JP2008270112A - 高周波加熱装置の制御方法 - Google Patents
高周波加熱装置の制御方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2008270112A JP2008270112A JP2007114950A JP2007114950A JP2008270112A JP 2008270112 A JP2008270112 A JP 2008270112A JP 2007114950 A JP2007114950 A JP 2007114950A JP 2007114950 A JP2007114950 A JP 2007114950A JP 2008270112 A JP2008270112 A JP 2008270112A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- frequency
- solid
- state oscillator
- antenna
- frequency radiation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H03—ELECTRONIC CIRCUITRY
- H03H—IMPEDANCE NETWORKS, e.g. RESONANT CIRCUITS; RESONATORS
- H03H7/00—Multiple-port networks comprising only passive electrical elements as network components
- H03H7/38—Impedance-matching networks
- H03H7/40—Automatic matching of load impedance to source impedance
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/64—Heating using microwaves
- H05B6/66—Circuits
- H05B6/68—Circuits for monitoring or control
- H05B6/686—Circuits comprising a signal generator and power amplifier, e.g. using solid state oscillators
-
- H—ELECTRICITY
- H05—ELECTRIC TECHNIQUES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- H05B—ELECTRIC HEATING; ELECTRIC LIGHT SOURCES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; CIRCUIT ARRANGEMENTS FOR ELECTRIC LIGHT SOURCES, IN GENERAL
- H05B6/00—Heating by electric, magnetic or electromagnetic fields
- H05B6/64—Heating using microwaves
- H05B6/70—Feed lines
- H05B6/705—Feed lines using microwave tuning
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B40/00—Technologies aiming at improving the efficiency of home appliances, e.g. induction cooking or efficient technologies for refrigerators, freezers or dish washers
Landscapes
- Physics & Mathematics (AREA)
- Electromagnetism (AREA)
- Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)
Abstract
【課題】高周波放射装置を破壊させることなく、固体発振器を安定的に動作させ、加熱効率と信頼性を併せて向上させる高周波放射装置の制御方法を提供する。
【解決手段】制御方法は、固体発振器からアンテナを介して高周波を放射するステップ(a)と、アンテナから固体発振器へと戻る高周波を検知するステップ(b)と、ステップ(b)での検知結果に基づいて、固体発振器からアンテナへと伝搬する高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c)と、ステップ(c)の後に、固体発振器からアンテナを介して高周波を対象物に放射するステップ(d)とを備えている。ステップ(c)では、固体発振器の発振周波数の変更、固体発振器における高周波出力の変更、固体発振器に供給される電源電圧の変更、及び固体発振器の出力インピーダンスとアンテナのインピーダンスとのインピーダンス整合の変更等を行う。
【選択図】図2
【解決手段】制御方法は、固体発振器からアンテナを介して高周波を放射するステップ(a)と、アンテナから固体発振器へと戻る高周波を検知するステップ(b)と、ステップ(b)での検知結果に基づいて、固体発振器からアンテナへと伝搬する高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c)と、ステップ(c)の後に、固体発振器からアンテナを介して高周波を対象物に放射するステップ(d)とを備えている。ステップ(c)では、固体発振器の発振周波数の変更、固体発振器における高周波出力の変更、固体発振器に供給される電源電圧の変更、及び固体発振器の出力インピーダンスとアンテナのインピーダンスとのインピーダンス整合の変更等を行う。
【選択図】図2
Description
本発明は、高周波加熱装置に関し、特に高出力の高周波を被加熱物に放射する際の高周波加熱装置の制御方法に関する。
高い誘電率を示す被加熱物を加熱する方法として、電磁波の一種であるマイクロ波の電力を利用することが一般的に行われる。
このマイクロ波を発生する方法として、電子管を有するマグネトロンを発振させ、その発振出力をキャビティーに輻射して、被加熱物の加熱を行っている。例えば、電子レンジでは上記のキャビティーは、オーブンと称する被加熱物を挿入する空間に相当する。マグネトロンは陽極電圧が高く、数千ボルト程度の電圧が電極間に印加される。また、上述のような加熱装置では、通常一台のマグネトロンが使用される。
マイクロ波電力の被加熱物への浸透の程度、および加熱効率は、マイクロ波の周波数に依存する。周波数が低い程、マイクロ波は被加熱物の内部に浸透するのに対し、周波数が高い程、加熱の効率は高くなる。
従来のマグネトロンでは単数のマグネトロンを使用することもあり、被加熱物の温度を均一に上昇させるために出力電力や出力周波数を変えることは容易でない。マグネトロンは電圧と磁界との相互関係で動作しているため電子レンジの出力を変えることは難しく、さらに発振周波数はマグネトロンの電極構造に依存するため、電子レンジに搭載された単体のマグネトロンで発振周波数を変えることは困難である。そこで、被加熱物を均一且つ効率良く加熱するため、マグネトロンを固体発振器で置き換える試みがなされている。
しかしながら、固体発振器は、マグネトロンと異なり、半導体で構成されているがゆえに非常に破壊しやすい。例えば、固体発振器で発振した電力をアンテナを介して放射する場合、固体発振器からみたアンテナのインピーダンスとアンテナから見た固体発振器のインピーダンスとが不整合になることにより、固体発振器からの出力電力の一部が固体発振器に戻り、固体発振器を破壊することは一般に良く知られている。
図12は、特許文献1に記載された従来の高周波放射装置を模式的に示す図である。
