JP2008246567A - 粉末成形装置および粉末成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】ワイヤの損傷が生じにくい圧粉成形体を製造することが可能な粉末成形装置および粉末成形方法を提供する。
【解決手段】粉末成形装置1では、枠型2の内周面2cが粉末成形体50の外周面50cを成形し、下型4の端面4aが粉末成形体50の第1の面50aを成形し、上型14の端面14aが粉末成形体50の第2の面50bを成形する。更に、第1の中型6の傾斜した周面10aが粉末成形体50の第1の面50a側の開口縁を成形し、第2の中型16の傾斜した周面20aが粉末成形体50の第2の面50b側の開口縁を成形する。周面10a,20aは、枠型2の貫通孔に向けて先細り状に傾斜している。よって、バレル研磨では面取りが困難な貫通孔52の開口縁に、予めテーパ面50eを形成しておくことが可能となる。
【選択図】図4
【解決手段】粉末成形装置1では、枠型2の内周面2cが粉末成形体50の外周面50cを成形し、下型4の端面4aが粉末成形体50の第1の面50aを成形し、上型14の端面14aが粉末成形体50の第2の面50bを成形する。更に、第1の中型6の傾斜した周面10aが粉末成形体50の第1の面50a側の開口縁を成形し、第2の中型16の傾斜した周面20aが粉末成形体50の第2の面50b側の開口縁を成形する。周面10a,20aは、枠型2の貫通孔に向けて先細り状に傾斜している。よって、バレル研磨では面取りが困難な貫通孔52の開口縁に、予めテーパ面50eを形成しておくことが可能となる。
【選択図】図4
Description
本発明は、粉末成形装置および粉末成形方法に関するものである。
従来、粉末成形体を作製する粉末成形装置として、例えば特許文献1に記載されているように、円筒形状のダイ(枠型)と、ダイ内にダイと同軸に配置された円柱形状のコアロッドと、下方からダイに嵌合すると共にコアロッドに対して摺動可能な下パンチ(下型)と、上方からダイに嵌合すると共にコアロッドに対して摺動可能な上パンチ(上型)とを備えるものが知られている。下パンチ及び上パンチは円筒形状を呈しており、端面は平坦面となっている。この粉末成形装置では、下パンチをダイに嵌合させてキャビティを形成し、形成したキャビティに原料粉末を充填したのち、上パンチを嵌合させて原料粉末を加圧する。これにより、リング状の粉末成形体が作製される。作製された粉末成形体に対しては、ワイヤの巻回や、ワイヤの挿通が行われる。
特開2006−281274号公報
特許文献1に記載の粉末成形装置で得られる圧粉成形体は、外周面と端面、および内周面と端面が直交している。そのため、稜線部(角部)にワイヤが引っかかり、断線や被覆剥がれが生じてしまうおそれがある。そこで、ワイヤの損傷を抑制する目的で、バレル研磨により稜線部を面取りすることが考えられる。
外周面と端面とからなる稜線部については、バレル研磨によって効率的に面取りできる。しかしながら、内周面と端面とからなる稜線部、すなわち開口縁については、バレル内のメディアと内周面と接触させることが困難であるために、面取りを十分に行うことができない。そのため、特許文献1に記載の粉末成形装置で得られる圧粉成形体では、バレル研磨を行った場合でも、開口縁においてワイヤの損傷が生じてしまうことがあった。
そこで、本発明は、ワイヤの損傷が生じにくい圧粉成形体を製造することが可能な粉末成形装置および粉末成形方法を提供することを課題とする。
本発明の粉末成形装置は、第1の面と、第1の面に対向する第2の面と、第1及び第2の面に連続した外周面と、第1の面に開口した第1の凹部と、第2の面に開口した第2の凹部とを備える粉末成形体を作製する粉末成形装置であって、貫通孔を有し、該貫通孔を形成する内周面によって粉末成形体の外周面を成形する枠型と、一端部が枠型の貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって粉末成形体の第1の面を成形する下型と、一端部が枠型の貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって粉末成形体の第1の凹部を成形する第1の中型と、一端部が枠型の貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって粉末成形体の第2の面を成形する上型と、一端部が枠型の貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって粉末成形体の第2の凹部を成形する第2の中型と、を備え、下型の一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に第1の中型が摺動可能に嵌合され、上型の一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に第2の中型が摺動可能に嵌合され、第1の中型の一端部の周面は、枠型の貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、第2の中型の一端部の周面は、枠型の貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、少なくとも第1の中型の傾斜面が、粉末成形体の第1の凹部の開口縁を成形し、少なくとも第2の中型の傾斜面が、粉末成形体の第2の凹部の開口縁を成形することを特徴とする。
