JP2008243840A - 薄膜素子の転写方法 - Google Patents

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澄 夫 桂
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山 明 中
Katsuhiro Yoshida
田 勝 弘 吉
Akio Hirose
瀬 明 夫 廣
Tomokazu Sano
野 智 一 佐
Daiji Kobayashi
林 大 二 小
Hiroyuki Ozai
西 裕 之 徃
Tadao Seto
戸 忠 雄 瀬
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Abstract

【課題】ガラス基板だけではなく、高分子系材料で構成される基板(被転写体)上などへ、密着性、透光性、低抵抗性、精細性、信頼性、絶縁性が良く、かつ低コスト、短納期、低環境負荷で製造できる透明配線を形成するための、金属酸化薄膜素子の転写方法を提供する。
【解決手段】基材と金属酸化薄膜素子と、基材と薄膜素子の少なくとも一面に備えた光熱変換層とを含む転写体、及び被転写体を、接着層を介して対向し、転写体及び被転写体のうち、XYステージに載置されていない面の周縁部と、XYステージのうち被転写体又は転写体が載置されていない部分とを一体のシートで覆い、XYステージに設けた吸引部を稼動する工程、光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、得られた熱により接着層を溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを接着させ、接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を選択的に形成することを特徴とする。
【選択図】図2

Description

本発明は、薄膜素子の転写方法に係り、より詳しくはフラットパネルディスプレイ、フレキシブルディスプレイ、タッチパネルなどに使用する、透明電極として使用するITO、SnO2、TiO2、RuO2などの金属酸化薄膜の転写方法に関する。
透明導電回路を始め、金属酸化薄膜配線、薄膜抵抗体などを搭載した電子回路基板は、従来はフォトリソグラフ法による湿式プロセスによって製造されてきた。
フォトリソグラフ法では、写真製版で製造される高価なガラスマスクの製作が必須であり、回路基板の設計から製造までの時間短縮のために、ガラスマスクに代わって、レ−ザ照射により感光性ドライフィルムに回路を、直接描画する直描システムが導入されつつある。
しかしながら、上記方法によっても、湿式プロセスによる現像、エッチング、レジスト剥離の工程は不可欠であり、近年の需要増大と回路基板の高機能化に対応出来る低コスト、短納期、低環境負荷の要求に対応出来ない、という問題がある。
ところで、特許文献1には、金属酸化薄膜について、基材に金属酸化層が形成された熱転写媒体を用い、レーザ熱転写により回路が形成できることが示唆されている。しかしながら特許文献1では、金属酸化層を形成するために有機のバインダーが必要であるため、導電性が悪く、実用化されていないのが現状である。
また特許文献2には、金属薄膜について、基材に保護層、金属層、接着層が形成された熱転写媒体を用い、サーマルヘッドやホットスタンプにより前記金属層を基板に熱転写することによりアンテナ回路を形成する製造方法が開示されている。
本製造方法によれば湿式プロセスによる現像、エッチング、レジスト剥離が不要となり低環境負荷の要求に対応している。
しかしながら本製造方法によると、熱供給源であるサーマルヘッドの問題から3000Åを越える膜厚を有する金属層を転写することが尚実現することができていない。
特開2006−351543号公報 特開2005−182508号公報
透明電極を始めとする金属酸化薄膜配線を低コスト、短納期、高信頼性、高精細、低環境負荷で供給する必要性は緊急命題であり、環境問題の深刻化にともない、ドライプロセスによる、従来のフォトリソグラフ法に負けない画期的な製造技術の開発が期待されていた。
また、特に液晶関連分野では、透明導電膜に対して、今後、さらなる高精細、低抵抗化の要求が増大している。このような透明導電膜の成膜を行う基板は、従来はガラス・エポキシ基板などの耐熱性に優れた材料が使用されており、高温成膜で低抵抗な膜形成が可能であった。
しかしながら、今後は、フレキシブルディスプレイなどに代表される高分子ポリマ−系材料への成膜が期待される。この場合は、基板の耐熱性が不十分であるので、低温での成膜を実施しなければならなくなり、必要な低抵抗性を確保することが困難となる。
