JP2008245836A - 光治療器 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】白色発光ダイオード(白色LED)を備えた照明部と、この照明部の光度を調整する調光部と、この調光部に制御信号を送信する制御部と、この制御部に前記照明部の光度データを入力可能に光度設定部を有する光治療器であって、前記調光部は、電流制御部と電圧設定部を備え、前記調光部は前記制御部からの制御信号を受信して前記電圧設定部によって電圧を設定すると共に、前記電流制御部によって前記照明部に供給される電流値を検知して、予め定めた最大電流値以上の過電流にならないように電流を制御する。
【選択図】図1
Description
さらに、季節性感情障害を患っている患者は、往々にして摂食障害をも伴っている場合が多く、これにともなって季節性感情障害患者の診察には、精神科医と連携のうえ、内科医が血糖値測定など内科的観点からも検査・診察を行ってきた。そうした中、発明者らは、季節性感情障害同様、糖尿病に季節性を示す患者に、糖尿病の重要な指標であるヘモグロビンA1c(=HbA1c)値が、秋から冬に高値になる患者がいることに気づいた。そこで、医学界では認知されていないが、上述のように、糖尿病患者の中で、冬期に血糖コントロールが悪化するといった、季節性を示すような糖尿病を、本願明細書では、季節性糖尿病と定義する。
季節性感情障害に対する光治療器としては、例えば、特許文献1には、「照明システム」として、人間の生体リズムにとって好ましい光環境を一日を通して生成するためのシステムが開示されている。このシステムでは、高照度光と中照度光と低照度光とを得ることができる照明器具を、1日の時間帯に対応した照度光を照射することで、自然界とは異なる光変化環境で生活する人間に、自然界と同調するような照度光を与えて、人間の生体リズムと呼ばれる体内時計に好ましい光環境を生成することを可能とするものである。
この照明システムによって、人間本来の生体リズムを維持することが可能である。
この光治療装置によれば、軽量で携帯することができ、また、長時間に亘る光治療のための照射であるため、光源を患者の視野を遮らないように、患者の目から離間した位置に配置されるものである。さらに、本特許文献4に開示される発明においては、赤外線や紫外線を遮蔽又はふるい分けるように設計されたフィルタ等を備えることにも言及がある。
一方、糖尿病に対する治療法は、初期の段階では、食事療法と運動療法が一般的である。食事療法は、総エネルギー量を「標準体重」と「標準体重1kgあたり仕事別消費カロリー」の積として演算し、この総エネルギー量を食生活において遵守するという方法である。また、運動療法は、ひとりでできる運動を選択して、なるべく毎日継続するというものである。
また、薬物療法としては、スルフォニルウレア剤(SU薬)、ビグアナイド剤(BG薬)、αグルコシダーゼ阻害剤(αGI薬)、チアゾリジン系誘導体(TZD薬)などの経口血糖降下薬を投与したり、インスリンを皮下注射するなどの方法がある。
また、高照度光の質としては蛍光ランプを用いるもので、その照度の制御は6つの光源のうち、いくつかを遅延タイマーを利用しながらオンオフさせてレベル変化させるというものであったり、また、筐体の両側に設けられる支持軸によって筐体の角度調整を行うものであり、照度を実際の日照による照度に制御するなどより自然環境に近似させるようなものではないという課題があった。
特許文献4に開示される発明においても、特許文献3と同様な課題を有していた。
一方、糖尿病の治療法では、初期の段階では、食事療法や運動療法は基本的かつ重要な療法であり、これらを根気よく継続することが必要となるが、これらは食事の制限や運動に伴う体力の消耗を伴うことが多く、実行に患者の負担が大きいという潜在的な課題を有していた。
また、薬物療法にしても高価な薬品を一生服用したり注入する必要があったり、通院の必要もあり、これもかなり患者の経済的かつ精神的負担が大きいという課題を備えていた。
これらの従来の治療法を継続することは当然ではあるものの、他に患者の負担が少なく、継続的に実行可能な何らかの治療法が併用できれば、現状の治療法のみで対応するよりも治癒効果を高くすることができ、治療期間の短縮も可能となるため患者の精神的負担や肉体的負担を軽減しながら、治療を前向きに行うことができるが、これまでそのような効果的な治療法が存在しないのが実情であった。
上記構成の光治療器においては、調光部が、白色LEDを備える照明部の光度を経時的に変化させるようにプログラムされた制御信号を受信して調整するように作用する。
上記構成の光治療器においては、調光部は、電流量を制御して光度を変化させるように作用する。
上記構成の光治療器においては、光治療に望ましいとされる光環境を実現するために白色LEDを用いた際、LEDに電圧を印加し発光させ続けると、LEDの内部抵抗が変動し、LEDへの通電電流が過剰となり、結果として、LEDの暴走を招くといった現象を回避するために、調光部は、照明部内のLEDに供給される電流量を検知して、予め定めた最大電流値以上の過電流とならないように電流を制御するように作用する。
上記構成の光治療器においては、制御部が格納部から照射パターンデータを読み出して、調光部に制御信号として送信するように作用する。また、調光部は、この制御信号を受信して照明部の光度を調整するように作用する。