本発明に係る粉末成形装置では、枠部の貫通孔に対して、一方側から下型及び第1の中型が嵌入され、他方側から上型及び第2の中型が嵌入される。枠部における貫通孔の内周面が粉末成形体の外周面を成形し、下型の端面が粉末成形体の第1の面を成形し、上型の端面が粉末成形体の第2の面を成形する。更に、第1の中型の一端部が粉末成形体の第1の凹部を成形し、第2の中型の一端部が粉末成形体の第2の凹部を成形する。特に、第1の凹部の開口縁は少なくとも第1の中型の傾斜面によって成形され、第2の凹部の開口縁は少なくとも第2の中型の傾斜面によって成形される。第1及び第2の中型の傾斜面は貫通孔に向けて先細り状となっているため、開口縁は、粉末成形体の内部に向かって先細り状に傾斜したテーパ状となる。その結果、第1の凹部および第2の凹部の開口縁付近でワイヤの損傷が生じる可能性を低減することができる。
また、本発明に係る粉末成形装置では、下型と第1の中型との境界(パーティーションライン)及び上型と第2の中型との境界により、粉末成形体にバリが発生する。例えば下型と第1の中型とが協働して第1の凹部を成形する場合、下型と第1の中型との境界が第1の凹部の内側に位置することとなるため、バリも第1の凹部の内側に発生してしまう。第1の凹部の内側に発生したバリは、除去が極めて難しい。これに対して本発明では、第1の凹部の開口縁は少なくとも第1の中型の傾斜面によって成形される。つまり本発明では、第1の凹部の開口縁のうち、第1の凹部の内側に位置する内縁については確実に第1の中型の傾斜面によって成形され、第1の凹部の外側に位置する外縁については第1の中型のその他の面、あるいは下型によって形成されることになる。よって下型と第1の中型との境界は、必然的に第1の凹部の外側に位置することになる。これにより、バリの発生位置も第1の凹部の外側となるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。同様に、上型と第2の中型との境界も第2の凹部の外側に位置することになるため、この境界に発生したバリも除去が容易なものとなる。
本発明に係る粉末成形装置は、第1の面と、第1の面に対向する第2の面と、第1及び第2の面に連続した外周面と、第1および第2の面それぞれに開口した第1の貫通孔とを備える粉末成形体を作製する粉末成形装置であって、第2の貫通孔を有し、該第2の貫通孔を形成する内周面が粉末成形体の外周面を成形する枠型と、一端部が枠型の第2の貫通孔の一方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面が粉末成形体の第1の面を成形する下型と、一端部が枠型の第2の貫通孔の一方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部が粉末成形体の第1の貫通孔のうち第1の面側の部分を成形する第1の中型と、一端部が枠型の第2の貫通孔の他方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面が粉末成形体の第2の面を成形する上型と、一端部が枠型の第2の貫通孔の他方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部が粉末成形体の第1の貫通孔のうち第2の面側の部分を成形する第2の中型と、を備え、下型の一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に第1の中型が摺動可能に嵌合され、上型の一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に第2の中型が摺動可能に嵌合され、枠型の第2の貫通孔内において第1の中型の一端部の端面は第2の中型の一端部の端面と当接し、第1の中型の一端部の周面は、第2の貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、第2の中型の一端部の周面は、第2の貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、少なくとも第1の中型の傾斜面が、粉末成形体の第1の面側に位置する第1の貫通孔の開口縁を成形し、少なくとも第2の中型の傾斜面が、記粉末成形体の第2の面側に位置する第1の貫通孔の開口縁を成形することを特徴とする。
本発明に係る粉末成形装置では、枠部における第2の貫通孔の内周面が粉末成形体の外周面を成形し、下型の端面が粉末成形体の第1の面を成形し、上型の端面が粉末成形体の第2の面を成形する。更に、第1及び第2の中型の一端部は、端面同士が当接することによって、粉末成形体の第1の貫通孔を成形する。第1の面における第1の貫通孔の開口縁は、少なくとも第1の中型の傾斜面によって成形され、第2の面における第1の貫通孔の開口縁は、少なくとも第2の中型の傾斜面によって成形される。第1及び第2の中型の傾斜面は、貫通孔に向けて先細り状に傾斜している。このような傾斜面によって成形された第1の貫通孔の開口縁は、粉末成形体の内部に向かって先細り状に傾斜したテーパ状となる。その結果、第1の貫通孔の開口縁付近でワイヤの損傷が生じる可能性を低減することができる。
