JP2008256307A - 空気調和機 - Google Patents

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Abstract

【課題】ヒータレスで再生することを可能とし、省エネルギ性の高い除加湿機能搭載の空気調和機を提供する。
【解決手段】第1の風路12と第2の風路14に跨って回転可能な水分吸着手段10を第2の風路14において室内機熱交換器3の下流に配置する。加湿時には、室内熱交換器3を凝縮器として動作させて、室内空気を加熱して乾燥させる。これにより水分吸着手段10は第1の風路12の外気から取り込んだ水分を第2の風路の乾燥空気に供給して室内へ排気する。
また、除湿時には、室内熱交換器3を蒸発器として動作させて、室内空気を冷却して、空気を低温高湿にする。これにより水分吸着手段10は空気から水分を吸着して第1の風路12経由で外部へ排出する。
【選択図】図1

Description

本発明は、吸着剤による除湿および加湿機能を有した空気調和機に関するものである。
第1の従来技術として、吸着剤を担持させたハニカム状の回転ローターを含む加湿ユニットを、空調機の室外機と一体に形成し、加湿空気は空気ダクトを介して室内に搬送する構造であり、また回転ローターに担持する吸着剤として、吸着エネルギの小さい疎水性ゼオライトを使用し、SiO2のモル分率がAl23のモル分率よりも大きいもの、すなわちSiO2/Al23が1より大きいものを使用するという技術が知られている(例えば特許文献1参照)。
第2の従来技術として、吸着材、送風機、加熱源、給気切り替え部および排気切り替え部を備え、給気口および排気口を、室外または室内に切り替えることにより、除湿換気、加湿換気を行うことのできる技術が知られている(例えば特許文献2参照)。
第3の従来技術として、回転自在な吸湿材、送風機、再生用ヒータからなる除加湿装置を、空調機の室内機に設置し、吸湿材により処理室において生成された乾燥空気、または再生室で生成された湿潤空気を、室内、室外に連通したそれぞれのダクトへ、ダンパーを切換えて供給することにより除湿、または加湿を行う技術が知られている(例えば特許文献3参照)。
特開2001−96126号公報(段落0023、0030、0042) 特許第2830493号公報(段落0010−0012、図1) 特許第2989513号公報(段落0039−0046、図1)
特許文献1で示される第1の従来技術では、室外の高湿空気を吸着剤に吸着させるため、吸着量としては室内空気を使用するより確保しやすいが、加湿空気を室内に搬送する際に空気ダクト内で結露してしまうという課題があった。
また吸着剤として吸着エネルギの小さい疎水性ゼオライトを用いると、ゼオライトはシリカゲルや活性炭などの吸着剤に比べ吸着量が少なく、特に疎水性ゼオライトは吸着エネルギが小さくて済む反面、吸着量も少ないため充分な加湿量を得られないという課題があった。
また特許文献2で示される第2の従来技術では、給気口、排気口を切り替えることにより、除湿運転および加湿運転が可能であるが、吸着材を通過する風路は常に一つであるため、吸着材に水分を吸着させる吸着工程、水分を脱湿させる再生工程が交互に行われることになり、すなわち、連続して除湿、加湿が行えないという欠点があった。また、夏場の除湿運転時には室外の高温高湿空気を吸着させて室内に供給するため充分に湿度が下がらず、冬場の加湿運転時には室外の低温空気を加熱して再生するので、加熱源の入力が大きくなってしまうという課題があった。
また特許文献3で示される第3の従来技術では、吸湿材を回転自在としているため、連続的に除湿運転、加湿運転を行うことが可能であるが、再生にヒータを必要とするため省エネルギ性が低いという課題があった。また、室内空気を吸気して加湿、または除湿をするので、加湿運転時は加湿された比較的高湿の空気を用いて再生し、除湿運転時は除湿された比較的低湿の空気を吸着することになるので、充分な除加湿量を得ることができないという課題があった。
この発明は上述のような課題を解決するためになされたものであり、ヒータレスで再生することを可能とし、省エネルギ性の高い除加湿機能搭載の空気調和機を提供することを主な目的とする。
本発明に係る空気調和機は、圧縮機、四方弁、室外機熱交換器、および膨張弁を有する室外機と、室内機熱交換器を有する室内機と、を備え、圧縮機、四方弁、室外機熱交換器、膨張弁、室内機熱交換器を順次配管で接続して冷暖房切替え可能なヒートポンプサイクルを備えた空気調和機において、第1の送風手段を有し、第1の送風手段により室外の空気を取り込み室外へ排出する第1の風路と、第2の送風手段を有し、第2の送風手段により室内機の空気を取り込み室内機へ排出する第2の風路と、第1の風路と第2の風路に跨って配置され、回転可能な水分吸着手段と、を備え、室内機熱交換器と水分吸着手段の空気の流れにおける上流・下流の位置関係、前記室内機熱交換器の冷暖房運転時の機能、および前記第1の送風手段と第2の送風手段による風向・風量の関係に基づいて、第1の風路と前記第2の風路のいずれか一方における空気中の水分を吸着し、他方の風路における、第1の風路内の空気より乾燥した空気に吸着した水分を供給するものである。
この発明によれば、ヒートポンプサイクルと除加湿装置を組み合わせることにより、圧縮機吐出冷媒の熱や凝縮排熱を利用してヒータレスで再生することを可能とし、省エネルギ性の高い除加湿機能搭載の空気調和機が得られるという効果がある。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図であり、図1(a)が下面から見た室内側装置の概略構成図、図1(b)が側面から見た室内側装置の概略構成とヒートポンプサイクルの冷媒回路(暖房回路)を示した図である。ヒートポンプサイクルは周知の通り、圧縮機4と、暖房運転時には図中の実線ように、冷房運転時には図中の破線ように切り換わる四方弁7と、冷房運転時には凝縮器として、暖房運転時には蒸発器として機能する室外機熱交換器5と、凝縮器で凝縮された高温、高圧の液体を膨張させて低温、低圧の冷媒とする膨張弁6とからなる室外機2と、冷房運転時には蒸発器として、暖房運転時には凝縮器として機能する室内機熱交換器3を備えた室内機1とからなり、室外空気との熱交換によって得られた熱を室内に供給することが可能となる。室内機熱交換器3は図1(b)では2つに分離しているように示されているが、図1(a)の破線に示すように室内吸込口15を一周するように設置されるものである。なお、図1(a)において、室内熱交換器3の周囲4箇所には室内吸込口16が形成されている。
除加湿ユニット9は、天井面8に据え付けられた室内機1に近接して天井裏に設置されている。また、図1(b)に示すように除加湿ユニット9の内部に格納された第1の送風手段11により第1の空気風路12が形成され、室内機1の内部に既設されている第2の送風手段13としての室内機送風機により第2の空気風路14が形成され、両風路は室内機1および除加湿ユニット9の側壁により仕切られている。第1の空気風路12は、室外と接続する給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通し、第2の空気風路14は、室内機1の室内吸込口15、室内吹出口16を介して室内と連通している。また、吸着剤を担持され、軸方向に通気性を有するハニカム構造の水分吸着手段10は、室内機1内部の室内熱交換器3下流側および除加湿ユニット9内部に差し込まれる形で、第1の空気風路12および第2の空気風路14を跨るように設置されている。水分吸着手段10は円柱形状で回転可能とし、また担持させる吸着剤として、たとえばゼオライト、シリカゲル、活性炭等、からなる多孔質基材が塗布あるいは表面処理あるいは含浸されたものを使用する。
次に動作の一例について説明する。まず加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、室外空気は低温となる(暖房標準条件では7℃/87%RH)。暖房加湿運転時において、第1の空気風路12は吸着風路となり、低温高湿の室外空気を給気ダクト17から吸込み、水分吸着手段10に水分を吸着させ、乾燥空気を第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気する。
一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から第2の送風手段13により乾燥した室内空気を吸込み、暖房運転のため凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温されて加熱空気となる。水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
このとき水分吸着手段10に担持する吸着剤として、ゼオライトやシリカゲルのような一般的な吸着剤を使用した場合、充分な加湿を行うには再生入口空気の相対湿度を少なくとも10%以下にする必要があるので、暖房により20℃に暖められた室内空気を吸込んだとしても、45℃程度まで昇温して吸着手段から水分を空気側に取り込む必要がある。例えば、図1に示すように空調機の室内機送風機13(空調機能力1馬力機種での風量:約8m3/min)を再生用の送風機として使用した場合、従来の加熱ヒータで昇温すると約1kWのヒータ入力が必要となるが、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、凝縮器(室内熱交換器3)の出口空気で再生することにより、定格運転時で約48℃の再生空気温度が得られるので、ヒータレスでの再生が可能となり大幅な省エネとなる。
