JP2008261352A - ねじ穴付き金属部品およびその製造方法、ならびに圧力容器用ライナおよびその製造方法 - Google Patents

ねじ穴付き金属部品およびその製造方法、ならびに圧力容器用ライナおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】コストが安くなるとともに、リサイクルの際の処理効率の低下を防止することができ、しかもめねじが高強度であるねじ穴付き金属部品を提供する。
【解決手段】ねじ穴付き金属部品1は、金属からなるとともにめねじ3を有するねじ穴2が形成されている。ねじ穴2の周囲の部分におけるめねじ3の谷径Xよりも広い範囲Yの金属組織を改質して改質層4を形成する。この金属部品1の製造方法は、プローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具のプローブを、ねじ穴2を形成すべき穴無し金属部品中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじ3を形成することよりなる。
【選択図】図1

Description

この発明は、たとえば自動車産業、住宅産業、航空宇宙産業、医療産業等において用いられるねじ穴付き金属部品およびその製造方法、ならびに圧力容器用ライナおよびその製造方法に関する。
この明細書において、「アルミニウム」という用語には、純アルミニウムの他にアルミニウム合金を含むものとする。
たとえば自動車などのエンジンブロックは、成形の容易性、コスト面等の理由からアルミニウム鋳物材で製作される場合が多い。従来から広く実施されていたアルミニウム鋳物材にねじ穴を形成する方法は、鋳物材に、ドリルを用いてねじ下穴を形成した後、ねじ切り加工を行うという方法である。しかしながら、従来法によりねじ穴を形成した場合、次のような問題があった。すなわち、鋳物材は金属の結晶粒が粗く、鋳巣欠陥や割れなどの欠陥が発生することがあるので、めねじの強度が低く、品質が安定しないという問題があった。この問題は、鋳鋼からなる鋳物材の場合も同様に生じる。
そこで、このような問題を解決する方法として、予めねじ穴が形成されかつ鋼からなるめねじ部品を鋳鋼により鋳ぐるむことにより、鋳物材にねじ穴を形成する方法が提案されている(特許文献1参照)。
しかしながら、特許文献1記載の方法では、めねじ部品を別個に用意する必要があるので、コストが高くなる。鋳物材とは材質の異なるめねじ部品が鋳ぐるまれているので、リサイクルの際の処理効率が低下する。
特許第3712171号公報
この発明の目的は、上記問題を解決し、コストが安くなるとともに、リサイクルの際の処理効率の低下を防止することができ、しかもめねじが高強度であるねじ穴付き金属部品およびその製造方法、ならびに圧力容器用ライナおよびその製造方法を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために以下の態様からなる。
1)金属からなるとともにめねじを有するねじ穴が形成されており、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されているねじ穴付き金属部品。
2)改質層の結晶粒径が90μm以下である上記1)記載のねじ穴付き金属部品。
3)鋳物材からなる上記1)または2)記載のねじ穴付き金属部品。
4)非鉄金属材からなる上記1)または2)記載のねじ穴付き金属部品。
5)2つの金属部材が溶接することにより形成されており、溶接部にねじ穴が形成されている上記1)または2)記載のねじ穴付き金属部品。
6)回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、当該摩擦攪拌接合用工具のプローブを、ねじ穴を形成すべき穴無し金属部品中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成することを特徴とするねじ穴付き金属部品の製造方法。
7)初期穴が形成された金属部品にねじ下穴を形成することを含み、回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすものとし、摩擦攪拌接合用工具のプローブを、金属部品の初期穴内に、プローブの中心が初期穴の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成することを特徴とするねじ穴付き金属部品の製造方法。
8)摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いた下穴加工時に、プローブによって金属を摩擦攪拌することにより、形成すべきねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織を改質する改質処理を施して改質層を形成する上記6)または7)記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
9)金属部品が鋳物材からなる上記6)〜8)のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
10)金属部品が非鉄金属材からなる上記6)〜8)のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
11)非鉄金属材が熱処理型合金であり、溶体化処理後に下穴加工およびねじ切り加工を施し、その後時効硬化処理を施す上記6)〜8)のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
12)金属部品が、2つ以上の金属部材を溶接することにより形成されており、溶接部に下穴加工およびねじ切り加工を施す上記6)〜8)のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
