JP2008276003A - 表示材料及び自動車用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】電界により光学特性を変化させることができ、さらに振動や衝撃に対する安定性が高い表示材料及び自動車用部材を提供する。
【解決手段】表面が疎水性であって、連続的に形成されている隔壁4と、該隔壁によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層6と、を有することを特徴とする表示材料1。この表示材料は、フロントガラス等の自動車用部材として好適である。
【選択図】図1

Description

本発明は、表示材料及び自動車用部材に関し、特に振動や衝撃に対する耐性が高く、高い表示性能を有する表示材料及び自動車用部材に関する。
例えば、フロントガラス等の自動車用の部材(自動車部材)において、その光学特性を任意に制御できるものは、デザイン性や環境・省エネルギーの観点から重要である。しかし、自動車のような乗り物の部材に、光学特性を任意に制御する方法を適用すると、振動や衝撃が加わり、色ムラが発生する等、視認性に劣ることがあった。これまで、種々の表示材料が検討されてきたが、振動や衝撃に対して表示性能の優れた表示材料はほとんどないのが実状であった。
一方、構造色とは、屈折率の差が周期的に変化した媒体に対して特定の波長の光がブラッグ反射することに基づく発色原理であり、自然界におけるモルフォ蝶の色などが相当する。構造色の特殊性から、構造色を表示する方法の研究が行なわれている(例えば、特許文献1〜3参照)。構造色は光を吸収しない発色原理であるため、基本的に光に対する耐久性が高いことが期待されている。
前記したように、例えば自動車の用途においては、振動や衝撃に対する安定性が高いことが重要な性質の一つとなる。しかし、構造色を利用した表示材料を自動車などの振動や衝撃が大きな用途に用いた場合も、セルギャップが不均一になる、もしくは構造色の周期構造に乱れが生じ、色ムラが生じる等、視認性が劣化し易い。
特開2007−11112号公報 特開2000−267123号公報 特表平8−502837号公報
本発明は、電界により光学特性を変化させることができ、さらに振動や衝撃に対する安定性が高い表示材料及び自動車用部材を提供することを目的とする。
本発明者は、鋭意研究した結果、表面が疎水性となる特定の材料から形成した連続した隔壁構造を有する構造色層を適用した表示材料とすることで、振動や衝撃に対する安定性が極めて高くなることを見出した。そして、本発明者は、このような表示材料が特に自動車用部材に好適に用いることができるとの知見を得、この知見に基づいてさらに検討して本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明では以下の表示材料及び自動車用部材が提供される。
<1> 連続的に形成されており、表面が疎水性である隔壁と、
該隔壁によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層と、
を有することを特徴とする表示材料。
<2> 前記構造色層が、コレステリック液晶を含み、可視域、赤外域又は紫外域の光を反射することを特徴とする<1>に記載の表示材料。
<3> 前記構造色層が、少なくとも一方が透明電極である一対の電極間に存在し、曲面状に設けられていることを特徴とする<1>又は<2>に記載の表示材料。
<4> 前記構造色層が、メモリー性を有していることを特徴とする<1>〜<3>のいずれかに記載の表示材料。
<5> 前記隔壁が、エンボス加工により形成されたものであることを特徴とする<1>〜<4>のいずれかに記載の表示材料。
<6> 前記隔壁が、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする<1>〜<5>のいずれかに記載の表示材料。
<7> 前記隔壁が、少なくとも1種のフッ素系モノマーを含む樹脂組成物から形成したものであることを特徴とする<1>〜<6>のいずれかに記載の表示材料。
<8> 支持体と、
該支持体の面内方向に連続的に形成されており、表面が疎水性である隔壁と、
該隔壁によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層と、
を有することを特徴とする自動車用部材。
<9> 前記構造色層の少なくとも片面側に、紫外線吸収層が配置されていることを特徴とする<8>に記載の自動車用部材。
<10> 前記構造色層の少なくとも片面側に、バリア層が配置されていることを特徴とする<8>又は<9>に記載の自動車用部材。
<11> 前記構造色層に電界をかけるための電極を有し、該電極が導電性ポリマー又はカーボンナノチューブにより形成されていることを特徴とする<8>〜<10>のいずれかに記載の自動車用部材。
<12> 温度センサーと、シート状ヒーターをさらに具備していることを特徴とする<8>〜<11>のいずれかに記載の自動車用部材。
本発明によれば、電界により光学特性を変化させることができ、さらに振動や衝撃に対する安定性が高い表示材料及び自動車用部材を提供することができる。
以下、添付の図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、本明細書において「〜」はその前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を示す。
図1は、本発明に係る表示材料の構成の一例を概略的に示している。図1(A)は概略斜視図であり、図1(B)はA−A´線に沿った断面の一部を拡大して示している。この表示材料1は、支持体2と、該支持体2の面内方向に連続的に形成されており、表面が疎水性である隔壁4と、該隔壁4によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層6と、を有している。このような表示材料1は、フロントガラス等の自動車用部材に好適に適用することができる。
以下、各構成部材について具体的に説明する。
<支持体>
支持体2は、面内方向に連続した隔壁を形成することができるとともに、構造色層を支持することができれば特に制限はなく、例えば、金属、ガラス、プラスチック、紙、セラミックス等を好適に用いることができる。
支持体用の金属としては、例えば、鉄、ステンレス、及びアルミニウムを好適に用いることができる。
支持体用のプラスチック(樹脂)としては、例えば、トリアセチルセルロース(TAC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリフェニレンスルフィド(PPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリアリレート(PAr)、ポリスルフォン(PSF)、ポリエステルスルフォン(PES)、ポリエーテルイミド(PEI)、環状ポリオレフィン、ポリイミド(PI)などが挙げられ、好ましくはポリエチレンテレフタレート(PET)である。