本発明は、透明導電膜回路用の基板として、ガラス基板だけでなく、高分子系材料で構成される基板上などへ、十分な密着性、高透光性、低抵抗性、高精細性、高信頼性、高絶縁性を有し、かつ低コスト、短納期、低環境負荷などの要求を満足させる配線を形成するための薄膜素子、特に金属酸化薄膜素子の転写方法を提供するものである。
請求項1に記載の薄膜素子の転写方法は、 基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記被転写体又は前記転写体のいずれかをXYステージに載置する工程、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記転写体及び前記被転写体のうち、前記XYステージに載置されていない面の周縁部と、前記XYステージのうち前記被転写体又は前記転写体が載置されていない部分とを一体のシートで覆い、前記XYステージに設けた吸引部を稼動する工程、レーザ光の光源に対して前記XYステージを相対的に移動することにより前記光熱変換層に前記レーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を前記転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属酸化薄膜により構成されていることを特徴とする。
請求項2に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記光熱変換層が、前記レーザ光を選択的に照射されると前記レーザ光を熱に変換し、前記熱により選択的に、前記接着層を溶融・軟化させる機能に加えて、(a)前記光熱変換層そのものを前記熱により選択的に瞬間的に蒸発させる機能、(b)前記光熱変換層中に存在する気体物質を前記熱により選択的にガス化する機能、(c)前記光熱変換層と前記薄膜素子の界面で前記熱により選択的に化学反応を生じさせる機能の内、少なくともいずれか一つの機能を有することを特徴とする。
請求項3に記載の薄膜素子の転写方法は、前記レーザ光が光熱変換層において剥離を生ぜしめるために、300nm〜1200nmの波長をもち、前記被転写体、又は前記転写体を30%以上透過することを特徴とする。
請求項4に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記光熱変換層は、基材の少なくとも一方の面に形成されたダイヤモンドライクカーボン(以下、DLC)からなる薄膜、あるいは前記DLCからなる薄膜において、さらに水素、窒素、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質を1〜60原子%の含有率で含む薄膜(以下、これらを総称して「DLC膜」という)からなることを特徴とする。
請求項5に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記レーザの焦点を、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面に設定することを特徴とする。
請求項6に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記XYステージの上に、前記基材、前記光熱変換層、前記薄膜素子、前記接着層、前記被転写体がこの順に積層され、前記被転写体が透明なガラス又は高分子フィルムからなり、前記薄膜素子が透明な金属酸化薄膜からなり、前記光熱変換層がDLC膜からなり、前記レーザ光を前記被転写体の上方から照射する場合であって、前記レーザ光の焦点を前記レーザ光と同軸に設けた光学系の焦点と合致させ、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面に現れる、(a)前記薄膜素子の表面の微細な歪みに起因するニュートンリング、及び(b)前記DLC膜の表面に存在する微小な空隙(窪み)、のいずれか一方又は双方が最も明瞭な映像を呈するように光学的に調節することにより、前記レーザ光の焦点の設定を行うことを特徴とする。
請求項7に記載の薄膜素子の転写方法は、 前記レーザの焦点を、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面から、200μm〜800μm離隔するように設定し、20μm〜80μmの走査間隔を置いて、前記レーザを連続的に照射しながら走査することを特徴とする。
本発明によれば、PETフィルム、ガラス基板などに対してレ−ザ熱転写による高精細な、透明電極を含む金属酸化薄膜による回路形成を実現することができる。従来のフォトリソグラフ法に比較して、高価なガラスマスクが不要となり、紫外線照射による露光、薬品処理による現像、エッチング、レジスト剥離工程が不要となる。製造プロセス上、処理薬品が不要となり、排液が出ない、環境に優しい完全なドライプロセスである。