13)筒状の胴と、胴の両端開口を閉鎖する鏡板とよりなり、少なくともいずれか一方の鏡板に口金取付部が形成され、口金取付部に内外を通じさせるねじ穴が貫通状に形成されており、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されている圧力容器用ライナ。
14)少なくとも一端が開口した筒状体からなりかつ胴を構成する第1ライナ構成部材と、第1ライナ構成部材の開口端部に接合され、かつ鏡板を構成するドーム状部およびドーム状部に一体に形成された口金取付部とを備えている第2ライナ構成部材とからなる上記13)記載の圧力容器用ライナ。
15)胴、両鏡板および口金取付部が一体に形成されている上記13)記載の圧力容器用ライナ。
16)改質層の結晶粒径が90μm以下である上記13)〜15)のうちのいずれかに記載の圧力容器用ライナ。
17)上記14)記載の圧力容器用ライナを製造する方法であって、少なくとも一端が開口した筒状体からなりかつ胴を構成する第1ライナ構成部材と、鏡板を構成するドーム状部およびドーム状部に一体に形成された穴無し口金取付部よりなり、かつ第1ライナ構成部材の開口端部に接合される第2ライナ構成部材とをつくること、
回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、当該摩擦攪拌接合用工具のプローブを、穴無し口金取付部中にその端面から回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して貫通状のねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成し、貫通状のねじ穴を形成すること、
ならびに第1ライナ構成部材と、ねじ穴を有する第2ライナ構成部材とを接合することを含む圧力容器用ライナの製造方法。
18)上記15)記載の圧力容器用ライナを製造する方法であって、筒状の胴と、胴の両端部に一体に形成されかつ胴の両端開口を閉鎖する鏡板と、一方の鏡板に一体に形成され、かつ貫通状の初期穴を有する口金取付部とよりなるライナ半製品をつくり、回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすものとし、摩擦攪拌接合用工具のプローブを、口金取付部の初期穴内に、プローブの中心が初期穴の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して貫通状のねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成し、貫通状のねじ穴を形成することを特徴とする圧力容器用ライナの製造方法。
上記1)のねじ穴付き金属部品によれば、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されているので、改質層において結晶粒が微細化して硬化することになり、めねじの強度が増大して品質が安定する。しかも、特許文献1記載の方法の場合のように、材質の異なる別個の部品を必要としないので、コストが安くなるとともに、リサイクルの際の処理効率が向上する。
上記2)のねじ穴付き金属部品によれば、改質層の結晶粒径が90μm以下であるから、めねじの強度増大効果が一層優れたものになる。
上記3)のねじ穴付き金属部品のように、鋳物材からなる場合にも、改質層において鋳巣欠陥や割れなどの欠陥が消滅させられるとともに、結晶粒が微細化されて硬化することになり、めねじの強度が増大して品質が安定する。しかも、特許文献1記載の方法の場合のように、材質の異なる別個の部品を必要としないので、コストが安くなるとともに、リサイクルの際の処理効率が向上する。
上記5)のねじ穴付き金属部品のように、金属部品が、2つの金属部材を溶接することにより形成されている場合、溶接部にブローホールなどの欠陥が存在することがあるが、この場合でも、上記1)のように形成されていると、改質層において溶接部のブローホールなどの欠陥が消滅させられることになり、めねじの強度が増大して品質が安定する。
上記6)〜8)のねじ穴付き金属部品の製造方法によれば、上記1)〜5)のねじ穴付き金属部品を、比較的簡単に製造することができる。
上記9)のねじ穴付き金属部品の製造方法のように、金属部品が鋳物材からなる場合であっても、摩擦攪拌接合用工具のプローブによる下穴加工時の摩擦攪拌による改質により、鋳巣欠陥や割れなどの欠陥を消滅させることができるとともに、結晶粒を微細化させて硬化させることができ、めねじの強度が増大して品質が安定する。しかも、特許文献1記載の方法の場合のように、材質の異なる別個の部品を必要としないので、コストが安くなるとともに、リサイクルの際の処理効率が向上する。
上記11)のねじ穴付き金属部品の製造方法のように、金属部品が非鉄金属材の熱処理型合金からなる場合、溶体化処理後に下穴加工およびねじ切り加工を施し、その後時効硬化処理を施すことにより、摩擦攪拌接合用工具のプローブによる下穴加工時に発生した摩擦熱による熱影響部の軟化が抑制され、形成されたねじ穴のめねじの強度を確保することができる。
上記12)のねじ穴付き金属部品の製造方法のように、金属部品が、2つ以上の金属部材を溶接することにより形成されており、溶接部に下穴加工およびねじ切り加工を施す場合、摩擦攪拌接合用工具のプローブによる下穴加工時の摩擦攪拌による改質により、溶接部のブローホールなどの欠陥を消滅させることができ、形成されたねじ穴のめねじの強度低下を防止することができる。