同図に示すように、従来の高周波放射装置は、固体高周波発生部1と、被加熱物(図示せず)を収容する加熱室3と、加熱室3の一壁面に配設された給電アンテナ4とを有している。高周波加熱熱源である固体高周波発生部1が発生する高周波電力は、同軸伝送線路2を介して加熱室3内の給電アンテナ4に伝送される。この給電アンテナ4は、高周波電力を加熱室3内へ放射する一方で、加熱室3が閉じこめることができる高周波電力に対して余剰の高周波電力を受けとり、これを固体高周波発生部側へ逆伝送する。ところで、固体高周波発生部1の出力部には反射電カ量に比例した電カ量を取りだす方向性結合器、あるいは、反射電力をすべて取りたすサーキュレータと方向性結合器を組合せて構成された反射電力検出部5が配設されており、当該反射電力検出部5は加熱室からの反射電カ量を等価的に検出する。制御部7は、固体高周波発生部1の主要部品である固体素子が破壊しないように、反射電力検出部5の検出信号が所定の基準レベルを越えた時に固体高周波発生部1の駆動電源6の動作を停止させる。従来の高周波放射装置には、さらに、反射電力の異常に基づいて高周波加熱の停止がなされたことを使用者に報知する報知部8が設けられている。
なお、上述の検出信号の基準レベルは、固体素子が許容可能な損失電力量に基づいて決定された最大反射電力量に応じてあらかじめ設定される。より詳しくは、基準レベルは、反射電力検出部5にサーキュレータを装荷した場合に付加される反射電力吸収用のダミーロードの許容損失電カ量に基づき設定される。このような構成をとることにより、固体素子あるいは、ダミーロードの熱的破壊を未然に防止することができる。
特開昭61−27093号公報
従来の高周波放射装置の制御方法においては、動作状態の半導体の状態を検知し、半導体を破壊する前に制御することが提案されている。しかしながら、半導体で構成されている固体発振器は非常に破壊されやすいため、高周波放射装置の動作状態を検知している最中に破壊する可能性が極めて高い。仮に破壊を免れたとしても、検知した状態から出力を下げることや、まして電源を停止することは、本来の高周波放射装置の使用方法から考えて、できれば回避したい。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、固体発振器とアンテナを有する高周波放射装置において、高周波放射装置を破壊させることなく、高周波を発振する固体素子を安定的に動作させ、加熱効率と信頼性を併せて向上させる高周波放射装置およびその制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る第1の高周波放射装置の制御方法は、固体発振器とアンテナとを備えた高周波放射装置の制御方法であって、前記固体発振器から前記アンテナを介して高周波を放射するステップ(a)と、前記アンテナから前記固体発振器へと戻る前記高周波を検知するステップ(b)と、前記ステップ(b)での検知結果に基づいて、前記固体発振器から前記アンテナへと伝搬する前記高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c)と、前記ステップ(c)の後に、前記固体発振器から前記アンテナを介して前記高周波を対象物に放射するステップ(d)とを備えている。
この方法により、アンテナから固体発振器へと戻る高周波の強度や電力が大きくなるのを防ぐことができるので、固体発振器の過熱を防ぎ、高周波放射装置を安全に駆動することが可能となる。また、ステップ(c)により最適な放射/伝搬条件で高周波を対象物に放射することができるので、例えば高周波を用いて対象物を加熱する場合には、効率良く対象物を加熱することが可能となる。
なお、ステップ(b)で検知するのは固体発振器に戻る高周波の強度や電力などであってもよく、ステップ(c)では、検知された強度あるいは電力と所定の閾値とを比較してもよいし、検知された電力等をシンボル値に変換したものを閾値と比較するなどしてもよい。
また、ステップ(c)では、種々の方法によって高周波の伝搬経路におけるインピーダンス不整合を解消してもよいし、固体発振器の出力を調整したり、出力周波数を変更するなどしてもよい。
また、本発明の第2の高周波放射装置の制御方法は、固体発振器と、アンテナと、前記固体発振器の温度を検知する温度検知部とを備えた高周波放射装置の制御方法であって、前記固体発振器から前記アンテナを介して高周波を対象物に放射するステップを備え、前記対象物に前記高周波を放射する際に、前記温度検知部が検知した温度が所定の閾値を超えた場合には、前記高周波の放射/伝搬条件を調節する。
このように、高周波加熱装置の動作中に固体発振器の温度を検知することで、固体発振器の過熱を防ぎ、動作信頼性の向上を図ることができる。
以上のような制御方法を実施することにより、固体発振器とアンテナを有する高周波放射装置を破壊させることなく、高周波を出力する固体発振器を安定に動作させ、加熱効率の向上と動作信頼性の向上とを併せて図ることが可能となる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波加熱装置の基本構成を模式的に示す図である。同図に示すように、本実施形態の高周波加熱装置は、高周波を発生させる固体発振器104と、固体発振器104で発生した高周波を伝送する方向性結合器103と、被加熱物107を収納するための加熱室106と、加熱室106内に配設され、方向性結合器103を介して伝送された高周波を加熱室106内に放射するアンテナ102とを備えている。方向性結合器103には、方向性結合器103内を逆方向(固体発振器104側)に伝搬する高周波の電力をモニターするためのモニター端子105が設けられている。なお、固体発振器104が出力する高周波はマイクロ波であればその周波数に限定はないが、例えば高周波加熱装置が民生用の電子レンジ等である場合には高周波の周波数は2.45GHzである。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高周波加熱装置の基本構成を模式的に示す図である。同図に示すように、本実施形態の高周波加熱装置は、高周波を発生させる固体発振器104と、固体発振器104で発生した高周波を伝送する方向性結合器103と、被加熱物107を収納するための加熱室106と、加熱室106内に配設され、方向性結合器103を介して伝送された高周波を加熱室106内に放射するアンテナ102とを備えている。方向性結合器103には、方向性結合器103内を逆方向(固体発振器104側)に伝搬する高周波の電力をモニターするためのモニター端子105が設けられている。なお、固体発振器104が出力する高周波はマイクロ波であればその周波数に限定はないが、例えば高周波加熱装置が民生用の電子レンジ等である場合には高周波の周波数は2.45GHzである。
固体発振器104で発生した高周波は方向性結合器103を介して、アンテナ102へと導かれ、次いで加熱室106へと放射され、加熱室106の中に収納された被加熱物107を加熱する。このとき、アンテナ102は高周波を放射するとともに、加熱室106で被加熱物107の加熱に利用されなかった高周波を受けてしまい、当該高周波を固体発振器104へと戻してしまう。また、アンテナ102のインピーダンスと固体発振器104の出力インピーダンスとの不整合がある場合には、加熱室106から使用されずに戻ってきた高周波に加え、反射された高周波が固体発振器104に戻ることとなる。固体発振器104に戻る高周波の量は、加熱室106に収納された被加熱物107の量、水分、温度等、また時点で出力される高周波の周波数に大きく依存し、時々刻々変化し、一定でない。あまり大きな振幅の高周波が固体発振器104に戻った場合は固体発振器104を破壊してしまうこともありうる。そのため、本実施形態の高周波加熱装置は、以下で説明するような方法で駆動制御される。
図2は、本実施形態の高周波加熱装置の制御方法を示すフローチャートである。
同図に示すように、本実施形態の制御方法において被加熱物を加熱する際には、まず、ステップS220として、予備放射を行う。本ステップでは、本照射に比べて短時間のみ高周波を放射する。
次に、ステップS222では、予備放射された高周波のうち固体発振器104(図1参照)に戻る高周波の一部をモニター端子105から取り出し当該高周波の電力をモニターする。続いて、ステップS224では、高周波の電力が所定の閾値を超えるか否かを判定する。