上記構成の光治療器においては、照射パターンデータが現実の日の出からの日照に関するデータであるため、より現実に近い日照環境を実現でき、晩春から初夏の明け方の日照環境も擬似的に実現するように作用する。
なお、時間データは、日の出時刻に関するデータ、日の出から各照度データに対応する時刻に関するデータ等のタイミングに関するデータ、あるいは日の出時刻から照射パターンの終了時刻等、所望の時刻間の時間長に関するデータを含む概念である。
上記構成の光治療器においては、距離データを選択可能としておき、この距離データに応じて予め定めた係数を掛け合わせた照度データを照射パターンデータとして備えて、使用者と照明部の距離が変化しても、使用者に一定の照度が得られるように作用する。
上記構成の光治療器では、距離設定部によって入力される距離データを基に、制御部は制御信号を調光部に送信するように作用する。また、調光部は、電圧設定部によって使用者の位置に応じた照度を実現する電圧を印加して、照明部の光度を調整するように作用する。
上記構成の光治療器では、白色LEDの内部抵抗特性変動により生じる、LEDへの過電流通電を防止するために、電流制御部は、照明部に供給される電流値を検知して予め定めた最大電流値以上の過電流とならないように電流を制御するように作用する。
上記構成の光治療器では、スイッチは、光度設定部を用いて制御部から制御信号を送信するかあるいは照射パターンデータを読み出して制御部から制御信号を送信するかを選択可能に切り替えるように作用する。
上記構成の光治療器では、抵抗部は照明部に供給される電流値を検知し、増幅器は検知される電流値と最大電流値と比較して、それらから電流を差動増幅し、出力可変トランジスターは差動増幅された差分電流を入力して照明部の回路に逆に電位をかけて、その結果、照明部に印加する電圧をフィードバック制御する作用を有する。
なお、本願における出力可変トランジスターとは、出力電圧を可変できる機能を備えるトランジスターあるいはそのトランジスターを含む回路を意味するものである。以下、実施の形態におけるものも同様である。
請求項3に記載の光治療器では、印加電圧を仕様内で可能な限り高くしつつ、白色LEDの過熱を防止して健全性を維持し、もって白色LEDが潜在的に備える長寿命という特性を有効に発揮させることができる。
図1(a)は、本発明の本実施の形態に係る光治療器の正面図であり、(b)は側面図である。
図1において、光治療器1は直方体形状の本体3と、その上部に蛇腹状の支持アーム部4を介して矩形に設けられる照明部2を備えるものである。本体3には、詳細には後述するが、前面にパネル状の操作部5が設けられ、この操作部5には主電源の入り切りのための電源スイッチ6、自動点灯モードへ切り替えるための自動点灯スイッチ7及び手動点灯モードへ切り替えるための手動点灯スイッチ8などのスイッチ類が設けられている。
また、手動点灯モード時に照明部2の光度を調整するための光度設定部として調光ボリューム9が設けられ、これを回転させることで光度を自由に調整することが可能である。手動点灯モードとは、光治療器1の使用者自身が、調光ボリューム9を回して照明部2の光度を調整するモードであり、これに対して、自動点灯モードとは、図5を中心として参照しながら説明するが、予め距離設定部及びタイマー設定部を用いて、距離データ、点灯開始時刻、点灯終了時刻を入力しておき、さらに、現実の日照パターンデータあるいは仮想の日照パターンデータを格納部に格納しておき、点灯開始時刻から点灯終了時刻まで、現実あるいは仮想の日照パターンデータを制御部が読み出して、この日照パターンデータに基づいて制御信号を生成して調光部24に送信し照明部2を点灯させ、その光度を制御するようにプログラミングされたモードである。
なお、本願においては、照明部2における光度と被治療者における照度を区別して説明する。すなわち、照明部2における明るさとしての光度が同一であっても、被治療者から照明部2までの距離が異なる場合には、被治療者までの距離が短い方が被治療者が受ける明るさである照度は高くなる。
さらに、操作部5には、距離設定部10及びタイマー設定部11、また、これらに対応するように、距離表示部12及び時計表示部13が設けられている。これらの機能については、別の図面を参照しながら後述する。
照明部2は、多数の白色LEDを密に配列するように構成されるもので、その前面が照射面として機能し、この照明部2は支持アーム部4によって傾斜させて照射面の角度を自由に調整することができる。
従って、フィルター固定具19の高さは、輝度分布が現れないような高さに調整されるが、輝度分布の現出は白色LED17の光度とその配列密度によって程度が異なるので、この高さを調整可能なねじ式のものや、高さの異なるフィルター固定具19を複数組設けるなど適宜工夫するとよい。
また、透明なカバー18は設けなくともよいが、白色LED17を覆うものがない場合には、埃などが照明部2の内部に侵入することで、プリント基板16や白色LED17自身に不具合を生じる可能性が高くなると考えられる。また、回路の短絡などの原因にもなり発熱や発火の危険性もあることから、密封とはいかないまでもある程度白色LED17を覆う部材が必要であると考えられる。なお、筐体26の光拡散フィルター20側の面は開口しており、白色LED17からの光は、カバー18が設けられない場合には、直接光拡散フィルター20に入射される。