次に除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、室外空気は高温となる(冷房標準条件では35℃/40%RH)。冷房除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、冷房運転のため蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となる。この低温高湿空気の水分を水分吸着手段10に吸着させ、生成された乾燥空気が室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、給気ダクト17から吸込んだ室外の高温空気により再生し、高温高湿空気として第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。
このとき再生入口空気として室外空気を使用しているので、相対湿度が比較的高く再生温度として不充分であるが、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、吸着入口空気として蒸発器(室内熱交換器3)により露点温度付近まで低下し、吸着剤の吸着量が最も多くなる相対湿度100%付近まで湿度が上昇した空気を使用しているので、再生空気の相対湿度との差は大きくなり、吸着量を確保することができる。またヒートポンプサイクル単体としても除湿を行っており、水分吸着手段10による除湿を組み合わせることにより、ヒータレスで除湿量が増加するので、除湿効率が向上するだけでなく、室内湿度の低下により潜熱負荷を低減することができ、ヒートポンプサイクルの運転効率向上に寄与することになる。
尚、図1では、ヒートポンプサイクルとして最低限の要素で構成されたものを図示しているが、図15に示すように、膨張弁6aの後にレシーバー56と、そのレシーバー出口に膨張弁6bを付加してもよく、また同様に図16に示すように、圧縮機吸入部分にアキュムレーター57を付加してもよい。レシーバー56またはアキュムレーター57を付加することにより、冷房と暖房の必要冷媒量の差である余剰冷媒量を溜めることができ、現地での冷媒追加が不要なタイプの空気調和機を得ることができる。
また図1では、除加湿ユニット9を室内機1の4面ある側面のうち、1面にのみ設置しているが、2面あるいは3面あるいは全面に設置してもよい。除加湿ユニット9を増やすことにより、より多くの除加湿量を確保することができ、また除湿空気や加湿空気を必要な方向にのみ選択的に供給することも可能となる。
また図1では、第1の空気風路12が給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通しているが、給気ダクト17、排気ダクト18のどちらか一方または双方を除去し、天井裏から給気、または天井裏に排気するようにしてもよい。この場合、冬場の加湿運転時には、天井裏に乾燥空気を供給し除湿することになるので、湿度が低下し、天井裏面への結露を防ぐことができる。
また図1では、水分吸着手段10を第2の空気風路14において室内熱交換器3の下流側に配置しているが、室内熱交換器3の上流側に配置してもよい。この場合も、除湿運転時には、水分吸着手段10により湿度の低下した空気が蒸発器(室内熱交換器3)に吸込まれるので、空調機に対して潜熱負荷を低減する効果があり、また吸着剤の吸着熱により若干温度も上昇しているのでドレン水を減少させることもできる。
また図1では、加湿運転時には凝縮器として機能する室内熱交換器3で昇温された空気、除湿運転時には高温の室外空気を使用して水分吸着手段10を再生しているが、図2のように、第1の空気風路12において、水分吸着手段10の上流側に第1の補助加熱器19を、第2の空気風路14において、水分吸着手段10の上流側に第2の補助加熱器20を設置してもよい。また第1の補助加熱器19、第2の補助加熱器20のどちらか一方のみ設置してもよい。第1の補助加熱器19を設置した場合、除湿運転時に室外空気が仮に低温であっても充分な再生温度を確保することができ、一方、第2の補助加熱器20を設置した場合、加湿運転時に空調負荷が小さく凝縮温度が40℃以下になるような際にも、昇温して45℃以上の再生温度を確保することができる。
また図2では、加湿運転時には凝縮器として機能する室内熱交換器3と第2の補助加熱器20で昇温された空気、除湿運転時には高温の室外空気を第1の補助加熱器19で昇温して再生しているが、図3のように、第1の補助加熱器19の代わりに第1の再生補助熱交換器21を、第2の補助加熱器20の代わりに第2の再生補助熱交換器22を設置し、第1の再生補助熱交換器21、第2の再生補助熱交換器22を、圧縮機4の出口からバイパスされた配管と切換弁23および逆止弁24を介して接続してもよい。また切換弁23は用いず、第1の再生補助熱交換器21、第2の再生補助熱交換器22のどちらか一方のみ設置してもよい。このとき、第1の補助加熱器19、第2の補助加熱器20を設置したときと同様の効果が、加熱器入力を増加することなく得ることができる。
以上のように、ヒートポンプサイクルと除加湿装置を組み合わせることにより、圧縮機吐出冷媒の熱や凝縮排熱を利用してヒータレスで再生することが可能となり、省エネルギ性の高い暖房加湿運転、冷房除湿運転のできる空気調和機を得ることができる。
実施の形態2.
図4は、本発明の実施の形態2における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図であり、図4(a)が側面から見た室内側装置の概略構成図、図4(b)が下面から見た室内側装置の概略構成とヒートポンプサイクルの冷媒回路(暖房回路)を示す図である。実施の形態1と同一の箇所については説明を割愛する。室内機熱交換器3は図4(a)では2つに分離しているように示されているが、図4(b)に示すように室内吸込口15を一周するように設置されるものである。除加湿ユニット9は、天井面8に据え付けられた室内機1の近傍の天井裏に設置されている。除加湿ユニット9の内部は、仕切壁25によって第1の空気風路12と第2の空気風路14が形成され、第1の空気風路12には第1の送風手段11、第2の空気風路14には第2の送風手段13が設置されている。第1の空気風路12は、実施の形態1と同様に室外と連通し、第2の空気風路14は、第1の室内機接続ダクト26および第2の室内機接続ダクト27により室内機1と接続されており、室内機1の室内吸込口15、室内吹出口16を介して室内と連通している。また、水分吸着手段10は除加湿ユニット9の内部において、第1の空気風路12および第2の空気風路14を跨るように設置されている。
次に動作の一例について説明する。まず加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、室外空気は低温高湿となる(暖房標準条件では7℃/87%RH)。暖房加湿運転時において、第1の空気風路12は吸着風路となり、低温高湿の室外空気を給気ダクト17から吸込み、水分吸着手段10に水分を吸着させ、乾燥空気を第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気する。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、暖房運転のため凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温され加熱空気となり、第2の送風手段13により第1の室内機接続ダクト26を通って除加湿ユニット9に取り込まれる。水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が第2の室内機接続ダクト27を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。このとき、実施の形態1と同様に、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、凝縮器(室内熱交換器3)の出口空気で再生することにより、充分な再生空気温度が得られるので、ヒータレスでの再生が可能となり大幅な省エネとなる。
次に除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、室外空気は高温となる(冷房標準条件では35℃/40%RH)。冷房除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、冷房運転のため蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となり、第2の送風手段13により第1の室内機接続ダクト26を通って除加湿ユニット9に取り込まれる。この低温高湿空気の水分を水分吸着手段10に吸着させ、生成された乾燥空気が第2の室内機接続ダクト27を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、給気ダクト17から吸込んだ室外の高温空気により再生し、高温高湿空気として第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。このとき、実施の形態1と同様に、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、吸着入口空気として蒸発器(室内熱交換器3)により露点温度付近まで低下し、吸着剤の吸着量が最も多くなる相対湿度100%付近まで湿度が上昇した空気を使用しているので、吸着量を確保することができ、またヒータレスで除湿量が増加するので、除湿効率が向上するだけでなく、室内湿度の低下により潜熱負荷を低減することができ、ヒートポンプサイクルの運転効率向上に寄与することになる。
