JP2008254341A - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】画像形成装置において、人間の視覚にあった自然な階調補正を高精度に行う。
【解決手段】電源投入時または所定印刷枚数時またはユーザー要求時に、テストパターンを形成する。画像形成処理に応じて、濃度の異なるテストパターンを形成する。印刷処理の場合は、印刷処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する。複写処理の場合は、複写処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する。テストパターンの濃度を検出し、濃度値を明度または網点面積率に変換する。明度または網点面積率に基づいて、γ補正テーブルを補正する。入力された画像データを、補正されたγ補正テーブルに従って濃度補正して画像を形成する。
【選択図】図1
【解決手段】電源投入時または所定印刷枚数時またはユーザー要求時に、テストパターンを形成する。画像形成処理に応じて、濃度の異なるテストパターンを形成する。印刷処理の場合は、印刷処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する。複写処理の場合は、複写処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する。テストパターンの濃度を検出し、濃度値を明度または網点面積率に変換する。明度または網点面積率に基づいて、γ補正テーブルを補正する。入力された画像データを、補正されたγ補正テーブルに従って濃度補正して画像を形成する。
【選択図】図1
Description
本発明は、画像形成装置に関し、特に、テストパターンにより濃度補正テーブルを補正して複写処理や印刷処理を行う画像形成装置に関する。
電子写真方式の画像形成装置は、電源投入時や大量印刷後に、濃度変動等が発生する。そこで、本体側に濃度センサーを設け、測定した濃度値をコントローラー側に伝える。濃度センサーから受け取った濃度値に基づいて、コントローラー側で補正処理を行うことで、精度の高い階調補正を実現している。例えば、複写処理や印刷処理に対応したディザパターンを形成し、読み取った濃度値からガンマ補正テーブルを補正している。以下に、これに関連する従来技術の例をあげる。
特許文献1に開示された「画像形成方法」は、人間の目で濃度のずれを感じないように、階調補正テーブルを選択する方法である。濃度階調パターンの検出データを、濃度または明度へ変換する。変換結果と理想特性との差を、人間の目の感度特性に従った重み関数で補正する。この重み関数は、人間の目の感度に合うように、比較的低濃度部での合致度合いを重視する。複数の補正テーブルをROMに記憶させておき、重み関数で補正された差に基づいて、最も合致度合いの大きい補正テーブルを選択する。γ補正回路で補正テーブルを使って、望ましい特性となるように入力データを補正し、レーザー出力を制御する。予め、理想特性を光学センサーの出力に換算しておき、光学センサーの理想的な出力と検出値との差に応じて、ガンマ補正テーブルを選択すると、より簡単である。
特許文献2に開示された「画像形成装置」は、ディザ法による出力画像が良好になるものである。電子写真プロセスにより感光体上にトナーパターンを作成する。感光体上のトナーパターンを読み取る。読取手段の出力によりγ補正テーブルを作成する。ドット集中型ディザ法を使用し、出力に使用するディザパターンと同マトリクスタイプのパターンを、階調特性補正用ドットパターンにする。
特許文献3に開示された「画像処理装置」は、多値ディザ法においてディザパターンを形成する中間調濃度値を、装置のプロセス条件の変化に追従して最適な値に設定することにより、常に高画質な階調変換を可能とするものである。装置の電源投入時に、初期処理部において補正画像を実際に形成して、その濃度を検出することにより、現環境下で最適な中間調レベルを設定する。その後、入力された画像信号は、ディザ処理部において多値ディザ処理されて、所定階調に変換される。階調は、レベル変換部において、中間調レベルに基づいて所定濃度レベル値に変換され、PWM部より変調出力される。
特許文献4に開示された「複合複写装置」は、複写処理と印刷処理とで別々にγ補正テーブルを補正するものである。電源投入時には、複写処理に対応したディザパターンを形成して、このディザパターンを読み取った結果に基づき複写用のγ補正テーブルを補正する。最初にプリンタのジョブを受信した際には、印刷処理に対応したディザパターンを形成して、このディザパターンを読み取った結果に基づき、プリンタ用のγ補正テーブルを書き換える。画像形成時には、γ補正テーブルを参照して画像形成特性をγ補正し、このγ補正された特性に基づく画像を形成する。
