JP2008241802A - 電気光学装置及び電子機器 - Google Patents

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克浩 今井
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千浩 田中
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Abstract

【課題】スイッチング素子の構成を簡単化して製造を容易にし、それにも関らず広視野角及び高コントラストの表示を実現でき、さらに横クロストークを軽減できる電気光学装置を提供する。
【解決手段】液晶層を支持する基板21上に設けられており走査信号を伝送する走査線2と、走査線2に導電接続したスイッチング素子5と、スイッチング素子5に導電接続した島状の画素電極25と、画素電極25及びスイッチング素子5を覆った誘電体膜26と、走査線2に交差する方向に延在し画素電極25に平面視で対向する共通電極28とを有する液晶装置1である。スイッチング素子5は、第1導電膜、絶縁膜、第2導電膜を積層して成るTFD素子であり、共通電極28はスリット37を有して平行に並んだ複数の電極線状部38を画素電極25に対向する領域に有し、共通電極28はデータ信号を伝送するデータ線である。
【選択図】図1

Description

本発明は、横電界型の液晶動作モードであるFFS(Fringe Field Switching)モードの電気光学装置装置に関する。また、本発明は、その電気光学装置を用いた電子機器に関する。
現在、携帯電話機、携帯情報端末機、PDA(Personal Digital Assistant)等といった電子機器に液晶装置、有機EL装置等といった電気光学装置が広く用いられている。この電気光学装置において、誘電体膜を介在させて第1電極と第2電極とを1つの基板上に互いに対向させて設けると共に、間隙をおいて平行に配置された複数の電極線状部によって上記の第2電極を形成し、そして第1電極を面状電極によって形成して成るFFSモードの電気光学装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。また、従来のアクティブマトリクス方式の電気光学装置において、複数の画素を個々にオン(白表示)/オフ(黒表示)駆動するためのスイッチング素子として2端子型のスイッチング素子であるTFD(Thin Film Diode:薄膜ダイオード)素子を用いた電気光学装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開2001−83540号公報(第4〜5頁、図3) 特開2003−29289号公報(第5頁、図1)
特許文献1に開示された電気光学装置は、その動作モードがFFSモードであるので、TN(Twisted Nematic:ツイステッドネマチック)モードに代表される縦電界方式の動作モードに比較して、広視野角及び高コントラストの表示特性を実現できる。しかしながら、特許文献1に開示された電気光学装置は画素に印加する電圧を制御するためのスイッチング素子として3端子型のスイッチング素子であるTFT素子を用いているので、基板上に形成される要素の構成が複雑であり、製造工程が複雑であり、コストが高くなるという問題があった。また、特許文献2に開示された電気光学装置は縦電界方式の動作モードに従った電気光学装置であり、そのため、FFSモードの電気光学装置に比べて、視野角が狭く、コントラストが低いという問題があった。
ところで、従来から、電気光学装置においてクロストークの問題がある。クロストークとは、マトリクス状に配置された複数の画素の1つを動作させるために、その画素に対応する一対の電極に表示用の信号電圧を印加したとき、それ以外の非選択画素に電圧が加わるために半選択状態になる現象である。このクロストークとして、縦クロストーク及び横クロストークが従来から知られている。
横クロストークは、表示画面内の画素レベルが特定の階調に集中した走査線と、そうでない走査線とにおいて、信号電圧によって同一階調を指示しているにも拘らず、表示画面上では表示レベルが異なってしまう現象である。この現象は、表示画面の1つの走査線の表示中に、その1つの走査線に含まれる画素の階調レベルが特定の階調に集中すると、信号電極線の電位が一斉に変化し、その電位変化が走査線を通じて各画素へ伝搬することが1つの原因であると考えられている。
また、縦クロストークは、画素電極とそれに接続されていない方の隣接する信号線との間に生じる寄生容量の影響によって発生するクロストークである。例えば、灰色等を背景色として赤色、青色、緑色等の単色又は赤色、青色、緑色の各色に対して補色の関係にあるシアン、マゼンタ、イエロー等の色を矩形状に表示したときに、矩形表示領域の上下方向に位置する領域が、本来表示されるべき背景色より明るく表示されてしまい、且つ、微妙に色づいて表示されてしまう現象である。従来、クロストークの発生を防止するために、表示装置の駆動方法に関して種々の提案が成されているが、駆動方法が複雑になるという問題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、スイッチング素子の構成を簡単化して製造を容易にし、それにも関らず広視野角及び高コントラストの表示を実現できる電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする。
また、本発明は、構成が簡単でありながら、横クロストークを効果的に軽減することができる電気光学装置及び電子機器を提供することを目的とする。
本発明に係る電気光学装置は、電気光学物質を支持する基板上に設けられており走査信号を伝送する走査線と、前記基板上に設けられており前記走査線に導電接続したスイッチング素子と、前記基板上に設けられており前記スイッチング素子に導電接続した島状の第1電極と、前記第1電極及び前記スイッチング素子を覆って前記基板上に設けられた誘電体膜と、前記誘電体膜上に設けられており、前記走査線に交差する方向に延在し、前記第1電極に平面視で対向する第2電極とを有し、前記スイッチング素子は、第1導電膜と、該第1導電膜上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた第2導電膜とを有する2端子型スイッチング素子であり、前記第2電極は間隙を有して平行に並んだ複数の電極線状部を前記第1電極に対向する領域に有し、前記第2電極はデータ信号を伝送するデータ線であることを特徴とする。
上記の電気光学物質は、電気的な入力条件が変化するときに光学的な状態が変化する物質であり、例えば液晶、有機EL(Electro Luminescence)、無機EL等である。電気光学装置として液晶を用いる場合、その液晶は、正の誘電異方性を有するネマチック液晶とすることができる。この液晶を用いれば、FFSモードを実現するためのラビング条件や、偏光軸条件を容易に適切な関係に設定できる。
本発明に係る電気光学装置によれば、TFD素子に代表される2端子型スイッチング素子をスイッチング素子として用いて、FFSモード等といった横電界モードの動作モードを実現できる。スイッチング素子としてTFT素子に代表される3端子型スイッチング素子を用いる従来の横電界モードの電気光学装置は従来から知られているが、3端子型スイッチング素子を用いた電気光学装置は構成が複雑であり、その製造にあたって多くの工数を必要とし、コストアップは避けられない。これに対し、2端子型スイッチング素子を用いた本発明の電気光学装置は少ない工数で容易に低コストで製造できる。
このように本発明の電気光学装置は低コストで簡単に製造できるにも関らず、その動作モードは電気光学物質の光学的性質を基板と平行な電界、いわゆる横電界によって制御するモードであるので、TNモードに代表される縦電界モードの場合に比べて、広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