手動点灯スイッチ8に隣接する位置には、照明部2の白色LED17の光度を強めたり弱めたりするための調光ボリューム9が設けられている。
従って、まず、起きている際に、使用者である被治療者は、電源スイッチ6を入れ、次に手動点灯スイッチ8を入れることで照明部2が点灯するが、その後の照明部2の光度の調整は、この調光ボリューム9を回すことで、自己の思いのままにその光度を調整することが可能である。
また、本実施の形態に係る光治療器1においては、手動で被治療者が調光ボリューム9によって照明部2の光度を調整可能であるばかりでなく、予め自動点灯スイッチ7を押しておくことで、所望の時刻から点灯を開始して徐々に光度を増すような点灯モードや、予め現実に測定されて得られる照射パターンデータを格納しておいて、それを読み出しながら光度を自動調整する点灯モードも可能である。
光治療は、被治療者が、夜間の睡眠より目覚めるおよそ2〜3時間前から、日の出を模擬した光を浴びることで治癒効果が高かまるため、従って、誰の手を煩わせることなく、事前の設定だけで、作動を始める自動点灯モードが非常に便利である。自動点灯モードでは目覚める直前から光の照射を行うことから、使用者が自らその際に治療の開始時刻や照度を直接調整できないため、予め照度や治療開始時刻を適切に設定しておくことが必要である。
そのために、図3に示される操作部5の左上側に設けられるのが、距離設定部10及びタイマー設定部11、またその上部に設けられる距離表示部12及び時計表示部13である。これらの各部についてはその拡大図である図4を参照しながら説明を追加する。
距離は、距離設定モードにおいて設定される。まず、スイッチ36を長押しすると距離設定モードへ入り、距離を設定するために、距離表示部12の表示部39,40がd−01からd−04の表示に変わる。さらに、スイッチ36を押すとその表示がd−01からd−04の間で変化する。照明部2と被治療者の間の距離を予め測定するなどして得ておき、d−01〜d−04の間で適切な距離を示すものを、スイッチ36を押して表示を変えながら選択する。このように距離を選択することで、距離データとして光治療器1の制御部へ入力される。このように距離を入力することで距離入力モードが終了する。
本実施の形態においては、距離データとして予め定められたd−01からd−04までの4種類としたが、距離設定部10として連続的に設定できるつまみやレバーを設けたりスイッチ36を押すことによって連続的に距離を設定できるような実施例であってもよく、さらには距離データを入力可能な実施例であってもよい。
これらの実施例は、自動点灯モードにおける照明部2の光度を、前記の距離データに応じて近距離であれば光度を下げ、遠距離であれば光度を上げるように変化させることで、使用者が受ける照度を光治療に適切な値に近づけるものである。
図4において、タイマーを設定するためにはスイッチ35を長押しすることで、時計表示部13の表示部38が点滅を開始し、これをもって、点灯開始時刻設定可能モードに入る。「時」の表示部39の設定はスイッチ37を押すと数字が増えて行き、数字が23になり更に押すと0に戻るようになっており、点灯開始時刻の「時」について設定する。その後、「分」の表示部40の設定はスイッチ36を押すことで行うが、このスイッチ36もスイッチ37と同様に押すと数字が増えていき、59になって更に押すと0に戻るので、点灯開始時刻の「分」について設定する。点灯開始時刻の設定が終わりスイッチ35を押すと、点灯開始時刻設定モードが終了すると同時に、点灯終了時刻設定モードに入る。点灯開始時刻の設定と同じように終了時刻についても設定し、最後にスイッチ35を押すことで、点灯終了時刻設定モードを終了する。このような操作によって、点灯開始時刻と点灯終了時刻の設定が可能となっている。
最後にタイマー設定部11と時計表示部13を用いた時刻合わせについて説明する。スイッチ37を長押しすると、時計表示部13の表示部39と表示部40が点滅して、時刻修正モードに入る。タイマーの設定時と同様に、時・分をスイッチ37,36で合わせ時刻を修正した後に、設定のためスイッチ35を押すことで設定時刻が現在時刻として確定され、時計表示部13に表示される。このとき、スイッチ35を押した瞬間に表示はされないものの「秒」は0に設定される。以上をもって時刻修正モードは終了する。
光治療器1は、先に説明したとおり大きく分けて照明部2と本体3から構成されるものであり、照明部2は、白色LED17によって構成される光源部29とLED光30の拡散を促進して被治療者の眩惑を防止するための光拡散フィルター20を備えており、本体3は、照明部2の光度を調整するための調光部24、この調光部24に制御信号を送信する制御部21、この制御部21へ電力を供給する制御用電源23、さらには被治療者が操作するための操作部5等を備えている。
操作部5には図1,3を参照して説明したとおりのスイッチ類や設定部類、さらに表示部類が設けられている。操作部5を用いて行われた光治療器1に対する設定は、信号(データ)として制御部21へ入力される。
例えば、まず電源スイッチ6を入れ、手動点灯スイッチ8を押すと制御部21では、現状の調光ボリューム9によって設定されている光度データを出力として把握して、制御信号が調光部24の電圧設定部27に送信される。電圧設定部27は、その制御信号を受けて、制御部21からの制御信号に相当する光源部29の光度となるように、光源用電源25から供給される光源部29への印加電圧を設定する。