また、本発明に係る粉末成形装置では、第1の面側に位置する第1の貫通孔の開口縁は少なくとも第1及び第2の中型によって形成される。つまり本発明では、第1の面側に位置する開口縁のうち、内縁については確実に第1の中型の傾斜面によって成形され、外縁については第1の中型のその他の面、あるいは下型によって形成されることになる。よって下型と第1の中型との境界は、必然的に第1の貫通孔の外側に位置することになる。これにより、バリの発生位置も第1の貫通孔の外側となるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。同様に、上型と第2の中型との境界も第1の貫通孔の外側に位置することになるため、この境界に発生したバリも除去が容易なものとなる。つまり、第1の貫通孔は第1及び第2の中型で塞がれることとなる。そのため下型と第1の中型との境界は、必然的に第1の貫通孔の外側に位置することになる。その結果、バリの発生位置も第1の貫通孔の外側となるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。
本発明に係る粉末成形方法は、粉末成形体を作製する粉末成形方法であって、貫通孔を有する枠型と、一端部が枠型の貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部が筒状を呈した下型と、下型の一端部の内側に摺動自在に嵌合し、一端部が枠型の貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部の周面が貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含む第1の中型と、一端部が貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部が筒状を呈した上型と、上型の一端部の内側に摺動自在に嵌合し、一端部が貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部の周面が貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含む第2の中型と、を備える粉末成形装置を用意する用意工程と、下型の一端部及び第1の中型の一端部を枠型の貫通孔内に嵌入させることにより、キャビティを形成するキャビティ形成工程と、キャビティに原料粉末を充填する充填工程と、上型の一端部及び第2の中型の一端部を枠型の貫通孔内に嵌入させることにより、キャビティに充填された原料粉末を加圧成形する加圧成形工程と、を含み、加圧成形工程では、第1の中型の傾斜面を下型の一端部の端面から突出させると共に第2の中型の傾斜面を上型の一端部の端面から突出させた状態で加圧成形し、少なくとも第1の中型の傾斜面によって、粉末成形体の一方の面側に開口縁を成形し、少なくとも第2の中型の傾斜面によって、粉末成形体の他方の面側に開口縁を成形することを特徴とする。
本発明に係る粉末成形方法は、枠部の貫通孔に対して、一方側から下型及び第1の中型を嵌入し、他方側から上型及び第2の中型を嵌入して、原料粉末を加圧成形する。加圧成形時において、第1の中型の傾斜面は下型から突出しており、少なくともこの傾斜面によって粉末成形体の一方の面に開口縁を成形する。また、第2の中型の傾斜面は上型から突出しており、少なくともこの傾斜面によって粉末成形体の他方の面に開口縁を成形する。第1及び第2の中型の傾斜面は、先細り状に傾斜している。したがって、これらの傾斜面により成形される開口縁は、粉末成形体の内部に向かって先細り状に傾斜したテーパ状となる。その結果、開口縁付近でのワイヤの損傷が生じにくい粉末成形体を作製することができる。
また、本発明では、第1の面側に位置する開口縁は少なくとも第1及び第2の中型によって形成される。つまり本発明では、第1の面側に位置する開口縁のうち、内縁については確実に第1の中型の傾斜面によって成形され、外縁については第1の中型のその他の面、あるいは下型によって形成されることになる。よって下型と第1の中型との境界は、必然的に開口の外側に位置することになる。これにより、バリの発生位置も開口の外側となるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。同様に、上型と第2の中型との境界も開口の外側に位置することになるため、この境界に発生したバリも除去が容易なものとなる。
本発明に係る粉末成形方法において、加圧成形工程では、第1の中型の一端部の端面と第2の中型の一端部の端面とを突き合わせた後、加圧成形することが好ましい。この場合、貫通孔を有する粉末成形体を得ることができる。
本発明によれば、ワイヤの損傷が生じにくい圧粉成形体を製造することが可能な粉末成形装置および粉末成形方法を提供することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