上記13)〜15)の圧力容器用ライナによれば、筒状の胴と、胴の両端開口を閉鎖する鏡板とよりなり、少なくともいずれか一方の鏡板に口金取付部が形成され、口金取付部に内外を通じさせるねじ穴が貫通状に形成されており、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されているので、改質層において結晶粒が微細化して硬化することになり、めねじの強度が増大して品質が安定する。したがって、口金取付部に口金バルブをねじ嵌め、圧力容器用ライナ内に高圧ガスを充填した場合にも、内圧によるめねじの潰れを防止することができる。
上記16)の圧力容器用ライナによれば、改質層の結晶粒径が90μm以下であるから、めねじの強度増大効果が一層優れたものになる。
上記17)および18)の圧力容器用ライナの製造方法によれば、上記13)〜16)の圧力容器用ライナを比較的簡単に製造することができる。
以下、この発明の実施形態を、図面を参照して説明する。なお、全図面を通じて同一部分および同一物には同一符号を付して重複する説明を省略する。
実施形態1
この実施形態は、図1に示すものであり、アルミニウム鋳物材からなるねじ穴付き金属部品である。
図1において、アルミニウム鋳物材製ねじ穴付き金属部品(1)は、ねじ穴(2)の周囲の部分におけるめねじ(3)の谷径(X)よりも広い範囲(Y)の金属組織が改質されて改質層(4)が形成されている。改質層(4)においては、結晶粒が微細化されて硬化している。改質層(4)の結晶粒径は90μm以下であることが好ましい。
上記実施形態1のねじ穴付き金属部品(1)はアルミニウム製鋳物材からなるが、これに限定されるものではなく、マグネシウム(マグネシウム合金も含む)などの他の非鉄金属よりなる鋳物材からなる場合もある。
実施形態2
この実施形態は、図2および図3に示すものであり、実施形態1のねじ穴付き金属部品(1)を製造する第1の方法である。
まず、図2に示すような摩擦攪拌接合用工具(5)を用意する。摩擦攪拌接合用工具(5)は、摩擦攪拌接合装置の回転駆動部(図示略)に取り付けられ、かつ先端部が円柱状となされた回転子(6)と、回転子(6)の先端面に同心状に一体に形成された円柱状のプローブ(7)とを備えている。回転子(6)およびプローブ(7)は、アルミニウム製鋳物材よりも硬質でかつ接合時に発生する摩擦熱に耐えうる耐熱性を有する材料で形成されている。
ここで、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLを、形成すべきねじ下穴径D1およびねじ下穴深さHと等しくしておく。なお、ねじ下穴径D1およびねじ下穴深さHは、周知のごとく、形成されるめねじ(3)の内径や谷径(X)に基づいて決まっている。
そして、アルミニウムからなる穴無しの鋳物材を鋳造し、摩擦攪拌接合用工具のプローブ(7)を、穴無しの鋳物材中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、ねじ下穴(8)を形成する(図2参照)。
上述した下穴加工時に、プローブ(7)により金属を摩擦攪拌することによって、形成すべきねじ穴(2)の周囲の部分におけるめねじ(3)の谷径(X)よりも広い範囲の金属組織を改質する改質処理を施して改質層(4)を形成する。この改質処理により、改質層(4)における結晶粒が微細化されるとともに、鋳巣欠陥や割れなどの欠陥が消滅する。
ついで、タップ(9)を用いて、ねじ下穴(8)の内周面にめねじを形成するねじ切り加工を施し、ねじ穴(2)を形成する(図3参照)。こうして、ねじ穴付き金属部品(1)が製造される。
実施形態3
この実施形態は図4〜図6に示すものであり、実施形態1のねじ穴付き金属部品(1)を製造する第2の方法である。
まず、アルミニウムからなる穴無しの鋳物材を鋳造し、穴無し鋳物材にドリル(11)を用いて初期穴(12)を形成する(図4参照)。ついで、実施形態1と同じ摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、初期穴(12)が形成された鋳物材の初期穴(12)内に、プローブ(7)の中心が初期穴(12)の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、ねじ下穴(8)を形成する(図5参照)。なお、ここでも、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLを、形成すべきねじ下穴(8)のねじ下穴径D1およびねじ下穴深さHと等しくしておく。
上述した下穴加工時に、プローブ(7)により金属を摩擦攪拌することによって、形成すべきねじ穴(2)の周囲の部分におけるめねじ(3)の谷径(X)よりも広い範囲の金属組織を改質する改質処理を施して改質層(4)を形成する。この改質処理により、改質層(4)における結晶粒が微細化されるとともに、鋳巣欠陥や割れなどの欠陥が消滅する。
ここで、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たしている。この場合、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)による下穴加工時に、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)から材料へ加えられる圧力が十分に大きくなり、摩擦攪拌が十分に行われて結晶粒が微細化し、改質層(4)の硬度が向上するからである。これとは逆に、(dh)/(DL)≧0.5の場合、ねじ下穴径に対して初期穴径が大きすぎるために、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)による下穴加工時に、摩擦攪拌は行われるものの、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)から材料へ加えられる圧力が低くなるために十分な改質が行われないからである。
