JP2008255933A - アシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置 - Google Patents

アシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】この発明は、アシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置に関し、過給系の個体差や経時変化などに起因する制御ばらつきの存在に関わらず、アンチノック性と過給応答性とを良好に両立させることを目的とする。
【解決手段】ノッキングの検知または予測情報に基づいて、予め定められたベース点火時期に対して点火時期の補正を行う。当該補正後の点火時期がベース点火時期よりも進角側の値である場合には、過給アシスト制御量を増加させるために、MAT26に与えるアシスト電力を調整するためのMAT電力抑制係数Kを増加側に補正(学習)する。一方、当該補正後の点火時期がベース点火時期よりも遅角側の値である場合には、過給アシスト制御量を減少させるために、MAT電力抑制係数Kを減少側に補正(学習)する。
【選択図】図4

Description

この発明は、アシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置に関する。
従来、例えば特許文献1には、電動過給機を備える内燃機関の制御装置が開示されている。この従来の制御装置では、吸気温度や燃料性状などのノッキング発生因子に応じて、ノッキングが発生し易いと判断されるときは、電動過給機の回転数の減少補正量を増大させ、一方、ノッキングが発生し難いと判断されるときは、電動過給機の回転数の減少補正量を減少させるようにしている。
特開2006−207438号公報
しかしながら、上記従来の制御装置は、過給系の固体差や経時変化などに起因する制御ばらつきに対するアンチノック性と過給応答性との両立という点において、制御精度の改善の余地を有するものであった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、過給系の個体差や経時変化などに起因する制御ばらつきの存在に関わらず、アンチノック性と過給応答性とを良好に両立させ得るアシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置を提供することを目的とする。
第1の発明は、過給をアシストするアシスト機構を有する過給機を吸気通路に備える内燃機関の制御装置であって、
内燃機関の点火時期に基づいて、前記アシスト機構による過給アシスト制御量を決定するアシスト量決定手段を備えることを特徴とする。
また、第2の発明は、第1の発明において、ノッキングの検知または予測情報を取得するノッキング情報取得手段と、
ノッキングの前記検知または予測情報に基づいて、予め定められたベース点火時期に対して点火時期の補正を行う点火時期補正手段とを更に備え、
前記アシスト量決定手段は、
前記点火時期補正手段による補正後の点火時期が前記ベース点火時期よりも進角側の値である場合には、前記過給アシスト制御量を増加させることを特徴とする。
また、第3の発明は、第2の発明において、内燃機関に供給される燃料のオクタン価情報を取得するオクタン価取得手段を更に備え、
前記アシスト量決定手段は、取得された前記オクタン価情報に基づいて、前記過給アシスト制御量を修正することを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明の何れかにおいて、前記アシスト機構は、前記過給機のコンプレッサ軸を電動駆動する機構であることを特徴とする。
第1の発明によれば、点火時期に基づいて過給アシスト制御量を決定することにより、過給系の個体差や経時変化などに起因する内燃機関のノッキング特性の変化の影響を受けずに、アシスト機構の過給アシスト制御量を最適に設定することが可能となる。これにより、過給系の個体差や経時変化などに起因する制御ばらつきの存在に関わらず、アンチノック性と過給応答性とを良好に両立させることができる。
第2の発明によれば、点火時期がノッキングの検知または予測情報に基づいてベース点火時期よりも進角側の値に補正された場合には、過給アシスト制御量が増やされる。ノッキングの検知または予測情報に基づいてベース点火時期よりも進角側の値に補正される場合は、過給アシスト制御量を増加させてもノッキングが起こり難いといえる。このため、本発明によれば、そのような場合に過給アシスト制御量を増加させることにより、アンチノック性と過給応答性とを良好に両立させることができる。
第3の発明によれば、燃料のオクタン価情報に基づいて過給アシスト制御量が修正されるので、ノッキングの発生を効果的に回避することができ、第1または第2の発明に比して、更にアンチノック性を良好なものとすることができる。
第4の発明によれば、アシスト機構が過給機のコンプレッサ軸を電動駆動する機構である過給機を備えたシステムにおいて、第1乃至第3の発明の効果を得ることができる。
実施の形態1.