図1は、本実施形態に係る粉末成形装置を示す断面図である。図2〜図4は、本実施形態に係る粉末成形装置を用いた粉末成形体の製造工程を示す断面図である。図5は、本実施形態に係る粉末成形装置を用いて得られる粉末成形体の斜視図である。
粉末成形装置1は、図5に示すような略リング状の粉末成形体50を作製するためのものである。粉末成形装置1は、枠型2と、下型4と、第1の中型6と、上型14と、第2の中型16と、フィーダボックス22とを備えている。枠型2、下型4、第1の中型6、上型14、第2の中型16、及びフィーダボックス22は、図示しない制御部によって駆動される。
枠型2、下型4、第1の中型6、上型14、及び第2の中型16は金型である。枠型2は、略中央部に貫通孔3(第2の貫通孔)を有している。本実施形態において、貫通孔3の断面は円形となっている。この貫通孔3の下方(一方)側から、より具体的には枠型2の第1の面2aに形成された貫通孔3の開口から、下型4及び第1の中型6の一端部が貫通孔3内に嵌入される。
下型4及び第1の中型6の一端部は、矢印A方向すなわち貫通孔3の軸方向に移動自在となっている。下型4は筒状を呈しており、下型4の外形は枠型2の内周面2cに沿うように形成されている。下型4の一端部側の端面4aは、平坦面となっている。第1の中型6は、下型4の内側に摺動可能に嵌合されている。第1の中型6は、胴部8と先端部10とを有している。胴部8は円柱状を呈しており、胴部8の外形は下型4の内周面に沿うように形成されている。先端部10は、円錐台状を呈した円錐台部分と円柱状を呈した円柱部分とからなっており、円錐台部分の一端は胴部8の一端と一体化され、円柱部分の一端は円錐台部分の他端と一体化されている。円錐台部分の一端側の端面は、胴部8の一端側の端面と略同一の大きさを有している。円柱部分の一端側の端面は、円錐台部分の他端側の端面と略同一の大きさを有している。また、円錐台部分は、貫通孔3の下方から上方(他方)に向かう方向、より具体的には枠型2の第1の面2aから第2の面2bに向かう方向に、先細り状に傾斜している。そのため第1の中型6は、傾斜したテーパ状の周面10aと、テーパ状の周面10aに連続した円柱状の周面10bと、円柱状の周面10bに連続した平坦な端面10cとを一端部に有することとなる。
上型14及び第2の中型16の一端部は、貫通孔3の上方側から、より具体的には枠型2の第2の面2bに形成された貫通孔3の開口から、貫通孔3内に嵌入される。上型14及び第2の中型16の一端部は、矢印A方向に移動可能となっている。上型14は筒状を呈しており、上型14の外形は枠型2の内周面2cに沿うように形成されている。上型14の一端部側の端面14aは、平坦面となっている。上型14と下型4とは略同一であり、そのため上型14の端面14aは、下型4の端面4aと同一の形状及び大きさとなっている。
第2の中型16は、上型14の内側に摺動可能に嵌合されている。第2の中型16は、第1の中型6と同様に、胴部18と先端部20とを有している。胴部18は円柱状を呈しており、胴部18の外形は上型14の内周面に沿うように形成されている。先端部20は、円錐体を呈した円錐台部分と、円錐台部分の端面に設けられ円柱状を呈した円柱部分とからなっている。胴部18と円錐台部分と円柱部分とは、一体化されている。円錐台部分は、貫通孔3の上方から下方に向かう方向、より具体的には枠型2の第2の面2bから第1の面2aに向かう方向に、先細り状に傾斜している。そのため第2の中型16は、傾斜したテーパ状の周面20aと、テーパ状の周面20aに連続した円柱状の周面20bと、円柱状の周面20bに連続した平坦な端面20cとを一端部に有することとなる。第2の中型16の周面20a,20b及び端面20cは、第1の中型6の周面10a,10b及び端面10cと同一の形状及び大きさとなっている。
枠型2の第2の面2bには、フィーダボックス22が載置されている。このフィーダボックス22の内部には、原料粉末24が充填される。フィーダボックス22は矢印B方向、すなわち貫通孔3に対して進退する方向に移動可能となっている。
上述した構成を有する粉末成形装置1を用いた粉末成形方法について、図1〜4を参照しつつ説明する。なお、以下の動作は図示しない制御部によって制御されている。
まず、図1に示すように、下型4及び第1の中型6の一端部を枠型2の貫通孔3内に嵌入させてキャビティC1を形成する(キャビティ形成工程)。より具体的には、下型4及び第1の中型6を貫通孔3に向かって移動させ、下型4及び第1の中型6の一端部を貫通孔3の下方から貫通孔3内に嵌入させる。嵌入後、第1の中型6のみを更に移動させて、第1の中型6の胴部8の一部及び先端部10を下型4から突出させる。そして、第1の中型6の端面10cが枠型2の第2の面2bと同一面上に位置するようにする。このようにすることで、枠型2の内周面2c、下型4の端面4a、第1の中型6の胴部8の周面、及び第1の中型6の先端部10の周面10a,周面10b,端面10cによりキャビティC1が画成される。