また、支持体用の樹脂は、熱膨張係数が30ppm/℃以下のものが好ましい。ここでいう熱膨張係数は、TMA8310(理学電気株式会社製、Thermo Plusシリーズ)により測定した値である。具体的には、PET(東レ社製、ルミラー、熱膨張係数:15ppm/℃)、PEN(DuPont−Teijin製、Q65A、熱膨張係数:20ppm/℃)、PI(宇部興産社製、ユーピレックス、熱膨張係数:20ppm/℃)、アラミド樹脂(帝人社製、熱膨張係数:2ppm/℃)などが挙げられる。
また、以下に挙げるようなガラス転移点(Tg)が120℃以上の樹脂に、ゾルゲル法、ガラスクロス、ガラスファイバー等の無機物を添加して30ppm以下の熱膨張係数を達成しても良い。好ましい樹脂の例としては(括弧内の温度はTgを示す)、ポリカーボネート樹脂(PC:140℃)、脂環式ポリオレフィン樹脂(例えば日本ゼオン社製、ゼオノア1600:160℃、JSR社製、アートン:170℃)、ポリアリレート樹脂(PAr:210℃)、ポリエーテルスルホン樹脂(PES:220℃)、ポリスルホン樹脂(PSF:190℃)、ポリエステル樹脂(例えば鐘紡社製、O−PET:125℃、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、シクロオレフィンコポリマー(COC、特開2001−150584号公報の実施例1の化合物:162℃)、フルオレン環変性ポリカーボネート樹脂(BCF−PC、特開2000−227603号公報の実施例−4の化合物:225℃)、脂環変性ポリカーボネート樹脂(IP−PC、特開2000−227603号公報の実施例−5の化合物:205℃)、アクリロイル化合物(特開2002−80616号公報の実施例−1の化合物:300℃以上)等が挙げられる。
また、支持体となる樹脂基板として、耐溶剤性、耐熱性などの観点から架橋樹脂も好ましく用いることができる。架橋樹脂の種類としては、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂、放射線硬化性樹脂等、種々の公知のものを特に制限なく用いることができる。例えば、熱硬化性樹脂の例として、フェノール樹脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、フラン樹脂、ビスマレイミド樹脂、シアネート樹脂などが挙げられる。
架橋方法としては共有結合を形成する反応であれば特に制限なく適用することができ、例えば、ポリアルコール化合物とポリイソシアネート化合物を用いて、ウレタン結合を形成するような室温で反応が進行する系も特に制限なく使用することができる。ただし、このような系は成膜前のポットライフが問題になる場合が多く、通常、成膜直前にポリイソシアネート化合物を添加するような2液混合型として用いる。一方、1液型として用いる場合は、架橋反応に携わる官能基を保護しておくことが有効であり、ブロックタイプ硬化剤として市販もされている。市販されているブロックタイプ硬化剤として、三井武田ケミカル(株)製、B−882N、日本ポリウレタン工業(株)製、コロネート2513(以上ブロックポリイソシアネート)、三井サイテック(株)製、サイメル303(メチル化メラミン樹脂)などが挙げられる。
(保護層)
支持体2は保護層を有していてもよい。保護層として用いるポリマーとしては、水溶性ポリマー、セルロースアシレート、ラテックスポリマー、水溶性ポリエステルなどが例示される。水溶性ポリマーとしては、ゼラチン、ゼラチン誘導体、カゼイン、寒天、アルギン酸ナトリウム、でんぷん、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸共重合体、無水マレイン酸共重合体などであり、セルロースアシレートとしてはカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロースなどである。ラテックスポリマーとしては塩化ビニル含有共重合体、塩化ビニリデン含有共重合体、アクリル酸エステル含有共重合体、酢酸ビニル含有共重合体、ブタジエン含有共重合体などが挙げられる。
保護層には、基板(支持体)の透明性を実質的に損なわない程度に、無機又は有機の微粒子をマット剤として含有させることができる。無機の微粒子のマット剤としては、例えば、シリカ(SiO)、二酸化チタン(TiO)、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムなどを使用することができる。また、有機の微粒子マット剤としては、ポリメチルメタクリレート、セルロースアセテートプロピオネ−ト、ポリスチレン、米国特許第4,142,894号明細書に記載されている処理液可溶性のもの、米国特許第4,396,706号明細書に記載されているポリマーなどを用いることができる。
これらの微粒子マット剤の平均粒子サイズは0.01〜10μmのものが好ましく、より好ましくは0.05〜5μmである。また、微粒子マット剤の含有量は0.5〜600mg/mが好ましく、さらに好ましくは1〜400mg/mである。
支持基板2上に保護層を形成する方法としては、公知の方法を適用することができ、例えば保護層を形成するため溶液を、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、スライドコート法、或いは、米国特許第2,681,294号明細書に記載のホッパーを使用するエクストルージョンコート法により支持基板上に塗布した後、乾燥させることで保護層を形成することができる。
(帯電防止層)
支持基板2には、帯電防止層(導電性層)を形成してもよい。帯電防止層は、具体的にはイオン導電性物質や導電性微粒子を含有する層として設けることができる。
ここでイオン導電性物質とは、電気伝導性を示し、電気を運ぶ担体であるイオンを含有する物質のことであり、例としてイオン性高分子化合物を挙げることができる。イオン性高分子化合物としては、具体的には、特公昭49−23828号、特公昭49−23827号、特公昭47−28937号各公報に見られるようなアニオン性高分子化合物;特公昭55−734号、特開昭50−54672号、特公昭59−14735号、特公昭57−18175号、特公昭57−18176号、特公昭57−56059号各公報などに見られるような、主鎖中に解離基を持つアイオネン型ポリマー;特公昭53−13223号、特公昭57−15376号、特公昭53−45231号、特公昭55−145783号、特公昭55−65950号、特公昭55−67746号、特公昭57−11342号、特公昭57−19735号、特公昭58−56858号、特開昭61−27853号、特公昭62−9346号各公報に見られるような、側鎖中にカチオン性解離基を持つカチオン性ペンダント型ポリマー等を挙げることができる。
一方、導電性微粒子の例としては、ZnO、TiO、SnO、Al、In、SiO、MgO、BaO、MoO、V等の金属酸化物、あるいはこれらの複合酸化物が好ましく、特にZnO、TiO及びSnOが好ましい。また、異種原子を含む例として、例えばZnOに対してはAl、In等の添加、TiOに対してはNb、Ta等の添加、SnOに対しては、Sb、Nb、ハロゲン元素等の添加が効果的である。これら異種原子の添加量は0.01〜25mol%の範囲が好ましく、0.1〜15mol%の範囲が特に好ましい。
(その他の機能性層)
支持体2には、必要に応じて平滑化層、密着改良層、遮光層、反射防止層、ハードコート層等を設けてもよい。