先のステップS224において発振器に戻る高周波が大きいと判定された場合には、ステップS226に進み、高周波の放射/伝搬条件を調節する。具体的には、固体発振器104の出力周波数を変更したり、インピーダンスの不整合を取り除いたりする。この操作を行うための高周波加熱装置の具体構成などは後の具体例で詳述する。次に、本ステップの終了後、ステップS220に戻って再度ステップS222、S224を繰り返す。固体発振器104へと戻る高周波の強度は経時的に変化するので、これらのステップを繰り返すことで、より高精度に放射/伝搬条件を調節することができる。なお、ステップS226で放射/伝搬条件を調節した後に直接ステップS228に進んで本放射を行ってもよい。
次に、ステップS224で調節された条件で被加熱物107に対して本放射を行う。
以上のような制御方法をとることにより、あらかじめ、固体発振器104にとって最適の条件で調整した上で、被加熱物を加熱することができるため、戻りの高周波によって固体発振器104の破壊を防ぎ、高周波加熱装置を安定的に動作させることができる。よって、本実施形態の制御方法によれば、高い加熱効率と高い信頼性動作を併せて実現することが可能となる。
本実施形態の制御方法において、固体発振器104は、増幅器により、高周波電力のレベルを増幅できる構成であってもよい。また、本実施形態の制御方法は、方向性結合器103での戻りの高周波をモニターする方法に限定されるものではなく、サーキュレータを流れる高周波をモニターしてもよく、モニタリング手段は特に問わない。
また、高周波加熱装置において、方向性結合器103が挿入されている場所は、固体発振器104の出力信号をモニターできる場所であれば何処でもよい。さらに、高周波をモニターされる部材は直接回路に接続されていなくてもよく、固体発振器104およびアンテナ102に電磁的に結合した部材であってもよい。
また、ステップS224での具体的な制御方法は周波数の変更等にとどまらず、いかなる方法であっても、本発明の趣旨から外れることはない。
なお、以上で説明した制御方法は、高周波を加熱以外の目的に用いる装置に対しても固体発振器の破壊を防ぐことができる。ただし、携帯電話などのように、規格でタイムチャートが規定されるシステムには本発明は適用できない。
−高周波加熱装置の制御方法の第1の具体例−
図3は、第1の実施形態の第1の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、第1の具体例では、固体発振器104が発振器205とバイアス端子206に接続された増幅器204とで構成されている。固体発振器203において、発振器205で発生した高周波は、増幅器204で増幅され、方向性結合器202を介して、アンテナ201へ導かれる。
図3は、第1の実施形態の第1の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、第1の具体例では、固体発振器104が発振器205とバイアス端子206に接続された増幅器204とで構成されている。固体発振器203において、発振器205で発生した高周波は、増幅器204で増幅され、方向性結合器202を介して、アンテナ201へ導かれる。
第1の具体例に係る高周波加熱装置は、図2に示すステップS220〜ステップS228の手順により動作制御される。
すなわち、最初に、ステップS220として、予備放射を行う。次に、ステップS222では、予備放射された高周波のうち固体発振器104(図1参照)に戻る高周波の一部をモニター端子105から取り出し、当該高周波の電力をモニターする。そして、ステップS224では、高周波の電力が所定の閾値を超えるか否かを判定する。この判定は高周波加熱装置の内部または外部に設けられた制御装置(図示せず)などにより行われる。
先のステップS224において発振器に戻る高周波が所定値よりも大きい場合には、ステップS226に進み、高周波の放射/伝搬条件を変更する。ここで、本具体例の方法では、高周波の一部を増幅器204に設けられたバイアス端子206に印加する電圧(電源電圧)を制御することで、増幅器204の入出力インピーダンスを変化させ、アンテナ201とのインピーダンス不整合を回避する。次いで、ステップS220、S222を再度行ってインピーダンス不整合が回避できたことを確認してから、ステップS228に進んで被加熱物への本放射を行う。なお、ステップS224で高周波の電力が閾値以下である場合には、ステップS226に進まずにステップS228に進んで予備放射の条件で本放射を行う。
なお、上述のステップS222では、あらかじめ本放射の際に固体発振器104が破壊するおそれがある閾値を実測あるいはシミュレーション等により求めておき、この閾値を予備放射の判定に用いる。例えば、100〔W〕出力の固体発振器の場合、ここで、効率が50%、熱抵抗が2.0〔℃/W〕と仮定すると、発熱量は、100〔W〕となり、固体発振器へと戻る高周波が無い場合のジャンクション温度は、約200℃となる。
ここで、一般的なジャンクション温度の絶対定格から、ジャンクション温度が250℃になると固体発振器が破壊すると仮定すると、固体発振器の出力端に加わる電力が125〔W〕になるときに固体発振器が破壊する計算となる。すなわち、アンテナから戻ってくる高周波電力が25〔W〕となると固体発振器が破壊すると考えられるので、100〔W〕=50〔dBm〕、25〔W〕=44〔dBm〕から、リターンロスが、6〔dB〕以下で、固体発振器は破壊することになる。なお、閾値を設定する際には、これよりも余裕を持った値にしてもよい。
−高周波加熱装置の制御方法の第2の具体例−
図4は、第1の実施形態の第2の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、高周波の放射/伝搬条件を調節するために、検波回路310、A/D変換回路312、制御装置314、およびスライドスクリューチューナ302をさらに備えている。
図4は、第1の実施形態の第2の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、高周波の放射/伝搬条件を調節するために、検波回路310、A/D変換回路312、制御装置314、およびスライドスクリューチューナ302をさらに備えている。
すなわち、本具体例に係る高周波加熱装置は、アンテナ102、スライドスクリューチューナ302、方向性結合器103、固体発振器304、検波回路310、A/D変換回路312、および制御装置314を備えている。固体発振器304で発生した高周波は、方向性結合器103及びスライドスクリューチューナ302を介してアンテナ101へ導かれる。
スライドスクリューチューナ302は、例えば50Ωのストリップライン305と、50Ωのストリップライン305との間のエアギャップにより容量を形成しており、片側を接地したスラグ306を有している。このスライドスクリューチューナ302は、エアギャップとスラグ306の位置を変えることで、インピーダンス整合を行うことができ、エアギャップ間隔及びスラグ306の位置は、制御装置(マイコン、FPGA(Field Programable Gate Array)など)からの制御信号により制御可能となっている。
第2の具体例に係る高周波加熱装置は、図2に示すステップS220〜ステップS228の手順により動作制御される。
すなわち、最初に、ステップS220として、予備放射を行う。次に、ステップS222では、予備放射の際にアンテナ102から固体発振器304に戻る高周波の一部を方向性結合器103において取り出し、検波回路310により、当該高周波の強度を電圧に変換する。得られた電圧は、A/D変換回路312によりシンボル値に変換する。制御装置はこのシンボル値をモニターする。続いて、ステップS224では、このシンボル値を、あらかじめ制御装置に格納された閾値と比較し、シンボル値が閾値よりも大きい場合にはステップS226に進み、高周波の放射/伝搬条件を変更する。