次に、キャビティC1に原料粉末24を充填する(充填工程)。より具体的には、図2(a)に示すように、原料粉末24が収容されたフィーダボックス22をキャビティC1上に移動させ、原料粉末24をキャビティC1に落下させる。原料粉末24を落下させた後、フィーダボックス22を図2(b)に示すように元の位置に移動させる。このとき、キャビティC1から盛り上がった原料粉末24および中型6の端面10c上に載った原料粉末24は、移動するフィーダボックス22の端面によって摺り切られる。
次に、上型14及び第2の中型16の一端部を枠型2の貫通孔3内に嵌入させ、キャビティC1に充填された原料粉末を加圧成形する(加圧成形工程)。より具体的には、図2(c)に示すように、まず第2の中型16のみを貫通孔3に向かって移動させ、第2の中型16の胴部18の一部及び先端部20を下型4から突出させる。突出させた第2の中型16の端面20cを、第1の中型6の端面10cと突き合わせて当接させる。そして、図3(a)に示すように、端面10cと端面20cとが当接した状態を維持しながら第1及び第2の中型6,16を移動させ、第2の中型16の胴部18の一部及び先端部20を、原料粉末24が充填されたキャビティC1内に導入させる。第1の中型6の胴部8の一端、換言すると第1の中型6の先端部10の付け根が下型4の端面4aと同一平面上に到達したら、第1及び第2の中型6,16の移動を停止させる。
第1及び第2の中型6,16の移動を停止させた後、図3(b)に示すように、上型14を貫通孔3に向かって移動させ、上型14の一端部を貫通孔3に嵌入させる。このとき、移動する上型14がキャビティC1内の原料粉末24を押圧することになる。上型14の端面14aが第2の中型16の胴部18の一端、換言すると第2の中型16の先端部20の付け根と同一平面上に到達したら、上型14の移動を停止させる。これにより、粉末成形体50の加圧成形が完了する。
上型14の移動を停止させた後、図3(c)に示すように、上型14及び第2の中型16を貫通孔3から引き抜く。上型14及び第2の中型16を引き抜いた後、図4(a)に示すように、下型4及び第1の中型6を第2の面2bに向かって移動させ、下型4の端面4a及び第1の中型6の端面10cを枠型2の第2の面2bと同一面上に位置させる。第1の中型6の端面10cのこのような移動に伴って、粉末成形体50はキャビティC1内から押し出される。
粉末成形体50が枠型2の第2の面2b側に押し出されたら、図4(b)に示すように、新たに原料粉末24が収容されたフィーダボックス22を粉末成形体50に向かって移動させる。粉末成形体50はフィーダボックス22に押されて移動し、枠型2の第2の面2b上に載置される。粉末成形体50が枠型2の第2の面2b上に載置されたら、下型4を枠型2の第1の面2aに向かって移動させる。すると、再びキャビティC1が形成され、フィーダボックス22内の原料粉末24がキャビティC1に落下する。以下、図2(a)〜図4(b)に示す工程が繰り返される。
このような工程を経て得られた粉末成形体50は、図5に示すように、第1の面50aと、第1の面50aに対向する第2の面50bと、第1及び第2の面50a,50bに連続した外周面50cと、第1及び第2の面50a,50bに連続した内周面50dとを有する、略リング状を呈したものとなる。内周面50dで囲まれた貫通孔52(第1の貫通孔)は、第1の面50a及び第2の面50bで開口しており、開口縁のうち貫通孔52の内側に位置する内縁はテーパ面50eとなっている。
以上述べたように、本実施形態の粉末成形装置1では、枠型2の貫通孔3に対して、第1の面2a側から下型4及び第1の中型6が嵌入され、第2の面2b側から上型14及び第2の中型16が嵌入される。枠型2の内周面2cが粉末成形体50の外周面50cを成形し、下型4の端面4aが粉末成形体50の第1の面50aを成形し、上型14の端面14aが粉末成形体50の第2の面50bを成形する。更に、第1の中型6の先端部10及び第2の中型16の先端部20は、端面10c,20cが当接することによって、粉末成形体50の貫通孔52を成形する。ここで、貫通孔52の第1の面50a側の開口縁は第1の中型6の傾斜した周面10aによって成形され、第2の面50b側の開口縁は第2の中型16の傾斜した周面20aによって成形される。第1及び第2の中型6,16の周面10a,20aは、貫通孔3に向けて先細り状に傾斜している。傾斜した周面10a,20aによって成形された貫通孔52の開口縁は、粉末成形体50の内部に向かって先細り状に傾斜したものとなる。このように本実施形態では、バレル研磨では面取りが困難な貫通孔52の開口縁に、予めテーパ面50eを形成しておくことができる。その結果、粉末成形体50にワイヤを巻き付ける際に、貫通孔52の開口縁付近でワイヤの損傷が生じる可能性を低減することができる。
図3(b)に示す工程において、下型4と第1の中型6との境界(パーティーションライン)及び上型14と第2の中型16との境界にバリが発生する。下型4と第1の中型6との境界、及び上型14と第2の中型16との境界が貫通孔3の内側に位置する場合には、バリも貫通孔3の内側に発生してしまう。貫通孔3の内側に発生したバリは、除去が非常に困難である。本実施形態では、貫通孔52の開口縁のうち、貫通孔52の内側に位置する内縁を第1及び第2の中型6,16の傾斜した周面10a,20aが成形し、貫通孔52の外側に位置する外縁を下型4及び上型14の端面4a,14aが成形する。よって、下型4と第1の中型6との境界は必然的に貫通孔52の外側に位置されることとなる。その結果、バリの発生位置も貫通孔52の外側になるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。
