JP2008250008A - 楽音処理装置およびプログラム - Google Patents

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Abstract

【課題】利用者による拍点の指定を不要とする。
【解決手段】記憶回路20は、伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データDAを記憶する。特徴量抽出部32は、楽曲の楽音を示す楽音信号Vから特徴量Fを順次に抽出する。拍点検出部52は、楽音信号Vから拍点Pを検出する。区間画定部54は、拍点検出部52が検出した拍点Pに基づいて複数の単位区間Tを画定する。選択部62は、記憶回路20が記憶する複数の伴奏態様データDAのうち単位区間T内の楽音信号Vの特徴量Fに応じた伴奏態様データDAを単位区間Tごとに順次に選択する。出力部70は、選択部62が選択した伴奏態様データDAの識別子AIDを含む単位データUを各単位区間Tについて出力する。
【選択図】図1

Description

本発明は、楽曲の楽調を反映した音楽データを生成する技術に関する。
楽曲の伴奏音の態様を指定する複数の自動伴奏データを選択的に利用して所望の伴奏音を自動的に生成する技術が従来から提案されている。例えば特許文献1には、利用者が指定した拍点の態様(リズム)に応じて自動伴奏データを選択し、鍵盤に対する押鍵の内容に基づいて検出されたコードとともに出力する技術が開示されている。
特開平10−222166号公報
しかし、特許文献1の技術においては、楽曲の楽調に合致した拍点の態様を指定するという煩雑な作業が利用者に要求されるという問題がある。また、音楽に不慣れな利用者が拍点の態様を指定した場合には、楽曲の楽調を適正に反映した自動伴奏データが選択されない場合もある。以上の事情を背景として、本発明は、利用者による拍点の指定を不要とするという課題の解決をひとつの目的としている。
以上の課題を解決するために、本発明に係る楽音処理装置は、伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データを記憶する記憶手段(例えば図1の記憶回路20)と、楽曲の楽音を示す楽音信号から特徴量を順次に抽出する特徴量抽出手段と、楽音信号から拍点を検出する拍点検出手段と、拍点検出手段が検出した拍点に基づいて複数の単位区間を画定する区間画定手段と、記憶手段が記憶する複数の伴奏態様データのうち特徴量抽出手段が単位区間内の楽音信号について特定した特徴量に応じた伴奏態様データを単位区間ごとに順次に選択する選択手段と、選択手段が選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子を含む単位データを各単位区間について出力する出力手段とを具備する。以上の構成によれば、拍点検出手段が楽音信号から拍点を検出するから、拍点を指定する利用者の労力は軽減される。
本発明の好適な態様に係る楽音処理装置は、楽音信号に対応した音高(例えばコード名やベース音)を単位区間ごとに特定する音高特定手段を具備し、出力手段は、選択手段が選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子と音高特定手段が特定した音高とを含む単位データを出力する。以上の態様によれば、楽音信号に対応した音高を含む単位データが出力されるから、単位データに基づいて発生される楽音(伴奏音)を楽音信号の楽調に近似されることが可能である。
さらに好適な態様において、音高特定手段は、各単位区間のコードを特定するコード特定手段と、各単位区間のベース音を特定するベース特定手段とを含み、出力手段は、コード特定手段が特定したコードとベース特定手段が特定したベース音とを単位データに含めて出力する。本態様によれば、楽音信号の楽調を充分に反映した伴奏音を示す単位データを生成できる。
本発明の好適な態様において、拍点検出手段は、楽音信号のうち別種の楽器の演奏音に対応した複数の周波数帯域の各々に属する成分が発生する時点を拍点として検出する。以上の態様によれば、例えばひとつの周波数帯域に属する成分が発生する時点を拍点とする構成と比較して、拍点を高精度に検出することが可能となる。
本発明の好適な態様において、選択手段は、複数の伴奏態様データの各々が示す伴奏音の特徴量を特定する伴奏処理手段と、伴奏処理手段が特定した特徴量と単位区間内の楽音信号の特徴量とを比較する比較手段とを含み、比較手段による比較の結果に基づいて、単位区間内の楽音信号に類似する伴奏音の伴奏態様データを選択する。以上の態様によれば、伴奏態様データの各々が示す伴奏音の特徴量と楽音信号の特徴量との比較の結果に基づいて伴奏態様データが選択されるから、例えば伴奏態様データが指定する伴奏音のタイミングと楽音信号の楽音のタイミングとの比較の結果のみに基づいて伴奏態様データを選択する構成と比較して、楽音信号に楽調が類似する伴奏音の単位データを生成することが可能である。