尚、図4では、ヒートポンプサイクルとして最低限の要素で構成されたものを図示しているが、実施の形態1の図15に示したのと同様に、膨張弁6aの後にレシーバー56と、そのレシーバー出口に膨張弁6bを付加してもよく、また同様に図16に示したのと同様に、圧縮機吸入部分にアキュムレーター57を付加してもよい。レシーバー56またはアキュムレーター57を付加することにより、冷房と暖房の必要冷媒量の差である余剰冷媒量を溜めることができ、現地での冷媒追加が不要なタイプの空気調和機を得ることができる。
また図4では、室内機1の対面関係にある2側面を利用し、除加湿ユニット9を1つ接続しているが、残りの2側面を利用して除加湿ユニット9を追加してもよい。除加湿ユニット9を増やすことにより、より多くの除加湿量を確保することができ、また除湿空気や加湿空気を必要な方向にのみ選択的に供給することも可能となる。
また図4では、第1の空気風路12が給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通しているが、給気ダクト17、排気ダクト18のどちらか一方または双方を除去し、天井裏から給気、または天井裏に排気するようにしてもよい。この場合、冬場の加湿運転時には、天井裏に乾燥空気を供給し除湿することになるので、湿度が低下し、天井裏面への結露を防ぐことができる。
また図4では、加湿運転時には凝縮器として機能する室内熱交換器3で昇温された空気、除湿運転時には高温の室外空気を使用して水分吸着手段10を再生しているが、図5のように、第1の空気風路12において、水分吸着手段10の上流側に第1の補助加熱器19を、第2の空気風路14において、水分吸着手段10の上流側に第2の補助加熱器20を設置してもよい。また第1の補助加熱器19、第2の補助加熱器20のどちらか一方のみ設置してもよい。第1の補助加熱器19を設置した場合、除湿運転時に室外空気が仮に低温であっても充分な再生温度を確保することができ、一方、第2の補助加熱器20を設置した場合、加湿運転時に空調負荷が小さく凝縮温度が40℃以下になるような際にも、昇温して45℃以上の再生温度を確保することができる。
また図5では、加湿運転時には凝縮器として機能する室内熱交換器3と第2の補助加熱器20で昇温された空気、除湿運転時には高温の室外空気を第1の補助加熱器19で昇温して再生しているが、図6のように、第1の補助加熱器19の代わりに第1の再生補助熱交換器21を、第2の補助加熱器20の代わりに第2の再生補助熱交換器22を設置し、第1の再生補助熱交換器21、第2の再生補助熱交換器22を、圧縮機4の出口からバイパスされた配管と切換弁23および逆止弁24を介して接続してもよい。また切換弁23は用いず、第1の再生補助熱交換器21、第2の再生補助熱交換器22のどちらか一方のみ設置してもよい。このとき、第1の補助加熱器19、第2の補助加熱器20を設置したときと同様の効果が、加熱器入力を増加することなく得ることができる。
以上のように、ヒートポンプサイクルと除加湿装置を組み合わせることにより、圧縮機吐出冷媒の熱や凝縮排熱を利用してヒータレスで再生することが可能となり、省エネルギ性の高い暖房加湿運転、冷房除湿運転のできる空気調和機を得ることができる。
実施の形態3.
図7は、本発明の実施の形態3における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図であり、側面から見た室内側装置の概略構成とヒートポンプサイクルの冷媒回路(暖房回路)を示した図である。実施の形態1と同一の箇所については説明を割愛する。除加湿ユニット9内部に形成される第1の空気風路12において、水分吸着手段10の上流側に、室外熱交換器5と直列に接続された補助熱交換器28が設置されている。
次に動作の一例について説明する。まず加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、室外空気は低温となる(暖房標準条件では7℃/87%RH)。暖房加湿運転時において、第1の空気風路12は吸着風路となり、室外空気を給気ダクト17から吸込み、暖房運転のため蒸発器として機能している補助熱交換器28を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となる。この低温高湿空気中の水分が水分吸着手段10に吸着されて乾燥空気となり、第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、暖房運転のため凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温されて加熱空気となる。水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
このとき、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、吸着入口空気として蒸発器(補助熱交換器28)により露点温度付近まで低下し、吸着剤の吸着量が最も多くなる相対湿度100%付近まで湿度が上昇した空気を使用しているので、吸着量を増加することができる。また実施の形態1および実施の形態2と同様に、凝縮器(室内熱交換器3)の出口空気で再生することにより、充分な再生空気温度が得られるので、ヒータレスでの再生が可能となり大幅な省エネとなる。
次に除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、室外空気は高温となる(冷房標準条件では35℃/40%RH)。冷房除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、冷房運転のため蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となる。この低温高湿空気の水分を水分吸着手段10に吸着させ、生成された乾燥空気が室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、給気ダクト17から吸込んだ室外空気が、冷房運転のため凝縮器として機能している補助熱交換器28により昇温されて加熱空気となる。水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、加熱空気により再生し、高温高湿空気として第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。
このとき再生入口空気として室外空気を使用しているので、相対湿度が比較的高く再生温度として不充分(冷房標準条件:35℃/40%RH)であるが、図7に示すように、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、凝縮器として機能する室外熱交換器5と直列に接続された補助熱交換器28の出口空気で再生することにより、ヒータレスで再生温度を上昇させることができる。例えば吸着用の送風機として空調機の室内機送風機(空調機能力1馬力機種での風量:約8m3/min)を使用し、再生風量も同等とした場合、定格運転時で約42℃の再生空気温度が得られ、これは従来の加熱ヒータで昇温すると約280Wのヒータ入力で加熱したことに相当する。また実施の形態1および実施の形態2と同様に、ヒートポンプサイクルと組み合わせ、吸着入口空気として蒸発器(室内熱交換器3)により露点温度付近まで低下し、吸着剤の吸着量が最も多くなる相対湿度100%付近まで湿度が上昇した空気を使用しているので、吸着量を確保することができ、またヒータレスで除湿量が増加するので、除湿効率が向上するだけでなく、室内湿度の低下により潜熱負荷を低減することができ、ヒートポンプサイクルの運転効率向上に寄与することになる。
図7では、除加湿ユニット9を室内機1の4面ある側面のうち、1面にのみ設置しているが、2面あるいは3面あるいは全面に設置してもよい。除加湿ユニット9を増やすことにより、より多くの除加湿量を確保することができ、また除湿空気や加湿空気を必要な方向にのみ選択的に供給することも可能となる。
また図7では、第1の空気風路12が給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通しているが、給気ダクト17、排気ダクト18のどちらか一方または双方を除去し、天井裏から給気、または天井裏に排気するようにしてもよい。この場合、冬場の加湿運転時には、天井裏に乾燥空気を供給し除湿することになるので、湿度が低下し、天井裏面への結露を防ぐことができる。
以上のように、ヒートポンプサイクルと除加湿装置を組み合わせ、室外熱交換器と直列に接続された補助熱交換器を除加湿装置内に設置することにより、蒸発器出口の高湿度空気を利用して水分吸着手段の吸着量を増加させ、また凝縮器出口の高温空気を利用してヒータレスで再生することが可能となり、除加湿性能が高く、かつ省エネルギ性の高い暖房加湿運転、冷房除湿運転のできる空気調和機を得ることができる。
実施の形態4.