特開平05-244418号公報
特開平07-123264号公報
特開平09-326926号公報
特開2004-181670号公報
しかし、従来の階調補正方法には、次のような問題がある。複写と印刷処理のそれぞれに対応したテストパターンから濃度値を読み取って補正を行っても、濃度値は人間の視覚との対応性が悪いので、自然な感じの階調補正ができない。また、濃度階調パターンの検出データを明度へ変換した結果と理想特性との差を、人間の目の感度特性に従った重み関数で補正した結果で補正テーブルを選択する方法では、近似的にしか濃度補正ができない。これらの方法を組み合わせたとしても、画像形成処理モードに応じて人間の目の感度に合う最適な濃度補正を実現することはできない。
本発明の目的は、上記従来の問題を解決して、画像形成装置において、複写と印刷処理に対応した階調補正を、人間の視覚に合わせて高精度に行うことである。
上記の課題を解決するために、本発明では、印刷濃度を調べるために濃度の異なる複数のテストパターンを形成するパターン形成部と、形成されたテストパターンの濃度を検出する濃度検出部と、検出した濃度値に基づいて濃度補正テーブルを補正する補正制御部と、濃度補正テーブルに従って入力画像データに濃度補正を施して画像を形成する手段とを具備する画像形成装置のパターン形成部に、印刷処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する手段と、複写処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する手段とを備え、補正制御部に、検出した濃度値を明度または網点面積率に変換する手段と、検出した濃度値を明度または網点面積率に基づいて濃度補正テーブルを補正する手段とを備える構成とした。補正制御部は、明度リニアになるように濃度補正テーブルを補正する手段を備える。パターン形成部は、電源投入時または所定枚数印刷時またはユーザー要求時にテストパターンを形成する手段を備える。
上記のように構成したことにより、画像形成装置において、人間の視覚に合った自然な階調補正を高精度で行うことができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図1〜図5を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例は、印刷処理に対応したディザパターンと、複写処理に対応したディザパターンとを用いてテストパターンを形成し、テストパターンから得た濃度値を明度または網点面積率に変換して、γ補正テーブルを補正する画像形成装置である。
図1は、本発明の実施例における画像形成装置の構成を示す機能ブロック図である。本発明の実施例における画像形成装置の基本的な構成は、従来のものと同じである。γ補正テーブルなどの補正方法が、従来と異なる。図1において、印刷媒体1は、テストパターンが印刷される感光体や中間転写体や紙などである。検出部2は、テストパターンの濃度を検出する手段である。制御部3は、検出した濃度から補正を行う手段である。A/D変換部4は、検出部からの信号をA/D変換する手段である。CPU5は、全体を制御する演算制御装置である。補正制御部6は、生成するディザパターンを記憶している手段である。
ROM7は、プログラムや固定的なデータを格納しておく固定メモリである。NVRAM8は、テーブルデータなどを格納しておく不揮発性のメモリである。階調補正用パターン9は、あるディザパターンで印刷されたパターンである。作像部10は、テストパターンなどの画像を形成する手段である。ディザパターン生成部11は、濃度検出用の画像を生成する手段である。パネル制御部12は、操作パネル13とのインターフェースである。操作パネル13は、操作用の表示パネルである。
図2は、本発明の実施例における画像形成装置での入力から出力までのカラーパス構成である。このカラーパス構成も、一般的なものと同じである。図2において、アプリケーション16は、印刷を要求する応用プログラムである。カラーマッチングモジュール17は、RGB信号をCMYK信号に変換する手段である。プリンタγ変換モジュール18は、CMYK信号のγ変換を行う手段である。総量規制モジュール19は、γ変換されたCMYK信号の総量を決める手段である。階調変換モジュール20は、CMYK信号に対して階調を表現する手段である。