転写物は回路形状のムラが無く均一であり、電気伝導性にすぐれ、密着強度も実用に供せられる範囲であり、信頼性テストにも耐えうる高信頼性の回路基板として、実用に供せられる範囲である。回路の寸法精度から見ても、線幅20μm以下での形成が可能であり、タッチパネル及び、今後予想される、液晶ディスプレイの高精細化にも対応可能である。また、透明電極回路配線材料として主に使用されているITOだけではなく、その他の金属酸化薄膜などの転写にも利用可能であり、電子業界向けに応用可能な基本技術となるものである。
次に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
本発明による薄膜素子の転写方法は、基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記光熱変換層にレーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属酸化薄膜により構成されている。
図1は、本発明による薄膜素子の転写方法に用いられる転写体10の一例を示す、厚さ方向の模式断面図である。
[基材]
基材1はレーザ転写やサーマルヘッドによる熱転写等に用いられている基材であれば特に限定はされない。しかしながら、透明電極を含む金属酸化薄膜素子は所定の高温下での形成によりベストの透光性、低抵抗性、高信頼性が得られるので、そのような高温下でも変質しない基材であるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリイミド(PID)フィルムなどが好適に用いられる。また、上記のようなレーザ転写やサーマルヘッドによる熱転写等で一般的に用いられている基材の他にも、ソーダガラス等のガラス材も好適に用いることができる。
基材の厚さは特に限定はされないが、好ましくは4.5μm〜200μm、より好ましくは20μm〜188μm、更に好ましくは50μm〜100μmである。
[光熱変換層]
光熱変換層2は特開平10−31304号公報、特開平10−86512号公報に開示されている公知の光熱変換層であってもよく、アモルファスカーボン等からなる光熱変換層であってもよい。光熱変換層の厚みは特に限定はされないが、使用するレーザ波長の吸収率が、25%以上、より好ましくは50%以上、更に好ましくは70%以上となる厚みである。
光熱変換層2は、図1では、基材1と薄膜素子3の間にのみ設けられているが、これに限定されるものではない。
図3(A)〜(C)に光熱変換層2の設けられる位置に関する各種の態様を示す。
図2は、本発明による薄膜素子の転写方法を説明するための図である。転写方法の詳細は後述する。
図2において、本発明に用いられる光熱変換層2としては、前記レーザ光を選択的に照射されると前記レーザ光を熱に変換し、前記熱により選択的に、前記接着層4を溶融・軟化させる機能に加えて、(a)前記光熱変換層2そのものを前記熱により選択的に瞬間的に蒸発させる機能、(b)前記光熱変換層2中に存在する気体物質を前記熱により選択的にガス化する機能、(c)前記光熱変換層2と前記薄膜素子3の界面で前記熱により選択的に化学反応を生じさせる機能の内、少なくともいずれか一つの機能を有することが望ましい。
機能(a)により、基材1と薄膜素子3を接着している光熱変換層2が(選択的に)失われ、薄膜素子3の基材からの(選択的)剥離を容易にする。
また、機能(a)による蒸発の際の気化圧、機能(b)によるガス圧、及び/又は、機能(c)により、薄膜素子3を構成する金属酸化薄膜中の酸素が光熱変換層中の元素、例えば炭素と反応して2酸化炭素を発生する際のガス圧が、薄膜素子3を基材1から(選択的に)離脱させ、接着層4を介して被転写体5に押し付ける方向に働き、薄膜素子3の基材1からの剥離と、被転写体への接着を容易にする。
この要請を満たすためには、本発明に用いられる光熱変換層2としては、以下に示すダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜からなる光熱変換層がより好ましい。
[ダイヤモンドライクカーボン]
ダイヤモンドライクカーボンは、ダイヤモンドに類似した炭素(カーボン)薄膜材料のことである。炭素材料は原子間の結合形態によって様々な結晶構造をとるが,このうちダイヤモンドライクカーボン(DLC)は、炭素を主成分とし、ダイヤモンド結合(SP3結合)とグラファイト結合(SP2結合)の両方の結合が混在しているアモルファス構造と定義される。
