイオンバランス調整回路6の場合は、可変抵抗VRと直列にこれを保護する抵抗Rを設けてあるため、可変抵抗VRには、耐圧性能が比較的小さく、そのため、比較的低コストで、比較的小型のものを用いることができる。
これに対し、図12に示すイオンバランス調整回路8の場合は、可変抵抗VRを保護する抵抗Rを設けてないため、可変抵抗VRには、耐圧性能が充分大きいものを用いる必要がある。しかし、保護抵抗Rによるバイアスを考慮せずにイオンバランスの調整が行える利点がある。
さらに、図示は省略してあるが、図11に示すイオンバランス調整回路7の場合も、可変抵抗VRを保護する抵抗Rを除去することが可能である。
以上説明したように、この除電装置1は、可聴周波数を上回る(20kHz〜)発振周波数に対応した高周波巻線トランス又は圧電トランスにより変圧回路を構成したため、AC式除電装置に比べて装置を小型軽量にすることができる。
また、放電電極20の第1及び第2グループに対して互いに極性の異なる矩形波の2つの直流高電圧を印加するため、AC式除電装置に比べて正負イオンの発生量を多くすることができ、減衰時間特性を向上させることができる。同様の理由から、AC式除電装置に比べて除電範囲を広げることができる。
また、除電装置1は、2つのグループに分かれた放電針から同一期間に正負のイオンを同時に発生させるとともに、各グループから出力されるイオンの極性を一定期間毎に反転させるようにしたため、放出される正負イオンの極性が一定期間毎に反転するとともに、イオンを放出する位置も一定期間毎に切り替わることになる。
これにより、同一期間において正負イオンが同時に発生することになるため、帯電プレート表面における正負のイオン量がほぼ同じとなる。したがって、電位の中和が促進されて、帯電プレート表面の残留電位を小さくすることができる。この結果、イオンバランスの振幅をゼロに近づけることができるとともに、振幅の偏りも少なくすることができる。
また、除電装置1は、放出される正負イオンの極性が一定期間毎に反転するとともに、イオンを放出する位置も一定期間毎に切り替わるため、除電対象物の位置によって正又は負いずれか一方のイオンの影響を受けることがなく、すべての帯電プレートに正負のイオンをほぼ均等に照射することができる。したがって、イオンバランスの空間的な偏りを小さくすることができる。
また、除電装置1は、各グループの放電針から放出される正負イオンの極性を一定期間毎に反転させるため、連続運転した場合でも、それぞれの放電針の汚れ付着及び腐食、磨耗の度合いはほぼ均等となる。このため、放電針ごとの残留電位の偏りが生じることがなく、イオンバランスの経時的な偏りを少なくすることができる。
また、除電装置1は、高周波電圧を2系統の出力ラインに交互に出力する際の交互切換周波数を10〜100Hzの範囲としているため、正負イオンの発生間隔を長くすることができる。このため、AC高周波式除電装置に比べて、放出された正負イオンが除電対象物に達するまでに再結合しにくくなり、イオンを遠くまで飛ばすことができる。
また、除電装置1は、送風機30と放電電極20との間に、コロナ放電によるパルス信号を検知するストリーマパルス検知手段として、ストリーマコロナパルス検知電極40とストリーマコロナパルス信号検知装置50とを設けているため、放電針の清掃時期を正確に知ることができるようになり、メンテナンスを確実に行うことができる。
また、除電装置1は、放電電極20と除電対象物70との間にガード電極60を設けているため、イオンバランスの振幅を大幅に軽減することができる。
さらに、除電装置1は、放電電極20とガード電極60との間(ガード電極60の裏側)にイオンバランス調整電極5を設け、イオンバランス調整回路6に接続してあるため、イオンバランス調整回路6の可変抵抗VRを調整することで、イオンバランスをプラスにもマイナスにも任意に調整することができる。
なお、本発明においていう「非接地」とは、抵抗等の負荷を挟んで接地し、接地電位とは異なる電位にした構成も含むものとする。
この発明による除電装置の一実施形態を示す全体構成図である。 放電電極の構成を示す説明図である。 放電電極に対するガード電極の理想状態を示す概略的左側面図である。 放電電極に対するガード電極の実際の状態を示す概略的左側面図である。 イオンバランス調整電極を挿入した状態を示す概略的左側面図である。 ガード電極の一例を示す(a)平面図、(b)正面図、(c)右側面図である。 イオンバランス調整電極の一例を示す(a)平面図、(b)正面図、(c)右側面図である。 図6のガード電極に図7のイオンバランス調整電極を組み合わせた状態の(a)平面図、(b)正面図、(c)背面図である。 高電圧発生回路の構成を示すブロック図である。 この発明によるイオンバランス調整回路の一実施形態を、極性反転回路とともに示す回路図である。 この発明によるイオンバランス調整回路の他の実施形態を、極性反転回路とともに示す回路図である。 この発明によるイオンバランス調整回路のさらに他の実施形態を、極性反転回路とともに示す回路図である。
