JP2008273621A - 紙容器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ストロー口の開口の開口を容易にすると共に、輸送等の取り扱い中、第2ハーフカットで囲まれた部分の損傷や捲れ等の発生を防止できるようにした紙容器を得る。
【解決手段】 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部3とその上を閉塞する頂部4とを形成し、頂部4に裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7を設け、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8を設け、表面から第2ハーフカット8で囲まれた部分を層間剥離させることによりストロー口12を開口する紙容器であって、第2ハーフカット8を、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9を頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10を越え胴部3の平面部2に渡って下向きに設け、胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り或いは剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11を設けた。
【選択図】 図1
【解決手段】 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部3とその上を閉塞する頂部4とを形成し、頂部4に裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7を設け、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8を設け、表面から第2ハーフカット8で囲まれた部分を層間剥離させることによりストロー口12を開口する紙容器であって、第2ハーフカット8を、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9を頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10を越え胴部3の平面部2に渡って下向きに設け、胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り或いは剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11を設けた。
【選択図】 図1
Description
本発明は、牛乳やジュース等の飲料液体を収容する紙容器であって、頂部表面に形成されたハーフカットで囲まれた部分を層間剥離するとストロー口が開口するようになっている紙容器に関するものである。
この種の紙容器として、図23に示すように、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部3とその上を閉塞する頂部4とが形成され、頂部4に裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられ、表面から第2ハーフカット8で囲まれた部分8aを層間剥離させることによりストロー口12が開口する構造になっており、前記第2ハーフカット8は、その層間剥離の糸口となる剥離糸口端部9の先端9aが頂部4と胴部2の境界の頂部横罫線10と一致し、或いは頂部横罫線10を越えて胴部3の平面部2側に僅かに突出するように設けられたものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実公昭60−34572号公報
しかし、上記従来の紙容器によれば、第2ハーフカット8で囲まれた部分の表層を層間剥離する際に、第2ハーフカット8の層間剥離の糸口とするため、まず、剥離糸口端部9で囲まれた部分を剥離して掴むといったことが難しく、ストロー口12を開口させ難いといった問題があった。
また、上記従来の紙容器は、第2ハーフカット8が、その層間剥離の糸口となる剥離糸口端部9の先端9aが頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10と一致し、或いは頂部横罫線10を越えて胴部3の平面部2側に僅かに突出するように設けられているため、例えば、輸送中、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9に囲まれた部分がぶつかり易く、衝撃を受けて損傷し、層間剥離し難くなったり、また、輸送中の振動で隣の紙容器に当たって擦れた場合に、前記剥離糸口端部9の先端9aが剥離方向に力を受け易いので、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が層間剥離して捲れてしまい、見た目を損ねるばかりか、ストロー口12が開口して内部の液体が漏れ出すおそれもあるといった問題があった。
本発明の目的は、ストロー口の開口を容易にすると共に、輸送等の取り扱い中、第2ハーフカットで囲まれた部分の損傷や捲れ等の発生を防止できるようにした紙容器を提供することにある。
上記の目的を達成するために請求項1に記載の発明は、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられており、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられており、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記頂部には、前記第2ハーフカットを横切り前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる略弧状の第2成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1または2に記載の、前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第2成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明は、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられており、前記頂部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられており、前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第3成形補助折線が設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る紙容器によれば、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられているので、輸送中、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が衝撃を受けて損傷するおそれは少なく、また輸送中の振動で隣の紙容器に当たっても、前記剥離糸口端部の先端に剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線が設けられているので、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げると、山折り状態にあった前記頂部横罫線が谷折り状態となって凹み、前記胴部の平面部が第1成形補助折線で山折り状態となって突出し、前記胴部の平面部に設けられている前記第2ハーフカットの剥離の糸口となる剥離糸口端部で囲まれた部分の先端が層間剥離して浮き上がるので、剥離糸口端部で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカットで囲まれた部分を容易に層間剥離することができることになり、ストロー口の開口を容易に行うことができる。
請求項2に係る紙容器によれば、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられているので、輸送中、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が衝撃を受けて損傷するおそれは少なく、また輸送中の振動で隣の紙容器に当たっても、前記剥離糸口端部の先端に剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍から延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線が設けられているが、特に、前記第1成形補助折線が、第2ハーフカットとの間に僅かの間隙を空けた状態で第2ハーフカットの近傍から延びていると、前記第1成形補助折線と第2ハーフカットが接していないので、前記第1成形補助折線と前記第2ハーフカットが接している場合に、この接点から起こり得る前記第2ハーフカットの捲れが無くなる。
また、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げると、山折り状態にあった前記頂部横罫線が谷折り状態となって凹み、前記胴部の平面部が第1成形補助折線で山折り状態となって突出し、前記胴部の平面部に設けられている前記第2ハーフカットの剥離の糸口となる剥離糸口端部の先端が層間剥離して浮き上がるので、剥離糸口端部で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカットで囲まれた部分を容易に層間剥離することができることになり、ストロー口の開口を容易に行うことができる。
請求項3に係る紙容器によれば、請求項1または2に記載の、前記頂部には、前記第2ハーフカットを横切り前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる略弧状の第2成形補助折線が設けられているので、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げたとき、前記胴部の平面部が第1成形補助折線で山折り状態となると共に、頂部が第2成形補助折線で山折り状態となるので、容易に且つ確実に前記頂部横罫線を谷折り状態として凹ませることができ、ストロー口の開口を一層容易に行うことができる。
請求項4に係る紙容器によれば、請求項1または2に記載の、前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第2成形補助折線が設けられているので、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げたとき、前記胴部の平面部が第1成形補助折線で山折り状態となると共に、頂部が第2成形補助折線で山折り状態となるので、容易に且つ確実に前記頂部横罫線を谷折り状態として凹ませることができ、ストロー口の開口を一層容易に行うことができる。
請求項5に係る紙容器によれば、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられているので、輸送中、第2ハーフカットの剥離糸口端部に囲まれた部分が衝撃を受けて損傷するおそれは少なく、また輸送中の振動で隣の紙容器に当たっても、前記剥離糸口端部の先端に剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、前記頂部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線が設けられているので、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げると、山折り状態にあった前記頂部横罫線が谷折り状態となって凹み、前記頂部が第3成形補助折線で山折り状態となって突出し、前記頂部に設けられている前記第2ハーフカットの剥離の糸口となる剥離糸口端部で囲まれた部分の先端が層間剥離して浮き上がるので、剥離糸口端部位が掴み易くなり、第2ハーフカットで囲まれた部分を容易に層間剥離することができることになり、ストロー口の開口を容易に行うことができる。
請求項6に係る紙容器によれば、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられているので、輸送中、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が衝撃を受けて損傷するおそれは少なく、また輸送中の振動で隣の紙容器に当たっても、前記剥離糸口端部の先端に剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカットの剥離糸口端部で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第3成形補助折線が設けられているが、特に、前記第3成形補助折線が、第2ハーフカットとの間に僅かの隙間を空けた状態で第2ハーフカットの近傍から延びていると、前記第3成形補助折線と前記第2ハーフカットが接していないので、前記第3成形補助折線と前記第2ハーフカットが接している場合に、この接点から起こり得る前記第2ハーフカットの捲れが無くなる。
