JP2008267157A - 内燃機関の排気浄化システム - Google Patents

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Abstract

【課題】排気浄化触媒の上流側に設けられた吸水剤に一旦吸収された水分が、吸水剤から放出されて排気浄化触媒に流入することによる排気浄化触媒の暖機性の低下を、より確実に抑制できる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関の排気通路に設けられた排気浄化触媒と、排気通路における排気浄化触媒の上流側に設けられた吸水剤と、排気浄化触媒を昇温する電熱ヒータと、を備え、内燃機関の冷間始動時において、吸水剤の温度が上昇して水分放出温度Twに達する前に、電熱ヒータによって排気浄化触媒を昇温して活性温度Tw以上にする。
【選択図】図3

Description

本発明は内燃機関の排気系を通過する排気を浄化する、内燃機関の浄化システムに関する。
自動車の内燃機関から排出される排気中の有害成分(例えば、HC,CO,NOx)の規制が強化されるに伴い、排気中の有害成分を排気浄化触媒によって浄化する技術が提案されている。ここで、排気浄化触媒としては、NOxの還元と、HC,COの酸化処理を同時に処理する三元触媒や、排気中の酸素濃度が高いときにNOxを吸蔵するとともに排
気中の酸素濃度が低下し且つ還元剤が存在する状態でNOxを放出還元する吸蔵還元型N
Ox触媒が例示できる。これらの排気浄化触媒は、活性温度以上に昇温した状態で上記の
排気浄化能力を発揮するので、内燃機関の冷間始動時において、この排気浄化触媒を早期に活性化させることが重要な課題となる。
一方、内燃機関からの排気中には、燃料の燃焼の結果生じた水分が含まれていることが分かっている。この排気中の水分は、通常水蒸気として排気に含まれるが、排気が低温の排気通路において冷却されて液体化する場合もある。また、前回の内燃機関の停止時以降、内燃機関の排気系に残存する排気が冷却することによって凝縮水が発生することもある。
これらの、排気中に含まれる水分が排気浄化触媒に流入すると、排気浄化触媒における触媒反応を妨げる場合がある。また、凝縮水などの液状の水分が排気浄化触媒に導入されると、排気浄化触媒における触媒反応を妨げるとともに排気浄化触媒の熱エネルギを奪う場合もある。従って、排気中の水分が排気浄化触媒に流入すると、排気浄化触媒の昇温及び活性化の妨げになり、排気浄化触媒の暖機性の低下の原因となる場合がある。
これに対し、内燃機関の排ガス通路におけるNOx吸蔵還元型触媒の上流側に吸水部材
を配置し、内燃機関の始動時には配管中の結露水を吸水部材に吸水させ、始動後に吸収した結露水が水蒸気となってNOx吸蔵還元型触媒に流入するようにした技術が提案されて
いる。この技術では、NOx吸蔵還元型触媒のNOx吸蔵剤の移動や流出を抑制し、NOx
吸蔵能の低下を防止することができる(特許文献1参照。)。
また、排ガス中の凝縮水を水分除去装置で除去し、触媒が短期間に劣化することを防止する技術(特許文献2参照。)や、エンジン起動時に炭化水素を浄化するプリ触媒の上流側の排気通路に、液状水が衝突する衝突板と衝突板に捕捉され落下した水分を保持する凹部を設け、排気中に生じた液状水分を保持する技術(特許文献3参照。)などが公知である。
しかし、排気浄化装置の上流側に設けた吸水部材の温度によっては、一旦吸収した水分が排気浄化触媒の暖機完了前に放出されてしまい、結局、排気浄化触媒に流入されてしまうことで、排気浄化触媒の暖機性を低下させてしまう場合がある。この点について、上記の従来技術では、吸水部材と排気浄化触媒の温度管理を積極的に行っていないため、吸水部材によって排気中の水分の排気浄化触媒への流入を効率的に抑制しているとは言えなかった。
特開2004−143940号公報 特開平10−311215号公報 特開平5−65819号公報
本発明の目的とするところは、排気浄化触媒の上流側に設けられた吸水部材に一旦吸収された水分が、吸水部材から放出されて排気浄化触媒に流入することによる排気浄化触媒の暖機性の低下を、より確実に抑制できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、内燃機関の冷間始動時において、吸水部材からの水分の放出が開始する前に、排気浄化触媒を昇温手段によって活性化させることを最大の特徴とする。
より詳しくは、内燃機関の排気通路に設けられ前記排気通路を通過する排気を浄化する排気浄化触媒と、