さらに好適な態様において、伴奏処理手段は、伴奏態様データが指定する各伴奏音と拍点検出手段が検出した拍点とが時間軸上で対応するように、伴奏態様データが指定する伴奏音の時間軸上の位置を調整する(例えば図6の伸縮処理)。本態様によれば、伴奏態様データが指定する各伴奏音と拍点検出手段が検出した拍点とが時間軸上で対応するように伴奏態様データが調整されるから、伴奏態様データの伴奏音の特徴量と楽音信号の特徴量とを精緻に対比することが可能である。
本発明の好適な態様に係る楽音処理装置は、楽曲のうち演奏が反復される反復区間を検出する構成判定手段を具備し、選択手段は、構成判定手段が検出した各反復区間について同じ伴奏態様データを選択する。以上の態様においては、反復区間について選択手段が伴奏態様データを選択する処理が軽減されるとともに、各反復区間の音楽的な統一性が維持されるという利点がある。
本発明に係る楽音処理装置は、各処理に専用されるDSP(Digital Signal Processor)などのハードウェア(電子回路)によって実現されるほか、CPU(Central Processing Unit)などの汎用の演算処理装置とプログラムとの協働によっても実現される。本発明に係るプログラムは、楽曲の楽音を示す楽音信号から特徴量を順次に抽出する特徴量抽出処理と、楽音信号から拍点を検出する拍点検出処理と、拍点検出処理で検出した拍点に基づいて複数の単位区間を画定する区間画定処理と、伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データのうち特徴量抽出処理で単位区間内の楽音信号について特定した特徴量に応じた伴奏態様データを単位区間ごとに順次に選択する選択処理と、選択処理で選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子を含む単位データを各単位区間について出力する出力処理とをコンピュータに実行させる。以上のプログラムによっても、本発明に係る楽音処理装置と同様の作用および効果が奏される。なお、本発明のプログラムは、コンピュータが読取可能な記録媒体に格納された形態で利用者に提供されてコンピュータにインストールされるほか、通信網を介した配信の形態でサーバ装置から提供されてコンピュータにインストールされる。
本発明は、楽音を処理する方法としても特定される。本発明の楽音処理方法は、伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データを記憶する記憶手段を利用した方法であって、楽曲の楽音を示す楽音信号から特徴量を順次に抽出する特徴量抽出過程と、楽音信号から拍点を検出する拍点検出過程と、拍点検出過程で検出した拍点に基づいて複数の単位区間を画定する区間画定過程と、記憶手段が記憶する複数の伴奏態様データのうち特徴量抽出過程で単位区間内の楽音信号について特定した特徴量に応じた伴奏態様データを単位区間ごとに順次に選択する選択過程と、選択過程にて選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子を含む単位データを各単位区間について出力する出力過程とを含む。以上の方法によれば、本発明に係る楽音処理装置と同様の作用および効果が奏される。
<A:楽音処理装置の構成>
図1は、本発明のひとつの形態に係る楽音処理装置の構成を示すブロック図である。同図に示すように、楽音処理装置100には、信号生成装置12と出力処理装置14とが接続される。
信号生成装置12は、楽曲の楽音(演奏音)の時間的な波形を示す楽音信号Vを生成する手段である。楽曲の楽音を収録した記録媒体(例えば音楽CD)から順次にデータを取得して楽音信号Vを生成および出力する再生装置が信号生成装置12として好適に採用される。信号生成装置12が生成した楽音信号Vは楽音処理装置100に供給される。
楽音処理装置100は、楽音信号Vから楽音データDOUTを生成および出力する。楽音データDOUTは、楽音信号Vが示す楽曲に類似する伴奏音を時系列に指定するデータ列である。すなわち、本形態の楽音処理装置100は、楽音信号Vを楽音データDOUTに符号化する装置として機能する。
楽音処理装置100が生成した楽音データDOUTは出力処理装置14に供給される。出力処理装置14は、楽音データDOUTに応じた音波を出力する装置である。出力処理装置14は、楽音処理装置100に対して直接的に接続されてもよいし、インターネットなどの通信網を介して間接的に楽音処理装置100に接続されてもよい。また、出力処理装置14と楽音処理装置100とを一体の装置としてもよい。
図1に示すように、楽音処理装置100は、記憶回路20と制御回路30とを具備する。記憶回路20は、制御回路30が実行するプログラムや制御回路30が使用する各種のデータを記憶する。半導体記憶装置や磁気記憶装置など任意の記憶装置が記憶回路20として採用される。制御回路30は、プログラムを実行することで図1の各要素(機能体)として機能するCPUなどの演算処理装置である。なお、制御回路30は、楽音信号Vの処理に専用されるDSPなどの電子回路によっても実現される。また、図1に例示した制御回路30の各要素が複数の集積回路に分散して配置された構成としてもよい。
図1の特徴量抽出部32は、楽音信号Vを時間軸上で区分した複数のフレームの各々についてN種類の特徴量F(FS,FW)を抽出する手段である(Nは自然数)。相前後するフレームは時間軸上で重複する。本形態の特徴量抽出部32は、周波数分析部321とスペクトル特徴量抽出部323と波形特徴量抽出部325とを含む。