[システム構成の説明]
図1は、本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。図1に示すシステムは、内燃機関10と、内燃機関10に空気を供給する吸気系と、内燃機関10から排気ガスを排出する排気系と、内燃機関10の運転を制御する制御系とを備えている。内燃機関10は、車両に搭載され、その動力源とされる。
内燃機関10の吸気系には、吸気通路12が備えられる。吸気通路12の入口には、エアクリーナ14が取り付けられている。エアクリーナ14の下流近傍には、吸気通路12に吸入される空気の流量に応じた信号を出力するエアフローメータ16が設けられている。
また、吸気通路12の下流には、圧縮された空気を冷却するインタークーラ18が設けられている。インタークーラ18の下流には、スロットルバルブ20が設けられている。スロットルバルブ20は、アクセル開度と独立してスロットル開度を制御することのできる電子制御式スロットルバルブである。また、スロットルバルブ20の下流には、吸気通路12内の圧力に応じた信号を出力する吸気圧センサ22と、筒内に吸入される空気の温度に応じた信号を出力する吸気温度センサ24とがそれぞれ配置されている。
エアフローメータ16からインタークーラ18に至る吸気通路12の途中には、電動機付きターボ過給機(モータアシストターボ過給機、以下、MATという)26が設けられている。MAT26は、コンプレッサ26a、タービン26b、そして、コンプレッサ26aとタービン26bとの間に配置される電動機28から構成されている。コンプレッサ26aとタービン26bとは連結軸によって一体に連結され、コンプレッサ26aはタービン26bに入力される排気ガスの排気エネルギによって回転駆動される。連結軸は電動機28のロータにもなっており、電動機28を作動させることで、コンプレッサ26aを強制駆動することもできる。また、連結軸には、コンプレッサ26aの回転数(ターボ回転数)に応じた信号を出力するターボ回転数センサ30が取り付けられている。
コンプレッサ26aからインタークーラ18に至る吸気通路12の途中には、吸気バイパス管32の一端が接続されている。吸気バイパス管32の他端は、コンプレッサ26aの上流側に接続されている。吸気バイパス管32の途中には、吸気バイパス管32を流れる空気の流量を制御するためのバイパスバルブ34が配置されている。バイパスバルブ34を操作して吸気バイパス管32の入口を開くこととすれば、コンプレッサ26aにより圧縮された空気の一部が再びコンプレッサ26aの入口側に戻されるようになる。ターボ過給機26のサージが生じ易い運転状態のときに、コンプレッサ26aを出た空気の一部を、吸気バイパス管32を通してコンプレッサ26aの入口側に戻すことにより、サージを防止することができる。
内燃機関10の排気系には、排気通路36が備えられる。排気通路36の途中には、上述したMAT26のタービン26bが配置されている。タービン26bの下流には、排気ガスを浄化可能な触媒38が配置されている。
内燃機関10の制御系には、ECU(Electronic Control Unit)40と、MAT−ECU42とが備えられる。ECU40は、図1に示すシステム全体を総合制御する制御装置であり、MAT−ECU42は、ECU40からの指令に基づいて、電動機28への通電を制御する制御装置である。
また、図1に示すシステムは、内燃機関10や車両の各部に供給する電力を蓄える低圧バッテリ44と、MAT26に供給する電力を蓄える高圧バッテリ46とを備えている。低圧バッテリ44は、内燃機関10により駆動されるオルタネータ48から電力の供給を受けるように構成されている。高圧バッテリ46は、オルタネータ48が発生する電圧を昇圧するDC/DCコンバータ50によって昇圧された後の電力の供給を受けるように構成されている。
電動機28には、MAT−EDU(Electrical Driver Unit)52が接続されている。MAT−EDU52は、MAT−ECU42から発せられる指令に応じて、高圧バッテリ46に蓄えられている電力を所望の電力量で電動機28に供給することができる。
また、ECU40の入力側には、上述した各種センサの他、アクセル開度センサ54、クランク角センサ56、およびノックセンサ58等の種々のセンサが接続されている。アクセル開度センサ54は、アクセルペダルの踏み込み量(アクセル開度)に応じた信号を出力するセンサである。クランク角センサ56は、クランクシャフトの回転角度に応じた信号を出力するセンサである。ノックセンサ58は、シリンダブロックに伝わる内燃機関10の燃焼に伴う振動に基づいて、ノッキングの発生の有無を検知または予測するためのセンサである。また、ECU40の出力側には、MAT−ECU42の他、上述した各種アクチュエータに加え、筒内に燃料を噴射する燃料噴射弁60および点火プラグ62等の種々のアクチュエータが接続されている。また、MAT−ECU42の入力側には、上述したターボ回転数センサ30が接続され、MAT−ECU42の出力側には、上述したMAT−EDU52が接続されている。