また、調光部24の電流制御部28は、光源部29の発熱などの原因による電流値の変動リスクを補償するためのものである。
光治療器1はある程度長時間に亘って使用されることから、照明部2の光源部29の発熱による白色LED17の内部抵抗が低下しやすくなっているため、同じ設定電圧を維持すると、次第に電流が高くなり、光度が増加する側に変化してしまう。そこで、本実施の形態に係る光治療器1においては、光源部29に供給される電流を検出すべく抵抗58を設けておいて、その抵抗58に流れる電流値を読み出して、光源部29に供給される電流を制御する電流制御部28を設けている。電流制御部28は、この抵抗58に加えて、出力可変トランジスター56とオペアンプ57から構成されるものであり、抵抗58に流れる電流値を検知して、この電流値と白色LED17を破損しないための最大電流値とを比較し、この最大電流値を超えないように差分電流をオペアンプ57の差動増幅機能を用いて増幅し、光源部29に印加される光源用電源25の電圧を、白色LED17を流れる電流が所定内に収まるよう補償するように、出力可変トランジスター56によって電位をかけてフィードバック制御するものである。
このように電流制御部28を設けることによって、白色LED17の内部抵抗の変動によって設定電圧に対する過電流と過熱を防止することが可能である。また、過電流と過熱を防止することで、白色LED17が備える潜在的な長寿命という特性を有効に発揮させることができる。
以上、調光部24の電流制御部28によって、光源部29に供給される電流の制御、すなわち光源部29に印加される電圧の制御が可能であることについて説明を行った。
電源スイッチ6を入れ、次に自動点灯スイッチ7を入れることで自動点灯モードが可能となる。自動点灯モードに先立ち、操作部5の距離設定部10、タイマー設定部11を用いて設定を行わなければならない。その説明についてはすでに、図4を参照しながら説明済みであるが、まず、距離設定部10を用いて光治療器1の照明部2と使用者である被治療者間の距離データの選択を行う。
次に、タイマー設定部11を用いて治療のための白色LED点灯開始時刻および点灯終了時刻を設定する。
最後に自動点灯スイッチ7を押して自動点灯モードが開始される。但し、自動点灯スイッチ7は、自動点灯モードの開始直前にのみ押すものとする必要はなく、自動点灯スイッチ7を最初に押して、距離設定部10とタイマー設定部11を用いて距離データや点灯開始時刻、点灯終了時刻を入力したことで、自動点灯モードが開始されるようにしてもよい。
自動点灯モードでは、現実の日照パターンデータが調光パターンデータ格納部22に格納されており、予め距離設定部10によって入力される距離データに合わせて、適切な照度が得られるように日照パターンデータに予め定められた係数を掛けた仮想の日照パターンデータが作製されており、これらも調光パターンデータ格納部22に格納されている。
すなわち、距離データとして予め定められたd−01からd−04までの4種類に対して、必要な光度となるように現実に測定された日照パターンデータの照度データに係数を掛けて得られる日照パターンデータが調光パターンデータ格納部22に格納されており、これを制御部21が読み出して、経時的に電圧を設定するように制御信号を調光部24の電圧設定部27に送信する。
本実施の形態においては、距離データとして4通りを予め設けておき、これを選択したが、距離データを距離設定部10から連続的にデジタル値で入力可能としてもよい(変形実施例)。
さらに、前述のように、距離設定部10を距離・照度設定部として、距離データとは別個独立に照度データを入力するようにした場合には、距離・照度設定部は、これらの距離データ及び照度データを制御部へ送信し、制御部は、距離データ及び照度データから光源部の光度を演算し、その光度に応じた制御信号を調光部に送信するようにするとよい。また、これらの距離データ及び照度データに、時間データを加えて、予め後述する調光パターンデータ格納部などに格納しておき、制御部が読み出すようにすることで、自動点灯スイッチ7を用いる自動点灯モードも可能である。
ここで、日照パターンデータに係わる役目と効果について説明を追加する。本光治療器は季節性感情障害や概日リズム睡眠障害を代表とする生体リズムのずれ(脱同調)が基礎にある疾患の治療(同調)を行うものである。このような生体リズムのずれがあるような使用者においては、意欲低下や強い眠気をも症状に伴うため、使用者が、明け方、中でも特に寒い冬場の早朝に、起床して光治療器の前に座って光を浴びる高照度光療法は、使用者自身のモチベーションが低い場合には、日々継続するには困難であり、結果、症状の改善に繋がらない、といった課題があることから、使用者のモチベーションの強さに依存せずに、目覚めの前の睡眠中から日照パターンデータを活用し、光を浴び始める擬似夜明け療法は、生体リズムの復調治療導入時にはより有効となる。
なお、図7において縦軸は被治療者が受ける照度を示しており、横軸は、光治療器1が作動してからの経過時間(分)を示している。本実施の形態では、20分を過ぎてから照度が観測されているが、その開始の時刻は予め適宜設定が可能である。
