JP2008255952A - 内燃機関の硫黄濃度検出装置 - Google Patents

内燃機関の硫黄濃度検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】低コストで燃料中の硫黄濃度を検出できる硫黄濃度検出装置を提供する。
【解決手段】本実施例に係るエンジンシステムは、排気通路20に配置されて排気の空燃比を検出すると共に、排気に接触させた外表面側電極に触媒層が形成された第1酸素センサ66c及び触媒層が形成されていない第2酸素センサ66ncと、第1酸素センサ66c及び第2酸素センサ66ncの出力に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出する硫黄濃度検出処理を実行するECU4とを備えている。
【選択図】図2

Description

本発明は、内燃機関の硫黄濃度検出装置に関する。
従来、排気中の硫黄濃度を検出する硫黄濃度センサを設けることにより、燃料中に含まれる硫黄濃度を検出する内燃機関の排気浄化装置が知られている。
例えば特許文献1に開示されている硫黄濃度センサは、排気中のSOx濃度を検出するSOx濃度検出部と、排気中のSOx及びHSの合計濃度を検出する合計濃度検出部とを備え、SOx濃度検出部と合計濃度検出部との起電力の差により、排気中のHSの濃度を検出することができる。
特開2005−351181号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示されている硫黄濃度センサを内燃機関に採用する場合、実質的に2つのセンサを必要とするため、コストが増大する恐れがある。
したがって本発明の目的は、低コストで燃料中の硫黄濃度を検出できる硫黄濃度検出装置を提供することである。
上記目的は、排気通路に配置されて排気の空燃比を検出すると共に、排気に接触させた外表面側電極に触媒層が形成された第1ガスセンサ及び前記触媒層が形成されていない第2ガスセンサと、前記第1及び第2ガスセンサの出力に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出する硫黄濃度検出処理を実行する硫黄濃度検出手段とを備えた、ことを特徴とする内燃機関の硫黄濃度検出装置によって達成できる。
燃料中に含まれた硫黄が、第1ガスセンサの触媒層を一時的に劣化させた場合には、その触媒層の作用が抑制されるので、第1ガスセンサの出力状態は、触媒層が形成されていない第2ガスセンサの出力状態に類似することになる。この第1ガスセンサの出力状態は、燃料中に含まれる硫黄濃度が大きいほど、第2ガスセンサの出力状態により類似する。従って、第1及び第2ガスセンサの出力に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出できる。
また、一般的に内燃機関には、外表面側電極に触媒層が形成された酸素センサが既に設けられているため、この酸素センサを第1ガスセンサとして用いることにより、既存の内燃機関に対しても本発明を容易に採用することができる。これにより、低コストで燃料中の硫黄濃度を検出することができる。
また、上記構成において、該内燃機関の空燃比を変更する空燃比変更手段と、該内燃機関への吸入空気量を検出するエアフロメータとを備え、前記硫黄濃度検出手段は、前記第1及び第2ガスセンサがリーン出力するまで空燃比をリーン側に維持した後にリッチ側に変更し、前記第1及び第2ガスセンサの一方がリッチ出力をするに至ってから他方がリッチ出力をするに至るまでの間の吸入空気量に基づいて、硫黄濃度を検出する、構成を採用できる。
この構成により、燃料に含まれる硫黄濃度が同一の場合であっても、吸入空気量が異なる場合には、第1及び第2ガスセンサの一方がリッチ出力をするに至ってから他方がリッチ出力をするに至るまでの間の時間間隔は異なることになる。例えば、同一燃料を用いた場合であっても、吸入空気量が多い場合には、上記時間間隔は短いが、吸入空気量が少ない場合には、上記時間間隔は長くなる。従って、第1及び第2ガスセンサのそれぞれがリッチ出力をするに至るまでの時間差に基づいて、硫黄濃度を検出しようとすると、吸入空気量を常に一定量にする必要があり、この吸入空気量が一定でない場合には、硫黄濃度を誤検出する恐れがある。