符号の説明
1 除電装置
5,5a,5b イオンバランス調整電極
6,7,8 イオンバランス調整回路
10 高電圧発生回路
11 DC電源回路
12 出力制御回路
13 変圧回路
14 極性反転回路
20 放電電極
20a,20b,20c,20d 放電針
30 送風機
40 ストリーマコロナパルス検知電極
50 ストリーマコロナパルス信号検知装置
60 ガード電極
70 除電対象物
L1,L2 トランス

Claims (11)

  1. 印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極と、生成した前記イオンが送出される前方空間に配置される対向電極とを備えた除電装置に用いるイオンバランス調整回路であって、
    前記対向電極の一部の電位を大地と異なる電位に調整可能に構成したことを特徴とするイオンバランス調整回路。
  2. 印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する放電電極と、生成した前記イオンが送出される前方空間に配置される接地されたガード電極とを備えた除電装置に用いるイオンバランス調整回路であって、
    前記放電電極と前記ガード電極との間に配置されるイオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能に構成したことを特徴とするイオンバランス調整回路。
  3. 前記直流高電圧の発生回路の高圧接地端子と前記イオンバランス調整電極との接続部と、前記ガード電極の接地との間に挿入され、可変抵抗とダイオードとが並列接続されていることを特徴とする請求項2記載のイオンバランス調整回路。
  4. 前記ダイオードはアノードが前記ガード電極の接地側、カソードが前記高圧接地端子側にそれぞれ接続され、前記可変抵抗の抵抗値を大きくするとイオンバランスはプラス優位となり、抵抗値を小さくするとイオンバランスはマイナス優位となることを特徴とする請求項3記載のイオンバランス調整回路。
  5. 印加される直流高電圧の極性に応じて正又は負のイオンを生成する2n個(nは自然数)の放電針が、n個ずつ2組のグループに分けて構成された放電電極と、
    前記放電電極の前記各放電針に、前記両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に、かつ、一定期間毎に極性を反転させて印加する高電圧発生回路と、
    前記イオンが送出される前方空間を適宜の形状で遮る接地されたガード電極と、
    前記放電電極と前記ガード電極との間に配置されたイオンバランス調整電極と、
    前記イオンバランス調整電極の電位を大地と異なる電位に調整可能なイオンバランス調整回路と、
    を備えたことを特徴とする除電装置。
  6. 前記放電電極の前記各放電針が生成した正又は負のイオンを、装置前方へ送出する送風機をさらに備えたことを特徴とする請求項5記載の除電装置。
  7. 前記放電電極は、実質的に平面上に描く矩形の頂点に1個ずつ配置された少なくとも4個の放電針で構成され、
    前記各放電針は、1本の対角線上に向き合って配置された2個の放電針が一方の前記グループを構成し、別の1本の対角線上に向き合って配置された別の2個の放電針が他方の前記グループを構成することを特徴とする請求項5または請求項6記載の除電装置。
  8. 前記高電圧発生回路は、1つの電源から得た2系統の交互に入力される高周波高電圧を、一方の高周波高電圧を互いに極性の異なる2つの直流高電圧に変換して出力し、また、他方の高周波高電圧を前記極性と互いに逆の2つの直流高電圧に変換して出力する極性反転回路を備えたことを特徴とする請求項7記載の除電装置。
  9. 前記極性反転回路に入力される2系統の前記高周波高電圧の交互切換周波数は、10〜100Hzの範囲であることを特徴とする請求項8記載の除電装置。
  10. 前記極性反転回路は、各系統の前記高周波高電圧を変換して得られる2つの互いに逆極性の直流高電圧を2組の前記グループにそれぞれ出力することで、前記両グループどうし互いに逆極性の直流高電圧を同時に印加し、また、2系統の前記高周波高電圧の入力が交互に切り換えられることで、前記両グループどうし一定期間毎に直流高電圧の極性を反転させて印加することを特徴とする請求項8または請求項9記載の除電装置。
  11. 前記高電圧発生回路は、
    直流電源回路と、
    前記直流電源回路の直流電圧を高周波電圧に変換するとともに、当該高周波電圧を2系統の出力ラインに一定期間毎に交互に切り換えて出力する出力制御回路と、
    前記出力制御回路から出力された高周波電圧を前記高周波高電圧に昇圧する変圧回路と、
    をさらに備えたことを特徴とする請求項5〜10のいずれか1項記載の除電装置。
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