更に、ECU40内には、燃料のオクタン価を推定するオクタン価推定ロジック64が構築されている。このオクタン価推定ロジックは、ノックセンサ58(或いは筒内圧センサであってもよい)の出力波形の解析結果に基づいて、燃料のオクタン価を推定するものである。
ECU40には、内燃機関10の運転状態との関係で予め適合されたベース点火時期がマップとして記憶されている。ECU40は、内燃機関10の温度、ノッキング、および変速機等の様々な要因ごとに点火時期の補正量を算出し、それらの補正量をベース点火時期に反映させることによって最終的な点火時期を得るようにしている。当該補正量の中で、ノッキングに関する補正量(以下、「KCS補正点火時期」と称する)は、以下のようなものである。
すなわち、ECU40は、ノックセンサ58の出力(シリンダブロックの振動)に基づいて、ノッキングを検知した場合には、点火時期をベース点火時期に対して所定量だけ遅角するようにし、一方、ノッキングを検知しなかった場合には、点火時期をベース点火時期に対して所定量だけ進角するようにしている。この際の進角量や遅角量が、上記のKCS補正点火時期に相当する。尚、以下の明細書中においては、このようにノッキングを考慮して行う点火時期の制御を「KCS制御」と称する。
図2は、具体的なMAT26の駆動方法を説明するための図である。図2は、電動機28の各相に与えられる電流と電気角との関係を示している。図2に示すように、本実施形態では、電気角で120°に渡って通電し、その後60°休んだ後に逆向きの電流を120°に渡って通電し、その後60°休むという流れを1周期として、これを周期的に繰り返すようにしている。この通電制御時の最大電流が、MAT26によるターボ回転のアシスト電流の最大値I_assist_maxに相当する。このような通電制御によれば、アシスト電流の最大値I_assist_maxを可変にすることで、MAT26によるアシスト電力(アシストトルク)を任意に制御することができる。
[実施の形態1の特徴部分]
内燃機関10のノッキング特性は、システムの各種パラメータ(MATのモータ出力、コンプレッサ効率、タービン効率、エンジン燃焼室、吸気系、排気系、およびオクタン価推定値など)の個体差によって異なり得る。また、内燃機関10のノッキング特性は、上記パラメータの経時変化によっても変化し得る。
そこで、本実施形態では、上記のようなノッキング特性の変化にも影響を受けずに、MAT26のアシスト電力を最適に設定可能とすべく、点火時期に基づいて、MAT26のアシスト電力(過給アシスト制御量)を決定するようにした。更に、本実施形態では、点火時期に加え、オクタン価の推定値に基づく燃料性状の判別結果をも考慮して、MAT26のアシスト電力を調整するようにした。以下、図3乃至図6を参照して、具体的な説明を行う。
図3は、MAT26のアシスト量(MAT26への通電量)を決定するために、ECU40が実行するメインルーチンのフローチャートである。図3に示すルーチンでは、先ず、オクタン価推定ロジック64を利用して、推定オクタン価が取得される(ステップ100)。
次に、点火時期(KCS補正点火時期)および推定オクタン価に基づいて、MAT電力抑制係数Kが算出される(ステップ102)。より具体的には、本ステップ102では、ECU40に記憶されている図4に示すマップ(関係式であってもよい)を参照して、MAT電力抑制係数Kが取得される。図4に示すマップは、MAT電力抑制係数Kと推定オクタン価との関係を定めたマップである。図4に示すマップでは、推定オクタン価が低くなるほど、MAT電力抑制係数Kが小さくなるように設定されている。
また、図4に示すマップでは、MAT電力抑制係数KがKCS補正点火時期に応じて補正(学習)されるようになっている。より具体的には、図4中に破線で示す波形は、内燃機関10の運転状態に応じて予め適合されたベース点火時期でのマップ値に対応している。そして、この破線で示すベース値を基準として、KCS制御による点火時期の補正結果が反映されることで、図4におけるMAT電力抑制係数Kの値が、図4中に実線で示すように補正されるようになっている。
図5は、KCS制御による点火時期の補正結果(KCS補正点火時期)に基づいて、図4に示すマップにおけるMAT電力抑制係数Kを補正(学習)するために、ECU40が実行するサブルーチンのフローチャートである。図5に示すルーチンでは、先ず、内燃機関10の運転状態が、エンジン回転数とエンジン負荷との関係で予め定められた代表的なエンジン作動点にあるか否かが判別される(ステップ200)。