次に、ステップ226では、制御装置314が、スライドスクリューチューナのスラグの位置や50Ωのストリップラインとのエアギャップを変化させ、アンテナとの不整合を回避する。その後、ステップS228に進んで、制御装置が本放射の条件と予備放射の条件うちから本放射の条件を選択し、固体発振器304およびスライドスクリューチューナ302の状態を本放射の条件に設定して本放射を行う。
一方、ステップS224でシンボル値が閾値以下である場合にはステップS228に進み、スライドスクリューチューナ302の設定を予備放射時のままに設定して本放射を行う。
本具体例に係る制御方法によれば、検波回路310での検出結果に基づいて固体発振器304からの高周波出力条件とスライドスクリューチューナ302の状態とを制御装置314により適宜調節できるので、より精度良くアンテナ102からの反射を抑えることができる。
なお、固体発振器304は、図3に示す固体発振器と同様にバイアス電圧を受ける増幅器を有していてもよい。
−高周波加熱装置の制御方法の第3の具体例−
図5は、第1の実施形態の第3の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、本具体例では、両端にスイッチ402a、402bが接続された複数の整合回路403が方向性結合器103とアンテナ102との間の高周波の伝搬経路上に配置されている。ここで、アンテナ102と整合回路403との間のスイッチ402a、整合回路403と方向性結合器103との間のスイッチ402bとは、協働していずれか1つの整合回路403を選択させるものである。
図5は、第1の実施形態の第3の具体例に係る高周波加熱装置を模式的に示す図である。同図に示す高周波加熱装置は図1に示す高周波加熱装置と基本的には同じ構成を有しているが、本具体例では、両端にスイッチ402a、402bが接続された複数の整合回路403が方向性結合器103とアンテナ102との間の高周波の伝搬経路上に配置されている。ここで、アンテナ102と整合回路403との間のスイッチ402a、整合回路403と方向性結合器103との間のスイッチ402bとは、協働していずれか1つの整合回路403を選択させるものである。
本具体例に係る高周波加熱装置において、固体発振器405で発生した高周波は、方向性結合器103、スイッチ402bといずれかの整合回路403、スイッチ402aを介して、アンテナ102へ導かれる。整合回路403は、数種類の整合条件をインダクタ、コンデンサ、ストリップライン等で実現したものであり、あらかじめ準備しておく。
第3の具体例に係る高周波加熱装置は、図2に示すステップS220〜ステップS228の手順により動作制御される。
すなわち、最初に、ステップS220として、予備放射を行う。次に、ステップS222では、予備放射された高周波のうち固体発振器104(図1参照)に戻る高周波の一部をモニター端子105から取り出し、高周波の強度や電力などを検出する。続いて、ステップS224では、高周波の強度または電力が閾値よりも大きいか否かを判定し、大きい場合、ステップS226に進んで整合回路403のいずれかをスイッチ402a、402bにより選択し、アンテナ102とのインピーダンス不整合を回避する。その後、ステップS228に進んで本放射を行う。
一方、ステップS224で高周波の強度または電力が閾値以下であると判定された場合には、そのままステップS228に進み、スイッチ402a、402bによって整合回路403が適宜選択され、本放射が行われる。
なお、高周波加熱装置は図4に示すような検波回路、A/D変換回路、制御装置などを備えていてもよいが、これに代えて、高周波の強度または電力などを検知および判定できる手段を備えていてもよい。
−高周波加熱装置の制御方法の第4の具体例−
図6は、第1の実施形態の第4の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。同図の縦軸には固体発振器の出力電力、横軸には時間が示されている。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。なお、固体発振器の出力電力は、固体発振器に戻る高周波がどのような場合であっても、どれだけ長時間、固体発振器が発振し続けても破壊しない電力に設定する。
図6は、第1の実施形態の第4の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。同図の縦軸には固体発振器の出力電力、横軸には時間が示されている。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。なお、固体発振器の出力電力は、固体発振器に戻る高周波がどのような場合であっても、どれだけ長時間、固体発振器が発振し続けても破壊しない電力に設定する。
半導体で構成された100〔W〕出力の固体発振器の熱抵抗とジャンクション温度を考慮に入れ、リターンロスが0〔dB〕で全電力が戻ってくる最悪の条件を考えると、固体発振器の出力電力に対して出力端電力は2倍となる。そして、第1の具体例での説明と同様にジャンクション温度を250〔℃〕で破壊すると仮定すると、125〔W〕/2で62.5〔W〕が破壊の閾値となる。本具体例に係る方法では、出力端電力が出力電力に対して2倍となるような場合であっても、破壊の閾値を超えない電力で予備放射を行う。
従って、この例では、予備放射の出力電力を62.5〔W〕未満にしている限り、固体発振器に戻る高周波がどのような場合であっても、固体発振器が破壊されない。さらに、2倍の余裕を見て予備放射をするとすると、62.5〔W〕をさらに2分の1にした、31.25〔W〕、すなわち30〔W〕程度以下が、適当な予備放射時の出力電力と考えられる。
本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法は、基本的には図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
すなわち、図6において、符号501で示す期間にステップS220(図2参照)として予備放射505を行うとともに、ステップS222として高周波電力のモニターや高周波の検波などを行う。次いで、符号502で示す期間では、高周波電力が所定の閾値を超えるか否か等の判定を行う(ステップS224)。また、ステップS226として、高周波電力が所定の閾値を超える等と判定された場合、高周波の電力の変更、周波数の変更、インピーダンス不整合の回避などを行う。次に、符号503で示す期間では、先の判定結果に基づいて選択された条件で本放射504を行う。
本具体例に係る制御方法によれば、予備放射505での高周波の出力電力を本放射での出力電力に比べて低く設定しているので、固体発振器の破壊を防ぎ、より安全に動作させることができる。また、第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置を用いることにより、加熱効率の向上と、信頼性の向上とを図ることができる。
−高周波加熱装置の制御方法の第5の具体例−
図7は、第1の実施形態の第5の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。同図の縦軸には固体発振器の出力電力、横軸には時間が示されている。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。
図7は、第1の実施形態の第5の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。同図の縦軸には固体発振器の出力電力、横軸には時間が示されている。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。
本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法は、基本的には図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