前記排気通路における前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、低温の状態では前記排気通路を通過する排気中の水分を吸収するとともに所定温度以上の高温の状態で前記吸収した水分を放出する吸水部材と、
前記排気浄化触媒を昇温する昇温手段と、
を備え、
前記内燃機関の冷間始動時において、前記吸水部材の温度が上昇して前記所定温度に達する前に、前記昇温手段によって前記排気浄化触媒を昇温して活性化させることを特徴とする。
ここにおいて、排気中の水分を吸収するために設けられた吸水部材は、その温度によって吸水特性が変化する。具体的には、吸水部材が低温の状態においては流入する水分を吸収する。一方、吸水部材が高温の状態では、吸水部材に一旦吸収された水分が熱によって吸水部材から脱離し易くなるので、吸水部材から逆に水分が放出される。
従って、排気浄化触媒が活性化する前に、吸水部材が所定温度以上の高温となると、吸水部材から放出される水分によって排気浄化触媒の暖機性が低下する場合がある。ここで所定温度とは、吸水部材の温度がこの温度以上となった場合に、吸水部材からの水分の放出が開始すると判断される閾値としての温度であり、予め実験などによって求められてもよい。但し、実際には、吸水部材からの水分の放出は低温の状態でも全く零とは言えないので、所定温度は、吸水部材に吸収される水分の量より、脱離する水分の量が多くなる温度の近傍の温度であり、マージンは適宜付加してもよい。
これに対し、本発明においては、排気浄化触媒を昇温する昇温手段を備え、この昇温手段によって排気浄化触媒を昇温し、吸水部材の温度が所定温度に達して水分の放出が開始される前に、排気浄化触媒を活性させることとした。
これによれば、吸水部材からの水分の放出によって排気浄化触媒の活性化が阻害されることをより確実に抑制でき、排気浄化触媒の暖機性の低下を抑制することができる。
また、本発明においては、前記内燃機関の始動前であって、近い将来の前記内燃機関の始動が予測される所定の始動予測タイミングにおいて、前記昇温手段による前記排気浄化触媒の昇温を開始するようにしてもよい。
すなわち、内燃機関の始動による吸水部材の昇温の開始と、排気浄化触媒の昇温の開始の時期を同じとした場合には、吸水部材の温度が前記所定温度に達する前に排気浄化触媒を活性化させるためには、昇温手段の昇温能力を大きくする必要があり、昇温手段の種類
によらず、コスト、消費エネルギの観点から不利になる。
そこで、本発明においては、内燃機関が始動することが予想される場合には少しでも早くから排気浄化触媒の昇温を開始することとした。ここで、始動予想タイミングの例としては、運転者による内燃機関の電源スイッチON時や、運転者による運転席のドアスイッチON時などを挙げることができる。
これによれば、昇温手段の昇温能力を抑えつつ、より確実に、吸水部材の温度が所定温度に達する前に排気浄化触媒を活性化することができる。
また、本発明においては、前記昇温手段による前記排気浄化触媒の昇温は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度に達した後に終了するようにしてもよい。
すなわち、排気浄化触媒が活性温度に達した後は、例え吸水部材からの水分の放出があったとしても排気浄化触媒における触媒反応によって自動的に触媒温度が維持または上昇することが多い。従って、昇温手段による前記排気浄化触媒の昇温は、排気浄化触媒が活性温度に達した時点で終了することとした。そうすれば、無駄に排気浄化触媒を昇温して無駄なエネルギを消費することを抑制でき、燃費またはエネルギ消費効率を向上させることができる。
また、本発明においては、前記昇温手段は、通電により発熱する電熱ヒータを有し、該電熱ヒータに通電することによって、前記排気浄化触媒を昇温するようにしてもよい。
このように昇温手段を電熱ヒータによって構成すれば、供給電力によって容易に排気浄化触媒の昇温能力を制御可能であり、昇温のON/OFFのタイミングも正確に制御することが可能となる。従って、排気浄化触媒の温度制御をより精度よく行うことができる。