従って、本発明のように、第1及び第2ガスセンサの一方がリッチ出力をするに至ってから他方がリッチ出力をするに至るまでの間の吸入空気量に基づいて、硫黄濃度を検出することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
また、上記構成において、前記第1及び第2ガスセンサは、前記排気通路に配置された排気浄化触媒よりも下流に配置されている、構成を採用できる。
第1及び第2ガスセンサは、排気浄化触媒よりも下流に配置されているので、硫黄濃度の検出の阻害要因となり得る排気中の成分を浄化することができ、これにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
また、上記構成において、前記硫黄濃度検出手段は、前記排気の温度を検出する排気温センサの出力値に応じて前記硫黄濃度検出処理を実行する、構成を採用できる。
排気の温度が所定の温度よりも高い場合には、第1ガスセンサの触媒層の硫黄分が脱離するおそれがあるため、このような状態で硫黄濃度検出処理を実行すると、硫黄濃度を誤検出する恐れがある。従って、第1ガスセンサの触媒層が硫黄の影響を受けやすい排気の温度において硫黄濃度検出処理を実行することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
また、上記構成において、前記硫黄濃度検出手段は、吸入空気量に応じて前記硫黄濃度検出処理を実行する、構成を採用できる。
吸入空気量が所定量よりも多い場合には、第1及び第2ガスセンサの出力状態が類似又はほぼ一致することが多く、硫黄濃度を誤検出する恐れがある。従って、吸入空気量による所定量よりも少ない場合に、硫黄濃度検出処理を実行することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
本発明によれば、低コストで燃料中の硫黄濃度を検出できる硫黄濃度検出装置を提供できる。
以下、図面を参照して本発明に係る実施例について説明する。
図1は、本実施例に係るエンジンシステムの構成を示した模式図であり、自動車に搭載された多気筒の筒内噴射型ガソリンエンジン(以下「エンジン」と略す)2及びその電子制御ユニット(以下、「ECU」と称す)4の概略構成を示している。図1では1つの気筒の構成を中心として示している。
ここでエンジン2の出力は変速機(図示略)を介して最終的に車輪に走行駆動力として伝達される。エンジン2には、燃焼室10内に燃料を直接噴射する燃料噴射バルブ12と、この噴射された燃料に点火する点火プラグ14とがそれぞれ設けられている。
燃焼室10に接続している吸気ポート16は吸気バルブ(図示略)の駆動により開閉される。吸気ポート16に接続された吸気通路20の途中にはサージタンク22が設けられ、サージタンク22の上流側にはスロットルモータ24によって開度が調節されるスロットルバルブ26が設けられている。
このスロットルバルブ26の開度(スロットル開度TA)により吸気量が調整される。スロットル開度TAはスロットル開度センサ28により検出され、サージタンク22内の吸気圧PMは、サージタンク22に設けられた吸気圧センサ30により検出されて、ECU4に読み込まれている。
燃焼室10に接続している排気ポート32は排気バルブ(図示略)の駆動により開閉される。排気ポート32に接続された排気通路36には、排気ガス中の未燃成分(HC,CO)の酸化と窒素酸化物(NOx)の還元とを行い、酸素吸蔵、放出機能を有する三元触媒であるスタートキャタリスト38が設けられている。また、排気通路36には、スタートキャタリスト(以下、単に「触媒」という。)38の下流にNOx吸蔵還元触媒40が設けられている。
また、排気通路36には、触媒38の上流側に温度センサ63、空燃比センサ64が、触媒38とNOx吸蔵還元触媒40との間に第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncが配置されている。空燃比センサ64として、触媒38に流入する排気ガスの空燃比に応じた電圧信号を出力するリニア空燃比センサが使用されている。第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncは、それぞれ排気ガス中の残留酸素濃度に基づき空燃比が理論空燃比よりもリッチかリーンかを感知するセンサである。また、温度センサ63により、触媒38に流入する排気ガスの温度を検出することができる。