<構造色層>
次に、本発明で用いる構造色層6について説明する。本発明の表示材料並びに自動車部材では、電界により光学特性が変化しうる構造色層を用いる。
構造色は、特定の波長の光がブラッグ反射することによる呈される。そこで、本発明における「構造色層」とは、特定の波長の光がブラッグ反射しうるように屈折率の差が周期的に変化している周期構造体を意味し、その周期は光の波長程度の大きさであり、サブマイクロスケールであることが好ましい。
屈折率の差が周期的に変化すると、屈折率の異なる界面で生じるフレネル反射が重なって干渉を起こし、その結果として、反射率の波長依存性や反射率の変化を生じさせる。
そのような構造色層としては、シリカやポリマーの単分散粒子を用いたコロイド結晶、ブロック共重合体のミクロドメイン構造、界面活性剤のラメラ構造、らせん構造を形成したコレステリック液晶、太刀魚の鱗を模倣した無機層状化合物、シリカやポリマーの単分散微粒子を鋳型としたポリマーゲルなどを挙げることができる。
ここで、上記のような構造色層の光学特性が電界によって変化する原理を説明する。
−コロイド結晶による場合−
図2に、コロイド結晶を説明する模式図を示す。
コロイド結晶では、単分散の粒子が細密充填構造に配列したオパール構造と、オパール構造の空隙に別の物質を充填して元の粒子を取り除くことによって得られる逆オパール構造とが存在する。本発明では、オパール構造の空隙に、電界に応じて配向が変化し、それにより光学特性が変化する液晶を充填してもよいし、逆オパール構造の元の粒子が存在した部分に液晶を充填してもよい。
単分散の粒子又は元々粒子が存在していた部分が周期的に配列されているため、特定の波長の光のみを反射させ、構造色を呈する。この関係は、下記式(1)で表されるBraggの式により求めることができる。
式(1):λ=2ndsinθ
式(1)において、λは反射光の波長であり、dは粒子の格子間隔であり、θは光の入射角度である。
この粒子間の空隙に電界に応じて光学特性が変化する液晶を充填し、或いはもと粒子が存在していた部分に上記の液晶を充填する。これにより、電界に応じて液晶の配向が変化し、光学特性が変化する。
−ブロック共重合体による場合−
ブロック共重合体のミクロドメイン構造は、前記コロイド結晶における逆オパール構造と同様の構造を形成している。このミクロドメイン構造の空隙に電界の変化に応じて光学特性が変化する液晶を充填すればよい。
−界面活性剤によるラメラ構造による場合−
電界の変化に応じて光学特性が変化する液晶に界面活性剤を適用し、界面活性剤によって液晶層を何層にも積層したラメラ構造とする。電界を変化させると液晶の配向が変化し、光学特性が変化する。
−コレステリック液晶による場合−
本発明では、電界により光学特性が変化しうる構造色層として、コレステリック液晶含む層を好適に用いることができる。例えば、それぞれ電極を形成した支持基板を対向配置し、この一対の電極間にコレステリック液晶層を少なくとも1層設ける。この場合、構造色層を構成するコレステリック液晶層は、可視域、赤外域又は紫外域の光を反射するようにらせんピッチを調整することが好ましい。
図3(a)は、コレステリック液晶がらせん周期構造によって構造色を呈するときの基本構造を示す概念図である。図3(a)は、コレステリック液晶が水平に配向しているときの状態を示す。
構造色層10は一対の電極12の間に設けられている。本実施形態では、構造色層に用いる液晶がコレステリック液晶であるため、らせん軸14を中心にらせん周期構造16を形成する。
図3(b)は、上記らせん周期構造16の概念図であり、らせん周期構造16は、液晶の分子配向ベクトルがらせん軸14を中心に少しずつ回転するようにずれて、分子配向ベクトルの異なる層が積層された状態となっている。らせんの周期の最小単位が1ピッチである。
なお、図3(a)では説明の便宜上、らせんピッチを1ピッチのみで示しているが、実際には、このピッチを最小単位として繰り返している構造を有している。つまり、コレステリック液晶では、らせん周期構造が秩序的に繰り返されている。
また、図3(b)は簡略化して図示したため、1/2ピッチの間に分子配向ベクトルの異なる層を4層として示しているが、実際には、1/2ピッチの間に数百層もの配向ベクトルの異なる層が形成されている。
更に、図3(a)及び図3(b)では、らせん軸は、電極に対して直角となるように示しているが、直角に対して角度を有して配向していてもよい。
図3に示した構造色層に光が入射した場合、選択的に反射光が発せられる理由について説明する。
液晶は屈折率異方性(Δn)を有する。ここでいう屈折率異方性(Δn)とは、液晶分子の長軸方向の屈折率(n‖)と液晶分子の短軸方向の屈折率(n⊥)との差として下記のように定義される。
Δn = n‖ − n⊥
したがって、液晶分子の長軸方向と短軸方向とでは、屈折率に差があるため、分子配向ベクトルの異なる層毎に、周期的に屈折率が異なっている。
この構造体に角度θで光が入射すると、上記Braggの反射式に基づいて、特定波長λの光を選択的に反射し、他の波長の光を透過することになる。Braggの反射式において、コロイド結晶では粒子の格子間隔dが用いられるが、コレステリック液晶では、ピッチ長Pが適用される。
この状態で電界を変化させると、図4(a)に示すように、液晶が電極に対して垂直に配向するか、或いは、図4(b)に示すように無秩序な配向状態となる。
図4(a)の場合、液晶が電極に対して垂直に配向しているため、液晶の屈折率が均一である。そのため、周期的に屈折率が変化していないので、構造色を呈さずに光を透過する。
図4(b)の場合、液晶の配向は無秩序であり、周期的に屈折率は変化していないため、この場合も構造色を呈さない。また配向方向が無秩序であるため、光は散乱する。これは、ランダムなフォーカルコニック状態に基づく散乱状態ではホスト液晶のΔnが大きいほど散乱強度が高くなり、表示性能が向上する。
このように、図3及び図4に示すように、電界を変化させることで液晶の配向状態を切り替えることができる。
−無機層状化合物と液晶の組合せ−
無機層状化合物と液晶とを組み合わせた構造色層の場合、無機層状化合物は、周期的に積層され、その間隙に液晶が充填される。この周期的に秩序的に繰り返される層構成によって、構造色が呈される。
この状態で、電界を変化させると、液晶の配向が変化し、光学特性が変化する。
本発明における構造色層は、屈折率の差が周期的に変化している周期構造体である。構造色層は、その周期を変更することで、反射光の波長を調整することができる。用途を考慮すると、可視域、赤外域又は紫外域の光を反射することが好ましい。
例えば、構造色層がコロイド結晶で形成されている場合には、粒子サイズを調整すること等によって、反射光の波長を調整することができる。ブロック共重合体のミクロドメイン構造では、重合条件を調整すること等によって、反射光の波長を調整することができる。
また、構造色層がコレステリック液晶で構成されている場合、ピッチ長Pを調整することで、反射光の波長を調整することができる。ピッチ長Pの調整は、液晶の種類を変更したり、カイラル剤の種類を変更したり、カイラル剤の添加量を変えること等で実現できる。