周波数分析部321は、楽音信号Vの各フレームについてFFT(Fast Fourier Transform)処理を含む周波数分析を実行することで各フレームのパワースペクトルQを特定する。スペクトル特徴量抽出部323は、周波数分析部321が特定したパワースペクトルQの特徴量FSを抽出する。例えば図2に示すように、スペクトル特徴量抽出部323は、パワースペクトルQにてピークが現れる各周波数と当該ピークの強度との組合せ(以下「周波数ビン」という)S1を特徴量FSとして抽出する。また、スペクトル特徴量抽出部323は、HPCP(Harmonics Pitch Class Profile)をパワースペクトルQから抽出する。HPCPは、図2に示すように、1オクターブを構成する12個の半音階(C,C#,D,……,A#,B)の各々の強度を示す特徴量FSである。
図1の波形特徴量抽出部325は、楽音信号Vの時間軸上における波形の特徴量FWをフレームごとに抽出する。波形特徴量抽出部325は、例えば図3に示すように、楽音信号Vの包絡線W1の強度(瞬時値)W2をフレームごとに算定し、強度W2の時系列を微分することで各フレームにおける勾配W3を特徴量FWとして算定する。なお、勾配W3に代えて各フレームの強度W2の移動平均を算定してもよい。
特徴量抽出部32が抽出したN種類の特徴量F(FS,FW)は図1の特徴量記憶部34に格納される。図4は、特徴量記憶部34に特徴量Fが記憶された様子を示す概念図である。同図に示すように、楽曲の全体にわたる楽音信号Vの各フレームについて抽出されたN種類の特徴量F1〜FNが特徴量記憶部34に保持される。ただし、楽曲の一部のフレームの特徴量Fのみが特徴量記憶部34に保持される構成であってもよい。
図1の拍点検出部52は、楽音信号Vの特徴量Fから楽曲の拍点を検出する手段である。さらに詳述すると、拍点検出部52は、打楽器の演奏音が発生した時点を拍点として検出する。本形態においては、ハイハットシンバル(HH)とスネアドラム(SD)とベースドラム(BD)の演奏音に基づいて拍点Pを検出する。
図5は、拍点検出部52が拍点を検出する動作の具体例を示す概念図である。同図に示すように、拍点検出部52は、楽曲内の各楽音の顕著なアタック部A(A1,A2,……)を特定する。例えば、図3に例示した勾配W3(特徴量FW)が急峻に増大する複数のフレームのうち、通常の楽曲における拍点の間隔(例えば4拍子で30BPM(Beat Per Minute)〜240BPMに相当する1秒〜8秒の範囲)を周期とするフレームがアタック部Aとして選択される。
さらに、拍点検出部52は、アタック部Aに相当する各フレームのパワースペクトルQ(特徴量FSに含まれる周波数ビンS1)を解析することで拍点を確定する。さらに詳述すると、拍点検出部52は、複数のアタック部Aのうち予め選定された複数の周波数帯域にて発生するアタック部Aを拍点として検出する。複数の周波数帯域の各々は別種の打楽器の音域に相当する。
図5には、楽音信号VのスペクトログラムG0が模式的に図示されている。図5のアタック部A3およびA7に対応する各フレームでは、スネアドラムの音域に相当する周波数帯域BSD内の強度が高い。したがって、拍点検出部52は、アタック部A3およびA7がスネアドラムの演奏に起因していると判定する。同様に、拍点検出部52は、周波数帯域BBD(ベースドラムの音域を含む帯域)の強度が高いアタック部A1およびA5はベースドラムの演奏に起因していると判定し、周波数帯域BHH(ハイハットシンバルの音域を含む帯域)の強度が高いアタック部A1〜A7はハイハットシンバルの演奏に起因していると判定する。
一方、楽曲の小節に含まれる各拍点の順番と各拍点で演奏される打楽器の種類との間には音楽的な傾向がある。例えば4拍子の楽曲においては、第2拍と第4拍とにスネアドラムが演奏される傾向があり、1拍目と3拍目とにベースドラムが演奏される傾向があるといった具合である。拍点検出部52は、以上のような音楽的な傾向を条件として複数のアタック部Aのなかから拍点Pを確定する。例えば、図5においてスネアドラムの演奏に対応するアタック部A3およびA7に着目すると、拍点検出部52は、アタック部A3を小節の第2番目の拍点Pと確定するとともにアタック部A7を小節の第4番目の拍点Pと確定する。同様に、拍点検出部52は、アタック部A1を第1番目の拍点Pと確定するとともにアタック部A5を第3番目の拍点Pと確定する。さらに、拍点検出部52は、相前後する拍点Pの間隔の逆数を瞬時的なテンポTMP0として順次に特定する。
図1の区間画定部54は、拍点検出部52が検出した拍点Pに基づいて楽曲を複数の単位区間Tに区分する手段である。例えば、拍点検出部52が検出した所定個の拍点Pを含む区間が単位区間Tとして画定される。本形態の区間画定部54は、図5に示すように、第1拍目から第4拍目までの4個の拍点Pを含む1小節を単位区間Tとして画定する。