また、ストロー口の開口に際し、前記頂部横罫線を押し下げると、山折り状態にあった前記頂部横罫線が谷折り状態となって凹み、前記頂部が前記第3成形補助折線で山折り状態となって突出し、前記頂部に設けられている前記第2ハーフカットの剥離の糸口となる剥離糸口端部で囲まれた部分の先端が層間剥離して浮き上がるので、剥離糸口端部で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカットで囲まれた部分を容易に層間剥離することができることになり、ストロー口の開口を容易に行うことができる。
以下、本発明に係る紙容器を実施するための最良の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1乃至図5は本発明に係る紙容器の第1実施例を示したもので、図1は第1実施例の紙容器の斜視図、図2は第1実施例の紙容器の頂部横罫線に下向きの押圧力を加えたときの斜視図、図3は図2による押圧力により変形した第1実施例の紙容器の斜視図、図4は図3の側面図、図5はストロー口を開口した状態を示す第1実施例の紙容器の斜視図である。
本例は、本発明をゲーブルトップ紙容器1Aに実施した実施例であり、図1に示すように、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって形成されたものであって、4つの平面部2の隣接部が直角につながった構造の有底の胴部3の上部を切妻屋根型の頂部4で閉塞した構成となっている。切妻屋根型の頂部4は、切妻屋根面5とその両端を閉塞する妻壁6とによって構成されている。
本例では、妻壁6にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられている。第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が、切妻屋根型の頂部4の妻壁6と胴部3の境界の頂部横罫線10を越えて胴部3の平面部2に渡って下向きに延びて設けられている。頂部横罫線10と交わる部分からその先端までの第2ハーフカット8の長さは、特に限定されないが5〜50mmであることが好ましい。
胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられている。本例では、第1成形補助折線11は第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り且つ頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。第2ハーフカット8の剥離糸口端部9が第1成形補助折線11を越える長さは、0mm〜20mmが好ましい。また、第1成形補助折線11にあっては、本例では円弧状となっている。
このような構造のゲーブルトップ紙容器1Aによれば、第2ハーフカット8は、その層間剥離の糸口となる剥離糸口端部9が切妻屋根型の頂部4の妻壁6と胴部3の境界の頂部横罫線10を越え胴部3の平面部2に渡って下向きに設けられているので、例えば、ゲーブルトップ紙容器1Aを輸送中、衝撃を受けても第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が損傷するおそれが少なく、また輸送中の振動で隣のゲーブルトップ紙容器1Aに当たっても、剥離糸口端部9の先端9aに剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられているので、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると(図2)、山折り状態にあった頂部横罫線10が谷折り状態となって凹み、胴部3の平面部2が第1成形補助折線11で山折り状態となって突出し、胴部3の平面部2に設けられている第2ハーフカット8の剥離の糸口となる剥離糸口端部9で囲まれた部分の先端9aが層間剥離して浮き上がるので(図3、図4)、剥離糸口端部9で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカット8で囲まれた部分8aを容易に層間剥離することができることになり(図5)、ストロー口12の開口を容易に行える。
なお、本例では、第1成形補助折線11は円弧状となっているが、これに限定されるものではなく、図6に示すように、第1成形補助折線11が第2ハーフカット8の剥離糸口端部9の先端9aを頂点とした三角形状になっていてもよく、図7に示すように、第1成形補助折線11が第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を上底が横切る台形状になっていてもよく、図8に示すように、第1成形補助折線11が第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切る多角形状になっていてもよく、図9に示すように、第1成形補助折線11が不連続線で形成されていてもよい。
また、本例では、妻壁6にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられているが、図10に示すように、切妻屋根面5に第1ハーフカット7及び第2ハーフカット8が設けられていてもよい。
図11は本発明に係る紙容器の第2実施例を示した斜視図である。なお、前述した第1実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明をゲーブルトップ紙容器1Aに実施した実施例であり、本例のゲーブルトップ紙容器1Aは、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線11a,11bが設けられている。
本例では、第1成形補助折線11a、11bは第2ハーフカット8に接し、第1成形補助折線11aと第1成形補助折線11bとを結んだ仮想線Lが第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切るように設けられ、且つ第1成形補助折線11a、11bは、頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。第2ハーフカット8の剥離糸口端部9が仮想線Lを越える長さは、0mm〜20mmが好ましい。