なお、粉末成形装置1は、図5に示すような貫通孔を有する粉末成形体50のほかに、図9に示すような、凹部を有する粉末成形体60を作製することもできる。図6〜図8を参照しつつ、粉末成形体60の製造工程について説明する。
図6(a)に示すように、まず、下型4及び第1の中型6を貫通孔3に向かって移動させ、下型4及び第1の中型6の一端部を貫通孔3の下方から貫通孔3内に嵌入させる。嵌入後、第1の中型6のみを更に枠型2の第2の面2bに向かって移動させ、第1の中型6の胴部8の一部及び先端部10を下型4から突出させる。このとき、第1の中型6の端面10cが枠型2の第2の面2bよりも下に位置するようにする。
次に、図6(b)に示すように、原料粉末24が収容されたフィーダボックス22を貫通孔3の開口上に移動させる。そして、枠型2の内周面2c、下型4の端面4a、第1の中型6の胴部8の周面、及び第1の中型6の先端部10の周面10a,周面10b,端面10cで画成されたキャビティC2に原料粉末24を落下させる。原料粉末24の落下後、フィーダボックス22は図6(c)に示すように元の位置に移動する。キャビティC2に原料粉末24を摺り切り充填させたら、第2の中型16を貫通孔3に向かって移動させ、第2の中型16の胴部18の一部及び先端部20を上型14から突出させる。そして、図7(a)に示すように、第2の中型16の胴部18の一部及び先端部20をキャビティC1内に導入させる。第2の中型16の端面20cが所定の位置に到達したら、第2の中型16の移動を停止させる。このとき、第2の中型16の端面20cと第1の中型6の端面10cとは当接していない。
第2の中型16の移動が停止した後、上型14を貫通孔3に向かって移動させ、上型14の一端部を貫通孔3に嵌入させる。このとき、移動する上型14がキャビティC2内の原料粉末24を押圧することになる。図7(b)に示すように、上型14の端面14aが第2の中型16の胴部18の一端、換言すると第2の中型16の先端部20の付け根と同一平面上に到達したら、上型14の移動を停止させる。一方、下型4については貫通孔3の第2の面2bに向かって移動させる。下型4の端面4aが第1の中型6の胴部8の一端、換言すると第1の中型6の先端部10の付け根と同一平面上に到達したら、下型4の移動を停止させる。上型14及び下型4をこのように移動させることにより、キャビティC2内の原料粉末24が加圧され、粉末成形体60が成形される。
次に、図7(c)に示すように、粉末成形体50を間に挟んだ状態を維持しながら、上型14、第2の中型16、下型4、及び第1の中型6を第1の面2aから第2の面2bに向かう方向に移動させる。図8(a)に示すように、下型4の端面4aが枠型2の第2の面2bと同一面上に達したら、下型4及び第1の中型6の移動を停止させる。そして、第1の中型6を枠型2の第1の面2aに向かって移動させることにより、粉末成形体60から第1の中型6の先端部10を引き抜く。上型14及び第2の中型16については、第1の面2aから第2の面2bに向かう方向に更に移動させることによって、粉末成形体60から離す。その後、図8(b)に示すように、新たに原料粉末24が収容されたフィーダボックス22を粉末成形体60に向かって移動させる。粉末成形体60はフィーダボックス22に押されて移動し、枠型2の第2の面2b上に載置される。
粉末成形体60が枠型2の第2の面2b上に載置されたら、下型4及び第1の中型6を枠型2の第1の面2aに向かって移動させる。すると再びキャビティC1が形成され、フィーダボックス22内の原料粉末24がキャビティC1に落下する。以下、図6(b)〜図8(b)に示す工程が繰り返される。
このような工程を経て得られた粉末成形体60は、図9に示すように、第1の面60aと、第1の面60aに対向する第2の面60bと、第1及び第2の面60a,60bに連続した外周面60cと、第1の面60aに開口縁を有する第1の凹部62と、第2の面60bに開口縁を有する第2の凹部63とを有するものとなる。第1の凹部62の底と第2の凹部63の底とはつながっておらず、第1及び第2の凹部62,63の開口縁において、第1及び第2の凹部62,63の内側に位置する内縁はテーパ面60dとなっている。
以上述べたように、本実施形態の粉末成形装置1では、第1の中型6の先端部10が粉末成形体50の第1の凹部62を成形し、第2の中型16の先端部20が粉末成形体50の第2の凹部63を成形する。第1の凹部62の開口縁は第1の中型6の傾斜した周面10aによって成形され、第2の凹部63の開口縁は第2の中型16の傾斜した周面20aによって成形される。周面10a,20aは、貫通孔3に向けて先細り状に傾斜している。そのため、第1及び第2の凹部62,63の開口縁は、粉末成形体50の内部に向かって先細り状に傾斜したものとなる。このように本実施形態では、バレル研磨では面取りが困難な第1及び第2の凹部62,63の開口縁に、予めテーパ面60dを形成しておくことができる。その結果、作製された粉末成形体60にワイヤを巻き付ける際に、第1及び第2の凹部62,63の開口縁付近でワイヤの損傷が生じる可能性を低減することができる。
