JP2008250244A - 多層光学フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】(a−1)アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル82〜96質量部、(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のアクリル系ポリマー(A)、並びにジイモニウム系色素(B1)を含む近赤外線吸収性粘着剤層であって、該ジイモニウム系色素(B1)の25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が0.6mg以上であり、該アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、該ジイモニウム系色素(B1)を1〜10質量部含む近赤外線吸収性粘着剤層;反射防止層;電磁波シールド層;並びに透明性樹脂基材を含む多層光学フィルム。
【選択図】なし
Description
(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び
(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)
を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のアクリル系ポリマー(A)、並びにジイモニウム系色素(B1)を含む近赤外線吸収性粘着剤層であって、該ジイモニウム系色素(B1)の25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が0.6mg以上であり、該アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、該ジイモニウム系色素(B1)を1〜10質量部含む近赤外線吸収性粘着剤層;反射防止層;電磁波シールド層;並びに透明性樹脂基材を含む多層光学フィルム。
反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層/ネオン吸収層、
反射防止層/透明性樹脂基材/近赤外線吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層、
反射防止層/透明基板/近赤外線吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/ネオン吸収層、又は
反射防止層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層、
の順に積層されてなる項8に記載の多層光学フィルム。
(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び
(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)
を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のアクリル系ポリマー(A)、ジイモニウム系色素(B1)、並びにネオンカット色素(D)を含む近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層であって、該ジイモニウム系色素(B1)の25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が0.6mg以上であり、該アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、該ジイモニウム系色素(B1)を1〜10質量部及びネオンカット色素(D)を0.001質量部以上含む近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層;反射防止層;電磁波シールド層;並びに透明性樹脂基材を含む多層光学フィルム。
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材、又は
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層、
の順に積層されてなる項10〜16のいずれかに記載の多層光学フィルム。
[近赤外線(NIR)吸収性粘着剤層]
アクリル系ポリマー(A)
近赤外線吸収性粘着剤層に含まれるアクリル系ポリマー(A)は、(a−1)アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル82〜96質量部、(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のポリマーである。
Tg :共重合体のガラス転移温度
Tga,Tgb,・・・:単量体a、単量体b・・・のホモポリマーのガラス転移温度
Wa,Wb・・・ :単量体a、単量体b・・・の重量分率
赤外線吸収色素(B)
近赤外線吸収性粘着剤層に含まれる近赤外線吸収色素(B)は、800nm〜1100nmに極大吸収波長を有する色素であればよく、ジイモニウム系色素(B1)、フタロシアニン系色素(B2)が挙げられる。この両者を単独或いは2種以上を組み合わせて使用しても良い。このうち、ジイモニウム系色素(B1)が好ましく、本発明ではジイモニウム系色素(B1)を必須とする。これらの色素は溶媒等への溶解性が高い方が良い。具体的には、常圧(約0.1MPa)下、25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が、0.6mg以上、好ましくは0.8〜300mg、より好ましくは1〜200mgである。ここで、酢酸エチルを基準溶媒としたのは、酢酸エチルの溶解度パラメータ値(SP値)はアクリル系ポリマー(A)のそれと近似するからである。