従来から公知の構成によれば、金属材料から成るデータ線がスイッチング素子を介して第1電極に導電接続され、透光性の金属酸化物(例えばITO(Indium Tin Oxide:インジウム・スズ酸化物)から成る第2電極が上記データ線に直交する走査線として第1電極に対向して帯状に配置されていた。第2電極には引回し配線が導電接続されるが、この引回し配線もITO等を含んで形成されていた。このように、従来の電気光学装置では、走査線及びそれにつながった引回し配線がITO等といった金属酸化物によって形成されていたので、走査線の配線抵抗が高かった。
画像表示領域を構成する複数の画素を個々に駆動する際には、走査信号とデータ信号との合成電圧(パルス電圧)が個々の画素に印加され、当該画素内の液晶分子の配向が制御される。走査信号を伝送する走査線とデータ信号を伝送するデータ線との間には液晶容量が介在し、さらに走査線及びそれにつながった引回し配線は高抵抗値を有していた。液晶層に印加されるパルス電圧は、液晶容量と走査線の抵抗値との合成量に応じて変動し、特に、1つの走査線に含まれる画素の階調レベルが特定の階調値に集中すると、その変動が大きくなる。このように、複数の走査線間では走査線の配線抵抗等に起因して印加電圧にバラツキが生じ、その結果、走査信号とデータ信号とによって同一階調を指示しているにも関らず、走査線間で表示レベルが異なってしまうという、横クロストークが発生する。この横クロストークは、走査線の配線抵抗が高い程、大きくなる。従来は、走査線及びそれにつながる引回し配線が抵抗値の高い金属酸化物によって形成されていたので、横クロストークが発生し易かった。
これに対し、本発明では、スイッチング素子を介して第1電極につながる線が走査線であり、第1電極に対向して配置された第2電極がデータ線である。スイッチング素子につながる線は、ITO等といった金属酸化物ではなくCr(クロム)、Al(アルミニウム)等といった金属によって形成することができる。この種の金属は金属酸化物に比べて配線抵抗が低いので、走査線を金属によって形成すればその走査線の配線抵抗を低くすることができる。こうして走査線の配線抵抗を低くできれば、横クロストークの発生を軽減でき、階調にばらつきのない高品質の表示を得ることができる。
次に、本発明に係る電気光学装置において、前記第2電極の前記電極線状部の個々の一部分又は全部は平面視で前記第1電極に重なり合うことが望ましい。この構成により、FFSモードの動作モードを実現することができる。FFSモードは、第2電極の電極線状部が平面視で第1電極に重なることが必要である。この場合、第1電極がサブ画素の略全面にわたって面状に形成される場合には、第2電極の個々の電極線状部はその全部が第1電極に平面視で重なり合うことになる。他方、第1電極は面状電極ではなく第2電極と同様に間隙と電極線状部とによって形成することができる。このように第1電極と第2電極の両方が間隙及び電極線状部を有する構成の場合には、第2電極の個々の電極線状部の全部ではなくて一部分が平面視で第1電極に重なり合うことがある。この場合にもFFSモードを実現することができる。FFSモードに基づいて駆動される本発明の電気光学装置によれば、広視野角で高コントラストの表示を実現できる。
次に、本発明に係る電気光学装置は、前記基板上に設けられた配向膜をさらに有し、該配向膜にはラビングが施され、該ラビングの方向と前記電極線状部の延在方向との成す角度をαとするとき、
5°≦α≦20°
であることが望ましい。この構成によれば、FFSモードにおけるオン電圧印加時の液晶分子の配向変化を安定化することができ、しかもその配向変化が生じるしきい値電圧を低減できる。これにより、FFSモードに基づいた表示を安定して行うことができる。
次に、本発明に係る電気光学装置において、走査線は導電性金属によって形成されていることが望ましい。導電性金属は、例えば、クロム、クロム合金、アルミニウム、及びアルミニウム合金から選択される1つ又はそれらの組合せとすることができる。また、走査線はスイッチング素子の第1導電膜又は第2導電膜と同じ材料によって形成されていることが望ましい。
TFD素子等といった2端子型スイッチング素子を用いた従来のアクティブマトリクス方式の電気光学装置において、走査線はITO等といった金属酸化物によって帯状に形成されていた。この走査線は引回し配線に導電接続されることが多かった。引回し配線も金属酸化物によって形成されることが多かった。走査線及び引回し配線が金属酸化物によって形成されていたため、従来の走査線は配線抵抗が高かった。このため、従来の電気光学装置においては、横クロストークが発生して表示の階調に乱れが生じ画像品質が低下するおそれがあった。
このことに関し、上記のように走査線を導電性金属によって形成すれば、横クロストークの発生を低減して高い画素品質を維持できる。また、上記の発明態様によれば、2端子型スイッチング素子と走査線とを基板上の同じ層に形成することができるので、走査線をスイッチング素子の構成要素と同じ金属材料によって形成できる。こうすれば、材料コスト及び製造コストを低減することができる。
次に、本発明に係る電気光学装置において、前記第1電極は前記基板上に複数設けられ、それらの第1電極は互いに直交する方向へそれぞれ列状に並んで設けられ、前記第2電極は一方向に並んだ前記複数の島状電極と平面視で重なり合う帯状電極であることが望ましい。この構成により、FFSモードを実現するための間隙及び電極線状部を第2電極に正確に形成できる。
次に、本発明の電気光学装置においてFFSモードを実現するためには、フリンジフィールドを形成するために第2電極を複数の間隙と複数の電極線状部とによって形成する必要がある。第2電極を帯状電極として形成した場合には、その第2電極内に間隙及び電極線状部を形成するにあたって、それらの間隙及び電極線状部を個々のサブ画素ごとに形成する構成と、複数のサブ画素にわたって間隙及び電極線状部を連続状態で形成する構成とが考えられる。
第2電極の間隙及び電極線状部を個々のサブ画素ごとに形成する構成の場合には、第2電極の面積を大きく確保できるので配線抵抗を低く維持できる。一方、第2電極の間隙及び電極線状部を複数のサブ画素にわたって連続して形成する場合には、間隙及び電極線状部のパターニングを容易にできる。
次に、本発明に係る電気光学装置において、前記複数の島状のサブ画素は互いに直交する方向へそれぞれ列状に並んで配列されて表示領域を形成し、前記表示領域内にある前記第2電極は透光性を有する金属酸化物によって形成され、前記表示領域の外側にある第2電極は導電性金属を含んで形成されることが望ましい。この構成によれば、表示領域内における第2電極の透光性を損なうことなく、当該第2電極の抵抗値を下げることができる。
次に、本発明に係る電気光学装置において、前記走査線には配線、いわゆる引回し配線、を導電接続することができる。これにより、基板上における走査線の形成位置を自由に設定できる。この配線は平面視で表示領域の両側の側方領域に分けて設けることが望ましい。こうすれば、基板上の狭い領域に多数の配線を効率良く形成できる。また、配線は、平面視で表示領域の片側の側方領域にまとめて設けることもできる。この構成によっても、基板上の狭い領域に多数の配線を効率良く形成できる。なお、配線は走査線と同じ材料によって、又は同じ材料を含んで形成されることが望ましい。こうすれば、材料コスト及び製造コストを低減できる。
次に、本発明に係る電気光学装置は、電気光学物質の層を介在させて互いに対向する第1基板及び第2基板と、前記第1基板上に設けられた走査線と、前記第1基板上に設けられており前記走査線に導電接続したスイッチング素子と、前記第1基板上に設けられており前記スイッチング素子に導電接続した島状の第1電極と、前記第1電極及び前記スイッチング素子を覆って前記第1基板上に設けられた誘電体膜と、前記誘電体膜上に設けられており前記第1電極に対向する第2電極と、前記第1基板上に設けられた第1配向膜及び第1偏光層と、前記第2基板上に設けられた第2配向膜及び第2偏光層とを有し、前記スイッチング素子は、第1導電膜と、該第1導電膜上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた第2導電膜とを有する2端子型スイッチング素子であり、前記第2電極は間隙を有して平行に並んだ複数の電極線状部を前記第1電極に対向する領域に有し、前記第1配向膜にはラビングが施され、該ラビングの方向と前記電極線状部の延在方向との成す角度をαとするとき、