本発明に係る構造色層として使用可能なコレステリック液晶は、構造色を呈することができれば特に制限はないが、ネマチック相を示す液晶化合物を好適に利用することができる。
(ネマチック相を示す液晶化合物)
上記ネマチック液晶化合物の具体例としては、アゾメチン化合物、シアノビフェニル化合物、シアノフェニルエステル、フッ素置換フェニルエステル、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、フッ素置換シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル、シアノフェニルシクロヘキサン、フッ素置換フェニルシクロヘキサン、シアノ置換フェニルピリミジン、フッ素置換フェニルピリミジン、アルコキシ置換フェニルピリミジン、フッ素置換アルコキシ置換フェニルピリミジン、フェニルジオキサン、トラン系化合物、フッ素置換トラン系化合物、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリルなどが挙げられる。「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第154〜192頁及び第715〜722頁に記載の液晶化合物を用いることができる。例えば、Merck社の液晶(ZLI−4692、MLC−6267、6284、6287、6288、6406、6422、6423、6425、6435、6437、7700、7800、9000、9100、9200、9300、10000など)、チッソ社の液晶(LIXON5036xx、5037xx、5039xx、5040xx、5041xxなど)、旭電化社の液晶(HA−11757)が挙げられる。
(カイラル剤)
構造色層に用いるコレステリック液晶は、ネマチック液晶とカイラル剤との組合せが好ましい。ネマチック液晶にカイラル剤を添加すると、コレステリック液晶相を形成する。
カイラル剤の添加量は、液晶組成物中、1〜50質量%であることが好ましく、1.5〜20質量%であることがより好ましく、2〜30質量%であることが更に好ましい。カイラル剤の添加量が50質量%以下であれば、液晶組成物の粘度が高くなって応答性が低くなったり、あるいは、カイラル剤がホスト液晶から析出することを効果的に防ぐことができる。
カイラル剤は複数種類使用してもよい。特に、カイラルピッチの温度依存性が正のものと負のものとを組み合わせて使用することで、カイラルピッチの温度依存性が小さくなる場合が好ましい。カイラル剤としては、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第199〜202頁に記載のTN、STN用カイラル剤が挙げられる。
以下に本発明で用いることができるカイラル剤の具体例を示すが、これらに限定されるものではない。
Figure 2008276003
Figure 2008276003
Figure 2008276003
(その他の添加剤)
コレステリック液晶の物性を所望の範囲に変化させることを目的として(例えば、液晶相の温度範囲を所望の範囲にすることを目的として)、液晶性を示さない化合物を添加してもよい。また、構造色層の劣化を防ぐため、紫外線吸収剤、酸化防止剤などの化合物を含有させてもよい。
例えば、人が観察する側でない基板上に黒色の層を設けることで、この場合、黒色状態と特定の波長の光を反射する状態とを電気的に切り替えることが可能となる。例えば、反射する光の波長が可視域全体の波長となるように調整し、反射角度が多数存在するようにコレステリック液晶層を調整することで、白色を表示することが可能となる。すなわち、電気的に黒色と白色を可逆的に切り換えることが可能である。また、コレステリック液晶を構造色層として用いた場合には、構造色層はいわゆるメモリー性(表示維持性)を有するものとなり、電界の印加を除去したあとも電界印加時の状態を保持することが可能となるために、消費電力の小さな表示材料を構築することができる。
−ゲルによる場合−
例えば、一対の電極の間に、光の波長程度の直径を有するシリカ単分子粒子を鋳型としたフォトニック結晶構造を有するイソプロピルアクリルアミド系ゲルと電解質液層を1層設けた構造色層とすることができる。この場合、電界を印加させることでゲルの膨潤、収縮を制御することができ、反射する光の波長を可逆的に変化させることが可能となる。
本発明の表示材料は、異なる波長域の光を反射する複数の構造色層を同じ面に並べて配置してもよいし、積層してもよい。なお、構造色層により反射する光は限定されず、いかなる波長のものであってもよい。このように複数の構造色層を設ける構成により、表示可能な色の数が増加し、意匠性をより高めることができる。
<隔壁>
本発明の表示材料及び自動車用部材は、表面が疎水性である隔壁4が連続的に形成されており、前記構造色層6が、隔壁4によって面内で複数の領域に仕切られた状態で存在する。
隔壁4は表面が疎水性であるものを用いる。ここでいう疎水性とは、隔壁の表面における水の接触角が30°以上180°以下の範囲であることをいい、好ましくは50°以上180°以下の範囲である。そのような表面が疎水性の隔壁としては、長鎖アルキル基、もしくはフッ素置換されたアルキル基を有するポリマー構造が好ましい。
前記長鎖アルキル基としては、炭素数3〜60のアルキル基が好ましく、炭素数4〜30のアルキル基がより好ましく、炭素数4〜20のアルキル基が更に好ましい。
前記フッ素置換されたアルキル基としては、炭素数2〜60のフルオロアルキル基が好ましく、炭素数2〜30のフルオロアルキル基がより好ましく、炭素数4〜20のフルオロアルキル基が更に好ましい。フルオロアルキル基は、一部の水素原子がフッ素原子に置換されたものであっても、パーフルオロアルキル基であってもよいが、疎水性を高める観点からは、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
このような表面が疎水性であって、連続した隔壁構造により構造色層6が複数に仕切られていることで、本発明に係る表示材料1に振動又は衝撃が加わっても、連続した隔壁構造によって効率よく吸収される。従って、振動又は衝撃により構造色層6の周期構造が乱れた場合にも、元の周期構造にすみやかに戻ることができる。特に、隔壁4の表面が疎水性であることにより、構造色層中に存在する液晶との相互作用が小さくなり、振動や衝撃によって不安定な歪んだ状態になったとしても速やかに元の安定な周期構造に復元することとなり、振動や衝撃に対する安定性を高める点で極めて有利となる。
隔壁4の構造としては、構造色層6を複数の領域に隔て、構造色層6によって構造色を呈することができれば特に限定されないが、構造色の視認性の低下を防ぐとともに、振動や衝撃を隔壁構造によって効率よく吸収するため、規則的なパターン状に形成されていることが好ましい。例えば、図5に示すように、(A)円形のカップ状、(B)楕円状、(C)格子状、(D)ハニカム状などの隔壁構造が挙げられ、好ましくは、カップ状、格子状、ハニカム状である。カップ状の隔壁であれば、エンボス加工により容易に形成することができるなどの観点から好ましく、一方、格子状又はハニカム状の隔壁であれば、開口率(構造色層が配置されている部分の比率)を高くすることができるという点で好ましい。