第1酸素センサ66cは、セラミック管の内外表面に白金電極を設け、外表面側の白金電極上に、触媒層が形成されており、大気に接触させた内表面側の電極と、排気に接触させた外表面側の電極との間に発生する起電力により排気ガス中の酸素濃度を検出する。
このように第1酸素センサ66cには、外表面側の電極に触媒層が形成されている。この触媒層が、排気ガス中に含まれるメタンや水素などを浄化することにより、排気ガス中の酸素濃度をより正確に検出することができる。
一方、第2酸素センサ66ncには、触媒層は形成されていない。従って、第2酸素センサ66ncは、メタンや水素の影響により、第1酸素センサ66cとは出力状態が異なる場合がある。
ECU4は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などから構成され、エンジン全体の作動を制御する。尚、ECU4は、詳しくは後述するが、硫黄濃度検出手段として機能する。
このECU4は、スロットル開度センサ28及び吸気圧センサ30以外に、アクセルペダル44の踏み込み量(アクセル開度ACCP)を検出するアクセル開度センサ56からの信号を入力している。更に、ECU4は、クランク軸54の回転からエンジン回転数NEを検出するエンジン回転数センサ58、空燃比センサ64、第1酸素センサ66からそれぞれ信号を入力している。
ECU4は、上述した各種センサからの検出内容に基づいて、エンジン2の燃料噴射時期、燃料噴射量、及びスロットル開度TAを適宜制御する。これにより、燃焼形態については、成層燃焼と均質燃焼との間で切り替えがなされる。本実施形態では、冷間時などの状態を除いた通常運転時には、エンジン回転数NEと負荷率eklqとのマップに基づいて、燃焼形態が決定される。ここで「負荷率」は、最大機関負荷に対する現在の負荷の割合を示すもので、例えばアクセル開度ACCPとエンジン回転数NEとをパラメータとするマップから求められる。
燃焼形態が成層燃焼に設定された場合には、スロットルバルブ26はかなり開いた状態となり、吸気量に対して理論空燃比よりもかなり少ない量の燃料が、圧縮行程後期に噴射されるように制御される。この結果、点火時期においては点火プラグ14近傍に層状に存在する点火可能な濃い混合気に点火がなされて成層燃焼が行われる。
一方、燃焼形態が均質燃焼に設定された場合には、アクセル開度ACCPの程度に応じてスロットルバルブ26の開度が調整され、機関の空燃比が理論空燃比となる量の燃料が吸気行程中に噴射されるように制御される。この結果、点火時期においては、燃焼室10内全体を占め、機関の空燃比が理論空燃比でかつ均質な混合気に点火がなされて均質燃焼が行われる。
ECU4は、触媒38の酸化・還元能力を高めるために、触媒38に流入する排気ガスの空燃比が理論空燃比になるように、燃料噴射量を、空燃比センサ64の出力、或いはその出力と第1酸素センサ66cの出力とに基づいてフィードバック制御する。また、ECU4は、燃料中に含まれる硫黄濃度を判定する、硫黄濃度検出処理を実行する。尚、第2酸素センサ66ncの出力は、硫黄濃度検出処理の実行中以外は、フィードバック制御などには用いられない。
次に、触媒38における酸素吸蔵反応及び酸素放出反応について説明する。触媒38に燃料リーンな排気ガスが流入すると、この排気ガス中の過剰な酸素が触媒担体(例えば、Pt,Pd,Rh,Ceのような貴金属により構成される)により吸蔵される。一方、触媒38に燃料リッチな排気ガス、つまり、還元ガス(例えば、CO,HC)が流入すると、この還元ガスは触媒担体から放出された酸素により酸化され、CO2又はH2Oとして排出される。
ECU4が実行する、硫黄濃度検出処理について簡単に説明する。
ECU4は、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncの出力に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出する。