また、仮想線Lで結ばれた第1成形補助折線11a、11bは、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分に頂点を持つ略円弧状となっているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例と同様に、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9の先端9aを頂点とした三角形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を上底が横切る台形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切る多角形状になっていてもよい。また、第1成形補助折線11a、11b自体、不連続線で形成されていてもよい。
また、本例では、妻壁6にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例と同様に、切妻屋根面5に第1ハーフカット7及び第2ハーフカット8が設けられていてもよい。
このように構成された本例のゲーブルトップ紙容器1Aも、前記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
図12は本発明に係る紙容器の第3実施例を示した斜視図である。なお、前述した第1実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例は、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、図12に示すように、表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって形成されたものであって、4つの平面部2の隣接部が直角につながった構造の有底の胴部3の上部をフラット屋根の頂部4で閉塞した構成となっている。
本例も、前記第1実施例と同様に、頂部4にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられている。そして、第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が、頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10を越えて胴部3の平面部2に渡って下向きに延びて設けられている。頂部横罫線10と交わる部分からその先端までの第2ハーフカット8の長さは、特に限定されないが、第1実施例と同様に、5〜50mmであることが好ましい。
また、胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられている。本例では、第1成形補助折線11は第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り且つ頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。第2ハーフカット8の剥離糸口端部9が第1成形補助折線11を越える長さは、第1実施例と同様に、0mm〜20mmが好ましい。
また、第1成形補助折線11にあっては、本例では円弧状となっているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例と同様に、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9の先端9aを頂点とした三角形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を上底が横切る台形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切る多角形状になっていてもよく、不連続線で形成されていてもよい。
このような構造のフラットトップ紙容器1Bによれば、第2ハーフカット8は、その層間剥離の糸口となる剥離糸口端部9が頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10を越え胴部3の平面部2に渡って下向きに設けられているので、例えば、フラットトップ紙容器1Bを輸送中、衝撃を受けても第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が損傷するおそれが少なく、また輸送中の振動で隣のフラットトップ紙容器1Bに当たっても、剥離糸口端部9の先端9aに剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、胴部3の平面部2には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられているので、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると(図2参照)、山折り状態にあった頂部横罫線10が谷折り状態となって凹み、胴部3の平面部2が成形補助折線11で山折り状態となって突出し、胴部3の平面部2に設けられている第2ハーフカット8の剥離の糸口となる剥離糸口端部9で囲まれた部分の先端9aが層間剥離して浮き上がるので(図3、図4参照)、剥離糸口端部9で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカット8で囲まれた部分8aを容易に層間剥離することができることになり(図5参照)、ストロー口12の開口を容易に行える。
図13は本発明に係る紙容器の第4実施例を示した斜視図である。なお、前述した第3実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線11a,11bが設けられている。
本例では、第1成形補助折線11a、11bは第2ハーフカット8と接し、第1成形補助折線11aと第1成形補助折線11bとを結んだ仮想線Lが第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切るように設けられ且つ頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。第2ハーフカット8の剥離糸口端部9が仮想線Lを越える長さは、0mm〜20mmが好ましい。