なお、図1(B)に示した表示材料では、構造色層6が配置される部分では貫通していないが、貫通していてもよい。
隔壁4によって仕切られる個々の領域の大きさは特に限定されず、表示材料の用途や要求される耐衝撃性等を考慮して適宜設定すればよい。
各隔壁4によって仕切られる領域の1辺又は径の長さについては、振動及び衝撃に対する構造色層6の安定性を確実に向上させること、構造色層6による視認性の低下を防ぐことなどを考慮すると、1μm〜10cmの範囲が好ましく、より好ましくは、10μm〜1cmの範囲であり、さらに好ましくは、20μm〜1mmの範囲である。
また、隔壁の高さについても表示材料の用途や要求される耐衝撃性等を考慮して適宜設定すればよいが、構造色層を確実に仕切って振動及び衝撃に対する安定性を向上させるとともに、衝撃によって隔壁が崩壊することを防ぐため、1μm〜1cmの範囲が好ましく、より好ましくは5μm〜1mmの範囲であり、さらに好ましくは10μm〜50μmの範囲である。
隔壁4の厚みについても表示材料の用途や要求される耐衝撃性等を考慮して適宜設定すればよいが、構造色層6を確実に仕切って振動及び衝撃に対する安定性を向上させること、衝撃によって隔壁が崩壊することを防ぐこと、構造色層の視認性の低下を防ぐこと、などの観点から、0.1μm〜1000μmの範囲が好ましく、より好ましくは0.5μm〜500μmの範囲であり、さらに好ましくは1μm〜100μmの範囲である。
隔壁を構成する材質は、表面が疎水性であって、構造色層6を複数に隔てることができれば特に限定されないが、好ましくは疎水性樹脂である。
また、隔壁を形成する方法としては、隔壁を形成するための樹脂に対し、熱、光、ガンマ線などの外部エネルギーを付与して硬化させる方法により隔壁を形成することが好ましい。特に好ましくは、熱硬化性又は光硬化性のモノマーを鋳型中で重合させて隔壁を形成させる方法である。重合の際、照射光としてはUV光を用いることが好ましい。
隔壁を形成するための熱硬化性又は光硬化性の樹脂は、アクリレート、メタクリレート、アクルリアミド、メタクリルアミド、エポキシ、ビニル、ビニルエーテル、スチレン系モノマー等のモノマーを用いて合成することができ、好ましくは、アクリレート又はメタアクリレート系モノマーを用いて合成した樹脂である。
隔壁を形成するために用いるモノマーとしては、長鎖アルキル基を有するアクリレート若しくはメタアクリレート、又はフッ素置換されたアルキル基を有するアクリレート若しくはメタアクリレートが好適である。
具体的には、ジペンタエリストールドデカアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールオクタアクリレート、ジペンタエリストールドデカメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレートパーフルオロヘキシルエチルアクリレート、パーフルオロヘキシルエチルメタクリレート、パーフルオロオクチルエチルアクリレート、ジビニルベンゼンなどを挙げることができ、ジペンタエリストールドデカアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、パーフルオロヘキシルエチルアクリレート、ジペンタエリスリトールオクタアクリレート、ジペンタエリストールドデカメタクリレートなどが好適である。なお、表面が疎水性となる隔壁を形成するため、少なくとも1種のフッ素系モノマーを含む樹脂組成物から形成したものであることが特に好ましい。
また、使用するモノマーは、単官能であってもよく、多官能であってもよい。好ましくは多官能モノマーであり、単官能モノマーと組合わせて用いることも好ましい。なお、多官能モノマーとしては、2官能、3官能、4官能、5官能、及び6官能モノマーが好適である。
隔壁を形成するための材料には、上記モノマーのほか、粘度を調整するための粘度調整剤、濡れ性を調整するための界面活性剤等を好適に添加することができる。
また、諸物性を制御する目的で、さらに別のポリマーを添加することができる。そのようなポリマーとしては、ポリエステル、ポリアミド、ポリビニルアルコール、セルロース、ポリエーテル、ポリスルホン、ポリイミドなどが挙げられる。
また、外部エネルギーにより重合を引き起こすための重合開始剤を添加することが好ましい。重合開始剤としては、使用するモノマー等に応じて選択すればよく、光重合開始剤又は熱重合開始剤を好適に用いることができる。
隔壁を形成させる手段は特に限定されないが、エンボス加工により隔壁を形成することが好ましい。例えば、支持体上に、上記モノマー等を含有したポリマー溶液を塗布した後、所定の温度(前記ポリマーのTgよりも高いことが好ましい。)に加熱する。次いで、所望の形状の隔壁が形成できるように加工されたモールドを押し付け、その後もしくは同時に、光照射もしくは加熱によりモノマーを重合させて硬化させることが好ましい。このプロセスは、製造コストを低減させるなどの観点から、ロール状のウエブ加工であることが好ましい。
<電極>
本発明の表示材料は、電界に応じて構造色層の光学特性を変化させるため、支持体に電極を設けることが好ましい。電極の材質、形状、位置等は、構造色層の光学特性を変化させることができるように電圧を印加することができれば特に限定されず適宜選択することができる。例えば、金、銀、銅、アルミニウムなどの金属により電極を好適に形成することができる。
また、例えば、本発明に係る表示部材を自動車用部材に適用する場合は、構造色層に電界をかけるための電極として、導電性ポリマー又はカーボンナノチューブを採用することもできる。導電性ポリマー又はカーボンナノチューブからなる電極であれば、曲面に適用した場合の劣化が小さく、好ましい。
また、透明電極として、例えば、酸化インジウム、ITO(インジウム錫オキサイド)、酸化スズ等を用いることができる。透明電極については、例えば、「液晶デバイスハンドブック」(日本学術振興会第142委員会編、日刊工業新聞社、1989年)の第232〜239頁に記載のものが用いられる。
駆動方法については、電界により構造色層の光学特性を変化させることができれば特に制限はないが、少なくとも一方に透明電極を形成した2つの支持体を対向配置し、これらの支持体に形成された一対の電極間に構造色層が挟み込まれるように存在する構成が好適である。この場合、構造色層を曲面状に設けることもできる。
また、片側の支持体だけに電極を形成したインプレーン駆動方式も好適に用いることができる。この場合、くし型電極構造とすることができる。このように片側の基板(支持体)だけに電極を設けた構成とした場合、構造色層の厚みに対するラチチュードが広くなるため、自動車などの複曲面に適用した場合、表示ムラが低減されるというメリットがある。
<その他の部材>
本発明に係る表示材料並びに自動車部材は、その他の部材として、例えば、バリア層、紫外線吸収層、反射防止層、ハードコート層、汚れ防止層、有機層間絶縁膜、金属反射板、位相差板、配向膜などを設けることができる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
バリア層としては、シリカなどから形成される無機層もしくは無機層と有機層を積層させた構造体を好適に用いることができる。このようなバリア層を設けることで、大気中の水や酸素の侵入が抑制され、構造色層の劣化を効果的に防ぐことができる。