ついで、タップ(9)を用いて、ねじ下穴(8)の内周面にめねじを形成するねじ切り加工を施し、ねじ穴(2)を形成する(図6参照)。こうして、ねじ穴付き金属部品(1)が製造される。
上記実施形態3において、穴無しの鋳物材を鋳造し、穴無し鋳物材にドリルを用いて初期穴(12)を形成しているが、これに代えて、初期穴(12)を有する鋳物材を鋳造してもよい。
上記実施形態2および3の方法は、アルミニウム製鋳物材からなるねじ穴付き金属部品(1)を形成する場合を示しているが、これに限定されるものではなく、マグネシウム(マグネシウム合金も含む)などの他の非鉄金属からなる鋳物材にねじ穴(2)を形成する場合にも適用可能である。
実施形態4
この実施形態は図7に示すものであり、アルミニウム展伸材からなる2以上の板材を溶接してなるねじ穴付き金属部品である。
図7において、ねじ穴付き金属部品(15)は、隣り合う板材(16)(金属部材)どうしの溶接部(17)にねじ穴(2)が形成され、ねじ穴(2)の周囲の部分におけるめねじ(3)の谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層(4)が形成されている。改質層(4)においては、結晶粒が微細化されて硬化している。改質層(4)の結晶粒径は90μm以下であることが好ましい。
図示は省略したが、アルミニウム展伸材からなる2以上の板材(16)を溶接してなるねじ穴付き金属部品(15)の製造方法は次の通りである。
まず、アルミニウム製展伸材からなる2つの板材(16)(金属部材)溶接し、穴無しの金属部品をつくる。
ついで、実施形態1と同じ摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、穴無しの金属部品の溶接部(17)中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、ねじ下穴(8)を形成する。
上述した下穴加工時に、プローブ(7)により溶接部を摩擦攪拌することによって、形成すべきねじ穴(2)の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織を改質する改質処理を施して改質層(4)を形成する。この改質処理により、溶接部の結晶粒が微細化されるとともに、ブローホールなどの欠陥が消滅する。
ついで、タップ(9)を用いて、ねじ下穴(8)の内周面にめねじ(3)を形成するねじ切り加工を施し、ねじ穴(2)を形成する。こうして、ねじ穴付き金属部品(15)が製造される。
上記実施形態4において、上記実施形態3と同様にして、予めドリルにより初期穴(12)を形成しておいてもよい。この場合も、初期穴径dおよび初期穴深さh、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすようにする。
実施形態5
この実施形態は図8に示すものであり、口金取付部にねじ穴を有する圧力容器用ライナである。
図8において、圧力容器用ライナ(20)は、真っ直ぐな円筒状の胴(21)と、胴(21)の両端開口を閉鎖する部分球状(ドーム状)の鏡板(22)(23)とよりなる。一方の鏡板(22)には、圧力容器用ライナ(20)の内外を通じさせかつ口金バルブを取り付ける口金取付部(24)が一体に形成されており、口金取付部(24)には、圧力容器用ライナ(20)の内外を通じさせる貫通状のねじ穴(25)が形成されている。
口金取付部(24)のねじ穴(25)の周囲の部分におけるめねじ(26)の谷径(X1)よりも広い範囲(Y1)の金属組織が改質されて改質層(27)が形成されている。改質層(27)においては、結晶粒が微細化されて硬化している。改質層(27)の結晶粒径は90μm以下であることが好ましい。
圧力容器用ライナ(20)は、両端が開口した真っ直ぐな円筒状体からなるアルミニウム製第1ライナ構成部材(28)と、第1ライナ構成部材(28)の両端部に接合された略椀状のアルミニウム製第2ライナ構成部材(30)(31)とにより形成されている。第1ライナ構成部材(28)は、胴(21)の大部分を構成する。両第2ライナ構成部材(30)(31)は、それぞれ胴(21)の両端部および鏡板(22)(23)を構成する。一方の第2ライナ構成部材(30)には口金取付部(24)が一体に形成されている。第1ライナ構成部材(28)は、たとえば熱間押出により形成されたものであり、各第2ライナ構成部材(30)(31)は、たとえば熱間鍛造により形成されたものである。
両第2ライナ構成部材(30)(31)は、それぞれ鏡板(22)(23)を構成する部分球状部(32)と、部分球状部(32)の開口端部に一体に形成され、かつ胴(21)の端部を構成する短円筒状部(33)とよりなる。そして、両第2ライナ構成部材(30)(31)の短円筒状部(33)の開口端部と第1ライナ構成部材(28)の両開口端部とが当接した状態で、両ライナ構成部材(28)(30)(31)が摩擦攪拌接合されている。
第1ライナ構成部材(28)および第2ライナ構成部材(30)(31)は、それぞれ、たとえばJIS A2000系合金、JIS A6000系合金およびJIS A7000系合金などの熱処理型合金により形成されている。これらのライナ構成部材(28)(30)(31)は同じ材料で形成されていてもよいし、あるいは異なる材料で形成されていてもよい。
図示は省略したが、圧力容器用ライナ(20)は、周囲の全体が、たとえばカーボン繊維強化樹脂などからなる繊維強化樹脂層で覆われ、高圧圧力容器として用いられる。繊維強化樹脂層は、補強繊維を両鏡板(22)(23)にかかるようにして胴(21)の長さ方向に巻き付けてなるヘリカル巻補強層と、補強繊維を胴(21)の周りに周方向に巻き付けてなるフープ巻補強層と、これらの補強層に含浸硬化させられた樹脂とよりなる。樹脂としては、熱硬化性樹脂や光硬化性樹脂が用いられる。