5°≦α≦20°
であり、前記第1偏光層の偏光透過軸の延在方向は前記第1配向膜に施されるラビングの方向と平行であり、前記第2配向膜に施されるラビングの方向は前記第1基板側のラビングの方向に対して逆平行であり、前記第2偏光層の偏光透過軸の延在方向は前記第1偏光層の偏光透過軸の延在方向に直交することを特徴とする。
この構成によりFFSモードを正確に実現できる。具体的には、基板平行方向に電界を形成でき、液晶分子をホモジニアス配向に配向でき、その液晶分子を基板に平行な面内で配向制御でき、そして、高コントラストの表示を実現できる。
次に、本発明に係る電子機器は、以上に記載した構成の電気光学装置を有することを特徴とする。本発明に係る電気光学装置によれば、FFSモードの動作モードを2端子型スイッチング素子を用いて実現できることになったので、電気光学装置を容易且つ低コストで製造でき、しかも広視野角及び高コントラストの表示を実現できることになった。従って、その電気光学装置を用いた本発明に係る電子機器においても、低コストで簡単に高品質の表示を実現できる。また、本発明に係る電気光学装置によれば、走査線間で横クロストークのない均一な階調表示が行われて高品質の表示が得られるので、この電気光学装置を用いた電子機器においても、高品質の表示が得られる。
(電気光学装置の第1実施形態)
以下、本発明に係る電気光学装置を実施形態に基づいて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことはもちろんである。また、これからの説明では必要に応じて図面を参照するが、この図面では、複数の構成要素から成る構造のうち重要な構成要素を分かり易く示すため、各要素を実際とは異なった相対的な寸法で示す場合がある。
図1は、本発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置の平面断面図である。図2は図1のZb−Zb線に従った液晶装置の行方向Xに沿った断面図である。図3は本実施形態の液晶装置の電気的な等価回路を示している。これらの図において、行方向X及び列方向Yは互いに直交する方向である。行方向Xは、走査線の延在方向であり、サブ画素の短手方向である。列方向Yは、データ線の延在方向であり、サブ画素の長手方向である。
サブ画素、走査線、データ線については後述するが、簡単に説明すれば次の通りである。サブ画素は、ドットマトリクス方式の表示における白表示及び黒表示の制御単位を構成する領域である。走査線は、走査ラインを選択するための走査信号をサブ画素へ供給する信号線である。データ線は、階調データ等といったサブ画素固有のデータであるデータ信号をサブ画素へ供給する信号線である。
図3において、本実施形態の液晶装置1は、スイッチング素子としてTFD素子を用いたアクティブマトリクス方式の液晶装置として構成されている。液晶装置1は、行方向Xに延びる複数の走査線2と、列方向Yに延びる複数のデータ線3とを有している。走査線2とデータ線3の交差部分にサブ画素Pが形成されている。サブ画素Pは、液晶装置1における白表示と黒表示の制御単位となる領域である。サブ画素Pは走査線2及びデータ線3のそれぞれに沿って複数存在しており、平面内で行列状(いわゆるマトリクス状)に配列されている。この複数のサブ画素Pによって表示領域Vが形成され、この表示領域V内に文字、数字、図形等といった画像が表示される。
各サブ画素Pにおいては、液晶層4と、2端子型スイッチング素子であるTFD素子5とが直列に接続されている。液晶層4は後述する画素電極と共通電極との間に電気的に介在する液晶によって形成されている。各サブ画素Pに青色(B)、緑色(G)、赤色(R)の各色着色膜のうちの1色を対応させてカラー表示を行う場合には、3色のサブ画素Pが集まって1つの表示画素が形成される。一方、白黒又はその他の2色によってモノカラー表示を行う場合にはサブ画素Pの1つが1つの表示画素を形成する。
図3では、液晶層4が走査線2の側に接続され、TFD素子5がデータ線3の側に接続されているが、接続関係をその逆にしても良い。各走査線2は走査線駆動回路6に接続されている。各データ線3はデータ線駆動回路7に接続されている。走査線駆動回路6及びデータ線駆動回路7はタイミング信号生成回路8からのタイミング信号に従って動作する。また、データ線駆動回路7にはデータ変換回路9が接続されている。
走査線駆動回路6は、走査線2に走査電位Vaを印加する。走査電位Vaには、走査ラインを選択するための選択電圧及び選択状態を保持するための保持電圧が含まれる。選択電圧は所定のライン選択期間ごとに各走査線2に対して印加され、これにより各走査線2が順次に選択される。保持電圧はライン選択期間後の所定期間、各走査線2に印加される。全ての走査線2が選択され終わる期間がフィールド期間である。データ線駆動回路7はデータ線3に対して信号電位Vbを印加する。信号電位Vbは個々のサブ画素Pの階調を指示する信号であり、例えば、階調値に応じてパルス幅変調される。具体的には、サブ画素に与えるべき階調が高くなる程(ノーマリーホワイトモードでは暗くなる程)、オン区間の占める割合が大きく設定される。
データ変換回路9は、外部から入力されたカラー画像信号R,G,Bを例えばラインバッファに格納し、さらにデータ線駆動回路7に適合するデータ信号Dr,Dg,Dbに変換した後、データ線駆動回路7に供給する。例えば、カラー画像信号R,G,Bの各色の階調値は「0」から「15」の範囲内の値に区分けされ、各階調値がデータ信号Dr,Dg,Dbにおいて所定のパルス幅のパルス信号として変換される。
次に、液晶装置1の機械的な構成を図1及び図2に基づいて説明する。図2において、液晶装置1は液晶パネル12及び照明装置13を有する。矢印Aで示す側が観察側であり、照明装置13は観察側と反対側に配置されてバックライトとして作用する。液晶パネル12は互いに対向する素子基板14及びカラーフィルタ基板15を有する。これらの基板は矢印A方向(基板法線方向ということがある)から見て環状すなわち枠状のシール材17によって貼り合わされている。本実施形態では、カラーフィルタ基板15が観察側に配置され、素子基板14が背面側に配置される。
素子基板14とカラーフィルタ基板15の間には所定(例えば5μm程度)の間隙であるセルギャップが形成され、そのセルギャップ内に液晶が封入されて液晶層4が形成されている。液晶層4は正の誘電異方性を有するネマチック液晶によって形成されている。正の誘電異方性を有する液晶は、電界が作用したときに液晶分子の長軸方向が電界方向と平行になるように旋回移動する性質を有している。
素子基板14は、石英ガラス、プラスチック等といった透光性を有する材料によって形成された第1基板21を有している。第1基板21は基板法線方向から見て図1に示すように列方向Yに長い長方形状に形成されている。第1基板21は正方形状であっても良い。図2において第1基板21の外側に第1偏光板22が設けられている。必要に応じて、第1偏光板22と第1基板21との間に、透過光の偏光状態を変調するための位相差膜を設けても良い。
第1基板21の内側(液晶層側)には、2端子型スイッチング素子であるTFD素子5と、そのTFD素子5に導電接続された第1電極としての島状の画素電極25とが設けられている。TFD素子5は2つのTFD要素を逆極性で直列に接続した、いわゆるバック・ツー・バック(Back-to-Back)構造(詳しくは後述する)として形成されている。画素電極25は、ITO(Indium Tin Oxide:インジウム・スズ酸化物)、IZO(Indium Zinc Oxide:インジウム亜鉛酸化物)等といった透光性を有する金属酸化物から成り、例えばフォトエッチング処理によって形成されている。画素電極25は複数形成されており、図1に示すように、個々は基板法線方向から見て列方向Yに長い長方形状の島状であり、それらの複数が行方向X及び列方向Yにそれぞれ列状に並ぶ状態に(いわゆる、ドットマトリクス状に)形成されている。