このようなバリア層を形成する方法としては、例えば シリカなどの無機層については、スパッタリング、蒸着、もしくはゾルゲル方式が挙げられ、有機層はモノマー溶液の塗布、重合プロセスもしくは蒸着、重合プロセスが挙げられ、特に、無機層はスパッタリング、有機層は塗布プロセスにより形成することが好ましい。
紫外線吸収層としては、2,2−チオビス(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,6−ジ−t−ブチルフェノール等の酸化防止剤、2−(3−t−ブチル−5−メチル−2−ヒドロキシフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、アルコキシベンゾフェノン等の紫外線吸収剤等を含有することが好ましい。
反射防止層は、無機材料又は有機材料を用いて形成することができ、層構成としては、単層であってもよく、多層であってもよい。無機材料の膜と有機材料の膜との多層構造の反射防止層としてもよい。反射防止層は、片面側又は両面に設けることができる。反射防止層を両面に設ける場合、両面の反射防止層は、同じ構成であってもよいし、互いに異なる構成であっても良い。
反射防止層に用いる無機材料としては、SiO、SiO、ZrO、TiO、TiO、Ti、Ti、Al、Ta、CeO、MgO、Y、SnO、MgF、WO等が挙げられ、これらを単独で又は2種以上を併用して用いることができる。これらの中でも、例えば支持体としてプラスチック製の樹脂基板を用いる場合には、低温で真空蒸着が可能なSiO、ZrO、TiO、Taが好ましい。
無機材料で形成される多層膜としては、例えば、ZrO層とSiO層の合計光学的膜厚がλ/4、ZrO層の光学的膜厚がλ/4、最表層のSiO層の光学的膜厚がλ/4の、高屈折率材料層と低屈折率材料層とを交互に成膜する積層構造が例示される。ここで、λは設計波長であり、通常520nmが用いられる。最表層は、屈折率が低く、かつ反射防止層に機械的強度を付与できることからSiOとすることが好ましい。
無機材料で反射防止層を形成する場合、成膜方法は例えば真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、飽和溶液中での化学反応により析出させる方法等を採用することができる。
反射防止層に用いる有機材料としては、例えばFFP(テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体)、PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)、ETFE(エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体)等を挙げることができ、レンズ材料やハードコート層(有する場合)の屈折率を考慮して選定すればよい。成膜方法としては、真空蒸着法の他、スピンコート法、ディップコート法などの量産性に優れた塗布方法で成膜することができる。
ハードコート層としては、公知の紫外線硬化又は電子線硬化のアクリル系又はエポキシ系の樹脂を用いることができる。
汚れ防止層としては、含フッ素有機重合体のような撥水撥油性材料を使用することができる。
配向膜としては、ポリイミド、シランカップリング剤、ポリビニルアルコール、ゼラチンなどを用いることが好ましく、ポリイミド、シランカップリング剤を用いることが、配向能力、耐久性、絶縁性、コストの観点から好ましい。配向方法については、ラビング処理していても、していなくてもよい。配向状態に関しても、水平状態及び垂直状態いずれであってもよい。
以上のように本発明に係る表示材料及び自動車用部材は、表面が疎水性であって、連続して形成された隔壁によって構造色層が仕切られており、振動又は衝撃が加わっても、連続した隔壁構造によって効率よく吸収され、振動又は衝撃により構造色層の周期構造が乱れた場合にも、元の周期構造にすみやかに戻ることができる。従って、本発明に係る表示材料及び自動車用部材に振動及び衝撃に対して高い安定性を発揮することができる。
<用途>
本発明の表示材料を自動車のフロントガラス、サイドガラス、リアガラス、サンルーフ、バックミラーなどに適用すれば、任意の波長の光を反射できるため、運転時における防眩効果、遮熱による燃費の向上と快適性の向上、遮光によるセキュリティ対策、意匠性の向上などを図ることができる。例えば、温度センサーと、シート状ヒーターをさらに具備した自動車用部材とすれば、氷点下などの低温環境下での表示性能の劣化を抑制することが可能となり有利となる。
また、本発明の表示材料は、上記のような自動車用部材に限らず、例えば、振動及び衝撃に強いインテリア、広告、情報表示媒体等として好適に利用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。以下の実施例に示す材料、使用量、割合、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す実施例により限定的に解釈されるべきものではない。
[実施例1]
1.プラスチック基板の作製
特開2000−105445号公報の実施例1の試料110の作製と同様にPEN(Dupont−Teijin Q65A)に対し、下塗り層及びバック層を形成した。すなわち、ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー100重量部と、紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイギーCiba−Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃にて溶融後、T型ダイから押し出し、140℃で3.3倍の縦延伸を行ない、続いて130℃で3.3倍の横延伸を行い、さらに250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmのプラスチックフィルム基板(PEN)を得た。このPEN基板に対し、下塗り層及びバック層を形成した。
2.透明電極層の形成
上記のようにして得られたプラスチック基板の片面に、導電性のインジウム酸化スズ(ITO)を蒸着によりコーティングして、厚さ200nmの均一な薄膜を積層した。面抵抗約20Ω/cm、光透過率(波長:500nm)85%であった。つぎに、ITO表面上に反射防止膜としてSiO薄膜(100nm)をスパッタにより設けた。光透過率(波長:500nm)は90%であった。
3.UV硬化性モノマーの作製
・モノマー:ジペンタエリスリトールドデカアクリレート 8.0g
・光重合開始剤:2−ヒドロキシ−2−メチルプロピオフェン 0.6g
(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ製)
・希釈剤:トリロキシエチルアクリレート 8.0g
(総研化学工業(株)製)
以上の成分を撹拌混合し、約20mPa・sの無色透明な液体を得た。
4.隔壁の形成