粉末成形体50の製造時と同様に、粉末成形体60の製造時も、下型4と第1の中型6との境界及び上型14と第2の中型16との境界にバリが発生する。ただし、第1の凹部62の開口縁のうち、内縁は第1の中型6の周面10aで成形され、外縁は下型4の端面4aで成形される。第2の凹部63の開口縁のうち、内縁は第2の中型16の周面20aで成形され、外縁は下型14の端面14aで成形される。よって、下型4と第1の中型6との境界及び上型14と第2の中型16との境界は、第1及び第2の凹部62,63の外側に位置されることとなる。その結果、バリの発生位置も第1及び第2の凹部62,63の外側になるため、バレル研磨等で容易に除去することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
例えば、本実施形態では、枠型2の貫通孔3は断面円形であるとしたが、貫通孔3の断面形状はこれに限られない。また、第1及び第2の中型6,16の先端部10,20は円錐台部分と円柱部分とからなるとしたが、第1及び第2の中型6,16の先端部10,20は円錐台部分のみからなるとしてもよい。
また、円錐台部分の一端側の端面は、胴部8,18の一端側の端面と略同一の大きさを有しているとしたが、円錐台部分の一端側の端面は、胴部8,18の一端側の端面よりも小さいとしてもよい。この場合、胴部8,18の一端側の端面は一部露出した状態となる。露出した胴部8,18の端面は、粉末成形体50の加圧成形時に、下型4及び上型14の端面4a,14aと協働して、第1及び第2の面50a,50bを形成することになる。よって、貫通孔52の開口縁のうち、貫通孔52の内側に位置する内縁を先端部10,20の周面10a,20aが成形し、貫通孔52の外側に位置する外縁を胴部8,18の端面が成形することとなり、貫通孔52の開口縁は第1及び第2の中型6,16のみで形成されることになる。
また、第1の中型6の先端部10の形状は本実施形態のものに限られない。ただし、先細り状に傾斜した傾斜面を周面に必ず含むようにする。また、第1及び第2の中型6,16のテーパ状の周面10a,20aは、粉末成形体50,60の面50e,60dの一部あるいは全体がR形状となるように、湾曲しているとしてもよい。
1・・・粉末成形装置、10,20・・・第1主面、12,22・・・第2主面、14・・・凹部、14a,24a,24b,40a,40b・・・開口縁、14c,24c,40c・・・周壁面、14b・・・底、16・・・亀裂、24,40・・・貫通孔、32・・・電子部品、F1,F2,F3・・・フェライト焼結板、S1・・・第1保護層、S2・・・第2保護層。
Claims (4)
- 第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、前記第1及び第2の面に連続した外周面と、前記第1の面に開口した第1の凹部と、前記第2の面に開口した第2の凹部とを備える粉末成形体を作製する粉末成形装置であって、
貫通孔を有し、該貫通孔を形成する内周面によって前記粉末成形体の前記外周面を成形する枠型と、
一端部が前記枠型の前記貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって前記粉末成形体の前記第1の面を成形する下型と、
一端部が前記枠型の前記貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって前記粉末成形体の前記第1の凹部を成形する第1の中型と、
一端部が前記枠型の前記貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって前記粉末成形体の前記第2の面を成形する上型と、
一端部が前記枠型の前記貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって前記粉末成形体の前記第2の凹部を成形する第2の中型と、
を備え、
前記下型の前記一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に前記第1の中型が摺動可能に嵌合され、
前記上型の前記一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に前記第2の中型が摺動可能に嵌合され、
前記第1の中型の前記一端部の周面は、前記枠型の前記貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、
前記第2の中型の前記一端部の周面は、前記枠型の前記貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、