列方向Yに列状に並ぶ画素電極25の間に走査線2が形成されている。走査線2は、Cr(クロム)又はCr合金から成り、例えばフォトエッチング処理によって形成されている。走査線2は、TFD素子5の構成要素を金属材料によって形成する工程において同時に形成することが望ましい。走査線2は複数形成されており、個々は行方向Xに延びる細い線状であり、それらの複数が列方向Yに所定間隔で互いに平行に形成されている。複数のTFD素子5はそれぞれ走査線2に導電接続している。複数の走査線2は図の左右方向へ1本ずつ交互に張り出す状態に形成されている。
図2において、TFD素子5及び画素電極25を覆って誘電体膜26が設けられている。誘電体膜26は図1に示すように、走査線2も覆っている。誘電体膜26は、例えばSiNx(窒化シリコン)、SiO(酸化シリコン)等といった窒化膜や、酸化膜や、その他の有機系の透明樹脂によって形成されている。窒化膜及び酸化膜は無機膜である。誘電体膜26はフォトエッチング処理によって、図1に示すように、全ての画素電極25を覆う状態の長方形状に形成されている。
図2において、第1基板21の左右の両側の側方領域に配線としての複数のコモンライン27が設けられている。これらのコモンライン27は、いわゆる引回し配線である。これらのコモンライン27は、第1層であるCr又はCr合金の配線上に第2層であるITOの配線を積層することによって形成されている。コモンライン27の第1層は走査線2と同じ材料によって走査線2に連続してフォトリソグラフィ処理によって形成されている。場合によっては、走査線2とコモンライン27を別々に形成しても良い。これらのコモンライン27は、図1に示すように列方向Yへ異なった長さで延びる線状に形成されている。コモンライン27は図3では図示を省略しているが、走査線駆動回路6から延びる走査線2の一部となる線である。
図2において、誘電体膜26の上に第2電極としての共通電極28が列方向Y(図2の紙面垂直方向)へ延在して形成されている。共通電極28はITO、IZO等といった透光性を有する金属酸化物から成り、例えばフォトエッチング処理によって形成されている。共通電極28は、図1に示すように複数形成されており、個々は列方向Yに延びる帯状であり、それらの複数が行方向Xに沿って間隔をおいて互いに平行に形成されている。各共通電極28は、列方向Yにおいて複数のサブ画素間にわたって設けられる共通の電極である。共通電極28は図3のデータ線3として機能する電極である。
個々が島状に形成された複数の画素電極25は行方向X及び列方向Yのそれぞれに並べて配置されており、いわゆるドットマトリクス状に配置されている。一方、列方向Yに延びる帯状の共通電極28は列方向Yに並んだ複数の画素電極25と平面視で重なっている。画素電極25と共通電極28とが平面視で重なり合うドット状、すなわち島状の領域は複数の画素電極25と同じくドットマトリクス状に行列状に並んでいる。これらの個々の島状領域は液晶駆動の際の制御単位であるサブ画素Pを構成する。そして、ドットマトリクス状に配置された複数のサブ画素Pによって表示領域Vが構成されている。
共通電極28には、FFSモードを実現するために、個々のサブ画素Pに対応して、間隙としての複数のスリット37及びそれらのスリット37の間に形成された複数の電極線状部38とが形成されている。これらのスリット37及び電極線状部38についての詳細は後述する。
例えば、R(赤色),G(緑色),B(青色)の3色を用いてカラー表示を行う場合には、個々のサブ画素Pにそれら3色のうちの各1色が割り当てられ、R,G,Bに対応した3つのサブ画素Pによって1つの表示画素が構成され、その表示画素がドットマトリクス状に集まって表示領域Vが構成される。R,G,Bの3色に他の1色(例えば、青緑)を加えて4色でカラー表示を行う場合は、4つのサブ画素Pによって1つの表示画素が構成される。また、白黒2色やその他の任意の2色によって表示を行う場合には、個々のサブ画素Pがそのまま1つの表示画素になる。
図2において、共通電極28、コモンライン27及び誘電体膜26を覆って第1基板21上に第1配向膜29が設けられている。図1では第1配向膜29の図示を省略している。第1配向膜29は、例えばポリイミドから成り、例えば印刷法や転写法によって所定形状に形成されている。第1配向膜29には、液晶層4内の液晶分子を所望の方向へ配向させるためのラビング処理が施されている。
次に、素子基板14に対向するカラーフィルタ基板15は、石英ガラス、プラスチック等といった透光性を有する材料によって形成された第2基板32を有している。第2基板32は基板法線方向から見て図1に鎖線で示すように列方向Yに長い長方形状に形成されている。第2基板32は正方形状であっても良い。第2基板32の列方向Yに沿った長さは第1基板21よりも短くなっており、第1基板21は1つの端辺部分において第2基板32の外側へ張り出している。この第1基板21の張出し部分上に駆動用IC31がACF(Anisotropic Conductive Film:異方性導電膜)を用いたCOG(Chip On Glass)技術によって実装されている。
図3に示した走査線駆動回路6、データ線駆動回路7、タイミング生成回路8及びデータ変換回路9は駆動用IC31に内蔵されている。つまり、第1基板21上に設けた共通電極28及びコモンライン27はそれぞれ駆動用IC31の出力端子に導電接続されている。駆動用IC31は、共通電極28にデータ信号を供給し、コモンライン27に走査信号を供給する。コモンライン27に供給された走査信号は走査線2及びTFD素子5を介して各画素電極25へ伝送される。画素電極25と共通電極との間の電位差が、非線形素子であるTFD素子5のしきい値電圧を超えると、該TFD素子5がオン状態となって両電極間に電界が発生する。
なお、第1基板21及び第2基板32の張出し部以外の3つの辺端は、図1では構造を分かり易く示すために互いに位置がずれた状態で示されているが、実際には、それら3つの辺端は平面視で略一致して重なった状態となっている。
図2において第2基板32の外側に第2偏光板33が設けられている。必要に応じて、第2偏光板33と第2基板32との間に視角補償用あるいはその他の用途の位相差膜を設けても良い。第2基板32の内側(液晶層側)には、カラーフィルタを構成する着色膜34が設けられ、それらの周囲に遮光膜35が設けられている。着色膜34に括弧書きで付されたR,G,Bの符号は、それらの着色膜がR(赤色)、G(緑色)、B(青色)の各色を透過する特性を有することを示している。遮光膜35は、互いに隣接するサブ画素P間からの光漏れを防止する。本実施形態では着色膜の配列形態としてストライプ配列が採用されており、行方向Xに沿ってR,G,Bの異なる色が交互に並び、列方向YにR,G,Bの同色が並んでいる。しかしながら、着色膜34の色の配列形態はその他の任意の配列、例えばモザイク配列、デルタ配列でも良い。
着色膜34は、例えば感光性樹脂に顔料や染料を混合させて成る樹脂材料から成り、例えばフォトリソグラフィ処理によって所定の配列のパターンに形成されている。遮光膜35は、遮光性の樹脂材料、遮光性の金属材料、又は色の異なる着色膜34を2色又は3色重ねることによって形成されている。
着色膜34及び遮光膜35の上にオーバーコート層39が設けられている。オーバーコート層39は着色膜34の層の平坦化及び液晶層4の保護のため等に用いられる。オーバーコート層39は、例えばアクリル系有機樹脂膜や、シリコン酸化膜等といった無機膜等を印刷することによって形成されている。そして、オーバーコート層39の上に第2配向膜40が設けられている。第2配向膜40は、例えばポリイミドから成り、例えば印刷法や転写法によって所定形状に形成されている。第2配向膜40には、液晶層4内の液晶分子を所望の方向へ配向させるためのラビング処理が施される。
素子基板14上の第1配向膜29に対して行われるラビングの方向と、カラーフィルタ基板15上の第2配向膜40に対して行われるラビングの方向は逆平行(アンチパラレル)の関係にあり、これらのラビングによって配向性を持ったそれらの配向膜により、液晶層4はホモジニアス配向に配向する。ホモジニアス配向は、周知の通り、基板に対してプレチルトを持った略平行の配向である。