上記UV硬化性モノマーを、上記透明電極を形成したプラスチック基板の電極上に塗布した。次いで、80℃に加熱した状態でエンボス加工用のモールド(格子間隔100μm、隔壁の厚み10μm、高さ10μm)に押し当て、その状態でUV光を塗布面上で50mJ/cmの光強度として10分間照射した。その後、基板からモールドを離して基板上に隔壁を形成した。得られた隔壁は、水の接触角が65°であった。
5.コレステリック液晶溶液の調整
ネマチック液晶(ZLI−1132、メルク社製)10.0g中に、カイラル剤(R−1011、メルク社製)を、波長550nmに選択反射ピークを有する量を添加し、さらにメチルエチルケトン(MEK)10mlを添加してコレステリック液晶溶液を調製した。
6.コレステリック液晶の充填及び上側フィルムのラミネート
上記隔壁の形成されたフイルム基板を70℃に加熱し、隔壁が形成されている側に上記コレステリック液晶溶液を注いで隔壁間に充填した。そのまま1時間、減圧下加熱を行い、溶媒であるMEKを留去させた。
つぎに、格子状の隔壁上面にUV硬化剤を含有する粘着剤をスクリーン印刷により付与した。上側フィルムとして、上記と同様の透明電極を形成した別のフィルムをラミネートした後、UV照射を行った。これにより隔壁上面に上側フイルムを密着させて表示材料を得た。
(表示性能の評価)
上記のようにして得られた表示材料に対して、信号発生器(テクトロニクス株式会社製)を用いて交流電圧±100V(100Hz)を印加した後、瞬時に印加電圧をゼロにすると、コレステリック液晶はプレーナ状態となり550nmに選択反射ピークを示した。この状態は室温で1ヶ月以上安定に存在し良好な表示維持性があることが確認された。また、交流電圧±40V(100Hz)を印加し、徐々に印加電圧をゼロにすると、コレステリック液晶はフォーカルコニック状態となり透明となった。この状態は室温で1ヶ月以上安定に存在し良好な表示維持性(メモリー性)があることが確認された。
(耐振動性の評価)
得られた表示材料を、MIL−STD−883Eに準じた振動試験を次の条件で行なった。20Hzから1000Hzの振動を加えた後、20Hzに戻す工程を1サイクル(約4分)とし、これを4サイクル行った。この試験後、上記表示性能の評価を行ったが、特に表示性能の劣化(表示ムラ、表示コントラスト比の低下など)は見られなかった。すなわち、実施例1の表示材料は、振動に対する安定性が優れていることが確認された。
(耐衝撃性の評価)
得られた表示材料の耐衝撃性について、JIS D5500の5.5に示される試験方法により試験を行った。その結果、特に表示性能の劣化(表示ムラ、表示コントラスト比の低下など)は見られなかった。これにより、実施例1の表示材料は、衝撃に対する安定性が高いことが確認された。
(光耐久性の評価)
実施例1の表示材料にXeランプ(15万ルクス)を照射(480時間)したが電気的な特性に変化はなかった。これにより、実施例1の表示材料は光耐久性に優れていることが確認された。
(湿熱耐久性の評価)
実施例1の表示材料を、湿度85%、温度80℃の環境下で3週間放置したが電気的な特性に変化はなかった。これにより、実施例1の表示材料は湿熱耐久性に優れていることが確認された。
(自動車用窓ガラスとしての評価)
実施例1の表示材料を、自動車のフロントガラス、リアガラス、及びサンルーフに、それぞれ内側からエポキシ系粘着剤を用いて貼り合せた。これらのガラスは、いずれも平面ではなく、複曲面であった。
表示材料の両面のフィルムに粘着剤を付与した後、2枚の強化ガラスで挟み込んで合わせガラスを作製した。この状態で、電気的な特性を評価したところ、特に表示性能の劣化は見られなかった。すなわち、実施例1の表示材料は、自動車用の調光ガラスとして好適に用いることできることが確認された。
(効果)
構造色層を連続した隔壁構造で隔てることで耐振動性及び耐衝撃性が大幅に向上し、安定した表示が可能な表示材料とすることができ、特に自動車に好適に用いることができる。また、実施例1の表示材料は、構造色層によって光を吸収することなく色表示を行うため、特に屋外で使用した場合の耐久性に優れている。従って、実施例1の表示材料は、自動車用部材に特に好適に用いることができる。例えば、自動車の窓ガラス等に実施例1の表示材料を備えていれば、屋外の晴れた場所であっても自動車室内の照度の電気的な調整を容易に行うことができ、快適性を向上させることができる。例えば、実施例1に係る表示材料をフロントガラスに適用した場合、トンネルの出口での眩しさ、あるいは西日の直射光を遮光可能となり、より安全な運転が可能となる。また、夏場では、車内温度の上昇を防止することが可能となり、車内エアコンの負荷が小さくなり、結果的に燃費の向上につながる。
[実施例2]
実施例1と同様にしてフィルム基板を作製し、1枚のフイルム基板上に、金ナノ粒子溶液(平均粒径:3.0nm)を用いてインクジェット方式によりくし型電極(間隔25μm)を描画し、焼成を行った。このくし型電極付きフィルム基板と、電極の付いていないフィルム基板を用い、実施例1と同様の操作により、連続した隔壁の間に選択反射を示すコレステリック液晶層が設けられた表示材料を作製した。なお、モノマーとして、ジペンタエリスリトールドデカアクリレートの代わりに、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートを6.0gと、パーフルオロヘキシルエチルアクリレートを2.0g用いた。得られた隔壁の水の接触角は85°であった。つぎに、この表示材料を黒色の塗料を塗った自動車用のボデイ上に粘着層を用いて貼り合せた。
(表示性能の評価)
上記のようにして得られた表示材料に対して、信号発生器(テクトロニクス株式会社製)を用いて交流電圧±100V(100Hz)を印加した後、瞬時に印加電圧をゼロにすると、コレステリック液晶はプレーナ状態となり550nmに選択反射ピークを示した。この状態は室温で1ヶ月以上安定して維持され、良好な表示維持性を有することが確認された。
また、交流電圧±40V(100Hz)を印加し、徐々に印加電圧をゼロにすると、コレステリック液晶はフォーカルコニック状態となり黒色となった。この状態は室温で1ヶ月以上安定に維持され、良好な表示維持性(メモリー性)があることが確認された。
さらに、耐振動性及び耐衝撃性について実施例1と同様の評価を行ったところ、顕著な表示性能の低下は見られず、実施例2の表示材料は耐振動性及び耐衝撃性に優れることが確認された。
[実施例3]
曲面プラスチック基板としてポリカーボネート(帝人製)を使用し、この基板上に導電性ポリマーとしてPEDOT・PSS水分散液(ナガセケミカル社製)を塗布した後、乾燥させた(膜厚:8μm、面抵抗:約500Ω/cm、光透過率(波長500nm):88%)。これにより、基板の片面に透明電極を形成した。
該基板上の透明電極側に実施例1と同様の操作により疎水性の高い隔壁を形成し、シート状表示材料を作製した。なお、コレステリック液晶としては、フッ素系液晶(ZLI−4792、メルク社製)を用いた。得られたシート状表示材料の両面にPVB(ポリビニルブチラール)膜を設け、合わせガラスとし、複曲面を有するサンルーフを作製した。作製の際、電極部位から通電用の配線をとった。
(耐久性の評価)
上記のように作製したサンルーフにXeランプ(15万ルクス)を照射(480時間)したが電気的な特性に変化はなかった。これにより、上記サンルーフは光耐久性に優れていることが確認された。