カラープロファイル21は、カラーマッチングを行うためのプロファイルを保持する手段である。LUT22は、カラープロファイルのルックアップテーブルである。IN/OUTテーブル23は、入出力用のカラープロファイルテーブルである。γ補正テーブル24は、γ変換する際に利用するγ補正テーブルである。総量規制値25は、総量規制値を保持する手段である。ディザパターン26は、階調を表現するためのパターンを保持する手段である。
図3は、本発明の実施例における画像形成装置で、電源投入時に自動階調補正を実行する処理手順を示す流れ図である。図4は、0〜255(白〜黒)までを明度と濃度をリニアに設定した図である。図5は、Yule-Nielsenの係数を変化させた場合の網点面積率と濃度の関係を示す図である。
上記のように構成された本発明の実施例における画像形成装置の機能と動作を説明する。最初に、図1を参照しながら、画像形成装置の機能の概要を説明する。電源投入時または所定枚数印刷時またはユーザー要求時に、テストパターンを形成する。印刷処理の場合は、印刷処理に対応したディザパターンを用いて、テストパターンを形成し、複写処理の場合は、複写処理に対応したディザパターンを用いて、テストパターンを形成する。形成されたテストパターンの濃度を検出し、検出した濃度値を明度または網点面積率に変換してγ補正テーブルを補正する。入力画像データに濃度補正を施して画像を形成する。
すなわち、補正制御部6に記憶してあるディザパターンを使い、ディザパターン生成部11で、濃度検出用のテストパターンを生成する。感光体や中間転写体や紙などの印刷媒体1に、作像部10で階調補正用パターン9を印刷する。テストパターンの濃度を検出部2で検出する。検出部2からの信号をA/D変換部4でA/D変換する。検出した濃度値に基づいて制御部3でγ補正テーブルの補正を行う。
次に、図2を参照しながら、カラーパスについて説明する。カラーマッチングモジュール17は、アプリケーション16から受け取ったRGB信号をCMYK信号に変換する。カラーマッチングする際には、カラープロファイル21でカラープロファイルを保持しているLUT21とIN/OUTテーブル23を用いる。プリンタγ変換モジュール18は、カラーマッチングされたCMYK信号のγ変換を行う。γ変換する際にγ補正テーブル24を利用する。総量規制モジュール19は、γ変換されたCMYK信号の総量を決める。その際に、総量規制値25を利用する。総量規制されたCMYK信号に対して、階調変換モジュール20で階調を表現する。その際に、ディザパターン26を利用する。そして、作像部10で像を形成する。
次に、図3を参照しながら、電源投入時の自動階調補正の処理手順を説明する。電源投入時に限らず、指定枚数を印刷した時や、ユーザーからの指定があった場合も、処理フローは同じである。自動階調補正のトリガーが来ると、ステップ1で、コントローラーは、印刷処理に対応したCMYKディザパターンを呼び出し、そのディザパターンを使って、感光体上にテストパターンを形成する。通常、プリンタによってスクリーン処理は異なるので、実際の印刷に用いるディザパターンを用いる。
その後、ステップ2で、ディザパターンを用いた階調補正用のテストパターンの濃度を、センサーで検出する。この時、検出する濃度は、感光体ドラムや転写ベルトなどの中間転写体上の濃度である。そして、読み取った濃度値は、ステップ3で、コントローラーで、視覚的に相関性の高い明度(L*)または網点面積率に変換される。ステップ4で、そのデータから、現状のγ補正テーブルとの差分を取って、γ補正テーブルを補正する。このテーブルは、CMYK色空間のものである。複写処理の場合には、複写処理用のディザパターンを用いて、複写用のγ補正テーブルの補正を行うことで、プリンタの場合と同様に自動階調補正を行うことができる。
次に、図4を参照しながら、明度リニアと濃度リニアの違いを説明する。測色の分野では、明るさの評価尺度として、視感反射率から求める明度(Lightness)がある。カラーハードコピーの分野では、L*a*b*色空間におけるL*で用いられることが多い。一方、モノクロハードコピーの分野では、画像の濃さを表すために、反射率の逆数の対数値である濃度を用いてきた。一般的に、明度L*の方が、人間の視覚とのリニアリティが良いといわれている。この意味を、図4を参照して説明する。図4に、明度リニアの場合と濃度リニアの場合を、0〜255(白〜黒)まで示してある。明度リニアのほうが、視覚的に等間隔であるということがわかる。
デジタル電子写真方式の出力方式は、オフセット印刷と同様に、面積変調を基本としている。印刷においては、網点面積率による濃度管理が行われている。実際に測定しているのは濃度である。以下に示すYule-Nielsenの式により、濃度を網点面積率へ換算することができる。