ダイヤモンドライクカーボンの成膜方法としては,プラズマCVD(化学気相成長法)やPVD(物理気相成長法)等があり、特に限定されない。一般的な製法の一つは,PVDの一種であるイオンプレーティング法である。真空チャンバー中にベンゼンなどの炭化水素ガスを導入し,直流アーク放電プラズマ中で炭化水素イオンを生成させる。この炭化水素イオンは負電圧をもった被コーティング材にその電圧に応じたエネルギーで衝突し固体化、成膜するという仕組みで形成することができる。
このようなダイヤモンドライクカーボンからなる光熱変換層では、レーザ光照射により、光吸収し、急激な発熱反応により、大気中の酸素あるいは金属酸化物と界面をなす場合は界面において金属酸化物中の酸素と光熱変換層の炭素とが反応しCO2としてガス化することにより、その後の金属酸化薄膜の剥離が効率よく進行する。また、ガス化の際に発生する圧力により、剥離した金属酸化物が接着層に強い力で押し付けられることにより、より優れた密着力が得られる効果も期待される。
前記光熱変換層を構成するダイヤモンドライクカーボンとしては、水素、窒素、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質(即ち、前記光熱変換層中に化学結合(化学吸着)あるいは物理吸着により存在する、常温で気体の物質)を1〜60原子%の含有率で含むことが好ましい。
以下、このようなダイヤモンドライクカーボンからなる薄膜を総称して、「DLC薄膜」という。
このようなDLC薄膜からなる光熱変換層は、上記(a)(b)(c)の機能を合わせ持つ。即ち、レーザ光照射により、上記の効果に加え、フッ素や窒素等が前記熱により選択的にガス化され、放出されることにより金属酸化薄膜の剥離がより促進される。前記気体物質が1原子%以下の時には水素やフッ素等の気体放出による剥離促進の効果は殆どない。前記気体物質が60原子%以上においては、ダイヤモンドライクカーボンからなる光熱変換層が膜として存在することが困難である。水素ガス等の気体物質を含有させるためのDLC膜形成技術としてはCVD法や例えば水素含有ガス雰囲気でのスパッタ法などのPVD法による成膜が可能である。
このようなDLC薄膜からなる光熱変換層の厚みは、好ましくは10nm〜1000nm、より好ましくは50nm〜300nmである。上記範囲未満であるとレーザ光照射などによる光吸収が少なく、発熱体としての機能が不十分となる。また、上記範囲を超えるとDLC薄膜内での剥離が発生する確率が高くなる。DLC薄膜内で剥離が発生した場合、被転写体表面にDLC膜の一部が異常転写されることになるので、DLC薄膜を除去する工程が必要となる恐れがある。
[接着層]
本発明における接着層4の接着剤としては特に限定はなく、例えば特開2005−182508号公報に記載されている接着剤等を用いることができる。しかしながら転写性、金属酸化物とガラス材や高分子フィルムとの接着性の観点から、アクリル系、エポキシ系、アミド系、ポリエステル系を含むグループから選択された少なくとも1種の物質からなるホットメルト系接着剤を塗布乾燥してBステージ状態、即ち半固定状態にしてなる接着層であることが好ましい。
さらにより接着性を考慮に入れると、エポキシ樹脂を必須成分とし、溶解性パラメータ(SP)が9〜14の範囲のポリマー若しくはオリゴマーで変性又は混合されている接着剤からなる接着層であることがより好ましい。
この場合、溶解性パラメータが9未満又は14以上であると、転写性が劣化するという点で問題がある。
図1においては、接着層4は転写体10の中に形成してあるが、転写体の中に形成されていることが必須ではなく、被転写体5側に形成されていてもよく、要はレーザ転写時に薄膜素子と被転写体を当接させる際の少なくともいずれかの当接面に形成されておればよい。
[被転写体]
本発明においては、被転写体としては回路が形成される基板や電磁遮蔽フィルム等で一般的に用いられている公知の被転写体を用いることができる。例えばソーダガラス、石英ガラス等のガラス材からなる被転写体、ガラス・エポキシ基板のような被転写体、ポリイミドフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等の高分子フィルム等を挙げることができるがこれらに限定されない。
図2は、本発明による薄膜素子の転写方法を説明するための図である。
上述のように、透明導電膜などの金属酸化薄膜素子3が高温でも形成可能な基材1、例えばポリエチレンテレフタレートフィルム上に、ダイヤモンドライクカーボン等からなる光熱変換層2を設け、その光熱変換層上に例えばITOからなる金属酸化薄膜からなる薄膜素子3が形成されている転写体10を用意する。一方被転写体5として例えばガラス材等を用意する。本図の例では接着層4は転写体10側に形成されている。