その結果、内燃機関10の運転状態が上記エンジン作動点にあると判定された場合には、上述したKCS制御が実行され(ステップ202)、次いで、当該KCS制御の実行結果に基づいて、今回の加速時の上記エンジン作動点でのKCS補正点火時期が取得される(ステップ204)。
次に、上記エンジン作動点でのKCS補正点火時期の取得回数が所定のN回に達したか否かが判別される(ステップ206)。尚、この取得回数がN回に達した場合には、カウンタがゼロにリセットされ、以後、N回のKCS補正点火時期の取得が繰り返されることになる。
上記ステップ206において、KCS補正点火時期の取得回数がN回に達したと判定された場合には、N回分のKCS補正点火時期の取得結果に基づいて、N回分のKCS補正点火時期が基準となるベース点火時期に対して進角側に多く分布しているか否かが判別される(ステップ208)。図6は、そのようなKCS補正点火時期の頻度分布を示す図である。上述したステップの204および206の処理によって、N回分のKCS補正点火時期を取得するようにすると、図6に示すように、KCS補正点火時期がベース点火時期に対して進角側に多く分布することになるケースAと、当該KCS補正点火時期がベース点火時期に対して遅角側に多く分布することになるケースBとが想定される。
図5に示すルーチンでは、上記ステップ208において、KCS補正点火時期がベース点火時期に対して進角側に多く分布していると判定された場合には、現時点の内燃機関10がアシスト電力を増加させてもノッキングの発生に関して余裕のある状態であると判断できるので、MAT電力抑制係数Kが補正量ΔK(例えば3%)だけ増加側に補正され(図4参照)、ECU40内に記憶(学習)される(ステップ210)。
一方、上記ステップ208の判定が不成立である場合、すなわち、KCS補正点火時期がベース点火時期に対して遅角側に多く分布していると判定された場合には、現時点の内燃機関10がノッキングの発生しやすい状態にあると判断できるので、MAT電力抑制係数Kが補正量ΔK(例えば3%)だけ減少側に補正され(図4参照)、ECU40内に記憶(学習)される(ステップ212)。尚、これらのステップ210および212においては、補正量ΔKの増減量は一律でなくても、ベース点火時期に対するKCS補正点火時期の振れ量が大きくなるほど、補正量ΔKを大きく増減させてもよい。また、分布に基づき判断するようにしたことで、ノイズの影響を回避することができる。
以上説明した図5に示すルーチンによれば、KCS補正点火時期がベース点火時期に対してどちらに振れているかに基づいて、点火時期に基づくMAT電力抑制係数Kの補正が実現される。尚、以上の図5に示すルーチンでは、KCS補正点火時期をベース点火時期と比較するようにしているが、ベース点火時期との比較対照となる点火時期は、KCS制御に基づく補正結果が反映された点火時期であればよく、例えば、KCS制御に基づく補正量やその他の補正量が反映された最終的な点火時期であってもよい。
再び図3に示すルーチンに戻ると、上記ステップ102において、点火時期およびオクタン価に基づいてMAT電力抑制係数Kが取得された後は、次いで、現在のタービン回転数Ntが取得される(ステップ104)。
次に、タービン回転数Nt毎の電動機28の最大電流I_maxが計算される(ステップ106)。ここでいう電動機28の最大電流I_maxとは、点火時期やオクタン価の影響を考慮したうえで電動機28に与え得る最大の電流値のことである。図7(A)および図7(B)は、電動機28の最大電流および最大電力をタービン回転数Ntとの関係でそれぞれ表した図である。先ず、MAT電力抑制係数Kが1.0であるときの電動機28の最大電流I_maxが最大値I_max_maxであるとする。本ステップ106では、電動機28の最大電流I_maxは、点火時期やオクタン価に応じて決定されるMAT電力抑制係数Kに応じて、I_max_max×Kとして算出される。そして、電動機28の最大電力は、図7(B)に示すように、電動機28の最大電流I_maxの制御によって、MAT電力抑制係数Kに応じた値に決定されることになる。
次に、MAT26によってターボ回転をアシストするために要求されるアシスト電流の最大値I_assist_maxが、目標タービン回転数Nt_tgtと現在のタービン回転数との差に基づいて算出される(ステップ108)。より具体的には、MAT26の通常制御では、運転者からの加速要求度に基づいて目標タービン回転数Nt_tgtが取得され、当該目標タービン回転数Nt_tgtと現在のタービン回転数との差を無くせるような値として、要求アシスト電流の最大値I_assist_maxが算出されるようになっている。