なお、上記において活性化するとは、排気浄化触媒における触媒反応が活発化して排気浄化能力を発揮することをいう。また、活性温度とは、排気浄化触媒が活性化する際の温度と略同義であるが、上記においては、排気浄化触媒の温度がこれ以上であれば、吸水部材から放出された水分が排気浄化触媒に流入しても、活性化の程度に影響を及ぼさない温度として、予め決定される具体的な値を示している。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、排気浄化触媒の上流側に設けられた吸水部材に一旦吸収された水分が、吸水部材から放出されて排気浄化触媒に流入することによって、排気浄化触媒の暖機性が低下することを、より確実に抑制できる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1に示す内燃機関1は、吸入行程、圧縮行程、爆発行程(膨張行程)及び排気行程の4サイクルを繰り返して出力を得る。内燃機関1は、その内部に燃焼室2を形成する。燃焼室2で発生する燃料の爆発力は、ピストン3及びコンロッド4を介してクランクシャフト(図示略)の回転力に変換される。また、燃焼室2には、吸気管5の最下流部をなす吸
気ポート11と、排気通路としての排気管6の最上流部をなす排気ポート8とが接続されている。吸気ポート11と燃焼室2との境界は吸気弁12によって開閉される。また、排気ポート8と燃焼室2との境界は排気弁9によって開閉される。
図1において、排気管6は下流にて図示しないマフラーに接続されている。また、排気管6の途中には、排気管6を通過する排気を浄化するための触媒コンバータ14が設けられている。この触媒コンバータ14の内部には、排気の空燃比が理論空燃比近傍の状態でNOxの還元と、HC,COの酸化処理を同時に処理する排気浄化触媒としての三元触媒15が設置されている。また、触媒コンバータ14における三元触媒15の上流側には、三元触媒15に流入する排気中の水分を吸収する吸水部材としての吸水剤16が設置されている。
この吸水剤16としては、液体の水を吸収して一時的に保持することができ、耐熱性と通気性を有するものを用いることができる。例えばゼオライトが代表的に例示され、ペレット状のゼオライトを通気可能な容器に充填したもの、ハニカム通路をもつモノリス基材にゼオライトからなるコート層を形成したもの、あるいはゼオライトの成形品などを用いることができる。またコーディエライトなどの耐熱性セラミックスから形成され、排ガス下流端が目詰めされた流入側セルと、流入側セルに隣接し排ガス上流端が目詰めされた流出側セルと、からなり、流入側セルと流出側セルとを区画するセル隔壁が通気性と吸水性を有する多孔質であるものを用いることもできる。
また、内燃機関1には、ECU20が併設されている。ECU20は、CPU、ROM、RAM等を備えた電子制御ユニットである。このECU20は、図示しないクランクポジションセンサ、水温センサ等の各種センサと電気的に接続され、各種センサの測定値を入力可能になっている。ECU20は、前記した各種センサの測定値に基づいて図示しない燃料噴射弁、点火栓を電気的に制御する。
ここで、内燃機関1の排気行程では、燃焼室2における燃焼後の排気が排気ポート8を介して排気管6へと排出される。その際、排気中には、燃焼の際に発生した水分が水蒸気の形で含まれている。この水蒸気の中にはそのまま水蒸気の形で排気管6内を通過するものもある。しかし、特に冷間時においては、その一部が、排気管6の低温の壁面に触れることにより、液状の水分として排気管中を流れる場合がある。
特に、図1に示すように、気筒2に接続された排気管6は、排気ポート8から触媒コンバータ14に向けて下方に傾斜した構造になっている場合が多いので、液状の水分が三元触媒15に向けて流動することが考えられる。また、前回の内燃機関1の停止時に排気管6に残存していた高温の排気がその後冷却され、内燃機関1の始動時に、排気管6において既に凝縮水が溜まっている場合もある。その場合も凝縮水は排気管6中を三元触媒15に向けて流動すると考えられる。
上記のように排気中に含まれる水蒸気や、排気管6を流れる液体としての水分が、暖機完了前の三元触媒15に流入した場合には、三元触媒15の温度上昇や、三元触媒15における触媒反応を阻害するおそれがあり、三元触媒15の暖機性を低下させてしまう。そうすると、冷間時における内燃機関1のエミッションを悪化させてしまうおそれがある。
それに対し、本実施例においては、前述のように触媒コンバータ14内における三元触媒15の上流側に、吸水剤16を設けることによって、排気管6における前述の水分が三元触媒15へ流入しないようにしている。しかし、この吸水剤16の吸水特性は、吸水剤16の温度によって変化することが分かっている。すなわち、吸水剤16の温度がより低い場合には吸水効率は高いが、吸水剤16の温度が上昇してくると、一旦吸水剤16に吸
収された水分子のうち、吸水剤16から脱離して放出されるものの比率が高くなり、吸水効率は低下する。
従って、内燃機関1の冷間始動時において、三元触媒15の暖機が完了する前に、吸水剤16の温度が上昇して吸水剤16から水分の放出が始まると、放出された水分が三元触媒15に流入して暖機性を低下させてしまうおそれがある。