燃料中に含まれた硫黄が、第1酸素センサ66cの触媒層を一時的に劣化させた場合には、その触媒層の作用が抑制されるので、第1酸素センサ66cの出力状態は、触媒層が形成されていない第2酸素センサ66ncの出力状態に類似することになる。この第1酸素センサ66cの出力状態は、燃料中に含まれる硫黄濃度が大きいほど、第2酸素センサ66ncの出力状態により類似する。従って、ECU4は、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncの出力状態に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出できる。
次に、ECU4が実行する硫黄濃度検出処理について詳細に説明する。
図2は、ECU4が実行する硫黄濃度検出処理の一例を示したフローチャートである。図3は、各センサの出力状態を示した図である。図3は、縦軸に各センサからの出力の変動を示し、横軸は、経過時間を示している。また、図3には、高硫黄燃料及び低硫黄燃料のそれぞれが使用されたときの第1酸素センサ66cの出力値が示されている。
まず、ECU4は、図2に示すように、エンジン始動後であるかどうかを判定する(ステップS1)。エンジン始動後である場合には、ECU4は、フューエルカット後、リッチ制御を実行し、一定期間経過していないかどうかを判定する(ステップS2)。この理由は、ECU4は、フューエルカット後にリッチ制御を実行することにより、第1酸素センサ66cの触媒層に残留している硫黄を脱離させることができるからである。硫黄濃度検出処理を開始する前の状態から、既に第1酸素センサ66cの触媒層が硫黄によって劣化している場合には、硫黄濃度を誤検出する恐れがあるからである。
上記ステップ2を満たす場合には、ECU4は、排気温センサ63からの出力値に基づいて、排気ガス温度が所定値以下であるかどうかを判定する(ステップS3)。この理由は、排気の温度が所定の温度、例えば700℃よりも高い場合には、第1酸素センサ66cの触媒層の硫黄分が脱離するおそれがあるからである。第1酸素センサ66cの触媒層の硫黄分が脱離すると、触媒層による浄化作用が回復し、このような状態で硫黄濃度検出処理を実行すると、硫黄濃度を誤検出する恐れがある。従って、第1酸素センサ66cの触媒層が硫黄の影響を受けやすい排気の温度において硫黄濃度検出処理を実行することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
排気ガス温度が所定値以下の場合には、エアフロメータ21からの出力に基づいて、吸入空気量が所定量以下であるかどうかを判定する(ステップS4)。この理由は、吸入空気量が所定量よりも多い場合には、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncの出力状態が類似又はほぼ一致し、硫黄濃度を誤検出する恐れがあるからである。従って、吸入空気量による所定量よりも少ない場合に、硫黄濃度検出処理を実行することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
吸入空気量が所定量以下の場合には、ECU4は、硫黄濃度検出処理を開始する(ステップS5)。
まず、ステップS2においてリッチ状態に維持された目標空燃比を、リーン状態に変更する(ステップS6)。リーン状態に変更すると、空燃比センサ64の出力値は、図3に示すように、リーン状態を示す(※1)。
次に、ECU4は、硫黄濃度検出処理が継続可能かどうかを判定する(ステップS7)。
硫黄濃度検出処理が継続可能である場合には、第1酸素センサ66cの出力値Vcが、リーン出力状態を示すリーン出力状態基準値VcL0よりも、下回っているかどうかを判定する(ステップS8)。下回っている場合には、ECU4は、第1酸素センサ66cは、リーン出力を示していると判定する(※2)。
尚、通常、空燃比をリッチからリーンに変更した場合には、触媒38の酸素吸蔵機能の作用により、触媒38を通過後の排気ガスの空燃比は、リッチ状態となるが、この期間が所定時間経過すると、触媒38の酸素吸蔵機能が低下し、触媒38通過前の排気ガスの空燃比と同様に、触媒38通過した排気ガスの空燃比もリーン状態となる(※2)。
第1酸素センサ66cの出力値Vcが、リーン出力状態基準値VcL0よりも上回っている場合には、再度ステップS6の処理を継続する。