高圧圧力容器は、燃料水素用圧力容器、燃料電池、および燃料水素用圧力容器から燃料電池に燃料水素ガスを送る圧力配管を備えた燃料電池システムにおける燃料水素用圧力容器として用いられる。燃料電池システムは、燃料電池自動車に搭載される。また、燃料電池システムはコージェネレーションシステムにも用いられる。
また、高圧圧力容器は、天然ガス用圧力容器および天然ガス用圧力容器から天然ガスを送り出す圧力配管を備えた天然ガス供給システムにおける天然ガス用圧力容器として用いられる。天然ガス供給システムは、発電機および発電機駆動装置とともにコージェネレーションシステムに用いられる。また、天然ガス供給システムは、天然ガスを燃料とするエンジンを備えている天然ガス自動車に用いられる。
さらに、高圧圧力容器は、酸素用圧力容器および酸素用圧力容器から酸素ガスを送り出す圧力配管を備えた酸素ガス供給システムにおける酸素用圧力容器として用いられる。
なお、上述した圧力容器用ライナ(20)を用いた圧力容器内には、気体、液体または気液混合流体が充填される。
上記実施形態5においては、圧力容器用ライナ(20)は、1つの第1ライナ構成部材(28)と、2つの第2ライナ構成部材(30)(31)とにより形成されているが、これに限定されるものではなく、口金取付部(24)を持たない鏡板(23)は胴(21)と一体に形成されていてもよい。すなわち、第1ライナ構成部材として、一端が開口するとともに他端が閉鎖された有底筒状体からなりかつ胴(21)と一方の鏡板(23)を構成するものを用いてもよい。この場合、第1ライナ構成部材の開口端部に口金取付部(24)を有する鏡板(22)を構成する第2ライナ構成部材(30)を接合する。有底筒状の第1ライナ構成部材は、たとえば鍛造によりつくられる。また、第1ライナ構成部材を、その長さ方向に分断された複数のライナ構成部材により構成しておいてもよい。
さらに、上述した圧力容器用ライナ(20)においては、胴(21)、すなわち第1ライナ構成部材(28)は横断面円形であるが、これに限定されるものではなく、適当な形状、たとえば横断面だ円形であってもよい。この場合、当然のことながら、鏡板(22)(23)は部分だ円球とされ、第2ライナ構成部材(30)(31)は部分だ円球状部と、短だ円筒状部とからなるものに変更される。
実施形態6
この実施形態は図9および図10に示すものであり、実施形態5の圧力容器用ライナを製造する方法である。
まず、両端が開口した第1ライナ構成部材(28)と、穴無しの口金取付部(24A)を有する第2ライナ構成部材(30A)(図9参照)と、口金取付部(24)を持たない第2ライナ構成部材(図示略)とをつくる。ついで、両第2ライナ構成部材(30A)に溶体化処理を施する。
ついで、実施形態1と同じ摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、穴無しの口金取付部(24A)を有する第2ライナ構成部材(30A)の穴無しの口金取付部(24A)中に、外端面側から回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、貫通状のねじ下穴(35)を形成する。なお、ここでも、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLを、形成すべきねじ下穴(35)のねじ下穴径D1およびねじ下穴深さHと等しくしておく。
上述した下穴加工時に、プローブ(7)により金属を摩擦攪拌することによって、形成すべきねじ穴(25)の周囲の部分におけるめねじ(26)の谷径(X1)よりも広い範囲(Y1)の金属組織を改質する改質処理を施して改質層(27)を形成する。この改質処理により、結晶粒が微細化されて硬化する(図10参照)。
ついで、タップ(9)を用いて、ねじ下穴(8)の内周面にめねじ(26)を形成するねじ切り加工を施し、貫通状のねじ穴(25)を形成して、ねじ穴付きの口金取付部(24)を有する第2ライナ構成部材(30)をつくる。ついで、第2ライナ構成部材(30)に時効硬化処理を施す。
その後、第1ライナ構成部材(28)と2つの第2ライナ構成部材(30)(31)とを摩擦攪拌接合する。こうして、圧力容器用ライナ(20)が製造される。
実施形態7
この実施形態は図11に示すものであり、口金取付部にねじ穴を有する圧力容器用ライナである。
図11において、圧力容器用ライナ(40)は、真っ直ぐな円筒状の胴(21)と、胴(21)の両端に一体に形成されかつ胴の両端開口を閉鎖する部分球状(ドーム状)の鏡板(22)(23)と、一方の鏡板(22)(23)に一体に形成された口金取付部(24)とよりなり、口金取付部(24)には、圧力容器用ライナ(40)の内外を通じさせる貫通状のねじ穴(25)が形成されている。
口金取付部(24)のねじ穴(25)の周囲の部分におけるめねじ(26)の谷径(X1)よりも広い範囲(Y1)の金属組織が改質されて改質層(27)が形成されている。改質層(27)においては、結晶粒が微細化されて硬化している。改質層(27)の結晶粒径は90μm以下であることが好ましい。
圧力容器用ライナ(40)は、たとえばJIS A2000系合金、JIS A6000系合金およびJIS A7000系合金などの熱処理型合金により形成されている。
図示は省略したが、圧力容器用ライナ(40)は、実施形態4の圧力容器用ライナ(20)と同様に、周囲の全体が、たとえばカーボン繊維強化樹脂などからなる繊維強化樹脂層で覆われ、高圧圧力容器として用いられる。この高圧圧力容器の用途は、実施形態5の高圧圧力容器と同様である。
実施形態8