また、本実施の形態に係る光治療器1は、光源に白色LEDを採用することで、使用者が浴びる光の波長スペクトル分布において、青色域が強い点で、朝の太陽の光スペクトルに似ており、より自然の光に近い光を使用者は感じることができる。
白色LEDスペクトル51は、蛍光灯スペクトル52やクリプトン球スペクトル54に比較して、太陽光スペクトル53に近く、より自然に近い光を使用者が感じることができると考えられる。また、蛍光灯スペクトル52には、符号55で示されるように蛍光灯からの紫外線スペクトル55が見られている。
本実施の形態に係る光治療器においては、このようなスペクトル特性を有する白色LEDを用いて、漸増する光度に関するデータの他に、実際のある地点である時期に測定された現実の日照パターンデータを取得し、これをデータとして読み出して、忠実に再現して、より自然の光の変化に近いものとすることも選択可能としたのである。
さらに、係数を掛けた日照パターンデータをも調光パターンデータ格納部22に格納しておき、現実より低い光度のものや逆に高い光度のものをも選択可能として、使用者の状態に合わせて選択可能としたのである。
但し、特にこれらに限定するものではなく、例えば距離データとは無関係に1より大きな係数としてもよく、1/8よりも小さな係数としてもよい。このように距離データとは無関係にオリジナルのデータに種々の係数を掛けたデータを用意しておくことで、症状の軽重に合わせてデータを選択することもできる。また、オリジナルのデータに係数を掛けて得られるデータであることから、その変化の傾向は一致するものである。
あるいは、これらの緯度データ及び/又は時期データを入力可能に操作部5に設けておいて、予め調光パターンデータ格納部22に格納されているオリジナルの日照パターンデータ50aに対して、制御部21が係数として演算して制御信号を発するようにしておくことで、多数の日照パターンデータ50aを格納しておく必要がなく便利である。
本実施の形態においては、ある地域の晩春ごろの実測に基づく日照パターンデータおよびこれに係数を掛けた日照パターンデータを用いたが、特にこれらに限定するものではなく、使用者がより望ましい治療効果が得られるよう、例えば、使用者の滞在あるいは住居地域、かつ/あるいは、ある時期における、現実の日の出の日照パターンデータを活用したものや、漸増する照度パターンデータ、幾つかの実績を積むことで経験的に得られた照度パターンデータなどでもよい。また、これらの日照パターンデータを含む照度パターンデータを直接的に選択する設定部や選択部を設けてもよく、その際にはそれらのデータも調光パターンデータ格納部22に格納しておくとよい。
なお、前述の変形実施例における自動点灯モードでは、距離設定部10を用いて距離データが入力されており、この距離データに関しても制御部21は、制御信号を調光部24に送信している。すなわち、照明部2と使用者との距離が近い方が、光源部29に印加される設定電圧は低くなることになる。光源部29で発生するLED光30は、予め定めた所定の距離を基準として、照明部2の表面における光度と使用者に対する照度の関係が定められている。従って、距離データを制御信号に含めることによれば、その距離によって、光度と照度の関係を補正することが可能となり、被治療者に対してより適切な照度を連続的に実現することが可能となる。
また、自動点灯モードでは、タイマー設定部11を用いて、照射の開始時刻や終了時刻を入力することで、実際の照射の運転時間について制御することが可能である。
図10(a)は2本のスライド式アームを採用した光治療器の概念図、(b)は1本のスライド式アームを採用した光治療器の概念図である。
図10(a)において、光治療器60aは、本体部62aと照明部61aを備えるもので、図に示されるように、使用時には本体部62aに支軸68aを介して設けられる支持アーム部63aに延設されるスライド式アーム部64aを伸ばして、支軸69aを中心に照明面67aが適切な方向を向くように仰角を調整しながら用いられる。
使用しない通常時においては、支持アーム部63aは本体部62aの側方に倒され、スライド式アーム部64aも短めにして、照明部61aの照明面67aは本体上面66aに対面するようにして、照明面67aを保護するように保管することができる。また、小さくコンパクトに折りたたみ可能なため、可搬性、携帯性、さらには収納性に優れた光治療器が実現できる。
本光治療器60aの操作は、本体部62aの前面に設けられた操作部65aで行なうことが可能であり、電源スイッチ70aや調整ツマミ72aあるいは表示部71aが設けられている。
この実施例では、支持アーム部63bの本体部62b側の端部に支軸68b(図示せず)が設けられており、これを中心に支持アーム部63b、スライド式アーム部64bが回動可能である。また、本体上面66bには、照明面67bの角度を調整可能に設けられる支軸69bを収納することも可能に凹部が設けられている。
本体部62bの前面には同様に操作部65bが設けられ、電源スイッチ70b,表示部71b,調整ツマミ72bが備えられている。