すなわち、図7において、符号601で示す期間にステップS220として予備放射を行うとともに、ステップS222として高周波電力のモニターや高周波の検波などを行う。その後、符号602に示す期間にステップS224として、高周波電力が所定の閾値を超えるか否か等の判定を行う。その後、高周波電力が所定の閾値を超えていた場合には、ステップS226として、高周波の電力の変更、周波数の変更、インピーダンス不整合の回避などを行う。次に、符号603に示す期間では、ステップS228として、先の判定結果に基づいて選択された条件で本放射を行う。
ここで、本具体例に係る方法では、符号603に示す期間に行う本放射604に比べて1回当たりの予備放射時間が短くなっている。予備放射時間の設定をするためには、例えば、高周波が最大限反射して全て固体発振器に戻って来る場合(電力200〔W〕のとき)に固体発振器が破壊するまでに要する時間をあらかじめ実験的に求め、その時間未満だけ固体発振器を発振させる。さらに好ましくは、固体発振器が破壊するまでの時間の1/2の時間未満予備放射すればさらに安全に予備放射を行うことができる。この方法により、仮に長時間発振していると破壊が起こる条件で高周波を出力しても、固体発振器の動作時間を短くすることで、戻りの高周波による固体発振器の破壊を防ぐことができ、より安全に且つ安定的に固体発振器を動作させることができる。従って、本具体例の方法によれば、加熱効率の向上と動作信頼性の向上とを併せて実現することが可能となる。
また、本放射と同じ出力電力で予備放射(探査)するため、ステップS224、S226で、より正確に最適条件で固体発振器を動作させることができる。また、以上のような制御方法を行うことにより、出力レベルの可変機能が不要となり、コストの観点からも有利となるメリットを有している。
−高周波加熱装置の制御方法の第6の具体例−
図8は、第1の実施形態の第6の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法も、基本的に図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
図8は、第1の実施形態の第6の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法も、基本的に図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
まず、図8において、符号で示す期間にステップS220(図2参照)として予備放射を行うとともに、ステップS222として高周波電力のモニターや高周波の検波などを行う。次いで、符号702に示す期間では、高周波電力が所定の閾値を超えるか否か等の判定を行う(ステップS224)。ここで、高周波の放射/伝搬条件が最適化されていない場合(すなわち、高周波電力が所定の閾値を超える場合など)、高周波の電力の変更、周波数の変更、インピーダンス不整合の回避などを行って放射/伝搬条件を調節し(ステップS226)、符号703に示す期間に再度予備放射(ステップS220)を行う。この際に、再度高周波電力のモニターや高周波の検波などを行う(ステップS222)。次に、符号704に示す期間では、ステップS224、S226を行なう。次いで、符号705、706に示す期間では、再度ステップS220〜S226を繰り返す。そして、放射/伝搬条件が最適化された場合、符号707に示す期間にステップS228として本放射を行う。
以上のように、放射/伝搬条件が最適化できるまで予備放射と放射/伝搬条件の調節とを繰り返すことで、最適化の精度を上げることができ、戻りの高周波によって、固体発振器が破壊することをより確実に防ぎ、高周波加熱装置をさらに安定的に動作させることが可能となる。また、加熱効率の高い条件で固体発振器を動作させることができる。
なお、図8に示す例ではステップS220〜ステップS226の動作を3回繰り返す例を示したが、繰り返し回数に制限は特に制限されない。また、予備放射は本放射より低い出力で行ってもよいし、同程度の出力で行ってもよい。
−高周波加熱装置の制御方法の第7の具体例−
図9は、第1の実施形態の第7の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法も、基本的に図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
図9は、第1の実施形態の第7の具体例に係る高周波加熱装置の制御方法を示す図である。本具体例に係る制御方法において、例えば第1の実施形態の第1〜第3の具体例に係る高周波加熱装置のいずれを用いてもよい。本具体例に係る高周波加熱装置の制御方法も、基本的に図2に示すステップS220〜ステップS228の手順による制御を行っている。
本具体例の方法では、図9に示す符号801、802、803、804の期間、図2に示すステップS220およびステップS222と、ステップS224およびステップS226とを順次複数回(この例では2回)繰り返す。その後、符号805に示す期間にステップS228として本放射を行う。
本放射を一定期間行った後、符号806、807、808、809の期間、再度ステップS220およびステップS222と、ステップS224およびステップS226とを順次複数回(この例では2回)繰り返す。そして、放射条件を最適化して符号810に示す期間に、ステップS228として、高周波の本放射を行う。
既に説明したように、アンテナから戻ってくる高周波のレベルは、時々刻々変化し、一定でないため、本放射を一定期間行った後、再度放射条件の最適化を行なうことで、固体発振器の破壊をより確実に防ぐことができ、高周波加熱装置をより安全に駆動することが可能となる。また、加熱効率を向上させ、且つ信頼性の高い条件で高周波を放射することが可能となる。
(第2の実施形態)
本発明の第2の実施形態を、図10を用いて説明する。
本発明の第2の実施形態を、図10を用いて説明する。
図10は、本発明の第2の実施形態に係る高周波加熱装置の一例を模式的に示す図である。
高周波加熱装置901は、高周波を出力する固体発振器903と、固体発振器903に接続された熱電対(温度検知部)904と、被加熱物906を加熱するための加熱室905と、加熱室905内に設置され、高周波を受けるアンテナ902とを備えている。
固体発振器903で発生した高周波は、アンテナ902へと導かれ、加熱室905内に放射され、加熱室905の中に収納された被加熱物906を加熱する。このとき、熱電対904により、固体発振器903の温度は常にモニターされている。
図11は、本発明の第2の実施形態に係る高周波加熱装置の制御方法を説明する図であって、その横軸には時間を、縦軸には固体発振器の温度をそれぞれ示している。この制御方法では、例えば図10に示す高周波加熱装置901が用いられる。曲線1001は、例えば熱電対904によりモニターされる、高周波加熱装置901の動作時における固体発振器903の温度を示す。
本実施形態の制御方法は、基本的に図2に示すステップを行うものである。ただし、本実施形態の制御方法では、本放射(図2のステップS228)中に、固体発振器903の温度があらかじめ設定された閾値1002に達すると、固体発振器903の出力周波数を変えたり、上述のインピーダンスの不整合を取り除く手段を用いて固体発振器903の温度の低減を図る。ここで、閾値1002は実験的に求められた固体発振器903の破壊温度であってもよい。この方法により、固体発振器903の破壊をより確実に防ぐことができる。従って、本実施形態の駆動方法によれば、高周波加熱装置の動作信頼性の向上と、加熱効率の向上とを併せて実現することができる。
なお、本実施形態の制御方法において、当該破壊温度の近傍であって破壊温度より低い温度を危険予防閾値として設定してもよい。出力周波数の変更やインピーダンスの不整合を取り除くことによって固体発振器903の温度を下降させるのには多少時間を要するため、危険予防閾値に達した時に上述の制御を行って固体発振器903の温度低減を図ることにより、固体発振器903の温度下降に時間を要する場合でも確実に固体発振器903の破壊を防ぐことができる。
なお、本実施形態の制御方法は、第1の実施形態およびその具体例に係る制御方法と組み合わせることによって、さらに確実に固体発振器903の破壊を防ぐことができる。
