JP2008248040A - ゴム配合用樹脂、及びゴム組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】 従来のゴム配合用樹脂よりも、ゴムに配合した際の作業性に優れ、合成ゴムに対し、高い粘着性を付与し、高い粘着性が径時で維持することができるゴム配合用樹脂を提供することにある。
【解決手段】 本発明は、炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを合成することを特徴とするゴム配合用樹脂により、作業性が改善され、前記樹脂をゴムに配合することにより高い粘着性が得られ前記課題を解決した。
【選択図】 なし

Description

本発明は、ゴム配合用樹脂、及びゴム組成物に関するものである。
従来から、主にタイヤのゴム用途に用いられるゴム組成物として、p-t-ブチルフェノール−アセチレン樹脂とゴムとを含有するゴム組成物が高機能品として用いられている。p-t-ブチルフェノール−アセチレン樹脂を用いたゴム組成物は、天然ゴム及び合成ゴムの未加硫時の粘着付与材として粘着性が高く、粘着性の点において優れているが、作業性に制限があり、また高コストであるため、安価で高機能な代替樹脂の検討がなされている。代替樹脂としては、炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、ホルムアルデヒドで合成されたゴム配合用樹脂、またはレゾルイシノール樹脂を用いたゴム配合用樹脂も検討されており、レゾルイシノール樹脂とアルキルフェノールとを併用し、ホルムアルデヒドやアセトアルデヒドを用いたゴム配合用樹脂が検討されている。(例えば特許文献1、2参照)
しかし、合成ゴムの種類によっては(例えばブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ターポリマー(EPDM)など)、十分な粘着性を付与することができず、いずれの樹脂を含むゴム組成物も、十分な粘着性得られず、また径時で粘着性が低下し、使用時の粘着性がさらに低下する場合があった。
特開2005−350627号公報 特開2006−509900号公報
本発明の目的は、従来のゴム配合用樹脂よりも、ゴムに配合した際の作業性に優れ、合成ゴムに対し、高い粘着性を付与し、高い粘着性が径時で維持することができるゴム配合用樹脂を提供することにある。
このような目的は、下記の本発明(1)〜(9)により達成される。
(1)炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを必須成分として反応して得られることを特徴とするゴム配合用樹脂。
(2)炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類がp−t−ブチルフェノール、p−t−アミルフェノール、及びp−t−オクチルフェノールよりなる群から選択される1種以上である(1)項に記載のゴム配合用樹脂。
(3)前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、及びブチルアルデヒドよりなる群から選択される2種である(1)または(2)項に記載のゴム配合用樹脂。
(4)前記ゴム配合用樹脂の数平均分子量は、1.0×10〜3.5×10である(1)ないし(3)項のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
(5)前記ゴム配合用樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜2.5である(1)ないし(4)項のいずれかにに記載のゴム配合用樹脂
(6)前記ゴム配合用樹脂中に含まれる未反応フェノール分は、前記ゴム配合用樹脂中の1%以下である(1)ないし(5)項のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
(7)前記ゴム配合用樹脂の軟化点は、90〜140℃である(1)ないし(6)項のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
(8)(1)ないし(7)項のいずれかに記載のゴム配合用樹脂と、ゴムを含有してなるゴム組成物。
(9)前記ゴム組成物は、さらにカーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、珪酸マグネシウム、タルク、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムよりなる群から選択される1種以上の充填剤を含有する(8)項に記載のゴム組成物。
本発明によれば、従来のゴム配合用樹脂に比べ、ゴムに配合した際の作業性に優れ、合成ゴムに対し、高い粘着性を付与し、高い粘着性を経時で維持することができるゴム配合用樹脂を得ることができる。
本発明のゴム配合用樹脂は、炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを反応して得られることを特徴とする。
炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを反応して得られる樹脂は、粘着性を高める官能基(例えばアルキル基など)が、前記フェノール類のフェノール骨格間を結合することになる。
また、アルデヒド類としてホルムアルデヒド用いて反応した樹脂や、レゾルシノールを併用した樹脂に比べて、本発明のアルキル基を有するフェノール類と2種類以上のアルデヒド類とを併用し合成して得られることを特徴とするゴム配合用樹脂は、ゴム組成物中において相溶性に優れるため、ゴム組成物に高い粘着性が付与できると推定する。また分散性が良好であり作業性に優れる。
以下、本発明のゴム配合用樹脂について詳細に説明する。
本発明に用いる炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類としては、p−クレゾール、p−イソプロピルフェノール、p−t−ブチルフェノール、p−t−アミルフェノール、p−t−オクチルフェノール、p−ノニルフェノール、p−ドデシルフェノール等が挙げられ、これらを単独または2種以上を組み合せて使用出来る。中でも、p−t−ブチルフェノール、p−t−アミルフェノール、p−t−オクチルフェノールを用いることが好ましい。
本発明に用いる炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類の代わりに、重量比で50%までフェノール、o―クレゾール、m−クレゾールなどの他フェノール類を使用しても良い。他フェノール類の比率がこれよりも多い場合、各種ゴムとの相溶性が悪くなり、十分な粘着付与性が発揮出来ない。
本発明に用いるアルデヒド類は、特に限定されないが、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、バレルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ピバリンアルデヒド、カプロンアルデヒド、ヘプトアルデヒド、カプリルアルデヒド、ペラルゴンアルデヒド、カプリンアルデヒド、ウンデシルアルデヒド、ラウリンアルデヒド、トリデシルアルデヒド、ミリスチンアルデヒド、ペンタデシルアルデヒド、パルミチンアルデヒド、マルガリンアルデヒド、ステアリンアルデヒド、グリオキサール、スクシンジアルデヒド、アクロレイン、クロトンアルデヒド、プロピオールアルデヒド、ベンズアルデヒド、o−トルアルデヒド、m−トルアルデヒド、p−トルアルデヒド、サリチルアルデヒド、シンナムアルデヒド、α−ナフトアルデヒド、β−ナフトアルデヒド、フルフラールなどが挙げられ、これら中から2種以上組み合わせて使用できる。中でもホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、及びブチルアルデヒドよりなる群から選択される2種以上を用いることが好ましい。
前記フェノール類と前記アルデヒド類との反応モル比は、特に限定はされないが、フェノール類1.0モルに対して、2種以上のアルデヒド類のモル比が0.1〜6.0モルであることが好ましく、さらには1.0〜3.0モルであることが好ましい。このようなモル比の場合は、特に得られたゴム配合用樹脂とゴムとを配合し、取り扱う際の作業性(混錬性)に優れる。
本発明のゴム配合用樹脂は、通常、前記アルキルフェノール類と前記アルデヒド類とを、塩酸、硫酸、蓚酸、p−トルエンスルホン酸、有機ホスホン酸、リン酸類といった少量の無機酸、有機酸を触媒として用いて反応させることで得られる。
本発明のゴム配合用樹脂は、数平均分子量が1.0×10〜3.5×10であることが好ましく、1.5×10〜3.2×10であることがさらに好ましい。数平均分子量が、前記下限値未満の場合、樹脂が固形化せず液状となり作業性が悪く、また前記上限値より大きいの場合、ゴムとの混錬時の作業性が悪くなる。なお、ここでの数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値である。
本発明のゴム配合用樹脂は、分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜2.5であることが好ましく、さらに1.6〜2.1であることがさらに好ましい。なお、ここでの分子量分布は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によるポリスチレン換算値である。
本発明のゴム配合用樹脂は、未反応アルキルフェノール類の含有量が1.5%以下であることが好ましい。さらに好ましくは1%以下である。なお、本発明において、未反応アルキルフェノール類の含有量は、JISK0114に準拠し、ガスクロマトグラフィー法を用い、2,5−キシレノールを内部標準として内部標準法で測定した値である。
本発明のゴム配合用樹脂の軟化点は、取扱い性の点から、90℃〜140℃であることが好ましく、さらに好ましくは95〜120℃である。軟化点が、前記下限値未満の場合、樹脂が固形化せず液状となり作業性が悪く、また前記上限値より高いの場合、ゴムとの混錬時の作業性が悪くなる。