この実施形態は図12および図13に示すものであり、実施形態7の圧力容器用ライナ(40)を製造する方法である。
まず、アルミニウムからなる皿状のブランクにしごき加工およびスピニング加工を施すことにより、円筒筒状の胴(21)と、胴の両端開口を閉鎖する鏡板(22)(23)と、一方の鏡板(22)に形成され、かつ貫通状の初期穴(41)を有する口金取付部(24B)とを備えているライナ半製品(40A)をつくる(図12参照)。ついで、ライナ半製品(40A)に溶体化処理を施す。
ついで、実施形態1と同じ摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、初期穴(12)が形成されたライナ半製品(40A)の口金取付部(24B)の初期穴(41)内に、プローブ(7)の中心が初期穴(41)の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、貫通状のねじ下穴(42)を形成する。なお、ここでも、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLを、形成すべきねじ下穴(42)のねじ下穴径D1およびねじ下穴深さHと等しくしておく。
上述した下穴加工時に、プローブ(7)により金属を摩擦攪拌することによって、形成すべきねじ穴(25)の周囲の部分におけるめねじ(26)の谷径(X1)よりも広い範囲(Y1)の金属組織を改質する改質処理を施し、改質層(27)を形成する。この改質処理により、結晶粒が微細化されて硬化する(図13参照)。
ここで、初期穴径dおよび初期穴深さh、プローブ(7)のプローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たしている。この場合、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)による下穴加工時に、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)から材料へ加えられる圧力が十分に大きくなり、摩擦攪拌が十分に行われて結晶粒が微細化し、硬度が向上するからである。これとは逆に、(dh)/(DL)≧0.5の場合、下穴径に対して初期穴径が大きすぎるために、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)による下穴加工時に、摩擦攪拌は行われるものの、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)から材料へ加えられる圧力が低くなるために十分な改質が行われないからである。
ついで、タップ(9)を用いて、ねじ下穴(42)の内周面にめねじ(26)を形成するねじ切り加工を施し、貫通状のねじ穴(25)を形成して、ねじ穴付きの口金取付部(24)を有する圧力容器用ライナ(40)をつくる。ついで、圧力容器用ライナ(40)に時効硬化処理を施す。こうして、圧力容器用ライナ(40)が製造される。
上記実施形態2、3、4、6、8においては、タップを用いて、ねじ下穴(8)(35)(42)の内周面にめねじ(3)(26)を形成しているが、これに限定されるものではなく、形成されるねじ穴(2)(25)のめねじ(3)(26)の内径および谷径が大きい場合などには、旋盤を用いてめねじを形成してもよい。
以下、この発明の具体的実施例について、比較例とともに説明する。
実施例1
JIS AC2B−F材からなる穴無しのアルミニウム鋳物材と、摩擦攪拌接合用工具(1)とを用意した。摩擦攪拌接合用工具(1)のプローブ(7)のプローブ径は6.8mm、プローブ長さは20mmである。また、プローブ(7)と回転子(6)の端面の外径であるショルダ径Z(図2参照)は18mmである。
そして、摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、上述した穴無しのアルミニウム鋳物材中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成した。このときの回転子(6)の回転数は1000rpm、プローブ挿入速度は20mm/min、プローブ挿入量は20mmとした。ねじ下穴径は6.8mm、ねじ下穴深さは20mmである。ついで、アルミニウム鋳物材におけるねじ下穴の開口の周囲の部分に、切削加工により表面仕上げ処理を施した。その後、タップを用いてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
実施例2
JIS AC2B−F材からなる穴無しのアルミニウム鋳物材に、ドリルを用いて初期穴を形成した。初期穴径は2.0mm、初期穴深さは20mmである。ついで、実施例1と同じ摩擦攪拌接合用工具(5)のプローブ(7)を、初期穴が形成されたアルミニウム鋳物材の初期穴内に、プローブ(7)の中心が初期穴の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して、実施例1と同様のねじ下穴径およびねじ下穴深さを有するねじ下穴を形成した。下穴加工時の回転子(6)の回転数、プローブ挿入速度およびプローブ挿入量は実施例1と同様である。ついで、アルミニウム鋳物材におけるねじ下穴の開口の周囲の部分に、切削加工により表面仕上げ処理を施した後、タップを用いてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
実施例3
JIS AC2B−F材からなる穴無しのアルミニウム鋳物材に形成した初期穴の初期穴径を3.4mmとしたことを除いては、実施例2と同様にしてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
比較例1