また、仮想線Lで結ばれた第1成形補助折線11a、11bは、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分に頂点を持つ略円弧状となっているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例と同様に、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9の先端9aを頂点とした三角形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を上底が横切る台形状になっていてもよく、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切る多角形状になっていてもよい。また、第1成形補助折線11a、11b自体、不連続線で形成されていてもよい。
このように構成された本例のフラットトップ紙容器1Bも、前記第3実施例と同様の効果を得ることができる。
図14は本発明に係る紙容器の第5実施例を示した斜視図である。なお、前述した第3実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、第3実施例と同様に、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられ、さらに、頂部4に、ストロー口12となる第1ハーフカット7より頂部横罫線10側で第2ハーフカット8を横切り頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第2成形補助折線13が設けられている。本例では、第2成形補助折線13は頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。
また、第2成形補助折線13にあっては、本例では円弧状となっているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例に示す第1成形補助折線11と同様に、略三角形状になっていてもよく、台形状になっていてもよく、多角形状になっていてもよく、不連続線で形成されていてもよい。また、本例では、この第2成形補助折線13は第1成形補助折線11と同形対称としているが、必ずしも第1成形補助折線11と同形対称である必要はない。
その他の構成は、前記第3実施例とほぼ同様の構成となっているので、第3実施例の説明を援用する。
このように構成された本例のフラットトップ紙容器1Bは、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると、前記胴部3の平面部2が第1成形補助折線11で山折り状態となると共に、頂部4が第2成形補助折線13で山折り状態となり、これにより山折り状態にある頂部横罫線10を容易に且つ確実に谷折り状態として凹ませることができ、ストロー口12の開口を一層容易に行うことができる。
図15は本発明に係る紙容器の第6実施例を示した斜視図である。なお、前述した第3実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、第3実施例と同様に、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線11が設けられ、さらに、頂部4に、ストロー口12となる第1ハーフカット7より頂部横罫線10側で第2ハーフカット8の左右又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第2成形補助折線13a,13bが設けられている。本例では、第2成形補助折線13a,13bは第2ハーフカット8の左右にそれぞれ接し、第2ハーフカット8から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられている。
また、第2成形補助折線13a、13bにあっては、本例では円弧状となっているが、これに限られるものではなく、図示しないが、第1実施例に示す第1成形補助折線11と同様に、略三角形状になっていてもよく、台形状になっていてもよく、多角形状になっていてもよい。また、第2成形補助折線13a、13bが、不連続線で形成されていてもよい。また、この第2成形補助折線13は第1成形補助折線11と同形対称である必要はない。
その他の構成は、前記第3実施例とほぼ同様の構成となっているので、第3実施例の説明を援用する。
このように構成された本例のフラットトップ紙容器1Bは、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると、前記胴部3の平面部2が第1成形補助折線11で山折り状態となると共に、頂部4が第2成形補助折線13で山折り状態となり、これにより山折り状態にある頂部横罫線10を容易に且つ確実に谷折り状態として凹ませることができ、ストロー口12の開口を一層容易に行うことができる。
図16は本発明に係る紙容器の第7実施例を示した斜視図である。なお、前述した第4実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、第4実施例と同様に、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線11a,11bが設けられ、さらに、頂部4に、ストロー口12となる第1ハーフカット7より頂部横罫線10側で第2ハーフカット8を横切り頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第2成形補助折線13が設けられている。本例では、第2成形補助折線13は頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。
また、第2成形補助折線13にあっては、本例では第2ハーフカット8を横切る位置を上底が横切る台形状になっているが、第5及び第6実施例と同様、これに限定されない。
その他の構成は、前記第4実施例とほぼ同様の構成となっているので、第4実施例の説明を援用する。
このように構成された本例のフラットトップ紙容器1Bも、前記第6実施例と同様の効果を得ることができる。
図17は本発明に係る紙容器の第8実施例を示した斜視図である。なお、前述した第4実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、胴部3の平面部2に、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線11a,11bが設けられ、さらに、頂部4に、ストロー口12となる第1ハーフカット7より頂部横罫線10側で第2ハーフカット8の左右又はその近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第2成形補助折線13a,13bが設けられている。本例では、第2成形補助折線13a,13bは第2ハーフカット8の左右にそれぞれに接し、第2ハーフカット8から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられている。