なお、スライド式アーム部64a,64bの駆動方法であるが、小型高トルクのステッピングモータ等を本体部62a,62bに内蔵しておいて、所定ステップ数モータを回転させると支持アーム部63a,63bが所定量起伏するような構造としたり、さらに、例えばラックとピニオンなどを用いてスライド式アーム部64a,64bを駆動可能な小型高トルクモータを伸縮自在に内蔵してもよいし、単に手動で引き出したり収容するようにしてもよい。さらに、モータ駆動の場合には、タイマーの設定により、予め照射開始時刻、照射終了時刻、照明面67a,67bの角度、照度などを予めインプットしておき、照明面67a,67bが閉じた状態から支軸68a,68bを中心に支持アーム部63a,63bがモータによって回動しながら、スライド式アーム部64a,64bが伸び、支軸69a,69bを中心に別のモータによって照明面67a,67bが開くような自動制御を可能としてもよい。
以上説明したとおり、このようなスライド式アームを採用する光治療器によれば、不使用時に照明面67a,67bを閉じることが可能であり、収納が容易となる利点がある。このような光治療器のコンパクトさ故に邪魔にならず、かつ、設置場所選定に苦労することなく、寝る前に運転モードの設定のうえ、枕元に置きさえすれば、使用者は何ら手を煩わすことなく、さらには使用者自身が、確実に光治療を自宅で行うことが可能となり、さらには、冬の寒い最中であっても、朝、布団から起きて、光治療器の照明部に向かい合うというような治療行為の負担から開放され、もって、使用者自身による光治療の継続を可能とならしめる、すばらしい効果を得られるとともに、光治療器を使用しなくても良いようなときには、コンパクトさを活かして、可搬及び収納を容易ならしめる利点も得られる。
図11及び図12は、光治療器1を用いた光治療方法の工程示すフロー図である。図11は、高照度光療法の光治療工程を示すフロー図であり、図12は、擬似夜明け療法の光治療工程を示すフロー図である。また、図13(a)及び(b)は、被治療者81が光治療器1を用いて光治療を行っている様子を示す概念図である。図13(a)は、被治療者81が椅子85に座った状態で、テーブル84の上面に設置された光治療器1から白色LED光83の照射を受けている様子を示すものである。一方、図13(b)は、マット82に仰向けに被治療者81が横たわり、光治療器1を頭部の背後に設置して白色LED光83を照射している様子を示している。
設置後、ステップS2では、白色LED17の点灯後、例えば、4000ルクス(lx)から5000ルクス(lx)までの照度の光を浴びる。
具体的には、光治療器1の前に座った被治療者81が、電源スイッチ6に続いて手動点灯スイッチ8を入れ、光治療器1の照明部2の白色LED17を点灯させて、調光ボリューム9を用いて4000ルクス(lx)から5000ルクス(lx)まで照度を増加させる。なお、はじめからボリュームが設定されていれば、前記の調整作業は不要である。
ステップS3では、4000ルクス(lx)から5000ルクス(lx)まで照度を増加させた後に、被治療者81に対して1時間程度照射して、その後、消灯させる。
なお、被治療者81は、予め光治療器1に設けられているタイマー設定部11を用いて、点灯開始時刻及び点灯終了時刻の設定を行うことも可能である。このタイマー設定部11を用いることで、被治療者81が時間を忘れたり、覚えておいて消灯しなければならないという労力も不要で、タイマーを利用して自動的に1時間の白色LED光83の照射を正確に実行することが可能となる。
図12において、擬似夜明け療法のステップS1では、光治療器1を図13(b)に示されるように被治療者81の枕元に就寝前に設置する。その際には、予め電源スイッチ6と自動点灯スイッチ7を入れておき、図5を参照しながら説明したとおり、自動点灯モードの設定を行う。距離設定部10を用いて光治療器1の照明部2と被治療者81の間の距離データの選定を行い、タイマー設定部11を用いて、日の出時刻を考慮しながら、日の出から2,3時間前に点灯するように設定する。また、調光パターンデータ格納部22には現実の日照パターンデータが格納されており、距離設定部10によって選定された距離データに応じて擬似夜明け療法に適切な照度に調整されるようになっている。
ステップS2では、ステップS1で設定を完了した光治療器1が、タイマー機能の発揮によって、日の出時刻近傍から点灯を開始する。この日の出時刻近傍とは、前述のとおり、日の出時刻の2,3時間前から日の出時刻までをいう。常に、日の出時刻前の2,3時間から点灯しなくともよく、1時間前あるいは日の出直前に点灯させてもよい。但し、なるべく日の出の現象に近似させた照度上昇であることが望ましいので、日の出前の徐々に明るくなるような現象に近いものとすることが望ましい。
なお、本実施の形態に係る光治療器1では、点灯開始時刻と点灯終了時刻の設定を行う場合が紹介されているが、単に、スイッチの入力から一定時間後に点灯し、その後徐々に照度を漸増させるような自動点灯モードあるいは自動点灯タイマーでもよい。その際には、スイッチの入力から点灯するまでの時間を設定可能な機能を備えていることが望ましい。
その後、ステップS4では、日の出から60分〜120分間白色LED光83を被治療者81に照射した後に消灯させる。日の出から60分〜120分間白色LED光83を被治療者81に照射している状態で最終的に、前述の300ルクス程度に上昇するようにしておく。
この間、被治療者81は睡眠をした状態となっているが、白色LED光83の照射によって目覚めた場合には、そのまま目覚めて白色LED光83の照射を受ける必要はないが、白色LED光83の照射をそのまま継続して受けてもよい。