図8は、本発明の実施の形態4における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図であり、側面から見た室内側装置の概略構成とヒートポンプサイクルの冷媒回路(暖房回路)を示した図である。実施の形態1と同一の箇所については説明を割愛する。除加湿ユニット9内部に設置された回転可能な水分吸着手段10には回転駆動手段29が接続され、また第1の空気風路12において、水分吸着手段10の上流側には、風量検出手段30、第1の温度検出手段31、第1の湿度検出手段32が設置され、下流側には第2の温度検出手段33、第2の湿度検出手段34が設置されている。
次に動作の一例について説明する。まず加湿運転時においては、第1の空気風路12は吸着風路となり、低温高湿の室外空気を給気ダクト17から吸込む。吸込まれた室外空気は、風量検出手段30により風量Vを、第1の温度検出手段31により入口空気温度T1を、第1の湿度検出手段32により入口空気相対湿度φ1を検出される。その後水分吸着手段10に水分を吸着されて乾燥空気となり、第2の温度検出手段33により出口空気温度T2を、第2の湿度検出手段34により出口空気相対湿度φ2を検出され、第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温されて加熱空気となる。水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
次に除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となる。この低温高湿空気の水分を水分吸着手段10に吸着させ、生成された低温乾燥空気が室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。
一方、再生風路となる第1の空気風路12では、室外の高温空気を給気ダクト17から吸込む。吸込まれた室外空気は、風量検出手段30により風量Vを、第1の温度検出手段31により入口空気温度T1を、第1の湿度検出手段32により入口空気相対湿度φ1を検出される。その後水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、室外の高温空気により再生し高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気は、第2の温度検出手段33により出口空気温度T2を、第2の湿度検出手段34により出口空気相対湿度φ2を検出され、第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。
このとき、一般的に除加湿量は次の(1)式で求められる。
W=ρ×V×ΔX ――――――――――――――――(1)
ここで、W(kg/h)は除加湿量、ρ(kg/m3)は空気密度、V(m3/h)は空気流量、ΔX(kg/kg‘)は入口空気絶対湿度X1と出口空気絶対湿度X2の差である。
入口空気絶対湿度X1は、第1の温度検出手段31により検出された入口空気温度T1と、第1の湿度検出手段32により検出された入口空気相対湿度φ1から求めることができ、出口空気絶対湿度X2は、第2の温度検出手段33により検出された出口空気温度T2と、第2の湿度検出手段34により検出された出口空気相対湿度φ2から求めることができるため、風量検出手段30により検出された空気流量Vと合わせ、実測データから除加湿量Wを算出することができる。水分吸着手段10における吸着水分量と再生水分量は原理的に等しくなるので、(1)式により、加湿運転時は第1の空気風路12における吸着量(除湿量)、除湿運転時は第1の空気風路12における再生量(加湿量)を求めることにより、それぞれ第2の空気風路14における加湿量、除湿量を推算することができる。
また、(1)式により推算された除加湿量Wが目標値と異なった場合、図示しない室内機制御手段により、第1の送風手段11を制御して空気流量Vを変更することにより、目標値と同じ除加湿量Wを得ることが可能となる。一般的に、再生温度が一定であれば、風量Vが大きいほど除加湿量Wも多くなる。さらに回転駆動手段29によって、水分吸着手段10の回転数を制御することにより、除加湿量Wを調整することも可能となる。一般的に、回転数の最適値は10〜30rphの間に存在し、回転数が最適値より大きくても小さくても除加湿量Wは低下する。
尚、図8では、第1の空気風路12において、風量検出手段30を水分吸着手段10の上流側に設置しているが、下流側に設置してもよい。また風量検出手段30として、センサ等を設置し、風速または風量を直接測定するものを想定しているが、第1の送風手段11の圧力、風量、および入力の特性をもとに風量を推定してもよく、あるいは、入口空気温度T1と出口空気温度T2から、温度低下をもとに風量を推定してもよい。さらに第2の空気風路14において、水分吸着手段10の上流側に第1の温度検出手段31、下流側に第2の温度検出手段33を設置し、第2の送風手段13の圧力、風量、および入力の特性をもとに風量Vを推定し、風量Vと入口空気温度T1、出口空気温度T2から除加湿量Wを推算してもよい。
また図8では、水分吸着手段10の上流側と下流側に、それぞれ第1の湿度検出手段32、第2の湿度検出手段34を設置しているが、水分吸着手段10前後の温度変化が検出されていれば、おおよその相対湿度変化も推定できるので、除加湿量の検出精度が必要ない場合には、第1の湿度検出手段32、第2の湿度検出手段34のどちらか一方のみ設置し、部品点数を減少させてもよい。
また図8では、除加湿ユニット9を室内機1の4面ある側面のうち、1面にのみ設置しているが、2面あるいは3面あるいは全面に設置してもよい。除加湿ユニット9を増やすことにより、より多くの除加湿量を確保することができ、また除湿空気や加湿空気を必要な方向に、必要な量だけ選択的に供給することも可能となる。
また図8では、第1の空気風路12が給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通しているが、給気ダクト17、排気ダクト18のどちらか一方または双方を除去し、天井裏から給気、または天井裏に排気するようにしてもよい。この場合、冬場の加湿運転時には、天井裏に乾燥空気を供給し除湿することになるので、湿度が低下し、天井裏面への結露を防ぐことができる。
以上のように、水分吸着手段前後における風量、温湿度変化を検出して除加湿量を推算し、送風機風量や水分吸着手段の回転数を制御することにより、目的に合った除加湿能力を出すことのできる空気調和機を得ることができる。
実施の形態5.
図9は、本発明の実施の形態5における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図であり、下面から見た室内側装置の概略構成とヒートポンプサイクルの冷媒回路(暖房回路)を示した図である。実施の形態2と同一の箇所については説明を割愛する。除加湿ユニット9内部に設置された回転可能な水分吸着手段10には回転駆動手段29が接続され、また第2の空気風路14において、水分吸着手段10の上流側には、風量検出手段30、第1の温度検出手段31、第1の湿度検出手段32が設置され、下流側には第2の温度検出手段33、第2の湿度検出手段34が設置されている。
次に動作の一例について説明する。まず加湿運転時においては、第1の空気風路12は吸着風路となり、低温高湿の室外空気を給気ダクト17から吸込み、水分吸着手段10に水分を吸着させ、乾燥空気を第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気する。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温され加熱空気となり、第2の送風手段13により第1の室内機接続ダクト26を通って除加湿ユニット9に取り込まれる。この加熱空気は、風量検出手段30により風量Vを、第1の温度検出手段31により入口空気温度T1を、第1の湿度検出手段32により入口空気相対湿度φ1を検出された後、水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分を再生して高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気は、第2の温度検出手段33により出口空気温度T2を、第2の湿度検出手段34により出口空気相対湿度φ2を検出された後、第2の室内機接続ダクト27を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
次に除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となり、第2の送風手段13により第1の室内機接続ダクト26を通って除加湿ユニット9に取り込まれる。この低温高湿空気は、風量検出手段30により風量Vを、第1の温度検出手段31により入口空気温度T1を、第1の湿度検出手段32により入口空気相対湿度φ1を検出された後、水分吸着手段10によって水分を吸着されて低温乾燥空気となる。生成された低温乾燥空気は、第2の温度検出手段33により出口空気温度T2を、第2の湿度検出手段34により出口空気相対湿度φ2を検出された後、第2の室内機接続ダクト27を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、給気ダクト17から吸込んだ室外の高温空気により再生し、高温高湿空気として第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。
このとき、除加湿量Wは実施の形態4と同様に、実測データから(1)式で求めることができ、加湿運転時は第2の空気風路14における再生量(加湿量)、除湿運転時は第2の空気風路14における吸着量(除湿量)として、それぞれ加湿量、除湿量を推算することができる。また、(1)式により推算された除加湿量Wが目標値と異なった場合、第2の送風手段13を制御して空気流量Vを変更することにより、目標値と同じ除加湿量Wを得ることが可能となる。さらに回転駆動手段29によって、水分吸着手段10の回転数を制御することにより、除加湿量Wを調整することも可能となる。
図9では、第2の空気風路14において、風量検出手段30を水分吸着手段10の上流側に設置しているが、下流側に設置してもよい。また風量検出手段30として、センサ等を設置し、風速または風量を直接測定するものを想定しているが、第2の送風手段13の圧力、風量、および入力の特性をもとに風量を推定してもよく、あるいは、入口空気温度T1と出口空気温度T2から、温度低下をもとに風量を推定してもよい。
また図9では、水分吸着手段10の上流側と下流側に、それぞれ第1の湿度検出手段32、第2の湿度検出手段34を設置しているが、水分吸着手段10前後の温度変化が検出されていれば、おおよその相対湿度変化も推定できるので、除加湿量の検出精度が必要ない場合には、第1の湿度検出手段32、第2の湿度検出手段34のどちらか一方のみ設置し、部品点数を減少させてもよい。さらに風量検出手段30、第1の温度検出手段31、第1の湿度検出手段32、第2の温度検出手段33、第2の湿度検出手段34を第1の空気風路12に設置し、加湿運転時は第1の空気風路12における吸着量(除湿量)、除湿運転時は第1の空気風路12における再生量(加湿量)を求めることにより、加湿量、除湿量を推算し、第1の送風手段11を制御して除加湿量を調整してもよい。
また図9では、室内機1の対面関係にある2側面を利用し、除加湿ユニット9を1つ接続しているが、残りの2側面を利用して除加湿ユニット9を追加してもよい。除加湿ユニット9を増やすことにより、より多くの除加湿量を確保することができ、また除湿空気や加湿空気を必要な方向に、必要な量だけ選択的に供給することも可能となる。
また図9では、第1の空気風路12が給気ダクト17および排気ダクト18により室外と連通しているが、給気ダクト17、排気ダクト18のどちらか一方または双方を除去し、天井裏から給気、または天井裏に排気するようにしてもよい。この場合、冬場の加湿運転時には、天井裏に乾燥空気を供給し除湿することになるので、湿度が低下し、天井裏面への結露を防ぐことができる。
以上のように、水分吸着手段前後における風量、温湿度変化を検出して除加湿量を推算し、送風機風量や水分吸着手段の回転数を制御することにより、目的に合った除加湿能力を出すことのできる空気調和機を得ることができる。
実施の形態6.