図1の音高特定部42は、楽音信号Vの各単位区間Tについて特徴量Fに応じた音高(コード名およびベース音)を特定する手段である。本形態の音高特定部42はコード特定部421とベース特定部423とを含む。コード特定部421は、各単位区間Tの楽音信号Vが示す楽音に対応したコード名(和音)N1を特定する。例えば、コード特定部421は、特徴量記憶部34に格納されたHPCP(特徴量FS)を単位区間T内の複数のフレームにわたって平均化し、HPCPとコード名N1とを対応付けるテーブルを参酌することで、HPCPに対応したコード名N1を特定する。なお、HPCPを利用したコード名N1の特定については本出願人の先願である特開2000−298475号公報に開示されている。
ベース特定部423は、各単位区間Tの楽音信号Vが示す楽音に対応したベース音N2を特定する。例えば、ベース特定部423は、特徴量FSの周波数ビンS1が示すパワースペクトルQにおいて強度が閾値を上回る複数のピークのうち最も低周波側のピークの周波数をベース音N2として特定する。なお、ベース特定部423がベース音N2を特定する方法は任意である。例えば、楽音信号Vのうち1kHz以下の成分のみを選択的に抽出するフィルタ処理を実行したうえで零交差点の周期(ピッチ)を算定することでベース音N2を特定してもよい。
音高特定部42が単位区間Tごとに算定したコード名N1およびベース音N2は音高記憶部44に格納される。半導体記憶装置や磁気記憶装置が特徴量記憶部34や音高記憶部44として採用される。特徴量記憶部34と音高記憶部44とは、ひとつの記憶装置に設定された別個の記憶領域であってもよいし、各々が別個の記憶装置であってもよい。また、特徴量記憶部34および音高記憶部44の少なくとも一方は、記憶回路20に設定された記憶領域であってもよい。
図1の記憶回路20には、各々が別個の楽曲に対応する複数の伴奏態様データDAが記憶される。ひとつの伴奏態様データDAは、楽曲の1小節内の伴奏音の態様を指定するデータである。伴奏音の態様(伴奏音を演奏する楽器の種類や各伴奏音の発生の時点)は伴奏態様データDAごとに相違する。ひとつの伴奏態様データDAは、図1に示すように、当該伴奏態様データDAに固有に付与された識別子AIDと、各々が別個の打楽器の演奏の時点を指定する複数のトラックTRとで構成される。本形態の伴奏態様データDAは、ハイハットシンバルに対応するトラックTR_HHと、スネアドラムに対応するトラックTR_SDと、ベースドラムに対応するトラックTR_BDとを含む。ひとつのトラックTRは、打楽器の演奏を指示するイベントデータEと、各イベント(演奏)の間隔を指定する時間データΔとが時系列に配列されたMIDI(Musical Instrument Digital Interface)データである。
図1の選択部62は、特徴量抽出部32が単位区間T内の楽音信号Vについて特定した特徴量Fに基づいて、記憶回路20に格納された複数の伴奏態様データDAの何れかを単位区間Tごとに順次に選択する手段である。本形態の選択部62は伴奏処理部64と比較部66とを含む。
図6は、伴奏処理部64および比較部66の動作を説明するための概念図である。同図においては、選択部62による処理の対象となる単位区間T内の楽音信号VのスペクトログラムG0が図示されている。図6に示すように、伴奏処理部64は、記憶回路20に格納された複数の伴奏態様データDAの各々について伸縮処理と伴奏音特定処理とを実行する。
伸縮処理は、伴奏態様データDAが指定する各伴奏音の時点と、拍点検出部52が単位区間Tについて検出した各拍点Pとが時間軸上で合致するように、伴奏態様データDAが指定する各伴奏音の時間軸上における位置を調整する処理である。伴奏処理部64は、例えば、単位区間T内の各拍点Pについて拍点検出部52が検出したテンポTMP0の平均と伴奏態様データDAが指定する伴奏音のテンポTMPとの相対比(TMP0/TMP)を伴奏態様データDAの各時間データΔに乗算する。
伴奏音特定処理は、伴奏態様データDAが指定する伴奏音の特徴量FAを特定する処理である。伴奏処理部64は、第1に、伴奏態様データDAが指定する伴奏音についてスペクトログラムGA(パワースペクトルの時系列)を特定する。例えば、伴奏処理部64は、伴奏態様データDAが指定する伴奏音の音源として想定される複数の打楽器の各々について演奏音のスペクトログラムgを保持する。そして、ひとつの打楽器の演奏音の発生が伴奏態様データDAによって指示される時点には当該打楽器のスペクトログラムgを配置し、複数の打楽器の伴奏音の発生が伴奏態様データDAによって指示される時点には各打楽器のスペクトログラムgの加算を配置することでスペクトログラムGAを特定する。第2に、伴奏処理部64は、特徴量抽出部32と同様の処理によって、スペクトログラムGAからN種類の特徴量FAをフレームごとに抽出する。なお、特徴量FAの抽出のために特徴量抽出部32を共用してもよい。また、以上においては伴奏態様データDAからスペクトログラムGAおよび特徴量FAを特定する構成を例示したが、スペクトログラムGAや特徴量FAを伴奏態様データDAとして記憶回路20に格納してもよい。