次に、1つのサブ画素P及びその周辺の構成を図4に基づいて説明する。図4(a)は図1の素子基板14において第1基板21上に誘電体膜26を形成する前の段階の平面構造を示している。図4(b)は第1基板21上に帯状の共通電極28を形成した段階の平面構造を示している。
図4(a)において、個々のサブ画素Pの隅部にTFD素子5が設けられている。TFD素子5は図5(a)に示すように2つのTFD要素5a及び5bを直列に接続して成る、いわゆるバック・ツー・バック構造に形成されている。TFD素子5は、もちろん、バック・ツー・バック構造でなく1つのTFD要素によって形成することもできる。個々のTFD要素5a,5bは、図5(a)のZd−Zd線に沿った断面図である図5(b)に示すように、第1基板21上に形成された第1導電膜42と、第1導電膜42上に形成された絶縁膜43と、絶縁膜43上に形成された第2導電膜44a,44bとによって形成されている。
第1導電膜42は、例えばTa(タンタル)又はTa合金から成り、例えばフォトエッチング処理によって島状に形成されている。絶縁膜43は、例えば陽極酸化処理によってTaOx(酸化タンタル)として形成されている。第2導電膜44a,44bは、例えばCrによって走査線2及び配線27の第1層をフォトエッチング処理によって形成する際に同時に形成される。第1TFD要素5aと第2TFD要素5bは電気的には逆極性のダイオード素子であり、これらを直列に接続することにより、安定した電圧−電流特性が得られるようになっている。第1TFD要素5aの入力端子である第2導電膜44aは走査線2から一体的に延びている。第2TFD要素5bの出力端子である第2導電膜44bは画素電極25に導電接続されている。画素電極25はサブ画素Pの領域内で面状に形成されている。
図4(b)において、画素電極25上に重ねて形成された列方向Yに延びる帯状の共通電極28は、個々のサブ画素Pに対応して、間隙としての複数のスリット37と、これらのスリット37の間に形成された複数の電極線状部38とを有している。複数のスリット37及び複数の電極線状部38は互いに平行に形成されている。スリット37の延在方向(従って電極線状部38の延在方向)とサブ画素Pの短手方向(行方向X)との成す角βは
5°≦β≦20°
の範囲内の角度に設定されている。
図6は、図4(b)におけるZe線に従った電極構造の一部分の断面を示している。図6において、画素電極25は面状電極として形成されているので、共通電極28の電極線状部38はその幅全域が平面視で画素電極25に重なり合っている。電極線状部38と画素電極25が平面視で重なり合った部分の誘電体膜26には静電容量が形成される。画素電極25と共通電極28との間にしきい値電圧以上の電圧が印加されると、TFD素子5がオン状態になり、画素電極25と共通電極28の電極線状部38との間に電界Eが形成される。電界Eが生じると、液晶層4を形成する正の誘電異方性の液晶の液晶分子4aの長軸がその電界方向と平行になるように基板平面内で旋回移動して配向が変化する。この液晶分子4aの旋回移動により、液晶層4を通過する偏光が変調される。本実施形態における液晶分子4aの配向制御は上記の通りに基板平面内で行われるので、TNモード等のような基板垂直方向での配向制御に比べて、広視野角及び高コントラストの表示を行うことができる。
横電界モードとしてFFSモードの他にIPS(In-Plain Switching)モードが知られている。IPSモードの場合には、図6において、画素電極25が面状電極ではなく共通電極28と同様な線状電極又は枠状電極として形成される。そして、共通電極28の電極線状部38が画素電極25と平面視で重なり合うことなく、共通電極28の電極線状部38と画素電極25の線状電極部分又は枠状電極部分との間に平面視で大きな間隔が形成される構造となっている。この構成のため、IPSモードの場合には、画素電極と共通電極との間に横電界を発生させることはできるが、共通電極の直上領域に十分な強度の電界を形成することができなかった。これに対し、FFSモードの場合には、共通電極28の電極線状部38が画素電極25に平面視で重なっているので、電極線状部38の直上領域にも十分な強度の電界を形成することができ、該領域を表示領域として十分に活用できる。このため、本実施形態のFFSモードによれば、IPSモードの場合に比べて、より一層の広視野角化、より一層の高コントラスト化、より一層の高透過率化を得ることができる。
次に、図2の素子基板21上の第1偏光板22及び第1配向膜29、並びにカラーフィルタ基板15上の第2偏光板33及び第2配向膜40の光軸関係について、図7に基づいて説明する。図7(a)において、符号R1で示す矢印は素子基板14側の第1配向膜29(図2参照)に対して行われるラビングの方向を示している。このラビング方向R1はサブ画素Pの短手方向(行方向X)に対して平行に設定されている。
そして、素子基板14上の共通電極28内に形成されたスリット37の延在方向(従って電極線状部38の延在方向)とラビング方向R1との成す角度αは
5°≦α≦20°
の範囲内の任意の角度に設定されている。図4(b)においてスリット37の延在方向とサブ画素Pの短手方向(行方向X)との成す角βが
5°≦β≦20°
の範囲内の角度に設定されることは既述したが、サブ画素Pの短手方向(行方向X)に対するスリット37の成す角度βと、スリット37に対するラビング方向R1の成す角度αとが等しければ、ラビング方向R1はサブ画素Pの短手方向と同じ方向である。α≠βであれば、ラビング方向R1はサブ画素Pの短手方向に対してずれた方向となる。
スリット37に対するラビング方向R1の成す角度αを、5°≦α≦20°に設定すれば、FFSモードにおけるオン電圧印加時の液晶分子の配向変化を安定化することができ、しかもその配向変化が生じるしきい値電圧を低減できる。従って、FFSモードに従った動作を安定して行うことが可能となる。
図8は偏光板の透過軸とラビング方向との関係を図式的に描いている。図8に示すように、素子基板14に対向するカラーフィルタ基板15上の第2配向膜40(図2参照)に対して行われるラビングの方向は、符号R2で示すように素子基板14側のラビング方向R1に対して逆平行である。そして、素子基板14側の第1偏光板22の偏光透過軸222は素子基板14側のラビング方向R1と平行であり、カラーフィルタ基板15側の第2偏光板33の偏光透過軸233は素子基板14側の偏光透過軸222に直交している。以上の光軸関係の設定により、FFSモードによる白表示と黒表示の切り替えを安定して実現できる。
図7(a)は画素電極25と共通電極28との間にオフ電圧を印加した黒表示の状態を示している。このオフ電圧印加時、液晶分子4aはその長軸がラビング方向R1と平行である初期配向状態にある。画素電極25と共通電極28との間に所定のオン電圧が印加されて白表示の状態になると、図7(b)において、スリット37の延在方向(従って電極線状部38の延在方向)に対して直角の方向に基板と平行な電界、いわゆる横電界が発生する。また、本実施形態では、共通電極28の電極線状部38と画素電極25とが平面視で重なり合う位置関係になっているので、スリット37と電極線状部38との境界部分において基板に対して垂直方向の電界(いわゆる横斜め電界、放物線電界等と呼ばれる電界)が発生する。このような基板垂直方向の電界が発生する領域が、いわゆるフリンジフィールドと呼ばれている。正の誘電異方性を有する液晶の液晶分子4aはその長軸が電界方向と同じ方向を向くように、基板と平行な平面内で旋回移動して配向が変化する。
以上に説明した本実施形態の液晶装置によれば、図2において照明装置13から液晶パネル12へ供給された面状の光は第1偏光板22によって偏光された状態で液晶層4へ供給される。そして、図1の駆動用IC31からの走査信号とデータ信号とによって図2の液晶層4に印加する電圧をサブ画素Pごとに制御することにより、液晶層4内の液晶分子4aの配向をサブ画素Pごとに制御し、液晶層4を通過する照明装置13からの光をサブ画素Pごとに変調する。こうして変調された光が第2偏光板33へ供給され、第2偏光板33で吸収されずに当該偏光板を透過した偏光によって図1の表示領域V内に画像が表示される。こうして透過型の表示が行われる。