図10は、本発明の実施の形態6における、水分吸着手段に担持される各種吸着剤の等温吸着線の概念図であり、35は一般的なゼオライト、36は1.5〜2.5nm(ナノメートル)程度の細孔が多数設けられた多孔質ケイ素材料である第1の吸着剤、37は0.7nm程度の細孔が多数設けられたゼオライト系材料である第2の吸着剤の等温吸着線を示す。図10において、横軸は対象空気の相対湿度、縦軸は水分の平衡吸着量である。図10において、一般的なゼオライトの等温吸着線35に示されているように、空気の相対湿度が第0の相対湿度38(Φ0)以下の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜が、第0の相対湿度38を超える範囲における傾斜よりも大きく、第0の相対湿度38は一般的に10%未満である。また第1の吸着剤の等温吸着線36に示されているように、本実施の形態6で用いる第1の吸着剤は、空気の相対湿度が第0の相対湿度38より大きい第1の相対湿度39(Φ1)から第2の相対湿度40(Φ2)の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜が、第1の相対湿度39未満または第2の相対湿度40を超える範囲における傾斜よりも大きい。
なお、第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を増加または減少することにより、第1の相対湿度39および第2の相対湿度40を30%から60%の範囲で増加または減少することができ、このとき、第1の相対湿度における平衡吸着量43(q1)は、第0の相対湿度における平衡吸着量42(q0)より小さく、かつ第2の相対湿度における平衡吸着量44(q2)は、第0の相対湿度における平衡吸着量42より大きい。同様に、第2の吸着剤の等温吸着線37に示されているように、本実施の形態で用いる第2の吸着剤は、空気の相対湿度が第3の相対湿度41(Φ3)以下の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率である傾斜が、第3の相対湿度41を超える範囲における傾斜よりも大きい。このとき、第3の相対湿度41は第0の相対湿度38より大きく、かつ第1の相対湿度39より小さい値であり、また第3の相対湿度における平衡吸着量45(q3)は、第0の相対湿度における平衡吸着量42より大きい。
また図11は、図10と同様に水分吸着手段に担持される、シリカゲルとゼオライトを混合し、それらの配合比を変化させた吸着剤の等温吸着線の概念図であり、46はシリカゲル100%、47はゼオライト100%、48はゼオライトとシリカゲルを混合し、ゼオライトの配合比を多くして合成した第3の吸着剤の等温吸着線を示す。図11において、横軸は対象空気の相対湿度、縦軸は水分の平衡吸着量である。シリカゲル100%の等温吸着線46とゼオライト100%の等温吸着線47は、一般的に60%程度である第4の相対湿度49(Φ4)で重なり、第3の吸着剤の等温吸着線48に示されているように、第3の吸着剤の平衡吸着量は、第4の相対湿度49より低い相対湿度範囲ではシリカゲル100%より多くなり、第4の相対湿度49より高い相対湿度範囲ではゼオライト100%より多くなる。
また図12は、本発明のゼオライトの各終端カチオン種による吸着エネルギ分布の解析結果概略図で、図12(a)は終端カチオンがNa(ナトリウム)、図12(b)は終端カチオンがK(カリウム)のときの分布である。
なおカオチンとは、ゼオライトの分子構造でイオン結合した陽イオンのことで、このカオチンを様々な物質でイオン交換することにより吸着特性が変化するので、目的に応じて終端カチオンを交換して吸着特性を改善することが可能となる。
図12において、横軸は吸着エネルギ、縦軸は吸着水分量の積算値であり、各吸着エネルギで吸着している水分量を吸着エネルギの小さい方から積算して示している。図中の各線は、それぞれ58はSiO2/Al23小(≒2.5)、59はSiO2/Al23中(≒3.5)、60はSiO2/Al23大(≒5.0)における分布であり、SiO2/Al23が小さい方が、低い吸着エネルギでより多くの水分が吸着していることを示している。
次に動作の一例について説明する。図10に示されるような等温吸着線を有する吸着剤を、図1の水分吸着手段10に担持した場合を想定して説明する。まず加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、室外空気は低温となる(暖房標準条件では7℃/87%RH)。暖房加湿運転時において、第1の空気風路12は吸着風路となり、低温高湿の室外空気を給気ダクト17から吸込み、水分吸着手段10に水分を吸着させ、乾燥空気を第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気する。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から第2の送風手段13により乾燥した室内空気を吸込み、暖房運転のため凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温されて加熱空気となる。水分吸着手段10が回転し、第1の空気風路12で吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
このとき、水分吸着手段10に等温吸着線36を有する第1の吸着剤を担持した場合、吸着風路である第1の空気風路12において、入口空気の相対湿度87%からΦ2の範囲において、平衡吸着量q2まで吸着するので、平衡吸着量q0程度しか吸着しない一般的なゼオライトと比較し、大幅に吸着量が増加する。一方の再生風路である第2の空気風路14においては、再生入口空気の相対湿度をΦ1以下にすれば充分再生できるので、Φ1が40%程度になるように第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を調整することにより、低温再生、すなわち暖房により20℃に暖められた室内空気を再生空気としてそのまま利用したとしても、q2−q1という大きな吸着量差に応じた加湿量を得ることができる。同様に、水分吸着手段10に等温吸着線37を有する第2の吸着剤を担持した場合、吸着風路である第1の空気風路12において、入口空気の相対湿度87%からΦ3の広範囲において、平衡吸着量q3まで吸着するので、平衡吸着量q0程度しか吸着しない一般的なゼオライトと比較し、大幅に吸着量が増加する。一方の再生風路である第2の空気風路14においては、再生入口空気の相対湿度をΦ3以下にすれば充分再生できるので、Φ0以下まで再生温度を上げなければならない一般的なゼオライトに比べ低温で再生が可能となり、かつq3−q0の吸着量差に応じて加湿量を増加させることができる。
次に除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、室外空気は高温となる(冷房標準条件では35℃/40%RH)。冷房除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から第2の送風手段13により室内空気を吸込み、冷房運転のため蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となる。この低温高湿空気の水分を水分吸着手段10に吸着させ、生成された乾燥空気が室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、水分吸着手段10が回転し、第2の空気風路14で吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分を、給気ダクト17から吸込んだ室外の高温空気により再生し、高温高湿空気として第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。
このとき、水分吸着手段10に等温吸着線36を有する第1の吸着剤を担持した場合、吸着風路である第2の空気風路14において、蒸発器(室内熱交換器3)により露点温度付近まで冷却されて上昇した、入口空気の相対湿度100%付近からΦ2の範囲において、平衡吸着量q2まで吸着するので、平衡吸着量が高湿度範囲でもq0からほとんど変化しない一般的なゼオライトと比較し、大幅に吸着量が増加する。一方の再生風路である第1の空気風路12においては、再生入口空気の相対湿度をΦ1以下にすれば充分再生できるので、Φ1が40%程度になるように第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を調整することにより、比較的高湿度の室外空気を再生空気としてそのまま利用したとしても、q2−q1という大きな吸着量差に応じた除湿量を得ることができる。同様に、水分吸着手段10に等温吸着線37を有する第2の吸着剤を担持した場合、吸着風路である第2の空気風路14において、入口空気の相対湿度100%付近からΦ3の広範囲において、平衡吸着量q3まで吸着するので、平衡吸着量が高湿度範囲でもq0からほとんど変化しない一般的なゼオライトと比較し、大幅に吸着量が増加する。一方の再生風路である第1の空気風路12においては、再生入口空気の相対湿度をΦ3以下にすれば充分再生できるので、Φ0以下まで再生温度を上げなければならない一般的なゼオライトに比べ低温で再生が可能となり、かつq0とq3の吸着量差に応じて除湿量を増加させることができる。