そこで、本実施例においては、三元触媒15に昇温手段としての電熱ヒータ15aを設けることにより所謂EHC(Electrical Heated Catalyst)を形成し、内燃機関1の冷間始動時には、この電熱ヒータ15aに通電して三元触媒15を昇温させ、吸水剤16からの水分の放出が始まる前に三元触媒15を活性化することとした。
これによれば、三元触媒15の活性化前に吸水部材16からの水分の放出が開始され、その水分が三元触媒15の暖機性が低下させることを抑制できる。
図2には、本実施例における始動時触媒昇温ルーチンについてのフローチャートを示す。本ルーチンはECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の電源ON中は、ECU20によって所定期間毎に実行されるルーチンである。
本ルーチンが実行されるとまず、S101において内燃機関1が始動したか否かが判定される。ここで、内燃機関1が始動していないと判定される場合には、そのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、内燃機関1が始動したと判定された場合には、S102に進む。
S102においては、三元触媒15の電熱ヒータ15aへの通電が開始される。なお、この際の供給電力は、予め定められた供給電力であり、この供給電力で電熱ヒータ15aに通電すれば電熱ヒータ15aが、吸水剤16からの水分の放出が開始される前に活性化すると考えられる供給電力であり、予め実験などによって求められている。S102の処理が終了するとS103に進む。
S103においては、三元触媒15が活性化したか否かを判定する。具体的には、三元触媒15の直下流側に設けられた図示しない触媒温度センサの出力信号から得られた三元触媒15の温度が予め定義された活性温度Ta以上かどうかによって判定する。ここで、三元触媒15が活性化していないと判定された場合には、S102の処理の前に戻り、電熱ヒータ15aへの通電を継続する。一方、三元触媒15が活性化していると判定された場合には、S104に進む。
S104においては、電熱ヒータ15aへの通電を停止する。S104の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
図3には、本ルーチンを用いて三元触媒15の暖機を行なった際の、三元触媒15の温度、吸水剤16の温度及び、吸水剤16の吸水量(吸水剤16内部に貯留された水分量)の内燃機関始動後の変化について示す。なお、図3においては比較のために破線で電熱ヒータ15aによる加熱がない場合の、三元触媒15の温度変化について示してある。
図を見て分かるように、内燃機関1の始動とともに、吸水剤16と三元触媒15の温度は上昇を開始する。三元触媒15の温度上昇については、電熱ヒータ15aによる加熱がある場合の方が、電熱ヒータ15aによる加熱がない場合より温度上昇率が高い。また、排気の通過とともに吸水剤16への吸水量も増加する。
その後、排気温度の上昇に伴って吸水剤16の温度が上昇し、吸水剤の温度が水分放出温度Twに達した時点前後から吸水剤16からの水分の放出が始まる。これにより、吸水剤16への吸水量は減少に転じる。ここで、三元触媒15を電熱ヒータ15aで加熱しない場合には、吸水剤16からの水分の放出が始まった時点で、三元触媒15の温度はまだ活性温度Taに達していない。そうすると、その状態で、水分が三元触媒15に流入することで、三元触媒15において触媒反応が阻害され、また、熱が水分に奪われ、吸水剤16からの水分の放出が終了するまでは、温度上昇が滞る。その後、吸水剤16からの水分の放出が終了した後は、再び温度上昇するが、活性化に要する時間はt2となってしまう。
これに対し、三元触媒15を電熱ヒータ15aで加熱した場合には、三元触媒15は、吸水剤16からの水分の放出が始まる前のt1に活性温度Taに達する。従って、その後に吸水剤16からの水分の放出が始まったとしても、一旦活性化した三元触媒15には影響を及ぼさない。
以上、説明したように、本実施例においては、電熱ヒータ15aによって三元触媒15を加熱し、内燃機関1の始動開始後に、吸水剤16の温度が水分放出温度Twに達して、吸水剤16からの水分の放出が始まる前に三元触媒15を活性温度Ta以上まで昇温させて活性化することとした。これにより、三元触媒15の活性状態に対する吸水剤16からの水分の放出の影響を回避することができ、三元触媒15の暖機性をより効率的に向上させることができる。