第1酸素センサ66cの出力値Vcが、リーン出力状態基準値VcL0よりも下回っている場合には、ECU4は、目標空燃比をリッチ状態に変更する(ステップS9)。尚、この変更に際して、図3に示すように、A/F変動が0.3以下の矩形変化又は徐変制御が望ましい。
次に、ECU4は、硫黄濃度検出処理が継続可能かどうかを判定する(ステップS10)。
継続可能の場合には、第2酸素センサ66ncの出力値Vncが、リッチ出力状態を示すリッチ出力基準値VncR0を上回ったかどうかを判定する(ステップS11、※4)。
尚、図3に示すように、目標空燃比をリーンからリッチに変更し(※3)、所定のタイムラグを経た後に、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncの出力が、リーン出力からリッチ出力を示す。これは、目標空燃比がリーンからリッチに変更された際に、触媒38の酸素放出機能が作用することにより、所定の間は、第1酸素センサ66c、第1酸素センサ66ncは、リーン出力を示す。そして、触媒38の酸素放出機能が低下すると、第1酸素センサ66c、第1酸素センサ66ncは、リーン出力から立ち上がり、リッチ出力を示す。
第2酸素センサ66ncの出力値Vncが、リッチ出力基準値VncR0を上回った場合には、ECU4は、エアフロメータ21に基づいて、吸入空気量積算カウンタgaaVncの積算を開始する(ステップS12)。
次に、ECU4は硫黄濃度検出処理が継続可能かどかを判定する(ステップS13)。
硫黄濃度検出処理が継続可能である場合には、第1酸素センサ66cの出力値Vcが、リッチ出力を示すリッチ出力基準値VcR0を上回ったかどうかを判定する(ステップS14、※5、※6)。尚、リッチ出力基準値VncR0、VcR0は同一値である。
図3に示すように、第2酸素センサ66ncの方が、第1酸素センサ66cよりも早くに、リッチ出力を示す(※4、※5、※6)。これは、前述したように、触媒層を有していない第2酸素センサ66ncの方が、第1酸素センサ66cよりも、排気ガス中に含まれているメタンや水素などの影響を受けやすいからである。
また、高硫黄燃料を使用した場合と低硫黄燃料を使用した場合とを比較すると、高硫黄燃料を使用した場合の方が、第1酸素センサ66cの出力挙動は、第2酸素センサ66ncの出力挙動に類似する。これは、高硫黄燃料を使用すると、第1酸素センサ66cの触媒層が、硫黄成分によって一時的に劣化し、第1酸素センサ66cについても第2酸素センサ66ncと同様に、排気ガス中のメタンや水素の影響を受けるからである。
従って、図3に示すように、高硫黄燃料を使用した場合での、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncそれぞれがリッチ出力を示す時間差Vd1は、低硫黄燃料を使用した場合での時間差Vd2よりも、小さくなる。
第1酸素センサ66cの出力値Vcが、リッチ出力基準値VcR0を上回った場合、ECU4は、吸入空気量積算カウンタgaaVncの積算を終了し、この積算値に基づいて、燃料中の硫黄濃度を算出する(ステップS15)。
このように、ECU4は、第2酸素センサ66ncがリッチ出力に至ってから、第1酸素センサ66cがリッチ出力に至るまでの間の吸入空気量を算出する。このように吸入空気量を算出する理由は、燃料に含まれる硫黄濃度が同一の場合であっても、吸入空気量が異なる場合には、第2酸素センサ66ncがリッチ出力をするに至ってから第1酸素センサ66cがリッチ出力をするに至るまでの間の時間間隔は異なることになる。
例えば、同一燃料を用いた場合であっても、吸入空気量が多い場合には、上記時間間隔は短いが、吸入空気量が少ない場合には、上記時間間隔は長くなる。従って、第1酸素センサ66c、第2酸素センサ66ncのそれぞれがリッチ出力をするに至るまでの時間差に基づいて、硫黄濃度を検出しようとすると、吸入空気量を常に一定量にする必要があり、この吸入空気量が一定量でない場合には、硫黄濃度を誤検出する恐れがある。従って、上記のように吸入空気量に基づいて硫黄濃度を検出することにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
尚、ECU4は、この吸入空気量積算カウンタgaaVncの積算値に対応した硫黄濃度マップに基づいて硫黄濃度を検出する。