本発明に係るゴム配合用樹脂は、従来のゴム配合用樹脂に比べ軟化点が低く、また取扱いが難しいほどの低い軟化点とはならず、混錬時の作業性が向上する。なお、軟化点は、JIS−K2531に準拠して測定したものである。
次に本発明に係るゴム組成物について詳細を説明する。
本発明の樹脂組成物は、炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを反応して得られるゴム配合用樹脂と、ゴムを含有することを特徴とする。
本発明のゴム配合用樹脂は、ゴムに配合した際の作業性に優れ、本発明に係るゴム組成物は、上記本発明に係るゴム配合用樹脂を含有することにより、未加硫時に高い粘着性を有し、当該粘着性は、経時で保持される。
本発明に係るゴム組成物に含まれるゴムとしては、特に限定されるものでなく、天然ゴムおよび合成ゴムをそれぞれ単独または2種以上混合して使用することができる。使用される合成ゴムとしては、ジエン系ゴムが好ましく、例えば、シス−1,4−ポリイソプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、低シス−1,4−ポリブタジエンゴム、高シス−1,4−ポリブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム、クロロプレンゴム、ハロゲン化ブチルゴム、アクリロニトリル−ブタジエンゴム、アクリロニトリル−スチレン−ブタジエンゴム等が挙げられる。
本発明に係るゴム組成物において、上記本発明に係るゴム配合樹脂の配合量は、特に限定されないが、ゴム100重量部に対して、1〜10重量部が好ましく、2〜7重量部がさらに好ましい。配合量が1重量部未満では、十分な粘着効果が得られない場合があり、10重量部を超えると、十分な粘着性は得られるものの、他の諸物性に悪影響を及ぼすことが考えられる。
本名発明に係るゴム組成物は、さらに、必要に応じて適宜他の成分が含まれていても良い。例えば、充填剤、軟化剤、カップリング剤、加硫剤、加硫促進剤、酸化防止剤、オゾン劣化防止剤、老化防止剤など、ゴム業界で通常使用されている適当量の配合剤を適宜配合することができる。
中でも、充填剤を用いることが補強性の点から好ましい。このような充填剤としては、限定されないが、例えば、カーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、珪酸マグネシウム、タルク、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムよりなる群から選択される1種または二種以上を使用することができ、中でもカーボンブラックを好適に用いることができる。
本発明に係るゴム組成物は、前記成分及び必要に応じて用いられる各種添加成分をロール等の開放式混錬機、バンバリーミキサー等の密閉式混錬機等の混錬機を用いて混錬することによって得られる。
本発明に係るゴム組成物は、成形加工後、ゴム部材として各種ゴム製品に適用可能である。例えば、本発明に係るゴム組成物は、タイヤ用途、特にタイヤのトレッド、サイドウォール、ビート部、カーカス、ベルト等に好適に使用できる。その他、適宜、防振ゴム、電気部品、電線被覆、パッキン、シール用ガスケット、防水シート、ホース等の産業用及び生活用の各種ゴム製品等にも用いることができる。
また、本発明に係るゴム組成物は、未加硫時の粘着性が高いことから粘着剤として用いることも可能である。
(実施例)
以下、本発明を実施例により詳細に説明する。ここに記載されている「部」および「%」はすべて「重量部」および「重量%」を示し、本発明はこれら実施例により何ら制約されるものではない。
(実施例1)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−オクチルフェノール1000部、アセトアルデヒド235部、及びp−トルエンスルホン酸10部を仕込み、還流条件下で5時間反応させた。その後、ホルマリンを75部仕込み1時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−オクチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Aを得た。この樹脂Aは軟化点110℃、遊離p−t−オクチルフェノール量が0%であった。
(実施例2)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−オクチルフェノール1000部、アセトアルデヒド235部、及びp−トルエンスルホン酸10部を仕込み、還流条件下で5時間反応させた。その後、ホルマリンを75部仕込み1時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−オクチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Bを得た。この樹脂Bは軟化点119℃、遊離p−t−オクチルフェノール量が0%であった。