図13(b)の状態では、被治療者81が仰向けの姿勢をとっているので、擬似夜明け療法に適していると考えられるが、特に擬似夜明け療法に限定するものではなく、仰向け姿勢の場合には、高照度光療法にも適用可能である。
また、本実施の形態に係る光治療器1では、このように高照度光療法や擬似夜明け療法に白色LED17を用いた照明部2を備える光治療器1として利用可能である。この治療方法は、季節性感情障害やうつ病、あるいは睡眠覚醒障害等の病気や障害のみならず、糖尿病、特に季節性糖尿病に対しても治癒効果がある。
この患者Aに対しては、血糖コントロールを良好に保つため、2005年9月頃までは、インスリンを60単位投与(=自己注射)していたが、インスリンの副作用である肥満や動脈硬化の進行を鑑みれば、なるべく少量投与が望まれるところである。
この患者Aに対する基本的治療は、擬似夜明け療法で、4時半に点灯を開始して、6時に消灯するというパターンを採用し、最高照度となるのは点灯後80分程度に設定した。この時間の設定は、例えば山口県では、およそ5月上旬の日照環境に相当するものと考えられる。東京であれば、山口県と比較すると日の出時刻が40分程度早くなるため、点灯開始時刻を3時50分くらいに設定しておくとよい。
縦の網掛け部が冬期(およそ10月から3月)にあたり、2003年度冬期、04年度冬期、05年度冬期ともにヘモグロビンA1c値が上昇傾向にあるが、06年度の冬期(2006年12月)において光治療器を使用し始めてからは、インスリン投与量を50単位以下にまで抑えていることからはインスリン投与量観点からはヘモグロビンA1c値が上昇傾向になりそうなところ、逆に、前年度までの傾向と比較して、ヘモグロビンA1c値の変動の予想範囲内を超えて減少傾向にあると伺える。
図15においても、患者Aについて示す図14と同様に、縦の網掛け部が冬期(およそ10月から3月)にあたり、2003年度冬期、04年度冬期ともにヘモグロビンA1c値が上昇傾向にあるが、05年度の冬期や06年度の冬期では、夏期との相違は小さくなっている。患者Aでは、夏期の数値が低く、冬期の数値が高くなっているものの、患者Bでは、05年や06年では一年を通じて、8[%]程度の高い値を示している。
ところが、06年度の冬期の年末(2006年12月27日)において光治療器を使用し始めてから、2007年1月23日、2月20日、3月20日と連続して、ヘモグロビンA1c値が減少傾向にあることが伺える。
特に、3月20日の6.6[%]という値は、05年度や06年度には夏期でも測定されなかったほどの低い値であり、光治療法を施すようになってからの、ヘモグロビンA1c値の減少は、患者Bにおいてもそれまでの変動の予想範囲外であると考えられる。
なお、患者Bの体重の推移を図15に示しているが、この光治療を開始してから、約1ヶ月後に体重がおよそ54kgから52kgまで減少している。また、患者Aについては図14には示されていないものの、同様に光治療を開始していから、約1ヶ月後に体重がおよそ67kgから65kgまで減少している。
糖尿病の指標のひとつである血糖値は、測定直近の食事状況などの影響を強く受けるために、値の変動が激しく、さらには、空腹時血糖、随時血糖(=空腹時以外血糖)とも、患者が血糖値測定時に先立って無理して食事制限するなど背伸びした努力をしたり、また患者が医者に血糖値測定前の食事状況を過大あるいは過小に申告することなどがあるため、普段の血糖コントロールの指標としてはあまり信頼性がない。
これに対し、ヘモグロビンA1c値は測定時を基準に過去1ヶ月から1.5ヶ月間の平均的な血糖状態を反映しており、血糖関連指標の測定直前の影響が少ないことから糖尿病管理の指標としては好適であり、糖尿病専門医にも管理指標として受け入れられてもいる。糖尿病治療関係の指標としてはこれ以外にもグリコアルブミン値などもあるが不明な点が残っているのに対し、ヘモグロビンA1c値は、健常者の正常値(=適正値)は4.3〜5.8[%]で、糖尿病患者においてはヘモグロビンA1c値を6.5[%]以下に保つことができれば糖尿病合併症が進行しないといったスタディも報告されており、糖尿病治療患者の治療努力目標値としても活用できる、治療の励みになるといった利点も兼ね備えていることから、一般に医療方針としても受け入れられているといった好都合もある。
従って、本実施例においてもこのヘモグロビンA1c値を血糖コントロールの指標として採用している。
表1は、図14に示される患者Aに関するデータを表にまとめたもので、表2は、図15に示される患者Bに関するデータを表にまとめたものである。
但し、表3では、2006年の12月12日、2007年1月9日、同年2月7日及び同年3月17日のデータは含めていない。また、表4では、2007年1月23日、同年2月20日及び同年3月20日のデータは含めていない。これらは、光治療を実施した後のデータであるためである。すなわち、本表3及び4に示されるデータは、光治療を施すまでのデータということになる。
一方、図18は、表4に示される患者Bに関するデータを表したヒストグラムである。すなわち、左から2003年度から2006年度の夏期、冬期を並べたものである。また、図19は、この表4に示されるデータを夏期と冬期を別個に折れ線で表現したグラフである。