比較部66は、図6に示すように、記憶回路20に格納された複数の伴奏態様データDAの各々について、楽音信号Vの単位区間T内の特徴量Fと当該伴奏態様データDAから伴奏処理部64が特定した特徴量FAとを比較することで類否指標値Cを算定する。類否指標値Cは、楽音信号Vの特徴量Fと伴奏処理部64が特定した特徴量FAとの類否(図6のスペクトログラムG0とスペクトログラムGAとの類否)の指標となる数値である。例えば、楽音信号Vから抽出されたN種類の特徴量Fを座標値としてN次元空間に特定される点と、伴奏態様データDAから抽出されたN種類の特徴量FAを座標値としてN次元空間に特定される点とのユークリッド距離が類否指標値Cとして算定される。したがって、類否指標値Cが小さいほど、楽音信号Vの特徴量Fと特徴量FAとの類似度が高いといえる。もっとも、特徴量Fと特徴量FAとの類似度が高いほど増大する性質の類否指標値Cを算定する構成も採用される。
なお、楽音信号Vには伴奏音以外の楽音が含まれるのに対して伴奏態様データDAには伴奏音の指定のみが含まれる。したがって、楽音信号Vのうち伴奏音以外の成分については特徴量FAとの類否に対する影響が低減されるように類否指標値Cを算定することが望ましい。例えば、楽音信号Vから抽出された特徴量Fのうち伴奏音以外の楽音が支配的となる成分(例えばパワースペクトルQのうち伴奏音以外の楽音が主に存在する周波数帯域内の特徴量F)については除去したうえで類否指標値Cを算定する構成が採用される。
選択部62は、比較部66の算定した類否指標値Cが最小となる伴奏態様データDA(楽音信号Vに最も類似した伴奏音を指定する伴奏態様データDA)を選択し、当該伴奏態様データDAに含まれる識別子AIDを記憶回路20から取得して単位区間Tごとに順次に出力部70に出力する。すなわち、楽音信号Vの楽調に近似する伴奏音の伴奏態様データDAについて識別子AIDが出力される。
図1の出力部70は、区間画定部54が画定した単位区間Tごとに単位データUを生成して出力する。ひとつの単位区間Tに対応した単位データUは、図1に示すように、当該単位区間Tについて選択部62が選択した伴奏態様データDAの識別子AIDと、当該単位区間Tについて音高特定部42が特定したコード名N1およびベース音N2とを含む。各単位区間Tごとの単位データUの時系列が楽音データDOUTとして出力処理装置14に供給される。
出力処理装置14は、制御回路141と記憶回路143と音源回路145と出力装置147とを具備する。記憶回路143は、楽音処理装置100から供給される楽音データDOUTを順次に記憶するとともに、各々が別個の伴奏態様データDAに対応する複数の演奏データDBを記憶する。演奏データDBは、伴奏態様データDAと同様に1小節内の演奏の態様を指定するデータである。
図7は、ひとつの演奏データDBの構造を示す概念図である。図7に示すように、ひとつの伴奏態様データDAに対応する演奏データDBは、当該伴奏態様データDAと共通の識別子AIDと、各々が別個のパートに対応した複数のトラックTRとを含む。本形態の演奏データDBは、伴奏態様データDAと共通のトラックTR(TR_HH,TR_SD,TR_BD)に加えて、コードの演奏の態様を指定するトラックTR_CDと、ベース音の演奏の態様を指定するトラックTR_BSとを含む。トラックTR_CDは、コードの演奏を指示するイベントデータEと各イベントの間隔を指定する時間データΔとが時系列に配列されたデータ列である。トラックTR_CDのイベントデータEはコード名の指定を含まない。同様に、トラックTR_BSは、ベース音の演奏を指示するイベントデータE(ベース音の指定は含まない)と時間データΔとのデータ列である。
図1の制御回路141は、楽音データDOUTの各単位データUに含まれるコード名N1とベース音N2とを演奏データDBに付与することで演奏データDCを生成する。すなわち、楽音データDOUTの各単位データUを配列の順番で記憶回路143から順次に取得し、記憶回路143に格納された複数の演奏データDBのうち当該単位データU内の識別子AIDを含む演奏データDBを選択する。そして、制御回路141は、単位データUに含まれるコード名N1を演奏データDB内のトラックTR_CDの各イベントデータEに付加するとともに、単位データUに含まれるベース音N2を演奏データDB内のトラックTR_BSの各イベントデータEに付加することで演奏データDCを生成する。さらに、制御回路141は、演奏データDCの各トラックTRのイベントデータEを、当該トラックTR内の時間データΔで指定される時点で音源回路145に順次に出力する。
音源回路145は、制御回路141から供給される各イベントデータEに対応した楽音の波形を示す信号を生成して出力装置147に出力するMIDI音源である。出力装置147は、音源回路145が出力する信号に応じた音波を放射する。出力装置147から出力される楽音は、楽音信号Vの楽調に近似する伴奏音(打楽器音、コードおよびベース音)となる。
以上に説明したように本形態によれば、信号生成装置12が出力する楽音信号Vが、データ量の少ない楽音データDOUTに符号化される。そして、楽音信号Vから楽音データDOUTへの符号化に際して拍点Pの位置が特徴量Fから自動的に検出されるため、楽音信号Vについて拍点Pを指定する利用者の労力が軽減されるという利点がある。また、単位区間T(例えば1小節)を単位として単位データUの生成(伴奏態様データDAの選択およびコード名N1やベース音N2の付加)が実行されるから、例えば楽音信号Vの拍点Pごとに符号化を実行する構成と比較して、音楽的な統一感のある演奏音の単位データUを生成できるという利点がある。