JIS AC2B−F材からなる穴無しのアルミニウム鋳物材に形成した初期穴の初期穴径を4.8mmとしたことを除いては、実施例2と同様にしてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
比較例2
JIS AC2B−F材からなる穴無しのアルミニウム鋳物材に形成した初期穴の初期穴径を6.1mmとしたことを除いては、実施例2と同様にしてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
比較例3
直径6.8mmのドリルを用いて下穴を形成した。ねじ下穴径は6.8mm、ねじ下穴深さは20mmである。その後、タップを用いてめねじ(M8×1.25)を形成し、ねじ穴付き鋳物材を得た。
評価試験
実施例1〜3および比較例1〜3のねじ穴付き鋳物材にトルク試験を施し、めねじのトルク強度を測定した。トルク強度の測定は、六角穴付きボルト(有効ねじ山数5)および丸座金(外径17.6mm、内径8.6mm、厚み1.6mm)を取り付け、トルクレンチを用いて行った。その結果を表1に示す。
Figure 2008261352
表1から明かなように、初期穴を形成せずに摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いて下穴を形成した後にめねじを形成したねじ穴付き鋳物材(実施例1)、初期穴を形成した後に摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いて下穴を形成し、さらにめねじを形成したねじ穴付き鋳物材であって、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすねじ穴付き鋳物材(実施例2および3)の場合、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が十分に改質されて硬度の大きい改質層が形成されており、高いトルク強度が得られている。
一方、初期穴を形成した後に摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いて下穴を形成し、さらにめねじを形成したねじ穴付き鋳物材であって、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および0.5≦(dh)/(DL)の関係を満たすねじ穴付き鋳物材(比較例1および2)の場合、ねじ穴の周囲の部分の部分の改質効果が不十分であり、ドリルによって下穴を形成した後にめねじを形成したものであって、ねじ穴の周囲の部分が全く改質されていないねじ穴付き鋳物材(比較例3)の場合と同等のトルク強度であった。これは、比較例1および2のねじ穴付き鋳物材においては、下穴形成時に、摩擦攪拌接合用工具のプローブにより摩擦攪拌処理が施されたにも拘わらず、下穴径に対して初期穴径が大きすぎるためにプローブから材料へ加えられる圧力が低くなるために十分な改質が行われないからである。
また、断面組織観察を行ったところ、実施例1〜3のねじ穴付き鋳物材においては、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の結晶粒が微細化されており、これにより硬度が上昇してトルク強度が向上したと考えられる。これに対し、比較例1〜3のねじ穴付き鋳物材においては、ねじ穴の周囲の部分は母材の組織のままであった。
この発明の実施形態1のねじ穴付き金属部品を示す部分拡大垂直断面図である。 図1のねじ穴付き金属部品を製造するこの発明の実施形態2の方法の一工程を示す図である。 図1のねじ穴付き金属部品を製造するこの発明の実施形態2の方法の図2とは異なる工程を示す図である。 図1のねじ穴付き金属部品を製造するこの発明の実施形態3の方法の一工程を示す図である。 図1のねじ穴付き金属部品を製造するこの発明の実施形態3の方法の図4とは異なる工程を示す図である。 図1のねじ穴付き金属部品を製造するこの発明の実施形態3の方法の図4および図5とは異なる工程を示す図である。 この発明の実施形態4のねじ穴付き金属部品を示す一部切り欠き部分斜視図である。 この発明の実施形態5の圧力容器用ライナを示す一部省略縦断面図である。 図8の圧力容器用ライナを製造するこの発明の実施形態6の方法の一工程を示す図である。 図8の圧力容器用ライナを製造するこの発明の実施形態6の方法の図9とは異なる工程を示す図である。 この発明の実施形態7の圧力容器用ライナを示す一部省略縦断面図である。 図11の圧力容器用ライナを製造するこの発明の実施形態8の方法の一工程を示す図である。 図11の圧力容器用ライナを製造するこの発明の実施形態8の方法の図12とは異なる工程を示す図である。
符号の説明
(1)(15):ねじ穴付き金属部品
(2):ねじ穴
(3):めねじ
(4):改質層
(5):摩擦攪拌接合用工具
(6):回転子
(7):プローブ
(8):ねじ下穴
(12):初期穴
(16):板材(金属部材)
(17):溶接部
(20)(40):圧力容器用ライナ
(21):胴
(22)(23):鏡板
(24):口金取付部
(24A):穴無しの口金取付部
(24B):初期穴を有する口金取付部
(25):ねじ穴
(26):めねじ
(27):改質層
(28):第1ライナ構成部材
(30):第2ライナ構成部材
(30A):穴無し口金取付部を有する第2ライナ構成部材
(35):ねじ下穴
(40A):ライナ半製品
(41):初期穴
(42):ねじ下穴

Claims (18)

  1. 金属からなるとともにめねじを有するねじ穴が形成されており、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されているねじ穴付き金属部品。
  2. 改質層の結晶粒径が90μm以下である請求項1記載のねじ穴付き金属部品。