また、水分吸着手段10に等温吸着線48を有する第3の吸着剤を担持した場合、シリカゲルとゼオライト双方の吸着特性が活かされる。吸着剤の一般的な性質として、シリカゲルは等温吸着線46に示されるように高湿度において吸着量が多いため除湿用途に適しており、ゼオライトは等温吸着線47に示されるように広い湿度範囲でほぼ一定の吸着量を有するため加湿用途に適し、また吸着、脱湿の反応速度が速いという特性を持っている。従って、加湿、除湿どちらの運転の場合でも、吸着風路では、入口空気の相対湿度からΦ4の範囲において、シリカゲルの吸着特性によりゼオライトよりも吸着量が多くなり、Φ4より低い相対湿度範囲ではゼオライトの吸着特性によりシリカゲルほど吸着量が低下せず、より広い湿度範囲への対応が可能となる。また再生風路では、シリカゲルの吸着特性によりゼオライトよりも吸着量が少なくなるため、ゼオライトよりも低温での再生が可能となる。ここで、用途に応じてゼオライトとシリカゲルを合成する配合比を変え、加湿用途ではゼオライトの配合比を大きく、除湿用途ではシリカゲルの配合比を大きくすることが望ましいが、除加湿双方に使用する場合は、ゼオライトの配合比を大きく、例えばゼオライトとシリカゲルの配合比を8:2、あるいは7:3程度にすることにより、吸着、脱湿の速度が2割程度向上し、より高い除加湿性能を確保することができる。
また、図12の吸着エネルギ分布は、図中左側の吸着エネルギの小さい方から吸着量を積算したものであるが、図12(a)の終端カチオンがNaのときは、水分の吸着している吸着エネルギが40kcal/mol以上までの広い範囲にわたっているのに対し、図12(b)の終端カチオンがKのときには、20kcal/mol以下の範囲でしか吸着していない。これは水分子がゼオライトへ吸着する位置などが起因すると考えられる。すなわち、Kカチオンの場合は、ポアフィーリングと呼ばれる吸着エネルギの小さい酸素の六員環への吸着だけであるが、Naカチオンの場合は、吸着エネルギの大きいカチオン種静電場へ吸着する水分子も存在するためである。ここで、加熱容量1kWのヒータにより、除加湿量を確保するために脱離し得る吸着エネルギは、例えば除加湿量1L/hでは約13kcal/molと試算され、これ以上のエネルギで吸着している水分については、1kWのヒータでは脱離しないことになる。従って、図12(a)のNaカチオンの吸着エネルギ分布において、20kcal/mol以上のエネルギで吸着している水分は除加湿に寄与することはなく、一方(b)のKカチオンの場合は、吸着しているほとんど全ての水分が除加湿に寄与し、その量はどのSiO2/Al23においてもNaカチオンの倍程度となる。特に10〜20kcal/molにおいて吸着量の多い、SiO2/Al23が2.5〜3.0のY型ゼオライトが望ましい。
さらに、ここでは例として1kWという一定の加熱量に対する脱離水分量について述べたが、吸着エネルギの小さいKカチオンのゼオライトを用いることにより、同じ水分量を脱離するのに必要な加熱量が少なくなる、すなわち低温再生が可能となるという省エネ効果もある。ここで、上記のようなKカチオンのゼオライトを生成する際、比較的安価なNaカチオンのゼオライトを用い、NaイオンをKイオンに交換するのが一般的である。この際、なるべくKイオンを多く、例えばKイオン:Naイオンを90%:10%とすれば、先述のように吸着エネルギが小さくなるので、一定の加熱量に対する水分脱離量の増加、あるいは一定の水分脱離量に必要な加熱容量の削減などの効果がある。また、Kイオンへの交換量を減らし、例えばKイオン:Naイオンを50%:50%程度とすれば、イオン交換にかかるコストを削減しつつ、吸着エネルギ低下の効果も期待できる。
以上のように、水分吸着手段に担持する吸着剤として、1.5〜2.5nm程度の細孔が多数設けられた多孔質ケイ素材料や、0.7nm程度の細孔が多数設けられたゼオライト系材料を使用することにより、一般的なゼオライトを使用するよりも吸着量が大幅に増加し、またヒータレスでの再生が可能となるため、省エネルギ性が高く、高性能な除加湿運転のできる空気調和機を得ることができる。また、ゼオライトとシリカゲルを混合し、ゼオライトの配合比を多くした材料を使用することにより、広い湿度範囲への対応が可能で、また吸着、脱湿の速度が向上するため、より高い除加湿能力を確保することができ、また、ゼオライトの終端カチオンを、吸着エネルギの小さいKカチオンとすることにより、一定の加熱量に対する除加湿量が増加、あるいは一定の水分脱離量に必要な加熱容量の削減、すなわち低温再生が可能となり、除加湿効率の高い空気調和機を得ることができる。
実施の形態7.
図13は、本発明の実施の形態7における、水分吸着手段の概略設置図であり、50は高湿空気用水分吸着手段、51は低湿空気用水分吸着手段を示し、それぞれ高湿空気用水分吸着手段吸着領域50a、高湿空気用水分吸着手段再生領域50b、および低湿空気用水分吸着手段吸着領域51a、低湿空気用水分吸着手段再生領域51bに分割される。高湿空気用水分吸着手段50に担持する吸着剤としては、例えば図10に等温吸着線36で示される第1の吸着剤、低湿空気用水分吸着手段51に担持する吸着剤としては、例えば図10に等温吸着線37で示される第2の吸着剤がある。図14はこのときの空気相対湿度変化の概念図であり、図14(a)の52は吸着時の空気相対湿度変化、図14(b)の53は再生時の空気相対湿度変化を示している。また、54は吸着時の空気相対湿度(Φadin)、55は再生時の空気相対湿度(Φdein)を示し、Φ1、Φ2、Φ3は、それぞれ図10における、第1の相対湿度39、第2の相対湿度40、第3の相対湿度41に対応する。
次に動作の一例について説明する。図13に示されるような高湿空気用水分吸着手段50および低湿空気用水分吸着手段51を、図2の水分吸着手段10の位置に、第1の空気風路12の上流側から観て高湿空気用水分吸着手段50が手前にくるように設置した場合を想定して説明する。このとき、第1の送風手段11および第2の送風手段13は正逆回転可能とし、暖房運転時に正回転して図2に示される方向に空気が流れ、冷房運転時には逆回転し、空気は図2と逆方向に流れるものとする。まず加湿運転は、一般的に冬場の暖房時に室内が乾燥した際に必要となるため、室外空気は低温となる(暖房標準条件では7℃/87%RH)。暖房加湿運転時において、第1の空気風路12は吸着風路となり、給気ダクト17から吸込まれた低温高湿の室外空気は、高湿空気用水分吸着手段吸着領域50a、低湿空気用水分吸着手段吸着領域51aの順序で通過して水分を吸着され、乾燥空気となって正回転している第1の送風手段11により排気ダクト18を介して室外に排気される。一方、再生風路となる第2の空気風路14では、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、暖房運転のため凝縮器として機能している室内熱交換器3により昇温され加熱空気となり、正回転している第2の送風手段13により第1の室内機接続ダクト26を通って除加湿ユニット9に取り込まれ、低湿空気用水分吸着手段再生領域51b、高湿空気用水分吸着手段再生領域50bの順序で通過する。このとき、高湿空気用水分吸着手段50および低湿空気用水分吸着手段51がそれぞれ回転し、第1の空気風路12において、高湿空気用水分吸着手段吸着領域50a、低湿空気用水分吸着手段吸着領域51aで吸着し第2の空気風路14側に移行してきた水分が、加熱空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気が第2の室内機接続ダクト27を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は暖房加湿される。
次に除湿運転は、一般的に夏場の高湿時に冷房運転と同時に使用されるため、室外空気は高温となる(冷房標準条件では35℃/40%RH)。冷房除湿運転時においては、第2の空気風路14が吸着風路となり、室内吸込口15から室内機送風機により室内空気を吸込み、冷房運転のため蒸発器として機能している室内熱交換器3を通過することにより、露点温度付近まで温度が低下し低温高湿空気となり、逆回転している第2の送風手段13により第2の室内機接続ダクト27を通って除加湿ユニット9に取り込まれる。この低温高湿空気は、高湿空気用水分吸着手段吸着領域50a、低湿空気用水分吸着手段吸着領域51aの順序で通過して水分を吸着され、乾燥空気となって第1の室内機接続ダクト26を通って室内機1に搬送され、室内吹出口16から放出されて、室内は冷房除湿される。一方、再生風路となる第1の空気風路12では、逆回転している第1の送風手段11により排気ダクト18から吸込んだ室外の高温空気が、低湿空気用水分吸着手段再生領域51b、高湿空気用水分吸着手段再生領域50bの順序で通過する。このとき、高湿空気用水分吸着手段50および低湿空気用水分吸着手段51がそれぞれ回転し、第2の空気風路14において、高湿空気用水分吸着手段吸着領域50a、低湿空気用水分吸着手段吸着領域51aで吸着し第1の空気風路12側に移行してきた水分が、高温空気により再生されて高温高湿空気となる。生成された高温高湿空気は、逆回転している第1の送風手段11により給気ダクト17を介して室外に排気される。
このとき、加湿、除湿どちらの運転の場合でも、吸着風路では、図14(a)の吸着時の空気相対湿度変化52に示されるように、高湿空気用水分吸着手段50に担持されている第1の吸着剤の平衡吸着量が多い相対湿度ΦadinからΦ2の範囲では、多くの水分を吸着されるため、相対湿度は厚み方向に対して急激に低下していくが、相対湿度Φ2以下になるとほとんど変化しなくなる。これに対し、低湿空気用水分吸着手段51に担持されている第2の吸着剤の平衡吸着量は、低湿度であるΦ3まで低下せず、かつ相対湿度Φ1からΦ3の範囲では第1の吸着剤より多いので、高湿空気用水分吸着手段吸着領域50aから流出した相対湿度Φ1程度の低湿空気の水分は、低湿空気用水分吸着手段吸着領域51aにおいて、相対湿度がΦ3となる程度まで吸着されるため、高湿空気用水分吸着手段50のみを使用する場合に対して、q3−q1だけ吸着量を増加させることができる。