また、上記サンルーフを85℃、95%湿度の環境下、3週間放置したのち、上記と同様の光照射により電気的な特性を評価したが、電気的な特性に変化はなかった。これにより、実施例3のサンルーフは、高温高湿下における安定性に優れていることが確認された。
さらに、上記サンルーフを−20℃の環境下、1週間放置したのち、上記と同様の光照射により電気的な特性を評価したが、電気的な特性に変化はなかった。これにより、実施例3のサンルーフは低温下における安定性にも優れていることが確認された。
(衝撃および振動に対する安定性の評価)
実施例1と同様の衝撃および振動に対する安定性の評価を行ったところ、実施例3のサンルーフは高い安定性を示すことが確認された。
(効果)
以上の評価より、実施例3で作製した表示材料は、サンルーフのような複曲面を有する自動車用部材として適しており、構造色を電気的に切り替えることができることが確認された。また、実施例3で作製した自動車部品(サンフール)は、光、熱、湿度、衝撃、及び振動に対する安定性が高いことが確認された。
[実施例4]
実施例1と同様の操作により曲面状自動車部品を作製した。なお、光が入射する側の支持体上に紫外線吸収層(UVガード、富士フイルムビジネスサプライ社製)を設けた。
(光耐久性の評価)
実施例4の自動車部品は、紫外線照射による表示性能の劣化が小さいことが確認された。
[実施例5]
実施例1と同様の操作により曲面状自動車部品を作製した。但し、合わせガラスとはしなかった。さらに、光が入射される側の支持体上にバリア層を設けた。バリア層は、第1の無機層として、スパッタリング装置を用いて無機層(酸化アルミニウム)を形成した。
次に、上記無機層上に、第1の有機層として、下記に示す構造のモノマー(M−1)を20g、紫外線重合開始剤(Cibaイルガキュア(登録商標)184)を0.6g、2−ブタノンを200g含む混合溶液を液膜厚5μmとなるようにワイヤーバーを用いて塗布した。
モノマー(M−1)
Figure 2008276003
上記混合液を塗布後、室温にて高圧水銀ランプの紫外線を照射して硬化させ(積算照射量:約2J/cm)、第1の有機層を形成した。
無機層及び有機層の厚さはいずれの場合も約500nmであった。
同様の操作により、第2の無機層、第2の有機層、第3の無機層、及び第3の有機層をそれぞれ形成することによりバリア層を形成した。
(耐久性の評価)
上記のように作製した自動車部品は、高湿下による表示性能の劣化が小さいことが確認された。
[実施例6]
実施例1と同様の操作により、シート状自動車部品を作製した。なお、片側にシート状透明ヒーター(ハネウエル社製、エルムウッド7800シリーズ)と温度センサー(ナショナルセミコン社製、LM35)を設置し、0℃以下になると自動的にヒータが作動し、自動車部品が0℃以上に保たれるように設定した。
(評価)
実施例6の自動車部品は、氷点下の環境下においても良好な表示性能を示すことが確認された。
[実施例7]
実施例1と同様の操作により、本発明の自動車部品を作製した。なお、モノマーとして、ジペンタエリスリトールドデカアクリレートの代わりに、ジペンタエリスリトールオクタメタクリレートを6.0gと、パーフルオロオクチルエチルアクリレートを3.0g用いた。その結果、実施例1と同様の効果が得られることを確認した。
以上、本発明に係る表示材料及び自動車用部材について説明したが、本発明は上記実施形態及び実施例に限定されるものではない。
例えば、上記実施形態及び実施例では、支持体上に別途隔壁を形成する場合について説明したが、支持体と隔壁とを一体的に形成したものでもよい。
本発明に係る表示材料の構成の一例を概略的に示す図であり、図1(A)は斜視図であり、図1(B)は図1(A)のA−A´線に沿った断面の一部を拡大した図である。 コロイド結晶を説明する模式図である。 図3(a)は、コレステリック液晶がらせん周期構造によって構造色を呈するときの基本構造を示す概念図であり、図3(b)は、らせん周期構造を説明する図である。 コレステリック液晶が構造色を呈さないときの状態を説明する図であり、図4(a)では、液晶が電極に対して垂直に配向し、図4(b)は、液晶が無秩序な配向状態となっている様子を示す図である。 本発明に係る隔壁構造の例を概略的に示す平面図であり、(A)円形状(カップ状)、(B)楕円状、(C)格子状、(D)ハニカム状である。
符号の説明
1 表示材料
2 支持体
4 隔壁
6 構造色層
10 構造色層
12 電極
14 らせん軸
16 らせん周期構造

Claims (12)

  1. 連続的に形成されており、表面が疎水性である隔壁と、
    該隔壁によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層と、
    を有することを特徴とする表示材料。
  2. 前記構造色層が、コレステリック液晶を含み、可視域、赤外域又は紫外域の光を反射することを特徴とする請求項1に記載の表示材料。
  3. 前記構造色層が、少なくとも一方が透明電極である一対の電極間に存在し、曲面状に設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の表示材料。
  4. 前記構造色層が、メモリー性を有していることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の表示材料。
  5. 前記隔壁が、エンボス加工により形成されたものであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の表示材料。
  6. 前記隔壁が、光硬化性樹脂又は熱硬化性樹脂により形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の表示材料。
  7. 前記隔壁が、少なくとも1種のフッ素系モノマーを含む樹脂組成物から形成したものであることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1項に記載の表示材料。
  8. 支持体と、
    該支持体の面内方向に連続的に形成されており、表面が疎水性である隔壁と、
    該隔壁によって面内で複数の領域に仕切られており、電界により光学特性が変化しうる構造色層と、
    を有することを特徴とする自動車用部材。
  9. 前記構造色層の少なくとも片面側に、紫外線吸収層が配置されていることを特徴とする請求項8に記載の自動車用部材。
  10. 前記構造色層の少なくとも片面側に、バリア層が配置されていることを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の自動車用部材。
  11. 前記構造色層に電界をかけるための電極を有し、該電極が導電性ポリマー又はカーボンナノチューブにより形成されていることを特徴とする請求項8〜請求項10のいずれか1項に記載の自動車用部材。
  12. 温度センサーと、シート状ヒーターをさらに具備していることを特徴とする請求項8〜請求項11のいずれか1項に記載の自動車用部材。
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