<B:変形例>
以上の形態には様々な変形を加えることができる。具体的な変形の態様を例示すれば以下の通りである。なお、以下に例示する任意の2以上の態様を組合せた構成も採用される。
(1)変形例1
以上の形態においては、所定の間隔のフレームごとに楽音信号Vの特徴量F(FS,FW)が抽出される構成を例示したが、特徴量Fを抽出する時期は適宜に変更される。伴奏態様データDAの選別には楽音信号Vのうち伴奏音の特徴量Fが特に重要である(伴奏音以外の楽音の特徴量Fを抽出する必要性は低い)から、楽音信号Vのうち伴奏音の発生が推定される区間についてのみ特徴量Fを抽出する構成が好適である。
ひとつの態様における波形特徴量抽出部325は、図3に示すように、楽音信号Vの音量が急激に増大した時点(伴奏音が発生した時点)tを楽音信号Vの特徴量FWから順次に特定する。周波数分析部321は、波形特徴量抽出部325が特定した各時点tから所定の時間長にわたる区間のみについてパワースペクトルQを算定する。以上の構成によれば、周波数分析部321やスペクトル特徴量抽出部323の処理量が軽減されるという利点がある。また、楽音信号Vのうち拍点検出部52が検出した拍点Pの間隔に相当する区間を単位として特徴量抽出部32が特徴量Fを算定する構成とすれば、拍点Pごとの特徴量Fを算定することが可能となる。
(2)変形例2
楽音信号Vが示す楽曲の構成を考慮して伴奏態様データDAを選択する構成も採用される。図8は、変形例に係る楽音処理装置100の構成を示すブロック図である。同図の構成判定部82は、楽曲内において同等の演奏が反復される反復区間を検出する手段である。図9は、構成判定部82による処理の内容を示す概念図である。同図に示すように、構成判定部82は、楽曲を区分した複数の区間(例えば単位区間T)から2個の区間を選択する全通りの組合せについて音楽的な類似度を特徴量Fに基づいて算定する。図9においては、ひとつの楽曲の始点から終点までの単位区間Tの配列が縦軸と横軸とに図示されている。類似度が所定の閾値を上回る2個の区間の組合せに相当する地点には黒点が表記されている。図9の直線L上の黒点は、ひとつの共通する区間について算定される類似度が最大(一致)となることを意味している。図9のような結果が算定された場合、構成判定部82は、区間aと区間bとが反復区間(相互に類似する区間)であると判定する。
選択部62は、構成判定部82が検出した反復区間内については同じ伴奏態様データDAを選択する。すなわち、図9の場合においては、区間a内の第i番目(iは自然数)の単位区間Tと区間b内の第i番目の単位区間Tとで共通の伴奏態様データDAが選択される。以上の構成によれば、区間aの反復である区間bについては図6の処理を実行せずに伴奏態様データDAを選択できるから、選択部62の処理量が軽減されるという利点がある。また、単位区間Tごとに図6の処理を実行する構成においては、反復区間であるにも拘わらず別個の伴奏態様データDAが選択される可能性がある。これに対して図8の構成によれば、反復区間については自動的に同じ伴奏音が生成されるから、音楽的な統一性を確保することが可能である。
また、図8の特性検証部84は、音高特定部42が特定したコード名N1およびベース音N2や拍点検出部52が検出した拍点P(または区間画定部54が画定した単位区間T)や選択部62が選択した伴奏態様データDAの音楽的な適否を検証して各々の動作に反映させる手段である。例えば、特性検証部84は、複数の単位区間Tにわたるコード名N1が音楽的に適切であるか否かを判定し、何れかの単位区間Tのコード名N1が不適切であると判定した場合には当該単位区間Tのコード名N1をコード特定部421に修正させる。すなわち、多数の単位区間Tのうちひとつの単位区間Tのみにおいてコード名N1が「Cm」と判定されて他の全部の単位区間Tにおいてコード名N1が「C」と判定された場合、特性検証部84は、コード名N1が「Cm」と判定された単位区間Tについてコード名N1の修正(Cm→C)をコード特定部421に指示する。また、コード特定部421が特定したコード名N1とベース特定部423が特定したベース音N2とが音楽的に調和しない場合、特性検証部84は、コード名N1またはベース音N2の修正を音高特定部42に指示する。以上の構成によれば、音楽的な不調和が抑制された伴奏音を生成することが可能となる。
(3)変形例3
打楽器の演奏音に対応したピークがパワースペクトルQの低周波側に発生する場合がある。したがって、ピークの発生する最低の周波数をベース音N2として特定する以上の形態においては、打楽器の演奏音がベース音N2と誤認される可能性がある。一方、ベース特定部423が本来的に特定すべきベース音N2は、打楽器と比較して演奏音が長時間にわたって継続し、かつ、基音の整数倍の周波数に倍音が現れる倍音構造(調波構造)の有声音である。そこで、好適な態様におけるベース特定部423は、低周波側のピークに対応した楽音のうち、所定値を上回る時間長にわたって継続するとともに倍音構造が認識される楽音をベース音N2として特定する。以上の構成によれば、ベース音N2と打楽器の演奏音とが混在する楽曲においてもベース音N2を高精度に特定することが可能である。もっとも、ベース特定部423がベース音N2を特定する方法は本発明において任意である。