Da=−n×log[(1−a)+a×10-Ds/n]+Dp
ここで、Daは、濃度であり、nは、スクリーン線数や紙質により決まる係数である。aは、網点面積率であり、Dsは、ベタ濃度であり、Dpは、紙の濃度である。
Da=−n×log[(1−a)+a×10-Ds/n]+Dp
ここで、Daは、濃度であり、nは、スクリーン線数や紙質により決まる係数である。aは、網点面積率であり、Dsは、ベタ濃度であり、Dpは、紙の濃度である。
次に、図5を参照しながら、濃度リニアな特性と明度リニアな特性について説明する。Yule-Nielsenの係数を変化させ、網点面積率と濃度の関係を示したグラフを、図5に示す。n=∞のときは、濃度リニアな特性であり、n≒3.0で、明度リニアな特性となる。
上記のように、本発明の実施例では、画像形成装置を、印刷処理に対応したディザパターンと、複写処理に対応したディザパターンとを用いてテストパターンを形成し、テストパターンから得た濃度値を明度または網点面積率に変換して、γ補正テーブルを補正する構成としたので、人間の視覚にあった自然な階調補正を、簡単かつ高精度で行うことができる。
本発明の画像形成装置は、テストパターンによりγ補正テーブルを補正して、ディザ法で印刷する複写機やプリンタとして最適である。
1…印刷媒体、2…検出部、3…制御部、4…A/D変換部、5…CPU、6…補正制御部、7…ROM、8…NVRAM、9…階調補正用パターン、10…作像部、11…ディザパターン生成部、12…パネル制御部、13…操作パネル、16…アプリケーション、17…カラーマッチングモジュール、18…プリンタγ変換モジュール、19…総量規制モジュール、20…階調変換モジュール、21…カラープロファイル、22…LUT、23…IN/OUTテーブル、24…γ補正テーブル、25…総量規制値、26…ディザパターン。
Claims (6)
- 印刷濃度を調べるために濃度の異なる複数のテストパターンを形成するパターン形成部と、形成されたテストパターンの濃度を検出する濃度検出部と、検出した濃度値に基づいて濃度補正テーブルを補正する補正制御部と、前記濃度補正テーブルに従って入力画像データに濃度補正を施して画像を形成する手段とを具備する画像形成装置において、前記パターン形成部は、印刷処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する手段と、複写処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成する手段とを備え、前記補正制御部は、検出した濃度値を明度または網点面積率に変換する手段と、変換された明度または網点面積率に基づいて前記濃度補正テーブルを補正する手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。
- 前記補正制御部は、明度リニアになるように前記濃度補正テーブルを補正する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記パターン形成部は、電源投入時または所定枚数印刷時またはユーザー要求時に前記テストパターンを形成する手段を備えることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 印刷濃度を調べるために、印刷処理の場合は、印刷処理に対応したディザパターン用いてテストパターンを形成し、複写処理の場合は、複写処理に対応したディザパターンを用いてテストパターンを形成し、形成されたテストパターンの濃度を検出し、検出した濃度値を明度または網点面積率に変換して濃度補正テーブルを補正し、前記濃度補正テーブルに従って入力画像データに濃度補正を施して画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
- 明度リニアになるように前記濃度補正テーブルを補正することを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
- 電源投入時または所定枚数印刷時またはユーザー要求時に前記テストパターンを形成することを特徴とする請求項4に記載の画像形成方法。
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JP2013113989A (ja) * | 2011-11-28 | 2013-06-10 | Brother Ind Ltd | 画像形成装置、および画像形成補正方法 |
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