図2(A)に示すように、XYステージ6上に被転写体5を静置(載置)し、その上から、接着層4を下にして転写体10を静置する。
次に、転写体10又は被転写体5のうち、XYステージに載置されていない面、即ち本実施例では転写体10の上面、の少なくとも周縁部10aと、XYステージのうち被転写体5及び転写体10が載置されていない部分6aとを、一体のシート8で覆う。
シートが透明であれば、シートは転写体10の上面全体を覆ってもよい。
XYステージ6には空気を吸引するための吸引部(真空チャック)7が設けられており、この吸引部から空気を吸引することにより、転写体10、被転写体5にシワ等が発生することを防止し、又、当接している転写体10と被転写体5の密着性を向上させる。
XYステージ6は放熱性のよい金属製にしてあり、密着性が向上すると放熱性も一層向上でき、目的のレーザ焦点部部位以外の温度上昇が抑制され、最終製品の仕上がり精度を向上するだけでなく、加熱による歪み、損傷を抑制できる。
その際シート8は、この吸引効果を一層確実にすることができる。
次に、図示しないレーザ光源から、対物レンズにて焦点を合わせて光熱変換層にレーザ光L(実線矢印)を照射する。
その際、前記レーザ光源には、CCDカメラからなる光学系(図示せず)が、両者の焦点が合致するように同軸に設けられており、焦点は薄膜素子3と光熱変換層2の界面に当たるように設定される。
このように、レーザ光の焦点を薄膜素子3と光熱変換層2の界面に合わせる方法は、幅20μm程度のストリップを形成するのに好適である。
他方、レーザ光の焦点を上下方向に、500μ程度離隔する(ずらす)ことにより、焦点が意図的にぼやけた状態となり、この状態でレーザ光を、40μm程度のピッチで走査しながら連続的に照射することにより、任意の回路幅の金属酸化薄膜(透明電極)が転写により形成可能となる。
焦点の離隔距離と走査ピッチは、共に単線ストリップ形成時のストリップ幅に略比例し、各々、ストリップ幅の25倍、2倍程度が好ましい。
その結果、図2(B)(本図では、XYステージ6とシート8の記載を省略してある。)に示すように、光熱変換層2、薄膜素子3、接着層4のうち、レーザ光が照射された部分を各々、2a、3a、4aとすると、これにより光熱変換層2aが発熱し、その熱により、その直下の接着層4aが溶融・軟化し接着性を発現することで、被転写体5と薄膜素子3aとが接着されることとなる。
その際XYステージを所望形状の転写層が得られるように操作しながら、即ちレーザ光を選択的に照射することで、所望のパターンの薄膜素子3aを被転写体5に接着させることができる。尚、前記した対物レンズによる焦点合わせは基材、薄膜素子の、光熱変換層の物性や厚さ等によりどこに焦点を合わせるか相違するため、それらの物性等にあわせて、予め焦点合わせの位置決めをしておくことが好ましい。
ついで、必要により所望条件にて乾燥、放置等を行った後、図2(C)(本図でも、XYステージ6とシート8の記載を省略してある。)に示すように、転写体10と被転写体5とを離間することにより、被転写体5に所望形状の薄膜素子3aからなる転写層が転写され、例えば薄膜素子3aによる配線を施した回路基板等を得ることができる。このようにして、どのような被転写体にでも、透光性がよく、低抵抗、かつ高信頼性の金属酸化薄膜を転写することができる。
本発明による薄膜素子の転写方法では、前記光熱変換層での発熱現象を生ぜしめるために、可視光領域を含む300nm〜1200nmの波長を持ち、転写体又は転写体を透過し、光熱変換層に30%以上透過光が到達するレーザ光を用いることが好ましい。
ここで、レーザ光はコヒーレント光であり、光熱変換層内で発熱現象を生じさせるのに適している。
レーザ光の波長としては紫外光から赤外光まで幅広い波長が原理的には使用することが可能であるが、紫外光のレーザ光源は高価であり、また、多くの材料が紫外光に対しては光吸収が大きく、使用することが難しい。赤外光では、光熱変換層以外で発熱する可能性が大きい。
このため、工業的にも安価にレーザが入手できることを含め、本転写技術においては可視光領域、或いは可視光に近い波長領域のレーザ光を使用することが適当である。
従ってレーザ光の波長としては、300nm〜1200nmが使用可能であり、好ましくは350nm〜830nmの可視光領域を使用することが好ましい。可視光領域の中でどの波長領域を使用するかは、基材、光熱変換層、薄膜素子、被転写体の組み合わせにより最適な波長を選択する事が必要となる。
レーザ熱転写を効率良く進行するため、転写体と被転写体とを重ね、外側をガラスで挟み、真空にし、レーザ照射を行う、こうすることによって、転写体の薄膜素子と被転写体とが接着層を介してよりよく密着し、光熱変換素子としてDLCを用いている場合は特に、レーザ照射によって発生したCO2などのガスの噴出方向を、レーザ光の照射方向と平行な方向に指向させることができ、効率よく回路形成ができる。