近赤外線吸収性粘着剤層には、ネオンカット色素(D)を含んでいてもよい。プラズマディスプレイは、600nm付近を中心とするいわゆるネオンオレンジ光を発光し、赤色にオレンジ色が混ざり鮮やかな赤色が得られない欠点がある。ネオンカット色素を含有させることにより、上記の問題が解決できる。
近赤外線吸収性粘着剤層には、さらに硬化剤(C)を含んでいてもよい。硬化剤(C)としては、例えば、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤、金属キレート硬化剤等が挙げられる。中でも、イソシアネート系硬化剤が好ましく、特にイソシアネート系硬化剤と金属キレート硬化剤を併用することが好ましい。
[電磁波シールド材]
電磁波シールド材は、プラズマディスプレイからでる電磁波を遮断するものであれば特に限定はなく、それらの作成方法も特に制限を受けない。例えば、電磁波シールド材は、透明な導電フィルムであり、透明性樹脂基材(プラスチックフィルム)に金属、金属酸化物、金属塩等の薄膜を蒸着したものが用いられる。導電フィルムの面抵抗が低いほど、電磁波の吸収能は高いが、逆に蒸着層が厚くなると可視光透過率は低下する。また、スクリーン印刷等で導電性の塗料をメッシュ状に印刷したものや、透明性樹脂基材(プラスチックフィルム)に導電性金属を張り合わせこれをエッチング等により導電性金属をメッシュ状に形成したものも使用できる。
透明性樹脂基材の基材樹脂としては、耐熱性が高く、透明であり、該基材上に該透明多孔質層を形成し得るものであれば特に限定はない。
本発明で用いられる導電性ペーストは、粒子状酸化銀、三級脂肪酸銀及び溶媒を含むものである。
電磁波シールド材は、上記の導電性ペーストを、透明性樹脂基材の透明多孔質層面上にスクリーン印刷した後、加熱処理して製造される。
R=Rs×(P/W)
Rs=ρv/t
R:導電性パターンを有するシールド材の表面抵抗値(Ω/□)
Rs:導電性ペーストの表面抵抗値(Ω・cm)
ρv:導電性ペーストの体積固有抵抗
t:導電性ペーストの膜厚
P:格子状又は網目状パターンの間隔(ピッチ)
W:格子状又は網目状パターンの線幅
本発明の電磁波シールド材の全光線透過率(JIS K7105)は、72〜91%程度と高い値を達成できる。また、ヘイズ値(JIS K7105)は、0.5〜6%程度と低い。
[ネオン(NE)吸収性粘着剤層]
上記した近赤外線吸収性粘着剤層にネオン吸収色素を含まない場合、本発明の多層光学フィルムには、独立してネオン(NE)吸収性粘着剤層を設けることができる。
[多層光学フィルム]
本発明の多層光学フィルムは、近赤外線吸収性粘着剤層、反射防止層、電磁波シールド層、並びに透明性樹脂基材等の機能性層を有している。上記した典型的な機能性層以外に、例えば、紫外線による色素の劣化を防ぎ耐光性を改善するための紫外線吸収層、耐擦傷性機能を与えるハードコート層もしくは自己修復性を有する層、又は最表面の汚れを防止するための防汚層、それぞれの層を積層させるための粘着もしくは接着層等が挙げられる。
反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層/ネオン吸収層、
反射防止層/透明性樹脂基材/近赤外線吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層、
反射防止層/透明性樹脂基材/近赤外線吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/ネオン吸収層、又は
反射防止層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層、
の順に積層された多層光学フィルムが挙げられる。中でも、反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層/ネオン吸収層の順に積層された多層光学フィルムが好ましい。
反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層、
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材、
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層、
の順に積層された多層光学フィルムが挙げられる。中でも、反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層の順に積層された多層光学フィルムが好ましい。
1.近赤外線吸収性粘着シートの作製
[製造例1](アクリルポリマーA1)
n-ブチルアクリレート(BA)93.8質量部、アクリル酸(AA)6質量部、2−ヒドロキシエチルアクリレート(2HEA)0.2質量部、酢酸エチル150質量部、アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)0.2質量部を反応容器に入れ、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、撹拌下に窒素雰囲気中で、この反応容器を60℃に昇温させ、4時間反応させた後、酢酸エチル50質量部を添加し、さらに60℃で6時間反応させた。反応後、メチルエチルケトン200質量部を添加、希釈し、アクリルポリマーA1溶液(重量平均分子量120万、ガラス転移温度−48℃)を得た。その結果を表1に示す。
[製造例2](アクリルポリマーA2)
アクリル系ポリマー組成の割合及び溶媒の使用量を変えたこと以外は、製造例1と同様にしてアクリルポリマーA2溶液(重量平均分子量120万、ガラス転移温度−44℃)を得た。その結果を表1に示す。
アクリルポリマーの重量平均分子量(Mw)は、標準ポリスチレン換算によるゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により求めた。
装置:HLC−8120(東ソー(株)製)
カラム:G7000HXL(東ソー(株)製)
GMHXL(東ソー(株)製)
G2500HXL(東ソー(株)製)
サンプル濃度:1.5mg/ml(テトラヒドロフランで希釈)
移動相溶媒:テトラヒドロフラン