表3,4及び図16乃至図19から明らかなように、この患者A及び患者BのヘモグロビンA1cの値は、夏期に低く、冬期に高いことが理解できる。このような糖尿病を、前述のとおり、季節性糖尿病と定義したのである。
季節性糖尿病患者とそうでない糖尿病患者との違いはよくわかっていない。しかしながら冬期に平均的なヘモグロビンA1c値が夏期平均に比べて高くなる分、季節性糖尿病患者は高血糖状態にあり、このことは、糖尿病合併症を進行させるリスクが高い状況にあると思われる。したがって、ヘモグロビンA1c値は、秋から春にかけても、なるべく正常値に近い状態が望ましいと考えられる。
ところが、2006年12月7日より本実施の形態に係る光治療器1を用いて、擬似夜明け療法を実施した結果、表1に示されるとおり、12月12日ではヘモグロビンA1c値が7.0と減少し、さらに、1月9日では、6.4と糖尿病合併症が進行しないとされる目標値6.5[%]以下となっている。また、この患者Aの測定値は2月7日、3月17日にも測定し、ヘモグロビンA1c値は、それぞれ6.1[%]、6.0[%]となり、低下を続けて正常値に近づいてきた。
この6.4という値は、2003年度から2006年度までの冬期における値ではもちろんのこと、夏期における値を含めても最低値(2005年8月14日の値と同値)となっている。しかも、図14を参照すれば明確であるが、インスリンの投与量が2005年冬期より少しずつ減らしている状況でありながらの最低値であることから非常に大きな意味を持つと考えられる。すなわち、本実施の形態に係る光治療器1を用いた光治療法によって、糖尿病の患者の症状を和らげることができた、あるいは治癒効果を発揮することができたことが伺われる。
しかしながら、2006年12月27日より本実施の形態に係る光治療器1を用いて擬似夜明け療法を実施した結果、表2に示されるとおり、1月23日ではヘモグロビンA1c値が8.2と減少し、さらに、2月20日では、7.4へ減少し、3月20日では、6.6へと糖尿病合併症が進行しないとされる目標値6.5[%]とほぼ同値となっている。これは、患者Aと比較してもほぼ同等のレベルまで減少していると理解される。
Claims (10)
- 白色発光ダイオード(白色LED)を備えた照明部と、この照明部の光度を調整する調光部と、この調光部に前記照明部の光度を経時的に変化させるようにプログラムされた制御信号を送信する制御部を有することを特徴とする光治療器。
- 前記調光部は、光度の変化を、電流量を制御することによって行なう請求項1記載の光治療器。
- 前記制御部から送信される制御信号によって前記照明部に印加される電圧が設定されると共に、前記調光部は、前記照明部に通電される電流値を検知して、予め定めた最大電流値以上の過電流にならないように電流量を制御することを特徴とする請求項2記載の光治療器。
- 白色発光ダイオード(白色LED)を備えた照明部と、この照明部の光度を調整する調光部と、この調光部に制御信号を送信する制御部と、照射パターンデータを格納する格納部とを有する光治療器であって、前記制御部は、前記格納部から前記照射パターンデータを読み出して、前記調光部に制御信号として送信し、前記調光部はこの制御信号に従って前記照明部の光度を調整することを特徴とする光治療器。
- 前記照射パターンデータは、現実の日の出からの日照に関するデータであって、少なくとも照度データ及び時間データを含むものであることを特徴とする請求項4に記載の光治療器。
- 照明部から使用者までの距離データを選択可能に距離選択部を備え、前記照射パターンデータを構成する照度データは、前記選択可能な距離データに応じて現実の照度データに予め定められた係数を掛け合わせて得られる照度データであり、前記制御部は前記選択された距離データに応じて、前記係数を掛け合わせて得られる照度データを選択し、制御信号を調光部に送信することを特徴とする請求項5記載の光治療器。
- 照明部から使用者までの距離データを入力可能に距離設定部を備え、前記制御部は、前記距離データに応じた制御信号を前記調光部に送信することを特徴とする請求項5記載の光治療器。
- 前記調光部は、電流制御部と電圧設定部を備え、前記調光部は前記制御部からの制御信号を受信して前記電圧設定部によって前記照明部に印加する電圧を設定すると共に、前記電流制御部によって前記照明部に供給される電流値を検知して、予め定めた最大電流値以上の過電流にならないように電流を制御することを特徴とする請求項4乃至請求項7のいずれか1項に記載の光治療器。
- 前記制御部に対して前記照明部の光度データを入力可能に光度設定部を備え、前記照射パターンデータを制御部が読み出して作動するかあるいは前記光度設定部からの光度データを制御部が読み出して作動するかを切替可能にスイッチを備えることを特徴とする請求項8記載の光治療器。
- 前記電流制御部は、前記照明部に供給される電流値を検知する抵抗部と、この抵抗部で検知される電流値と前記最大電流値を比較して、前記抵抗部で検知される電流値が前記最大電流値を上回る際にこの差分電流を増幅する増幅器と、この増幅された差分電流を入力して前記照明部に印加する電圧をフィードバック制御する出力可変トランジスターとを有することを特徴とする請求項8又は請求項9に記載の光治療器。
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