また、本実施例においては、電熱ヒータ15aへの通電を、三元触媒15の温度が活性温度Taに達したことを確認してから停止しているので、三元触媒15の活性状態に対する吸水剤16からの水分の放出の影響をより確実に回避することができ、三元触媒15の暖機性をより確実に向上させることができる。
なお、本実施例において水分放出温度Twは所定温度に相当する。また、本実施例においては、昇温手段として電熱ヒータ15aを用いた例について説明したが、別の昇温手段を用いてもよいことはもちろんである。他の昇温手段としては、燃焼式バーナや、三元触媒15と吸水剤16との間に2次空気を導入する2次空気噴射装置などを例示することができる。
次に、本発明における実施例2について説明する。本実施例は、電熱ヒータによって三元触媒を加熱する点で実施例1と同等であるが、三元触媒が未活性の状態で吸水剤からの水分の放出が開始された場合には、電熱ヒータへの供給電力量を増加する例について説明する。本実施例における内燃機関1及び、吸排気系、制御系については図1で示したものと同等である。
図4には、本実施例における始動時触媒昇温ルーチン2についてのフローチャートを示す。本ルーチンはECU20のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の電源ON中は、ECU20によって所定期間毎に実行されるルーチンである。本ルーチンと、実施例1で説明した始動時触媒昇温ルーチンとの相違点は、本ルーチンでは、S103の後にS201及びS202の処理が追加された点である。以下、本ルーチンと始動時触媒昇温ルーチンとの相違点についてのみ説明する。
本ルーチンにおいては、S103において、三元触媒15が活性化していないと判定された場合には、S201に進む。
S201においては、吸水剤16からの水分の放出が始まっているか否かが判定される。具体的には、吸水剤16に備えられた図示しない吸水剤温度センサの出力信号より、吸水剤16の温度を取得し、取得された吸水剤16の温度が、水分放出温度Tw以上かどうかを判定する。
S201において、吸水剤16からの水分の放出が開始していないと判定された場合には、S102の前に戻り、この時点における電熱ヒータ15aへの供給電力が維持される。一方、吸水剤16からの水分の放出が開始していると判定された場合には、S202に進む。
S202においては、電熱ヒータ15aへの供給電力を増加する。S202の処理が終了すると、S102の前に戻り、電熱ヒータ15aへの供給電力を増加した上で電熱ヒータ15aへの通電を継続する。
以上、説明したように、本実施例においては、三元触媒15の温度が活性温度Twに達しておらず活性化していない状態で、吸水剤16の温度が水分放出温度Twに達し、吸水剤16からの水分の放出が開始している場合には、電熱ヒータ15aへの供給電力を増加して電熱ヒータ15aの発熱量を増加させることとした。
これによれば、本実施例においては、三元触媒15が活性化していない状態で、吸水剤16からの水分の放出が開始した場合にも、三元触媒15の温度上昇を維持し、三元触媒15への水分の流入による活性化時期の遅れを抑制することができる。
次に、本発明における実施例3について説明する。本実施例においては、三元触媒の電熱ヒータへの通電開始時期を内燃機関1の始動時よりも早くし、三元触媒の活性化を可及的に早期化する例について説明する。本実施例における内燃機関1及び、吸排気系、制御系についても図1で示したものと同等である。
図5には、本実施例における始動時触媒昇温ルーチン3についてのフローチャートを示す。本ルーチンはECU20のROMに記憶されたプログラムであり、ECU20によって所定期間毎に実行されるルーチンである。本ルーチンと、実施例1で説明した始動時触媒昇温ルーチンとの相違点は、本ルーチンでは、S101の代わりにS301の処理が実行される点と、S102とS103の処理の間にS302及びS303の処理が追加された点である。以下、本ルーチンと始動時触媒昇温ルーチンとの相違点についてのみ説明する。
まず、本ルーチンが実行されると、S301において運転席のドアスイッチがONされたかどうかが判定される。すなわち、運転者が車輌に搭乗したかどうかが判定される。ここで、ドアスイッチがONされていないと判定された場合には、そのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、ドアスイッチがONされていると判定された場合には、S102に進んで電熱ヒータ15aへの通電を開始する。