流速:1.0ml/min
カラム温度:40℃
[製造例3](近赤外線吸収性粘着シートB1)
アクリル系ポリマーA1溶液の固形分100質量部に対して、芳香族ジイモニウム化合物(日本化薬製 IRG022、25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が1.1mg)2.5質量部、イソシアネート系硬化剤(綜研化学製、L−45)0.2質量部、金属キレート硬化剤(綜研化学製 M−12AT)0.05質量部を添加して粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトン(MEK)を添加して、ホモジナイザーに投入して10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度10%の粘着組成物を得た。
[製造例4](近赤外線吸収性粘着シートB2)
アクリル系ポリマーA2溶液の固形分100質量部に対して、芳香族ジイモニウム化合物(日本化薬製 IRG022、25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が1.1mg)2.5質量部、ネオンカット色素(ADEKA製TY171)を0.05質量部、イソシアネート系硬化剤(綜研化学製、L−45)0.2質量部、金属キレート硬化剤(綜研化学製 M−12AT)0.05質量部を添加して粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトン(MEK)を添加して、ホモジナイザーに投入して10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度10%の粘着組成物を得た。
[製造例5](近赤外線吸収性粘着シートB3)
アクリル系ポリマーA1溶液の固形分100質量部に対して、芳香族ジイモニウム化合物(日本化薬製IRG022)2.5質量部、ネオンカット色素(ADEKA製TY171)を0.05質量部、イソシアネート系硬化剤L−45(綜研化学製)0.2質量部、金属キレート硬化剤M−12AT(綜研化学製)0.05質量部を添加して粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトン(MEK)を添加して、ホモジナイザーに投入して10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度10%の粘着組成物を得た。
[製造例6](電磁波シールド層C1)
反射防止フィルム(日本油脂製リアルックL7800)が貼着されたポリエチレンテレフタレート透明基材の該反射防止フィルムと反対面にアルミナ膜の透明多孔質層(層厚さ20μm)を形成し、スクリーン印刷機(ニューロング精密工業社製)により導電性ペースト(藤倉化成社製、商品名「ドータイトXA−9080」)を用いて、格子状のパターンのスクリーン印刷を行った。スクリーン版は、直径18μmのステンレスワイヤーで織られた500メッシュのステンレス紗に線幅20μ、模様ピッチ250μm、開口率84.6%の格子状乳剤パターンを設けたスクリーン版(中沼アートスクリーン社製)を用いた。
[製造例7](電磁波シールド層C2)
反射防止フィルムを有しない透明樹脂基材として、厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(東洋紡製 商品名A4300)を用い、易接着面にアルミナ膜の透明多孔層を形成し、上記と同様に電磁波シールド材C2を製造した。
3.ネオン吸収性粘着シートの作製
[製造例8](ネオン吸収性粘着シートD1)
アクリル系ポリマーA1溶液の固形分100質量部に対して、ネオンカット色素(ADEKA製TY171)を0.05質量部、イソシアネート系硬化剤L−45(綜研化学製)0.2質量部、金属キレート硬化剤M−12AT(綜研化学製)0.05質量部を添加して粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトン(MEK)を添加して、ホモジナイザーに投入して10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度10%の粘着組成物を得た。
[製造例9](ネオン吸収性粘着シートD2)
製造例8で調整した粘着組成物を厚さ125μmのポリエチレンテレフタレート(東洋紡製 商品名A4300)上に塗布した以外は、製造例8と同様にネオン吸収性粘着シートD2を得た。
4.多層光学フィルムの作製
[実施例1]
電磁波シールド材C1と近赤外線吸収性粘着シートB1とをラミネート機により貼り合わせた。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB1の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C1の電磁波シールドメッシュが形成されている面と貼り合わせた。
[実施例2]
電磁波シールド材C2と近赤外線吸収性粘着シートB1とをラミネート機により貼り合わせた。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB1の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C2の電磁波シールドメッシュが形成されている面と貼り合わせた。
[実施例3]
電磁波シールド材C2と近赤外線吸収性粘着シートB1とをラミネート機により貼り合わせた。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB1の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C2の電磁波シールドメッシュが形成されている反対面と貼り合わせた。
[実施例4]
日本油脂製の反射防止フィルムL7800(ポリエステルフィルム基材)のポリエステル基材面に、ネオン吸収性粘着シートD1の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、ラミネート機によって貼り合わせた(中間体H)。