また、第2成形補助折線13a、13bにあっては、本例では台形状となっているが、これに限定されない。
その他の構成は、前記第4実施例と同様の構成となっているので、第4実施例の説明を援用する。
このように構成された本例のフラットトップ紙容器1Bも、前記第6実施例と同様の効果を得ることができる。
図18乃至図20は本発明に係る紙容器の第9実施例を示したもので、図18は第9実施例の紙容器の斜視図、図19は第9実施例の紙容器の頂部横罫線に下向きの押圧力を加えることにより変形した第9実施例の紙容器の斜視図、図20はストロー口を開口した状態を示す第9実施例の紙容器の斜視図である。なお、前述した第1実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例は、本発明をゲーブルトップ紙容器1Aに実施した実施例であり、本例のゲーブルトップ紙容器1Aは、切妻屋根面5にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられている。第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が切妻屋根面5と胴部3の境界の頂部横罫線10と第1ハーフカット7との間に設けられている。
切妻屋根面5には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線14が設けられている。本例では、第3成形補助折線14は第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り頂部横罫線10の両端に繋がるように設けられている。
このような構造のゲーブルトップ紙容器1Aによれば、第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が頂部4の切妻屋根面5と胴部3の境界の頂部横罫線10と第1ハーフカット7との間に設けられているので、例えば、ゲーブルトップ紙容器1Aの輸送中、衝撃を受けても第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が損傷するおそれが少なく、また輸送中の振動で隣のゲーブルトップ紙容器1Aに当たっても、剥離糸口端部9の先端9aに剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、頂部4の切妻屋根面5には、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切り又は剥離糸口端部9の先端9aと一致し且つ頂部横罫線10の両端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線14が設けられているので、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると、山折り状態にあった頂部横罫線10が谷折り状態となって凹み、頂部4の切妻屋根面5が第3成形補助折線14で山折り状態となって突出し、切妻屋根面5に設けられている第2ハーフカット8の剥離の糸口となる剥離糸口端部9で囲まれた部分の先端9aが層間剥離して浮き上がるので(図19)、剥離糸口端部9で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカット8で囲まれた部分8aを容易に層間剥離することができることになり(図20)、ストロー口12の開口を容易に行える。
なお、本例では、第3成形補助折線14は円弧状となっているが、これに限定されるものではなく、図示しないが、第3成形補助折線14が第2ハーフカット8の剥離糸口端部9の先端9aを頂点とした三角形状になっていてもよく、或いは第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を上底が横切る台形状になっていてもよく、或いは第2ハーフカット8の剥離糸口端部9を横切る多角形状になっていてもよく、或いは不連続線で形成されていてもよい。
図21は本発明に係る紙容器の第10実施例を示した斜視図である。なお、前述した第9実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例も、本発明をゲーブルトップ紙容器1Aに実施した実施例であり、本例のゲーブルトップ紙容器1Aは、切妻屋根面5に、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はそれらの近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第3成形補助折線14a、14bが設けられている。
本例では、第3成形補助折線14a、14bは第2ハーフカット8との間にそれぞれ僅かの隙間Sを空けた状態で、第2ハーフカット8の近傍から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられている。また、第3成形補助折線14a、14bにあっては、本例では円弧形となっているが、これに限定されない。
その他の構成は、前記第9実施例と同様の構成となっているので、第9実施例の説明を援用する。
このように構成された本例のゲーブルトップ紙容器1Aも、前記第9実施例と同様の効果を得ることができるが、特に、第3成形補助折線14a、14bが、第2ハーフカット8との間に僅かの隙間Sを空けた状態で第2ハーフカット8の近傍から延びていると、第3成形補助折線14a、14bと第2ハーフカット8が接していないので、第3成形補助折線14a、14bと第2ハーフカット8が接している場合に、この接点から起こり得る第2ハーフカット8の捲れが無くなる。
図22は本発明に係る紙容器の第11実施例を示した斜視図である。なお、前述した第3実施例と対応する部分には、同一符号を付けて示している。
本例は、本発明を平らな屋根をもつフラットトップ紙容器1Bに実施した実施例であり、本例のフラットトップ紙容器1Bは、頂部4にその裏面からストロー口12となる第1ハーフカット7が設けられ、表面から第1ハーフカット7を囲むように第2ハーフカット8が設けられている。第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10と第1ハーフカット7との間に設けられている。