一方の再生風路においては、図14(b)の再生時の空気相対湿度変化53に示されるように、室内空気が室内熱交換器3により昇温されるため相対湿度ΦdeinがΦ3より小さくなる加湿運転時には、低湿空気用水分吸着手段51に担持されている第2の吸着剤の平衡吸着量が少ない相対湿度ΦdeinからΦ3の範囲では、多くの水分が再生されるため、相対湿度は厚み方向に対して急激に増加していくが、相対湿度Φ3以上になるとほとんど変化しなくなる。これに対し、高湿空気用水分吸着手段50に担持されている第1の吸着剤の平衡吸着量は、比較的高湿度であるΦ1まで上昇せず、かつ相対湿度Φ3からΦ1の範囲では第2の吸着剤より非常に少ないので、低湿空気用水分吸着手段再生領域51bから流出した相対湿度Φ3程度の低湿空気の水分は、高湿空気用水分吸着手段再生領域50bにおいて、相対湿度がΦ2となる程度まで再生されるため、低湿空気用水分吸着手段51のみを使用する場合に対して、q2−q3の吸着量差に相当する分の加湿量を増加させることができる。また、室外空気によって再生する除湿運転時には、室外空気の湿度が高く相対湿度ΦdeinがΦ3より大きい場合、第2の吸着剤が担持されている低湿空気用水分吸着手段51ではほとんど再生されないが、Φ1およびΦ2がなるべく大きくなるように、第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径を大きくすることにより、全体としての除湿量はq2−qdeinの吸着量差に対応して増加させることができる。従って除加湿双方の運転を考慮した場合、吸着風路においては、Φ1およびΦ2が大きくなって高湿空気用水分吸着手段50における第1の吸着剤の吸着量が低下しても、低湿空気用水分吸着手段51における第2の吸着剤により、Φ3程度の低湿空気まで補うことができるため、第1の吸着剤である多孔質ケイ素材料の細孔径はなるべく大きくしたほうが望ましい。例えば細孔径を2.5nmとすることにより、Φ1は45%、Φ2は60%となり、図14(b)に示される再生時において、高湿空気用水分吸着手段50における再生は相対湿度60%まで可能となるため、除加湿量が大幅に増加するだけでなく、低温再生も可能となる。
図14では、低湿空気用水分吸着手段51に担持する吸着剤を第2の吸着剤として説明したが、実施の形態6で示した、図11の等温吸着線48を有し、終端カチオンを吸着エネルギの小さいK(カリウム)カチオンにしたゼオライトである第3の吸着剤を用いてもよい。この場合、比較的高湿度である相対湿度Φ4までの吸着量が少ないため、図14(b)に示される再生時において、ΦdeinがΦ4より小さければ低湿空気用水分吸着手段51において再生が可能となり、また一定の加熱量に対する再生量を増加、あるいは一定の水分脱離量に必要な加熱容量を削減できるので、除加湿効率を向上することができる。
また図13では、高湿空気用水分吸着手段50と低湿空気用水分吸着手段51を分離し、両者をある程度離して設置しているが、接触させて設置してもよく、また一体型とし、表裏に別々の吸着剤を担持させてもよい。接触させて設置する場合には、圧力損失が発生しないように、両者のハニカム基材のセル位置を合わせる必要がある。
以上のように、水分吸着手段として、相対湿度に対する平衡吸着量の変化率が、比較的高湿度の範囲で急激に変化する第1の吸着剤を担持した高湿用水分吸着手段と、低湿度で急激に変化する第2の吸着剤を担持した低湿用水分吸着手段とを直列に配置し、吸着空気を高湿用水分吸着手段側から、再生空気を低湿用水分吸着手段側から供給することにより、それぞれの吸着剤に適した相対湿度範囲で吸着、再生が行われ、かつ相互に吸着量を補うため、1種類の吸着剤を使用するよりも除加湿能力が向上し、また比較的高湿度の空気で再生できるため、ヒータレスで充分な除加湿量を確保することができ、省エネで除加湿効率の高い空気調和機を得ることができる。
この発明の実施の形態1における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態1における、補助加熱器を設置した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態1における、再生補助熱交換器を設置した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態2における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態2における、補助加熱器を設置した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態2における、再生補助熱交換器を設置した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態3における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態4における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態5における、除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態6における、水分吸着手段に担持される各種吸着剤(第1の吸着剤、第2の吸着剤)の等温吸着線の概念図である。 この発明の実施の形態6における、水分吸着手段に担持される、シリカゲルとゼオライトを混合し、それらの配合比を変化させた吸着剤の等温吸着線の概念図である。 この発明の実施の形態6における、ゼオライトの各終端カチオン種による吸着エネルギ分布の解析結果概略図である。 この発明の実施の形態7における、水分吸着手段の概略設置図である。 この発明の実施の形態7における、水分吸着手段における空気相対湿度変化の概念図である。 この発明の実施の形態1における、冷媒回路にレシーバーを付加した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。 この発明の実施の形態1における、冷媒回路にアキュムレーターを付加した除加湿機能搭載の空気調和機の概略構成図である。
符号の説明
1 室内機、2 室外機、3 室内機熱交換器、4 圧縮機、5 室外機熱交換器、6 膨張弁、7 四方弁、8 天井面、9 除加湿ユニット、10 水分吸着手段、11 第1の送風手段、12 第1の空気風路、13 第2の送風手段、14 第2の空気風路、15 室内吸込口、16 室内吹出口、17 給気ダクト、18 排気ダクト、19 第1の補助加熱器、20 第2の補助加熱器、21 第1の再生補助熱交換器、22 第2の再生補助熱交換器、23 切換弁、24 逆止弁、25 仕切壁、26 第1の室内機接続ダクト、27 第2の室内機接続ダクト、28 補助熱交換器、29 回転駆動手段、30 風量検出手段、31 第1の温度検出手段、32 第1の湿度検出手段、33 第2の温度検出手段、34 第2の湿度検出手段、35 一般的なゼオライトの等温吸着線、36 第1の吸着剤の等温吸着線、37 第2の吸着剤の等温吸着線、38 第0の相対湿度、39 第1の相対湿度、40 第2の相対湿度、41 第3の相対湿度、42 第0の相対湿度における平衡吸着量、43 第1の相対湿度における平衡吸着量、44 第2の相対湿度における平衡吸着量、45 第3の相対湿度における平衡吸着量、46 シリカゲル100%の等温吸着線、47 ゼオライト100%の等温吸着線、48 第3の吸着剤の等温吸着線、49 第4の相対湿度、50 高湿空気用水分吸着手段(50a 吸着領域、50b 再生領域)、51 低湿空気用水分吸着手段(51a 吸着領域、51b 再生領域)、52 吸着時の空気相対湿度変化、53 再生時の空気相対湿度変化、54 吸着時の入口空気相対湿度、55 再生時の入口空気相対湿度、56 レシーバー、57 アキュムレーター、58 SiO2/Al23小のときの吸着水分量積分値、59 SiO2/Al23中のときの吸着水分量積分値、60 SiO2/Al23大のときの吸着水分量積分値。

Claims (24)

  1. 圧縮機、四方弁、室外機熱交換器、および膨張弁を有する室外機と、
    室内機熱交換器を有する室内機と、を備え、
    前記圧縮機、前記四方弁、前記室外機熱交換器、前記膨張弁、前記室内機熱交換器を順次配管で接続して冷暖房切替え可能なヒートポンプサイクルを備えた空気調和機において、
    第1の送風手段を有し、この第1の送風手段により室外の空気を取り込み室外へ排出する第1の風路と、
    第2の送風手段を有し、この第2の送風手段により前記室内機の空気を取り込み前記室内機へ排出する第2の風路と、
    前記第1の風路と前記第2の風路に跨って配置され、回転可能な水分吸着手段と、を備え、
    前記室内機熱交換器と前記水分吸着手段の空気の流れにおける上流・下流の位置関係、前記室内機熱交換器の冷暖房運転時の機能、および前記第1の送風手段と第2の送風手段による風向・風量の関係に基づいて、前記第1の風路と前記第2の風路のいずれか一方における空気中の水分を吸着し、他方の風路における、前記第1の風路内の空気より乾燥した空気に前記吸着した水分を供給することを特徴とする空気調和機。
  2. 前記水分吸着手段は、前記第2の風路において前記室内機熱交換器の下流側に配置され、
    室内加湿運転時には、前記室内熱交換器が凝縮器として動作して前記第2の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  3. 前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた補助加熱器を備え、
    室内加湿運転時には、前記補助加熱器を動作させて前記第2の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  4. 前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられ、前記圧縮機の出口と開閉弁を有するバイパス配管を介して接続された再生補助加熱器を備え、