本実施形態の液晶装置は、図2に示すように、画素電極25と共通電極28の両電極が1つの基板である素子基板14上に設けられる構成の横電界型の液晶装置であるので、液晶分子は基板に対して平行な面内で配向制御される。このため、本実施形態の液晶装置によれば、TN型に代表される縦電界型の液晶装置に比べて、広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
さらに、本実施形態の液晶装置は、図4(a)及び図4(b)に示すように、共通電極28の電極線状部38が画素電極25に平面視で重なり合う構造のFFSモードの液晶装置であるので、電極線状部38の直上領域にも十分な電界を形成することができる。このため、電極線状部38の直上領域に十分な電界を形成することができないIPSモードに比べて、本実施形態の液晶装置は、より一層広視野角で、より一層高透過率の表示を実現できる。
本実施形態の液晶装置1によれば、TFD素子5をスイッチング素子として用いてFFSモードの動作モードを実現できる。従来、スイッチング素子としてTFT素子に代表される3端子型スイッチング素子を用いる液晶装置が知られているが、3端子型スイッチング素子を用いた液晶装置は構成が複雑であり、その製造にあたって多くの工数を必要とし、コストアップは避けられない。これに対し、スイッチング素子としてTFD素子を用いた本実施形態の液晶装置1は少ない工数で容易に低コストで製造できる。
このように本実施形態の液晶装置1は低コストで簡単に製造できるにも関らず、その動作モードはFFSモード(すなわち、基板と平行な電界、いわゆる横電界によって液晶分子の配向を制御するモード)であるので、TNモードに代表される縦電界モードの場合に比べて、広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
本実施形態では、図1に示すように、帯状電極である共通電極28内にスリット37及び電極線状部38が形成され、これらのスリット37及び電極線状部38と、対向する画素電極25との協働により、基板と平行な電界及びフリンジフィールド領域に形成される斜め電界が形成される。本実施形態では、スリット37及び電極線状部38を個々の画素電極25に対応する領域(従って、個々のサブ画素Pに対応する領域)ごとに形成している。しかしながらこの構成に代えて、スリット37及び電極線状部38を複数のサブ画素Pにわたって連続状態で形成することも可能である。本実施形態ではスリット37がサブ画素Pの短手方向(行方向X)に長いスリットとして形成したが、このスリット37を列方向Yに長いスリットとして形成することもできる。この場合には、ラビング方向も列方向Yに沿った方向となる。このように共通電極28内に列方向Yに沿って長いスリットを形成する場合には、1本のスリットを複数のサブ画素Pにわたって形成することもできる。
スリット37及び電極線状部38を個々のサブ画素Pごとに形成する場合には、共通電極28の面積を大きく確保できるので、その共通電極28の配線抵抗を低く維持できる。一方、スリット37及び電極線状部38を複数のサブ画素Pにわたって連続して形成する場合には、スリット37及び電極線状部38のパターニングを容易にできる。
本実施形態では、図1に示すように、走査線2へ走査信号を伝送する引回し配線であるコモンライン27が第1基板21の面上で表示領域Vの両側の側方領域に分けて設けられている。この配線構成により、複数の島状の画素電極25、複数の帯状の共通電極28、複数の走査線2、及び複数のコモンライン27を第1基板21上の狭い領域内に効率的に配置できる。
本実施形態では、図2の液晶層4を形成する液晶として、正の誘電異方性を有するネマチック液晶を用いた。この正の誘電異方性のネマチック液晶に代えて、負の誘電異方性を有するネマチック液晶を用いることもできる。どちらの液晶を用いる場合でも、ラビング方向を適切に選定することにより、FFSモードのための液晶分子の適正な初期配向を得ることができる。一般には、適正なラビング方向は両者間で90°異なっている。
次に、横クロストークについて考える。図9(a)は液晶装置1を模式的に示している。符号2は走査線、符号27はコモンライン、符号3はデータ線、符号28はデータ線として機能する帯状の共通電極を示している。図9(b)は1本の走査線2の等価回路を示している。走査線2とデータ線3の間に存在する液晶層は両電極間の容量Cとして作用する。つまり、電気的には、走査線1ラインについて、走査線2とデータ線3との間に1ラインの画素数分の容量Cが並列接続された状態となっている。そして、走査線2及びコモンライン27の抵抗Rがこれらの容量に直列に接続された状態となっている。
表示が行われる際、走査線2には走査信号が供給され、データ線3にはデータ信号が供給される。各サブ画素は走査信号とデータ信号が合成されて成る合成電圧パルスによって駆動される。このときの駆動パルス波形は、一般に、抵抗Rと容量Cとの合成量によって決まる変動波形成分を含んでいる。この変動波形成分は、1本の走査線上の複数のサブ画素に印加される合成電圧の階調値に応じて変化する。例えば、今、図10(a)において、液晶装置1の表示領域内の領域A及び領域Cに対して同一階調のグレー信号を与え、領域Bに白信号を与える場合を考える。
この場合、領域A内の走査線Mには特定のグレー階調値が集中する。そして、領域B及び領域Cを通る走査線Nには特定のグレー階調値と白階調値の信号が与えられる。このとき、個々のサブ画素に印加される合成電圧パルスに含まれる変動波形成分は、走査線Mと走査線Nとで異なった値になる。この結果、領域Aと領域Cに同じ階調値の合成電圧を印加しても、得られる階調表示レベルが異なってしまうという現象が生じる。この現象が横クロストークである。例えば、図10(a)に示すように本来であれば同じ階調のグレーが表示されなければならない領域Aと領域Cとで、図10(b)に示すように異なる階調表示、例えば領域Cがより暗い階調表示、となってしまうことがある。このような横クロストークの程度は、走査線の抵抗値Rが大きい程、顕著に現れる。
図1に示した本実施形態の液晶装置1では、走査線2及びそれにつながるコモンライン27を導電性の金属材料であるCr又はその合金によって形成した。このため、走査線2の抵抗値は、これをITO等といった金属酸化物によって形成した場合に比べて非常に小さくなっている。つまり、本実施形態では、図9(b)における抵抗値Rが非常に小さくなっている。このため、上述した横クロストークが発生したとしても、その程度は非常に小さく抑えられ、実用上は全く支障がない程度となった。
(電気光学装置の第2実施形態)
次に、本発明に係る電気光学装置の第2の実施形態を説明する。図11は、本発明に係る電気光学装置の第2の実施形態である液晶装置の観察側から見た平面図である。図11において、図1に示した液晶装置1と同じ構成要素は同じ符号を付して示すことにしてそれらについての説明は省略する。
図1に示した第1実施形態に係る液晶装置1では、素子基板14の構成要素である第1基板21上において、画素電極25につながる走査線2のそれぞれに導電接続する配線としての複数のコモンライン27を、表示領域Vの両側の側方領域に2つに分けて形成した。そして、走査線2は左右方向へ1本ずつ交互に張り出す形状にパターニングし、その張り出した部分にコモンライン27の先端がつながる構成とした。
図11に示す本実施形態は、複数のコモンライン27を表示領域Vの両側の側方領域に2つに分けて形成することについては図1の実施形態の場合と同じである。異なるのは次の点である。すなわち、列方向Yに沿って互いに平行に並ぶ複数の走査線2を、駆動用IC31が実装された基板張出し部から遠く離れる領域に在るもののグループ(以下、第1グループという)と、基板張出し部に近い領域に在るもののグループ(以下、第2グループという)の2つにグループ分けし、第1グループの走査線2につながった複数のコモンライン27を表示領域Vの一方の片側(図の左方の片側)にまとめて形成し、第2グループの走査線2につながった複数のコモンライン27を表示領域Vの他方の片側(図の右方の片側)にまとめて形成した。