少なくとも前記第1の中型の前記傾斜面が、前記粉末成形体の前記第1の凹部の開口縁を成形し、少なくとも前記第2の中型の前記傾斜面が、前記粉末成形体の前記第2の凹部の開口縁を成形することを特徴とする粉末成形装置。 - 第1の面と、前記第1の面に対向する第2の面と、前記第1及び第2の面に連続した外周面と、前記第1および第2の面それぞれに開口した第1の貫通孔とを備える粉末成形体を作製する粉末成形装置であって、
第2の貫通孔を有し、該第2の貫通孔を形成する内周面によって前記粉末成形体の前記外周面を成形する枠型と、
一端部が前記枠型の前記第2の貫通孔の一方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって前記粉末成形体の前記第1の面を成形する下型と、
一端部が前記枠型の前記第2の貫通孔の一方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって前記粉末成形体の前記第1の貫通孔のうち前記第1の面側の部分を成形する第1の中型と、
一端部が前記枠型の前記第2の貫通孔の他方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部の端面によって前記粉末成形体の前記第2の面を成形する上型と、
一端部が前記枠型の前記第2の貫通孔の他方側から該第2の貫通孔内に嵌入可能であり、該一端部によって前記粉末成形体の前記第1の貫通孔のうち前記第2の面側の部分を成形する第2の中型と、
を備え、
前記下型の前記一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に前記第1の中型が摺動可能に嵌合され、
前記上型の前記一端部は筒状を呈し、該一端部の内側に前記第2の中型が摺動可能に嵌合され、
前記枠型の前記第2の貫通孔内において前記第1の中型の前記一端部の端面は前記第2の中型の前記一端部の端面と当接し、
前記第1の中型の前記一端部の周面は、前記第2の貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、
前記第2の中型の前記一端部の周面は、前記第2の貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含んでおり、
少なくとも前記第1の中型の前記傾斜面が、前記粉末成形体の前記第1の面側に位置する前記第1の貫通孔の開口縁を成形し、少なくとも前記第2の中型の前記傾斜面が、記粉末成形体の前記第2の面側に位置する前記第1の貫通孔の開口縁を成形することを特徴とする粉末成形装置。 - 粉末成形体を作製する粉末成形方法であって、
貫通孔を有する枠型と、一端部が前記枠型の前記貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部が筒状を呈した下型と、前記下型の前記一端部の内側に摺動自在に嵌合し、一端部が前記枠型の前記貫通孔の一方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部の周面が前記貫通孔の一方から他方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含む第1の中型と、一端部が前記貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部が筒状を呈した上型と、前記上型の前記一端部の内側に摺動自在に嵌合し、一端部が前記貫通孔の他方側から該貫通孔内に嵌入可能であると共に、該一端部の周面が前記貫通孔の他方から一方に向かう方向に先細り状に傾斜した傾斜面を含む第2の中型と、を備える粉末成形装置を用意する用意工程と、
前記下型の前記一端部及び前記第1の中型の前記一端部を前記枠型の前記貫通孔内に嵌入させることにより、キャビティを形成するキャビティ形成工程と、
前記キャビティに原料粉末を充填する充填工程と、
前記上型の前記一端部及び前記第2の中型の前記一端部を前記枠型の前記貫通孔内に嵌入させることにより、前記キャビティに充填された原料粉末を加圧成形する加圧成形工程と、
を含み、
前記加圧成形工程では、前記第1の中型の前記傾斜面を前記下型の前記一端部の端面から突出させると共に前記第2の中型の前記傾斜面を前記上型の前記一端部の端面から突出させた状態で加圧成形し、少なくとも前記第1の中型の前記傾斜面によって、前記粉末成形体の一方の面側に開口縁を成形し、少なくとも前記第2の中型の前記傾斜面によって、前記粉末成形体の他方の面側に開口縁を成形することを特徴とする粉末成形方法。 - 前記加圧成形工程では、前記第1の中型の前記一端部の端面と前記第2の中型の前記一端部の端面とを突き合わせた後、加圧成形することを特徴とする請求項3に記載の粉末成形方法。
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US20140086695A1 (en) * | 2012-09-25 | 2014-03-27 | Kennametal Inc. | Processes and apparatuses for making cutting tool inserts |
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