また、本実施形態の制御方法において、固体発振器903の温度下降に時間がかかる場合には、放射する高周波の出力を下げたり、電源を遮断して高周波の出力を停止した後に再度動作させてもよい。ただし、効率的な加熱を行うためには、高周波出力の停止よりはインピーダンスの不整合の解消や出力周波数の変化で対応することがより好ましい。
なお、図10に示す熱電対904は固体発振器903に直接接続されているが、この熱電対904は固体発振器903が実装されている基板に接続されていてもよいし、固体発振器と同一の半導体基板上に作り込まれていてもよいし、固体発振器903が実装されたパッケージに接続されていてもよい。
また、温度をモニターする方法は、本発明の趣旨から、熱電対に限定するものではなく、いかなる方法を用いてもよい、たとえば、赤外線を感知するセンサーでもよいし、サーミスタ等でもかまわない。
本発明の高周波加熱装置およびその制御方法は、家庭用の電子レンジや業務用、研究用の加熱装置など、高周波を用いた種々の装置に用いることが可能である。
102、201、902 アンテナ
103、202、303 方向性結合器
104、203、304、405、903 固体発振器
105 モニター端子
106、905 加熱室
107、906 被加熱物
204 増幅器
205 発振器
206 バイアス端子
302 スライドスクリューチューナ
305 ストリップライン
306 スラグ
310 検波回路
312 A/D変換回路
314 制御装置
402a、402b スイッチ
403 整合回路
501、502、503、601、602、603、702、703、704 期間
801、802、803、804、805、 806、807、808、809、810 期間
504、604 本放射
505 予備放射
901 高周波加熱装置
904 熱電対
1001 曲線
1002 閾値
Claims (12)
- 固体発振器とアンテナとを備えた高周波放射装置の制御方法であって、
前記固体発振器から前記アンテナを介して高周波を放射するステップ(a)と、
前記アンテナから前記固体発振器へと戻る前記高周波を検知するステップ(b)と、
前記ステップ(b)での検知結果に基づいて、前記固体発振器から前記アンテナへと伝搬する前記高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c)と、
前記ステップ(c)の後に、前記固体発振器から前記アンテナを介して前記高周波を対象物に放射するステップ(d)とを備えている高周波放射装置の制御方法。 - 前記ステップ(d)では、前記対象物に前記高周波を照射して加熱を行うことを特徴とする請求項1に記載の高周波放射装置の制御方法。
- 前記ステップ(a)での前記高周波の放射時間は、前記ステップ(d)での前記高周波の放射時間よりも短いことを特徴とする請求項1または2に記載の高周波放射装置の制御方法。
- 前記ステップ(a)で放射される前記高周波の電力は、前記ステップ(d)で放射される前記高周波の電力よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。
- 前記ステップ(b)では、前記固体発振器へと戻る前記高周波の電力を検知し、
前記ステップ(c)は、前記ステップ(b)で検知された前記高周波の電力を第1の閾値と比較するステップ(c1)と、前記高周波の電力が前記第1の閾値を超えた場合に前記高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c2)とを含んでいることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。 - 前記ステップ(b)では、前記固体発振器へと戻る前記高周波を検波し、
前記ステップ(c)は、前記ステップ(b)で検波された前記高周波の強度を第2の閾値と比較するステップ(c3)と、前記高周波の強度が第2の閾値を超えた場合に前記高周波の放射/伝搬条件を調節するステップ(c4)とを含んでいることを特徴とする請求項1〜4のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。 - 前記ステップ(a)と前記ステップ(d)の間に、前記ステップ(b)と前記ステップ(c)とを順次複数セット繰り返すことを特徴とする請求項1〜6のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。
- 前記対象物に前記高周波を照射する際に、前記ステップ(a)、前記ステップ(b)、前記ステップ(c)および前記ステップ(d)を順次複数回繰り返すことを特徴とする請求項1〜7のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。
- 前記高周波放射装置は前記固体発振器の温度を検知する温度検知部をさらに備えており、
前記ステップ(d)において、前記温度検知部が検知した温度が第3の閾値を超えた場合には、前記高周波の放射/伝搬条件を調節することを特徴とする請求項1〜8のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。 - 前記ステップ(c)では、前記固体発振器の発振周波数の変更、前記固体発振器における前記高周波の出力の変更、前記固体発振器に供給される電源電圧の変更、及び前記固体発振器の出力インピーダンスと前記アンテナのインピーダンスとのインピーダンス整合の変更の少なくとも1つ以上を行うことを特徴とする請求項1〜9のうちいずれか1つに記載の高周波放射装置の制御方法。
- 固体発振器と、アンテナと、前記固体発振器の温度を検知する温度検知部とを備えた高周波放射装置の制御方法であって、
前記固体発振器から前記アンテナを介して高周波を対象物に放射するステップを備え、
前記対象物に前記高周波を放射する際に、前記温度検知部が検知した温度が所定の閾値を超えた場合には、前記高周波の放射/伝搬条件を調節する高周波放射装置の制御方法。 - 前記閾値は、前記固体発振器の破壊温度であることを特徴とする請求項11に記載の高周波放射装置の制御方法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007114950A JP2008270112A (ja) | 2007-04-25 | 2007-04-25 | 高周波加熱装置の制御方法 |
CNA2008100957135A CN101296535A (zh) | 2007-04-25 | 2008-04-24 | 高频发射装置的控制方法 |
US12/109,804 US20080266012A1 (en) | 2007-04-25 | 2008-04-25 | Method for controlling high-frequency radiator |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007114950A JP2008270112A (ja) | 2007-04-25 | 2007-04-25 | 高周波加熱装置の制御方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2008270112A true JP2008270112A (ja) | 2008-11-06 |
Family
ID=39886238
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2007114950A Pending JP2008270112A (ja) | 2007-04-25 | 2007-04-25 | 高周波加熱装置の制御方法 |
Country Status (3)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US20080266012A1 (ja) |
JP (1) | JP2008270112A (ja) |
CN (1) | CN101296535A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103182A (ja) * | 2009-11-10 | 2011-05-26 | Panasonic Corp | マイクロ波処理装置 |