レーザ光Lの照射方向は、転写体側10からであっても(図2(A)、実線矢印)、被転写体5側からでもあっても(図4、破線矢印)、場合によっては両側からであってもよいが、各部材の透明度を考慮して、レーザ光が効率よく転写体の光熱変換層に照射される方向を選択するのが好ましい。金属酸化薄膜素子3が透明な場合は、被転写体5側からの照射(図4、破線矢印)が用いられる場合が多い。
その場合は、転写体10と被転写体5のセットは、図1の場合とは倒置されて、XYステージ6上に載置される。
前記基材1及び/又は被転写体5は使用するレーザ光の波長において、30%以上透過する材料から構成されることにより、より転写効率を上げることができる。
例えば、石英ガラス等のガラス材、ポリエチレンテレフタレート等の透明フィルムなどの透明材料を用いれば、転写体又は被転写体の裏面からレーザ光を光熱変換層に効率よく照射することが可能となり、転写効率が向上する。
特にプラスチックフィルムなどのフレキシブルな材料からなる被転写体に薄膜素子を転写することにより転写層からなる回路を形成することで、ガラス製の被転写材とは異なり、しなやかで、軽い、モバイル用ディスプレイや電子ペーパーなどの表示装置を実現することができる。
また、この方法によれば、金属酸化薄膜素子の高い形成温度に耐えられない、例えば、ソーダガラス基板等の安価な材料を被転写体として利用することが可能となり、低価格な回路基板の提供も可能となる。
本発明においては薄膜素子の構成材料としては、ITO、SnO2、TiO2、RuO2を含むグループから選択された1又は複数の金属酸化薄膜を好適に用いることができる。
例えば、ポリエチレンテレフタレート(以下、PET)フィルム上の1層目にDLC膜、2層目にITO、SnO2、TiO2、またはRuO2からなる金属酸化薄膜を成膜し、接着層4を介して被転写体と密着させた後、コンピュ−タ制御によってレーザ光を照射することによって、DLC膜と金属酸化薄膜の界面に発生するガスによる離型効果も利用して、金属酸化薄膜を被転写体上に熱転写し、金属酸化薄膜を被転写体に転写することで、オンデマンドでの回路形成が可能になる。
上記図2(A)〜(C)に示したように、レーザ光を照射しながら走査した後、20℃〜80℃で0〜2時間乾燥し、しかるのち常温にて放置時間0〜24時間経過後、転写体10を被転写体5から離脱させる。
その後150℃で30分から、1時間加熱すると、密着の良い低抵抗な透明電極が得られる。
[光熱変換層としてDLC膜を用いる場合]
本実施例では、基材1としては、PETフィルム(膜厚100μm)を用い、光熱変換層2としてDLC膜をPBII(Plasma Based Ion Implantation)法にて、アセチレン(C2H2)ガス添加雰囲気で室温成膜した。
ガス流量・ガス圧・成膜時間は、膜厚100nmの場合、各々、60ccm、1.0Pa、30分であった
DLC膜の膜厚としては、100nmのサンプルを作成し、その上に、薄膜素子3としてITO膜をミラ−トロン(対向タ−ゲットスパッタ法の1種)法で250nm成膜した。成膜時のITO膜の抵抗率が2×10−4Ω・cmであった。
別途被転写体5としてソーダライムガラス(板厚1.1mm)及びPETフィルム(100μm)を用意し、この被転写体5に接着層4として、エポキシ樹脂と共重合ポリアミド樹脂(ダイセル・デグサ社製ダイアミドX1874M)の混合物を塗布、乾燥してBステージ状態、即ち、半固化状態にしたものを作成し(下記の表1では、単に「X1874M」としてある)、実験に供した。
レーザ光源は、Spectra Physics社のEvolution Xを使用し、波長532nm、パルス幅200ns、繰返し周波数1kHz、ワット数0.065W〜0.075W、スキャニングスピ−ド20mm/sである。
この場合、上述した図4のスキームを用いる。即ち、XYステージ6の上に、基材1、光熱変換層2、薄膜素子3、接着層4、被転写体5がこの順に積層され、レーザ光Lが被転写体5の上方から照射される。
その結果、レーザ光Lは、透明な被転写体5(ソーダライムガラス及びPETフィルム)、接着層4、薄膜素子3(ITO膜)を通して、薄膜素子と光熱変換層2(DLC膜)の界面に十分到達し、不透明なDLC膜に妨げられることがない。
上記レーザ光と同軸に光学顕微鏡を設け、顕微鏡の対物レンズ(ニコン社製CFプラン、20*、NA0.46)を使用して、対物レンズで、転写体10のDLC膜(光熱変換層2)とITO膜(薄膜素子3)との界面に焦点を設定する。