    室内加湿運転時には、前記開閉弁を制御して前記再生補助加熱器を凝縮器として動作させて前記第2の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和機。
  5. 前記水分吸着手段は、前記室内機熱交換器の下流側に配置され、
    室内除湿運転時には、前記室内熱交換器が蒸発器として動作して前記第2の風路内の空気を露点温度付近まで冷却することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  6. 前記水分吸着手段は、前記室内機熱交換器の上流側に配置され、
    室内除湿運転時には、前記室内熱交換器が蒸発器として動作して前記第2の風路内の空気を露点温度付近まで冷却することを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  7. 前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた補助加熱器を備え、
    室内除湿運転時には、前記補助加熱器を動作させて前記第1の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1、請求項5、請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  8. 前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられ、前記圧縮機の出口と開閉弁を有するバイパス配管を介して接続された再生補助加熱器を備え、
    室内除湿運転時には、前記開閉弁を制御して前記再生補助加熱器を凝縮器として動作させて前記第1の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1、請求項5、請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  9. 前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられ、前記室外機熱交換器と直列に接続された再生補助加熱器を備え、
    室内除湿運転時には、前記再生補助加熱器を凝縮器として動作させて前記第1の風路内の空気を加熱することを特徴とする請求項1、請求項5、請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  10. 前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた第1の補助加熱器と、
    前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた第2の補助加熱器と、を備え、
    除湿運転時には前記第1の補助加熱器を動作させて前記第1の風路の空気を加熱し、
    加湿運転時には前記第2の補助加熱器を動作させて前記第2の風路の空気を加熱することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5、請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  11. 前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられ、前記圧縮機の出口と第1の開閉弁を有する第1のバイパス配管を介して接続された第1の再生補助加熱器と、
    前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられ、前記圧縮機の出口と第2の開閉弁を有する第2のバイパス配管を介して接続された第2の再生補助加熱器と、を備え、
    除湿運転時には前記第1の開閉弁と第2の開閉弁を制御して前記第1の再生補助加熱器を凝縮器として動作させて前記第1の風路の空気を加熱し、
    加湿運転時には第1の開閉弁と前記第2の開閉弁を制御して前記第2の再生補助加熱器を凝縮器として動作させて前記第2の風路の空気を加熱することを特徴とする請求項1、請求項2、請求項5、請求項6のいずれかに記載の空気調和機。
  12. 前記水分吸着手段を収納する除加湿ユニットを備え、
    前記第1の送風手段と前記第2の送風手段は、前記除加湿ユニットに収納されることを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の空気調和機。
  13. 前記水分吸着手段は前記第2の風路において前記室内機熱交換器の下流側に配置され、
    前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた第1の温度検出手段と、
    前記第1の風路の前記水分吸着手段の下流側に設けられた第2の温度検出手段と、
    前記第1の風路の前記水分吸着手段の上流側と下流側の、いずれか一方または双方に設けられた湿度検出手段と、
    前記第1の温度検出手段、前記第2の温度検出手段、および前記湿度検出手段の出力値に基づいて、前記水分吸着手段による除加湿量を推算する除加湿量算出手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  14. 前記水分吸着手段は前記第2の風路において前記室内機熱交換器の下流側に配置され、
    前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側に設けられた第1の温度検出手段と、
    前記第2の風路の前記水分吸着手段の下流側に設けられた第2の温度検出手段と、
    前記第2の風路の前記水分吸着手段の上流側と下流側の、いずれか一方または双方に設けられた湿度検出手段と、
    前記第1の温度検出手段、前記第2の温度検出手段、および前記湿度検出手段の出力値に基づいて、前記水分吸着手段による除加湿量を推算する除加湿量算出手段と、を備えたことを特徴とする請求項1記載の空気調和機。
  15. 前記除加湿量算出手段により推算された除加湿量に基づいて、前記第1の送風手段、前記第2の送風手段の、いずれか一方または双方の送風量を制御することを特徴とする請求項13または請求項14記載の空気調和機。
  16. 前記水分吸着手段を、円柱状に成形され軸方向に通気性を有する回転式のものとし、前記水分吸着手段を回転させる駆動手段を備え、
    前記除加湿量算出手段により推算された除加湿量に基づいて、前記駆動手段により水分吸着手段の回転数を制御することを特徴とする請求項13または請求項14に記載の空気調和機。
  17. 前記第1の風路の吸込口と吹出口の、どちらか一方または双方が室内天井裏に配設され、前記室内天井裏から空気を吸入する、または前記室内天井裏に排気することを特徴とする請求項1乃至16のいずれかに記載の空気調和機。
  18. 前記水分吸着手段に担持される吸着剤として、1.5〜2.5ナノメートルの穴径の細孔が多数設けられたケイ素材料で構成され、低湿度である第1の相対湿度と該第1の相対湿度よりも高湿度である第2の相対湿度との範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が前記相対湿度の範囲外における相対湿度に対する前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きく、かつ、前記第1の相対湿度および前記第2の相対湿度が30%から60%の範囲であるような吸着特性を有する第1の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の空気調和機。
  19. 前記水分吸着手段に担持される吸着剤として、0.7ナノメートルの穴径の細孔が多数設けられたゼオライト系の材料で構成され、前記第1の相対湿度よりも低湿度である第3の相対湿度以下の範囲における相対湿度に対する水分の平衡吸着量の変化率が、前記第3の相対湿度以上の範囲における相対湿度に対する前記平衡吸着量の前記変化率よりも大きい吸着特性を有する第2の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の空気調和機。
  20. 前記水分吸着手段に担持される吸着剤として、ゼオライトとシリカゲルを混合したものであって、ゼオライトの配合比を多くして合成したものとし、前記ゼオライトの終端カチオン種を、カリウムが50%以上の比率とした第3の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項1乃至17のいずれかに記載の空気調和機。
  21. 前記水分吸着手段は、前記第2の風路において室内機熱交換器の下流側に配置され、
    前記水分吸着手段として、異なる吸着剤が担持された第1の水分吸着手段、第2の水分吸着手段が直列に配置され、
    前記第1の送風手段および前記第2の送風手段が冷暖房運転に応じて正逆回転可能とし、冷暖房運転に応じて暖房運転時に回転方向を切替えることを特徴とする請求項18乃至20のいずれかに記載の空気調和機。
  22. 前記第1の水分吸着手段に担持される吸着剤として、前記第1の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項21に記載の空気調和機。
  23. 前記第2の水分吸着手段に担持される吸着剤として、前記第2の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項21記載の空気調和機。
  24. 前記第2の水分吸着手段に担持される吸着剤として、前記第3の吸着剤を使用したことを特徴とする請求項21記載の空気調和機。
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