次に、上記ステップ108において取得された要求アシスト電流の最大値I_assist_maxが、上記ステップ106において取得された電動機28の最大電流I_maxより大きいか否かが判別される(ステップ110)。
その結果、I_assist_max>I_maxが不成立であると判定された場合、つまり、点火時期やオクタン価の影響を考慮して決定された電動機28の最大電流I_maxを超えるようなアシスト要求が出されていない場合には、最終的に電動機28に印加される電流量は、I_assist_maxのままとされる。
一方、上記ステップ110において、I_assist_max>I_maxが成立すると判定された場合、つまり、点火時期やオクタン価の影響を考慮して出し得る電動機28の最大電流I_maxを超えるアシスト要求が出されている場合には、最大電流I_maxが最終的に電動機28に印加される電流となるように、要求アシスト電流の最大値I_assist_maxが制限される(ステップ112)。そして、そのように制限された要求アシスト電流の最大値I_assist_maxに基づいて、MAT26の通電が実行される(ステップ114)。
以上説明した図3および図5に示すルーチンによれば、KCS補正点火時期および推定オクタン価に基づいて、MAT電力抑制係数Kが調整されることで、点火時期およびオクタン価に応じた値となるように、電動機28に印加するアシスト電流の最大値I_assist_max、言い換えれば、MAT26のアシスト電力(過給アシスト制御量)を制御することができる。
このため、本実施形態のシステムによれば、点火時期に基づいてアシスト電力を制御することで、システムの各種パラメータ(MATのモータ出力等の上述したパラメータ)の個体差や当該パラメータの経時変化に起因する内燃機関10のノッキング特性の変化の影響を受けずに、MAT26のアシスト電力を最適に設定することが可能となる。これにより、上記パラメータの個体差や経時変化などの存在に関わらず、アンチノック性を良好に確保しつつ、内燃機関10が出し得る最大のトルクを得ることができるようになる。
更に、本実施形態のシステムによれば、オクタン価が低いほど、MAT26のアシスト電力が小さくされ、筒内に入る吸入空気量Gaが減少される。これにより、オクタン価が低い燃料が使用された場合に、筒内の圧縮端温度を低下させ、ノッキングの発生を効果的に回避することができる。また、高オクタン価燃料と低オクタン価燃料とが混ざった状態で使用されることも想定されるが、本実施形態の手法によれば、そのような中間的なオクタン価に対するMAT26のアシスト制御も可能となる。これにより、ノッキングの発生する寸前でのエンジン制御が可能となる。
ところで、上述した実施の形態1においては、MAT電力抑制係数Kを、KCS補正点火時期および推定オクタン価に応じて変化させるようにしているが、MAT電力抑制係数Kの設定は、これに限定されるものではなく、例えば、以下の図8を参照して説明するように、点火時期およびオクタン価に加え、タービン回転数Ntと相関のあるエンジン回転数NEをも考慮して、MAT電力抑制係数Kを設定してもよい。
図8は、KCS補正点火時期、推定オクタン価、およびエンジン回転数NEとの関係でMAT電力抑制係数Kを定めた図である。ECU40は、このような関係をマップとして記憶しておき、MAT電力抑制係数Kを決定するようにしてもよい。このような設定によれば、ノッキングが発生する可能性の高い低エンジン回転時に、上述した実施の形態1に比して、アシスト電流の最大値I_assist_maxが小さくされ、従って、MAT26のアシスト電力が小さくされる。これにより、ノッキングの発生を更に効果的に回避することができる。
また、上述した実施の形態1においては、上述したMAT電力抑制係数Kが0.9〜1.0の間の正の値であると説明している。しかしながら、MAT電力抑制係数Kは、正の値に限らず、負に設定されるものであってもよく、当該MAT電力抑制係数Kが負となる場合には、MAT26を回生作動させるようにしてもよい。つまり、本発明における過給アシスト制御量には、コンプレッサ26aの回転数を増加側に変化させるものの他、これとは逆の回生量も含まれる。