頂部4には、第2ハーフカット8の左右の剥離糸口端部9又はそれらの近傍からそれぞれ左右に延びて、頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線14a、14bが設けられている。本例では、第3成形補助折線14a、14bは第2ハーフカット8との間にそれぞれ僅かの隙間Sを空けた状態で、第2ハーフカット8の近傍から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられている。また、第3成形補助折線14a、14bにあっては、本例では円弧形となっているが、これに限定されない。
このような構造のフラットルトップ紙容器1Bによれば、第2ハーフカット8は、その剥離の糸口となる剥離糸口端部9が頂部4と胴部3の境界の頂部横罫線10と第1ハーフカット7との間に設けられているので、例えば、フラットトップ紙容器1Bの輸送中、衝撃を受けても第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が損傷するおそれが少なく、また輸送中の振動で隣のゲーブルトップ紙容器1Bに当たっても、剥離糸口端部9の先端9aに剥離方向への力が加わらず、第2ハーフカット8の剥離糸口端部9で囲まれた部分が層間剥離するおそれがない。
また、頂部4には、第2ハーフカット8との間にそれぞれ僅かの隙間Sを空けた状態で、第2ハーフカット8の近傍から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がる第3成形補助折線14a、14bが設けられているので、ストロー口12の開口に際し、頂部横罫線10を押し下げると、山折り状態にあった頂部横罫線10が谷折り状態となって凹み、頂部4が第3成形補助折線14a、14bで山折り状態となって突出し、頂部4に設けられている第2ハーフカット8の剥離の糸口となる剥離糸口端部9で囲まれた部分の先端9aが層間剥離して浮き上がるので、剥離糸口端部9で囲まれた部分が掴み易くなり、第2ハーフカット8で囲まれた部分8aを容易に層間剥離することができることになり、ストロー口12の開口を容易に行える。
なお、本例では、第3成形補助折線14a、14bは円弧状となっているが、これに限定されるものではなく、また、第3成形補助折線14a、14b自体、不連続線で形成されていてもよい。
また、本例では第3成形補助折線14a、14bは第2ハーフカット8との間に僅かの隙間Sを空けた状態で、第2ハーフカット8の近傍から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられているが、第2ハーフカット8に接し、第2ハーフカット8から左右に延びて頂部横罫線10のそれぞれ対応する一端に繋がるように設けられていてもよい。本例のように第3成形補助折線14a、14bが、第2ハーフカット8との間に僅かの隙間Sを空けた状態で第2ハーフカット8の近傍から延びていると、第3成形補助折線14a、14bと第2ハーフカット8が接していないので、第3成形補助折線14a、14bと第2ハーフカット8が接している場合に、この接点から起こり得る第2ハーフカット8の捲れが無くなる。
1A ゲーブルトップ紙容器
1B フラットトップ紙容器
2 平面部
3 胴部
4 頂部
5 切妻屋根面
6 妻壁
7 第1ハーフカット
8 第2ハーフカット
8a 第2ハーフカットで囲まれた部分
9 剥離糸口端部
9a 先端
10 頂部横罫線
11、11a、11b 第1成形補助折線
12 ストロー口
13、13a、13b 第2成形補助折線
14、14a、14b 第3成形補助折線
1B フラットトップ紙容器
2 平面部
3 胴部
4 頂部
5 切妻屋根面
6 妻壁
7 第1ハーフカット
8 第2ハーフカット
8a 第2ハーフカットで囲まれた部分
9 剥離糸口端部
9a 先端
10 頂部横罫線
11、11a、11b 第1成形補助折線
12 ストロー口
13、13a、13b 第2成形補助折線
14、14a、14b 第3成形補助折線
Claims (6)
- 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられており、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第1成形補助折線が設けられていることを特徴とする紙容器。
- 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線を越え前記胴部の平面部に渡って下向きに設けられており、前記胴部の平面部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第1成形補助折線が設けられていることを特徴とする紙容器。
- 前記頂部には、前記第2ハーフカットを横切り前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる略弧状の第2成形補助折線が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の紙容器。
- 前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第2成形補助折線が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の紙容器。
- 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられており、前記頂部には、前記第2ハーフカットの剥離糸口端部を横切り又は剥離糸口端部の先端と一致し且つ前記頂部横罫線の両端又はその近傍に繋がる第3成形補助折線が設けられていることを特徴とする紙容器。
- 表裏両面に熱可塑性樹脂層を積層した板紙基材によって有底の胴部とその上を閉塞する頂部とが形成され、前記頂部に裏面からストロー口となる第1ハーフカットが設けられ、表面から前記第1ハーフカットを囲むように第2ハーフカットが設けられ、表面から前記第2ハーフカットで囲まれた部分を層間剥離させることにより前記ストロー口が開口する紙容器であって、前記第2ハーフカットは、その剥離の糸口となる剥離糸口端部が前記頂部と前記胴部の境界の頂部横罫線と前記第1ハーフカットとの間に設けられており、前記頂部には、前記第2ハーフカットの左右の剥離糸口端部又はその近傍からそれぞれ延びて、前記頂部横罫線のそれぞれ対応する一端又はその近傍に繋がる2本の第3成形補助折線が設けられていることを特徴とする紙容器。
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