(4)変形例4
コード特定部421が特徴量Fに基づいてコード名N1を特定する方法は本発明において任意である。また、コードを構成する各楽音の配列の順番(ボイシング)をコード特定部421が特定する構成も採用される。例えば、コード特定部421は、コードを構成する各楽音の高低をパワースペクトルQの形状(特徴量FS)から認定し、各楽音を高低の順番に配列したコードのコード名N1を特定する。また、ベース特定部423が特定したベース音N2に基づいてコード特定部421がコード名N1を特定する構成も採用される。例えば、コード特定部421は、ベース音N2を最も低い音階として含む分数コード(オンコード)のコード名N1を特定する。
(5)変形例5
以上の形態においては、記憶回路20に格納された全部の伴奏態様データDAについて特徴量FAの抽出(伸縮処理および伴奏音特定処理)が実行される構成を例示したが、特定の伴奏態様データDAについて選択的に特徴量FAを抽出する構成も採用される。例えば、記憶回路20内の複数の伴奏態様データDAを楽曲のジャンルに応じて分類し、楽音信号Vから特定されるジャンルまたは利用者が指定するジャンルに対応した伴奏態様データDAのみを選択の候補として楽音信号Vと対比する構成も採用される。また、楽音信号Vの伴奏音と相違することが明白であると判断できる伴奏態様データDA(例えば、伴奏音のテンポが楽音信号Vと大幅に相違する伴奏態様データDA)については選択の候補から除外する構成も採用される。以上の形態によれば、絞込みで除外された伴奏態様データDAについて特徴量FAの抽出を省略できるから、選択部62の処理量が軽減されるという利点がある。
(6)変形例6
以上の形態においては、伴奏態様データDAの識別子AIDを単位データUに含めて楽音処理装置100から出力する構成を例示したが、単位データUの内容は適宜に変更される。例えば、伴奏態様データDAをコード名N1やベース音N2とともに単位データUとして出力する構成によれば、演奏データDBのうち打楽器のトラックTR(TR_HH,TR_SD,TR_BD)を出力処理装置14が保持する必要がないという利点がある。
また、打楽器のトラックTRにコードのトラックTR_CDとベース音のトラックTR_BSとを追加したデータ(図7の演奏データDB)を伴奏態様データDAとして記憶回路20に格納した構成も採用される。出力部70は、伴奏態様データDAのうちコードのトラックTR_CDのイベントデータEにコード名N1を挿入するとともにベース音のトラックTR_BSのイベントデータEにベース音N2を挿入することで演奏データDCを生成して出力処理装置14に出力する。以上の構成によれば、出力処理装置14において演奏データDBを保持する必要がないという利点がある。
さらに、各単位区間Tの単位データUに当該単位区間Tの楽音信号Vを付加したファイルを楽音処理装置100から順次に出力処理装置14に送信してもよい。この構成によれば、出力処理装置14側において、単位データUに基づいて伴奏音を再生できるだけでなく、当該伴奏音に対応した楽音信号Vを各種の楽曲を作成するための素材として利用することが可能である。
なお、図1のように識別子AIDを単位データUに含めて出力する構成によれば、各トラックTRのデータを単位データUに含めて出力する構成と比較して、楽音処理装置100から出力処理装置14に伝送されるデータ量が削減されるという利点がある。したがって、例えば楽音処理装置100と出力処理装置14とが通信網を介して接続された構成においては、通信トラヒックを軽減するという観点から、識別子AIDを含む単位データU(トラックTRを含まない単位データU)が出力処理装置14に伝送される構成が特に好適である。
(7)変形例7
楽音信号Vから抽出される特徴量F(または伴奏態様データDAから抽出される特徴量FA)の種類は以上の例示に限定されない。例えば、パワースペクトルQを近似する直線の勾配やパワースペクトルQの重心(セントロイド)、メルケプストラム係数(MFCC: Mel Frequency Cepstrum Coefficients)、パワースペクトルQのピークにおける強度の平均値とピーク以外における強度の平均値との相対比など各種の特徴量Fをスペクトル特徴量抽出部323は抽出し得る。すなわち、音高特定部42によるコード名N1およびベース音N2の特定と、拍点検出部52による拍点Pの検出(区間画定部54による単位区間Tの画定)と、選択部62による伴奏態様データDAの選択(楽音信号Vが示す伴奏音と伴奏態様データDAが示す伴奏音との比較)とに使用され得る総ての特徴量Fが適用される。
(8)変形例8
拍点Pを検出する方法は適宜に変更される。例えば、以上の形態においては各拍点Pで演奏される打楽器の種類の傾向に基づいて拍点Pが検出される構成を例示したが、複数のアタック部Aのうち打楽器に対応した特定の周波数帯域(例えば図5の帯域BSD)内の成分の強度が高いアタック部Aを拍点Pとして特定してもよい。また、打楽器の演奏音は瞬間的である(継続しない)から、複数のアタック部Aのうち演奏音が継続しないアタック部Aを拍点Pとして特定する構成も採用される。
(9)変形例9