本実施形態によれば、走査線2とコモンライン27のパターンが簡単になり、パターン設計が行い易くなる。また、本実施形態においても、スイッチング素子は2端子型スイッチング素子であるTFD素子5によって形成され、液晶動作モードとしてはFFSモードが採用されている。従って、本実施形態の液晶装置41は、低コストで簡単に製造できるにも関らず、広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
(電気光学装置の第3実施形態)
次に、本発明に係る電気光学装置の第3の実施形態を説明する。図12は、本発明に係る電気光学装置の第3の実施形態である液晶装置の観察側から見た平面図である。図12において、図1に示した液晶装置1と同じ構成要素は同じ符号を付して示すことにしてそれらについての説明は省略する。
図1に示した第1実施形態に係る液晶装置1では、素子基板14の構成要素である第1基板21上において、画素電極25につながる走査線2のそれぞれにつながった配線としての複数のコモンライン27を、表示領域Vの両側の側方領域に2つに分けて形成した。そして、走査線2は左右方向へ交互に張り出す形状にパターニングし、その張り出した部分にコモンライン17の先端部がつながる構成とした。
これに対して図12に示す本実施形態では、複数の走査線2を表示領域Vに対して片方(図の左方)の外側領域へそれぞれに異なる長さで階段状に張り出す状態に形成している。そして、各走査線2につながった配線としての複数のコモンライン27を表示領域Vの片側(図の左側)の側方領域にまとめて形成している。各コモンライン27は対応する走査線2の位置に応じて長さが異なっている。
本実施形態によれば、走査線2とコモンライン27のパターンが簡単になり、パターン設計が行い易くなる。また、本実施形態においても、スイッチング素子は2端子型スイッチング素子であるTFD素子5によって形成され、液晶動作モードとしてはFFSモードが採用されている。従って、本実施形態の液晶装置51は、低コストで簡単に製造できるにも関らず、広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
(電子機器の第1実施形態)
次に、本発明に係る電子機器の一実施形態を説明する。なお、この実施形態は本発明の一例を示すものであり、本発明はこの実施形態に限定されるものではない。図13は、本発明に係る電子機器の一実施形態を示している。ここに示す電子機器は、電気光学装置としての液晶装置101と、これを制御する制御回路102とを有する。液晶装置101は液晶パネル103及び駆動回路104を有する。また、制御回路102は、表示情報出力源105、表示情報処理回路106、電源回路107及びタイミングジェネレータ108によって構成される。
表示情報出力源105は、RAM(Random Access Memory)等といったメモリや、各種ディスク等といったストレージユニットや、ディジタル画像信号を同調出力する同調回路等を備え、タイミングジェネレータ108により生成される各種のクロック信号に基づいて、所定フォーマットの画像信号等といった表示情報を表示情報処理回路106に供給する。
表示情報処理回路106は、増幅・反転回路や、ローテーション回路や、ガンマ補正回路や、クランプ回路等といった周知の回路を多数備え、入力した表示情報の処理を実行して、画像信号をクロック信号CLKと共に駆動回路104へ供給する。ここで、駆動回路104は、走査線駆動回路やデータ線駆動回路と共に、検査回路等を総称したものである。また、電源回路107は、上記の各構成要素に所定の電源電圧を供給する。
液晶装置101は、例えば、図1に示した液晶装置1を用いて構成する。この液晶装置1によれば、TFD素子5をスイッチング素子として用いてFFSモードの動作モードを実現できる。スイッチング素子としてTFD素子を用いれば、液晶装置1を少ない工数で容易に低コストで製造できる。それにも関らず、液晶装置1はFFSモードの液晶装置であるので、電子機器の表示装置として好適である広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
(電子機器の第2実施形態)
図14は、本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示している。ここに示す携帯電話機110は、本体部111と、この本体部111に対して開閉可能に設けられた表示体部112とを有する。表示体部112には表示装置113及び受話部114が設けられる。電話通信に関する各種表示は、表示装置113の表示画面115に表示される。表示装置113の動作を制御するための制御部は、携帯電話機の全体の制御を司る制御部の一部として、又はその制御部とは別に、本体部111又は表示体部112の内部に格納される。本体部111には操作ボタン116及び送話部117が設けられる。
表示装置113は、例えば、図1に示した液晶装置1を用いて構成する。この液晶装置1によれば、TFD素子5をスイッチング素子として用いてFFSモードの動作モードを実現できる。スイッチング素子としてTFD素子を用いれば、液晶装置1を少ない工数で容易に低コストで製造できる。それにも関らず、液晶装置1はFFSモードの液晶装置であるので、電子機器の表示装置として好適である広視野角及び高コントラストの表示を実現できる。
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明の電子機器を説明したが、本発明はその実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、本発明は、携帯電話機に限られず、パーソナルコンピュータ、液晶テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話装置、POS端末、デジタルスチルカメラ、電子ブック、等といった各種の電子機器に適用できる。
本発明に係る電気光学装置の一実施形態である液晶装置を示す平面断面図である。 図1のZb−Zb線に従った液晶装置の行方向Xに沿った断面図である。 図1の液晶装置の電気的な等価回路を示す図である。 図1の液晶装置のサブ画素及びその近傍の平面図であり、(a)は共通電極形成前の状態を示し、(b)は共通電極形成後の状態を示している。 TFD素子の一実施形態を示す図であり、(a)は平面図、(b)は断面図である。 図4(b)におけるZe線に従った電極構造の一部分の断面図である。 液晶分子の配向状態を示す平面図であり、(a)はオフ電圧印加時の初期配向状態、(b)はオン電圧印加時の状態を示している。 ラビング方向及び偏光透過軸の光軸関係を図式的に示す図である。 走査線とデータ線に関する等価回路を示す図である。 横クロストークの一例を模式的に示す図である。 本発明に係る電気光学装置の他の実施形態である液晶装置を示す平面断面図である。 本発明に係る電気光学装置のさらに他の実施形態である液晶装置を示す平面断面図である。 本発明に係る電子機器の一実施形態を示す回路ブロック図である。 本発明に係る電子機器の他の実施形態である携帯電話機を示す斜視図である。
符号の説明
1.液晶装置(電気光学装置)、 2.走査線、 3.データ線、 4.液晶層、
4a.液晶分子、 5.TFD素子、 5a,5b.TFD要素、
12.液晶パネル、 13.照明装置、 14.素子基板、
15.カラーフィルタ基板、 17.シール材、 21.第1基板、
22.第1偏光板、 25.画素電極(第1電極)、 26.誘電体膜、
27.コモンライン(配線)、 28.共通電極(第2電極)、 29.第1配向膜、
31.駆動用IC、 32.第2基板、 33.第2偏光板、 34.着色膜、
35.遮光膜、 37.スリット(間隙)、 38.電極線状部、
39.オーバーコート層、 40.第2配向膜、 41.液晶装置(電気光学装置)
42.第1導電膜、 43.絶縁膜、 44a,44b.第2導電膜、
51.液晶装置(電気光学装置)、 101.液晶装置、 110.携帯電話機
222,233.偏光透過軸、 C.容量、 E.電界、 M,N.走査線、