[実施例5]
電磁波シールド材C1と近赤外線吸収性粘着シートB3とをラミネート機により貼り合わせて、多層光学フィルムを得た。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB3の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C1の電磁波シールドメッシュが形成されている面と貼り合わせた。図2の(1)を参照。
[実施例6]
電磁波シールド材C2と近赤外線吸収性粘着シートB3とをラミネート機により貼り合わせた。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB3の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C2の電磁波シールドメッシュが形成されている面と貼り合わせた。
[実施例7]
電磁波シールド材C2と近赤外線吸収性粘着シートB3とをラミネート機により貼り合わせた。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB3の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C2の電磁波シールドメッシュが形成されている反対面と貼り合わせた。
[実施例8]
アクリル系ポリマーA1溶液の固形分100質量部に対して、芳香族ジイモニウム化合物(日本化薬製IRG022)2.5質量部、ネオンカット色素(ADEKA製TY171)を0.05質量部、イソシアネート系硬化剤L−45(綜研化学製)0.2質量部、金属キレート硬化剤M−12AT(綜研化学製)0.05質量部を添加して粘着剤組成物を調製した。それにメチルエチルケトン(MEK)を添加して、ホモジナイザーに投入して10000rpm、10分間攪拌をし、固形分濃度10%の粘着組成物を得た。
[比較例1]
電磁波シールド材C1と近赤外線吸収性粘着シートB2とをラミネート機により貼り合わせて、多層光学フィルムを作製した。具体的には、近赤外線吸収性粘着シートB2の剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥離して、電磁波シールド材C1の電磁波シールドメッシュが形成されている反対面と貼り合わせた。図3の(1)を参照。
[試験例1]
上記実施例1〜8及び比較例1で得られた多層光学フィルムの剥離性基材A−31(帝人株式会社製)を剥がし、スライドガラス上に貼着させ、それぞれ試験片を作成した。剥離基材のない構成の多層光学フィルムについては、別途、粘着トランスファーシート(綜研化学製SK8763)を用いて、スライドガラス上に貼り合わせた。この試験片について下記の試験を行った。その結果を表2及び表3に示す。
<耐久性試験>
近赤外線吸収粘着フィルムの各試験片について、初期、80℃/90%の環境下1000時間放置後(評価A)、及び85℃環境下で1000時間放置後(評価B)における、全光透過率(%)、ヘイズ(%)、透過率(850nm, 950nm, 590nm)、及び電磁波シールド材の抵抗値を測定した。また、80℃/90%の環境下1000時間放置後(評価A)、及び85℃環境下で1000時間放置後(評価B)のそれぞれにおける外観評価も行った。
<全光線透過率及びヘイズ値>
日本電飾製NDH−2000を使用して、JIS−K−6782の方法に従って全光線透過率及びヘイズ値を測定した。
<850nm及び950nm、590nmの透過率>
分光光度計(日立U−3410)を用いて、300nm〜1500nmの透過率を測定し850nm、950nm、590nmの各透過率を測定した。
<外観評価>
試験片の色目の変化、層間の浮き等の外観変化を目視で確認した。評価の方法は下記の通り。
<電磁波シールド材の抵抗値>
多層光学フィルム7cm×5cmの内、両端1cm幅にメッシュ面が露出するように作製し、両端、1cm×5cmの幅に銀ペーストを塗布して乾燥し、両端部に電極を作製した(図4を参照)。その両端をクリップにて鋏み、電気抵抗値を測定した。測定器YOKOGAWA DEGITAL MULTIMETERを用いて測定した。
Claims (17)
- (a−1)アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル82〜96質量部、
(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び
(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)
を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のアクリル系ポリマー(A)、並びにジイモニウム系色素(B1)を含む近赤外線吸収性粘着剤層であって、該ジイモニウム系色素(B1)の25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が0.6mg以上であり、該アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、該ジイモニウム系色素(B1)を1〜10質量部含む近赤外線吸収性粘着剤層;反射防止層;電磁波シールド層;並びに透明性樹脂基材を含む多層光学フィルム。 - 前記近赤外線吸収性粘着剤層に、前記アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、さらに、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤及び金属キレート硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤(C)を0.001〜10質量部含む請求項1に記載の多層光学フィルム。