(実施例3)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−ブチルフェノール1000部、アセトアルデヒド900部、及びp−トルエンスルホン酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。その後、ホルマリンを75部仕込み1時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−ブチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Cを得た。この樹脂Cは軟化点120℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が0%であった。
(実施例4)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−ブチルフェノール1000部、アセトアルデヒド900部、及びp−トルエンスルホン酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。その後、ホルマリンを75部仕込み1時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−ブチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Dを得た。この樹脂Dは軟化点130℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が0%であった。
(実施例5)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−ブチルフェノール1000部、ブチルアルデヒド1470部、及びp−トルエンスルホン酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。その後、ホルマリンを75部仕込み1時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−ブチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Eを得た。この樹脂Eは軟化点130℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が0%であった。
(比較例1)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−オクチルフェノール1000部、37%ホルマリン334部、及び蓚酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−オクチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Fを得た。この樹脂Fは軟化点122℃、遊離p−t−オクチルフェノール量が2.5%であった。
(比較例2)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−オクチルフェノール1000部、37%ホルマリン373部、及び蓚酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−オクチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Gを得た。この樹脂Gは軟化点142℃、遊離p−t−オクチルフェノール量が1.5%であった。
(比較例3)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−ブチルフェノール1000部、37%ホルマリン351部及び蓚酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−ブチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Hを得た。この樹脂Hは軟化点125℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が1.0%であった。
(比較例4)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、p−t−ブチルフェノール1000部、37%ホルマリン432部及び蓚酸10部を仕込み、還流条件下で3時間反応させた。ついで所定の水分及び遊離モノマー量になるまで減圧下で脱水及び脱p−t−ブチルフェノールを行った後、反応器から取り出し、ゴム配合用樹脂Iを得た。この樹脂Iは軟化点142℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が0.5%であった。