US9770921B2 (en) | 2015-09-03 | 2017-09-26 | Ricoh Company, Ltd. | High-frequency dielectric heating device and image forming apparatus |
JP2020205152A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | シャープ株式会社 | 誘電加熱システム |
Families Citing this family (16)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8653482B2 (en) | 2006-02-21 | 2014-02-18 | Goji Limited | RF controlled freezing |
EP2356879B1 (en) | 2008-11-10 | 2012-10-17 | Goji Limited | Device and method for controlling energy |
JP4717162B2 (ja) * | 2009-07-13 | 2011-07-06 | パナソニック株式会社 | 高周波加熱装置 |
WO2011052653A1 (ja) * | 2009-10-29 | 2011-05-05 | 日本電業工作株式会社 | 電力回生装置および電力回生方法、電力蓄電システムおよび電力蓄電方法、ならびに高周波装置 |
CN102208952B (zh) * | 2010-03-30 | 2014-09-24 | 深圳市齐创美科技有限公司 | 无线通信装置 |
US20130206752A1 (en) * | 2010-05-26 | 2013-08-15 | Hyun Wook Moon | Cooking apparatus |
KR101647665B1 (ko) * | 2010-08-11 | 2016-08-11 | 엘지이노텍 주식회사 | 장애물에 따른 안테나 임피던스 매칭 조정 시스템 |
CN103153814B (zh) * | 2010-10-12 | 2016-08-03 | 高知有限公司 | 用于向容器施加电磁能的装置和方法 |
CN104315564B (zh) * | 2014-10-29 | 2017-02-15 | 广东美的厨房电器制造有限公司 | 微波炉及微波炉的微波功率调整方法 |
DE102015100324B4 (de) * | 2015-01-12 | 2023-11-16 | Topinox Sarl | Gargerät sowie Verfahren zum Betreiben eines Mikrowellengenerators eines Gargeräts |
DE102015104523A1 (de) * | 2015-03-25 | 2016-09-29 | Topinox Sarl | Verfahren zur Steuerung eines Mikrowellen-Gargeräts sowie Mikrowellen-Gargerät |
US9891258B2 (en) * | 2015-07-16 | 2018-02-13 | Raytheon Company | Methods and apparatus for thermal testing of antennas |
CN106267272B (zh) * | 2016-08-31 | 2022-05-20 | 一扫清(上海)环境科技有限公司 | 遗体解冻消毒装置 |
EP3560289B1 (en) * | 2016-12-21 | 2021-08-18 | Whirlpool Corporation | Method, system and device for radio frequency electromagnetic energy delivery |
WO2018125182A1 (en) * | 2016-12-30 | 2018-07-05 | Whirlpool Corporation | Cost effective hybrid protection for high power amplifier. |
DE102017215966A1 (de) * | 2017-09-11 | 2019-03-14 | BSH Hausgeräte GmbH | Haushaltsgerät mit Temperaturdetektor |
Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5696486A (en) * | 1979-12-28 | 1981-08-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | High frequency heater |
JPS56134491A (en) * | 1980-03-26 | 1981-10-21 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPH08250277A (ja) * | 1995-03-14 | 1996-09-27 | Hitachi Home Tec Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2004247128A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2004362916A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2006511042A (ja) * | 2002-12-18 | 2006-03-30 | バイオタージ・アクチボラゲット | マイクロ波加熱システム |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3999027A (en) * | 1975-05-05 | 1976-12-21 | Chemetron Corporation | Electronic microwave oven control system and method of preparing food items therewith |
KR910006174B1 (ko) * | 1987-07-27 | 1991-08-16 | 마쯔시다덴기산교 가부시기가이샤 | 고주파가열장치 |
DE3743921A1 (de) * | 1987-12-23 | 1989-07-13 | Bosch Siemens Hausgeraete | Steueranordnung zum waermetechnischen behandeln von lebensmitteln durch mikrowellenenergie |
GB2243461B (en) * | 1990-03-30 | 1994-01-26 | Toshiba Kk | Microwave oven |
US5961871A (en) * | 1991-11-14 | 1999-10-05 | Lockheed Martin Energy Research Corporation | Variable frequency microwave heating apparatus |
SE470120B (sv) * | 1992-04-03 | 1993-11-08 | Whirlpool Int | Förfarande för styrning av mikrovågsenergin i en mikrovågsugn och mikrovågsugn för genomförande av förfarandet |
KR960024041A (ko) * | 1994-12-14 | 1996-07-20 | 구자홍 | 조리기의 자동 조리 제어장치 및 그 방법 |