- 前記近赤外線吸収性粘着剤層に、前記アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、ジイモニウム系色素(B1)及びフタロシアニン系色素(B2)を合わせて1〜10質量部含む請求項1又は2に記載の多層光学フィルム。
- 前記透明性樹脂基材の一方の面に透明多孔質層を有し、該透明多孔質層面上に幾何学パターンの導電部(電磁波シールド層)が設けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- 前記電磁波シールド層が、該透明性樹脂基材の透明多孔質層面に、粒子状酸化銀、三級脂肪酸銀及び溶媒を含む導電性ペーストを幾何学パターンにスクリーン印刷した後、該印刷された透明性樹脂基材を加熱処理して得られる層である請求項4に記載の多層光学フィルム。
- 前記透明性樹脂基材の電磁波シールド層と反対の面に反射防止層を有する請求項4又は5に記載の多層光学フィルム。
- 前記多層光学フィルムの層構成が、反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層の順に積層されてなる請求項1〜6のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- さらに、ネオン吸収層を含む請求項1〜7のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- 前記多層光学フィルムの層構成が、
反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層/ネオン吸収層、
反射防止層/透明性樹脂基材/近赤外線吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層、
反射防止層/透明基板/近赤外線吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/ネオン吸収層、又は
反射防止層/透明性樹脂基材/ネオン吸収層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線吸収性粘着剤層、
の順に積層されてなる請求項8に記載の多層光学フィルム。 - (a−1)アクリル酸アルキルエステル及び/又はメタクリル酸アルキルエステル82〜96質量部、
(a−2)カルボキシル基含有モノマー4〜8質量部、及び
(a−3)上記(a−1)及び/又は(a−2)と共重合可能なその他のモノマー0〜10質量部(但し、(a−1)〜(a−3)の合計量が100質量部)
を重合してなる、重量平均分子量120万〜150万のアクリル系ポリマー(A)、ジイモニウム系色素(B1)、並びにネオンカット色素(D)を含む近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層であって、該ジイモニウム系色素(B1)の25℃における酢酸エチル1gに対する溶解度が0.6mg以上であり、該アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、該ジイモニウム系色素(B1)を1〜10質量部及びネオンカット色素(D)を0.001質量部以上含む近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層;反射防止層;電磁波シールド層;並びに透明性樹脂基材を含む多層光学フィルム。 - 前記近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層に、前記アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、さらに、イソシアネート系硬化剤、エポキシ系硬化剤及び金属キレート硬化剤からなる群より選ばれる少なくとも1種の硬化剤(C)を0.001〜10質量部含む請求項10に記載の多層光学フィルム。
- 前記近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層に、前記アクリル系ポリマー(A)100質量部に対して、ジイモニウム系色素(B1)及びフタロシアニン系色素(B2)を合わせて1〜10質量部含む請求項10又は11に記載の多層光学フィルム。
- 前記透明性樹脂基材の一方の面に透明多孔質層を有し、該透明多孔質層面上に幾何学パターンの導電部(電磁波シールド層)が設けられてなる請求項10〜12のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- 前記電磁波シールド層が、該透明性樹脂基材の透明多孔質層面に、粒子状酸化銀、三級脂肪酸銀及び溶媒を含む導電性ペーストを幾何学パターンにスクリーン印刷した後、該印刷された透明性樹脂基材を加熱処理して得られる層である請求項13に記載の多層光学フィルム。
- 前記透明性樹脂基材の電磁波シールド層と反対の面に反射防止層を有する請求項10〜14のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- 前記多層光学フィルムの層構成が、反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層の順に積層されてなる請求項10〜15のいずれかに記載の多層光学フィルム。
- 前記多層光学フィルムの層構成が、反射防止層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層/近赤外線及びネオン吸収性粘着剤層、
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/電磁波シールド層/透明性樹脂基材、又は
反射防止層/透明性樹脂基材/赤外線及びネオン吸収性粘着剤層/透明性樹脂基材/電磁波シールド層、
の順に積層されてなる請求項10〜16のいずれかに記載の多層光学フィルム。
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