焦点の設定に当たっては、薄膜素子3(この場合、透明な金属酸化薄膜であるITO膜)と光熱変換層2の界面に現れる、(a)薄膜素子3の表面の微細な歪みに起因するニュートンリング、及び(b)DLC膜の表面に存在する微小な空隙(窪み)、のいずれか一方又は双方が最も明瞭な映像を呈するように対物レンズの位置を光学的に調節する。
その際、光学顕微鏡の落射照明により、ITO膜の表面の微細な歪みに起因するニュートンリング、及びDLC膜の表面に存在する微小な空隙(窪み)像の、双方又は一方にピントを合わせれば簡単に焦点合わせが可能となる。
その場合の光学顕微鏡による拡大映像(×100)の一例を図5に示す。図において、視野右上にニュートンリング(本実施例では緑色を主とし、これはレーザ光の波長532μmに対応する。)が見られ、視野全体に微小な空隙(窪み)が斑点状に見られる。
CCDカメラで観測されたニュートンリング及び微小な空隙像の情報は図示しないPCで処理され、対物レンズの位置制御にフィードバックすることもできる。
前記条件にて被転写体としてのソーダライムガラスに目標線幅20μmのITOパターンを形成し、得られたパターンを光学顕微鏡(100倍)で観察して転写性の評価を行った。実施結果を表1に示す。
ただし、表1に示すように、サンプル5〜7についてのレーザ光照射方向は転写体10側からである、即ち図1のスキーム用いており、レーザ光は、薄いが(100μ厚)不透明なDLC膜を通して所在のDLC膜を加熱しながら減衰し、ITO膜との界面に到達する。
評価基準は次の通りである。
○ : パターンエッジの凹凸が2ミクロン以下、
△ : パターンエッジの凹凸が5ミクロン以下、
× : パターンエッジの凹凸が5ミクロン以上。
即ち、サンプル1〜3、5の場合、パターンエッジの凹凸が小さく優秀であるが、サンプル4、6〜7の場合、パターンエッジの凹凸が少し増加し評価が劣る。
この実験の範囲では、サンプル5、即ち、強いレーザ(0.75W)を転写体側から照射した場合に、最も目標線幅(20μ)に近くエッジ凹凸が小さいが、パターンエッジ凹凸が安定して小さいと言う点では、レーザを被転写体側から当てるサンプル1〜3の条件の方が勝る。
焦点位置をオフセットしたサンプル4では、幅広(30μm)の回路配線が得られる。
本実施例では、被転写体5として各種板厚のソーダライムガラスを用いて、ITO膜の転写性を評価した。接着層4は上記実施例2で用いたものと同じである。
ガラス板厚が変化した場合の最適なレーザ強度を表4に示す。これらのことからガラス板厚が変わっても、高品質なITO膜の転写が可能であることが明らかとなった。
即ち、ガラス板厚が厚くなると共に、最適のレーザ強度は大きくなる。
なお、XYステージを下面から冷却すると、同一のレーザ強度に対して、目的のレーザ焦点部部位以外の温度上昇が抑制され、最終製品の熱歪みを抑制できる。
以上の各実施例に係る金属酸化薄膜素子(ITO)の転写方法により得られた被転写体は、所望のパターンを形成するように金属酸化薄膜が選択的に接着されている転写生成物である。このような転写生成物は、透明導電膜搭載回路基板として即座に利用可能であり、表示装置にも適用可能であり、低コスト供給可能である。
即ち、本発明に係る金属酸化薄膜素子の転写方法により得られた被転写体は、所望のパターンを形成するように金属酸化薄膜が選択的に接着されている転写生成物であるので、フラットパネルディスプレイおよびタッチパネルなどの電子回路基板として即座に利用可能であり、低コスト供給可能である。
従って、表示装置としてはもとより、価格的にディスプレイが搭載されていない電子機器などにも、搭載される可能性があり、電子機器分野での応用は計り知れない。又樹脂フィルムにも回路配線形成が転写可能であり、フレキシブル回路基板、電子ペーパーなどへの展開も期待される。応用例として上記ITOの他、SnO2、RuO2などの透明金属酸化薄膜も転写可能であり、電子回路基板、インターポーザなどの用途展開が可能である。
また、酸化チタン(TiO2)の抗菌作用を応用した、低コストの空気清浄機の実現も可能である。
本発明による薄膜素子の転写方法に用いられる転写体を説明するための図である。 本発明の実施例1による薄膜素子の転写方法を説明するための図であり、 (A)は、転写体と被転写体を重ねて静置した状態、 (B)は、(A)にレーザ光を選択的に照射した状態、 (C)は、(B)の転写体を被転写体から離脱した状態、を示す図である。 (A)(B)(C)は、本発明による薄膜素子の転写方法に用いられる転写体の他の実施例を説明する図である。 本発明の実施例1による薄膜素子の、他の転写方法を説明するための図であり、 (A)は、転写体と被転写体を重ねて静置した状態、 (B)は、(A)にレーザ光を選択的に照射した状態、 (C)は、(B)の転写体を被転写体から離脱した状態、を示す図である。 レーザ光の焦点設定の際の、ITO膜とDLC膜の界面の映像である。