  3. 鋳物材からなる請求項1または2記載のねじ穴付き金属部品。
  4. 非鉄金属材からなる請求項1または2記載のねじ穴付き金属部品。
  5. 2つの金属部材が溶接することにより形成されており、溶接部にねじ穴が形成されている請求項1または2記載のねじ穴付き金属部品。
  6. 回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、当該摩擦攪拌接合用工具のプローブを、ねじ穴を形成すべき穴無し金属部品中に回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成することを特徴とするねじ穴付き金属部品の製造方法。
  7. 初期穴が形成された金属部品にねじ下穴を形成することを含み、回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすものとし、摩擦攪拌接合用工具のプローブを、金属部品の初期穴内に、プローブの中心が初期穴の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施してねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成することを特徴とするねじ穴付き金属部品の製造方法。
  8. 摩擦攪拌接合用工具のプローブを用いた下穴加工時に、プローブによって金属を摩擦攪拌することにより、形成すべきねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織を改質する改質処理を施して改質層を形成する請求項6または7記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
  9. 金属部品が鋳物材からなる請求項6〜8のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
  10. 金属部品が非鉄金属材からなる請求項6〜8のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
  11. 非鉄金属材が熱処理型合金であり、溶体化処理後に下穴加工およびねじ切り加工を施し、その後時効硬化処理を施す請求項6〜8のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
  12. 金属部品が、2つ以上の金属部材を溶接することにより形成されており、溶接部に下穴加工およびねじ切り加工を施す請求項6〜8のうちのいずれかに記載のねじ穴付き金属部品の製造方法。
  13. 筒状の胴と、胴の両端開口を閉鎖する鏡板とよりなり、少なくともいずれか一方の鏡板に口金取付部が形成され、口金取付部に内外を通じさせるねじ穴が貫通状に形成されており、ねじ穴の周囲の部分におけるめねじの谷径よりも広い範囲の金属組織が改質されて改質層が形成されている圧力容器用ライナ。
  14. 少なくとも一端が開口した筒状体からなりかつ胴を構成する第1ライナ構成部材と、第1ライナ構成部材の開口端部に接合され、かつ鏡板を構成するドーム状部およびドーム状部に一体に形成された口金取付部とを備えている第2ライナ構成部材とからなる請求項13記載の圧力容器用ライナ。
  15. 胴、両鏡板および口金取付部が一体に形成されている請求項13記載の圧力容器用ライナ。
  16. 改質層の結晶粒径が90μm以下である請求項13〜15のうちのいずれかに記載の圧力容器用ライナ。
  17. 請求項14記載の圧力容器用ライナを製造する方法であって、少なくとも一端が開口した筒状体からなりかつ胴を構成する第1ライナ構成部材と、鏡板を構成するドーム状部およびドーム状部に一体に形成された穴無し口金取付部よりなり、かつ第1ライナ構成部材の開口端部に接合される第2ライナ構成部材とをつくること、
    回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、当該摩擦攪拌接合用工具のプローブを、穴無し口金取付部中にその端面から回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して貫通状のねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成し、貫通状のねじ穴を形成すること、
    ならびに第1ライナ構成部材と、ねじ穴を有する第2ライナ構成部材とを接合することを含む圧力容器用ライナの製造方法。
  18. 請求項15記載の圧力容器用ライナを製造する方法であって、筒状の胴と、胴の両端部に一体に形成されかつ胴の両端開口を閉鎖する鏡板と、一方の鏡板に一体に形成され、かつ貫通状の初期穴を有する口金取付部とよりなるライナ半製品をつくり、回転駆動部に取り付けられる回転子と、回転子の先端面に同心状に設けられたプローブとを備えており、かつプローブ径およびプローブ長さがねじ下穴径およびねじ下穴深さと等しい摩擦攪拌接合用工具を用意し、初期穴径d、初期穴深さh、プローブ径Dおよびプローブ長さLとした場合、d≦D、h≦L、および(dh)/(DL)<0.5の関係を満たすものとし、摩擦攪拌接合用工具のプローブを、口金取付部の初期穴内に、プローブの中心が初期穴の中心と一致するように回転させつつ埋入するとともに引き抜くことにより下穴加工を施して貫通状のねじ下穴を形成するとともに、ねじ下穴の周囲の部分に摩擦攪拌による改質処理を施し、その後ねじ下穴の内周面にねじ切り加工を施してめねじを形成し、貫通状のねじ穴を形成することを特徴とする圧力容器用ライナの製造方法。
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