SE506605C2 (sv) * | 1996-05-31 | 1998-01-19 | Whirlpool Europ | Förfarande för styrd kokning i en mikrovågsugn, sådan ugn och dess användning |
US6774993B2 (en) * | 2001-04-03 | 2004-08-10 | Agilent Technologies, Inc. | Method and apparatus for atomic emission spectroscopy |
JP2003257614A (ja) * | 2001-12-27 | 2003-09-12 | Sanyo Electric Co Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2006128075A (ja) * | 2004-10-01 | 2006-05-18 | Seiko Epson Corp | 高周波加熱装置、半導体製造装置および光源装置 |
-
2007
- 2007-04-25 JP JP2007114950A patent/JP2008270112A/ja active Pending
-
2008
- 2008-04-24 CN CNA2008100957135A patent/CN101296535A/zh active Pending
- 2008-04-25 US US12/109,804 patent/US20080266012A1/en not_active Abandoned
Patent Citations (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS5696486A (en) * | 1979-12-28 | 1981-08-04 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | High frequency heater |
JPS56134491A (en) * | 1980-03-26 | 1981-10-21 | Hitachi Netsu Kigu Kk | High frequency heater |
JPH08250277A (ja) * | 1995-03-14 | 1996-09-27 | Hitachi Home Tec Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2006511042A (ja) * | 2002-12-18 | 2006-03-30 | バイオタージ・アクチボラゲット | マイクロ波加熱システム |
JP2004247128A (ja) * | 2003-02-13 | 2004-09-02 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
JP2004362916A (ja) * | 2003-06-04 | 2004-12-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 高周波加熱装置 |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2011103182A (ja) * | 2009-11-10 | 2011-05-26 | Panasonic Corp | マイクロ波処理装置 |
US9770921B2 (en) | 2015-09-03 | 2017-09-26 | Ricoh Company, Ltd. | High-frequency dielectric heating device and image forming apparatus |
JP2020205152A (ja) * | 2019-06-14 | 2020-12-24 | シャープ株式会社 | 誘電加熱システム |
JP7216617B2 (ja) | 2019-06-14 | 2023-02-01 | シャープ株式会社 | 誘電加熱システム |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
US20080266012A1 (en) | 2008-10-30 |
CN101296535A (zh) | 2008-10-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2008270112A (ja) | 高周波加熱装置の制御方法 | |
US9363854B2 (en) | Cooking apparatus using microwaves | |
US9307583B2 (en) | Cooking apparatus and operating method thereof | |
KR102324928B1 (ko) | 비선형 디바이스를 사용하는 아크 방지가 있는 rf 장치 | |
US20130206752A1 (en) | Cooking apparatus | |
US9674903B2 (en) | Cooking apparatus and operating method thereof | |
CN112470550B (zh) | Rf能量放射装置 | |
JP2007228219A (ja) | マイクロ波装置 | |
CN111720865B (zh) | 具有再辐射器的rf加热设备 | |
US11102853B2 (en) | Microwave heating system having improved frequency scanning and heating methods | |
KR101588835B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101759160B1 (ko) | 조리기기 및 그 동작방법 | |
KR101748608B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
JP2010140839A (ja) | マイクロ波処理装置 | |
KR101588839B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101620447B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101620438B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
JP2010192359A (ja) | マイクロ波処理装置 | |
KR101625881B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101748606B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101620448B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101625873B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
KR101811592B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 | |
JP2010272216A (ja) | マイクロ波処理装置 | |
KR101727905B1 (ko) | 마이크로웨이브를 이용한 조리기기 및 그 동작방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20091228 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20110817 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110823 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20120110 |