符号の説明
1 基材
2、2a 光熱変換層
3、3a 金属酸化薄膜(薄膜素子)
4、4a 接着層
5 被転写体
5a 被転写体の上面の周縁部
6 XYステージ
6a XYステージのうち、転写体・被転写体が載置されていない部分
7 吸引部(真空チャック)
8 シート
10 転写体
10a 転写体の上面の周縁部

Claims (7)

  1. 基材に形成された薄膜素子を有する転写体の薄膜素子を選択的に被転写体に転写する方法であって、前記基材上の少なくとも一方の面、及び/又は前記薄膜素子の少なくとも一方の面には光熱変換層が形成されており、前記転写体の前記被転写体との対向面、前記被転写体の前記転写体との対向面の少なくとも一面に接着層が形成されており、前記被転写体又は前記転写体のいずれかをXYステージに載置する工程、前記転写体と被転写体とを接着層を介して対向させる工程、前記転写体及び前記被転写体のうち、前記XYステージに載置されていない面の周縁部と、前記XYステージのうち前記被転写体又は前記転写体が載置されていない部分とを一体のシートで覆い、前記XYステージに設けた吸引部を稼動する工程、レーザ光の光源に対して前記XYステージを相対的に移動することにより前記光熱変換層に前記レーザ光を選択的に照射し、光熱変換層によりレーザ光を熱に変換し、前記接着層を選択的に溶融・軟化させ、薄膜素子と被転写体とを選択的に接着させる工程、前記選択的に接着された薄膜素子を転写体から離脱させて被転写体に転写層を形成する工程とを有し、前記薄膜素子が金属酸化薄膜により構成されていることを特徴とする薄膜素子の転写方法。
  2. 前記光熱変換層が、前記レーザ光を選択的に照射されると前記レーザ光を熱に変換し、前記熱により選択的に、前記接着層を溶融・軟化させる機能に加えて、(a)前記光熱変換層そのものを前記熱により選択的に瞬間的に蒸発させる機能、(b)前記光熱変換層中に存在する気体物質を前記熱により選択的にガス化する機能、(c)前記光熱変換層と前記薄膜素子の界面で前記熱により選択的に化学反応を生じさせる機能の内、少なくともいずれか一つの機能を有することを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
  3. 前記レーザ光が、300nm〜1200nmの波長をもち、前記被転写体、又は前記転写体を30%以上透過することを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
  4. 前記光熱変換層は、基材の少なくとも一方の面に形成されたダイヤモンドライクカーボン(以下、DLC)からなる薄膜、あるいは前記DLCからなる薄膜において、さらに水素、窒素、フッ素を含むグループから選択された少なくとも1種の気体物質を1〜60原子%の含有率で含む薄膜(以下、これらを総称して「DLC膜」という)からなることを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
  5. 前記レーザの焦点を、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面に設定することを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
  6. 前記XYステージの上に、前記基材、前記光熱変換層、前記薄膜素子、前記接着層、前記被転写体がこの順に積層され、
    前記被転写体が透明なガラス又は高分子フィルムからなり、前記薄膜素子が透明な金属酸化薄膜からなり、前記光熱変換層がDLC膜からなり、
    前記レーザ光を前記被転写体の上方から照射する場合であって、
    前記レーザ光の焦点を前記レーザ光と同軸に設けた光学系の焦点と合致させ、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面に現れる、(a)前記薄膜素子の表面の微細な歪みに起因するニュートンリング、及び(b)前記DLC膜の表面に存在する微小な空隙(窪み)、のいずれか一方又は双方が最も明瞭な映像を呈するように光学的に調節することにより、前記レーザ光の焦点の設定を行うことを特徴とする請求項5に記載の薄膜素子の転写方法。
  7. 前記レーザの焦点を、前記薄膜素子と前記光熱変換層の界面から、200μm〜800μm離隔するように設定し、20μm〜80μmの走査間隔を置いて、前記レーザ光を連続的に照射しながら走査することを特徴とする請求項1に記載の薄膜素子の転写方法。
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