信号生成装置12と楽音処理装置100とが一体の装置を構成してもよい。また、楽音信号Vの供給元は信号生成装置12に限定されない。例えば、マイクロホンが採取したアナログ信号をA/D変換した楽音信号Vが楽音処理装置100に供給される構成や、インターネットなどの通信網を経由して楽音信号Vが楽音処理装置100に供給される構成も採用される。
本発明のひとつの形態に係る楽音処理装置の構成を示すブロック図である。 スペクトル特徴量抽出部の動作を説明するための概念図である。 波形特徴量抽出部の動作を説明するための概念図である。 特徴量記憶部が特徴量を記憶する様子を示す概念図である。 拍点検出部が拍点を検出する動作の具体例を示す概念図である。 伴奏処理部および比較部の動作を説明するための概念図である。 演奏データDBの構造を示す概念図である。 変形例に係る楽音処理装置の構成を示すブロック図である。 構成判定部の動作を説明するための概念図である。
符号の説明
100……楽音処理装置、12……信号生成装置、14……出力処理装置、141……制御回路、143……記憶回路、145……音源回路、147……出力装置、20……記憶回路、30……制御回路、32……特徴量抽出部、321……周波数分析部、323……スペクトル特徴量抽出部、325……波形特徴量抽出部、34……特徴量記憶部、42……音高特定部、421……コード特定部、423……ベース特定部、44……音高記憶部、52……拍点検出部、54……区間画定部、62……選択部、64……伴奏処理部、66……比較部、70……出力部。

Claims (8)

  1. 伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データを記憶する記憶手段と、
    楽曲の楽音を示す楽音信号から特徴量を順次に抽出する特徴量抽出手段と、
    前記楽音信号から拍点を検出する拍点検出手段と、
    前記拍点検出手段が検出した拍点に基づいて複数の単位区間を画定する区間画定手段と、
    前記記憶手段が記憶する複数の伴奏態様データのうち前記特徴量抽出手段が前記単位区間内の楽音信号について特定した特徴量に応じた伴奏態様データを単位区間ごとに順次に選択する選択手段と、
    前記選択手段が選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子を含む単位データを前記各単位区間について出力する出力手段と
    を具備する楽音処理装置。
  2. 前記楽音信号に対応した音高を単位区間ごとに特定する音高特定手段を具備し、
    前記出力手段は、前記選択手段が選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子と前記音高特定手段が特定した音高とを含む単位データを出力する
    請求項1の楽音処理装置。
  3. 前記音高特定手段は、
    前記各単位区間のコードを特定するコード特定手段と、
    前記各単位区間のベース音を特定するベース特定手段とを含み、
    前記出力手段は、前記コード特定手段が特定したコードと前記ベース特定手段が特定したベース音とを単位データに含めて出力する
    請求項1または請求項2の楽音処理装置。
  4. 前記拍点検出手段は、前記楽音信号のうち別種の楽器の演奏音に対応した複数の周波数帯域の各々に属する成分が発生する時点を拍点として検出する
    請求項1から請求項3の何れかの楽音処理装置。
  5. 前記選択手段は、
    前記複数の伴奏態様データの各々が示す伴奏音の特徴量を特定する伴奏処理手段と、
    前記伴奏処理手段が特定した特徴量と前記単位区間内の楽音信号の特徴量とを比較する比較手段と
    を含み、前記比較手段による比較の結果に基づいて、前記単位区間内の楽音信号に類似する伴奏音の伴奏態様データを選択する
    請求項1から請求項4の何れかの楽音処理装置。
  6. 前記伴奏処理手段は、伴奏態様データが指定する各伴奏音と前記拍点検出手段が検出した拍点とが時間軸上で対応するように、前記伴奏態様データが指定する伴奏音の時間軸上の位置を調整する
    請求項5の楽音処理装置。
  7. 前記楽曲のうち演奏が反復される反復区間を検出する構成判定手段を具備し、
    前記選択手段は、前記構成判定手段が検出した各反復区間について同じ伴奏態様データを選択する
    請求項1から請求項6の何れかの楽音処理装置。
  8. コンピュータに、
    楽曲の楽音を示す楽音信号から特徴量を順次に抽出する特徴量抽出処理と、
    前記楽音信号から拍点を検出する拍点検出処理と、
    前記拍点検出処理で検出した拍点に基づいて複数の単位区間を画定する区間画定処理と、
    伴奏音の態様を指定する複数の伴奏態様データのうち前記特徴量抽出処理で前記単位区間内の楽音信号について特定した特徴量に応じた伴奏態様データを単位区間ごとに順次に選択する選択処理と、
    前記選択処理で選択した伴奏態様データまたは当該伴奏態様データの識別子を含む単位データを前記各単位区間について出力する出力処理と
    を実行させるプログラム。
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