また、上述した実施の形態1においては、MAT電力抑制係数Kを、KCS補正点火時期および推定オクタン価に応じて変化させるようにしている。しかしながら、MAT26の電動機28の電力制御システムとしては、以下のようなものも考えられる。すなわち、ECU40からMAT−ECU42に対して電動機28の目標コンプレッサ回転数を指示するようにするとともに、コンプレッサ26aの回転数がMAT−ECU42に指示された目標コンプレッサ回転数となるように、MAT−ECU42およびMAT−EDU52によって電動機28に与える電力を制御するようにするシステムが考えられる。また、このようなシステムの場合には、加速要求(アクセル開度の変化量など)に基づいて、コンプレッサ26aの目標回転数が決定することが考えられる。そこで、このようなシステムの場合には、上記のMAT電力抑制係数Kの補正に代えて、コンプレッサ26aの目標回転数を、KCS補正点火時期や推定オクタン価に応じて補正(学習)するようにしてもよい。
また、上述した実施の形態1においては、コンプレッサ26aを強制駆動可能な電動機28を備えるターボ過給機26を用いることとしているが、本発明における過給機は、アシスト機構を有するものであれば、ターボ過給機を有するものに限定されず、すなわち、例えば、電動式のコンプレッサであってもよい。
尚、上述した実施の形態1においては、ECU40が上記図3および図5に示すルーチンの一連の処理を実行することにより前記第1の発明における「アシスト量決定手段」が実現されている。
また、ECU40が、ノックセンサ58の出力を利用してノッキングの検知または予測に関する情報を取得することにより前記第2の発明における「ノッキング情報取得手段」が、上記ステップ202および204の処理を実行することにより前記第2の発明における「点火時期補正手段」が、それぞれ実現されている。
また、ECU40が上記ステップ100の処理を実行することにより前記第3の発明における「オクタン価取得手段」が実現されている。
本発明の実施の形態1のシステム構成を説明するための図である。 具体的なMATの駆動方法を説明するための図である。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 MAT電力抑制係数Kと推定オクタン価との関係を定めたマップである。 本発明の実施の形態1において実行されるルーチンのフローチャートである。 KCS補正点火時期の頻度分布を示す図である。 電動機の最大電流および最大電力をタービン回転数Ntとの関係でそれぞれ表した図である。 KCS補正点火時期、推定オクタン価、およびエンジン回転数NEとの関係でMAT電力抑制係数Kを定めた図である。
符号の説明
10 内燃機関
12 吸気通路
16 エアフローメータ
20 スロットルバルブ
26 モータアシストターボ過給機(MAT)
26a コンプレッサ
26b タービン
28 電動機
30 ターボ回転数センサ
36 排気通路
40 ECU(Electronic Control Unit)
42 MAT−ECU
52 MAT−EDU
54 アクセル開度センサ
56 クランク角センサ
58 ノックセンサ
60 燃料噴射弁
62 点火プラグ
64 オクタン価推定ロジック

Claims (4)

  1. 過給をアシストするアシスト機構を有する過給機を吸気通路に備える内燃機関の制御装置であって、
    内燃機関の点火時期に基づいて、前記アシスト機構による過給アシスト制御量を決定するアシスト量決定手段を備えることを特徴とするアシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置。
  2. ノッキングの検知または予測情報を取得するノッキング情報取得手段と、
    ノッキングの前記検知または予測情報に基づいて、予め定められたベース点火時期に対して点火時期の補正を行う点火時期補正手段とを更に備え、
    前記アシスト量決定手段は、
    前記点火時期補正手段による補正後の点火時期が前記ベース点火時期よりも進角側の値である場合には、前記過給アシスト制御量を増加させることを特徴とする請求項1記載のアシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置。
  3. 内燃機関に供給される燃料のオクタン価情報を取得するオクタン価取得手段を更に備え、
    前記アシスト量決定手段は、取得された前記オクタン価情報に基づいて、前記過給アシスト制御量を修正することを特徴とする請求項2記載のアシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置。
  4. 前記アシスト機構は、前記過給機のコンプレッサ軸を電動駆動する機構であることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項記載のアシスト機構付き過給機を備える内燃機関の制御装置。
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