次に、ECU4は、硫黄濃度検出が未完了かどうかを判定する(ステップS16)。硫黄濃度の検出が完了した場合には、硫黄濃度検出処理を終了する(ステップS17)。
硫黄濃度検出が未完了の場合、例えば、前述の処理によっても硫黄濃度が不確定な場合であり、再度上記処理を繰り返す必要がある場合には、再度吸入空気量積算カウンタgaaVcの積算を開始する(ステップS18)。
次に、ECU4は硫黄濃度検出処理が継続可能かどうかを判定し(ステップS19)、継続可能である場合には、吸入空気量積算カウンタgaaVncとリッチ継続基準値gaaR0を比較する(ステップS20)。
吸入空気量積算カウンタgaaVncが、リッチ継続基準値gaaR0を下回っている場合には、再度ステップS19の処理を実行する。
吸入空気量積算カウンタgaaVncが、リッチ継続基準値gaaR0を上回っている場合には、ECU4は、再度ステップS6以降の処理を実行する。これにより、複数回にわたって硫黄濃度の検出をすることができるので、検出精度が向上する。
以上のように、触媒層が形成された第1酸素センサ66cと、形成されてない第2酸素センサ66ncの出力に基づいて、硫黄濃度を検出することができる。
尚、図1に示したように、第1酸素センサ66c、第1酸素センサ66ncは、触媒38の下流に配置されている。このように下流に配置されていることにより、硫黄濃度の検出の阻害要因となり得る排気中の成分を浄化することができ、これにより、硫黄濃度の検出精度が向上する。
以上本発明の好ましい実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
上記の硫黄検出処理により検出された硫黄濃度に基づいて、空燃比を制御してもよい。
本実施例に係るエンジンシステムの構成を示した模式図である。 ECUが実行する硫黄濃度検出処理の一例を示したフローチャートである。 各センサの出力状態を示した図である。
符号の説明
2 エンジン
4 ECU(硫黄濃度検出手段)
10 燃焼室
12 燃料噴射バルブ
14 点火プラグ
16 吸気ポート
20 吸気通路
21 エアフロメータ
22 サージタンク
24 スロットルモータ
26 スロットルバルブ
28 スロットル開度センサ
30 吸気圧センサ
32 排気ポート
36 排気通路
38 触媒
40 NOx吸蔵還元触媒
44 アクセルペダル
54 クランク軸
56 アクセル開度センサ
58 エンジン回転数センサ
63 温度センサ
64 空燃比センサ
66c 第1酸素センサ(第1ガスセンサ)
66nc 第2酸素センサ(第2ガスセンサ)

Claims (5)

  1. 排気通路に配置されて排気の空燃比を検出すると共に、排気に接触させた外表面側電極に触媒層が形成された第1ガスセンサ及び前記触媒層が形成されていない第2ガスセンサと、
    前記第1及び第2ガスセンサの出力に基づいて、燃料中の硫黄濃度を検出する硫黄濃度検出処理を実行する硫黄濃度検出手段とを備えた、ことを特徴とする内燃機関の硫黄濃度検出装置。
  2. 該内燃機関の空燃比を変更する空燃比変更手段と、
    該内燃機関への吸入空気量を検出するエアフロメータとを備え、
    前記硫黄濃度検出手段は、前記第1及び第2ガスセンサがリーン出力するまで空燃比をリーン側に維持した後にリッチ側に変更し、前記第1及び第2ガスセンサの一方がリッチ出力をするに至ってから他方がリッチ出力をするに至るまでの間の吸入空気量に基づいて、硫黄濃度を検出する、ことを特徴とする請求項1に記載の硫黄濃度検出装置。
  3. 前記第1及び第2ガスセンサは、前記排気通路に配置された排気浄化触媒よりも下流に配置されている、ことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の硫黄濃度検出装置。
  4. 前記硫黄濃度検出手段は、前記排気の温度を検出する排気温センサの出力値に応じて前記硫黄濃度検出処理を実行する、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の内燃機関の硫黄濃度検出装置。
  5. 前記硫黄濃度検出手段は、吸入空気量に応じて前記硫黄濃度検出処理を実行する、ことを特徴とする請求項2に記載に内燃機関の硫黄濃度検出装置。
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