また、本ルーチンにおいては、S102において電熱ヒータ15aへの通電が開始若しくは通電を継続させた後に、S302に進む。S302においては、ドアスイッチONから所定時間t0が経過したかどうかが判定される。ここで、所定時間t0とは、ドアスイッチONからこの所定時間t0が経過しても内燃機関1が始動しない場合には、運転者が他の目的で搭乗したと判断できる閾値としての時間であり、予め定義されたものである。
S302においてドアスイッチONから所定時間t0が経過したと判定された場合には
S303に進む。一方、ドアスイッチONから所定時間t0が経過していないと判定された場合にはS103に進む。
S303においては、内燃機関1が始動しているかどうかが判定される。ここで内燃機関1が始動していると判断された場合には、そのまま電熱ヒータ15aへの通電を継続するためにS103に進む。一方、内燃機関1が始動していないと判定された場合には、S104に進んで電熱ヒータ15aへの通電を停止する。
以上、説明したように、本実施例においては、ドアスイッチがONした時点で、内燃機関1の始動前から電熱ヒータ15aへの通電を開始する。従って、三元触媒15の活性化を可及的に早期化することができ、より確実に三元触媒15を、吸水剤16からの水分の放出が開始するまでに活性化させることができる。その結果、より確実に三元触媒15の暖機性を向上させることができる。
また、本実施例においては、ドアスイッチがONしてから所定期間t0が経過しても内燃機関1が始動しない場合には、その際のドアスイッチのON動作と連動しては、内燃機関1が始動しないと判断し、電熱ヒータ15aへの通電を停止する。
従って、運転者が内燃機関1の始動以外の目的で搭乗した場合にも、無駄な電力を使用することを抑制できる。なお、本実施例においてドアスイッチがONされた時点が、始動予測タイミングに相当する。
また、上記の実施例においては、排気浄化触媒が三元触媒である例について説明したが、排気浄化触媒として、各種NOx触媒などの他の触媒を使用しても構わない。また、排
気系に設けられ、酸化能を有する酸化触媒に対して本発明を適用しても構わない。
本発明の実施例1に係る内燃機関と、その吸排気系及び制御系の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1における始動時触媒昇温ルーチンについてのフローチャートである。 本発明の実施例1において、ヒータ加熱の有無による、触媒温度の変化の相違を説明するためのグラフである。 本発明の実施例2における始動時触媒昇温ルーチン2についてのフローチャートである。 本発明の実施例3における始動時触媒昇温ルーチン3についてのフローチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・燃焼室
3・・・ピストン
4・・・コンロッド
5・・・吸気管
6・・・排気管
8・・・排気ポート
9・・・排気弁
11・・・吸気ポート
12・・・吸気弁
14・・・触媒コンバータ
15・・・三元触媒
15a・・・電熱ヒータ
16・・・吸水剤
20・・・ECU

Claims (4)

  1. 内燃機関の排気通路に設けられ前記排気通路を通過する排気を浄化する排気浄化触媒と、
    前記排気通路における前記排気浄化触媒の上流側に設けられ、低温の状態では前記排気通路を通過する排気中の水分を吸収するとともに所定温度以上の高温の状態で前記吸収した水分を放出する吸水部材と、
    前記排気浄化触媒を昇温する昇温手段と、
    を備え、
    前記内燃機関の冷間始動時において、前記吸水部材の温度が上昇して前記所定温度に達する前に、前記昇温手段によって前記排気浄化触媒を昇温して活性化させることを特徴とする内燃機関の排気浄化システム。
  2. 前記内燃機関の始動前であって、近い将来の前記内燃機関の始動が予測される所定の始動予測タイミングにおいて、前記昇温手段による前記排気浄化触媒の昇温を開始することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  3. 前記昇温手段による前記排気浄化触媒の昇温は、前記排気浄化触媒の温度が所定の活性温度に達した後に終了することを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の排気浄化システム。
  4. 前記昇温手段は、通電により発熱する電熱ヒータを有し、該電熱ヒータに通電することによって、前記排気浄化触媒を昇温することを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の排気浄化システム。
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