P.サブ画素、 R1,R2.ラビング方向、 V.表示領域

Claims (18)

  1. 電気光学物質を支持する基板上に設けられており走査信号を伝送する走査線と、
    前記基板上に設けられており前記走査線に導電接続したスイッチング素子と、
    前記基板上に設けられており前記スイッチング素子に導電接続した島状の第1電極と、
    前記第1電極及び前記スイッチング素子を覆って前記基板上に設けられた誘電体膜と、
    前記誘電体膜上に設けられており、前記走査線に交差する方向に延在し、前記第1電極に平面視で対向する第2電極と、を有し、
    前記スイッチング素子は、第1導電膜と、該第1導電膜上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた第2導電膜とを有する2端子型スイッチング素子であり、
    前記第2電極は間隙を有して平行に並んだ複数の電極線状部を前記第1電極に対向する領域に有し、
    前記第2電極はデータ信号を伝送するデータ線である
    ことを特徴とする電気光学装置。
  2. 請求項1記載の電気光学装置において、前記第2電極の前記電極線状部の個々の一部分又は全部は平面視で前記第1電極に重なり合うことを特徴とする電気光学装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載の電気光学装置において、前記第1電極は間隙及び開口を持たない面状電極であることを特徴とする電気光学装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の電気光学装置において、前記基板上に設けられた配向膜をさらに有し、該配向膜にはラビングが施され、該ラビングの方向と前記電極線状部の延在方向との成す角度をαとするとき、
    5°≦α≦20°
    であることを特徴とする電気光学装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の電気光学装置において、前記走査線は導電性金属によって形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  6. 請求項1又は請求項2記載の電気光学装置において、前記走査線は前記スイッチング素子の第1導電膜又は第2導電膜と同じ材料によって形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  7. 請求項5又は請求項6記載の電気光学装置において、前記走査線はクロム、クロム合金、アルミニウム、及びアルミニウム合金から選択される1つ又はそれらの組合せによって形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  8. 請求項1から請求項7記載の電気光学装置において、
    前記第1電極は前記基板上に複数設けられ、それらの第1電極は互いに直交する方向へそれぞれ列状に並んで設けられ、
    前記第2電極は一方向に並んだ前記複数の島状電極と平面視で重なり合う帯状電極であることを特徴とする電気光学装置。
  9. 請求項8記載の電気光学装置において、前記第2電極が有する前記間隙及び前記電極線状部は、前記第1電極と前記第2電極とが平面視で重なり合うことによって形成された複数の島状のサブ画素ごとに形成されることを特徴とする電気光学装置。
  10. 請求項8記載の電気光学装置において、前記第2電極が有する前記間隙及び前記電極線状部は、前記第1電極と前記第2電極とが平面視で重なり合うことによって形成された複数の島状のサブ画素にわたって連続して形成されることを特徴とする電気光学装置。
  11. 請求項9又は請求項10記載の電気光学装置において、
    前記複数の島状のサブ画素は互いに直交する方向へそれぞれ列状に並んで配列されて表示領域を形成し、
    前記表示領域内にある前記第2電極は透光性を有する金属酸化物によって形成され、
    前記表示領域の外側にある第2電極は導電性金属を含んで形成される
    ことを特徴とする電気光学装置。
  12. 請求項11記載の電気光学装置において、
    前記基板上に設けられており前記走査線に導電接続した配線をさらに有し、
    前記配線は平面視で前記表示領域の両側の側方領域に分けて設けられる
    ことを特徴とする電気光学装置。
  13. 請求項11記載の電気光学装置において、
    前記基板上に設けられており前記走査線に導電接続した配線をさらに有し、
    前記配線は平面視で前記表示領域の片側の側方領域にまとめて設けられる
    ことを特徴とする電気光学装置。
  14. 請求項12又は請求項13記載の電気光学装置において、前記配線は前記走査線と同じ材料によって、又は同じ材料を含んで形成されていることを特徴とする電気光学装置。
  15. 電気光学物質の層を介在させて互いに対向する第1基板及び第2基板と、
    前記第1基板上に設けられた走査線と、
    前記第1基板上に設けられており前記走査線に導電接続したスイッチング素子と、
    前記第1基板上に設けられており前記スイッチング素子に導電接続した島状の第1電極と、
    前記第1電極及び前記スイッチング素子を覆って前記第1基板上に設けられた誘電体膜と、
    前記誘電体膜上に設けられており前記第1電極に対向する第2電極と、
    前記第1基板上に設けられた第1配向膜及び第1偏光層と、
    前記第2基板上に設けられた第2配向膜及び第2偏光層と、を有し、
    前記スイッチング素子は、第1導電膜と、該第1導電膜上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた第2導電膜とを有する2端子型スイッチング素子であり、
    前記第2電極は間隙を有して平行に並んだ複数の電極線状部を前記第1電極に対向する領域に有し、
    前記第1配向膜にはラビングが施され、該ラビングの方向と前記電極線状部の延在方向との成す角度をαとするとき、
    5°≦α≦20°
    であり、
    前記第1偏光層の偏光透過軸の延在方向は前記第1配向膜に施されるラビングの方向と平行であり、
    前記第2配向膜に施されるラビングの方向は前記第1基板側のラビングの方向に対して逆平行であり、
    前記第2偏光層の偏光透過軸の延在方向は前記第1偏光層の偏光透過軸の延在方向に直交する
    ことを特徴とする電気光学装置。
  16. 請求項1から請求項15のいずれか1つに記載の電気光学装置において、前記電気光学物質は正の誘電異方性を有するネマチック液晶であることを特徴とする電気光学装置。
  17. 液晶層を支持する基板上に設けられており走査信号を伝送する走査線と、
    前記基板上に設けられており前記走査線に導電接続したスイッチング素子と、
    前記基板上に設けられており前記スイッチング素子に導電接続した島状の第1電極と、
    前記第1電極及び前記スイッチング素子を覆って前記基板上に設けられた誘電体膜と、
    前記誘電体膜上に設けられており、前記走査線に交差する方向に延在し、前記第1電極に平面視で対向する透光性を有する帯状の第2電極と、
    前記第2電極の外側の領域に設けられ、該第2電極と略平行に延在し、前記走査線と導電接続した配線と、を有し、
    前記スイッチング素子は、第1導電膜と、該第1導電膜上に設けられた絶縁膜と、該絶縁膜上に設けられた第2導電膜とを有する2端子型スイッチング素子であり、
    前記第2電極は間隙を有して平行に並んだ複数の電極線状部を前記第1電極に対向する領域に有し、
    前記第2電極はデータ信号を伝送するデータ線であり、
    前記走査線及び前記配線は導電性金属によって形成され、
    前記第2電極は透光性を有する金属酸化物によって形成された
    ことを特徴とする電気光学装置。
  18. 請求項1から請求項17のいずれか1つに記載の電気光学装置を有することを特徴とする電子機器。
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