(比較例5)攪拌装置、還流冷却器及び温度計を備えた反応器に、フェノール1000部、p−t−オクチルフェール166部、及び7.8部の酢酸亜鉛触媒を加え、35〜45℃に加熱した。次いで、37%ホルマリン467部を約10〜15分かけてゆっくりと添加した。ホルムアルデヒドの添加後、反応成分を還流条件下で約90〜180分間撹拌した。次いで、ブチルアルデヒド169部)を、85〜95℃ で15 〜30分間かけて反応器に添加した。反応成分を再び加熱し、90〜180分間更に還流した。蒸留装置のセットアップを行い、常圧条件下で、反応器の温度が125〜130℃ に達するまで、水の蒸留を集めた。この後、反応成分を60〜120分間還流下で再度撹拌した。次いで、まず150〜155℃の常圧蒸留により反応器中に存在する水を除去し、次いで、減圧下、155〜160℃ で15分間、保持した。この蒸留の後、減圧を解除し、還流冷却器を再度取り付けた。次いでレゾルシノール− ホルムアルデヒドノボラック樹脂1447部を含むの水溶液を30〜90分間かけ、十分に撹拌しながら、反応混合物に徐々に添加した。常圧及び減圧蒸留を再度行って水を除去し、143℃の軟化点を有する、ゴム配合用樹脂Jを得た。この樹脂Jは軟化点143℃、遊離p−t−ブチルフェノール量が2.0%であった。
<ゴム配合テスト>
前記実施例1〜5並びに比較例1〜5で得られたゴム配合用樹脂と比較例6としてp-t-ブチルフェノール−アセチレン樹脂(樹脂K)の特長を見るため、下記表1に示す配合(重量部)によりゴムに配合し、配合時の作業性、その物性を確認した。
Figure 2008248040
作業性(混練性)
表1に示す配合(重量部)により混練したさいの作業性(混練性)を評価した。ゴムの配合はまず100℃において硫黄以外の組成物を混練後、60℃にて硫黄の混練を行った。その際のゴムとの混練性を推察し、評価を行った。
各符号は以下の通りである。
◎:混練性最良
○:混練性良好
△:混練性従来相当
×:混練性不良
(タック力)
表1に示す配合(重量部)により混練した各種ゴム組成物を油圧プレスにて85℃5分間加圧プレスして、厚さ2mmの未加硫ゴムシートを作製した。
このゴムシートを用いて、ゴムシート作製後から1日後、3日後、7日後のタック力を確認した。なお、タック力は東洋精機社製ピクマタックテスタで測定した。
結果を表2に示す。
Figure 2008248040
表2から明らかなように、実施例1〜5で得られた本発明のゴム配合用樹脂は、ゴムと配合した際の作業性(混練性)が良好で、特に実施例1〜3は、作業性に優れる。またゴム配合用樹脂を配合して得られたゴム組成物は、高い粘着性が得られ、経時で粘着性が維持された。一方、比較例1〜5で得られたゴム配合用樹脂を配合して得られたゴム組成物は十分なタック力を得られず、比較例6の従来から用いられているでp−t−ブチルフェノール−アセチレン樹脂を用いた場合は、タック力は十分なものの、作業性(混練性)が悪かった。
本発明のゴム配合用樹脂の取扱いが容易であり、該ゴム配合用樹脂を用いたゴム組成物は、高い粘着性を有し、高い粘着性が経時で維持されることから、該ゴム組成物を用いた成形加工後、ゴム部材として各種ゴム製品に適用可能である。例えば、本発明に係るゴム組成物は、タイヤ用途、特にタイヤのトレッド、サイドウォール、ビート部、カーカス、ベルト等に好適に使用できる。その他、適宜、防振ゴム、電気部品、電線被覆、パッキン、シール用ガスケット、防水シート、ホース等の産業用及び生活用の各種ゴム製品等にも用いることができる。

Claims (9)

  1. 炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類と、2種類以上のアルデヒド類とを必須成分として反応して得られることを特徴とするゴム配合用樹脂。
  2. 炭素数1〜18のパラ置換のアルキル基を有するフェノール類は、p−t−ブチルフェノール、p−t−アミルフェノール、及びp−t−オクチルフェノールよりなる群から選択される1種以上である請求項1に記載のゴム配合用樹脂。
  3. 前記アルデヒド類は、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、及びブチルアルデヒドよりなる群から選択される2種である請求項1または2に記載のゴム配合用樹脂。
  4. 前記ゴム配合用樹脂の数平均分子量は、1.0×10〜3.5×10である請求項1ないし3のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
  5. 前記ゴム配合用樹脂の分子量分布(Mw/Mn)は、1.5〜2.5である請求項1ないし4のいずれかにに記載のゴム配合用樹脂。
  6. 前記ゴム配合用樹脂中に含まれる未反応フェノール分は、前記ゴム配合用樹脂中の1%以下である請求項1ないし5のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
  7. 前記ゴム配合用樹脂の軟化点は、90〜140℃である請求項1ないし6のいずれかに記載のゴム配合用樹脂。
  8. 請求項1ないし7のいずれかに記載のゴム配合用樹脂と、ゴムを含有してなるゴム組成物。
  9. 前記ゴム組成物は、さらにカーボンブラック、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、酸化チタン、珪酸マグネシウム、タルク、酸化亜鉛、及び酸化マグネシウムよりなる群から選択される1種以上の充填剤を含有する請求項8に記載のゴム組成物。
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